JP6497143B2 - レジスト下層膜形成用組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法 - Google Patents

レジスト下層膜形成用組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、レジスト下層膜形成用組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法に関する。
半導体デバイスの製造にあっては、高集積化に伴うパターンの微細化に対応すべく多層レジストプロセスが用いられている。このプロセスでは、まず、被加工基板上にレジスト下層膜形成用組成物を塗布してレジスト下層膜を形成し、このレジスト下層膜上にレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する。次いで、縮小投影露光装置(ステッパー)等によりフォトマスクを介してレジスト膜を露光し、適当な現像液で現像することによりレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクとしてレジスト下層膜をドライエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをマスクとして更に被加工基板をドライエッチングすることで、被加工基板に所望のパターンを形成することができる。
これまでに提案されているレジスト下層膜形成用組成物としては、例えば、特許文献1や特許文献2に示すように、ポリシロキサンを含有する組成物が提案されている。
特開2004−310019号公報 特開2005−018054号公報
しかしながら、従来のレジスト下層膜形成用組成物では、塗布時のノズル内での溶媒の揮発などにより、塗膜形成時において塗布欠陥が生じ、良好なレジストパターンの形成を阻害するという問題があった。また、長期保存経過後に、同じ製造条件で形成されたレジスト下層膜同士の膜厚に差異が生じる、塗膜形成時の塗布欠陥が発生する、酸素アッシングに対してマスク性(エッチング耐性)が不十分である、といった問題が生じ、十分な保存安定性を示すことは困難であった。
また、保存安定性を向上させる目的で、水を含んだ溶媒を用いてレジスト下層膜形成用組成物を調製することも考えられるが、特に、長期保存経過後の塗膜形成時の塗布欠陥まで改善することは難しかった。
そこで、本発明では、塗布欠陥抑制性及び保存安定性に優れた、レジスト下層膜形成用組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法を提供することを主目的とする。
本願発明者らは、上記課題を解決するために、レジスト下層膜形成用組成物を調製する際の溶媒の組成に着目し、鋭意研究を行った結果、3級アルコールを含む溶媒を用いることで、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れたレジスト下層膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、まず、[A]ポリシロキサン、及び
[B]溶媒、
を含有し、
[B]溶媒が、
(B1)3級アルコール、
を含むことを特徴とするレジスト下層膜形成用組成物を提供する。
本発明では、(B1)3級アルコールは特に限定されないが、下記一般式(B−1)で表される化合物とすることができる。
(式(B−1)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基であるか、
及びRは、互いに結合して形成される炭素数3〜20の環構造であり、Rは、炭素数1〜10の1価の有機基であるか、
又はR、R及びRは、互いに結合して形成される炭素数4〜20の環構造である。
、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基である場合、R、R及びRは、同一でも異なっていてもよい。)
本発明では、前記一般式(B−1)中、R、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基である場合、R及びRは、炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、Rは、炭素数3〜10のアルキル基、炭素数2〜10の鎖状の不飽和炭化水素基、環構造を含む炭素数3〜10の炭化水素基、又は窒素原子若しくは酸素原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基とすることができる。この場合、更に、Rは、炭素数3〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、シアノ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜10のアルキルカルボニルアルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基とすることができる。
また、(B1)3級アルコールの含有量も特に限定されないが、[B]溶媒の合計量に対して、1質量%以上80質量%以下とすることができる。
更に、(B1)3級アルコールの標準沸点も特に限定されないが、105.0℃以上とすることができる。
また、本発明では、[B]溶媒が、(B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物を更に含んでいてもよい。この場合、更に、(B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物を、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物とすることができる。
また、本発明では、[C]窒素含有化合物を更に含有していてもよい。 更に、本発明では、[A]ポリシロキサンを、下記一般式(i)で表されるシラン化合物を含む化合物の加水分解縮合物とすることもできる。
(式(i)中、Rは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又はシアノ基である。前記アルキル基の水素原子の一部又は全部は、エポキシアルキルオキシ基、酸無水物基、又はシアノ基で置換されていてもよい。前記アリール基の水素原子の一部又は全部は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。但し、R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
加えて、本発明では、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を、多層レジストプロセスに用いることもできる。
また、本発明では、(1)本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程、
(2)レジスト組成物を用い、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、
(3)フォトマスクを介する露光光の照射により前記レジスト膜を露光する工程、
(4)前記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程、及び
(5)前記レジストパターンをマスクとし、前記レジスト下層膜及び前記被加工基板を順次ドライエッチングする工程、
を少なくとも行なうパターン形成方法を提供する。
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、塗布欠陥抑制性及び保存安定性に優れる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本発明中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
1.レジスト下層膜形成用組成物
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、[A]ポリシロキサン、及び[B]溶媒を含有する。また、必要に応じて、[C]窒素含有化合物、その他の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について詳述する。
<[A]ポリシロキサン>
本発明において、[A]ポリシロキサンは、シロキサン結合を有するポリマーである限り特に限定されないが、前記一般式(i)で表されるシラン化合物を含む化合物の加水分解縮合物であることが好ましい。
なお、ここでいう「シラン化合物を含む化合物の加水分解縮合物」とは、前記一般式(i)で表されるシラン化合物の加水分解縮合物、又は前記一般式(i)で表されるシラン化合物と前記一般式(i)で表されるシラン化合物以外のシラン化合物(以下、「その他のシラン化合物」ともいう)との加水分解縮合物を意味する。その他のシラン化合物としては、加水分解されてシラノール基を生成するものであれば特に限定されない。
前記Rで表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基等の分岐状のアルキル基等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
前記Rで表される炭素数2〜10のアルケニル基としては、例えば、エテニル基、1−プロペン−1−イル基、1−プロペン−2−イル基、1−プロペン−3−イル基、1−ブテン−1−イル基、1−ブテン−2−イル基、1−ブテン−3−イル基、1−ブテン−4−イル基、2−ブテン−1−イル基、2−ブテン−2−イル基、1−ペンテン−5−イル基、2−ペンテン−1−イル基、2−ペンテン−2−イル基、1−ヘキセン−6−イル基、2−ヘキセン−1−イル基、2−ヘキセン−2−イル基等が挙げられる。
前記Rで表される炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基等が挙げられる。
なお、本発明において、「エポキシ」とは、オキシラニル及びオキセタニルの両者を含むものである。
前記エポキシアルキルオキシ基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−グリシジルオキシエチル基、3−グリシジルオキシプロピル基、4−グリシジルオキシブチル基等のオキシラニルアルキルオキシ基;3−エチル−3−オキセタニルプロピル基、3−メチル−3−オキセタニルプロピル基、3−エチル−2−オキセタニルプロピル基、2−オキセタニルエチル基等のオキセタニルアルキルオキシ基等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、3−グリシジルオキシプロピル基、3−エチル−3−オキセタニルプロピル基が好ましい。
前記酸無水物基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−無水コハク酸基置換エチル基、3−無水コハク酸基置換プロピル基、4−無水コハク酸基置換ブチル基等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、3−無水コハク酸基置換プロピル基が好ましい。
前記シアノ基で置換されたアルキル基としては、例えば、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等が挙げられる。
前記ヒドロキシ基で置換されたアリール基としては、例えば、4−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル基、4−ヒドロキシナフチル基等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、4−ヒドロキシフェニル基が好ましい。
また、前記一般式(i)中、Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。
前記Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
なお、本発明において、「1価の有機基」とは、炭素原子を少なくとも1個含む1価の基をいう。
本発明では、Rで表される1価の有機基としては、アルキル基、アルキルカルボニル基が好ましい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
また、前記アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基が好ましい。
また、本発明では、前記一般式(i)中、aは、0〜3の整数である。
但し、R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(i)で表されるシラン化合物としては、例えば、
芳香環含有トリアルコキシシランとして、フェニルトリメトキシシラン、4−メチルフェニルトリメトキシシラン、4−エチルフェニルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、3−メチルフェニルトリメトキシシラン、3−エチルフェニルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、2−メチルフェニルトリメトキシシラン、2−エチルフェニルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、2,4,6−トリメチルフェニルトリメトキシシラン等;
アルキルトリアルコキシシラン類として、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−t−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、メチルシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−t−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、エチルビストリス(トリメチルシロキシ)シラン、エチルジクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリアセトキシシラン、n−プロピルトリクロロシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−t−ブトキシシラン、iso−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリクロロシラン、2−メチルプロピルトリメトキシシラン、2−メチルプロピルトリエトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−n−プロポキシシラン、2−メチルプロピルトリ−iso−プロポキシシラン、2−メチルプロピルトリ−n−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリ−t−ブトキシシラン、2−メチルプロピルトリフェノキシシラン、1−メチルプロピルトリメトキシシラン、1−メチルプロピルトリエトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−n−プロポキシシラン、1−メチルプロピルトリ−iso−プロポキシシラン、1−メチルプロピルトリ−n−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリ−t−ブトキシシラン、1−メチルプロピルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−t−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルジクロロシラン等;
アルケニルトリアルコキシシラン類として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリ−n−プロポキシシラン、アリルトリイソプロポキシシラン、アリルトリ−n−ブトキシシラン、アリルトリ−sec−ブトキシシラン、アリルトリ−t−ブトキシシラン、アリルトリフェノキシシラン等;
テトラアルコキシシラン類として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等;
テトラアリールシラン類として、テトラフェノキシシラン等;
エポキシ基含有シラン類として、3−オキセタニルメチルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−オキセタニルエチルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等;
酸無水物基含有シラン類として、3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸、2−(トリメトキシシリル)エチル無水コハク酸、3−(トリメトキシシリル)プロピル無水マレイン酸、2−(トリメトキシシリル)エチル無水グルタル酸等;
テトラハロシラン類等として、テトラクロロシラン等が挙げられる。
前記その他のシラン化合物としては、例えば、ベンジルトリメトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、4−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、3−メトキシフェニルトリメトキシシラン、3−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、3−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、3−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、2−メトキシフェニルトリメトキシシラン、2−フェノキシフェニルトリメトキシシラン、2−アミノフェニルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、2−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−メチルベンジルトリメトキシシラン、4−エチルベンジルトリメトキシシラン、4−メトキシベンジルトリメトキシシラン、4−フェノキシベンジルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシベンジルトリメトキシシラン、4−アミノベンジルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノベンジルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノベンジルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記加水分解縮合をさせる条件としては、前記一般式(i)で表されるシラン化合物の少なくとも一部を加水分解して、加水分解性基(−OR)をシラノール基に変換し、縮合反応を起こさせるものである限り特に限定されるものではないが、例えば、以下のように実施することができる。
前記加水分解縮合に用いられる水は特に限定されないが、逆浸透膜処理、イオン交換処理、蒸留等の方法により精製された水を使用することが好ましい。このような精製水を用いることによって、副反応を抑制し、加水分解の反応性を向上させることができる。
水の使用量は、前記一般式(i)で表されるシラン化合物の加水分解性基の合計量1モルに対して、好ましくは0.1〜3モル、より好ましくは0.3〜2モル、更に好ましくは0.5〜1.5モルの量である。このような量の水を用いることによって、加水分解・縮合の反応速度を最適化することができる。
前記加水分解縮合に使用することができる溶媒は特に限定されないが、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピオン酸エステル類が好ましく、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート又は3−メトキシプロピオン酸メチル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)がより好ましい。
前記加水分解縮合反応は、好ましくは、酸触媒(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、リン酸、酸性イオン交換樹脂、各種ルイス酸等)、塩基触媒(例えば、アンモニア、1級アミン類、2級アミン類、3級アミン類、ピリジンなどの含窒素化合物;塩基性イオン交換樹脂;水酸化ナトリウムなどの水酸化物;炭酸カリウムなどの炭酸塩;酢酸ナトリウムなどのカルボン酸塩;各種ルイス塩基等)、アルコキシド(例えば、ジルコニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシド等)等の触媒等の存在下で行われる。
アルミニウムアルコキシドとしては、例えば、トリ−i−プロポキシアルミニウム等を用いることができる。
触媒の使用量としては、加水分解縮合反応の促進の観点から、加水分解性シラン化合物のモノマー1モルに対して、0.2モル以下であることが好ましく、0.00001〜0.1モルであることがより好ましい。
本発明では、前記加水分解縮合における反応温度及び反応時間も、適宜設定することができる。例えば、以下のような条件を採用することができる。
反応温度は、好ましくは40℃〜200℃、より好ましくは50℃〜150℃である。
反応時間は、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは1時間〜12時間である。
このような反応温度及び反応時間とすることによって、加水分解縮合反応を最も効率的に行なうことができる。この加水分解縮合においては、反応系内に加水分解性シラン化合物、水及び触媒を一度に添加して反応を一段階で行なってもよく、或いは、加水分解性シラン化合物、水及び触媒を、数回に分けて反応系内に添加することによって、加水分解縮合反応を多段階で行なってもよい。
なお、加水分解縮合反応の後には、脱水剤を加え、次いで、エバポレーションにかけることによって、水及び生成したアルコールを反応系から除去することができる。
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物における[A]ポリシロキサンの含有量としては、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物における全固形分に対して、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましい。
なお、前記レジスト下層膜形成用組成物は、[A]ポリシロキサンを1種のみ含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
[A]ポリシロキサンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)としては、通常500〜50,000であり、1,000〜30,000が好ましく、1,000〜15,000がより好ましく、1,000〜5,000が更に好ましい。
<[B]溶媒>
本発明において、[B]溶媒は、(B1)3級アルコールを含むことを特徴とする。また、必要に応じて、[B]溶媒は、(B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物(以下、「(B2)化合物」ともいう)を含んでいてもよい。更に、[B]溶媒は、本発明の効果を損なわない範囲で、(B1)3級アルコール、(B2)化合物以外のその他の溶媒等を含んでいてもよい。
なお、本発明において、上述した各成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下、各成分について詳述する。
[(B1)3級アルコール]
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、(B1)3級アルコールを含む[B]溶媒を含有しているため、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れる。これは、3級アルコールのかさ高い構造により、[A]ポリシロキサンのシラノール基の縮合を防ぎつつ、シラノール基のアルコキシ化も抑制することに由来すると考えられる。
本発明では、(B1)3級アルコールは、前記一般式(B−1)で表される化合物であることが好ましい。
前記一般式(B−1)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基であるか、
及びRは、互いに結合して形成される炭素数3〜20の環構造であり、Rは、炭素数1〜10の1価の有機基であるか、
又はR、R及びRは、互いに結合して形成される炭素数4〜20の環構造である。
、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基である場合、R、R及びRは、同一でも異なっていてもよい。
前記炭素数1〜10の1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、ヘテロ原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基、又は前記炭化水素基及びヘテロ原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基が有する一部又は全部の水素原子をハロ基で置換した基等が挙げられる。
前記炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の鎖状炭化水素基、環構造を含む炭素数3〜10の炭化水素基、又はこれらの基を組み合わせた基等が挙げられる。
前記炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基等が挙げられる。
前記環構造を含む炭素数3〜10の炭化水素基としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のシクロアルカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等のシクロアルケンなどの炭素数3〜10の脂環式炭化水素から1個の水素原子を除いた基;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素から1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
前記ヘテロ原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基としては、例えば、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基等が挙げられる。より具体的には、例えば、シアノ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜10のアルキルカルボニルアルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基等が挙げられる。
前記RとRとが互いに結合して形成してもよい炭素数3〜20の環構造としては、例えば、シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造、メチルシクロヘキサン構造、エチルシクロヘキサン構造等の単環式飽和炭化水素構造;
シクロブテン構造、シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造、シクロヘプテン構造、シクロオクテン構造、シクロデセン構造、シクロペンタジエン構造、シクロヘキサジエン構造、シクロオクタジエン構造、シクロデカジエン構造等の単環式不飽和炭化水素構造;
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造、ビシクロ[2.2.2]オクタン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン構造、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン構造、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン構造、アダマンタン構造等の多環式飽和炭化水素構造;
ビシクロ[2.2.1]ヘプテン構造、ビシクロ[2.2.2]オクテン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン構造、トリシクロ[3.3.1.13,7]デセン構造、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデセン構造等の多環式不飽和炭化水素構造等が挙げられる。
前記R、R及びRとが互いに結合して形成してもよい炭素数4〜20の環構造としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造、ビシクロ[2.2.2]オクタン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン構造、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン構造、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン構造、アダマンタン構造等の多環式飽和炭化水素構造;
ビシクロ[2.2.1]ヘプテン構造、ビシクロ[2.2.2]オクテン構造、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン構造、トリシクロ[3.3.1.13,7]デセン構造、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデセン構造等の多環式不飽和炭化水素構造等が挙げられる。
前記(B1)3級アルコールとしては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)、ジヒドロリナロール(標準沸点:200℃)、リナロール(標準沸点:200℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、tert−ブチルアルコール(標準沸点:82℃)、tert−アミルアコール(標準沸点:102℃)、アセトンシアンヒドリン(標準沸点:167.3℃)、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)、2−メチル−2−ペンタノール(標準沸点:122℃)、2,3,4−トリメチル−3−ペンタノール(46mmHgにおける沸点:78℃)、3−メチル−3−ペンタノール(標準沸点:126℃)、3−エチル−2−メチル−3−ペンタノール(18mmHgにおける沸点:59℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、4−メチル−4−ヘプタノール(12mmHgにおける沸点:62℃)、2−メチル−2−ヘキサノール(標準沸点:143℃)、2−メチル−2−ヘプタノール(標準沸点:162℃)、3−メチル−3−ヘプタノール(15.8mmHgにおける沸点:64℃)、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール(標準沸点:155〜156℃)、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(標準沸点:138℃)、2−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、1−エチニル−1−シクロヘキサノール(標準沸点:174℃)、α−テルピネオール(標準沸点:218〜219℃)等が挙げられる。
ここで、「標準沸点」(以下、単に「沸点」ともいう)とは、1気圧における沸点をいう。
また、本発明では、標準沸点が105.0℃以上の(B1)3級アルコールを用いることが好ましく、標準沸点が120.0℃以上の(B1)3級アルコールを用いることがさらに好ましい。一方、(B1)3級アルコールの標準沸点の上限は、好ましくは250℃であり、さらに好ましくは220℃である。(B1)3級アルコールの標準沸点をかかる範囲とすることで、保存安定性に更に優れる塗布時のノズル内での溶媒の揮発等を効果的に抑制し、塗布欠陥の発生を更に抑制することができるからである。
本発明において、前記一般式(B−1)中、R、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基である場合、R及びRを、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、Rを、炭素数3〜10のアルキル基、炭素数2〜10の鎖状の不飽和炭化水素基、環構造を含む炭素数3〜10の炭化水素基、又は窒素原子若しくは酸素原子を含む炭素数1〜10の1価の有機基とすることが好ましい。これにより、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物により形成されたレジスト下層膜の保存安定性をより向上させることができるからである。
該当する(B1)3級アルコールとしては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)、ジヒドロリナロール(標準沸点:200℃)、リナロール(標準沸点:200℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、アセトンシアンヒドリン(標準沸点:167.3℃)、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)、2−メチル−2−ペンタノール(標準沸点:122℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、2−メチル−2−ヘキサノール(標準沸点:143℃)、2−メチル−2−ヘプタノール(標準沸点:162℃)、3−メチル−3−ヘプタノール(15.8mmHgにおける沸点:64℃)、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール(標準沸点:155〜156℃)、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(標準沸点:138℃)、2−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、α−テルピネオール(標準沸点:218〜219℃)等が挙げられる。
また、この場合、Rを、炭素数3〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、シアノ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜10のアルキルカルボニルアルキル基、又は炭素数2〜10のアシル基とすることがより好ましい。これにより、保存安定性を更に向上させることができるからである。
該当する(B1)3級アルコールとしては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)、ジヒドロリナロール(標準沸点:200℃)、リナロール(標準沸点:200℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、アセトンシアンヒドリン(標準沸点:167.3℃)、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)、2−メチル−2−ペンタノール(標準沸点:122℃)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(標準沸点:103℃)、2−メチル−2−ヘキサノール(標準沸点:143℃)、2−メチル−2−ヘプタノール(標準沸点:162℃)、3−メチル−3−ヘプタノール(15.8mmHgにおける沸点:64℃)、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール(標準沸点:155〜156℃)、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(標準沸点:138℃)、2−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、α−テルピネオール(標準沸点:218〜219℃)等が挙げられる。
更に、本発明では、(B1)3級アルコールは、前述したものの中でも特に、下記一般式(B−1−1)又は(B−1−2)で表される化合物が特に好ましい。
(式(B−1−1)中、Rは、炭素数2〜9のアルキル基、炭素数2〜9の鎖状の不飽和炭化水素基、環構造を含む炭素数3〜9の炭化水素基、又は窒素原子若しくは酸素原子を含む炭素数1〜9の1価の有機基である。
式(B−1−2)中、Rは、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜9の鎖状の不飽和炭化水素基、環構造を含む炭素数3〜9の炭化水素基、又は窒素原子若しくは酸素原子を含む炭素数1〜9の1価の有機基である。)
前記一般式(B−1−1)で表される化合物としては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)、2−メチル−2−ペンタノール(標準沸点:122℃)、2−メチル−2−ヘキサノール(標準沸点:143℃)、2−メチル−2−ヘプタノール(標準沸点:162℃)、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール(標準沸点:155〜156℃)等が挙げられる。
前記一般式(B−1−2)で表される化合物としては、例えば、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(標準沸点:138℃)等が挙げられる。
本発明においては、この中でも特に、前記一般式(B−1−1)で表される化合物としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)、2−メチル−2−ペンタノール(標準沸点:122℃)、2−メチル−2−ヘキサノール(標準沸点:143℃)、2−メチル−2−ヘプタノール(標準沸点:162℃)、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール(標準沸点:155〜156℃)が好ましい。また、前記一般式(B−1−2)で表される化合物としては、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)が好ましい。
本発明において、[B]溶媒中の(B1)3級アルコールの含有量としては、[B]溶媒に対して、1質量%以上80質量%以下であることが好ましく、3質量%以上70質量%以下がより好ましく、5質量%以上50質量%以下が更に好ましい。(B1)3級アルコールの含有量1質量%以上80質量%以下とすることで、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方を効果的に向上させることができるからである。
[(B2)化合物]
本発明では、必要に応じて、[B]溶媒は、(B2)化合物を含んでいてもよい。本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物が、(B1)化合物を更に含む[B]溶媒を含有することにより、[B]溶媒に対する[A]ポリシロキサンの溶解性を向上させ、塗布欠陥改善性を更に向上させることができる。
(B2)化合物としては、例えば、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物として、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等;プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがより好ましい。
本発明において、[B]溶媒における(B2)化合物の含有量としては、[B]溶媒に対して、10質量%以上99質量%以下が好ましく、30質量%以上97質量%以下がより好ましく、50質量%以上95質量%以下が更に好ましい。(B2)化合物の含有量を10質量%以上99質量%以下とすることで、[B]溶媒に対する[A]ポリシロキサンの溶解性を効果的に向上させることができるからである。
[その他の溶媒]
本発明では、更に、[B]溶媒は、本発明の効果を損なわない範囲で、(B1)3級アルコール、(B2)化合物以外のその他の溶媒等を含んでいてもよい。
前記その他の溶媒としては、例えば、(B3)有機溶媒、(B4)水等が挙げられる。
前記(B3)有機溶媒としては、例えば、エチレングリコールアルキルエーテル化合物として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等;プロピレングリコールアルキルエーテル化合物として、プロピレングリコール−1−メチルエーテル、プロピレングリコール−1−エチルエーテル、プロピレングリコール−1−プロピルエーテル等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、プロピレングリコールアルキルエーテル化合物が好ましく、プロピレングリコール−1−メチルエーテル、プロピレングリコール−1−エチルエーテル、プロピレングリコール−1−プロピルエーテルがより好ましく、プロピレングリコール−1−エチルエーテルが更に好ましい。
本発明において、[B]溶媒における前記その他の溶媒の含有量としては、[B]溶媒に対して、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。前記その他の溶媒の含有量を70質量%以下とすることで、保存安定性をより向上させることができるからである。
<[C]窒素含有化合物>
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、必要に応じて、[C]窒素含有化合物を含有していてもよい。本発明のレジスト下層膜形成用組成物が[C]窒素含有化合物をさらに含有することで、上記効果を維持しつつ、多層レジストプロセスにより形成されるレジストパターンの形状を向上させることができる。
なお、[C]窒素含有化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、[C]窒素含有化合物は、塩基性アミノ基を有する化合物、又は酸の作用又は熱の作用により塩基性アミノ基となる化合物であることが好ましい。
前記塩基性アミノ基を有する化合物、又は酸の作用又は熱の作用により塩基性アミノ基となる化合物としては、例えば、アミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
前記アミン化合物としては、例えば、モノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ(シクロ)アルキルアミン類;トリ(シクロ)アルキルアミン類;置換アルキルアニリン又はその誘導体;エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン等が挙げられる。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−カルボキシ−4−ヒドロキシピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−カルボキシピロリジン、等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物;N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン等のN−t−アミロキシカルボニル基含有アミノ化合物;N−(9−アントリルメチルオキシカルボニル)ピペリジン等のN−(9−アントリルメチルオキシカルボニル)基含有アミノ化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン等が挙げられる。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等が挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール類;ピリジン類;ピペラジン類;ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジンエタノール、3−(N−ピペリジノ)−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
本発明では、これらの中でも特に、アミド基含有化合物、含窒素複素環化合物が好ましい。アミド基含有化合物としては、N−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物、N−t−アミロキシカルボニル基含有アミノ化合物、N−(9−アントリルメチルオキシカルボニル)基含有アミノ化合物がより好ましく、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−カルボキシ−4−ヒドロキシピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−2−カルボキシ−ピロリジン、N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−(9−アントリルメチルオキシカルボニル)ピペリジンが更に好ましい。含窒素複素環化合物としては、3−(N−ピペリジノ)−1,2−プロパンジオールが好ましい。
本発明において、[C]窒素含有化合物の含有量としては、[A]ポリシロキサン100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。[C]窒素含有化合物の含有量を0.1質量部〜10質量部とすることで、レジストパターンの形状をより向上させることができるからである。
<その他の任意成分>
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、必要に応じて、β−ジケトン、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活性剤等のその他の任意成分を含有してもよい。
なお、前記その他の任意成分は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、前記その他の任意成分の含有量は、適宜調製することができる。
[β−ジケトン]
前記β−ジケトンとしては、例えば、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ヘプタンジオン等が挙げられる。
[コロイド状シリカ]
前記コロイド状シリカは、高純度の無水珪酸を親水性有機溶媒に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30nm、好ましくは10〜20nm、固形分濃度が10〜40質量%程度のものである。
前記コロイド状シリカとしては、例えば、メタノールシリカゾル、イソプロパノールシリカゾル〔日産化学工業社製〕;オスカル〔触媒化成工業社製〕等が挙げられる。
[コロイド状アルミナ]
前記コロイド状アルミナとしては、例えば、アルミナゾル520、同100、同200〔日産化学工業社製〕;アルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132〔川研ファインケミカル社製〕;等が挙げられる。
[有機ポリマー]
前記有機ポリマーとしては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合体、アクリレート化合物、メタクリレート化合物、芳香族ビニル化合物等の重合体、ビニルアミド系重合体、デンドリマー、ポリイミド,ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体等が挙げられる。
[界面活性剤]
前記界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、含フッ素界面活性剤等が挙げられる。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物の調製方法は特に限定されず、例えば、[A]ポリシロキサン、[B]溶媒、及び[C]窒素含有化合物を所定の割合で混合することにより調製できる。
<レジスト下層膜>
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を用いて形成されたレジスト下層膜は、後述する実施例でも示すように、優れた塗布欠陥抑制性及び保存安定性を示す。
したがって、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、多層レジストプロセスにおいて好適に用いることができる。また、多層レジストプロセスの中でも、90nmよりも微細な領域(ArF、液侵露光でのArF、F2、EUV、ナノインプリント)での多層レジストプロセスを用いたパターン形成において、特に好適に用いることができる。
2.パターン形成方法
本発明のパターン形成方法は、(1)本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程(以下、「工程(1)ともいう」)、(2)レジスト組成物を用い、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程(以下、「工程(2)ともいう」)、(3)フォトマスクを介する露光光の照射により前記レジスト膜を露光する工程(以下、「工程(3)ともいう」)、(4)前記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程(以下、「工程(4)ともいう」)、及び(5)前記レジストパターンをマスクとし、前記レジスト下層膜及び前記被加工基板を順次ドライエッチングする工程(以下、「工程(5)ともいう」)、を少なくとも行なう。
本発明に係るパターン形成方法では、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を用いているため、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れる。したがって、良好なレジストパターンを形成することができる。
<工程(1)>
工程(1)は、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程である。
前記被加工基板としては、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆したウェハ等が挙げられる。
前記レジスト下層膜を形成する方法としては特に限定されず、例えば、被加工基板や後述する他の下層膜等の表面に塗布することにより、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物の塗膜を形成し、この塗膜を加熱処理、又は紫外光の照射及び加熱処理を行なうことにより硬化させることで形成できる。
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、ディップ法等が挙げられる。また、加熱温度としては、通常50℃〜450℃であり、150℃〜300℃が好ましい。加熱時間としては、通常5秒〜600秒である。
なお、前記被加工基板には、予め本発明のレジスト下層膜形成用組成物を用いて形成されレジスト下層膜とは異なる、他の下層膜(以下、「他の下層膜」ともいう)が形成されていてもよい。
前記他の下層膜としては、例えば、特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系の反射防止膜等が挙げられる。
前記レジスト下層膜の膜厚としては、通常10nm〜1,000nmであり、10nm〜500nmが好ましい。
<工程(2)>
工程(2)は、レジスト組成物を用い、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程である。
より具体的には、得られるレジスト膜が所定の膜厚となるようにレジスト組成物を塗布した後、プレベークすることによって塗膜中の溶媒を揮発させることにより、レジスト膜を形成する。
前記レジスト組成物としては、例えば、酸発生剤を含有するポジ型又はネガ型の化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とからなるポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤とからなるネガ型レジスト組成物等が挙げられる。
前記レジストパターンの形成には、微細パターンを形成する手法であるダブルパターニング法、ダブルエクスポージャー法等を適宜用いてもよい。また、特開2008−292975号公報に記載されているような、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂を有するレジスト組成物を、有機溶剤で現像してネガ型パターンを形成する方法を用いてもよく、該方法とダブルエクスポージャー法とを組み合わせて用いてもよい。
前記レジスト組成物の全固形分濃度としては、通常1質量%〜50質量%である。また、前記レジスト組成物は、一般に、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過して、レジスト膜の形成に供される。なお、工程(2)では、市販のレジスト組成物をそのまま使用することもできる。
前記レジスト組成物を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、スピンコート法等が挙げられる。
また、プレベークの温度としては、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、通常30℃〜200℃であり、50℃〜150℃が好ましい。
<工程(3)>
工程(3)は、フォトマスクを介する露光光の照射により前記レジスト膜を露光する工程である。
前記露光光としては、レジスト組成物に使用される光酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線等から適宜選択することができる。
本発明では、これらの中でも特に、遠紫外線が好ましく、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、Fエキシマレーザー光(波長157nm)、Krエキシマレーザー光(波長147nm)、ArKrエキシマレーザー光(波長134nm)、極紫外線(波長13nm等)がより好ましく、ArKrエキシマレーザー光(波長134nm)が更に好ましい。
また、露光量等の露光条件は、適宜調製することができる。
本発明では、露光後、解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させる目的で、ポストベークを行なうこともできる。このポストベークの温度は、用いるレジスト組成物の種類等に応じて、適宜調整されるが、通常50℃〜200℃であり、70℃〜150℃が好ましい。
<工程(4)>
工程(4)は、工程(3)において露光したレジスト被膜を現像して、レジストパターンを形成する工程である。
現像に用いる現像液は、使用されるレジスト組成物の種類に応じて、適宜選択することができる。
ポジ型レジスト組成物の場合には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性水溶液を用いることができる。
また、前記アルカリ性水溶液は、水溶性有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加したものであってもよい。
また、ネガ型レジスト組成物の場合には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ類の水溶液等を用いることができる。
更に、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂を有するレジスト組成物を有機溶剤で現像してネガ型パターンを形成するために使用し得る有機溶剤系現像液としては、例えば、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤等を用いることができる。
前記ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。
前記アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。
前記エーテル系溶剤としては、例えば、前記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
前記アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
前記エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等を挙げることができる。
なお、これらの溶剤は、複数混合して用いてもよいし、これらの溶剤以外の溶剤や水と混合して用いてもよい。
また、工程(4)においては、前記現像液で現像を行った後、洗浄し、乾燥することによって、前記フォトマスクに対応した所定のレジストパターンを形成することができる。
また、工程(4)では、解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させる目的で、現像を行なう前(即ち、工程(3)における露光を行った後)に、ポストベークを行なうことが好ましい。
このポストベークの温度は、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて、適宜調整されるが、50℃〜200℃であることが好ましく、より好ましくは80℃〜150℃である。
<工程(5)>
工程(5)は、前記レジストパターンをマスクとし、前記レジスト下層膜及び前記被加工基板を順次ドライエッチングする工程である。
前記ドライエッチングは、公知のドライエッチング装置を用いて行なうことができる。
また、ドライエッチング時のソースガスとしては、被エッチング物の元素組成にもよるが、O、CO、CO等の酸素原子を含むガス、He、N、Ar等の不活性ガス、Cl、BCl等の塩素系ガス、CHF、CF等のフッ素系ガス、H、NHのガス等を使用することができる。
なお、これらのガスは、混合して用いることもできる。
本発明では、これらのプロセス(工程(1)〜(5))を経た後、被加工基板上に残存するレジスト下層膜を除去する工程を、更に行なうこともできる。
なお、前記レジストパターンの形成は、ナノインプリント法等の現像工程を経ないものであってもよい。
以下、実施例を説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
1.[A]ポリシロキサンの合成
下記のシラン化合物を用いて[A]ポリシロキサンを合成した。
M−1:テトラメトキシシラン
M−2:フェニルトリメトキシシラン
M−3:4−メチルフェニルトリメトキシシラン
M−4:メチルトリメトキシシラン
なお、[A]ポリシロキサンの固形分濃度及びポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、下記の方法により測定した。
<ポリシロキサンの固形分濃度の測定>
ポリシロキサンを含む溶液0.5gを250℃で30分間焼成し、得られた固形分の質量を測定してポリシロキサンの固形分濃度(質量%)を求めた。
<ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の測定>
東ソー製GPCカラム(G2000HXL:2本、G3000HXL:1本、G4000HXL:1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によりポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)を測定した。
[合成例1:ポリシロキサン(A−1)]
シュウ酸1.28gを水12.85gに加熱溶解させて、シュウ酸水溶液を調製した。その後、(M−1)25.05g(90モル%)、(M−2)3.63g(10モル%)及びメタノール43.21gを入れたフラスコに、冷却管及び上記シュウ酸水溶液を入れた滴下ロートをセットした。次いで、上記フラスコをオイルバスにて60℃に加熱した後、上記シュウ酸水溶液をゆっくり滴下し、60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート129.00gを上記反応溶液に追加してエバポレーターにセットし、残存する水及び生成したメタノールを除去して固形分としてのポリシロキサン(A−1)を含む溶液86.0gを得た。
上記溶液中のポリシロキサン(A−1)の固形分濃度は18.0質量%、ポリシロキサン(A−1)のMwは2,000であった。
[合成例2:ポリシロキサン(A−2)]
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.92gを水8.75gに加熱溶解させて、テトラアンモニウムヒドロキシド水溶液を調製した。その後、上記テトラアンモニウムヒドロキシド水溶液11.67g、水4.53g及びメタノール20gを入れたフラスコに、冷却管並びに(M−1)10.66g(70モル%)、(M−3)2.12g(10モル%)、(M−4)2.72g(20モル%)及びメタノール20gからなるメタノール溶液を入れた滴下ロートをセットした。次いで、上記フラスコをオイルバスにて50℃に加熱した後、上記メタノール溶液をゆっくり滴下し、50℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷した。その後、無水マレイン酸4.39gを、水16.14g及びメタノール16.14gに溶解させて別途調製したマレイン酸メタノール溶液36.67gに対し、上述のように放冷した反応溶液を滴下し、30分間攪拌した。次いで、4−メチル−2−ペンテノン50gを添加してからエバポレーターにセットし、残存する水、反応溶媒及び反応により生成したメタノールを除去して4−メチル−2−ペンテノン樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を分液ロートへ移してから、水80gを添加して1回目の水洗を行い、水40gを添加して2回目の水洗を行った。その後、分液ロートからフラスコへ移した4−メチル−2−ペンテノン樹脂溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50gを添加してからエバポレーターにセットし、4−メチル−2−ペンテノンを除去して固形分としてのポリシロキサン(A−2)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液51gを得た。
上記溶液中のポリシロキサン(A−2)の固形分濃度は14.5質量%、ポリシロキサン(A−2)のMwは4,000であった。
[合成例3〜5:ポリシロキサン(A−3)〜(A−5)]
[A]ポリシロキサンを与える各単量体を表1に示す使用量で用いた以外は、合成例1と同様の手法にて、ポリシロキサン(A−3)〜(A−5)を含む溶液を合成した。
なお、得られた各[A]ポリシロキサンを含む溶液中の[A]ポリシロキサンの固形分濃度及び[A]ポリシロキサンのMwは、表1に示す。
[合成例6:ポリシロキサン(A−6)]
シュウ酸1.28gを水12.85gに加熱溶解させて、シュウ酸水溶液を調製した。その後、(M−1)25.05g(90モル%)、(M−2)3.63g(10モル%)及び2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール57.19gを入れたフラスコに、冷却管及び上記シュウ酸水溶液を入れた滴下ロートをセットした。次いで、上記フラスコをオイルバスにて60℃に加熱した後、上記シュウ酸水溶液をゆっくり滴下し、60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレーターにセットし、残存する水及び生成したメタノールを除去して固形分としてのポリシロキサン(A−6)を含む溶液97.3gを得た。
上記溶液中のポリシロキサン(A−6)の固形分濃度は18.0質量%、ポリシロキサン(A−6)のMwは2,000であった。
<結果>
合成例1〜6において得られた樹脂溶液における単量体の使用量、固形分濃度、及び固形分の重量平均分子量(Mw)について、表1に示す。
なお、表1には、各単量体の使用量により求められる樹脂組成(理論値、単位:モル%)を併記した。
2.レジスト下層膜形成用組成物の調製
1.[A]ポリシロキサンの合成にて合成した[A]ポリシロキサンと、前記[A]ポリシロキサン以外の各成分と、を用いて、レジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[B]溶媒
(B1)3級アルコール
B1−1:4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(標準沸点:168℃)
B1−2:2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(標準沸点:137℃)
B1−3:ジヒドロリナロール(標準沸点:200℃)
B1−4:アセトンシアンヒドリン(標準沸点:167.3℃)
B1−5:2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(標準沸点:215℃)
B1−6:tert−ブタノール(標準沸点:82℃)
B1−7:tert−アミルアルコール(標準沸点:102℃)
B1−8:2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール(標準沸点:194〜197℃)
(B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物
B2−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(B3)有機溶媒
B3−1:プロピレングリコール−1−メチルエーテル
B3−2:プロピレングリコール−1−エチルエーテル
B3−3:プロピレングリコール−1−プロピルエーテル
(B4)水
[C]窒素含有化合物
[C]窒素含有化合物としては、下記式(C−1)〜(C−4)で表される化合物を用いた。
[実施例1]
[A]ポリシロキサンとして(A−1)2.06質量部、(B1)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類として(B1−1)29.37質量部、(B2)有機溶媒として(B2−1)68.52質量部、及び[C]窒素含有化合物として(C−1)0.05質量部を配合し、レジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[実施例2〜28、比較例1〜4]
配合する各成分の種類及び配合量を下記表2に示す通りに用いた以外は、実施例1と同様の手法にて、各レジスト下層膜形成用組成物を調製した。
なお、表2中の「−」は、該当する成分を配合しなかったことを示す。
3.レジスト下層膜形成用組成物の評価
調製した各レジスト下層膜形成用組成物について、下記方法に従い各種評価を行なった。
<塗布欠陥抑制性>
[塗膜形成時塗布欠陥抑制性]
コーター/デベロッパ(CLEAN TRACK ACT12、東京エレクトロン製)を使用して、調製した各レジスト下層膜形成用組成物を、シリコンウェハの表面にスピンコート法により塗布し、その後、ホットプレート上にて220℃で60秒間乾燥させることにより、膜厚30nmの各レジスト下層膜を形成した。その後、表面欠陥観察装置(KLA2800、KLAテンコール製)で塗布欠陥数を測定した。塗布欠陥数が100個以下の場合を「○」、塗布欠陥数が101個以上150個以下の場合を「△」、塗布欠陥数が150個を超えた場合を「×」と評価した。
[経時塗布欠陥抑制性]
シリコンウェハの表面に、スピンコーターを使用して、調製した各レジスト下層膜形成用組成物を回転数2,000rpm、20秒間の条件で塗布し、その後ホットプレート上にて250℃で60秒間乾燥させることにより各レジスト下層膜を形成した。形成した各レジスト下層膜について、表面欠陥観察装置(KLA−2800)で塗布欠陥数を測定し、これを初期塗布欠陥数(D0)とした。また、40℃で1週間加熱した後の各レジスト下層膜形成用組成物を用いて、上記と同様にレジスト下層膜を形成して塗布欠陥数を測定し、これを貯蔵後塗布欠陥数(D)とした。そして、初期塗布欠陥数D0と貯蔵後塗布欠陥数Dとの差(D−D0)を塗布欠陥増加数として算出し、その値が100個以下である場合を「◎」、101個以上200以下である場合を「○」、200個を超える場合を「×」と評価した。
<保存安定性>
[経時分子量変化抑制性]
調製した各レジスト下層膜形成用組成物について、GPCを用いてポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)を測定し、これを初期分子量(Mw0)とした。また、40℃で1週間加熱した後の各レジスト下層膜形成用組成物を用いて、上記と同様に分子量を測定し、これを貯蔵後分子量(Mw)とした。そして、貯蔵後分子量Mwと初期分子量Mw0との差(Mw−Mw0)を求め、初期分子量Mw0に対するその差の大きさの割合[(Mw−Mw0)/Mw0]を膜厚変化率として算出し、その値が20%以下である場合を「○」、20%を超え30%以下で有る場合を「△」、30%を超える場合を「×」と評価した。
[経時膜厚変化抑制性、経時消衰係数変化抑制性]
シリコンウェハの表面に、スピンコーターを使用して、調製した各レジスト下層膜形成用組成物を回転数2,000rpm、20秒間の条件で塗布し、その後ホットプレート上にて250℃で60秒間乾燥させることにより、各レジスト下層膜を形成した。形成した各レジスト下層膜について、膜厚及び193nmにおける消衰係数を高速分光エリプソメーター「M−2000」(J.A.Woollam社製)により測定し、これを初期膜厚(T0)及び初期消衰係数(k0)とした。また、40℃で1週間加熱した後の各レジスト下層膜形成用組成物を用いて、上記と同様に各レジスト下層膜を形成して膜厚及び消衰係数を測定し、これを貯蔵後膜厚(T)及び初期消衰係数(k)とした。そして、初期膜厚T0と貯蔵後膜厚Tとの差(T−T0)を求め、初期膜厚T0に対するその差の大きさの割合[(T−T0)/T0]を膜厚変化率として算出し、その値が5%以下である場合を「○」、5%を超え8%以下で有る場合を「△」、8%を超える場合を「×」と評価した。初期消衰係数k0と貯蔵後消衰係数kとの差(k0−k)を求め、初期消衰係数k0に対するその差の大きさの割合[(k0−k)/k0]を消衰係数変化率として算出し、その値が2%以下である場合を「○」、2%を超え3%以下で有る場合を「△」、3%を超える場合を「×」と評価した。
[経時耐酸素アッシング性]
コーター/デベロッパ(CLEAN TRACK ACT12、東京エレクトロン製)を使用して、調製した各レジスト下層膜形成用組成物を、シリコンウェハの表面にスピンコート法により塗布し、その後ホットプレート上にて220℃で60秒間乾燥させることにより、膜厚30nmの各レジスト下層膜を形成した。その後、エッチング装置(Tactras Vigus、東京エレクトロン社製)を用いて、30秒間酸素アッシング処理を行い、処理前のシリコン含有膜の膜厚と処理後のシリコン含有膜の膜厚との差を算出し、この測定結果を初期耐酸素アッシング性(R0)とした。調製した各レジスト下層膜形成用組成物を40℃で1週間保存した後、保存後の各組成物を用いて上記と同様に各レジスト下層膜の酸素アッシング処理を行い、処理前のシリコン含有膜の膜厚と処理後のシリコン含有膜の膜厚との差を算出し、この測定結果を貯蔵後耐酸素アッシング性(R)とした。そして、貯蔵後耐酸素アッシング性Rと初期耐酸素アッシング性R0との差(R−R0)を求め、初期耐酸素アッシング性R0に対するその差の大きさの割合[(R−R0)/R0]を耐酸素アッシング性変化率として算出し、その値が15%以下である場合を「○」、15%を超え30%以下で有る場合を「△」、30%を超える場合を「×」と評価した。
<結果>
実施例1〜28、比較例1〜4の各レジスト下層膜形成用組成物について、塗布欠陥抑制性(塗膜形成時塗布欠陥抑制性、経時塗布欠陥抑制性)及び保存安定性(経時分子量変化抑制性、経時消衰係数変化抑制性、経時塗布欠陥抑制性、経時耐酸素アッシング性)の各項目の評価結果を表3に示す。
実施例1〜28は、全て、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れていた。また、実施例6及び7以外の実施例については、実施例6及び7と比較して、特に保存安定性に優れていた。
これに対して、比較例1は、経時塗布欠陥抑制性及び経時分子量変化抑制性が不良であった。また、比較例2〜4は、経時膜厚変化抑制性、経時消衰係数変化抑制性及び経時耐酸素アッシング性が不良であった。
以上のことから、レジスト下層膜形成用組成物が(B1)3級アルコールを含む[B]溶媒を含有することにより、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れることが判明した。これは、3級アルコールの水酸基がシラノールの水酸基と水素結合を形成することでシラノールの縮合が抑制され、かつ、3級アルコールのかさ高い構造によってシラノールのアルコキシ化も抑制されたことによるものと考えられる。
本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物は、塗布欠陥抑制性及び保存安定性の両方に優れる。
したがって、本発明に係るレジスト下層膜形成用組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法は、パターンの微細化が進む半導体デバイスの製造プロセスに好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. [A]ポリシロキサン、及び
    [B]溶媒、
    を含有し、
    [B]溶媒が、
    (B1)3級アルコール、
    を含み、
    (B1)3級アルコールが、下記一般式(B−1)で表される化合物であり、
    (B1)3級アルコールの含有量は、[B]溶媒の合計量に対して、1質量%以上80質量%以下であり、
    [B]溶媒が、(B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物を更に含むことを特徴とするレジスト下層膜形成用組成物。

    (式(B−1)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の有機基であり、R及びRは、炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、Rは、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基である。
    、R及びRは、同一でも異なっていてもよい。)
  2. (B1)3級アルコールは、標準沸点が105.0℃以上である、請求項1に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  3. (B2)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物である、請求項1又は2に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  4. [C]窒素含有化合物を更に含有する、請求項1からのいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  5. [A]ポリシロキサンが、下記一般式(i)で表されるシラン化合物を含む化合物の加水分解縮合物である、請求項1からのいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。

    (式(i)中、Rは、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又はシアノ基である。前記アルキル基の水素原子の一部又は全部は、エポキシアルキルオキシ基、酸無水物基、又はシアノ基で置換されていてもよい。前記アリール基の水素原子の一部又は全部は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。Xは、ハロゲン原子又は−ORである。但し、Rは、1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。但し、R及びXがそれぞれ複数の場合、複数のR及びXは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  6. 多層レジストプロセスに用いられる、請求項1からのいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  7. (1)請求項1からのいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程、
    (2)レジスト組成物を用い、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、
    (3)フォトマスクを介する露光光の照射により前記レジスト膜を露光する工程、
    (4)前記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程、及び
    (5)前記レジストパターンをマスクとし、前記レジスト下層膜及び前記被加工基板を順次ドライエッチングする工程、
    を少なくとも行なうパターン形成方法。
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