JP6507048B2 - 鉄道車両制御システム - Google Patents

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本発明は、ミリ波帯或いはマイクロ波帯の電磁波を走行路面に向けて放射し、これの反射波の周波数変化を計測して輸送車両の速度を算出する速度計測装置を備えた鉄道車両制御システムに関するものである。
一般的に自動車や鉄道車両等の輸送車両における対地速度を検出する方法として、車輪の回転数を計測することで速度を求める方法が用いられている。この方法では車輪のスリップ時に対地速度を計測できないこと、自動車においてはタイヤの空気の抜けやタイヤの摩耗等によりタイヤの直径が変化して計測誤差が生じることが知られている。したがって、より正確な対地速度を求めることが要請されている。
このような要請に対して、例えば、特開2006−184144号公報(特許文献1)にあるように、ミリ波帯やマイクロ波帯の電磁波を放射するレーダモジュールを用い、このレーダモジュールから電磁波を地面等の走行路面に放射してその反射波を受信し、反射波の周波数変化量を計測して対地速度を算出する速度計測装置が知られている。この方法によれば、スリップ時も対地速度が計測可能であり、また、タイヤの直径の変化の影響も受けることがないので、より正確な対地速度を求めることができる。もちろん、鉄道車両においても正確な対地速度を求めることができる。尚、走行路面は自動車においては道路面であり、鉄道車両においては軌道面である。
このような電磁波を利用した速度計測装置においては、電磁波を所定の入射角(0°<θ<90°)で走行路面に対して照射(入射)している。そして、入射された電磁波は走行路の表面で散乱波を発生し、その散乱波の一部である直接反射波の周波数を計測することで速度を算出している。
特開2006−184144号公報
このように電磁波を利用した速度計測装置においては、電磁波を所定の入射角で走行路面に入射させ、走行路面で散乱した電磁波の一部を速度計測装置で受信することで速度の計測が可能となるものである。
ところで、輸送車両に電磁波を利用した速度計測装置を設ける場合、一般的には輸送車両の底面である床面の外側に設置されることが多い。したがって、輸送車両の床面から走行路面に入射した電磁波は反射角方向にも伝搬する。そして、この反射角方向に輸送車両に取り付けられた反射物(例えば、鉄道車両においては、空調装置やインバータ装置等)が存在すると、反射物で電磁波が予期せぬ方向に反射し、更にこの反射された電磁波は走行路面(例えば、鉄道車両においては、レール)で再び反射して戻ることがあり、この戻ってきた電磁波が速度計測装置で受信される恐れがある。この場合、最初に走行路面から直接反射して戻ってきた電磁波と区別がつかないため速度計測の誤差となる恐れが大きい。したがって、この速度計測誤差を軽減することが強く要請されている。尚、これらの現象については図面を用いて後で詳細に説明する。
本発明の目的は、レールで反射角方向に反射した電磁波に基づく速度計測誤差を低減した速度計測装置を備えた鉄道車両制御システムを提供することにある。
本発明の第1の特徴は、速度計測装置が、電磁波を輸送車両の進行方向に向かってレールに対して斜め下方向に照射し、その反射角方向に反射された電磁波が、輸送車両の床面に設けた平面状の形状を有する電磁波反射部材に向けて入射できるような位置で、床面に固定されている、ところにある。
更に、本発明の第2の特徴は、これに加えて、アンテナから放射された電磁波の入射方向とレールの間の入射方向角度θを20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)の角度範囲に設定した、ところにある。
本発明の第1の特徴によれば、レールから反射角方向に反射した電磁波が車両の床面に設けた平面状の電磁波反射部材によって予め決められた所定の角度で再びレールに入射し、ほぼ同じ経路で電磁波が戻ることにより、予期せぬ方向に電磁波が反射しないため計測誤差を軽減することが可能となる。
また、本発明の第2の特徴によれば、電磁波の入射方向角度を20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)とすることで、電磁波反射部材の平面部分とレールとが平行でなくても、所定の計測誤差内で速度を計測することが可能となる。
輸送車両の一例である鉄道車両に速度計測装置に取り付けた状態を示す構成図である。 速度計測装置に使用されるレーダモジュールの構成を示す外観斜視図である。 図2に示す集束レンズの構成を示す外観斜視図である。 図2のレーダモジュールの集束レンズ部分の側面を示す断面図である。 速度計測装置の分解斜視図である。 図5に示す速度計測装置の断面を示す断面図である。 速度計測装置の具体的な回路構成を示す回路ブロック図である。 本発明の第1の実施形態になる速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態になる速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。 入射角と分数項及び分数項変化率の関係を示す特性図である。 電磁波反射部材の傾きと計測誤差の関係を説明する説明図である。 速度計測装置に使用されるレーダモジュールの他の構成を示す外観斜視図である。 従来の速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態になる速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。 本発明の第4の実施形態になる速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態になる速度計測装置を鉄道車両の床面部に搭載し、電磁波の入射と反射の関係を説明する説明図である。
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明の実施例を説明する前に、本発明の理解を助けるために輸送車両に設けられる速度計測装置について説明する。尚、本実施形態では77GHz帯の電磁波(以下、ミリ波という)を利用するレーダモジュールを用いた速度計測装置を例に取り上げて説明する。また、他の周波数を用いた電磁波式の速度計測装置についても同様に実施することが可能である。
速度計測装置2は、例えば図1に示すように鉄道車両Cの床面Sに据え付けられ、進行方向に向かって斜め下方向のレールGに向けてミリ波Mを放射し、レールGからの反射波の周波数変化量を計測して速度を算出する構成となっている。
図2は速度計測装置の主要部であるミリ波レーダモジュール1の構成の一例を示す外観斜視図である。ミリ波レーダモジュール1は主として基板20、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップ15、及び集束レンズ10とから構成される。尚、本図においては、集束レンズ10は基板20に固定する前の状態を示している。
基板20には平面アンテナ22と給電線21、外部回路との接続に用いる一連の配線23が形成されており、また、MMICチップ15を接着して搭載するIC搭載キャビティ14と、集束レンズ10の搭載位置を決めるレンズ搭載キャビティ25A〜25Dが形成されている。
尚、基板20の一例として、セラミック多層基板やプリント基板を用いており、また、平面アンテナ22としてパッチアンテナを用い、給電線21としてマイクロストリップ線路を用いている。また、基板20の内層には平面アンテナ22と平行なGND面が一面に広がっている。
MMICチップ15への外部からの電源供給、並びに信号の入出力はMMICチップ15と一連の配線23との間をワイヤボンディング19で接続し、パッド部23Aより外部回路と接続する。また、MMICチップ15のミリ波帯信号端子と平面アンテナ22から伸びる給電線21との接続は、ワイヤボンディング19Aにより行なう。また、基板20の内層のGND面とMMICチップ15のGND端子との接続は、ワイヤボンディング19Bとワイヤボンディング19Cで行なう。
これらの接続により、MMICチップ15で生成したミリ波帯送信信号の空中へのミリ波の放射と空中からのミリ波の受信は、平面アンテナ22を介して行なうことができる。尚、アンテナや集束レンズは可逆性があるので、送信用、受信用は同じ構成をとることができる。以下の記述では特に記載の無い限り、アンテナは送信用として説明する。
また、集束レンズ10は平面アンテナ22から放射されるミリ波の指向角が広いため、集束効果により指向性を鋭くさせる目的で用いている。この集束レンズ10は平面アンテナ22の上側から載置されて基板20に固定される構成となっている。
図3は集束レンズ10の固定面からみた外観斜視図である。尚、集束レンズ10の材料の一例として、誘電率2〜10程度の合成樹脂などの材料を用いている。集束レンズ10は、曲面部10Aと平面部10Bとから形成されている。平面部10Bが基板20の平面アンテナ22と直接的に接触する。更に、集束レンズ10は、集束レンズ10と同一材料で一体的に形成したフランジ11Aとフランジ11Bを有し、このフランジ11Aとフランジ11Bに位置あわせボス12A〜12Dを有する構造となっている。尚、これらの位置あわせボスの12A〜Dの位置は、図1における前述の基板20のレンズ搭載キャビティ25A〜Dと同じ位置となっている。したがって、集束レンズ10の位置あわせボスの12A〜Dはレンズ搭載キャビティ25A〜Dに挿入され、集束レンズ10は基板20と一体化されるものである。
図2に戻り、集束レンズ10の基板20への固定は、位置あわせボス12A〜Dとレンズ搭載キャビティ25A〜D部分における接着にて行なう。尚、固定の際に、フランジ11A、11Bは給電線21に重ならない方向で固定されている。
図4は、ミリ波レーダモジュール1を側面から見た側面図である。集束レンズ10の平面部10Bは直接的に平面アンテナ22に接している。つまり、平面部10Bは平面アンテナ22の近接界に位置する。一方、曲面部10Aは平面アンテナ22の中心部から波長λ程度以上に位置する。つまり平面アンテナ22の遠方界に位置する。遠方界に位置することで空間インピーダンスが一様とみなせるので、曲面部10Aと平面アンテナ22との距離が多少ばらついても、ミリ波の集束効果のばらつきはレーダモジュール1の動作に影響を与えない程度に小さい。
また、フランジ11Aとフランジ11Bの位置は集束レンズ10の中心軸から角度β以上離れた位置とすることで、フランジ11A〜Bが集束レンズの集束効果を妨げないようにすることが可能となる。尚、一般的に平面アンテナ22の放射角は±45度程度であるので、角度βは60度程度以上とすることが望ましい。
図5、図6は、速度計測装置2の構成を示す外観斜視図、並びにその断面図である。速度計測装置2は主として、前述のミリ波レーダモジュール1、周辺回路31、アルミベース32、合成樹脂製のハウジング33、合成樹脂製のカバー37とから構成される。ミリ波レーダモジュール1、周辺回路31は回路基板38に搭載されている。また、アルミベース32は放熱、車両への取付強度等の観点からアルミニウム、或いはアルミニウム合金から作られている。尚、図5において、カバー37はハウジング33に固定する前の状態で示している。
ここで、周辺回路31は、主として速度計測装置2の外部から供給される電源電圧を所望の電圧に変換し、周辺回路31を構成する電子、電気部品やミリ波レーダモジュール1に電源を供給する電源電圧生成機能部と、ミリ波レーダモジュール1を制御し、またミリ波レーダモジュール1から出力される信号を計測速度情報に変換する演算機能部、並びに、計測速度情報を速度計測装置2の外部へ出力する出力機能部を少なくとも備えている。
図5にある通り、アルミベース32は、速度計測装置2を鉄道車両Cの床面Sに取り付けブラケットを介して固定する固定孔36を備えると共に、速度計測装置2の放熱の機能を有している。また、アルミベース32には、ミリ波レーダモジュール1、周辺回路31を搭載した回路基板38、及びハウジング33が固定されている。ハウジング33は外部との接続に用いるコネクタ部33Aを有しており、ハウジング33の下端面はアルミベース32の溝32Bに嵌合して接着、固定されている。また、周辺回路31とコネクタ部33Aの電気的接続はワイヤボンディング34を用いて行われている。
カバー37は合成樹脂から作られており、中央付近にレンズ領域37A、37Bを形成している。このレンズ領域37A、37Bは、ミリ波レーダモジュール1の集束レンズ10から放射されるミリ波の指向性を集束効果によって更に鋭くさせる機能を備えている。レンズ領域37Aは平面状に形成され、またレンズ領域37Bはミリ波レーダモジュール1側に突出する形状に形成されている。これによって、カバー37とハウジング33に形成される空間を有効に利用している。
カバー37の下端面は、ハウジング33の溝33Bに嵌合して接着、固定されている。よって、ミリ波レーダモジュール1と周辺回路31はアルミベース32、ハウジング33、及びカバー37とにより雨水や埃からの保護が可能となっている。
図7は、速度計測装置2の概略の回路構成を示す図である。ミリ波レーダモジュール1内のMMICチップ15は主として発信器134、送信用増幅器110、アイソレータ119、受信用増幅器113、混合器112で構成される。アイソレータ119に接続されているポート120において、ミリ波帯信号の送信と受信が行なわれる。さらに給電線21により、ポート120と平面アンテナ22との間を接続し、信号伝達が行なわれる。
ミリ波レーダモジュール1の動作について以下に詳細に説明する。発振器134で生成された77GHz帯の高周波信号は送信用増幅器110で増幅された後、アイソレータ119を介して平面アンテナ22に伝搬されて、平面アンテナ22より空間へミリ波となって放射される。放射されたミリ波は集束レンズ10とレンズ機能を有するカバー37により集束されレールGに入射される。
入射されたミリ波はレールGで反射し、また、レールGとの対地速度に比例してドップラ効果により反射波の周波数が変化する。レールGで反射したミリ波はカバー37と集束レンズ10を通じて平面アンテナ22に入射する。
平面アンテナ22により受信された信号は、アイソレータ119により受信用増幅器113に伝搬される。この信号は受信用増幅器113により増幅され、混合器112で発振器134から出力される高周波信号と混合されIF(Intermediate Frequency)信号が生成され、演算回路201に入力される。
このIF信号の周波数がドップラ効果による周波数変化となる。演算機能部を構成する演算回路201の動作は、主にAD変換機能部201AでIF信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を高速フーリェ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理部201BによりIF信号の周波数を求め、次に速度変換機能部201Cで速さvに換算する。
ここで、ドップラ効果による周波数f(ドップラ周波数)は、光速をc、発振器から出力される信号の周波数をf(ミリ波送信周波数)、速さをv、ミリ波のレールGへの入射方向と軌道面との間の入射方向角度をθとすると、
Figure 0006507048
の関係式で表される。
そして、(1)式によると、右辺の分数項は定数と見做すことができ、ミリ波送信周波数fを76.5GHz、入射方向角度θを45°とすると、右辺の定数はおよそ100Hz/(km/h)となる。したがって、速度計測装置2では輸送車両の速度vが高速になると、ドップラ周波数fも比例して高くなる。
そして、演算回路201で算出された輸送車両の速度vを速度計測装置2から自動列車制御装置(ATC)601へ出力する構成となっている。ここで、自動列車制御装置(ATC)601は、列車の速度を地上からの信号・速度情報により、自動的にブレーキをかけたり、制限速度以下になればブレーキを緩めたりするものである。また、先行列車の位置に応じて生成される自列車の制限速度を超えないように速度を制御するものである。
次に、速度計測装置を鉄道車両の床面に搭載した従来の輸送車両のミリ波の反射について説明する。図13において、鉄道車両の床側の筐体骨格40に電動機の回転制御を行なうインバータ制御装置や空調制御装置等の車両機器41が吊り下げ設置されて露出されている。また、速度計測装置2は、支柱42a、42b、および梁42cとで構成された吊り下げ金具42に取付ブラケット43を介して取り付け固定されている。
速度計測装置2から放射されたミリ波は経路M11の経路を伝搬しレールGの地点Xで反射、散乱し、その一部が入射した経路M11とは逆方向の経路M12を伝搬して速度計測装置2に直接的に戻って受信される。この地点Xから直接的に戻る1次反射のミリ波のみが受信できれば正確な速度が計測できる。
しかしながら、実環境においては地点Xでミリ波は反射して反射角方向である経路M21aを伝搬し、鉄道車両の床面に到達する。ここで、上述したような床面から露出した車両機器41がある場合、車両機器41がミリ波の反射部材として機能する。このため、車両機器41の表面の地点Yaで或る角度を有してミリ波は反射し、その後に経路M22aを伝搬してレールGの地点Zaに角度αで入射する。この場合、車両機器41による反射方向の角度αは車両機器41の様々な形状等によって決まり、実質的には管理できないものである。そして、経路M22aでレールGに入射した後で反射した2次反射のミリ波は入射した経路とは逆方向の経路M23a、経路M24a、経路M25aを伝搬して速度計測装置2で受信される。
ここで、この2次反射のミリ波も速度vに応じてドップラ効果を起こすことになる。したがって、経路M22aとレールGとの間の入射方向角度αが最初に軌道面に入射した入射方向角度θと異なる場合、(1)式でわかるように2次反射のミリ波のドップラ効果による周波数の変化は1次反射のミリ波の周波数の変化と異なることになる。
速度計測装置2では最初の1次反射のミリ波と2次反射のミリ波を区別することができないため、高速フーリェ変換処理を行った際に、入射方向角度θと入射方向角度αが大きく異なる場合においては周波数領域上で2個の周波数が算出される、あるいは入射方向角度θと入射方向角度αがほぼ近い角度の場合においては周波数領域上で2個の異なる周波数が重なり、ピーク位置となる周波数が1次反射成分のみの周波数と異なる位置に出現して周波数変化fを正確に算出できず、いずれも計測誤差となる。
このような課題を解決するため、本実施例においては、軌道面から反射角方向に反射したミリ波が入射する鉄道車両Cの床面Sに、平面状の電磁波反射部材を配置した構成を提案するものである。これによれば、レールGから反射角方向に反射したミリ波が車両の床面に設けた平面状の電磁波反射部材によって予め決められた所定の角度で再び軌道面に入射し、ほぼ同じ経路で電磁波が戻ることにより、予期せぬ方向にミリ波が反射しないため計測誤差を軽減することが可能となる。
本実施例によれば、最初のレールGから反射角方向に反射したミリ波が、平面状の電磁波反射部材で反射角方向の角度を制御され、最初の軌道面に入射したミリ波の入射方向角度とほぼ同じになるように制御できる。
以下、本発明の第1の実施形態について図8を用いて説明する。本実施例では上述したような2次反射成分による計測誤差を低減する構成を提案するものである。
図8において、車両機器41の全体を覆うような電磁波反射部材44が鉄道車両Cの床面Sに固定されている。電磁波反射部材44は、平面板44cを支柱44a及び支柱44bを介して筐体骨格40から吊り下げて構成されている。ここで、平面板44cはレールGとほぼ平行になるように設置されている。したがって、平面板44cには、レールGから反射角方向に反射したミリ波が入射されるが、平面板44cによって予め決められた所定の角度、すなわち最初の入射方向角度θに近い角度で反射させて再びレールG側に入射させることが可能となる。
図8において、速度計測装置2から放射されたミリ波は経路M11を伝搬してレールGの地点Xで反射し、経路M21bを伝搬して平面板44cの地点Ybに入射する。ここで平面板44cはレールGとほぼ平行であるので、経路M21bと平面板44cとの間の入射方向角度は角度θとなる。
一方、平面板44cで反射角方向に伝搬するミリ波の経路M22bと平面板44cとの間の反射方向角度も角度θとなり、地点Ybで反射したミリ波は経路M22bを伝搬してレールGの地点Zbに入射する。図13で説明したように、このミリ波成分も速度vに応じてドップラ効果を起こすことになる。
経路M22bでレールGに入射して反射した2次反射のミリ波は入射した経路とは逆方向の経路M23b、経路M24b、経路M25bを伝搬して速度計測装置2で受信される。速度計測装置2では1次反射成分と2次反射成分を区別することができないが、1次反射成分と2次反射成分のレールGへの入射方向はほぼ同じであり、速度計測にはこれらの両方を用いることが可能となるため周波数fを正確に算出することが可能となる。
ここで、平面板44cは車両機器41をすべて覆うような形状となっているが、少なくとも経路M21bと経路M23bが交わる領域に平面板44cが位置していれば良いものである。したがって、平面板44cと速度計測装置2の配置関係は、速度計測装置2からのミリ波の入射方向角度θと、平面板44cとレールGとの間の距離によって決まる。
つまり、入射方向角度θが小さければ、平面板44cと速度計測装置2の間の距離は長くなり、平面板44cとレールGとの間の距離が長ければ、平面板44cと速度計測装置2の間の距離は長くなる。したがって、速度計測装置2は、ミリ波をレールGに対して斜め方向に照射した場合、その反射角方向に反射されたミリ波が平面板44cに向けて入射できるような位置で、床面Sに固定されていれば良いものである。
逆に速度計測装置2の配置位置を基準とした場合は、ミリ波をレールGに対して斜め方向に照射し、その反射角方向に反射されたミリ波が床面Sに交わる付近に平面板44cを配置すれば良いものである。いずれにしても、要は反射角方向に反射されたミリ波が平面板44cに向けて入射できれば良いものである。
また、鉄道車両Cの進行方向に沿った平面板44cの幅は、少なくともミリ波の入射方向及び反射方向を投影した範囲の幅を有していれば良いものである。これによってミリ波の伝搬経路を確保することができる。
また、電磁波反射部材44は、車両機器41の冷却や保守、管理の観点から平面板44c以外は柱状の支柱44a、44bを用いて側面を開放するようにしている。ただ、冷却や保守、管理の観点で問題なければ、電磁波反射部材44は箱状の密閉された容器を用い、車両機器41を覆うようにしても良いものである。この場合、平面板44cに該当する面は当然必要である。
また、速度計測装置2は図5に示すアルミベース32を取付ブラケット43に固定することで鉄道車両Cの床面Sに取り付けられており、このアルミベース32は、床面Sに所定の入射方向角度θを満足するように傾斜して取り付けられている。
このように、本実施例においては、レールGから反射角方向に反射したミリ波が車両の床面に設けた平面状の電磁波反射部材によって予め決められた所定の角度で再びレールGに入射し、ほぼ同じ経路で電磁波が戻るようになる。すなわち、最初のレールGから反射角方向に反射したミリ波が、平面状の電磁波反射部材で反射角方向の角度を制御され、最初の軌道面に入射したミリ波の入射方向角度とほぼ同じになるように制御できる。これにより、予期せぬ方向に電磁波が反射しないため計測誤差を軽減することが可能となる。
次に本発明の第2の実施形態について説明するが、本実施形態は、電磁波反射部材44を構成する平面板44cがレールGと平行関係を確保できない場合の対応方法を提案するものである。
図9に示すように、電磁波反射部材44は鉄道車両Cの床面Sに取り付けられるため、平面板44cとレールGとが平行関係になるように、平面板44cを維持することが困難な場合も想定される。この状態を図9に示しており、平面板44cは進行方向前側で下向きに傾いて取り付けられており、平面板44cの水平からの角度ずれを角度δとしている。
図9において、速度計測装置2から放射されたミリ波は経路M11を伝搬してレールGの地点Xで反射し、経路M21cを伝搬して平面板44cの地点Ycに入射する。ここで平面板44cは角度δだけ下側に傾いているので、地点Ycにおいて経路M21cと平面板44cとの間の角度、及び経路M22cと平面板44cとの間の角度は角度θ+δとなる。また、経路M22cとレールGとの間の角度は角度θ+2δとなる。
そして、経路M22cでレールGに入射して反射した2次反射のミリ波は入射した経路とは逆方向の経路M23c、経路M24c、経路M25cを伝搬して速度計測装置2で受信される。上述したように、平面板44cの傾きのため、地点Ycにおいて経路21cと平面板44cとの間の角度、及び経路22cと平面板44cとの間の角度は角度θ+δであり、また、経路22cとレールGとの間の角度は角度θ+2δとなる。
そして、この2次反射成分のドップラ効果による周波数fd2
Figure 0006507048
の関係式で表される。
速度計測装置2では1次反射のミリ波と2次反射のミリ波を区別することができないため、高速フーリェ変換処理を行った際に、(1)式で表現される周波数fと、(2)式で表現される周波数fd2の2個の異なる周波数が重なりピーク位置となる周波数が1次反射成分のみの周波数と異なる位置に出現して計測誤差となる。
ところで、図10に示すようにミリ波のレールGへの入射方向とレールGとの間の入射方向角度θが小さいほど、入射方向角度θの変化に対する定数の変化率が小さくなる。
そこで、上述した計測誤差を軽減するため、本発明者等は図10に示すように、ミリ波のレールGへの入射方向とレールGとの間の入射方向角度θが小さいほど、入射方向角度θの変化に対する定数の変化率が小さくなり、したがって、入射方向角度θが小さいほど計測誤差を吸収することができることに着目して以下の検討を行った。
図11に、平面板44cの水平からの角度δの変化を0.05°、0.1°、0.2°として、計測誤差を見積もった結果を示している。尚、角度δの変化が大きいほど計測誤差が大きくなるため、0.2°の場合を検討すれば良いものである。平面板44cの水平からの角度δの変化を0.2°とした場合、計測誤差を0.3%(例えば、鉄道車両が300km/hで走行する場合は1km/hの誤差が生じる)以内とするためには、レールGへの入射方向角度θを40°以下とする必要がある。
ただし、入射方向角度θをやみくもに小さくするとミリ波の伝搬距離が長くなり、伝搬による損失が大きくなるため速度計測装置2における受信強度が小さくなる。そこで、入射方向角度θを20°とすると、計測誤差は0.15%程度であり、入射方向角度θをこれ以上小さくしても誤差の改善効果は小さいものであった。このような検討結果から、入射方向角度θは20°≦θ≦40°が適切な範囲となることが判明した。
尚、速度計測装置2は取付ブラケット43に取り付けられて、入射方向角度θが20°≦θ≦40°の範囲に収まるように構成されている。このため、図5に示した速度計測装置2のアルミベース32が固定される取付ブラケット43の取付面を、入射方向角度θが20°≦θ≦40°の範囲に収まるように形成すれば良いものである。
また、実施例1にあるように、平面板44cがレールGと平行関係を維持されている場合であっても、入射方向角度θが20°≦θ≦40°の範囲に収まるように形成しても何ら差し支えないものである。例えば、何らかの原因によって平面板44cとレールGとの間の平行関係が損なわれても、上述した理由によって所定の計測誤差範囲に収めることが可能となる。
このように、本実施例によれば、アンテナから放射された電磁波の入射方向と軌道面の間の入射方向角度θを20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)の角度範囲に設定することによって、電磁波反射部材の平面部分と軌道面とが平行でなくても、所定の計測誤差範囲内で速度を計測することが可能となる。
ところで、速度計測装置2は取付ブラケット43によって、アンテナから放射された電磁波の入射方向と軌道面の間の入射方向角度θを20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)の角度範囲に設定するようにしているが、次のような構成によって入射方向角度θを設定することができる。
図12において、集束レンズ10の形状を平面アンテナ22から放射されたミリ波を上述した入射方向角度θになるように放射する形状に成形することで、入射方向角度θを設定することができる。すなわち、平面アンテナ22から放射されたミリ波は集束レンズ10を通過する過程でその進行方向が変更されて、上述の入射方向角度θで放射されることになる。この場合、カバー37のレンズ領域37A、37Bは、集束レンズ10からのミリ波の放射方向に位置することが必要であるので、カバー37の形状をこれに合わせたものとすれば良いものである。
そして、図12に示した構成であれば、基本的には取付ブラケット43を省略できるので、輸送車両によっては床面に取付ブラケット43を設けることができない場合であっても、容易に速度計測装置2を輸送車両の床面に取り付けることができる。尚、取付ブラケット43と併用することも当然可能である。
次に本発明の第3の実施形態について説明するが、本実施形態では速度計測装置を吊り下げ金具の内部に配置した点で実施例1と異なっている。
図14において、吊り下げ金具46は支柱46a、46b、および梁46cとで構成されており、この吊り下げ金具46の内部に形成した収納室47に速度計測装置2が収納されている。この収納室46は図面では示していないが、鉄板等の壁形成体によって周囲に壁が形成されており、これによって速度計測装置2を保護することができる。収納室47の下面には、速度計測装置2から照射されるミリ波が通過する開口部が形成されており、この開口部から実施例1に示す速度計測装置2と同様に、入射方向角度θでミリ波が進行方向に向けて斜め下方向に照射されている。したがって、本実施例も実施例1と同様の作用、効果を奏することが可能である。尚、この効果以外に、壁形成体によって速度計測装置2が保護されているため、鉄道車両の移動によって高速の飛来物が衝突しても速度計測装置2を損傷する恐れを少なくすることができる。
次に本発明の第4の実施形態について説明するが、本実施形態は、図3に示す収納室の開口部に保護部材を設置した点で実施例3と異なっている。
図15において、収納室47の下面には、速度計測装置2から照射されるミリ波が通過する開口部が形成されており、この開口部に合成樹脂板よりなる保護部材50が設置されている。この保護部材50はミリ波が透過可能な合成樹脂で形成されており、速度計測装置2が外部環境に曝露するのをなくすことによって、雨水や風塵等の汚染物の悪影響を受けないようにして信頼性の向上を図っている。また、保護部材50を透明な合成樹脂で形成すると、速度計測装置2を外部から目視できるので、速度計測装置の2の外観検査が容易になるという効果がある。尚、これ以外の効果は実施例3と同様である。
次に本発明の第5の実施形態について説明するが、本実施形態では電磁波反射部材を速度計測装置まで延長し、この延長された電磁波反射部材に速度計測装置を配置した点で実施例1と異なっている。
図16において、電磁波反射部材45が鉄道車両Cの床面Sに固定されている。電磁波反射部材45は、平面板45cを支柱45a及び支柱45bを介して筐体骨格40から吊り下げて構成されている。平面板45cは速度計測装置2を配置している領域まで延長されており、この領域の平面板45cに速度計測装置2が取り付けられている。そして、実施例1に示す速度計測装置2と同様に、入射方向角度θでミリ波が進行方向に向けて斜め下方向に照射されている。したがって、本実施例も実施例1と同様の作用、効果を奏することが可能である。また、この効果以外に電磁波反射部材と速度計測装置の吊り下げ金具が一体化されているため構成が簡単となる効果を奏することができる。
尚、上述した実施形態から把握することができる請求項以外の技術的思想は種々あるが、代表的なものを以下に記載する。
(1)電磁波を集束レンズによって集束して走行路面に対して照射し、これの反射波の周波数変化量を計測して前記輸送車両の速度を算出する速度計測装置を輸送車両の床面に取り付けた輸送車両において、輸送車両の床面に平面状の電磁波反射部材を設け、速度計測装置は、電磁波を走行路面に斜め方向に照射した時の反射角方向に反射された電磁波が、平面状の電磁波反射部材に向けて入射できるような位置で、前記床面に固定されていることを特徴とする。
(2)電磁波を集束レンズによって集束して走行路面に対して照射し、これの反射波の周波数変化量を計測して輸送車両の速度を算出する速度計測装置を輸送車両の床面に取り付けた輸送車両において、輸送車両の床面に平面状の電磁波反射部材を設け、速度計測装置は、電磁波を走行路面に斜め方向に照射した時の反射角方向に反射された電磁波が、平面状の電磁波反射部材に向けて入射できるような位置で、床面に固定され、更に、速度計測装置は、電磁波の前記走行路面への入射方向と走行路面の間のなす角度を20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)の範囲の入射方向角度を設定して輸送車両の前記床面に取り付けられていることを特徴とする。
(3)電磁波反射部材は走行路面にほぼ平行に配置された平面板から構成されていることを特徴とする。
(4)平面板は輸送車両の床面から吊り下げられ周囲が開放された平面板であることを特徴とする。
(5)速度計測装置は取付ブラケットを介して床面に固定されており、取付ブラケットによって入射方向角度が設定されていることを特徴とする。
(6)速度計測装置は、少なくとも、ミリ波帯、或いはマイクロ波帯の電磁波を発生する電磁波発生手段と、電磁波発生手段からの電磁波を放射するアンテナと、アンテナから放射される電磁波を集束する集束レンズとを備えたレーダモジュールをアルミベースとハウジングからなる収納空間に収納し、集束レンズに対向するようにハウジングに固定されたカバーとからなり、アルミベースを介して取付ブラケット取り付けられていることを特徴とする。
(7)輸送車両は軌道面を走行する鉄道車両であり、平面板は鉄道車両の床面から露出した車両機器を下側から覆うように配置されていることを特徴とする。
以上述べた通り、本発明によれば走行路面から反射角方向に反射した電磁波が入射する輸送車両の床面に、入射された電磁波を反射する平面状の電磁波反射部材を配置する構成とした。これによって、平面状の電磁波反射部材によってほぼ同じ経路で電磁波が戻ることにより、予期せぬ方向に電磁波が反射しないため計測誤差を軽減することができる。
更に、これに加えて、アンテナから放射された電磁波の入射方向と走行路面の間の入射方向角度θを20°以上、40°以下の角度範囲に設定した。これによって、電磁波反射部材の平面部分と走行路面とが平行でなくても、所定の計測誤差範囲内で速度を計測することができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ミリ波レーダモジュール、2…速度計測装置、5…走行路面、9…輸送車両床面部、10…集束レンズ、10A…曲面部、10B…平面部、11A、11B…フランジ、12A〜12D…位置あわせボス、14…キャビティ、15…MMICチップ、19、19A、19B、C…ワイヤボンディング、20…基板、21…給電線、22…平面アンテナ、23…配線、23A…パッド部、24…貫通孔、25A〜25D…レンズ搭載キャビティ、31…周辺回路、32…アルミベース、33…ハウジング、33A…コネクタ部、34…ワイヤボンディング、36…固定孔、37…カバー、37A、37B…レンズ領域、38…回路基板、40…筐体骨格、41…車両機器、42…吊り下げ金具、43…取付ブラケット、44…電磁波反射部材、44c…平面板、45…電磁波反射部材、45c…平面板、46…吊り下げ金具、47…収納室、50…保護部材、110…送信用増幅器、112…混合器、113…受信用増幅器、119…アイソレータ、120…ポート、134…発信器、201…演算回路、C…鉄道車両、G…レール、S…鉄道車両の床面、601…自動列車制御装置(ATC)

Claims (5)

  1. 輸送車両に搭載され、電磁波を集束レンズによって指向性を有してレールに対して照射し、これの反射波の周波数の変化量を計測して前記輸送車両の速度を算出する速度計測装置と、前記速度計測装置で算出した速度が入力される鉄道車両制御装置と、備えた鉄道車両制御システムにおいて、
    前記速度計測装置は、前記電磁波を前記輸送車両の進行方向に向かって前記レールに対して斜め下方向に照射し、その入射経路と逆方向の経路で戻る一次反射成分と、反射角方向に反射された前記電磁波が、前記輸送車両の床面に設けられ、前記レールにほぼ平行に配置された平面状の形状を有する電磁波反射部材としての平面板に向けて入射し、更にその反射角方向に反射された前記電磁波が前記レールに再び入射し、この入射経路と逆方向の経路で戻る二次反射成分とを計測できる位置で、前記床面に固定され、
    更に、前記速度計測装置は、前記電磁波の前記レールへの入射方向と前記レールの間のなす角度を20°以上、40°以下(20°≦θ≦40°)の範囲の入射方向角度を設定して前記輸送車両の前記床面に取り付けられていることを特徴とする鉄道車両制御システム。
  2. 請求項1に記載された鉄道車両制御システムにおいて、
    前記輸送車両の前記床面には、前記速度計測装置を収納して保護すると共に、前記電磁波を照射する開口部を備えた収納室が設けられており、前記収納室に配置された前記速度計測装置からの前記電磁波は、前記収納室に形成された前記開口部から前記レールに向けて照射されることを特徴とする鉄道車両制御システム。
  3. 請求項2に記載された鉄道車両制御システムにおいて、
    前記収納室の前記開口部には、前記電磁波を通過させる保護部材が配されていることを特徴とする鉄道車両制御システム。
  4. 請求項1に記載された鉄道車両制御システムにおいて、
    前記平面板は前記輸送車両の前記床面から吊り下げられ、側面が開放された平面板であることを特徴とする鉄道車両制御システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された鉄道車両制御システムにおいて、
    前記速度計測装置は、少なくとも、ミリ波帯、或いはマイクロ波帯の電磁波を発生する電磁波発生手段と、前記電磁波発生手段からの前記電磁波を放射するアンテナと、前記アンテナから放射される前記電磁波を集束する集束レンズとを備えたレーダモジュールをアルミベースとハウジングからなる収納空間に収納し、前記集束レンズに対向するように前記ハウジングに固定されたカバーとからなり、前記アルミベースを介して前記輸送車両の前記床面に取り付けられていることを特徴とする鉄道車両制御システム。
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