JP6495841B2 - 磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置に関する。
磁気記録ヘッドを用いて、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶媒体に情報が記録される。磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置において、記録密度の向上が望まれる。
特開2010−40126号公報
本発明の実施形態は、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、磁気記録ヘッドは、磁極と、積層体と、第1非磁性層と、を含む。前記積層体は、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記磁極との間に設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、を含む。前記第1非磁性層は、前記第2磁性層と前記磁極との間に設けられ前記磁極及び前記第2磁性層と接する。前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有する。前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有する。前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短い。前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる。前記磁極は、媒体対向面を有し、前記第2方向は、前記媒体対向面に沿う。
本発明の実施形態によれば、磁気記録ヘッドは、磁極と、積層体と、第1非磁性層と、を含む。前記積層体は、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記磁極との間に設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、を含む。前記第1非磁性層は、前記第2磁性層と前記磁極との間に設けられ前記磁極及び前記第2磁性層と接する。前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有する。前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有する。前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短い。前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる。前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い。
本発明の実施形態によれば、磁気記録ヘッドは、磁極と、シールドと、積層体と、第1非磁性層と、を含む。前記積層体は、前記磁極と前記シールドとの間に設けられた第1磁性層と、前記第1磁性層と前記シールドとの間に設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、を含む。前記第1非磁性層は、前記第2磁性層と前記シールドとの間に設けられ前記シールド及び前記第2磁性層と接する。前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有する。前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有する。前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短い。前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる。前記磁極は、媒体対向面を有し、前記第2方向は、前記媒体対向面に沿う。
本発明の実施形態によれば、磁気記録ヘッドは、磁極と、シールドと、積層体と、第1非磁性層と、を含む。前記積層体は、前記磁極と前記シールドとの間に設けられた第1磁性層と、前記第1磁性層と前記シールドとの間に設けられた第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、を含む。前記第1非磁性層は、前記第2磁性層と前記シールドとの間に設けられ前記シールド及び前記第2磁性層と接する。前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有する。前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有する。前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短い。前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる。前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い。
図1(a)〜図1(c)は、第1の実施形態に係る磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。 図2(a)〜図2(d)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の特性を例示するグラフ図である。 図3(a)及び図3(b)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の特性を例示するグラフ図である。 図4(a)〜図4(e)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置における動作を例示する模式図である。 図5(a)〜図5(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図7(a)〜図7(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図8(a)〜図8(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図9(a)及び図9(b)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図10(a)〜図10(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッド及び別の磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。 図11(a)〜図11(c)は、第2の実施形態に係る磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。 図12(a)〜図12(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図13(a)〜図13(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図14(a)〜図14(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図15(a)〜図15(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図16(a)及び図16(b)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。 図17(a)〜図17(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッド及び別の磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。 第3の実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る磁気記録再生装置を例示する模式的斜視図である。 図20(a)及び図20(b)は、磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1(a)〜図1(c)は、第1の実施形態に係る磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。
図1(b)及び図1(c)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の状態(動作)を例示している。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、本実施形態に係る磁気記録ヘッド110と、磁気記録媒体80と、を含む。磁気記録ヘッド110は、磁気記録媒体80に情報を記録する。
磁気記録ヘッド110は、磁極20と、積層体10と、第1非磁性層15と、を含む。
磁極20は、磁気記録媒体80に磁界(記録磁界)を印加する。磁極20は、例えば、主磁極である。
積層体10は、第1磁性層11と、第2磁性層12と、中間層13と、を含む。第2磁性層12は、第1磁性層11と磁極20との間に設けられる。中間層13は、第1磁性層11と第2磁性層12との間に設けられる。中間層13は、非磁性である。後述するように、積層体10は、高周波磁界を発生する。高周波磁界は、磁気記録媒体80に印加される。磁極20による磁気記録媒体80への情報の記録が、高周波磁界によりアシストされる。磁気記録ヘッド110においては、例えば、高周波アシスト記録が行われる。積層体10は、例えば、スピントルク発振子(STO:Spin Torque Oscillator)として機能する。
第1非磁性層15は、第2磁性層12と磁極20との間に設けられる。第1非磁性層15は、磁極20及び第2磁性層12と接する。磁極20と第2磁性層12との間には、磁性層は設けられない。第1非磁性層15は、例えば、金属層である。この金属層は、合金を含んでも良い。第1非磁性層15は、複数の積層膜(金属膜)を含んでも良い。
この例では、シールド20sと、第2非磁性層16と、がさらに設けられている。磁極20とシールド20sとの間に積層体10が配置される。磁極20と積層体10との間に第1非磁性層15が配置される。シールド20sと積層体10との間に、第2非磁性層16が設けられる。この例では、第1磁性層11とシールド20sとの間に、第2非磁性層16が配置される。
第2非磁性層16は、例えば、金属層である。この金属層は、合金を含んでも良い。第2非磁性層16は、複数の積層膜(金属膜)を含んでも良い。
磁気記録ヘッド110は、磁気記録媒体80に対向する。磁気記録ヘッド110の磁極20は、媒体対向面51(ABS:Air Bearing Surface)を有する。磁気記録媒体80は、媒体対向面51に対して、相対的に移動する。磁気記録媒体80の媒体移動方向85は、媒体対向面51に対して実質的に平行である。磁気記録媒体80の移動に伴って磁気記録媒体80の異なる位置のそれぞれに、磁極20から記録磁界が印加される。記録磁界により、磁気記録媒体80の磁化84の向きが変更される。
磁気記録媒体80は、例えば、垂直磁化膜である。磁化84が上向きの状態が、例えば、「1」及び「0」の一方の情報に対応する。磁化84が下向きの状態が、例えば、「1」及び「0」の他方の情報に対応する。
シールド20sは、例えば、トレーリングシールドである。例えば、磁気記録媒体80の1つの位置は、磁極20に対向した後に、シールド20sに対向する。
磁気記録ヘッド110には、コイル25が設けられる。コイル25は、磁極20から磁界を発生させる。例えば、コイル25に流れる電流の方向に応じて、磁極20で生じる磁界(例えば記録磁界)の方向が変化する。コイル25に流れる電流の方向は、例えば、記録する情報に対応する。
この例では、制御部55がさらに設けられている。制御部55は、磁気記録再生装置150に含まれる。制御部55は、磁気記録ヘッド110に付属されても良い。
制御部55は、コイル25に電気的に接続される。例えば、制御部55からコイル25に電流が供給される。電流の方向が、制御部55により制御される。
制御部55は、例えば、第1非磁性層15及び第2非磁性層16と電気的に接続される。後述するように、積層体10に電流が流れる。この電流は、例えば、制御部55により供給される。第1非磁性層15及び第2非磁性層16は、例えば、電極として機能する。制御部55と第1非磁性層15との間の電気的接続は、磁極20を介して行われても良い。制御部55と第2非磁性層16との間の電気的接続は、シールド20sを介して行われても良い。
磁気記録媒体80から磁気記録ヘッド110に向かう方向をZ方向とする。Z方向に対して垂直な1つの方向をX方向とする。Z方向及びX方向に対して垂直な方向をY方向とする。Z方向は、ハイト方向である。X方向は、ダウントラック方向に沿う。Y方向は、トラック幅方向に沿う。
磁気記録ヘッド110において、第2磁性層12から第1磁性層11に向かう方向を第1方向D1とする。第1磁性層11から第2磁性層12に向かう方向を第1反対方向Dr1とする。第1反対方向Dr1は、第1方向D1に対して反平行である。第1方向D1及び第1反対方向Dr1は、例えば、X方向に沿う。第1方向D1及び第1反対方向Dr1は、積層体10の積層方向に沿う。この例では、X方向は、積層体10の積層方向に沿う。
第1磁性層11は、第1方向D1に沿った第1厚さt1を有する。第2磁性層12は、第1方向D1に沿った第2厚さt2を有する。中間層13は、第1方向D1に沿った第3厚さt3を有する。例えば、積層体10の厚さは、例えば、第1厚さt1、第2厚さt2及び第3厚さt3の合計に依存する。
例えば、媒体対向面51において、磁極20とシールド20sとの間の距離(第1方向D1に沿った距離)をギャップ長g20とする。ギャップ長g20を小さくすることで、記録密度が向上できる。積層体10の厚さを薄くすることで、ギャップ長g20を小さくできる。
実施形態においては、第1磁性層11の第1厚さt1は、比較的薄く設定される。これにより、積層体10の厚さが薄くでき、ギャップ長g20を小さくできる。
磁性膜において、磁気膜厚が定義される。磁気膜厚は、磁性膜の厚さtと、磁性膜の飽和磁束密度Bsと、の積である。
実施形態において、第2磁性層12の磁気膜厚は、第1磁性層11の磁気膜厚よりも大きい。第1磁性層11は、第1方向D1に沿った第1厚さt1と、第1飽和磁束密度Bs1と、を有する。第2磁性層12は、第1方向D1に沿った第2厚さt2と、第2飽和磁束密度Bs2と、を有する。実施形態においては、第2厚さt2と第2飽和磁束密度Bs2との第2積(t2・Bs2)は、第1厚さt1と第1飽和磁束密度Bs1との第1積(t1・Bs1)よりも大きい。例えば、第2厚さt2は、第1厚さt1よりも大きくても良い。第2厚さt2は、第1厚さt1の2倍以上でも良い。
図1(a)に示すように、実施形態においては、第1磁性層11の幅は、第2磁性層12の幅よりも狭い。第1方向D1に対して垂直な1つの方向を第2方向D2とする。この例では、第2方向D2は、Z方向に沿う。第2方向D2における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。この例では、第1長さL1は、第1磁性層11のZ方向の長さLz1である。第2長さL2は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2である。
第1長さL1は、例えば、第1磁性層11の厚さ方向(第1方向D1)の中心の位置における、第2方向D2における第1磁性層11の長さでも良い。第1長さL1は、例えば、第2方向D2における第1磁性層11の長さの最大値でも良い。
第2長さL2は、例えば、第2磁性層12の厚さ方向(第1方向D1)の中心の位置における、第2方向D2における第2磁性層12の長さでも良い。第2長さL2は、例えば、第2方向D2における第2磁性層12の長さの最小値でも良い。
図1(a)に示すように、例えば、第1長さL1が、第1方向D1に沿って変化しても良い。例えば、第2長さL2が、第1方向D1に沿って変化しても良い。このような場合において、例えば、第2方向D2における第1磁性層11の長さの最大値が、第2方向D2における第2磁性層12の長さの最小値よりも小さい。
例えば、第2長さL2は、第1長さL1の1.05倍以上である。
さらに、実施形態においては、積層体10に流れる電流を特殊な条件とする。すなわち、実施形態においては、第2磁性層12から第1磁性層11に向かって電流が流れる。以下、実施形態に係る動作について、説明する。
図1(b)は、第1動作OP1を例示している。第1動作OP1は、磁気記録ヘッド110における第1状態に対応する。第1動作OP1において、コイル25に第1コイル電流C1が流れる。磁極20とシールド20sとの間の領域において、第1コイル電流C1の方向は、例えば、Y方向に対して逆(反平行)である。
第1動作OP1(第1状態)において、磁極20から生じる第1磁極磁界Hg1は、第1方向D1に沿う成分を有する。このとき、積層体10に、第1方向D1の電流Jc1が流れる。このとき、電子流Je1が流される。電子流Je1の方向は、電流Jc1の向きと逆である。この電流Jc1は、積層体10が発振するしきい値電流以上である。このとき、積層体10において、高周波磁界Hacが発生する。高周波磁界Hacは、磁気記録媒体80に印加される。高周波磁界Hacにより、磁気記録媒体80の磁化84が反転し易くなる。
第1動作OP1において、磁極20から第1記録磁界Hr1が生じる。第1記録磁界Hr1は、第1コイル電流C1に基づく。第1記録磁界Hr1が、磁気記録媒体80に印加される。磁気記録媒体80の磁化84は、第1記録磁界Hr1の方向に沿う。例えば、磁化84が反転する。例えば、高周波アシスト記録が行われる。これにより、第1情報(例えば「1」及び「0」の一方)の記録が行われる。
図1(c)は、第2動作OP2を例示している。第2動作OP2は、磁気記録ヘッド110における第2状態に対応する。第2動作OP2において、コイル25に第2コイル電流C2が流れる。磁極20とシールド20sとの間の領域において、第2コイル電流C2の方向は、例えば、Y方向である。
第2動作OP2(第2状態)において、磁極20から生じる第2磁極磁界Hg2は、第1反対方向Dr1(第1方向D1の逆、反平行)に沿う成分を有する。このときも、積層体10に、第1方向D1の電流Jc1が流される。この電流Jc1は、積層体10が発振するしきい値電流以上である。このとき、積層体10において、高周波磁界Hacが発生する。高周波磁界Hacは、磁気記録媒体80に印加される。高周波磁界Hacにより、磁気記録媒体80の磁化84が反転し易くなる。
第2動作OP2において、磁極20から第2記録磁界Hr2が生じる。第2記録磁界Hr2は、第2コイル電流C2に基づく。第2記録磁界Hr2が、磁気記録媒体80に印加される。磁気記録媒体80の磁化84は、第2記録磁界Hr2の方向に沿う。例えば、磁化84が反転する。例えば、高周波アシスト記録が行われる。これにより、第2情報(例えば「1」及び「0」の他方)の記録が行われる。
上記のように、実施形態においては、第1磁性層11の第1厚さt1が薄く設定される。さらに、積層体10には、第2磁性層12から第1磁性層11に向かって電流(電流Jc1)が流れる。これにより、積層体10から高周波磁界Hacが発生することがわかった。
実施形態においては、薄い第1磁性層11により、ギャップ長g20が小さい。そして、この構成において、上記の方向の電流を積層体10に流すことで、積層体10から高周波磁界Hacが生じる。この高周波磁界Hacにより、例えば、高周波アシスト記録が実施される。ギャップ長g20が小さくても、高周波アシスト記録が可能である。
実施形態によれば、小さいギャップ長g20及び高周波磁界Hacにより、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供できる。
さらに、既に説明したように、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は、第2磁性層12の幅(第2長さL2)よりも小さい。後述するように、これにより、小さい電流で発振が得られる。低電流駆動が可能になる。これにより、積層体10を小さくしても適正な動作が得られる。これにより、さらに記録密度が向上できる。実施形態によれば、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供できる。
実施形態における積層体10の動作の例について説明する。
図1(a)は、例えば、コイル25に電流が供給されていないときの状態(初期状態)に対応する。この状態において、第2磁性層12の磁化12mの向きは、Z方向である。第2磁性層12は、例えば、面内磁化膜である。このとき、第1磁性層11の磁化11mの向きは、−Z方向(Z方向と逆(反平行)方向)である。第1磁性層11は、例えば、面内磁化膜である。第1磁性層11の磁化11mの向きは、変化し易い。これにより、第1状態及び第2状態が生じる。
図1(b)に例示した第1状態(第1動作OP1)において、第1反対方向Dr1の電子流Je1により、第2磁性層12と中間層13との界面において、スピンが反射する。反射したスピンは、第1磁性層11に進む。第2磁性層12から第1磁性層11に向けて、反射のスピントルクが注入される。第1磁性層11の磁化11mは、第1磁極磁界Hg1の方向とは逆になる。第1反対方向Dr1の電子流Je1により、第1磁性層11から第2磁性層12に向けて、スピンが注入される。第2磁性層12において、磁化12mが回転する。これにより、高周波磁界Hacが生じる。
図1(c)に例示した第2状態(第2動作OP2)において、第1反対方向Dr1の電子流Je1により、第2磁性層12と中間層13との界面において、スピンが反射する。反射したスピンは、第1磁性層11に進む。第2磁性層12から第1磁性層11に向けて、反射のスピントルクが注入される。第1磁性層11の磁化11mは、第2磁極磁界Hg2の方向とは逆になる。第1反対方向Dr1の電子流Je1により、第1磁性層11から第2磁性層12に向けて、スピンが注入される。第2磁性層12において、磁化12mが回転する。これにより、高周波磁界Hacが生じる。
第1磁性層11は、例えば、スピン注入層として機能する。第2磁性層12は、例えば、磁界発生層として機能する。
実施形態においては、第2磁性層12から第1磁性層11に向かって電流を流す。これにより、第1磁性層11を薄くしても、良好な発振特性が得られることが分かった。
以下、実施形態の特性の例について、参考例とともに説明する。
まず、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が、第2磁性層12の幅(第2長さL2)と同じ場合について説明する。磁気記録ヘッドの特性(磁気記録再生装置の特性)のシミュレーション結果の例について説明する。シミュレーションのモデルは、以下である。
磁気記録ヘッド110の構成において、第1磁性層11及び第2磁性層12のそれぞれにおいて、Z方向の長さは35nmであり、Y方向の長さは35nmである。すなわち、第1長さL1は、第2長さL2と同じである。
第1磁性層11のX方向の厚さ(第1厚さt1)は、2nmまたは6nmである。第1磁性層11の飽和磁束密度Bs(第1飽和磁束密度Bs1)は、1.2T(テスラ)である。第1磁性層11の異方性磁界Hkは、2kOe(キロエルステッド)、10KOeまたは18kOeである。第1磁性層11における交換スティフネス定数は、1.4×10−6erg/cm(エルグ/センチメートル)である。
第2磁性層12のX方向の厚さ(第2厚さt2)は、10nmである。第2磁性層12の飽和磁束密度Bs(第2飽和磁束密度Bs2)は、2.2Tである。第2磁性層12の異方性磁界Hk(垂直磁気異方性磁界)は、−4kOeである。第2磁性層12における交換スティフネス定数は、2×10−6erg/cmである。
第1磁性層11と第2磁性層12との間の距離(中間層13の第3厚さt3)は、2nmである。中間層13において、交換結合係数は、0である。
シミュレーションにおいて、積層体10に加わる磁界(ギャップ磁界Hgap)の向きは、略第1方向D1である。
シミュレーションにおいては、電流(電流Jc1)の向きが変更される。すなわち、電流Jc1の向きが第1方向D1である場合と、第1反対方向Dr1である場合と、の2つの場合についてシミュレーションが行われる。電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1である場合が、従来の一般的なSTOにおける電流方向に対応する。電流Jc1の向きが第1方向D1である場合は、従来は用いられていない特殊な構成に対応する。
図2(a)〜図2(d)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の特性を例示するグラフ図である。
図2(a)及び図2(b)に示す磁気記録ヘッド118a及び118bにおいては、電流Jc1の向きは、第1方向D1である。図2(c)及び図2(d)に示す磁気記録ヘッド119a及び119bにおいては、電流Jc1の向きは、第1反対方向Dr1である。磁気記録ヘッド118a及び119aにおいては、第2厚さt2は、2nmである。磁気記録ヘッド118b及び119bにおいては、第2厚さt2は、6nmである。これらの図において、横軸は、電流密度J(A/cm)である。縦軸は、積層体10で発生する高周波磁界Hacの強度Int(単位Oe)である。図2(a)及び図2(b)においては、第1磁性層11の異方性磁界Hkが2kOeの場合と、18kOeの場合と、が示されている。図2(c)及び図2(d)においては、第1磁性層11の異方性磁界Hkが10kOeの場合と、18kOeの場合と、が示されている。
図2(d)に示すように、従来の電流方向(電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1)で、第1磁性層11が厚い場合(第1厚さt1=6nm)、第1磁性層11の異方性磁界Hkが10kOe及び18kOeの両方の場合において、高周波磁界Hacの強度Intは高く、安定した発振が得られる。
図2(c)に示すように、従来の電流方向(電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1)で、第1磁性層11が薄い場合(第1厚さt1=2nm)、第1磁性層11の異方性磁界Hkが18kOeの場合は、ある電流密度Jの範囲で、高周波磁界Hacの強度Intは高い。しかしながら、第1磁性層11が過度に薄いこの条件では、高い電流密度Jでは発振が得られなくなる。一方、第1磁性層11の異方性磁界Hkが10kOeの場合は、高周波磁界Hacの強度Intは非常に低い。このように、従来の電流方向の場合は、第2磁性層12を薄くすると、第1磁性層11の異方性磁界Hkに制約が生じる。すなわち、異方性磁界Hkが大きい材料を用いないと、適正な発振が得られない。第1磁性層11の材料の選択範囲が狭まる。換言すると、従来の電流方向においては、第1磁性層11として実用的な材料を用いると、第2磁性層12の厚さを薄くすることが困難である。
このように、従来の電流方向(電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1)の構成においては、第1磁性層11の異方性磁界Hkが大きい時に、発振しやすい。
図2(b)に示すように、実施形態の電流方向(電流Jc1の向きが第1方向D1)で、第1磁性層11が厚い場合(第1厚さt1=6nm)、第1磁性層11の異方性磁界Hkが18kOeの場合、電流密度Jがある程度高い場合に、高周波磁界Hacの強度Intが高い。第1磁性層11の異方性磁界Hkが2kOeの場合は、電流密度の広い範囲で高い強度Intが得られる。例えば、第1磁性層11の異方性磁界Hkが小さい方が、良好な発振が得られやすい。
図2(a)に示すように、実施形態の電流方向(電流Jc1の向きが第1方向D1)で、第1磁性層11が薄い場合(第1厚さt1=2nm)、第1磁性層11の異方性磁界Hkが18kOeの場合は高周波磁界Hacの強度Intは低く、実質的に発振しない。しかしながら、第1磁性層11の異方性磁界Hkが2kOeの場合、電流密度の広い範囲で高い強度Intが得られる。
このように、実施形態の電流方向(電流Jc1の向きが第1方向D1)の構成においては、第1磁性層11の異方性磁界Hkが小さい方が発振しやすい。実施形態の電流方向における挙動は、従来の実施形態の電流方向における挙動とは逆である。実施形態の電流方向を用いることで、第1磁性層11が薄くても良好な発振が得られる。そして、第1磁性層11として、異方性磁界Hkが小さい材料を用いることができる。材料の選択範囲が広がり、実用的な材料に基づく磁気記録ヘッドが得られる。
上記のシミュレーションの例では、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が、第2磁性層12の幅(第2長さL2)と同じである。第1磁性層11の幅(第1長さL1)が、第2磁性層12の幅(第2長さL2)よりも小さい場合の特性について説明する。
図3(a)及び図3(b)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の特性を例示するグラフ図である。
図3(a)は、電流Jc1の向きが第1方向D1の向きの場合の特性を示している。図3(a)においては、図2(a)に例示した磁気記録ヘッド118aの特性に加えて、実施形態に係る磁気記録ヘッド110の特性が示されている。既に説明したように、磁気記録ヘッド118aにおいては、第1磁性層11及び第2磁性層12のそれぞれにおいて、Z方向の長さは35nmであり、Y方向の長さは35nmである(L2=L1)。一方、磁気記録ヘッド110においては、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は28nmであり、第2磁性層12の幅(第2長さL2)は46nmである。すなわち、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が、第2磁性層12の幅(第2長さL2)よりも小さい(L2>L1)。
図3(a)には、さらに、参考例の磁気記録ヘッド118eの特性が示されている。磁気記録ヘッド118eにおいては、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は42nmであり、第2磁性層12の幅(第2長さL2)は24nmである。すなわち、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は、第2磁性層12の幅(第2長さL2)よりも大きい(L2<L1)。磁気記録ヘッド118a、110及び118eにおいて、第1磁性層11の異方性磁界Hkは、2kOeである。
図3(b)は、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1の場合の特性を示している。図3(b)においては、図2(d)に例示した磁気記録ヘッド119bの特性に加えて、参考例の磁気記録ヘッド119及び119eの特性が示されている。既に説明したように、磁気記録ヘッド119bにおいては、第1磁性層11及び第2磁性層12のそれぞれにおいて、Z方向の長さは35nmであり、Y方向の長さは35nmである(L2=L1)。磁気記録ヘッド119においては、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は28nmであり、第2磁性層12の幅(第2長さL2)は46nmである(L2>L1)。磁気記録ヘッド119eにおいては、第1磁性層11の幅(第1長さL1)は42nmであり、第2磁性層12の幅(第2長さL2)は24nmである(L2<L1)。磁気記録ヘッド119b、119及び119eにおいて、第1磁性層11の異方性磁界Hkは、18kOeである。
これらの図において、横軸は電流密度Jであり、縦軸は、高周波磁界Hacの強度Intである。
図3(a)に示すように、実施形態に係る電流方向(電流Jc1の向きが第1方向D1)において、磁気記録ヘッド110(L2>L1)における高周波磁界Hac強度Intは、磁気記録ヘッド118a(L2=L1)におけるそれよりも高い。そして、高周波磁界Hacの強度Intが高くなる電流密度Jは、磁気記録ヘッド110において、磁気記録ヘッド118aよりも低い。すなわち、磁気記録ヘッド110においては、低電流駆動で高い強度Intが得られる。一方、磁気記録ヘッド118e(L2<L1)においては、発振に必要な電流密度Jが高くなり、得られる高周波磁界Hacの強度Intは、磁気記録ヘッド118aに比べて低くなる。
一方、図3(b)に示すように、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1においては、磁気記録ヘッド119(L2>L1)における高周波磁界Hacの強度Intは、磁気記録ヘッド119b(L2=L1)におけるそれよりも低い。そして、高周波磁界Hacの強度Intが高くなる電流密度Jは、磁気記録ヘッド119において、磁気記録ヘッド118bよりも高い。磁気記録ヘッド119e(L2<L1)においては、発振に必要な電流密度Jが高くなり、得られる高周波磁界Hacの強度Intは、磁気記録ヘッド119bに比べ小さい。
このように、電流Jc1の向きが第1方向D1である場合には、「L2>L1」の条件により、「L2=L1」の条件に比べて、低電流駆動で、高周波磁界Hacの高い強度Intが得られる。電流Jc1の向きが第1方向D1である場合において「L2<L1」とすると、駆動電流は大きくなり高周波磁界Hacの強度Intも弱まる。これに対して、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1である場合には、「L2>L1」とすると、「L2=L1」の条件に比べて、著しく駆動電流が大きくなり、高周波磁界Hacの強度Intも低くなる。この特性は、「L2<L1」の場合よりも悪い。
このように、電流Jc1の向きが第1方向D1である場合において第1長さL1が第2長さL2よりも短いと、特性が向上する。これに対して、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1である場合には、第1長さL1が第2長さL2よりも短いと特性が劣化する。すなわち、電流Jc1の向きが第1方向D1である場合における挙動は、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1である場合の挙動とは異なり、逆である。
第1磁性層11の幅(第1長さL1)が、第2磁性層12の幅(第2長さL2)よりも小さくすることで、高周波磁界Hacの高い強度Intが得られ、低電流駆動が可能になる特性は、実施形態に係る電流方向(電流Jc1の向きが第1方向D1)において特別に得られる。
図3(a)及び図3(b)に例示した特性は、以下のように考察できる。
電流Jc1の向きが第1方向D1である場合(図3(a)参照)、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が小さい場合に、少ない電流密度Jで、第1磁性層11の磁化はギャップ磁界Hgapに対して逆向きになり易いと考えられる。逆向きの磁化状態となる際に、第1磁性層11は、第2磁性層12からのスピントルクを受け取る。第1磁性層11の体積が小さいと、ギャップ磁界Hgapに対して反転しやすくなると考えられる。逆に、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が大きい場合には、反転のための電流密度Jが増える。このため、発振のための電流密度は、高くなると考えられる。
図3(a)に示すように、第1磁性層の幅(第1長さL1)が小さいときに(相対的に第2磁性層12の体積が大きいときに)、高周波磁界Hacの強度Intが高くなる。この結果から、実施形態(L2>L1)における高周波磁界Hacの強度Intにおいて、飽和磁化の大きな第2磁性層12の影響が大きく、飽和磁化の小さい第1磁性層11の体積減少分による効果が小さい、と考えられる。
一方、電流Jc1の向きが第1反対方向Dr1の場合(図3(b)参照)の動作においては、第1磁性層11(すなわちスピン注入層)の磁化は、第2磁性層12(すなわち発振層)の磁化と平行に向く。さらに、発振層がもたらすスピントルクに抗って、これらの磁化が同一方向を向く。このため、図2(c)及び図2(d)に例示したように、スピン注入層の異方性磁界Hkを高くすることで、初めて発振が得られる。
このような動作において、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が大きい場合には、第1磁性層11の磁化は第2磁性層からのスピントルクに抗うことができる。しかしながら、逆に、第1磁性層11の幅が小さい場合には、第1磁性層11の磁化が第2磁性層12の磁化と同一方向の状態を保つことが困難となる。
このような動作において、第1磁性層11の幅が大きい場合には、十分にスピントルクに抗って発振を得ることができる。しかしながら、磁気膜厚の大きい第2磁性層12の体積が減るため、高周波磁界Hacの強度Intが低下する。一方、第1磁性層11の幅が小さい場合(結果として第2磁性層の体積が相対的に増加)において、高周波磁界Hacの強度Intが高くなることが期待される。しかしながら、図3(b)に示した通り、第1磁性層11の幅(第1長さL1)が小さいと高周波磁界Hacの強度Intは低い。
第1磁性層11の厚さが狭ギャップのために薄く設計されており、かつ、第1磁性層11の幅が小さいため、第1磁性層11の体積が小さくなる。このため、第1磁性層11の磁化が第2磁性層12からのスピントルクに抗うことができずに、磁化の平行状態を保てなくなる。その結果、適正な発振が得られないと考えられる。ギャップ長g20が大きい場合には、スピン注入層の厚さを十分に大きく取れるので、スピントルクに抗う厚さを確保できる。これにより、この問題が回避できると考えられる。しかしながら、ギャップ長g20を狭くする場合には、厚さを低減できない。
図4(a)〜図4(e)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置における動作を例示する模式図である。
図4(a)は、積層体10に電流が流れていない状態を例示している。この例では、第1磁性層11の磁化11m及び第2磁性層12の磁化12mは、第1反対方向Dr1に沿っている(上向き)。
図4(b)に示すように、第1反対方向Dr1の電流Jc1が流れる場合(従来の場合)は、反射のスピントルクSTrの作用により、第2磁性層12において、発振が生じると考えられる。このとき、第1磁性層11の磁化11mの向きは、図4(a)の状態と同じ(上向き)である。
図4(c)に示すように、第1方向D1の電流Jc1が流れる最初の段階では、第2磁性層12の磁化12mから、反射のスピントルクSTrが第1磁性層11の磁化11mに作用する。そのため、第1磁性層11の磁化11mに揺らぎが生じる。
図4(c)の状態よりもスピントルクが強まると(電流が少し大きくなると)、図4(d)に示す状態となる。図4(d)に示すように、第1磁性層11の磁化11mは、図4(a)の状態から反転する(下向き)。
この後、図4(e)に示すように、透過のスピントルクSTtが、第2磁性層12の磁化12mに作用する。第1磁性層11の磁化11mは、下向きの状態で回転する。一方、第2磁性層12の磁化12mは、上向きの状態で回転する。十分に大きなスピントルクが与えられるようになると、第2磁性層12の磁化12mは、回転軸に対して90度の方向を向く。このときに、第2磁性層12は、最大の高周波磁界強度を発する。これにより、高い強度の高周波磁界が得られる。例えば、電流Jc1が流れるときの第1磁性層11の磁化11mは、電流Jc1が流れないときの第1磁性層11の磁化11mの成分と逆向きの成分を有する。
実施形態において、磁極20は、例えば、FeCo合金、または、FeCoNi合金などを含む。
シールド20sは、例えば、FeCo合金またはFeCoNi合金などを含む。
第1磁性層11及び第2磁性層12の少なくともいずれかは、例えば、FeCo合金、ホイスラー合金、[Fe/Co]人工格子、[FeCoNi/Ni]人工格子、及び、[Co/Pt]人工格子の少なくともいずれかを含む。第1磁性層11及び第2磁性層12の少なくともいずれかは、FeCo合金膜、ホイスラー合金膜、[Fe/Co]人工格子膜、[FeCoNi/Ni]人工格子膜、及び、[Co/Pt]人工格子膜の少なくとも2つを含む積層膜を含んでも良い。
中間層13は、例えば、Cu及びAgの少なくともいずれかを含む。中間層13は、例えば、Cuを含む合金、及び、Agを含む合金の少なくともいずれかを含んでも良い。中間層13は、例えば、Cu膜、Ag膜、Cuを含む合金膜、及び、Agを含む合金膜の少なくとも2つを含む積層膜を含んでも良い。中間層13は、例えば、MgO(酸化マグネシウム)などの酸化物を含んでも良い。中間層13は、例えば、マグネシウム、アルミニウム及びチタンの少なくともいずれかの酸化物を含んでも良い。
第1非磁性層15及び第2非磁性層16の少なくともいずれかは、例えば、Ta、Cu、Pt及びPdの少なくともいずれかを含む。第1非磁性層15及び第2磁性層12の少なくともいずれかは、それらのいずれかを含む合金を含んでも良い。第1非磁性層15及び第2非磁性層16の少なくともいずれかは、それらの膜の少なくとも2つを含む積層膜を含んでも良い。
磁気記録媒体80は、例えば、CoCrPt−SiOグラニュラ膜を含む。
図1(b)に示すように、第1状態において、第1方向D1に沿う成分を有する第1磁極磁界Hg1が磁極20から発生する。図1(c)に示すように、第2状態において、第1磁性層11から第2磁性層12に向かう第1反対方向Dr1に沿う成分を有する第2磁極磁界Hg2が磁極20から生じる。第1状態において、第1磁性層11の磁化11mは、第1反対方向Dr1の成分を有する。第2状態において、第1磁性層11の磁化11mは、第1方向D1の成分を有する。このような第1状態及び第2状態において、積層体10は、高周波磁界Hacを発生する。高周波磁界Hacの周波数は、例えば、5ギガヘルツ以上25ギガヘルツ以下である。
図1(b)に示すように、例えば、第1状態においてコイル25に第1コイル電流C1が供給されて磁極20から、第1磁極磁界Hg1が発生する。図1(c)に示すように、第2状態においてコイル25に第2コイル電流C2が供給されて、磁極20から第2磁極磁界Hg2が発生する。制御部55は、第1状態においてコイル25に第1コイル電流C1を供給し、積層体10に電流Jc1を供給する。制御部55は、第2状態においてコイル25に第2コイル電流Cを供給し、積層体10に電流Jc1を供給する。
図1(a)に例示した磁気記録ヘッド110においては、第2方向D2は、Z軸方向に沿っている。すなわち、第2方向D2は、磁極20の媒体対向面51と交差する。
図1(a)に示した例においては、積層体10の側面がテーパ状に傾斜している。積層体の側面の位置が連続して変化している。例えば、第1磁性層11は、第2方向D2と交差する第1側面11sfを有し、第2磁性層12は、第2方向D2と交差する第2側面12sfを有している(図1(a)参照)。例えば、第2側面12sfは、第1側面11sfが含まれる平面内にある。
図1(a)に示した例においては、第1磁性層11の第1側面11sfは、第1方向D1に対して傾斜している。そして、第2磁性層12の第2側面12sfも、第1方向D1に対して傾斜している。
実施形態において、積層体の形状は、種々の変形が可能である。以下、積層体の形状の例について説明する。
図5(a)〜図5(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図5(a)〜図5(c)に示すように、磁気記録ヘッド110a〜110cにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1(第1長さL1)は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2(第2長さL2)よりも短い。第2方向D2は、媒体対向面51と交差する。
磁気記録ヘッド110aにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
磁気記録ヘッド110bにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つ(媒体対向面51の側の側面)は、第1方向D1に沿っている。
磁気記録ヘッド110cにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つ(媒体対向面51とは反対側の側面)は、第1方向D1に沿っている。
図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図6(a)〜図6(c)に示すように、磁気記録ヘッド110d〜110fにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1(第1長さL1)は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2(第2長さL2)よりも短い。これらの磁気記録ヘッド110d〜110fにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。
図7(a)〜図7(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図7(a)〜図7(c)に示すように、磁気記録ヘッド110g〜110iにおいては、第1磁性層11のY方向の長さLy1(第1長さL1)は、第2磁性層12のY方向の長さLy2(第2長さL2)よりも短い。第2方向D2は、媒体対向面51に沿っている。
磁気記録ヘッド110gにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
磁気記録ヘッド110h及び110iにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つは、第1方向D1に沿っている。
図8(a)〜図8(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図8(a)〜図8(c)に示すように、磁気記録ヘッド110j〜110lにおいては、第1磁性層11のY方向の長さLy1(第1長さL1)は、第2磁性層12のY方向の長さLy2(第2長さL2)よりも短い。これらの磁気記録ヘッド110j〜110lにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。
図9(a)及び図9(b)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、磁気記録ヘッド110m及び110nにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2よりも短い。さらに、第1磁性層11のY方向の長さLy1は、第2磁性層12のY方向の長さLy2よりも短い。
例えば、第1方向D1に対して垂直で、第2方向D2と交差する方向を第3方向D3とする。磁気記録ヘッド110m及び110nにおいては、第2方向D2における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。さらに、第3方向D3における第1磁性層11の長さ(第3長さL3)は、第3方向D3における第2磁性層12の長さ(第4長さL4)よりも短い。例えば、第2方向D2は、媒体対向面51と交差する。第3方向D3は、媒体対向面51に沿っている。
磁気記録ヘッド110mにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。第3長さL3は、第4長さL4と不連続に変化する。
磁気記録ヘッド110nにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
図10(a)〜図10(c)は、第1の実施形態に係る別の磁気記録ヘッド及び別の磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。
図10(b)及び図10(c)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の状態(動作)を例示している。
図10(a)に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生装置150Aは、本実施形態に係る磁気記録ヘッド110Aと、磁気記録媒体80と、を含む。本実施形態においては、第1磁性層11及び第2磁性層12の積層方向が、媒体対向面51に対して傾斜している。これ以外は、磁気記録ヘッド110と同様である。
磁気記録ヘッド110A及び磁気記録再生装置150Aにおいても、第2厚さt2と第2飽和磁束密度との第2積は、第1厚さt1と第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。例えば、第1厚さt1は、第2厚さt2よりも薄い。さらに、第2方向D2(第1方向D1に対して垂直な1つの方向)における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。
そして、図1(b)及び図1(c)に示すように、第2磁性層12から第1磁性層11に向かって電流(電流Jc1)が流れる。磁気記録ヘッド110A及び磁気記録再生装置150Aにおいても、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供できる。低電流駆動が可能になる。
(第2の実施形態)
図11(a)〜図11(c)は、第2の実施形態に係る磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。
図11(b)及び図11(c)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の状態(動作)を例示している。
図11(a)に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生装置151は、本実施形態に係る磁気記録ヘッド111と、磁気記録媒体80と、を含む。本実施形態においては、第1磁性層11及び第2磁性層12の配置が、磁気記録ヘッド110における配置とは異なる。以下の磁気記録ヘッド111の説明において、磁気記録ヘッド110と同様の部分は、適宜省略される。
磁気記録ヘッド111は、磁極20と、シールド20sと、積層体10と、第1非磁性層15と、を含む。シールド20sは、例えば、トレーリングシールドである。積層体10は、第1磁性層11、第2磁性層12及び中間層13を含む。第1磁性層11は、磁極20とシールド20sとの間に設けられる。第2磁性層12は、第1磁性層11とシールド20sとの間に設けられる。中間層13は、第1磁性層11と第2磁性層12との間に設けられ、非磁性である。
第1非磁性層15は、第2磁性層12とシールド20sとの間に設けられる。第1非磁性層15は、シールド20s及び第2磁性層12と接する。
第2非磁性層16は、第1磁性層11と磁極20との間に設けられる。
第2磁性層12から第1磁性層11に向かう方向を第1方向D1とする。第1方向D1は、X方向とは逆である。第1磁性層11から第2磁性層12に向かう方向を第1反対方向Dr1とする。第1反対方向Dr1は、X方向と同じである。
この例においても、第1磁性層11は、第1方向D1に沿った第1厚さt1と、第1飽和磁束密度Bs1と、を有する。第2磁性層12は、第1方向D1に沿った第2厚さt2と、第2飽和磁束密度Bs2と、を有する。この例でも、第2厚さt2と第2飽和磁束密度Bs2との第2積は、第1厚さt1と第1飽和磁束密度Bs1との第1積よりも大きい。
さらに、第2方向D2(第1方向D1に対して垂直な1つの方向)における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。この例では、第2方向D2は、Z方向に対応する。第2方向D2は、媒体対向面51と交差する。
図11(b)は、第1動作OP1(第1状態)に対応する。第1状態において、磁極20から生じる第1磁極磁界Hg1は、第1反対方向Dr1に沿う成分を有する。このとき、積層体10に第1方向D1の電流Jc1が流れる。このとき、電子流Je1の向きは、電流Jc1の向きと逆である。
図11(c)は、第2動作OP2(第2状態)に対応する。第2状態において、磁極20から生じる第2磁極磁界Hg2は、第1方向D1に沿う成分を有する。このときも、積層体10に第1方向D1の電流Jc1が流れる。
このような動作により、第1磁性層11を薄くしても、良好な高周波磁界Hacが得られる。これにより、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供できる。
本実施形態において、コイル25が設けられても良い。第1状態においてコイル25に第1コイル電流C1が供給されて磁極20から、第1磁極磁界Hg1が発生する。第2状態においてコイル25に第2コイル電流C2が供給されて、磁極20から第2磁極磁界Hg2が発生する。
本実施形態にいて、制御部55をさらに設けられても良い。制御部55は、第1状態においてコイル25に第1コイル電流C1を供給し、積層体10に電流Jc1を供給する。制御部55は、第2状態においてコイル25に第2コイル電流Cを供給し、積層体10に電流Jc1を供給する。
図11(a)に示した例においては、第1磁性層11の第1側面11sfは、第1方向D1に対して傾斜している。そして、第2磁性層12の第2側面12sfも、第1方向D1に対して傾斜している。
実施形態において、積層体の形状は、種々の変形が可能である。以下、積層体の形状の例について説明する。
図12(a)〜図12(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図12(a)〜図12(c)に示すように、磁気記録ヘッド111a〜111cにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1(第1長さL1)は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2(第2長さL2)よりも短い。第2方向D2は、媒体対向面51と交差する。
磁気記録ヘッド111aにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
磁気記録ヘッド111bにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つ(媒体対向面51の側の側面)は、第1方向D1に沿っている。
磁気記録ヘッド111cにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つ(媒体対向面51とは反対側の側面)は、第1方向D1に沿っている。
図13(a)〜図13(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図13(a)〜図13(c)に示すように、磁気記録ヘッド111d〜111fにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1(第1長さL1)は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2(第2長さL2)よりも短い。これらの磁気記録ヘッド111d〜111fにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。
図14(a)〜図14(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図14(a)〜図14(c)に示すように、磁気記録ヘッド111g〜111iにおいては、第1磁性層11のY方向の長さLy1(第1長さL1)は、第2磁性層12のY方向の長さLy2(第2長さL2)よりも短い。第2方向D2は、媒体対向面51に沿っている。
磁気記録ヘッド111gにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
磁気記録ヘッド111h及び111iにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面の1つが、第1方向D1に対して傾斜している。2つの側面の別の1つは、第1方向D1に沿っている。
図15(a)〜図15(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図15(a)〜図15(c)に示すように、磁気記録ヘッド111j〜111lにおいては、第1磁性層11のY方向の長さLy1(第1長さL1)は、第2磁性層12のY方向の長さLy2(第2長さL2)よりも短い。これらの磁気記録ヘッド111j〜111lにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。
図16(a)及び図16(b)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドを例示する模式的斜視図である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、磁気記録ヘッド111m及び111nにおいては、第1磁性層11のZ方向の長さLz1は、第2磁性層12のZ方向の長さLz2よりも短い。さらに、第1磁性層11のY方向の長さLy1は、第2磁性層12のY方向の長さLy2よりも短い。
例えば、第1方向D1に対して垂直で、第2方向D2と交差する方向を第3方向D3とする。磁気記録ヘッド110m及び110nにおいては、第2方向D2における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。さらに、第3方向D3における第1磁性層11の長さ(第3長さL3)は、第3方向D3における第2磁性層12の長さ(第4長さL4)よりも短い。例えば、第2方向D2は、媒体対向面51と交差する。第3方向D3は、媒体対向面51に沿っている。
磁気記録ヘッド111mにおいては、第1長さL1は、第2長さL2と不連続に変化する。第3長さL3は、第4長さL4と不連続に変化する。
磁気記録ヘッド111nにおいては、第1磁性層11の第1側面11sfの内のZ方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。第1磁性層11の第1側面11sfの内のY方向で互いに対向する2つの側面が、第1方向D1に対して傾斜している。
図17(a)〜図17(c)は、第2の実施形態に係る別の磁気記録ヘッド及び別の磁気記録再生装置を例示する模式的断面図である。
図17(b)及び図17(c)は、磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置の状態(動作)を例示している。
図17(a)に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生装置151Aは、本実施形態に係る磁気記録ヘッド111Aと、磁気記録媒体80と、を含む。本実施形態においては、第1磁性層11及び第2磁性層12の積層方向が、媒体対向面51に対して傾斜している。これ以外は、磁気記録ヘッド111と同様である。
磁気記録ヘッド111A及び磁気記録再生装置151Aにおいても、第2厚さt2と第2飽和磁束密度との第2積は、第1厚さt1と第1飽和磁束密度との第1積よりも大きい。例えば、第1厚さt1は、第2厚さt2よりも薄い。さらに、第2方向D2(第1方向D1に対して垂直な1つの方向)における第1磁性層11の第1長さL1は、第2方向D2における第2磁性層12の第2長さL2よりも短い。
そして、図17(b)及び図17(c)に示すように、第2磁性層12から第1磁性層11に向かって電流(電流Jc1)が流れる。磁気記録ヘッド111A及び磁気記録再生装置151Aにおいても、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供できる。低電流駆動が可能になる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、磁気記憶装置に係る。本実施形態に係る磁気記憶装置は、第1及び第2の実施形態のいずれか、及び、その変形の磁気記録ヘッドと、磁気記録媒体80と、を含む。磁気記録媒体80は、磁極20により情報が記録される。制御部55がさらに設けられても良い。
制御部55は、第1動作OP1及び第2動作OP2を実施する。第1動作OP1及び第2動作OP2においは、制御部55は、積層体10に電流Jc1を供給する。
本実施形態において、磁気記録ヘッドは、コイル25をさらに含む。制御部55は、第1動作OP1において、コイル25に第1コイル電流C1を供給して磁極20から第1磁極磁界Hg1を発生させる。制御部55は、第2動作OP2において、コイル25に第2コイル電流C2を供給して磁極20から第2磁極磁界Hg2を発生させる。
以下では、磁気記録ヘッド110が用いられる場合について、説明する。
図18は、第3の実施形態に係る磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図18は、磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダを例示している。
磁気記録ヘッド110は、ヘッドスライダ3に搭載される。ヘッドスライダ3には、例えばAl/TiCなどが用いられる。ヘッドスライダ3は、磁気記録媒体80の上を、浮上または接触しながら、磁気記録媒体80に対して相対的に運動する。
ヘッドスライダ3は、例えば、空気流入側3Aと空気流出側3Bとを有する。磁気記録ヘッド110は、ヘッドスライダ3の空気流出側3Bの側面などに配置される。これにより、ヘッドスライダ3に搭載された磁気記録ヘッド110は、磁気記録媒体80の上を浮上または接触しながら磁気記録媒体80に対して相対的に運動する。
図19は、実施形態に係る磁気記録再生装置を例示する模式的斜視図である。
図20(a)及び図20(b)は、磁気記録再生装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図19に示したように、実施形態に係る磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ4に装着され、駆動装置制御部からの制御信号に応答するモータにより矢印Aの方向に回転する。本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、複数の記録用媒体ディスク180を備えても良い。磁気記録再生装置150は、記録媒体181を含んでもよい。例えば、磁気記録再生装置150は、ハイブリッドHDD(Hard Disk Drive)である。記録媒体181は、例えば、SSD(Solid State Drive)である。記録媒体181には、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが用いられる。
記録用媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ3は、既に説明したような構成を有し、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダ3の先端付近に、例えば、既に説明した実施形態に係る磁気記録ヘッドのいずれかが搭載される。
記録用媒体ディスク180が回転すると、サスペンション154による押し付け圧力とヘッドスライダ3の媒体対向面(ABS)で発生する圧力とがつりあい、ヘッドスライダ3の媒体対向面は、記録用媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。なお、ヘッドスライダ3が記録用媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」としても良い。
サスペンション154は、アーム155(例えばアクチュエータアーム)の一端に接続されている。アーム155は、例えば、駆動コイルを保持するボビン部などを有する。アーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アーム155のボビン部に巻き上げられた駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とを含むことができる。サスペンション154は、一端と他端とを有し、磁気記録ヘッドは、サスペンション154の一端に搭載され、アーム155は、サスペンション154の他端に接続されている。
アーム155は、軸受部157の上下2箇所に設けられたボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。その結果、磁気記録ヘッドを記録用媒体ディスク180の任意の位置に移動可能となる。
図20(a)は、磁気記録再生装置の一部の構成を例示しており、ヘッドスタックアセンブリ160の拡大斜視図である。
また、図20(b)は、ヘッドスタックアセンブリ160の一部となる磁気記録ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ:HGA)158を例示する斜視図である。
図20(a)に示したように、ヘッドスタックアセンブリ160は、軸受部157と、ヘッドジンバルアセンブリ158と、支持フレーム161と、を含む。ヘッドジンバルアセンブリ158は、軸受部157から延びる。支持フレーム161は、軸受部157からHGAと反対方向に延びる。支持フレーム161は、ボイスコイルモータのコイル162を支持する。
また、図20(b)に示したように、ヘッドジンバルアセンブリ158は、軸受部157から延びたアーム155と、アーム155から延びたサスペンション154と、を有している。
サスペンション154の先端には、ヘッドスライダ3が取り付けられている。そして、ヘッドスライダ3には、実施形態に係る磁気記録ヘッドのいずれかが搭載される。
すなわち、実施形態に係る磁気記録ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ)158は、実施形態に係る磁気記録ヘッドと、磁気記録ヘッドが搭載されたヘッドスライダ3と、ヘッドスライダ3を一端に搭載するサスペンション154と、サスペンション154の他端に接続されたアーム155と、を備える。
サスペンション154は、信号の記録及び再生用、浮上量調整のためのヒーター用、及び、例えばスピントルク発振子用などのためのリード線(図示しない)を有する。これらのリード線と、ヘッドスライダ3に組み込まれた磁気記録ヘッドの各電極と、が電気的に接続される。
また、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う信号処理部190が設けられる。信号処理部190は、例えば、磁気記録再生装置150の一部(図19参照)に設けられる。信号処理部190の入出力線は、ヘッドジンバルアセンブリ158の電極パッドに接続され、磁気記録ヘッドと電気的に結合される。
このように、本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、磁気記録媒体と、上記の実施形態に係る磁気記録ヘッドと、磁気記録媒体と磁気記録ヘッドとを離間させ、または、接触させた状態で相対的に移動可能とした可動部と、磁気記録ヘッドを磁気記録媒体の所定記録位置に位置合わせする位置制御部と、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う信号処理部と、を備える。
すなわち、上記の磁気記録媒体として、記録用媒体ディスク180が用いられる。
上記の可動部は、ヘッドスライダ3を含むことができる。
また、上記の位置制御部は、ヘッドジンバルアセンブリ158を含むことができる。
このように、本実施形態に係る磁気記録再生装置150は、磁気記録媒体と、実施形態に係る磁気記録ヘッドアセンブリと、磁気記録ヘッドアセンブリに搭載された磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の記録及び再生を行う信号処理部と、を備える。
実施形態は、例えば、以下の特徴を含む。
(特徴1)
磁極と、
積層体であって、
第1磁性層と、
前記第1磁性層と前記磁極との間に設けられた第2磁性層と、
前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
を含む前記積層体と、
前記第2磁性層と前記磁極との間に設けられ前記磁極及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
を備え、
前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる、磁気記録ヘッド。
(特徴2)
磁極と、
シールドと、
積層体であって、
前記磁極と前記シールドとの間に設けられた第1磁性層と、
前記第1磁性層と前記シールドとの間に設けられた第2磁性層と、
前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
を含む前記積層体と、
前記第2磁性層と前記シールドとの間に設けられ前記シールド及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
を備え、
前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れる、磁気記録ヘッド。
(特徴3)
前記シールドは、トレーリングシールドである特徴2記載の磁気記録ヘッド。
(特徴4)
前記磁極は、媒体対向面を有し、
前記第2方向は、前記媒体対向面と交差する、特徴1〜3のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴5)
前記磁極は、媒体対向面を有し、
前記第2方向は、前記媒体対向面に沿う、特徴1〜3のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴6)
前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い、特徴1〜5のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴7)
前記第1磁性層は、前記第2方向と交差する第1側面を有し、
前記第2磁性層は、前記第2方向と交差する第2側面を有し、
前記第2側面は、前記第1側面が含まれる平面内にある、特徴1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴8)
前記第1磁性層は、前記第2方向と交差する第1側面を有し、
前記第1側面は、前記第1方向に対して傾斜している、特徴1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴9)
前記第2磁性層は、前記第2方向と交差する第2側面を有し、
前記第2側面は、前記第1方向に対して傾斜している、特徴1〜8のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴10)
前記第2長さは、前記第1長さの1.05倍以上である、特徴1〜9のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴11)
前記中間層は、酸化物を含む、特徴1〜10のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴12)
第1状態において、前記第1方向に沿う成分を有する第1磁極磁界が前記磁極から発生し、
第2状態において、前記第1磁性層から前記第2磁性層に向かう第1反対方向に沿う成分を有する第2磁極磁界が前記磁極から生じ、
前記第1状態において、前記第1磁性層の磁化は、前記第1反対方向の成分を有する、特徴1または2に記載の磁気記録ヘッド。
(特徴13)
前記第2状態において、前記第1磁性層の磁化は、前記第1方向の成分を有する、特徴12記載の磁気記録ヘッド。
(特徴14)
前記第1状態及び前記第2状態において、前記積層体は、高周波磁界を発生する、特徴12または13に記載の磁気記録ヘッド。
(特徴15)
前記高周波磁界の周波数は、5ギガヘルツ以上25ギガヘルツ以下である、特徴14記載の磁気記録ヘッド。
(特徴16)
コイルをさらに備え、
前記第1状態において前記コイルに第1コイル電流が供給されて前記磁極から前記第1磁極磁界が発生し、
前記第2状態において前記コイルに第2コイル電流が供給されて前記磁極から前記第2磁極磁界が発生する、特徴12〜15のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
(特徴17)
制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記積層体に前記電流を供給し、
前記制御部は、第1動作において前記積層体に前記電流を供給しつつ前記コイルに前記第1コイル電流を供給し、
前記制御部は、第2動作において前記積層体に前記電流を供給しつつ前記コイルに前記第1コイル電流とは逆向きの第2コイル電流を供給する、特徴16記載の磁気記録ヘッド。
(特徴18)
特徴1〜15のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッドと、
前記磁極により情報が記録される磁気記録媒体と、
前記積層体に前記電流を流す制御部と、
を備えた磁気記録再生装置。
(特徴19)
前記磁気記録ヘッドは、コイルをさらに含み、
前記制御部は、第1動作において、前記コイルに第1コイル電流を供給して前記磁極に、前記第1方向に沿う成分を有する前記第1磁極磁界を発生させ、
前記制御部は、第2動作において、前記コイルに第2コイル電流を供給して前記磁極に、前記第1磁性層から前記第2磁性層に向かう第1反対方向に沿う成分を有する第2磁極磁界を発生させる、特徴18記載の磁気記録再生装置。
(特徴20)
前記磁気記録媒体は、垂直磁気記録媒体である、特徴18または19に記載の磁気記録再生装置。
実施形態によれば、記録密度が向上できる磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置が提供される。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気記録ヘッドに含まれるシールド、磁極、中間層及び絶縁部、並びに、磁気記録再生装置に含まれる磁気記録媒体などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した磁気記録再生装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての磁気記録再生装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
3…ヘッドスライダ、 3A…空気流入側、 3B…空気流出側、 4…スピンドルモータ、 10…積層体、 11…第1磁性層、 11m…磁化、 11sf…第1側面、 12…第2磁性層、 12m…磁化、 12sf…第2側面、 13…中間層、 15…第1非磁性層、 16…第2非磁性層、 20…磁極、 20s…シールド、 25…コイル、 51…媒体対向面、 55…制御部、 80…磁気記録媒体、 84…磁化、 85…媒体移動方向、 110、110A、110a〜110n、111、111A、111a〜111n、118a、118b、、118e、119a、119b、119e…磁気記録ヘッド、 150、150A、151、151A…磁気記録再生装置、 154…サスペンション、 155…アクチュエータアーム、 156…ボイスコイルモータ、 157…軸受部、 158…ヘッドジンバルアセンブリ、 160…ヘッドスタックアセンブリ、 161…支持フレーム、 162…コイル、 180…記録用媒体ディスク、 181…記録媒体、 190…信号処理部、 A…矢印、 C1、C2…第1、第2コイル電流、 D1〜D3…第1〜第3方向、 Dr1…第1反対方向、 Hac…高周波磁界、 Hg1、Hg2…第1、第2磁極磁界、 Hgap…ギャップ磁界、 Hr1、Hr2…第1、第2記録磁界、 Int…強度、 J…電流密度、 Jc1…電流、 Je1…電子流、 L1〜L4…第1〜第4長さ、 Ly1、Ly2、Lz1、Lz2…長さ、 OP1、OP2…第1、第2動作、 STr…反射のスピントルク、 STt…透過のスピントルク、 g20…ギャップ長、 t1〜t3…第1〜第3厚さ

Claims (10)

  1. 磁極と、
    積層体であって、
    第1磁性層と、
    前記第1磁性層と前記磁極との間に設けられた第2磁性層と、
    前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
    を含む前記積層体と、
    前記第2磁性層と前記磁極との間に設けられ前記磁極及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
    を備え、
    前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
    前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
    前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れ、
    前記磁極は、媒体対向面を有し、
    前記第2方向は、前記媒体対向面に沿う、磁気記録ヘッド。
  2. 前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い、請求項1記載の磁気記録ヘッド。
  3. 磁極と、
    積層体であって、
    第1磁性層と、
    前記第1磁性層と前記磁極との間に設けられた第2磁性層と、
    前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
    を含む前記積層体と、
    前記第2磁性層と前記磁極との間に設けられ前記磁極及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
    を備え、
    前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
    前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
    前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れ、
    前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い、磁気記録ヘッド。
  4. 磁極と、
    シールドと、
    積層体であって、
    前記磁極と前記シールドとの間に設けられた第1磁性層と、
    前記第1磁性層と前記シールドとの間に設けられた第2磁性層と、
    前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
    を含む前記積層体と、
    前記第2磁性層と前記シールドとの間に設けられ前記シールド及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
    を備え、
    前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
    前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
    前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れ、
    前記磁極は、媒体対向面を有し、
    前記第2方向は、前記媒体対向面に沿う、磁気記録ヘッド。
  5. 前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い、請求項記載の磁気記録ヘッド。
  6. 磁極と、
    シールドと、
    積層体であって、
    前記磁極と前記シールドとの間に設けられた第1磁性層と、
    前記第1磁性層と前記シールドとの間に設けられた第2磁性層と、
    前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられた非磁性の中間層と、
    を含む前記積層体と、
    前記第2磁性層と前記シールドとの間に設けられ前記シールド及び前記第2磁性層と接する第1非磁性層と、
    を備え、
    前記第1磁性層は、前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かう第1方向に沿った第1厚さと、第1飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2磁性層は、前記第1方向に沿った第2厚さと、第2飽和磁束密度と、を有し、
    前記第2厚さと前記第2飽和磁束密度との第2積は、前記第1厚さと前記第1飽和磁束密度との第1積よりも大きく、
    前記第1方向に対して垂直な第2方向における前記第1磁性層の第1長さは、前記第2方向における前記第2磁性層の第2長さよりも短く、
    前記第2磁性層から前記第1磁性層に向かって電流が流れ、
    前記第1方向に対して垂直で前記第2方向と交差する第3方向における前記第1磁性層の長さは、前記第3方向における前記第2磁性層の長さよりも短い、磁気記録ヘッド。
  7. 前記シールドは、トレーリングシールドである請求項4〜6のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
  8. 前記磁極は、媒体対向面を有し、
    前記第2方向は、前記媒体対向面と交差する、請求項3または6に記載の磁気記録ヘッド。
  9. 請求項1〜のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッドと、
    前記磁極により情報が記録される磁気記録媒体と、
    前記積層体に前記電流を流す制御部と、
    を備えた磁気記録再生装置。
  10. 前記磁気記録ヘッドは、コイルをさらに含み、
    前記制御部は、第1動作において、前記コイルに第1コイル電流を供給して前記磁極に、前記第1方向に沿う成分を有する第1磁極磁界を発生させ、
    前記制御部は、第2動作において、前記コイルに第2コイル電流を供給して前記磁極に、前記第1磁性層から前記第2磁性層に向かう第1反対方向に沿う成分を有する第2磁極磁界を発生させる、請求項記載の磁気記録再生装置。
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