JP6509659B2 - 着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具 - Google Patents

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Description

本発明は、着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具に関する。さらに詳述すると、本発明は、架空送電線の表面への雪の付着を低減させるための技術に関する。
従来から、特に積雪地方における架空送電線に付着した雪の重みや風による振動によって送電線が破損・破断してしまうことを防ぐため、難着雪対策として、架空送電線の外周に所定間隔で取り付けられる難着雪リングと呼ばれる器具が用いられている。
従来の難着雪リングとして、図12に示すように、架空送電線や地線などの送電線110に装着する係脱自在の開放端部101を有した開閉自在の環状体100に形成され、この開放端部101が開放する一方の開放端に係止突起101aと他方の開放端に係止突起101aを嵌合係止する嵌合溝101bとを各々形成し、環状体100の円弧形断面の所定箇所に断面が波形のヒンジ部102を設けると共に、環状体100の内側表面に一体に形成されて肉厚が中心に向かって増加するように突設させたリブ(不図示)を備えるものがある(特許文献1)。
特開2011−125140号公報
しかしながら、特許文献1の難着雪リングでは、難着雪リングの突起部(図中の符号103)に雪が接した場合に着雪体104(即ち、送電線110の表面に付着した雪の塊)が落下せずに突起部103にへばり付いて留まり続けることに起因して難着雪リングにおいて着雪体104が保持されてしまう場合があり(図12(B))、着雪の低減効果が十分であるとは言い難い。
また、送電線に種々の電線付属器具を取り付ける場合に、電線付属器具を取り付けるために送電線に組み付けられる取付具のうちの送電線の表面に対して突起している部分に雪が接した場合にも同様に前記突起している部分に着雪体がへばり付いて保持されてしまう場合があり、電線付属器具の取付具部分における着雪が助長されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、架空送電線に付着した雪を落下させて架空送電線への着雪を低減させることがきる着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の着雪低減方法は、送電線の表面と接触する端部と送電線の表面と離間する端部とを連接する滑らかな傾斜面を有し、着雪体が送電線の表面から傾斜面へと乗り上げるように送電線の表面と接触する端部において送電線の表面と傾斜面とが滑らかに連続していると共に送電線の表面の周方向の全体に亙って取り囲むように傾斜面が形成されている器具が送電線の表面に対して装着されるようにしている。
また、本発明の着雪低減用具は、送電線の表面と接触する端部と送電線の表面と離間する端部とを連接する滑らかな傾斜面を有し、着雪体が送電線の表面から傾斜面へと乗り上げるように送電線の表面と接触する端部において送電線の表面と傾斜面とが滑らかに連続していると共に送電線の表面の周方向の全体に亙って取り囲むように傾斜面が形成され、送電線の表面に対して装着されるようにしている。
これらの着雪低減方法や着雪低減用具によると、送電線の表面に付着した雪が着雪体となって移動すると送電線に装着された器具(着雪低減用具)の傾斜面に乗り上げることによって送電線の表面から剥がされて自重によって落下する。
また、本発明の電線は上記の着雪低減用具が取り付けられているようにしており、本発明の電線付属器具の取付具は上記の着雪低減用具が取り付けられているようにしている。
これらの電線や電線付属器具の取付具によると、上記の着雪低減用具によって奏される作用を奏する電線や電線付属器具の取付具が提供される。
本発明の着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具によれば、送電線の表面を移動する着雪体を傾斜面に乗り上げさせて送電線の表面から剥がして落下させることができるので、送電線の表面への着雪を低減させ、延いては付着した雪の重みなどによる送電線の破損・破断を防止することが可能になる。
本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線の実施形態の一例を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)は送電線の方向に沿う側面図である。(B)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線の他の実施形態を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)は送電線の方向に沿う側面図である。(B)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線の更に他の実施形態を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)は送電線の方向に沿う側面図である。(B)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線のまた更に他の実施形態を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)は送電線の方向に沿う側面図である。(B)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減用具の送電線への装着の仕組みの一例を示す図であり、送電線の方向と直交する縦断面図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線付属器具の取付具の他の実施形態を示す図であり、送電線に取り付けられている電線付属器具の取付具に対して着雪低減用具が装着された状態を示す側面図である。(A)は電線付属器具の取付具を覆うように着雪低減用具が装着される場合の図である。(B)は電線付属器具の取付具と組み合わされて着雪低減用具が装着される場合の図である。 本発明の着雪低減方法及び着雪低減用具の作用を説明する図であり、着雪体が移動して着雪低減用具に近付く状態を示す図である。 本発明の着雪低減方法及び着雪低減用具の作用を説明する図であり、着雪低減用具の傾斜面に着雪体が乗り上げる状態を示す図である。 本発明の着雪低減方法及び着雪低減用具の作用を説明する図であり、着雪低減用具の傾斜面に乗り上げた着雪体が切り離れて落下する状態を示す図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線の更に他の実施形態を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)は送電線の方向に沿う側面図である。(B)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減方法並びに着雪低減用具及び電線のまた更に他の実施形態を示す図であり、着雪低減用具が送電線に装着された状態を示す図である。(A)及び(B)は送電線の方向に沿う側面図である。(C)は送電線の方向と直交する正面図である。 本発明の着雪低減用具が鉄塔部材に装着される場合の一例を示す図である。(A)は鉄塔部材の方向に沿う側面図である。(B)は鉄塔部材の方向と直交する正面図である。 鉄塔部材に装着される板状部材の一例を示す図である。(A)は鉄塔部材の方向に沿う側面図である。(B)は(A)のI−I矢視図である。 従来の難着雪リングを示す側面図である。(A)は難着雪リングが送電線に装着された状態を示す図である。(B)は難着雪リングにおいて着雪体が保持される状態を示す図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図7(図7A乃至7C、以下同じ)に、本発明の着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具の実施形態の例を示す。
本実施形態の着雪低減方法は、送電線10の表面10aと接触する端部2aと送電線10の表面10aと離間する端部2bとを連接する滑らかな傾斜面2を有する器具が送電線10の表面10aに対して装着されるようにしている。
また、本実施形態の着雪低減用具1は、送電線10の表面10aと接触する端部2aと送電線10の表面10aと離間する端部2bとを連接する滑らかな傾斜面2を有し、送電線10の表面10aに対して装着されるようにしている。
着雪低減用具1の材質は、送電線10に装着しても差し支えがない材質であり且つ適当な耐久性を有する材質の中から適当なものが適宜選択される。例えば、従来例えば難着雪リングと呼ばれている器具と同様の材質や種々の電線付属器具を送電線10に取り付けるための取付具と同様の材質が選択され得る。具体的には例えば、ゴムやプラスチックなどが選択され得る。
着雪低減用具1は、送電線10の表面10aと接触する端部(言い換えると、縁部;以下「接触端部2a」と呼ぶ)と表面10aと離間する端部(言い換えると、縁部;以下「離間端部2b」と呼ぶ)とを連接する滑らかな傾斜面2を有するものであれば、特定の形状に限定されるものではない。
そして、接触端部2aにおいて送電線10の表面10aと傾斜面2とが滑らかに連続している。ただし、接触端部2aにおいて、送電線10の表面10aと傾斜面2との間に(言い換えると、両者の境界に)、着雪体11の傾斜面2への乗り上げを妨げるほどの障害にならない程度の段差があっても構わない。
送電線10の表面10aに対する傾斜面2の角度θは、特定の値に限定されるものではなく、送電線10の表面10aに沿って移動する着雪体11が容易には乗り越えられない程度の勾配でありながらも着雪体11が傾斜面2へと乗り上げられないほどの急勾配ではない範囲で適当な値に適宜設定される。
なお、送電線10の表面10aに対する傾斜面2の角度は、傾斜面2の全面に亙って一定である必要はなく、傾斜面2の途中で(言い換えると、場所によって)変化しても構わない。
着雪低減用具1は、具体的には例えば、図1に示す例のように、送電線10の外径とほぼ同一の直径の円形である接触端部2a(言い換えると、環状縁部)と、送電線10の外径よりも大きい直径の円形である離間端部2b(言い換えると、環状縁部)とを連接する滑らかなテーパー状をなす傾斜面2を、送電線10に沿う方向(即ち、図1における左右方向)において背中合わせに一対のものとして有する形状に形成される。
なお、図1に示す例では一対の離間端部2bが設けられるようにしているが、離間端部2bは一つのみでも良い。具体的には例えば、図2に示すように、一対の傾斜面2の離間端部2bが共通のものとされることによって離間端部2bが一つのみ設けられるようにしても良い。
傾斜面2の、送電線の方向に沿う側面視における形状(或いは、縦断面の形状)は、図1や図2に示す例のように直線状に限られるものではなく、曲線であっても(言い換えると、湾曲していても)良い。
具体的には例えば、図3に示す例のように外側に膨らむように湾曲していても良いし、図4に示す例のように内側に抉れるように湾曲していても良い。
また、直線と曲線とが組み合わされた形状であっても良い。
ここで、本発明の着雪低減用具1は接触端部2aと離間端部2bとを連接する滑らかな傾斜面2を有するものであるところ、ここでの「滑らか」とは傾斜面2の形状が接触端部2aから離間端部2bへと向かう方向において出っ張り(言い換えると、凸状)の段差がないものであれば良いことを意味する。したがって、着雪低減用具1は、例えば巻貝の殻のように螺旋状(言い換えると、送電線10に沿う方向に対して斜行して巻き回る態様)の凹凸を有する形状であっても良い。
なお、着雪低減用具1の形状は、コロナ放電を防ぐという観点から、角部を有することなく、丸みを帯びた形状に形成されることが好ましい。
着雪低減用具1は、内部が、中実であるように形成されても良いし、中空であるように形成されても良い。
また、本発明の着雪低減用具1は、送電線10の、電線付属器具などが取り付けられていない部分・箇所に装着されるようにしても良いし、電線付属器具が取り付けられている位置に装着されるようにしても良い。
着雪低減用具1が種々の電線付属器具が取り付けられている位置に装着される場合には、具体的には例えば、図6(A)に示すように電線付属器具7を送電線10に取り付けるための取付具7aの一部を覆うように(言い換えると、取付具7aの少なくとも一部を着雪低減用具1内に収容するように)装着されたり、同図(B)に示すように取付具7aと組み合わされて(言い換えると、取付具7aの、送電線10の表面10aに対して突起している部分における段差を傾斜面2によって塞ぐように)装着されたりする。
そして、電線付属器具7の取付具7aを覆ったり取付具7aと組み合わされたりして着雪低減用具1が装着される場合には、取付具7aに雪がへばり付いて留まり続けることが防止されると共に送電線10への着雪が低減される。
なお、上述の説明における電線付属器具7は特定の器具に限定されるものではないので、図6においては電線付属器具7は仮想線によって表している。電線付属器具7としては、具体的には例えば、ねじれ防止ダンパ(カウンタウェイトとも呼ばれる),相間スペーサ,及び径間スペーサ(具体的には、標準スペーサやルーズスペーサ)などが挙げられる。
ここで、本発明の着雪低減用具1は送電線に装着されて使用されるところ、着雪低減用具1の送電線10への装着の仕方・仕組みは、送電線10を傷付けることなく送電線10の表面10aに取り付けられる方式であれば、特定の方式や機構に限定されるものではなく、適当な方式・機構が適宜選択される。
送電線10への着雪低減用具1の取り付けは、送電線10に沿う方向(即ち、図1乃至図4における左右方向)に容易には移動しないように位置固定されることが必要であり、送電線10の周方向に回転しないように固定されることが好ましい。
例えば、あくまで一例として挙げると、着雪低減用具1が送電線10に装着された状態における送電線10の方向に沿って切断されて開閉端部が形成されると共に送電線10の方向の直角断面において前記開閉端部と対向する位置にヒンジ部が設けられ、当該ヒンジ部の働きによって前記開閉端部が開閉可能に構成され、これにより、前記開閉端部が開かれた状態で着雪低減用具1内に送電線10が取り込まれてから前記開閉端部が閉じられて着雪低減用具1が送電線10に装着される。
具体的には、あくまで一例として挙げると、図5に示すように、着雪低減用具1が送電線10に装着された状態における送電線10の方向に沿って切断されて一対の開閉端部3A,3Bが形成されると共に、送電線10の方向の直角断面において閉じ合わされた開閉端部3A,3Bと対向する位置に弾性変形若しくは塑性変形可能なヒンジ部4が設けられる。そして、ヒンジ部4が変形することによって開閉端部3A,3Bにおいて開閉可能に構成され、これにより、開閉端部3A,3Bが相互に離れ開かれた状態で着雪低減用具1内に送電線10が取り込まれてから開閉端部3A,3Bが相互に閉じ合わされて着雪低減用具1が送電線10に装着される。
なお、図5に示す例ではヒンジ部4として弾性変形若しくは塑性変形可能な部位が設けられるようにしているが、ヒンジ部4としての構造はこれに限定されるものではなく、例えば、軸を介しての回動の仕組みが用いられるようにしても良い。
また、図5に示す例では、凸部5aと凹部5bとからなる係合機構5が設けられ、これにより、送電線10に装着された状態が強固に維持され得るようにしている。
なお、必要に応じて所定の間隔で複数個の着雪低減用具1が送電線に装着されて使用される。
また、着雪低減用具1は、既に架設されている送電線10に装着されるようにしても良いし、架設前の送電線10に予め装着されるようにしても良い。
さらに、着雪低減用具1は、送電線10に既に取り付けられている電線付属器具7の取付具7aを覆ったり(図6(A))取付具7aと組み合わされたり(同図(B))して装着されるようにしても良く、或いは、送電線10への取り付け前の電線付属器具の取付具に予め取り付けられるようにしても良い。
上述した着雪低減方法及び着雪低減用具1の作用を図7を用いて以下に説明する。なお、以下では図1に示す着雪低減用具1を取り上げて説明するが、図2乃至図4に示す例でも同様の作用が奏され得る。
まず、送電線10の表面10aに付着した雪は、自重や風などによって送電線10の素線の撚り目に沿って回転しつつ移動しながら(図7に示す例では、具体的には、図中の符号12の矢印の向きに回転しつつ符号13の矢印の向きに移動する)、筒状の着雪体11となって徐々に成長する。
なお、降雪時には、送電線10の下面側よりも上面側や側面側への着雪の方が多いことに起因し、着雪体11は自重によって継続的に回転すると共に、回転に伴って送電線10の素線の撚り目の働きによって継続的に移動する。
筒状の着雪体11は、回転しつつ移動することにより、送電線10に装着されている着雪低減用具1に近付く(図7A)。
そして、筒状の着雪体11は、回転しつつ更に移動することにより、着雪低減用具1の傾斜面2に乗り上げる。このとき、着雪低減用具1の傾斜面2が、送電線10の表面10aから着雪体11を剥がす(言い換えると、剥く)ような働きをする(図7B)。
傾斜面2によって送電線10の表面10aから剥がされた(剥かれた)着雪体11は、傾斜面2へと或る程度乗り上げると、自重により、傾斜面2へと乗り上げた少なくとも一部(図中の符号11a)が切り離れて落下する(図7C)。
なお、本発明の着雪低減用具1によって剥がされて(剥かれて)落下させられる着雪体は筒状に成長したものに限定されるものではなく、送電線10の上面において塊として成長した着雪体も本発明の着雪低減用具1によって剥がされて落下させられ得る。すなわち、塊状の着雪体も、当該着雪体が送電線10の上面から表面10aを滑る際に送電線10の素線の撚り目に沿って送電線10の方向に移動して着雪低減用具1の傾斜面2に乗り上げることによって送電線10の表面10aから剥がされて落下する。
また、本発明の着雪低減用具1は、着雪を落下させるに支障が無い場所の上方において送電線に装着されることが望ましい。具体的には、送電線の下方に例えば民家や道路や駐車場などが存在しているために雪の塊を落下させるには相応しくない場所の上方ではなく、例えば野原などの空地であるために雪の塊を落下させても支障が無い場所の上方において着雪低減用具1が送電線に装着されることが望ましい。
以上のように構成された着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具によれば、送電線10の表面10aに付着した雪が着雪体11となって移動したときに送電線10に装着された着雪低減用具1の傾斜面2に乗り上げさせることによって着雪体11を送電線10の表面10aから剥がして落下させることができる。このため、送電線10の表面10aへの着雪を低減させ、延いては着雪の重みなどによる送電線10の破損・破断を防止することが可能になる。
なお、上述の形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。
例えば、図1乃至図4に示す例ではいずれも送電線10に沿う方向(即ち、各図における左右方向)において背中合わせに一対のものとして傾斜面2を有するようにしているが、送電線10に沿う方向における両側に傾斜面2を有することは本発明おいて必須の構成ではない。すなわち、送電線10における着雪体の移動の向きが特定されている場合には、例えば図8に示すように、送電線10に沿う方向における片側のみに傾斜面2を有するようにしても良い。なお、着雪体の移動の向きが特定される場合としては、具体的には例えば、送電線10が傾斜しているために上方から下方に滑る向きのみに着雪体が移動する場合や、特に降雪時における風向きが概ね一定であるために風に押される向きのみに着雪体が移動する場合などが挙げられる。
また、図1乃至図4に示す例ではいずれも送電線10の外周(表面10a)の周方向の全体に亙って取り囲むように傾斜面2が形成されるようにしているが、送電線10の外周全周に亙って傾斜面2が形成されることは本発明において必須の構成ではない。すなわち、例えば図9に示すように、送電線10の側方及び下方のみに傾斜面2が形成されるようにしても良い。なお、同図(A)は送電線10に沿う方向における両側に傾斜面2を有する場合の例であり、同図(B)は送電線10に沿う方向における片側のみに傾斜面2を有する場合の例である。この場合にも、送電線10の側方や下方の傾斜面2へと乗り上げた着雪体の少なくとも一部は切り離れて落下する。なお、図9に示す例では、接触端部2aは環状であるが、離間端部2bは銀杏形のような形状になる(同図(C))。
また、本発明の着雪低減用具1は送電線10の表面10aと接触する端部である接触端部2aと表面10aと離間する端部である離間端部2bとを連接する滑らかな傾斜面2を有するものであれば良いところ、離間端部2bを形成するための構成は着雪低減用具1自体が備えていなくても良い。例えば、送電線10に電線付属器具が取り付けられている場合に、当該電線付属器具を送電線10に取り付けるための取付具が送電線10の表面10aに対して突起し離間する部分として使用されて離間端部2bを形成するものとして利用され、これとは別に接触端部2aとしてのリングなどが送電線10の表面10aに取り付けられ、前記取付具の突起している部分と前記リングとの間に傾斜面2が設けられるようにしても良い。この場合には、傾斜面2を形成するものとして伸縮可能なフィルムが用いられることも考えられる。
また、上述の実施形態では送電線10に付着した雪の塊を落下させるために着雪低減用具1が送電線10に装着されるようにしているが、着雪低減用具1が装着される対象は送電線10に限られるものではなく、例えば送電線10を架設するための鉄塔の部材に着雪低減用具1が装着されるようにしても良い。具体的には例えば、図10に示すように、鉄塔の脚部などの鉄塔部材9に着雪低減用具1が装着されるようにしても良い。この場合、送電線10のうちの鉄塔の近傍位置に取り付けられた着雪低減用具1の下方に、鉄塔部材9に装着される着雪低減用具1を更に設けることにより、送電線10に装着された着雪低減用具1によって送電線10の表面10aから剥がされて落下させられた着雪体11の鉄塔部材9の表面への着雪を防止することができる。なお、送電線10に装着される着雪低減用具1とは関係なく、鉄塔の脚部などの鉄塔部材9に装着される着雪低減用具1が単独で使用されることにより、鉄塔部材9の表面に沿って移動する着雪体を鉄塔部材9の表面から剥がして落下させる効果は発揮され得る。
また、送電線10の下方に例えば民家や道路や駐車場などが存在しているために雪の塊を落下させるには相応しくない場所への落雪を避けるための仕組みとして、図11に示すように、鉄塔の脚部などの鉄塔部材9に、当該鉄塔部材9の表面に沿って移動して着雪体が滑り落ちる際の向きを調節・制御するような例えば板状の部材8が取り付けられるようにしても良い。この場合、送電線10のうちの鉄塔の近傍位置に取り付けられた着雪低減用具1の下方に板状部材8を設けることにより、送電線10に装着された着雪低減用具1によって送電線10の表面10aから剥がされて落下させられた着雪体11の落下地点を調節・制御することができる。なお、送電線10に装着される着雪低減用具1とは関係なく、鉄塔の脚部などの鉄塔部材9に装着される板状部材8が単独で使用されることにより、鉄塔部材9の表面に沿って移動して着雪体が滑り落ちる際の向きを調節・制御する効果は発揮され得る。
本発明の着雪低減方法、並びに、着雪低減用具、電線、及び電線付属器具の取付具は、架空送電線に付着した雪を落下させて架空送電線への着雪を低減させることができるので、例えば、架空送電線の保守・点検・管理や架空送電線の架設などの分野で利用価値が高い。
1 着雪低減用具
2 傾斜面
2a 接触端部
2b 離間端部
3A,3B 開閉端部
4 ヒンジ部
5 係合機構
5a 凸部
5b 凹部
7 電線付属器具
7a 取付具
8 板状部材
9 鉄塔部材
10 送電線
10a 表面
11 着雪体

Claims (4)

  1. 送電線の表面と接触する端部と前記送電線の表面と離間する端部とを連接する滑らかな傾斜面を有し、着雪体が前記送電線の表面から前記傾斜面へと乗り上げるように前記送電線の表面と接触する前記端部において前記送電線の表面と前記傾斜面とが滑らかに連続していると共に前記送電線の表面の周方向の全体に亙って取り囲むように前記傾斜面が形成されている器具が前記送電線の表面に対して装着されることを特徴とする着雪低減方法。
  2. 送電線の表面と接触する端部と前記送電線の表面と離間する端部とを連接する滑らかな傾斜面を有し、着雪体が前記送電線の表面から前記傾斜面へと乗り上げるように前記送電線の表面と接触する前記端部において前記送電線の表面と前記傾斜面とが滑らかに連続していると共に前記送電線の表面の周方向の全体に亙って取り囲むように前記傾斜面が形成され、前記送電線の表面に対して装着されることを特徴とする着雪低減用具。
  3. 請求項2記載の着雪低減用具が取り付けられていることを特徴とする電線。
  4. 請求項2記載の着雪低減用具が取り付けられていることを特徴とする電線付属器具の取付具。
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