JP6507391B2 - 多層積層フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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中でも、危険な化学薬品を外部に揮散、漏洩させることなく、曲面を有し、かつ伸縮性を有する被貼付体に該化学薬品を浸透させ、効率的に薬効を発現させる、貼付・取外しが容易で柔軟なフィルムが望まれており、従来から耐化学薬品性、バリアー性の面で有効なEVOH層の少なくとも片面に、化学薬品を含有した粘着剤層を積層した多層積層フィルムが提案されている。
a)薬効性に大きく影響する、化学薬品、添加剤の飛散防止性、
b)被貼付体への安定貼付性、特に 曲面、伸縮部での安定貼付性(部分剥離、脱離防止性)、
c)該多層フィルムを除去する時の易剥離性、粘着剤糊残り防止性、及び 多層フィルムの層間剥離防止性、
d)該多層フィルムの安定生産性、及び 良取扱い性(包材からの取出し性、被貼付体への貼付操作性、及び 被貼付体からの取外し性など)、
等が技術課題であり、種々の検討がなされているが、未だ十分な解決策を見出せていない。
支持体層と粘着剤層との接着性を改善する方法として、支持体層を形成するフィルムの界面に、化学変性処理を施す方法(例えば、イソシアネートなどの架橋剤を含むアンカーコートなど)などが提案されているが、イソシアネートなどの架橋剤を使用する場合、該多層フィルムに含有する化学薬品の作用で接着力が大幅に低下する場合があり、また安全衛生上の面でも問題がある。
しかし、前記したように、支持体層に用いるフィルムの剛直性の影響で、曲面部、伸縮部への該多層フィルム貼付後の各種順応性(伸縮時の浮き、剥がれなど)が大きく阻害され、薬効の部分的低減や、該多層フィルムを被貼付体から剥離する時に、支持体層に用いるフィルムと粘着剤層との剥離が先行し、被貼付体に粘着剤層の糊残りが残存した状態となり、この粘着剤層の糊残りを剥がす場合、安全衛生面で問題が生じることがある。
(1)支持体層(A)と柔軟バリアー層(B)との間の剥離強度が10〜200g/15mm巾であり、
(2)支持体層(A)と柔軟バリアー薄層(B)との剥離強度が、粘着剤層(C)と保護層(D)との剥離強度より高く、
(3)柔軟バリアー薄層(B)は、厚みが5μm以下のEVOH系樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)である、多層積層フィルムであり、好ましくは、柔軟バリアー薄層(B)が、EVOH系樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)と、それ以外の樹脂で構成される薄層(B−2)との積層体である上記の多層積層フィルムであり、より好ましくは、柔軟バリアー薄層(B)を構成する薄層(B−1)、及び薄層(B−2)の界面に凹凸処理、および/または化学処理を施すことを特徴とする上記の多層積層フィルムであり、更に好ましくは、前記薄層(B−2)を構成する樹脂がポリウレタン、あるいはそれ以外の熱可塑性エラストマーである上記の多層積層フィルムであり、また更に好ましくは、粘着剤層(C)が接する柔軟バリアー薄層(B)の界面に凹凸処理、および/または化学処理を施すことを特徴とする上記の多層積層フィルムである。
具体的には、支持体層(A)と柔軟バリアー薄層(B)との剥離強度が10〜200g/15mm巾であることが必要である。前記剥離強度が200g/15mm巾より大きいと、支持体層(A)を剥離する際、柔軟バリアー薄層(B)或いは柔軟バリアー薄層(B)/粘着剤層(C)が破壊されるなど、使用上大きな問題となる。一方、10g/15mm巾未満では、該フィルムを製造する工程内で、支持体層(A)と柔軟バリアー薄層(B)との間で剥離が生じ、生産安定性を阻害する問題を含む。
好ましくは、前記剥離強度が20〜150g/15mm巾であり、より好ましくは、30〜100g/15mm巾である。
さらに、上記溶剤中にギ酸、フェノール、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどを1〜30質量%の割合で混合することで溶液安定性、透明性が改善することから、更に好ましい。
上記溶液中のEVOH系樹脂の濃度が1質量%未満では乾燥後の(B−1)層が薄くなりすぎ、表面が白濁し透明性が損なわれる。一方、20質量%を超えると溶液中のEVOH系樹脂の濃度が高すぎるため塗布時の作業性が劣ったり、さらに(B−1)層の乾燥ムラによる光沢ムラが発生しやすくなる。
伸縮部、屈曲部へ該多層フィルムを貼付する場合は、該多層フィルムの浮き・剥がれが生じる、などの問題が生じることがある。特に、浮き・剥がれが生じると、薬効が低下することがある。この対策として、伸縮強度が低く、かつ伸縮伸度が高い素材が求められるが、その場合には、上記したように柔軟バリアー薄層(B)が、EVOH系樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)と、それ以外の柔軟樹脂で構成される薄層(B−2)との積層体であることが好ましく、支持体層(A)とEVOH系樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)の間に、柔軟樹脂で少なくとも構成される薄層(B−2)が積層されている積層体であることがより好ましい。
PUとしては、熱可塑性PU樹脂、又はPUモノマーと触媒とを含有する溶液を支持体層(A)を形成するフィルムにコーティング、乾燥した後、加熱架橋、紫外線架橋、電子線架橋を行うことで得られる樹脂であり、伸縮強度が低く、かつ 伸縮伸度が大きい樹脂の中から選ばれる。
高分子ポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどの高分子ポリオールを挙げることができ、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3官能以上の低分子ポリオールを低分子ジオールに併用して製造することができる。
有機ポリイソシアネートについても特に制限はなく、通常のポリウレタン水性分散液の製造に従来から使用されている公知の脂肪族、脂環族、芳香族の有機ジイソシアネートのいずれを使用してもよい。例えば、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、P−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらの有機イソシアネートは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機微粒子としては、アルミニウム、チタン、シリカ、カルシウム、及びこれらの複合物の金属酸化物、及び該金属酸化物の表面を有機物でコートし、親水性あるいは疎水性を付与した微粒子であれば、特に限定されるものではない。
また、有機微粒子としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド系樹脂、EVOH系樹脂などが挙げられ、表面を有機物でコートし、親水性あるいは疎水性を付与した微粒子であれば、特に限定されるものではない。
無機微粒子の作製方法に関しては、特に限定されるものではなく、低温下で物理的にする粉砕方法や、溶液から析出する方法、プラズマ蒸発・冷却凝固法、蒸発・化学反応・冷却凝固法などがあるが、これらの中でも溶液から析出する方法、プラズマ蒸発・冷却凝固法、蒸発・化学反応・冷却凝固法が好適に用いられる。
一方、有機微粒子に関しては、乳化剤などで微粒子化したエマルジョン溶液あるいは有機溶剤に有機物を溶解した溶液を凍結乾燥法などで粉体化したもの、あるいは該溶液を乾燥機内でスプレー状に噴霧しながら粉体化したものが好適に用いられる。
下塗り処理層を形成する方法としては、例えば、エチレンイミン変性(例えば、エチレンイミンをアクリル系ポリマーにエチレンイミンを開環反応)したアクリル系ポリマーや、ポリエチレンイミンによるプライマー処理を行うことができる。具体的には、エチレンイミンやポリエチレンイミン内の活性アミノ基が粘着剤層(C)と接する界面で、粘着剤層(C)中の官能基、例えばカルボキシル基とイオン結合やアミド結合を形成することによって、界面接着力(投錨力)を向上させることができると推定される。
積層する方法としては、溶融押出法、溶液コーティング法、あるいは溶融押出法と溶液コーティング法との併用がある。
樹脂の溶融押出法に関しては、単層製膜法、単層押出ラミネート法、多層共押出法 及び 多層共押出ラミネート法がある。一方、溶液コーティング法としては、基材上にコート液を塗布した後、乾燥炉で乾燥、場合によってはエージング加熱処理する方法が用いられる
粘着剤層(C)が接する柔軟バリアー薄層(B)との界面の接着性(投錨性)を向上させるために各種処理を行うことができる。具体的には、層の界面に凹凸処理を施す方法、化学処理を施す方法などが挙げられるが、安全衛生性の観点からは、凹凸処理を用いることが好ましい。
例えば、EVOH薄層側に、酸素吸収剤、あるいは 紫外線防止剤を添加することで、粘着層に添加の化学薬品の酸化や紫外線劣化を防止し、該化学薬品の薬効の低下を抑えるなどの効果が発現する場合がある。
上記共重合性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、マレイン酸ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノアクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジエン等が挙げられる。
粘着剤層(C)に含有させる化学薬品に揮発性防カビ剤を用いる場合、揮発性防カビ剤としては、特に限定されるものではないが、有機スズ化合物、有機硫黄化合物、塩素系化合物、フェノール系化合物、チモール等が挙げられる。
粘着剤層(C)に含有させる化学薬品に親水性有機系防カビ剤を用いる場合、親水性有機系防カビ剤としては、特に限定されるものではないが、ベンズチアゾール系、フェノール系、イソチアゾリン系、第4アンモニウム塩系、ホスホニウム塩系、ベンズイミダゾール系、フェノール系、イソチアゾリン系、ピリジン系などの合成系防カビ剤や、キトサン、リゾチーム、プロタミン、ポリリジンなどの天然系防カビ剤が例示される。これらの内、ベンズチアゾール系、フェノール系、イソチアゾリン系が少量での添加で効果があり、好適である。これらの防カビ剤の例としては、2−(4−チアゾリル)ベンズチアゾール2−(4−チオシアノメチル−チオ)ベンズチアゾール、p−クロロ−m−メチルフェノール、O−フェニル−フェノール、5―クロロ2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、などが挙げられる。中でも、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンは、効果のある菌・カビのスペクトルが広く、毒性等も低いので、特に好適である。
有機系抗菌剤としては、特に限定されるものではないが、アミン、トリアジン等の窒素化合物;ヒ素、銅、水銀、錫、亜鉛の有機金属化合物;イソチアゾロン、ピリチオンチオシアン酸塩等の有機硫黄化合物;アルキルジメチルベンジルアンモニウム化合物等の第四級アンモニウム化合物;塩素化フェノール、ビスフェノール、O−フェニルフェノール等のフェノール化合物等が含まれる。また、ヒノキチオール、ワサオーロ、キチンキトサン等の天然物由来の抗菌剤を用いることもできる。揮発性抗菌剤としては、特に限定されるものではないが、イソチアン酸化合物、ヒノキチオール、タケ抽出オイル、シソ抽出オイル、チアゾリルスルファミド化合物等が挙げられる。
亜硝酸塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸マグネシウム;アンモニウム化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、安息香酸アンモニウム、フタル酸アンモニウム、ステアリン酸アンモニウム、パルミチン酸アンモニウム、オレイン酸アンモニウム等;尿素系化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、尿素、ウロトロピン、カルバミン酸フェニル等が挙げられる。また、安息香酸ナトリウム、亜硝酸塩類のジイソプロピルアンモニウム・ナイトライト(DIPAN)、ジシクロヘキシルアンモニウム・ナイトライト(DICHAN)、ニトロナフタリンアンモニウム・ナイトライト(NITAN)、二環のベンゾアゾール化合物、単環のイミダゾール、トリアゾール、ロジン、亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム、安息香酸、カブリル酸、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム、炭酸ジシクロアンモニウム、ニトリット等が挙げられる。これらの気化性防錆剤は人体に有害なものが多く、その取り扱いには注意が必要である。
鉄用の気化性の防錆剤としては、アミン類の亜硝酸塩類、アミン類のカルボン酸塩類、アミン類のクロム酸塩類、カルボン酸のエステル類が挙げられる。
銅及び銅合金用としては、複素環状化合物であるトリアゾール環、ピロール環、ピラゾール環、チアゾール環、イミダゾール環やチオ尿素類、メルカプト基を有するもの等がある。
たとえば、被貼付体と接する側の再剥離性粘着剤層(C´)を凹凸状・吸盤状にし、被貼付体との接着面積を低減すると共に、吸盤吸着作用による、接着性と剥離性とを両立させる樹脂組成が選ばれる。例えば、重合度の異なる樹脂をブレンド、架橋剤の添加、発泡剤の添加などによる、凹凸処理を行う方法などが有効である。
本発明の多層積層フィルムは、使用直前に上記包装体(E)を取り外し、保護層(D)を剥がして露出した粘着面を被貼付体に貼付した後、支持体層(A)を剥がして使用することができる。
なお、包装材料(E)の材質としては、PET、アルミニウム(アルミニウム箔、アルミニウム蒸着)、ポリアクリロニトリル、EVOH等が挙げられる。
15mm幅×100mm長さの多層積層フィルムを準備し、該多層積層フィルムから保護フィルム(D)を剥離し、ベークライト板に1kg加重のローラーで貼付け、23℃、50%RH湿度下、1時間放置後、強伸度測定装置(島津製作所社製オートグラフ、AG−1、500N)を用いて、100mm/minの速度で180度剥離を行い、剥離強度、支持体層(A)の剥離性及び粘着剤層(C)由来の糊残りの有無(糊残り性)を目視で観察した。
糊残り性は、目視で糊残りが無い場合を「○」、僅かにある場合を「△」、多い場合を「×」と判定した。
また、支持体層(A)の剥離性は、保護層(D)を剥離する際、支持体層(A)が先に剥離すると目視で判断される場合を「×」と判定し、保護層(D)が先に剥離すると目視で判断される場合を「○」とした。
4cm×5cmに切り出した多層積層フィルムをPET/アルミニウム(アルミ蒸着)/ポリアクリロニトリルで構成される包装材料(E)に投入し、熱シールして密封した。その後、23℃、50%RH湿度下で1日放置後、該包装材料(E)を取り除いた後、支持体層(A)、及び保護層(D)を剥離し、15mm巾の試料を23℃、50%RH湿度下で、フィルム強伸度測定装置(島津製作所社製オートグラフ、AG−1、500N)を用い、引張り速度5mm/minで強伸度を測定し、引張伸度10%時の引張強度を求め、柔軟性の目安とした。
(1)EVOHフィルム
(株)クラレ製、エバールフィルム EF−E #15(厚み=15μm、エチレン含有量44%、鹸化度99%)
(2)ポリエステルフィルム
以下の4種類を用いた。
PET−0:東レ社製ルミラー S−10#50(厚み=50μm)
PET−1:ユニチカ社製エンブレットSM‐50(厚み=50μm)
PET−2:東レ社製ルミラーS−10#50、片面コロナ処理品(厚み=50μm)
EVOH樹脂として(株)クラレ製 エバールEP−E105(エチレン含有量44%、鹸化度99%)を用い、該EVOH樹脂と35%含水ノルマルプロパノール溶液を10/90(重量比)の割合で混合し、80℃で加熱、攪拌下で溶解することでEVOH溶液を得た。さらに該溶液を上記支持層(A)を形成するフィルムに塗布し、60℃〜120℃の熱風乾燥炉にて30〜300秒乾燥・熱処理することで薄層(B−1)を形成した。
下記4種類のいずれかの微粒子を上記EVOH溶液に添加し、プライミクス社製ホモミクサーにて、回転速度8000rpm、5分間攪拌して塗布用溶液を調製した。
微粒子としては、下記の4種類を用いた。
(X−1)前記(B−1)層形成に用いたEVOH溶液をスプレードライヤーで乾燥微粉末化した多孔質粒子(平均粒径6μm)
(X−2)EVOH樹脂(エチレン含有量44%、鹸化度99%)を機械的に粉砕、微粉化した無孔質粒子(平均粒径8μm)
(X−3)ユニチカ社製ガラスビーズ、UBS−0010E(平均粒径7μm、無孔質)
(X−4)富士シリシア化学社製サイリシア450(平均粒径8μm、多孔質)
ポリウレタンコート用エマルジョン液(三洋化成社製、パーマリンUA−368T)を用いた。該溶液を支持体層(A)を形成するフィルムに塗布し、60℃〜120℃の熱風乾燥炉にて30〜300秒乾燥・熱処理することで薄層(B−2)を形成した。
下記の3種類のいずれかを用いた。
(C−1)以下を混合し均一化
シリコーン系樹脂(東レ・ダウコーニング社製、BIO-PSA 7-4202) 79重量%
シリコーン系オイル(東レ・ダウコーニング社製、Q7-9120 SILICONE FLUID) 5重量%
化学薬品(気化性防錆剤:亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム) 5重量%
希釈溶剤(酢酸メチル) 11重量%
(C−2)以下を混合し均一化
高重合度ポリイソブチレン(BASF製オパノールB−100) 9重量%
低重合度ポリイソブチレン(BASF製オパノールB−12) 4重量%
流動パラフィン(カネダ製ハイコールM−72) 11重量%
化学薬品(気化性抗菌剤:ヒノキチオールサリチル酸メチル) 1重量%
希釈溶剤(トルエン) 75重量%
(C−3)以下を混合し均一化
アクリル系樹脂(ヘンケル製DURO−TAK 87−2196) 53重量%
ミリスチン酸イソプロピル(以降IPMと略す) 11重量%
化学薬品(気化性防虫剤:o−フェニルフェノール) 5重量%
希釈溶剤(酢酸メチル) 31重量%
以下の2種類を用いた。
(D−1)藤森工業社製SF3(厚み=50μm)
(D−2)東洋紡社製K1504(厚み=50μm)
保護層(D)の離型コート面側に、上記粘着剤溶液を粘着剤層(C)の厚みが60μmとなるようコーティング・乾燥し、粘着剤層(C)/保護層(D)の積層体を得た。
上記製造方法にて作製した、支持層(A)/柔軟バリアー層(B)で構成される積層体と、粘着剤層(C)/保護層(D)の積層体を、柔軟バリアー層(B)と粘着剤層(C)とが対面する方向でTOLAMI製 DX−700型 テーブルラミネーターにて常温下、ラミネート速度1m/minで積層した上記同条件で積層することで該多層積層フィルムを作製した。多層積層フィルムの構成、性能評価を表1に示す。
Claims (5)
- 支持体層(A)に、柔軟バリアー薄層(B)、粘着剤層(C)、及び保護層(D)を順次積層した多層フィルムを含み、以下(1)〜(3)を満足することを特徴とする多層積層フィルム。
(1)支持体層(A)と柔軟バリアー層(B)との間の剥離強度が10〜200g/15mm巾であり、
(2)支持体層(A)と柔軟バリアー薄層(B)との剥離強度が、粘着剤層(C)と保護層(D)との剥離強度より高く、
(3)柔軟バリアー薄層(B)は、厚みが5μm以下のエチレンービニルアルコール共重合体樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)である。 - 柔軟バリアー薄層(B)が、エチレンービニルアルコール共重合体樹脂で少なくとも構成される薄層(B−1)と、それ以外の樹脂で構成される薄層(B−2)との積層体である、請求項1記載の多層積層フィルム。
- 柔軟バリアー薄層(B)を構成する薄層(B−1)、および薄層(B−2)の界面に、凹凸処理、および/または化学処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の多層積層フィルム
- 薄層(B−2)を構成する樹脂がポリウレタン、あるいはそれ以外の熱可塑性エラストマーである、請求項1〜3のいずれか記載の多層積層フィルム。
- 粘着剤層(C)が接する柔軟バリアー薄層(B)の界面に凹凸処理、および/または化学処理を施すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか記載の多層積層フィルム。
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