JP6499900B2 - 力覚制御装置及び力覚提示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、力覚制御装置及び力覚提示装置に係り、特にユーザが物体を触った際の反力を指や手の触力覚に提示するための力覚制御装置及び力覚提示装置に関する。
テレビ放送やインターネット等による情報提供では、物体の情報の大部分を視覚的に伝える割合が多く、視覚障害者等に情報が伝わらない場合(情報バリアとなる場合)がある。特に美術番組等で重要となる3次元形状の情報は、言語化も難しく情報バリアが顕著となる。そこで、3次元形状を知覚できる力覚での情報提示は、バリアフリー化を実現する手法の一つとなっている。
現在、力覚提示装置は、指先等の1点に仮想物体に応じた反力を提示するものが実用化され、その装置を複数用いて各指や手掌へ反力を示すことで物体を把持し触察する方法が提案されている。
例えば、物体を力覚的に提示する手法として、リンク機構を有するマニピュレータのインターフェース位置をトラッキングして仮想空間内のポインタとし、同空間内に作成した物体との干渉に応じた反力をフィードバックする手法がある(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1において、反力は、指サック等の1点に提示される。
一方、物体形状を探る手の動きは、手全体で体積や全体の形を短時間で探る"包み込み"と指先で輪郭をなぞり正確な形状を探る"輪郭探索"の2つが示されている(例えば、非特許文献2参照)。したがって、指等の1点に反力を示す前述の手法では"輪郭探索"は行えるが、"包み込み"で触探索できない。そこで、同手法を多指や手掌へ複数適用して、仮想物体を把持できるようにした手法がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第5342354号公報
Geomagic Touch/PHANToMシリーズ,インターネット<URL:http://geomagic.com/en/products−landing−pages/haptic> Lederman,S.J.&Klatzky,R.L.:"Hand mobements:A window into haptic object recognition",cognitive Psychology,19,342−368,1987.
しかしながら、上述した従来手法では、反力を提示しない部位が仮想物体に侵入し、形状認識を歪ませる問題がある。したがって、反力を提示しない部位の物体への侵入が原因で、物体の形状や大きさを誤認してしまい、特に従来手法において、"包み込み"による触探索への応用が困難となっている。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、3次元形状をより自然に力覚で提示するための力覚制御装置及び力覚提示装置を提供することを目的とする。更に言い換えれば、本発明の目的は、仮想物体の力覚提示において、実物体を触察しているような、より自然な触感覚を得るための力覚制御装置及び力覚提示装置を提供することである。
一つの態様では、仮想物体をユーザに触力覚で提示する感覚伝達装置を制御する力覚制御装置において、前記感覚伝達装置から得られる前記ユーザの実空間上の指又は手の位置と、前記仮想物体の形状に対応する位置とを比較し、前記実空間上の指又は手の位置が前記仮想物体内に存在する場合に、前記指又は手に力覚を提示する箇所と、該力覚を提示しない箇所のそれぞれに対する反力を計算し、前記力覚を提示しない箇所に対する反力を、前記指に力覚を提示する箇所に作用する反力と見做して、反力を合成する反力取得部と、前記反力取得部により得られる反力の情報に基づいて、前記感覚伝達装置に対する力覚制御情報を生成する力覚制御情報生成部と、前記感覚伝達装置から得られる前記ユーザの実空間上の指又は手の位置及び姿勢から、手の動作内容を判定する手運動判定部と、を有し、前記反力取得部は、前記手運動判定部における判定結果が、予め設定された動作である場合に、前記力覚を提示しない箇所のそれぞれに対する反力を計算する。
また一つの態様は、上述した力覚制御装置を備えた力覚提示装置である。
本発明によれば、3次元形状をより自然に力覚で提示することができる。
本実施形態における力覚提示装置の機能構成の一例を示す図である。 力覚制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における力覚制御処理を説明するための図である。 手の形状・位置・姿勢取得例について説明するための図である。 手のリンクモデルの一例を示す図である。 センサに基づく手の形状取得例を示す図である。 感覚伝達装置による指先、手掌の位置情報について説明するための図である。 手の座標系変換を説明するための図である。 力覚提示箇所及び非提示箇所における座標系変換を説明するための図である。 本実施形態における力覚提示の内容を説明するための図である。 干渉に基づく反力の計算手法を説明するための図である。 力覚非提示箇所反力計算部における干渉計算を説明するための図である。
<本発明について>
本発明は、例えば、指先や手掌等の力覚提示箇所へ仮想物体との干渉に応じた反力を提示する際に、力覚提示箇所と仮想物体との干渉部分の計算だけではなく、力覚を提示しない指の中節部や基節部(力覚非提示箇所)等と仮想物体との干渉部分も計算し、力覚非提示箇所の干渉部分を減じるように同指又は手掌への力覚提示を制御する。これにより、仮想物体への手の侵入が少なくなり、把持した際の手の形状が、実物体を把持した時の形状に近づくため、"包み込み"の触探索が可能となる。なお、上述の干渉とは、例えばユーザの指や手の少なくとも一部が仮想物体内に存在する状態であり、指や手による触探索において、仮想物体に指や手が侵入している状態をいう。
次に、上述したような特徴を有する本発明における力覚制御装置及び力覚提示装置を好適に実施した形態について、図面等を用いて詳細に説明する。なお、以下の例では、本実施形態における力覚制御装置と、その力覚制御装置からの制御情報を受けて力覚を提示する感覚伝達装置とを備えた力覚提示装置について説明する。また、以下の説明では、仮想物体を把持したときの片手の各指先の皮膚に対して触力覚を提示する例を示すが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば両手で把持する場合等にも適用することができる。
<力覚提示装置の機能構成例>
図1は、本実施形態における力覚提示装置の機能構成の一例を示す図である。図1の例に示す力覚提示装置10は、力覚制御装置11と、感覚伝達装置12と、手位置・形状・姿勢計測装置13とを有する。
力覚制御装置11は、5本の指に対応する感覚伝達装置12−1〜12−5からの各指に対する力覚提示位置情報や、感覚伝達装置12−6からの手掌部に対する手掌部提示位置情報、手位置・形状・姿勢計測装置13からの計測結果等を取得し、取得した情報に基づいて、感覚伝達装置12−1〜12−6に対して力覚を制御する制御情報を生成し、生成した制御情報を感覚伝達装置12−1〜12−6に出力する。
感覚伝達装置12は、例えばユーザの指や手掌に力覚を伝達する点接触型の装置である。感覚伝達装置12は、例えば指サックやパッドを介して反力を伝達し、同時にユーザの指及び手掌の位置を取得して力覚制御装置11に出力する。
手位置・形状・姿勢計測装置13は、例えばカメラ等の撮像装置を用いて、ユーザの手(感覚伝達装置12により力覚を伝達する手)の位置や形状、姿勢を撮影し、撮影した画像や映像等に対して、色情報や形状情報等による画像解析を行って手の位置や形状、姿勢を計測する。また、手位置・形状・姿勢計測装置13は、その計測結果を力覚制御装置11に出力する。
なお、手位置・形状・姿勢計測装置13は、上述した手法に限定されるものではなく、例えば磁気センサを用いて手の位置や姿勢を検出し、曲げセンサやを用いて手の形状等を検出してもよい(例えば、「David J.Stuman:"A Survey of Glove−based lnput",IEEE Computer Graphics & Applications,PP.30−39,1994」等を参照)。
また、手位置・形状・姿勢計測装置13は、手全体の位置や形状、姿勢ではなく、所定の指(少なくとも1本の指)に対する位置や形状、姿勢を検出してもよい。手位置・形状・姿勢計測装置13により、感覚伝達装置12では取得できない手の各部(例えば、指の基節や中節)の位置等を取得することができる。
次に、上述した力覚提示装置10における力覚制御装置11、感覚伝達装置12の機能構成例について、具体的に説明する。
<力覚制御装置11について>
力覚制御装置11は、手位置・形状・姿勢計算部21と、手運動判定部22と、干渉計算部(反力取得部)23と、力覚制御情報生成部24とを有する。
手位置・形状・姿勢計算部21は、感覚伝達装置12からのユーザの指や手掌の位置情報、及び手位置・形状・姿勢計測装置13からの手の位置・形状・姿勢情報を用いて、仮想空間内におけるユーザの手の位置・形状・姿勢を計算する。また、手位置・形状・姿勢計算部21は、計算結果を手運動判定部22及び干渉計算部23に出力する。
手運動判定部22は、手位置・形状・姿勢計算部21の結果を時系列(所定の時間間隔)で取得して、現在の手の動きが"包み込み"(例えば、手を静止させ物体表面に手や指を沿わせる動作)の触探索か、又は"輪郭探索"(例えば、物体の輪郭に沿って手を動かす動作)の触探索かを判定する。また、手運動判定部22は、判定方法の一例としては、例えば"輪郭探索"の判定を示指(人差し指)を基準に行うこととし、示指が伸展し、他指が屈曲している場合には、"輪郭探索"であると判定し、それ以外の状態を"包み込み"として判定することができるが、判定条件についてはこれに限定されるものではなく、手位置・形状・姿勢計算部21の結果より各指の状態を確認し判定してもよい。手運動判定部22は、判定結果を干渉計算部23に出力する。
干渉計算部23は、仮想空間に配置されている触探索対象の物体(仮想物体)の形状を3次元の座標(位置情報)で示した3次元物体情報31を入力し、手位置・形状・姿勢計算部21から得られた手の位置や形状、姿勢の情報と比較して、物体と手との干渉に応じた反力の情報等を計算し、その計算結果を力覚制御情報生成部24に出力する。3次元物体情報31は、例えば物体(オブジェクト)の形状を複数の点群で示す形状点群データや、物体の硬さを示す硬さ分布データ等の物理特性情報等があるが、これに限定されるものではない。物理特性情報は、物体の表面の物理特性として、上述した硬さ分布データだけでなく、静止摩擦、動摩擦、表面粗さ等のデータを有していてもよい。
ここで、図1に示す干渉計算部23について具体的に説明する。干渉計算部23は、力覚提示箇所反力計算部23−1と、力覚非提示箇所反力計算部23−2と、反力合成部23−3とを有する。力覚提示箇所反力計算部23−1は、上述した手位置・形状・姿勢計算部21からの手の位置・形状・姿勢情報より、力覚が提示される箇所(例えば、指先)の位置情報と、3次元物体情報31とを比較して、物体と力覚が提示される箇所との干渉に応じた反力の情報等を計算する。
力覚非提示箇所反力計算部23−2は、手運動判定部22により"包み込み"の判定結果を得た場合に、力覚非提示箇所の反力を計算する。本実施形態では、力覚非提示箇所の一例として指の中節及び基節部に対して干渉を低減させる反力を計算するが、これに限定されるものではない。
なお、上述した力覚提示箇所反力計算部23−1と、力覚非提示箇所反力計算部23−2とにおける干渉に基づく反力の計算手法については、例えばproxy(プロクシ)法(例えば、「D.C.Ruspini,K Kolarov,O.Khatib:"The haptic display of complex graphical environments",Proc of SIGGRAPH 97,pp.345−352,1997」等を参照)を用いることができるが、これに限定されるものではない。なお、proxy法を用いる場合は、手の各部位をポインタで表現した簡易モデルを使用してもよい。
反力合成部23−3は、力覚提示箇所反力計算部23−1と、力覚非提示箇所反力計算部23−2とからそれぞれ得られる反力結果を合成等により調整し、得られた反力の情報を力覚制御情報生成部24に出力する。
具体的には、力覚を提示しない箇所(力覚非提示箇所)に対する反力を、ユーザの指に力覚を提示する箇所(力覚提示箇所)に作用する反力と見做して、この箇所で計算された反力と合成する。
なお、力覚提示箇所反力計算部23−1と、力覚非提示箇所反力計算部23−2とからそれぞれ得られる反力をそのまま合成すると、力覚提示箇所反力計算部23−1で計算された実際に力覚提示箇所においてユーザに与えなくてはいけない力が打ち消されてしまう等の可能性がある。そこで、反力合成部23−3は、反力を合成する際に、力覚非提示箇所反力計算部23−2で算出した結果(反力)を、力覚提示点における反力と直交する方向の成分、すなわち物体表面の接線成分のみの力に変更することで力覚提示箇所反力計算部23−1への影響を小さくすることが望ましい。
なお、干渉計算部23において、上述した手運動判定部22の判定結果が"輪郭探索"の触探索の場合には、上述した力覚非提示箇所反力計算部23−2及び反力合成部23−3の処理は省略してもよく、その場合には、力覚提示箇所反力計算部23−1で得られた値(反力)が力覚制御情報生成部24に出力される。また、干渉計算部23は、上述した手運動判定部22の判定結果が"輪郭探索"の場合であっても、上述した力覚非提示箇所反力計算部23−2及び反力合成部23−3の処理を行ってもよい。
力覚制御情報生成部24は、干渉計算部23から得られた反力の情報から各感覚伝達装置12−1〜12−6に対するそれぞれの制御情報を生成し、生成した制御情報を各感覚伝達装置12−1〜12−6に出力する。
なお、力覚制御装置11は、例えばPC(Personal Computer)やタブレット端末等でもよい。また、上述した処理は、例えば力覚制御プログラムとして実行させてもよく、例えば力覚制御プログラムをPC等にインストールし、インストールしたプログラムを実行することで、上述した力覚制御に関する処理を実行することができる。
<感覚伝達装置12について>
感覚伝達装置12−1〜12−5は、力覚提示出力制御部41−1〜41−5と、力覚提示部42−1〜42−5と、力覚提示位置検出部43−1〜43−5とを有する。また、感覚伝達装置12−6は、手掌部力覚提示制御部44と、手掌部力覚提示部45と、手掌部力覚提示位置検出部46とを有する。感覚伝達装置12−1〜12−5は、各指に対する感覚伝達を行い、感覚伝達装置12−6は、手掌部に対する感覚伝達を行う。
力覚提示出力制御部41−1〜41−5は、力覚制御装置11から得られた制御情報(例えば、仮想の物体形状や物理特性情報(例えば、硬さ、静止摩擦、動摩擦、表面粗さ等)等に対応する反力の情報)に基づいて、各指に対して力覚を提示する力覚提示部42−1〜42−5を制御する。
力覚提示部42−1〜42−5は、例えばアクチュエータ等である。力覚提示部42−1〜42−5は、例えば仮想物体の面を押したユーザの指又は手に対して物体の物理特性情報等に対応する反力を与える。力覚提示部42−1〜42−5は、例えばアームや先端部(指サックやパッド)等を有する。力覚提示部42−1〜42−5は、例えばアームの関節の屈曲や伸縮等の駆動力を発生させるサーボモータ等であり、アームの先端に設けられ、ユーザの指の皮膚と直接接触する指サックやパッドから所定の反力を伝達することができる。
力覚提示位置検出部43−1〜43−5は、例えば3次元位置センサ等である。力覚提示位置検出部43−1〜43−5は、例えば実空間において仮想の物体を把持しようとするユーザの指先(言い換えれば、上述したポインタ(先端部))の3次元位置(x,y,z)を取得する。力覚提示位置検出部43−1〜43−5としては、例えば上述したアーム関節部に設置したエンコーダを使用することができるが、これに限定されるものではない。力覚提示位置検出部43−1〜43−5は、検出した位置情報を手位置・形状・姿勢計算部21に出力する。
手掌部力覚提示制御部44は、力覚制御装置11から得られた制御情報に基づいて、手掌部に対して力覚を提示する手掌部力覚提示部45を制御する。手掌部力覚提示部45は、例えばアクチュエータ等であり、仮想物体の面を押したユーザの手掌部に対して物体の物理特性情報等に対応する反力を与える。手掌部力覚提示位置検出部46は、手掌部の3次元位置(x,y,z)を取得する。
上述した実施形態により、例えば"包み込み"の触探索においてもより正確な力覚を提示することができる.
<力覚制御処理の一例>
次に、力覚制御処理の一例について、フローチャートを用いて説明する。図2は、力覚制御処理の一例を示すフローチャートである。図2の例において、力覚制御装置11は、仮想物体の情報(3次元物体情報31)を読み込み(S01)、手の形状・位置・姿勢等を取得する(S02)。S01の処理では、読み込んだ3次元物体情報31の情報が、予め設定された仮想物体の中心を原点としたモデル座標系である場合、実空間に対応したワールド座標系の任意の位置に変換する。
次に、力覚制御装置11は、現在の触探索方法が"包み込み"か否かを判断し(S03)、"包み込み"である場合(S03において、YES)、手掌部での仮想物体との位置の干渉を計算する(S04)。ここで、本実施形態において、触探索方法は、"包み込み"と"輪郭探索"の何れかである。そのため、S03の処理では、"包み込み"でない場合は、"輪郭探索"であると判断される。また、S03の処理では、現在の触探索方法が"輪郭探索"か否かを判断してもよい。また、S04の処理では、感覚伝達装置12−1〜12−6のうち、手掌部に対応する感覚伝達装置12−6から得られる手掌部の位置情報等を用いて干渉を計算する。
次に、力覚制御装置11は、S04の処理結果として、手掌部の位置が仮想物体と干渉しているか否かを判断し(S05)、干渉している場合(S05において、YES)、手掌部の力覚提示制御を行う(S06)。また、S05の処理において干渉していない場合(S05において、NO)、又はS06の処理後、力覚制御装置11は、各指(例えば、指先)での仮想物体との位置の干渉を計算する(S07)。
S07の処理では、感覚伝達装置12−1〜12−6のうち、各指に対応する感覚伝達装置12−1〜12−5から得られる各指の位置情報等を用いて干渉を判定する。
次に、力覚制御装置11は、S07の処理結果として、各指のうち少なくとも1つの指の位置が仮想物体と干渉しているか否かを判断し(S08)、干渉している場合(S08において、YES)、力覚非提示部での干渉を計算する(S09)。
ここで、S03の処理において、現在の触探索方法が"包み込み"でない場合(S03において、NO)、力覚制御装置11は、現在の触探索方法が"輪郭探索"であるとして、各指での干渉を計算し(S10)、各指のうち少なくとも1つの指の位置が仮想物体と干渉しているか否かを判断する(S11)。
力覚制御装置11は、S09の処理後、又はS11の処理において、各指のうち少なくとも1つの指の位置が仮想物体と干渉している場合(S11において、YES)、各指の力覚提示制御を行う(S12)。
また、力覚制御装置11は、S08の処理において、各指のうち少なくとも1つの指の位置が仮想物体と干渉していない場合(S08において、NO)、S12の処理後、又はS11の処理において、各指のうち少なくとも1つの指の位置が仮想物体に干渉していない場合(S11において、NO)、ユーザが入力装置等を用いて力覚制御処理の終了を指示しているか否かを判断する(S13)。指示している場合(S13において、YES)、処理を終了し、指示していない場合(S13において、NO)、S02の処理に戻る。
<本実施形態における力覚制御処理の具体例>
次に、本実施形態における力覚制御処理の具体例について説明する。図3は、本実施形態における力覚制御処理を説明するための図である。本実施形態における力覚制御では、図3(A)に示す仮想空間上に存在する仮想物体50に対してユーザの手51の感覚により、実際に仮想物体50が存在するかのような感覚を伝達するための制御を行う。
感覚の伝達は、上述した感覚伝達装置12により伝達させることができる。図3の例における力覚提示箇所は、例えば、拇指(親指)の指先(力覚提示箇所52−1)、示指の指先(力覚提示箇所52−2)、手掌部(力覚提示箇所52−3)等があるが、これに限定されるものではない。各力覚提示箇所については、例えば、図3(B)に示すように実空間上に存在する感覚伝達装置12−1,12−2,12−6を用いて、本実施形態における力覚制御装置11で制御された所定の感覚をユーザの手51に伝達する。また、図3(A)の例では、力覚非提示箇所53−1〜53−4を有する。
例えば、図3(B)の例では、拇指と示指への力覚提示を指サックを介して行い、手掌部への力覚提示をパッドを介して行うが、これに限定されるものではない。指サックでの力覚提示が、図3(A)に示す力覚提示箇所52−1,52−2に対応し、パッドでの力覚提示が図3(A)に示す力覚提示箇所52−3に対応する。
感覚伝達装置12は、実空間の指先及び手掌の位置を仮想空間に取り込むと共に、力覚制御装置11で制御された仮想物体50を触ったときの反力を提示する。
また、図3(B)の例では、手位置・形状・姿勢計測装置13の一例として、曲げセンサ60−1〜60−6及び手51の姿勢を推定するための姿勢センサ60−7を有する。なお、上述した各センサ60の種類や数、設置位置等については、これに限定されるものではない。
例えば、上述した各センサ60−1〜60−7は、例えば手袋に設けられ、その手袋をユーザが手51に着用することで、各センサ60−1〜60−7から手や指の位置、姿勢を取得することができる。また各センサ60−1〜60−7は、直接手51に貼り付けてもよい。
<手の形状・位置・姿勢取得例>
次に、手位置・形状・姿勢計算部21における手の形状・位置・姿勢取得例について図を用いて説明する。図4は、手の形状・位置・姿勢取得例について説明するための図である。
手の形状推定には手のリンクモデルを利用する。仮想の手のモデル作成には、例えばDH(Denavit−Hartenberg)記法と呼ばれる隣接する関節間の関係を表す方法を用いる。図4の例において、関節70の座標系Σの番号及びリンク番号は、根から順にn=1,2,3・・・と割り当て、各関節70の座標系のZ軸は関節の回転軸とする。
ここで、図4に示すように、隣接する指の関節70−1,70−2の回転軸に対し両者に垂直に交わる線分を考える。末端に向かう方向をΣi−1のX軸とし、その距離をaとする。その線分に沿ってΣi−1のZ軸がZ軸に交わるように並進させ、Σi−1のX軸周りにZ軸がZ軸にする回転角度をαとする。X軸にオフセットがかかっているときはZ軸上をX軸が一致するよう距離d並進させる。また、これまで回転・並進させてきたΣi−1のX軸をZ軸周りにX軸に一致させる際の回転角度をθとする。以上のa、α、d、θがDHパラメータとなる。このDHパラメータを用いると、座標系ΣからΣi−1への変換行列i−1は、以下に示す(1)式となる。
Figure 0006499900
図5は、手のリンクモデルの一例を示す図である。本実施形態では、図5の例に示すように、手掌中心を原点とするよう仮想の手ローカル座標系Σを設定する。手位置・形状・姿勢計算部21は、基節座標系ΣI1と中節座標系ΣI2(拇指は基節ΣT1と中手部ΣT2)とからΣへの変換行列を求める。ここで、各リンク長L、θi、θ、及びMP(拇指はTMC)関節(外転・内転)座標系からΣへの変換行列0i(拇指は0t)は、ユーザー毎の固有値であるため、事前に設定しておく。DHパラメータ及び各変換行列は、図5に示す通りである。
図6は、センサに基づく手の形状取得例を示す図である。図6の例において、
センサ60−1〜60−7は、上述した図3(B)に示すセンサに対応している。曲げセンサ60−1〜60−6は、手の形状推定用のセンサであり、導電性インク等で構成され、曲げ角度に応じて抵抗値が変化するため、その抵抗値に応じて曲げ角度を取得する。本実施形態では、予め関節角度と抵抗値と対応付けておく。各曲げセンサ60−1〜60−6の対応関節の例としては、例えば図6に示すように設定することができるが、これに限定されるものではない。図6に示す各対応関節の記載は、上述した図5の例に対応している。
ここで、本実施形態の目的である指の仮想物体への侵入(干渉)解消において、MP関節が水平以上に伸展する場合がある。このとき、センサ60が片面屈曲にしか対応できないセンサである場合には、最大伸展時にセンサが水平になるように治具を挟む等するのが好ましいが、これに限定されるものではない。また、センサからの角度情報をDHパラメータに適用することで、手の形状が決定される。
また、姿勢センサ60−7は、手51の姿勢を推定するためのセンサである。姿勢センサ60−7は、例えば慣性計測装置(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等を組み合わせたもの)を用いてロール角r,ピッチ角p,ヨー角yを取得し、センサの現在座標系ΣSrからセンサの基準座標系Σへの変換行列を取得する。
また、仮想手ローカル座標系Σをワールド座標系Σの姿勢と一致させ、かつ仮想手と実際の手の形状姿勢を一致させた際のΣSrからΣへの変換行列Sr_calを事前に取得しておくことで、Σ上の手の姿勢は変換行列Srで求まる。上述した変換行列は、以下に示す(2)式となり、上述した変換行列Srは、以下に示す(3)式となる
Figure 0006499900
次に、感覚伝達装置12による指先、手掌の位置情報について、図を用いて説明する。図7は、感覚伝達装置による指先、手掌の位置情報について説明するための図である。図7の例では、実空間上に、拇指の感覚伝達装置12−1、示指用の感覚伝達装置12−2、手掌部の感覚伝達装置12−6とを有する。
ここで、本実施形態では、実空間の任意の位置にワールド座標系Σを設定し、各感覚伝達装置装置の座標系(拇指ΣPT、示指ΣPI、手掌部ΣPP)からワールド座標系Σへの変換行列(PTPIPP)を事前に導出する。これにより、図7に示すように、実空間と仮想空間をΣ系で一致させ、各感覚伝達装置12−1,12−2,12−6をそれぞれ共通の座標系で操作することができる。
感覚伝達装置12のインターフェース部(力覚提示箇所52)の位置ベクトルtは、感覚伝達装置12の座標系で得られ、図7に示すように、仮想空間内では力覚ポインタとして表現される。拇指力覚ポインタ(力覚提示箇所52−1)からΣPTへの変換行列をPTTとし、示指、手掌も同様にPIT、PPTとすると、各力覚ポインタ(力覚提示箇所52−1,52−2)からΣへの変換行列は、拇指の変換行列tDPT PTT、示指の変換行列iDPI PIT、手掌部の変換行列PP PPTで表される。ここで、Tについては、以下に示す(4)式となる。
Figure 0006499900
図8は、手の座標系変換を説明するための図である。また、図9は、力覚提示箇所及び非提示箇所における座標系変換を説明するための図である。図8に示すように、仮想手モデル座標系(ローカル座標系Σ)からワールド座標系Σへの変換行列は、Σ上の手51の姿勢を表す変換行列Sr及び、手掌部力覚提示部45からΣへの変換行列の回転成分をΣと一致させた変換行列P''を用いて表され、以下に示す(5)となる。
Figure 0006499900
上述の処理を行うことで、力覚提示箇所52及び力覚非提示箇所53の座標系からワールド座標系Σへの変換行列を図9に示す式で表すことができる。
図9の例において、iDは、示指力覚提示部(力覚提示箇所52−2)の座標系からΣへの変換行列を示す。また、iMは、示指力覚非提示部(中節)(力覚非提示箇所53−3)座標系からΣへの変換行列を示す。また、iPは、示指力覚非提示部(基節)(力覚非提示箇所53−4)座標系からΣへの変換行列を示す。
また、tDは、拇指力覚提示部座標系(力覚提示箇所52−1)からΣへの変換行列を示す。また、tPは、拇指力覚非提示部(基節)(力覚非提示箇所53−1)座標系からΣへの変換行列を示す。tMは、拇指力覚非提示部(中手)(力覚非提示箇所53−2)座標系からΣへの変換行列を示す。また、は、手掌力覚提示部座標系(力覚提示箇所52−3)からΣへの変換行列を示す。
<本実施形態における力覚提示の内容>
次に、本実施形態における力覚提示の内容について、図を用いて説明する。図10は、本実施形態における力覚提示の内容を説明するための図である。図10(A)は、従来の力覚提示の一例を示し、図10(B)は、本実施形態における力覚提示の一例を示している。
上述したように、力覚提示は、手51の所定の位置に予め設定された力覚提示箇所52(図10(A)の例では、指先の力覚提示箇所52−2,手掌部の力覚提示箇所52−3)から仮想物体50に対する反力等を伝達している。しかしながら、従来では、図10(A)に示すように、IP関節や中節、基節等については、仮想物体50の形状と干渉している(仮想物体50内に指が侵入した状態となる)ため、実際の仮想物体50の形状をより自然に力覚で提示できない。また、このような状態は、形状を探る手51の動作が、上述した"包み込み"での触探索時に影響が出やすい。
そこで、本実施形態では、手51の動作が、"包み込み"である場合に、干渉量を計算し、図10(B)に示すように、力覚提示箇所52−2、52−3に対し、力覚非提示箇所53−3,53−4が仮想物体50の形状と干渉しない位置(仮想物体50内に存在しなくなる位置)に移動するような反力を与える。例えば、図10(B)の例では、MP関節を固定端と考え、仮想物体50の表面を末節を上部にスライドさせるような反力を与える。これにより、力覚非提示箇所53−3,53−4を仮想物体50の形状と干渉しない位置に移動させることができる。
<手運動判定部22における手の動き判定例>
次に、手運動判定部22における手の動き判定例について説明する。本実施形態では、非特許文献1に示されるように形状を探る手の動きを"包み込み"及び"輪郭探索"の2種類に分類している。したがって、手運動判定部22は、手位置・形状・姿勢計算部21の結果から現在の手の動きが"包み込み"の触探索か、又は"輪郭探索"の触探索かを判定する。
"輪郭探索"の場合は、物体の輪郭に沿って手を動かし、"包み込み"の場合は、手を静止させ物体表面に手や指を沿わせるといった動作上の特徴がある。したがって、手運動判定部22は、"包み込み"の触探索の場合に、力覚非提示箇所53を考慮した干渉制御を行う。
ここで、手運動判定部22は、示指が伸展し、他指が屈曲している場合には、"輪郭探索"であると判定し、それ以外の状態を"包み込み"として判定することができる。手運動判定部22は、手掌部及び指先が共に仮想物体50に接触し、かつ手掌部の力覚ポインタが静止している場合を"包み込み"の触探索とし、それ以外の状態を"輪郭探索"であると判定することができる。
また、手運動判定部22は、まず各指及び手掌部の力覚ポインタの位置と仮想物体の位置とを比較し、各指及び手掌部の力覚ポインタと仮想物体の干渉状態を確認する。手運動判定部22は、力覚ポインタが物体表面に接する、若しくは仮想物体の内部に存在している場合に、力覚ポインタが物体と干渉している状態で互いに接触していると判定する。また、手運動判定部22は、手掌力覚ポインタの運動量を併せて確認する。そして、手掌力覚ポインタと指の力覚ポインタとの双方が仮想物体と干渉している、かつ、手掌力覚ポインタの速度が予め設定された閾値未満であれば、現在の触探索を"包み込み"と判定し、それ以外の場合を"輪郭探索"と判定することができる。なお、各指は、それぞれ干渉解消制御を行うため、手運動判定部22は、それぞれ独立して上述の判定を行う。
手運動判定部22における判定手法は、上述の例に限定されるものではなく、例えば、他の入力装置等によりユーザが任意に探索方法を"包み込み"又は"輪郭探索"に切り替えてもよい。また、手運動判定部22は、上述したような複数の判定手法のうち、何れかを予め設定しておいてもよい。
<干渉に基づく反力の計算手法>
次に、力覚提示箇所反力計算部23−1と、力覚非提示箇所反力計算部23−2とにおける干渉に基づく反力の計算手法について、具体的に説明する。図11は、干渉に基づく反力の計算手法を説明するための図である。なお、図11の例では、力覚提示に用いるProxy法について説明する。仮想空間において、感覚伝達装置12の力覚提示箇所52の位置を表す力覚ポインタとプロクシと呼ばれるポインタ(以下、プロクシ80)を設定する。両者はバネ等により連結されており共に移動するが、仮想物体50に力覚ポインタが侵入した際は仮想物体50の表面にプロクシ80が留まる。それにより、侵入を解消するための感覚伝達装置12への反力を算出することができる。
ここで、バネ定数Kで連結されたプロクシ80と力覚ポインタ(力覚提示箇所52)について考えると、力覚ポインタの位置ベクトルをp、プロクシ80の位置ベクトルqをとすると、力覚ポインタに働く反力Fは(6)式で求まる。
Figure 0006499900
ここで、仮想物体50の表面について、法線ベクトルをnとし、簡単化のために原点が含まれるとすると、qは以下の(7)式で表される。
Figure 0006499900
すなわち、仮想物体50と干渉していないときは、プロクシ80と力覚ポインタの位置は一致しており、干渉しているときは力覚ポインタを仮想物体50の表面へ正射影した位置にプロクシは留まっている。したがって、手掌部及び指への力覚提示部の干渉判定及び制御は、上述した(6)、(7)式を用いて行い、手掌への反力F、示指への反力F、拇指への反力Fを感覚伝達装置12を介して提示する。
<力覚非提示箇所反力計算部23−2における干渉計算例>
次に、力覚非提示箇所反力計算部23−2における干渉計算例について、図を用いて説明する。図12は、力覚非提示箇所反力計算部における干渉計算を説明するための図である。
力覚非提示箇所反力計算部23−2では、例えば図12に示すように、仮想物体50に対するユーザの手51の指の基節及び中節の侵入(干渉)を解消するように力覚ポインタを制御する。侵入量(干渉量)は、例えばproxy法により取得することができるが、これに限定されるものではない。
力覚ポインタへの反力提示方向は、力覚ポインタからMP関節へのベクトルfとMP関節(屈曲・伸展)の軸方向のベクトルの外積により求まるベクトルf(向きはMP関節が伸展する方向)を面へ射影して生成されるベクトルwを用いる。但し、fを凸方向としてfに対して力覚ポインタが存在する面が凹面の一部の場合は−wを用いる。干渉を解消する反力ベクトルFifcanの式は、以下に示す(8)式となる。
Figure 0006499900
反力合成部23−3は、上述の手法で得られた干渉を解消する反力ベクトルFifcanを、力覚提示箇所反力計算部23−1で得られた反力(示指ならF、拇指F)等に合成して、その合成結果の反力が感覚伝達装置12を介して提示される。
<力覚非提示箇所における干渉解消例>
ここで、干渉計算部23により得られる力覚非提示箇所における干渉解消例(反力による力覚制御例)について説明する。本実施形態では、上述したように、力覚非提示箇所(力覚を提示しない基節部又は中節部等)と物体の干渉を解消するように指先の力覚ポインタを制御する。
<第1の実施例>
第1の実施例では、例えば基節部及び中節部等にポインタを設定し(非力覚ポインタ)、上述したproxy法を用いて非力覚ポインタの物体への侵入量(干渉量)を取得し、指先等の力覚提示箇所に対して、基節部及び中節部等の干渉を低減させる反力を提示する。この場合、反力の大きさは、非力覚ポインタの物体への侵入量に比例させ、その方向は物体の硬さ等に影響を与えないように指先のプロクシが接している物体表面の接線方向とし、かつ該当する指のMP関節、PIP関節、又はDIP関節が伸展する方向とする。
<第2の実施例>
上述した第1の実施例では、非力覚ポインタの干渉低減のための指先の力覚提示部に与える反力の大きさを非力覚ポインタの侵入量に比例した値としたが、非力覚ポインタの干渉低減のための反力は、指先に力覚を提示するための反力とは異なり直接的に物体形状を示す力ではない。
そこで、第2の実施例では、非力覚ポインタの干渉低減のための反力を侵入量の大小によらず一定の値とし、非力覚ポインタの干渉低減のための反力であることを認識できるようにする。これにより、指先の力覚ポインタ(力覚提示箇所)による形状認識への影響を低減させることができる。
<第3の実施例>
上述した各実施例では、非力覚ポインタの干渉低減のための反力の提示方法を力覚ポインタ(力覚提示箇所)による反力とは異なるようにすることで、非力覚ポインタの干渉低減のための反力を認識できるようにしたが、第3の実施例では、非力覚ポインタの干渉低減の反力を提示している際に、その旨の通知を行う通知部を設けてもよい。その場合、通知手法は、光や音、振動子等うち少なくとも1つを用いることができる。通知部によりユーザに刺激を与えることで、干渉低減の反力が提示されていることを認識させることができる。
<第4の実施例>
第4の実施例では、基節部及び中節部をワイヤ等で圧迫する非接地型の力覚装置(例えば、「青木孝文,三武裕玄,長谷川晶一,佐藤誠、ワイヤによる皮膚感覚刺激を用いた指先装着型接触感提示デバイス」、日本バーチャルリアリティ学会論文誌,Vol.14,No.3,pp.421−428,2009」等を参照)を用いる。第4実施例では、物体への侵入量が低減して干渉が解消しているとみなせる際に、基節部及び中節部が物体に接している場合、非接地型の力覚装置により基節部及び中節部を圧迫することで物体への接触感を提示する。これにより、物体への接触感を向上させ、非力覚ポインタの干渉低減のための反力の影響を低減させることができる。
<第5の実施例>
上述した各実施例では、基節部及び中節部等にポインタを設定し、物体への侵入を計算したが、第5の実施例では、ポインタではなく手の形状を再現したモデルを作成し、作成したモデルに対して上述したproxy法を適用して物体の侵入を計算してもよい。このように、物体表面への手の接触状態をプロクシより計算することで、侵入を解消した際の指先の位置を直接取得し、その位置へ指を移動させる反力を提示して干渉を低減させることができる。
なお、反力の方向は、プロクシ法より計算した侵入解消時の指先の位置へ直接移動させる方向でもよい。また、力の種類等は、上述した各実施例と同様に非力覚ポインタの干渉低減のための反力であることを認識できれは、特に制限されない。
上述したように、本発明によれば、3次元形状をより自然に力覚で提示することができる。また、手の動作範囲を仮想物体の3次元形状により近づけることができるため、今まで困難であった"包み込み"の触探索が行えるようになり、より正確な力覚を提示することができる。なお、上述した本実施形態では、ユーザの手に対する力覚提示の例を示したが、これに限定されるものではなく、足等の部位であってもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。また、上述した各実施例の一部又は全部を組み合わせることも可能である。
10 力覚提示装置
11 力覚制御装置
12 感覚伝達装置
13 手位置・形状・姿勢計測装置
21 手位置・形状・姿勢計算部
22 手運動判定部
23 干渉計算部(反力取得部)
24 力覚制御情報生成部
31 3次元物体情報
41 力覚提示出力制御部
42 力覚提示部
43 力覚提示位置検出部
44 手掌部力覚提示制御部
45 手掌部力覚提示部
46 手掌部力覚提示位置検出部
50 仮想物体
51 手
52 力覚提示箇所
53 力覚非提示箇所
60 センサ
70 関節
80 プロクシ

Claims (5)

  1. 仮想物体をユーザに触力覚で提示する感覚伝達装置を制御する力覚制御装置において、
    前記感覚伝達装置から得られる前記ユーザの実空間上の指又は手の位置と、前記仮想物体の形状に対応する位置とを比較し、前記実空間上の指又は手の位置が前記仮想物体内に存在する場合に、前記指又は手に力覚を提示する箇所と、該力覚を提示しない箇所のそれぞれに対する反力を計算し、前記力覚を提示しない箇所に対する反力を、前記指に力覚を提示する箇所に作用する反力と見做して、反力を合成する反力取得部と、
    前記反力取得部により得られる反力の情報に基づいて、前記感覚伝達装置に対する力覚制御情報を生成する力覚制御情報生成部と
    前記感覚伝達装置から得られる前記ユーザの実空間上の指又は手の位置及び姿勢から、手の動作内容を判定する手運動判定部と、を有し、
    前記反力取得部は、前記手運動判定部における判定結果が、予め設定された動作である場合に、前記力覚を提示しない箇所のそれぞれに対する反力を計算することを特徴とする力覚制御装置。
  2. 前記予め設定された動作は、前記手を静止させ前記仮想物体の表面に前記手や指を沿わせる動作であることを特徴とする請求項に記載の力覚制御装置。
  3. 前記反力取得部は、
    前記力覚を提示する箇所に対する反力と、前記力覚を提示しない箇所に対する反力とを合成する際に、前記力覚を提示しない箇所に対する反力を、力覚提示点における前記仮想物体の表面の接線成分のみの力に変更して合成することを特徴とする請求項1、又は2に記載の力覚制御装置。
  4. 前記反力取得部は、
    前記力覚を提示しない箇所に対する前記仮想物体への侵入量を取得し、取得した前記侵入量に比例させて、前記力覚を提示しない箇所に対する反力を取得することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の力覚制御装置。
  5. 請求項1乃至の何れか1項に記載の力覚制御装置を備えた力覚提示装置。
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