以下、本発明の好ましい一の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において、互いに共通する部材又は構成には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態における遊技機1の外観構成の一例を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作に基づいて発射装置により打ち出される遊技球が各種入賞口に入賞すると、賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。遊技球本体1aの正面側には、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3が備えられる。そして、遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に、遊技球を転動させる遊技盤10を備える。前枠扉3は、遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能にする。また、前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられる。球貯留部4は、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておく貯留皿をさらに備える。そして、球貯留部4の上面には、遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられる。遊技機本体1aは、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために回転操作可能なハンドルレバー5を備える。透明ガラス板2の上方及び球貯留部4の下方に、遊技の進行に伴って各種パターンに基づき点灯する枠ランプ7が備えられる。枠ランプ7は、透明ガラス板2の左右両側にも備えられる。すなわち、枠ランプ7は、透明ガラス板2を介して視認可能な遊技盤10の周囲を取り囲むように配置される。そして、枠ランプは、遊技盤10で行われる演出と対応したパターンで点灯又は消灯することにより、遊技機1の全体での発光演出を行う。また、遊技機本体1aは、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ7の左右両側に、遊技の進行に伴って各種演出用の音響出力を行うスピーカー8を備える。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態において、その盤面と前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に、遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によってハンドルレバー5が例えば時計回り方向に操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技領域の左上部に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして、遊技球が遊技盤10に設けられる各種入賞口に入賞すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、センター役物11が設けられる。センター役物11は、遊技の進行に応じて各種演出を行ったり、遊技者に有利な特別遊技を行ったりするための電動役物である。このセンター役物11には、各種演出用の画像を表示するための画像表示器12が設けられており、遊技の進行状況に応じた画像を表示することができる。画像表示器12は、例えばカラー液晶ディスプレイで構成されるものであってもよいし、また、LEDが2次元配列されたドットマトリックス式のディスプレイであってもよい。
また、遊技盤10は、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車などのほか、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口15、第2大入賞口16及びスルーゲート21といった公知の部材を備える。また、このほかにも、図示を省略する普通入賞口なども設けられる。遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、図柄表示器22を備える。図柄表示器22は、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定の判定結果に応じた特別図柄を表示したり、第1始動口13及び第2始動口14に遊技球が入賞したことによることによる保留数を表示する。また、図柄表示器22は、スルーゲート21を遊技球が通過したことによる普通図柄の抽選結果を表示する。
第1始動口13は、センター役物11の下方位置に設けられており、第2始動口14は第1始動口13の右側に設けられている。第1始動口13は、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が矢印F1で示すように、センター役物11の中央最上部を超えることなくセンター役物11の左側の遊技領域を流下する場合に、入球する可能性がある位置に設けられる。そして、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を超えて、センター役物11の右側の遊技領域を流下するときには、第1始動口13に入球する可能性は極めて低くなる。また、第2始動口14は、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を超えて、センター役物11の右側の遊技領域を流下する場合に、入球する可能性がある位置に設けられる。そして、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F1で示すようにセンター役物11の中央最上部を超えることなく、センター役物11の左側の遊技領域を流下するときには、第2始動口14に入球する可能性は極めて低くなるのである。
第2始動口14は、その左右に羽根状の開閉部材である電動チューリップ14aを備える。電動チューリップ14aが左右に開放していれば、遊技球が第2始動口14に入賞しやすい状態となる。電動チューリップ14aは、通常状態において第2始動口14の入賞開口部を閉鎖する。そして、電動チューリップ14aは、遊技球がスルーゲート21を通過したことに伴って行われる普通図柄抽選に当選すると、その時の遊技状態に応じて所定時間及び所定回数左右方向へ開放する。すなわち、電動チューリップ14aは、普通図柄抽選の結果に応じて第2始動口14の入賞開口部を開放することにより、遊技球が第2始動口14に入賞することを補助する補助部材である。なお、上述した構成とは異なり、電動チューリップ14aは、例えば遊技盤10の前後方向に進退して第2始動口14の入賞開口部を開閉する構成であってもよい。
第1始動口13及び第2始動口14のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定の始動条件となる入賞口である。第1始動口13又は第2始動口14に入賞した遊技球が、図示を省略する始動検知領域を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われる。遊技機1において特別遊技判定が行われると、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11などにおいても、その特別遊技判定の結果に応じた遊技演出が開始される。例えば、画像表示器12では、その特別遊技判定の結果に応じた変動演出が開始される。変動演出とは、図柄表示器22において行われる特別図柄の変動表示に連動して行われる演出であり、特別遊技判定の結果を示唆する演出を行い、特別遊技判定の結果を表示して終了する演出である。変動演出の一例として、画像表示器12に表示される3つの装飾図柄12a、12b、12cを、上下方向或いは左右方向に変動させる図柄変動演出がある。装飾図柄は、画像表示器12に表示される図柄であり、変動時間に応じて変動を行い、変動時間が終了すると特別遊技判定結果に応じた図柄を表示させて停止する。このとき、表示される特別遊技判定の結果が大当たりなどの所定の当たりに当選したことを示すものであれば、遊技機1はその後、遊技者にとって有利な特別演出を開始する。
なお、図柄表示器22は、遊技盤10の左下部に配置され、遊技者にとって視認し難い位置に設けられている。また、図柄表示器22は、特別図柄の変動表示の結果を遊技者にとって識別し難い態様で表示する。これに対して、画像表示器12は、特別遊技判定の結果が大当たりなどの当たりであるか否かを、遊技者が判別しやすい表示態様で表示する。それゆえ、遊技者は、特別遊技判定の結果などを主としてセンター役物11などで行われる変動演出の結果により認識する。そして、遊技者は、センター役物11で行われる様々な演出を視認しながら遊技を進行させるようになる。例えば、変動演出の実行中において、画像表示器12は、特別遊技判定の結果を示唆する演出に伴う画像を表示する。
ここで、遊技機1の仕様の一例を説明する。まず、遊技機1の特別遊技判定では、特別遊技へ移行させるか否かを判定する。そして、特別遊技へ移行させると判定した場合、次に特別遊技の種類を判定する。具体的には、まず特別遊技において第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する回数(ラウンド数)と、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する時間(開放パターン)を決定する。すなわち、特別遊技では、第1大入賞口15又は第2大入賞口16のいずれかが択一的に開放される。そのため、特別遊技判定では、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を特別遊技中に開放する回数(ラウンド数)を決定するのである。また、各ラウンドにおいて開放状態が維持される時間に応じて、例えば30秒程度の比較的長い時間開放するよう設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間開放するよう設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)とがあり、特別遊技判定では、各ラウンドにおける開放時間(開放パターン)を決定する。
次に、特別遊技判定の当選確率についてみると、特別遊技判定に当選する確率が例えば1/68程度である高確率状態と、特別遊技判定に当選する確率が1/400程度である通常確率状態に分けられる。さらに、特別図柄の変動時間が例えば3秒程度の短い時間に設定される時短状態と、変動時間が時短状態に比べて長い(例えば30秒程度)非時短状態に分かれる。非時短状態における普通図柄の変動時間が29秒程度であるのに対して、時短状態では普通図柄の変動時間が3秒程度の短い時間に設定される。また、非時短状態では、電動チューリップ14aの開放時間が例えば0.2秒程度に設定されるのに対し、時短状態では、電動チューリップ14aの開放時間が例えば3秒程度の長い時間に設定される。さらに、非時短状態では普通図柄抽選の当選確率が例えば50%程度であるのに対して、時短状態では、普通図柄抽選の当選確率が例えば90%程度の高い確率に設定される。すなわち、時短状態では、非時短状態に比べて特別図柄の変動時間が短いため、特別遊技判定結果が早く表示されると共に、第2始動口14へ入球しやすい状態となる。そのため、遊技者は、時短状態において、遊技球を減らすことなく特別図柄を変動させることが可能となる。よって、時短状態は、非時短状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態であると言えるのである。
第1大入賞口15は、遊技盤10において第2始動口14のさらに右側に設けられる。第1大入賞口15は、遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の右側の遊技領域を流下する場合に、入賞する可能性がある位置に設けられるのである。第1大入賞口15は通常閉鎖される。そして、特別遊技判定において大当たりに当選すると、その後に行われる特別遊技において、予め定められた所定ラウンドにおいて、第1大入賞口15は開放される。第1大入賞口1は、所定時間が経過するまでの間、又は所定数の遊技球入賞がカウントされるまでの間、開放状態が継続される。
第2大入賞口16は、センター役物11の右側に設けられる。そのため、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の右側の遊技領域を流下するときに、第2大入賞口16に入賞する可能性がある。第2大入賞口16は通常、閉鎖された状態となっている。そして、特別遊技判定において大当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められた所定ラウンドにおいて、所定時間が経過するまでの間、又は所定数の入賞がカウントされるまでの間、第2大入賞口16は開放状態になる。
第2大入賞口16の入賞領域には、第2大入賞口16に入賞した遊技球が転動する転動領域17と、Vゲート18と、Vゲート18上方のシャッター19と、遊技球を遊技盤10の背面側へ排出するための排出口20とが設けられる。Vゲート18を遊技球が通過すると、主制御基板30は、その後の特別遊技判定における当選確率を高確率状態に設定する。第2大入賞口16に入球した遊技球が転動領域17を転動してVゲート18を通過すると、上記のように主制御基板30はその後に行われる特別遊技判定の当選確率を高確率状態に設定する。他方、第2大入賞口16に入球した遊技球が、Vゲート18を通過することなく転動領域17を転動して排出口20から排出された場合、その後に行われる特別遊技判定の当選確率は通常確率状態に設定される。
シャッター19は、Vゲート18の上方に設けられ、第2大入賞口16の開放動作と連動して駆動される。例えば、シャッター19は、遊技盤10の盤面に対して前後方向に進退することにより、Vゲート18への遊技球の進入経路を開閉する。第2大入賞口16及びシャッター19がいずれも開放されているときに、第2大入賞口16に入球した遊技球はVゲート18を通過して排出口20へと導かれる。他方、第2大入賞口16が開放されているのに対して、シャッター19が開放されていない場合には、第2大入賞口16に入球した遊技球はVゲート18を通過することなく排出口へと導かれる。シャッター19は、第2大入賞口16の開放動作と連動して駆動される。例えば、第2大入賞口16が30秒程度の間開放されるロング開放ラウンドにおいて、シャッター19は比較的長い時間開放され、第2大入賞口16が0.2秒程度の極めて短い時間開放されるショート開放ラウンドにおいて、シャッター19は0.2秒程度の極めて短い時間開放される。
遊技盤10の中央最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、アウト球として遊技盤10の背面側へ排出するアウト口23が設けられている。
図2は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部の動作を制御するサブ制御基板31とが設けられる。サブ制御基板31は例えば図2に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35等で構成される。また、サブ制御基板31には、図示を省略する発射制御基板も含まれる。発射制御基板は、遊技者によるハンドルレバー5の操作角度に応じて図示を省略する発射装置を動作させることにより、操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技盤10に打ち出されるよう制御する。
主制御基板30は、CPU30aとROM30bとRAM30cとを備える。この主制御基板30には、遊技球が第1始動口13に入賞したことを検知する第1始動口スイッチ41、遊技球が第2始動口14に入賞したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート21を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ14aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口15を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口15に遊技球が入賞したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口16を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、第2大入賞口16に遊技球が入賞したことを検知する第2大入賞口スイッチ48、及び、遊技球がVゲート18を通過したことを検知するVゲートスイッチ49が、それぞれ接続されている。また、主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。図柄表示器22は、特別図柄の変動表示を行う特別図柄表示器22aと、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示器22bとをさらに備える。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46及び第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが遊技球の入球を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板32は、CPU32aとROM32bとRAM32cとを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されており、主制御基板30から賞球コマンドを入力すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
また主制御基板30は、普通図柄の抽選や、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行うように構成される。例えば遊技球がスルーゲート21を通過した場合、主制御基板30は、電動チューリップ14aを開放するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選に当選すれば電チューソレノイド44を所定時間又は所定回数駆動させて電動チューリップ14aを開放させる。なお、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ14aが開放すると、第2始動口14に対して遊技球が入賞し易い状態となるため、電動チューリップ14aが開放した状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。
また、主制御基板30は、遊技球が第1始動口13や第2始動口14に入賞したことを検知して始動条件が成立した場合には、その入賞に基づく遊技データを取得して特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその判定結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして、主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定結果に応じた所定時間の演出を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンドを送出する。
また、主制御基板30は、特別遊技判定において所定の当たりに当選していることが判明した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、その当たりの種別に応じた特別遊技を開始する。そして、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に開放状態へ駆動させることにより、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する。また、主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応する特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンドを送出する。
演出制御基板33は、CPU33aとROM33bとRAM33cとを備える。演出制御基板33は、主制御基板30からの信号やコマンドに基づいて、遊技機1で行う具体的な演出内容を決定する。また、演出制御基板33は、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを制御することにより、その決定した具体的な演出内容に基づく演出を実行させる。つまり、演出制御基板33は、主制御基板30からの指示に基づき、遊技機1の全体で行う具体的な演出を決定すると共に、その実行を統括的に制御するのである。
主制御基板30により特別遊技判定が行われ、特別図柄の変動表示が所定時間行われる場合に、演出制御基板33は、特別図柄の変動時間に応じて、特別遊技判定の結果を示唆するための示唆遊技演出の実行を制御する。示唆遊技演出の一例として、演出制御基板33は、画像表示器12において3つの装飾図柄12a、12b、12cを表示させ(図1参照)、特別図柄の変動時間に応じて装飾図柄12a、12b、12cを変動させる図柄変動演出を行うことにより、特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを示唆する演出を行う。また、図柄変動演出が行われるのに伴い、特別遊技判定の結果に応じた各種演出が行われることもある。そして、演出制御基板33は、特別図柄の変動時間が経過し、主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、特別遊技判定結果に応じた態様の停止図柄にて装飾図柄12a、12b、12cを停止させ、特別遊技判定の結果を遊技者に報知する。
また、主制御基板30により特別遊技が行われる場合、演出制御基板33は、当たりの種別に応じて特別遊技演出の実行を制御する。演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技を開始するコマンドを受信すると、例えば特別遊技におけるラウンド数、各ラウンドの時間、特別遊技終了後に設定される遊技状態などを読み取る。そして、予め記憶する演出パターンから所定の演出パターンを選択し、選択した演出パターンを実行する。主制御基板30から特別遊技を終了させる特別遊技終了コマンドを受信すると、演出制御基板33は、特別遊技が終了することを遊技者に知らせるエンディング演出を実行する。
主制御基板30は、遊技球が第2大入賞口16に設けられるVゲート18を通過した場合に、特別遊技終了後の特別遊技判定において大当たりに当選する確率を高確率状態に設定する。他方、遊技球がVゲート18を通過していない場合に、主制御基板30は、特別遊技終了後の特別遊技判定において大当たりに当選する確率を通常確率状態に設定する。
画像制御基板34は、CPU34aとROM34bとRAM34cとVRAM34dとを備えており、画像表示器12に表示する画像を制御するものである。この画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて、主制御基板30で行われた特別遊技判定結果に応じた示唆遊技演出や特別遊技演出を行うための演出画像を表示することができる。VRAM34dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU34aは、演出制御基板33から受信するコマンドや信号に基づいて、VRAM34dに対する背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、操作演出画像表示処理などの各種処理を1フレームごとに繰り返して実行することにより、画像表示器12に対して、背景画像、装飾図柄画像、操作演出画像などを重畳的に表示することができる。画像制御基板34は、スピーカー8から各種の演出音を出力して音楽や効果音などを発生させるように構成されている。
ランプ制御基板35は、CPU35aとROM35bとRAM35cとを備えており、枠ランプ7を制御する。このランプ制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づいて枠ランプ7などを含む各種ランプを点灯させる。
図3は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部60と保留記憶部61とが設けられる。遊技データ格納部60は、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数など各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部60に格納される各種乱数は、それぞれ定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部により逐次更新される。そのため、遊技データ格納部60から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値が異なる値となる。ここで、大当たり乱数は、特別遊技判定において特別遊技へ移行させるか否かを判定するのに用いられる乱数である。図柄乱数は、特別遊技へ移行させると判定された場合に、特別遊技の種類を決定するのに用いられる乱数である。主制御基板30は、図柄乱数に基づいて特別遊技におけるラウンド数や、各ラウンドにおける開放パターンを判定する。また、図柄乱数は、特別遊技終了後の遊技状態を時短状態とするか否かを判定するのに用いられる。リーチ乱数は、特別遊技判定における判定結果がハズレである場合に、演出制御基板33がリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動時間を設定するか否かを判定するのに用いられる乱数である。変動パターン乱数とは、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するのに用いられる乱数である。変動パターン乱数に基づいて特別図柄の変動時間が決定されると、演出制御基板33は、特別図柄の変動時間に応じた演出を各種演出手段に行わせるための演出パターンを決定する。保留記憶部61は、遊技データ取得部51により遊技データ格納部60から読み出された遊技データを所定の上限数まで保留しておくための記憶領域である。主制御基板30のROM33bには、特別遊技判定テーブル62と、変動パターンテーブル63とがあらかじめ記憶されている。特別遊技判定テーブル62は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル62には、第1テーブル62aと第2テーブル62bとが含まれる。第1テーブル62aは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率状態である場合に参照されるテーブルである。第2テーブル62bは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常よりも高い高確率状態である場合に参照されるテーブルである。第1テーブル62aでは、大当たり乱数が大当たりとなる当選値として所定の値が定められており、第2テーブル62bでは、大当たり乱数が大当たりとなる当選値として、第1テーブル62aよりも多くの値が定められている。
変動パターンテーブル63は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、特別図柄の変動時間を決定するために参照されるテーブルである。図4は、時短状態に設定されていない場合における変動パターンテーブル63の構成の一例を示す図である。変動パターンテーブル63において、特別遊技判定結果63aと、変動パターン乱数63bと、変動時間63cとが対応付けられる。例えば、特別遊技判定で大当たりに当選したと判定される場合、主制御基板30は、変動パターンPT1又は変動パターンPT2のいずれかを変動パターン乱数63bに応じて決定する。特別遊技判定の結果がハズレである場合、主制御基板30は、変動パターンPT3乃至変動パターンPT6のいずれかを、変動パターン乱数63bに応じて決定する。なお、本実施形態において、変動パターン乱数63bは、0から9までの範囲で選択可能であるものとする。
変動パターンテーブル63では、特別遊技判定で大当たりに当選したと判定されると、変動時間63cが例えば90秒以上の比較的長い時間に決定されるよう変動パターンPT1及び変動パターンPT2に予め定められている。そして、変動パターンPT1に定められる変動時間は200秒であり、変動パターンPT2に定められる変動時間は、変動パターンPT1に定められる変動時間より短く、90秒に定められる。特別遊技判定において大当たりであると判定される場合、変動パターン乱数63bが0から7のいずれかであれば変動パターンPT1に決定される。他方、変動パターン乱数63bが8又は9であれば変動パターンPT2に決定される。すなわち、特別遊技判定において大当たりであると判定される場合において、変動パターンPT1の方が変動パターンPT2に比べて決定される可能性が圧倒的に高く設定されているのである。
特別遊技判定の結果がハズレである場合、特別図柄の変動時間は、変動パターン乱数63bに応じて変動パターンPT3乃至変動パターンPT6のいずれかに定められた時間に決定される。特別遊技判定の結果がハズレである場合、変動時間が30秒以下となる変動パターンPT5又は変動パターンPT6に決定される可能性が高く、変動時間が80秒以上に設定される変動パターンPT3又は変動パターンPT4に決定される可能性は低い。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の状態や動作を統括的に制御し、遊技を進行させる遊技制御部50として機能する。この遊技制御部50は、図3に例示するように、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53、特別遊技制御部54として機能する。なお、例示する処理部の他にも、遊技制御部50は遊技機1の遊技状態を切り換えたり、遊技を進行させたりするために、様々な処理部として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部60から大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、遊技データを取得すると、その遊技データを保留記憶部61に格納する。保留記憶部61は、第1始動口13への入賞により取得された遊技データを記憶する第1保留記憶部61aと、第2始動口14への入賞により取得された遊技データを記憶する第2保留記憶部61bとを備える。保留記憶部61は、第1始動口13への入賞により取得された遊技データと、第2始動口14への入賞により取得された遊技データとを区別して、それぞれ所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。第1保留記憶部61a及び第2保留記憶部61bのそれぞれに、既に上限数の遊技データが記憶されている場合、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部60から取得した遊技データを破棄し、遊技データを保留記憶部61に格納する処理を行わない。
特別遊技判定部52は、始動条件成立により、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う処理部である。特別遊技判定部52は、特別遊技及び特別図柄の変動表示のいずれも実行中でない場合に、特別遊技判定を行うための始動条件が成立したものとする。始動条件が成立したと判断すると、特別遊技判定部2は、保留記憶部61に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づき特別遊技判定を行う。特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル62を参照し、当該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したとおり、特別遊技判定テーブル62には第1テーブル62aと第2テーブル62bとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データ読み出し時点での遊技状態に応じて、第1テーブル62a又は第2テーブル62bのいずれか一方を選択する。そして、特別遊技判定部52は、選択したテーブルにおいて予め定められた当選値に、当該大当たり乱数が一致するか否かを判定する。このような特別遊技判定により、保留記憶部61から読み出した遊技データの当選又はハズレが確定する。なお、第1テーブル62aは、大当たりとなる確率が、例えば1/400程度の通常確率に設定されたテーブルであり、第2テーブル62bは、第1テーブル62aよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度の高確率に設定されたテーブルである。
また、特別遊技判定部52により判定された特別遊技の種類に応じて、特別遊技制御部54は、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間、ラウンド数や開放パターンを決定する。すなわち、特別遊技の種類により、遊技者が特別遊技において獲得可能な賞球数が異なるのである。
特別遊技判定部52は、特別図柄変動制御部53により特別図柄の変動表示が行われている間は、保留記憶部61からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄変動制御部53により行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能となったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部61から次の遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。特別遊技判定部52は、第1保留記憶部61aに記憶されている遊技データよりも、第2保留記憶部61bに記憶されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行う。
特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52による特別遊技判定の結果を表示するために特別図柄の変動表示を行う処理部である。特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52により特別遊技判定が行われると、変動パターンテーブル63を参照して、特別遊技判定の結果に応じて特別図柄の変動時間を決定する。特別図柄の変動時間が決定されると、特別図柄変動制御部53は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を実行させる。
また、特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄の変動表示を開始させる際に、演出制御基板33に対して変動開始コマンドを送信する。変動開始コマンドには、特別遊技判定の結果や特別図柄の変動時間、或いは停止図柄などの情報が含まれる。変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間や停止図柄、特別遊技判定の結果を参照して、特別図柄の変動表示に応じて行われる演出パターン122(図5参照)を決定する。
特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄変動制御部53は、特別図柄表示器22aにおいて行われている特別図柄の変動表示を停止させて、特別遊技判定結果を表示させる。また、特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動表示を停止させる際に、演出制御基板33に対して変動停止コマンドを送信する。変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は、実行中の演出を終了させ、装飾図柄12a、12b、12cの変動を停止させて所定の図柄を表示させる。遊技者は、画像表示器12に表示された装飾図柄12a、12b、12cの図柄を見て、特別遊技判定の結果を知るのが一般的である。
特別遊技制御部54は、特別遊技判定の結果に応じて特別図柄の変動表示が行われた後に、特別遊技を実行する処理部である。特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において大当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技を行うと判定された場合に機能する。特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52が図柄乱数に基づいて決定した特別遊技の種類に応じて、大入賞口の開放時間、ラウンド数や開放パターンなどを決定する。そして、特別遊技制御部54は、特別遊技を開始させ、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放状態に作動させる開放特別遊技を制御する。
以上のように、主制御基板30は、遊技球が第1始動口13又は第2始動口14に入賞することを条件として、特別図柄の変動表示を行うと共に、演出制御基板33に対して、特別図柄の変動表示に連動して各種演出を実行させるように制御する。
次に、演出制御基板33の構成について説明する。図5は、演出制御基板33における機能構成を模式的に示したブロック図である。演出制御基板33は、上述したとおり主制御基板30から種々のコマンドを入力し、それらコマンドに応じた演出パターン122を決定し、決定した演出パターン122に基づいて、画像制御基板34やランプ制御基板35に演出を行わせる。演出制御基板33は、主制御基板30から受信する変動開始コマンドから、特別遊技判定の結果や特別図柄の変動時間を読み出す。そして、演出制御基板33は、特別遊技判定結果や特別図柄の変動時間に基づいて演出パターン122を決定する。そして、演出パターン122が決定されると、演出制御基板33は、決定された演出パターン122に基づいて特別図柄の変動表示が行われる間、変動演出を実行させる。変動演出は、特別図柄の変動表示に連動して実行される演出であり、演出パターン122に基づいて実行される。
演出制御基板33のCPU33aは、変動演出の演出パターン122を決定する演出パターン決定部100と、演出パターン決定部100により決定された演出パターン122に基づいて変動演出を実行させる演出実行部102として機能する。また、演出実行部102は、主制御基板30から特別遊技開始コマンドを受信した場合に、特別遊技に連動する特別遊技演出の実行を制御する。ROM33bは、変動演出の複数の演出パターン122と、演出パターン122を決定するための演出パターンテーブル123とを予め記憶する。RAM33cは、主制御基板30から受信する変動開始コマンドに含まれる遊技データを記憶する。
演出パターン決定部100は、主制御基板30から受信する変動開始コマンドに応じて、変動演出の演出パターン122を決定する処理部である。主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は、受信した変動開始コマンドに含まれる特別遊技判定結果や特別図柄の変動時間などの遊技データ120をRAM33cに格納する。演出パターン決定部100は、遊技データ120を参照し、ROM33bに記憶される複数の演出パターン122のうち一の演出パターン122を変動演出の演出パターン122に決定する。
図6は、演出パターンテーブル123の構成の一例を示す図である。演出パターンテーブル123では、主制御基板30において判定された特別遊技判定結果と、特別遊技判定結果に応じて決定された変動パターンと、演出時間と、進行演出を行うか否かに関する進行演出の有無と、演出パターン決定部100により行われる乱数抽選の結果、抽出された演出パターン乱数値とが、それぞれ対応付けられている。演出パターン決定部100は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、演出パターン122を決定するため乱数抽選を行う。そして、演出パターン決定部100は、演出パターンテーブル123を参照し、受信した変動開始コマンドに含まれる特別遊技判定結果と変動パターン(変動時間)に基づいて選択可能な演出パターン122のうち、乱数抽選により抽出された演出パターン乱数値に対応付けられる演出パターン122を決定する。例えば、主制御基板30から受信した変動開始コマンドに含まれる遊技データ120において、特別遊技判定結果が大当たりであり、変動パターンが200秒の長い変動時間を有する変動パターンPT1である場合(図4参照)に、演出パターン決定部100は、乱数抽選により抽出された演出パターン乱数値に応じて、演出パターン122のうち、パターン1又はパターン2のいずれかを変動演出の演出パターン122として決定する。そして、演出パターン決定部100がパターン1を演出パターン122として決定した場合、演出時間を200秒とする進行演出を含む変動演出が行われ、パターン2を演出パターン122として決定した場合、演出時間を200秒とする進行演出を含まない変動演出が行われる。
遊技データ120における特別遊技判定結果が大当たりであり、変動パターンが90秒の短い変動時間を有する変動パターンPT2である場合(図4参照)に、演出パターン決定部100は、演出パターン乱数値に応じて、パターン3又はパターン4のいずれかを演出パターン122に決定する。パターン3が演出パターン122として決定された場合、進行演出を含む変動演出が行われ、パターン4が演出パターン122として決定された場合、進行演出を含まない変動演出が行われる。なお、特別遊技判定の結果が大当たりである場合、図4において示したとおり、変動パターンPT1が選択される可能性の方が、変動パターンPT2よりも選択される可能性よりも圧倒的に高い。したがって、演出パターン122として、パターン1又はパターン2が選択される可能性の方が、パターン3又はパターン4が選択される可能性よりも圧倒的に高いのである。
図5に戻り、演出実行部102は、変動演出の実行を制御する処理部である。演出パターン決定部100により演出パターン122が決定されると、演出実行部102は、演出パターン122に基づいて変動演出を実行させる。図7は、演出パターン122における演出の内容の一例を示す図である。変動演出は、態様の異なる複数の演出が組み合わされて構成される。変動演出の構成要素となる演出には、例えば、図柄変動演出130と、リーチ演出132と、発展演出134と、進行演出136と、特別演出138と、図柄停止演出140がある。変動演出において、これらの演出のうちいずれの演出が含まれるのかは、演出パターン決定部100により決定される演出パターン122により予め設定されている。本実施形態において、図柄変動演出130は、装飾図柄12a、12b、12cを画像表示器12の画面G1に表示させ、装飾図柄12a、12b、12cを変動させる態様の演出である。図柄変動演出130が行われることにより、遊技者は変動演出が開始したことを認識する。リーチ演出132は、変動中の装飾図柄のうち、装飾図柄12a及び12cに同一図柄を表示して停止させると共に、装飾図柄12bを停止させることなく継続して変動させる演出である。リーチ演出132が行われることにより、遊技者は、特別遊技判定において大当たりに当選したのではないかとの期待感を抱き始める。発展演出134は、リーチ演出132の次に行われ得る演出であり、リーチ演出132に比べて、大当たりに当選した可能性が高いことを示唆する演出である。これにより、遊技者は、大当たり当選に対する期待感を高める。特別演出138は、図柄変動演出130,リーチ演出132,及び発展演出134が行われた後に行われる演出であり、特別演出138が行われない場合に比べて、特別遊技判定に当選し、特別遊技が行われる期待度が高いことを示唆する演出である。特別演出138が実行される前に、図柄変動演出130,リーチ演出132,及び発展演出134を含む前段演出が終了した後に、特別演出138が行われ、特別遊技が行われる期待度が高いことが遊技者に対して示唆されると、遊技者は大当たりへの期待感をさらに高めるため、遊技の興趣性が高まる。図柄停止演出140は、画面G1に装飾図柄12a、12b、12cを表示させると共に、装飾図柄12a、12b、12cの変動を停止させて特別遊技判定の結果を遊技者に対して報知する演出である。
本実施形態において変動演出の構成要素となり得る進行演出136は、演出開始時における演出態様が、時間の経過に応じて進行し、演出終了時において所定の段階まで進行可能な演出である。進行演出136は、演出開始から演出が終了するまで、時間、ストーリー、或いはキャラクター画像等の動作などが進む演出を含むものである。本実施形態において、進行演出136の例として、演出開始から演出終了時まで時間が進む態様の演出を示す。進行演出136は、例えば、特別演出138の開始タイミングまでの時間を示唆し、特別演出138の開始タイミングまでの時間の減少に応じた演出を行ってもよい。この場合、特別演出138の開始タイミングを進行演出136の終了タイミングとしてもよいし、進行演出136の終了タイミングを特別演出138の開始タイミングより先に到来するタイミングにしてもよい。進行演出136は、進行演出136の終了タイミングにおいて、例えば、特別演出138の開始タイミングが到来すること、或いは特別演出138の開始タイミングが到来したことを示唆する態様まで進行する。本実施形態において、進行演出136は前段演出として、図柄変動演出130,リーチ演出132,発展演出134のいずれか又は全部と並行して行われる場合がある。後述するように、進行演出136は、特別演出138が開始する前に行われることがあると共に、特別演出138が行われることなく特別遊技判定結果が表示される場合において、特別遊技判定結果の表示前に行われることがある。変動演出の構成要素となる上記各演出の具体的な態様については、後ほど説明する。
さらに、図7の演出パターン122の例には示されていないが、演出制御基板33は、前段演出において、特別示唆演出を実行させることが可能である。本実施形態において、特別示唆演出は、特別演出138が行われる場合又は特別演出138が行われない場合に行われる演出であり、特別示唆演出が行われない場合に比べて特別演出138が行われる可能性が高いことを遊技者に対して示唆する演出である。特別示唆演出は、前段演出に含まれる図柄変動演出130、リーチ演出132、発展演出134、進行演出136のいずれか又は全部と並行して行われてもよいし、特別示唆演出のみが行われてもよい。特別演出138が行われる場合に、特別示唆演出は、特別演出138の実行開始タイミングと略同時に終了してもよいし、或いは、特別演出138の実行開始タイミングより先に到来する所定のタイミングにおいて終了してもよい。
図7に示すパターン1及びパターン5において、変動演出には、図柄変動演出130と、リーチ演出132と、発展演出134と、進行演出136と、特別演出138と、図柄停止演出140が含まれる。パターン1及びパターン5では、変動演出開始タイミングT1が到来すると、まず図柄変動演出130が行われ、図柄変動演出130が終了した後にリーチ演出132が行われ、リーチ演出132が終了した後に発展演出134が行われる。そして、図柄変動演出130が開始してから発展演出134が終了するまでを前段演出とする。また、前段演出には進行演出136も含まれる。そして、タイミングT2において発展演出134が終了して前段演出に含まれる演出が全て終了すると、特別演出138が開始する。なお、進行演出136は、タイミングT2が到来したとき又は到来するまでに終了する。パターン1は、特別遊技判定結果が大当たりの場合に選択される可能性がある演出パターン122であり、パターン2は、特別遊技判定結果がハズレの場合に選択される可能性がある演出パターン122である。パターン1及びパターン5の場合に、前段演出において進行演出136が行われ、例えば、特別演出138の開始タイミング到来までの時間を示唆する態様で進行する。そして進行演出136の終了タイミングが到来し、特別演出138が開始することを示唆する態様まで進行して終了した後に、特別演出138が行われる。或いは、進行演出136が、何らかのイベントが発生するタイミングが到来するまでの時間を示唆する態様で進行し、進行演出136の終了タイミングにおいて、イベントが開始することを示唆する態様で終了してもよい。そして、遊技が進行するのに伴い、遊技者は、進行演出136が終了タイミング到来まで進行した後に、特別演出138が行われる可能性があることを認識する。そうすると、前段演出において進行演出136が行われると、遊技者は特別演出138が行われるのではないかとの期待感を抱くようになり、遊技への集中度が高まる。
図7におけるパターン2及びパターン6において、変動演出には、図柄変動演出130と、リーチ演出132と、発展演出134と、特別演出138が含まれる。パターン2及びパターン6では、図柄変動演出130とリーチ演出132と発展演出134が前段演出に含まれ、前段演出が終了すると、特別演出138が行われる。そして、パターン2によると、特別演出138終了後に大当たりの結果を表示させる図柄停止演出140が行われるのに対し、パターン6によると、特別演出138終了後にハズレの結果を表示させる図柄停止演出140が行われる。パターン2及びパターン6は、いずれも前段演出に進行演出136を含まない。
パターン3、パターン4、及びパターン7では、図柄変動演出130と、リーチ演出132と、発展演出134と、図柄停止演出140とが変動演出に含まれる。パターン3、パターン4、及びパターン7によると、前段演出に図柄変動演出130とリーチ演出132と発展演出134が含まれており、前段演出終了後に図柄停止演出140が行われて特別遊技判定結果が報知される。また、パターン3における前段演出には、進行演出136が含まれる。上述したように、進行演出136が行われるのは、パターン1,パターン3及びパターン5のみである。パターン1及びパターン5によると、特別演出138が行われるのに対し、パターン3によると特別演出138は行われない。そして、特別遊技判定結果が大当たりである場合に、パターン1が選択される可能性は、パターン3が選択される可能性よりも圧倒的に高い。そうすると、進行演出136が行われると、遊技者は、進行演出136が行われた後に特別演出138が行われるのではないかと推認する。そして、タイミングT2が到来するとき又は到来するまでに進行演出136が終了すると、特別演出138が行われることなく、図柄停止演出140が行われて大当たりの特別遊技判定結果が報知される。演出制御基板33は、進行演出136実行後に特別演出138を実行することなく大当たりの特別遊技判定結果を報知することにより、遊技者に対して驚きを与えることができ、遊技の興趣性を高めることができる。これに対し、パターン4及びパターン7において進行演出136は実行されないことから、通常の場合、遊技者は特別演出138が行われるであろうとは考えない。
なお、パターン7は特別遊技判定結果がハズレである場合に選択される可能性がある演出パターン122であり、特別演出138が行われない演出パターン122である。パターン7によると、前段演出実行後に特別演出138が行われる場合に比べて短時間で特別遊技判定結果が表示される。これにより、遊技者の関心を早期に次回の変動表示に向けることが可能であり、遊技者を遊技に集中させることができる。
パターン8において、図柄変動演出130とリーチ演出132が行われた後に、図柄停止演出140が行われてハズレの特別遊技判定結果が報知される。パターン9は、図柄変動演出130が行われた後に図柄停止演出140が行われ、ハズレの特別遊技判定結果が報知される。パターン8及びパターン9はいずれも、主制御基板30における特別遊技判定結果がハズレであり、変動時間が短い変動パターンが決定された場合に選択される可能性がある演出パターン122である。
図5に戻って、演出実行部102は、図柄変動演出130の実行を制御する図柄変動演出実行部105と、リーチ演出132の実行を制御するリーチ演出実行部107と、発展演出134の実行を制御する発展演出実行部109と、進行演出136の実行を制御する進行演出実行部110と、特別演出138の実行を制御する特別演出実行部112と、図柄停止演出140の実行を制御する図柄停止演出実行部113と、特別示唆演出の実行を制御する特別示唆演出実行部114としてさらに機能する。
進行演出実行部110は、進行演出136の実行を制御する処理部である。進行演出実行部110は、演出パターン122により予め定められる進行演出136の開始タイミングが到来すると、例えば、画像表示器12の画面G1内に進行演出画像D10を表示させ、進行演出136の終了タイミングが到来するまで進行演出画像D10を用いた演出を進行させる。これとは異なり、進行演出実行部110は、変動演出開始時に進行演出画像D10を画面G1内に表示させ、進行演出136の開始タイミングが到来すると、進行演出画像D10を用いた演出を進行させてもよい。
図8は、進行演出136が行われる場合における画面構成の一例を示す図である。図8(a)において、画像表示器12の画面G1内の中央付近に装飾図柄12a、12b、12cが表示される。また、図例では、画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの上方に、所定の時間が経過するまでカウントダウンを行うことが可能な進行演出画像D10が表示される。図例における進行演出画像D10は、例えば進行演出136が開始する際に、残り時間が「30秒」であることを示す。そして、進行演出136が開始すると、進行演出画像D10に示される残り時間は減少し始め、残り時間が「0秒」を示すまで継続して減少する。
図例における進行演出136は、進行演出136開始時から所定時間の経過を測定するまで、継続して進行演出画像D10に示される残り時間を減少させる態様の演出である。進行演出画像D10は、進行演出開始時に画面G1内に表示され、進行演出136の終了タイミング到来までの間、継続して画面G1内に表示されると共に、残り時間を継続して減少させる。そして、終了タイミングが到来すると、進行演出画像D10は、残り時間が「0」であることを示す。進行演出画像D10は、進行演出136終了時に画面G1から消去されてもよい。或いは、進行演出開始前に画面G1内に表示され、進行演出136終了後に画面G1から消去されてもよい。また、進行演出画像D10は、進行演出136が実行される間、画面G1内の所定の位置に継続して表示される。すなわち、変動演出の進行に伴って画面G1内における演出画像が変化しても、進行演出画像D10が所定位置に継続して表示されることにより、遊技者は、進行演出画像D10を容易に視認でき、進行演出136の残り時間を把握することができる。
図8(b)は、図8(a)に示した態様とは異なる態様の進行演出画像D10の例を示す図である。図8(b)における進行演出画像D10は、本体部D10aと、導火線部D10bと、点火部D10cの順に、一連に結合された爆弾を模した画像からなる。導火線部D10bの長さは進行演出136が行われる時間に応じて予め定められる。進行演出画像D10は、例えば進行演出136が開始する際に、点火部D10cに着火され、時間の経過に応じて導火線部D10bの長さが減少する。そして、進行演出136の終了タイミングが到来すると、例えば、進行演出画像D10が画面G1から消去されると共に、画面G1内に例えば爆発を模した画像が表示される。すなわち、図8(b)の例では、進行演出136は、所定の長さの導火線部D10bの端部にある点火部D10cに着火された状態で開始し、導火線部D10bの長さが時間の経過に応じて減少する態様で進行すると共に、終了タイミングにおいて爆発を模した画像が表示されるまで進行する。導火線部D10bの長さが短くなるのに応じて、遊技者は当該進行演出136の残り時間が少なくなっていることを認識し、その後に特別演出138が行われることを期待する。
図9は、図8に示した例とは異なり、進行演出画像D10がサブ画像表示器12gに表示される場合の一例を示す図である。図9(a)に示すように、遊技機1は、センター役物11内に画像表示器12と、進行演出画像D10を表示するサブ画像表示器12gを備える。図例では、サブ画像表示器12gは、画像表示器12に隣接する位置に設けられるが、これに限られるものではなく、センター役物11内の遊技者にとって視認可能な位置に設けられてもよい。図9(a)に示すように、進行演出136が行われていない場合、サブ画像表示器12gの画面G5には、進行演出136が行われる残り時間を示す進行演出画像D10は未だ表示されていない。進行演出136が開始する際に、進行演出136が行われる残り時間を示す進行演出画像D10が画面G5に表示され、進行演出136の進行に応じて、図9(b)に示すように進行演出画像D10に示される残り時間が減じられる。進行演出画像D10を画像表示器12とは異なるサブ画像表示器12gに表示させることにより、変動演出の進行に伴って画像表示器12の画面G1内の演出画像が変化しても、進行演出画像D10はサブ画像表示器12gの画面G5内に継続して表示される。そのため、遊技者は、サブ画像表示器12gの画面G5を見ることにより、容易に進行演出136の残り時間を認識可能となる。また、画面G1全体を用いて進行演出136を除く前段演出に基づく演出画像を表示させることが可能となる。
次に、変動演出が行われる場合における画面遷移について説明する。図10及び図11は、パターン1が演出パターン122として決定された場合(図7参照)の画面遷移の一例を示す図である。図10(a)は、変動表示が終了して特別遊技判定結果が報知されている状態の画面構成である。装飾図柄12a、12b、12cは所定の図柄を表示して完全停止している。本実施形態において完全停止とは、主制御基板30から変動停止コマンドを受信して演出制御基板30が変動演出を終了させることにより、装飾図柄12a、12b、12cが変動を終了して停止することをいう。
主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板30は演出パターン122を決定し、決定した演出パターン122に基づいて図柄変動演出130を開始させる。図柄変動演出130が開始すると、図10(b)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。パターン1において、図柄変動演出130と共に進行演出136が開始することから、画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの上方に進行演出画像D10が表示される。図例では、進行演出136は、30秒間行われるものであり、時間の経過に応じて進行演出が行われる残り時間をカウントダウンする態様である。進行演出136が開始する際に、進行演出画像D10には、進行演出136が行われる時間に応じた「30秒」という時間が示されている。進行演出136に基づく進行演出画像D10が表示されると、遊技者は、進行演出136が終了した後に特別演出138が開始するのではないかという期待感を抱くため、遊技の興趣性が高まる。
パターン1に基づく図柄変動演出130が終了してリーチ演出132の開始タイミングが到来すると、図10(c)に示すように、装飾図柄12a及び12bが同一の図柄を表示させて変動を停止し、微動しながら継続して停止する。装飾図柄12bは、停止することなく変動を継続する。進行演出画像D10は、画面G1内の所定位置に継続して表示されている。そして、進行演出136の残り時間が減少するのに応じて、進行演出画像D10により示される残り時間が減少している。
パターン1に基づくリーチ演出132が終了して発展演出134の開始タイミングが到来すると、画面G1から装飾図柄12a、12b、12cが消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが画面G1の例えば画面下部に表示される。本実施形態において小図柄とは、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1内に表示されていない場合に表示される図柄であり、変動演出の進行に応じて変動を行う図柄である。図10(d)の例では、小図柄24a、24b、24cが画面G1内の左下部に表示され、小図柄24a及び24cが微動しながら停止していると共に、小図柄24bが継続して変動している。発展演出134では、例えばキャラクターなどの画像が画面G1内に出現し、リーチ演出132とは異なる態様の演出が行われる。そして、キャラクターなどの画像の表示態様や動きなどにより、特別遊技判定結果を示唆する演出が行われる。図例では、画面G1内に、発展演出134に基づく発展演出画像D20が表示され、遊技者に対して発展演出134に移行したことが示唆される。これにより、遊技者は、変動演出終了時に表示される特別遊技判定結果に対する期待感を高める。発展演出画像D20と共に、画面G1内の所定位置において、進行演出画像D10が継続して表示される。進行演出136の残り時間が減少するのに応じて、進行演出画像D10に示される残り時間は継続して減少する。進行演出画像D10に示される残り時間が減少することにより、遊技者は、特別演出138が開始するタイミングが近づいていることを認識する。
発展演出134が終了すると、図10(e)のように発展演出画像D20が画面G1内から消去される。また、進行演出136の終了タイミングが到来したことにより、進行演出画像D10において示される進行演出136の残り時間が「0秒」になる。すなわち、パターン1における前段演出の終了タイミングT3が到来すると、発展演出134が終了することによって発展演出画像D20が画面G1内から消去され、また、進行演出136の終了タイミングが到来したことにより、進行演出画像D10が残り時間「0秒」を示す。そして、進行演出画像D10は、特別演出138が開始するまでに画面G1内から消去される。進行演出画像D10は、特別演出138の開始タイミングにおいて画面G1内から消去されてもよいし、進行演出画像D10が「0秒」を示したときに画面G1内から消去されてもよい。なお、小図柄24a、24b、24cは継続して画面G1の左下部に表示される。
そして、特別演出138の開始タイミングが到来すると、特別演出138が開始する。図10(f)に示すように、特別演出138に基づく特別演出画像D50が画面G1内に表示され、特別演出138が開始したことが遊技者に示される。特別演出138では、特別遊技判定において大当たりに当選している可能性が高いことを示唆する態様の演出が行われる。図例では、特別演出画像D50として多数の星状の図形が画面G1内に表示され、前段演出とは態様が異なる演出が行われる。特別演出画像D50と共に、画面G1内に小図柄24a、24b、24cが継続して表示される。これにより、遊技者は、変動表示が継続していることを認識可能となる。なお、これとは異なり、特別演出138実行中において小図柄24a、24b、24cを画面G1内から消去させてもよいし、或いは、小図柄24a、24b、24cの表示態様を、特別演出138の開始前の表示態様より小さい態様に変化させてもよい。
特別演出138が終了する際に、図11(g)に示すように、再び装飾図柄12a、12b、12cが画面G1内に表示されると共に小図柄24a、24b、24cが消去される。そして、例えば特別演出画像D50が装飾図柄12bの前面に重なることにより、遊技者により装飾図柄12bの停止図柄が視認できなくする。特別演出138が終了して特別演出画像D50が画面G1から消去されると、図柄停止演出140が行われ、図11(h)のように、装飾図柄12bの停止図柄が表示される。これにより、遊技者は特別遊技判定結果を認識可能となる。最後に、主制御基板30から送信された変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は図柄停止演出140を終了させ、装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させて特別遊技判定結果を報知する。
次に、特別示唆演出を含む演出パターン122が実行される場合の画面遷移の一例を説明する。図12及び図13は、特別示唆演出を含むパターン1が演出パターン122として決定された場合(図7を参照)の画面遷移の一例を示す図である。変動演出が終了し、図12(a)のように装飾図柄12a、12b、12cが完全停止している状態において、主制御基板30により特別遊技判定が行われ、特別遊技判定結果に基づく変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は演出パターン122を決定する。そして、演出制御基板33は、決定された演出パターン122に基づいて、図柄変動演出130を開始させると共に、進行演出136を開始させる。これにより、図12(b)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始すると共に、進行演出画像D10が表示され、進行演出136が実行される時間に応じた時間を示す。
そして、図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、図12(c)に示すように装飾図柄12a及び12cが微動を継続させながら変動を停止する。装飾図柄12bは変動を継続する。また、進行演出136の進行に応じて、進行演出画像D10により示される進行演出136の残り時間が継続して減少する。リーチ演出132が終了して発展演出134が開始すると、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1内から消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが表示される。また、発展演出画像D20が画面G1内に表示されると共に、進行演出画像D10により示される進行演出136の残り時間が継続して減少する。
発展演出134の実行中に、演出パターン122において予め定められる特別示唆演出の開始タイミングが到来すると、特別示唆演出に基づく特別示唆演出画像D30が画面G1内に表示される。特別示唆演出画像D30として、例えば図12(e)に示すように、大当たり当選の信頼度が異なる複数の特別演出138を示唆する選択肢を備えるルーレット状の画像が表示される。特別示唆演出の進行に応じて一の選択肢が選択される。図例では、各選択肢における大当たり当選の信頼度を星の数で示唆し、星の数が多くなるのに比例して大当たり当選の信頼度が高い。このような特別示唆演出画像D30が表示されることにより、遊技者は特別演出138が行われるだろうとの期待感を一層高める。そして、特別示唆演出画像D30が大当たりに当選した信頼度が異なる複数の選択肢を備える場合に、遊技者は、より信頼度が高い選択肢が選択されることを期待しながら特別示唆演出に注目するのであり、これにより、遊技への集中度が高まる。
特別示唆演出が実行されると、前段演出終了後に行われる特別演出の態様が示唆される。例えば図12(f)に示すように、特別示唆演出画像D30における選択肢のうち一の選択肢が選択されると、特別演出138の演出態様が示唆される。図例では、特別示唆演出の終了タイミングと進行演出136の終了タイミングが略同時である。特別示唆演出及び進行演出136は、いずれも特別演出138が実行される可能性があることを示唆する演出である。これら2つの演出が並行して行われて略同時に終了すると、遊技者は、いよいよ特別演出138が開始することを確信すると共に、大当たり当選への期待感をより一層高める。なお、これとは異なり、特別示唆演出と進行演出136とは、それぞれ異なるタイミングにて終了してもよい。例えば、進行演出136が終了したタイミングで特別示唆演出が開始してもよいし、進行演出136終了前に特別示唆演出が開始し、進行演出136終了後に特別示唆演出が終了してもよい。
特別示唆演出及び進行演出136が終了すると、図13(g)に示すように特別演出138が開始すると共に、特別演出画像D50が画面G1内に表示される。図例では、多量の星状の特別演出画像D50が画面G1内に表示される。すなわち、特別演出画像D50が多量に画面G1内に表示されると、特別演出138が開始する前の演出画像とは明らかに異なる態様の演出が行われていることが遊技者に認識可能となる。
そして、特別演出138が終了する際に、画面G1内から小図柄24a、24b、24cが消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが再び表示される。そして、特別演出画像D50が装飾図柄12bの前面に重なって表示されることにより、遊技者が装飾図柄12bの停止図柄を看取し難くする。最後に、特別演出138が終了して図柄停止演出140が行われると、装飾図柄12bの前面に表示されていた特別演出画像D50が消去され、装飾図柄12bの停止図柄が視認可能となる。主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は、変動演出を終了させ、装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させて特別遊技判定結果を報知する。
次に、図12及び図13において示した態様と異なる特別示唆演出が行われる場合について説明する。図14及び図15は、パターン1が演出パターン122として決定され、特別示唆演出が行われる場合の画面遷移の一例を示す図である。図14(a)に示すように、変動演出が終了しており、装飾図柄12a、12b、12cは完全停止して特別遊技判定結果を表示している。そして、次回の特別遊技判定が行われ、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は演出パターン122を決定すると共に、図柄変動演出130を開始させる。また、図柄変動演出130と共に進行演出136が開始する場合に、画面G1内に進行演出画像D10が表示される。
進行演出136の進行に応じて、図14(c)に示すように進行演出画像D10により示される進行演出136の残り時間が減少する。また、図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、装飾図柄12a及び12cが微動を継続しながら同一図柄を表示して停止すると共に、装飾図柄12bは変動を継続する。リーチ演出132が所定時間行われると、リーチ演出132が終了して発展演出134が開始する。発展演出134が開始すると、図14(d)に示すように、発展演出画像D20が画面G1内に表示される。また、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1内から消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが表示される。これにより、発展演出画像D20の視認性が向上する。なお、進行演出136が継続して進行していることから、進行演出画像D10は画面G1内の所定位置に継続して表示されると共に、カウントダウンを継続する。
次に、発展演出134が終了した後に特別示唆演出が開始すると、特別演出138が実行される可能性が高いことを示唆する態様の演出が行われる。例えば、図14(e)に示すように、小図柄24a、24b、24cが画面G1から消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1に再び表示される。そして、変動を継続していた装飾図柄12bが特別示唆演出画像D30を表示して停止する。図例において、特別示唆演出画像D30は、星状の図形と特別演出138を示唆する表示とからなる図柄であり、通常の態様の図柄とは異なる。これにより、遊技者に対して特別演出138が行われることを示唆するのである。なお、図例では特別示唆演出に基づく特別示唆演出画像D30が表示されるタイミングと、進行演出136が終了するタイミングが略同時であり、特別示唆演出画像D30が表示されるのと略同時に、進行演出画像D10が進行演出136の残り時間が「0秒」であることを示してカウントダウンを終了する。これにより、遊技者に対して特別演出138がこれから開始することを強く印象づけることができる。
特別演出138が開始すると、画面G1内から装飾図柄12a、12b、12cが消去されると共に、多量の特別演出画像D50が表示される。これにより、特別演出138が開始したことを遊技者に対して示唆し、遊技者の期待感を煽る。特別演出138が終了する際に、画面G1内に装飾図柄12a、12b、12cが再び表示される。そして、特別演出画像D50が装飾図柄12bの前面に重なって表示され、装飾図柄12bの停止図柄を看取困難にする。最後に、特別演出138が終了して図柄停止演出が行われると、特別演出画像D50が消去されて装飾図柄12bが装飾図柄12aおよび12cと同一図柄を表示して停止していることが視認可能となる。これにより、遊技者は大当たりに当選したことを認識する。
次に、上述した特別示唆演出とは異なる態様の特別示唆演出が行われる場合について説明する。図16及び図17は、パターン1が演出パターン122として決定された場合であって、特別演出138の実行前に特別示唆演出が行われる場合の画面遷移の一例を示す図である。図16(a)に示すように、変動演出が終了して特別遊技判定結果が報知されている場合に、装飾図柄12a、12b、12cは所定の図柄を表示して完全停止している。そして、次回の特別遊技判定が行われ、主制御基板30から当該特別遊技判定結果に応じた変動開始コマンドを受信すると、図16(b)に示すように、演出制御基板33は図柄変動演出130を開始させて装飾図柄12a、12b、12cの変動を開始させる。また、パターン1において図柄変動演出130と共に進行演出136が開始する場合に、画面G1内に進行演出136の実行時間を示す進行演出画像D10が表示されると共に、進行演出画像D10に示される時間が進行演出136の進行に応じてカウントダウンされる。
図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、図16(c)に示すように装飾図柄12a及び12cが微動を継続しながら同一図柄を表示して停止すると共に、装飾図柄12bは変動を継続する。リーチ演出132が所定時間行われると、リーチ演出132が終了して発展演出134が開始する。発展演出134が開始すると、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1内から消去され、代わって小図柄24a、24b、24cが表示される。また、発展演出134に基づく発展演出画像D20が画面G1内に表示される。なお、発展演出134と共に進行演出136も継続して進行していることから、進行演出画像D10は画面G1内の所定位置に継続して表示され、カウントダウンを継続する。
発展演出134が終了して特別示唆演出が開始されると、図16(e)に示すように、例えば画面G1の右端部から特別示唆演出画像D30が画面G1内に現れる。特別示唆演出画像D30は、画面G1の右端部から現れ始め、矢印F10方向に画面G1内の所定位置まで移動する。図16(f)の例の場合に、特別示唆演出画像D30は操作ボタン6を模した画像であり、遊技者に対して操作ボタン6を操作するよう示唆する態様である。操作ボタン6を模した特別示唆演出画像D30が画面G1内の所定位置に表示されるのに伴って、進行演出136が終了して、進行演出画像D10が「0秒」を示してカウントダウンを停止する。操作ボタン6の操作を示唆する特別示唆演出画像D30が所定位置に表示されると共に、進行演出画像D10が「0秒」を示してカウントダウンを停止することにより、直ちに操作ボタン6を操作すると特別演出138が開始するのではないかとの期待感を遊技者に抱かせることができる。
そして、遊技者により操作ボタン6が操作されたことが検知されると、演出制御基板33は特別演出138を開始させ、図17(g)に示すように、画面G1内に多量の特別演出画像D50を表示させる。なお、遊技者による操作ボタン6の操作が検知されない場合、演出制御基板33は、演出パターン122に基づく特別演出開始タイミングが到来すると、特別演出138を開始させる。特別演出138が終了する際に、小図柄24a、24b、24cが画面G1から消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが再び表示される。そして、特別演出画像D50が装飾図柄12bの停止図柄を隠蔽するように装飾図柄12bの前面に重ねて表示される。特別演出138が終了して図柄停止演出140が行われると、図17(i)のように、装飾図柄12bの前面に重ねて表示されていた特別演出画像D50が画面G1から消去されて、装飾図柄12bの停止図柄が視認可能となる。
次に、特別遊技判定の結果がハズレである場合における画面遷移について説明する。図18及び図19は、図7のパターン5が演出パターン122として決定された場合における画面遷移の一例を示す図である。図18(a)に示すように、変動演出が終了して特別遊技判定結果が報知されている場合に、装飾図柄12a、12b、12cはいずれも所定の図柄を表示して完全停止している。そして、次回の特別遊技判定が行われ、当該特別遊技判定結果に基づく変動開始コマンドを主制御基板30から受信すると、演出制御基板33は、演出パターン122を決定し、決定した演出パターン122に基づいて図柄変動演出130を開始させる。図柄変動演出130が開始すると、図18(b)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。また、図7のパターン5において、図柄変動演出130と共に進行演出136が開始する場合、進行演出画像D10が、例えば画面G1内における左上部に表示される。進行演出画像D10は、進行演出136が行われる時間を示すと共に、進行演出136が開始するとカウントダウンを開始する。
図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、図18(c)に示すように、装飾図柄12a及び12cが微動を継続しながら同一図柄を表示させて停止する。装飾図柄12bは、停止することなく変動を継続する。また、進行演出136の進行に伴って、進行演出画像D10により示される進行演出136の残り時間は継続して減少する。リーチ演出132が所定時間行われると、リーチ演出132が終了して発展演出134が開始する。発展演出134が開始すると、図18(d)に示すように、画面G1内から装飾図柄12a、12b、12cが消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが例えば画面G1の左下部に表示される。また、発展演出134に基づく発展演出画像D20が画面G1内に表示される。さらに、発展演出134と共に進行演出136が進行していることから、進行演出画像D10により示される進行演出136の残り時間が継続して減少する。
発展演出134の実行中に特別示唆演出の開始タイミングが到来する場合、図18(e)に示すように、特別示唆演出画像D30が画面G1内に表示される。また、発展演出134実行に基づく発展演出画像D20は、画面G1内に継続して表示される。図例では、特別示唆演出画像D30は、パターン1に関して図12で示したのと同様に、大当たりへの信頼度が異なる複数の特別演出138を示す選択肢からなるルーレット状の画像である。特別示唆演出が実行され、複数の選択肢のうち一の選択肢が選択される。図18(f)に示すように、特別遊技判定結果がハズレの場合、大当たりへの信頼度が低い特別演出138が選択される可能性が高い。なお、特別演出画像D30において一の選択肢が選択されるタイミングと、進行演出136が終了して進行演出画像D10が「0秒」を示してカウントダウンを停止するタイミングとが略同時である。この場合、特別示唆演出画像D30と相俟って、進行演出画像D10が示す進行演出136の残り時間が「0秒」となることにより、遊技者に対して特別演出138が実行される可能性が高いことを強く印象付ける。
進行演出136と特別示唆演出が終了した後に、演出制御基板33は、特別演出138を開始させる。図19(g)に示すように、特別演出138が行われると、進行演出画像D10及び特別示唆演出画像D30が画面G1内から消去されると共に、特別演出画像D50が画面G1内に表示される。図例では、特別遊技判定結果がハズレとなるパターン5による例であることから、特別遊技判定結果が大当たりである場合の特別演出138と比べ、画面G1内における特別演出画像D50は少なく表示される。特別演出138が終了する際に、図19(h)のように特別演出画像D50は装飾図柄12bの前面に重ねて表示されるため、装飾図柄12bの停止図柄が隠蔽される。最後に、特別演出138が終了して図柄停止演出140が行われると、特別演出画像D50が消去されて装飾図柄12bの停止図柄が視認可能となる。そして、図19(i)に示すように、変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は、変動演出を終了させて装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させてハズレの特別遊技判定結果を報知する。
パターン5に基づく変動演出が行われる場合の前段演出が行わる間の画面遷移は、パターン1に基づく変動演出が行われる場合の前段演出の画面遷移と同じ構成となる。なお、パターン5に基づく変動演出が行われる場合において、図例とは異なり、特別示唆演出が実行されないとしてもよい。
次に、特別演出138が行われない場合における画面遷移の例を説明する。図20は、図7におけるパターン7が演出パターン122に決定された場合における画面遷移の一例を示す図である。図20(a)に示すように、変動演出が終了して特別遊技判定の結果が報知されている場合、装飾図柄12a、12b、12cはいずれも完全に停止している。そして、次回の特別遊技判定が行われ、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は、演出パターン122を決定し、決定した演出パターンに基づく変動演出を開始させる。パターン7が演出パターン122として決定された場合に、演出制御基板33は、図柄変動演出130を開始させると共に、図20に示すように装飾図柄12a、12b、12cの変動を開始させる。パターン7において、進行演出136は行われないことから、画面G1内に進行演出画像D10は表示されない。進行演出画像D10が表示されない場合、遊技者に対して特別演出138が行われる可能性が高いことは示唆されない。そのため、遊技者に過度な期待を抱かせることなく、変動演出を進めることができる。
図柄変動演出130が終了するとリーチ演出132が開始する。図20に示すように、リーチ演出132が行われると、装飾図柄12a及び12cが微動を継続しながら同一図柄を表示して停止する。これとは異なり、装飾図柄12bは停止することなく変動を継続する。リーチ演出132が所定時間行われると、リーチ演出132が終了して発展演出134が開始する。図20(d)のように、発展演出134に基づく発展演出画像D20が画面G1内に表示される。また、装飾図柄12a、12b、12cが消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが表示される。そして、発展演出134が終了すると、図柄停止演出140が行われる。図柄停止演出140において、図20(e)のように小図柄24a、24b、24cが消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが再び画面G1内に表示される。最後に、主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は変動停止演出140を終了させて装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させることにより、特別遊技判定結果を報知する。パターン7が演出パターン122として決定される場合に、特別演出138は実行されない。これにより、特別演出138が実行される場合に比べて短時間で特別遊技判定結果が遊技者に対して報知される。
図21及び図22は、図7におけるパターン7が演出パターン122として決定された場合において、特別示唆演出が行われる場合の画面遷移の一例を示す図である。図21(a)では、装飾図柄12a、12b、12cが完全停止して特別遊技判定結果を報知する。次回の特別遊技判定が行われ、特別遊技判定結果に基づく変動開始コマンドを受信すると、図21(b)に示すように図柄変動演出130が開始され、装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。上述のとおりパターン7において進行演出136は実行されないことから、画面G1内に進行演出画像D10は表示されない。そのため、遊技者に特別演出138が行われるであろうとの過度の期待を持たせない。
図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、装飾図柄12a及び12cが微動を継続しながら同一図柄を表示して停止すると共に、装飾図柄12bは変動を継続する。リーチ演出132が終了して発展演出134が行われると、装飾図柄12a、12b、12cは画面G1内から消去され、小図柄24a、24b、24cが表示される。また、発展演出画像D20が表示される。発展演出134が終了した後に、特別示唆演出が開始され、図21(e)に示すように大当たりへの期待度が異なる複数の特別演出138を示唆する選択肢を含む特別示唆演出画像D30が画面G1内の所定位置に表示される。特別示唆演出画像D30は、大当たりへの期待度が異なる特別演出138を示唆する選択肢のほかに、「?」の表示を含む内容が不明な選択肢を含む。そして、図21(f)のように、特別示唆演出が実行されて内容が不明な選択肢が選択されると、例えば図22(g)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが再び画面G1に表示されると共に、装飾図柄12bの前面に「?」からなる特別示唆演出画像D30が重ねて表示される。最後に、主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、演出制御基板33は、特別示唆演出を終了させ、装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させてハズレの特別遊技判定結果を報知する。図例の場合、特別示唆演出が行われることにより、遊技者は、特別演出138が行われるかもしれないと期待する。これにより、遊技者の遊技に対する関心が高まる。また、図例の場合に、特別演出138は行われない。そのため、特別演出138が行われる場合に比べて短時間で遊技者に対して特別遊技判定結果が報知される。そうすると、遊技者は、早期に次の特別遊技判定結果に対して関心を移すことが可能となる。
図22及び図23は、図7に示すパターン3に基づく演出が行われる場合の画面遷移の一例を示す図である。図23(a)に示すように、装飾図柄12a、12b、12cが完全停止して特別遊技判定の結果を報知している。そして、次回の特別遊技判定が行われて、主制御基板30から当該特別遊技判定結果に基づく変動開始コマンドを受信すると、演出制御基板33は演出パターン122を決定する。演出制御基板33が、決定した演出パターン122に基づいて図柄変動演出130を開始させることにより、図23(b)のように装飾図柄12a、12b、12cの変動が開始する。また、パターン3によると、図柄変動演出130と共に進行演出136も開始する。そこで、画面G1内の左上部に進行演出画像D10が表示される。進行演出画像D10は、進行演出136が行われる時間を示し、進行演出136の進行に応じて表示される時間を減じる。
図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、図23(c)に示すように、装飾図柄12a及び12cは、微動しながら同一図柄を表示して停止すると共に、装飾図柄12bは、変動を継続する。また、進行演出画像D10は、進行演出136が行われる残り時間を示す。リーチ演出132が終了して発展演出134が開始すると、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1から消去され、代わって小図柄24a、24b、24cが画面G1の左下部に表示される。また、発展演出134に基づく発展演出画像D20が画面G1に表示される。
発展演出134実行中の所定タイミングにおいて特別示唆演出の開始タイミングが到来する場合、図23(e)のように、画面G1内に特別示唆演出に基づく特別示唆演出画像D30が表示される。図例の特別示唆演出画像D30は、図21において例示したものと同じ態様であり、特別演出138を示唆する複数の選択肢に加え、「?」の表示により内容が不明な選択肢が含まれる。そして、特別示唆演出が開始すると、特別示唆演出画像D30に含まれる選択肢が例えば時計回り方向に順にハイライト表示され、所定時間が経過すると、図23(f)に示すように一の選択肢が選択される。パターン3によると、特別演出138を行うことなく大当たりの特別遊技判定結果を表示する。図例では、内容が不明な「?」が表示される選択肢が選択される。なお、図例では、進行演出136が終了して進行演出画像D10が「0秒」を示してカウントダウンを停止するタイミングと、特別示唆演出において一の選択肢が選択されるタイミングが略同時である。これにより、遊技者は、これから発生するイベントに注目することになり、遊技への集中度が高まる。
特別示唆演出において一の選択肢が選択されると、ルーレット状の特別示唆演出画像D30が画面G1から消去される。また、進行演出136に基づく進行演出画像D10も、「0秒」を示してから所定時間が経過すると画面G1から消去される。最後に、図柄停止演出140が行われると、小図柄24a、24b、24cが画面G1から消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが再び画面G1に表示され、装飾図柄12bが微動しながら変動を停止する。そして、図24(g)に示すように、特別示唆演出に基づく「?」の表示を含む特別示唆演出画像D30が装飾図柄12bの前面に重ねて表示される。遊技者から装飾図柄12bの停止図柄が視認できないことから、遊技者は、特別演出138が行われるのか否か分からないため、演出を注視することになる。そして、所定時間が経過すると、装飾図柄12bの前面に重ねて表示されている特別示唆演出画像D30は消去され、図24(h)に示すように大当たりの特別遊技判定結果が報知される。遊技者は、特別演出138実行の有無に関心を持って演出を注視していたにもかかわらず、大当たりの結果が報知されることにより、驚きと共に達成感を得ることができ、遊技の興趣性が高まる。
次に、図25及び図26を用いて、図23及び図24に示した特別示唆演出の態様とは異なる態様の特別示唆演出が行われる場合の画面遷移の一例を示す。図25(a)において、装飾図柄12a、12b、12cは完全停止して特別遊技判定結果を報知している。そして、次回の特別遊技判定が行われ、当該特別遊技判定結果に基づく変動開始コマンドを主制御基板30から受信すると、演出制御基板33は、演出パターン122を決定する。この場合、図7に示したパターン3が演出パターン122に決定されている。そして、図柄変動演出130が開始すると、図25(b)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。また、進行演出136が開始して進行演出画像D10が画面G1の左上部に表示される。
図柄変動演出130が終了してリーチ演出132が開始すると、図25(c)に示すように、装飾図柄12a及び12cが微動しながら同一図柄を表示して停止すると共に、装飾図柄12bが変動を継続する。また、進行演出136に基づいて進行演出画像D10はカウントダウンを継続する。リーチ演出132が終了して発展演出134が開始すると、装飾図柄12a、12b、12cが画面G1から消去されると共に、小図柄24a、24b、24cが画面左下部に表示される。また、発展演出画像D20が画面G1に表示される。これにより、リーチ演出132から次の段階の演出に移ったことが遊技者に示唆される。
発展演出134実行中に特別示唆演出の開始タイミングが到来すると、図25(e)に示すように画面G1の右端部から特別示唆演出画像D30が出現し、矢印F10方向に移動する。図例では、操作ボタン6を模した態様の特別示唆演出画像D30が表示される。なお、発展演出134が実行中であることから、発展演出画像D20も画面G1内に継続して表示される。また、進行演出136の進行に応じて進行演出画像D10はカウントダウンを継続する。
特別示唆演出画像D30が画面G1内を矢印F10方向に移動を継続し、所定位置に達すると、図25(f)のように特別示唆演出画像D30は移動を停止する。また、発展演出134が終了することにより、発展演出画像D20が画面G1から消去される。さらに、進行演出136が終了することにより、進行演出画像D10が「0秒」を示してカウントダウンを終了する。進行演出画像D10が「0秒」を示した状態で所定時間が経過すると、図26(g)に示すように画面G1内から進行演出画像D10が消去される。図例では、操作ボタン6を模した態様の特別示唆演出画像D30により、操作ボタン6を押下操作するよう遊技者に促す。
特別示唆演出画像D30の示唆に応じて遊技者が操作ボタン6を押下操作すると、操作ボタン6を模した特別示唆演出画像D30が画面G1内から消去されると共に、図26(h)に示すように煙状の特別示唆演出画像D30が画面G1内の広範囲に表示される。そして、画面G1内において特別示唆演出画像D30の背面側に、装飾図柄12a、12b、12cが表示される。装飾図柄12a、12b、12cの状態については、特別示唆演出画像D30がこれらの前面に重ねて表示されているため、視認できない。
最後に、特別示唆演出が終了すると、煙状の特別示唆演出画像D30が消去される。そして、図柄停止演出140が行われて装飾図柄12a、12b、12cが停止して、大当たりの特別遊技判定結果が報知される。
次に、演出制御基板33において行われる処理手順の一例を説明する。図27は、演出制御基板により行われる主要な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、起動中において図27に示す処理手順を所定時間間隔(例えば毎4ミリ秒)で繰り返し実行する。まず、演出制御基板33は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1)。変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1でYES)、変動演出における演出パターン122を決定する演出パターン決定処理(ステップS3)を行う。演出パターン決定処理(ステップS3)の具体的な処理手順については、後述する。演出パターン決定処理(ステップS3)により演出パターン122を決定すると、演出制御基板33は、決定した演出パターン122に基づく変動演出を開始させる(ステップS5)。他方、ステップS1において、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1でNO)、ステップS3及びステップS5の処理はスキップされる。
次に、演出制御基板33は、主制御基板30から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS7)。変動停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS7でYES)、演出制御基板33は、変動演出を終了させて(ステップS9)装飾図柄12a、12b、12cを完全停止させ、特別遊技判定の結果を報知させる。他方、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS7でNO)、ステップS9はスキップされる。
さらに、演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技を開始するための特別遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。特別遊技開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS11でYES)、演出制御基板33は、特別遊技演出を開始させる(ステップS11)。他方、特別遊技開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS11でNO)、ステップS13はスキップされる。最後に、演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技を終了させるための特別遊技終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS15)。特別遊技終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS15でYES)、演出制御基板33は特別遊技演出を終了させて(ステップS17)再びステップS1に戻り、ステップS1乃至ステップS17の処理を繰り返し実行する。他方、特別遊技終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS15でNO)、ステップS17はスキップされる。
図28は、演出パターン決定処理(図27のステップS3)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、演出制御基板33は、受信した変動開始コマンドに含まれる変動時間を確認する(ステップS21)。次に、変動開始コマンドに含まれる遊技データ120に基づき、特別遊技判定において大当たりに当選したか否かを判定する(ステップS23)。大当たりに当選している場合(ステップS23でYES)、演出制御基板33はさらに、特別演出138を行うか否かを判定する(ステップS25)。特別演出138を行うか否かは、変動時間に応じて判定される。特別演出138を行うと判定した場合(ステップS25でYES)、演出制御基板33はさらに、進行演出136を行うか否かを判定する(ステップS27)。進行演出を行うか否かは、乱数抽選において選択した演出パターン乱数値に基づいて決定される。そして、進行演出136を行うと判定した場合(ステップS27でYES)、演出制御基板33は、図6及び図7に示したパターン1を演出パターン122として選択する(ステップS29)。これに対して、進行演出136を行わないと判定した場合(ステップS27でNO)、演出制御基板33はパターン2を演出パターン122として選択する(ステップS31)。
ステップS25において、変動時間に基づいて特別演出138を行わないと判定した場合(ステップS25でNO)、演出制御基板33は、さらに進行演出136を行うか否かを判定する(ステップS33)。進行演出136を行うと判定した場合(ステップS33でYES)、演出制御基板33は、パターン3を演出パターン122として選択する(ステップS35)。他方、進行演出136を行わないと判定した場合(ステップS33でNO)、演出制御基板33はパターン4を演出パターン122として選択する(ステップS37)。
ステップS23において、遊技データ120に基づいて、特別遊技判定において大当たりに当選していないと判定した場合(ステップS23でNO)、演出制御基板33は、特別演出138を行うか否かを、変動時間に応じて判定する(ステップS41)。特別演出138を行うと判定した場合(ステップS41でYES)、さらに演出制御基板33は、進行演出136を行うか否かを判定する(ステップS43)。進行演出136を行うと判定した場合(ステップS43でYES)、演出制御基板33は、パターン5を演出パターン122として選択する。他方、進行演出136を行わないと判定した場合(ステップS43でNO)、パターン6を演出パターン122として選択する。
ステップS41において特別演出138を行わないと判定した場合(ステップS41でNO)、演出制御基板33は、変動時間に応じて特別演出138を行わないパターン7,8又は9のいずれかを選択する。最後に、演出制御基板33は、特別示唆演出を行うか否かを判定し(ステップS51)、特別示唆演出を行うと判定した場合(ステップS51でYES)、特別示唆演出をセットして(ステップS53)演出パターン決定処理を終了させる。他方、特別示唆演出を行わないと判定した場合(ステップS51でNO)、ステップS53をスキップする。
(変形例)
以上より、本発明を適用した実施形態の一例を説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変形例も含む。
上記実施形態では、演出パターン122が異なる場合において、変動演出の構成要素となる各演出を同じ態様で示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば特別遊技判定結果に応じて各演出が異なる態様であってもよい。
上記実施形態において、進行演出136は、特別演出138が実行される前に終了する場合を示したが、これに限らず、進行演出136の終了タイミングが特別演出138の開始後であってもよい。また、特別演出138の開始前に、進行演出画像D10が画面G1から消去される場合を示したが、進行演出画像D10が特別演出138実行中において画面G1内に継続して表示されてもよい。