JP6507304B1 - 歩数計及び歩数計用プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】小型かつ廉価な歩数計によって、歩行における体の傾きを的確に捉えることができ、且つ骨格の歪みや不均一性によって生じる体幹部の軸のブレの把握が容易になり、リハビリや運動機能の改善・向上に有用な歩数計及び歩数計用プログラムを提供する。【解決手段】3軸加速度センサ10を使用者Gに装着し該使用者Gの姿勢を検出する歩数計1において、個人データ設定手段20と、高帯域重力加速度検出手段31Hと、低帯域重力加速度検出手段31Lと、低帯域左右加速度検出手段32と、低帯域前後加速度検出手段33と、歩数計数手段35と、左右傾斜度検出手段36と、前後傾斜度検出手段37とを備え、使用者Gの左右傾斜度データS7と前後傾斜度データS8とから姿勢状態データS9を検出する構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は歩数計及び歩数計用プログラムに係わり、特に使用者の歩行時や日常生活における姿勢の検出・記録を容易にする歩数計及び歩数計用プログラムに関する。
高齢化や、脳疾患等様々な要因によって運動機能や平衡機能に支障を持つ障害者が増えている。一方、運動機能低下や平衡機能低下を回復させるための適度な運動、特に歩行が推奨されているが、たとえば歩行時の姿勢が悪い場合には期待した効果が得られないばかりか、かえって身体に悪影響を生じることもある。このため歩行姿勢の状態を把握することはきわめて重要であり、これに関連する技術が下記の特許文献1に開示されている。
特許文献1においては、本体部と、当該本体部の加速度を検出するための加速度センサと、歩行姿勢を表わす指標値を算出するための演算手段と、歩行姿勢を表わす指標における指標値と歩行レベルとの対応を記憶する記憶手段と、歩行姿勢の判定結果として前記演算手段で算出された前記指標値の属する歩行姿勢レベルを出力するための出力手段とを備え、歩幅、重心バランス、および歩隔のうちの少なくとも1つの指標によって歩行姿勢をグラフ上に画面表示し、姿勢の改善や矯正を可能とする歩行姿勢判定装置が開示されている。
特開2011−78534号公報
特許文献1に開示された従来技術においては、歩行姿勢の評価は、歩幅や重心バランスや歩隔によってなされるので、骨格の歪みや不均一性によって生じる体の傾きが把握できないという問題点がある。
本発明は上記した従来技術の問題点を解決し、装置が小型で廉価であり更に日常生活の中で携帯可能であって、使用者の歩行時や日常生活における体の傾きを正確に検出し記録を容易に行える歩数計及び歩数計用プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の構成を詳述すれば、請求項1に係る発明は、3軸加速度センサを使用者に装着し該使用者の姿勢を検出する歩数計において、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の高帯域成分を高帯域重力加速度信号として出力する高帯域重力加速度検出手段と、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域重力加速度信号として出力する低帯域重力加速度検出手段と、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における左右方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域左右加速度信号として出力する低帯域左右加速度検出手段と、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における前後方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域前後加速度信号として出力する低帯域前後加速度検出手段と、前記高帯域重力加速度信号に基づき前記使用者の歩数データを出力する歩数計数手段と、前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域左右加速度信号とから前記使用者の左右傾斜度データを算出する左右傾斜度検出手段と、前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域前後加速度信号とから前記使用者の前後傾斜度データを算出する前後傾斜度検出手段と、を備えたことを特徴とする歩数計である。
また、請求項2に係る発明は、前記左右傾斜度データと前記前後傾斜度データとから使用者の姿勢状態データを検出する姿勢状態検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩数計である。
さらに、請求項3に係る発明は、前記姿勢状態データは8ビットのデジタル信号で構成され、前記左右傾斜度データを前記8ビットの上位4ビットで構成するとともに前記前後傾斜度データを前記8ビットの下位4ビットで構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の歩数計である。
さらに、請求項4に係る発明は、3軸加速度センサを使用者に装着し該使用者の姿勢を検出する歩数計用プログラムであって、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の高帯域成分を高帯域重力加速度信号として出力する高帯域重力加速度検出ステップと、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域重力加速度信号として出力する低帯域重力加速度検出ステップと、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における左右方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域左右加速度信号として出力する低帯域左右加速度検出ステップと、前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における前後方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域前後加速度信号として出力する低帯域前後加速度検出ステップと、前記高帯域重力加速度信号に基づき前記使用者の歩数データを出力する歩数計数ステップと、前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域左右加速度信号とから前記使用者の左右傾斜度データを算出する左右傾斜度検出ステップと、前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域前後加速度信号とから前記使用者の前後傾斜度データを算出する前後傾斜度検出ステップと、を備えたことを特徴とする歩数計用プログラムである。
本発明によれば、小型かつ廉価な歩数計によって、歩行における体の傾きを捉えることが可能となるので骨格の歪みや不均一性によって生じる体幹部の軸のブレの把握が容易になり、リハビリや運動機能の改善・向上に有用な歩数計及び歩数計用プログラムが実現する。
本発明に係わる歩数計の全体の構成を示すブロック図である。 本発明に係わる歩数計の表示部の一例を示す平面図である。 本発明に係わる歩数計の使用例を説明する外観図である。 本発明に係わる歩数計における動作原理を説明するための模式図である。 本発明に係わる歩数計における動作を説明するためのフローチャートである。
以下、図1から図5を用いて本発明に係わる歩数計1の具体的構成を説明する。
本発明は、使用者に備えられた歩数計1における3軸加速度センサ10の出力データから、使用者の姿勢における左右及び前後の傾きを15°単位で検出し、13段階に分類して表示するようにしたものである。なお、以下の記述において、「歩行」中にはジョギング程度の「走行」も含むものとして記述する。また、以下に示す実施形態は、本発明に係わる技術思想を具体化するための歩数計及び歩数計用プログラムの一例を示すものであって、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。特に、実施の形態に記載されている各構成要素の相対的配置等は特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎないものである。また、図面が示す各部材の大きさや位置関係等は説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、同一箇所、同一構成要素には同一符号を付与して重複する説明は省略する。
〔構成の説明:図1〕
図1を用いて本発明に係わる歩数計1の構成を説明する。図1は本発明に係わる歩数計1の全体構成を示すブロック図である。
図1において、歩数計1は使用者に装着し、使用者の体動または姿勢により生じる互いに直角な3軸方向の加速度信号を出力する3軸加速度センサ10と、使用者の身長、体重、年齢及び性別等からなる個人データS2を出力する個人データ設定手段20と、3軸加速度センサ10から出力される加速度信号と個人データS2とから使用者の姿勢に係わるデータを演算する演算手段30と、表示手段(報知手段)40と、記憶手段50と、電源60とから構成される。なお、説明のため、図1には歩数計1とデータの送受信を行う外部の情報端末90と通信用の電磁界Wとを破線で示している。
3軸加速度センサ10はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により構成され、直立姿勢の使用者の重力方向に加わる加速度信号をy軸加速度信号S1yとして検出し、歩行方向に加わる加速度信号をz軸加速度信号S1zとして検出し、歩行方向と直角の左右方向に加わる加速度信号をx軸加速度信号S1xとして検出するように歩数計1に装着されている。
なお、以下の説明において、y軸加速度信号S1yは重力方向をプラス側、z軸加速度信号S1zは進行方向をプラス側、x軸加速度信号S1xは左手方向をプラス側とする。
個人データ設定手段20は有接点式スイッチで構成され、歩数計1の使用者の身長、体重、年齢及び性別等からなる個人データS2を使用開始前に予め設定しておくものである。
演算手段30はマイクロプロセッサで構成され、歩数計1の全体の動作を制御すると共に、3軸加速度センサ10が出力するx軸加速度信号S1xと、y軸加速度信号S1yと、z軸加速度信号S1zとに基づき、使用者の歩数や姿勢を解析するための高帯域重力加速度検出手段31H〜姿勢状態検出手段38に至る諸要素をソフトウエアの形で備えている。
記憶手段50はフラッシュメモリによる不揮発メモリであって、歩数や姿勢に係る諸データ及び日付情報を記憶する。通信手段70は外部の情報端末90と電磁界でデータの送受信を行う。なお記憶手段50及び通信手段70は演算手段30に内蔵させても良い。
高帯域重力加速度検出手段31Hは、3軸加速度センサ10が出力するy軸加速度信号S1yを入力し、移動平均処理により、y軸加速度信号S1yに含まれる略0.5Hz以上のスペクトラムを有する信号を高帯域重力加速度信号S3Hとして出力する。
低帯域重力加速度検出手段31Lは、3軸加速度センサ10が出力するy軸加速度信号S1yを入力し、移動平均処理により、y軸加速度信号S1yに含まれる略0.005Hz以下のスペクトラムを有する信号を低帯域重力加速度信号S3Lとして出力する。
低帯域左右加速度検出手段32は、3軸加速度センサ10が出力するx軸加速度信号S1xを入力し、移動平均処理により、x軸加速度信号S1xに含まれる略0.005Hz以下のスペクトラムを有する信号を低帯域左右加速度信号S4として出力する。
低帯域前後加速度検出手段33は、3軸加速度センサ10が出力するz軸加速度信号S1zを入力し、移動平均処理により、z軸加速度信号S1zに含まれる略0.005Hz以下のスペクトラムを有する信号を低帯域前後加速度信号S5として出力する。
歩数計数手段35は高帯域重力加速度信号S3Hを入力し、その振幅が所定の閾値を上回ると使用者が歩いたと判断し、閾値を上回った回数を積算して歩数データS6として出力する。
左右傾斜度検出手段36は、低帯域重力加速度検出手段31Lが出力する低帯域重力加速度信号S3Lと、低帯域左右加速度検出手段32が出力する低帯域左右加速度信号S4とを入力して使用者の左右方向の傾きを算出し、15°単位で丸めて左右傾斜度データS7として出力する。
詳述すると、左右傾斜度検出手段36は、左右傾斜度データS7を、S7=Round(Ktan−1(S4/S3L)/15)の式に基づき算出し、使用者の左右方向の傾きを、15°、30°、45°、・・・、90°のように、15°単位で丸め、角度0°とプラス方向とマイナス方向とを含めた13段階の値を左右傾斜度データS7として出力する。なお、丸めの単位は15°以外でもよい。上記の式で、「Round」は計算式の結果を四捨五入する演算子である。
また、左右傾斜度検出手段36が出力する13段階の値は、4ビットのデジタル信号で構成する。すなわち、4ビットのデジタル信号は15種類の値を表現できるので、左右傾斜度データS7は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、A、B、Cの13段階の値からなり、0、1、2、3、4、5はプラス方向の15°単位の傾斜度を、6は角度0°を、7、8、9、A、B、C、はマイナス方向の15°単位の傾斜度を、各々表現するように構成してある。
前後傾斜度検出手段37は、低帯域重力加速度検出手段31Lが出力する低帯域重力加速度信号S3Lと低帯域前後加速度検出手段33が出力する低帯域前後加速度信号S5とを入力し、使用者の前後方向の傾きを算出し、15°単位で丸めて前後傾斜度データS8として出力する。前後傾斜度データS8は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、A、B、Cの13段階の値からなる。但し、次式、S8=Round(Ktan−1(S5/S3L)/15)に基づき算出する。
前後傾斜度データS8に関するその他の説明は前記左右傾斜度検出手段36における説明と同様なので省略する。
姿勢状態検出手段38は、左右傾斜度検出手段36が出力する左右傾斜度データS7と前後傾斜度検出手段37が出力する前後傾斜度データS8とを入力し、使用者の3次元状の姿勢を表わす姿勢状態データS9を出力する。姿勢状態データS9は、記憶手段50に収納されている上位下位ともに4ビットで構成された1バイトのデジタル信号で、左右傾斜度データS7を姿勢状態データS9の上位4ビットに記憶するとともに、前後傾斜度データS8を姿勢状態データS9の下位4ビットに記憶するようになし、1バイトのデジタル信号である姿勢状態データS9によって、使用者の姿勢の状態を表現する。
表示手段(報知手段)40は液晶表示器で構成され、歩数表示部40sと姿勢状態表示部40pと左右傾斜度グラフ42aと前後傾斜度グラフ42bとを備えている。電池60は実施例ではボタン型の1次電池を用いたが2次電池で構成しても良い。 通信手段70はカレンダー情報と共にマイクロプロセッサ(演算手段)30による演算の結果を外部の情報端末90に送信すると共に、外部の情報端末90からの制御信号を受信する機能を有する。
〔構造の説明:図2〕
次に、図2に基づき、本発明に係わる歩数計1の構造を説明する。図2は歩数計1の平面図である。
図2に示すように、歩数計1は掌に乗るサイズのケース81の内部に、電装基板83と図示していないボタン電池を備え、前面に表示手段(報知手段)40と個人データ設定手段20とを搭載している。電装基板83は3軸加速度センサ10と、図面上表示していないマイクロプロセッサ(演算手段)30とフラッシュメモリによる記憶手段50と通信手段70とを搭載している。
なお、ケース81には図示していないが情報端末90との通信を行うためのアンテナを備えている。
表示手段(報知手段)40は液晶表示素子で構成され、歩数表示部40sと姿勢状態表示部40pとを備えている。歩数表示部40sは歩数計数手段35から出力される歩数データS6を表示し、姿勢状態表示部40pは使用者の左右の傾きを示す0〜Cの値を有する左右傾斜度データS7と、使用者の前後の傾きを示す0〜Cの値を有する前後傾斜度データS8とで構成される2桁の値を有する姿勢状態データS9を表示する。図2に示す例では左右傾斜度データS7は、S7=5であって、使用者は左手側に15°以下傾き、前後傾斜度データS8は、S8=7、であって使用者は背後に15°以下傾いていることを示している。
左右傾斜度グラフ42aと前後傾斜度グラフ42bとは、左右の傾きや前後の傾きを直感的に捉えるための、図面視で右方向及び上方向をプラス側とするバーグラフであり、使用者の姿勢が傾くにつれてバーグラフの表示点が移動する。図2に示す例では、左右傾斜度グラフ42aの表示点は中央から右に1段階移動しているので左右傾斜度データS7はS7=5であり、前後傾斜度グラフ42bの表示点は中央から下に1段階移動しているので前後傾斜度データS8は、S8=7であると認識できる。
〔使用例の説明:図3〕
次に、図3を用いて本発明に係わる歩数計1を使用者に装着する方法を説明する。図3(a)および図3(b)は、使用者Gの腹部に歩数計1をバンドBで装着した状態を示す外観図であって、図3(a)は正面から見た外観図、図3(b)は側面から見た外観図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、歩数計1は使用者Gが直立した状態で、上下方向をY軸、左右に手を伸ばした際の両腕が向く方向をX軸、Y軸及びX軸と直交する前後方向をZ軸として検出する。
〔動作原理の説明:図4〕
図4を用いて、本発明に係わる歩数計1の動作原理を説明する。図4は使用者Gに装着された歩数計1の傾きと3軸加速度センサ10が出力する加速度信号の関係を示す模式図である。
図4(a)および図4(c)は、使用者Gが静止直立している状態であり、図4(b)は使用者Gが右手方向に鉛直線からθh度傾斜した状態を示し、図(d)は使用者Gが前方向に、鉛直線からθf度傾斜した状態を示している。
図4(a)に示すように使用者Gが静止直立している状態では、歩数計1の3軸加速度センサ10が出力するx軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zは各々、S1x=0、S1y=M、S1z=0、と表すことができる。ここで、Mは重力加速度値を表す任意単位の数値である。
図4(b)に示すように使用者Gが右手方向にθh°傾いた状態では、歩数計1の3軸加速度センサ10が出力するx軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zは各々、S1x=−Mx、S1y=My、S1z=0、と表わすことができる。
詳述すると、使用者Gが右手方向にθh°傾いたためx軸加速度信号S1xには重力加速度の分力が生じ、x軸加速度信号S1xは0から−Mxに変化する。Mxは重力加速度の分力であり、使用者Gは右手方向へ傾いたためマイナス負号が付いている。またy軸加速度信号S1yはMからMyに変化する。Myは使用者Gがθh度傾斜したことにより減少した重力加速度である。
図4(b)を用いてMxとMyとθhとの関係を説明する。図4(b)に示すように、Mx及びMyは互いに直交する重力加速度Mの分力なので、tanθh=Mx/Myが成立する。この関係式から、θh=Ktan−1(Mx/My)、となり、使用者Gが傾いた際の歩数計1の加速度センサ10の出力から、θhを求めることが可能である。ここにKはラジアン単位の角度を「°」単位の数値に変換する定数である。
図4(d)に示す状態、すなわち使用者Gが前後方向にθf°傾いた場合は、上述と同様なので説明は省略する。
前後方向の傾き角θfは、θf=Ktan−1(Mz/My)、の式に従って算出することが可能である。
以上は、使用者が静止直立している場合における3軸加速度センサ10が出力する加速度信号についての説明であるが、使用者が歩行を行った際も基本的には上記と同様である。詳述すると、使用者Gが歩行したときは、x軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zには、歩行動作による棘波状の加速度信号が加わるため、3軸加速度センサ10の出力は重力加速度による一定値に、振幅が交流的に変化する棘波が重畳した時系列信号となる。
この3軸加速度センサ10の出力である時系列信号を、低帯域重力加速度検出手段31L及び低帯域左右加速度検出手段32及び低帯域前後加速度検出手段33に適用し、低帯域のスペクトラムを有する信号を抽出することによって、重力方向、左右方向及び前後方向の加速度成分を得ることできる。
さらに、この左右及び前後方向の重力加速度成分と、重力方向加速度信号の比を算出することによって、3軸加速度センサ10及び歩数計1及び使用者Gの傾きを算出することが可能となる。
以上が本発明の原理である。
〔表示例の説明:図2〕
次に、図2を用いて、本発明に係わる歩数計1の表示例を説明する。図2に示すように報知手段(表示手段)40の歩数表示部40sは使用者の歩数を表示する。個人データ設定手段20は、歩数計1の操作機能も備えているので、個人データ設定手段20によって1日単位や週単位等、あるいは所定区間の歩数等、表示の種類を変えることができる。
また、報知手段40には、図示していないが個人データ設定手段20によって入力した使用者の体重や身長、年齢等の身体データを使用して、使用者Gが消費した代謝エネルギーを表示する領域を設けることも可能である。
また、姿勢値表示部40pは姿勢状態検出手段38から出力される姿勢状態データS9を液晶表示する。例えば、姿勢状態データS9=66であれば左右、前後いずれも傾斜度0、すなわち直立の状態であって、姿勢状態データS9=57であれば、使用者の姿勢は右手方向に15度以内傾き、背面方向に15度以内傾いていることを示す。
さらに、姿勢状態データS9は、左右傾斜度グラフ42a及び前後傾斜度グラフ42bによって、左右傾斜度データS7及び前後傾斜度データS8を視覚的に表示する。
詳述すると、左右傾斜度データS7又は前後傾斜度データS8が6であれば左右傾斜度グラフ42a又は前後傾斜度グラフ42bの中央が点灯し、左右傾斜度データS7又は前後傾斜度データS8の値が変化すれば変化に応じて表示が移動する。また、使用者Gがうつ伏せに転倒すると前後傾斜度データS8の値は0となり、仰向けに転倒すると前後傾斜度データS8の値はCとなるので、前後傾斜度データS8を外部の情報端末90に送信し、本発明による歩数計1を高齢者等の救護器具として利用することも可能である。
〔フロー−チャートの説明:図5〕
図5を用いて、本発明に係わる歩数計1の動作を説明する。図5はマイクロプロセッサ(演算手段)30の動作を説明するためのフローチャートである。
<S1ステップ>
3軸加速度センサ10から出力されるx軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zをデジタルサンプリングの手法で取り込み記憶手段50に記憶する。
<S2ステップ>
3軸加速度センサ10からのx軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zのデジタルサンプリングと並行して、x軸加速度信号S1x、y軸加速度信号S1y、z軸加速度信号S1zを、移動平均法を用いて広帯域信号と低帯域信号とにフィルタリングする。詳述すると、y軸加速度信号S1yから高帯域重力加速度信号S3Hと低帯域重力加速度信号S3Lとを抽出し、x軸加速度信号S1xから低帯域左右加速度信号S4を抽出し、z軸加速度信号S1zから低帯域前後加速度信号S5を抽出する。
<S3ステップ>
低帯域重力加速度信号S3Lと低帯域左右加速度信号S4とから、左右傾斜度検出手段36を介して左右傾斜度データS7を算出し報知手段(表示手段)40の左右傾斜度グラフ42aに表示する。
<S4ステップ>
低帯域重力加速度信号S3Lと低帯域前後加速度信号S5とから、前後傾斜度検出手段37を介して前後傾斜度データS8を算出し報知手段(表示手段)40の前後傾斜度グラフ42bに表示する。
<S5ステップ>
左右傾斜度データS7及び前後傾斜度データS8をプラス方向及びマイナス方向で各々15°単位で丸め、角度0を加え、13段階に分割する。また、当該13段階の左右傾斜度データS7及び前後傾斜度データS8を数値化し、姿勢値表示部40pに表示すると共に、高帯域重力加速度信号S3Hから歩数データS6を算出し、歩数表示部40sに液晶表示する。
<S6ステップ>
姿勢状態データS9を記憶手段50に以下のようにメモリする。すなわち、姿勢状態データS9を1バイト8ビットで構成し、当該8ビットの上位4ビットに左右傾斜度データS7を記憶し、上位4ビットに前後傾斜度データS8を記憶する。
以上の動作フローに基づき、使用者Gの姿勢を数値的かつ視覚的に表示する。また姿勢状態データS9を通信手段70によって外部の情報端末90に送信し、情報端末90を用いてさらに詳細に使用者Gの姿勢の状態を解析し分析することも可能となる。
以上述べたように本発明によれば、小型かつ廉価な歩数計によって体の傾きを捉えることが可能となるので骨格の歪みや不均一性によって生じる体幹部の軸のブレの把握が容易になり、リハビリや運動機能の改善・向上にきわめて有用である。また、使用者の姿勢は本実施例の場合15°の角度で分解されるので前後左右の傾き角から姿勢を推定する際の確度が格段に向上する。また、姿勢状態データS9は1バイト8ビットで構成されデータの処理やメモリの運用上極めて効率的である。
1:歩数計
10:3軸加速度センサ
20:個人データ設定手段
30:マイクロプロセッサ(演算手段)
31H:高帯域重力加速度検出手段
31L:低帯域重力加速度検出手段
32:低帯域左右加速度検出手段
33:低帯域前後加速度検出手段
35:歩数計数手段
36:左右傾斜度検出手段
37:前後傾斜度検出手段
38:姿勢状態検出手段
40:報知手段(表示手段)
40s:歩数表示部
40p:姿勢値表示部
42a:左右傾斜度グラフ
42b:前後傾斜度グラフ
50:記憶手段
70:通信手段
81:ケース
83:電装基板
90:情報端末
S1x:x軸加速度信号
S1y:y軸加速度信号
S1z:z軸加速度信号
S2:個人データ
S3H:高帯域重力加速度信号
S3L:低帯域重力加速度信号
S4:低帯域左右加速度信号
S5:低帯域前後加速度信号
S6:歩数データ
S9:姿勢状態データ
S7:左右傾斜度データ
S8:前後傾斜度データ
θh:左右方向の傾き角
θf:前後方向の傾き角
W:電磁界
θh、θf:傾き角
B:ベルト
G:使用者


























Claims (4)

  1. 3軸加速度センサを使用者に装着し該使用者の姿勢を検出する歩数計において、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の高帯域成分を高帯域重力加速度信号として出力する高帯域重力加速度検出手段と、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域重力加速度信号として出力する低帯域重力加速度検出手段と、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における左右方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域左右加速度信号として出力する低帯域左右加速度検出手段と、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における前後方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域前後加速度信号として出力する低帯域前後加速度検出手段と、
    前記高帯域重力加速度信号に基づき前記使用者の歩数データを出力する歩数計数手段と、
    前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域左右加速度信号とから前記使用者の左右傾斜度データを算出する左右傾斜度検出手段と、
    前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域前後加速度信号とから前記使用者の前後傾斜度データを算出する前後傾斜度検出手段と、
    を備えたことを特徴とする歩数計。
  2. 前記左右傾斜度データと前記前後傾斜度データとから使用者の姿勢状態データを検出する姿勢状態検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩数計。
  3. 前記姿勢状態データは8ビットのデジタル信号で構成され、前記左右傾斜度データを前記8ビットの上位4ビットで構成するとともに前記前後傾斜度データを前記8ビットの下位4ビットで構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩数計。
  4. 3軸加速度センサを使用者に装着し該使用者の姿勢を検出する歩数計用プログラムであって、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の高帯域成分を高帯域重力加速度信号として出力する高帯域重力加速度検出ステップと、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における重力方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域重力加速度信号として出力する低帯域重力加速度検出ステップと、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における左右方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域左右加速度信号として出力する低帯域左右加速度検出ステップと、
    前記3軸加速度センサからの加速度信号に基づき前記使用者における前後方向の加速度信号の低帯域成分を低帯域前後加速度信号として出力する低帯域前後加速度検出ステップと、
    前記高帯域重力加速度信号に基づき前記使用者の歩数データを出力する歩数計数ステップと、
    前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域左右加速度信号とから前記使用者の左右傾斜度データを算出する左右傾斜度検出ステップと、
    前記低帯域重力加速度信号と前記低帯域前後加速度信号とから前記使用者の前後傾斜度データを算出する前後傾斜度検出ステップと、
    を備えたことを特徴とする歩数計用プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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