JP6507333B1 - 流し排水部の清掃用具、流し及び流しの清掃方法 - Google Patents

流し排水部の清掃用具、流し及び流しの清掃方法 Download PDF

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Abstract

【目的】流しの排水部内における汚れを、容易かつ正確に洗浄する。【構成】流しのシンク10下方に設けた排水部11は、内部に防臭トラップ14を設けた排水ダクト12と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース13とを備え、排水ダクト12内の清掃時に、排水路11cを清掃用具30で閉じて排水ダクト12内へ洗浄液を充満させ、同時に防臭トラップ14を構成する排水パイプ21の排水穴21B内へ洗浄液を充満させ、この状態で所定時間放置する。これにより、排水ダクト12内が洗浄されるとともに、排水穴21b内も同時に洗浄される。【選択図】図10

Description

この発明は、流し排水部を容易かつ確実に清掃できるようにした清掃用具、並びに清掃用具を用いて清掃する流し及びその流しの清掃方法に関する。
なお、本願発明において洗浄とは、排水部の排水ダクト内に生じるヌメリのある汚れを除去もしくは減少させることを意味する。
また、洗浄による汚れの除去とは、洗浄液で汚れを分解し、その後、水洗いで容易に洗い流すことができる程度にすることを意味する。
また、上方及び下方とは、排水部を流しに取付けた使用状態を基準とし、その上下方向は図2及び図10の上下方向と一致する。左右方向とは上下方向と直交する方向である。
流しの排水部として、内部に防臭トラップを設けた大径の排水ダクトと、この下部へ着脱自在に接続する排水ホースとを備えたものがある。
この排水ダクト内には、細菌の繁殖や油脂等によるヌメリのある汚れが付着しやすいため、この汚れを落として清潔にし、衛生的に保つ必要がある。
しかし、この洗浄は、ヌメヌメした排水ダクト内へ手を入れて作業しなければならないため、薄気味悪く不快なものであった。また、洗浄する場所が深くかつ狭いために作業しづらい部分がある等の理由により、洗浄に時間がかかり、かつ汚れが部分的に残ってしまうこともあった。
そこで、できるだけ排水ダクト内へ手を入れることなく容易かつ確実に洗浄することが求められ、そのために、特殊な専用ブラシを用いるもの(特許文献1及び2参照)や、排水中に洗浄剤を常時溶かすようにしたもの(特許文献3参照)などが提案されていた。
特開2007−68945号公報 特開2009−263912号公報 特開2017−89317号公報
上記特許文献1は、専用のブラシで排水ダクト内をこすって汚れを落とすため、汚れでヌメヌメした排水ダクト内へ手を入れて作業しなければならず、しかも、汚れの落とし残りも発生しがちであり、排水ダクト内全体をムラなくより確実に洗浄をするためには作業に比較的時間がかかってしまった。
上記特許文献2は、排水ダクト内でブラシを回転させて洗浄するので、排水ダクト内へ手を入れてブラシ作業をする必要はなくなるが、ブラシ作業による洗浄のため、やはり排水ダクト内全体の汚れを短時間でムラなく確実に除去することが難しかった。
また、特許文献1及び2ともに、排水ダクトの形状に合わせた特殊形状のブラシを予め作成しなければならないので容易ではなく、仕様により排水ダクトの形状やサイズ等が変化すれば、その都度ブラシを作り直さなければならず、汎用性に乏しいものであった。
そのうえ、防臭トラップの部品やかご等を排水ダクトから取り出して別置きで洗浄しなければならず、同時洗浄ができなかった。
したがって、排水ダクト内においてブラシで汚れをこすり落とすことに代わる洗浄方法が求められた。
上記特許文献3は、排水中の洗浄剤を用いて洗浄するため、ブラシによる作業を不要にできるが、複数の特殊な洗浄剤を用意しなければならない。しかも、排水ダクト内全体に溜まることなく流れ去る排水中に洗浄剤を溶解させるため、汚れを落とすことのできる部分は排水が接触する部分に限られる。しかし、このような排水が十分に接触する部分は、排水ダクト内に収容されているかごや防臭トラップなど一部であり、排水にあまり接触しない部分が多く存在することになる。
このため、排水との接触により洗浄できる部分が限られることになり、排水ダクト内全体をムラなく均一に洗浄することができなかった。しかも、排水が接触する部分であっても、流下する排水が接触する時間は比較的短いから、排水中に溶けた洗浄剤による汚れ落としが不十分になるおそれもあった。
したがって、洗浄剤を用いて排水ダクト内の汚れ全体を、均一にムラなくかつ効率よく確実に洗浄することが望まれた。
上記課題を解決するため本願発明に係る流し排水部の清掃用具は、
流しのシンク(10)下方に設けた排水部(11)の清掃用具において、
前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
前記排水部(11)の排水路(11c)が、前記排水パイプ(21)に設けられた上下に貫通する軸穴からなる排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)を連通して形成され、
前記清掃用具(30)は、前記排水ダクト(12)内の清掃時にその内部へ洗浄液を充満させるために使用するものであって、
前記排水穴(21b)内へ挿入され、前記排水路(11c)を閉じる栓(31)と、この栓(31)を下端部に設けた柄(32)とを備え、
前記栓(31)で前記排水路(11c)を閉じた前記清掃用具(30)の使用状態で、
洗浄液を、前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)内全体へ充満可能にすることを特徴とする。
このようにすると、清掃用具の柄を持って栓を排水パイプの排水穴内へ押し込んで、排水路を閉じることができる。このとき、排水ダクト内における汚れのひどい部分は防臭トラップやその一部をなす排水パイプの排水穴部分である。このため、排水ダクト内の汚れがひどい部分や封止液中へ手を入れずに清掃用具を使用できる。
また、栓で排水路を閉じることにより、排水パイプの排水穴を含む排水ダクト内全体に洗浄液を充満させることができる。このため、排水ダクト内全体を洗浄液中に浸漬して所定時間このまま放置するだけで、排水パイプの軸穴を含む排水ダクト内全体の汚れが洗浄液により洗浄される。
また、本願発明に係る流しは、シンク(10)と、その下方に設けた排水部(11)とを備え、
前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
前記防臭トラップ(14)は、前記排水ダクト(12)内に設けられた排水パイプ(21)と、この排水パイプ(21)の上方に被せられる防臭キャップ(15)とを備え、
前記排水パイプ(21)に設けられた上下に貫通する排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)で前記排水部(11)の排水路(11c)が形成された流しにおいて、
前記排水ダクト(12)内の清掃時に、前記排水路(11c)を閉じる清掃用具(30)を備え、
この清掃用具(30)は、前記排水パイプ(21)の前記排水穴(21b)内へ挿入されて前記排水路(11c)を閉じる栓(31)と、
この栓(31)を下端部に設けた柄(32)とを備え、
前記栓(31)で前記排水路(11c)を閉じたとき、前記排水パイプ(21)の前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)の内部全体に洗浄液を充満させることができるようにしたことを特徴とする。
このようにすると、清掃用具で排水路を閉じることにより、排水パイプの排水穴内を含む排水ダクト内全体へ洗浄液を充満できるので、流しの排水ダクト内における清掃が容易かつ確実になる。
また、本願発明に係る流しの清掃方法は、
シンク(10)と、その下方に設けた排水部(11)とを備え、
前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
前記防臭トラップ(14)は、前記排水ダクト(12)内に設けられた排水パイプ(21)と、この排水パイプ(21)の上方に被せられる防臭キャップ(15)とを備え、
前記排水パイプ(21)に設けられた排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)で前記排水部11の排水路(11c)が形成された流しの清掃方法において、
前記排水路(11c)を閉じる栓(31)と、この栓(31)を下端部に設けた柄(32)とを備えた清掃用具(30)を用い、
前記防臭キャップ(15)が外された前記排水パイプ(21)の前記排水穴(21b)内へ、前記栓(31)を挿入して前記排水路(11c)を閉じ、
前記排水パイプ(21)の排水穴(21b)内へ洗浄液を入れ、
さらに、前記排水パイプ(21)の排水穴(21b)周囲における前記排水ダクト(12)内へ洗浄液を入れ、
この状態で所定時間放置することにより、前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)内を洗浄することを特徴とする。
このようにすると、汚れのひどい排水パイプの排水穴内部を含む排水ダクト内全体の汚れが一度に洗浄される。
清掃用具は、栓及び柄の一部を排水パイプの排水穴内へ入れることにより排水路を閉じることができる。したがって、排水パイプの排水穴内を含む排水ダクト内の汚れがひどい部分や封止液中へ手を入れずに清掃用具を使用できる。
また、栓により排水路を閉じるため、排水穴内を含む排水ダクト内全体に洗浄液を充満させることができ、その後、排水ダクト内全体を洗浄液中に浸漬して所定時間このままに放置するだけで、排水パイプの排水穴内を含む排水ダクト内全体の汚れを洗浄液により洗浄できる。したがって、ブラシで洗浄するときのように、排水ダクト内へ手を入れて洗浄作業をする必要がないので、作業が快適かつ容易になる。
また、洗浄液で排水ダクト内の汚れ全体を、均一にムラなくかつ効率よく確実に洗浄することができる。
また、本願発明に係る流しによれば、清掃時に清掃用具を排水ダクト内へ容易に取付けできるとともに、清掃用具で排水路を閉じることにより、排水パイプの排水穴内を含む排水ダクト内全体へ洗浄液を充満できるので、流しの排水ダクト内における清掃が容易かつ確実になる。
また、本願発明に係る流しの清掃方法によれば、汚れのひどい排水パイプの排水穴内部と、その周囲における排水ダクト内へ洗浄液を充満させ、この状態で所定時間放置することにより、排水穴内を含む排水ダクト内全体の汚れを一度に効率よく洗浄できる。
一般的な流しの概略を示す図 排水ダクトを断面にした流しの断面図 排水ダクトの構成部品を展開して示す斜視図 排水ダクト内を斜め上方から示す図 防臭キャップを被せた状態を上方から示す図 第1実施例に係る清掃用具の斜視図 清掃用具の断面図 清掃用具の取付けを説明する断面図 防臭キャップを清掃用具の上に被せる説明図 洗浄状態を示す断面図 図10における栓の近傍部を拡大した図 図10における防臭キャップの近傍部を拡大した図 図10におけるフランジ等の近傍部を拡大した図 取り出し工具による清掃用具の取り出しを示す図 取り出し工具の第1の変形例を示す斜視図 取り出し工具の第2の変形例を示す斜視図 第2実施例に係る清掃用具の斜視図 上記清掃用具の使用状態を示す断面図 第3実施例に係る清掃用具の斜視図 第3実施例に係る清掃用具の使用状態における排水ダクトの部分拡大断面図 太いホースを使用した変形例の部分拡大断面図
図1は業務用として使用される流しの一例についてその概略を示す。業務用の流しとは飲食業の調理場で使用され、営業中に洗浄することが難しく、営業後に集中して洗浄することが求められる流しを意味し、随時洗浄できる家庭用の流しと異なる。但し、構造は家庭用の流しと大差がない。
流しのシンク10の下方には排水部11が設けられている。
排水部11は、大径の筒状部材である排水ダクト12と、これより小径の排水ホース13を備える。
排水ダクト12の上端部はシンク10の底部10aに接続し、内部下方には防臭トラップ(後述)が設けられている。
排水ホース13の上端部は排水ダクト12の底部へ接続し、下端部は床下へ延びている。
図2は、使用状態における排水ダクト12を断面にした拡大図であり、図3は、排水ダクト12の構成部品を展開して示す図である。
図3にも示すように、排水ダクト12は、上方へ開放された大きな上部開口を有する有底筒状のプラスチック製部材である。大きな上部開口は、排水ダクト12の上端部に設けられている。この排水ダクト12の外形部を特にダクト本体部20とする。
排水ダクト12の上端部外周には、大きな上部開口を囲んでリング状のフランジ27が一体に設けられている。このフランジ27は、底部10aに設けられた開口10bを貫通し、パッキン19aを介してナット19で底部10aを上下から挟持することにより、底部10aと液密に接続している。パッキン19aはゴム等の弾性シール部材でありフランジ27と底部10aの間に介装される。
排水ダクト12の下端部には、排水ホース13の上端部がナット13aで接続されている。
排水ホース13の下端部は床11aの排水キャップ11bを貫通し、床下の下水配管(図示省略)へ接続している。
シンク10内の排水は、排水ダクト12から排水ホース13を通り、床下へ流れる。
排水ダクト12のダクト本体20内には、防臭トラップ14が設けられ、下水側の臭気が矢示a(図2)のように、排水ホース13から、排水ダクト12を通って、シンク10内へ漏れ出すことを防いでいる。
防臭トラップ14は、ダクト本体20の内側へ一体に設けられた排水パイプ21と、その上端21aに被せられる防臭キャップ15とを備える。
排水ダクト12内には、防臭キャップ15の上方に、かご16、ゴムキャップ17及び密閉蓋18がこの順に重なって収容される(図3参照)。
排水ダクト12は、これらの構成部品(防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17及び密閉蓋18)を排水ダクト12内へ収容して組立てた図2の使用状態で使用される。但し、密閉蓋18は、流しの通常使用時に排水ダクト12から外されて別置きされ、不使用時のみに用いられる部材である。
なお、図3には本願発明における清掃用具30も一緒に示してある。但し、清掃用具30は通常の流し使用時(図2の状態)には用いられず、清掃時(図10の状態)に使用するものであり、排水ダクト12内を洗浄するとき、排水部11の排水路11cを閉じて、排水ダクト12内に洗浄液を充満させるための部材である。詳細は後述する。
以下、図2及び図3を中心にして各構成部品の詳細を説明する。
まず、排水ダクト12を詳細に説明する。
排水ダクト12のダクト本体20は、下部側に段部22が設けられ、この段部22より下方が小径部24をなし、その底部25は排水パイプ21に連続している。
ダクト本体20における段部22より上方部分の内径は大きな上部開口の開口径にほぼ同じく、小径部24の内径は段部22の内方突出分だけ小さくなっている。
排水パイプ21は排水ダクト12の内側に底部25と一体に設けられたパイプ状部材であり、排水ダクト12の軸心に沿って上下方向へ延びている。
排水パイプ21の上部は底部25から上方へ比較的長く延出し、上端21aの位置は段部22の高さと同程度になっている。
排水パイプ21の下部は底部25の下方へ若干量突出している。
排水パイプ21には上下に貫通する軸穴からなる排水穴21bが設けられ、この排水穴21bが排水ダクト12の排水口をなし、上下端部は開放されている。この排水穴21bは、排水ホース13のホース穴13gとともに排水部11の排水路11cになっている。排水穴21bの穴径(後述のD1)は小径部24の内径より小さくなっている。
ダクト本体20、排水パイプ21及び底部25に囲まれた空間は、液封部26をなし、ここは封止液が滞留している。封止液の液面は、防臭トラップ14の高さ、より厳密には上端21aと同程度であり、段部22の高さともほぼ同じになっている。封止液26aは、排水の一部が排水ダクト12内の液封部26内に残留する部分であり、臭気の漏れ出しを防いでいる。
なお、排水ダクト12内に洗浄液を充満させるには、排水路11c、例えば、排水パイプ21の排水穴21bを閉じる必要がある。排水穴21bを閉じない限り、排水ダクト12内には封止液26aが残留するだけであり、それより上方に洗浄液を滞留させることができない。
図2の丸囲み部は、排水ホース13上端のナット13aと、排水パイプ21の下端部との結合部分を展開状態の拡大断面で示す。
この図に示すように、排水パイプ21の下端部は排水ダクト12の底部25から下方へ突出する突部21dをなし、この下端が排水パイプ21の下端21cになっている。排水パイプ21の下端21cには、排水穴21bの下端が開口し、これが排水ダクト12の排水口になっている。
突部21dの外周部には雄ネジ21eが形成され、ここにナット13aが締結されるようになっている。
排水ホース13は上端部が拡大部13bをなし、この上部にナット13aが設けられている。ナット13aには雄ネジ21eに締結される雌ネジ13cが設けられている。
拡大部13bの一部は雌ネジ13cより中心方向へ張り出す段差部13dをなす。段差部13dはさらにテーパー部13eを介して排水ホース13の一般部13f(拡大部13bより下方の部分)に接続している。
下端21cにおける排水穴21bの内径をD1とすれば、段差部13dの内径D2はD1より小さく、下端21cが段差部13d上へ当接するようになっている。
一般部13fの内径D3はさらに小さくなっている(D1>D2>D3)。
ホース穴13gの内径は比較的細径のD3であり、テーパー部13eを介して比較的大径(内径D1)の排水穴21bへ連通している。
次に、防臭キャップ15等の他の構成部品の詳細を説明する。
防臭キャップ15は天井部15aを有する下向きに開放された略カップ状をなすプラスチック製の部材であり、排水パイプ21の外側を囲む筒状部15bが天井部15aと一体に設けられている。
天井部15aの上部には、つまみ15cが上方へ突出して設けられている。
筒状部15bの上部にはキャップ側突起15dが径方向外方へ突出して設けられている。
筒状部15bの内径は排水パイプ21の外径よりも大きく、外径は小径部24の内径よりも小さい。
また、筒状部15bの上下方向長さは、排水パイプ21に被せたとき、排水パイプ21の大半に重なる程度であり、好ましくは下端部15e(図2)が排水ダクト12の底部25近傍に達する程度である。底部25は排水パイプ21の排水ダクト12内における付け根部分である。
かご16は、排水中から野菜屑などの固形物をろ過するために用いられ、上方へ開放された有底筒状のプラスチック製又は金属製(好ましくはステンレス製)の部材であり、フランジ16a、本体部16b及び底部16cを備える。
フランジ16aは、本願発明におけるかご16の上端部に相当し、網で構成された筒状の本体部16bの上端部に形成されている。
フランジ16aは排水ダクト12の上端部に設けられているフランジ凹部27aに嵌合する。フランジ凹部27aは排水ダクト12のフランジ27内側に形成され、階段状に低くなっている。底部16cには複数の小孔が設けられ、排水を流すようになっている。
ゴムキャップ17はゴム等の弾性体からなり、図3に示すように、外周部に形成される厚肉のパッキン部17aと、その内側に一段低くなって形成される可動膜弁17bを備える。可動膜弁17bは円盤状部材の中心に設けられた穴よりパッキン部17aに向かって放射状に切り込まれたスリット17cにより、スリット間の複数の部分が上下方向に可動して開閉し、水等を通過させる。
ゴムキャップ17は 菊割れふたとも称され、複数の可動膜弁17bが放射状に形成され、大きな固形物がかご16内へ落下することを防いでいる。
パッキン部17aは、図2に示すように、フランジ凹部27a内に支持されているフランジ16aの上へ重なり、パッキン部17aの外周部がフランジ凹部27aの内周壁へ密に嵌合することにより、フランジ16aをフランジ凹部27aに固定している。
なお、ゴムキャップ17はゴム製でなく、金属製の網で構成される場合もある。
密閉蓋18は、厚肉の外周部18aと、その内側に形成される板状部18bと、板状部18bの中央に設けられるつまみ18cを備える。外周部18aは、パッキン部17aの内側へ密に嵌合し、可動膜弁17bの上方を覆う。
これらのゴムキャップ17及び密閉蓋18は、フランジ凹部27aの内側へ収容される。すなわち、フランジ凹部27aに、パッキン部17aを嵌合し、さらにパッキン部17aの内側に外周部18aを嵌合する。これにより、排水ダクト12の大きな上部開口を密閉でき、かつフランジ凹部27aとパッキン部17a及び外周部18aの上面はほぼ面一になる。
次に、防臭トラップ14回りの構造についてさらに詳細に説明する。
図4は防臭キャップ15等の収容部品を取り去った状態で排水ダクト12内を斜め上方から示す図である。
ダクト本体20の内面20aには、排水パイプ21の上端21aとほぼ同じ高さに段部22が形成され、この段部22から上方へ若干離れた位置にダクト側突起23が形成されている。
ダクト側突起23は、防臭キャップ15の外周部から径方向外方へ突出するキャップ側突起15dを段部22との間に嵌合するための排水ダクト12側の突起であり、段部22に沿って周方向へ適当間隔で複数個(本例では120°間隔で3個)設けられている。ダクト側突起23は段部22から上方へ若干離れて設けられ、段部22との間に、防臭キャップ15のキャップ側突起15dを嵌合できる程度の間隙を形成している。
キャップ側突起15dがダクト側突起23の下に嵌合すると、段部22上に固定されて防臭キャップ15が浮き上がりを阻止され、排水ダクト12による固定状態になる。
図5は防臭キャップ15を排水パイプ21に被せた状態を排水ダクト12の上方から示す図である。
ダクト側突起23に対応して、防臭キャップ15にはキャップ側突起15dが段部22に沿って周方向へ適当間隔で複数個(本例では120°間隔で3個)設けられている。
キャップ側突起15dは径方向先端側(外周側)が段部22上へ重なり、かつダクト側突起23の下にも重なるように設けられ、周方向の長さは、段部22の周方向長さと同程度である。
図5の実線で示す状態は、キャップ側突起15dが段部22上へ乗り、防臭キャップ15が排水ダクト12に支持された状態である。但し、キャップ側突起15dが、ダクト側突起23へ重ならないように周方向へずらされている非固定状態を示す。
この状態からつまみ15cをもって防臭キャップ15を図の時計回り方向(b矢示方向)へ回動させれば、キャップ側突起15dが段部22とダクト側突起23の間に嵌合し、仮想線で示す排水ダクト12による固定状態となる。
逆に、固定状態の防臭キャップ15を、反時計回り方向へ回動させれば、キャップ側突起15dが段部22と重ならない位置へ移動して、非固定状態になる。
図2に示すように、防臭キャップ15の固定状態では、天井部15aは上端21aの上方を、若干の間隔を持って覆う。キャップ側突起15dと段部22及びダクト側突起23は、この位置関係を維持するように設けられている。
筒状部15bは、排水ダクト12の小径部24と排水パイプ21との間を上下方向に延び、下端部15eと底部25との間にも若干の間隙が形成される。
その結果、防臭キャップ15と排水パイプ21及び小径部24の内側には、矢示aで示す迷路状の通路が形成され、排水ホース13を通って上昇する臭気は、この迷路状の通路を通ることになる。しかし、小径部24、排水パイプ21及び底部25に囲まれた液封部26には封止液26aが滞留し、この封止液26aにより臭気が封止され、排水ダクト12の上部開口側へ漏れ出さない。
次に、清掃用具30について説明する。
図6は、第1実施例に係る清掃用具30の斜視図、図7はその断面図である。これらに示すように、清掃用具30は、栓31と、この栓31を下端部に固定した柄32を備える。
柄32の上端部にはハンドル33が設けられ、柄32の長さ方向中間部にはセンタリング部材34が設けられている。
栓31はゴム等の弾性体からなる部材であり、排水穴21bもしくはホース穴13gの排水路11cを閉じる。
栓31は略円錐台状の形状をなし、上面31aは外径がD4なる大径部をなす。下面31bは外径がD5なる小径部をなす(D4>D5;図7参照)。側面31cは下方が中心方向へ向かって傾斜するテーパー面をなす。D4は栓31における最大外径部、D5は最小外径部である。栓31で閉じる排水路11cの詳細については後述する。
上面31aの中心からは一体に設けられたカラー35が上方へ突出している。このカラー35内には柄32の下端が嵌合され、ネジ35a及びナット35bにて固定されている。
なお、ネジ35aをタッピングネジにすればナット35bを省略できる。また、打ち込みピンに代えれば、ネジ35a及びナット35bを省略して固定できる。
また、カラー35の上部と、柄32の下部とをネジ結合にすれば、長さ調整が容易になる。
このようにすると、栓31と柄32を分離可能とし、かつ栓31から柄32の上端までの全長を変化可能になる。
栓31と柄32を分離可能とすることにより、清掃用具30の使用対象とする排水部11のサイズ(例えば、排水路11cの穴径)が仕様により変化しても、栓31を適合するサイズのものに適宜交換できるので有利である。さらに、栓31が劣化したときには、この栓31だけを取り替えできて経済的である。
また、清掃用具30の全長を変化可能にすることにより、排水部11の構造変化に応じて、閉止する排水路11cの長さが変化しても、栓31が最適位置で排水路11cを閉止できるように、全長を調整できる。
柄32は、中実もしくはパイプ状で比較的剛性のある金属製もしくはプラスチック製で直線状の棒状部材が好ましい。
本例における柄32は比較的細径で中実のステンレス棒であり、その上端部に上部ボス36が外嵌され、これと柄32を軸直交方向へ貫通する丸棒状のハンドル33により連結一体化されている。
上部ボス36の上端部は球面状の曲面をなし、その頂点である上端36aは、防臭キャップ15の天井部15a下面へ点接触するようになっている。
但し、上部ボス36の上端部形状は平面状等任意である。しかし、防臭キャップ15の天井部15a下面に対する接触面積をできるだけ少なくできる形状が好ましい。また、上部ボス36を省略してハンドル33を直接柄32の上端部へ取付けてもよい。
柄32の長さは、図10に示すように、清掃用具30の使用時にて、柄32の上端36aと排水パイプ21の上端21aとの距離である突出量Aが所定量になるように設定される。
すなわち、突出量Aは、上端36aが防臭キャップ15の天井部15a下面へ点接触し、同時にキャップ側突起15dが段部22から所定量Bだけ離れるように防臭キャップ15を持ち上げ、さらに防臭キャップ15がかご16を所定量Cだけ持ち上げることができる量である。
なお、この図10は排水ダクト12内全体に洗浄液が充満されている状態を示すため、独立した封止液26a(図2)が明示されていないが、排水パイプ21の上端21aが封止液26aの液面であるから、柄32は封止液26aより上方へ突出量Aだけ突出していることになる。
所定量Bは、キャップ側突起15dが段部22と非接触になり、キャップ側突起15dと段部22の間に洗浄液50が入り込むことができる程度であれば、その大きさは任意である。
また、所定量Cはフランジ16aがフランジ凹部27aから浮き上がって非接触になり、フランジ16aとフランジ凹部27aの間に洗浄液50が入り込むことができる程度であれば、その大きさは任意である。
ハンドル33は、栓31を排水穴21b内へ挿入するとき、指先で清掃用具30を持つ部分であり、ハンドル33に力を加えて押し下げることにより、栓31で排水路11cを密栓できる。
また、洗浄後に、清掃用具30を取り外すとき、専用の取り出し工具(後述)で引き出す部分でもある。ハンドル33の大きさや形状は、指で持ちやすい程度であれば良く、長さは、防臭キャップ15内へ収容可能な程度である。
センタリング部材34は、天井壁34aを有する下向きに開放された略カップ状の部材であり、排水パイプ21の上部に外嵌する筒状壁34bが天井壁34aと一体に設けられている。センタリング部材34は、金属製もしくはプラスチック製であり、金属の場合はステンレスが好ましい。
天井壁34aの中心部には柄32が貫通し、センタリング部材34は柄32に対してその長さ方向へ相対移動可能である。さらに、天井壁34aには洗浄液50を通すための穴34cが柄32の回りに複数設けられている。
筒状壁34bの内径は排水パイプ21の外径よりも僅かに大きい程度であり、栓31を排水穴21b内へ挿入すると、筒状壁34bが排水パイプ21の上部に微小クリアランスで外嵌する。これにより、柄32がほぼ排水穴21bの中心に沿う状態で維持されるようにセンタリングされるので、柄32の倒れ込みを防ぎ、栓31の密栓状態を維持できる。
なお、本例の柄32は比較的短いので、センタリング部材34は必ずしも設ける必要がなく、省略可能である
次に、清掃用具30を用いた清掃手順を説明する。
図2の状態において、排水ダクト12から、密閉蓋18、ゴムキャップ17、かご16を取り出す。
さらに、防臭キャップ15を取り出す。これにより、排水パイプ21の上端開口が露出する。
そこで、図8に矢示cで示すように、清掃用具30の栓31を先にして、排水穴21bへ挿入し、栓31で排水ホース13のホース穴13g上端部を密栓すると、図9の閉塞状態になる。
この密栓状態は、図10における栓31近傍部を拡大した図11に示すように、栓31の側面31cがテーパー部13eに密接し、排水穴21bとホース穴13gとの接続部となる排水路11cを閉じる。
さらに密栓状態について詳述する。図11に示すように、本願発明において、栓31で密栓する部分は、排水路11cのうち、テーパー部13eである。
また、図2及び図7に示すように、栓31の大きい方の外径D4は、D1>D4>D2であり、小さい方の外径D5は、D3>D5である。(D1>D4>D2>D3>D5)
このため、栓31の最大外径部における内径D4が、ホース穴13gの穴径である内径D3より大きく、かつ栓31の最小外径部における内径D5が、ホース穴13gの内径D3より小さいから、栓31の下面31b側となる下部がホース穴13g内へ入り、かつ上面31a側となる上部はホース穴13gへ入れず、側面31cがテーパー部13eへ密接する。
これにより、ホース穴13gが閉じられ、さらに排水穴21bが閉じられる。
このとき、栓31の側面31cはテーパー部13eとテーパー接合するので、密栓構造はより強固な液密状態になる。また、栓31をただ押し込むだけでも、正確な閉止位置へ確実に位置決め固定される。
そこで、シンク10から排水ダクト12内へ洗浄液50を入れる。洗浄液50は、排水路11cが栓31で閉じられているため、排水穴21bを含む排水ダクト12内に充填され、さらに液面Hがシンク10の底部10aより若干上方になる位置まで充填される。このときの洗浄液50の液面Hの高さEは、底部10aからの高さである(図10参照)。
洗浄液は、漂白剤・中性洗剤・酸性洗剤・アルカリ洗剤等の適宜洗浄剤を水に溶かしたものである。漂白剤や洗剤など排水ダクトの洗浄用として市販されている洗浄剤を単品もしくは複数を混合して適宜使用可能である。
洗浄液が液状の濃縮洗浄剤を希釈して調整されるものである場合は、予め排水ダクト12及びシンク10内へ充填されている水(水道水)へ濃縮洗浄剤を加えて指定された濃度に希釈する。
また、粉又は粒体もしくは錠剤等の固体からなる洗浄剤を添加して調整する場合には、これらの所定量を、排水ダクト12(及びシンク10)内に予め充填されている水へ添加する。
続いて、図9に示すように、防臭キャップ15を排水ダクト12内へ入れる。
このとき、防臭キャップ15の開口を上向きにして洗浄液50中に入れ、液中で矢示dのように防臭キャップ15反転させながら開口を下向きにすると、防臭キャップ15内に空気溜まりが形成されず、防臭キャップ15内全体が洗浄液50中に浸漬される。このため、防臭キャップ15の内外全体が洗浄液50で洗浄される。
防臭キャップ15を反転させて開口部を下向きにし、さらに、排水ダクト12の下方へ向かって矢示e方向へ押し込むと、天井部15aが清掃用具30の柄32における上部ボス36の上端36aへ当接する。このとき、上端36aは、排水パイプ21の上端21aより上方へ所定量Aだけ突出しているので、防臭キャップ15は清掃用具30により持ち上げられた状態になる。
図12に示すように、この持ち上げられた状態では、キャップ側突起15dが段部22と非接触でその上方に位置する。図12は図10における防臭キャップ15と清掃用具30の上端36の近傍部を拡大した図である。
このとき、防臭キャップ15はキャップ側突起15dがダクト側突起23と段部22との間に嵌合せず、所定量Bだけ上方へ離れた状態になり、段部22及びダクト側突起23に密接しない。このため、キャップ側突起15dを洗浄液50中に浮かせておくことができ、キャップ側突起15dは洗浄液50で効果的に洗浄されるようになる。
さらに、防臭キャップ15に続いてかご16を排水ダクト12内へ入れると、底部16cがつまみ15cに当接し、防臭キャップ15の浮き上がりを阻止する。
逆に、かご16は、防臭キャップ15を介して、清掃用具30により所定量C(図10)だけ押し上げられる。
このとき、図13に示すように、フランジ16aはフランジ凹部27aから所定量C(図10)だけ持ち上げられる。これにより、フランジ16aとフランジ凹部27aの間に洗浄液50が回り込み、これらを洗浄可能にしている。
なお、図13は図10におけるフランジ27と、フランジ16a、パッキン部17a及び外周部18aの近傍部を拡大した図である。
また、パッキン部17aもフランジ16aと一緒にフランジ凹部27aから押し上げられるため、フランジ凹部27a内でずらすことができ、フランジ16aとの間に洗浄液50が回り込む程度の間隙Dを設けたり、フランジ凹部27aの内壁面とパッキン部17aの外周部との間に、洗浄液50の回り込む間隙を形成できる。
なお、密閉蓋18は流しを使用しないときに使用するものであるから、あまり汚れがつかない。したがって、ゴムキャップ17等と一緒に洗浄せず、別置きにしておくことも可能である。また、ゴムキャップ17からずらして、ゴムキャップ17との接触部を少なくするように重ね、かつ底部10aからの上方突出部の高さが極力少なくするようにしてもよい。
この状態で、液面Hの高さEは、密閉蓋18、ゴムキャップ17及びフランジ16aがシンク10内にて洗浄液50中へ浸漬されるように設定される。これにより、シンク10内の密閉蓋18、ゴムキャップ17及びフランジ16aさらにはフランジ27も洗浄液50により洗浄される。
図13中の符号19bはナット19の内周に形成された雌ネジ、27bはフランジ27の外周部に形成された雄ネジである。
このようにしてなる状態が図10に示す状態である。
この状態で、所定時間(例えば、一晩)放置し、洗浄液50により洗浄をおこなう。
翌日、防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17及び密閉蓋18を取り出し、シンクの底部10a上へ置く。
但し、一晩放置するのは、流しが業務用のためである。家庭用の場合は、これより遙かに短い放置時間にする。この放置時間は任意であるが、使用する洗浄液50における洗浄剤によっても異なる。特定の放置時間を指定する洗浄液50を使用する場合は、その指定時間の放置となる。また、洗浄のタイミングも、業務用のように営業と関係ないので、都合の良いときに随時実施できる。
次に、清掃用具30を排水路11cから取り出す(取り出しの詳細は後述)。
すると、排水路11cを開放する状態となり、シンク10及び排水ダクト12内の洗浄液50は封止液26aを除き、排水ホース13から排水される。
続いて、シンク10内に清水を流し、防臭キャップ15、ゴムキャップ17及び密閉蓋18、排水ダクト12の内部(排水パイプ21及び排水穴21bを含む)及び排水ホース13上部内の汚れや洗浄液50を洗い流す。これにより、洗浄液50と接触していた部分は、ヌメリ等の汚れが除去された清潔な状態となり、手で気持ちよく触ることができる。
なお、清掃用具30も清水をかけて洗浄液50を流してから、所定位置へ別置きで収納する。
その後、防臭キャップ15を排水パイプ21へ取付け、さらにかご16、ゴムキャップ17及び密閉蓋18を排水ダクト12内へ入れると、洗浄を終えて、流しとして通常の使用をする、図2に示す当初状態になる。
このようにすると、排水ダクト12内全体へ洗浄液50を充満させて、排水ダクト12の内部全体を洗浄液50へ浸漬させ、所定時間このままに放置するだけで、全体をムラなく洗浄できる。したがって、排水ダクト12内へ殆ど手を入れることなく、排水ダクト12内の汚れを均一かつ確実に除去でき、手間がかからずに除去できる。しかも、洗浄作業が快適かつ容易になる。
特に、本例の流しは業務用に構成されているため、営業終了後の夜間に集中して洗浄しなければならず、夜間の労力確保などで洗浄作業に苦労するところ、排水ダクト12や、その内部への収容物である防臭キャップ15及びかご16等を洗浄液50へ浸漬して夜間に放置するだけで済むことになる。このため、洗浄作業の労力が軽減され、業務用の流しを洗浄する場合に著しく有利になる。
なお、家庭用の流しの場合は、都合の良いタイミングで随時洗浄作業ができるので、必要なときに排水ダクト12やその収容物を洗浄液50中へ比較的短時間浸漬するだけですむことになる。この場合、長時間の浸漬放置が好ましくなく、比較的短時間の浸漬が要求される一部の漂白剤も使用し易くなる。
また、柄32の長さを調整することにより、清掃用具30を用いた洗浄時に、柄32の上端部上方となる排水ダクト12内へ、防臭キャップ15と少なくともかご16を収容すれば、別途に洗浄場所を設けて防臭キャップ15やかご16を洗浄することなく、排水ダクト12内の洗浄と同時に防臭キャップ15及びかご16を洗浄でき、防臭キャップ15及びかご16を別の場所に置いて洗浄する必要がないので、より効率よく洗浄できる。
しかも、洗浄液50を排水ダクト12に充満する量でほぼ済ませるので、洗浄液50の使用量を節約できる。
そのうえ、上記防臭キャップ15の同時洗浄において、柄32の上端部により防臭キャップ15を持ち上げるため、キャップ側突起15dが段部22から所定量Bだけ離れて排水ダクト12と非接触になるので、通常時に排水ダクト12の段部22とダクト側突起23との間に嵌合して排水ダクト12側に接触しているキャップ側突起15dを含めて、防臭キャップ15全体を洗浄液50中に浸漬させて効率よく洗浄できる。
また、柄32の上端36aが防臭キャップ15の天井部15a下面へ点接触するため、洗浄液50による浸漬ができなくなるような、天井部15aの柄32に対する接触面積を可及的に少なくすることができ、防臭キャップ15のより確実な洗浄を可能にする。
さらに、上記防臭キャップ15と少なくともかご16を同時洗浄する場合において、柄32によって持ち上げられた防臭キャップ15が、かご16を所定量Cだけ持ち上げ、かご16のフランジ16aが排水ダクト12のフランジ27に設けられているフランジ凹部27aと非接触になるので、かご16のフランジ16a及びフランジ27のフランジ凹部27aもそれぞれ洗浄液50による洗浄が可能になる。
しかもこの清掃用具30の使用時にて、柄32の上端36aと排水パイプ21の上端21aとの距離である突出量Aが所定量になるように柄32の長さを設定されるため、上端36aが防臭キャップ15の天井部15a下面へ点接触し、同時にキャップ側突起15dが段部22から所定量Bだけ離れるように防臭キャップ15を持ち上げる。
これにより、かご16のフランジ16aは僅かにシンク内へ突出することになる。さらにゴムキャップ17のパッキン部17aも一部がかご16のフランジ16aから突出量Dだけ離される。
このように、柄32に持ち上げられた防臭キャップ15が、かご16を持ち上げ、かご16のフランジ16aが排水ダクト12のフランジ27と非接触になる。すると、通常時に接触している、かご16のフランジ16aと排水ダクト12のフランジ凹部27aも洗浄液50による洗浄が可能になる。
また、ゴムキャップ17もパッキン部17aの一部が、排水ダクト12のフランジ凹部27aと非接触になるので、やはり洗浄液50による洗浄が可能になる。
さらに、かご16のフランジ16aやゴムキャップ17のパッキン部17aがシンク10の底部10a上に突出するが、この突出量は、かご16の上端部であるフランジ16a及び排水ダクト12の上端部であるフランジ27のフランジ凹部27a並びにゴムキャップ17のパッキン部17aの間に洗浄液50が入り込む程度の僅かなもので足りる。
したがって、これらの突出部分を浸漬できるように洗浄液50をシンク10内へ入れても、シンク10の底部10aから洗浄液50の液面Hまでの高さEは僅かである。このため、洗浄液50の使用量は僅かで済み、洗浄液の使用量を節約できる。
また、排水ホース13のホース穴13gが、排水パイプ21の排水穴21bより小径のため、栓31をホース穴13gの上部へ嵌合して密栓すると、栓31が排水路11cを閉じ、結果として排水穴21bを閉じることができる。しかしこの排水穴21bは排水パイプ21とほぼ同じ長さがあり、排水穴21bの内側でなくその下方に栓31の密栓部が存在するため、排水穴21bの全長を洗浄できる。しかも、排水穴21b内へ栓31を押し込んだとき、細径になっているホース穴13gの上端部で栓31の進入を停止できるので、栓31による閉止時の位置決めが容易かつ正確になる。
さらに、柄32に、センタリング部材34を設けたので、栓31を排水穴21b内へ差し込んだとき、センタリング部材34が排水パイプ21の上部へ嵌合して、柄32の心出しをして柄32の倒れを防ぐため、栓31の密栓状態を維持できる。
図14は取り出し工具40による清掃用具30の取り出しを示す。
この図14のAに示すように、洗浄後に排水パイプ21から清掃用具30を取り出すには、取り出し工具40を用いる。
まず、図10において、密閉蓋18、ゴムキャップ17、かご16をこの順に取り出す。すると、防臭キャップ15は液面Hへ浮き上がってくるので、これもつまみ15cを指先でつまんで取り出す。
続いて、トング状の取り出し工具40を排水ダクト12内へ差し込み、その下端部にハンドル33を係合させてから、取り出し工具40を矢示fのように引っ張り上げると、清掃用具30は容易に排水パイプ21から引き出される。
このとき、取り出し工具40の長さを、ハンドル33から液面Hまでの長さより大きくなるように予め設定しておくことにより、殆ど洗浄液中へ手を入れずに清掃用具30を取り出すことができる。
図14のBは取り出し工具40の斜視図である。取り出し工具40は中間の湾曲部40aで一対の対向する腕部41を連結一体化した略U字状の部材であり、好ましくは金属やプラスチックで構成され、湾曲部40aの弾性変形が可能になっている。
腕部41の下端部41aは若干幅広になっている拡大部であり、ここに上下方向に長い長穴42が形成されている。
長穴42の幅はハンドル33の外径より若干大きい程度であり、上下方向の長さは幅の複数倍程度になっている。
対向する腕部41は、双方を相手側へ向かって押すことによりに湾曲部40aを弾性変形させて互いに接近させることができ、そのときの間隔は、左右に突出するハンドル33の全長より狭くなり、ハンドル33の左右に突出する各先端が長穴42へ入って係合するようになっている。
左右の腕部41に接近方向へ力を加えない中立状態では、左右の腕部41の間隔は、ハンドル33の全長より広くなっている。
したがって、中立状態の取り出し工具40を排水ダクト12内へ下方に向かって差し込み、左右の腕部41の長穴42をハンドル33の左右各先端の外側に位置させる。続いて、両腕部41を矢示gのように、互いに接近する方向へ押し込むと、ハンドル33の各先端が長穴42内へ入って係合する。そこでこのまま取り出し工具40を引き上げると、清掃用具30を一緒に引き上げることができる。
図15は取り出し工具40の第1の変形例を示す斜視図である。
この例では、取り出し工具40Aは、非トング状の部材であり、握り部43、ロッド44、筒部45を一体に備えている。
この取り出し工具40Aの握り部43から下方へ延びるロッド44の下端には、筒部45が取付けられている。筒部45は下方へ開放された筒状部材であり、天井45aと筒壁45bを有する。
筒壁45bは筒状をなし、その内径は、ハンドル33の全長より短い。
筒壁45bの下部には、係合溝46が形成されている。この係合溝46は、筒壁45bの図では見えない反対側位置にも対称に形成されている。
係合溝46は、上下方向に延びて下端が拡大する開放端部をなす縦溝46aと、この縦溝46aの上端から屈曲して水平方向へ延びる横溝46bとからなる溝である。係合溝46の幅はハンドル33の外径より若干大きく、係合溝46内をハンドル33の各先端部が移動可能になっている。
この取り出し工具40Aにより、清掃用具30を取り出すには、まず握り部43を持って、筒部45を排水ダクト12内へ差し込み、縦溝46aの下端部をハンドル33の先端部に合わせさらに矢示h方向へ押し下げると、ハンドル33の先端部が縦溝46a内入り、相対的に上方へ移動する。
ハンドル33の先端部が縦溝46aの上端へ移動したとき、筒部45をロッド44の回りに回動させる(この例では時計回り方向;矢示i方向へ回動させる)。するとハンドル33の先端部が横溝46b内へ入り、ハンドル33が筒部45と係合した状態になる。
そこで、握り部43を上方へ引くと、清掃用具30を排水パイプ21から取り出すことができる。
この構成によれば、ハンドル33が筒部45と係合状態を維持するために力を加え続ける必要(例えば、トング状の場合において両腕部41を接近方向へ押さえ続ける必要)がないので、作業が容易になる。
図16は取り出し工具40の第2の変形例を示す斜視図である。
この例では、取り出し工具40Bは、手で握るロッド47と、その下端に設けられたフック形状の係合部48を一体に備える部材である。
一方、清掃用具30の上部ボス36には、被係止部49が設けられている。この被係止部49はハンドル33に代わる部材であり、係合部48が係合するよう、例えば、リング状に形成されている。そこで、取り出し工具40Bを排水ダクト12内へ下降させ、係合部48を被係止部49へ係合させることができる。この状態で取り出し工具40Bを上方へ引くと、清掃用具30を排水パイプ21から取り出すことができる。
図17は第2実施例に係る清掃用具30Aの斜視図である。図18はその使用状態を示す断面図である。なお、図17は図6に対応し、図18は図10に対応している。また、清掃用具30Aは清掃用具30と一部のみが相違するだけであり、他の部分は共通するため、相違点を中心に説明し、共通部分は共通符号を用い、説明を簡略もしくは省略する。
清掃用具30Aは、前実施例の清掃用具30(図6及び図7参照)に対して、長尺の柄32Aと、握り37を備える点が相違している。
柄32Aは、柄32を上方へ長く延長したものに相当し、その長さは、栓31の密栓時に、握り37がシンク10内の液面Hより上方へ突出するように設定されている。
なお、この例では、柄32Aが長いので、これが倒れないようにするため、センタリング部材34が大いに役立つ。このとき、センタリング部材34は柄32Aに対して長さ方向へ移動自在であるが、ストッパ38を設けて、その上方移動を所望位置で規制することができる。この位置は、栓31の密栓時に天井壁34aが上端21aに当接する位置になるように設定される。
したがって、栓31を上端21a内へ入れて、清掃用具30Aを押し下げると、センタリング部材34が排水パイプ21に外嵌して、柄32Aの倒れを防ぐ。同時に、天井壁34aが上端21aに当接し、かつ天井壁34aにストッパ38が当接して、それ以上押し下げできなくなるので、栓31を所定の位置にて密栓でき、栓31の位置決めが可能になる。
この清掃用具30Aを使用するには、図18に示すように、予め排水ダクト12内から防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17、密閉蓋18を取り出した状態で、清掃用具30Aの栓31を排水パイプ21内へ差し込み、シンク10の上方から握り37を押し込むことにより、栓31を密栓する。
このとき、握り37はシンク10から上方へ突出した位置にあり、柄32Aは排水ダクト12の中心を上下方向に貫通している。しかも、周囲に邪魔のない握り37を持って、栓31を押し込むことができるので、密栓作業が容易になる。
また、防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17、密閉蓋18は、長い柄32Aが上下方向へ通っているため、排水ダクト12内へ収容できないので、底部10a上に置く。
この状態で排水ダクト12内へ洗浄液50を入れ、底部10a上の防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17、密閉蓋18が浸漬されるように、底部10aからの液面Hの高さEを調整する。このEは、図10におけるものよりも大きくなっている。
なお、この状態で握り37が液面Hから所定量Fだけ上方へ出るように、柄32Aの長さが設定されている。所定量Fは握り37が液面Hから上方へ出ることができる寸法である。
この浸漬状態で、所定時間(例えば、一晩)放置すると、シンク10内の防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17及び密閉蓋18や、排水ダクト12内が洗浄液50により洗浄される。
その後、握り37を持って、清掃用具30Aを引き上げれば、シンク10及び排水ダクト12内の洗浄液50が、封止液26aとなる部分を除きほとんど排水される。このとき、握り37は、シンク内における洗浄液50の液面HよりFだけ上方へ突出しているので、洗浄液50中へ手を入れることなく握り37を持つことができる。しかも、図14に示すような、清掃用具30と別体の取り出し工具40を設ける必要がないから、清掃用具30Aの取り出しが容易になる。
洗浄液50の排水後、防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17、密閉蓋18や排水ダクト12及び排水パイプ21内に清水をかけて水洗いすれば、汚れを清掃できる。その後は、防臭キャップ15、かご16、ゴムキャップ17、密閉蓋18を排水ダクト12内へ戻し、図2のように組立てれば、通常の流しとして使用できる。
このようにすれば、洗浄液50中へ手を入れることなく、清掃用具30Aを簡単に着脱できるので、清掃作業が迅速かつ容易になる。
次に、汚れがひどい排水穴21b内に、濃い洗浄液50を入れるようにした第3実施例を説明する。図19はこの目的で構成された第3実施例に係る清掃用具30Bを示す斜視図である。この清掃用具30Bは、図6に示す第1実施例に係る清掃用具30について、そのセンタリング部材34のみに若干変更を加えたセンタリング部材34Aを用いたものである。
以下、清掃用具30Bについては、図6に示す清掃用具30に対して、相違部分を主にして説明し、共通部は同一符号を用いる。
このセンタリング部材34Aは、筒状壁34bの上端部を天井部34aより上方へ延出した延長部34eとし、この延長部34eに囲まれた凹部34f(図20参照)を天井部34aに設けている。この凹部34fは、後述するように、洗浄液50を排水穴21b内へ注入するときのじょうごとして機能する。
天井部34aは円板状に形成され、センタリング部材34Aの内外を連通する複数の穴34cが貫通して設けられている。筒状壁34bは板状部材を筒状に巻いて形成される。この筒状壁34bの内側で上端から下方へ所定量下がった位置に天井部34aが入れられ、天井部34aの外周部が筒状壁34bの内面へ下方から溶接されている。
なお、このような形状をなすセンタリング部材34Aは、プラスチック等で一体に成形することもできる。また、凹部34fは、天井部34aを下方へ湾曲する凹曲面とすることにより形成することもできる。
図20は清掃用具30Bの使用状態における排水ダクト12の部分拡大断面図である。この図において、まず清掃用具30Bを用いて栓31により排水路11cを密栓すると、排水穴21bが下方を閉じられる。また、センタリング部材34Aが排水パイプ21の上部に外嵌する。この状態で、濃縮された洗浄剤の原液をボトルキャップ52から凹部34fの上へ注ぐ。
濃縮された洗浄剤はボトルに入っており、そのボトルキャップ52で計量するようになっている。凹部34fを形成する環状壁34bにおける延長部34eの高さGは、凹部34fの容量が、注がれた濃縮洗浄剤の原液を一時的に滞留させるに十分なものとなるように設定されている。
凹部34f内へ注がれた濃縮洗浄剤の原液は、天井部34aの穴34cを通って、排水穴21b内へ入る。このとき、天井部34aの回りは狭く、天井部34aから排水穴21bへ洗浄剤を注ぎにくいところ、天井部34aに凹部34fがあり、ここに洗浄剤を注げばよいので、作業が容易になる。
しかも、凹部34fには穴34cが開口しているため、凹部34fは排水穴21bに対するじょうごのように機能して、濃縮洗浄剤の原液を排水穴21b内へ容易に入れることができる。したがって、センタリング部材34Aを利用して排水穴21b内へ濃い洗浄液を容易に注入をすることができる。
続いて、水道水を排水ダクト12内へ所定量入れ、液面Hの高さがEになるようにする(図10参照)。このとき、水道水の一部は、穴34cから排水穴21b内へ入ってここに充満するとともに、濃縮洗浄剤の原液を希釈して、排水穴21b内を比較的高濃度の洗浄液とする。
また、排水ダクト12内の水道水中へ、上方より濃縮された洗浄剤の原液を、例えば、ボトルキャップ52で1杯分注ぐ。
これにより、排水穴21b内を除く排水ダクト12内は、比較的薄い洗浄液で満たされることになる。すなわち、排水ダクト12の洗浄液は、排水穴21b内の比較的濃い洗浄液と、それ以外の比較的薄い洗浄液が存在し、洗浄場所に応じて濃度差が形成される。
なお、排水穴21b内の比較的濃い洗浄液は、天井部34aにより周囲の比較的薄い洗浄液と隔てられるため、比較的薄い洗浄液による希釈がゆっくりしたものになり、濃い濃度をある程度の長時間にわたり保持できる。
このようにすると、汚れのひどいに排水穴21b内部は濃い濃度の洗浄液により、効率よくひどい汚れが洗浄される。一方、排水穴21bの外方部分は、比較的汚れが少なくなるので、比較的濃度の薄い洗浄液でも十分に洗浄される。
したがって、洗浄液50に対して、洗浄場所に応じて濃度差を形成し、汚れのひどい部分のみに比較的濃い洗浄液を用いて効率的に洗浄できるので、全体を比較的濃い洗浄液で洗浄する場合と比べて、洗浄剤の使用量を節約でき、強い洗浄剤による排水ダクト12の全体における材料の劣化も阻止できることになる。
上記濃縮洗浄剤の原液使用量は一例であり、洗浄する汚れの程度に応じて濃度差を自由に設定できる。例えば、本実施例では、排水穴21bの容量とそれ以外の排水ダクト12内の容量は、約1:40程度であるため、洗浄液50の濃度差も約1:40程度になる。
また、洗浄剤として液体ではなく、粉体、粒体又は錠剤状の固形物などの固体を用いることもできる。
この場合は、予め、センタリング部材34で排水パイプ21を覆う前に排水穴21b内へ固体の洗浄剤の所定量を投入し、その後、排水パイプ21をセンタリング部材34で覆ってから、排水ダクト12内へ水を満たし、この水の中へさらに固体の洗浄剤の所定量を投入する。センタリング部材34を使用しない場合は、排水穴21b内への固体の洗浄剤投入が容易である。
さらに、このような洗浄液に濃度差を設けることは、前第1及び第2実施例についても適用可能である。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。
例えば、洗浄時における排水ダクト12の収容物は、少なくとも、防臭キャップ15と、かご16であればよい。ゴムキャップ17及び密閉蓋18は任意である。
また、栓31の閉止位置は任意である。
図21は、ホース穴13gの穴径が排水穴21bの穴径と等しい場合を示す。このように、排水ホース13が比較的太い場合でも、本願発明を適用可能である。
この場合は、排水ホース13には栓31のストッパとなる細径部が存在しない。しかし、図17に示すストッパ38を設け、センタリング部材34によるストッパ機能を発揮できるようにすれば、図中に示すように、栓31を排水ホース13のホース穴13g上部や、排水穴21bの下端部(下端21cの近傍部)、さらには排水穴21bの中間位置など、所望の位置に位置決めできる。
但し、この場合の栓31における最大外径D4は、排水穴21bの内径D1より大きくしておく必要がある。
なお、ホース穴13gの穴径が排水穴21bの穴径よりも大きい場合でも本願発明を適用可能である。
さらに、センタリング部材34は、排水パイプ21へ外嵌するものばかりでなく、排水穴21b内へ内嵌するものでもよい。この場合、センタリング部材34を円筒状とせず、柄32から放射状に径方向外方へ突出する、傘の骨のような部材もしくは嵌合時に圧縮される棒状等の弾性部材でもよい。
また、清掃用具30の取り出しは、必ずしも取り出し工具40のような専用工具を用いなくても良い。例えば、図14のA中に仮想線54で示すように、比較的細い紐54を取り出し部材とし、この一端を上部ボス36やハンドル33に結び、他端を排水ダクト12の上部開口から外部へ引き出しておいたものでもよい。紐54の他端にはリング状の端末部材56が取付けられている。
清掃後に清掃用具30を取り出す場合には、紐54を引っ張り上げることにより、清掃用具30を容易に取り出すことができる。このとき、紐54を比較的細くすることにより、洗浄時に排水ダクト12内へかご16を収容しておくことが容易である。さらに、紐54の太さ分だけ、かご16のフランジ16aと排水ダクト12のフランジ27との間に、洗浄液50が浸漬できる間隙を形成することができる。
端末部材56は、洗浄中に排水ダクト12の外側へ出しておくことにより、紐50の他端側が排水ダクト12内へ引き込まれることを防ぎ、清掃用具30の取り出し後は、端末部材56をフック等へ掛けることにより、清掃用具30を所定位置へ収納保持しておくことができる。
また、前記清掃用具30、30A又は30B(以下、単に清掃用具30という)を用いた流しとしての発明も構成できる。この場合、流しは、排水ダクト12と排水ホース13を備えた排水部11、排水部の排水路11cを閉じる清掃用具30を備え、この清掃用具30は上部が、使用状態で前記排水ダクト12内に設けられている防臭トラップ14周囲に存在する封止液26aより上方へ突出するとともに、清掃用具30で排水路11cを閉じることにより、排水ダクト12内全体へ洗浄液を充満させることを特徴とする。
このようにすると、排水ダクト12内全体に充満する洗浄液により、排水ダクト12内の汚れを効率的に短時間で確実にムラなく除去できる。しかも、ブラシで洗浄するときのように、排水ダクト12内へ手を入れて作業をする必要がないので、洗浄作業が快適かつ容易な流しになる。特に洗浄作業のタイミングが制約される業務用の流しに最適となる。
また、清掃用具30の長さを比較的短くし、防臭トラップ14より上方へ突出する長さを所定長さAとすることにより、防臭トラップ14の部品や少なくともかご16を排水ダクト12内へ収容して同時洗浄できる流しが得られる。
さらに、清掃用具30を用いた流しの洗浄方法としての発明も構成できる。この場合、排水ダクト12と排水ホース13を備えた流しの排水部11における排水路11cを清掃用具30で閉じ、この清掃用具30の上部を、排水ダクト12内に設けられている防臭トラップ14(封止液26a)より上方へ突出させるとともに、排水ダクト12内全体へ洗浄液を充満させ、この洗浄液中に排水ダクト12内部が浸漬された状態で所定時間放置することを特徴とする。
このようにすると、排水ダクト12内全体に洗浄液を充満させることができるため、排水ダクト12内部を洗浄液中に所定時間浸漬された状態で放置するだけで、全体の汚れを均一かつ正確に洗浄でき、しかも、洗浄作業を快適かつ容易にできる。また、業務用の流しに最適な洗浄方法となる。
さらに、清掃用具30で閉じられた排水路11cを構成する排水穴21b内へ、洗浄剤を入れ、続いて排水ダクト12内全体を水で満たし、さらにこの排水ダクト12内に満たされた水へ洗浄剤を入れることにより、洗浄する場所の汚れの程度に応じて洗浄液の濃度を変化させることもできる。
このようにすると、最も汚れのひどい排水穴21a内における洗浄液の濃度を濃くして効率よく汚れを洗浄できるとともに、排水穴21a以外の部分は比較的薄い濃度の洗浄液で洗浄できる。したがって、洗浄剤の使用量を適切にでき、かつ全体の汚れを一度に効率よく洗浄できるとともに、過剰な洗浄剤の使用による排水ダクト12全体における劣化も防止できる。
10:シンク、10a:底部、11:排水部、11c:排水路、12:排水ダクト、13:排水ホース、13e:テーパー部、13g:ホース穴、14:防臭トラップ、15:防臭キャップ、15d:キャップ側突起、16:かご、16a:フランジ、17:ゴムキャップ、18:密閉蓋、20:ダクト本体、21:排水パイプ、21b:排水穴、22: 段部、23:ダクト側突起、24:小径部、25:底部、26a:封止液、27:フランジ、27a:フランジ凹部、30:清掃用具、31:栓、32:柄、33:ハンドル、34:センタリング部材、37:握り、38:ストッパ、40:取り出し工具、50:洗浄液

Claims (3)

  1. 流しのシンク(10)下方に設けた排水部(11)の清掃用具において、
    前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
    前記防臭トラップ(14)は、前記排水ダクト(12)内に設けられた排水パイプ(21)と、この排水パイプ(21)の上方に被せられる防臭キャップ(15)とを備え、
    前記排水パイプ(21)に設けられた上下に貫通する軸穴からなる排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)を連通して前記排水部(11)の排水路(11c)が形成され、
    前記清掃用具(30)は、前記排水ダクト(12)内の清掃時にその内部へ洗浄液を充満させるために使用するものであって、
    前記排水穴(21b)内へ挿入され、前記排水路(11c)を閉じる栓(31)と、この栓(31)を下端部に設けた柄(32)とを備え、
    前記栓(31)を前記排水穴(21b)内へ挿入して前記排水路(11c)を閉じた前記清掃用具(30)の使用状態で、
    洗浄液を、前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)内全体へ充満可能にすることを特徴とする流し排水部の清掃用具。
  2. 上記請求項1に記載された清掃用具(30)を用いて清掃される流しであって、
    シンク(10)と、その下方に設けた排水部(11)と、この排水部の排水路(11c)を閉じる前記清掃用具(30)とを備え、
    前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
    前記防臭トラップ(14)は、前記排水ダクト(12)内に設けられた排水パイプ(21)と、この排水パイプ(21)の上方に被せられる防臭キャップ(15)とを備え、
    前記排水パイプ(21)に設けられた上下に貫通する軸穴からなる排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)で前記排水部(11)の排水路(11c)が形成された流しにおいて、
    前記清掃用具(30)の栓(31)を前記排水穴(21b)内へ挿入して前記排水路(11c)を閉じたとき、
    洗浄液が、前記排水パイプ(21)の前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)の内部全体に充満することを特徴とする流し。
  3. シンク(10)と、その下方に設けた排水部(11)とを備え、
    前記排水部(11)は、内部に防臭トラップ(14)を設けた排水ダクト(12)と、この下部へ着脱自在に接続する排水ホース(13)とを備え、
    前記防臭トラップ(14)は、前記排水ダクト(12)内に設けられた排水パイプ(21)と、この排水パイプ(21)の上方に被せられる防臭キャップ(15)とを備え、
    前記排水パイプ(21)に設けられた上下に貫通する軸穴からなる排水穴(21b)と前記排水ホース(13)のホース穴(13g)で前記排水部11の排水路(11c)が形成された流しの清掃方法において、
    前記排水路(11c)を閉じる栓(31)と、この栓(31)を下端部に設けた柄(32)とを備えた清掃用具(30)を用い、
    前記防臭キャップ(15)が外された前記排水パイプ(21)の前記排水穴(21b)内へ、前記栓(31)を挿入して前記排水路(11c)を閉じ、
    前記排水穴(21b)内へ洗浄液を入れ、
    さらに、前記排水パイプ(21)の排水穴(21b)周囲における前記排水ダクト(12)内へ洗浄液を入れ、この状態で所定時間放置することにより、前記排水穴(21b)内を含む前記排水ダクト(12)内を洗浄することを特徴とする流しの清掃方法。
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