JP6501013B1 - 生産ラインシステム、及びベースユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】生産ラインを容易に変更することができる生産ラインシステムを提供する。【解決手段】生産ラインシステム1は、複数のベースユニット2を備える。複数のベースユニット2は、作業対象のワークWを搬送する方向である生産ライン方向Dに沿って並ぶ。ベースユニット2は、テーブル部22と、ロボットアーム部21と、走行部23とを備える。テーブル部22は、ワークWを支持する少なくとも1つのテーブルを有する。ロボットアーム部21は、ワークWに対して所定の作業を実行する。走行部23は、テーブル部22及びロボットアーム部21を移動させる。ロボットアーム部21は、生産ライン方向Dの下流側に、所定の作業を実行した後のワークWを搬送する。【選択図】図1

Description

本発明は、生産ラインシステム、及びベースユニットに関する。
生産する製品の変更に合わせて、作業ユニットを任意に取り換えたり、追加したり、取り除いたりすることができる生産システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の生産システムは、直線状に並べて配置される複数の作業ユニットと、隣り合う作業ユニット間に配置される搬送ユニットとを備える。作業ユニットが有する台枠の下部には、キャスタ輪と伸縮脚とが設けられる。作業ユニットの伸縮脚は、伸ばされた状態で、底面に据え付け固定される。同様に、搬送ユニットが有する支持枠には、伸縮脚が設けられる。搬送ユニットの伸縮脚は、伸ばされた状態で、底面に据え付け固定される。例えば、作業ユニットを取り換える場合、作業者は、取り換え対象の作業ユニットの伸縮脚を短縮させてキャスタ輪を床面に接地させ、取り換え対象の作業ユニットを手押し移動する。
特開2003−089039号公報
しかしながら、特許文献1の生産システムでは、作業ユニットを追加する場合、搬送ユニットを追加する必要がある。同様に、作業ユニットを取り除く場合、搬送ユニットを取り除く必要がある。したがって、生産ラインを変更する作業が煩雑となるおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされており、その目的は、生産ラインを容易に変更することができる生産ラインシステム、及びベースユニットを提供することにある。
本発明の例示的な生産ラインシステムは、複数のベースユニットを備える。前記複数のベースユニットは、作業対象のワークを搬送する方向である生産ライン方向に沿って並ぶ。前記ベースユニットは、テーブル部と、ロボットアーム部と、走行部とを備える。前記テーブル部は、前記ワークを支持する少なくとも1つのテーブルを有する。前記ロボットアーム部は、前記ワークに対して所定の作業を実行する。前記走行部は、前記テーブル部及び前記ロボットアーム部を移動させる。前記ロボットアーム部は、前記生産ライン方向の下流側に、前記所定の作業を実行した後の前記ワークを搬送する。
本発明の例示的なベースユニットは、テーブル部と、ロボットアーム部と、走行部とを備える。前記テーブル部は、作業対象のワークを支持する少なくとも1つのテーブルを有する。前記ロボットアーム部は、前記ワークに対して所定の作業を実行する。前記走行部は、前記テーブル部及び前記ロボットアーム部を移動させる。前記ロボットアーム部は、前記ワークを搬送する方向である生産ライン方向の下流側に、前記所定の作業を実行した後の前記ワークを搬送する。
例示的な本発明によれば、生産ラインを容易に変更することができる。
図1は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムを示す図である。 図2は、本発明の実施形態1におけるベースユニットを示す図である。 図3は、本発明の実施形態1におけるベースユニットを示す平面図である。 図4は、本発明の実施形態1におけるベースユニットの構成を示すブロック図である。 図5は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの動作を示す図である。 図6は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの動作を示す図である。 図7は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの動作を示す図である。 図8は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの動作を示す図である。 図9は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの動作を示す図である。 図10は、本発明の実施形態1における複数のベースユニットの配置の一例を示す図である。 図11は、本発明の実施形態1における複数のベースユニットの配置の他例を示す図である。 図12は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの他の動作を示す図である。 図13は、本発明の実施形態1における生産ラインシステムの他の動作を示す図である。 図14は、本発明の実施形態1におけるベースユニットの他の構成を示す図である。 図15は、本発明の実施形態2におけるベースユニットを示す図である。 図16は、本発明の実施形態2におけるベースユニットを示す平面図である。 図17は、本発明の実施形態3におけるベースユニットを示す図である。 図18は、本発明の実施形態3におけるベースユニットの他の構成を示す図である。 図19は、本発明の実施形態4におけるベースユニットを示す平面図である。 図20は、本発明の実施形態4におけるロボットアーム部及び第1移動体の構成を示すブロック図である。 図21は、本発明の実施形態4におけるテーブル部及び第2移動体の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。
[実施形態1]
図1は、本実施形態における生産ラインシステム1を示す図である。図1に示すように、生産ラインシステム1は、複数のベースユニット2を備える。複数のベースユニット2は、生産ライン方向Dに沿って並ぶ。生産ライン方向Dは、作業対象のワークWを搬送する方向である。
複数のベースユニット2はそれぞれ、ロボットアーム部21を備える。各ロボットアーム部21は、ワークWに対して、互いに異なる所定の作業を実行する。また、各ロボットアーム部21は、所定の作業を実行した後のワークWを生産ライン方向Dの下流側に搬送する。
図2は、本実施形態におけるベースユニット2を示す図である。図2に示すように、ベースユニット2は、ロボットアーム部21に加えて、テーブル部22と、走行部23とを備える。
本実施形態において、テーブル部22は、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを有する。第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bは、ワークWを支持する。ロボットアーム部21は、第1可動テーブル221a又は第2可動テーブル221bに支持されたワークWに対して所定の作業を実行する。
走行部23は、ロボットアーム部21及びテーブル部22を移動させる。本実施形態において、走行部23は、移動体230である。ロボットアーム部21及びテーブル部22は、移動体230に設けられる。移動体230は、駆動輪231を有し、駆動輪231を駆動させる。この結果、移動体230が移動して、移動体230に設けられたロボットアーム部21及びテーブル部22が移動する。移動体230は、例えば無人搬送車である。
続いて図2を参照して、ロボットアーム部21について説明する。図2に示すように、ロボットアーム部21は、多関節型のロボットアームであり、複数のリンク211と、複数の関節部212と、ハンド部213と、架台214とを有する。ハンド部213は、作業部の一例である。
複数のリンク211は、基端部211aと先端部211bとを含む。基端部211aは、架台214に固定される。換言すると、基端部211aは固定端である。先端部211bは、自由端であり、ハンド部213を支持する。
関節部212は、隣り合うリンク211を接続する。具体的には、複数のリンク211は、関節部212により、回転、揺動、及び旋回可能に連結されている。
ハンド部213は、ワークWを把持する。また、ハンド部213は、所定の作業の実行時に、作業内容に応じて、半田ごて、電動ドライバー、又は撮像装置のような作業ツールTを把持する。あるいは、ハンド部213は、所定の作業の実行時に、作業内容に応じて、ワークWに取り付けるパーツPを把持する。例えば、半田ごては、ワークWに端子を接続する際に使用される。例えば、電動ドライバーは、ワークWにねじを締結する際に使用される。例えば、撮像装置は、ワークWの外観を検査する際に使用される。例えば、パーツPは、ロボットアーム部21によってワークWに挿入される。
具体的には、ハンド部213は、複数のフィンガーを有する。複数のフィンガーが閉動作することにより、ハンド部213によってワークW、作業ツールT、又はパーツPが把持される。一方、複数のフィンガーが開動作することにより、ワークW、作業ツールT、又はパーツPがハンド部213から解放される。
架台214は、移動体230に固定される。架台214は、内部に、図4を参照して後述する関節部212の駆動回路(第1駆動回路215)及びハンド部213の駆動回路(第2駆動回路216)を収容する。
続いて図2を参照して、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bについて説明する。図2に示すように、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bは、第1スライド方向S1及び第2スライド方向S2にスライド可能である。
第1スライド方向S1及び第2スライド方向S2は、生産ライン方向Dに平行な方向である。具体的には、第1スライド方向S1は、生産ライン方向Dと同じ方向である。すなわち、第1スライド方向S1は、生産ライン方向Dの上流側から下流側へ向かう方向である。一方、第2スライド方向S2は、生産ライン方向Dとは反対の方向である。すなわち、第2スライド方向S2は、生産ライン方向Dの下流側から上流側へ向かう方向である。
続いて図2、図3を参照して、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bについて更に説明する。図3は、本実施形態におけるベースユニット2を示す平面図である。但し、図を簡略化するために、ロボットアーム部21については、基端部211a及び架台214のみを図示し、図2を参照して説明したハンド部213等の他の要素は省略している。
図2に示すように、本実施形態において、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bは、鉛直方向に離れて配置される。また、図3に示すように、本実施形態において、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bは、平面視した場合、生産ライン方向Dに直線状に並ぶ。
本実施形態によれば、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを鉛直方向に離して配置することにより、図3に示すように、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを、生産ライン方向Dに直線状に並べることができる。したがって、ベースユニット2の小型化が可能となる。具体的には、鉛直方向に直交し、かつ生産ライン方向Dと直交する方向におけるベースユニット2の幅を小さくすることができる。よって、ベースユニット2の設置面積を抑制することができる。また、その結果、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。
更に、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを、生産ライン方向Dに直線状に並べることにより、図2を参照して説明したロボットアーム部21が有するハンド部213の移動量を抑制することができる。換言すると、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができる。その結果、小型のロボットアームを選定することが可能となることに加えて、ベースユニット2の省電力化が可能となり、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。
続いて図4を参照して、本実施形態におけるベースユニット2について更に説明する。図4は、本実施形態におけるベースユニット2の構成を示すブロック図である。
まず図4を参照して、ロボットアーム部21について説明する。図4に示すように、ロボットアーム部21は、関節部212及びハンド部213に加えて、第1駆動回路215及び第2駆動回路216を更に有する。第1駆動回路215は、関節部212を駆動する信号を生成する。第2駆動回路216は、ハンド部213を駆動する信号を生成する。なお、ロボットアーム部21は、図2を参照して説明した関節部212ごとに、第1駆動回路215を有する。
具体的には、関節部212は、図2を参照して説明したリンク211を回転、揺動、及び旋回させるモータを有し、第1駆動回路215は、関節部212のモータを駆動する信号を生成する。例えば、関節部212は、サーボモータ及びギア(減速機)を有する。この場合、第1駆動回路215は、サーボ制御回路である。ハンド部213は、フィンガーを閉動作及び開動作させるモータを有し、第2駆動回路216は、ハンド部213のモータを駆動する信号を生成する。例えば、ハンド部213は、サーボモータを有する。この場合、第2駆動回路216は、サーボ制御回路である。
続いて図4を参照して、テーブル部22について説明する。図4に示すように、テーブル部22は、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bに加えて、スライド機構222を有する。スライド機構222は、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bをそれぞれスライドさせる。
具体的には、スライド機構222は、第1スライド機構222a及び第2スライド機構222bを有する。第1スライド機構222aは、第1可動テーブル221aを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1及び第2スライド方向S2にスライドさせる。第2スライド機構222bは、第2可動テーブル221bを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1及び第2スライド方向S2にスライドさせる。例えば、第1スライド機構222a及び第2スライド機構222bは、電動シリンダ又はエアシリンダを有する。
続いて図4を参照して、移動体230について説明する。図4に示すように、移動体230は、駆動輪231に加えて、駆動部232、位置情報取得部233、及び制御装置234を有する。
駆動部232は、駆動輪231を回転させる駆動力を発生する。例えば、駆動部232は、駆動輪231を回転させるモータ及びギアと、駆動回路とを有する。駆動回路は、モータを駆動する信号を生成する。
位置情報取得部233は、移動体230の現在位置、換言するとベースユニット2の現在位置を取得する。例えば、位置情報取得部233は、GPS(global positioning system)受信機を有する。GPS受信機は、移動体230の現在位置を示す信号を出力する。
制御装置234は、移動体230の動作を制御する。具体的には、制御装置234は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のような処理装置を有する。また、制御装置234は、記憶領域を有する。記憶領域は、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のような半導体メモリによって構成される。あるいは、記憶領域は、半導体メモリと、HDD(Hard Disk Drive)のようなストレージ装置とによって構成される。
制御装置234の記憶領域は、移動体230を制御するための第1制御プログラムを記憶する。制御装置234の処理装置は、第1制御プログラムに基づいて、移動体230の動作を制御する。
詳しくは、制御装置234の記憶領域は、目標位置を示す情報と、マッピング情報とを記憶する。マッピング情報は、ベースユニット2が使用される施設の地図を示す。制御装置234の処理装置は、位置情報取得部233から出力された現在位置を示す信号と、目標位置を示す情報と、マッピング情報とに基づいて、駆動輪231の動作を制御する第1制御信号を生成する。第1制御信号は、移動体230、すなわちベースユニット2を目標位置まで移動させる信号である。
第1制御信号は、駆動部232に出力される。駆動部232は、第1制御信号に基づいて、駆動輪231の動作を制御する。この結果、移動体230、すなわちベースユニット2が目標位置まで移動する。
本実施形態において、制御装置234の記憶領域は、ロボットアーム部21を制御するための第2制御プログラムを更に記憶しており、制御装置234の処理装置は、第2制御プログラムに基づいて、ロボットアーム部21の動作を制御する。
詳しくは、制御装置234の処理装置は、関節部212を制御する第2制御信号と、ハンド部213を制御する第3制御信号とを生成する。第2制御信号及び第3制御信号は、ハンド部213に作業ツールT又はパーツPを把持させて、ロボットアーム部21に所定の作業を実行させる信号である。また、第2制御信号及び第3制御信号は、所定の作業が実行された後のワークWをハンド部213に把持させて、ロボットアーム部21にワークWを搬送させる信号である。
第2制御信号は、第1駆動回路215に出力される。第1駆動回路215は、第2制御信号に基づいて、関節部212の動作を制御する。この結果、ハンド部213の位置及び姿勢が制御される。また、第3制御信号は、第2駆動回路216に出力される。第2駆動回路216は、第3制御信号に基づいて、ハンド部213の動作を制御する。この結果、ハンド部213が閉動作を実行して、作業ツールT、パーツP、又はワークWを把持する。また、ハンド部213が開動作を実行して、作業ツールT、パーツP、又はワークWを解放する。
本実施形態において、制御装置234の記憶領域は、テーブル部22を制御するための第3制御プログラムを更に記憶しており、制御装置234の処理装置は、第3制御プログラムに基づいて、テーブル部22の動作を制御する。
詳しくは、制御装置234の処理装置は、第1スライド機構222aを制御する第4制御信号と、第2スライド機構222bを制御する第5制御信号とを生成する。第4制御信号は、第1可動テーブル221aを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1又は第2スライド方向S2にスライドさせる信号である。第5制御信号は、第2可動テーブル221bを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1又は第2スライド方向S2にスライドさせる信号である。
第4制御信号は、第1スライド機構222aに出力される。第1スライド機構222aは、第4制御信号に基づいて、第1可動テーブル221aを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1又は第2スライド方向S2にスライドさせる。同様に、第5制御信号は、第2スライド機構222bに出力される。第2スライド機構222bは、第5制御信号に基づいて、第2可動テーブル221bを、図2を参照して説明した第1スライド方向S1又は第2スライド方向S2にスライドさせる。
なお、ベースユニット2は、複数の制御装置を備えてもよい。例えば、ベースユニット2は、ロボットアーム部21を制御する制御装置と、テーブル部22を制御する制御装置と、移動体230を制御する制御装置とを備えてもよい。
続いて図5〜図9を参照して、本実施形態における生産ラインシステム1の動作を説明する。図5〜図9は、本実施形態における生産ラインシステム1の動作を示す図である。詳しくは、図5〜図9は、複数のベースユニット2のうち、生産ライン方向Dにおいて隣り合う2つのベースユニット2を示す。
以下の説明において、2つのベースユニット2のうち、生産ライン方向Dの下流側に位置するベースユニット2を「第1ベースユニット2a」と記載し、生産ライン方向Dの上流側に位置するベースユニット2を「第2ベースユニット2b」と記載する。また、第1ベースユニット2aが備えるロボットアーム部21を「第1ロボットアーム部21a」と記載し、第2ベースユニット2bが備えるロボットアーム部21を「第2ロボットアーム部21b」と記載する。更に、第2ベースユニット2bに対して生産ライン方向Dの上流側に位置するロボットアーム部21を「第3ロボットアーム部21c」と記載する。図5〜図9に示すように、第2ベースユニット2bは、第1ベースユニット2aに対して生産ライン方向Dの上流側に位置する。
図5は、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bに第1ワークW1が搬送され、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bに第2ワークW2が搬送された状態を示す。第1ワークW1は、第2ロボットアーム部21bによって、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bに搬送される。また、第2ワークW2は、第3ロボットアーム部21cによって、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bに搬送される。
図5及び図6に示すように、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bは、第1ワークW1を支持すると、第1スライド方向S1にスライドする。具体的には、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bは、第2ロボットアーム部21bのハンド部213が第1ワークW1を解放した後に、第1スライド方向S1にスライドする。この結果、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bによって、第1ワークW1が、生産ライン方向Dの下流側に搬送される。
同様に、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bは、第2ワークW2を支持すると、第1スライド方向S1にスライドする。具体的には、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bは、第3ロボットアーム部21cのハンド部213が第2ワークW2を解放した後に、第1スライド方向S1にスライドする。この結果、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bによって、第2ワークW2が、生産ライン方向Dの下流側に搬送される。
また、図5及び図6に示すように、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bが第1スライド方向S1にスライドする際に、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aが第2スライド方向S2にスライドする。同様に、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bが第1スライド方向S1にスライドする際に、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aが第2スライド方向S2にスライドする。
図7は、第1ロボットアーム部21aが、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bに支持された第1ワークW1に対して所定の作業を実行し、第2ロボットアーム部21bが、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bに支持された第2ワークW2に対して所定の作業を実行している状態を示す。なお、図7は、第1ロボットアーム部21aがパーツPを第1ワークW1に取り付ける作業を実行し、第2ロボットアーム部21bが、第2ワークW2に対し、作業ツールTを用いて作業を実行している状態を例示している。
図7に示すように、第1ロボットアーム部21aは、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bによって搬送された第1ワークW1に対して所定の作業を実行し、第2ロボットアーム部21bは、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bによって搬送された第2ワークW2に対して所定の作業を実行する。
図8は、第1ロボットアーム部21aが第1ワークW1を搬送し、第2ロボットアーム部21bが第2ワークW2を搬送している状態を示す。また、図8は、第3ロボットアーム部21cが第3ワークW3を搬送している状態を示す。
図8に示すように、第1ロボットアーム部21aのハンド部213は、パーツPの取り付け作業が実行された後の第1ワークW1を把持する。第1ロボットアーム部21aのハンド部213が第1ワークW1を把持すると、第1ロボットアーム部21aは、生産ライン方向Dの下流側に第1ワークW1を搬送する。詳しくは、第1ロボットアーム部21aは、第1ベースユニット2aよりも生産ライン方向Dの下流側に位置するベースユニット2の第1可動テーブル221aに第1ワークW1を搬送する。
同様に、第2ロボットアーム部21bのハンド部213は、作業ツールTを用いた作業が実行された後の第2ワークW2を把持する。第2ロボットアーム部21bのハンド部213が第2ワークW2を把持すると、第2ロボットアーム部21bは、生産ライン方向Dの下流側に第2ワークW2を搬送する。詳しくは、第2ロボットアーム部21bは、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aに第2ワークW2を搬送する。このとき、第3ロボットアーム部21cによって、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aに第3ワークW3が搬送される。
また、図8に示すように、第1ロボットアーム部21aによって第1ワークW1が搬送され、第2ロボットアーム部21bによって第2ワークW2が搬送されると、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aが第1スライド方向S1にスライドし、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bが第2スライド方向S2にスライドする。この結果、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aに支持された第2ワークW2が、生産ライン方向Dの下流側に搬送される。
同様に、第2ロボットアーム部21bによって第2ワークW2が搬送され、第3ロボットアーム部21cによって第3ワークW3が搬送されると、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aが第1スライド方向S1にスライドし、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bが第2スライド方向S2にスライドする。この結果、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aに支持された第3ワークW3が、生産ライン方向Dの下流側に搬送される。
図9は、第1ロボットアーム部21aが、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aに支持された第2ワークW2に対して所定の作業を実行し、第2ロボットアーム部21bが、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aに支持された第3ワークW3に対して所定の作業を実行している状態を示す。
図9に示すように、第1ロボットアーム部21aは、第1ベースユニット2aの第1可動テーブル221aによって搬送された第2ワークW2に対して所定の作業を実行し、第2ロボットアーム部21bは、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aによって搬送された第3ワークW3に対して所定の作業を実行する。
以上、図4〜図9を参照して説明したように、スライド機構222は、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bをそれぞれスライドさせて、生産ライン方向Dの下流側にワークWを搬送する。したがって、本実施形態によれば、ロボットアーム部21のみによってワークWを搬送する場合と比べて、ワークWを効率よく搬送することができる。また、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができる。その結果、小型のロボットアームを選定することが可能となることに加えて、ベースユニット2の省電力化が可能となり、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。
また、図7及び図9に示すように、スライド機構222は、第1可動テーブル221a又は第2可動テーブル221bがワークWを支持すると、ワークWを支持した第1可動テーブル221a又は第2可動テーブル221bをスライドさせて、ハンド部213に対向する位置までワークWを搬送する。本実施形態では、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bは、ハンド部213の直下の位置までワークWを搬送する。
第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bが、ハンド部213に対向する位置までワークWを搬送することにより、ハンド部213に対向する位置から外れた位置にワークWが搬送される場合に比べて、ワークWを効率よく搬送することができる。また、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができる。その結果、小型のロボットアームを選定することが可能となることに加えて、ベースユニット2の省電力化が可能となり、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。
また、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bが、ハンド部213に対向する位置までワークWを搬送することにより、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができる。したがって、ロボットアーム部21が作業を開始するまでに要する時間を低減できる。その結果、生産ラインのサイクルタイムを削減することができる。更に、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができるため、ベースユニット2の小型化、及び省電力化が可能となる。また、ベースユニット2の小型化、及び省電力化により、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。
また、図5、図6、図8、及び図9を参照して説明したように、スライド機構222は、第1可動テーブル221a又は第2可動テーブル221bがワークWを支持すると、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを互いに反対の方向にスライドさせる。したがって、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bを効率よく移動させることができる。その結果、ワークWの搬送効率を向上させることができる。更に、生産ラインのサイクルタイムを短くすることができる。
以上、図1〜図9を参照して、本発明の実施形態1について説明した。本実施形態によれば、各ベースユニット2が移動体230を備える。したがって、移動体230の駆動輪231を駆動させて、移動体230を移動させることにより、生産ラインを構成するベースユニット2を増加させることができる。また、移動体230の駆動輪231を駆動させて、移動体230を移動させることにより、生産ラインを構成するベースユニット2を削減することができる。よって、作業者がユニットを手押し移動させる場合に比べて、生産ラインを構成するベースユニット2を増加させる作業、及び生産ラインを構成するベースユニット2を削減する作業が容易となる。その結果、多品種少量生産に容易に対応することができる。更に、本実施形態によれば、ユニットを床面に据え付け固定する作業が不要となる。
また、本実施形態によれば、ロボットアーム部21が、ワークWに対する作業と、ワークWの搬送とを実行する。したがって、生産ラインを変更する際には、ベースユニット2を追加又は削減するだけでよく、ワークWに所定の作業を実行するユニットと、ワークWを生産ラインの下流側へ搬送するユニットとが別体である場合に比べて、生産ラインを容易に変更することができる。
更に、本実施形態によれば、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bがスライド可能であるため、生産ラインのライン長を変更することができる。したがって、ワークWの寸法又は各作業内容に合わせて、生産ラインのライン長を調整することができる。
具体的には、ワークWの寸法が小さい場合には、図10に示すように、隣り合うベースユニット2間の隙間を狭くして、生産ラインのライン長を短くする。図10は、本実施形態における複数のベースユニット2の配置の一例を示す図である。図10に示すように、隣り合うベースユニット2間の隙間を狭くする場合、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bのスライド量を小さくする。あるいは、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bの位置を固定してもよい。
一方、ワークWの寸法が大きい場合には、図11に示すように、隣り合うベースユニット2間の隙間を広げて、生産ラインのライン長を長くする。図11は、本実施形態における複数のベースユニット2の配置の他例を示す図である。
図11に示すように、隣り合うベースユニット2間の隙間を広げる場合、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bのスライド量を大きくすることが好ましい。第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bのスライド量を大きくすることにより、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bのスライド量が小さい場合と比べて、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることができる。したがって、ワークWを効率よく搬送することができる。
また、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bのスライド量を大きくして、ロボットアーム部21の動作量(ストローク)を低減させることにより、ロボットアーム部21が作業を開始するまでに要する時間を低減することができる。したがって、生産ラインのサイクルタイムを削減することができる。更に、省電力化が可能となる。その結果、生産ラインにロボットを導入するコストを低減させることができる。また、各作業内容に合わせて、隣り合うベースユニット2間の隙間の大きさを変更できるため、フレキシブルな生産ライン長を実現することができる。
続いて図12及び図13を参照して、本実施形態における生産ラインシステム1の他の動作について説明する。図12及び図13は、本実施形態における生産ラインシステム1の他の動作を示す図である。詳しくは、図12及び図13は、図5〜図9と同様に、第1ベースユニット2a及び第2ベースユニット2bを示す。
図12は、第1ロボットアーム部21aが、第1ベースユニット2aの第2可動テーブル221bに支持された第1ワークW1に対して所定の作業を実行し、第2ロボットアーム部21bが、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bに支持された第2ワークW2に対して所定の作業を実行している状態を示す。図12及び図13に示す生産ラインシステム1では、図12に示すように、第2ロボットアーム部21bが所定の作業を実行している際に、第3ロボットアーム部21cが、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aに第3ワークW3を搬送する。
図13は、第1ロボットアーム部21aが第1ワークW1を搬送し、第2ロボットアーム部21bが第2ワークW2を搬送している状態を示す。図12及び図13に示す生産ラインシステム1では、図13に示すように、第2ロボットアーム部21bが第2ワークW2を搬送する際に、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221aが第1スライド方向S1にスライドし、第2ベースユニット2bの第2可動テーブル221bが第2スライド方向S2にスライドする。
以上、図12及び図13を参照して、生産ラインシステム1の他の動作について説明した。本実施形態では、テーブル部22が第1可動テーブル221aと第2可動テーブル221bとを有する。したがって、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21からワークWが搬送される領域と、ワークWに対して所定の作業を実行する領域とを分離することができる。その結果、ワークWが搬送される領域と、ワークWに対して所定の作業を実行する領域とが同じ領域である場合に比べて、ワークWの搬送効率が向上する。
具体的には、図12及び図13を参照して説明したように、第3ロボットアーム部21cは、第2ロボットアーム部21bによる作業の終了を待つことなく、第2ベースユニット2bの第1可動テーブル221a又は第2可動テーブル221bにワークWを搬送することができる。したがって、ワークWを効率よく搬送することができる。例えば、第3ロボットアーム部21cは、第3ロボットアーム部21cによる作業時間が第2ロボットアーム部21bによる作業時間よりも短い場合に、第2ロボットアーム部21bによる作業の終了を待つことなく、ワークWを搬送する。
なお、本実施形態では、テーブル部22が2つの可動テーブルを有する構成について説明したが、テーブル部22は、図14に示すように、1つの可動テーブル221cを有してもよい。図14は、本実施形態におけるベースユニット2の他の構成を示す図である。
図14に示すベースユニット2において、可動テーブル221cは、第1スライド方向S1及び第2スライド方向S2にスライドする。具体的には、可動テーブル221cは、ロボットアーム部21がワークWを生産ライン方向Dの下流側に搬送すると、第2スライド方向S2にスライドする。また、可動テーブル221cは、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21からワークWが可動テーブル221cに搬送されると、第1スライド方向S1にスライドする。
図14に示すベースユニット2によれば、1つの可動テーブル221cをスライドさせればよいため、スライド機構222を簡素化できる。また、1つの可動テーブル221cをスライドさせればよいため、省電力化が可能となる。
[実施形態2]
続いて図15及び図16を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、第1可動テーブル221a及び第2可動テーブル221bの配置が実施形態1と異なる。
図15は、本実施形態におけるベースユニット2を示す図である。図15に示すように、本実施形態では、鉛直方向における第1可動テーブル221aの位置と第2可動テーブル221bの位置とが等しい。
図16は、本実施形態におけるベースユニット2を示す平面図である。但し、図を簡略化するために、ロボットアーム部21については、基端部211a及び架台214のみを図示し、図2を参照して説明したハンド部213等の他の要素は省略している。
図16に示すように、本実施形態において、第2可動テーブル221bは、第1可動テーブル221aよりも、基端部211a及び架台214に近い位置に配置される。
以上、図15及び図16を参照して、本発明の実施形態2について説明した。本実施形態によれば、図16に示すように、第1可動テーブル221aと第2可動テーブル221bとを水平方向に離して配置することができる。したがって、図15に示すように、第1可動テーブル221aの鉛直方向における位置と、第2可動テーブル221bの鉛直方向における位置とを揃えることができる。換言すると、第1可動テーブル221aが配置される位置の床面からの高さと、第2可動テーブル221bが配置される位置の床面からの高さとを揃えることができる。この結果、ロボットアーム部21のハンド部213の鉛直方向の移動量を抑制して、ワークWの搬送効率を向上させることができる。
また、第1可動テーブル221aと第2可動テーブル221bとが鉛直方向に離れて配置される場合、鉛直方向における第1可動テーブル221aと第2可動テーブル221bとの間の距離よりも鉛直方向の長さが長いワークWを作業対象とすることは容易ではない。これに対し、本実施形態によれば、第1可動テーブル221aと第2可動テーブル221bとを水平方向に離して配置することにより、ワークWの高さ(鉛直方向の長さ)に対して制限を課す必要がなくなる。したがって、高さがより高いワークWを作業対象とすることができる。
なお、本実施形態では、第2可動テーブル221bが、第1可動テーブル221aよりも基端部211a及び架台214に近い位置に配置されたが、第1可動テーブル221aが、第2可動テーブル221bよりも基端部211a及び架台214に近い位置に配置されてもよい。
[実施形態3]
続いて図17を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1、2と異なる事項を説明し、実施形態1、2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3では、実施形態1、2と異なり、テーブルがスライドしない。
図17は、本実施形態におけるベースユニット2を示す図である。図17に示すように、本実施形態において、テーブル部22は、第1固定テーブル221d及び第2固定テーブル221eを有する。第1固定テーブル221d及び第2固定テーブル221eは固定されている。換言すると、第1固定テーブル221d及び第2固定テーブル221eはスライドしない。
第1固定テーブル221dは、第2固定テーブル221eに対して生産ライン方向Dの上流側に位置する。換言すると、第1固定テーブル221dは、生産ライン方向Dの上流側に位置するベースユニット2に近い位置に配置される。一方、第2固定テーブル221eは、生産ライン方向Dの下流側に位置するベースユニット2に近い位置に配置される。
以上、図17を参照して、本発明の実施形態3について説明した。本実施形態によれば、テーブルが固定される。したがって、図4を参照して説明したスライド機構222を省略することができる。また、テーブルがスライドしないため、テーブルがスライドする構成と比べて、省電力化が可能となる。
また、本実施形態によれば、テーブル部22が第1固定テーブル221dと第2固定テーブル221eとを有する。したがって、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21からワークWが搬送される領域と、ワークWに対して所定の作業を実行する領域とを分離することができる。その結果、ワークWが搬送される領域と、ワークWに対して所定の作業を実行する領域とが同じ領域である場合に比べて、ワークWの搬送効率が向上する。具体的には、ロボットアーム部21が第2固定テーブル221eに支持されているワークWに対して所定の作業を実行している際に、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21がワークWを第1固定テーブル221dに搬送することができる。
また、本実施形態によれば、第1固定テーブル221dの鉛直方向における位置と、第2固定テーブル221eの鉛直方向における位置とを揃えることができる。したがって、ロボットアーム部21のハンド部213の鉛直方向の移動量を抑制して、ワークWの搬送効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、テーブル部22が2つの固定テーブルを有する構成について説明したが、図18に示すように、テーブル部22は、1つの固定テーブル221fを有してもよい。図18は、本実施形態におけるベースユニット2の他の構成を示す図である。
図18に示すように、テーブル部22が1つの固定テーブル221fを有する場合、固定テーブル221fは、搬送領域Aと作業領域Bとを有することが好ましい。搬送領域Aは、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21からワークWが搬送される領域である。作業領域Bは、ロボットアーム部21がワークWに対して所定の作業を実行する際にワークWが配置される領域である。
固定テーブル221fが搬送領域Aと作業領域Bとを有することにより、ワークWが搬送される領域と、ワークWに対して作業を実行する領域とが同じ領域である場合に比べて、ワークWの搬送効率が向上する。具体的には、ロボットアーム部21が作業領域Bにおいて所定の作業を実行している際に、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21がワークWを搬送領域Aに搬送することができる。
[実施形態4]
続いて図19〜図21を参照して本発明の実施形態4について説明する。但し、実施形態1〜3と異なる事項を説明し、実施形態1〜3と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態4は、走行部23が実施形態1〜3と異なる。
図19は、本実施形態におけるベースユニット2を示す平面図である。但し、図を簡略化するために、ロボットアーム部21については、基端部211a及び架台214のみを図示し、図2を参照して説明したハンド部213等の他の要素は省略している。
図19に示すように、本実施形態における走行部23は、第1移動体230aと第2移動体230bとを含む。第1移動体230aは、ロボットアーム部21を移動させる。第2移動体230bは、テーブル部22を移動させる。詳しくは、第2移動体230bは、ロボットアーム部21が有するハンド部213の移動範囲内にテーブル部22を配置する。
図20は、本実施形態におけるロボットアーム部21及び第1移動体230aの構成を示すブロック図である。図20に示すように、第1移動体230aは、制御装置234aを有する。
制御装置234aは、第1移動体230a及びロボットアーム部21を制御する。具体的には、制御装置234aは、CPU又はMPUのような処理装置を有する。また、制御装置234aは、記憶領域を有する。記憶領域は、例えば、ROM及びRAMのような半導体メモリによって構成される。あるいは、記憶領域は、半導体メモリと、HDDのようなストレージ装置とによって構成される。
制御装置234aの記憶領域は、第1移動体230aを制御するための第1制御プログラムと、ロボットアーム部21を制御するための第2制御プログラムとを記憶する。制御装置234aの処理装置は、第1制御プログラムに基づいて、実施形態1において説明した制御装置234と同様に、第1移動体230aの動作を制御する。また、制御装置234aの処理装置は、実施形態1において説明した制御装置234と同様に、第2制御プログラムに基づいて、ロボットアーム部21の動作を制御する。
図21は、本実施形態におけるテーブル部22及び第2移動体230bの構成を示すブロック図である。図21に示すように、第2移動体230bは、制御装置234bを有する。
制御装置234bは、第2移動体230b及びテーブル部22を制御する。具体的には、制御装置234aは、CPU又はMPUのような処理装置を有する。また、制御装置234aは、記憶領域を有する。記憶領域は、例えば、ROM及びRAMのような半導体メモリによって構成される。あるいは、記憶領域は、半導体メモリと、HDDのようなストレージ装置とによって構成される。
制御装置234bの記憶領域は、テーブル部22を制御するための第3制御プログラムと、第2移動体230bを制御するための第4制御プログラムとを記憶する。制御装置234bの処理装置は、第3制御プログラムに基づいて、実施形態1において説明した制御装置234と同様に、テーブル部22の動作を制御する。また、制御装置234bの処理装置は、第4制御プログラムに基づいて、実施形態1において説明した制御装置234と同様に、第2移動体230bの動作を制御する。
以上、図19〜図21を参照して本発明の実施形態4について説明した。本実施形態によれば、各ベースユニット2は、ロボットアーム部21を移動させる移動体と、テーブル部22を移動させる移動体とを備える。したがって、実施形態1と同様に、生産ラインを構成するベースユニット2を増加させる作業、及び生産ラインを構成するベースユニット2を削減する作業が容易となる。その結果、多品種少量生産に容易に対応することができる。
なお、本実施形態では、第1移動体230aの制御装置234aが、第1移動体230a及びロボットアーム部21を制御したが、ベースユニット2は、第1移動体230aを制御する制御装置と、ロボットアーム部21を制御する制御装置とを備えてもよい。同様に、本実施形態では、第2移動体230bの制御装置234bが、第2移動体230b及びテーブル部22を制御したが、ベースユニット2は、第2移動体230bを制御する制御装置と、テーブル部22を制御する制御装置とを備えてもよい。
また、本実施形態では、テーブル部22が2つの可動テーブルを有したが、テーブル部22は1つの可動テーブルを有してもよい。あるいは、テーブル部22は、少なくとも1つの固定テーブルを有してもよい。
以上、本発明による実施形態1〜4について図面(図1〜図21)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、本発明による実施形態では、移動体(走行部)とロボットアームとが別体である構成について説明したが、ロボットアームに走行部が内蔵されてもよい。
また、本発明による実施形態では、各ロボットアーム部21が単独でワークWに所定の作業を実行したが、生産ライン方向Dにおいて隣り合う2つのロボットアーム部21が協働して、ワークWに対して所定の作業を実行してもよい。
具体的には、複数のベースユニット2は、生産ライン方向Dにおいて隣り合う第1ベースユニットと第2ベースユニットとを含む。第1ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第2ベースユニットよりも下流側に位置し、第2ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第1ベースユニットよりも上流側に位置する。第1ベースユニットのロボットアーム部21は、第2ベースユニットのロボットアーム部21がワークWに対して所定の作業を実行する際に、第2ベースユニットのロボットアーム部21と協働して、ワークWに対して所定の作業を実行してもよい。あるいは、第1ベースユニットのロボットアーム部21がワークWに対して作業を実行する際に、第2ベースユニットのロボットアーム部21が、第1ベースユニットのロボットアーム部21と協働して、ワークWに対して所定の作業を実行してもよい。
2つのロボットアーム部21が協働してワークWに所定の作業を実行することにより、作業負担を2つのロボットアーム部21によって分担することができる。
また、本発明による実施形態では、各ロボットアーム部21が単独でワークWを搬送したが、生産ライン方向Dにおいて隣り合う2つのロボットアーム部21が協働してワークWを搬送してもよい。
具体的には、複数のベースユニット2は、生産ライン方向Dにおいて隣り合う第1ベースユニットと第2ベースユニットとを含む。第1ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第2ベースユニットよりも下流側に位置し、第2ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第1ベースユニットよりも上流側に位置する。第1ベースユニットのロボットアーム部21は、第2ベースユニットのロボットアーム部21がワークWを搬送する際に、第2ベースユニットのロボットアーム部21と協働してワークWを搬送してもよい。
2つのロボットアーム部21が協働してワークWを搬送することにより、ロボットアーム部21の可搬重量を超える重量のワークWを作業対象とすることができる。
また、生産ライン方向Dにおいて隣り合う2つのロボットアーム部21のうち、生産ライン方向Dの下流側のロボットアーム部21である第1ロボットアーム部は、ワークWの重量が、生産ライン方向Dの上流側のロボットアーム部21である第2ロボットアーム部の可搬重量を超える重量である場合に、第2ロボットアーム部と協働してワークWを搬送してもよい。
具体的には、複数のベースユニット2は、生産ライン方向Dにおいて隣り合う第1ベースユニット及び第2ベースユニットを含む。第1ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第2ベースユニットよりも下流側に位置し、第2ベースユニットは生産ライン方向Dにおいて第1ベースユニットよりも上流側に位置する。第1ベースユニットのロボットアーム部21(第1ロボットアーム部)は、第2ベースユニットのロボットアーム部21(第2ロボットアーム部)の可搬重量を超える重量のワークWを第2ベースユニットのロボットアーム部21が搬送する際に、第2ベースユニットのロボットアーム部21と協働してワークWを搬送してもよい。換言すると、ワークWの重量が第2ロボットアーム部の可搬重量以下である場合は、第2ロボットアーム部が単独でワークWを搬送し、ワークWの重量が第2ロボットアーム部の可搬重量を超える場合に、第1ロボットアーム部と第2ロボットアーム部とが協働してワークWを搬送してもよい。
ワークWの重量が第2ロボットアーム部の可搬重量を超える場合にのみ、第1ロボットアーム部と第2ロボットアーム部とが協働してワークWを搬送することにより、可搬重量を超えないワークWが作業対象である場合に、ワークWの搬送効率を向上させて、サイクルタイムを短くすることができる。
本発明は、多品種少量生産に使用する生産ラインに好適である。
1 生産ラインシステム
2 ベースユニット
21 ロボットアーム部
22 テーブル部
23 走行部
211 リンク
211a 基端部
213 ハンド部
221a 第1可動テーブル
221b 第2可動テーブル
221c 可動テーブル
221d 第1固定テーブル
221e 第2固定テーブル
221f 固定テーブル
222 スライド機構
230 移動体
D 生産ライン方向
W ワーク

Claims (8)

  1. 複数のベースユニットを備える生産ラインシステムであって、
    前記複数のベースユニットは、作業対象のワークを搬送する方向である生産ライン方向に沿って並び、
    前記ベースユニットは、
    前記ワークを支持する2つのテーブルを有するテーブル部と、
    前記ワークに対して所定の作業を実行するロボットアーム部と、
    前記テーブル部及び前記ロボットアーム部を移動させる移動体と
    を備え、
    前記移動体は、駆動輪と、前記駆動輪を回転させる駆動力を発生する駆動部とを有し、
    前記ロボットアーム部は、前記生産ライン方向の下流側に、前記所定の作業を実行した後の前記ワークを搬送
    前記2つのテーブルのうちの一方のテーブルは、他方のテーブルよりも、前記ロボットアーム部が有する基端部に近い位置に配置されている、生産ラインシステム。
  2. 前記テーブル部は、前記つのテーブルをそれぞれスライドさせるスライド機構を有する、請求項1に記載の生産ラインシステム。
  3. 前記スライド機構は、前記つのテーブルのうちの1つが前記ワークを支持すると、前記ワークを支持した前記テーブルをスライドさせて、前記ロボットアーム部が有する作業部に対向する位置まで前記ワークを搬送する、請求項2に記載の生産ラインシステム。
  4. 記スライド機構は、前記2つのテーブルのうちの一方が前記ワークを支持すると、前記2つのテーブルを互いに反対の方向にスライドさせる、請求項2又は請求項3に記載の生産ラインシステム。
  5. 記2つのテーブルは、鉛直方向に離れて配置されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の生産ラインシステム。
  6. 前記複数のベースユニットは、第1ベースユニット及び第2ベースユニットを含み、
    前記第2ベースユニットは、前記第1ベースユニットに対して前記生産ライン方向の上流側に位置し、
    前記第2ベースユニットのロボットアーム部及び前記第1ベースユニットのロボットアーム部が協働して前記ワークに所定の作業を実行する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の生産ラインシステム。
  7. 前記複数のベースユニットは、第1ベースユニット及び第2ベースユニットを含み、
    前記第2ベースユニットは、前記第1ベースユニットに対して前記生産ライン方向の上流側に位置し、
    前記第2ベースユニットのロボットアーム部がワークを搬送する際に、前記第1ベースユニットのロボットアーム部は、前記第2ベースユニットの前記ロボットアーム部と協働して前記ワークを搬送する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の生産ラインシステム。
  8. 前記第2ベースユニットの前記ロボットアーム部が、前記第2ベースユニットの前記ロボットアーム部の可搬重量を超える重量のワークを搬送する際に、前記第1ベースユニットの前記ロボットアーム部は、前記第2ベースユニットの前記ロボットアーム部と協働して前記ワークを搬送する、請求項に記載の生産ラインシステム。
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