JP6508392B2 - 制御装置、制御方法およびプログラム - Google Patents

制御装置、制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、発電装置を制御する制御装置、制御方法およびプログラムに関する。
太陽光発電装置や風力発電装置などの再生可能エネルギーを用いて発電する発電装置(以下「再エネ電源」とも称する)が接続された電力系統が知られている。
再エネ電源が接続された電力系統では、電力需要を電力供給が上回る場合、再エネ電源等の発電装置の出力(電力供給)を抑制する必要が生じる。
特許文献1には、電力系統に接続されたPV(Photovoltaic power generation:太陽光発電)装置の出力を抑制する電力系統制御システムが記載されている。
この電力系統制御システムは、PV装置の定格出力に基づいて、複数のPV装置をグループ分けする。そして、この電力系統制御システムは、電力需給バランスを満足させるために、グループ単位でPV装置の出力を抑制する。
特許第5460622号公報
現在、電力系統の管理者(例えば、電力会社)がアグリゲータやPPS(Power Producer and Supplier:特定規模電気事業者)、IPP(Independent Power Producer:独立系発電事業者)、及び再エネ電源等を有する一般の需要家から再エネ電源等の発電装置の出力(電力)を買い取る仕組みが検討されている。
この仕組みでは、例えば、複数のIPPの各々の発電装置(例えば、再エネ電源)が電力系統に接続されている場合に、特定のIPPの発電装置の出力が常に優先的に買い取られ、他のIPPの発電装置の出力が常に抑制されることは好ましくない。このため、再エネ電源等の発電装置の出力を抑制する必要が生じたとき、出力抑制の公平性を保つように各発電装置の出力を抑制することが求められる。
特許文献1に記載の電力系統制御システムは、電力需給バランスを満足させるためにグループ単位でPV装置の出力を単に抑制するシステムであり、出力抑制の公平性に関して何ら考慮していない。したがって、この電力系統制御システムでは、公平性を保つように各発電装置の出力を抑制することは困難であった。
本発明の目的は、上記課題を解決可能な制御装置、制御方法およびプログラムを提供することである。
本発明の制御装置は、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
前記決定部は、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定する構成である。
または、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
前記決定部は、さらに前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて前記出力制御情報を決定する構成である。
または、発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
前記決定部は、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて前記出力制御情報を決定する構成である。
または、発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信する通信部と、を備え、
前記決定部は、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定する構成である。
または、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
前記出力制御情報は、
所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、
前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて決定される構成である。
本発明の制御方法は、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
前記出力制御情報を、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて決定する方法である。
または、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
前記出力制御情報を、前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて決定する方法である。
または、発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
前記出力制御情報を、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて決定する方法である。
または、発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定し、
前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信し、
前記出力制御情報を、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて決定する方法である。
または、発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
前記出力制御情報を、
所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて決定する方法である。
本発明のプログラムは、コンピュータに、
発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
前記決定手順にて、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのものである。
または、コンピュータに、
発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
前記決定手順にて、前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのものである。
または、コンピュータに、
発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
前記決定手順にて、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのものである。
または、コンピュータに、
発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
前記決定手順にて、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定するものである。
または、コンピュータに、
発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
前記決定手順にて、所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのものである。
本発明によれば、公平性を保つように各発電装置の出力を抑制することが可能になる。
本発明の第1実施形態の発電制御装置Aを示した図である。 発電制御装置Aの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態の一変形例を示した図である。 本発明の第2実施形態の制御装置Bを示した図である。 制御装置Bの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態の一変形例を示した図である。 本発明の第3実施形態を示した図である。 本発明の第3実施形態の動作を説明するための図である。 本発明の第4実施形態の制御システム100を示した図である。 制御システム100の動作を説明するための図である。 制御システム100の動作を説明するためのフローチャートである。 電力需給関係を表す図である。 発電制御装置2の動作を説明するためのフローチャートである。 第5実施形態の制御システム100Aを示した図である。 制御システム100Aの動作を説明するための図である。 制御装置11の動作を説明するためのフローチャートである。 対象発電制御装置2の動作を説明するためのフローチャートである。 第6実施形態の制御システム100Bを示した図である。 制御システム100Bの動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態の発電制御装置Aを示した図である。
発電制御装置Aは、電力系統に接続された発電装置を制御する。以下、発電制御装置Aにて制御される発電装置を「制御対象の発電装置」とも称する。制御対象の発電装置は、所定発電装置の一例である。
制御対象の発電装置は、例えば、再生可能エネルギーを用いて発電する発電装置(再エネ電源)である。再エネ電源としては、太陽光発電装置、風力発電装置、小水力発電装置、地熱発電装置、潮力発電装置、バイオマス発電装置などが挙げられる。以下、特に太陽光発電装置と風力発電装置を、それぞれ、「PV装置」、「WT(Wind Turbine)装置」とも称する。再エネ電源は、上述した装置に限らず適宜変更可能である。また、制御対象の発電装置は、再エネ電源以外の燃料電池やガスタービン発電装置など、発電抑制が必要な時間帯に発電抑制が可能な如何なる発電装置でもよい。
発電制御装置Aは、通信部A1と制御部A2とを含む。
通信部A1は、制御対象の発電装置を制御するための出力抑制情報を受信する。
出力抑制情報は、公平性の指標および出力制御情報の一例である。
出力抑制情報は、複数の発電装置が属する発電装置群での出力抑制状態に関する第1指標と、制御対象の発電装置の出力抑制状態に関する第2指標と、に基づいて決定される。出力抑制状態は、出力状態の一例である。
ここで、出力抑制状態や出力状態とは、例えば、発電装置群や発電装置における、出力制御された発電量や発電抑制量、発電量上限値(出力の上限値)、装置のオン/オフ状態、出力制御された時間、出力制御された結果としての売電収益や売電損失などである。
第1指標は、基準指標の一例である。第2指標は個別指標の一例である。
ここで、制御対象の発電装置は、発電装置群に属してもよいし属さなくてもよい。
以下では、制御対象の発電装置は、発電装置群に属するものとする。
なお、第1指標や第2指標を考慮すると、発電装置群は、同一再エネ電源カテゴリに属する再エネ電源で構成された発電装置群である方が、再エネ電源の種別に伴う特性の違いを反映することができるため、公平性の観点で望ましい。また、同一再エネ電源カテゴリにおいては、同一の出力電力の上限値(定格値や契約容量)を持つ電源を第1指標や第2指標の対象とした方が、発電抑制を行う際、出力電力の上限都によって変わる抑制電力の絶対値の違いを反映させることができるため、公平性の観点で望ましい。
本実施形態では、第1指標として、発電装置群全体での出力抑制の程度が大きいほど値が小さくなる指標が用いられる。第2指標として、制御対象の発電装置での出力抑制の程度が大きいほど値が小さくなる指標が用いられる。
第1指標と第2指標は、例えば、発電装置群に属する各発電装置の発電量に基づいて決定される。
例えば、第1指標は、所定時間帯(例えば、出力抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯、または、単位時間帯)での発電装置群の基準発電量に対する、出力抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯での発電装置群の発電量の比である。出力抑制時間帯は、出力制御時間帯の一例である。
以下「出力抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯」を単に「経過済みの時間帯」と称する。なお、「経過済みの時間帯」は、過去に実施された複数の出力抑制時間帯の各々の経過済みの時間帯の積算時間帯でもよい。
第2指標は、該所定時間帯での制御対象の発電装置の基準発電量に対する、経過済みの時間帯での制御対象の発電装置の発電量の比である。
ここで、発電装置群の基準発電量としては、例えば、発電装置群に属する各発電装置の出力電力の上限値に該所定時間帯の時間長を乗算した値の総和が用いられる。制御対象の発電装置の基準発電量としては、例えば、制御対象の発電装置の出力電力の上限値に該所定時間帯の時間長を乗算した値が用いられる。
各発電装置の出力電力の上限値と制御対象の発電装置の出力電力の上限値の一例は、各発電装置の出力電力の定格値と、制御対象の発電装置の出力電力の定格値である。
なお、各発電装置の出力電力の上限値と制御対象の発電装置の出力電力の上限値は、定格値に限らず適宜変更可能である。例えば、各発電装置の出力電力の上限値と制御対象の発電装置の出力電力の上限値は、各発電装置の出力電力の契約上の上限値と制御対象の出力電力の契約上の上限値でもよい。ここで、契約上の上限値とは、例えば、発電装置の管理者(例えば、PPS)と電力系統の管理者(例えば、電力会社)との間で契約された発電装置の出力電力の上限値(例えば、契約容量)である。
なお、第1指標として、発電装置群全体での出力抑制の程度が大きいほど値が大きくなる指標が用いられ、第2指標として、制御対象の発電装置での出力抑制の程度が大きいほど値が大きくなる指標が用いられてもよい。
例えば、第1指標として、所定時間帯(例えば、出力抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯、または、単位時間帯)での発電装置群の基準発電量に対する、経過済みの時間帯での発電装置群の抑制電力量の比が用いられてもよい。そして、第2指標として、該所定時間帯での制御対象の発電装置の基準発電量に対する、経過済みの時間帯での制御対象の発電装置の抑制電力量の比が用いられてもよい。
ここで、発電装置群の抑制電力量として、例えば、経過済みの時間帯での発電装置群の基準発電量から経過済みの時間帯での発電装置群の発電量を差し引いた値が用いられる。そして、制御対象の発電装置の抑制電力量として、例えば、経過済みの時間帯での制御対象の発電装置の基準発電量から経過済みの時間帯での制御対象の発電装置の発電量を差し引いた値が用いられる。
出力抑制情報は、例えば、出力抑制時間帯における発電装置群での出力抑制状態と、同出力抑制時間帯における制御対象の発電装置での出力抑制状態と、の差が小さくなるように、第1指標と第2指標に基づいて、外部装置にて決定される。以下、上記差を「状態差」とも称する。
例えば、第2指標にて特定される制御対象の発電装置での出力抑制の程度が、第1指標にて特定される発電装置群全体での出力抑制の程度よりも大きい場合、外部装置は、次の発電抑制の機会では、制御対象の発電装置での出力抑制の程度を小さくする出力抑制情報を決定する。
また、第2指標にて特定される制御対象の発電装置での出力抑制の程度が、第1指標にて特定される発電装置群全体での出力抑制の程度よりも小さい場合、外部装置は、次の発電抑制の機会では、制御対象の発電装置での出力抑制の程度を大きくする出力抑制情報を決定する。
また、第2指標にて特定される制御対象の発電装置での出力抑制の程度が、第1指標にて特定される発電装置群全体での出力抑制の程度と同じ(同程度)である場合は、外部装置は、次の発電抑制の機会では、制御対象の発電装置での出力抑制の程度を変更せずに出力抑制情報を決定する。
本実施形態では、出力抑制情報は、制御対象の発電装置の発電量上限値を示す。ここで、発電量上限値は、出力上限値の一例である。この場合、出力抑制の程度を大きくするほど、制御対象の発電装置の発電量上限値は小さくなる。
外部装置は、発電装置群に要求される出力抑制量が出力抑制時間帯にわたって一定である場合、状態差が小さくなるように、第1指標と第2指標の差が大きいほど、所定発電装置の発電量上限値の変更幅を大きくする出力抑制情報を決定する。出力抑制量は、出力制御量の一例である。
なお、出力抑制情報が示す情報は、発電量上限値に限らず、出力抑制の時間など適宜変更可能である。
外部装置は、出力抑制情報を発電制御装置Aに送信する。通信部A1は、外部装置から出力抑制情報を受信する。
制御部A2は、通信部A1が受信した出力抑制情報に基づいて、制御対象の発電装置の出力を制御する。
次に、動作を説明する。
図1Bは、発電制御装置Aの動作を説明するためのフローチャートである。
通信部A1は、出力抑制情報を受信する(ステップS201)。続いて、通信部A1は、出力抑制情報を制御部A2に出力する。
制御部A2は、出力抑制情報を受信すると、出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御する(ステップS202)。本実施形態では、制御部A2は、制御対象の発電装置から電力系統へ出力される電力を、出力抑制情報が示す発電量上限値以下に抑制する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、通信部A1は、制御対象の発電装置での出力抑制状態と他の発電装置を含む発電装置群での出力抑制状態とが反映された出力抑制情報を受信する。出力抑制情報に反映された制御対象の発電装置と発電装置群との間の出力抑制状態との関係は、制御対象の発電装置と他の発電装置との出力抑制状態の違いを表す。このため、制御部A2が、この違いが反映された出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御することで、発電装置間の出力抑制の公平性を改善可能になる。
また、出力抑制情報は、発電装置群での出力抑制状態と制御対象の発電装置での出力抑制状態との差が小さくなるように、第1指標と第2指標に基づいて決定されたものである。このため、制御部A2が、この出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御することで、発電装置間での出力抑制の公平性を改善可能になる。
また、出力抑制情報は、発電装置群に要求される出力抑制量が出力抑制時間帯にわたって一定である場合、状態差が小さくなるように、第1指標と第2指標の差が大きいほど、制御対象の発電装置の発電量上限値の変更幅を大きくする情報である。このため、制御部A2が、この出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御することで、発電装置間での出力抑制の公平性を高い精度で改善可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
出力抑制情報が更新されるごとに繰り返し送信される場合、通信部A1は、出力抑制情報を繰り返し受信してもよい。そして、制御部A2は、通信部A1が受信した出力抑制情報のうち最新の出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御してもよい。この場合、最新の出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御可能になる。
制御部A2は、通信部A1での出力抑制情報の受信間隔以下の時間間隔で、最新の出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御してもよい。例えば、制御対象の発電装置が再生エネ電源である場合、気象条件に応じて、制御対象の発電装置自体の出力が短い時間の間に変動する可能性がある。制御対象の発電装置の出力制御を出力抑制情報の受信間隔以下の時間間隔で行うことで、制御対象の発電装置自体の出力の変動に対応することが可能になる。
通信部A1は、制御対象の発電装置の発電量を出力抑制情報の送信元に送信してもよい。この場合、通信部A1は、制御対象の発電装置の発電量を出力抑制情報の送信元に、出力抑制情報の受信間隔以下の時間間隔で送信してもよい。この場合、制御対象の発電装置の最新の発電量が最新の出力抑制情報に反映され、発電抑制制御の精度を向上させることができる。
発電装置群の基準発電量として、該所定時間帯での発電装置群の推定発電量(該当時間帯で理論的に発電が可能な量)が用いられ、制御対象の発電装置の基準発電量として、該所定時間帯での制御対象の発電装置の推定発電量(該当時間帯で理論的に発電が可能な量)が用いられてもよい。以下では、推定発電量を発電可能量とも称する。
第1指標として、該所定時間帯での発電装置群の基準売電収益に対する、経過済みの時間帯での発電装置群の発電量に応じた売電収益の比が用いられてもよい。この際、第2指標として、該所定時間帯での制御対象の発電装置の基準売電収益に対する、経過済みの時間帯での制御対象の発電装置の発電量に応じた売電収益の比が用いられてもよい。
発電装置群の基準売電収益の一例としては、発電装置群に属する各発電装置の出力電力の上限値に該所定時間帯の時間長を乗算した値に該発電装置での単位売電価格を乗算した値の総和が挙げられる。また、制御対象の発電装置の基準売電収益の一例としては、制御対象の発電装置の出力電力の上限値に該所定時間を乗算した値に制御対象の発電装置での単位売電価格を乗算した値が挙げられる。
発電制御装置Aは、第1指標と第2指標とに基づいて出力抑制情報を決定し、その決定した出力抑制情報に基づいて制御対象の発電装置の出力を制御してもよい。
図1Cは、第1指標と第2指標とに基づいて出力抑制情報を決定する発電制御装置AAの一例を示した図である。
発電制御装置AAは、決定部AA1と、制御部AA2と、を含む。
決定部AA1は、第1指標と第2指標とに基づいて出力抑制情報を決定する。決定部AA1での出力抑制情報の決定手法としては、例えば、上述した外部装置での出力抑制情報の決定手法が用いられる。
なお、決定部AA1は、第1指標と第2指標を上述した外部装置から受信してもよいし、第1指標を外部装置から受信し第2指標を生成してもよい。
制御部AA2は、決定部AA1が決定した出力抑制情報に基づいて、制御対象の発電装置の出力を制御する。制御部AA2での制御対象の発電装置の出力の制御手法は、例えば、制御部A2での制御対象の発電装置の出力の制御手法と同様である。
具体的に説明すると、発電制御装置AAは、受信した第1指標と、受信もしくは生成した第2指標とに基づいて出力抑制情報(出力制御情報の一例)を生成する。そして、この出力抑制情報に基づいて発電制御装置AAは、制御対象の発電装置の出力の制御を行う。
この変形例によれば、外部装置が出力抑制情報を決定する必要がなくなるため、外部装置の負荷を低減可能になる。
なお、この変形例では、第1指標を受信する間隔をT1と、第1指標と第2指標に基づいて決定された出力抑制情報により発電制御を実行する間隔をT2としたとき、T1>T2の関係を満たすことが望ましい。
例えば、制御部AA2が第1指標の受信間隔T1より短い時間間隔T2で発電制御する場合、決定部AA1は、時間間隔T2で、最新の第1指標と第2指標とを用いて出力抑制情報を決定する。
複数の発電装置群により決まる第1指標は全体としての指標なので短い間隔では変動しないが、各発電装置に関する第2指標は気象条件など短い時間で変動する。このため、T1より短いT2で発電制御を行うことで、発電装置の実際の発電状態に応じた発電制御を行うことが可能になる。よって、精度の高い発電制御を行うことが可能になる。
よって、発電制御をするたびに、最新の第1指標とその時点での第2指標により、出力抑制情報を作成して、発電制御装置の発電制御を行うことが好ましい。
(第2実施形態)
図2Aは、本発明の第2実施形態の制御装置Bを示した図である。
制御装置Bは、例えば、第1実施形態で説明した外部装置の一例として機能する。
制御装置Bは、処理部B1と通信部B2とを含む。
処理部B1は、決定部の一例である。
処理部B1は、第1実施形態で説明した第1指標および第2指標に基づいて、発電装置群に属する各発電装置の出力抑制情報を決定する。ここで、第2指標は、発電装置群に属する発電装置ごとに存在する。なお、発電装置群は、第1実施形態で説明した発電装置群と同様である。
処理部B1は、発電装置群に属する発電装置ごとに、出力抑制時間帯における発電装置群での出力抑制状態と、該出力抑制時間帯における発電装置での出力抑制状態と、の差(状態差)が小さくなるように、第1指標と第2指標に基づいて出力抑制情報を決定する。
本実施形態では、処理部B1は、発電装置群に要求される出力抑制量が出力抑制時間帯にわたって一定である場合、発電装置群の発電装置ごとに、状態差が小さくなるように、第1指標と第2指標の差が大きいほど該発電装置の発電量上限値の変更幅を大きくする出力抑制情報を決定する。
処理部B1は、第1指標と第2指標を他の装置から受信してもよいし生成または決定してもよい。例えば、制御装置Bをアグリゲータが保有する場合、前記他の装置の一例としては、電力会社が保有する中央給電指令所の指令装置が挙げられる。
処理部B1は、例えば、第1実施形態で説明した手法で第1指標と第2指標を決定する。この場合、処理部B1は、発電装置群に属する各発電装置の発電量(経過済み時間帯での発電量)を、通信部B2を介して受信する。また、処理部B1は、第1指標と第2指標の決定に必要な定数(例えば、各発電装置の出力電力の上限値や所定時間)を予め保持している。
通信部B2は、処理部B1が決定した出力抑制情報を、その出力抑制情報に対応する発電装置に送信する。
次に、本実施形態の動作を説明する。
図2Bは、制御装置Bの動作を説明するためのフローチャートである。
処理部B1は、発電装置群に属する発電装置ごとに、状態差が小さくなるように、第1指標とその発電装置の第2指標に基づいて出力抑制情報を決定する(ステップS401)。
ここで、ステップS401の一例を説明する。
処理部B1は、発電装置群に属する発電装置ごとに、以下の動作を実行する。
処理部B1は、第2指標にて特定される発電装置での出力抑制の程度が、第1指標にて特定される発電装置群全体での出力抑制の程度よりも大きい場合、その発電装置での出力抑制の程度を小さくする出力抑制情報を決定する。
また、処理部B1は、第2指標にて特定される発電装置での出力抑制の程度が、第1指標にて特定される発電装置群全体での出力抑制の程度よりも小さい場合、その発電装置での出力抑制の程度を大きくする出力抑制情報を決定する。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、出力抑制情報は発電装置の発電量上限値を示す。この場合、出力抑制の程度を大きくするほど、制御対象の発電装置の発電量上限値は小さくなる。なお、出力抑制情報は、発電量上限値に限らず、出力抑制の時間など適宜変更可能である。
この際、発電装置群全体に要求される発電量上限値(出力抑制量)が出力抑制時間帯において確定されている場合、処理部B1は、各発電装置の発電量上限値の総和が発電装置群全体の発電量上限値以下になるように、各出力抑制情報を決定する。ここで、発電装置群全体の発電量上限値は、例えば出力抑制時間帯で一定であるとする。なお、発電量上限値は、出力抑制時間帯内で変更されてもよい。なお、出力抑制時間帯を分割した時間帯が、所定時間帯として用いられてもよい。
続いて、処理部B1は、通信部B2を介して、各出力抑制情報を対応する発電装置に送信する(ステップS402)。
各発電装置は、出力抑制情報を受信すると、発電装置から電力系統へ出力される電力を、出力抑制情報が示す発電量上限値以下に抑制する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、処理部B1は、発電装置群での出力抑制状態に関する第1指標と、発電装置群に属する各発電装置の出力抑制状態に関する第2指標と、に基づいて、各発電装置の出力抑制情報を決定する。第1指標と第2指標との関係は、発電装置群全体と個別の発電装置との出力抑制状態の違いを表す。このため、各出力抑制情報には、この違いが反映される。したがって、各発電装置がこれら出力抑制情報に基づいて出力を抑制すれば、発電装置間の出力抑制の公平性を改善可能になる。
処理部B1は、発電装置群に属する発電装置ごとに、状態差が小さくなるように、第1指標と第2指標に基づいて出力抑制情報を決定する。
このため、各発電装置がこれら出力抑制情報に基づいて出力を抑制すれば、発電装置間の出力抑制の差が小さくなり、発電装置間の出力抑制の公平性を改善可能になる。
処理部B1は、発電装置群に要求される出力抑制量が出力抑制時間帯にわたって一定である場合、発電装置ごとに、状態差が小さくなるように、第1指標と第2指標の差が大きいほど、該発電装置の発電量上限値の変更幅を大きくする出力抑制情報を決定する。
このため、各発電装置がこれら出力抑制情報に基づいて出力を抑制することで、発電装置間での出力抑制の公平性を高い精度で改善可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
制御装置Bが、処理部B1の決定した出力抑制情報に基づいて発電装置を制御してもよい。
図2Cは、処理部B1の決定した出力抑制情報に基づいて発電装置を制御する制御装置BBの一例を示した図である。図2Cにおいて、図2Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
制御装置BBは、処理部B1と、制御部BB2と、を含む。
制御部BB2は、処理部B1が決定した出力抑制情報に基づいて、その出力抑制情報に対応する発電装置を制御する。例えば、制御部BB2は、処理部B1が決定した出力抑制情報ごとに、その出力抑制情報に対応する発電装置を直接制御する。
制御部BB2での出力抑制情報を用いた個々の発電装置の制御手法としては、それぞれ、第1実施形態で説明した制御部A2での出力抑制情報を用いた個々の発電装置の制御手法が用いられる。
例えば、外部装置に設けられた制御装置BBは、第1指標と発電装置ごとの第2指標とに基づいて、各発電装置の出力抑制情報(出力制御情報の一例)を作成する。
そして、制御装置BBを有する外部装置は、出力抑制情報に基づいて、複数の発電装置を直接的に制御する。つまり、制御装置BBを備える外部装置は、遠隔から複数の発電装置の出力を制御する。
この変形例によれば、制御装置BBが各発電装置を直接制御可能になる。
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態の制御システムを示した図である。図3において、図1Aに示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
この制御システムは、複数の発電制御装置Aと、制御装置Cと、を含む。
複数の発電制御装置Aは、複数の群に分けられている。本実施形態では、複数の発電制御装置Aは、第1群D1と第2群D2という2つの群に分けられている。なお、群の数は「2」に限らず複数であればよい。
第1群D1に属する発電制御装置Aの各々は、制御対象の発電装置としてPV装置を用いる。一方、第2群D2に属する発電制御装置Aの各々は、制御対象の発電装置としてWT装置を用いる。
第1群で用いられる複数のPV装置(以下、単に「PV装置群」と称する)、および、第2群で用いられる複数のWT装置(以下、単に「WT装置群」と称する)は、それぞれ発電装置群の一例である。
なお、第1群で用いられる発電装置群と、第2群で用いられる発電装置群は、再エネ電源の互いに異なるカテゴリ(本実施形態では、太陽光発電装置と風力発電装置)に属することが望ましい。しかしながら、第1群で用いられる発電装置群と、第2群で用いられる発電装置群は、電源についての同一のカテゴリに属してもよい。
本実施形態では、異なるカテゴリである「PV装置群」と「WT装置群」との間でそれぞれの抑制の差が小さくなるように、それぞれの出力抑制情報が決定される。
本実施形態では、再エネ電源のカテゴリ毎に、つまり、PV装置群とWT装置群との各々について、別々に、第1指標と第2指標が用いられる。第1指標と第2指標としては、例えば、第1実施形態や第2実施形態で説明した第1指標と第2指標が用いられる。以下、PV装置群での第1指標および第2指標をそれぞれ「第1指標A」、「第2指標A」と称し、WT装置群での第1指標および第2指標をそれぞれ「第1指標B」、「第2指標B」と称する。
制御装置Cは、処理部C1と通信部C2と、を含む。
処理部C1は、PV装置群に属する出力抑制情報を、PV装置群の第1指標AとPV装置群の第2指標Aとに基づいて決定する。また、処理部C1は、WT装置群に属する出力抑制情報を、WT装置群の第1指標BとWT装置群の第2指標Bとに基づいて決定する。
この際、処理部C1は、PV装置群の第1指標AとWT装置群の第1指標Bとの差にも応じて各出力抑制情報を決定する。
通信部C2は、処理部C1が決定した出力抑制情報を、その出力抑制情報に対応する発電制御装置Aに送信する。
次に、本実施形態の動作を説明する。
図4は、本実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
ここでは、簡単のために、PV装置群に属する各PV装置は2MWの契約容量を持つ太陽光発電装置であり、WT装置群に属する各WT装置は2MWの契約容量を持つ風力発電装置であるとする。なお、各PV装置および各WT装置は2MWの契約容量を持つ装置に限らず適宜変更可能である。
処理部C1は、発電抑制が必要な、ある出力抑制時間帯において、PV装置群とWT装置群に対して発電抑制を実施し、その後、実施した出力抑制時間帯における第1指標Aと第1指標Bとを比較する。
そして、処理部C1は、次の出力抑制時間帯における発電抑制では、出力抑制時間帯における第1指標Aと該出力抑制時間帯における第1指標Bとの差が小さくなるように、第1指標Aと第1指標Bと第2指標Aと第2指標Bを用いて、各出力抑制情報を決定する(ステップS601)。
例えば、第1指標Aにて特定されるPV装置群全体での出力抑制の程度が、第1指標Bにて特定されるWT装置群全体での出力抑制の程度よりも大きい場合、処理部C1は、次の発電抑制の機会では、PV装置群全体で担う出力抑制の程度を小さくした上(PV装置群全体での出力抑制の程度が小さくなるように第1指標Aを調整した上で)で、各PV装置の出力抑制情報については第1指標Aと第2指標Aを用いて、各WT装置の出力抑制情報については第1指標Bと第2指標Bを用いて、第1実施形態や第2実施形態で説明した手法で決定する。
また、第1指標Aにて特定されるPV装置群全体での出力抑制の程度が、第1指標Bにて特定されるWT装置群全体での出力抑制の程度よりも小さい場合、処理部C1は、次の発電抑制の機会では、PV装置群全体で担う出力抑制の程度を大きくした上で(PV装置群全体での出力抑制の程度が大きくなるように第1指標Aを調整した上で)、各PV電装置の出力抑制情報については第1指標Aと第2指標Aを用いて、各WT装置の出力抑制情報については第1指標Bと第2指標Bを用いて、第1実施形態や第2実施形態で説明した手法で決定する。
ここで、上述した調整処理において、処理部C1は、第1指標Aの代わりに第1指標Bを調整してもよいし、第1指標Aと第1指標Bの両方を調整してもよい。
なお、第1指標Aにて特定されるPV装置群全体での出力抑制の程度が、第1指標Bにて特定されるWT装置群全体での出力抑制の程度と同じ(同程度)よりも小さい場合、各指標を調整することなく、各PV電装置の出力抑制情報については第1指標Aと第2指標Aを用いて、各WT装置の出力抑制情報については第1指標Bと第2指標Bを用いて、第1実施形態や第2実施形態で説明した手法で決定する。
続いて、通信部C2は、処理部C1が決定した出力抑制情報を、その出力抑制情報に対応する発電制御装置Aに送信する(ステップS602)。
発電制御装置Aでの出力抑制情報に基づく発電装置(PV装置、WT装置)の出力抑制手法は、第1実施形態で説明した手法と同様である。
次に、本実施形態の効果を説明する。
処理部C1は、PV装置群の第1指標AとWT装置群の第1指標Bとの差に応じて各出力抑制情報を決定する。
PV装置群の第1指標AはPV装置群全体での出力抑制の程度を示し、WT装置群の第1指標Bは、WT装置群全体での出力抑制の程度を示す。このため、各第1指標の差は、PV装置群全体とWT装置群全体との出力抑制の程度の差を意味する。
したがって、各第1指標の差に応じて各出力抑制情報を決定するで、PV装置群全体とWT装置群全体との出力抑制の程度の差に応じて各出力抑制情報を決定でき、異なるカテゴリの再エネ電源間での公平性を改善可能になる。このため、発電装置の種類によらず公平性の高い発電抑制を実施可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
本変形例では、処理部C1は、発電抑制しない状況における2つの発電装置群の間での基準期間(例えば1年)の間の総発電量の差に基づいて、各出力抑制情報を決定する。
例えば、処理部C1は、次の出力抑制時間帯における発電抑制では、出力抑制時間帯における第1指標Aと該出力抑制時間帯における第1指標Bとの差が、上記総発電量の差に応じた所定基準値以上となる範囲内で小さくなるように、第1指標Aと第1指標Bと第2指標Aと第2指標Bを用いて、各出力抑制情報を決定する
一例として、第1群で用いられる発電装置群と、第2群で用いられる発電装置群が、電源についての同一のカテゴリに属している場合、次のようなケースが考えられる。
例えば、同一カテゴリを、太陽光発電源とする。第1群を、例えばクラスタ1(新潟県)の太陽光発電群、第2群をクラスタ2(宮崎県)の太陽光発電群、とする。この場合、発電抑制しない状況において、クラスタ1とクラスタ2の間で年間発電量が異なる可能性がある。例えば、クラスタ1の方がクラスタ2よりも年間発電量が大きくなるかもしれない。
このとき、第3実施形態と同様の指標設定で、クラスタ1とクラスタ2の間の出力抑制の公平性が向上するように制御する場合、処理部C1は、第1指標Aと第1指標Bとの差を単純に少なくするのではなく、第1指標Aと第1指標Bとの差を、ある値までは許容する制御を行う。
この例では、処理部C1は、クラスタ2に比べてクラスタ1の抑制量や抑制割合が少なくなるように制御する。これにより、年間発電量の地域差(設備稼働率に相当する)をも考慮した公平性の改善が可能となる。
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態の制御システム100を示した図である。
制御システム100は、制御装置1と、複数の発電制御装置2と、を含む。制御システム100は、複数の発電制御装置2と対応する複数のPV(太陽光発電)装置3を制御する。図5では、発電制御装置2がPV装置3と1対1で対応した例を示しているが、発電制御装置2とPV装置3との対応関係は1対1に限らず、1対2や1対多など適宜変更可能である。
PV装置3は、発電装置および再エネ電源の一例である。複数のPV装置3にて構成されるPV装置群3aは、発電装置群の一例である。
なお、発電装置は、PV装置3に限らず適宜変更可能である。例えば、発電装置として、WT(風力発電)装置が用いられてもよい。
また、PV装置群3a内の一部のPV装置3が、PV装置3以外の発電装置(例えば、WT装置)に変更されてもよい。
各PV装置3は、電力系統4に接続されている。
本実施形態では、各PV装置3が電力系統4に出力する電力の上限値は、事前に契約にて決められている。以下、契約にて決められている出力電力の上限値を「契約容量[W]」とも称する。
各PV装置3は、太陽光を直流電流(電力)に変換する太陽光パネルと、PCS(Power Conditioning System)と、を含む。PCSは、太陽光パネルからの直流電力を交流電力に変換し、また、その交流電力のレベルを調整する。
電力系統4は、火力発電所4aおよび揚水式発電所4bを含む。電力系統4には負荷5も接続されている。図5では、負荷5は、電力系統4から供給された電力を消費する複数の機器(電力需要発生装置)を仮想的に統合した仮想負荷(需要家)として示されている。本実施形態では、電力系統4には、PV装置3以外の不図示の再エネ電源(例えば、WT装置や地熱発電)や、不図示の原子力発電所および不図示の水力発電所が接続されているとする。
制御装置1は、電力系統4において電力需給バランスを管理する管理者(例えば、電力会社)の管理下にある。なお、電力需給バランスを管理する管理者は、電力会社に限らず適宜変更可能である。本実施形態では、制御装置1は、電力会社の管理下にあるとする。
制御装置1は、通信部1aと、処理部1bと、を含む。
通信部1aは、各発電制御装置2、火力発電所4aおよび揚水式発電所4bと通信する。
通信部1aは、例えば、以下のような通信を行う。
通信部1aは、火力発電所4aおよび揚水式発電所4bの実際の発電量を受信する。通信部1aは、火力発電所4aに発電に関する指示を送信する。通信部1aは、揚水式発電所4bに発電や揚水運転(発電に用いる水をポンプにてくみ上げる運転)に関する指示を送信する。
通信部1aは、各発電制御装置2から、発電制御装置2に対応するPV装置3の発電量を受信する。通信部1aは、PV装置3の発電量を処理部1bに出力する。
通信部1aは、処理部1bが決定した各PV装置3の出力抑制を制御する出力抑制情報を、その出力抑制情報の対象となるPV装置3に対応する発電制御装置2に送信する。
処理部1bは、決定部の一例である。
処理部1bは、電力系統4において電力需給バランスをとるために各PV装置3の出力抑制情報を決定する。
処理部1bは、各PV装置3の実際の発電量(以下「発電実績量」とも称する)を通信部1aから受信する。
処理部1bは、各PV装置3の発電実績量に基づいて、PV装置群3aでの出力抑制状態に関する第1指標と、各PV装置3での出力抑制状態に関する第2指標と、を決定する。
処理部1bは、PV装置3ごとに、第1指標と、PV装置3の第2指標と、に基づいて、出力抑制情報を決定する。
複数の発電制御装置2および複数のPV装置3は、複数のPPSの管理下にある。各PPSは、1台の発電制御装置2を管理してもよいし、複数の発電制御装置2を管理してもよい。
各発電制御装置2に対応するPV装置3は、それぞれ、所定発電装置の一例である。よって、発電制御装置2ごとに所定発電装置が存在することになる。各PV装置3の発電実績量は、PV装置3に対応する測定部6にて測定される。測定部6は、例えばスマートメータである。なお、PV装置3が測定部6を含んでもよい。
各発電制御装置2は、通信部2aと制御部2bとを含む。なお、各発電制御装置2は、測定部6を含んでもよい。
通信部2aは、制御装置1と通信する。
通信部2aは、測定部6が測定したPV装置3の発電実績量を制御装置1に送信する。通信部2aは、制御装置1から出力抑制情報を受信する。なお、出力抑制情報の受信の形態としては、制御装置1からプッシュ(Push)送信される出力抑制情報を発電制御装置2が受動的に受信する形態や、発電制御装置2が能動的に制御装置1をプル(Pull)すること(出力抑制情報をリクエストすること)で出力抑制情報を受信する形態が挙げられる。
制御部2bは、出力抑制情報に基づいてPV装置3の出力を制御する。
なお、発電制御装置2は、対応するPV装置3に内蔵されてもよい。発電制御装置2が内蔵されたPV装置3は、発電機器や発電装置の一例となる。
次に、動作を説明する。
図6は、制御システム100の動作を説明するための図である。図6では、火力発電所と揚水式発電所がまとめて「火力・水力電源」として表され、発電制御装置2が省略されている。
まず、制御システム100による抑制開始時の動作を説明する。
図7は、制御システム100による抑制開始時の動作を説明するためのフローチャートである。
電力会社の処理部1bは、翌日の0時から24時までの時間帯について、例えば9時に、管轄する電力系統4の管内の全需要家(負荷5)の需要量と、全PV装置3を含む再エネ電源の発電量の予測を行う(ステップS701)。なお、予測を行う時刻は9時に限らず適宜変更可能である。
なお、上記、全需要家の需要量の予測、及び再エネ電源の発電量の予測を行うためには、必要な情報として、天気、気温、湿度、風速等の気象情報等の予報値を処理部1bが入手する必要があるが、図5では、その経路や入手先を不図示としている。なお、気象情報は、例えば、気象庁等から入手できる。
図8は、ステップS701での予測結果を加味した翌日の0時から24時までの時間帯の電力需給関係を表す図である。
電力の安定供給を実現するためには、電力供給量(発電量)が電力需要量を上回っている時間帯において電力供給量(発電量)を抑制する必要がある。
PV装置等の再エネ電源が接続された電力系統において再エネ電源による電力供給量を抑制する場合、優先給電規定に則って、まず、再エネ電源以外の電力供給量を抑制する必要がある。
ここで、図8に示した電力需給状態では、優先給電規定に則り火力発電等の出力抑制や揚水式発電のポンプくみ上げ(揚水運転)による需要創出を行った後でも、10時以降にPV装置3に起因の余剰電力の発生が予測されたとする。このため、処理部1bは、PV装置3での出力抑制(発電抑制)が必要であると判断する(ステップS702)。なお、PV装置3に起因する余剰電力の発生が予測されなかった場合、処理部1bは、PV装置3での出力抑制が不要であると判断する(ステップS702)。
PV装置3での出力抑制が必要である場合、処理部1bは、PV装置3の出力抑制を実施することを決定する。
PV装置3の出力抑制は、以下のような手順で実施される。
まず、処理部1bは、抑制当日の電力需要および電力供給のトレンドや予測に基づいて、PV装置3での出力抑制が必要であるかを再確認する。
以下、再確認手法の一例を説明する。
抑制当日、処理部1bは、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値(例えば、30分毎に更新)とその予測値をもとに、電力需要のトレンドを監視する。ここで、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値は、各需要家の電力計(例えば、スマートメータ)から制御装置1に送信される。なお、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値の更新間隔は30分に限らず適宜変更可能である。
また、処理部1bは、PV装置等の再エネ電源についても、発電量の測定値、並びに、測定器が無い電源については推定値をもとに、電力供給のトレンドを監視する。
処理部1bは、電力需要および電力供給のトレンドや予測に基づいて、PV装置3に起因する余剰電力が発生するかを判断する。この判断が再確認に対応する。
この判断は、例えば、当日、継続的に、30分毎に行う(判断の更新間隔は、30分に限らず、1時間や15分など、30分よりも長い時間や短い時間に適宜変更可能である)。
処理部1bは、PV装置3に起因する余剰電力が発生しないと判断すると、PV装置3の出力抑制を実行しない。一方、PV装置3に起因する余剰電力が発生すると判断すると、処理部1bは、PV装置3の出力抑制を実行する。
次に、再確認の結果、PV装置3の出力抑制を実行すると判断した場合の動作を説明する。以下では、この動作の一例として、当日の9時30分現在で、10時から15時の時間帯にPV装置3に起因する余剰電力の発生する可能性が高いと判断した場合の動作を説明する。この場合、10時から15時の時間帯が「出力抑制時間帯」となる。
処理部1bは、10時時点のPV装置群3aの出力電力量を、その後の15時までの時間帯(出力抑制時間帯)の間も維持する形での発電抑制の実施を決定する(ステップS703)。
ここで、10時時点のPV装置群3aの出力電力量は、出力抑制時間帯での発電許可量(出力抑制量)の一例である。また、この発電抑制では、PV装置群3aに要求される発電許可量(出力抑制量)は、出力抑制時間帯(10時〜15時)にわたって一定となる。
続いて、処理部1bは、10時から15時までの5時間の時間帯を1時間ごとに区分して区分時間帯Ttjを決定する。今回は、10時からの各区分時間帯はTt0、Tt1、Tt2、Tt3、Tt4となる。ここで、区分時間帯の長さは1時間に限らず適宜変更可能である。
続いて、処理部1bは、まず区分時間帯Tt0(10時から11時の時間帯)において、PV装置群3aに属するPV装置3のすべて(総数N)で発電出力抑制を決定する。以下、総数NのPV装置3の各々を、PV装置3n(nは1〜N)とも称する。
今回は、区分時間帯Tt0でのPV装置群3aの発電量を、10時時点のPV装置群3aの発電量(例えばP10時)に維持する発電出力抑制が実施される。
処理部1bは、10時の30分前(9時30分)に、初期の個別指標P’0,n=0.3を決定する(ステップS704)。P’0,n=0.3の決定手法については後述する。
続いて、処理部1bは、初期の個別指標P’0,n=0.3と、区分時間帯Tt0を示す区分時間帯情報I0とを、通信部1aから各発電制御装置2へ配信する(ステップS705)。初期の個別指標P’0,nにおいて、「0」は区分時間帯Ttj(j=0)に対応し、「n」はPV装置3nのnに対応する。
ここで、初期の個別指標P’0,n=0.3を決定するタイミングは、区分時間帯Tt0の開始時点の30分前に限らない。このタイミングは、初期の個別指標P’0,n=0.3と区分時間帯情報I0との送信タイミングが区分時間帯Tt0の開始時点よりも前になることを条件として適宜変更可能である。
各発電制御装置2では、制御部2bは、通信部2aを介して、初期の個別指標P’0,n=0.3と区分時間帯情報I0と受信すると、初期の個別指標P’0,n=0.3と区分時間帯情報I0を保持する。
図9は、初期の個別指標P’0,n=0.3と区分時間帯情報I0を受信した発電制御装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
制御部2bは、区分時間帯情報I0が示す開始時刻(この場合10時)になると、対応するPV装置3の発電量上限値を、該PV装置3の契約容量[W]に初期の個別指標P’0,n=0.3を乗じた発電量(=区分時間帯Tt0での発電量上限値W0 [W])に設定する。続いて、制御部2bは、対応するPV装置3の出力電力量が発電量上限値W0 [W]を超えないように、対応するPV装置3の出力電力量を制御する(ステップS901)。
例えば、制御部2bは、対応するPV装置3内のPCSを制御して、対応するPV装置3の出力電力量が発電量上限値W0 [W]を超えないように、対応するPV装置3の出力電力量を制御する。
制御部2bは、ステップS901を、周期T2(T2は、0.4秒程度)で区分時間帯情報I0が示す終了時刻(この場合11時)まで繰り返す。周期T2は、区分時間帯の時間長(この例では1時間)以下である。なお、周期T2は、区分時間帯の時間長以下の範囲内で適宜変更可能であるが、区分時間帯より十分短い方が、制御精度が向上するため望ましい。
なお、各PV装置3が、共通の個別指標P’0,n=0.3にて出力抑制されても、天候の状況により、各PV装置3の出力に間にばらつきが生じる可能性がある。このばらつきは、出力抑制の実績に影響する。
一方、制御装置1では、処理部1bが、周期T3(T3=30分程度、T2<T3<区分時間帯の時間長)で、各PV装置3の発電実績量を示す発電量情報を各発電制御装置2の通信部2aから継続的に収集する。制御の精度を考えると、周期T3は区分時間帯の時間長の1/10以下が望ましい。
本実施形態では、個別指標として、次の2つを想定する。
1つ目は、ある区分時間帯Ttに対して、発電抑制のスケジュール値(発電抑制の程度を決定する値)を決める計画個別指標P’J,nである。上述した初期の個別指標P’0,n=0.3も、計画個別指標に属する。
2つ目は、ある区分時間帯Ttでの発電抑制のスケジュール値を実際の発電実績で計算し直す実績個別指標PJ,nである。これら2つの個別指標(計画個別指標と実績個別指標)は、ダッシュの有無で区別する。
計画個別指標のうち初期の個別指標以外の計画個別指標は、出力抑制情報の一例である。
実績個別指標は、第2指標の一例である。
上述した初期の個別指標P’0,n=0.3は、例えば、以下のように導出される。
8時の時点でPV装置3に起因する余剰電力が10時以降で発生する状況が予測され、9時の時点で10時の発電電力を予測したところ、PV装置群3aでの総発電電力αが予測され、10時以降、PV装置群3aでの総発電電力が総発電電力αよりも大きくなることで余剰電力が発生する状況であることが判明したとする。よって、10時以降、PV装置群3aでの総発電電力を総発電電力αに維持する必要があることが分かった。
この状況において、電力αの値をPV装置群3aの総契約容量で割ることで算出された値が0.3(=P’0,n)である。
なお、PV装置3の発電量上限値は、PV装置3の契約容量[W]に初期の個別指標P’0,n=0.3を乗じた発電量となる。このため、初期の個別指標P’0,nの値が小さいほど、PV装置3の出力は抑制される。
次に、制御システム100による抑制開始時以降の動作を説明する。
ここで、いくつかのパラメータを以下のように定義する。
Mn:PV装置3nの契約容量[W]
Tj:抑制時間帯
Gj≧0:抑制時間帯Tjで許可されたPV装置群3aの発電総量[W]
Wj n≧0:PV装置3nの抑制時間帯Tjにおける発電量上限値[W]
処理部1bは、10:00〜10:30の抑制時間帯T0に(本来T0は、10:00〜11:00であるが、情報収集及び処理時間を考慮し、以下のT0の時間帯に対する指標計算では、10:00〜10:30の値を代表値として用いている)における各PV装置3の発電量の過去の実績曲線PVn(t)を生成する。実績曲線PVn(t)は、各PV装置3の発電実績量から生成される。
このとき、抑制時間帯T0におけるPV装置3nの実際の発電量は
Figure 0006508392
である。
処理部1bは、次の区分時間帯Tt1では、以下の数2にて決定される基準指標P1を用いる。ここで、基準指標は、第1指標の一例である。
Figure 0006508392
この指標(P1)は、全PV装置3(PV装置群3a)の定格出力に対する実際の出力の平均を意味する。
ここで、処理部1bは、他の基準指標として例えば通常の算術平均に相当する
Figure 0006508392
を用いてもよい。
一方、処理部1bは、以下の数4にて決定される実績個別指標P0,nを用いる。
Figure 0006508392
ここで、抑制時間帯T1に出力抑制をかけない場合に発電するであろうPV装置群3aの発電量(ここでは、契約容量で発電すると仮定する)に対して、抑制時間帯T1に発電量上限値W1 nで各PV装置3nの発電を抑制した場合のPV装置群3aの実際の発電量の割合を、近似的に、以下のQ1,nとする。
Figure 0006508392
そして、処理部1bは、抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯(この場合、抑制時間帯T0)におけるPV装置3間の実績個別指標P0,nのギャップを補正しつつ、基準指標P1からの実績個別指標P0,nのズレを最小化するように各W1 nを決定する。
最適化問題の形で表現すれば、処理部1bは、
Figure 0006508392
Figure 0006508392
の2つの式を解くことで得られたW1 1,・・・,W1 nを、次の区分時間帯Tt1における各PV装置3nの発電量上限値W1 nとする。
処理部1bは、次の区分時間帯Tt1では、発電量上限値W1 nを契約容量Mnで割った値である計画個別指標P’1,nと、区分時間帯Tt1を示す区分時間帯情報I1とを、通信部1aから、対応する発電制御装置2配信する。
そして、各発電制御装置2では、制御部2bは、通信部2aを介して、計画個別指標P’1,nと区分時間帯情報I1と受信すると、過去の計画個別指標および過去の区分時間帯情報を破棄して、最新の計画個別指標P’1,nと区分時間帯情報I1を保持する。制御部2bは、11時になったら、対応するPV装置3の発電量上限値が、契約容量[W]に計画個別指標P’1,nを乗じた発電量(=区分時間帯T1での発電量上限値W1 [W])になるよう、対応するPV装置3を周期T2でリアルタイム制御する。この発電制御装置2の動作は、図9に示した動作に準拠する。
一方、制御装置1は、周期T3で、各PV装置3nの発電量を示す情報を継続的に収集する。
その後、処理部1bは、10:30〜11:30の抑制時間帯T1におけるPV装置3の実際の発電量を
Figure 0006508392
を計算して求める。
処理部1bは、次の区分時間帯Tt2では、以下の数9にて決定される基準指標P2を用いる。
Figure 0006508392
また、処理部1bは、以下の数10にて決定される実績個別指標P1,nを用いる。
Figure 0006508392
また、処理部1bは、前の時間帯と同様に
Figure 0006508392
を定義する。
そして、処理部1bは、基準指標P1及び基準指標P2からの、実績個別指標P0,n及び実績個別指標P1,nのズレを最小化するように各W2 nを決定する。
すなわち、今回の抑制では、処理部1bは、抑制対象時間帯全体での公平性を担保する観点から、過去の全時間帯における実際のズレを加味した上で、最適な抑制配分を行う。
このため、処理部1bは、
Figure 0006508392
Figure 0006508392
の2式を解くことで得られたW2 1,・・・,W2 nを、次の区分時間帯Tt2における各PV装置3nの発電量上限値W2 nとする。
以下、上述した処理が繰り返される。
上述した発電量上限値を決定する処理を一般的に表すと、処理部1bは、
Figure 0006508392
Figure 0006508392
の2式を解くことで得られたWj 1,・・・,Wj nを、次の区分時間帯Ttjにおける各PV装置3nの発電量上限値Wj nとする。
なお、処理部1bは、最後の区分時間帯Tt4については、その時間帯終了時(15:00)、翌日以降の抑制に備えて、基準指標P6に相当する値や実績個別指標P5,nに相当する値を求める。その際、指標計算で用いる抑制時間帯T5としての時間は、14:00〜15:00、を用いる。
ただし、日射の状況によって、例えば、曇った時などは、各PV装置3nは、必ずしも発電量上限値の発電を実施できず、上限値以下の値での発電しか実施できないが、可能な限り発電量上限値を上限とする制御を行う。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、PJとP’J,n、PJ,nを用いたフィードバック制御が繰り返される。
発電抑制の機会は、年に1度だけではなく、複数回あると考えられるため、その抑制が必要な複数の日を通じて、上記フィードバック抑制の繰り返し回数が増えれば増えるほど、PV装置3の間で公平な抑制を実施することができる。
この手法では、PV装置3ごとに、発電抑制時間帯での天候や気温等の条件は異なるが、同じ定格(もしくは契約容量)の電源を有するPV装置3は、同じ発電量(発電抑制量)になるようフィードバック制御されることになる。
このような制御によって、PV装置3間で公平性を維持した発電抑制が可能となる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態では、データ収集間隔T3=30分の例を示したが、情報通信環境によっては、より頻繁に発電データを収集できる場合が想定される。
例えば、T3=5分の場合であれば、抑制時間帯T0を10:00−10:55とし、処理部1bは、この間の5分おきの発電データで、次の区分時間帯Tt1におけるPjとPj,nを決定する。さらに、抑制時間帯T1を10:55−11:55とし、処理部1bは、この間の5分おきの発電データで、次の区分時間帯Tt2におけるPjとPj,nを決定する。この決定アルゴリズムは、区分時間帯TJの時間とT3との関係の変更に応じて柔軟に変えることができる。
本実施形態では、抑制当日に発電抑制を決定し、抑制開始時刻10時の30分前に、制御装置1から、公平性の指標(初期の基準指標)を、各発電制御装置(各PV装置3n)へ配信する例を示した。
しかしながら、抑制の要否は、前日や1週間前、1か月前、1年前等事前に決定され、抑制当日のスケジュールをあらかじめ配信しておく手法(例えば、制御装置1がカレンダーと共にスケジュールを発電制御装置2へ配信する手法や、カレンダーと共にスケジュールを制御装置1が保持し、各発電制御装置2が制御装置1へ情報を取りに行く手法)が用いられてもよい。
例えば、1日毎にスケジュールする状況で、ある日(以下「A日」とする)の抑制が必要と考えられる時間帯が11:00−14:00であった場合、処理部1bは、以下のように動作してもよい。
処理部1bは、その時の各PV装置3nの発電量上限値WJ nを、例えば、契約容量の50%とし、実際にA日の11:00−14:00に発電抑制を実施する。
そして、処理部1bは、発電抑制実施後、第3実施形態で1時間の時間窓(区分時間帯)に基づいて行っていた計算を、時間窓を11:00−14:00と置き換えて計算する。このため、翌日等の次の抑制予定日の抑制時間帯における発電量上限値WJ nの決定にフィードバックが施される。この場合は、日単位での公平性フィードバックにはなるが、抑制回数が増えれば増えるほど、公平性を維持した発電抑制を実施できることになる。これを週単位や月単位でやってもよい。
また、発電量上限値WJ nを、例えば契約容量の0%とし、公平性を担保する指標として、“抑制に応じた総回数”や“抑制に応じた総時間”で代用することも可能である。この手法では、公平性そのものについては精度が悪くなるが、発電抑制の実施が簡単になるメリットがある。
抑制実施時間帯に至った場合、即、PCSの出力を目標値(発電量上限値WJ n)にするよう設定してもよいし、急激な発電量変化を避けるため、ゆっくりと、例えば10分程度の時間をかけて、PCSの出力を現在値から目標値へ変更してもよい。これはPCSの設定を時間をかけて目標値へ変更することで実現されるが、この手法は、電力系統の火力発電等との電力需給調整の協調(再エネ発電の出力変化が急激だと火力発電等の出力変更について追随性の問題が生じる恐れがある)を考える上で有効である。
基準指標と実績個別指標の代わりに、第1実施形態や第2実施形態で説明した第1指標と第2指標が用いられてもよい。
計画個別指標の代わりに、発電量上限値WJ nが用いられてもよい。この場合、各発電制御装置2では、対応するPV装置3の発電量上限値が発電量上限値WJ nになるよう、対応するPV装置3を周期T2でリアルタイム制御する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態は、制御対象に同一カテゴリの再エネ電源として太陽光発電装置(PV装置)を想定し、出力抑制対象の複数のPV装置をエリアと契約容量とに基づいて複数のグループ(以下「グループ」を「クラスタ」と称する)に分け、クラスタ単位で、PV装置の出力抑制を実行する。
第5実施形態は、この際、同一の契約容量範囲(例えば、500kW以上)の契約容量を有する複数のPV装置間で出力抑制の公平性がなされるように、PV装置の発電出力を制御する。契約容量は、PV装置の発電量上限値の一例である。
この場合、同一の契約容量範囲の契約容量を有する複数のPV装置、または、同一のエリア内で同一の契約容量範囲の契約容量を有する複数のPV装置が、発電装置群に属する複数のPV装置の一例となる。契約容量は所定指標の一例である。
出力抑制の公平性がなされる複数のPV装置を特定するために使用される所定指標は、契約容量に限らず適宜変更可能である。
例えば、所定指標として、PV装置3の定格出力や発電効率が用いられてもよい。
また、所定指標としては、契約容量、定格出力、発電効率等の固定的な指標の代わりに、動的指標(例えば、PV装置3が設置されている地域の気象条件や、PV装置3の推定発電量、過去の発電量、抑制量、電圧変動)が用いられてもよい。
第5実施形態においても、第3実施形態と同様に、PV装置は、発電装置および再エネ電源の一例である。発電装置は、PV装置に限らず適宜変更可能である。例えば、発電装置として、WT装置が用いられてもよい。
また、同一のクラスタに属する複数のPV装置の一部が、PV装置以外の発電装置(例えば、WT装置)に変更されてもよい。
図10は、第5実施形態の制御システム100Aを示した図である。図10において、図5に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第5実施形態の制御システム100Aと第4実施形態の制御システム100との主な相違点は、第5実施形態の制御システム100Aが、図5に示した制御装置1と処理部1bの代わりに制御装置11と処理部1b1を用いる点である。
以下、第5実施形態の制御システム100Aについて、第4実施形態の制御システム100と異なる点をメインに説明する。
制御システム100Aは、制御装置11と複数の発電制御装置2とを含む。
制御装置11は、処理部1b1と通信部1aとを含む。
処理部1b1は、決定部の一例である。
処理部1b1は、電力系統4において電力需給バランスをとるために各PV装置3の出力抑制情報を決定する。
処理部1b1は、各PV装置3の実際の発電量(発電実績量)を通信部1aから受信する。
処理部1b1は、各PV装置3の発電実績量に基づいて、PV装置群3aでの出力抑制状態に関する第1指標と、各PV装置3での出力抑制状態に関する第2指標と、を決定する。
処理部1b1は、PV装置3ごとに、第1指標とPV装置3の第2指標とに基づいて出力抑制情報を決定する。
次に、動作を説明する。
図11は、制御システム100Aの動作を説明するための図である。図11では、火力発電所と揚水式発電所がまとめて「火力・水力電源」として表され、PV装置のクラスタが「再エネ電源クラスタ」として表されている。
まず、電力会社の処理部1b1は、管轄する電力系統4の管内の複数のPV装置3を複数のクラスタに分ける。
例えば、処理部1b1は、電力会社の管轄エリアを、各エリア(例えばYkm×Ykmの矩形)の中心間距離が少なくとも10km以上離れるように、L(例えば、100)等分する。なお、各エリアの大きさ、形状および中心間距離並びにLの数は、それぞれ、適宜変更可能である。
続いて、処理部1b1は、各エリアにおいて、エリア内の複数のPV装置3を、PV装置3の契約容量に基づいて分類する。
本実施形態では、処理部1b1は、PV装置3を、契約容量が、C1:500kW以上、C2:500kW未満〜50kW以上、C3:50kW未満〜10kW以上、C4:10kW未満、の4つに分類する。
その結果L×4通りのクラスタができる。なお、契約容量に基づく分類手法はC1〜C4の4つに限らず適宜変更可能である。
そして、処理部1b1は、今回、L=100等分されたエリアにE〜Eの順番をつける。このエリアの順番は、ランダムに設定されてもよいし、地理的に近いエリア同士が近い順番を有するように設定されてもよい。
各エリア内で分類C1に属するPV装置群(クラスタ)を「EL,C1」と表記する。
このため、例えば、クラスタE2,C1は、エリア2に属し契約容量が500kW未満〜50kW以上の複数のPV装置3にて構成される。
処理部1b1は、分類C1〜C4に対して、契約容量が大きい順に、優先順位をC1〜C4の順に設ける。
処理部1b1は、最終的なクラスタ選択では、E1,C1、E2,C1、・・・EL,C1、E1,C2・・・の順番で選択する。
図12は、制御装置11の動作を説明するためのフローチャートである。
電力会社の処理部1b1は、管轄する電力系統4の管内の全需要家(負荷5)の需要量と、全PV装置3を含む再エネ電源の発電量について、今後1週間における0時から24時までの予測を行う(ステップS1201)。なお、予測期間は適宜変更可能である。
その予測の結果、優先給電規定に則り、火力発電等の出力抑制や、揚水式発電のポンプくみ上げによる需要創出を行った後でも、1週間の中でY日の11時頃〜15時頃にPV装置起因の余剰電力の発生が予測されたとする。
このため、処理部1b1は、PV装置3での出力抑制が必要と判断する(ステップS1202)。なお、PV装置起因の余剰電力の発生が予測されなかった場合、処理部1b1は、PV装置3での出力抑制が不要と判断する(ステップS1202)。
PV装置3での出力抑制が必要である場合、処理部1b1は、PV装置3の出力抑制を実施することを決定する。
PV装置3の出力抑制は、以下のような手順で実施される。
まず、処理部1b1は、抑制当日の電力需要および電力供給のトレンドに基づいて、PV装置3での出力抑制が必要であるかを再確認する。
以下、再確認手法の一例を説明する。
Y日当日、処理部1b1は、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値(例えば、15分毎に更新)とその予測値をもとに、電力需要のトレンドを監視する。ここで、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値は、各需要家の電力計(例えば、スマートメータ)から制御装置11に送信される。なお、全需要家(負荷5)の電力需要量の測定値の更新間隔は15分に限らず、30分等適宜変更可能である。
また、処理部1b1は、PV装置等の再エネ電源についても、発電量の測定値、並びに、測定器が無い電源についての推定値をもとに、電力供給のトレンドを監視する。
処理部1b1は、電力需要および電力供給のトレンドに基づいて、PV装置3に起因する余剰電力が発生するかどうかを判断する。この判断が再確認に対応する。
処理部1b1は、PV装置3に起因する余剰電力が発生しないと判断すると、PV装置3の出力抑制を実行しない。一方、PV装置3に起因する余剰電力が発生すると判断すると、処理部1b1は、PV装置3の出力抑制を実行する。
次に、再確認の結果、PV装置3の出力抑制を実行すると判断した場合の動作を説明する。以下では、この動作の一例として、10時現在で、11時から15時の時間帯にPV装置3に起因する余剰電力の発生する可能性が高いと判断した場合の動作を説明する。この場合、11時から15時の時間帯が「出力抑制時間帯」となる。
処理部1b1は、11時からPV装置3の発電抑制の実施を決定する。
処理部1b1は、まず、制御対象クラスタを選択する(ステップ1203)。この場合、処理部1b1は、最初に11:00−12:00の抑制時間帯Ttt(Ttt=1時間)の間に制御するクラスタ(制御対象クラスタ)を選択する。
処理部1b1は、10時30分の時点で、優先順位順に選択したクラスタにて構成されるクラスタ群で発電抑制できる抑制総量推定値ΣPm_total[W]が、抑制時間帯Ttt1において必要な抑制総量Qtotal[W]の値以上になるまで、クラスタを1以上最小数だけ選択する。今回は、クラスタE1,C1〜E40,C1までが、制御対象クラスタとして選択されたとする。
なお、ここでのクラスタ選択では、ΣPm_total≧Qtotalとなる最小数のクラスタが選択されている。このため、処理部1b1は、制御対象クラスタ内の各PV装置3の発電量上限値を0にする(完全抑制)。
PV装置3の発電量上限値=0は、出力抑制情報の一例である。
そして、処理部1b1は、10時45分に、制御対象クラスタ内の各PV装置3nに対応する発電制御装置(以下「対象発電制御装置」と称する)2へ、発電量上限値W1 n=0と、抑制時間帯Ttt1を示す抑制時間帯情報Itt1とを配信する(ステップS1204)。
なお、制御対象クラスタの選択を開始するタイミングは、抑制時間帯の30分前に限らない。このタイミングは、抑制時間帯の開始タイミングよりも、制御対象クラスタの選択に要する時間と、発電量上限値および抑制時間帯情報の配信に要する時間を加算した時間より十分前のタイミングであればよい。
また、発電量上限値と抑制時間帯情報とを配信するタイミングは、抑制時間帯の15分前に限らない。このタイミングは、抑制時間帯の開始タイミングよりも、発電量上限値と抑制時間帯情報との配信に要する時間より前のタイミングであればよい。
各対象発電制御装置2では、制御部2bは、通信部2aを介して、発電量上限値W1 n=0と抑制時間帯情報Itt1とを受信すると、発電量上限値W1 n=0と抑制時間帯情報Itt1とを保持する。
図13は、発電量上限値W1 n=0と抑制時間帯情報を受信した対象発電制御装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
制御部2bは、抑制時間帯情報Itt1が示す開始時刻(この場合11時)になると、対応するPV装置3の出力が発電量上限値W1 n=0になるよう、対応するPV装置3を制御する(ステップS1301)。例えば、制御部2bは、対応するPV装置3内のPCSを制御して、対応するPV装置3の出力が発電量上限値W1 n=0になるよう、対応するPV装置3を制御する。
制御部2bは、ステップS1301を、周期Tt2(Tt2は、1sec程度)で抑制時間帯情報Itt1が示す終了時刻(この場合12時)まで繰り返す。なお、周期Tt2は、抑制時間帯の時間長(この例では1時間)以下である。なお、周期Tt2は、抑制時間帯の時間長以下の範囲内で適宜変更可能である。
一方、発電抑制が開始されると、制御装置11では、処理部1b1が、周期Tt3(Tt3=15分程度、T3≦T1)で、各PV装置3の発電実績量を示す発電量情報を各発電制御装置2の通信部2aから継続的に収集する。
次に、処理部1b1は、11時30分の時点で、新たに制御対象クラスタを選択する。本実施形態では、優先順位順に選択したクラスタにて構成されるクラスタ群で発電抑制できる抑制総量推定値ΣPm_total[W]が、抑制時間帯Ttt2において必要な抑制総量Qtotal[W]の値以上になるまで、クラスタを1以上最小数だけ選択する。今回は、クラスタE1,C1〜E40,C1に加えて、クラスタE41,C1〜E67,C1までが、制御対象クラスタとして選択されたとする。
ここでのクラスタ選択でも、ΣPm_total≧Qtotalとなる最小数のクラスタが選択されている。このため、処理部1b1は、制御対象クラスタ内の各PV装置3の発電量上限値を0にする(完全抑制)。
そこで、処理部1b1は、11時45分に、制御対象クラスタ内の各PV装置3nに対応する発電制御装置(対象発電制御装置)2へ、発電量上限値W2 n=0と抑制時間帯Ttt2を示す抑制時間帯情報Itt2とを配信する。
各対象発電制御装置2では、制御部2bは、通信部2aを介して、発電量上限値W2 n=0と抑制時間帯情報Itt2とを受信すると、発電量上限値W2 n=0と抑制時間帯情報Itt2とを保持する。
制御部2bは、抑制時間帯情報Itt2が示す開始時刻(この場合12時)になると、対応するPV装置3内のPCSを制御して、対応するPV装置3の出力が発電量上限値W1 n=0になるよう、対応するPV装置3を制御する。制御部2bは、このPV装置3の出力制御を周期Tt2で抑制時間帯情報Itt2が示す終了時刻(この場合13時)まで繰り返す。
以下、このような制御対象クラスタの選択と出力抑制制御が15:00まで繰り返される。
このような制御対象クラスタの選択と出力抑制制御の繰り返しによって、Y日におけるPV装置3に起因する余剰電力の発生を防ぐことが可能になる。
なお、本実施形態での抑制対象PV装置の選択手法では、出力抑制の当日、一度抑制対象として選ばれたPV装置3は、必要な抑制総量Qtotal[W]の量に応じて、基本的に継続して、その日の抑制が終わるまで選び続けられる可能性がある。例えば、11:00〜12:00のQtotal[W]よりも12:00〜13:00のQtotal[W]の方が大きく、更に13:00〜14:00のQtotal[W]の方が大きく、14:00〜15:00のQtotal[W]が13:00〜14:00のQtotal[W]よりも小さく11:00〜12:00のQtotal[W]よりも大きい場合、11:00〜12:00で選ばれた抑制対象PV装置3は、ほぼ11:00〜15:00まで抑制対象として選び続けられ、13:00〜14:00の抑制対象PV装置3の数が最も多くなり、14:00〜15:00では、一部の抑制対象PV装置3が抑制対象から外されるといった選択がなされる。
そして、次回(例えば、Y日の翌日)の抑制では、処理部1b1は、今回選ばれなかったPV装置3(クラスタ)を優先して優先順位順に選び、上述した抑制を実施する。
そして何回か上述した抑制を実施後、全分類C1~C4に属するPV装置3が全て選ばれた段階で、分類毎に、例えば分類C1に属するPV装置3(総数NC1)に対して、処理部1b1は、分類C1の属するPV装置に対して公平性状態を計算する。
処理部1b1は、分類C1に属するPV装置3にて構成されるPV装置群3a-C1についての基準指標Aとして、
Figure 0006508392
を算出して決定する。
数16に示した基準指標Aは、分類C1の各PV装置3の積算抑制時間を考慮した総発電抑制量の平均値である。基準指標Aは、第1指標の一例である。
ここで、nC1は、分類C1に属する個別のPV装置3を表す。分類C1に属するPV装置3の総数はNC1である。TnC1は、PV装置nC1の抑制実施時間である。MnC1は、PV装置nC1の契約容量である。WTnC1 nC1は TnC1における、発電量上限値である。今回 WTnC1 nC1は0となっている。
また、処理部1b1は、個別指標BnC1として、
Figure 0006508392
を算出して決定する。個別指標BnC1は、第2指標の一例である。
なお、数16および数17に示した発電量上限値WTnC1 nC1は、本来、個別PV装置3の総発電電力量となるべきなので、この部分は、個別PV装置3の実際の発電量で置き換えられるべきである。今回は、0であるため、簡単のためにWTnC1 nC1(=0)とした。また、契約容量MnC1は、各PV装置3の発電量推定値で置き換えられてもよい。
また、数16および数17において、総発電抑制量の平均値の代わりに、総発電量の平均値が用いられてもよい。
そして、処理部1b1は、分類C1に属するPV装置3の中から、制御対象のPV装置3を決定する際、基準指標Aと個別指標BnC1とを用いる。
本実施形態では、処理部1b1は、基準指標Aに対する分類C1の各PV装置3の個別指標BnC1の“正”の乖離の大きさ(基準指標A−個別指標BnC1の値で正のとき)に応じて、乖離が大きいPV装置3を以降の抑制実施の機会には、抑制対象として優先的に選択し、抑制実施を行う。このとき、処理部1b1は、処理対象のPV装置3に対して、引き続きWTnC1 nC1を0とする抑制を実施する。ここで、WTnC1 nC1は、出力抑制情報の一例である。
処理部1b1は、基準指標Aに対する分類C1の各PV装置における個別指標BnC1の乖離の大きさがゼロのとき(基準指標A=個別指標BnC1)、もしくは剥離の大きさが負の値であるとき(基準指標A−個別指標BnC1が負に値のとき)は、個別指標BnC1に対応するPV装置3を抑制対象として選択しない。
つまり、各PV装置3は個別指標BnC1の乖離の大きさがゼロ以下になるまでは抑制対象として選択される。
今回は、抑制が必要な時間帯が10時〜15時であったとする。
処理部1b1は、分類C1に属するPV装置3について、エリアごとに、上述した乖離量に基づいて新たな優先順位を付ける。
処理部1b1は、その新たな優先順位順に、エリアは番号順にエリアごとにPV装置3を選択する。
この時も、制御の簡略化のため、当日、一度抑制対象に選ばれたPV装置3は、必要な抑制量を満たすように、その日の抑制が終わるまで選び続けられる。
なお、処理部1b1は、他の分類(C2〜C4)に対しても、分類C1で行ったように、基準指標Aと個別指標Bとを用いた新たな優先順位を設定し、その新たな優先順位に従って抑制対象となるPV装置3を決定する。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、上述したように公平性の指標(基準指標Aと個別指標B)を用いて出力抑制対象のPV装置3の選択を行っていくことで、抑制実行回数が増えれば増えるほど、同じ分類(C1〜C4)に属するPV装置3間の公平性を担保した発電抑制を実施可能になる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
本実施形態では、抑制実施の日単位で、一度抑制対象に選ばれたPV装置3は、その日の抑制が終わるまで選び続けられる可能性がある制御が行われた。ここで、同一のPV装置3が選び続けられる期間を、日単位ではなく、時間単位等、より細かい粒度で変える制御が行われてもよい。その場合は、上記実施形態で日毎に行っていた処理を所定の時間ごとに行えばよい。この場合、制御が複雑にはなるが、より短い期間で公平性を満足する抑制を実施することができる。
また、本実施形態では、処理部1b1は、例えば同一エリア内の同一の分類に属するPV装置3の全てを選択してから、次のエリアの同一の分類に属するPV装置3のすべてを選択する。
しかしながら、処理部1b1は、同一エリア内の同一の分類に属するPV装置3の所定の一部を選択したら、次のエリアの同一の分類に属するPV装置3の選択に移ってもよい。
例えば、処理部1b1は、同じ分類(C1等)に属するPV装置3に対してエリア内で番号をつけ、その番号順に全体の30%の数だけ選択して、次のエリアの同一分類のPV装置3の選択へ移る、といった制御を行ってもよい。
このような場合、例えば、上記実施形態では抑制時間Ttt1においてクラスタE1,C1〜E40,C1までしか選ばれなかったが、クラスタE1,C1〜E100,C1まで選ばれるようになる。その結果として、抑制実施において抑制対象PV装置3の地理的分散性が高まり(本実施形態では、太陽光発電の均し効果を考慮し、各エリアの中心間距離が少なくとも10km以上離れるようにエリア区分を行っている)、太陽光発電の均し効果を促進する形での抑制が実施でき、電力系統の安定性向上に効果的となる。
なお、処理部1b1は、クラスタを、クラスタ群の発電抑制総量推定値ΣPm_total[W](該当時間帯において、各PV装置3の発電を0にした場合に、総発電量推定値からの抑制が期待される電力量)が、必要な抑制総量Qtotal[W]の値以上でQtotal[W]の値のJ(Jは2以上の整数)倍になるまで、優先順位順に選択してもよい。
この場合、処理部1b1は、例えば以下のようにして、抑制対象クラスタ群内のPV装置3の発電抑制を実施する。
まず、処理部1b1は、必要な抑制総量Qtotalを抑制対象クラスタ群の発電抑制総量推定値ΣPm_totalから差し引いてクラスタ群の発電許可総量P’m_totalを導出する。
続いて、処理部1b1は、抑制対象クラスタ群の発電許可総量P’m_totalと、抑制対象クラスタ群内のPV装置3の総契約容量PT_totalと、の比率(=P’m_total/PT_total)を導出する。
続いて、処理部1b1は、比率(=P’m_total/PT_total)を抑制対象クラスタ群内のPV装置3の契約容量Mnにかけた値を、抑制対象クラスタ群内のPV装置3の発電量上限値Wnとして導出する。
続いて、処理部1b1は、抑制対象クラスタ群内のPV装置3の発電量上限値Wnを用いて、抑制対象クラスタ群内のPV装置3の発電抑制を実施する(この場合、上限値が0ではなく、契約容量の何割かの発電が許可される)。
なお、蓄電池がPV装置3に併設されている場合、若しくは蓄電池とPV装置3とが物理的な距離としては離れた場所に設置されている場合でも、両者をペアリングし仮想的にPV装置3に併設された蓄電池と見なす場合、発電制御装置2内の制御部2bは、発電量上限値Wnを受信したら、対応するPV装置3の発電を抑制するのではなく、対応するPV装置3の発電量のうち発電量上限値を超えた分を蓄電池へ充電してもよい。この場合も、PV装置3から電力系統4への出力を抑制することが可能である。なお蓄電池とPV装置3とのペアリングでは、複数の蓄電池と複数のPV装置3の組み合わせや、1つの蓄電池と複数のPV装置3の組み合わせや、複数の蓄電池と1つのPV装置3の組み合わせなど、自由な組み合わせでのペアリングが考えられる。
このような抑制を複数回実施することによって、同一分類に属するPV装置3間での出力抑制の公平性を精度よく制御することが可能になる。
なお、第1実施形態の外部装置および第2〜第5実施形態の制御装置は、必ずしも電力会社によって管理されている必要はなく、PPSやIPPやアグリゲータなどにて管理されてもよい。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態では、PV装置の管理者がPV装置の出力を電力系統に供給することで利益を得ている状況において、PV装置の出力抑制にて生じる損失の公平性を考慮して、PV装置の出力抑制が行われる。
第6実施形態においても、第4実施形態と同様に、PV装置は、発電装置および再エネ電源の一例である。発電装置は、PV装置に限らず適宜変更可能である。例えば、発電装置として、WT装置が用いられてもよい。
また、同一のクラスタに属する複数のPV装置の一部が、PV装置以外の発電装置(例えば、WT装置)に変更されてもよい。
図14は、第6実施形態の制御システム100Bを示した図である。図14において、図5に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
第6実施形態の制御システム100Bと第4実施形態の制御システム100との主な相違点は、第6実施形態の制御システム100Bが、図5に示した制御装置1と処理部1bの代わりに制御装置12と処理部1b2を用いる点である。
以下、第6実施形態の制御システム100Bについて、第4実施形態の制御システム100と異なる点をメインに説明する。
制御システム100Bは、制御装置12と複数の発電制御装置2とを含む。
制御装置12は、アグリゲータにて管理されている。
制御装置12は、処理部1b2と通信部1aとを含む。
処理部1b2は、決定部の一例である。
処理部1b2は、電力系統4において電力需給バランスをとるために各PV装置3の出力抑制情報を決定する。
処理部1b2は、各PV装置3の実際の発電量(発電実績量)を通信部1aから受信して入手する。
処理部1b2は、各PV装置3の発電実績量に基づいて、PV装置群3aでの出力抑制状態に関する第1指標と、各PV装置3での出力抑制状態に関する第2指標と、を決定する。
処理部1b2は、PV装置3ごとに、第1指標とPV装置3の第2指標とに基づいて出力抑制情報を決定する。
次に、動作を説明する。
図15は、制御システム100Bの動作を説明するための図である。図15では、火力発電所と揚水式発電所とをまとめて「火力・水力電源」として表している。
まず、制御システム100Bによる抑制開始時の動作を説明する。
電力会社において、翌日の0時から24時までの時間帯について、例えば前日の9時に、管轄する電力系統4の管内の全需要家(負荷5)の需要量と、全PV装置3を含む再エネ電源の発電量の予測を行う。なお、予測を行う時刻は9時に限らず適宜変更可能である。
その予測の結果、優先給電規定に則り火力発電等の出力抑制や揚水式発電のポンプくみ上げ(揚水運転)による需要創出を行った後でも、10時以降にPV装置起因の余剰電力の発生が予測されたとする。
このため、電力会社は、必要な発電抑制の一部を、アグリゲータが管理・制御するPV装置3を対象にして実施することを決定する。ここで、アグリゲータは、複数考えられるが、どのアグリゲータについても、同様の手法で抑制が実施できるので、アグリゲータ別に抑制実施の詳細な記述は省略する。
抑制当日の9時に、アグリゲータが管理する処理部1b2は、電力会社から、10時から15時までの時間帯において、アグリゲータが管理・制御するPV装置3を対象として、契約容量の50%以下に発電を抑制するよう依頼を受けたとする。
抑制時間帯が10時から15時までと通知されたため、処理部1b2は、その5時間の時間帯を1時間ごとに区分して区分時間帯をTtjとする。今回は、10時からの各区分時間帯はTt0、Tt1、Tt2、Tt3、Tt4となる。ここで、区分時間帯の長さは1時間に限らず適宜変更可能である。
今回は、区分時間帯Tt0でのPV装置群3aの発電量を契約容量の50%以下にする発電抑制が実施される。
処理部1b2は、10時の15分前(9時45分)に、計画個別指標P’0,n=0.5と、区分時間帯Tt0を示す区分時間帯情報I0とを、通信部1aから各発電制御装置2へ配信する。
ここで、計画個別指標P’0,n=0.5を決定するタイミングは、区分時間帯Tt0の開始時点の15分前に限らない。このタイミングは、計画個別指標P’0,n=0.5と区分時間帯情報I0との送信タイミングが区分時間帯Tt0の開始時点よりも前になることを条件として適宜変更可能である。
各発電制御装置2では、制御部2bは、通信部2aを介して、計画個別指標P’0,n=0.5と区分時間帯情報I0と受信すると、計画個別指標P’0,n=0.5と区分時間帯情報I0を保持する。
制御部2bは、区分時間帯情報I0が示す開始時刻(この場合10時)になると、対応するPV装置3の発電量上限値が、その契約容量[W]に計画個別指標P’0,n=0.5を乗じた発電量になるように、対応するPV装置3内のPCSを周期T2で制御する。制御部2bは、この制御を区分時間帯情報I0が示す終了時刻(この場合11時)まで実行する。
なお、各PV装置3が、共通の計画個別指標P’0,n=0.5にて出力抑制されても、天候の状況により、各PV装置3の出力に間にばらつきが生じる可能性がある。このばらつきは、出力抑制の実績に影響する。
一方、制御装置12では、処理部1b2が、周期Ts3(Ts3=5分程度、T2<Ts3<区分時間帯の時間長)で、各PV装置3の発電実績量を示す発電量情報を各発電制御装置2の通信部2aから継続的に収集する。
本実施形態では、処理部1b2は、個々のPV装置3で得られる売電収益の公平性を担保できるように、各PV装置3の出力を制御する。
ここで、処理部1b2は、各PV装置3の単位売電価格Znを予め保持している。
処理部1b2は、基準指標として
Figure 0006508392
を算出して決定する。基準指標は、第1指標の一例である
また、処理部1b2は、実績個別指標として、
Figure 0006508392
を算出して決定する。実績個別指標は、第2指標の一例である。
また、処理部1b2は、
Figure 0006508392
を算出する。
処理部1b2は、その後、各区分時間帯での計画個別指標P’J,nを算出する際に、逐次フィードバックを与えながら、区分時間帯Ttjにおいて、
Figure 0006508392
Figure 0006508392
の2つの式を解くことで得られるWj 1,・・・,Wj nを、区分時間帯Ttjにおける各PV装置3nの発電量上限値Wj nとする。
処理部1b2は、各区分時間帯Ttjで、発電量上限値Wj nを契約容量Mnで割った値である計画個別指標P’j,nと、区分時間帯Ttjを示す区分時間帯情報Ijを、通信部1aから、対応する発電制御装置2に配信する。計画個別指標は、出力抑制情報の一例である。
各発電制御装置2の動作は第3実施形態での動作と同様であるので省略する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
上述したフィードバック制御の繰り返し回数が増えれば増えるほど、PV装置3の間で経済性指標に基づく公平な抑制を実施することができる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
基準指標として、発電装置群に属する各発電装置の出力抑制時間帯のうちの経過済みの時間帯での抑制電力量に応じた売電損益の平均値が用いられ、計画個別指標として、PV装置の該経過済みの時間帯での抑制電力量に応じた売電損益が用いられてもよい。
ここで、第4〜第6実施形態において、抑制時間帯と関連する、制御装置から出力抑制情報(計画個別指標や発電量上限値)を送信する周期(以下「T10」と称する)は、以下のように決定されてもよい。
ある連続した抑制制御が必要な時間Tがあるとき、抑制制御の公平性を担保するためのフィードバックを、できるだけ多くM回実施するために、T/Mのように抑制制御時間を分割し、関連する周期T10として、T10=T/Mとし、周期T10として、抑制制御時間を分割し、周期T10ごとに異なる公平性指標を用いて、抑制制御を実施する。
一方、周期T10は、最適化計算処理を行うのに必要な時間以上の周期でなければならず、
(>15分程度)、他方、発電機の起動停止の再計画を行う周期に対しては、同等か、天候の変動が激しい場合は(公平性担保が難しくなるので)より短い周期(<1h程度)が望ましい。しかしながら、周期T10を一日単位としてもよい。その場合、安定性の観点では電力系統側に負担がかかる、若しくは再エネ電源の発電効率を悪化させる等の弊害があるが、制御が簡単になるというメリットが生じる。
ここで、第1指標と第2指標との組合せ例についてまとめて示す。以下では、PV装置3nに対応する構成として「再エネ電源n」が用いられている。
ここで指標計算が対象とする“再エネ電源”は、公平性、を考えなければならない再エネ電源についてであって、“再エネ電源全て”という表現を用いている場合でも、公平性を考えなくても良い再エネ電源は除外している点に注意が必要である(例えば、あるケースでは、再エネ電源を、発電抑制の実施が想定される500kW以上の太陽光発電のみしか考えず、500kW未満の再エネ電源は、そもそも抑制はしなくて良いため、指標計算では考慮しない、など)。
またΣはnについて総数Nまでの積算である。また、以下では、定格値または契約容量という表現を用いているが、これは、再エネ電源では、例えば、太陽光発電の場合、PCSの定格値よりも太陽光パネルの契約容量が大きい場合も小さい場合もあるため、PCSの定格値よりも契約容量を用いた方が良い場合があるからである。
<組合せ例1>
再エネ電源の抑制を実施した総抑制時間(の平均値)。
第1指標=X/Y
ただし、
X=Σ(再エネ電源nの抑制を実施した抑制時間の積分値∫tn「X」)[h]
Y=再エネ電源nの総数=N
第2指標=X
=再エネ電源nの抑制を実施した抑制時間の積分値∫tn[h]
組合せ例1は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例2>
抑制時間Tに対する定格電力または契約容量での発電電力量に対する、抑制時間Tでの発電した電力量、の比率。
第1指標=X/Y
ただし、
X=抑制時間Tでの再エネ電源全ての抑制後の総発電量[Wh]
=Σ(再エネ電源nの抑制後の抑制時間Tでの抑制後の発電量「X」)[Wh]
Y=(再エネ電源nの定格値または契約容量の総和)×抑制時間T[Wh]
=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T[Wh]
第2指標=X/Y
ただし、
=再エネ電源nの抑制時間Tでの再エネ電源nの抑制後の発電量[Wh]
=(再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T[Wh]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫t(=経過済みの抑制時間の積分値)としてもよい。
なお、この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間が等しい再エネ電源間で比較する場合に用いる(これは積分抑制時間について、再エネ電源nに対する∫tnがnによらず等しいことを意味する。以下では、この場合∫tn=∫tとも表現する)。
組合せ例2は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例3>
単位時間あたりの、定格での発電電力量または契約容量での発電電力量に対する、積分抑制時間∫tにおける発電した電力量の比率。
第1指標=X/Y
ただし、
X=積分抑制時間∫tにおける再エネ電源全ての抑制後の総発電量[Wh]
=Σ(積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量X
Y=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量)×(1時間)[Wh]
第2指標=X/Y
ただし、
=積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量[Wh]
=(再エネ電源nの定格値または契約容量)×(1時間)[Wh]
注)積分抑制時間∫tを、抑制時間Tとしてもよい。
この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間が等しい再エネ電源間で比較する場合に用いる。
組合せ例3は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例4>
抑制時間Tに対する定格電力または契約容量での発電電力量に対する、抑制時間Tにおける発電抑制された電力量、の比率。
第1指標=(Y−X)/Y
ただし、
X=Σ(再エネ電源nの抑制時間Tでの抑制後の発電量「X」)[Wh]
Y=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T[Wh]
第2指標=(Y−X)/Y
ただし、
=再エネ電源nの抑制時間Tでの抑制後の発電量[Wh]
=(再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T[Wh]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫tとしてもよい。
この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間、が等しい電源間で比較する場合に用いる。
組合せ例4は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例5>
単位時間あたりの、定格での発電電力量または契約容量での発電電力量に対する、積分抑制時間∫tにおける発電抑制された電力量、の比率。
第1指標=(Y1−X)/Y
ただし、
X=Σ(積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量X)[Wh]
Y1=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量×∫tn)[Wh]
Y=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量)×(1時間)[Wh]
第2指標=(Yn1−X)/Y
ただし、
=積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量[Wh]
n1=再エネ電源nの定格値または契約容量×∫tn[Wh]
=(再エネ電源nの定格値または契約容量)×(1時間)[Wh]
注)積分抑制時間∫tを、抑制時間Tとしてもよい。
この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間が等しい再エネ電源間で比較する場合に用いる。
組合せ例5は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例6>
再エネ電源の、抑制時間Tにおける、発電した電力量。
第1指標=X/Y
ただし、
X=抑制時間Tでの再エネ電源全ての抑制後の総発電量[Wh]
=Σ(再エネ電源nの抑制時間Tでの抑制後の発電量「X」)[Wh]
Y=再エネ電源nの総数=N
第2指標=X
=再エネ電源nの抑制時間Tでの抑制後の発電量[Wh]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫t(=経過済みの抑制時間の積分値)としてもよい。
この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間が等しい再エネ電源間で比較する場合に用いる。
組合せ例6は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例7>
再エネ電源の、積分抑制時間∫tにおける、発電抑制された電力量。
第1指標=(Y1−X)/Y
ただし、
X=Σ(積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量X)[Wh]
Y1=Σ(再エネ電源nの定格値または契約容量×∫tn)[Wh]
Y=再エネ電源nの総数=N
第2指標=(Yn1−X
ただし、
=積分抑制時間∫tnにおける再エネ電源nの抑制後の総発電量[Wh]
n1=再エネ電源nの定格値または契約容量×∫tn[Wh]
注)積分抑制時間∫tを、抑制時間Tとしてもよい。
この指標は、抑制を実施した(積分)抑制時間が等しい再エネ電源間で比較する場合に用いる。
組合せ例7は、例えば、第1〜第4実施形態に適用される。
<組合せ例8>
公平性の指標を考える際、物理指標である発電電力量ではなく、経済指標である売電損失を考えることもできる。その場合は、FIT(Feed-in Tariff:固定価格買い取り制度)の契約年度等に依存して変わる、単位売電価格Zn[円/kWh]の情報が用いられる(第6実施形態)。
抑制時間Tにおける定格電力または契約容量で発電したら得られたであろう売電収益に対する、抑制時間Tでの売電にて実際に得られた売電収益の比率
第1指標=P/Q
ただし、
P=抑制時間Tにおける再エネ電源全ての抑制後の総売電収益[円]
=Σ(再エネ電源nの抑制後の抑制時間Tでの抑制後の発電量「X」×「Z」)[円]
Q=抑制時間Tにおける再エネ電源全ての抑制なしの場合の総売電収益[円]
=Σ((再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T×Z)[円]
第2指標=P/Q
ただし、
=抑制時間Tにおける再エネ電源nの抑制後の売電収益[円]
=再エネ電源nの抑制後の抑制時間Tでの抑制後の発電量「X」×「Z」[円]
=抑制時間Tにおける再エネ電源nの抑制なしの場合の売電収益[円]
=(再エネ電源nの定格値または契約容量)×抑制時間T×Z)[円]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫tとしてもよい。
この指標は、(積分)抑制時間、が等しい電源間での比較である必要がある。
注2)再エネ電源では、例えば、太陽光発電の場合、PCSの定格値よりも太陽光パネルの契約容量が大きい場合も小さい場合もあるため、PCSの定格値よりも契約容量を用いた方が良い場合もある。
組合せ例8は、例えば、第6実施形態に適用される。
再エネ電源を電源の契約容量(10kW、50kW、500kW等)でクラスタ化して、契約容量のクラスタ毎に、発電抑制時間の絶対値(組合せ例9)、発電(抑制)電力量の絶対値(組合せ例10)、または、売電(収益)損失の絶対値(組合せ例11)、を公平性の指標とすることも考えられる。
<組合せ例9>
同じ契約容量、同一クラスタ(エリア別や再エネ・カテゴリ別のクラスタを含む)、または同一クラスタで且つ同じ契約容量の再エネ電源を公平化の対象とし、組合せ例1の手法を用いる。
組合せ例9は、例えば、第5実施形態に適用される。
<組合せ例10>
同じ契約容量、同一クラスタ(エリア別や再エネ・カテゴリ別のクラスタを含む)、または同一クラスタで且つ同じ契約容量の再エネ電源を公平化の対象とし、組合せ例6や7の手法を用いる。
組合せ例10は、例えば、第5実施形態に適用される。
<組合せ例11>
同じ契約容量、同一クラスタ(エリア別や再エネ・カテゴリ別のクラスタを含む)、または同一クラスタで且つ同じ契約容量の再エネ電源を公平化の対象とする。
抑制時間Tにおける、売電収益、又は、売電損失、そのもの。
第1指標=抑制時間Tでの同じ契約容量の各第エネ電源の売電収益(損失)の平均値[円]
第2指標=抑制時間Tでの同じ契約容量の第エネ電源nの抑制後の売電収益P
=該再エネ電源nの抑制後の発電量「X」×「Z」[円]、
または、
=該再エネ電源nの抑制後の売電損失R
=(該再エネ電源nの契約容量×「Z」=Q)−「P」[円]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫tとしてもよい。
この指標は、(積分)抑制時間、が等しい電源間での比較である必要がある。
組合せ例11は、例えば、第5実施形態に適用される。
上記組合せ例1〜11における、“定格での発電電力量または契約容量での発電電力量”の部分を、“発電可能推定量”に置き換えた指標も考えられる。
<組合せ例12>
抑制時間Tにおける発電可能推定量に対する、抑制時間Tにおける発電した電力量、の比率。
第1指標=X/Y
ただし、
X=抑制時間Tにおける再エネ電源全ての抑制後の総発電量[Wh]
=Σ(再エネ電源nの抑制後の抑制時間Tでの発電量X)[Wh]
Y=抑制時間Tにおける再エネ電源全ての総発電可能推定量[Wh]
=Σ(再エネ電源nの抑制時間Tでの発電可能推定量)[Wh]
第2指標=X/Y
ただし、
=抑制時間Tにおける再エネ電源nの抑制後の発電量[Wh]
=再エネ電源nの抑制時間Tでの発電可能推定量[Wh]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫tとしてもよい。
<組合せ例13>
再エネ電源群から構成されるクラスタmが複数M個ある状況で、クラスタ間の公平性を実現する指標(例えば、県別にクラスタを形成することが考えられる)。
第1指標=X/Y
ただし、
X=Σ(クラスタmの抑制時間Tでの抑制後の発電量X)[Wh]
Y=Σ(クラスタmの所定期間における平均発電量Y)[Wh]
第2指標=X/Y
ただし、
=クラスタmの抑制時間Tでの抑制後の発電量[Wh]
=クラスタmの所定期間における平均発電量[Wh]
注)抑制時間Tを、積分抑制時間∫tとしてもよい。
注)平均発電量を求める際の所定期間は、年間、季間、月間等、様々な期間を用いてよい。
上記実施形態において、発電制御装置A、AA、2、制御装置B、BB、C、1、11、12は、それぞれ、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、発電制御装置A、AA、2、制御装置B、BB、C、1、11、12のいずれか有する機能を実行する。記録媒体は、例えば、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)である。記録媒体は、CD-ROMに限らず適宜変更可能である。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
A、AA 発電制御装置
A1 通信部
AA1 決定部
A2、AA2 制御部
B、BB、C 制御装置
B1、C1 処理部
B2、C2 通信部
BB2 制御部
100、100A、100B 制御システム
1、11、12 制御装置
1a 通信部
1b、1b1、1b2 処理部
2 発電制御装置
2a 通信部
2b 制御部
3 PV装置
4 電力系統
4a 火力発電所
4b 揚水式発電所
5 負荷
6 測定部

Claims (27)

  1. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
    前記決定部は、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定する制御装置。
  2. 前記出力制御時間帯は、経過済みの時間帯である請求項1に記載の制御装置。
  3. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
    前記決定部は、さらに前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて前記出力制御情報を決定する制御装置。
  4. 発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
    前記決定部は、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて前記出力制御情報を決定する制御装置。
  5. 前記出力状態は、前記発電装置群または前記複数の所定発電装置における、出力制御された発電量、発電抑制量、発電量上限値、発電出力の上限値、所定発電装置のオン/オフ状態、抑制回数、出力制御時間、出力制御された結果としての売電収益または売電損失、の少なくとも一つである請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信する通信部と、を備え、
    前記決定部は、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定する制御装置。
  7. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定部と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する通信部と、を備え、
    前記出力制御情報は、
    所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、
    前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて決定される制御装置。
  8. 前記発電装置群の基準発電量は、前記発電装置群に属する各発電装置の出力電力の上限値に基づいて設定され、
    前記複数の所定発電装置の基準発電量は、前記複数の所定発電装置の出力電力の上限値に基づいて設定される請求項7に記載の制御装置。
  9. 前記発電装置群の基準発電量は、前記所定時間帯の前記発電装置群の発電量であり、
    前記複数の所定発電装置の基準発電量は、前記所定時間帯の前記複数の所定発電装置の発電量である請求項7に記載の制御装置。
  10. 前記第1指標は、所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と経過済みの時間帯の前記発電装置群の発電量とに基づいて設定され、
    前記第2指標は、前記所定時間帯の前記複数の所定発電装置の基準発電量と前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の発電量とに基づいて設定される請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  11. 前記第1指標は、所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制電力量とに基づいて設定され、
    前記第2指標は、前記所定時間帯の前記複数の所定発電装置の基準発電量と前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制電力量とに基づいて設定される請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  12. 前記第1指標は、所定時間帯の前記発電装置群の基準売電収益と経過済みの時間帯の前記発電装置群の発電量に応じた売電収益とに基づいて設定され、
    前記第2指標は、前記所定時間帯の前記複数の所定発電装置の基準売電収益と前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の発電量に応じた売電収益とに基づいて設定される請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  13. 前記発電装置群の基準売電収益は、前記発電装置群に属する各発電装置の出力電力の上限値と前記所定時間帯の長さと当該発電装置の単位売電価格とに基づいて設定され、
    前記複数の所定発電装置の基準売電収益は、前記複数の所定発電装置の出力電力の上限値と前記所定時間帯の長さと前記複数の所定発電装置の単位売電価格とに基づいて設定される請求項9に記載の制御装置。
  14. 前記各発電装置の出力電力の上限値は、前記各発電装置の出力電力の定格値、または契約上の上限値であり、
    前記複数の所定発電装置の出力電力の上限値は、前記複数の所定発電装置の出力電力の定格値、または契約上の上限値である請求項8または13に記載の制御装置。
  15. 前記通信部は、前記第1指標と前記第2指標とに基づいて前記複数の所定発電装置を出力制御対象として決定した場合、前記出力制御情報を送信する請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  16. 前記複数の所定発電装置の出力が、前記通信部における前記出力制御情報の送信間隔以下の時間間隔で、最新の前記出力制御情報に基づいて制御される請求項1から5または7から15のいずれか1項に記載の制御装置。
  17. 前記通信部は、前記出力制御情報の送信元の所定発電装置から、該所定発電装置の発電量を、前記送信間隔以下の時間間隔で受信する請求項16に記載の制御装置。
  18. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
    前記出力制御情報を、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて決定する制御方法。
  19. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
    前記出力制御情報を、前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて決定する制御方法。
  20. 発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
    前記出力制御情報を、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて決定する制御方法。
  21. 発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定し、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信し、
    前記出力制御情報を、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて決定する制御方法。
  22. 発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定し、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信し、
    前記出力制御情報を、
    所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて決定する制御方法。
  23. コンピュータに、
    発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
    前記決定手順にて、出力制御時間帯における前記発電装置群の出力状態と、前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのプログラム。
  24. コンピュータに、
    発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
    前記決定手順にて、前記発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する第1指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのプログラム。
  25. コンピュータに、
    発電装置群の出力状態に関する指標に基づいて、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
    前記決定手順にて、前記発電装置群の出力状態に関する指標と、前記発電装置群とは異なる発電装置群の出力状態に関する指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのプログラム。
  26. コンピュータに、
    発電装置群に属する複数の第1発電装置の出力状態に関する指標と、前記発電装置群に属する、前記複数の第1発電装置とは異なる複数の第2発電装置の出力状態に関する指標と、に基づいて、前記複数の第1発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の第1発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
    前記決定手順にて、出力制御時間帯における前記複数の第1発電装置の出力状態と、前記複数の第2発電装置の出力状態との差に応じて前記出力制御情報を決定するプログラム。
  27. コンピュータに、
    発電装置群の出力状態に関する第1指標と、前記発電装置群に属する複数の所定発電装置の出力状態に関する第2指標と、に基づいて、前記複数の所定発電装置の出力制御情報を決定する決定手順と、
    前記出力制御情報を対応する前記複数の所定発電装置に送信する送信手順と、を実行させるためのものであり、
    前記決定手順にて、所定時間帯の前記発電装置群の基準発電量と、経過済みの時間帯の前記発電装置群の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第1指標と、前記所定時間帯の前記発電装置群に属する前記複数の所定発電装置の基準発電量と、前記経過済みの時間帯の前記複数の所定発電装置の抑制回数または抑制時間の少なくともいずれか一方とに基づいて設定された前記第2指標との差に応じて前記出力制御情報を決定させるためのプログラム。
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