JP6510129B2 - 蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法および有機半導体素子の製造方法 - Google Patents

蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法および有機半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、蒸着マスクに関し、特に、樹脂層と磁性金属層とを含む蒸着マスクに関する。また、本発明は、蒸着マスクの製造方法および有機半導体素子の製造方法にも関する。
近年、次世代ディスプレイとして有機EL(Electroluminescence)表示装置が注目を集めている。現在量産されている有機EL表示装置では、有機EL層の形成は、主に真空蒸着法を用いて行われている。
蒸着マスクとしては、金属製のマスク(メタルマスク)が一般的である。しかしながら、有機EL表示装置の高精細化が進むにつれ、メタルマスクを用いて精度良く蒸着パターンを形成することが困難になりつつある。一般に、メタルマスクでは、金属箔にフォトリソグラフィプロセスを用いてエッチングを施すことによって、蒸着パターンに対応する貫通孔(開口部)を形成し、その後、金属箔に張力を印加しながら(この工程は架張工程と呼ばれる)金属箔をフレームに溶接するので、開口部を高い位置精度で形成することが難しいからである。また、メタルマスクとなる金属板(金属箔)の厚さ(例えば100μm程度)が、開口部のサイズ(例えば10μm〜20μm程度)に比べてかなり大きいので、いわゆるシャドウが発生することも原因である。
そこで、精細度の高い蒸着パターンを形成するための蒸着マスクとして、樹脂層と金属層とが積層された構造を有する蒸着マスク(以下では「積層型マスク」とも呼ぶ)が提案されている。例えば、特許文献1および2は、樹脂フィルムとシート状の磁性金属部材との積層体が額縁状のフレームによって支持された構造を有する蒸着マスクを開示している。樹脂フィルムには、所望の蒸着パターンに対応した複数の開口部が形成されている。磁性金属部材には、樹脂フィルムの開口部よりもサイズの大きいスリット(貫通孔)が、樹脂フィルムの開口部を露出させるように複数形成されている。そのため、特許文献1および2の蒸着マスクを用いる場合、蒸着パターンは、樹脂フィルムの複数の開口部に対応して形成される。樹脂フィルムの複数の開口部は、架張工程および溶接工程の後にレーザ加工により形成され得るので、積層型マスクでは、蒸着パターンに対応する開口部を高い位置精度で形成することができる。また、樹脂フィルムは、一般的なメタルマスク用の金属板よりも薄いので、上述したシャドウが発生しにくい。これらの理由から、積層型マスクを用いることにより、メタルマスクを用いる場合によりも精細度の高い蒸着パターンを形成することができる。
特開2014−121720号公報 特開2014−205870号公報
しかしながら、特許文献1および2に開示されているような積層型マスクを用いて蒸着工程を行う場合、蒸着対象物である基板とマスクとの間に空隙が生じる(この理由については後に詳述する)ことによって蒸着材料がマスクの裏側に回り込み、蒸着パターンのエッジがぼやけるという現象(「成膜ぼけ」と呼ばれる)が発生する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、成膜ぼけの発生が抑制され、高精細な蒸着パターンの形成に好適に用いられる蒸着マスクを提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような蒸着マスクを好適に製造することができる製造方法およびそのような蒸着マスクを用いた有機半導体素子の製造方法を提供することにある。
本発明の実施形態による蒸着マスクは、複数の開口部を含む樹脂層と、前記樹脂層に重なるように配置された磁性金属層であって、前記複数の開口部を露出させる形状を有するマスク部と、前記マスク部を包囲するように配置された周辺部とを有する磁性金属層と、前記磁性金属層の前記周辺部に固定されたフレームと、を備え、前記樹脂層は、前記磁性金属層に、前記マスク部においては接合されておらず、且つ、前記周辺部の少なくとも一部において接合されている。
ある実施形態では、前記磁性金属層は、前記フレームから、層面内方向の張力を受けていない。
ある実施形態では、前記樹脂層は、前記フレームおよび前記磁性金属層から、層面内方向の張力を受けている。
ある実施形態では、前記樹脂層が受けている前記張力は、前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が1℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている。
ある実施形態では、前記樹脂層が受けている前記張力は、前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が20℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている。
ある実施形態では、前記磁性金属層を形成している材料の線熱膨張係数をαMとし、前記フレームを形成している材料の線熱膨張係数をαFとするとき、0.5αM≦αF≦2.0αMの関係が満足される。
ある実施形態では、前記磁性金属層と、前記フレームとは、同じ材料から形成されている。
ある実施形態では、前記磁性金属層の前記周辺部と前記樹脂層との間に位置する金属膜であって、前記樹脂層に固着された金属膜をさらに有し、前記金属膜は、前記磁性金属層の前記周辺部に溶接されており、前記樹脂層は、前記金属膜を介して前記磁性金属層に接合されている。
本発明の実施形態による蒸着マスクの製造方法は、樹脂層と、前記樹脂層に重なるように配置された磁性金属層と、前記磁性金属層を支持するフレームとを備えた蒸着マスクの製造方法であって、(A)磁性金属材料から形成された磁性金属層を用意する工程と、(B)前記磁性金属層の一部に、フレームを固定する工程と、(C)前記工程(B)の後に、前記磁性金属層に樹脂層を接合する工程と、を包含し、前記工程(B)の後の前記磁性金属層において、前記フレームに重ならない領域を第1領域と呼び、前記フレームに重なる領域を第2領域と呼ぶとすると、前記工程(C)は、前記樹脂層が、前記磁性金属層に、前記第1領域においては接合されず、且つ、前記第2領域の少なくとも一部において接合されるように行われる。
ある実施形態では、前記工程(B)は、前記磁性金属層に、外部から層面内方向の張力を付与しない状態で行われる。
ある実施形態では、前記工程(C)は、前記樹脂層に、外部から層面内方向の張力を付与した状態で行われる。
ある実施形態では、前記工程(C)において前記樹脂層に付与される前記張力は、前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が1℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている。
ある実施形態では、前記工程(C)において前記樹脂層に付与される前記張力は、前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が20℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている。
ある実施形態では、前記磁性金属層を形成している材料の線熱膨張係数をαMとし、前記フレームを形成している材料の線熱膨張係数をαFとするとき、0.5αM≦αF≦2.0αMの関係が満足される。
ある実施形態では、前記フレームは、前記磁性金属層と同じ磁性金属材料から形成されている。
ある実施形態では、本発明による蒸着マスクの製造方法は、前記工程(B)の前に、前記磁性金属層が、金属膜が存在している中実部および金属膜が存在していない非中実部を含むマスク部と、前記マスク部を包囲するように配置された周辺部とを有するように、前記磁性金属層に対して加工を行う工程(D)をさらに包含し、前記工程(B)において、前記フレームは、前記磁性金属層の前記周辺部に固定される。
ある実施形態では、本発明による蒸着マスクの製造方法は、前記工程(C)の後に、前記樹脂層に複数の開口部を形成する工程(E)をさらに包含する。
ある実施形態では、前記工程(E)において、前記複数の開口部は、前記樹脂層における前記マスク部の前記非中実部に対応する領域に形成される。
ある実施形態では、本発明による蒸着マスクの製造方法は、前記工程(C)の前に、(F)樹脂材料から形成された樹脂層を用意する工程と、(G)用意された前記樹脂層の一部上に、前記樹脂層に固着された金属膜を形成する工程と、をさらに包含し、前記工程(C)において、前記金属膜を前記磁性金属層に溶接することによって、前記樹脂層を前記金属膜を介して前記磁性金属層に接合する。
本発明の実施形態による有機半導体素子の製造方法は、上述したいずれかの構成を有する蒸着マスクを用いて、ワーク上に有機半導体材料を蒸着する工程を包含する。
本発明の実施形態によると、成膜ぼけの発生が抑制され、高精細な蒸着パターンの形成に好適に用いられる蒸着マスクが提供される。
本発明の実施形態による蒸着マスク100を模式的に示す断面図であり、図2中の1A−1A線に沿った断面を示している。 蒸着マスク100を模式的に示す平面図である。 (a)〜(g)は、蒸着マスク100の製造工程を示す工程断面図である。 架張溶接装置のクランプ41によって樹脂層10が保持される様子を示す斜視図である。 クランプ41によって樹脂層10が保持された状態でのスポット溶接の様子を示す斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態による他の蒸着マスク100Aを模式的に示す断面図および平面図であり、(a)は、(b)中の6A−6A線に沿った断面を示している。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Bを模式的に示す断面図および平面図であり、(a)は、(b)中の7A−7A線に沿った断面を示している。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Cを模式的に示す断面図および平面図であり、(a)は、(b)中の8A−8A線に沿った断面を示している。 (a)および(b)は、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Dを模式的に示す断面図および平面図であり、(a)は、(b)中の9A−9A線に沿った断面を示している。 蒸着マスク100の他の構成の例を示す断面図である。 蒸着マスク100を用いた蒸着工程を模式的に示す図であり、開口部11およびスリット21の内壁面がテーパ状でない場合を示している。 蒸着マスク100を用いた蒸着工程を模式的に示す図であり、開口部11およびスリット21の内壁面がテーパ状である場合を示している。 トップエミッション方式の有機EL表示装置200を模式的に示す断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示装置200の製造工程を示す工程断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示装置200の製造工程を示す工程断面図である。 特許文献1に開示されている蒸着マスク900を示す断面図であり、図17中の16A−16A線に沿った断面を示している。 蒸着マスク900を示す平面図である。 (a)〜(e)は、蒸着マスク900の製造工程を示す工程断面図である。 蒸着マスク900において反りが発生している様子を示す断面図である。
本発明の実施形態の説明に先立ち、従来の積層型マスクを用いた場合に成膜ぼけが発生する理由を説明する。
図16および図17は、特許文献1に開示されている蒸着マスク900を示す断面図および平面図である。図16は、図17中の16A−16A線に沿った断面を示している。蒸着マスク900は、図16および図17に示すように、樹脂フィルム910と、磁性金属部材920と、フレーム930とを備える。
樹脂フィルム910は、ポリイミドなどの樹脂材料から形成されている。樹脂フィルム910には、蒸着パターンに対応した複数の開口部911が形成されている。
磁性金属部材920は、シート状であり、磁性金属材料から形成されている。磁性金属部材920は、樹脂フィルム910と積層されており、樹脂フィルム910を保持する。また、磁性金属部材920は、蒸着工程においては、蒸着対象物である基板の裏側に配置された磁気チャックに吸着される。これにより、磁性金属部材920と基板との間に位置する樹脂フィルム910を基板に密着させることができる。磁性金属部材920には、樹脂フィルム910の開口部911よりもサイズの大きいスリット(貫通孔)921が、樹脂フィルム910の開口部911を露出させるように複数形成されている。
フレーム930は、金属材料から形成されている。フレーム930は、額縁状であり、磁性金属部材920の周縁部に固定されている。フレーム930は、樹脂フィルム910と磁性金属部材920との積層体を支持する。
蒸着マスク900は、以下のようにして製造される。
まず、図18(a)に示すように、磁性金属材料から形成された磁性金属シート920’を用意する。
次に、図18(b)に示すように、磁性金属シート920’の一方の表面に樹脂材料を含む溶液(または樹脂材料の前駆体を含む溶液)を塗布し、その後熱処理(乾燥または焼成)を行うことによって、磁性金属シート920’上に樹脂フィルム910を形成する。
続いて、図18(c)に示すように、磁性金属シート920’の所定の領域に、フォトリソグラフィプロセスにより複数のスリット921を形成することによって、複数のスリット921を含む磁性金属部材920を得る。このようにして、樹脂フィルム910と磁性金属部材920との積層体(以下では「マスク体」と呼ぶ)901が作製される。
次に、図18(d)に示すように、マスク体901に対して層面内方向の張力を付与しながらマスク体901をフレーム930に架け渡し(「架張工程」と呼ばれる)、この状態で磁性金属部材920の周縁部にフレーム930を固定する。フレーム930の固定は、レーザ光L1’の照射により磁性金属部材920の周縁部とフレーム930とを溶接することにより行われる。
その後、図18(e)に示すように、樹脂フィルム910の所定の領域に複数の開口部911を形成する。開口部911の形成は、レーザ光L2’の照射により(つまりレーザ加工により)行われる。このとき、レーザ光L2’の照射方向が上から下に向かう方向となるように、加工対象物(フレーム930に固定されたマスク体901)は上下反転される。このようにして、蒸着マスク900が完成する。
既に説明したように、蒸着マスク900を用いて蒸着工程を行うと、成膜ぼけ(「アウターシャドウ」と呼ばれることもある)が発生することがある。成膜ぼけが発生する原因の1つは、フレーム930の変形によって蒸着マスク900と基板との間に空隙が生じていることである。蒸着マスク900の製造の際の架張工程では、樹脂フィルム910と磁性金属部材920との積層体(つまり樹脂材料に比べてヤング率が著しく高い金属材料の層を含む積層体)であるマスク体901に張力を付与する必要があるので、付与すべき張力が必然的に非常に大きくなってしまう。そのため、フレーム930に固定されたマスク体901がフレーム930から大きな張力を受ける一方で、マスク体901を支持するフレーム930もその張力に対応した大きな応力を受けることになり、フレーム930の変形が生じてしまう。
また、成膜ぼけが発生する他の原因は、重力による蒸着マスク900の撓みや、樹脂フィルム910を構成する樹脂材料と磁性金属部材920を構成する金属材料との線熱膨張係数の違いである。
これに対し、本発明の実施形態による蒸着マスクは、以下に説明する構成(樹脂層と磁性金属層とが独立した構造)を有していることにより(あるいは以下に説明する製造方法により製造されることにより)、上述した原因による成膜ぼけの発生が抑制される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(蒸着マスクの構造)
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態による蒸着マスク100の構造を説明する。図1および図2は、それぞれ蒸着マスク100を模式的に示す断面図および平面図である。図1は、図2中の1A−1A線に沿った断面を示している。なお、図1および図2は、蒸着マスク100の一例を模式的に示しており、各構成要素のサイズ、個数、配置関係、長さの比率などが図示する例に限定されないことはいうまでもない。後述する他の図面でも同様である。
蒸着マスク100は、図1および図2に示すように、樹脂層10と、磁性金属層20と、フレーム30とを備える。後述するように、蒸着マスク100を用いて蒸着工程を行う際、蒸着マスク100は、磁性金属層20が蒸着源側、樹脂層10がワーク(蒸着対象物)側に位置するように配置される。
樹脂層10は、複数の開口部11を含む。複数の開口部11は、ワークに形成されるべき蒸着パターンに対応したサイズ、形状および位置に形成されている。図2に示す例では、複数の開口部11は、マトリクス状に配置されている。
樹脂層10の材料としては、例えばポリイミドを好適に用いることができる。ポリイミドは、強度、耐薬品性および耐熱性に優れる。樹脂層10の材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの他の樹脂材料を用いてもよい。
樹脂層10の厚さは、特に限定されない。ただし、樹脂層10が厚すぎると、蒸着膜の一部が所望の厚さよりも薄く形成されてしまうことがある(「シャドウイング」と呼ばれる)。シャドウイングが発生する理由については後に詳述する。シャドウイングの発生を抑制する観点からは、樹脂層10の厚さは、25μm以下であることが好ましい。また、樹脂層10自体の強度および洗浄耐性の観点からは、樹脂層10の厚さは3μm以上であることが好ましい。
磁性金属層20は、樹脂層10に重なるように配置されている。磁性金属層20は、マスク部20aと、マスク部20aを包囲するように配置された周辺部20bとを有する。
マスク部20aは、樹脂層10の複数の開口部11を露出させる形状を有する。ここでは、マスク部20aに複数のスリット(貫通孔)21が形成されている。図2に示す例では、列方向に延びるスリット21が行方向に複数並んでいる。蒸着マスク100の法線方向から見たとき、各スリット21は、樹脂層10の各開口部11よりも大きなサイズを有しており、各スリット21内に少なくとも1つ(ここでは複数)の開口部11が位置している。なお、本願明細書では、マスク部20aのうち、金属膜が存在している領域20a1を「中実部」と呼び、金属膜が存在していない領域20a2(ここではスリット21)を「非中実部」と呼ぶこともある。
磁性金属層20の材料としては、種々の磁性金属材料を用いることができる。蒸着工程における蒸着マスク100の反りを抑制する観点からは、線熱膨張係数αMの小さい(具体的には6ppm/℃未満である)磁性金属材料を用いることが好ましい。例えば、Fe−Ni系合金(インバー)、Fe−Ni−Co系合金などを好適に用いることができる。
磁性金属層20の厚さは、特に限定されない。ただし、磁性金属層20が厚すぎると、磁性金属層20が自重で撓んだり、シャドウイングが発生したりするおそれがある。自重による撓みおよびシャドウイングの発生を抑制する観点からは、磁性金属層20の厚さは、100μm以下であることが好ましい。また、磁性金属層20が薄すぎると、後述する蒸着工程における磁気チャックによる吸引力が低下し、蒸着マスク100とワークとの間に隙間が生じる原因となることがある。また、破断や変形が生じるおそれがあり、ハンドリングが困難となることもある。そのため、磁性金属層20の厚さは、5μm以上であることが好ましい。
フレーム30は、額縁状であり、磁性金属層20の周辺部20bに固定されている。つまり、磁性金属層20の、フレーム30に重ならない領域がマスク部20aであり、フレーム30に重なる領域が周辺部20bである。フレーム30は、例えば金属材料から形成されている。フレーム30は、磁性金属層20と同じ磁性金属材料から形成されていてもよい。
本実施形態における蒸着マスク100では、図1に示すように、樹脂層10は、磁性金属層20に、マスク部20aにおいては接合されておらず、周辺部20bの少なくとも一部(典型的には一部)において接合されている。図1に例示している構成では、蒸着マスク100は、磁性金属層20の周辺部20bと樹脂層20との間に位置し、樹脂層20に固着された金属膜18をさらに備えている。金属膜18は、磁性金属層20の周辺部20bに溶接されており、樹脂層10は、この金属膜18を介して磁性金属層20に接合されている。
磁性金属層20は、フレーム30から、層面内方向の張力を受けていない。これに対し、樹脂層10は、フレーム30および磁性金属層20から、層面内方向の張力を受けている。後述するように、樹脂層10は、架張工程において、架張装置(あるいは溶接機能も備えた架張溶接装置)によって所定の層面内方向に引っ張られた状態で磁性金属層20に固定される。そのため、樹脂層10は、架張工程で付与された張力をフレーム30および磁性金属層20から受けることになる。これに対し、磁性金属層20は、外部から層面内方向の張力が付与されてない状態で、フレーム30に固定される。そのため、磁性金属層20は、少なくとも常温においてフレーム30から層面内方向の張力を実質的に受けていないと言える。
特許文献1に開示されている蒸着マスク900では、図18を参照しながら説明した製造方法からも容易に理解されるように、樹脂フィルム910と磁性金属部材920とが、その全体にわたって接合されている。つまり、従来の積層型マスクでは、樹脂層と磁性金属層との積層体(マスク体)が、言わば一体の複合部材として形成されている。そのため、架張工程において磁性金属層を含むマスク体に対して張力を付与する必要があるので、付与される張力が非常に大きくならざるを得ず、そのことがフレームの変形を招いていた。
これに対し、本発明の実施形態による蒸着マスク100では、上述したように、樹脂層10は、磁性金属層20に、マスク部20aにおいては接合されておらず、周辺部20bの少なくとも一部において接合されている。従って、蒸着マスク100は、磁性金属層20と樹脂層10とが周辺部20b以外では独立した構造を有していると言える。そのため、既に説明したような、樹脂層10がフレーム30および磁性金属層20から層面内方向の張力を受けている一方で、磁性金属層20はフレーム30から層面内方向の張力を受けていない構成を実現することができる。それ故、フレーム30の変形の発生が防止されるので、蒸着マスク100を用いた蒸着工程では、成膜ぼけの発生が抑制される。
また、従来のように、架張工程において樹脂層と磁性金属層とに同時に張力を付与する(つまり樹脂層と磁性金属層とを一緒に引っ張る)場合、張力の大きさを厳密に制御しないと、樹脂層の開口部が形成されるべき領域に、磁性金属層の中実部が重なってしまうことがあり得る。これに対し、本実施形態の蒸着マスク100では、磁性金属層20に対して張力を付与する必要がないので、そのような問題の発生も防止される。例えば、磁性金属層20の非中実部20a2(スリット21)をフォトリソグラフィプロセスを用いて形成する場合には、非中実部20a2の位置決めを、フォトリソグラフィプロセスの精度で行うことができる。
さらに、本実施形態の蒸着マスク100では、架張工程において樹脂層10のみに張力を付与すればよい。樹脂材料のヤング率は、金属材料のヤング率に比べて大幅に低いので、架張装置から樹脂層10に付与される張力は、従来よりも大幅に小さくてよい。そのため、架張工程における張力の制御が容易である。
また、従来の積層型マスクのようにマスク体が一体の複合部材として形成されていると、樹脂層を構成する樹脂材料と磁性金属層を構成する金属材料との線熱膨張係数の違いに起因した熱応力によってマスク体に反りが発生する。これに対し、本実施形態の蒸着マスク100では、磁性金属層20と樹脂層10とが周辺部20b以外では独立した構造を有しているので、そのような反りの発生が防止される。そのため、樹脂材料と金属材料との線熱膨張係数の違いに起因する成膜ぼけの発生も抑制することができる。
さらに、従来の積層型マスクのようにマスク体が一体の複合部材として形成されていると、後に詳述する理由から重力によるマスクの撓み量が大きくなる。これに対し、本実施形態の蒸着マスク100では、磁性金属層20と樹脂層10とが周辺部20b以外では独立した構造を有しているので、そのような撓み量の増大が抑制される。そのため、重力によるマスクの撓みに起因した成膜ぼけの発生も抑制することができる。
また、本実施形態の蒸着マスク100では、樹脂層10は、磁性金属層20に周辺部20bのみにおいて接合されているので、樹脂層10を磁性金属層20から分離することが容易である。そのため、洗浄(真空蒸着の際に蒸着マスク100の表面に堆積された蒸着材料を除去するために行われる)を繰り返し行うことによって樹脂層10が劣化した場合には、樹脂層10のみを交換することによって、磁性金属層20およびフレーム30を再利用することができる。
樹脂層10が受けている張力は、張力による樹脂層10の弾性変形量が、蒸着工程における温度上昇に起因する樹脂層10の熱伸び量以上となるように設定されていることが好ましい。樹脂層10が受けている張力をこのように設定することにより、樹脂層10の熱伸び(熱膨張)を、樹脂層10に予め与えておく弾性変形により相殺することができるので、樹脂層10の熱伸びによる開口部11の位置ずれを防止することができる。例えば、蒸着工程における温度上昇(室温からの上昇分)が1℃以下であると想定される場合には、樹脂層10が受けている張力を、樹脂層10の弾性変形量が、温度が1℃上昇したときの熱伸び量以上となるように設定されていればよい。
また、既に説明したように、本実施形態の蒸着マスク100では、架張装置から樹脂層10に付与される張力を、従来よりも大幅に小さくできるので、樹脂層10に予め与えておく弾性変形量を大きめに設定しておくことも容易である。つまり、大きな温度上昇にも対応することができる。例えば、樹脂層10が受けている張力を、樹脂層10の弾性変形量が、温度が20℃上昇したときの熱伸び量以上となるように設定することにより、蒸着工程における温度上昇が20℃であっても、開口部11の位置ずれを防止することができる。従って、蒸着時の温度上昇を十分に抑制することができない、比較的安価な蒸着装置を用いる場合でも、精度良く蒸着パターンを形成することが可能になる。
蒸着工程における熱応力の発生を抑制する観点からは、磁性金属層20を形成している材料の線熱膨張係数αMと、フレーム30を形成している材料の線熱膨張係数αFとは、なるべく近い値である好ましい。具体的には、0.5αM≦αF≦2.0αMの関係が満足されることが好ましく、0.8αM≦αF≦1.2αMの関係が満足されることがより好ましく、αM=αFである(つまり磁性金属層20とフレーム30とが同じ材料から形成されている)ことがもっとも好ましい。
(蒸着マスクの製造方法)
図3(a)〜(g)を参照しながら、蒸着マスク100の製造方法の例を説明する。図3(a)〜(g)は、蒸着マスク100の製造工程を示す工程断面図である。
まず、図3(a)に示すように、磁性金属材料から形成された磁性金属板を、磁性金属層20として用意する。磁性金属層20の材料としては、例えばインバー(約36wt%のNiを含むFe−Ni系合金)を好適に用いることができる。
次に、図3(b)に示すように、磁性金属層20が、中実部20a1および非中実部20a2を含むマスク部20aと、マスク部20aを包囲するように配置された周辺部20bとを有するように、磁性金属層20に対して加工を行う。具体的には、フォトリソグラフィプロセスによって、磁性金属層20に複数のスリット21を形成する。
続いて、図3(c)に示すように、磁性金属層20の周辺部20b(つまり磁性金属層20の一部)に、フレーム30を固定する。この工程は、磁性金属層20に、外部から層面内方向の張力を付与しない状態で行われる。具体的には、磁性金属層20の周辺部20b上にフレーム30を載置し、周辺部20bとフレーム30とを接合する。フレーム30の材料としては、例えばインバーを好適に用いることができる。ここでは、磁性金属層20側からレーザ光L1を照射することによって、磁性金属層20の周辺部20bとフレーム30とを溶接する。ここでは、所定の間隔を空けて複数箇所でスポット溶接を行う。スポット溶接の間隔(ピッチ)は適宜選択され得る。溶接には、例えば、YAGレーザを用いることができ、レーザ光L1の波長および1パルスあたりのエネルギーはそれぞれ例えば1064nm、7J/pulseである。勿論、溶接条件は、ここで例示するものに限定されない。
図3(a)〜(c)に示した工程とは別途に、図3(d)に示すように、樹脂材料から形成された樹脂シートを、樹脂層10として用意する。樹脂層10の材料としては、例えばポリイミドを好適に用いることができる。
次に、図3(e)に示すように、樹脂層10の一部上に、樹脂層10に固着された金属膜18を形成する。金属膜18は、後に磁性金属層20の周辺部20bに重なる領域に、額縁状に形成される。金属膜18は、例えば、電解めっき、無電解めっきなどの方法で形成することができる。金属膜18の材料としては、種々の金属材料を用いることができ、例えば、Ni、Cu、Snを好適に用いることができる。金属膜18の厚さは、磁性金属層20への溶接に耐え得る大きさであればよく、例えば1μm以上100μm以下である。
続いて、図3(f)に示すように、磁性金属層20に樹脂層10を接合する。この工程は、樹脂層10が、磁性金属層20に、マスク部20aにおいては接合されず、周辺部20bの少なくとも一部において接合されるように行われる。また、この工程は、樹脂層10に、外部から層面内方向の張力を付与した状態で行われる。具体的には、まず、磁性金属層20と接合されたフレーム30を、架張溶接装置に固定する。次に、磁性金属層20上に、金属膜18を下方にして樹脂層10を載置する。続いて、樹脂層10の対向する2つの縁部(図中の第1方向Xに直交する縁部)を架張溶接装置の保持部(クランプ)で保持し、第1方向Xに平行に一定の張力を付与する。同時に、第1方向Xに直交する第2方向Yに直交する(つまり第1方向Xに平行な)2つの縁部もクランプで保持し、第2方向Yに平行に一定の張力を付与する。図4に、架張溶接装置のクランプ41によって樹脂層10が保持される様子を示している。図4に示すように、樹脂層10の各縁部(各辺)を複数のクランプ41が保持している。この工程において樹脂層10に付与される張力は、張力による樹脂層10の弾性変形量が、蒸着工程における温度上昇(例えば1℃)に起因する樹脂層10の熱伸び量以上となるように設定される。続いて、樹脂層10側からレーザ光L2を照射し、金属膜18を磁性金属層20に溶接する。ここでは、間隔を空けて複数箇所でスポット溶接を行う。図5に、クランプ41によって樹脂層10が保持された状態でのスポット溶接の様子を示している(金属膜18の図示は省略している)。なお、スポット溶接を行う箇所の数は、図5に例示しているものに限定されない。スポット溶接を行う箇所の数やその間隔(ピッチ)は適宜選択され得る。金属膜18の磁性金属層20への溶接により、樹脂層10は、金属膜18を介して磁性金属層20に接合される。
次に、図3(g)に示すように、樹脂層10に複数の開口部11を形成する。この工程において、複数の開口部11は、樹脂層10における、マスク部20aの非中実部20a2に対応する領域に形成される。開口部11の形成は、例えばレーザ加工によって行うことができる。レーザ加工には、パルスレーザを用いる。ここでは、YAGレーザを用い、波長が355nmのレーザ光L3を樹脂層10の所定の領域に照射する。このとき、レーザ光L3の照射方向が上から下に向かう方向となるように、加工対象物(フレーム30、磁性金属層20および樹脂層10を含む構造体)は上下反転される。レーザ光L3のエネルギー密度は、例えば0.5J/cm2である。レーザ加工は、樹脂層10の表面にレーザ光L3の焦点を合わせて、複数回のショットを行うことによって行われる。ショット数は、樹脂層10の厚さに応じて決定される。ショット周波数は、例えば60Hzに設定される。なお、レーザ加工の条件は、上述したものに限定されず、樹脂層10を加工し得るように適宜選択される。このようにして、蒸着マスク100が得られる。
上述した製造方法によれば、磁性金属層20の一部にフレーム30が固定された後に、磁性金属層20に樹脂層10が接合され、樹脂層10の接合工程は、樹脂層10が、磁性金属層20に、マスク部20aにおいては接合されず、周辺部20bの少なくとも一部において接合されるように行われる。そのため、磁性金属層20と樹脂層10とが周辺部20b以外では互いに独立した構造を有する蒸着マスク100が得られる。そのため、樹脂層10に付与される張力と、磁性金属層20に付与される張力とを、独立に設定することができるので、例示しているように、磁性金属層20の一部にフレーム30を固定する工程を、磁性金属層20に外部から層面内方向の張力を付与しない状態で行い、磁性金属層20に樹脂層10を接合する工程を、樹脂層10に外部から層面内方向の張力を付与した状態で行うことが可能になる。そのため、フレーム30の変形の発生が防止されるので、成膜ぼけの発生が抑制される蒸着マスク100を得ることができる。
本実施形態の製造方法によれば、樹脂層10のみに張力が付与されればよいので、架張溶接装置から樹脂層10に付与される張力は、従来よりも大幅に小さくてよい。ここで、架張工程において付与すべき張力を、従来の積層型マスクを用いる場合と比較して試算した結果を説明する。
表1に、試算に際して想定した磁性金属層および樹脂層の材料、厚さ、線熱膨張係数、ヤング率およびポアソン比を示す。表1に示すように、ここでは、磁性金属層の材料としてインバーを用い、樹脂層の材料としてポリイミドを用いる。
Figure 0006510129
従来の積層型マスクについて、熱伸び量および弾性変形量を計算した結果を表2および表3に示す。
Figure 0006510129
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従来の積層型マスクでは、樹脂層および磁性金属層を一体の複合部材とみなせるので、樹脂層と磁性金属層との積層体(マスク体)全体としての線熱膨張係数を3ppm/℃と仮定した。基準長さを100mmとし、蒸着工程における温度上昇を30℃とすると、積層体の熱伸び量(フレームで保持されていない状態での伸び量)は、9μmとなる(表2参照)。
そのため、出来上がり寸法を100%としたときに、99.991%(=100/(100+0.009))に相当する寸法でマスク体が作成され(つまり縮小率99.991%)、そのマスク体が100%のサイズとなるように引っ張られた状態でフレームに固定される。そのときの張力は、マスク体全体としてのヤング率を140GPaと仮定すると、90Nである(表3参照)。従って、従来の積層型マスクでは、30℃の温度上昇に伴う熱伸びを張力による弾性変形で相殺するためには、90Nの張力をマスク体に付与する必要がある。
本実施形態の蒸着マスク100について、熱伸び量および弾性変形量を計算した結果を表4および表5に示す。
Figure 0006510129
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本実施形態の蒸着マスク100では、ポリイミドから形成された樹脂層10のみに張力を付与すればよいので、表4および表5からわかるように、弾性変形量と熱伸び量とを一致させるのに必要な張力は2.5Nである。このように、本発明の実施形態によれば、架張工程で必要な張力を大幅に低減することができる。そのため、従来よりも剛性の低いフレーム30を用いることができ、フレーム30を従来よりも薄くすることも可能である。フレーム30を薄型化することにより、軽量でハンドリング性に優れた蒸着マスク100が得られる。
続いて、マスク体が複合部材として形成されている従来の積層型マスクにおいて、マスクの反り量が大きくなる理由を説明する。
図19に示すように、従来の蒸着マスク900では、樹脂層910を構成する樹脂材料と磁性金属部材920を構成する金属材料との線熱膨張係数の違いに起因した熱応力によって、マスク体に反りが発生する。このときの反り量をZ(μm)とする。また、蒸着マスク900を用いた蒸着工程を含む製造方法によって有機EL表示装置を製造する場合の、アクティブエリアの対角長さ(アクティブエリア長さ)をLAAとすると、温度が1℃上昇したときのアクティブエリア長さLAA当たりの反り量Zは、下記式(1)で表わされる。式(1)中のd1、Y、pは、それぞれインバー(線熱膨張係数は1.2ppm/℃)から形成されている磁性金属部材920の平均厚さ(μm)、ヤング率(GPa)、ポアソン比である。また、式(1)中のσ、d2は、それぞれポリイミド(線熱膨張係数は3ppm/℃)から形成されている樹脂層910の残留応力(引張応力)、平均厚さ(μm)である。ポリイミド層の残留応力は、熱応力と真性応力との和で表わされる。熱応力は、ポリイミドの前駆体が高温でイミド化された後、室温まで冷却される際に、ポリイミド層を支持する基材とポリイミドとの熱膨張率の差に起因して発生する。ポリイミド層の場合、真性応力は小さいので、残留応力の大部分は熱応力である。
Figure 0006510129
既に説明したように、磁性金属部材920および樹脂層910には、それぞれスリット921および開口部911が形成される。ここで、スリット921の形成によって磁性金属部材920の平均厚さd1が20μmから5.2μmとなり、開口部911の形成によって樹脂層910の平均厚さd2が6μmから4.6μmになるとすると、式(1)からもわかるように、反り量Zは、スリット921および開口部911が形成されていない場合と比べて約10倍となる。
このように、従来の蒸着マスク900では、単に反りが発生するだけでなく、その反り量Zは、単純な複合材料(開口部が形成されていない樹脂層とスリットが形成されていない磁性金属層とを積層したもの)に比べて大きくなる。また、マスク体のアクティブエリアに対応する領域(開口部911およびスリット921が存在する)のヤング率が、それ以外の領域(少なくとも開口部911が存在していない)に比べて低くなるので、マスク体に張力が印加されると歪み量が大きくなり、重力による撓み量が大きくなってしまう。
これに対し、本実施形態の蒸着マスク100では、互いに物性が異なる磁性金属層20と樹脂層10とが周辺部20b以外では独立した構造(つまりマスク部20aでは互いに接合されていない構造)を有しているので、樹脂フィルム910を構成する樹脂材料と磁性金属部材920を構成する金属材料との線熱膨張係数の違いや、重力によるマスクの撓みに起因した成膜ぼけの発生を抑制することができる。
なお、ここでは、磁性金属層20にフレーム30を固定する前に、磁性金属層20にスリット21を形成する例を説明したが、磁性金属層20にフレーム30を固定した後に、例えばレーザ加工によって磁性金属層20にスリット21を形成してもよい。
(蒸着マスクの他の構成)
ここで、本発明の実施形態による蒸着マスクの他の構成の例を説明する。
図6(a)および(b)に、本発明の実施形態による他の蒸着マスク100Aを示す。図1および図2に示した蒸着マスク100では、磁性金属層20の各スリット21内に、樹脂層10の開口部11が複数配置されている。これに対し、図6(a)および(b)に示す蒸着マスク100Aでは、磁性金属層20の各スリット21内に、樹脂層10の開口部11が1つだけ配置されている。このことからわかるように、磁性金属層20の各スリット21内には、少なくとも1つの開口部11が配置されていればよい。
図7(a)および(b)に、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Bを示す。図1および図2に示した蒸着マスク100では、磁性金属層20のマスク部20aは、複数のスリット21を有している。これに対し、図7(a)および(b)に示す蒸着マスク100Bでは、磁性金属層20のマスク部20aは、スリット(貫通孔)21を1つだけ有している。このことからわかるように、磁性金属層20のマスク部20aには、少なくとも1つのスリット(貫通孔)21が形成されていればよい。
また、本発明の実施形態による蒸着マスクは、1つのデバイス(例えば有機ELディスプレイ)に対応する単位領域Uが二次元的に配列された構造を有していてもよい。このような構造を有する蒸着マスクは、1つの基板上に複数のデバイスを形成するために好適に使用され得る。
図8(a)および(b)に、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Cを示す。図8(a)および(b)に示す蒸着マスク100Cは、法線方向から見たとき、間隔を空けて配列された複数(ここでは4つ)の単位領域Uを有している。各単位領域Uにおいて、樹脂層10は複数の開口部11を有しており、磁性金属層20のマスク部20aは、1つのスリット(貫通孔)21を有している。なお、単位領域Uの数および配列方法、各単位領域U内における樹脂層10の開口部11および磁性金属層20のスリット21の個数および配列方法などは、製造されるデバイスの構成によって決定され、図示する例に限定されない。
なお、磁性金属層20は、必ずしも1枚の磁性金属板から構成されている必要はなく、複数枚(例えば2枚)の磁性金属板の組み合わせによって磁性金属層20が構成されていてもよい。つまり、磁性金属層20は、複数枚の磁性金属板に分割されていてもよい。
また、これまでの説明では、樹脂層10が金属膜18を介して磁性金属層20に接合される構成を例示したが、本発明の実施形態はこのような構成に限定されるものではない。
図9(a)および(b)に、本発明の実施形態によるさらに他の蒸着マスク100Dを示す。図9(a)および(b)に示す蒸着マスク100Dでは、樹脂層10は、磁性金属層20の周辺部20bに接着剤層19を介して接合されている。つまり、樹脂層10は、磁性金属層20の周辺部20bに接着されている。接着剤層19は、例えば、紫外線硬化型の接着剤を磁性金属層20の周辺部20bに額縁状に塗布し、その後接着剤に紫外線を照射して硬化させることによって形成され得る。
ただし、樹脂層10を磁性金属層20に接着する構成では、蒸着工程における熱によって接着剤層19から発生するアウトガスによって、蒸着パターンが汚染されるおそれがある。そのため、蒸着パターンの汚染を防止する観点からは、樹脂層10は、金属膜18を磁性金属層20の周辺部20bに溶接することによって磁性金属層20に接合されていること好ましい。
図10は、樹脂層10の開口部11および磁性金属層20のスリット21の断面形状の例を示す図である。図10に示すように、開口部11および/またはスリット21は、蒸着源側に向かうにつれて広がるような形状を有していることが好ましい。つまり、開口部11の内壁面および/またはスリット21の内壁面は、テーパ状である(蒸着マスク100の法線方向に対して傾斜している)ことが好ましい。開口部11および/またはスリット21が、このような形状を有していると、シャドウイングの発生を抑制することができる。開口部11の内壁面のテーパ角(蒸着マスク100の法線方向と開口部11の内壁面とがなす角度)θ1、および、スリット21の内壁面のテーパ角(蒸着マスク100の法線方向とスリット21の内壁面とがなす角度)θ2は、特に制限されないが、例えば25°以上65°以下である。
図11および図12を参照しながら、開口部11および/またはスリット21の内壁面がテーパ状であることによってシャドウイングの発生が抑制される理由を詳しく説明する。
図11および図12は、蒸着マスク100を用いた蒸着工程(ワークである基板50上に蒸着膜51を形成する工程)を模式的に示す図である。図11は、開口部11およびスリット21の内壁面がテーパ状でない(つまり蒸着マスク100の法線方向に対して略平行である)場合を示しており、図12は、開口部11およびスリット21の内壁面がテーパ状である場合を示している。
図11および図12に示す例では、蒸着源52が基板50に対して相対的に左から右に移動しながら(つまり走査方向は左から右)蒸着が行われる。蒸着材料は、蒸着源52から、蒸着マスク100の法線方向にだけでなく、斜め方向(法線方向に対して傾斜した方向)にも放出される。ここでは、蒸着材料の広がり角をθとする。また、蒸着マスク100の法線方向をD1、方向D1に対して走査方向に(つまり右側に)θ傾斜した方向をD2、走査方向と反対方向に(つまり左側に)θ傾斜した方向をD3とする。図12に示す例では、開口部11のテーパ角θ1およびスリット21のテーパ角θ2は、蒸着材料の広がり角θと同じである。
図11および図12には、樹脂層10のある開口部11内に蒸着膜51が堆積される期間の始期(時刻t0)における蒸着源52の位置と、終期(時刻t1)における蒸着源52の位置とが示されている。時刻t0は、蒸着源52から放出された蒸着材料が開口部11内に到達し始める時刻であり、このとき、蒸着源52から方向D2に延びる仮想直線L1は、開口部11の蒸着源52のエッジをちょうど通る。また、時刻t1は、蒸着源52から放出された蒸着材料が開口部13内に到達しなくなる時刻であり、このとき、蒸着源52から方向D3に延びる仮想直線L2は、開口部11の蒸着源52側のエッジをちょうど通る。
図11に示す例では、時刻t0における蒸着材料の到達点(仮想直線L1と基板50の表面との交点)P1から時刻t1における蒸着材料の到達点(仮想直線L2と基板50の表面との交点)P2までの間の領域では、蒸着膜51は所望の厚さで形成される。しかしながら、その外側の領域(走査方向における開口部11の一端から点P1までの領域と、走査方向における開口部11の他端から点P2までの領域)では、蒸着膜51は所望の厚さよりも薄くなる。この部分(所望の厚さよりも薄く形成された部分)は、シャドウと呼ばれる(アウターシャドウとの対比のために「インナーシャドウ」と呼ばれることもある)。シャドウの幅wは、樹脂層10の厚さdと、蒸着材料の広がり角θを用いて、w=d・tanθと表わされる。つまり、シャドウの幅wは、樹脂層10の厚さdに比例する。
これに対し、図12に示す例では、時刻t0における蒸着材料の到達点P1および時刻t1における蒸着材料の到達点P2が、走査方向における開口部11の両端に位置する。そのため、蒸着膜51はその全体にわたって所望の厚さで形成される。つまり、シャドウは形成されない。このように、開口部11および/またはスリット21の内壁面がテーパ状であることにより、シャドウイングの発生を抑制することができる。
(有機半導体素子の製造方法)
本発明の実施形態による蒸着マスク100は、有機半導体素子の製造方法における蒸着工程に好適に用いられる。
以下、有機EL表示装置の製造方法を例として説明を行う。
図13は、トップエミッション方式の有機EL表示装置200を模式的に示す断面図である。
図13に示すように、有機EL表示装置200は、アクティブマトリクス基板(TFT基板)210および封止基板220を備え、赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Pbを有する。
TFT基板210は、絶縁基板と、絶縁基板上に形成されたTFT回路とを含む(いずれも不図示)。TFT回路を覆うように、平坦化膜211が設けられている。平坦化膜211は、有機絶縁材料から形成されている。
平坦化膜211上に、下部電極212R、212Gおよび212Bが設けられている。下部電極212R、212Gおよび212Bは、赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Pbにそれぞれ形成されている。下部電極212R、212Gおよび212Bは、TFT回路に接続されており、陽極として機能する。隣接する画素間に、下部電極212R、212Gおよび212Bの端部を覆うバンク213が設けられている。バンク213は、絶縁材料から形成されている。
赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Pbの下部電極212R、212Gおよび212B上に、有機EL層214R、214Gおよび214Bがそれぞれ設けられている。有機EL層214R、214Gおよび214Bのそれぞれは、有機半導体材料から形成された複数の層を含む積層構造を有する。この積層構造は、例えば、下部電極212R、212Gおよび212B側から、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層をこの順で含んでいる。赤画素Prの有機EL層214Rは、赤色光を発する発光層を含む。緑画素Pgの有機EL層214Gは、緑色光を発する発光層を含む。青画素Pbの有機EL層214Bは、青色光を発する発光層を含む。
有機EL層214R、214Gおよび214B上に、上部電極215が設けられている。上部電極215は、透明導電材料を用いて表示領域全体にわたって連続するように(つまり赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Pbに共通に)形成されており、陰極として機能する。上部電極215上に、保護層216が設けられている。保護層216は、有機絶縁材料から形成されている。
TFT基板210の上述した構造は、TFT基板210に対して透明樹脂層217によって接着された封止基板220によって封止されている。
有機EL表示装置200は、本発明の実施形態による蒸着マスク100(または蒸着マスク100A〜100D)を用いて以下のようにして製造され得る。図14(a)〜(d)および図15(a)〜(d)は、有機EL表示装置200の製造工程を示す工程断面図である。なお、以下では、蒸着マスク100を用いてワーク上に有機半導体材料を蒸着する(TFT基板210上に有機EL層214R、214Gおよび214Bを形成する)工程を中心に説明を行う。
まず、図14(a)に示すように、絶縁基板上に、TFT回路、平坦化膜211、下部電極212R、212G、212Bおよびバンク213が形成されたTFT基板210を用意する。TFT回路、平坦化膜211、下部電極212R、212G、212Bおよびバンク213を形成する工程は、公知の種々の方法により実行され得る。
次に、図14(b)に示すように、真空蒸着装置内に保持された蒸着マスク100に、搬送装置によりTFT基板210を近接させて配置する。このとき、樹脂層10の開口部11が赤画素Prの下部電極212Rに重なるように、蒸着マスク100とTFT基板210とが位置合わせされる。また、TFT基板210に対して蒸着マスク100とは反対側に配置された不図示の磁気チャックにより、蒸着マスク100をTFT基板210に対して密着させる。
続いて、図14(c)に示すように、真空蒸着により、赤画素Prの下部電極212R上に、有機半導体材料を順次堆積し、赤色光を発する発光層を含む有機EL層214Rを形成する。このとき、蒸着マスク100の蒸着源側(ワークであるTFT基板210の反対側)の表面にも、有機半導体材料が堆積される。
次に、図14(d)に示すように、搬送装置によりTFT基板210を1画素ピッチ分ずらし、樹脂層10の開口部11が緑画素Pgの下部電極212Gに重なるように、蒸着マスク100とTFT基板210との位置合わせを行う。また、磁気チャックにより、蒸着マスク100をTFT基板210に対して密着させる。
続いて、図15(a)に示すように、真空蒸着により、緑画素Pgの下部電極212G上に、有機半導体材料を順次堆積し、緑色光を発する発光層を含む有機EL層214Gを形成する。このとき、蒸着マスク100の蒸着源側の表面にも、有機半導体材料が堆積される。
次に、図15(b)に示すように、搬送装置によりTFT基板210を1画素ピッチ分さらにずらし、樹脂層10の開口部11が青画素Pbの下部電極212Bに重なるように、蒸着マスク100とTFT基板210との位置合わせを行う。また、磁気チャックにより、蒸着マスク100をTFT基板210に対して密着させる。
続いて、図15(c)に示すように、真空蒸着により、青画素Pbの下部電極212B上に、有機半導体材料を順次堆積し、青色光を発する発光層を含む有機EL層214Bを形成する。このとき、蒸着マスク100の蒸着源側の表面にも、有機半導体材料が堆積される。
次に、図15(d)に示すように、有機EL層214R、214Gおよび214B上に、上部電極215および保護層216を順次形成する。上部電極215および保護層216の形成は、公知の種々の方法により実行され得る。このようにして、TFT基板210が得られる。
その後、TFT基板210に対して封止基板220を透明樹脂層217により接着することにより、図11に示した有機EL表示装置200が完成する。
なお、ここでは、1枚の蒸着マスク100を順次ずらすことによって、赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Prに対応する有機EL層214R、214Bおよび214Gを形成する例を説明したが、赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Prの有機EL層214R、214Bおよび214Gにそれぞれ対応する3枚の蒸着マスク100を用いてもよい。赤画素Pr、緑画素Pgおよび青画素Prの有機EL層214R、214Bおよび214Gのサイズ・形状が同じである場合には、ここで例示したように1枚の蒸着マスク100を用いてすべての有機EL層214R、214Bおよび214Gを形成することができる。
既に説明したように、図14(c)、図15(a)および(c)に示す蒸着工程(真空蒸着により有機EL層214R、214Gおよび214Bを形成する工程)において、蒸着マスク100の蒸着源側の表面にも蒸着材料が堆積される。堆積された蒸着材料が予め設定された所定の厚さに達すると、蒸着マスク100の洗浄が行われる。例えば、所定の厚さを1μmに設定し、1回の蒸着により約30nmの成膜が行われるとすると、33回蒸着を行う度に洗浄することになる。蒸着マスク100の洗浄は、例えば、イソプロピルアルコールを用いた超音波洗浄、リンスおよび減圧乾燥を順次行うことにより実行される。
既に説明したように、本実施形態の蒸着マスク100では、樹脂層10を磁性金属層20から分離することが容易である。そのため、洗浄を繰り返し行うことによって樹脂層10が劣化した場合には、樹脂層10のみを交換することによって、磁性金属層20およびフレーム30を再利用することができる。そのため、有機半導体素子の製造コストの低減を図ることができる。
なお、有機EL表示装置200において、封止基板220に代えて封止フィルムを用いてもよい。あるいは、封止基板(または封止フィルム)を使用せずに、TFT基板210に薄膜封止(TFE:Thin Film Encapsulation)構造を設けてもよい。薄膜封止構造は、例えば、窒化シリコン膜などの複数の無機絶縁膜を含む。薄膜封止構造は有機絶縁膜をさらに含んでもよい。
また、上記の説明では、トップエミッション方式の有機EL表示装置200を例示したが、本実施形態の蒸着マスク100がボトムエミッション方式の有機EL表示装置の製造にも用いられることはいうまでもない。
また、本実施形態の蒸着マスク100を用いて製造される有機EL表示装置は、必ずしもリジッドなデバイスでなくてもよい。本実施形態の蒸着マスク100は、フレキシブルな有機EL表示装置の製造にも好適に用いられる。フレキシブルな有機EL表示装置の製造方法においては、支持基板(例えばガラス基板)上に形成されたポリマ層(例えばポリイミド層)上に、TFT回路などが形成され、保護層の形成後にポリマ層がその上の積層構造ごと支持基板から剥離(例えばレーザリフトオフ法が用いられる)される。
また、本実施形態の蒸着マスク100は、有機EL表示装置以外の有機半導体素子の製造にも用いられ、特に、高精細な蒸着パターンの形成が必要とされる有機半導体素子の製造に好適に用いられる。
本発明の実施形態による蒸着マスクは、有機EL表示装置をはじめとする有機半導体素子の製造に好適に用いられ、高精細な蒸着パターンの形成が必要とされる有機半導体素子の製造に特に好適に用いられる。
10 樹脂層
11 開口部
18 金属膜
20 磁性金属層
20a マスク部
20a1 中実部
20a2 非中実部
20b 周辺部
21 スリット(貫通孔)
30 フレーム
100、100A、100B、100C、100D 蒸着マスク
200 有機EL表示装置
210 TFT基板
211 平坦化膜
212R、212G、212B 下部電極(陽極)
213 バンク
214R、214G、214B 有機EL層
215 上部電極
216 保護層
217 透明樹脂層
220 封止基板
U 単位領域
Pr 赤画素
Pg 緑画素
Pb 青画素

Claims (16)

  1. 複数の開口部を含む樹脂層と、
    前記樹脂層に重なるように配置された磁性金属層であって、前記複数の開口部を露出させる形状を有するマスク部と、前記マスク部を包囲するように配置された周辺部とを有する磁性金属層と、
    前記磁性金属層の前記周辺部に固定されたフレームと、を備え、
    前記樹脂層は、前記磁性金属層に、前記マスク部においては接合されておらず、且つ、前記周辺部の少なくとも一部において接合されており、
    前記磁性金属層は、一体に形成されており、
    前記磁性金属層の前記周辺部と前記樹脂層との間に位置する金属膜であって、前記樹脂層に固着された金属膜をさらに有し、
    前記金属膜は、前記磁性金属層の前記周辺部に溶接されており、
    前記樹脂層は、前記金属膜を介して前記磁性金属層に接合されている、蒸着マスク。
  2. 前記樹脂層は、前記フレームおよび前記磁性金属層から、層面内方向の張力を受けている、請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 前記樹脂層が受けている前記張力は、
    前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が1℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている、請求項2に記載の蒸着マスク。
  4. 前記樹脂層が受けている前記張力は、
    前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が20℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている、請求項2に記載の蒸着マスク。
  5. 前記磁性金属層を形成している材料の線熱膨張係数をαMとし、前記フレームを形成している材料の線熱膨張係数をαFとするとき、0.5αM≦αF≦2.0αMの関係が満足される、請求項1から4のいずれかに記載の蒸着マスク。
  6. 前記磁性金属層と、前記フレームとは、同じ材料から形成されている、請求項1から5のいずれかに記載の蒸着マスク。
  7. 樹脂層と、前記樹脂層に重なるように配置された磁性金属層と、前記磁性金属層を支持するフレームとを備えた蒸着マスクの製造方法であって、
    (A)磁性金属材料から形成された磁性金属層を用意する工程と、
    (B)前記磁性金属層の一部に、フレームを固定する工程と、
    (C)前記工程(B)の後に、前記磁性金属層に樹脂層を接合する工程と、
    を包含し、
    前記工程(B)の後の前記磁性金属層において、前記フレームに重ならない領域を第1領域と呼び、前記フレームに重なる領域を第2領域と呼ぶとすると、
    前記工程(C)は、前記樹脂層が、前記磁性金属層に、前記第1領域においては接合されず、且つ、前記第2領域の少なくとも一部において接合されるように行われ
    前記磁性金属層は、一体に形成されており、
    前記工程(C)の前に、
    (F)樹脂材料から形成された樹脂層を用意する工程と、
    (G)用意された前記樹脂層の一部上に、前記樹脂層に固着された金属膜を形成する工程と、
    をさらに包含し、
    前記工程(C)において、前記金属膜を前記磁性金属層に溶接することによって、前記樹脂層を前記金属膜を介して前記磁性金属層に接合する、蒸着マスクの製造方法。
  8. 前記工程(C)は、前記樹脂層に、外部から層面内方向の張力を付与した状態で行われる、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  9. 前記工程(C)において前記樹脂層に付与される前記張力は、
    前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が1℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  10. 前記工程(C)において前記樹脂層に付与される前記張力は、
    前記張力による前記樹脂層の弾性変形量が、温度が20℃上昇したときの前記樹脂層の熱伸び量以上となるように設定されている、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
  11. 前記磁性金属層を形成している材料の線熱膨張係数をαMとし、前記フレームを形成している材料の線熱膨張係数をαFとするとき、0.5αM≦αF≦2.0αMの関係が満足される、請求項から10のいずれかに記載の蒸着マスクの製造方法。
  12. 前記フレームは、前記磁性金属層と同じ磁性金属材料から形成されている、請求項から11のいずれかに記載の蒸着マスクの製造方法。
  13. 前記工程(B)の前に、前記磁性金属層が、金属膜が存在している中実部および金属膜が存在していない非中実部を含むマスク部と、前記マスク部を包囲するように配置された周辺部とを有するように、前記磁性金属層に対して加工を行う工程(D)をさらに包含し、
    前記工程(B)において、前記フレームは、前記磁性金属層の前記周辺部に固定される、請求項から12のいずれかに記載の蒸着マスクの製造方法。
  14. 前記工程(C)の後に、前記樹脂層に複数の開口部を形成する工程(E)をさらに包含する、請求項から13のいずれかに記載の蒸着マスクの製造方法。
  15. 前記工程(E)において、前記複数の開口部は、前記樹脂層における前記マスク部の前記非中実部に対応する領域に形成される請求項13を引用する請求項14に記載の蒸着マスクの製造方法。
  16. 請求項1からのいずれかに記載の蒸着マスクを用いて、ワーク上に有機半導体材料を蒸着する工程を包含する、有機半導体素子の製造方法。
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