JP6507663B2 - 充填装置及び粉体が充填された容器の製造方法 - Google Patents
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Description
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)である3つの実施形態(第1〜第3実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明において、図面における矢印H方向を高さ方向とする。
以下、本実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、本実施形態の充填装置10の構成について説明する。次いで、本実施形態の充填装置10を用いての、後述するトナーカートリッジ100の製造工程について説明する。次いで、本実施形態の作用について説明する。
充填装置10は、一例として電子写真方式の画像形成装置(図示省略)で用いられるトナーTを、カートリッジ本体90(以下、容器90という。)内に充填するためのものである。充填装置10は、図1に示されるように、充填装置10の下端の開口(後述する搬送部24の開口24B)からトナーTを排出し、下側に配置されている容器90内に充填するようになっている。そのため、容器90の上側には、開口90Aが形成されている。なお、開口90Aは、円形とされている。ここで、トナーTは、粉体の一例である。なお、本実施形態において、トナーTとは、トナーTを構成するトナー粒子の集合体を意味する。
ホッパー20は、収容部22と、搬送部24とを有している。
収容部22は、トナーTを収容する機能を有する。収容部22は、円錐台状の筒体であって、上側及び下側にそれぞれ開口22A、開口22Bが形成され、上端から下端に亘って径が徐々に小さくなる内周面を有している。ここで、開口22Bは穴の一例である。なお、収容部22には、開口22Aからトナータンク(図示省略)内のトナーTが送り込まれるようになっている。
搬送部24は、筒状であって、上側及び下側にそれぞれ開口24A、開口24Bが形成され、上端から下端に亘って径が同等の内周面を有している。本実施形態の搬送部24は円筒とされており、搬送部24の軸は図中の軸Cとされている。搬送部24は、収容部22の下側に配置されている。開口24Bの径は、収容部22の開口22Bの径と同程度とされている。また、開口24Bの径は、容器90の開口90Aの径よりも小さい。そして、搬送部24は、開口24Aの縁で収容部22の開口22Bの縁に繋がって、収容部22内に収容されているトナーTを下側に搬送する搬送路24Cを形成している。
オーガ30は、自軸(自らの軸をいう。)に対して正回転して搬送部24内のトナーTを下側に搬送させ、自軸に対して逆回転して搬送部24内のトナーTを上側に搬送させる機能を有する。オーガ30は、制御部80に制御される駆動源(図示省略)に駆動されて後述する回転軸32の周りに正回転又は逆回転するようになっている。本実施形態における正回転方向とは、図3の矢印R1方向のことである。そして、逆回転方向とは、矢印R1方向の逆方向のことである。
伝達軸40は、オーガ30を駆動させる駆動源のトルクをオーガ30に伝達する機能を有する。伝達軸40の自軸は、図2及び図3に示されるように、軸Cに重なっている。伝達軸40は、一部が収容部22の上端からはみ出して、一部が収容部22内に配置されている。そして、伝達軸40における収容部22の上端からはみ出した側の端部には、駆動源が繋がっている。また、伝達軸40における収容部22内に配置されている側の端部には、オーガ30の回転軸32が固定されている。
筒部50は、図2及び図3に示されるように、筒体52と、フィルター54と、を有している。ここで、フィルター54は、多孔質部材の一例である。
筒体52は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、収容部22内にトナーTが収容された状態で(図3参照)、収容部22内のトナー粒子同士の隙間に存在する空気Gを流入させ、収容部22内の空気Gを収容部22外に排出する機能を有する。筒体52は、上側及び下側にそれぞれ開口52A、開口52Bが形成され(両端が開口し)、上端から下端に亘って径が同等とされている。筒体52は、自軸が軸Cに重なってその内周面が伝達軸40と離間した状態で、収容部22内に配置されている。筒体52を自軸方向と直交する方向から見ると、筒体52は、その両端から伝達軸40がはみ出した状態で伝達軸40を囲んでいる。また、筒体52の自軸は、軸Cと重なっている。そのため、筒体52は、オーガ30の真上に配置されている。
フィルター54は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、収容部22内に収容されているトナーT及び空気Gのうち筒体52内に空気Gを選択的に通過させる機能を有する。フィルター54は、円錐台状の筒体であって、上側及び下側にそれぞれ開口54A、開口54Bが形成され、上端から下端に亘って径が徐々に小さくなるメッシュ状の壁Mを有している。開口54Aの径は、筒体52の開口52Bの径と同等とされている。また、開口54Bの内径は、伝達軸40の下側の外径と同等とされている。そして、フィルター54は、開口54Aの縁で筒体52の開口52Bの縁に接着されている。また、フィルター54は、開口54Bの縁で伝達軸40の下側に密着されている。以上のことから、フィルター54は、筒体52の開口54Bに設けられている。また、フィルター54は、オーガ30(螺旋部34)側に突出している。なお、本実施形態のフィルター54は、一例としてボンメッシュ(株式会社ニチダイ製)とされている。
アジテータ60は、収容部22内に収容されているトナーTを攪拌しながら、トナーTを収容部22内における筒部50の下側の部分に移動させる機能を有する。アジテータ60は、図2に示されるように、支持棒62と、羽根64と、を有している。支持棒62の一部は収容部22内に配置され、支持棒62の一部は収容部22の上端からはみ出している。そして、支持棒62における収容部22内に配置されている側の端部には羽根64が固定され、支持棒62における収容部22の上端からはみ出している側の端部は収容部22の上側に備えられている駆動源(図示省略)に取り付けられている。羽根64は、下側端部よりも上側端部が軸Cに離れるように軸Cに傾斜した状態で支持棒62に固定されている。
移動装置70は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、容器90を矢印R3方向に移動させる機能を有する。移動装置70は、図1に示されるように、容器90を載せて容器90を移動させるためのベルト70Aを有している。本実施形態の移動装置70は、一例としてベルトコンベア方式の装置とされている。
充填装置10は、以上説明した構成要素以外に、秤(図示省略)と、高さセンサ(図示省略)と、を有している。秤は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、トナーTが充填されている容器90の質量を測定する機能を有する。秤は、ベルト70Aの下側であって、後述する位置B(図1参照)に配置されている。また、高さセンサは、トナーカートリッジ100の製造工程の際、収容部22内に収容されているトナーTの収容高さ(収容部22内において、開口22B(基準)からのトナーTが収容されている位置までの高さ)を測定する機能を有する。本実施形態の高さセンサは、一例として光検出方式とされている。
制御部80は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、充填装置10を構成する構成要素等を制御する機能を有する。前述したオーガ30を駆動させる駆動源は前述の構成要素の一例であるが、具体的な説明は、後述するトナーカートリッジ100の製造工程の説明とともに行う。
以下、充填装置10の構成について、補足する。
収容部22内には、収容部22内に収容されているトナーTを攪拌するためにアジテータ(図示省略)の羽根(図示省略)が備えられている。この羽根は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、収容部22の上側に備えられている駆動源(図示省略)により駆動されて、軸Cを回転軸として軸C周りを矢印R2方向(図3参照)に回転しながらトナーTを攪拌するようになっている。なお、この羽根は、収容部22内に配置されているオーガ30、伝達軸40及び筒部50と接触せずに回転するようになっている。
充填装置10では、収容部22内に収容されるトナーTが、筒体52の下端(開口52Bの縁)よりも高く、筒体52の上端(開口52A)よりも低い高さで収容されている状態で使用されるようになっている。そのため、収容部22内にトナーTが収容されている状態において、筒体52の下端はトナーT内に配置され、筒体52の上端はトナーTの外(トナーTが収容されていない部分)に配置されるようになっている。
充填装置10は、トナーカートリッジ100の製造工程の際、収容部22内に収容されるトナーTが開口22Bからの収容部22の高さに対し一例として80%以上85%以下の高さ(以下、基準高さという。)で収容されている状態(図3参照)で用いられる。また、収容部22内のトナーTの高さは、後述する準備工程においてトナーTが収容部22内に送り込まれる際及び後述する充填工程において容器90内にトナーTが充填されている際、高さセンサにより測定されるようになっている。そして、制御部80は、高さセンサが測定した測定値に基づいて収容部22内のトナーTが基準高さとなるように、トナータンク内のトナーTを収容部22内に送り込むようなっている。
収容部22内のトナーTの嵩密度の分布等を理解しやすくすることから、図2以外の図面において、アジテータ60の図示が省略されている。
次に、充填装置10を用いたトナーカートリッジ100の製造工程(以下、本実施形態の製造工程という。)について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の製造工程は、準備工程と、配置工程と、移動工程と、充填工程と、を含んでいる。
準備工程では、制御部80が、収容部22内にトナータンク(図示省略)内のトナーTを基準高さとなるように送り込む。以上で準備工程は終了する。
配置工程では、作業者が、移動装置70のベルト70A上の定められた位置に、複数の容器90を配置する。以上で配置工程は終了する。なお、配置工程は終了すると、複数の容器90は、ベルト70Aの移動方向に沿って1列に等間隔(同等のピッチ)で配置される。
移動工程では、制御部80が、移動装置70を用いてベルト70A上の位置A上に配置されている容器90を、充填装置10を構成する搬送部24の下側であって高さ方向から見て開口90Aの軸が軸Cに重なる位置Bに移動させる(図1参照)。以上で移動工程は終了する。なお、移動工程は、配置工程及び充填工程の後に行われる。
充填工程では、移動工程の後、制御部80が、充填装置10を用いて、トナーTを容器60内に充填させる。
次に、本実施形態の作用について図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、本実施形態と、以下に想定する比較形態(第1〜第3比較形態)とを比較して行う。なお、比較形態において、本実施形態の充填装置10と同様の部品等を用いる場合その部品等の符号をそのまま用い、本実施形態の製造工程と同様の工程を行う場合その工程の名称をそのまま用いて説明する。
以下、本実施形態の充填装置10が筒体52を備えていることに基づく作用について、本実施形態と以下に説明する第1比較形態とを比較して図面を参照しつつ説明する。
以下、本実施形態の充填装置10において筒体52の開口52Bにフィルター54が設けられていることに基づく作用について、本実施形態と以下に説明する第2比較形態とを比較して説明する。以下、図面を参照して説明する。
以下、本実施形態の充填装置10において筒体52の開口52Bに設けられているフィルター54が螺旋部34側に突出していることに基づく作用について、本実施形態と以下に説明する第3比較形態とを比較して説明する。以下、図面を参照して説明する。
次に、第2実施形態について図9を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態の充填装置10と同様の部品等を用いる場合その部品等の符号をそのまま用い、第1実施形態の製造工程と同様の工程を行う場合その工程の名称をそのまま用いて説明する。
本実施形態の充填装置10Bは、第1実施形態の充填装置10の構成以外に、蓋52Cと、バルブVと、を備えている。蓋52Cは、伝達軸40の外周と筒体52の開口52Aの縁とに接着されて開口52Aを塞ぐ円盤とされている。また、蓋52Cには貫通穴52Dが形成されており、貫通穴52Dの縁には、バルブVの一端が固定されている。そして、筒体52内の空気Gは、バルブVを介して排出されるようになっている。すなわち、バルブVは、空気Gの流路の断面積を調整、すなわち、流路抵抗を調整できるように構成されている。そのため、バルブVは、筒体52内に流入する空気Gの量を調整する機能を有する。ここで、バルブVは、調整手段の一例である。本実施形態の充填装置10Bは、上記以外の点は、第1実施形態の充填装置10と同様とされている。また、本実施形態の充填装置10Bを用いたトナーカートリッジ100の製造工程(以下、本実施形態の製造工程という。)は、第1実施形態の充填装置10に換えて本実施形態の充填装置10Bを用いて行われる点以外は、第1実施形態の製造工程と同様とされている。
以下、本実施形態の充填装置10Bの作用について、本実施形態と第1実施形態とを比較して説明する。以下、図面を参照して説明する。
次に、第3実施形態について図10を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において、第1及び第2実施形態の充填装置10、10Bと同様の部品等を用いる場合その部品等の符号をそのまま用い、第1及び第2実施形態の製造工程と同様の工程を行う場合その工程の名称をそのまま用いて説明する。
本実施形態の充填装置10Cは、第2実施形態の充填装置10BのバルブVに換えて、ポンプPを備えている。そのため、筒体52内の空気Gは、ポンプPにより排出されるようになっている。ここで、本実施形態のポンプPは、一例としてその排気速度が可変とされている。すなわち、ポンプPは、筒体52内を流れる空気Gの流量を調整できるように構成されている。そのため、ポンプPは、筒体52内に流入する空気Gの量を調整する機能を有する。ここで、ポンプPは、調整手段の一例である。本実施形態の充填装置10Cは、上記以外の点は、第2実施形態の充填装置10Bと同様とされている。また、本実施形態の充填装置10Cを用いたトナーカートリッジ100の製造工程(以下、本実施形態の製造工程という。)は、第2実施形態の充填装置10Bに換えて本実施形態の充填装置10Cを用いて行われる点以外は、第2実施形態の製造工程と同様とされている。
以下、本実施形態の充填装置10Cの作用について、本実施形態と第1実施形態とを比較して説明する。以下、図面を参照して説明する。
10B 充填装置
10C 充填装置
10D 充填装置
22 収容部
22B 開口(穴の一例)
24 搬送部
24C 搬送路
30 オーガ(螺旋体の一例)
32 回転軸(軸の一例)
34 螺旋部
52 筒体
52B 開口(筒体における下側の開口の一例)
54 フィルター(多孔質部材の一例)
P ポンプ(調整手段の一例)
T トナー(粉体の一例)
V バルブ(調整手段の一例)
Claims (8)
- 下端に穴が形成され、上端側から下端に亘って径が徐々に小さくなる内周面を有し、粉体を収容する収容部と、
筒状で、前記収容部と前記穴の縁で繋がって粉体を搬送する搬送路を形成している搬送部と、
前記搬送部内に配置され、回転軸と前記回転軸の周りに形成されている螺旋部とを有し、前記回転軸の周りに回転して前記搬送部内の粉体を搬送させる螺旋体と、
前記収容部内で前記回転軸の上端に固定され、前記螺旋体を回転させる伝達軸と、
両端が開口し、内周面が前記伝達軸と離間した状態で前記伝達軸を囲むとともに、少なくとも下端が前記収容部内であって前記螺旋部の上側に配置されている筒体と、
を備えた充填装置。 - 前記筒体における下端の開口には、多孔質部材が設けられている、
請求項1記載の充填装置。 - 前記多孔質部材は、前記筒体における下端の開口から前記螺旋部側に突出している、
請求項2記載の充填装置。 - 前記多孔質部材は、前記開口から前記螺旋部側に亘って徐々に径が小さくなるように構成されている、
請求項3記載の充填装置。 - 前記筒体には、前記筒体内に流入する空気の量を調整する調整手段が設けられている、
請求項1〜4の何れか1項記載の充填装置。 - 請求項1〜5の何れか1項記載の充填装置を用いて、
前記収容部内に粉体を送り込み、
前記搬送部の下側に容器を配置し、
前記螺旋体を回転させて前記搬送部の下端から粉体を押し出し、前記容器内に粉体を充填させる、
粉体が充填された容器の製造方法。 - 請求項5記載の充填装置を用いて、
前記収容部内に粉体を送り込み、
前記搬送部の下側に容器を配置し、
前記容器内へ充填する粉体の体積平均粒径及び比重の少なくとも一方の値が基準値よりも小さい場合に、前記値が前記基準値以上である場合よりも、前記調整手段によって前記筒体内に流入する空気の量を大きくして前記螺旋体を回転させて前記搬送部の下端から粉体を押し出して前記容器内に粉体を充填させる、
粉体が充填された容器の製造方法。 - 前記容器内に粉体を充填させた後、前記螺旋体を逆回転させて前記螺旋体の逆回転を停止する、
請求項6又は7記載の粉体が充填された容器の製造方法。
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