JP6502077B2 - 吸収性物品用シート部材および吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品、および、吸収性物品にて使用される吸収性物品用シート部材に関する。
従来より、使い捨ておむつの内側に取り付けられて使用される軽失禁用の吸収パッド等の吸収性物品では、2枚の不織布等のシート部材の間に、高吸収性樹脂等の粒子を挟んで固定した吸収シートが利用されている。
例えば、特許文献1の吸水性シートは、第1シートと、第2シートと、これら両シートの間に接着剤により固着された吸水性樹脂粉末を備える。第1シートと第2シートとの間には、吸水性樹脂粉末の存在域が複数形成されている。複数の存在域は、それぞれ吸水性シートの長手方向に延び、かつ、幅方向に所定の間隔をおいて並列に配置されている。隣接する存在域の間の領域、および、吸水性シートの幅方向両端部は、吸水性樹脂粉末が存在しない非存在域である。非存在域では、第1シートと第2シートとが接合されている。非存在域の一部では、吸水性樹脂粉末の吸液・膨潤により第1シートと第2シートとが剥がれることにより、吸水性樹脂粉末の膨潤阻害が抑制され、多量の体液の吸収が可能となる。ただし、非存在域のうち、吸水性シートの幅方向両端部では、吸水性樹脂粉末の吸液・膨潤により第1シートは第2シートから剥がれない。これにより、吸水性樹脂粉末の吸水性シートからの脱落が防止される。
特許文献2の吸収体では、第1シートと、所定方向に延びる襞が多数並設された第2シートとをそなえる。第2シートの各襞における底部が第1シートに接合され、これら接合部間では第1シートと第2シートとが非接合とされることにより、所定方向に延びるトンネル状のセルが形成される。各セルの両端部では、第1シートと第2シートとは固定されている。各セル内には高吸収性ポリマー粒子を含む粉粒状の吸収材が封入されており、吸収材が吸液・膨潤することにより各セルが起立する。各セル間の接合部には、襞が延びる方向に間欠的に設けられた非分離部分と、非分離部分間に設けられて湿潤により分離可能となる可分離部分とが設けられる。膨張後の吸収体に体圧等が加わると、可分離部分にて第1シートが第2シートから剥がれ、複数のセルが結合した結合セルが形成される。体圧が加えられた部分の吸収体は、隣接するセルへ移動する。これにより、セル外への吸収材の漏出を防止することができる。
特許第5001099号公報 特開2011−189067号公報
ところで、特許文献1のような吸水性シートでは、吸水性樹脂粉末が膨潤した場合であっても、幅方向両端部の非存在域において第1シートが第2シートから剥がれないため、幅方向両端部において非存在域の内側に位置する存在域における吸水性樹脂粉末の膨潤が制限される。このため、吸水性シートの幅方向端部に到達した尿等が、吸水性シートの幅方向外側へと漏出するおそれがある。特許文献2においても同様に、各セルの両端部等では、第1シートと第2シートとが分離しないように固定されているため、端部に到達した尿等が吸収体から漏出するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品用シート部材の端縁部からの排泄物の漏出を抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、吸収性物品用シート部材であって、第1シートと、前記第1シートに重ねられて接合されることによりシート積層体を形成する第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとの間に固定される高吸収性材料とを備え、前記第1シートと前記第2シートとの間に、それぞれに前記高吸収性材料が固定される複数の材料存在領域が設けられ、前記第1シートと前記第2シートとの間の前記複数の材料存在領域を除く領域である材料非存在領域が、前記第1シートと前記第2シートとが直接的に接合される第1領域と、前記第1シートと前記第2シートとが、前記第1領域における接合強度よりも小さい接合強度にて直接的に接合される、または、非接合状態で対向する第2領域とを含み、前記シート積層体の長手方向の少なくとも一方、または、幅方向の両側に位置する端縁部に、前記第2領域と材料存在領域とが交互に配置される、または、前記端縁部に平行な材料存在領域に隣接して前記端縁部の端縁との間に位置する前記第2領域が配置される膨潤拡大部が設けられ、前記第1シートと前記第2シートとの間にて前記高吸収性材料が排泄物の水分を吸収して膨潤する際に、前記膨潤拡大部において前記第2領域に隣接する材料存在領域の高吸収性材料が膨潤して前記第2領域へと拡がって高吸収性材料の堰を形成し、前記堰の高さは、前記膨潤拡大部以外の位置に位置する材料存在領域において膨潤した高吸収性材料の高さよりも高く、前記膨潤拡大部が設けられる前記端縁部の端縁において前記第1シートと前記第2シートとが前記堰を挟んで厚さ方向に離間する
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品用シート部材であって、前記膨潤拡大部が、前記シート積層体の前記長手方向の両側の端縁部に設けられる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品用シート部材であって、前記第1領域が、前記シート積層体の前記長手方向の両側に設けられる前記膨潤拡大部の一方から他方へと連続する。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の吸収性物品用シート部材であって、前記シート積層体の前記長手方向の両側に設けられる前記膨潤拡大部の間において、前記複数の材料存在領域が、それぞれが前記長手方向に平行に延びる帯状であって前記幅方向に配列され、前記第1領域が、前記複数の材料存在領域の間に位置する。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の吸収性物品用シート部材であって、前記膨潤拡大部が、前記シート積層体の前記幅方向の両側の端縁部にも設けられる。
請求項6に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品用シート部材と、前記吸収性物品用シート部材の着用者側の主面を覆うトップシートと、前記吸収性物品用シート部材のもう一方の主面を覆うバックシートとを備える。
本発明では、吸収性物品用シート部材の端縁部からの排泄物の漏出を抑制することができる。
第1の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収コアの平面図である。 吸収コアの平面図である。 吸収コアの断面図である。 吸収コアの断面図である。 第2の実施の形態に係る吸収コアの平面図である。 吸収コアの平面図である。 吸収コアの断面図である。 第3の実施の形態に係る吸収コアの平面図である。 吸収コアの平面図である。 吸収コアの断面図である。 第4の実施の形態に係る吸収コアの平面図である。 吸収コアの平面図である。 他の好ましい吸収コアの平面図である。 他の好ましい吸収コアの平面図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る吸収性物品1を広げた状態で示す平面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する使い捨ておむつ等の外装物品の内側(すなわち、着用者側)に取り付けられて着用者からの排泄物を受ける補助吸収具である。吸収性物品1は、例えば、着用者からの尿等を受ける軽失禁用の吸収パッドである。図1では、着用時に着用者に接する側の面を手前にして吸収性物品1を描いている。
図2は、吸収性物品1を図1中に示すA−Aの位置で長手方向(すなわち、図1中における上下方向)に垂直な面で切断した断面図である。図1および図2に示すように、吸収性物品1は、略シート状の本体部2、および、本体部2の両側部(すなわち、長手方向に垂直な幅方向の両側)上に配置されて本体部2の長手方向のおよそ全長に亘る一対のサイドシート3を備える。
図1および図2に示すように、本体部2は、透液性のトップシート21と、撥水性または不透液性のバックシート23と、トップシート21とバックシート23との間に配置された略シート状の吸収コア22とを備える。吸収コア22は、吸収性物品1にて利用される吸収性物品用シート部材である。図2では、図示の都合上、吸収性物品1の各構成を厚さ方向に離して描いている。また、図1では、図の理解を容易にするために、吸収コア22の輪郭を太破線にて描いている。図1に示すように、吸収コア22および本体部2はそれぞれ、平面視において長手方向に長い略長方形である。本体部2は吸収コア22より一回り大きく、吸収コア22全体が本体部2の外周縁の内側に位置する。
トップシート21およびバックシート23の長手方向の長さおよび幅方向の幅(以下、単に「長さ」および「幅」という。)は、吸収コア22の長さおよび幅よりも大きい。図2に示すように、トップシート21は、吸収コア22の着用者側の主面を覆う。バックシート23は、吸収コア22のもう一方の主面、すなわち、着用者とは反対側の主面を覆う。トップシート21は、吸収コア22の周りにおいてホットメルト接着剤等を介してバックシート23に接合される。
図2に示すように、吸収コア22は、透液性の第1シート221と、透液性の第2シート222と、高吸収性材料223とを備える。第2シート222は、第1シート221に重ねられてホットメルト接着剤等により接合される。これにより、複数のシート部材が積層されたシート積層体224が形成される。高吸収性材料223は、第1シート221と第2シート222との間に、ホットメルト接着剤等により固定される。
トップシート21は透液性のシート部材であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア22へと移動させる。吸収コア22は、トップシート21を透過した水分を吸収して迅速に固定する。バックシート23は、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側にしみ出すことを防止する。
図1および図2に示すように、各サイドシート3は、サイドシート本体31と、サイドシート本体31にホットメルト接着剤等により接合されて長手方向に延びる側壁部弾性部材32とを備える。図2に示すように、サイドシート本体31は、長手方向の全長に亘る折り曲げ線39にて2つ折りにされる。サイドシート本体31のうち、折り曲げ線39の一方側の帯状の部位を「側壁固定部33」といい、折り曲げ線39の他方側の帯状の部位を「側壁部34」という。
側壁固定部33は、本体部2の側方エッジ近傍において長手方向のおよそ全長に亘って本体部2の着用者側にホットメルト接着剤等を用いて接合される。側壁部34は、折り曲げ線39にて側壁固定部33から連続する部位であり、本体部2の両側部上において本体部2の長手方向のおよそ全長に亘って延びる。側壁部34は、長手方向の両端部において本体部2上または側壁固定部33上に重ねられ、ホットメルト接着剤等により固定される。側壁部34の自由端には側壁部弾性部材32が接合される。側壁部弾性部材32が収縮することにより、側壁部34の長手方向の中央部が、本体部2から着用者に向かって起立し、着用者の脚の付け根近傍に当接する一対の立体ギャザーとなる。これにより、吸収性物品1では、脚周りからの尿等の漏出防止が図られている。
上述のホットメルト接着剤としては、ポリオレフィン系、ゴム系、酢酸ビニル系等のものが利用される。トップシート21とバックシート23との接合、サイドシート3と本体部2との接合、および、側壁部34と本体部2または側壁固定部33との接合は、熱融着接合や超音波接合等により行われてもよい。
トップシート21としては、例えば、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)にて形成された透液性の不織布が利用される。当該不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンボンド不織布である。なお、トップシート21として、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)が利用されてもよい。
吸収コア22の第1シート221および第2シート222としては、例えば、トップシート21と同様に、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)にて形成された透液性の不織布が利用される。当該不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンボンド不織布である。また、第1シート221および第2シート222として、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)が利用されてもよい。なお、第1シート221および第2シート222として、ティッシュや複数の開口を有するプラスチックフィルム等が利用されてもよい。高吸収性材料223としては、例えば、粒状の高吸収性ポリマー(SAP(Super Absorbent Polymer))、または、繊維状の高吸収性ファイバー(SAF(Super Absorbent Fiber))が利用される。
バックシート23としては、疎水性繊維にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用される。吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、バックシート23にて利用されるプラスチックフィルムは、透湿性(通気性)を有するものが好ましい。
サイドシート本体31としては、疎水性繊維にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布等)が利用される。側壁部弾性部材32としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が利用され、図1に示す吸収性物品1では、ポリウレタン糸が弾性部材として利用される。
図3は、吸収コア22を示す平面図である。吸収コア22では、複数の材料存在領域25と、材料非存在領域26とが、第1シート221と第2シート222との間に設けられる。また、材料非存在領域26は、第1シート221と第2シート222との接合強度が互いに異なる第1領域261および第2領域262を含む。図3では、材料存在領域25、第1領域261および第2領域262に、互いに異なる種類の平行斜線を付す。後述する図7、図8、図10、図11、図13ないし図16においても同様である。
各材料存在領域25では、高吸収性材料223が第1シート221および第2シート222(図2参照)にホットメルト接着剤等により固定される。換言すれば、複数の材料存在領域25のそれぞれに高吸収性材料223が固定される。複数の材料存在領域25は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状であって幅方向に互いに離間しつつ配列される。すなわち、吸収コア22では、長手方向に延びるストライプ状に配置された複数の材料存在領域25が設けられる。好ましくは、複数の材料存在領域25の幅は、互いに等しい。
材料非存在領域26は、第1シート221と第2シート222との間の領域のうち、上述の複数の材料存在領域25を除く領域である。材料非存在領域26では、第1シート221と第2シート222との間に高吸収性材料223は存在しない。なお、材料非存在領域26では、実質的に高吸収性材料223は存在しないとみなせる程度であれば、ごく僅かな高吸収性材料223が存在してもよい。
材料非存在領域26は、複数のシート接合領域260を含む。複数のシート接合領域260は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状である。複数のシート接合領域260と複数の材料存在領域25とは、幅方向に交互に配列される。シート積層体224の幅方向の両側に位置する2つの端縁部(以下、「横端縁部225」という。)には、2つのシート接合領域260がそれぞれ配置される。換言すれば、吸収コア22では、幅方向の両側の横端縁部225に配置された2つのシート接合領域260の間に、全ての材料存在領域25と、当該2つのシート接合領域260を除く全てのシート接合領域260が交互に配置される。好ましくは、複数のシート接合領域260の幅は、互いに等しい。
各シート接合領域260は、1つの第1領域261と、2つの第2領域262とを含む。第1領域261では、第1シート221と第2シート222とが直接的に接合される。第2領域262では、第1シート221と第2シート222とが、第1領域261における第1シート221と第2シート222との接合強度よりも小さい接合強度にて直接的に接合される。すなわち、第1領域261は強接合領域であり、第2領域262は弱接合領域である。
第1領域261と第2領域262との接合強度の違いは、例えば、第1領域261に塗布するホットメルト接着剤の単位面積当たりの量を、第2領域262よりも多くすることにより実現される。また、第1領域261および第2領域262に同様にホットメルト接着剤を塗布して第1シート221および第2シート222を接合した後、第1領域261のみをギヤで挟むことにより、第1領域261と第2領域262との接合強度の違いが実現されてもよい。あるいは、第1領域261において第1シート221と第2シート222とを熱融着接合や超音波接合により接合し、第2領域262において第1シート221と第2シート222とをホットメルト接着剤により接着することにより、第1領域261と第2領域262との接合強度の違いが実現されてもよい。第1領域261および第2領域262における第1シート221および第2シート222の接合は、他の様々な方法(例えば、ニードルパンチのような物理的接合)により行われてもよい。
各シート接合領域260の2つの第2領域262は、シート積層体224の長手方向の両側に位置する2つの端縁部(以下、「縦端縁部226」という。)にそれぞれ配置される。各第2領域262は、例えば、長手方向に長い略長方形状である。また、2つの第2領域262の間に第1領域261が配置される。具体的には、各シート接合領域260において、2つの第2領域262の間の帯状の領域全体が第1領域261である。吸収コア22では、シート積層体224の長手方向の両側の縦端縁部226において、第2領域262と材料存在領域25とが幅方向に交互に配置される。
各縦端縁部226に位置する各第2領域262の長さ(すなわち、縦端縁部226の長さ)は、好ましくは、5mm以上50mm以下である。各材料存在領域25の幅は、好ましくは、5mm以上25mm以下である。隣接する2つの材料存在領域25の間に位置するシート接合領域260の幅は、好ましくは、2mm以上8mm以下である。各横端縁部225に位置するシート接合領域260の幅(すなわち、横端縁部225の幅)は、好ましくは、2mm以上10mm以下である。
第1領域261における第1シート221と第2シート222との接合強度は、好ましくは、3.0N/50mm以上10.0N/50mm以下である。第2領域262における第1シート221と第2シート222との接合強度は、好ましくは、0.1N/50mm以上3.0N/50mm以下である。第1シート221および第2シート222の接合強度は、いわゆる剥離接着強さであり、以下の方法により測定される。
接合強度の測定は、例えば、株式会社エー・アンド・ディの「TENSILON(型番:RTG−1210)」を測定機器として用いて以下のように行われる。まず、測定対象となる接合された2枚のシートが、長手方向を横切るように幅50mmにカットされ(すなわち、長手方向の幅が50mmとなるようにカットされ)、略矩形の試験片が準備される。当該試験片は、測定機器の掴み治具にセットされる。続いて、試験片を、積層された2枚のシートを剥離させる方向(例えば、シート積層体の主面に略垂直な2つの方向)に試験速度300mm/minにて引っ張り、接合されている2枚のシートに加わる最大荷重が測定される。そして、測定結果に基づいて上述の接合強度が求められる。最大荷重の測定が1回である場合、当該最大荷重が接合強度として取得される。最大荷重の測定が複数回(例えば、3回)行われた場合、例えば、複数回の測定結果(最大荷重)の平均値が接合強度として取得される。また、例えば、複数回の測定結果(最大荷重)の中央値が接合強度として取得されてもよい。なお、試験片の幅が50mmよりも小さい場合、測定された最大荷重に、50mmを試験片の幅で除した値を乗算することにより、50mm幅の試験片にて測定を行った場合と同様の最大荷重(N/50mm)が求められる。例えば、試験片の幅が10mmである場合は、測定された最大荷重(N/10mm)を5倍することにより、50mm幅の試験片にて測定を行った場合の最大荷重(N/50mm)が求められる。
吸収性物品1の着用者から尿等の排泄物が排泄されると、吸収コア22において、高吸収性材料223が排泄物の水分を吸収して膨潤する。高吸収性材料223の厚さが膨潤により増大すると、材料存在領域25において、第1シート221と第2シート222とが厚さ方向に離間するように力が働く。これにより、2つの縦端縁部226の各第2領域262(すなわち、弱接合領域)において、第1シート221が第2シート222から剥離する。換言すれば、第2領域262の接合強度は、高吸収性材料223の膨潤により剥離する程度の強さである。
各縦端縁部226では、図4に示すように、膨潤した高吸収性材料223が複数の第2領域262(図3参照)へと拡がる。また、各第1領域261(すなわち強接合領域)では、第1シート221は第2シート222から剥離せず、第1シート221と第2シート222との接合は維持される。換言すれば、第1領域261の接合強度は、高吸収性材料223の膨潤により剥離しない程度の強さである。各第1領域261上の空間は、膨潤した高吸収性材料223の間に位置する溝部となる。
図5および図6は、吸収コア22を図4中のB−BおよびC−Cの位置で幅方向に垂直な面で切断した断面図である。図5は、幅方向に隣接する2つの材料存在領域25の間の第1領域261における断面を示す。第1領域261の上方の空間は、上述の溝部265である。図6は、一の材料存在領域25における断面を示す。図4ないし図6に示すように、各縦端縁部226において高吸収性材料223が幅方向に拡がることにより、シート積層体224のおよそ全幅に亘る高吸収性材料223の堰が形成される。図6に示すように、縦端縁部226における高吸収性材料223の堰の高さは、縦端縁部226において第1シート221および第2シート222の接合が解除されているため、2つの縦端縁部226の間における材料存在領域25での高吸収性材料223の高さよりも高い。
以下の説明では、図3ないし図6に示す吸収コア22において、高吸収性材料223が膨潤する際に第1シート221および第2シート222を剥離させつつ第2領域262へと拡大して堰を形成する部位を「膨潤拡大部220」という。図3に示すように、吸収コア22では、第2領域262と材料存在領域25とが交互に配置される膨潤拡大部220が、各縦端縁部226に設けられる。図3では、膨潤拡大部220を二点鎖線にて囲んで示す。後述する図7、図8、図10、図11、図13ないし図16においても同様である。
吸収性物品1では、着用者からの尿等の排泄物が長手方向に移動した場合であっても、吸収コア22の縦端縁部226において膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の堰により、排泄物がせき止められる。これにより、吸収性物品1により受けられた排泄物が、吸収コア22の縦端縁部226から吸収コア22が存在しない外部領域へと漏出することを抑制することができる。
上述のように、膨潤拡大部220は、シート積層体224の長手方向の両側の縦端縁部226に設けられるため、尿等の排泄物が、吸収コア22上において長手方向の前側(すなわち、着用者の腹側)に移動する場合であっても、長手方向の後側(すなわち、着用者の背側)に移動する場合であっても、縦端縁部226からの排泄物の漏出を抑制することができる。
吸収コア22では、各シート接合領域260において、図5に示すように、第1領域261が、シート積層体224の長手方向の両側に設けられる2つの膨潤拡大部220の一方から他方へと連続する。このため、高吸収性材料223の膨潤により第1領域261上に形成される溝部265により、2つの膨潤拡大部220が接続される。これにより、高吸収性材料223の膨潤後であっても、2つの膨潤拡大部220の間にて、排泄物が溝部265を介して迅速に移動する。その結果、排泄物を長手方向に迅速に拡散させることができるため、吸収コア22の高吸収性材料223を、排泄物の吸収に効率良く利用することができる。なお、長手方向に迅速に拡散された排泄物は、縦端縁部226において膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の堰によりせき止められる。
また、吸収コア22では、2つの膨潤拡大部220の間において、複数の材料存在領域25が、それぞれが長手方向に延びる帯状であって幅方向に配列され、複数の第1領域261が、複数の材料存在領域25の間に位置する。これにより、高吸収性材料223が膨潤した際に、各第1領域261上に長手方向に略直線状に延びる溝部265が形成される。その結果、高吸収性材料223の膨潤後であっても、複数の溝部265を介して排泄物を長手方向にさらに迅速に拡散させることができる。
図7は、第2の実施の形態に係る吸収性物品用シート部材である吸収コア22aを示す平面図である。図7に示すように、吸収コア22aでは、複数の材料存在領域25の配置、並びに、材料非存在領域26における第1領域261および第2領域262の配置が、図3に示す吸収コア22とは異なる。吸収コア22aの他の構造は、図3に示す吸収コア22と同様であり、以下の説明では同符号を付す。吸収コア22aは、図3に示す吸収コア22に代えて、図1に示す吸収性物品1に設けられる。
吸収コア22aでは、複数の材料存在領域25は、それぞれが幅方向に略平行に延びる帯状であって長手方向に互いに離間しつつ配列される。材料非存在領域26は、複数のシート接合領域260を含む。複数のシート接合領域260は、それぞれが幅方向に略平行に延びる帯状である。複数のシート接合領域260と複数の材料存在領域25とは、長手方向に交互に配列される。シート積層体224の長手方向の両側に位置する2つの縦端縁部226にはシート接合領域260が配置される。
材料非存在領域26では、隣接する各2つの材料存在領域25の間に位置するシート接合領域260全体が第1領域261である。また、2つの縦端縁部226に配置される2つのシート接合領域260全体が、第1シート221と第2シート222との接合強度が第1領域261よりも小さい第2領域262である。吸収コア22aでは、縦端縁部226に平行な材料存在領域25に隣接する第2領域262が配置される膨潤拡大部220が、各縦端縁部226に設けられる。換言すれば、膨潤拡大部220では、縦端縁部226に平行な材料存在領域25とシート積層体224の長手方向の端縁との間に第2領域262が配置される。
吸収コア22aが設けられる吸収性物品の着用者から尿等の排泄物が排泄されると、吸収コア22aにおいて、高吸収性材料223が排泄物の水分を吸収して膨潤する。これにより、各縦端縁部226の第2領域262において、第1シート221が第2シート222から剥離し、図8に示すように、膨潤した高吸収性材料223が当該第2領域262(図7参照)へと拡がる。
図9は、吸収コア22aを図8中のD−Dの位置で幅方向に垂直な面で切断した断面図である。図8および図9に示すように、各縦端縁部226において高吸収性材料223が長手方向に拡がることにより、シート積層体224のおよそ全幅に亘るとともに長手方向の長さが長い高吸収性材料223の堰が形成される。図9に示すように、縦端縁部226における高吸収性材料223の堰の高さは、縦端縁部226において第1シート221および第2シート222の接合が解除されているため、2つの縦端縁部226の間における材料存在領域25での高吸収性材料223の高さよりも高い。
吸収コア22aが設けられる吸収性物品では、図1に示す吸収性物品1と同様に、着用者からの尿等の排泄物が長手方向に移動した場合であっても、吸収コア22の縦端縁部226において膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の堰により、排泄物がせき止められる。これにより、当該吸収性物品により受けられた排泄物が、吸収コア22aの縦端縁部226から吸収コア22aが存在しない外部領域へと漏出することを抑制することができる。
上述のように、膨潤拡大部220は、シート積層体224の長手方向の両側の縦端縁部226に設けられるため、尿等の排泄物が、吸収コア22a上において長手方向の前側に移動する場合であっても、長手方向の後側に移動する場合であっても、縦端縁部226からの排泄物の漏出を抑制することができる。
図10は、第3の実施の形態に係る吸収性物品用シート部材である吸収コア22bを示す平面図である。図10に示すように、吸収コア22bでは、材料非存在領域26における第1領域261および第2領域262の配置が、図3に示す吸収コア22とは異なる。吸収コア22bの他の構造は、図3に示す吸収コア22と同様であり、以下の説明では同符号を付す。吸収コア22bは、図3に示す吸収コア22に代えて、図1に示す吸収性物品1に設けられる。
吸収コア22bでは、図3に示す吸収コア22と同様に、複数の材料存在領域25は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状であって幅方向に配列される。材料非存在領域26は、複数のシート接合領域260を含む。複数のシート接合領域260は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状である。複数のシート接合領域260と複数の材料存在領域25とは、幅方向に交互に配列される。シート積層体224の幅方向の両側に位置する2つの横端縁部225にはシート接合領域260が配置される。
材料非存在領域26では、隣接する各2つの材料存在領域25の間に位置するシート接合領域260全体が第1領域261である。また、2つの横端縁部225に配置される2つのシート接合領域260全体が、第1シート221と第2シート222との接合強度が第1領域261よりも小さい第2領域262である。吸収コア22bでは、横端縁部225に平行な材料存在領域25に隣接する第2領域262が配置される膨潤拡大部220が、各横端縁部225に設けられる。換言すれば、膨潤拡大部220では、横端縁部225に平行な材料存在領域25とシート積層体224の幅方向の端縁との間に第2領域262が配置される。
吸収コア22bが設けられる吸収性物品の着用者から尿等の排泄物が排泄されると、吸収コア22bにおいて、高吸収性材料223が排泄物の水分を吸収して膨潤する。これにより、各横端縁部225の第2領域262において、第1シート221が第2シート222から剥離し、図11に示すように、膨潤した高吸収性材料223が当該第2領域262(図10参照)へと拡がる。
図12は、吸収コア22bを図11中のE−Eの位置で長手方向に垂直な面で切断した断面図である。図11および図12に示すように、各横端縁部225において高吸収性材料223が幅方向に拡がることにより、シート積層体224のおよそ全長に亘るとともに幅方向の幅が広い高吸収性材料223の堰が形成される。図12に示すように、横端縁部225における高吸収性材料223の堰の高さは、横端縁部225において第1シート221および第2シート222の接合が解除されているため、2つの横端縁部225の間における材料存在領域25での高吸収性材料223の高さよりも高い。
吸収コア22bが設けられる吸収性物品では、着用者からの尿等の排泄物が幅方向に移動した場合であっても、吸収コア22bの横端縁部225において膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の堰により、排泄物がせき止められる。これにより、当該吸収性物品により受けられた排泄物が、吸収コア22bの横端縁部225から吸収コア22bが存在しない外部領域へと漏出することを抑制することができる。
図13は、第4の実施の形態に係る吸収性物品用シート部材である吸収コア22cを示す平面図である。図13に示すように、吸収コア22cでは、材料非存在領域26における第1領域261および第2領域262の配置が、図3に示す吸収コア22とは異なる。吸収コア22cの他の構造は、図3に示す吸収コア22と同様であり、以下の説明では同符号を付す。吸収コア22cは、図3に示す吸収コア22に代えて、図1に示す吸収性物品1に設けられる。
吸収コア22cでは、図3に示す吸収コア22と同様に、複数の材料存在領域25は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状であって幅方向に配列される。材料非存在領域26は、複数のシート接合領域260を含む。複数のシート接合領域260は、それぞれが長手方向に略平行に延びる帯状である。複数のシート接合領域260と複数の材料存在領域25とは、幅方向に交互に配列される。シート積層体224の幅方向の両側に位置する2つの横端縁部225にはシート接合領域260が配置される。
隣接する各2つの材料存在領域25の間に位置するシート接合領域260は、1つの第1領域261と、2つの第2領域262とを含む。当該シート接合領域260では、長手方向の両側に位置する2つの縦端縁部226に、2つの第2領域262がそれぞれ配置される。各第2領域262は、例えば、長手方向に長い略長方形状である。また、2つの第2領域262の間に第1領域261が配置される。具体的には、上記シート接合領域260において、2つの第2領域262の間の帯状の領域全体が第1領域261である。また、2つの横端縁部225に配置される2つのシート接合領域260全体は第2領域262である。
吸収コア22cでは、環状の膨潤拡大部220が、各縦端縁部226および各横端縁部225に設けられる。各縦端縁部226における膨潤拡大部220では、第2領域262と材料存在領域25とが幅方向に交互に配置される。また、各横端縁部225における膨潤拡大部220では、横端縁部225に平行な材料存在領域25に隣接する第2領域262が配置される。すなわち、吸収コア22cでは、膨潤拡大部220がシート積層体224の長手方向の両側の縦端縁部226、および、幅方向の両側の横端縁部225に設けられる。
吸収コア22cが設けられる吸収性物品の着用者から尿等の排泄物が排泄されると、吸収コア22cにおいて、高吸収性材料223が排泄物の水分を吸収して膨潤する。これにより、各縦端縁部226の各第2領域262において、第1シート221が第2シート222(図2参照)から剥離し、図14に示すように、膨潤した高吸収性材料223が当該各第2領域262(図13参照)へと拡がる。また、各横端縁部225の第2領域262において、第1シート221が第2シート222から剥離し、膨潤した高吸収性材料223が当該第2領域262へと拡がる。
吸収コア22cでは、各縦端縁部226および各横端縁部225において高吸収性材料223が幅方向に拡がることにより、シート積層体224の端縁に沿ってシート積層体224の全周に亘る高吸収性材料223の堰が形成される。縦端縁部226および横端縁部225における高吸収性材料223の堰の高さは、当該堰の内側における材料存在領域25での高吸収性材料223の高さよりも高い。
吸収コア22cでは、シート積層体224の全周に亘って設けられる膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の環状の堰により、排泄物がせき止められる。これにより、当該吸収性物品により受けられた排泄物が、吸収コア22cから外部領域へと漏出することを吸収コア22cの全周に亘って抑制することができる。
吸収コア22cでは、隣接する各2つの材料存在領域25の間のシート接合領域260において、第1領域261が、長手方向の両側に位置する膨潤拡大部220の一方から他方へと連続する。これにより、高吸収性材料223の膨潤後であっても、2つの膨潤拡大部220の間にて、排泄物が溝部265(図5参照)を介して迅速に移動する。その結果、排泄物を長手方向に迅速に拡散させることができるため、吸収コア22cの高吸収性材料223を、排泄物の吸収に効率良く利用することができる。なお、長手方向に迅速に拡散された排泄物は、縦端縁部226において膨潤拡大部220により形成される高吸収性材料223の堰によりせき止められる。
また、吸収コア22では、長手方向の両側に位置する膨潤拡大部220の間において、複数の材料存在領域25が、それぞれが長手方向に延びる帯状であって幅方向に配列され、複数の第1領域261が、複数の材料存在領域25の間に位置する。これにより、高吸収性材料223が膨潤した際に、各第1領域261上に長手方向に略直線状に延びる溝部265(図5参照)が形成される。その結果、高吸収性材料223の膨潤後であっても、複数の溝部265を介して排泄物を長手方向にさらに迅速に拡散させることができる。
上述の吸収性物品1および吸収コア22,22a〜22cでは、様々な変更が可能である。
吸収コア22,22a〜22cに設けられる材料存在領域25の数は様々に変更されてよい。例えば、図3に示す吸収コア22では、それぞれが長手方向に延びる2つの帯状の材料存在領域25が幅方向に配置され、2つの材料存在領域25の間および2つの横端縁部225に、3つの帯状のシート接合領域260がそれぞれ配置される。この場合、吸収コア22に設けられた複数の材料存在領域25の間には1つの第1領域261のみが存在する。材料存在領域25では、高吸収性材料223にパルプ等が混合されてもよい。この場合、パルプ等は、高吸収性材料223が主材料とみなせる程度の割合にて混合される。
図3に示す吸収コア22では、膨潤拡大部220は、シート積層体224の長手方向の少なくとも一方の縦端縁部226に設けられていればよい。この場合、膨潤拡大部220は、長手方向において着用者からの尿等の排泄物が流れやすい側(例えば、着用者の背側)の縦端縁部226に設けられることが好ましい。
吸収コア22,22a〜22cの第2領域262では、第1シート221と第2シート222とが非接合状態で対向してもよい。この場合、図3に示す吸収コア22では、第1領域261および第2領域262を含む各シート接合領域260は、第1シート221と第2シート222とが部分的に接合される領域である。
図15は、他の好ましい吸収コア22dを示す平面図である。吸収コア22dの構造は、隣接する各2つの材料存在領域25の間のシート接合領域260の構造が異なる点を除き、図13に示す吸収コア22cとほぼ同様である。図15に示す吸収コア22dでは、長手方向の両側の縦端縁部226において、上記シート接合領域260の第2領域262が、第1シート221と第2シート222(図2参照)とが第1領域261における接合強度よりも小さい接合強度にて直接的に接合される弱接合領域262aと、第1シート221と第2シート222とが非接合状態で対向する非接合領域262bとを有する。図15では、非接合領域262bには平行斜線は付さない。また、2つの縦端縁部226の間において、上記シート接合領域260に複数の小さい第1領域261と複数の小さい非接合領域262bとが長手方向に交互に配列される。幅方向の両側の横端縁部225に配置される2つのシート接合領域260全体は、弱接合領域262aである。
吸収コア22dでは、図13に示す吸収コア22cと同様に、環状の膨潤拡大部220がシート積層体224の長手方向の両側の縦端縁部226、および、幅方向の両側の横端縁部225に設けられる。これにより、当該吸収性物品により受けられた排泄物が、吸収コア22dから外部領域へと漏出することを吸収コア22dの全周に亘って抑制することができる。なお、吸収コア22dでは、隣接する各2つの材料存在領域25の間のシート接合領域260において、2つの縦端縁部226の間に第1領域261と弱接合領域262aとが長手方向に交互に配列されてもよい。
図16は、他の好ましい吸収コア22eを示す平面図である。吸収コア22eは、互いに離間してマトリクス状に配置される複数の小さな略円形の材料存在領域25と、複数の材料存在領域25の周囲を囲む連続する1つの材料非存在領域26とを備える。吸収コア22eでは、材料非存在領域26のうち、各縦端縁部226に位置する領域が第2領域262とされ、その他の領域が第1領域261とされる。各縦端縁部226には、材料存在領域25と第2領域262とが交互に配置される膨潤拡大部220が設けられる。吸収コア22eでは、排泄物が縦端縁部226から外部領域へと漏出することを抑制することができる。
上述の吸収性物品1および吸収コアは、必ずしも略長方形状には限定されず、例えば、長手方向の両端部の幅が中央部の幅よりも大きい略砂時計型であってもよい。また、吸収コアの横端縁部225に膨潤拡大部220が設けられる場合等、吸収性物品1からサイドシート3が省略されてもよい。
上述の吸収コアは、補助吸収具以外の吸収性物品に利用されてよい。上述の吸収コアは、例えば、パンツタイプやテープタイプの使い捨ておむつに利用される。この場合、幅方向の両側の横端縁部225に膨潤拡大部220が設けられ、膨潤拡大部220が脚部開口の近傍に配置される。これにより、膨潤した高吸収性材料223の堰により、脚部開口からの排泄物の漏出を抑制することができる。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 吸収性物品
21 トップシート
22,22a〜22e 吸収コア
23 バックシート
25 材料存在領域
26 材料非存在領域
220 膨潤拡大部
221 第1シート
222 第2シート
223 高吸収性材料
224 シート積層体
225 横端縁部
226 縦端縁部
261 第1領域
262 第2領域

Claims (6)

  1. 吸収性物品用シート部材であって、
    第1シートと、
    前記第1シートに重ねられて接合されることによりシート積層体を形成する第2シートと、
    前記第1シートと前記第2シートとの間に固定される高吸収性材料と、
    を備え、
    前記第1シートと前記第2シートとの間に、それぞれに前記高吸収性材料が固定される複数の材料存在領域が設けられ、
    前記第1シートと前記第2シートとの間の前記複数の材料存在領域を除く領域である材料非存在領域が、
    前記第1シートと前記第2シートとが直接的に接合される第1領域と、
    前記第1シートと前記第2シートとが、前記第1領域における接合強度よりも小さい接合強度にて直接的に接合される、または、非接合状態で対向する第2領域と、
    を含み、
    前記シート積層体の長手方向の少なくとも一方、または、幅方向の両側に位置する端縁部に、前記第2領域と材料存在領域とが交互に配置される、または、前記端縁部に平行な材料存在領域に隣接して前記端縁部の端縁との間に位置する前記第2領域が配置される膨潤拡大部が設けられ、
    前記第1シートと前記第2シートとの間にて前記高吸収性材料が排泄物の水分を吸収して膨潤する際に、前記膨潤拡大部において前記第2領域に隣接する材料存在領域の高吸収性材料が膨潤して前記第2領域へと拡がって高吸収性材料の堰を形成し、前記堰の高さは、前記膨潤拡大部以外の位置に位置する材料存在領域において膨潤した高吸収性材料の高さよりも高く、前記膨潤拡大部が設けられる前記端縁部の端縁において前記第1シートと前記第2シートとが前記堰を挟んで厚さ方向に離間することを特徴とする吸収性物品用シート部材。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品用シート部材であって、
    前記膨潤拡大部が、前記シート積層体の前記長手方向の両側の端縁部に設けられることを特徴とする吸収性物品用シート部材。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品用シート部材であって、
    前記第1領域が、前記シート積層体の前記長手方向の両側に設けられる前記膨潤拡大部の一方から他方へと連続することを特徴とする吸収性物品用シート部材。
  4. 請求項2または3に記載の吸収性物品用シート部材であって、
    前記シート積層体の前記長手方向の両側に設けられる前記膨潤拡大部の間において、
    前記複数の材料存在領域が、それぞれが前記長手方向に平行に延びる帯状であって前記幅方向に配列され、
    前記第1領域が、前記複数の材料存在領域の間に位置することを特徴とする吸収性物品用シート部材。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の吸収性物品用シート部材であって、
    前記膨潤拡大部が、前記シート積層体の前記幅方向の両側の端縁部にも設けられることを特徴とする吸収性物品用シート部材。
  6. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品用シート部材と、
    前記吸収性物品用シート部材の着用者側の主面を覆うトップシートと、
    前記吸収性物品用シート部材のもう一方の主面を覆うバックシートと、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
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