以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態に示すアクセスシステムとアクセスネットワークはLTE、WLAN、WiMAXなどを示す情報である。
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システムの概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システムは、UE(移動局装置)10と、IP移動通信ネットワーク5Aと、ANDSF20(Access Network Discovery and Selection Function)とから構成される。
IP移動通信ネットワーク5Aは、例えば、コアネットワークであっても良いし、ブロードバンドネットワークであっても良い。コアネットワークは、後で詳細に説明するように、移動通信事業者(Mobile Operator)が運用するIP移動通信ネットワークのことである。
また、ブロードバンドネットワークは、広帯域の通信を実現する有線アクセスネットワークであり、例えばADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバー等によって構築される。ただし、これに限らずWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線アクセスネットワークであっても良い。
UE10は、LTEやWLANまたは、WiMAXに接続する移動通信端末であり、3GPP LTEの通信インタフェースやWLANの通信インタフェース、WiMAXの通信インタフェースなどを搭載して接続することにより、IP移動通信ネットワーク5Aへ接続することが可能である。
ANDSF20は、移動通信事業者により設定されるポリシーの管理を行うサーバ装置である。ポリシーは、UE10がLTEやWLANなどの無線アクセスシステムを用いて確立する通信路の切り替えなどの、通信路の使用方法に関連した情報であってよい。なお、本実施形態におけるANDSF20は、H−PLMNによる運用、管理が行われるサーバ装置であってよい。ここで、H−PLMNは、UE10が契約する移動通信事業者もしくは移動通信事業者網を識別する識別情報であってよい。
また、ANDSF20は、IP移動通信ネットワーク5Aへ有線回線などを利用して接続される。例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバーなどによって構築される。ただし、これに限らずLTE(Long Term Evolution)や、WLAN(Wireless LAN)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線アクセスネットワークであっても良い。
[1.1.1 IP移動通信ネットワークの構成例]
次に、IP移動通信ネットワーク5Aの構成例を、図2を用いて説明する。IP移動通信ネットワーク5Aは通信事業者が運用するコアネットワークであってよく、図2にIP移動通信ネットワークの構成例を示す。
PDN9は、UE10とパケットでデータを送受信するネットワークであり、例えば、インターネットやIMSなどの特定サービスを提供するサービス網である。
コアネットワーク7は、PGW30(Packet Data Netork GW)と、SGW35と、MME40と、eNB45と、HSS50と、AAA55と、PCRF60と、ePDG65と、WLAN70aと、WLAN70bから構成される。
図2は、図1に示す通信システムの詳細な構成例である。図2に示すシステムの構成例は、UE10と、IP移動通信ネットワーク5Aと、PDN9とから構成される。IP移動通信ネットワーク5Aには、UE10以外にも複数のUEが接続する事が可能である。
IP移動通信ネットワーク5Aはコアネットワーク7と各無線アクセスネットワーク(LTE AN80、WLAN ANb75、WLAN ANa70)で構成されている。コアネットワーク7は、HSS(Home Subscriber Server)50、AAA(Authentication、 Authorization、 Accounting)55、PCRF(Policy and Charging Rules Function)60、PGW(Packet Data Network Gateway)30、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)65、SGW(Serving Gateway)35、MME(Mobile Management Entity)40により構成される。
また、図1を用いて説明したANSDF20は、PDN9に含まれて構成されてもよいし、PDN9と独立して、IP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されてもよいし、コアネットワーク7に含まれて構成されても良い。
無線アクセスネットワークは、複数の異なるアクセスネットワークで構成されてよい。それぞれのアクセスネットワークはコアネットワーク7に接続されている。さらに、UE10は無線アクセスネットワークに無線接続することができる。
無線アクセスネットワークには、LTEアクセスシステムで接続できるLTEアクセスネットワーク(LTE AN80)や、WLANアクセスシステムで接続できるアクセスネットワーク(WLAN ANb75、WLAN ANa70)を構成することができる。
さらに、WLANアクセスシステムで接続可能なアクセスネットワークは、ePDG65をコアネットワーク7への接続装置として接続するWLANアクセスネットワークb(WLAN ANb75)と、PGW30とPCRF60とAAA55とに接続するWLANアクセスネットワークa(WLAN ANa75)とが構成可能である。
なお、各装置はEPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されるため、詳細な説明は省略する。以下、各装置の簡単な説明をする。
PGW30はPDN9とSGW35とePDG65とWLAN ANa70と、PCRF60とAAA55とに接続されており、PDN9とコアネットワーク7のゲートウェイ装置としてユーザデータ配送を行う。
SGW35は、PGW30とMME40とLTE AN80とに接続されており、コアネットワーク7とLTE AN80とのゲートウェイ装置としてユーザデータ配送を行う。
MME40は、SGW35とLTE AN80とHSS50に接続されており、LTE AN80を経由してUE10のアクセス制御を行うアクセス制御装置である。
HSS50はMME40とAAA55とに接続されており、加入者情報の管理を行う管理ノードである。HSS50の加入者情報は、例えばMME40のアクセス制御の際に参照される。
AAA55は、PGW30と、HSS50と、PCRF60と、WLAN ANa70とに接続されており、WLAN ANa70を経由して接続するUE10のアクセス制御を行う。
PCRF60は、PGW30と、WLAN ANa75と、AAA55と、PDN9に接続されており、データ配送に対するQoS管理を行う。例えば、UE10とPDN9間の通信路のQoSの管理を行う。
ePDG65は、PGW30と、WLAN ANb75とに接続されており、コアネットワーク7と、WLAN ANb75とのゲートウェイ装置としてユーザデータの配送を行う。
また、図2(b)に示すように、各無線アクセスネットワークには、UE10が実際に接続される装置(例えば、基地局装置やアクセスポイント装置)等が含まれている。接続に用いられる装置は、無線アクセスネットワークに適応した装置が考えられる。
本実施形態においては、LTE AN80はeNB45を含んで構成される。eNB45はLTEアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、LTE AN80には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
WLAN ANa70はWLAN APa75と、GW(Gateway)74とが含まれて構成される。WLAN APa75はコアネットワーク7を運営する事業者に対して信頼性のあるWLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN ANa70には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。GW74はコアネットワーク7とWLAN ANa70のゲートウェイ装置である。また、WLAN APa72とGW74とは、単一の装置で構成されてもよい。
コアネットワーク7を運営する事業者とWLAN ANa70を運営する事業者が異なる場合でも、事業者間の契約や規約によりこのような構成での実現が可能となる。
また、WLAN ANb75はWLAN APb76を含んで構成される。WLAN APb76はコアネットワーク2を運営する事業者に対して信頼関係が結ばれていない場合に、WLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN ANb75には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
このように、WLAN ANb75はコアネットワーク7に含まれる装置であるePDG65をゲートウェイとしてコアネットワーク7に接続される。ePDG65は安全性を確保するためのセキュリティ機能を持つ。
なお、本明細書において、UE10が各無線アクセスネットワークに接続されるという事は、各無線アクセスネットワークに含まれる基地局装置やアクセスポイント等に接続される事であり、送受信されるデータや信号等も、基地局装置やアクセスポイントを経由している。
[1.2 装置構成]
続いて、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。
[1.2.1 UEの構成]
図3は、本実施形態におけるUE10の構成を示す。UE10は、制御部100に、LTEインタフェース部110と、WLANインタフェース部120と、記憶部140とがバスを介して接続されている。
制御部100は、UE10を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部140に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
LTEインタフェース部110は、UE10がLTE基地局に接続し、IPアクセスネットワークへ接続するための機能部である。また、LTEインタフェース部110には、外部アンテナ112が接続されている。
WLANインタフェース部120は、UE10がWLANアクセスポイントに接続し、IPアクセスネットワークへ接続するための機能部である。また、WLANインタフェース部120には、外部アンテナ122が接続されている。
記憶部140は、UE10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部140には、UEポリシー142と許可情報144が記憶されている。
UE10は、許可情報144に複数の許可情報を記憶してよい。
許可情報1は、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)から受信するANDSFポリシーを受信し、受信したANDSFポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したANDSFポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したANDSFポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。ここで、UE10が契約する移動通信事業者はH−PLMN(Home−Public Land Mobile Network)として識別されるネットワークであってよい。
ここで、許可情報1は、UE10が端末の出荷時に記憶部にあらかじめ記憶しておいてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、移動通信事業者が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。
さらに、許可情報1は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、移動通信事業者が送信するANDSFポリシーごとに異なる許可情報1を複数保有してもよい。
ANDSFポリシーに含まれる情報要素の詳細は後述するためここでは詳細説明を省略する。
許可情報2は、UE10が契約する移動通信事業者網(Home Operator Network)に接続した際、UE10が接続する基地局からRANポリシーを受信し、受信したRANポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したRANポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したRANポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。
ここで、許可情報2は、UE10が端末の出荷時に記憶部にあらかじめ記憶しておいてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、移動通信事業者が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。
さらに、許可情報2は、PLMNなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、移動通信事業者ごとに異なる許可情報2を複数保有してもよい。
RANポリシーに含まれる情報要素の詳細は後述するためここでは詳細説明を省略する。
許可情報3は、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)とは異なるローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)から受信するANDSFポリシーを受信し、受信したANDSFポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したANDSFポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したANDSFポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。
ここで、ローミング先の移動通信事業者は、UE10が契約する移動通信事業者と契約関係にある移動通信事業者であってよい。さらに、UE10がローミング時に接続する移動通信事業者であってよい。また、移動通信事業者はV−PLMN(Visited−Public Land Mobile Network)として識別されるネットワークであってよい。
また、許可情報3は、UE10が端末の出荷時に記憶部にあらかじめ記憶しておいてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。
さらに、許可情報3は、PLMNなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、移動通信事業者ごとに異なる許可情報3を複数保有してもよい。例えば、複数あるローミング可能な移動通信事業者のそれぞれに対し、移動通信事業者の送信するANDSFポリシーを使用するか否かを許可情報3によって管理してもよい。
ANDSFポリシーに含まれる情報要素の詳細は後述するためここでは詳細説明を省略する。
許可情報4は、UE10がローミング先の移動通信事業者網(Visited Operator Network)に接続した際、UE10が接続する基地局からRANポリシーを受信し、受信したRANポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したRANポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したRANポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。このように許可情報4は、ローミング先の移動通信事業者のポリシーであってよい。
ここで、許可情報4は、UE10が端末の出荷時に記憶部にあらかじめ記憶しておいてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。また、移動通信事業者が送信するRANポリシーとともに受信してもよいし、RANポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。また、UE10は、ローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。
さらに、許可情報4は、PLMNなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、移動通信事業者ごとに異なる許可情報4を複数保有してもよい。例えば、複数あるローミング可能な移動通信事業者のそれぞれに対し、基地局の送信するRANポリシーを使用するか否かを許可情報4によって管理してもよい。
RANポリシーに含まれる情報要素の詳細は後述するためここでは詳細説明を省略する。
許可情報5は、UE10がローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)が送信する許可情報4受信し、許可情報4を用いて制御を行うことを許可する情報であってよい。もしくは、ローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)が送信する許可情報4を基に、RANポリシーを使用することを用いた制御を許可する情報であってよい。
ここで、許可情報5は、UE10が端末の出荷時に記憶部にあらかじめ記憶しておいてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)が送信するANDSFポリシーとともに受信してもよいし、ANDSFポリシーの情報要素として、ANDSFポリシーに含まれて受信してもよい。
さらに、許可情報5は、PLMNなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、移動通信事業者ごとに異なる許可情報5を複数保有してもよい。例えば、複数あるローミング可能な移動通信事業者のそれぞれに対し、ローミング先の移動通信事業者の送信する許可情報4を使用した制御を行うか否かを管理してもよい。さらに、基地局の送信するRANポリシーを使用するか否かを許可情報5によって管理してもよい。
RANポリシーに含まれる情報要素の詳細は後述するためここでは詳細説明を省略する。
UE10は、以上説明した許可情報1から許可情報5の許可情報を必ずしもすべて記憶する必要はなく、一部の許可情報を記憶してもよい。また、許可情報1から許可情報5は異なる許可情報として説明したが、一部もしくはすべての許可情報を、それぞれの許可情報のもつ意味を含んだ一つの許可情報として記憶してもよい。例えば、許可情報1と許可情報2を一つの許可情報として記憶し、さらに、許可情報3、許可情報4、許可情報5を一つ許可情報として記憶してもよい。
また、記憶部140に記憶するUEポリシー142は、UE10が通信路を切り替えるなどの、通信路の使用に関する情報であってよい。ANDSFポリシーはANDSFから受け取ったアクセスネットワークへの接続条件などなどを決定する複数の情報要素含まれてもよい。さらに、RANポリシーには、基地局から受信したアクセスネットワークへの接続条件などなどを決定する複数の情報要素含まれてもよい。
UE10は、ANDSFポリシーに含まれる各情報要素の情報を予めUEポリシー142に記憶してもよい。また、UE10は、ANDSFポリシーやRANポリシーに含まれる情報要素によってUEポリシー142を更新してもよい。ここで、UE10は、ANDSFポリシーやRANポリシーに含まれる一部の情報要素を更新してもよいし、受信したすべてを更新してもよい。
また、ユーザや端末によって設定された情報要素をUEポリシー142として記憶し、図4(a)に示すように、ANDSFポリシーと、RANポリシーとして各情報要素に対する情報を記憶してもよい。
また、ユーザや端末によって予め設定されたUE142の各情報要素を更新し、UEポリシー142にはANDSFポリシーと、RANポリシーとを個別に保持してもよい。例えば、図4(b)に示すように、ANDSFから受信したANDSFポリシーにより、UE10の記憶するANDSFポリシーを更新してもよい。また、基地局から受信したRANポリシーにより、UE10の記憶するRANポリシーを更新してもよい。
ここで、こうした更新は、許可情報1から許可情報5のいずれかに基づいて更新を決定してもよい。
また、ANDSFポリシーは、図4(a−1)のように複数保持してもよい。例えば、フロー単位、アプリケーションに対応付けられた通信単位、APNに対応付けられた通信単位、PDNコネクションに対応付けられた通信単位など、それぞれの通信粒度に応じて異なるポリシーを記憶してもよい。
図5にANDSFポリシーに含まれるポリシーの具体的な例を示す。図5では、タイプ1からタイプ4までの4つのANDSFのタイプを説明する。これまで、UE10は、複数のANDSFポリシーを記憶できることを説明したが、UE10は、同一タイプのANDSFポリシーを複数保持してもよいし、さらに、異なるタイプのANDSFポリシーを複数保持してもよい。
図5(a)はタイプ1を示しており、ISMP(Inter−System Mobility Policy)によるアクセスシステムの切り替え条件を示している。ISMPでは、UE10が実行しているすべての通信を対象とした通信路の使用に関する情報が含まれている。例えば、UE10が実行しているすべての通信を切り替えるための条件、もしくは通信路切り替えに必要となる各情報要素が含まれている。
図5(b)はタイプ2を示しており、ISRP(Inter−System Routing Policy)によるアクセスシステムの切り替え条件を示している。図5(b)のISRPの例では、UE10が実行している特定のフローや、アプリケーションに対応する通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報が含まれている。ここで指定される特定の通信は、単一のAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることができる。ここで、単一のAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN1を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。
図5(c)はタイプ3を示しており、ISRP(Inter−System Routing Policy)によるアクセスシステムの切り替え条件を示している。図5(c)のISRPの例では、UE10が実行している特定のAPNに対応する通信や、PDNコネクションに対応する通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報が含まれている。ここで指定される特定の通信は、単一のAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることができる。ここで、単一のAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN1を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。
図5(d)はタイプ4を示しており、IARP(Inter−APN Routing Policy)によるアクセスシステムの切り替え条件を示している。図5(d)のIARPの例では、UE10が実行している特定のフローや、アプリケーションに対応する通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報が含まれている。ここで指定される特定の通信は、異なるAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることができる。ここで、異なるAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN2を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。このように、タイプ4はAPN間ルーティングのポリシーであってよい。
以下では、図5(a)を例に、タイプ1の各情報要素の例を説明する。タイプ1には、図5少なくとも、ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI(Offload Preference Indicator)1の一部が含まれてよい。
また、タイプ1には、通信粒度を示す情報として、UE10が行うすべての通信に対して適用可能なポリシーであることを示す情報を含めてもよい。また、UE10が行うすべての通信に対して適用可能なポリシーであることを示す情報は、ISMPであることを示す情報など、明示的な識別情報として含めてもよいし。タイプ1であること示す制御メッセージを識別するメッセージタイプなどによりANDSFがUE10に通知してもよい。
なお、ルールプライオリティは、ANDSFポリシーにおいて、1つ以上のポリシーが含まれている場合の優先順位を示している。ルールプライオリティが最も小さい値を割り当てられるポリシーが、最も優先度の高いポリシーとなる。なお、同じルールプライオリティが割り当てられても良く、同じルールプライオリティが割り当てられた場合のポリシーの選択は、UEの設定情報によって決定されても良いし、ランダムに決定されても良い。
優先されるアクセスは、ポリシー内で、優先されるアクセスネットワークを示す。優先されるアクセスとして、3GPP、WLANが含まれる。なお、3GPPとは、LTEやW−CDMA、GSM(登録商標)などを示す。優先されるアクセスは、上記、3GPP、WLANと優先順位を示す情報が関連付けられる。また、優先されるアクセスには、アクセスIDが含まれても良い。アクセスIDとは、WLANであればSSID(Service Set Identifier)である。SSIDは、アクセスポイントの識別子のことである。また、SSIDの代わりに、E−SSID(Extended―SSID)として、複数のアクセスポイントに対応するSSIDであっても良い。優先されるアクセスに、SSIDやE−SSIDが含まれる場合には、複数のWLANに接続できる場合、UE10はアクセスIDが示すWLANに優先して接続する。
また、優先されるアクセスにセカンダリアクセスIDが含まれも良い。セカンダリアクセスIDが含まれる場合、アクセスIDに含まれるWLANが存在しなく、セカンダリアクセスIDに含まれるWLANが存在する場合、UE10は優先してセカンダリアクセスIDが示すWLANに接続する。
図5(e)に優先されるアクセスの例を示す。図5(e)では、アクセスネットワークとして、3GPPとWLANが含まれており、3GPPの優先順位は2、WLANの優先順位は1と関連付けて含まれている。つまり、図5(e)の例では、3GPPとWLAN両方に接続可能な場合、3GPPよりもWLANが優先して接続されることを示している。また、図5(e)では、アクセスIDとしてSSID1が含まれ、セカンダリアクセスIDとしてSSID2が含まれる。SSID1のWLANが接続可能な場合、SSID1のWLANに接続する。SSID1のWLANが接続できず、SSID2のWLANが接続可能な場合、SSID2のWLANへ接続する。SSID1のWLANが接続できず、SSID1のWLANが接続できず、SSID1やSSID2のWLANとは異なるWLANに接続可能な場合、SSID1やSSID2ではないWLANに接続する。なお、上記では、SSIDを例として示したが、SSIDである必要はなく、E−SSIDであっても良い。
有効なエリアはポリシーを適用可能な位置を示す位置情報を示している。有効なエリアには3GPPの位置情報やWLANの位置情報が含まれる。3GPPの位置情報として、具体的には、PLMN(Public Land Mobile Network)、TAC(Tracking Area Code)、EUTRA_CI(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Cell global Idetity)などが含まれる。PLMNは移動通信事業者が運営する移動通信ネットワークを示しており、UE10が契約するHome PLMN IDや、ローミング可能な移動通信事業者網を識別するVisited PLMN IDなど、複数のPLMN IDを含めてもよい。TACはいくつかのLTE基地局装置を1つのグループとしてLTE基地局装置のグループ毎に割り当てられる識別子である。EUTRA_CIは、LTE基地局装置毎に割り当てられる識別子である。
WLANの位置情報として、具体的には、BSSID(Basic SSID)、SSID、HESSID(Homogeneous Extended SSID)がある。BSSIDは単一のWLANを識別する識別情報である。HESSIDは、IEEE802.11uで新たに規定されたSSIDであり、IEEE802.11u準拠のWLANを識別する識別情報である。
図5(f)に有効なエリアの例を示す。図5(f)では、有効なエリアとしてTACにTAC1とTAC2が含まれている。EUTRA_CIには、EUTRA_CI1とEUTRA_CI2が含まれている。つまり、UE10はLTEのTAC1とTAC2が示すLTE基地局装置のグループおよび、EUTRA_CI1が示すLTE基地局装置とEUTRA_CI2が示すLTE基地局装置において、ポリシーが有効であることを示している。
また、HESSIDには、HESSID1とHESSID2が含まれている。また、BSSIDには、BSSID1とBSSID2が含まれている。さらにSSIDには、SSID1とSSID2が含まれている。つまり、UE10はWLANのHESSID1が示すWLANとHESSID2が示すWLANのグループおよび、BSSID1が示すWLANとBSSID2が示すWLANおよび、SSID1が示すWLANとSSID2が示すWLANにおいて、ポリシーが有効であることを示している。
また、これらの位置情報は、空港などの各施設などを示す情報であってもよい。
ローミングの有無はローミング先において有効なポリシーであることを示す情報である。ローミング先において有効でないポリシーの場合、UEが契約する移動通信事業者のネットワークにおいてのみ、ポリシーを適用することができる。
また、UEが契約する移動通信事業者の識別子としてHome PLMN IDが含まれていてもよい。
また、時刻情報は、ポリシーが有効である開始日時とポリシーが無効となる停止日時を示している。なお、時刻情報はポリシーが有効となる開始日時のみを示し、開始日時以降有効であることを示すことができる。また、時刻情報は、ポリシーが無効となる停止日時のみを示し、停止日時以降無効であることを示すことができる。
また、スレッショールド1には、UE10がLTE基地局装置との受信状態により切り替えを決定するための情報が含まれ、例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)やRSRQ(Reference Signal Received Quality)、BSS(Basic Service Set)ロード1、WLAN DL(Downlink)アンドUL(Uplink)バックホールデータレート1が含まれる。RSRPとはLTEアクセスシステムから受信した信号の受信電力の基準を示している。なお、RSRPより高い受信電力の場合、LTEアクセスネットワークへ接続し、RSRPより低い受信電力の場合、WLANアクセスネットワークへ接続するというように、UE10は判断することができる。
また、BSSロード1は、WLANアクセスネットワークへの混雑状況を示す情報のことである。BSSロードは、混雑状況の最大値が設定され、混雑状況が最大にならない限り、接続することができる。また、WALN DLアンドULバックホールデータレート1は、利用可能なデータレートを示す情報である。
OPI1は、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを実行することを決定するためのスレッショールドである。例えば、ANDSFポリシーに含まれるOPI1とRANポリシーに含まれるOPI2を比較してOPI1の方が大きい場合、ANDSFポリシーを実行することを決定して良い。ここで、OPI1の値がOPI2の値よりも大きい場合、ANDSFポリシーを実行することを決定すると説明したが、OPI1の値がOPI2の値よりも小さい場合、ANDSFポリシーを実行することを決定しても良い。また、OPI1はユーザの契約で識別されるクラス毎に異なる情報であっても良い。例えば、ユーザが移動通信事業者との契約によって、ゴールドクラスとシルバークラスとブロンズクラスで分けて管理し、それぞれのクラスで異なるOPI1が管理されても良い。これにより、RANポリシー4542で通知されるOPI2の値が全てのUEで同じであっても、ゴールドクラスのユーザには、LTE経由でのデータの送受信を促し、ブロンズクラスのユーザには、WLAN経由でのデータの送受信を促すことができる。
次に、図5(b)を例に、タイプ2の各情報要素の例を説明する。タイプ2には、少なくとも、ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の一部が含まれてよい。
ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の各情報要素の意味や内容は、図5(a)を用いて説明したものと同様であってよい。そのため詳細説明を省略する。
また、タイプ2には、UE10が実行している特定のフローや、アプリケーションに対応する通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報であることを示す識別情報が含まれている。さらに、この識別情報はUE10が特定の通信を単一のAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることを示す識別情報として用いてもよい。ここで、単一のAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN1を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。
また、この識別情報は、ISRPを示す情報であってもよいし、ISRPと特定の通信を識別する情報とを組み合わせて識別情報としてもよいし、その他の識別情報を用いてもよい。
また、ANDSFポリシーには、特定の通信を識別する情報が含まれている。特定の通信はIPフローであってよく、IPフローは、少なくともアプリケーションID、アドレスタイプ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、宛先ポート番号、QoS、ドメイン名、APNの一部で特定されてよい。UE10はANDSFポリシーにこれらの特定の通信を識別する情報を含んで記憶してもよい。
アプリケーションIDは、OSId(Operating System Identification)としてOS(Operating System)を識別する情報であって良い。また、アプリケーションIDはOS毎に対応するアプリケーションIDであっても良い。
アドレスタイプは、IPアドレスのバージョンを示す情報が含まれる。IPアドレスのバージョンを示す情報として、IPv4アドレスまたは、IPv6アドレスが含まれる。
送信元IPアドレスは、UE10のIPアドレスを示している。また、送信元IPアドレスは最初の送信元IPアドレスと最後の送信元IPアドレスを示すことにより、送信元IPアドレスの範囲を示しても良い。
宛先IPアドレスは、UE10がデータの送信先となるIPアドレスを示している。なお、宛先IPアドレスは最初の宛先IPアドレスと最後の宛先IPアドレスを示すことにより、送信元IPアドレスの範囲を示しても良い。
プロトコルタイプは、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が定義するプロトコル番号のことである。例えば、プロトコルタイプはTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)などを識別する識別子が含まれる。
送信元ポート番号は、UE10のポート番号を示している。なお、ポート番号は、UE10がデータの送受信に使用するプログラムを識別するための番号のことである。宛先ポート番号は、UE10の通信相手のポート番号のことである。
QoS(Quality of Service)は通信品質を示す情報が含まれる。ドメイン名は、FQDN(Fully Qualified Domain Name)を示す情報を含む。FQDNは宛先IPアドレスを解決するために利用される文字列のことである(例、www.example.comなど)。
APN(Access Point Name)は、移動通信事業者のネットワークへ接続するために必要になる接続先を示す識別情報のことである。UE10はAPNと特定の通信とを対応づけて記憶しておき、APNを識別情報として特定の通信を識別してもよい。なお、UE10は複数のAPNを用いてネットワークへ接続可能であり、APNごとに異なる通信を対応づけて記憶してもよい。
なお、UE10は、複数のポリシーを記憶してよい。さらに各ポリシーに記憶される特定の通信は、それぞれ異なる通信であってよい。つまり、IPフローやアプリケーションなどに応じて異なるポリシーを適用してもよい。
次に、図5(c)を例に、タイプ3の各情報要素の例を説明する。タイプ3には、少なくとも、ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の一部が含まれてよい。
ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の各情報要素の意味や内容は、図5(a)を用いて説明したものと同様であってよい。そのため詳細説明を省略する。
また、タイプ3には、UE10が実行しているAPNに対応づけられた通信やサービスに対応づけられた通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報であることを示す識別情報が含まれている。さらに、この識別情報は、UE10が特定の通信を単一のAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることを示す識別情報として用いてもよい。ここで、単一のAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN1を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。
また、この識別情報は、ISRPを示す情報であってもよいし、ISRPと特定の通信を識別する情報とを組み合わせて識別情報としてもよいし、その他の識別情報を用いてもよい。
また、ANDSFポリシーには、特定の通信を識別する情報が含まれている。特定の通信はAPNに対応付けられた通信や、特定サービスに対応付けられた通信であってよい。これらの特手の通信は、APNによって識別されてよい。または、サービスIDやサービス名によって識別されてもよい。UE10はANDSFポリシーにこれらの特定の通信を識別する情報を含んで記憶してもよい。APNは、図5(b)で説明したものと同様であってよく、詳細説明は省略する。
なお、UE10は、複数のポリシーを記憶してよい。さらに各ポリシーに記憶される特定の通信は、それぞれ異なる通信であってよい。つまり、UE10は複数のAPNを用いてネットワークに接続している場合、各APNに対応付けられた通信に対して異なるポリシーを適用してもよい。
次に、図5(d)を例に、タイプ4の各情報要素の例を説明する。タイプ4には、少なくとも、ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の一部が含まれてよい。
ルールプライオリティ、優先されるアクセス、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻情報、スレッショールド1、OPI1の各情報要素の意味や内容は、図5(a)を用いて説明したものと同様であってよい。そのため詳細説明を省略する。
また、タイプ4には、UE10が実行している特定のフローや、アプリケーションに対応する通信など、特定の通信を対象とした通信路の使用に関する情報であることを示す識別情報が含まれている。さらに、この識別情報はUE10が特定の通信を異なるAPNを基に確立した2つの通信路の間で切り替えることを示す識別情報として用いてもよい。ここで、異なるAPNを基に確立した2つの通信路は、APN1を基に確立したLTEのアクセスネットワークを介して確立した通信路と、APN2を基に確立したWLANのアクセスネットワークを介して確立した通信路であってよい。
また、この識別情報は、IARPを示す情報であってもよいし、IARPと特定の通信を識別する情報とを組み合わせて識別情報としてもよいし、切り替える先のAPNの情報などでもよいし、その他の識別情報を用いてもよい。
また、ANDSFポリシーには、特定の通信を識別する情報が含まれている。特定の通信はIPフローであってよく、IPフローは、少なくともアプリケーションID、アドレスタイプ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、宛先ポート番号、QoS、ドメイン名、APNの一部で特定されてよい。
これらの特定の通信を識別する情報の各要素は、図5(b)を用いて説明したもの同様であってよいため、詳細説明は省略する。
ここで、ルーティングルールは、APNとAPNプライオリティが含まれてもよい。APNは図5(b)で説明したため、詳細な説明は省略する。APNプライオリティは、複数のAPNが含まれている場合に、優先して接続するAPNの優先順位やデータの送受信に利用するAPNを示している。
なお、UE10は、複数のポリシーを記憶してよい。さらに各ポリシーに記憶される特定の通信は、それぞれ異なる通信であってよい。つまり、UE10は複数のAPNを用いてネットワークに接続している場合、各APNに対応付けられた通信に対して異なるポリシーを適用してもよい。
ここで、これまで説明したタイプ1からタイプ4までの各情報要素は、既に説明した通り、予めUE10にユーザや端末に設定された情報であってもよい。もしくは、オペレータポリシーにより決定され、通信事業者の運用するANDSFから受信し、UE10がUEポリシー142を更新することを決定したうえで更新された情報であってもよい。
また、タイプ1からタイプ4で説明した通信路切り替えの条件となるスレッシュホールドやOPIなどの情報要素は、これまで説明したように各ポリシーで異なる値を記憶してもよいし、2つ以上のポリシーに共通する情報要素として記憶されてもよい。例えば、すべてのポリシーに対して同じスレッシュホールドとOPIとを記憶してもよい。その際は、各ポリシーとは独立して記憶してもよい。
一方、RANポリシーはLTEアクセスネットワークから受け取る情報であり、LTEやWLANなどのアクセスネットワークへの接続条件などが含まれる。RANポリシーには、通信路を識別する情報と、通信路への切り替えを実行するための条件となる情報とを記憶してもよい。例えば、図4(a−2)にRANポリシーの例のように、通信路を識別するための情報として、アクセスネットワーク情報を記憶し、通信路への切り替えを実行するための条件となる情報として、すくなくともスレッショールド2やOPI2の一部を記憶してもよい。アクセスネットワーク情報とは、アクセスネットワークを識別する情報が含まれ、例えば、LTEやWLANを識別する情報が含まれる。
通信路を識別する情報は、アクセスネットワーク情報に限らず、通信路を識別する識別情報であってよい。例えば、PDNコネクションのIDやベアラIDやAPNなどであってもよい。
また、スレッショールド2には、UE10がLTE基地局装置との受信状態により切り替えを決定するための情報が含まれ、例えば、RSRP2やRSRQ2が含まれる。OPI2は、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを実行することを決定するための値である。UE10はOPI2とOPI1と、を比較することにより、ANDSFポリシーではなく、RANポリシーを実行することを決定して良い。また、UE10は、OPI2とOPI1と、を比較することにより、RANポリシーではなく、ANDSFポリシーを実行することを決定して良い。
また、OPI2はユーザの契約で識別されるクラス毎に異なる情報であっても良い。例えば、ユーザが移動通信事業者との契約によって、ゴールドクラスとシルバークラスとブロンズクラスで分けて管理し、それぞれのクラスで異なるOPI2が管理されても良い。これにより、ゴールドクラスのユーザには、LTE経由でのデータの送受信を促し、ブロンズクラスのユーザには、WLAN経由でのデータの送受信を促すことができる。
また、RANポリシーに保持される各要素は、ANDSFポリシーに同様の情報要素が記憶されている場合、ANDSFポリシーとRANポリシーとをそれぞれ記憶してもよいし、端末の設定やユーザの設定などのUEのポリシーを基にいずれか選択して記憶し、他方は削除してもよい。
例えば、ANDSFポリシーとRANポリシーとをそれぞれ記憶する場合には、ANDSFポリシーの値をデフォルト値として使用し、RANポリシーを記憶している場合には、RANポリシーを優先して使用するなどしてもよい。
もしくは、ANDSFポリシーとRANポリシーのいずれかを記憶する場合には、ANDSFポリシーの値をデフォルト値として使用し、RANポリシーを記憶する際にはANDSFポリシーを削除してRANポリシーを使用するなどしてもよい。つまりUE10は、ANDSFの情報要素の一部をRANポリシーの情報要素によって更新してもよい。
また、RANポリシーの情報要素には存在しないANDSFの情報要素を記憶する場合には、UE10はRANポリシーの情報要素と、RANポリシーの情報要素には存在しないANDSFの情報要素の両方を用いて通信路切り替え等の通信路の使用に関する決定を行ってもよい。
また、UE10は、少なくとも許可情報1から許可情報5の一部の許可情報を、ポリシー毎に対応付けて記憶してもよい。さらに、UE10は、ポリシー毎に異なる許可情報を記憶してもよい。例えば、2つのANDSFポリシーを記憶している場合には、一つ目のポリシーに対しては許可情報1を許可と記憶し、2つめのポリシーに対しては許可情報1を許可として記憶してもよい。このようにUE10はポリシー毎に異なる許可情報を記憶し、これらの許可情報に基づいてポリシー毎に各情報要素の内容を更新してもよい。
[1.2.2 ANDSFの構成]
続いて、本実施形態におけるANDSF20の構成を図6(a)に示す。ANDSF20では、制御部200に、IP移動通信ネットワークインタフェース部210と、記憶部240とがバスを介して接続されている。
制御部200は、ANDSF20を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部240に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインタフェース部210は、ANDSF20がIP移動通信ネットワーク5Aに接続するための機能部である。
記憶部240は、ANDSF20の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部240には、ANDSFポリシー242と許可情報244が記憶されている。
図6(b)は、ANDSFポリシー242の例に示すように、複数記憶してもよい。
ANDSFポリシーは、UE10の保持するANDSFポリシーと同様に、タイプ1からタイプ4の4つのタイプで分類することができる。
各タイプの意味および各タイプのANDSFの情報要素は、図5を用いて説明したUE10が保持するANDSFポリシーと同様であってよい。そのため、各ANDSFポリシーのタイプの詳細説明、および各情報要素の詳細説明は省略する。
また、ANDSFにおけるANDSFポリシーは、オペレータポリシーによって作成または更新されてよい。より具体的には、ANDSFを運用する通信事業者の運用者によってANDSFの各要素の内容は作成、更新されてよい。また、オペレータによる作成または更新は、ポリシー毎に行われてもよいし、特定の情報要素のみ更新されてもよい。
また、ANDSF20は、許可情報244に複数の許可情報を記憶してもよい。
許可情報1は、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)から受信するANDSFポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したANDSFポリシーの情報を基に、UE10がUEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したANDSFポリシーを基に、UE10が通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。ここで、UE10が契約する移動通信事業者はH−PLMN(Home−Public Land Mobile Network)として識別されるネットワークであってよい。
さらに、許可情報1は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、許可情報1と移動通信事業者を識別する情報と対応付けてUE10に通知してもよい。
なお、許可情報1は、オペレータポリシーを基に決定されてよい。例えば、通信事業者網の運用者によって設定または更新されてもよい。
許可情報2は、UE10が契約する移動通信事業者網(Home Operator Network)に接続した際、UE10が接続する基地局からRANポリシーを受信し、受信したRANポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したRANポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したRANポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。
なお、許可情報2は、オペレータポリシーを基に決定されてよい。例えば、通信事業者網の運用者によって設定または更新されてもよい。
ここで、許可情報2は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、許可情報2と移動通信事業者を識別する情報と対応付けてUE10に通知してもよい。これにより、ANDSF20は、H−PLMNを識別するPLMNと許可情報2とを対応付けて記憶することにより、UE10に対して、H−PLMNに接続する基地局が送信するRANポリシーを利用できることを通知することができる。
ここで、ANDSF20は、許可情報2を、ANDSFポリシーと対応付けて記憶してもよい。さらに、ANDSF20は、ANDSFポリシー毎に異なる許可情報2を記憶してもよい。例えば、ANDSFポリシー1に対しては許可情報2を許可と記憶し、ANDSFポリシー2に対しては許可情報2を不許可と記憶してもよい。
許可情報3は、UE10が契約する移動通信事業者(Home Mobile Operator)とは異なるローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)から受信するANDSFポリシーを受信し、UE10が受信したANDSFポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したANDSFポリシーの情報を基に、UE10がUEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したANDSFポリシーを基に、UE10が通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。
ここで、ローミング先の移動通信事業者は、UE10が契約する移動通信事業者と契約関係にある移動通信事業者であってよい。さらに、UE10がローミング時に接続する移動通信事業者であってよい。また、移動通信事業者はV−PLMN(Visited−Public Land Mobile Network)として識別されるネットワークであってよい。
なお、許可情報3は、オペレータポリシーを基に決定されてよい。例えば、通信事業者網の運用者によって設定または更新されてもよい。
ここで、許可情報3は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよい。さらに、許可情報3と移動通信事業者を識別する情報と対応付けてUE10に通知してもよい。これにより、UE10に対して、特定のV−PLMNのANDSFが送信するANSDFを利用可能か、もしくは利用できないかを記憶し、UE10へ通知することができる。
許可情報4は、UE10がローミング先の移動通信事業者網(Visited Operator Network)に接続した際、UE10が接続する基地局からRANポリシーを受信し、受信したRANポリシーを用いた制御を行うことを許可する情報であってよい。例えば、受信したRANポリシーの情報を基に、UEポリシー142を更新することを許可する情報であってよい。また、受信したRANポリシーを基に、通信路を切り替えることを許可する情報であってもよい。
なお、許可情報4は、オペレータポリシーを基に決定されてよい。例えば、通信事業者網の運用者によって設定または更新されてもよい。
ここで、許可情報4は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、許可情報4と移動通信事業者を識別する情報と対応付けてUE10に通知してもよい。これにより、ANDSF20は、特定のV−PLMNを識別するPLMNと許可情報4とを対応付けて記憶することにより、UE10に対して、特定のV−PLMNに接続する基地局が送信するRANポリシーを利用できることを通知することができる。
また、ANDSF20は、許可情報4を、ANDSFポリシーと対応付けて記憶してもよい。さらに、ANDSF20は、ANDSFポリシー毎に異なる許可情報4を記憶してもよい。例えば、ANDSFポリシー1に対しては許可情報4を許可と記憶し、ANDSFポリシー2に対しては許可情報4を不許可と記憶してもよい。
許可情報5は、UE10がローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)が送信する許可情報4受信し、許可情報4を用いて制御を行うことを許可する情報であってよい。もしくは、ローミング先の移動通信事業者(Visited Mobile Operator)が送信する許可情報4を基に、RANポリシーを使用することを用いた制御を許可する情報であってよい。
なお、許可情報5は、オペレータポリシーを基に決定されてよい。例えば、通信事業者網の運用者によって設定または更新されてもよい。
ここで、許可情報5は、PLMN IDなどの移動通信事業者を識別する情報と対応付けて記憶してもよく、許可情報2と移動通信事業者を識別する情報と対応付けてUE10に通知してもよい。これにより、ANDSF20は、特定のV−PLMNを識別するPLMNと許可情報5とを対応付けて記憶することにより、UE10に対して、特定のV−PLMNのANDSF2が送信する許可情報4を基に制御を行うことができるか否かを通知することができる。
また、ANDSF20は、許可情報5を、ANDSFポリシーと対応付けて記憶してもよい。さらに、ANDSF20は、ANDSFポリシー毎に異なる許可情報5を記憶してもよい。例えば、ANDSFポリシー1に対しては許可情報5を許可と記憶し、ANDSFポリシー2に対しては許可情報5を不許可と記憶してもよい。
ANDSF20は、以上説明した許可情報1から許可情報5の許可情報を必ずしもすべて記憶する必要はなく、一部の許可情報を記憶してもよい。また、許可情報1から許可情報5は異なる許可情報として説明したが、一部もしくはすべての許可情報を、それぞれの許可情報のもつ意味を含んだ一つの許可情報として記憶してもよい。例えば、許可情報1と許可情報2を一つの許可情報として記憶し、さらに、許可情報3、許可情報4、許可情報5を一つ許可情報として記憶してもよい。
また、UE10が契約する通信事業者網のH−PLMNにおいて運用されるANDSFは、すくなくとも許可情報1から許可情報5の一部を記憶してもよい。
また、ローミング先の移動通信事業者網のV−PLMNにおいて運用されるANDSFは、すくなくとも許可情報3または許可情報4の一部を記憶してもよい。
[1.2.3 eNBの構成例]
図7(a)にeNB45の構成例を示す。eNB45では、制御部4500に、LTEインタフェース部4510とIP移動通信ネットワークインタフェース部4520と、記憶部4540とがバスを介して接続されている。
制御部4500は、eNB45を制御するための機能部である。制御部4500は、記憶部4540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
LTEインタフェース部4510は、eNB45がIP移動通信ネットワーク5Aから送信されたデータをUE10へ送信し、UE10から送信されたデータをIP移動通信ネットワーク5Aへ転送するための機能部である。また、LTEインタフェース部4510には、外部アンテナ4512が接続されている。
IP移動通信ネットワークインタフェース部4520は、eNB45がIP移動通信ネットワーク5Aに接続するための機能部である。
記憶部4540は、eNB45の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部4540には、RANポリシー4542が記憶されている。
図7(b)にRANポリシー4542の例を示す。図7(b)では、アクセスネットワーク情報、スレッショールド2やOPI2が含まれる。アクセスネットワーク情報とは、アクセスネットワークを識別する情報が含まれ、例えば、LTEやWLANを識別する情報が含まれる。また、スレッショールド2には、UE10がLTE基地局装置との受信状態により切り替えを決定するための情報が含まれ、例えば、RSRP2やRSRQ2、BSSロードエレメント2、WLAN DLアンドULバックホールデータレート2が含まれる。OPI2は、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを実行することを決定するための値である。
なお、OPI1とOPI2の値を比較して、ANDSFポリシー242に含まれるスレッショールド1とRANポリシー4542に含まれるスレッショールド2のうちのいずれかを優先してスレッショールドの情報として利用してアクセスネットワークの切り替えの決定に利用して良い。
[1.2.4 MMEの構成例]
続いて、本実施形態におけるMME40の構成を図6(a)に示す。MME40では、制御部400に、IP移動通信ネットワークインタフェース部420と、記憶部440とがバスを介して接続されている。
制御部400は、MME40を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部440に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインタフェース部420は、MME40がIP移動通信ネットワーク5Aに接続するための機能部である。
記憶部440は、MME40の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部440には、許可情報442が記憶されている。
図8(b)に許可情報442の例を示す。許可情報1はUE10のユーザが契約する移動通信事業者のネットワーク(H−PLMN)において、UEポリシー142に含まれるANDSFポリシーとRANポリシーを利用して、アクセスネットワークを切り替えることを許可することを示す許可情報である。なお、許可情報1は、H−PLMNのANDSF20から送信されたANDSFポリシー242を受信してUEポリシー142に書き換えることを許可する情報であっても良い。さらに、許可情報1は、H−PLMNのeNB45から送信されたRANポリシーを受信してUEポリシー142に書き換えることを許可する情報であっても良い。
一方、許可情報2はUE10のユーザがローミング先の移動通信事業者のネットワーク(V−PLMN)において、UEポリシー142に含まれるANDSFポリシーとRANポリシーを利用して、アクセスネットワークを切り替えることを許可することを示す許可情報である。なお、許可情報2は、V−PLMNのANDSF20から送信されたANDSFポリシー242を受信してUEポリシー142に書き換えることを許可する情報であっても良い。さらに、許可情報2は、V−PLMNのeNB45から送信されたRANポリシーを受信してUEポリシー142に書き換えることを許可する情報であっても良い。
また、許可情報2は、H−PLMNのANDSF20から送信されたANDSFポリシー242を受信してUEポリシー142に書き換えることを許可する情報であっても良い。
なお、PGW30と、SGW35と、HSS50と、AAA55と、PCRF60と、ePDG65と、WLAN70aと、WLAN70bについては、EPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されるため、その詳細な説明を省略する。
[1.3 処理の説明]
本実施形態では、UE10がUEポリシー142を用いて通信路を切り替える手続きを説明する。
[1.3.1 タイプ2のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(b)ポリシーの例2で示したタイプ2のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[1.3.1.1 LTEアタッチ手続き]
UE10は、LTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立するLTEアタッチ手続きを、図11を用いて説明する。UE10は、LTEアタッチ手続きを実行し、コアネットワーク7に接続し、LTEを経由した通信路を確立する。
以下、アタッチ手続きの詳細を、図11を用いて説明する。
UE10は、アタッチ要求をeNB45に送信し、アタッチ手続きを開始する(S1102)。アタッチ手続きは、ユーザによってUE10の電源がONにされるなどの初期手続きとして実行してもよい。
また、UE10は、アタッチ要求メッセージにUE10を識別する識別情報と、APNを含めて送信してもよい。
UE10は、APNにより、接続先のPDN9を特定することができる。言い換えるとUE10はAPNを送信することにより、接続先のPDNを指定してもよい。また、APNにより、PGW40を指定してもよい。
また、UE10は、アタッチ要求の送信により、コアネットワーク9への接続を要求してもよい、また、UE10は、アタッチ要求の送信により、PGW9への通信路を確立することを要求してもよい。また、UE10は、アタッチ要求の送信により、確立された通信路を用いた通信に使用するUE10のIPアドレスを要求してもよい。また、UE10は、アタッチ要求の送信により、PGWとの間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。
eNB45は、UE10からアタッチ要求を受信する。さらに、アタッチ要求メッセージに含まれるUEの識別情報と、APNとを受信してもよい。さらに、eNB45は、MME30へアタッチ要求を送信する(S1104)。
MME30は、eNB45の送信するアタッチ要求を受信する。MME30は、アタッチ要求に含まれるUEの識別情報とAPNを受信してもよい。
もしくは、MME30は、APNを必ずしもアタッチ要求メッセージを基に受信する必要はない。UE10がアタッチ要求メッセージを送信してアタッチ手続きが開始され、通信路を確立してアタッチ手続きを完了するまでの間、アタッチ手続き内でUE10がMME30に送信する制御情報に含めて送信してもよい。MME30は、これによりAPNを受信してもよい。
MME30は、受信したAPNに基づいて、SGW35と、PGW40とを決定する。
これにより、UE10とPDN9との間の通信路における中継装置であるゲートウェイを決定する。
MME30は、セッション確立要求をSGW35に送信する(S1106)。MME30は、セッション確立要求に、UEの識別情報、PGW40を識別する情報を含めて送信してもよい。なお、MME30は、セッション確立要求の送信により、UE10とPGW40との間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。
SGW35は、MME30からセッション確立要求を受信する。SGW35は、セッション確立要求に含まれるUEの識別情報と、PGWの識別情報を受信してもよい。
さらに、SGWE35は、PGW40にセッション確立要求を送信する(S1108)。SGW35は、セッション確立要求に、UEの識別情報、PGW40を識別する情報を含めて送信してもよい。なお、SGW35は、セッション確立要求の送信により、UE10とPGW40との間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。
PGW40は、SGW35の送信するセッション確立要求を受信する。PGW40は、セッション確立要求に含まれるUEの識別情報を受信してもよい。
PGW40は、セッション確立要求の受信に基づいて、UE10に対してIPアドレスを割り当ててもよい。
PGW40は、セッション確立要求に対する応答メッセージとして、セッション確立応答メッセージをSGW35に送信する(S1110)。PGW40は、セッション確立応答メッセージに、UEの識別情報、UEに割り当てたIPアドレスを含めて送信してもよい。
次に、SGW35は、PGW40が送信するセッション確立応答メッセージを受信する。SGWは、セッション確立応答により、UEの識別情報、UEに割り当てたIPアドレスを受信してもよい。
ここで、SGW35とPGW40は、セッション確立要求とセッション確立応答の送信により、SGW35とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路を確立してもよい。なお、この通信路はGTPプロトコルによって確立されたGTPトンネルであってよい。もしくは、この通信路はPMIPプロトコルによって確立されたPMIPトンネルであってもよい。
また、GTPトンネルを確立するか、PMIPトンネルを確立するかは、オペレータポリシーによって決定されてよい。また、GTPトンネルを確立するか、PMIPトンネルを確立するかは、SGW35の送信するセッション確立要求によって識別されてもよい。
より具体的には、PMIPトンネルを確立する場合には、SGW35は、セッション確立要求メッセージとして、PMIPプロトコルに基づくバインディング要求メッセージを送信してもよい。また、PGW40は、セッション確立応答メッセージとして、PMIPプロトコルに基づくバインディング応答メッセージを送信してもよい。このように、セッション要求メッセージおよびセッション応答メッセージが、GTPプロコルに基づくか、PMIPプロトコルに基づくかによって、SGW35およびPGW40は、GTPトンネルを確立するか、PMIPトンネルを確立するかを決定してもよい。
また、PGW40は、通信路の確立に伴い、PDN9への接続性も併せて確立する。
次に、SGW30は、MME30から受信したセッション確立要求に対する応答として、セッション確立応答メッセージをMME30に送信する(S1112)。PGW40は、セッション確立応答メッセージに、UEの識別情報、UEに割り当てたIPアドレスを含めて送信してもよい。
次に、MME30は、SGW35が送信するセッション確立応答メッセージを受信する(S1112)。さらに、MME30は、セッション確立応答メッセージに含まれるUEの識別情報と、UEに割り当てられたIPアドレスを受信してもよい。
MME30は、eNB45が送信するアタッチ要求メッセージに対する応答メッセージとして、アタッチ受託メッセージをeNB45に送信する(S1114)。アタッチ受託メッセージには、UEの識別情報と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報とを含めて送信してもよい。
ここで、UEに割り当てたIPアドレスは、PGW40が割り当てたIPアドレスであってもよいし、MME30が割り当てたIPアドレスを含めてもよい。
また、アタッチ受託メッセージは、初期コンテキスト設定要求メッセージに含めて送信してもよい。さらに、すくなくとも、UEの識別情報と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報の一部は、初期コンテキスト設定要求メッセージの情報要素として送信してもよい。
次に、eNB45は、アタッチ受託メッセージを受信する。eNBは、アタッチ受託メッセージに含まれる、UEの識別情報と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報とを受信してもよい。
また、eNB45は、アタッチ受託メッセージが含まれる初期コンテキスト設定要求メッセージを受信してもよい。さらに、すくなくとも、UEの識別情報と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報の一部は、初期コンテキスト設定要求メッセージの情報要素として受信してもよい。
これらの受信に基づいて、eNB45は、UE10との間に確立する無銭通信路のリソースを割り当ててもよい。
さらに、eNB45は、UE10が送信するアタッチ要求の応答として、RRC接続再設定メッセージをUE10に送信してもよい(S1116)。RRC接続再設定メッセージには、UEの識別情報、と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報、さらにはリソースに関する情報などを含めて送信してもよい。
UE10は、RRC接続再設定メッセージを受信する。UE10は、RRC接続再設定メッセージに含まれる、UEの識別情報、と、UEに割り当てたIPアドレスと、接続するAPNを識別する情報、さらにはリソースに関する情報を受信してもよい。
これにより、UE10はAPNに対する接続性が確立されたことを検出してもよい。さらに、UE10は、APNに対応する通信を行うための通信路が確立されたことを検出してもよい。また、UE10は、APNに対応する通信を行うための通信路を用いた通信に使用するIPアドレスを取得してもよい。
次に、UE10は、RRC接続再設定完了メッセージをeNB45に送信する(S1118)。さらに、直接転送メッセージをeNB45に送信する(S1122)。
eNB45は、RRC接続再設定完了メッセージの受信にともない、初期コンテキスト設定応答メッセージをMME30に送信する(S1120)。また、eNB45は、直接転送メッセージの受信に伴い、アタッチ完了メッセージをMME30に送信する(S1124)。
MME30は、アタッチ完了メッセージの受信伴い、ベアラ変更要求をSGW35に送信してもよい(S1126)。
さらに、SGW35は、ベアラ変更要求の受信に伴い、ベアラ変更応答メッセージをMME30に送信してもよい(S1128)。
以上のアタッチ手続きにより、UE10とPGW40は、PDNコネクションを確立してもよい。UE10とPGW40との間のPDNコネクションは、LTEのアクセス網を介したUE10とPDN9との間の通信路であり、通信路は、PGW40とPDNとの接続性と、SGW35とPGW40との間の通信路、SGWとeNB45との間の通信路と、UEとeNB45との間の無線リンクとで構成されてよい。ここで、SGW35とPGW40との間のPMIPもしくはGTPに基づくトンネルであってよい。また、eNB45とSGW35との間の通信路はGTPトンネルもしくはベアラ通信路であってよい。また、eNB45とUE10との間の無線リンクは、無線ベアラであってよい。
さらに、各ノード間の通信路は、これまで説明したアタッチ手続きにおける制御メッセージの送受信によって確立されてよい。
また、UE10、eNB45、SGW35、PGW40の各ノードは、LTEのアクセス網を介したUE10とPGW40との間の通信路を識別する情報と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶してもよい。
通信を識別する情報は、特定のフローや、特定のアプリケーションの通信を識別する情報であってよい。これにより、例えばUEは、特定のフローの通信を実行する際、対応付けた通信路を用いて送受信することができる。
より具体的には、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる識別情報であってよい。また、TFT(Traffic Flow Template)などにより構成してもよい。
なお、通信を識別する情報は、UE10が生成し、アタッチ要求などのUE10がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。
また、通信を識別する情報は、MME30が生成し、セッション確立要求などのMME30がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。また、通信を識別する情報は、PGW40が生成し、セッション確立応答などのPGW40がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。これにより、UE10、eNB45、MME30、SGW35、PGW40の各ノードは通信路と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶することができる。
UE10は以上のアタッチ手続きにより、LTEアクセスネットワークを経由した通信路を確立してコアネットワーク7に接続することができる。
なお、UE10は、アタッチ手続きにより、複数の通信路を確立してもよい。UE10は、アタッチ要求やMME30に送信する制御メッセージに、複数のAPNを含めて送信してもよい。これにより、UE10は、アタッチ手続きの完了時に、APN毎に対応付けられた通信路を複数確立することができる。さらに、UE10は、APN毎に対応付けられた通信路に対応する複数のIPアドレスを取得してもよい。
また、LTEアクセスネットワークを経由した通信路を確立する手段は、アタッチ手続きに限らず、他の手続きを用いて確立してもよい。
例えば、UE10は、アタッチ手続きが完了した後、PDNコネクティビティ手続きを実行し、LTEアクセスネットワークを経由した通信路を確立してもよい。
より具体的には、UE10は、APNを含めたPDNコネクティビティ要求メッセージをMME30に送信し、PDNPDNコネクティビティ手続きを開始してもよい。これにより、APNに対するTEアクセスネットワークを経由した通信路の確立を要求してもよい。さらに、APNに対するTEアクセスネットワークを経由した通信路を用いた通信に使用するIPアドレスを要求してもよい。
MME30は、PDNコネクティビティ要求に対する応答に、APNとIPアドレスとを含めて送信してもよい。
これにより、UE10は、APNに対するTEアクセスネットワークを経由した通信路の確立し、さらに、APNに対するTEアクセスネットワークを経由した通信路を用いた通信に使用するIPアドレスを取得してもよい。
また、PDNコネクティビティ手続きの詳細は3GPPの使用に定める使用に基づいて各装置で実行されてよい。
[1.3.1.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
次に、UE10がWLAN_ANa70のアクセスシステムを介して通信路を確立するWLAN_ANaアタッチ手続きを、図12を用いて説明する。
UE10は、トリガーメッセージをWLAN_ANa70に送信し、WLAN_ANaアタッチ手続きを開始する(S1202)。UE10は、手続きを開始するトリガーとなるメッセージを任意のタイミングで送信してよい。例えば、UE10の電源投入時であってもよいし、無線LANのアクセスポイントを検出したタイミングでもよいし、ユーザや端末の設定を基に送信してもよい。
UE10は、トリガーを、EAP(Extensible Authentication Protocol)などの認証手続きに規定される制御メッセージなどのL2メッセージによって送信してもよい。
もしくは、UE10は、トリガーを、DHCPやWLCPなどのプロトコルに準拠した制御メッセージによって送信してもよい。
UE10は、トリガーメッセージに、UE10を識別する識別情報と、APNを含めて送信してもよい。
UE10は、APNにより、接続先のPDN9を特定することができる。言い換えるとUE10はAPNを送信することにより、接続先のPDNを指定してもよい。また、APNにより、PGW40を指定してもよい。
また、UE10は、トリガーの送信により、コアネットワーク9への接続を要求してもよい。また、UE10は、トリガーの送信により、PGW9への通信路を確立することを要求してもよい。また、UE10は、トリガーの送信により、確立された通信路を用いた通信に使用するUE10のIPアドレスを要求してもよい。また、UE10は、トリガーにより、PGWとの間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。また、UE10は、トリガーにより、PGWとの間のPDNコネクションの確立や通信路のルーティングルールの更新を要求してもよい。
また、UE10は、トリガーの送信により、PGW40へ通信路を確立や、ルーティングルールの更新を要求する制御メッセージを送信することをWLAN_ANaに対して要求してもよい。ここで、WLAN_ANaが送信する要求メッセージは、GTPプロトコルに基づいたセッション生成要求メッセージであってもよい。もしくは、PMIPv6プロトコルに基づいたプロキシーバインディング要求メッセージであってもよい。
次に、WLAN_ANaは、トリガーを受信する。さらに、WLAN_ANaはトリガーに含まれるUEを識別する識別情報と、APNを受信してもよい。
WLAN_ANaは、トリガーの受信に基づいて、通信路を確立する要求メッセージをPGW40に送信する(S1204)。また、要求メッセージは、UEを識別する識別情報と、APNを含めてもよい。WLAN_ANaは、要求メッセージの送信により、WLAN_ANaとPGW40との間にUEのユーザデータを配送するための通信路を確立することを要求してもよい。
ここで、WLAN_ANaは、予め保持しているAPNを含めて送信してもよい。また、WLAN_ANaはトリガーによりUE10からAPNを受信しなかった場合には、予め保持しているAPNを送信してもよい。また、予め保持しているAPNは、通信事業者によって設定されたデフォルトAPNなどであってよい。
また、要求メッセージは、GTPプロトコルに基づいたセッション生成要求メッセージであってよい。もしくは、PMIPv6プロトコルに基づいたプロキシーバインディング更新メッセージであってもよい。
WLAN_ANaがセッション生成要求メッセージを用いて通信路確立要求を行うか、プロキシーバインディング更新メッセージを用いて通信路確立要求を行うかは、WLAN_ANaに予め設定されていてよい。また、こうした設定は、アクセスネットワーク事業者や、コアネットワーク運用事業者によって決定され、こうした決定に基づいて設定されてよい。また、この設定は、通信路確立要求を送信するPGW40毎に異なる設定がなされてもよい。
次に、PGW40とPCRF60は、IP−CANセッションの変更手続きを開始する(S1206)。
PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを開始し、PCRF60とIP−CANセッションを確立する。ここでIP−CANセッションとは、PGW40とWLAN_ANaとが確立するUE10のユーザデータ配送のための通信路を管理するためのセッションであってよい。さらに、管理情報には、アクセスシステムの情報や、QoS情報などの通信路の特性情報が含まれてもよい。
PGW40は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANaのアクセスシステムに関する情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPCRF60に送信してもよい。
PCRF60は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANaのアクセスシステムに関する情報、通信路のQoS情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPGW40に送信してもよい。
このように、PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、WLAN_ANaとの間の通信路のQoSを決定してもよい。また、PCRF60は、は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、WLAN_ANaとPGW40との間の通信路のQoSを決定し、PGW40に通知してもよい。
また、PGW40は、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。PGW40は、セッション生成要求の受信に基づいてIPアドレスの割り当ててよい。また、PGW40は、プロキシーバインディング更新メッセージの受信に基づいて、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。
また、PGW40は、PGW40のIPアドレスをHSS60もしくはAAA66に通知するためのPGWアドレスの更新手続きを実行してもよい(S1210)。
PGW40は、WLAN_ANa70が送信する要求に対する応答メッセージをWLAN_ANa70に送信してもよい(S1212)。また、応答メッセージにはUEを識別する識別情報、APN、QoS情報、UE10に割り当てるIPアドレスなどを含めて送信してもよい。
また、PGW40は、セッション生成要求メッセージを受信した場合には、応答するメッセージとしてセッション生成応答メッセージを送信してもよい。また、PGW40は、プロキシーバインディング更新を受信した場合には、応答するメッセージとしてプロキシーバインディング応答メッセージを送信してもよい。
次に、WLAN_ANa70は、応答メッセージを受信する。WLAN_ANaとPGW40は、要求メッセージおよび応答メッセージの送受信により、WLAN_AN70とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路の確立、もしくは更新を行うことができる。
ここで、WLAN_ANaとPGW40は、セッション生成要求とセッション生成応答を送受信した場合には、WLAN_AN70とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路として、GTPトンネルを確立してもよい。ここで、GTPトンネルとは、GTPプロトコルに基づいた転送路である。またGTPトンネルは、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
また、WLAN_ANaとPGW40は、プロキシーバインディング更新とプロキシーバインディング応答を送受信した場合には、WLAN_AN70とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路として、PMIPトンネルを確立してもよい。ここで、PMIPトンネルとは、PMIPプロトコルに基づいた転送路である。またPMIPトンネルは、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
さらに、PGW40は、WLAN_ANaとの間の通信路の確立に加え、PDN9との接続性を確立してもよい。
また、WLAN_ANa70は、UE10の送信するトリガーに対する応答として、トリガー応答メッセージをUE10に送信してもよい(S1214)。トリガー応答には、UEの識別情報と、APNと、UE10に割り当てるIPアドレスを含めて送信してもよい。
UE10は、トリガー応答を受信する。さらに、トリガー応答に含まれるUEの識別情報と、APNと、UE10に割り当てるIPアドレスを取得してもよい。
UE10とWLAN_ANa70は、トリガーおよびトリガー応答の送受信により、UE10とWLAN_ANa70との間の通信路を確立する。なお、この通信路は、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
この通信路は、WLAN_ANa70とPGW40との間で確立される通信路と接続されており、結果、UE10は、PGW40との間に通信路を確立することができる。なおUE10およびPGW40は、このUE10とPGW40との間の通信路を、PDNコネクションとして管理してもよいし、ベアラIDなどを割り当て、ベアラ通信路として管理してもよい。
UE10は、PGW40との間の通信路に加え、PGW40によるPDN9への接続性により、PDN9と接続することができる。
また、UE10、WLAN_ANa、PGW40の各ノードは、WLAN_ANaのアクセス網を介したUE10とPGW40との間の通信路を識別する情報と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶してもよい。
通信を識別する情報は、特定のフローや、特定のアプリケーションの通信を識別する情報であってよい。これにより、例えばUEは、特定のフローの通信を実行する際、対応付けた通信路を用いて送受信することができる。
より具体的には、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる識別情報であってよい。また、TFT(Traffic Flow Template)などにより構成してもよい。
なお、通信を識別する情報は、UE10が生成し、トリガーメッセージなどのUE10がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。
また、通信を識別する情報は、PGW40が生成し、セッション確立応答などのPGW40がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。これにより、UE10、WLAN_ANa、PGW40の各ノードは通信路と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶することができる。
UE10は、以上の手続きによりWLAN_ANaアタッチ手続きを完了する。なお、これまで説明した手続きにおけるWLAN_ANaによる処理、およびメッセージの送受信は、WLAN_ANaに構成されるGW74によって実行されてよい。
[1.3.1.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
次に、UE10がWLAN_ANb75のアクセスシステムを介して通信路を確立するWLAN_ANbアタッチ手続きを、図13を用いて説明する。
まず、UE10は、ePDG65との間でセキュリティアソシエーションを確立する(S1302)。セキュリティアソシエーションは、IKEv2認証手続きを実行することにより確立してもよい。また、UE10とePDG65は、セキュリティアソシエーションの確立により、UE10とePDG65との間に、UE10がユーザデータを送信するセキュアな通信路を確立してもよい。さらに、セキュアな通信路は、IPSecトンネルであってよい。
UE10は、セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始する。UE10は、手続きを開始するトリガーとなるメッセージを任意のタイミングで送信してよい。例えば、UE10の電源投入時であってもよいし、無線LANのアクセスポイントを検出したタイミングでもよいし、ユーザや端末の設定を基に送信してもよい。また、トリガーとなるメッセージは、IKEv2認証手続きを開始する制御メッセージであってよい。
なお、IKEv2認証手続きなどのセキュリティアソシエーションを確立するための手続きのための制御メッセージの送受信は、WLAN_ANbを介して送受信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、UE10を識別する識別情報と、APNを含めて送信してもよい。
UE10は、APNにより、接続先のPDN9を特定することができる。言い換えるとUE10はAPNを送信することにより、接続先のPDN9を指定してもよい。また、APNにより、PGW40を指定してもよい。
また、UE10は、トリガーの送信により、コアネットワーク9への接続を要求してもよい。また、UE10は、トリガーの送信により、PGW9への通信路を確立することを要求してもよい。また、UE10は、トリガーの送信により、確立された通信路を用いた通信に使用するUE10のIPアドレスを要求してもよい。また、UE10は、トリガーにより、PGWとの間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。また、UE10は、トリガーにより、PGWとの間のPDNコネクションの確立や通信路のルーティングルールの更新を要求してもよい。
また、UE10は、トリガーの送信により、PGW40へ通信路を確立や、ルーティングルールの更新を要求する制御メッセージを送信することをePDG65に対して要求してもよい。ここで、ePDG65が送信する要求メッセージは、GTPプロトコルに基づいたセッション生成要求メッセージであってもよい。もしくは、PMIPv6プロトコルに基づいたプロキシーバインディング要求メッセージであってもよい。
次に、ePDG64は、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを受信する。さらに、ePDG65は制御メッセージに含まれるUEを識別する識別情報と、APNを受信してもよい。
ここで、ePGD65は、HSS50もしくはAAA55に対してUE10の接続に対する認証や承認を要求してもよい。さらに、HSS50またはAAA55は、要求にもとづいて、認証や承認を行い、接続の可否をePDG65に応答してもよい。
ePDG65は、UE10からのトリガーの受信に基づいて、通信路を確立する要求メッセージをPGW40に送信する(S1304)。なお、ePDG65は、HSS50もしくはAAA55による認証結果に基づいて、通信路を確立うる要求メッセージを送信するか否かを決定してもよい。
また、要求メッセージは、UEを識別する識別情報と、APNを含めてもよい。ePDG65は、要求メッセージの送信により、ePDG65とPGW40との間にUEのユーザデータを配送するための通信路を確立することを要求してもよい。
ここで、ePDG65は、予め保持しているAPNを含めて送信してもよい。また、ePDG65はトリガーによりUE10からAPNを受信しなかった場合には、予め保持しているAPNを送信してもよい。また、予め保持しているAPNは、通信事業者によって設定されたデフォルトAPNなどであってよい。
また、要求メッセージは、GTPプロトコルに基づいたセッション生成要求メッセージであってよい。もしくは、PMIPv6プロトコルに基づいたプロキシーバインディング更新メッセージであってもよい。
ePDG65がセッション生成要求メッセージを用いて通信路確立要求を行うか、プロキシーバインディング更新メッセージを用いて通信路確立要求を行うかは、ePDG65に予め設定されていてよい。また、こうした設定は、アクセスネットワーク事業者や、コアネットワーク運用事業者によって決定され、こうした決定に基づいて設定されてよい。また、この設定は、通信路確立要求を送信するPGW40毎に異なる設定がなされてもよい。
次に、PGW40とPCRF60は、IP−CANセッションの変更手続きを開始する(S1306)。
PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを開始し、PCRF60とIP−CANセッションを確立する。ここでIP−CANセッションとは、PGW40とePDG65とが確立するUE10のユーザデータ配送のための通信路を管理するためのセッションであってよい。さらに、管理情報には、アクセスシステムの情報や、QoS情報などの通信路の特性情報が含まれてもよい。
PGW40は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANbのアクセスシステムに関する情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPCRF60に送信してもよい。
PCRF60は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANbのアクセスシステムに関する情報、通信路のQoS情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPGW40に送信してもよい。
このように、PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、ePDG65との間の通信路のQoSを決定してもよい。また、PCRF60は、は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、ePDG65とPGW40との間の通信路のQoSを決定し、PGW40に通知してもよい。
また、PGW40は、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。PGW40は、セッション生成要求の受信に基づいてIPアドレスの割り当ててよい。また、PGW40は、プロキシーバインディング更新メッセージの受信に基づいて、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。
また、PGW40は、PGW40のIPアドレスをHSS60もしくはAAA66に通知するためのPGWアドレスの更新手続きを実行してもよい(S1308)。
PGW40は、ePDG65が送信する要求に対する応答メッセージをePDG65に送信してもよい(S1310)。また、応答メッセージにはUEを識別する識別情報、APN、QoS情報、UE10に割り当てるIPアドレスなどを含めて送信してもよい。
また、PGW40は、セッション生成要求メッセージを受信した場合には、応答するメッセージとしてセッション生成応答メッセージを送信してもよい。また、PGW40は、プロキシーバインディング更新を受信した場合には、応答するメッセージとしてプロキシーバインディング応答メッセージを送信してもよい。
次に、ePDG65は、応答メッセージを受信する。ePDG65とPGW40は、要求メッセージおよび応答メッセージの送受信により、ePDG65とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路の確立、もしくは更新を行うことができる。
ここで、ePDG65とPGW40は、セッション生成要求とセッション生成応答を送受信した場合には、ePDG65とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路として、GTPトンネルを確立してもよい。ここで、GTPトンネルとは、GTPプロトコルに基づいた転送路である。またGTPトンネルは、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
また、ePDG65とPGW40は、プロキシーバインディング更新とプロキシーバインディング応答を送受信した場合には、ePDG65とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路として、PMIPトンネルを確立してもよい。ここで、PMIPトンネルとは、PMIPプロトコルに基づいた転送路である。またPMIPトンネルは、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
さらに、PGW40は、EPDG65との間の通信路の確立に加え、PDN9との接続性を確立してもよい。
また、ePDG65は、UE10の送信するトリガーに対する応答として、トリガー応答メッセージをUE10に送信してもよい(S1312)。トリガー応答には、UEの識別情報と、APNと、UE10に割り当てるIPアドレスを含めて送信してもよい。
UE10は、トリガー応答を受信する。さらに、トリガー応答に含まれるUEの識別情報と、APNと、UE10に割り当てるIPアドレスを取得してもよい。なお、応答メッセージは、IKEv2応答メッセージであってよい。
UE10とePDG65は、トリガーおよびトリガー応答の送受信により、UE10とEPDG65との間の通信路を確立する。なお、この通信路はIPSecトンネルであってもよい。さらに、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
この通信路は、ePDG65とPGW40との間で確立される通信路と接続されており、結果、UE10は、PGW40との間に通信路を確立することができる。なおUE10およびPGW40は、このUE10とPGW40との間の通信路を、PDNコネクションとして管理してもよいし、ベアラIDなどを割り当て、ベアラ通信路として管理してもよい。
UE10は、PGW40との間の通信路に加え、PGW40によるPDN9への接続性により、PDN9と接続することができる。
また、UE10、ePDG65、PGW40の各ノードは、WLAN_ANb75のアクセス網を介したUE10とPGW40との間の通信路を識別する情報と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶してもよい。
通信を識別する情報は、特定のフローや、特定のアプリケーションの通信を識別する情報であってよい。これにより、例えばUEは、特定のフローの通信を実行する際、対応付けた通信路を用いて送受信することができる。
より具体的には、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる識別情報であってよい。また、TFT(Traffic Flow Template)などにより構成してもよい。
なお、通信を識別する情報は、UE10が生成し、トリガーメッセージなどのUE10がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。
また、通信を識別する情報は、PGW40が生成し、セッション確立応答などのPGW40がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。これにより、UE10、ePDG65、PGW40の各ノードは通信路と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶することができる。
UE10は、以上の手続きによりWLAN_ANb75アタッチ手続きを完了する。
[1.3.1.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
次に、UE10がDSMIPv6プロトコルを用いたアタッチ手続きを、図13を用いて説明する。このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
以下では、UE10がWLAN_ANb75を介した通信路を確立する手続き例を説明する。
まず、UE10は、ePDG65との間でセキュリティアソシエーションを確立する(S1402)。セキュリティアソシエーションは、IKEv2認証手続きを実行することにより確立してもよい。また、UE10とePDG65は、セキュリティアソシエーションの確立により、UE10とePDG65との間に、UE10がユーザデータを送信するセキュアな通信路を確立してもよい。さらに、セキュアな通信路は、IPSecトンネルであってよい。
UE10は、セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始する。UE10は、手続きを開始するトリガーとなるメッセージを任意のタイミングで送信してよい。例えば、UE10の電源投入時であってもよいし、無線LANのアクセスポイントを検出したタイミングでもよいし、ユーザや端末の設定を基に送信してもよい。また、トリガーとなるメッセージは、IKEv2認証手続きを開始する制御メッセージであってよい。
なお、IKEv2認証手続きなどのセキュリティアソシエーションを確立するための手続きのための制御メッセージの送受信は、WLAN_ANbを介して送受信されてよい。
ここで、ePGD65は、HSS50もしくはAAA55に対してUE10の接続に対する認証や承認を要求してもよい。さらに、HSS50またはAAA55は、要求にもとづいて、認証や承認を行い、接続の可否をePDG65に応答してもよい。
また、ePDG65は、UE10の送信するトリガーに対する応答として、トリガー応答メッセージをUE10に送信してもよい(S1404)。
UE10とePDG65は、トリガーおよびトリガー応答の送受信により、UE10とEPDG65との間の通信路を確立する。なお、この通信路はIPSecトンネルであってもよい。さらに、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
UE10からのIKEv2応答メッセージを受信し、受信に基づいて、通信路を確立するバインディング更新メッセージをPGW40に送信する(S1404)。また、バインディング更新メッセージには、UEを識別する識別情報と、APNを含めてもよい。
UE10は、APNにより、接続先のPDN9を特定することができる。言い換えるとUE10はAPNを送信することにより、接続先のPDN9を指定してもよい。また、APNにより、PGW40を指定してもよい。
また、UE10は、バインディング更新の送信により、コアネットワーク9への接続を要求してもよい。また、UE10は、バインディング更新の送信により、PGW9への通信路を確立することを要求してもよい。また、UE10は、バインディング更新の送信により、確立された通信路を用いた通信に使用するUE10のIPアドレスを要求してもよい。また、UE10は、バインディング更新により、PGWとの間のPDNコネクションの確立を要求してもよい。また、UE10は、バインディング更新により、PGWとの間のPDNコネクションの確立や通信路のルーティングルールの更新を要求してもよい。
PGW40は、UE10が送信するバインディング更新メッセージを受信し、PGW40とPCRF60は、IP−CANセッションの変更手続きを開始する(S1408)。
PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを開始し、PCRF60とIP−CANセッションを確立する。ここでIP−CANセッションとは、PGW40とUE10とが確立するUE10のユーザデータ配送のための通信路を管理するためのセッションであってよい。さらに、管理情報には、アクセスシステムの情報や、QoS情報などの通信路の特性情報が含まれてもよい。
PGW40は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANbのアクセスシステムに関する情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPCRF60に送信してもよい。
PCRF60は、UEを識別する識別情報や、APNや、WLAN_ANbのアクセスシステムに関する情報、通信路のQoS情報などを含めてIP−CANセッション変更手続き内の制御メッセージをPGW40に送信してもよい。
このように、PGW40は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、ePDG65との間の通信路のQoSを決定してもよい。また、PCRF60は、は、IP−CANセッション変更手続きを実行することにより、UE10とPGW40との間の通信路のQoSを決定し、PGW40に通知してもよい。
また、PGW40は、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。PGW40は、セッション生成要求の受信に基づいてIPアドレスの割り当ててよい。また、PGW40は、プロキシーバインディング更新メッセージの受信に基づいて、UE10のIPアドレスを割り当ててもよい。
また、PGW40は、PGW40のIPアドレスをHSS60もしくはAAA66に通知するためのPGWアドレスの更新手続きを実行してもよい(S1408)。
PGW40は、ePDG65が送信する要求に対する応答として、バインディング応答メッセージをUE10に送信してもよい(S1410)。また、応答メッセージにはUEを識別する識別情報、APN、QoS情報、UE10に割り当てるIPアドレスなどを含めて送信してもよい。
UE10は、バインディング応答を受信する。UE10とPGW40は、プロキシーバインディング更新とプロキシーバインディング応答を送受信により、UE10とPGW40との間にUE10のユーザデータを配送する通信路として、PMIPトンネルを確立する。
なお、図14のように、UE10とPGW40間のPMIPトンネルなどの通信路は、UE10とePDGを配送される間は、UE10とePDG65との間で確立したIPSecトンネルによって配送される。
ここで、PMIPトンネルとは、PMIPプロトコルに基づいた転送路である。またPMIPトンネルは、ベアラIDで識別されるベアラ通信路であってよい。
さらに、PGW40は、UE10との間の通信路の確立に加え、PDN9との接続性を確立してもよい。
UE10は、PGW40との間に通信路を確立することができる。なおUE10およびPGW40は、このUE10とPGW40との間の通信路を、PDNコネクションとして管理してもよいし、ベアラIDなどを割り当て、ベアラ通信路として管理してもよい。
UE10は、PGW40との間の通信路に加え、PGW40によるPDN9への接続性により、PDN9と接続することができる。
また、UE10、PGW40の各ノードは、WLAN_ANb75のアクセス網を介したUE10とPGW40との間の通信路を識別する情報と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶してもよい。
通信を識別する情報は、特定のフローや、特定のアプリケーションの通信を識別する情報であってよい。これにより、例えばUEは、特定のフローの通信を実行する際、対応付けた通信路を用いて送受信することができる。
より具体的には、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる識別情報であってよい。また、TFT(Traffic Flow Template)などにより構成してもよい。
なお、通信を識別する情報は、UE10が生成し、バインディング更新メッセージなどのUE10がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。
また、通信を識別する情報は、PGW40が生成し、バインディング応答メッセージなどのPGW40がアタッチ手続きにおいて送信する制御メッセージに含めて送信してもよい。さらに、アタッチ手続きにかかわる各装置は、受信した通信に関する情報を、その後のアタッチ手続きにおける制御情報に含めて送信してもよい。これにより、UE10、ePDG65、PGW40の各ノードは通信路と、通信を識別する情報とを対応付けて記憶することができる。
UE10は、以上の手続きによりDSMIPv6を持いたアタッチ手続きを完了する。これにより、UE10はWLAN_ANb75を介したPGW40への通信路を確立することができる。
[1.3.1.5 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。以下、ポリシー受信処理の例を、図9を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。UE10は、ANDSF20を探索し、探索したANDSF20とセキュアな通信を確保する(S904)。UE10がANDSF20を探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、ANDSF20を探索することができる。UE10とANDSF20がセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20の探索、もしくはANDSF20とのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S906)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。ANDSF20は、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S908)。ANDSF20は、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
ANDSF20は、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシーを送信してもよい。ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報は、許可情報244の許可情報2であってよい。UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、UE10が契約する移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもANDSF20から送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
UE10は、これら決定に基づいて、LTE(eNB45)からRANポリシー4542を受信してもよい(S910)。次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S912)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するフロー1を対象としたタイプ2のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、フロー1の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ2ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はフロー1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がフロー1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、フロー1の通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ2のポリシーであることから、フローベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1506)を完了する。
図5(b)ポリシーの例2で示すタイプ2のポリシーの場合、ANDSF20がUE10に通知するポリシーの例として、IPフローとルーティングルールを含めても良い。ANDSF20は、IPフローとルーティングルールを含めることにより、UE10に、IPフローに応じて、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローにより、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローにアプリケーションIDを含めることにより、UE10にアプリケーション毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのアプリケーションID毎に、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20はIPフローにアドレスタイプを含めることにより、UE10にIPアドレスのバージョン毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのアドレスタイプ毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20はIPフローに送信元IPアドレスを含めることにより、UE10に送信元IPアドレス毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローの送信元IPアドレス毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。なお、送信元IPアドレスは最初の送信元IPアドレスと最後の送信元IPアドレスを示すことにより、送信元IPアドレスの範囲を示しても良い。
ANDSF20はIPフローに宛先IPアドレスを含めることにより、UE10に宛先IPアドレス毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローの宛先IPアドレス毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。なお、宛先IPアドレスは最初の宛先IPアドレスと最後の宛先IPアドレスを示すことにより、宛先IPアドレスの範囲を示しても良い。
ANDSF20は、IPフローにプロトコルタイプを含めることにより、UE10にプロトコルタイプ毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのプロトコルタイプ毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローに送信元ポート番号を含めることにより、UE10に送信元ポート番号毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローの送信元ポート番号毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローに宛先ポート番号を含めることにより、UE10に宛先ポート番号毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローの宛先ポート番号毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローにQoSを含めることにより、UE10にQoS毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのQoS毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローにドメイン名を含めることにより、UE10にドメイン名毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのドメイン名毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
ANDSF20は、IPフローにAPNを含めることにより、UE10にAPN毎にデータの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローのAPN毎にデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
なお、ANDSF20は、IPフローに、アプリケーションID、アドレスタイプ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、宛先ポート番号、QoS、ドメイン名、APNを示す情報のうちいずれか一つを含むこととして説明したが、IPフローに、アプリケーションID、アドレスタイプ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、宛先ポート番号、QoS、ドメイン名、APNのうち複数の情報を含むことにより、UE10に、複数の情報により、データの送受信を識別させ、アクセスシステムを切り替えさせても良い。
つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローにおけるアプリケーションID、アドレスタイプ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、宛先ポート番号、QoS、ドメイン名、APNのうち複数の情報によりデータの送受信を識別し、アクセスシステムを切り替えることができる。
一方、ルーティングルールには、ポリシー内で、優先されるアクセスネットワークを示す情報が含まれる。ANDSF20は、IPフローとルーティングルールを含めることにより、UE10に、IPフローで識別されるデータの送受信に対してルーティングルールに応じたアクセスシステムへ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローとルーティングルールにより、IPフローで識別されるデータの送受信に対してルーティングルールに応じたアクセスシステムへ切り替えることができる。
また、ANDSF20がルーティングルールにアクセスIDを含める場合、UE10にIPフローで識別されるデータの送受信に対して、アクセスIDが示すWLANへ1番目に優先して切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローとルーティングルールに含まれるアクセスIDにより、IPフローで識別されるデータの送受信に対してアクセスIDが示すWLANへ切り替えることができる。
また、ANDSF20がルーティングルールにセカンダリアクセスIDを含める場合、UE10にIPフローで識別されるデータの送受信に対して、セカンダリアクセスIDが示すWLANへ2番目に優先して切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローとルーティングルールに含まれるセカンダリアクセスIDにより、IPフローで識別されるデータの送受信に対してセカンダリアクセスIDが示すWLANへ切り替えることができる。
また、タイプ2のポリシーの場合、ANDSF20は、IPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1を含めても良い。
ルーティング基準は有効なエリアと時刻情報からなる。ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにPLMNを含める場合、UE10に、UE10がPLMNの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのPLMNにより、UE10がPLMNの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにTACを含める場合、UE10に、UE10がTACの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのTACにより、UE10がTACの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにEUTRA_CIを含める場合、UE10に、UE10がEUTRA_CIの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのEUTRA_CIにより、UE10がEUTRA_CIの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにBSSIDを含める場合、UE10に、UE10がBSSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのBSSIDにより、UE10がBSSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにSSIDを含める場合、UE10に、UE10がSSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのSSIDにより、UE10がSSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において有効なエリアにHESSIDを含める場合、UE10に、UE10がHESSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる有効なエリアのHESSIDにより、UE10がHESSIDの示すエリアに在圏する場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、ルーティング基準において時刻情報を含める場合、UE10に、現在時刻が時刻情報の示す時間内の場合、ポリシーを有効にさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルーティング基準に含まれる時刻情報により、現在時刻が時刻情報の示す時間内の場合、ポリシーを有効にし、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20はルールプライオリティを含める場合、UE10に他のANDSFポリシーとの優先順位を示し、優先するANDSFポリシーを変更させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるルールプライオリティにより、優先数するANDSFポリシーを変更し、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20はスレッショールド1にRSRPを含める場合、UE10に、RSRPより高い場合にのみ、LTE経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーのスレッショールド1に含まれるRSRPにより、RSRPより高い場合、LTE経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、ANDSF20はスレッショールド1にRSRQを含める場合、UE10に、RSRQより高い場合にのみ、LTE経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーのスレッショールド1に含まれるRSRQにより、RSRQより高い場合、LTE経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、ANDSF20はスレッショールド1にBSSロードを含める場合、UE10に、BSSロードより高い場合にのみ、WLAN経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーのスレッショールド1に含まれるBSSロードにより、BSSロードより高い場合、WLAN経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、ANDSF20はOPI1を含める場合、UE10に、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位を示し、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを優先して実行させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるOPI1により、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを優先して実行し、アクセスシステムを切り替えることができる。
上記、IPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、いずれか一つを含むこととして説明したが、IPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報が含むことにより、UE10に、複数の情報により、ANDSFポリシーを実行させアクセスシステムを切り替えさせても良い。
つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報により、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、eNB45はUE10へRANポリシーにスレッショールドを含め、アクセスシステムを切り替えさせても良い。つまり、UE10はeNB45からRANポリシーに含まれるスレッショールドにより、アクセスシステムを切り替えても良い。
また、eNB45はRANポリシーのスレッショールドにRSRPを含める場合、UE10に、RSRPに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、eNB45からRANポリシーのスレッショールドに含まれるRSRPにより、RSRPに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、eNB45はRANポリシーのスレッショールドにRSRQを含める場合、UE10に、RSRQに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、eNB45からRANポリシーのスレッショールドに含まれるRSRQにより、RSRQに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、eNB45はRANポリシーのスレッショールドにBSSロードを含める場合、UE10に、BSSロードに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、eNB45からRANポリシーのスレッショールドに含まれるBSSロードにより、BSSロードに応じて、LTE経由のデータの送受信へ切り替えることができる。
また、eNB45はRANポリシーにOPIを含める場合、UE10に、OPIにより、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位を示し、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを優先して実行させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、eNB45からRANポリシーに含まれるOPIにより、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位を示され、ANDSFポリシーまたはRANポリシーを優先して実行し、アクセスシステムを切り替えさせることができる。
ここで、UE10は、ANDSFポリシーにスレッショールドが含まれ、RANポリシーにスレッショールドが含まれる場合、ANDSFポリシーのスレッショールドを優先しても良いし、RANポリシーを優先しても良い。なお、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位の決定には、ANDSFポリシーに含まれるOPIとRANポリシーに含まれるOPIを利用して、決定してもよい。また、ANDSFポリシーにOPIが含まれず、RANポリシーにOPIが含まれない場合、UE10が任意にANDSFポリシーとRANポリシーの優先を決定して良い。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1508)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANaアタッチ手続きを説明した図12を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10が送信するトリガーメッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、トリガーメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、NB_IFOM(Network based IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[1.3.1.6 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。このポリシー受信処理は、1.3.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細な説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1508)。UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図13を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始ための、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
ここで、トリガーとなるメッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2認証手続きでUE10がePDG65に送信する制御メッセージであってよい。
ePDG65は、は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガーの応答メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、トリガーの応答メッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2応答メッセージであってよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、NB_IFOM(Network based IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、ePDG65、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[1.3.1.7 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1におけるLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、DSMIPを用いてPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.4におけるDSMIPを用いたアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。このポリシー受信処理は、1.3.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細な説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1508)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図14を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10は、アタッチ手続きにおいて確立したセキュリティアソシエーションが確立された状態にある場合には、新たにセキュリティアソシエーションを確立する必要はない。しかしながら、セキュリティアソシエーションに対応付けたタイマーなどを管理し、かつタイマーが消費された場合など、セキュリティアソシエーションを改めて確立する必要がある場合には、UE10はセキュリティアソシエーションを再度確立する。確立手続きは、1.3.1.4で説明したと手続きや処理と同様であってよい。
なお、セキュリティアソシエーションを再確立する場合、UE10が送信するセキュリティアソシエーションを開始するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、バインディング更新メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、UE10が送信するバインディング更新メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信してもよいし、セキュリティアソシエーションが再確立されたことに基づいて送信してもよい。
ePDG65は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、IFOM(IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、ePDG65、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[1.3.2 タイプ3のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(c)ポリシーの例3で示したタイプ3のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[1.3.2.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.2.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.2.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.2.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[1.3.2.5 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けて、通信路1を用いて通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けて通信路2を管理し、通信路2を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。以下、ポリシー受信処理の例を、図9を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。UE10は、ANDSF20を探索し、探索したANDSF20とセキュアな通信を確保する(S904)。UE10がANDSF20を探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、ANDSF20を探索することができる。UE10とANDSF20がセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20の探索、もしくはANDSF20とのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S906)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。ANDSF20は、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S908)。ANDSF20は、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
ANDSF20は、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。また、許可情報は、許可情報244の許可情報2であってよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、UE10が契約する移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもANDSF20から送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S912)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するAPN1に対応付けられた通信を対象としたタイプ3のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、APN1に対応付けられた通信の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ3ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はAPN1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。なお、具体的には、通信を識別する情報はAPN1を識別するAPNであってもよい。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がAPN1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、APN1に対応づけられた通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ3のポリシーであることから、APNベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1606)を完了する。
図5(c)ポリシーの例3で示すタイプ3のポリシーの場合、ANDSF20がUE10に通知するポリシーの例として、APNとルーティングルールを含めても良い。
ANDSF20は、APNとルーティングルールを含めることにより、UE10に、APNに応じて、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるAPN毎に、アクセスシステムを切り替えることができる。
一方、ルーティングルールには、ポリシー内で、優先されるアクセスネットワークを示す情報が含まれる。ルーティングルールは、1.3.1.5で説明した図5(b)ポリシーの例2で示すタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
また、タイプ3のポリシーの場合、ANDSF20は、APN、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1を含めても良い。
なお、ルーティング基準は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、ルールプライオリティは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、スレッショールド1はタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、OPI1は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
上記、APN、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、いずれか一つを含むのではなく、APN、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報が含むことにより、UE10に、複数の情報により、ANDSFポリシーを実行させアクセスシステムを切り替えさせても良い。
つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるAPN、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報により、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、UE10はeNB45からRANポリシーに含まれるスレッショールドにより、アクセスシステムを切り替えても良い。なお、RANポリシーによるアクセスシステムの切り替えの決定には、1.3.1.5で説明した方法を利用できるため、詳細な説明は省略する。
つまり、RANポリシーのスレッショールドはタイプ2のポリシーと同様である。また、RANポリシーのOPIは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様である。
なお、UE10は、ANDSFポリシーにスレッショールドが含まれ、RANポリシーにスレッショールドが含まれる場合、ANDSFポリシーのスレッショールドを優先しても良いし、RANポリシーを優先しても良い。なお、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位の決定には、ANDSFポリシーに含まれるOPIとRANポリシーに含まれるOPIを利用して、決定してもよい。また、ANDSFポリシーにOPIが含まれず、RANポリシーにOPIが含まれない場合、UE10が任意にANDSFポリシーとRANポリシーの優先を決定して良い。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き2として説明する(S1608)。UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、APN1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。ここで、APN1は、通信路1と対応付けられていたAPNと同じAPNである。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANaアタッチ手続きを説明した図12を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10が送信するトリガーメッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1606)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、トリガーメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、MAPCON(Multi Acces PDN Connectivity)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
本手続きにより、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。
なお、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにおいてAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。なお、APN1に対応付けられた通信とはフロー1およびフロー2であってもよい。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[1.3.2.6 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
1.3.2.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けて通信路1を管理し、APN1を用いて通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けて通信路2を管理し、APN2を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路2を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。このポリシー受信処理は、1.3.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き2として説明する(S1608)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、APN1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。ここで、APN1は、通信路1と対応付けられていたAPNと同じAPNである。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図13を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始ための、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1606)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
ここで、トリガーとなるメッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2認証手続きでUE10がePDG65に送信する制御メッセージであってよい。
ePDG65は、は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガーの応答メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、トリガーの応答メッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2応答メッセージであってよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、MAPCON(Multi Acces PDN Connectivity)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
本手続きにより、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。より詳細には、UE10は、通信路3を用いてAPN1に対応づけられた通信路3の通信を行う。
なお、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。なお、APN1に対応付けられた通信とはフロー1およびフロー2であってもよい。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[1.3.2.7 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
1.3.2.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けてフロー1、フロー2を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けてフロー3を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。このポリシー受信処理は、1.3.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1608)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、APN1に対応づけられた通信に用いる通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。ここで、APN1は、通信路1と対応付けられていたAPNと同じAPNである。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図14を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガー、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。より具体的には、UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1506)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、バインディング更新メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、UE10が送信するバインディング更新メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1606)により切り替えを決定したことに基づいて送信してもよいし、セキュリティアソシエーションが確立されたことに基づいて送信してもよい。
UE10は、バインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、バインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、MAPCON(Multi Acces PDN Connectivity)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
本手続きにより、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。より詳細には、UE10は、APN1に対応づけられた通信路3の通信を行う。
なお、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。なお、APN1に対応付けられた通信とはフロー1およびフロー2であってもよい。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[1.3.3 タイプ1のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(a)ポリシーの例1で示したタイプ1のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[1.3.3.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.3.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.3.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.3.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[1.3.3.5 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
図17に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1702)。例えば、UE10は、APN1に対応付けて通信路1を管理し、APN2に対応付けられて通信路2を管理し、通信路1、通信路2を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1704)。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。以下、ポリシー受信処理の例を、図9を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。UE10は、ANDSF20を探索し、探索したANDSF20とセキュアな通信を確保する(S904)。UE10がANDSF20を探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、ANDSF20を探索することができる。UE10とANDSF20がセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20の探索、もしくはANDSF20とのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S906)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。ANDSF20は、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S908)。ANDSF20は、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
ANDSF20は、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報は、許可情報244の許可情報2であってよい。UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、UE10が契約する移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもANDSF20から送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S912)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するUE10のすべての通信を対象としたタイプ1のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、APN1に対応付けられた通信の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ1ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はすべての通信を示す情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。なお、具体的には、通信を識別する情報はすべての通信を示す情報であるため、明示的にポリシーに識別情報を含まず、識別情報を含まないことによって暗示的にすべての通信を識別してもよい。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がすべての通信を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、UE10のすべての通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ1のポリシーであることから、すべての通信の切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1706)を完了する。
例えば、図5(a)ポリシーの例1で示すタイプ1のポリシーの場合、ANDSF20がUE10に通知するポリシーの例として、優先されるアクセスを含めても良い。ANDSF20は、優先されるアクセスを含めることにより、UE10に、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれる優先されるアクセスにより、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、タイプ1のポリシーの場合、ANDSF20は、優先されるアクセスの他、ルールプライオリティ、有効なエリア、ローミングの有無、PLMN ID、時刻、スレッショールド1、OPI1、ポリシーの更新の有無を含めても良い。
なお、ルールプライオリティは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、有効なエリアは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーにおけるルーティング基準の有効なエリアと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
また、ANDSF20は、ローミングの有無を含めることにより、UE10にローミングの有無で、ポリシーを実行させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるローミングの有無に、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、ANDSF20は、PLMN IDを含めることにより、UE10にPLMN IDが示すエリアに在圏する場合、ポリシーを実行させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるPLMN IDが示すエリアに在圏する場合、ポリシーを実行させ、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、時刻は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーにおけるルーティング基準の時刻と同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、スレッショールド1は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、OPI1は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
また、ANDSF20は、ポリシー更新の有無を含めることにより、UE10にポリシーを更新させ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるポリシー更新の有無により、ポリシーを更新させ、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、UE10はeNB45からRANポリシーに含まれるスレッショールドにより、アクセスシステムを切り替えても良い。なお、RANポリシーによるアクセスシステムの切り替えの決定には、1.3.1.5で説明した方法を利用できるため、詳細な説明は省略する。
つまり、RANポリシーのスレッショールドはタイプ2のポリシーと同様である。また、RANポリシーのOPIは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様である。
なお、UE10は、ANDSFポリシーにスレッショールドが含まれ、RANポリシーにスレッショールドが含まれる場合、ANDSFポリシーのスレッショールドを優先しても良いし、RANポリシーを優先しても良い。なお、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位の決定には、ANDSFポリシーに含まれるOPIとRANポリシーに含まれるOPIを利用して、決定してもよい。また、ANDSFポリシーにOPIが含まれず、RANポリシーにOPIが含まれない場合、UE10が任意にANDSFポリシーとRANポリシーの優先を決定して良い。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き3として説明する(S1708)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、すべての通信の通信路を、WLANを経由した通信路に切り替える。UEは、通信路の切り替えをAPNに対応付けられた通信ごとに実行する。
ここで、UE10はAPN1とAPN2を用いて通信路を確立している。したがって、UE10はAPN1に対応づけられた通信の通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。さらに、UE10はAPN2に対応づけられた通信の通信路を、通信路2から通信路4へ切り替える。なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3と通信路4を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
また、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANaアタッチ手続きを説明した図12を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10が送信するトリガーメッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。UE10は、トリガーメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。WLAN_ANa70は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
具体的な通信路4を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANaアタッチ手続きを説明した図12を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10が送信するトリガーメッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、トリガーメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN2を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
ここで、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
本手続きにより、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。
さらに、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路4を用いてAPN2に対応付けられた通信を行う。
なお、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにおいAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。
また、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにおいAPN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
上記では、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN2においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN2においてWLAN経由の通信路4へ切り替えた。
ここで、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN1においてWLAN経由の通信路4へ切り替えても良い。
また、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3へ切り替えても良い。
[1.3.3.6 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
1.3.3.5で説明したタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3および通信路4は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3および通信路4は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
UE10を含む各装置のポシリー受信処理(S1706)に至るまでの手続きおよび処理は、1.3.3.6で行う手続きおよび処理と同様であってよい。具体的には、通信路1および通信路2の確立にかかる手続き、および各装置の処理は、1.3.3.6で説明した手続きおよび処理と同様でよい。そのため、詳細説明は省略する。
さらに、UE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。このポリシー受信処理は、1.3.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き3として説明する(S1708)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、すべての通信の通信路を、WLANを経由した通信路に切り替える。UEは、通信路の切り替えをAPNに対応付けられた通信ごとに実行する。
ここで、UE10はAPN1とAPN2を用いて通信路を確立している。したがって、UE10はAPN1に対応づけられた通信の通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。さらに、UE10はAPN2に対応づけられた通信の通信路を、通信路2から通信路4へ切り替える。また、なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3と通信路4を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
また、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図13を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始ための、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
ここで、トリガーとなるメッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2認証手続きでUE10がePDG65に送信する制御メッセージであってよい。
ePDG65は、は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガーの応答メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、トリガーの応答メッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2応答メッセージであってよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
具体的な通信路4を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図13を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始ための、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
ここで、トリガーとなるメッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2認証手続きでUE10がePDG65に送信する制御メッセージであってよい。
ePDG65は、は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガーの応答メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、トリガーの応答メッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2応答メッセージであってよい。
なお、通信を識別する情報は、APN2を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
ここで、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
本手続きにより、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。
さらに、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路4を用いてAPN2に対応付けられた通信を行う。
なお、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
上記では、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN2においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN2においてWLAN経由の通信路4へ切り替えた。
ここで、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN1においてWLAN経由の通信路4へ切り替えても良い。
また、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3へ切り替えても良い。
[1.3.3.7 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
1.3.3.5で説明したタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3および通信路4は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3および通信路4は、通信路3は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
UE10を含む各装置のポシリー受信処理(S1706)に至るまでの手続きおよび処理は、1.3.3.6で行う手続きおよび処理と同様であってよい。具体的には、通信路1および通信路2の確立にかかる手続き、および各装置の処理は、1.3.3.6で説明した手続きおよび処理と同様でよい。そのため、詳細説明は省略する。
さらに、UE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。このポリシー受信処理は、1.3.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き3として説明する(S1708)。UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、すべての通信の通信路を、WLANを経由した通信路に切り替える。UEは、通信路の切り替えをAPNに対応付けられた通信ごとに実行する。
ここで、UE10はAPN1とAPN2を用いて通信路を確立している。したがって、UE10はAPN1に対応づけられた通信の通信路を、通信路1から通信路3へ切り替える。さらに、UE10はAPN2に対応づけられた通信の通信路を、通信路2から通信路4へ切り替える。また、なお、切り替えにあたり、UE10は新たに通信路3と通信路4を確立する。なお、UE10はAPN1を基に通信路3を確立する。さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
また、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
具体的な通信路3を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.4で説明したDIMIPを用いたアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、DSMIPのアタッチ手続きを説明した図14を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガー、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。より具体的には、UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、バインディング更新メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、UE10が送信するバインディング更新メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信してもよいし、セキュリティアソシエーションが確立されたことに基づいて送信してもよい。
UE10は、バインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、バインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。さらに、UE10はAPN2を基に通信路4を確立する。
具体的な通信路4を確立する手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.4で説明したDIMIPを用いたアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、DSMIPのアタッチ手続きを説明した図14を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガー、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。より具体的には、UE10がセキュリティアソシエーションを開始するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、バインディング更新メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、UE10が送信するバインディング更新メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1706)により切り替えを決定したことに基づいて送信してもよいし、セキュリティアソシエーションが確立されたことに基づいて送信してもよい。
UE10は、バインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、バインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、APN2を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のAPNに対応付けられた通信の通信路を切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、すべての通信を切り替えるなどの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
なお、通信を識別する情報には、APNだけではなく、フローを識別する情報など、具体的に通信を識別する情報を含めて送信してもよい。
ここで、UE10は、APN1、APN2だけでなく、その他の複数のAPNに対して通信路を確立した場合には、各APNに対応するWLAN経由の通信路を確立し、すべての通信を、WLAN経由の通信路に切り替える。
本手続きにより、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を用いてAPN1に対応付けられた通信を行う。
さらに、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路4を用いてAPN2に対応付けられた通信を行う。
なお、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN1に対応付けられた通信を、通信路3を用いて実行する。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいAPN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、通信路3を確立する手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
上記では、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN2においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN2においてWLAN経由の通信路4へ切り替えた。
ここで、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3とAPN1においてWLAN経由の通信路4へ切り替えても良い。
また、APN1においてLTE経由の通信路1を確立し(S1702)、APN1においてLTE経由の通信路2を確立し(S1704)、ポリシー受信処理(S1706)の後、通信路切り替え手続き3(S1708)の結果、APN1においてWLAN経由の通信路3へ切り替えても良い。
[1.3.4 タイプ4のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(d)ポリシーの例4で示したタイプ4のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[1.3.4.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.4.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.4.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[1.3.4.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[1.3.4.5 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。以下、ポリシー受信処理の例を、図9を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。
UE10は、ANDSF20を探索し、探索したANDSF20とセキュアな通信を確保する(S904)。UE10がANDSF20を探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、ANDSF20を探索することができる。UE10とANDSF20がセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20の探索、もしくはANDSF20とのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S906)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
ANDSF20は、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S908)。ANDSF20は、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
ANDSF20は、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報は、許可情報244の許可情報2であってよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、UE10が契約する移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもANDSF20から送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S912)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するフロー1を対象としたタイプ4のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、フロー1の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ4ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はフロー1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がフロー1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、フロー1の通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ4のポリシーであることから、フローベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1806)を完了する。
図5(d)ポリシーの例4で示すタイプ4のポリシーの場合、ANDSF20がUE10に通知するポリシーの例として、IPフローとルーティングルールを含めても良い。ANDSF20は、IPフローとルーティングルールを含めることにより、UE10に、IPフローで識別されるデータの送受信を、ルーティングルールに含まれるAPNにおけるデータの送受信へ切り替えさせ、アクセスシステムを切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローで識別されるデータの送受信を、ルーティングルールに含まれるAPNにおけるデータの送受信へ切り替え、アクセスシステムを切り替えることができる。
IPフローは、図5(b)ポリシーの例2で示すタイプ2のポリシーと同様であるため、詳細な説明は省略する。
一方、ルーティングルールには、ポリシー内で、優先されるAPNを示す情報が含まれる。ANDSF20は、IPフローとルーティングルールを含めることにより、UE10に、IPフローで識別されるデータの送受信に対してルーティングルールに応じたAPNへ切り替えさせることができる。つまり、ANDSF20は、IPフローとルーティングルールを含めることにより、IPフローで識別されるデータの送受信をルーティングルールに含むAPNにおけるデータの送受信へ切り替えさせることができる。つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフローで識別されるデータの送受信をルーティングルールに含まれるAPNにおけるデータの送受信へ切り替え、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、タイプ4のポリシーの場合、ANDSF20は、IPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1を含めても良い。
なお、ルーティング基準は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、ルールプライオリティは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、スレッショールド1は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。また、OPI1は1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
上記、IPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、いずれか一つを含むのではなく、APN、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報を含むことにより、UE10に、複数の情報により、ANDSFポリシーを実行させアクセスシステムを切り替えさせても良い。
つまり、UE10は、ANDSF20からANDSFポリシーに含まれるIPフロー、ルーティングルールの他、ルーティング基準、ルールプライオリティ、スレッショールド1、OPI1のうち、複数の情報により、アクセスシステムを切り替えることができる。
また、UE10はeNB45からRANポリシーに含まれるスレッショールドにより、アクセスシステムを切り替えても良い。なお、RANポリシーによるアクセスシステムの切り替えの決定には、1.3.1.5で説明した方法を利用できるため、詳細な説明は省略する。
つまり、RANポリシーのスレッショールドはタイプ2のポリシーと同様である。また、RANポリシーのOPIは1.3.1.5で説明したタイプ2のポリシーと同様である。
なお、UE10は、ANDSFポリシーにスレッショールドが含まれ、RANポリシーにスレッショールドが含まれる場合、ANDSFポリシーのスレッショールドを優先しても良いし、RANポリシーを優先しても良い。なお、ANDSFポリシーとRANポリシーの優先順位の決定には、ANDSFポリシーに含まれるOPIとRANポリシーに含まれるOPIを利用して、決定してもよい。また、ANDSFポリシーにOPIが含まれず、RANポリシーにOPIが含まれない場合、UE10が任意にANDSFポリシーとRANポリシーの優先を決定して良い。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き4として説明する(S1808)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANaアタッチ手続きを説明した図12を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10が送信するトリガーメッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1806)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、トリガーメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、NB_IFOM(Network based IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、WLAN_ANa、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、WLAN_ANa、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1812)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー1の通信は、通信路1を用いて継続する。
[1.3.4.6 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
1.3.4.5で説明したタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図18を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。このポリシー受信処理は、1.3.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1808)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図13を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
セキュリティアソシエーションを確立するための手続きを開始ための、UE10が送信するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1806)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
また、UE10は、トリガーとなるメッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
ここで、トリガーとなるメッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2認証手続きでUE10がePDG65に送信する制御メッセージであってよい。
ePDG65は、は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガーの応答メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、トリガーの応答メッセージは、1.3.1.3で説明したとおり、IKEv2応答メッセージであってよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、NB_IFOM(Network based IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、ePDG65、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1810)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1808)。
[1.3.4.7 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
1.3.4.5で説明したタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図18を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、DSMIPを用いてPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。このポリシー受信処理は、1.3.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理を通信路切り替え手続き1として説明する(S1808)。
UE10は、すくなくともUEのポリシーと、オペレータポリシーと、RANポリシーの一部に基づいて、フロー1の通信に用いる通信路を、通信路1から通信路2へ切り替える。
具体的な切り替え手続きと、手続きに伴う各装置の処理は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きとほぼ同様であってよい。そのため、WLAN_ANbアタッチ手続きを説明した図14を用いて、アタッチ手続きとの違いを中心に説明する。
UE10は、アタッチ手続きにおいて確立したセキュリティアソシエーションが確立された状態にある場合には、新たにセキュリティアソシエーションを確立する必要はない。しかしながら、セキュリティアソシエーションに対応付けたタイマーなどを管理し、かつタイマーが消費された場合など、セキュリティアソシエーションを改めて確立する必要がある場合には、UE10はセキュリティアソシエーションを再度確立する。確立手続きは、1.3.1.4で説明したと手続きや処理と同様であってよい。
なお、セキュリティアソシエーションを再確立する場合、UE10が送信するセキュリティアソシエーションを開始するトリガーとなる制御メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1806)により切り替えを決定したことに基づいて送信されてよい。
UE10は、バインディング更新メッセージに、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、UE10が送信するバインディング更新メッセージを送信するタイミングは、ポリシー受信処理(S1806)により切り替えを決定したことに基づいて送信してもよいし、セキュリティアソシエーションが再確立されたことに基づいて送信してもよい。
ePDG65は、セッション生成要求またはプロキシーバインディング更新に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
PGW40は、セッション応答またはプロキシーバインディング応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
WLAN_ANa70は、トリガー応答に、通信を識別する情報をさらに含めて送信してもよい。また、切り替え手段を示す識別情報をさらに含めて送信してもよい。
なお、通信を識別する情報は、フロー1を識別する情報であってよい。また、切り替え手段を示す識別情報は、特定のフローを、IPアドレスを変更せずに切り替えることを示す識別情報であってよい。もしくは、IFOM(IP Flow Mobility)などの切り替え手段を示す識別情報であってよい。
また、UE10、ePDG65、PGW40は、すでに通信路2を確立しているため、この手続きにより新たに通信路を確立しなくてよい。より具体的には通信リソース等を新たに割り当てる必要はない。
UE10、ePDG65、PGW40は、通信路2を用いてフロー3の通信をすでにおこなっており、本手続きにより、通信路2を用いてフロー2とフロー3の通信を行う。
より具体的には、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにおいて、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行するために、経路設定を行う。言い換えると、UE10、ePDG65、PGW40は、本手続きにより、経路設定に必要となる通信を識別する情報を取得し、フロー2の通信を、通信路2を用いて実行する。以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1810)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー1の通信は、通信路1を用いて継続する(S1808)。
[2.第2実施形態]
第2実施形態について説明する。第1実施形態では、UE10はUE10のユーザが契約する移動通信ネットワーク(H−PLMN)に存在したが、第2実施形態では、UE10はH−PLMNではなく、ローミング先の移動通信ネットワーク(V−PLMN)に存在する。
図20(a)に第2実施形態における通信システムの構成を示す。図20(a)では、UE10は、V−PLMNにおけるIP移動通信ネットワーク5Bに接続する。
また、V−PLMNは、UE10が契約する移動通信事業者と、ローミング契約を結んでいる移動通信事業者であってよい。V−PLMNは、ローミング移動通信事業者もしくはローミング移動通信事業者網を識別する識別情報であってよい。したがって、IP移動通信ネットワーク5Bは、ローミング移動通信事業者が運用、管理を行うネットワークであってよい。
また、V−PLMNにおけるIP移動通信ネットワーク5Bには、H−ANDSF20とV−ANDSF20Bが接続されている。なお、H−ANDSF20はH−PLMNが管理するANDSFである。なお、H−PLMNは、UE10が契約する移動通信事業者もしく移動通信事業者網を識別する識別情報であってよい。また、V−ANDSF20BはV−PLMNが管理するANDSFである。
なお、H−ANDSF20とV−ANDSF20Bは、運用、管理を行う移動通信事業者が異なるのみであり、第1実施形態で説明したANDSF20の構成と同様の構成であってよい。そのため、詳細な構成の説明を省略する。
また、V−PLMNにおけるIP移動通信ネットワーク5Bは、第1実施形態で説明したIP移動通信ネットワーク5Aと同様の構成に利用可能である。さらに、IP移動通信ネットワーク5Bに含まれる各構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、説明を省略する。
なお、第1実施形態では、UE10はH−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに接続していたのに対し、第1実施形態では、UE10はV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに接続する。
IP移動通信ネットワーク5AとIP移動通信ネットワーク5Bは運用事業者が異なるのみで、構成は同様の構成であってよいため、以下では第1実施形態で説明に用いた図面を用いて説明を行う。そのため、以下の説明に用いるコアネットワーク、アクセスネットワーク、さらには各図面に記載される各装置は、VPLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに構成される装置である。
また、UE10の構成は、第1実施形態で説明したUEの構成と同様であってよいため、詳細な構成の説明を省略する。
[2.1 処理の説明]
本実施形態では、UE10がUEポリシー142を用いて通信路を切り替える手続きを説明する。
[2.1.1 タイプ2のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(b)ポリシーの例2で示したタイプ2のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[2.1.1.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.1.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.1.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.3.1.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[2.1.1.5 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。以下、ポリシー受信処理の例を、図21を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。
UE10は、H−ANDSF20Aを探索し、探索したH−ANDSF20Aとセキュアな通信を確保する(S2104)。UE10がH−ANDSF20Aを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、H−ANDSF20Aを探索することができる。UE10とH−ANDSF20Aがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、H−ANDSF20Aとの間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2106)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
H−ANDSF20Aは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2108)。H−ANDSF20Aは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
H−ANDSF20Aは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報2、許可情報3、許可情報5の一部を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。
ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、ローミング移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもH−ANDSF20Aから送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
また、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かは、別の手段によって決定しても良い。
例えば、V−ANDSFからローミングオペレータのポリシーを受信し、受信したオペレータポリシーに基づいて決定してもよい。
具体的には、UE10は、V−ANDSF20Bを探索し、探索したV−ANDSF20Bとセキュアな通信を確保する(S2110)。UE10がV−ANDSF20Bを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、V−ANDSF20Bを探索することができる。UE10とV−ANDSF20Bがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、V−ANDSF20Bの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2112)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
V−ANDSF20Bは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2114)。V−ANDSF20Bは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
V−ANDSF20Bは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報4を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する(S2114)。
これにより、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、H−ANDSF20Bから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
UE10は、許可情報2又は許可情報4又は許可情報5の少なくともいずれかに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。もしくは、UE10は、許可情報2、許可情報4、許可情報5の組み合わせに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。
例えば、UE10は、許可情報2が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報5が「許可」であり、且つ許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。
また、UE10は、許可情報4が「許可」であった場合や、許可情報4を記憶していない場合でも、許可情報5が「不許可」である場合には、RANポリシーの受信を行わないと決定してもよい。このように、H−PLMNの運用事業者は、UE10のローミング先でのRANポリシーの受信処理を制限することができる。
UE10は、これら決定に基づいて、LTE(eNB45)からRANポリシー4542を受信してもよい(S2116)。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S2118)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するフロー1を対象としたタイプ2のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、フロー1の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ2ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はフロー1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がフロー1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、フロー1の通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ2のポリシーであることから、フローベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1506)を完了する。なお、具体的なタイプ2におけるポリシー受信処理は、第1実施形態における1.3.1.5で説明したため、詳細な説明は省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き1)を実行する(S1508)。
ここで、通信路切り替え手続き1は、1.3.1.5において説明した通信路切り替え手続き1と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.1.5の通信路切り替え手続き1と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[2.1.1.6 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
2.1.1.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。このポリシー受信処理は、2.1.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き1)を実行する(S1508)。
ここで、通信路切り替え手続き1は、1.3.1.6において説明した通信路切り替え手続き1と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.1.6の通信路切り替え手続き1と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[2.1.1.7 タイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
2.1.1.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続きを、図15を用いて説明する。
図15に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1502)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1504)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、DSMIPを用いてPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1506)。このポリシー受信処理は、2.1.1.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き1)を実行する(S1508)。
ここで、通信路切り替え手続き1は、1.3.1.7において説明した通信路切り替え手続き1と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.1.7の通信路切り替え手続き1と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1512)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1510)。
[2.1.2 タイプ3のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(c)ポリシーの例3で示したタイプ3のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[2.1.2.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.2.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.2.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.2.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[2.1.2.5 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けてフロー1、フロー2を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けてフロー3を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路2が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。以下、ポリシー受信処理の例を、図21を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。UE10は、H−ANDSF20Aを探索し、探索したH−ANDSF20Aとセキュアな通信を確保する(S2104)。UE10がH−ANDSF20Aを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、H−ANDSF20Aを探索することができる。UE10とH−ANDSF20Aがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2106)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
H−ANDSF20Aは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2108)。H−ANDSF20Aは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
H−ANDSF20Aは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報2、許可情報3、許可情報5の一部を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。
ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、ローミング移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもH−ANDSF20Aから送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
また、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かは、別の手段によって決定しても良い。
例えば、V−ANDSFからローミングオペレータのポリシーを受信し、受信したオペレータポリシーに基づいて決定してもよい。
具体的には、UE10は、V−ANDSF20Bを探索し、探索したV−ANDSF20Bとセキュアな通信を確保する(S2110)。UE10がV−ANDSF20Bを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、V−ANDSF20Bを探索することができる。UE10とV−ANDSF20Bがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、V−ANDSF20Bの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2112)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
V−ANDSF20Bは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2114)。V−ANDSF20Bは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
V−ANDSF20Bは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報4を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する(S2114)。
これにより、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、H−ANDSF20Bから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
UE10は、許可情報2又は許可情報4又は許可情報5の少なくともいずれかに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。もしくは、UE10は、許可情報2、許可情報4、許可情報5の組み合わせに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。
例えば、UE10は、許可情報2が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報5が「許可」であり、且つ許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。
また、UE10は、許可情報4が「許可」であった場合や、許可情報4を記憶していない場合でも、許可情報5が「不許可」である場合には、RANポリシーの受信を行わないと決定してもよい。このように、H−PLMNの運用事業者は、UE10のローミング先でのRANポリシーの受信処理を制限することができる。
UE10は、これら決定に基づいて、LTE(eNB45)からRANポリシー4542を受信してもよい(S2116)。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S2118)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するAPN1に対応付けられた通信を対象としたタイプ3のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、APN1に対応付けられた通信の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ3ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はAPN1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。なお、具体的には、通信を識別する情報はAPN1を識別するAPNであってもよい。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がフロー1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、APN1に対応づけられた通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ3のポリシーであることから、APNベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1606)を完了する。なお、具体的なタイプ3におけるポリシー受信処理は、第1実施形態における1.3.2.5で説明したため、詳細な説明は省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き2)を実行する(S1608)。ここで、通信路切り替え手続き2は、1.3.2.5において説明した通信路切り替え手続き2と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.2.5の通信路切り替え手続き2と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.2.6 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
2.1.2.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けてフロー1、フロー2を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けてフロー3を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路2が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。このポリシー受信処理は、2.1.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き2)を実行する(S1608)。ここで、通信路切り替え手続き2は、1.3.2.6において説明した通信路切り替え手続き2と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.2.6の通信路切り替え手続き2と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.2.7 タイプ3のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
2.1.2.5で説明したタイプ2のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図16に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1602)。例えば、UE10は、APN1に対応付けてフロー1、フロー2を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1604)。例えば、UE10は、APN2に対応付けてフロー3を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路2が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1606)。このポリシー受信処理は、2.1.2.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き2)を実行する(S1608)。ここで、通信路切り替え手続き2は、1.3.2.7において説明した通信路切り替え手続き2と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.2.7の通信路切り替え手続き2と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1610)。なお、UE10は、APN2に対応付けられた通信は、通信路2を用いて継続する(S1612)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1614)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.3 タイプ1のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(a)ポリシーの例1で示したタイプ1のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[2.1.3.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.3.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.3.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.3.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[2.1.3.5 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
図17に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1702)。例えば、UE10は、APN1に対応付けて通信路1を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、APNに対応づけられた通信を実行している(S1704)。例えば、UE10は、APN2に対応付けて通信路2を管理し、通信路1を用いてそれらの通信を実行してよい。
なお、APNに対応付けられた通信は、特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路2を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路2の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。以下、ポリシー受信処理の例を、図21を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。
UE10は、H−ANDSF20Aを探索し、探索したH−ANDSF20Aとセキュアな通信を確保する(S2104)。UE10がH−ANDSF20Aを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、H−ANDSF20Aを探索することができる。UE10とH−ANDSF20Aがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2106)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
H−ANDSF20Aは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2108)。H−ANDSF20Aは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
H−ANDSF20Aは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報2、許可情報3、許可情報5の一部を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。
ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、ローミング移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもH−ANDSF20Aから送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
また、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かは、別の手段によって決定しても良い。
例えば、V−ANDSFからローミングオペレータのポリシーを受信し、受信したオペレータポリシーに基づいて決定してもよい。
具体的には、UE10は、V−ANDSF20Bを探索し、探索したV−ANDSF20Bとセキュアな通信を確保する(S2110)。UE10がV−ANDSF20Bを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、V−ANDSF20Bを探索することができる。UE10とV−ANDSF20Bがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、V−ANDSF20Bの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2112)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
V−ANDSF20Bは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2114)。V−ANDSF20Bは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
V−ANDSF20Bは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報4を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する(S2114)。
これにより、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、H−ANDSF20Bから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
UE10は、許可情報2又は許可情報4又は許可情報5の少なくともいずれかに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。もしくは、UE10は、許可情報2、許可情報4、許可情報5の組み合わせに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。
例えば、UE10は、許可情報2が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報5が「許可」であり、且つ許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。
また、UE10は、許可情報4が「許可」であった場合や、許可情報4を記憶していない場合でも、許可情報5が「不許可」である場合には、RANポリシーの受信を行わないと決定してもよい。このように、H−PLMNの運用事業者は、UE10のローミング先でのRANポリシーの受信処理を制限することができる。
UE10は、これら決定に基づいて、LTE(eNB45)からRANポリシー4542を受信してもよい(S2116)。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S2118)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するUE10のすべての通信を対象としたタイプ1のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、APN1に対応付けられた通信の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ1ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はすべての通信を示す情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。なお、具体的には、通信を識別する情報はすべての通信を示す情報であるため、明示的にポリシーに識別情報を含まず、識別情報を含まないことによって暗示的にすべての通信を識別してもよい。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がすべての通信を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、UE10のすべての通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ1のポリシーであることから、すべての通信の切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1706)を完了する。なお、具体的なタイプ1におけるポリシー受信処理は、第1実施形態における1.3.3.5で説明したため、詳細な説明は省略する。以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き3)を実行する(S1708)。
ここで、通信路切り替え手続き3は、1.3.3.5において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.3.5の通信路切り替え手続き3と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.3.6 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
2.1.3.5で説明したタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3および通信路4は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3および通信路4は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
UE10を含む各装置のポシリー受信処理(S1706)に至るまでの手続きおよび処理は、1.3.3.6で行う手続きおよび処理と同様であってよい。具体的には、通信路1および通信路2の確立にかかる手続き、および各装置の処理は、1.3.3.6で説明した手続きおよび処理と同様でよい。そのため、詳細説明は省略する。
さらに、UE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。このポリシー受信処理は、2.1.3.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き3)を実行する(S1708)。
ここで、通信路切り替え手続き3は、1.3.3.6において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.3.6の通信路切り替え手続き3と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.3.7 タイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
2.1.3.5で説明したタイプ1のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路3および通信路4は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路3および通信路4は、通信路3は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ3のポリシーを用いた切り替え手続きを、図17を用いて説明する。
UE10を含む各装置のポシリー受信処理(S1706)に至るまでの手続きおよび処理は、1.3.3.6で行う手続きおよび処理と同様であってよい。具体的には、通信路1および通信路2の確立にかかる手続き、および各装置の処理は、1.3.3.6で説明した手続きおよび処理と同様でよい。そのため、詳細説明は省略する。
さらに、UE10は、ポリシー受信処理を行う(S1706)。このポリシー受信処理は、2.1.3.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き3)を実行する(S1708)。
ここで、通信路切り替え手続き3は、1.3.3.7において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.3.7の通信路切り替え手続き3と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、APN1に対応づけられた通信を、通信路3を用いて継続することができる(S1710)。さらに、UE10は、APN2に対応付けられた通信を、通信路4を用いて継続することができる(S1712)。
さらに、UE10およびPGW10はリソース解放手続きを行ってもよい(S1714)。UE10およびPGW10は、リソース解放手続きにより、通信路1および通信路2のリソースの解放や経路情報の削除などの、通信路の削除処理を実行してもよい。
[2.1.4 タイプ4のポリシーを用いた制御手続き]
本例では、UE10が 図5(d)ポリシーの例4で示したタイプ4のANDSFポリシーとRANポリシーを用いて通信路を切り替える例を説明する。
まず、本実施形態のポリシーを用いた制御手続きを行うUE10の初期状態に至るLTEアタッチ手続きと、WLAN_ANaアタッチ手続きと、WLAN_ANbアタッチ手続きと、DSMIPを用いたアタッチ手続きとを説明する。
[2.1.4.1 LTEアタッチ手続き]
UE10がLTEのアクセスシステム(LTE_AN80)を経由した通信路を確立する。LTEアタッチ手続きは、図11を用いて1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.4.2 WLAN_ANaアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANa70を介した通信路を確立する。WLAN_ANa70アタッチ手続きは、図12を用いて1.3.1.2で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.4.3 WLAN_ANbアタッチ手続き]
UE10がWLAN_ANb70を介した通信路を確立する。WLAN_ANb70アタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.3で説明したWLAN_ANa70アタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
[2.1.4.4 DSMIPを用いたアタッチ手続き]
UE10がDSMIPを用いて通信路を確立する。DSMIPを用いたアタッチ手続きは、図13を用いて1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きと同様であってよい。なお、アタッチ手続きに関連する各装置の処理も同様であってよい。そのため、詳細説明を省略する。
このDSMIPを用いたアタッチ手続きにより、UE10は、WLAN_ANa70を介した通信路、もしくはWLAN_ANb75を介した通信路を確立することができる。
[2.1.4.5 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1]
次に、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図16を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.2で説明したWLAN_ANaアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。以下、ポリシー受信処理の例を、図21を用いて説明する。
まず、UE10は、オペレータポリシーを受信するための手続きを行う。なお、オペレータポリシーを受信するか否かは、許可情報144の許可情報1を基に決定してもよい。つまり、許可情報1が「許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信してよい。また、許可情報1が「不許可」とされている場合には、オペレータポリシーを受信せずに、本手続を終了してもよい。
以下、オペレータポリシーを受信するための具体例を説明する。
UE10は、H−ANDSF20Aを探索し、探索したH−ANDSF20Aとセキュアな通信を確保する(S2104)。UE10がH−ANDSF20Aを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、H−ANDSF20Aを探索することができる。UE10とH−ANDSF20Aがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2106)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1に基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
H−ANDSF20Aは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2108)。H−ANDSF20Aは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
H−ANDSF20Aは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報2、許可情報3、許可情報5の一部を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する。
これにより、UE10は許可情報1に基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1に基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1に基づいて、H−ANDSF20Aから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
次に、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かを決定する。
ここで、UE10は、許可情報144の許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよい。例えば、許可情報2が「許可」の場合には、RANポリシーを受信してもよい。また、許可情報2が「不許可」の場合には、RANポリシーの受信は実行しないなどの設定を行ってもよい。
また、UE10は、ANDSF20から受信した許可情報2に基づいてRANポリシーを受信してもよいし、許可情報144の許可情報2を「不許可」から「許可」へ更新したことに基づいて、RANポリシーを受信してもよい。
以下、UE10のRANポリシーの具体的な取得方法の例を説明する。LTE_AN80に構成されるeNB45は、RANポリシー4542を送信する。ここで、LTE_ANは、UE10が契約する移動通信事業者によって運用されるLTEを用いたアクセスネットワークであってよい。また、eNB45は、ローミング移動通信事業者によって運用される基地局であってよい。
なお、eNB45は、RANポリシーを基地局エリアにブロードキャストして複数の端末へ送信してもよいし、UE10のみに送信してもよい。
これにより、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを受信することができる。
なお、許可情報2はかならずしもH−ANDSF20Aから送信される必要がないため、オペレータポリシーではなく、UEのポリシーに基づいてRANポリシーを受信することができる。例えば、図19に示すように、ANDSFが構成されていない通信システムにおいても、UE10は、許可情報2に基づいてRANポリシーを使用するかしないかを制御することができる。
また、UE10はLTE_AN80からRANポリシーを受信か否かは、別の手段によって決定しても良い。
例えば、V−ANDSFからローミングオペレータのポリシーを受信し、受信したオペレータポリシーに基づいて決定してもよい。
具体的には、UE10は、V−ANDSF20Bを探索し、探索したV−ANDSF20Bとセキュアな通信を確保する(S2110)。UE10がV−ANDSF20Bを探索する方法は種々考えられるが、例えば、PDNに配置されたDNSサーバへUE10が問い合わせることにより、V−ANDSF20Bを探索することができる。UE10とV−ANDSF20Bがセキュアな通信を確保する方法は、種々考えられるが、例えば、IPSecを利用しても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、V−ANDSF20Bの探索、もしくはH−ANDSF20Aとのセキュアな通信路を確立するための制御メッセージの送信をしてもよい。
UE10は、ANDSF20との間にセキュアな通信路を確立したあと、ANDSF20へアクセスネットワーク情報の要求を送信する(S2112)。
このとき、図10(a)に示すように、アクセスネットワーク情報の要求には、UE10の利用可能なアクセスシステムや、UE10の位置情報を含めてもよい。ここでは、UE10の能力情報(ケイパビリティ)として、利用可能なアクセスシステムであるLTEを示す情報とWLANを示す情報を含めてもよい。位置情報には、位置情報1を含めるが、これに限らず、LTE基地局装置のCell IDやTAI(Tracking Area ID)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)の情報を含めても良い。
なお、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、要求メッセージの送信をしてもよい。
V−ANDSF20Bは、UE10へオペレータポリシー通知を送信する(S2114)。V−ANDSF20Bは、UE10から送信される要求メッセージの受信に基づいて、UE10へオペレータポリシー通知してもよいし、オペレータポリシーが更新されたタイミングや、任意のタイミングで送信されてもよい。
V−ANDSF20Bは、ANDSFポリシーと許可情報とを含めてオペレータポリシー通知を送信してもよい。
ここで、ANDSFポリシーは、ANDSFポリシー242に記憶されるUE10へのポリシーであってよく、フローなどの通信を識別する情報ごとに複数のポリシーが含まれてよい。さらに、タイプ1〜タイプ4などの複数のタイプのポリシーが含まれてよい。
また、許可情報には、許可情報244の、少なくとも許可情報4を含めてもよい。
UE10は、オペレータポリシー通知を受信し、ANDSFポリシーと許可情報を取得する(S2114)。
これにより、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいてオペレータポリシーを受信することができる。
また、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、受信したANDSFポリシーをUEポリシー142に記憶、または更新するなどしてUEポリシーとして管理してもよい。さらに、UE10は、許可情報1か、許可情報3か、もしくはその双方の組み合わせに基づいて、H−ANDSF20Bから受信した許可情報2を、許可情報144の許可情報として記憶、または更新するなどしてUEの許可情報として管理してもよい。
UE10は、許可情報2又は許可情報4又は許可情報5の少なくともいずれかに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。もしくは、UE10は、許可情報2、許可情報4、許可情報5の組み合わせに基づいて、RANポリシーを受信すると決定してよい。
例えば、UE10は、許可情報2が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。もしくは、UE10は、許可情報5が「許可」であり、且つ許可情報4が「許可」であることにより、RANポリシーを受信してよい。
また、UE10は、許可情報4が「許可」であった場合や、許可情報4を記憶していない場合でも、許可情報5が「不許可」である場合には、RANポリシーの受信を行わないと決定してもよい。このように、H−PLMNの運用事業者は、UE10のローミング先でのRANポリシーの受信処理を制限することができる。
UE10は、これら決定に基づいて、LTE(eNB45)からRANポリシー4542を受信してもよい(S2116)。
次に、UE10は、オペレータポリシーもしくはRANポリシーもしくはその両方を用いて、アクセスシステムの選択と、通信路切り替え手続きの決定を行う(S2118)。
本例では、UE10がUEポリシー142に記憶するフロー1を対象としたタイプ4のポリシーと、eNB45が送信するRANポリシーに基づいて、フロー1の通信路を切り替える例を説明する。
なお、UEポリシー142に記憶するANDSFポリシーはタイプ4ポリシーである。これは、許可情報1に基づいて、ANDSF20から受信したものをUEポリシー142に更新しても記憶したものであってもよい。
また、これまで説明したとおり、ANDSFポリシーには、通信を識別する情報と、アクセスネットワーク情報と、アクセスネットワークの優先度と、閾値が対応付けられて記憶されている。さらに、RANポリシーには、アクセスネットワーク情報と、閾値が対応づけられて記憶されている。具体的には、通信を識別する情報はフロー1を識別する情報であり、アクセスネットワーク情報にはLTEとWLANを示す情報であり、アクセスネットワークの優先度はLTEを優先する情報である。
UE10は、RANポリシーに基づいて通信路の切り替えを決定してもよい。UE10は、RANポリシーに含まれる、すくなくともRSRPやRSRQやOPIの一部に基づいて切り替えを決定してよい。
また、切り替え先の通信路と、切り替えを実行する通信データは、ANDSFポリシーを基に決定してもよい。具体的には、ANDSFポリシーの通信を識別する情報がフロー1を識別する情報であり、利用可能なアクセスネットワークとしてWLANが記憶されていることから、フロー1の通信を、WLANを用いた通信路に切り替えると決定してもよい。
また、切り替え手段は、ANDSFポリシーがタイプ4のポリシーであることから、フローベースの切り替えを行うことを決定してもよい。
以上の手続きにより、ポリシー受信処理(S1806)を完了する。なお、具体的なタイプ2におけるポリシー受信処理は、第1実施形態における1.3.4.5で説明したため、詳細な説明は省略する。以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き4)を実行する(S1808)。
ここで、通信路切り替え手続き4は、1.3.4.5において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.4.5の通信路切り替え手続き4と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1810)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1808)。
[2.1.4.6 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例2]
2.1.4.5で説明したタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図18を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、WLAN_ANb75を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN2に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN2と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN2と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.3で説明したWLAN_ANbアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、異なるAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。例えば、UE10は、APN1により通信路1を確立し、かつAPN2により通信路2を確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、異なるIPアドレスを取得し、それぞれIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。このポリシー受信処理は、2.1.4.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き4)を実行する(S1808)。
ここで、通信路切り替え手続き4は、1.3.4.6において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.4.6の通信路切り替え手続き4と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1810)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1808)。
[2.1.4.7 タイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例3]
2.1.4.5で説明したタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続き例1では、通信路2はWLAN_ANa70を介してPGW40へ接続する通信路である例を説明した。また、通信路2は、DSMIPを用いて確立した通信路であってよい。
以下、UE10がタイプ4のポリシーを用いた切り替え手続きを、図18を用いて説明する。
図18に示すように、初期状態においてUE10は、通信路1を確立しており、フロー1とフロー2の通信を実行している(S1802)。さらに、UE10は通信路1に加え、通信路2を確立しており、フロー3の通信を実行している(S1804)。なお、各フローは特定のアプリケーションで識別される通信や、すくなくともパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元ポート番号、送信先ポート番号、プロトコル番号、アプリケーション名の一部を用いて識別することのできる通信や、TFTなどにより識別される通信であってよい。
ここで、通信路1は、LTE_AN80を介してPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路1は対応付けられており、さらに、フロー1とフロー2の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路1の具体的な確立方法や、APN1と通信路1の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.1で説明したLTEアタッチ手続きもしくはPDNコネクション確立手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
また、通信路2は、DSMIPを用いてPGW40へ接続する通信路であってよい。さらに、UE10はAPN1に対応付けて通信路1を確立してもよい。このように、UE10とPGW40では、APN1と通信路2は対応付けられており、さらに、フロー3の通信を識別する識別情報と通信路1が対応付けられている。
なお、通信路2の具体的な確立方法や、APN1と通信路2の対応の管理方法、通信を識別する識別情報と通信路1の対応の管理方法は、1.3.1.4で説明したDSMIPを用いたアタッチ手続きで説明したため、詳細な説明は省略する。
なお、UE10は、同じAPNにより通信路1と通信路2とを確立している。そのため、UE10は、通信路1に用いるIPアドレスと通信路2に用いるIPアドレスは、同じIPアドレスを取得し、同じIPアドレスを用いて各通信路を用いた通信を行うことができる。
次にUE10は、ポリシー受信処理を行う(S1806)。このポリシー受信処理は、2.1.4.5で説明したポリシー受信処理と同様の処理および手続きであってよい。そのため、詳細説明を省略する。
以下、通信路の切り替え処理(通信路切り替え手続き4)を実行する(S1808)。
ここで、通信路切り替え手続き4は、1.3.4.7において説明した通信路切り替え手続き3と同様であってよい。詳細手続きおよび各装置の処理は、1.3.4.7の通信路切り替え手続き4と同様であってよいため詳細説明を省略する。
なお、通信路切り替え手続きに関わる、アクセスネットワーク、コアネットワーク、さらにアクセスネットワークまたはコアネットワークに含まれる各装置は、第1実施形態では、H−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Aに含まれて構成されていたのに対し、本例ではV−PLMNのIP移動通信ネットワーク5Bに含まれて構成される。
以上の手続きにより、UE10は、フロー1の通信を、通信路2を用いて継続することができる(S1810)。なお、UE10は、フロー3の通信は、通信路2を用いて継続する。なお、UE10は、フロー2の通信は、通信路1を用いて継続する(S1808)。
[3. 変形例]
これまで説明した第1実施形態および第2実施形態では、UE10は、H−ANDSF20またはV−ANDSF20Bから、許可情報を受信することとして説明してきた。なお、実施形態2において説明したとおり、UE10がH−ANDSF20から受信する許可情報は、すくなくとも許可情報2、許可情報3、許可情報5のいずれかであってよい。さらに、UE10は、許可情報2、許可情報3、許可情報5のうち、2つ以上の許可情報を受信してもよい。
また、UE10は、V−ANDSF20bから受信する許可情報は、許可情報4であって良い。
許可情報を受信する方法はこれにかぎらず、UE10はアタッチ手続きにおいて許可情報を受け取っても良い。
以下、本変形例における、許可情報の取得手続きを、図22を用いて説明する
図22を利用して許可情報を通知するためのアタッチ手続きについて説明する。まず、UE10はeNB45へアタッチ要求を送信する(S2202)。ここで、UE10はeNB45にCapability flagを含める。なお、Capability flagは、UE10がH−ANDSF20またはV−ANDSF20BからのANDSFポリシー242と、H−PLMNまたはV−PLMNにおけるeNB45から送信されるRANポリシー4542を利用して、アクセスネットワークの切り替えを決定できる能力を示す情報である。
次に、eNB45はMME30へアタッチ要求を転送する(S2204)。このアタッチ要求はUE10から送信されたアタッチ要求である。つまり、UE10が含めたCapability flagも含む。
eNB45からアタッチ要求を受信したMME30は、アタッチ要求に含まれるCapability flagにおり、UE10がH−ANDSF20またはV−ANDSF20BからのANDSFポリシー242と、H−PLMNまたはV−PLMNにおけるeNB45から送信されるRANポリシー4542を利用して、アクセスネットワークの切り替えを決定できることを検出する。
さらに、MME40は、UE10にH−ANDSF20またはV−ANDSF20BからのANDSFポリシー242と、H−PLMNまたはV−PLMNにおけるeNB45から送信されるRANポリシー4542を利用して、アクセスネットワークの切り替えを決定することを認証する。
次に、MME40はセッション確立要求をSGW35へ送信し(S2206)、SGW35は、PGW40へセッション確立要求を送信し(S2208)、PGW40はセッション確立応答をSGW35へ送信し(S2210)、SGW35はセッション確立応答をMME30へ送信する(S2212)。S2206、S2208、S2210、S2212は従来のアタッチ手続きと同様であるため、詳細な説明は省略する。
セッション確立応答を受信したMME30は、初期コンテキスト設定要求およびアタッチ受託をeNB45へ送信する(S2214)。なお、MME30は、初期コンテキスト設定要求またはアタッチ受託に許可情報を含めて良い。
MME30から初期コンテキスト設定要求およびアタッチ受託を受信したeNB45は、RRC再接続再設定をUE10へ送信する(S2216)。なお、RRC再接続再設定には、許可情報を含める。
RRC接続再設定を受信したUE10は、RRC再接続再設定に含まれる許可情報を検出する。
以上により、UE10はアタッチ手続きにより、許可情報を受信することができる。
なお、H−PLMNのMMEは、許可情報において、許可情報2、許可情報3、許可情報5のいずれかを含めて送信してもよいし、許可情報2、許可情報3、許可情報5のうちの2つ以上の許可情報を送信しても良い。
また、V−PLMNのMMEは、許可情報において、許可情報4を含めて送信してもよい。
なお、UE10による許可情報の管理方法や、各許可情報に基づく処理は、第1実施形態および第2実施形態で説明した方法、処理と同様であってよい。そのため、ここでの詳細説明は省略する。
以上、この発明の実施形態および変形例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
また、上述した実施形態においては、無線アクセスネットワークの例としてLTEと、WLAN(例えば、IEEE802.11a/b/n等)とについて説明したが、WLANの代わりにWiMAXによって接続されても良い。