JP6506959B2 - 廃油濾過装置 - Google Patents

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Description

この発明は、潤滑油、作動油等の使用済み機械油を、一時的に貯めた貯留タンクから、廃油処理に向けてタンク外部に吐出を行うポンプの上流側で、使用済み機械油に混入した異物を除去する廃油濾過装置に関する。詳しくは、例えば、鉄道車両、重機等に用いられていた使用済み機械油と混ざった異物を除去するフィルタのメンテナンスの向上を図った廃油濾過装置に関する。
鉄道車両の定期メンテナンスでは、台車の分解工程において、軸箱やギヤボックスに充填されている使用済み潤滑油(使用済み機械油)が、軸箱等内から抜き取られ、図15に示すように、配管2,12A,3を通じて工場内の地下ピットUPにある貯留タンク5に一時的に貯められる。使用済み潤滑油は、この貯留タンク5に一定量に達するまで貯められると、貯留タンク5の蓋部に配置したポンプ6により、貯留タンク5内の使用済み潤滑油が吸い上げられて、廃油処理を行う次工程に向けた配管内に吐出される。
使用済み潤滑油には、軸箱やギヤボックス内で駆動するギヤ等から経時的に生じる摩耗粉(鉄粉等)が多く含まれているため、使用済み潤滑油が流れる管路には、サクションフィルタ10が、ポンプ6近傍の上流側に設けられ、摩耗粉を濾過することにより、ポンプ6の損傷を抑制している。このサクションフィルタ10は、濾過時の使用済み潤滑油の圧力に基づいて、目詰まり状態を確認できるインジケータ16を備えている。なお、このような使用済み潤滑油に係る廃油処理の前工程(従来の廃油処理の前工程)は、公然実施されている技術であるので、先行技術文献を開示しない。
ところで、天ぷら油、揚げ油等のフライオイルは一般的に、その使用によって生じる油の劣化成分、揚げかす等の不要成分を、フィルタで濾過して除去した後に再利用される。その濾過装置の一例である特許文献1には、フライヤーの下方に設置した金網に、その上方から使用済みフライオイルを下方に通すことにより、不要成分を金網上で回収し、金網を通過した濾過後のフライオイルを再利用する技術が開示されている。
特開2011−255079号公報
しかしながら、従来の廃油処理の前工程では、以下の問題があった。貯留タンク5に流入した使用済み潤滑油がポンプ6で吸引されるまでの間に、使用済み潤滑油に混じる摩耗粉の中には、貯留タンク5の底に沈殿するものもあるが、摩耗粉は、ポンプ6の吸引により、サクションフィルタ10内のエレメントで濾過される。サクションフィルタ10は、使用済み潤滑油を濾過するエレメントの表面積が元々小さいところに、ポンプ6近傍上流側の配管上に配置されているため、サクションフィルタ10内を流れる摩耗粉が、ポンプ6の吸引力を大きく受けて、エレメントに吸着される。これにより、サクションフィルタ10における濾過効率は、一時的に高くなるものの、エレメントの目詰まりが早期に発生して、フィルタのメンテナンスの頻度が高くなってしまう問題がある。しかも、メンテナンスの度に、作業者は、自身の作業を一時中断し、床蓋を開けて地下ピットUP内に入ってから、インジケータ16を確認することにより、エレメントの目詰まり状態を把握してメンテナンスを行わなければならないため、メンテナンス作業が煩雑で、その作業性も悪い。
他方、廃油処理の前工程で、サクションフィルタのエレメントに代えて、特許文献1のように、金網を用い、摩耗粉が混じった使用済み潤滑油を、金網を通じて摩耗粉を濾過しようとしても、金網が使用済み潤滑油に浸った状態になっており、使用済み潤滑油に透明度は全くない。そのため、作業者は、金網の目詰まり状態を簡単に確認できないばかりか、摩耗粉が混じった使用済み潤滑油を、金網で単に濾過しても、長期間、摩耗粉を持続的に濾過することができないため、フィルタのメンテナンス頻度は低くならず、フィルタのメンテナンス作業は改善されない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、使用済み機械油に異物が混じった廃油をフィルタで濾過するのにあたり、メンテナンスの頻度を低減すると共に、メンテナンスを容易に行うことができる廃油濾過装置を提供することを目的とする。
本発明に係る廃油濾過装置は、上記目的を達成するため、以下の構成を有する。
(1)使用済み機械油に異物が混じった廃油を貯める貯留タンクと、該貯留タンク内の廃油を吸引して外部に吐出するポンプと、貯留タンクから吸引した廃油に含む異物をポンプの流入側流路内で濾過するサクションフィルタと、を有する廃油濾過装置において、前記貯留タンクに流入する前に、廃油を流す供給管の吐出口から、大気圧下で自由流下した廃油を、前記吐出口の断面積より大きい表面積で形成された濾過材のメッシュに流して異物を濾過するプレフィルタを備え、前記プレフィルタは、前記濾過材に流された廃油を収容する廃油受け部を有し、前記廃油受け部の上方が開口され、前記廃油受け部の開口には、前記濾過材が、外部から視認可能な位置に前記メッシュを配置した状態で、保持されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する廃油濾過装置において、前記プレフィルタは、前記濾過材の前記メッシュに向けて流された廃油を、前記濾過材の外側から前記廃油受け部の底部に流すオーバーフロー部を有していること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載する廃油濾過装置において、前記プレフィルタの前記濾過材は、金網であること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する廃油濾過装置において、前記使用済み機械油は、鉄道車両で使用されていた作動油、または潤滑油であること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明の廃油濾過装置の作用・効果について説明する。
(1)使用済み機械油に異物が混じった廃油を貯める貯留タンクと、該貯留タンク内の廃油を吸引して外部に吐出するポンプと、貯留タンクから吸引した廃油に含む異物をポンプの流入側流路内で濾過するサクションフィルタと、を有する廃油濾過装置において、貯留タンクに流入する前に、廃油を流す供給管の吐出口から、大気圧下で自由流下した廃油を、吐出口の断面積より大きい表面積で形成された濾過材のメッシュに流して異物を濾過するプレフィルタを備え、プレフィルタは、濾過材に流された廃油を収容する廃油受け部を有し、廃油受け部の上方が開口され、廃油受け部の開口には、濾過材が、外部から視認可能な位置にメッシュを配置した状態で、保持されていること、を特徴とするので、供給管から供給される廃油が、大気圧下で、吐出口から自由流下して、プレフィルタの濾過材のメッシュに流れると、このメッシュを通過しようとするときの廃油の流速は、例えば、0.5MPa等の圧力下にあるサクションフィルタ内の流路で、エレメントのメッシュを強制的に通過しようとするときの廃油の流速より、低速となる。そのため、低速でメッシュに流れ落ちた廃油の異物は、濾過材のメッシュを強制的に通過しようとはせず、濾過材で積極的に捕捉され易くなる。特に、プレフィルタにおいて、異物を濾過する濾過材全体の表面積が、サクションフィルタのエレメントの表面積より大きくなっていれば、異物が、プレフィルタの濾過材で、一層効率良く捕捉できる。
それ故に、プレフィルタの濾過材を通過した廃油に含まれる異物は、供給管から供給された廃油に含まれる異物の量よりかなり少なくなり、貯留タンクの底に沈殿する分の異物量の考慮に拘わらず、サクションフィルタで濾過する異物の絶対量は少なくなる。そのため、サクションフィルタにおけるメンテナンスの頻度は低減する。また、プレフィルタが、サクションフィルタへの依存を小さくして、エレメントに吸着させる異物の濾過負荷を低減することができるため、サクションフィルタにおいて、異物によりエレメントに生じる目詰まりの頻度が、プレフィルタを設置していない従来の廃油濾過装置に比して、低減することができる。また、作業者は、地下ピットに入らなくても、建屋内床面から、プレフィルタの濾過材を見て、濾過材の目詰まり状態を容易に確認することもできるため、作業性は向上する。加えて、濾過材と廃油受け部との着脱を簡単に行うことができるため、濾過材の交換や、濾過材のメッシュの清掃や浄化等のメンテナンス作業が容易にできる。
従って、本発明の廃油濾過装置では、使用済み機械油に異物が混じった廃油を、サクションフィルタとプレフィルタで濾過するのにあたり、フィルタのメンテナンスの頻度を低減すると共に、そのメンテナンスを容易にすることができる、という優れた効果を奏する。
(2)プレフィルタは、濾過材のメッシュに向けて流された廃油を、濾過材の外側から廃油受け部の底部に流すオーバーフロー部を有していること、を特徴とするので、濾過材のメッシュが、異物で目詰まりした状態になっているところに、廃油がプレフィルタに供給され続けても、その廃油は、プレフィルタの設置床面に溢れ出すことなく、貯留タンクに移送することができる。
(3)プレフィルタの濾過材は、金網であること、を特徴とするので、金網に付着した異物が、目視によって簡単に確認できる上、金網に付着した異物は、フラッシング等により簡単に取り除くことができ、金網の再利用が容易である。そのため、金網は、作業者にとって使い勝手の良い濾過材となり得る。しかも金網は安価である。
(4)使用済み機械油は、鉄道車両で使用されていた作動油、または潤滑油であること、を特徴とするので、粘性が比較的高い使用済み機械油に混じって、摩耗粉等の異物が、様々な粒子の大きさで大量に含まれているが、このような異物を濾過する場合でも、プレフィルタが、前もって異物を積極的に濾過できるため、異物の濾過にあたり、サクションフィルタへの依存が小さくなって、濾過を行う負荷を低減することができる。
実施形態に係る廃油濾過装置を、上方から見た平面図である。 図1に示す廃油濾過装置の正面図である。 図1に示す廃油濾過装置を、左側から見た側面図である。 図3中、液面レベルセンサを拡大して示す説明図である。 図1に示す廃油濾過装置のサクションフィルタの内部構造の説明図である。 図1に示す廃油濾過装置のプレフィルタの正面図である。 図6に示すプレフィルタの側面図である。 図6に示すプレフィルタの廃油受け部を、上方から見た平面図である。 図6に示すプレフィルタのフィルタエレメントを、上方から見た平面図である。 図9中、A−A矢視位置から見たフィルタエレメントの側面図である。 図8に示すプレフィルタの廃油受け部にフィルタエレメントを取付けた状態を示す平面図である。 図11に示すプレフィルタに、廃油が流れている様子を示す説明図である。 図12に示すプレフィルタにおいて、廃油が金網を通じて排出管に流れる様子を模式的に示す説明図である。 図12に示すプレフィルタにおいて、廃油がオーバーフロー部を通じて排出管に流れる様子を模式的に示す説明図である。 従来技術に係る廃油濾過装置の説明図である。
(実施形態)
以下、本発明に係る廃油濾過装置について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態の廃油濾過装置は、例えば、新幹線、在来線等で使用される鉄道車両を対象にした定期メンテナンスで、台車を分解して、軸箱やギヤボックス等に充填されていた使用済み潤滑油や作動油等(使用済み機械油)を、抜き取って工場内の地下ピットにある貯留タンクに一時的に貯めた後、貯留タンクから廃油処理に向けて廃油を移送する工程で用いられる。図1は、実施形態に係る廃油濾過装置を、上方から見た平面図であり、その正面図を図2に、この装置を左側から見た側面図を図3に、それぞれ示す。
図2に示すように、軸箱やギヤボックス等から抜き取られた廃油50は、図示しない注入口より、建屋内床面FLより低位置の地下ピットUPに配管された供給管2内に流される。廃油50には、使用済み機械油51に異物52が混じっており、使用済み機械油51は、軸箱やギヤボックス等に充填されていた潤滑油等が経年劣化して汚れた状態になったものである。使用済み機械油51の使用前状態にある機械油は、本実施形態では、「ISO規格において、粘度グレードVG68、40℃時の中点粘度61.2(cSt)<min.>、40℃時の動粘度限界74.8(cSt)<max.>」に相当する比較的粘度が高い潤滑油や作動油である。
異物52は、台車において、軸箱内で車軸の回転に伴って生じる摩耗粉、ギヤボックス内でギヤ同士の噛み合いにより生じた摩耗粉、ギヤボックスのケースでキャビテーションエロージョンにより生じる金属粉等で、使用済み機械油51以外の不純物である。軸箱やギヤボックスから抜き取り取られる使用済み潤滑油(使用済み機械油51)は、例えば、車軸1軸あたり10Lで、車軸2軸の台車1つで20L、車両1両で計40L等の容量である。
地下ピットUPのピット内床面DLには、2つの架台8A,8Bと1つの貯留タンク5が設置されている。貯留タンク5は、消防法で定める指定数量以下の範囲内で、少量危険物として廃油50を一時的に貯める直方体形状のタンクで、本実施形態では、最大貯蔵容積が500Lのタンクである。2系統に並列配管された各供給管2は、ストレート管により、ピット内床面DLに沿って水平に配管され、断面積S1の吐出口2Aを下向きに配置したエルボが、各供給管2の端部に接続されている。
架台8Aには、後述する2つのプレフィルタ20がそれぞれ、供給管2の吐出口2Aから高低差H(本実施形態では、H=100〜150mm程度)を有して設置されている。並列に配管された流入側配管3,3は、各プレフィルタ20の排出管27の管内と、貯留タンク5内の上方位置にある流入側配管吐出口3A内との間を連通し、貯留タンク5寄りに下がった傾斜姿勢で、架台8A,8Bに支持されている。
貯留タンク5の蓋には、ポンプ6が配置されている。ポンプ6は、貯留タンク5内に貯められた廃油50を吸い上げて、ポンプ流出側管6Bから、ドラム缶に収容する等の廃油処理工程に向けた流出側配管4に吐出する。このポンプ6は、本実施形態では、出力0.75kW、吐出量21L/min.等の仕様で構成された周知のギヤポンプである。ポンプ6は、廃油濾過装置1に配設された制御盤7と電気的に接続されており、ポンプ6の作動ON/OFFは、制御盤7で制御される。
また、貯留タンク5には、下限液面レベル用の液面レベルセンサ9Lと、上限液面レベル用の液面レベルセンサ9Hが、各2つ取り付けられ、制御盤7と電気的に接続されている。液面レベルセンサ9L、9Hは共に、本実施形態では、周知のフロート式のスイッチである。貯留タンク5内の廃油50が貯留量80Lより少ないと、液面レベルセンサ9Lにより、ポンプ6の作動が自動停止され、あるいはポンプ6は作動しない。一方、貯留タンク5内の廃油50が、貯留量400Lになると、液面レベルセンサ9Hにより、図示しないランプが点灯して作業者に報知され、最大貯蔵容積に近い貯留量480Lを超えると、図示しないブザーが鳴って警報が出され、作業者に通報される。
貯留タンク5の蓋には、サクションフィルタ10が、ポンプ6の上流側流路に設けられている。図5は、サクションフィルタ10の内部構造の説明図である。サクションフィルタ10は、図5に示すように、入力ポート11と出力ポート12とを繋ぐフィルタ内流路13に配置されるエレメント14と、フィルタ内流路13を流れる流体に対し、エレメント14内外の差圧の大きさを、指示先のマーカー帯色の違いで識別するインジケータ16と、を有している。
エレメント14は、例えば、直径約6.7cm、高さ約10cm、表面積S2=約352cm(エレメント14全体が仮想的な面と見なして算出)等の略円筒形状で、ステンレス製で構成されたメッシュ構造の濾過材であり、このエレメント14の最高使用圧力は1MPaである。また、エレメント14の開孔15の大きさは、本実施形態では、ポンプ6の性能に合わせた60メッシュ(目開き250μm程度)である。マーカー帯色は、10kPa以下、13kPa以下、15kPa以下、20kPaの4つに分類され、流体の差圧が20kPaに達すると、エレメント14の目詰まりを検出してポンプ6を停止させる保護回路が作動する構成となっている。
サクションフィルタ10は、その入力ポート11に接続したフィルタ流入側管10Aを、貯留タンク5の底面に向けて鉛直方向に配管すると共に、出力ポート12とポンプ流入側管6Aとを接続して、このポンプ6と連通している。サクションフィルタ10は、ポンプ6により貯留タンク5から吸引された廃油50に含む異物52を、エレメント14で濾過することで、異物52が、ポンプ6内に流れ込むのを防ぎ、異物52によるギヤの損傷のほか、ギヤとポンプケースとの間に異物52の噛み込みが抑制されている。
次に、プレフィルタ20について説明する。図6は、廃油濾過装置のプレフィルタの正面図であり、その側面図を図7に示す。図8は、プレフィルタの廃油受け部を、上方から見た平面図である。図9は、プレフィルタのフィルタエレメントを、上方から見た平面図であり、図9中、A−A矢視位置から見たフィルタエレメントの側面図を、図10に示す。図11は、廃油受け部にフィルタエレメントを取付けた状態を示す平面図である。
プレフィルタ20は、2つ設置されているが、双方の仕様は同じである。プレフィルタ20は、貯留タンク5に流入する前に、供給管2の吐出口2Aから、大気圧下で自由流下した廃油50を、吐出口2Aの断面積S1より大きい表面積S3で形成された金網31(濾過材)の開孔32(メッシュ)に流して異物52を濾過する。具体的には、プレフィルタ20は、フィルタエレメント30と、このフィルタエレメント30の金網31に流された廃油50を収容する廃油受け部21とを有している。図6〜図8に示すように、廃油受け部21は、外形が長方形に形成された底部22と、底部22の長辺に沿う第1側部23,23と、短辺に沿う第2側部24,24と、第1側部23,23と第2側部24,24とで囲まれた上方を開口した開口20Sを有する有底箱状に形成されている。
プレフィルタ20は、架台8Aに、各第2側部24の端部に設けたフランジ25をボルト締めで固定して取り付けられている。底部22の外側には、排出管27が連接され、底部22と排出管27との接続部が、排出口26として連通し、廃油50は、廃油受け部21から排出口26を通じて排出管27に流れる。フィルタエレメント30は、廃油受け部21の開口20Sに、外部から視認可能な位置に金網31の開孔32を配置した状態で、廃油受け部21に載置して保持される。フィルタエレメント30は、廃油受け部21において、底部22と平行に配置される1つの金網31と、各第1側部23にそれぞれ平行に配置される2つの金網31と、各第2側部24にそれぞれ平行に配置される2つの金網31の計5つの金網31を有している。
金網31は、例えば、ステンレス製等の金属製で構成されたメッシュ構造の濾過材であり、金網31の開孔32の大きさは、本実施形態では、サクションフィルタ10のエレメント14と同様、60メッシュ(目開き250μm程度)で、5つの金網31の全体の表面積S3は約700cmである。なお、表面積S3とは、1つの金網31を仮想的な平面と見なした場合の面積を、5つ分加算した和の総面積を意味する。
フィルタエレメント30は、五面の金網31の周囲を保持し固定する額縁形状の枠として、底部枠と、4つの側部枠(第1側部枠34,34と第2側部枠35,35)とを有する保持部33を備えている。保持部33は、廃油受け部21の第2側部24に係留可能な取手36を第2側部枠35,35に有し、廃油受け部21の第1側部23に沿って配置される第1側部枠34,34で、第2側部枠35,35の両端部より内側に凹設した凹部37,37を有している。これにより、フィルタエレメント30が廃油受け部21に載置された状態では、オーバーフロー部28が、廃油受け部21の第1側部23と、この第1側部23に沿う保持部33の第1側部枠34との間に、それぞれ形成される。作業者は、取手36を把持し、廃油受け部21へのフィルタエレメント30の着脱を行う。
図12は、プレフィルタに、廃油が流れている様子を示す説明図である。図13は、図12に示すプレフィルタにおいて、廃油が金網を通じて排出管に流れる様子を模式的に示す説明図であり、廃油がオーバーフロー部を通じて排出管に流れる様子を模式的に示す説明図を、図14に示す。
廃油50が、供給管2の吐出口2Aからプレフィルタ20に供給されると、図12に示すように、5つの金網31は、廃油50に浸されることなく外部に晒されている。そして、廃油50は通常、フィルタエレメント30の金網31を通じて、排出管27、流入側配管3を流れて、貯留タンク5に貯められる(図13に示す矢印F1から矢印F3に向けた流れ)。その一方、万一、フィルタエレメント30の金網31が、異物52で目詰まりした状態になっていたとき、供給管2の吐出口2Aからプレフィルタ20に供給される廃油50は、金網31を避けて貯留タンク5に流れるよう、金網31の外側にあるオーバーフロー部28を通じて、廃油受け部21の底部22に流れ、排出管27、流入側配管3を流れて、貯留タンク5に貯められる(図14に示す矢印F2から矢印F3に向けた流れ)。
本実施の形態に係る廃油濾過装置1によれば、使用済み機械油51に異物52が混じった廃油50を貯める貯留タンク5と、この貯留タンク5内の廃油50を吸引して外部に吐出するポンプ6と、貯留タンク5から吸引した廃油50に含む異物52をポンプ6のポンプ流入側管6Aの流路内で濾過するサクションフィルタ10と、を有する廃油濾過装置1において、貯留タンク5に流入する前に、廃油50を流す供給管2の吐出口2Aから、大気圧下で自由流下した廃油50を、吐出口2Aの断面積S1より大きい表面積S3で形成された金網31の開孔32に流して異物52を濾過するプレフィルタ20を備え、プレフィルタ20は、金網31に流された廃油50を収容する廃油受け部21を有し、廃油受け部21の上方が開口され、廃油受け部21の開口20Sには、金網31が、外部から視認可能な位置に開孔32を配置した状態で、保持されていること、を特徴とする。この特徴により、プレフィルタ20のフィルタエレメント30では、金網31の開孔32が、サクションフィルタ10のエレメント14の開孔15と同じ大きさとなっているものの、プレフィルタ20とサクションフィルタ10では、異にした濾過特性を互いに補完し合って、プレフィルタ20により、サクションフィルタ10による濾過負荷が低減できる。そのため、作業者が床蓋を開けて地下ピットUP内に入り、サクションフィルタ10の目詰まり状態をインジケータ16で確認する作業の頻度が、低減されると共に、プレフィルタ20の目詰まり状態について、作業者は、金網31に付着する異物52を、建屋内床面FLからでも目視で確認できるため、フィルタのメンテナンスの作業性は向上する。
すなわち、供給管2から供給される廃油50は、大気圧下で、断面積S1の吐出口2Aから自由流下して、プレフィルタ20のフィルタエレメント30の金網31に流れると、金網31を通過しようとするときの廃油50の流速は、例えば、0.5MPa程度の圧力下にあるサクションフィルタ10のフィルタ内流路13で、エレメント14の開孔15を強制的に通過しようとするときの廃油50の流速より、低速となる。しかも、プレフィルタ20において、異物52を濾過する金網31全体の表面積S3は、サクションフィルタ10のエレメント14の表面積Sより、約2.0倍も大きくなっている。そのため、低速で金網31に流れ落ちた廃油50の異物52は、金網31の開孔32を強制的に通過しようとはせず、金網31で積極的に捕捉され易くなる。それ故に、金網31を通過した廃油50に含まれる異物52は、供給管2から供給された廃油50に含まれる異物52の量よりかなり少なくなり、貯留タンク5の底に沈殿する分の異物52の考慮に拘わらず、サクションフィルタ10で濾過する異物52の絶対量は少なくなる。特に、サクションフィルタ10のフィルタ内流路13を流れる異物52は、ポンプ6の吸引力を大きく受けて強制的にエレメント14に吸引されるため、エレメント14の開孔15と同じような大きさの異物52は、開孔15を素通りする蓋然性も高くなる。しかしながら、プレフィルタ20の金網31が、異物52を積極的に捕捉し、サクションフィルタ10で異物52を濾過する割合が減るため、廃油濾過装置1全体としての異物52の濾過精度は高まる。
また、プレフィルタ20が、サクションフィルタ10への依存を小さくして、エレメント14に吸着させる異物52の濾過負荷を低減することができるため、サクションフィルタ10において、異物52によりエレメント14に生じる目詰まりの頻度が、プレフィルタ20を設置していない従来の廃油濾過装置に比して、低減することができる。また、作業者は、地下ピットUPに入らなくても、建屋内床面FLから、プレフィルタ20のフィルタエレメント30を見て、金網31の目詰まり状態を容易に確認することもできるため、作業性は向上する。加えて、フィルタエレメント30と廃油受け部21との着脱を簡単に行うことができるため、フィルタエレメント30の交換や、金網31の清掃や浄化等のメンテナンス作業が容易にできる。
従って、本実施形態の廃油濾過装置1によれば、使用済み機械油51に異物52が混じった廃油50を、サクションフィルタ10とプレフィルタ20で濾過するのにあたり、フィルタのメンテナンスの頻度を低減すると共に、メンテナンスを容易に行うことができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態の廃油濾過装置1では、プレフィルタ20は、金網31の開孔32に向けて流された廃油50を、金網31の外側から廃油受け部21の底部22に流すオーバーフロー部28を有していること、を特徴とするので、金網31の開孔32が、異物52で目詰まりした状態になっているところに、廃油50が、供給管2からプレフィルタ20に供給され続けても、その廃油50は、ピット内床面DLに溢れ出すことなく、貯留タンク5に移送することができる。
また、本実施形態の廃油濾過装置1では、プレフィルタ20の濾過材は、金網31であること、を特徴とするので、金網31に付着した異物52が、目視によって簡単に確認できる上、金網31に付着した異物52は、フラッシングにより簡単に取り除くことができ、金網31の再利用が容易である。そのため、金網31は、作業者にとって使い勝手の良い濾過材となり得る。しかも金網31は安価である。
また、本実施形態の廃油濾過装置1では、使用済み機械油51は、鉄道車両で使用されていた作動油、または潤滑油であること、を特徴とするので、粘性の高い使用済み機械油51に混じって、摩耗粉等の異物52が、様々な粒子の大きさで大量に含まれているが、このような異物52を濾過する場合でも、プレフィルタ20が、前もって異物52を積極的に濾過できるため、異物52の濾過にあたり、サクションフィルタ10への依存が小さくなって、エレメント14に吸着させる異物52の濾過負荷を低減することができる。特に、例えば、走行距離60万km等に達すると行われる鉄道車両の定期メンテナンスでは、鉄道車両で使用されている作動油や潤滑油は、かなり劣化した状態の使用済み機械油51になっており、この使用済み機械油51には、摩耗粉等の異物52が、粒子の細かなものから、大きなものまで、大量に含まれている。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、液面レベルセンサ9L、9Hを、周知のフロート式のスイッチとしたが、貯留タンク内の廃油の液位を検知するセンサは、フロート式のスイッチの他に、例えば、超音波式液面検知センサ、静電容量式液面検知センサ等、貯留タンク内の廃油の液位を検知できるものであれば良い。
(2)また、実施形態では、プレフィルタ20の金網31の開孔32を、サクションフィルタ10のエレメント14の開孔15と同じ大きさにしたが、プレフィルタの濾過材のメッシュは、サクションフィルタのエレメントのメッシュより、粗くしても良い。
(3)また、実施形態では、プレフィルタ20の金網31の開孔32と、サクションフィルタ10のエレメント14の開孔15を、何れも60メッシュとしたが、プレフィルタの濾過材のメッシュや、サクションフィルタのエレメントのメッシュは、実施形態に限定されるものでなく、濾過する異物の大きさに対応させて適宜変更可能である。
1 廃油濾過装置
2 供給管
2A 吐出口
S1 (吐出口の)断面積
5 貯留タンク
6 ポンプ
10 サクションフィルタ
20 プレフィルタ
20S 開口
21 廃油受け部
22 底部
28 オーバーフロー部
31 金網(濾過材)
32 開孔(メッシュ)
S3 (金網の)表面積
50 廃油
51 使用済み機械油
52 異物

Claims (4)

  1. 使用済み機械油に異物が混じった廃油を貯める貯留タンクと、該貯留タンク内の廃油を吸引して外部に吐出するポンプと、貯留タンクから吸引した廃油に含む異物をポンプの流入側流路内で濾過するサクションフィルタと、を有する廃油濾過装置において、
    前記貯留タンクに流入する前に、廃油を流す供給管の吐出口から、大気圧下で自由流下した廃油を、前記吐出口の断面積より大きい表面積で形成された濾過材のメッシュに流して異物を濾過するプレフィルタを備え、
    前記プレフィルタは、前記濾過材に流された廃油を収容する廃油受け部を有し、前記廃油受け部の上方が開口され、前記廃油受け部の開口には、前記濾過材が、外部から視認可能な位置に前記メッシュを配置した状態で、保持されていること、
    異物を濾過する前記プレフィルタの前記濾過材全体の表面積は、前記サクションフィルタの濾過材の表面積より、約2.0倍も大きいこと、
    を特徴とする廃油濾過装置。
  2. 請求項1に記載する廃油濾過装置において、
    前記プレフィルタは、前記濾過材の前記メッシュに向けて流された廃油を、前記濾過材の外側から前記廃油受け部の底部に流すオーバーフロー部を有していること、
    を特徴とする廃油濾過装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する廃油濾過装置において、
    前記プレフィルタの前記濾過材は、金網であること、
    を特徴とする廃油濾過装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する廃油濾過装置において、
    前記使用済み機械油は、鉄道車両で使用されていた作動油、または潤滑油であること、
    を特徴とする廃油濾過装置。
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