JP6497800B2 - 無線通信システム、端末局装置、情報配信サーバ - Google Patents
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Description
緊急警報を配信する手段としては、テレビ、ラジオ、携帯電話等があり、いずれもサービス提供エリアが非常に広いので、緊急警報を配信する仕組みとして適している。
携帯電話は、携帯電話システムを運用する無線通信事業者が契約ユーザへのサービスの一つとして、緊急地震や津波警報の情報提供を行っている。
図1は無線移動局装置を含む無線通信システム構成を説明するための図である。
図1の無線通信システムは、移動局1001−1,1001−2と、基地局装置1002−1,1002−2(以下、基地局と称する)と、交換局1003と、情報配信サーバ1004、公衆網1005、情報発信サーバ1006により構成され、移動局1001−1,1001−2は、基地局1002−1,1002−2との間で電波を媒体として、音声やパケットデータ等の通信を行う。
緊急警報が発令された場合、情報発信元の情報発信サーバ1006から公衆網1005を介して通信事業者網内の情報配信サーバ1004に伝えられ、それから交換局1003、基地局1002−1,1002−2を経て携帯電話、無線通信モジュール等の移動局1001−1,1001−2へ配信される。
基地局1002−1,1002−2から送信された電波は無線送受信部2001で受信され、ベースバンド信号処理部2002で信号に変換される。変換された信号データはアプリケーション(AP)部2003及び呼処理制御部2004に送られ、その属性に応じてLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置2005,スピーカ等の音声出力部2006に送られる。マイクなどの音声入力装置2007及びテンキー等の他入力装置2008から入力されたデータはAP部2003,呼処理制御部2004により信号変換されベースバンド信号処理部2002で変換され無線送受信部2001で電波として基地局1002に送信される。各種の制御信号を移動局1001が受信した場合はAP部2003,呼処理制御部2004内で処理された後、表示装置2005,音声入力装置2006,音声出力装置2007,他入力装置2008を経由せずベースバンド信号処理部2002,無線送受信部2001を介して基地局1002−1,1002−2へ送信される場合もある。
携帯電話向けの緊急警報の配信について、3GPPで規定している無線通信システム仕様であるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)をベースに説明する。
通信事業者網はUMTSの規定においてページングを行う際に使用するパラメータである「通信事業者網内の移動局を一意に特定できる移動機識別子(International Mobile Subscriber Identity:以下、IMSIと称する)」「通信事業者網内の移動局を一意に特定できる一時的移動機識別子(Packet-Temporary Mobile Subscriber Identity や Temporary Mobile Subscriber Identity:以下、P−TMSI/TMSIと称する)」と、「移動局が属しているページングを受信するための識別子(Paging Indicator:以下、PI)と称する」と移動局の位置(当該移動局がどの基地局と通信可能な場所にいるか)を把握している。(図6参照)
なお、ここで云うUIMカードとは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)携帯電話でSIM(Subscriber Identity Module)カードを拡張したものであるため、SIMカード等を含むものとする。
PIは、通信事業者網配下の移動局を複数にグループ分けするために使用される、IMSIから算出することが可能なグループ識別子である。移動局は自身が属するPIでページングが行われているか定期的にチェックしている。
移動局の位置は、通信事業者網がP−TMSI/TMSIを割り当てる際に無線通信した基地局の位置を基に管理可能となる。
警報情報は、配信される警報の種類を示す。
ページング情報に含まれるIMSI、P−TMSI/TMSIが、移動局が持つそれと一致した場合、ページングに含まれる理由情報に基づき音声やSMSの着信などの処理を開始する。
また、携帯電話システムが緊急警報を配信する際は、緊急警報を配信する地域に存在する基地局配下に在圏している全ての移動局に対してPI、警報種別を含めたページングを行う。
移動局は自身が持つPIのページングを検出した場合、ページングに含まれる警報情報を参照し、緊急警報をユーザに通知するための処理を開始する。
また、UMTS仕様上、音声やSMSの着信と緊急警報配信はページング情報に同時に含めることが可能なので、仕様上は同時配信が可能である。
図1は、無線移動局装置を含む無線通信システム構成を説明するための図である。
図1において、本一実施例に係る無線通信システムは、端末局装置である無線移動局装置(以下、移動局と称する)1001−1,1001−2と、基地局装置(以下、基地局と称する)1002−1,1002−2と、交換局1003と、情報配信サーバ1004と、公衆網1005と、情報発信サーバ1006により構成されており、移動局1001−1,1001−2は、基地局1002−1,1002−2との間で電波を媒体として、音声やパケットデータ等の通信を行う。本例では、基地局1002は、複数の周波数のうち1つの周波数を用いて、基地局1002−1,1002−2がどの事業者に属するか等の情報を含む報知情報を、移動局1001−1,1001−2(移動局を代表する場合は1001とする)に対して常時送信している。
なお、情報発信サーバ1006は、緊急警報が発令された場合の情報発信元である。
本例の移動局1001は、移動通信システムにおける移動局であって、無線送受信部2001と、ベースバンド信号処理部2002と、主制御部2010と、記憶部2020、表示装置2005と、音声入力装置2006と、音声出力装置2007と、他入力装置2008とを備えている。
また、移動局1001がデータ通信を主目的として他の電子機器等に設置して、当該電子機器と公衆網に接続されたネットワーク側の機器(図示せず)と通信を行うための無線通信モジュールとして機能する場合には、表示装置2005と、音声入力装置2006と、音声出力装置2007と、他入力装置2008は必ずしも必要とはせず、設置される電子機器等とのインタフェースのみであってもよく、表示装置2005と、音声入力装置2006と、音声出力装置2007と、他入力装置2008が設置される電子機器等に設けられる場合があっても良い。
記憶部2020は、周波数、基地局種別、通信事業者、通信方式、関連タイマ情報等を記憶するテーブルを有している。
呼処理制御部2012は、移動局1001の呼処理を制御するものであって、ベースバンド信号処理部2002でベースバンド処理された受信信号データを音声出力装置2007への出力や、音声入力装置2006から入力された音声データを、ベースバンド信号処理部2002でベースバンド処理して、無線送受信部2001を介して送信する。
緊急警報を移動局が受信する方法について説明する。
本発明の一実施例に適用するシステムは、 電話番号及び契約情報を含む個別情報を有さない若しくは無効となった移動局が対象である。
図5は本発明の一実施例である無線移動局装置の仕様のパラメータを説明するための図である。
本発明を適用する通信事業者網は、本発明の一実施例を適用した移動局への緊急警報配信用に特定のP−TMSI/TMSIをシステム予約し、本用途以外の通常運用には使用しない。これにより本発明を適用しない移動局と適用する移動局のシステム上の混在を可能にする。
また、移動局は、P−TMSI/TMSIを移動局内の不揮発領域(記憶部2020)などに記憶し、本発明を適用する状況下においてのみ利用する。
そのため、移動機局の位置情報と関連するP−TMSI/TMSIを、移動局内の不揮発領域などに記憶し、緊急警報配信時に使用することで移動機の位置情報を通信事業者網が把握していなくても実現可能である。
なお、本発明を適用した移動局においても従来仕様のままIMSI=0として扱うことを利用して、本発明を適用することを可能とする。
本発明を適用した移動局において、従来仕様のままIMSI=0としてPIを算出し、任意の基地局配下に在圏している時はPIを定期的にチェックすることで、既存システムの変更なく本発明を適用することが可能となる。
図3は、本発明の一実施例である無線通信システムの緊急警報配信時の動作を説明するためのフローチャートである。
図1の情報発信サーバ1006は、地震や津波等の緊急警報を受信すると、公衆網1005を介して緊急警報情報を配信する。
情報配信サーバ1004は、情報発信サーバ1006から受信した緊急警報情報から配信が必要なエリアを入手し(S302)し、S303の処理に進む。
情報配信サーバ1004は、配信が必要なエリアにある基地局を特定し(S303)、S304の処理に進む。
情報配信サーバ1004は、S305の処理で、配信エリアにある交換局1003にPI、予約済みのP−TMSI/TMSI、警報種別を配信し、S306の処理に進む。
配信エリア内にある基地局1002は、S306の処理で、移動局向けにIMSI=0に対応したPI、本発明用に予約しているP−TMSI/TMSI、警報種別を用いてページング後、緊急警報を配信して、処理を終了する。
配信エリア内にある基地局1002は、S308の処理で、移動局向けにIMSI=0に対応したPI、警報種別、必要に応じて通常運用範囲内のP−TMSI/TMSIを用いてページング後、緊急警報を配信して、処理を終了する。
図4は、本発明の一実施例である無線移動局装置の緊急警報受信時の動作を説明するためのフローチャートである。
移動局1001の主制御部2010は、IMSI=0から算出されたPIに属するページングがあるか否かを判定し(S401)、PIに属するページングがある場合(YES)にはS402の処理に進み、PIに属するページングがない場合(NO)にはS401の処理に戻る。
S402の処理では、P−TMSI/TMSIを受信してS403の処理に進む。
S405の処理では、受信したページングを破棄し、ユーザに通知しないで処理を終了する。
S404の処理では、基地局1002から配信される緊急警報を受信して、S406の処理に進む。
S408の処理では、受信したページングを破棄し、ユーザに通知しないで処理を終了する。
S407の処理では、受信した緊急警報を記憶部2020等で一時記憶してS409の処理に進む。
S410の処理では、ユーザに緊急警報を通知し、S411の処理に進む。
なお、ユーザに緊急警報を通知する手段としては、表示装置2005に緊急警報の表示、音声出力装置2007から発報音または緊急警報の音声出力等である。
S411の処理では、受信した緊急警報を所定時間(例えば、10分間)保持して処理を終了する。
なお、例えば、最初に地震警報を受信し、一定時間経過前に津波警報が配信された場合、警報種別が変わったので別の新たな緊急警報として扱う。
S413の処理では、受信したページングを破棄し、ユーザに通知しないで処理を終了する。
例えば、最初に地震警報を受信し、一定時間経過前に津波警報が配信された場合、警報種別が変わったので別の新たな緊急警報として扱う。
Claims (4)
- 第1の情報配信サーバと第2の情報配信サーバと交換局と複数の基地局装置とからなり、電話番号及び契約情報を含む個別情報を有さない若しくは無効となり緊急警報を受信する状況下においてのみ使用するP−TMSI/TMSIを記憶部に記憶した端末局装置で緊急警報を受信可能なように発報する無線通信システムであって、
前記第1の情報配信サーバは、緊急警報情報を配信し、
前記第2の情報配信サーバは、前記第1の情報配信サーバから配信された緊急警報情報を受信し、当該緊急警報情報から配信が必要なエリアを入手し、配信が必要なエリアにある基地局装置を特定し、電話番号及び契約情報を含む個別情報を有さない若しくは無効となった端末局装置に対して緊急情報を配信するか否かを判断し、配信すると判断した場合にはPIと予約済みの前記端末局装置が記憶したものと同じP−TMSI/TMSIと警報種別とを前記交換局を介して配信し、
前記配信が必要なエリア内にある基地局装置は、前記交換局を介して前記第2の情報配信サーバから受信した情報を基に、IMSI=0に対応したPIと予約済みの前記端末局装置が記憶したものと同じP−TMSI/TMSIと警報種別とを用いてページングを行い、端末局装置向けに緊急警報を配信することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムを用いて緊急警報を受信する端末局装置であって、
前記基地局装置から配信された信号にIMSI=0から算出されたPIに属するページングが有るか否かを判断してPIに属するページングが有る場合にはP−TMSI/TMSIを受信し、前記受信したIMSI=0に対応したPIと端末局装置内に記憶しているP−TMSI/TMSIとを照合して一致する場合には前記基地局装置から配信される緊急警報を受信し、当該受信した信号に警報種別が有るか否かを判断して警報種別がある場合には受信した緊急警報を記憶部に記憶し、所定時間前に緊急警報を受信しているか否かを判断して所定時間前に緊急警報を受信していない場合にはユーザに緊急警報を通知することを特徴とする端末局装置。 - 請求項2記載の端末局装置であって、
前記所定時間前に緊急警報を受信しているか否かを判断して所定時間前に緊急警報を受信している場合には、前に受信した緊急警報の警報種別と同じか否かを判断し、同じではないと判断した場合にはユーザに新たに受信した緊急警報を通知することを特徴とする端末局装置。 - 請求項2または請求項3記載の端末局装置であって、
ユーザに緊急警報を通知する手段として、緊急警報を表示する表示装置もしくは音声出力する音声出力装置を備えることを特徴とする端末局装置。
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