JP6504600B2 - 感温性粘着剤および感温性粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
(1)下記一般式(I)で表されるとともに、融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す、感温性樹脂。
(2)前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られる、前記(1)に記載の感温性樹脂。
(3)前記(1)または(2)に記載の感温性樹脂を含有するとともに、前記融点未満の温度で粘着力が低下する、感温性粘着剤。
(4)前記融点が、23℃よりも高い温度である、前記(3)に記載の感温性粘着剤。
(5)反応性ポリシロキサンおよびシラノール−トリメチルシリル修飾MQレジンをさらに含有する、前記(3)または(4)に記載の感温性粘着剤。
(6)前記反応性ポリシロキサンが、アルケニル基含有ポリシロキサン化合物である、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の感温性粘着剤。
(7)前記感温性樹脂は、前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られ、前記ポリヒドロシロキサンよりも重量平均分子量が大きい高分子量ポリヒドロシロキサンをさらに含有する、前記(3)〜(6)のいずれかに記載の感温性粘着剤。
(8)前記(3)〜(7)のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる、感温性粘着シート。
(9)前記(3)〜(7)のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、フィルム状の基材の片面または両面に積層してなる、感温性粘着テープ。
(10)前記(1)または(2)に記載の感温性樹脂、反応性ポリシロキサン、シラノール−トリメチルシリル修飾MQレジンおよびKarstedt触媒を含有する、感温性粘着剤組成物。
(11)前記感温性樹脂は、前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られ、前記ポリヒドロシロキサンよりも重量平均分子量が大きい高分子量ポリヒドロシロキサンをさらに含有する、前記(10)に記載の感温性粘着剤組成物。
以下、本発明の一実施形態に係る感温性樹脂について詳細に説明する。本実施形態の感温性樹脂は、上述した一般式(I)で表されるものである。
次に、本発明の一実施形態に係る感温性粘着剤について詳細に説明する。本実施形態の感温性粘着剤は、上述した一実施形態に係る感温性樹脂を含有するとともに、感温性樹脂の融点未満の温度で粘着力が低下するものである。すなわち、本実施形態の感温性粘着剤は、融点未満の温度で感温性樹脂が結晶化したときに粘着力が低下する割合で感温性樹脂を含有することから、被着体から感温性粘着剤を剥離するときには、感温性粘着剤を融点未満の温度に冷却すれば、感温性樹脂が結晶化することによって粘着力が低下する。また、感温性粘着剤を融点以上の温度に加熱すれば、感温性樹脂が流動性を示すことによって粘着力が回復するので、繰り返し使用することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る感温性粘着剤組成物について詳細に説明する。本実施形態の感温性粘着剤組成物は、上述した一実施形態に係る感温性樹脂、反応性ポリシロキサン、シラノール−トリメチルシリル修飾MQレジンおよびKarstedt触媒を含有する。本実施形態の感温性粘着剤組成物は、高分子量ポリヒドロシロキサンをさらに含有してもよい。
その他の構成は、上述した一実施形態に係る感温性樹脂および感温性粘着剤と同様であるので、説明を省略する。
ポリヒドロシロキサン(a1):Gelest.inc製の重量平均分子量が1,800である上述した式(a1)で表される「HMS−991」
アルファオレフィン(b1):出光興産(株)製の上述した式(b1)で表される1−オクタデセン「リニアレン18」
アルファオレフィン(b2):東京化成工業(株)製の上述した式(b2)で表される1−ドコセン
Karstedt触媒:東レ・ダウコーニング(株)製の上述した式(c)で表される「NC−25」
融点:43℃
重量平均分子量:24,000
まず、アルファオレフィン(b1)を19.0gに代えて15.2gにした以外は、上述した合成例1と同様にしてポリヒドロシロキサン(a1)、アルファオレフィン(b1)およびKarstedt触媒を加熱撹拌した。なお、ポリヒドロシロキサン(a1)とアルファオレフィン(b1)との混合比(モル)は、ポリヒドロシロキサン(a1):アルファオレフィン(b1)=1:0.8であり、Karstedt触媒の添加量は、モノマー総量100重量部に対して0.5重量部である。
融点:38℃
重量平均分子量:28,000
アルファオレフィン(b1)を19.0gに代えて11.4gにした以外は、上述した合成例1と同様にしてポリヒドロシロキサン(a1)、アルファオレフィン(b1)およびKarstedt触媒を加熱撹拌した。なお、ポリヒドロシロキサン(a1)とアルファオレフィン(b1)との混合比(モル)は、ポリヒドロシロキサン(a1):アルファオレフィン(b1)=1:0.6であり、Karstedt触媒の添加量は、モノマー総量100重量部に対して0.5重量部である。
融点:36℃
重量平均分子量:29,000
アルファオレフィン(b1)に代えてアルファオレフィン(b2)を23.0g使用した以外は、上述した合成例1と同様にしてポリヒドロシロキサン(a1)、アルファオレフィン(b2)およびKarstedt触媒を加熱撹拌した。なお、ポリヒドロシロキサン(a1)とアルファオレフィン(b2)との混合比(モル)は、ポリヒドロシロキサン(a1):アルファオレフィン(b2)=1:0.8であり、Karstedt触媒の添加量は、モノマー総量100重量部に対して0.5重量部である。
融点:66℃
重量平均分子量:33,000
<感温性粘着テープの作製>
まず、合成例1〜4で得た感温性樹脂(I−1〜4)、反応性ポリシロキサン、MQレジンおよび高分子量ポリヒドロシロキサンを表1に示す組み合わせで混合して感温性粘着剤を得た。使用した反応性ポリシロキサン、MQレジンおよび高分子量ポリヒドロシロキサンは、以下のとおりである。
反応性ポリシロキサン:Gelest.inc製の上述した式(d2)で表されるアルケニル基含有ポリシロキサン「DMS−V41」
MQレジン:Gelest.inc製の上述した式(e)で表される「SQO−299」
高分子量ポリヒドロシロキサン:Gelest.inc製の重量平均分子量が60,000である上述した式(f)で表される「HMS−013」
得られた感温性粘着テープについて、180°剥離強度、耐熱性および耐薬品性を評価した。各評価方法を以下に示すとともに、その結果を表1に示す。
融点+20℃および融点−20℃の各雰囲気温度におけるステンレス鋼板に対する180°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。具体的には、以下の条件で感温性粘着テープをステンレス鋼板に貼着した後、ロードセルを用いて300mm/分の速度で180°剥離した。
融点+20℃の雰囲気温度で感温性粘着テープをステンレス鋼板に貼着して20分間静置した後、180°剥離した。
融点+20℃の雰囲気温度で感温性粘着テープをステンレス鋼板に貼着し、この雰囲気温度で20分間静置した後、雰囲気温度を融点−20℃に下げ、この雰囲気温度で20分間静置した後、180°剥離した。
熱重量分析(TGA)で評価した。具体的には、セイコーインスツルメンツ社(Seiko Instruments Inc.)製の熱重量分析装置「TG/DTA 6200」を用い、窒素ガス雰囲気下、10℃/分、25〜500℃の昇温過程で重量変化を測定し、式:(200℃における重量)/(25℃における重量)×100に当てはめて200℃における重量残存率(%)を算出した。この値が大きいほど、耐熱性に優れることを示す。
感温性粘着テープを10重量%の水酸化ナトリウム水溶液に以下の条件で浸漬することによって評価した。
浸漬温度:40℃
浸漬時間:10分
○:感温性粘着テープが膨潤する。
×:感温性粘着テープが膨潤しない。
以下のアクリル骨格含有感温性樹脂からなる感温性粘着剤を使用した以外は、上述した実施例1〜7と同様にして感温性粘着テープを得た。
(アクリル骨格含有感温性樹脂)
組成:ベヘニルアクリレート/メチルアクリレート/アクリル酸=45重量部/50重量部/5重量部
融点:55℃
重量平均分子量:540,000
Claims (10)
- 前記感温性樹脂は、前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られる、請求項1に記載の感温性粘着剤。
- 前記融点が、23℃よりも高い温度である、請求項1または2に記載の感温性粘着剤。
- 反応性ポリシロキサンおよびシラノール−トリメチルシリル修飾MQレジンをさらに含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の感温性粘着剤。
- 前記反応性ポリシロキサンが、アルケニル基含有ポリシロキサン化合物である、請求項4に記載の感温性粘着剤。
- 前記感温性樹脂は、前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られ、
前記ポリヒドロシロキサンよりも重量平均分子量が大きい高分子量ポリヒドロシロキサンをさらに含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の感温性粘着剤。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる、感温性粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、フィルム状の基材の片面または両面に積層してなる、感温性粘着テープ。
- 前記感温性樹脂は、前記R1および前記R2を有するポリヒドロシロキサンと、前記R3を構成するアルファオレフィンとを、Karstedt触媒の存在下で反応させることによって得られ、
前記ポリヒドロシロキサンよりも重量平均分子量が大きい高分子量ポリヒドロシロキサンをさらに含有する、請求項9に記載の感温性粘着剤組成物。
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