JP6504699B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ Download PDF

Info

Publication number
JP6504699B2
JP6504699B2 JP2015059885A JP2015059885A JP6504699B2 JP 6504699 B2 JP6504699 B2 JP 6504699B2 JP 2015059885 A JP2015059885 A JP 2015059885A JP 2015059885 A JP2015059885 A JP 2015059885A JP 6504699 B2 JP6504699 B2 JP 6504699B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
melt adhesive
hot melt
absorber
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015059885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016178991A (ja
JP2016178991A5 (ja
Inventor
靖子 石川
靖子 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2015059885A priority Critical patent/JP6504699B2/ja
Publication of JP2016178991A publication Critical patent/JP2016178991A/ja
Publication of JP2016178991A5 publication Critical patent/JP2016178991A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6504699B2 publication Critical patent/JP6504699B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、使い捨ておむつにおける拡散性の向上に関するものである。
使い捨ておむつにおいては、種々の吸収性能が要求され、その代表的なものの一つに拡散性がある。拡散性は、吸収体における吸収に利用される面積の広さを表しているということができる。よって、拡散性が低いと、吸収体全体としては吸収量が多く確保されていても、吸収が飽和しやすく、漏れやすくなる。このため、従来より、拡散性を向上するための技術が種々提案されてきた。
このような拡散性向上技術の代表的なものとして、吸収体に前後方向に延びる溝(スリットや凹部)を形成することが知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、吸収体に溝を形成する場合、拡散性を重視して溝を大きくした場合、吸収体にヨレやワレが発生しやすくなるといった問題点や、溝の分だけ吸収量が低下するといった問題点がある。
特開2010−131206号公報 特開2011−189065号公報
そこで、本発明の主たる課題は、吸収体のヨレやワレの発生及び吸収量の低下を防止しつつ、拡散性を向上させる技術を提案することにある。
上記課題を解決した使い捨ておむつは次記のとおりである。
1の態様
排尿口位置の前後左右にわたり、排泄物を吸収保持する吸収体と、この吸収体の表側に位置する一層又は複数層の液透過性シート層とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体及び液透過性シート層のうち表裏方向に隣接する少なくとも一組の部材間をホットメルト接着剤により接着するとともに、前記排尿口位置を含み、かつ前記吸収体の周縁より内側に離間した領域を、その周囲の領域よりも前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が高い拡散促進領域とした
ことを特徴とする、使い捨ておむつ。
(作用効果)
ホットメルト接着剤は使い捨ておむつの部材接着に汎用されており、吸収体の表側における表裏方向に隣接する部材間の接着にも用いられているが、ホットメルト接着剤は液透過性を有しないため、吸収体の表側においては塗布パターンを間欠にし、かつ塗布面積率も可能な限り低く抑えていた。本使い捨ておむつは、このようなホットメルト接着剤の影響を逆に利用するものであり、拡散促進領域では、その周囲の領域よりもホットメルト接着剤の塗布面積率(単位面積当たりの、接着剤が平面方向に連続する部分の面積の割合)が高いことにより、排尿があると、排尿口近傍では周囲よりも吸収体側へ透過しにくく、その結果として周囲への移動(拡散)が促進されるようになる。本使い捨ておむつでは通常使用されるホットメルト接着剤の塗布パターンを変更するだけであるため、吸収体に溝を設ける手法と異なり、吸収体のヨレやワレの発生及び吸収量の低下を防止しつつ、拡散性を向上させることができる。
なお、特許文献2記載のものは、ウエットバック(逆戻り)を防止するために撥水部を設けるものであり、この撥水部は拡散性を向上させる作用も有するが、撥水部を設ける加工が必要になり、コストが嵩むという問題点がある。これに対し、本使い捨ておむつでは通常使用されるホットメルト接着剤の塗布パターンを変更するだけであるため、そのような問題は根本的に発生しないという利点がある。
ここで、本使い捨ておむつにおいて、「少なくとも一組の部材間をホットメルト接着剤により接着するとともに、そのホットメルト接着剤の塗布面積率を、前記排尿口位置を含み、かつ前記吸収体の周縁より内側に離間した拡散促進領域では、その周囲の領域よりも高く」することには、当該一組の部材間を接着するホットメルト接着剤の層が拡散促進領域及びその周囲の領域にわたり存在している形態と、当該一組の部材間を接着するホットメルト接着剤の層が拡散促進領域にのみ存在し、その周囲の領域には存在していない形態の両方が含まれ、後者の形態には、周囲の領域では当該一組の部材が接着されない形態の他、一組の部材の一方が拡散促進領域にしか存在しない形態も含まれる。
2の態様
前記液透過性シート層として、おむつ表面を構成するトップシート、前記拡散促進領域と同じか又はそれよりも広い親水性の中間シートと、及び前記吸収体を包装する包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分を、表側から裏側に向かってこの順に備えており、
前記中間シートを前記包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分に接着する中間シートホットメルト接着剤が、前記拡散促進領域では前記周囲の領域よりも塗布面積率が高くなるように塗布されている、
1の態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
使い捨ておむつにおいては、吸収体の表側に位置する液透過性シート層として、上記のようなトップシート、中間シート及び包装シートを備えたものとが一般的となっている。この場合、拡散促進領域の塗布面積率を高くするホットメルト接着剤としては、(イ)トップシートをその裏側に隣接する部材に固定するために、トップシートの裏面に塗布されるトップシートホットメルト接着剤、(ロ)中間シートをその裏側に隣接する部材に固定するために、中間シートの裏面に塗布される中間シートホットメルト接着剤、(ハ)包装シートのうち吸収体の表面上に位置する部分を吸収体に固定するために、包装シートの内面に塗布される包装シートホットメルト接着剤が考えられる。
しかし、トップシートホットメルト接着剤の塗布面積率を拡散促進領域において増加すると、ホットメルト接着剤が肌に接触し、付着するおそれがある。この場合、トップシート上で尿の拡散性が向上するため、その程度によっては漏れにつながるおそれもある。また、包装シートホットメルト接着剤の塗布面積率を拡散促進領域において増加した場合、肌への接触は防止できるが、直ぐ裏側の部位への尿供給が阻害されるおそれがあり、吸収量が低下するおそれがある。これらに対して、中間シートホットメルト接着剤の塗布面積率を拡散促進領域において増加した場合には、主に中間シート内において前後左右方向に拡散するため、他の形態で想定される問題は発生しにくいものとなる。
3の態様
前記中間シートが前記拡散促進領域よりも広い、2の態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように構成すると、中間シートの周縁側の部分に、ホットメルト接着剤の塗布面積率が拡散促進領域よりも狭い、つまり液が拡散しにくく、裏側に透過しやすい部分が形成されるため、中間シート内で拡散された尿が裏側に効率良く供給されるようになる。
4の態様
前記トップシートをその裏側に隣接する部材に接着するトップシートホットメルト接着剤、及び前記包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分を前記吸収体の表面に接着する包装シートホットメルト接着剤を有し、
前記トップシートホットメルト接着剤の塗布目付け及び前記包装シートホットメルト接着剤の塗布目付けが、前記中間シートホットメルト接着剤の塗布目付けより低い、
2又は3の態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
トップシート、中間シート、包装シート及び吸収体をそれぞれ隣接部分においてホットメルト接着剤により接着する場合、上述のような塗布目付けの関係とすると、尿の拡散はトップシート上よりも中間シート上で主に行われ、拡散後の尿の吸収体への移行も速やかとなるため好ましい。なお、ホットメルト接着剤の塗布目付けとは、単位面積当たりの塗布重量(g/m2)を意味する。
5の態様
前記吸収体の裏側から幅方向両側を通り表側に回り込み、前記吸収体の表側で端部相互が重ねられてなる包装シートを備えており、
前記包装シートの端部相互が重なる部分が前記拡散促進領域を通るように設けられている、
1〜4のいずれか1つの態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
包装シートの重なり部分は、非重なり部分と比較して液透過性が低いため、上記のように拡散促進領域を通るように設けることで、拡散促進領域の拡散性をより一層向上させることができる。
6の態様
前記液透過性シート層として、おむつ表面を構成するトップシートを備えており、前記拡散促進領域では前記トップシートの表面に凹凸が形成されておらず、その周囲の領域では前記トップシートの表面に多数の凹凸が形成されている、1〜5のいずれか1つの態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
拡散促進領域の周囲の領域では、拡散性を低下させ、吸収体への吸収を促進させないと、漏れにつながるおそれがある。よって、上記のように拡散促進領域の周囲の領域ではトップシートの表面に多数の凹凸を形成し、この凹凸障壁により拡散性を低下させるのは一つの好ましい形態である。
7の態様
拡散促進領域の幅方向両端部又は拡散促進領域の幅方向外側に、おむつ表面から吸収体まで食い込む側部エンボス凹部がそれぞれ形成されている、1〜6のいずれか1つの態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような側部エンボス凹部を設けると、幅方向断面形状が、側部エンボス凹部に向かうにつれて厚みが低下する山形状となり、拡散促進領域では排尿位置から側部エンボス凹部に向かう傾斜により拡散性が向上し、拡散促進領域の幅方向外側では側部エンボス凹部に向かう傾斜により幅方向外側への拡散が抑制されるため、拡散性が向上しつつも漏れにくいものとなる。また、側部エンボス凹部により液透過性シート層が吸収体にしっかりと密着し、吸収体への尿の移動が促進されるため、液透過性シート層における液残りが低減し、おむつ表面がさらっとした肌触り(乾燥した肌触り)に保たれる性能を向上させることができる。
8の態様
拡散促進領域における前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が90〜100%であり、前記周囲の領域における前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が5〜60%である、1〜7のいずれか1つの態様の使い捨ておむつ。
(作用効果)
ホットメルト接着剤の塗布面積率の差は適宜定めれば良いが、上記範囲とすることが望ましい。
以上のとおり、本発明によれば、吸収体のヨレやワレの発生及び吸収量の低下を防止しつつ、拡散性を向上できる等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 内装体の要部のみを示す、図10(a)の6−6断面図である。 内装体の要部のみを示す、平面図である。 内装体の要部のみを示す、平面図である。 内装体の要部のみを示す、平面図である。 内装体の要部のみを示す、平面図である。 内装体の要部を拡大して示す、断面図である。 内装体の要部のみを示す、断面図である。 内装体の要部のみを示す、平面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性伸縮部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性伸縮部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
本形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100は、前身頃F及び後身頃Bを構成する外装体12と、前身頃Fから股間部を経て後身頃Bまで延在するように外装体12の内側に設けられた内装体200とを備えており、前身頃Fの外装体12の両側部と後身頃Bの外装体12の両側部とが接合されてサイドシール部12Aが形成されることにより、外装体12の前後端部により形成される開口が装着者の胴を通すウエスト開口WOとなり、外装体12の幅方向両側におけるサイドシール部12Aにより接合されていない部分が脚を通す脚開口部LOとなるたものである。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12は着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。また、符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口WOの縁から後身頃Bのウエスト開口WOの縁までの縦方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
また、本形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100は、サイドシール部12Aを有する縦方向範囲(ウエスト開口WOから脚開口LOの上端に至る縦方向範囲)として定まる胴周り領域Tと、脚開口LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する縦方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する縦方向領域との間)として定まる中間領域Lとを有する。胴周り領域Tは、概念的にウエスト開口の縁部を形成する「ウエスト部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下方部」Uとに分けることができる。通常、胴周り領域T内に幅方向伸縮応力が変化する境界(例えば弾性伸縮部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口WO側の境界よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト部Wは15〜40mm、ウエスト下方部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間領域Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うようにコ字状又は曲線状に括れており、ここが装着者の脚を入れる部位となる。この結果、展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつは、全体として略砂時計形状をなしている。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
内装体200の外装体12に対する固定は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。図示形態では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び立体ギャザー60の取付部分65に塗布されたホットメルト接着剤により外装体12の内面に対して固定されている。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
立体ギャザー60を設ける場合、トップシート30の両側部は、液不透過性シート11と立体ギャザー60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回り込ませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及び立体ギャザー60に対して接合するのが好ましい。
トップシート30は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、トップシートホットメルト接着剤31により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、トップシート30はその裏面に塗布されたトップシートホットメルト接着剤31により中間シート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
中間シート40は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、中間シートホットメルト接着剤41により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、中間シート40はその裏面に塗布された中間シートホットメルト接着剤41により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状のギャザー弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向においてシート折り返し部分と反対側の端部)は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66は、幅方向中央側に向かう付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返された先端側部分とからなる。この形態は面接触タイプの立体ギャザーであるが、幅方向外側に折り返されない線接触タイプの立体ギャザー(図示略)も採用することができる。そして、突出部分66のうち前後方向両端部が倒伏状態でトップシート30の側部表面に対して固定された前後固定部67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向中間部は非固定の自由部分68とされ、この自由部分68に前後方向に沿うギャザー弾性伸縮部材63が伸長状態で固定されている。
立体ギャザー60の自由部分68では、ギャザーシート62の内側層及び外側層の貼り合わせや、その間に挟まれるギャザー弾性伸縮部材63の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。ギャザーシート62の内側層及び外側層の全面を貼り合わせると柔軟性を損ねるため、ギャザー弾性伸縮部材63の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示形態では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりギャザー弾性伸縮部材63の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布してギャザーシート62の内側層及び外側層間に挟むことにより、当該ギャザー弾性伸縮部材63の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、ギャザーシート62の内側層及び外側層への細長状弾性伸縮部材の固定と、ギャザーシート62の内側層及び外側層間の固定とを行う構造となっている。
また、立体ギャザー60に組み込まれる防水フィルム64とギャザーシート62との固定や、前後固定部67の内装体200の側部表面への固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。図示形態では、防水フィルム64の固定にホットメルト接着剤のスロット塗布を使用している。また、図示形態の前後固定部67の固定には、ホットメルト接着剤と素材溶着による手段を組み合わせているが、いずれか一方の手段のみで、これらの固定を行うこともできる。
ャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシートの間に防水フィルム64を介在させることもできる。
立体ギャザー60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
立体ギャザー60の取付部分65の固定対象は、内装体200におけるトップシート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成された立体ギャザー60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において立体ギャザー60が幅方向外側に開くように起立するため、立体ギャザー60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
立体ギャザー60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、立体ギャザー60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、立体ギャザー60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側において立体ギャザーを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図6にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と立体ギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体の寸法は排尿口位置の前後左右にわたる限り適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。例えば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装体)
外装体12は、図3〜図5に示されるように、二枚のシート材12S,12Hをホットメルト接着剤や溶着等の接合手段により張り合わせて形成されたものである。内側に位置する内側シート材12Hはウエスト開口WOの縁までしか延在していないが、外側シート材12Sは内側シート材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。
シート材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その目付けは10〜30g/m2程度(外装体12の総目付けは20〜60g/m2程度)とするのが好ましい。
そして、外装体12には、胴周りに対するフィット性を高めるために、両シート材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜19が所定の伸長率で設けられている。細長状弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装体12の両シート材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定には、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。外装体12全面を強固に固定すると柔軟性を損ねるため、細長状弾性伸縮部材15〜19の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示形態では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段により細長状弾性伸縮部材15〜19の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布して両シート層12S,12H間に挟むことにより、当該細長状弾性伸縮部材15〜19の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、両シート層12S,12Hへの細長状弾性伸縮部材15〜19の固定と、両シート層12S,12H間の固定とを行う構造となっている。
より詳細には、後身頃B及び前身頃Fのウエスト縁部Wにおける内側シート材12Hの内側面と外側シート材12Sの折り返し部分12rの外側面との間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト縁部弾性伸縮部材17が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17のうち、ウエスト下方部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト縁部弾性伸縮部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸長率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、その全てが同じ太さと伸長率にする必要はなく、例えばウエスト縁部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸長率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bのウエスト下方部Uにおける内側シート材12Hの外側面と外側シート材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなるウエスト下方部弾性伸縮部材15,19が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
ウエスト下方部弾性伸縮部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸長率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、前身頃F及び後身頃Bの中間領域Lにおける内側シート材12Hの外側面と外側シート材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなる中間領域弾性伸縮部材16が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
中間領域弾性伸縮部材16,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸長率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
なお、図示のように、ウエスト下方部弾性伸縮部材及び中間領域弾性伸縮部材15,19,16,18が、内装体200と重なる部分の一部又は全部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがない。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる部分の一部又は全部12Cでは弾性伸縮部材が切断され、収縮力が作用せず(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)に、その幅方向両側のみが収縮力作用部分として構成されている形態も含まれる。もちろんウエスト下方部弾性伸縮部材及び中間領域弾性伸縮部材15,19,16,18の配設形態は上記例に限るものではなく、内装体200と重なる部分を含めて幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、ウエスト下方部弾性伸縮部材及び中間領域弾性伸縮部材15,19,16,18の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
また、図示例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装体12により連続的に覆っているが、外装体が、装着者の胴周りのうち腹側を覆う腹側外装体と背側を覆う背側外装体とに分割されており、腹側外装体の幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装体の幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装体と背側外装体とが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における液不透過性シートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装体と背側外装体との間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装体を固定することもできる。股間部外装体としては、前述した外装体に用いられるものと同様の素材を用いることができる。
(拡散促進領域)
特徴的には、図9及び図10(a)に示すように、排尿口位置71を含み、かつ吸収体56の周縁より内側に離間した領域は、吸収体56及びその表側において表裏方向に隣接する少なくとも一組の部材間を接着するホットメルト接着剤31,41,51の塗布面積率が周囲の領域よりも高い拡散促進領域70とされる。つまり、本発明の拡散促進領域70は、排尿口位置71を含み、かつホットメルト接着剤31,41,51の影響により液が裏側に浸透しにくく、液が表面に沿う方向に拡散しやすい領域を意味するものであり、例えば吸収体の面積の10〜60%程度の排尿口位置71を含む領域である。よって、拡散促進領域70では、その周囲の領域よりもホットメルト接着剤31,41,51の塗布面積率(単位面積当たりの接着剤塗布面積の割合)が高いことにより、排尿があると、図9に白抜き矢印で示すように、排尿口位置71近傍では周囲よりも吸収体56側へ透過しにくく、その結果として周囲への移動(拡散)が促進されるようになる。よって本発明では通常使用されるホットメルト接着剤31,41,51の塗布パターンを変更するだけで済むため、吸収体56に溝を設ける手法と異なり、吸収体56のヨレやワレの発生及び吸収量の低下を防止しつつ、拡散性を向上させることができる。
拡散促進領域70は、排尿口位置71を含み、かつ吸収体56の周縁より内側に離間している限り、製品種類やサイズにより適宜定めれば良いが、通常の場合、拡散促進領域70の前後方向寸法は吸収体56の前後方向寸法の20〜60%とすることができ、拡散促進領域70の幅方向寸法は吸収体56の幅方向寸法の40〜60%とすることができる。排尿口位置71は男女で異なるため、拡散促進領域70は男女両方の排尿口位置71を含むように定めるほか、男女を区別して男専用又は女専用とする場合にはいずれか一方の排尿口位置71を含むように定めることもできる。拡散促進領域70の形状は図示例では矩形となっているが、前後方向に長い楕円形や、股間部の幅が狭い砂時計形状等、適宜の形状とすることができる。
拡散促進領域70の前後方向位置及び幅方向位置は、拡散の程度に応じて適宜定めれば良いが、通常の場合、吸収体の前端を0%とし、吸収体の後端を100%としたとき、拡散促進領域の前端は10〜30%に位置し、拡散促進領域の後端は55〜80%に位置していることが望ましい。
図示形態のように、包装シート58が吸収体56の裏側から幅方向両側を通り表側に回り込み、吸収体56の表側で端部相互が重ねられてなるものである場合には、その包装シート58の端部相互の重なり部分58wが拡散促進領域70を通るように構成するのが好ましい。包装シート58の重なり部分は非重なり部分と比較して液透過性が低いため、拡散促進領域70の拡散性をより一層向上させることができる。
吸収体56の表側に位置する液透過性シート層としては、図示形態では、トップシート30、中間シート40、及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分がこれに該当する。したがって、表裏方向に隣接する少なくとも一組の部材間を接着するホットメルト接着剤としては、(イ)トップシート30をその裏側に隣接する部材に固定するために、トップシート30の裏面に塗布されるトップシートホットメルト接着剤31、(ロ)中間シート40をその裏側に隣接する部材に固定するために、中間シート40の裏面に塗布される中間シートホットメルト接着剤41、(ハ)包装シート58のうち吸収体56の表面上に位置する部分を吸収体56に固定するために、包装シート58の内面に塗布される包装シートホットメルト接着剤51がこれに該当する。
本発明では、これらトップシートホットメルト接着剤31、中間シートホットメルト接着剤41、及び包装シートホットメルト接着剤51の少なくとも一つの塗布面積率が、拡散促進領域70ではその周囲の領域よりも高くされていれば良い。したがって、図示しないが、トップシートホットメルト接着剤31、中間シートホットメルト接着剤41、及び包装シートホットメルト接着剤51の全てや複数の塗布面積率が、拡散促進領域70でその周囲の領域よりも高くすることができる。
拡散促進領域70を形成するホットメルト接着剤は、拡散促進領域70におけるホットメルト接着剤の塗布面積率が、周囲の領域におけるホットメルト接着剤の塗布面積率よりも高ければ良いが、例えば90〜100%、特に100%(ベタ塗り)とするのが好ましく、その周囲の領域におけるホットメルト接着剤の塗布面積率は5〜60%とするのが好ましい。
拡散促進領域70を形成するホットメルト接着剤については、拡散促進領域70におけるホットメルト接着剤HM1の塗布パターンはベタ塗り(連続層状に塗布)とするのが望ましいが、拡散を促進しうる緻密なパターンであればサミット塗布方式等による螺旋状パターン等の間欠的なパターンとすることもできる。また、拡散促進領域70を形成するホットメルト接着剤を拡散促進領域70の周囲の領域にも塗布する場合には、当該周囲の領域におけるホットメルト接着剤HM2の塗布パターンは、図10(a)に示すように点状の塗布部が間隔を空けて配置された散点状パターンや、図10(b)に示すように線状の塗布部が前後方向(又は幅方向)に間隔を空けて配置された縦縞状(又は横縞状)のパターン、図11(a)に示すように排尿口位置71を囲む環状の塗布部が間隔を空けて多重配置された環状パターン、図11(b)に示すようにサミット塗布やスパイラル塗布方式による螺旋状パターン等の間欠的なパターンとすることができる。
拡散促進領域70を形成しないホットメルト接着剤HM3の塗布パターン(例えば図9(a)に示す形態におけるトップシートホットメルト接着剤31及び包装シートホットメルト接着剤51)は、拡散促進領域70の促進作用に影響しないように、全体に一様で、間欠的なパターンが望ましい。具体的には、拡散促進領域70を形成しないホットメルト接着剤HM3の塗布パターンは、図12(a)に示すように点状の塗布部が間隔を空けて配置された散点状パターンや、図12(b)に示すように線状の塗布部が前後方向(又は幅方向)に間隔を空けて配置された縦縞状(又は横縞状)のパターン、図13(a)に示すように排尿口位置71を囲む環状の塗布部が間隔を空けて多重配置された環状パターン、図13(b)に示すようにサミット塗布やスパイラル塗布方式による螺旋状パターン等の間欠的なパターンとすることができる。
ここで、図9(b)に示すように、トップシートホットメルト接着剤31の塗布面積率を拡散促進領域70において増加すると、トップシートホットメルト接着剤31が肌に接触し、付着するおそれがある。この場合、トップシート30上で尿の拡散性が向上するため、その程度によっては漏れにつながるおそれもある。また、図9(c)に示すように、包装シートホットメルト接着剤51の塗布面積率を拡散促進領域70において増加した場合、肌への接触は防止できるが、直ぐ裏側の部位への尿供給が阻害されるおそれがあり、吸収量が低下するおそれがある。これらに対して、図9(a)に示すように、中間シートホットメルト接着剤41の塗布面積率を拡散促進領域70において増加した場合には、主に中間シート40内において前後左右方向に拡散するため、他の形態で想定される問題は発生しにくいものとなる。
もっとも、中間シートホットメルト接着剤41の塗布面積率を拡散促進領域70において増加させるには、中間シート40が拡散促進領域70と同じか又はそれよりも広いことが必要となる。中間シート40が拡散促進領域70と同じ面積である場合には、必然的に中間シートホットメルト接着剤41が拡散促進領域70にのみ存在し、その周囲の領域には存在していない形態となり、中間シート40が拡散促進領域70よりも広い場合には、中間シートホットメルト接着剤41が拡散促進領域70及びその周囲の領域にわたり存在している形態、又は中間シートホットメルト接着剤41が拡散促進領域70にのみ存在し、その周囲の領域には存在していない形態となるが、いずれの形態も本発明に含まれるものである。特に、中間シート40が拡散促進領域70よりも広い形態では、中間シート40の周縁側の部分に、ホットメルト接着剤の塗布面積率が拡散促進領域70よりも低い部分、つまり液が拡散しにくく、裏側に透過しやすい部分が形成されるため、中間シート40内で拡散された尿が裏側に効率良く供給されるようになる。
図9(a)に示すように、トップシートホットメルト接着剤31、中間シートホットメルト接着剤41、及び包装シートホットメルト接着剤51を有する形態において、中間シートホットメルト接着剤41の塗布面積率のみを拡散促進領域70において増加させる場合、トップシートホットメルト接着剤31の塗布目付け及び包装シートホットメルト接着剤51の塗布目付けを、中間シートホットメルト接着剤41の塗布目付けより低くすることが望ましい。このような塗布目付けの関係とすると、尿の拡散はトップシート30上よりも中間シート40上で主に行われ、拡散後の尿の吸収体56への移行も速やかとなるため好ましい。
具体的には、中間シートホットメルト接着剤41の塗布目付けは5〜20g/m2程度とすることが好ましく、トップシートホットメルト接着剤31の塗布目付けは1〜3g/m2程度とすることが好ましく、包装シートホットメルト接着剤51の塗布目付けは拡散促進領域70では0.5〜1.5g/m2、その他の領域では1〜5g/m2程度とすることが好ましい。また、これらトップシートホットメルト接着剤31及び包装シートホットメルト接着剤51の塗布方式は、スパイラル塗布やサミット塗布、パターン塗布等による間欠塗布が好ましい。
<その他>
(a)拡散促進領域70の周囲の領域では、拡散性を低下させ、吸収体56への吸収を促進させないと、漏れにつながるおそれがある。よって、拡散促進領域70ではトップシート30の表面に凹凸を形成しない方が望ましいのに対して、その周囲の領域では図14に示すように、トップシート30の表面に多数の凹凸30p,30dを形成し、この凹凸障壁により拡散性を低下させるのも好ましい。
このような凹凸30p,30dはトップシート30にエンボス加工を施す等により形成することができ、特に図14に示すように、トップシート30に、裏側から表側に押し出されてなる押し出し隆起部30pが、幅方向及び前後方向にそれぞれ間隔を空けて多数配列され、隣接する押し出し隆起部の間の凹部30dがホットメルト接着剤31を介して裏側の部材(この場合は中間シート40)と接合された形態が好適である。
(b)図15及び図16に示すように、拡散促進領域70の幅方向両端部又は拡散促進領域70の幅方向外側に、おむつ表面から吸収体56まで食い込む側部エンボス凹部80がそれぞれ形成されているのも一つの好ましい形態である。これにより、幅方向断面形状が、側部エンボス凹部80に向かうにつれて厚みが低下する山形状となり、拡散促進領域70では排尿位置から側部エンボス凹部80に向かう傾斜により拡散性が向上し、拡散促進領域70の幅方向外側では側部エンボス凹部80に向かう傾斜により幅方向外側への拡散が抑制されるため、拡散性が向上しつつも漏れにくいものとなる。また、側部エンボス凹部80によりトップシート30、中間シート40、及び包装シート58が吸収体56にしっかりと密着し、吸収体56への尿の移動が促進されるため、トップシート30、中間シート40、及び包装シート58における液残りが低減し、おむつ表面がさらっとした肌触り(乾燥した肌触り)に保たれる性能を向上させることができる。
このような側部エンボス凹部80とともに、又はこれに代えて、拡散促進領域70の前後方向両端部又は拡散促進領域70の前後両側に、おむつ表面から吸収体56まで食い込む前後エンボス凹部81を形成することもできる。その作用は、方向が異なるだけで、側部エンボス凹部80と基本的に同様である。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:20wt%、食塩:8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.3wt%、酸化マグネシウム七水和物:0.8wt%、純水:70.01wt%)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつの他、テープタイプ使い捨ておむつや、パッドタイプ使い捨ておむつ等、使い捨ておむつ全般に利用できるものである。
L…中間領域、T…胴周り領域、U…ウエスト下方部、W…ウエスト部、11…液不透過性シート、12…外装体、12A…サイドシール部、12r…折り返し部分、30…トップシート、31…トップシートホットメルト接着剤、40…中間シート、41…中間シートホットメルト接着剤、50…吸収要素、51…包装シートホットメルト接着剤、56…吸収体、58…包装シート、60…立体ギャザー、62…ギャザーシート、70…拡散促進領域、71…排尿口位置、80…側部エンボス凹部、81…前後エンボス凹部、200…内装体。

Claims (7)

  1. 排尿口位置の前後左右にわたり、排泄物を吸収保持する吸収体と、この吸収体の表側に位置する一層又は複数層の液透過性シート層とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
    前記吸収体及び液透過性シート層のうち表裏方向に隣接する少なくとも一組の部材間をホットメルト接着剤により接着するとともに、前記排尿口位置を含み、かつ前記吸収体の周縁より内側に離間した領域を、その周囲の領域よりも前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が高い拡散促進領域とし、
    前記液透過性シート層として、おむつ表面を構成するトップシート、前記拡散促進領域と同じか又はそれよりも広い親水性の中間シートと、及び前記吸収体を包装する包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分を、表側から裏側に向かってこの順に備えており、
    前記中間シートを前記包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分に接着する中間シートホットメルト接着剤が、前記拡散促進領域では前記周囲の領域よりも塗布面積率が高くなるように塗布されている、
    ことを特徴とする、使い捨ておむつ。
  2. 前記中間シートが前記拡散促進領域よりも広い、請求項記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記トップシートをその裏側に隣接する部材に接着するトップシートホットメルト接着剤、及び前記包装シートのうち前記吸収体の表側に位置する部分を前記吸収体の表面に接着する包装シートホットメルト接着剤を有し、
    前記トップシートホットメルト接着剤の塗布目付け及び前記包装シートホットメルト接着剤の塗布目付けが、前記中間シートホットメルト接着剤の塗布目付けより低い、
    請求項又は記載の使い捨ておむつ。
  4. 排尿口位置の前後左右にわたり、排泄物を吸収保持する吸収体と、この吸収体の表側に位置する一層又は複数層の液透過性シート層とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
    前記吸収体及び液透過性シート層のうち表裏方向に隣接する少なくとも一組の部材間をホットメルト接着剤により接着するとともに、前記排尿口位置を含み、かつ前記吸収体の周縁より内側に離間した領域を、その周囲の領域よりも前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が高い拡散促進領域とし、
    前記吸収体の裏側から幅方向両側を通り表側に回り込み、前記吸収体の表側で端部相互が重ねられてなる包装シートを備えており、
    前記包装シートの端部相互が重なる部分が前記拡散促進領域を通るように設けられている、
    ことを特徴とする、使い捨ておむつ。
  5. 前記液透過性シート層として、おむつ表面を構成するトップシートを備えており、前記拡散促進領域では前記トップシートの表面に凹凸が形成されておらず、その周囲の領域では前記トップシートの表面に多数の凹凸が形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 拡散促進領域の幅方向両端部又は拡散促進領域の幅方向外側に、おむつ表面から吸収体まで食い込む側部エンボス凹部がそれぞれ形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  7. 拡散促進領域における前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が90〜100%であり、前記周囲の領域における前記ホットメルト接着剤の塗布面積率が5〜60%である、請求項1〜のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
JP2015059885A 2015-03-23 2015-03-23 使い捨ておむつ Active JP6504699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015059885A JP6504699B2 (ja) 2015-03-23 2015-03-23 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015059885A JP6504699B2 (ja) 2015-03-23 2015-03-23 使い捨ておむつ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016178991A JP2016178991A (ja) 2016-10-13
JP2016178991A5 JP2016178991A5 (ja) 2018-04-19
JP6504699B2 true JP6504699B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=57130537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015059885A Active JP6504699B2 (ja) 2015-03-23 2015-03-23 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6504699B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7084823B2 (ja) * 2018-08-21 2022-06-15 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品の製造方法、及び、吸収性物品
EP3824857A4 (en) * 2018-08-21 2021-09-29 Unicharm Corporation ABSORBENT ARTICLE AND ITS MANUFACTURING PROCESS
JP7016305B2 (ja) * 2018-08-21 2022-02-21 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP6583575B1 (ja) * 2019-02-20 2019-10-02 王子ホールディングス株式会社 吸収体及びそれを備える吸収性物品
CN114617712A (zh) * 2022-01-28 2022-06-14 广东康怡卫生用品有限公司 一种快速吸收的夜用卫生巾
WO2024004417A1 (ja) * 2022-06-27 2024-01-04 ユニ・チャーム株式会社 おむつ

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4082943B2 (ja) * 2002-07-01 2008-04-30 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2004089322A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Crecia Corp 吸収性物品
JP3919020B1 (ja) * 2005-10-14 2007-05-23 王子ネピア株式会社 使い捨ておむつ
JP4808011B2 (ja) * 2005-11-25 2011-11-02 旭化成ケミカルズ株式会社 拡散性に優れた体液吸収物品
JP5463079B2 (ja) * 2009-06-05 2014-04-09 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP5650967B2 (ja) * 2010-09-17 2015-01-07 株式会社近澤製紙所 吸収性物品及び該吸収性物品を使用した体液吸収物品
JP5780731B2 (ja) * 2010-09-30 2015-09-16 ユニ・チャーム株式会社 使い捨ておむつ
JP6278434B2 (ja) * 2013-03-28 2018-02-14 大王製紙株式会社 使い捨ておむつ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016178991A (ja) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6226434B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6504699B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2017064132A5 (ja)
KR20170013246A (ko) 신축 탄성 부재의 제조 방법 및 그 신축 탄성 부재를 사용한 일회용 기저귀
JP5964389B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP6536934B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2018153389A (ja) 吸収性物品
US12083001B2 (en) Disposable wearing article
KR20200020691A (ko) 팬티타입 일회용 기저귀
JP2017070830A (ja) 吸収性物品
JP2018050913A5 (ja)
JP2018050913A (ja) 使い捨ておむつ
JP2017064127A (ja) 吸収性物品の製造方法
TW202122059A (zh) 拋棄式尿布
JP6548155B2 (ja) 吸収性物品
JP2018033748A (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2018033748A5 (ja)
JP2016189819A5 (ja)
JP2020049017A (ja) 吸収性物品
JP2020018483A (ja) パンツタイプ使い捨て着用物品
JP2019058545A (ja) パンツタイプ使い捨て着用物品
JP6086402B1 (ja) 吸収性物品及びその製造方法
JP2019000277A (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP6503428B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP6576742B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180307

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6504699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250