JP6504964B2 - 部材の状態評価装置および状態評価方法 - Google Patents
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Description
検査対象の部材に加振力を加え、前記加振力により発生する前記部材の振動をセンサで検知することにより、前記部材の状態を評価する部材の状態評価装置であって、
先端の打撃部により前記部材を打撃して前記部材に加振力を加える打撃体と、
前記加振力により発生した前記部材の振動を検知するセンサと、
前記加振力により発生した前記部材の振動を前記センサへ伝達する振動伝達体とを備えており、
前記センサが、前記打撃体と一体化して配置されており、
さらに、前記振動伝達体が、前記部材の打撃による衝撃を緩和させながら、前記部材の振動をセンサへ伝達する緩衝性の振動伝達体であり、一方が前記センサの受振面に接し、他方が前記打撃部よりも前記部材側に突出するように配置されていることを特徴とする部材の状態評価装置である。
前記打撃体に、ハンドリング用の柄が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価装置である。
前記打撃体を所定の方向へ案内するガイド体が、前記打撃体の外側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材の状態評価装置である。
さらに、前記打撃体を前記部材に向けて付勢する弾性体が、前記ガイド体に備えられていることを特徴とする請求項3に記載の部材の状態評価装置である。
前記打撃体に、長尺のアクセスバーが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置である。
移動可能手段に搭載されて、検査対象の部材を遠隔から検査できるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置である。
前記移動可能手段が、走行ロボット、飛行ロボット、無線小型ヘリコプター、水中潜航ロボットのいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の部材の状態評価装置である。
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置を用いて部材の状態評価を行う部材の状態評価方法であって、
前記打撃部で前記部材を打撃することにより前記部材に加振力を加え、
前記加振力により発生する前記部材の振動を、前記振動伝達体を介して前記センサへ伝達し、
伝達された前記部材の振動を前記センサで検知することにより、前記部材状態評価を行うことを特徴とする部材の状態評価方法である。
本発明に係る部材の状態評価方法は、検査対象となる部材に加振力を加え、加振力により発生する部材の振動をセンサにより検知して部材の状態を評価する点においては、従来の打音検査装置を用いた部材の状態評価方法と原理的に同様である。
図1は本発明の実施の形態に係る部材の状態評価装置を示す概略側断面図である。図1に示すように、部材の状態評価装置1は、打撃体2と、センサ3と、振動伝達体4とを備えている。そして、打撃体2とセンサ3とは一体化されており、センサ3の受振面に接して振動伝達体4が配置されている。なお、センサ3は曲線で示したケーブルにより、信号処理システムに接続されている。
打撃体2は、先端の打撃部2aにより検査対象の部材を打撃して振動させる。本実施の形態において、打撃体2は金属材料で筒状に形成されており、先端の開口した打撃部2aで検査対象の部材を打撃することにより、部材に加振力が加わる。なお、本実施の形態において、打撃体2の後端部は閉塞されている。
センサ3は、加わった加振力により発生した部材の振動を検知する。本実施の形態において、センサ3は打撃体2内の打撃部2aより凹んだ位置に配置されている。このようにセンサ3が配置されていることにより、部材を打撃体2の打撃部2aで打撃した際に、センサ3が検査対象の部材に直接接触することがなく、打撃に伴うセンサ3の損傷を防止することができる。
振動伝達体4は、部材の打撃による衝撃を緩和させながら、部材の振動をセンサ3へ伝達する緩衝性の振動伝達体であり、一方がセンサ3の受振面に接し、他方が打撃部2aよりも部材側に突出するように配置されて、加振時においては部材およびセンサの双方に常に接している。
信号処理システムは、センサ3の出力部とケーブルを介して接続されている。この信号処理システムは、部材の状態評価装置1のセンサ3によって検知された検査対象の部材の振動の信号波形を取得し、信号波形を周波数解析して、信号波形の周波数情報を得るために設けられており、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置と、振動の信号波形の周波数解析を行う解析用パーソナルコンピュータとを備えている。また、信号強度が小さい場合においては、必要に応じて信号増幅器(アンプ)を用いることもできる。
以下、上記した本実施の形態に係る部材の状態評価装置を用いて行う部材の状態評価方法について説明する。
本実施の形態に係る部材の状態評価装置は、図1に示した例に限定されることなく、種々の変形例を考えることができる。
図3は本実施の形態に係る部材の状態評価装置の変形例1を示す概略側断面図である。図3に示すように、打撃体2にはハンドリング用の柄6が取り付けられており、その他の構成は図1の部材の状態評価装置と同じである。同じ構成には同符号を付す。なお、柄6の取り付け位置は、図3(a)に示すように打撃体2の後端部であっても、図3(b)に示すように打撃体2の側面部であってもよい。
図4は本実施の形態に係る部材の状態評価装置の変形例2を示す概略側断面図である。図4に示すように、打撃体2の外側にガイド体7を取り付け、ばねなどの弾性体8で一定の加振力を加える構造となっている。
図5は本実施の形態に係る部材の状態評価装置の変形例3を示す概略側断面図である。図5に示すように、適切な長さのアクセスバー9を取り付けることにより、従来の打撃体・センサ分離型の検査装置では検査できなかった高所や狭隘部、水中などにある部材であっても容易に検査することができる。即ち、低所や狭隘部の入口や水上から検査作業者がアクセスバー9により打撃体2を遠隔操作することができるため、このような場所にある部材でも打撃して状態を評価することができる。
図6は本実施の形態に係る部材の状態評価装置の変形例4を示す概略側断面図である。図6に示すように、センサ3の片側にのみ打撃体2が配置されている。このように、スペースの問題などによっては、センサ3の片側にのみ打撃体2を配置する構造とすることも可能である。
また、部材の状態評価装置を移動可能手段に搭載して、検査対象の部材を遠隔から検査できるように構成させることもできる。
以下、本実施の形態に係る部材の状態評価装置を用いて行った評価試験について説明する。
図7(a)に示す従来の打撃体・センサ分離型の部材の状態評価装置と、図7(b)に示す本実施の形態の打撃体・センサ一体型の部材の状態評価装置とを用いて、部材の状態評価を行った。なお、本実施の形態の部材の状態評価装置においては振動伝達体としてゲルシートを用いた。なお、図7において、符号13はベースプレート、14は打撃体・センサ分離型の装置のAEセンサ、15は打撃用ハンマーである。
本試験においては、コンクリート構造物11の表面から頭部12が露出した状態で埋設されて固定されている金属拡張アンカー10を検査対象の部材とした。
打撃体・センサ分離型の検査装置の結果を図8に、また、打撃体・センサ一体型の検査装置の結果を図9に示す。なお、図8、図9において、(a)は生波形を示すグラフ、(b)は周波数解析によって得られる信号波形の周波数分布のグラフである。
本実施例においては、主にグラウンドアンカーの緊張材部への接触状態を評価する模擬試験を行った。
本実施例においては、主にグラウンドアンカーの自由長の状態、特に長さの違いについて評価する模擬試験を行った。
本実施例においては、主にグラウンドアンカーの余長の状態を評価する模擬試験を行った。
2 打撃体
2a 打撃部
2b 開口
3 センサ
4 振動伝達体
5 信号処理システム
6 柄
7 ガイド体
8 ばね体(弾性体)
9 アクセスバー
10 金属拡張アンカー
11 コンクリート構造物
12 頭部
13 ベースプレート
14 AEセンサ
15 打撃用ハンマー
Claims (8)
- 検査対象の部材に加振力を加え、前記加振力により発生する前記部材の振動をセンサで検知することにより、前記部材の状態を評価する部材の状態評価装置であって、
先端の打撃部により前記部材を打撃して前記部材に加振力を加える打撃体と、
前記加振力により発生した前記部材の振動を検知するセンサと、
前記加振力により発生した前記部材の振動を前記センサへ伝達する振動伝達体とを備えており、
前記センサが、前記打撃体と一体化して配置されており、
さらに、前記振動伝達体が、前記部材の打撃による衝撃を緩和させながら、前記部材の振動をセンサへ伝達する緩衝性の振動伝達体であり、一方が前記センサの受振面に接し、他方が前記打撃部よりも前記部材側に突出するように配置されていることを特徴とする部材の状態評価装置。 - 前記打撃体に、ハンドリング用の柄が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価装置。
- 前記打撃体を所定の方向へ案内するガイド体が、前記打撃体の外側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材の状態評価装置。
- さらに、前記打撃体を前記部材に向けて付勢する弾性体が、前記ガイド体に備えられていることを特徴とする請求項3に記載の部材の状態評価装置。
- 前記打撃体に、長尺のアクセスバーが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置。
- 移動可能手段に搭載されて、検査対象の部材を遠隔から検査できるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置。
- 前記移動可能手段が、走行ロボット、飛行ロボット、無線小型ヘリコプター、水中潜航ロボットのいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の部材の状態評価装置。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の部材の状態評価装置を用いて部材の状態評価を行う部材の状態評価方法であって、
前記打撃部で前記部材を打撃することにより前記部材に加振力を加え、
前記加振力により発生する前記部材の振動を、前記振動伝達体を介して前記センサへ伝達し、
伝達された前記部材の振動を前記センサで検知することにより、前記部材状態評価を行うことを特徴とする部材の状態評価方法。
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JP2015154962A JP6504964B2 (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | 部材の状態評価装置および状態評価方法 |
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JP2015154962A Active JP6504964B2 (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | 部材の状態評価装置および状態評価方法 |
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