JP6492691B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6492691B2
JP6492691B2 JP2015010976A JP2015010976A JP6492691B2 JP 6492691 B2 JP6492691 B2 JP 6492691B2 JP 2015010976 A JP2015010976 A JP 2015010976A JP 2015010976 A JP2015010976 A JP 2015010976A JP 6492691 B2 JP6492691 B2 JP 6492691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external additive
image
image forming
forming apparatus
photosensitive drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015010976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016136177A (ja
Inventor
小笠原 正
正 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2015010976A priority Critical patent/JP6492691B2/ja
Publication of JP2016136177A publication Critical patent/JP2016136177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6492691B2 publication Critical patent/JP6492691B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、クリーニングブレードによるクリーニング部位の後であって1次帯電部位よりも前位置に、像保持体との摩擦帯電によってシリカ粒子とは逆極性に帯電する吸着部材を配設したクリーニング装置が開示されている。
特許文献2には、感光体に接触して配設された帯電ローラに、正帯電されるクリーニング部材と負帯電されるクリーニング部材とを接触配置し、機械的な回収とともに静電気的な異物回収を図るクリーニング装置が開示されている。
特開平3−45979号公報 特開平6−230657号公報
本発明は、像保持体に接触するクリーニングブレードをトナーの外添剤が擦り抜けることによる画像の劣化を防止し、かつクリーニングブレードの、像保持体と接触する先端縁の部分に、外添剤ダムを安定的に形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1は、
回転しながら、帯電、露光、および、外添剤を含むトナーによる現像を受けてトナー像を保持し該トナー像を転写する像保持体を備え、転写されたトナー像を用紙上に定着する画像形成装置であって、
前記像保持体の、トナー像転写後の領域に先端縁を接触させて該像保持体の転写後の残存物を掻き取るクリーニングブレードと、
前記クリーニングブレードを擦り抜けてきた外添剤を、前記像保持体の回転方向について帯電前の領域において回収する回収手段と、
前記回収手段により回収された外添剤を、前記像保持体の、前記クリーニングブレード先端縁の接触箇所よりも上流側であって、該クリーニングブレードと該像保持体との間に外添剤を保持する保持領域に返戻させる返戻手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2は、
前記回収手段が、前記外添剤と引き合う極性に摩擦帯電されて該外添剤を静電気力で回収するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3は、
前記返戻手段が、前記回収手段により回収された外添剤を該回収手段から前記像保持体上に吐き出させ、該像保持体を逆転させることにより、該外添剤を前記保持領域に返戻させるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置である。

請求項4は、
前記回収手段が、外添剤を封じ込めるケース内に前記クリーニングブレードとともに収容されたものであって、
前記返戻手段が、前記ケース内に、前記回収手段により回収された外添剤を前記保持領域に搬送する搬送手段と、
前記回収手段により回収された外添剤を該回収手段から該搬送手段に引き渡す引渡手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置である。
請求項1の画像形成装置によれば、外添剤の回収および返戻を行わない場合と比べ、画像劣化が防止され、かつ外添剤ダムが安定的に形成される。
請求項2の画像形成装置によれば、外部電源を使用して外添剤を回収する場合と比べ、コストが低減された簡易な構造で外添剤を回収することができる。
請求項3の画像形成装置によれば、外添剤を像保持体に吐き出して像保持体を正転させたまま保持領域に戻す場合と比べ、外添剤を効率的に戻すことができる。
請求項4の画像形成装置によれば、像保持体を逆転させる機能を備えることなく、外添剤を効率的に戻すことができる。
本実施の形態が適用されるカラー画像形成装置の概略構成図である。 クリーニング装置と外添剤回収手段の概念構成を示す断面図である。 外添剤回収手段の周辺を拡大して示した図である。 吐き出しモードにおける外添剤回収手段の動作説明図である。 吐き出しモードにおける外添剤回収手段の動作説明図である。 吐き出しモードにおける外添剤回収手段の動作説明図である。 検証実験結果を示した図である。 ランニング試験結果を示した図である。 本発明における第2の実施の形態を示す概略構成図である。 本第2実施の形態における吐き出しモードの説明図である 外添剤回収手段における第3の実施の形態を示す概略構成図である。 本第3の実施の形態における吐き出しモードの説明図である。 検証実験結果を示した図である。 第4実施の形態以降の実施の形態が、適用されるカラー画像形成装置の概略構成図である。 クリーニング装置と、そのクリーニング装置内に配設した外添剤回収手段と外添剤搬送手段の概念構成を示す断面図である。 外添剤回収手段94の周辺を拡大して示した図で、外添剤回収手段94の一例を示す概略構成図である。 図15に示す終了の実施の形態の変形例を示した図である。 別例の外添剤搬送手段を備えたクリーニング装置を示した図である。 さらに異なる例の外添剤搬送手段を備えたクリーニング装置を示した図である。 本発明における第5の実施の形態を示す概略構成図である。 第5の実施の形態における外添剤回収手段64の周辺を拡大して示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、カラー画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置であって、上流側から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の、第1画像形成ユニット30Y、第2画像形成ユニット30M、第3画像形成ユニット30C、第4画像形成ユニット30Kからなる4基の画像形成ユニット30が順次に所定距離離間して並設されている。
なお、ここでは、色に無関係に共通する説明については色を区別するY,M,C,Kの符号を省略し、「画像形成ユニット30」と称する。他の構成要素についても同様である。 それぞれの画像形成ユニット30には、表面に感光体層を有する像保持体としてのドラム状の感光体ドラム1と、この感光体ドラム1を一様に帯電する帯電装置2と、一様に帯電された感光体ドラム1に像光を照射して静電潜像を形成する露光装置3と、潜像にトナーを転移させてトナー像とする現像装置4と、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト8へ転写する1次転写ロール5と、転写後に感光体ドラム1に残留したトナーを除去するクリーニング装置6と、クリーニング装置6を擦り抜けた外添剤を回収する外添剤回収手段14と、を備えている。ここで、中間転写ベルト8は、感光体ドラム1に接触する経路で周回可能に張架された無端状のベルトである。
このカラー画像形成装置はさらに、用紙トレイ21に収容された記録紙Pを搬送する記録紙搬送機構20と、記録紙P上のトナー像を定着する定着装置7とを備えている。
なお、トナーとしては、本実施の形態では、乳化重合法により製造されたものを使用している。ただし、本製造法に限らず、例えば懸濁重合法、懸濁造粒法、溶解懸濁法、混練粉砕法等により製造されたものでもよい。トナーの粒径は画質に大きな影響を与え粒径が小さいほど画質は向上するが、小さくなると現像性が低下したり取扱いが難しくなったりするので、平均粒径3μm以上10μm以下のものが望ましい。また、トナーには帯電制御剤や転写助剤として平均粒径10〜150nm程度のシリカやチタニアが適量外添される。ここで使われているトナーは、特にクリーニング性や転写維持性を確保するために比較的大粒径のシリカを外添しており、具体的には個数平均粒径が100〜150nmのシリカを外添している。なお、個数平均粒径はJIS Z 8901に基づき顕微鏡法による円相当径(Heywood径)で求めており、顕微鏡としては走査型電子顕微鏡(SEM)を用いている。
中間転写ベルト8は、1次転写ロール5と、回転駆動されるドライブロール9と、張力を調整するテンションロール10と、バックアップロール11とに掛け回されている。用いられる中間転写ベルト8は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、フッ素系樹脂などの樹脂材料に、カーボンやイオン導電物質などの導電性付与のための物質を分散させ、表面抵抗率を1010〜1012Ω/□程度(測定電圧:100V)に調整して形成されている。また、中間転写ベルト8を挟んでバックアップロール11と対向する位置には、記録紙搬送機構20によって搬送される記録紙P上に中間転写ベルト8上のトナー像を転写する2次転写ロール12が設けられている。また、2次転写ロール12によって記録紙P上にトナー像を転写した後に、中間転写ベルト8上に残留するトナーを除去するトナー除去装置13を備えている。
記録紙搬送機構20は、ピックアップロール22と、搬送ロール23及び搬送ベルト24と、その搬送移動経路を案内するペーパーガイド26,27と、排紙ロール25と、排紙トレイ28等から成る。そして、用紙トレイ21に収容された記録紙Pを、2次転写ロール12とバックアップロール11とが中間転写ベルト8を挟んで対向する2次転写位置へ、2次転写位置から定着装置7へ、定着装置7から排紙トレイ28へと搬送駆動する。
このカラー画像形成装置は、下記のごとく作用してカラーの画像形成を行う。
上述した第1〜第4画像形成ユニット30は、略同一の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト8の走行方向上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1画像形成ユニット30Yについて代表して説明する。なお、第1画像ユニット30Yと同一の機能を有する部材に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した同一参照符合を付すことにより、第2〜第4画像形成ユニット30M、30C、30Kの説明を省略する。
第1画像形成ユニット30Yは、像担持体として作用する感光体ドラム1Yを有している。感光体ドラム1Yの周囲には、感光体ドラム1Yの、矢印Aで示す回転方向に順に、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線によって露光して静電潜像を形成する露光装置3Y、帯電したトナーを供給して前記静電潜像を現像する現像装置4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト8上に転写する1次転写ロール5Y、及び、1次転写後に感光体ドラム1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Yが配設されている。なお、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト8の内側に配置され、感光体ドラム1Yに対向した位置に設けられている。さらに、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1画像形成ユニット30Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。感光ドラム1Yは矢印A方向に回転しており、まず、帯電装置2Yによって感光体ドラム1Yの表面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。帯電装置としてはスコロトロン以外に固体放電器やロール形状、ブレード形状などの、接触あるいは非接触帯電装置を用いてもよい。感光体ドラム1Yは、導電性の金属製基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層が順次積層された機能分離型で、通常は高抵抗であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体ドラム1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3によりレーザ光線が出力される。レーザ光線は、感光体ドラム1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体ドラム1Yの表面に形成される。なお、上記感光体ドラムの直径は20〜100mmの範囲が好ましい。静電潜像とは、帯電によって感光体ドラム1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線によって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体ドラム1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線が照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。このようにして感光体ドラム1Y上に形成された静電潜像は、感光体ドラム1Yの回転により所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体ドラム1Y上の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー像)化される。
現像装置4Y内には、乳化重合法により製造された平均粒径5.8μmのイエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体ドラム1Y表面の帯電荷と同極性(−)の電荷を有している。感光体ドラム1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体ドラム1Y表面の除電された潜像部にのみイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。感光体ドラム1Yは、引き続き回転し、感光体ドラム1Y表面に形成されたトナー像が1次転写位置へ搬送される。感光体ドラム1Y表面のイエロートナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ロール5Yに1次転写バイアスが印加され、感光体ドラム1Yから1次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー像に作用し、感光体ドラム1Y表面のトナー像が中間転写ベルト8表面に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)とは逆極性(+)であり、例えば第1画像形成ユニット30Yでは制御部(図示せず)によって+20〜30μA程度に定電流制御されている。一方、感光体ドラム1Y表面の転写残トナーは、クリーニング装置6Yによりクリーニングされる。第2画像形成ユニット30M以降の1次転写ロール5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも前記と同様に制御されている。こうして、第1画像形成ユニット30Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト8は、矢印B方向に周回移動しながら第2〜第4画像形成ユニット30M、30C、30Kを順次通過して搬送され、各色のトナー像が順次に重なるように多重転写される。第1〜第4画像形成ユニットを通して全ての色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト8は、矢印B方向にさらに移動し、その中間転写ベルト8上に多重転写されたトナー像を、中間転写ベルト8内面に接するバックアップロール11と中間転写ベルト8の像保持面側に配置される2次転写ロール(転写手段)12とから構成された2次転写部へと搬送する。一方、記録紙Pが、供給機構を介して2次転写ロール12と中間転写ベルト8との間に、その中間転写ベルト8上のトナー像とタイミングを合わせて給紙され、2次転写バイアスが2次転写ロール12に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)とは逆極性(+)であり、中間転写ベルト8から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用し、中間転写ベルト8上のトナー像が記録紙Pに転写される。なお、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、定電圧で制御されている。その後、記録紙Pは定着装置7へと送り込まれトナー像が加熱および加圧され、色重ねされたトナー像が溶融されて、記録紙P表面へ永久定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排紙トレイ28へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了する。
ここで、図1に示すカラー画像形成装置のクリーニング装置6には、クリーニングブレード60(例えば図2参照)が使われている。このクリーニングブレード60は構成が簡易で小型・低コストであり、クリーニング性能・信頼性等に優れていることから、今日では低速機から高速機まで最も幅広く実用化されているクリーニング方式である。
ただし、このクリーニングブレード60はトナー粒子を除去する能力には優れているが、トナーの外添剤を除去する能力に優れているとは必ずしも言えない。トナーの表面に添加する外添剤は粒径が小さいため、ブレードの掻き取り力が低い場合、ブレードをすり抜けてしまうことがあるからである。
外添剤としてシリカがよく用いられており、帯電性や転写性など外添剤としての機能が優れているために現在製品に使用されているほとんどすべてのトナーに外添されている。しかし、現像器内で撹拌されるうちにトナーから脱離したシリカや、元々トナーから遊離しているシリカは感光体表面に移行し付着しやすい。
感光体に付着したシリカは粒径が小さく比較的強固に付着しているため、ブレードによる掻き取り力ではクリーニングできず、クリーニングブレード60の、感光体ドラム1との接触部分であるブレードニップを通過してしまうことがある。ブレードをすり抜けたシリカは帯電部を通過する際にマイナスの電荷が付与されて現像部に到達するが、電荷付与により帯電したシリカ粒子は現像装置4との間に作用するスキャベンジ力によって取り除かれるため、感光体表面電位が変化する現象が起こる。特に、連続プリント時など繰り返し同じ部位に画像形成され、このような帯電シリカが蓄積すると、いわゆる連続プリントゴーストが発生する。この連続プリントゴーストは、詳細な調査をした結果、画像状に多量の外添剤がすり抜けるため発生することがわかった。
また、ブレードをすり抜けたシリカなどの外添剤は、帯電器に付着して帯電不良の要因になり、その結果画像劣化を起こすといった問題もあった。この現象は帯電器として接触型の帯電装置を使用したときに顕著に発生する。
一方、ブレードプレニップ(ブレードニップの上流側にありニップの近傍領域)にはトナーや外添剤が一定量溜まっている領域があり、これらの粒子がダムのような働きをして同サイズの粒子がすり抜けるのを防ぐため、外添剤がすり抜けないようにするためには、プレニップの最先端部に外添ダムが形成されている必要がある。プレニップの最先端部に外添ダムが形成されるのは、ダム内の移動や撹拌により粒度偏析が起こるからである。このような外添ダムは、すべての外添剤のすり抜けを防ぐわけではないが、ブレード姿勢を安定した状態に保つための重要な役割を果たす。
したがって、外添剤がすり抜けてしまった場合でも外添ダムが枯渇しないようにするために、ブレードプレニップには常に外添剤を供給する必要がある。
以下に説明するように、本実施の形態によれば、外添剤が画像状にすり抜けて発生する連続プリントゴーストの問題を解決し、ブレードをすり抜けた外添剤が帯電器に付着して起こる画像劣化を防止し、さらに、ブレードプレニップに安定して外添剤ダムを形成することができる。
次に、クリーニング装置6と本実施の形態の主要部分である外添剤回収手段について詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態における、クリーニング装置と外添剤回収手段の概念構成を示す断面図である。また、図3は、その第1の実施形態における外添剤回収手段の周辺を拡大して示した図である。
クリーニング装置6は、感光体ドラム1に近接して配置され、感光体ドラム1と対向する側に開口するクリーナハウジング64を備えている。クリーナハウジング64の下側の開口端部にはシール部材65が固定されている。シール部材65は、感光体ドラム1とクリーナハウジング64との間の隙間をほぼ塞ぎ、クリーニング装置6内に収容された廃トナー等が外部へ漏れたり飛散したりするのを防ぐ。シール部材65には、例えば、厚さ0.1mmの熱可塑性ポリウレタンフィルムが用いられる。
クリーナハウジング64の内部には、シール部材65よりも感光体ドラム1の回転方向(図中矢印Aで示す)下流側に、クリーニング部材としてのクリーニングブレード60が配設されている。また、クリーナハウジング64内の下部には、オーガ63が配設されている。
クリーニングブレード60は、弾性素材によって所定厚さの板状に形成されている。ブレード材料には耐摩耗性、耐欠け性、耐クリープ性など機械的性質に優れる、例えば熱硬化型ポリウレタンゴムが使用される。なお、ブレードの素材はウレタンゴムに限られるものではなく、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等の機能性ゴム材が用いられる。また、クリーニングブレード60は板金61に接着されており、止めネジ62によりクリーナハウジング64に固定され、その先端エッジ部を感光体ドラム1の表面に当接させて設けられている。
本実施の形態におけるブレード加圧方式は、構造が簡単で低コストの定変位方式を採用しており、例えば、加圧力は39.2N/m(4gf/mm)に設定される。ただし、ブレード加圧方式は定変位方式に限られるものではなく、当接圧の経時変化がほとんどない定荷重方式を用いてもよい。
このような構成のクリーニング装置6では、図2に示すように、感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーTは、シール部材65の前をそのまま通過した後、クリーニングブレード60によって掻き取られる。クリーニングブレード60で掻き取られたトナーはクリーナハウジング64に一旦収容された後、最終的にオーガ63によってクリーニング装置6の側方(図2の紙面に垂直な方向)外部に搬送・排出される。なお、このクリーニング装置6は、少なくとも感光体ドラム1と一体のユニット(プロセスカートリッジ)として構成されており、ユニットの状態で画像形成装置に着脱可能となっている。
さて、このようなクリーニング装置6において、クリーニングブレード60の先端部が感光体ドラム1との摺擦で摩耗したり、感光体ドラム表面の摩擦係数が高い場合などにクリーニングブレード先端部が不規則に変形したりして塞き止め力が低下すると、粒径の小さい外添剤はブレードからすり抜けやすくなる。特に、外添剤として使用されているシリカは粒径が小さく、ファンデルワールス力などで感光体表面に強固に付着しているためブレードによる掻き取り力ではクリーニングできず、ブレードニップをすり抜けやすい。このすり抜けを防止するために有効に作用するのが、図2に示した外添ダムADであり、外添ダムADはクリーニングブレードプレニップの最先端に形成される。また、同様にトナーのすり抜けに寄与するのがトナーダムTDである。前述したように、このようなダムの働きにより同サイズの粒子がすり抜けるのを防ぐため、外添剤のすり抜けもわずかに抑えることができる。しかし、連続プリント時のように多量の外添剤がクリーニング領域に到達した場合は、連続プリントゴースト(前の画像の残像が後の画像上にうっすらあらわれる画像欠陥)の発生を抑えることが困難になる。
そこで、このような問題を回避するため、本実施の形態による画像形成装置では外添剤回収手段14が設けられている。外添剤回収手段14は、クリーニングブレードをすり抜けた外添剤、特にシリカを回収するためのものである。これは、比較的粒径の大きいシリカが連続プリントゴーストや画質劣化の要因になりやすいからである。
図3は、外添剤回収手段の周辺を拡大して示した図で、外添剤回収手段の一例を示す概略構成図である。本実施の形態の外添剤回収手段14はロール形状であり、金属製の芯金141に回収層140を形成したものである。本実施の形態では芯金の径は10mm、回収層の厚さは5mmのものを使用した。なお、本実施の形態では固体形状の回収層を使用しているが、スポンジ形状(多孔体)やブラシ形状など、任意の形態の部材が回収層として使用できる。
外添剤回収手段14の表面には、外添剤回収手段の表面と摺擦して帯電させる摩擦帯電手段15、16が接触している。摩擦帯電手段15は外添剤回収手段の表面をマイナス帯電させるもので、摩擦帯電手段16は外添剤回収手段の表面をプラス帯電させるものである。本実施の形態の摩擦帯電手段15は回転ブラシであり、金属製の芯金151にブラシ部150を接着した構成で、ブラシ部150は、ナイロン繊維を基布に植毛したものである。本実施の形態では、芯金の径は5mm、ブラシのパイルハイトは3.5mmのものを使用した。この摩擦帯電手段15は、外添剤飛散部防止する飛散防止ハウジング153を備えている。
また、本実施の形態の摩擦帯電手段16には固定ブラシを使用し、ブラシ部160とベース部材161で構成されている。ブラシ部160は、繊維を基布に植毛したものである。本実施の形態では、回転方向のブラシ幅は10mm、パイルハイトは6.5mm、ベース部材161は2mm厚の金属板を使用した。なお、本実施の形態ではブラシを使用しているが、固体形状、スポンジ形状など、任意の形態の部材が摩擦帯電部材として使用できる。
回収層140の材料は、シリカより帯電列がプラス側にある材料で構成され、具体的には、ウレタンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチレンゴム、多硫化系ゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴムなどの合成ゴム、天然ゴムなどが使用でき、比較的高硬度で摩擦係数が高くないものがよい。また、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタンなどのプラスチック材料も使用できる。さらに、ガラスはプラスの帯電性が強いため好適である。
摩擦帯電手段15の材料は、上記外添剤回収手段の回収層の材料より帯電列がプラス側にある材料から選択される。また、摩擦帯電手段16の材料は、上記外添剤回収手段の回収層の材料より帯電列がマイナス側にある材料から選択される。これら帯電列がプラス側にある材料とマイナス側にある材料とそれぞれ摺擦することにより、マイナス側にもプラス側にも摩擦帯電することができる。具体的な例として、回収層の材料としてポリエステル樹脂を使用すると、摩擦帯電手段15の材料としてナイロン繊維やレーヨン繊維など、摩擦帯電手段16の材料としてポリエチレン繊維やアクリル繊維などを使用することができる。これらの材料選択は、以下の関係を満たせばよく、記述した材料に限定されるものではない。
帯電列プラス傾向: 摩擦帯電手段15の材料 > 外添剤回収手段14の材料
帯電列マイナス傾向: 摩擦帯電手段16の材料 > 外添剤回収手段14の材料
なお、それぞれの材料は帯電列の中で、より離れている材料を選択する方が良好な帯電を行うことができる。
本実施の形態の回収層140にはポリエステル樹脂を使用し、摩擦帯電手段15の材料にはナイロン繊維ブラシ、摩擦帯電手段16の材料にはポリエチレン繊維ブラシを使用した。
本実施の形態の外添剤回収手段は、図3に示すように回収層140の表面は感光体ドラム1の表面と非接触になるように支持されている。このように非接触にすることで、外添剤回収手段は、感光体ドラム表面と摺擦して摩擦帯電することはないので、感光体ドラムの表面材料が何であっても影響を受けることはなく、所望の極性に帯電させることができる。また、非接触部のギャップは小さいほどシリカの回収効率が高くなるので好ましいが、ギャップ設定には機械公差の限界があるので、最接近位置でのギャップが0.1〜0.5mm程度に設定するのが適当である。
さて、本実施の形態の画像形成装置においては、回収モードと吐き出しモードの2つのモードをもっている。まず回収モードについて図3を用いて説明する。本実施の形態の外添剤回収手段14は、駆動系(不図示)により回転可能となっており、図3に示すように矢印Cで示す反時計方向に回転する。外添剤回収手段が回転することにより、摩擦帯電手段16との摺擦で回収層140はプラスに帯電する。回転速度は摩擦帯電性能と回収性能、及び機械性能などを考慮して適度な周速度になるように設定する必要があり、本実施の形態では感光体ドラム周速の0.5〜2.5倍程度に設定するのが適当である。遅過ぎると帯電性能が不十分になり、速過ぎると駆動モーターが過負荷になったり外添剤回収手段14が振動したりするなどの問題が発生するためである。一方、シリカはマイナスに帯電する傾向が強く、図3に示すように、ブレードをすり抜けたシリカA1はマイナスに帯電しているため、微小ギャップを通過する間に静電気力を受けて空隙を飛翔し(A2部参照)、外添剤回収手段14に吸着し回収される。回収されたシリカは摩擦帯電手段15が接触している領域を通過するが、摩擦帯電手段15は、外添剤回収手段14と同一の周速度で、矢印Dで示す時計方向に回転しており、摺擦力がほとんど作用しないため、回収層140は摩擦帯電されずにプラス電荷を保持し、シリカを吸着したまま通過する。なお、厳密には、ブラシ先端が不規則に動くことでわずかな摺擦力を受けるがその際発生する電荷は微小なので無視することができる。
次に、吐き出しモードについて説明する。
図4〜図6は、吐き出しモードにおける外添剤回収手段の動作説明図である。
まず図4に示すように、このモードの初めには、感光体ドラム1は停止している。摩擦帯電手段15は矢印Dで示す反時計方向に回転し回収層140の表面はマイナスに帯電するため、マイナスに帯電しているシリカは回収層140表面から反発力を受けリリースされる。リリースしたシリカはブラシ回転により発生した気流の流れに沿って感光体ドラム1の方向に飛び、感光体ドラム1の表面に付着する(A3部参照)。シリカの一部はクラウド状態になるが、飛散防止ハウジング153があるため周囲に飛び散ることなく捕集される。
次の動作として、図5に示すように、感光体ドラム1は、通常とは異なる矢印A’方向に逆回転し、感光体ドラム表面に付着したシリカは、上流側にあるクリーニングブレード60があるところに到達する。感光体ドラムを逆回転させると、クリーニングブレード60は所謂ウィズ当接になるので腹当たりした状態になり、塞き止め力が著しく低下して外添剤のような微小な粒子はブレードニップを容易にすり抜けてブレードプレニップA4に到達する。そして、次の動作として、図6に示すように、感光体ドラム1を通常の回転方向(A方向)に回転(順回転)させると、クリーニングブレードは所謂アゲインスト当接になり、塞き止め力が高い状態になるので外添剤のような微小な粒子でも塞き止められ、外添ダムが再形成される。
なお、吐き出しモードのタイミングは、印刷ジョブの前後や印刷ジョブを停止して空回し(調整・補正・清掃など)しているときに入れたり、適当な枚数を出力する毎に入れたりするのが好ましい。
また、外添剤がブレードニップをすり抜けやすくするために、感光体ドラム表面へのクリーニングブレードの加圧を一時的に解除するリトラクト機構を設けてもよい。
ここで、外添剤をブレードプレニップに再供給すると良い理由を述べる。
前述したようにブレードプレニップにはトナーや外添剤が一定量溜まっている領域があり、これらの粒子がダムのような働きをして同サイズの粒子がすり抜けるのを防ぐ。したがって、外添剤がすり抜けないようにするためには、プレニップの最先端部に外添ダムが形成されている必要がある。前述したように、外添剤は粒度偏析によりプレニップの最先端部に溜まる傾向があるが、感光体ドラム表面に付着した外添剤は感光体ドラムの回転により運ばれ、粒径がトナーと比較して1/10以下(小径外添剤は1/100以下)なのでトナーダムをすり抜けて容易にブレードニップ最先端部に到達する。したがって、ブレードプレニップに再供給された外添剤は最先端部に素早く到達し外添ダムを形成する。
この外添剤ダムの役割については、本発明者が透明な感光体ドラムを利用して外添ダムを高倍率で可視化して観察したり、外添処方を変えたトナーを試作して実機評価を実施したりして鋭意検討を重ねた結果、ブレード姿勢の安定化に対して非常に重要な役割をしていることがわかった。これは、外添ダムから供給された外添剤が均一かつ適度にすり抜けることでコロ的な作用を行い、実質的にブレードと感光体表面との摩擦を低減するためと考えられる。すなわち、摩擦力が不均一に働いてブレードが感光体に所々強く引っ張られることがないためである。その結果、外添剤やトナー、その他の異物などに対するクリーニング性が向上する。そして、ブレードをすり抜けたシリカなどの外添剤やトナーが帯電器に付着して帯電不良の要因になり画像劣化を起こす、といった問題を防止することができる。また摩擦低減の結果、ブレード摩耗は低減し、感光体摩耗も低減するので、装置のロングライフ化に大きく寄与する。
このような理由から、外添剤がすり抜けてしまった場合でも外添ダムが枯渇しないようにするために、ブレードプレニップには常に外添剤を供給する必要がある。本発明のように外添剤をブレードプレニップに再供給することで外添ダムをすぐに再生できるばかりでなく、エリアカバレッジ(面積率)が低い画像を連続的に印字した場合でも、外添剤が不足して外添ダムが枯渇する心配はなくなる。また、感光体軸方向にエリアカバレッジが異なる画像を連続的に印字した場合でも、外添剤が不足する領域ができる心配はない。特にプロセス方向に画像部と非画像部が混在する画像を印字する場合でも、非画像部で外添ダムが枯渇する心配はない。
また、外添剤の添加量は、元々遊離したりトナーから脱離したりして外添ダムとしてクリーニング性に寄与する分も考慮して決定されるので、本発明のように再利用すると添加量を低減できるため、トナーコストを低減し装置のランニングコストを低減することもできる。
さらに、従来の画像形成装置では、プレニップの外添ダムを有効に機能させるため、外添剤が不足するのを防止する目的で、いわゆる「トナーバンド」という画像を現像してブレードプレニップに送り込む動作を一定のインターバルで行っていたが、本発明によれば、このような動作が不要になるメリットもある。したがって、この点でも低ランニングコスト化に寄与する。
このように、外添剤をブレードプレニップに再供給することにより、長期にわたって安定して外添ダムを形成することが可能になり、長期にわたり高信頼の画像形成装置を提供することができる。
次に、本実施の形態の効果を確認するため実施した検証実験について述べる。
検証実験には富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用し、クリーニング装置に図2のような構成で外添剤回収手段を付加した場合と付加しない場合(従来例)とを比較評価した。
評価方法は、ゴースト評価チャートを連続50枚プリントし、プリント前の明度L*を基準としたときの50枚目のゴーストレベルを明度差ΔL*で評価した。
図7は、検証実験結果を示した図である。
図7において明度差ΔL*の値は小さいほどゴーストレベルが良好なことを示している。図7から、外添剤回収手段を付加しない(従来例)ケースではΔL*の値は2.0で連続プリントゴーストの発生が見られたのに対して、外添剤回収手段を付加した本実施の形態では、明度差ΔL*の値は0.05にまで低減し、連続プリントゴーストが認識されないレベルまで改善することがわかった。
また、外添剤回収手段の改善効果に関し、その維持性を確認するためランニング試験を行った。
図8は、ランニング試験結果を示した図である。
ランニングしたトータルサイクル数(感光体ドラムの回転総数)は100,000サイクルである。10,000サイクル毎に上記と同様にゴースト評価を行った結果、図8に示すように明度差ΔL*の値は0.05〜0.10で推移し、測定バラツキを考慮すれば変化していないと判断することができ、本外添剤回収手段の維持性が確認された。
図9は、本発明における第2の実施の形態を示す概略構成図である。本実施の形態における外添剤回収手段は、第1の実施の形態とは摩擦帯電手段が異なるが、基本的な構成は同様である。すなわち、第1の実施の形態では固定ブラシであった摩擦帯電手段16が、回転ブラシの摩擦帯電手段18に置き換わっており、摩擦帯電手段18が外添剤回収手段の表面をマイナス帯電させるもので、摩擦帯電手段17が外添剤回収手段の表面をプラス帯電させるものである点が異なる。摩擦帯電手段17,18は摩擦帯電手段15と同様の回転ブラシであり、具体的には、それぞれ金属製の芯金171,181にブラシ部170,180を接着した構成である。ブラシ部170はポリエチレン繊維を基布に植毛したものであり、ブラシ部180はナイロン繊維を基布に植毛したものである。本実施の形態では、芯金171,181の径は5mm、ブラシ部170,180のパイルハイトは3.5mmのものを使用した。なお、本実施の形態ではブラシを使用しているが、固体形状、スポンジ形状など、任意の形態の部材が摩擦帯電部材として使用できる。
次に、本実施の形態における回収モードと吐き出しモードについて説明する。まず回収モードについて図9を用いて説明する。本実施の形態の外添剤回収手段14は、駆動系(不図示)により回転可能となっており、反時計方向(矢印C方向)に回転する。また、摩擦帯電手段17も別な駆動系(不図示)により矢印Eで示す時計方向に回転しており、外添剤回収手段14とは異なる周速度で回転している。周速度差をもって回転することにより、摩擦帯電手段17との摺擦で回収層140はプラスに帯電する。この周速度差は摩擦帯電性能と回収性能、及び機械性能などを考慮して適度な周速度差になるように設定する必要があり、本実施の形態では外添剤回収手段14の周速の0.5〜2.5倍程度に設定するのが適当である。遅過ぎると帯電性能が不十分になり、速過ぎると回収した外添剤が周囲に飛散したり、駆動モーターが過負荷になったりするなどの問題が発生するためである。なお、ある程度の飛散は免れないため、それを防止するため飛散防止ハウジング173が設けてある。
一方、シリカはマイナスに帯電する傾向が強く、図9に示すように、ブレードをすり抜けたシリカA1はマイナスに帯電しているため、微小ギャップを通過する間に静電気力を受けて空隙を飛翔し(A2部参照)、外添剤回収手段14に吸着し回収される。回収されたシリカは摩擦帯電手段18が接触している領域を通過するが、摩擦帯電手段18は外添剤回収手段14と同一の周速度で矢印Fで示す時計方向に回転しており、摺擦力がほとんど作用しないため、回収層140は摩擦帯電されずにプラス電荷を保持し、シリカを吸着したまま通過する。なお、厳密には、ブラシ先端が不規則に動くことでわずかな摺擦力を受けるがその際発生する電荷は微小なので無視することができる。また、万一シリカが飛散した場合でも周囲に飛び散らないように、飛散防止ハウジング183を設けてある。
図10は、本第2実施の形態における吐き出しモードの説明図である。
ここでは、この図10を用いて吐き出しモードの初めに行う外添剤の吐き出し動作について説明する。図10に示すように、この吐き出しモードでは、感光体ドラム1は停止している。外添剤回収手段14は、回収モードのときとは逆の方向である、矢印C’で示す時計方向に回転する。摩擦帯電手段18は回収モードのときと同一の時計方向に回転し、回収層140の表面はマイナスに帯電するため、マイナスに帯電しているシリカは回収層140表面から反発力を受けリリースされる。リリースしたシリカはブラシ回転により発生した気流の流れに沿って感光体ドラム方向に飛び、感光体ドラムの表面に付着する(A6部参照)。シリカの一部はクラウド状態になるが、飛散防止ハウジング183があるため周囲に飛び散ることなく捕集される。
また、摩擦帯電手段17は、回収モードのときとは異なる、矢印E’で示す反時計方向に回転し、外添剤回収手段14と同一の周速度で回転しているため摺擦力がほとんど作用せず、回収層140は摩擦、帯電されずにマイナス電荷を保持する。吐き出しモードのこれ以降の動作については、第1の実施の形態とまったく同様のため詳細は省略するが、最終的にクリーニングブレードの先端に到達して、外添ダムが再形成される。
本実施の形態では、摩擦帯電手段18が回転ブラシなので摺擦力がアップし、良好な摩擦帯電が可能になる。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用してトータルサイクル数100000サイクルの検証実験を行った。
その結果、明度差ΔL*の値は0.05〜0.1で推移し、長期にわたり連続プリントゴーストの発生を防止できることを確認した。
図11は、外添剤回収手段における第3の実施の形態を示す概略構成図である。本実施の形態における外添剤回収手段が第1、第2の実施の形態と異なるのは、外添剤回収手段19の表面が、感光体ドラムの表面と接触していることである。また、本実施の形態の外添剤回収手段19はブラシ形状であり、金属製の芯金191に回収層としてのブラシ部190を接着したものである。なお、本実施の形態では外添剤回収手段としてブラシ形状のものを使用しているが、その形態に限定されるわけではなく、例えば金属製の芯金の表面に回収層を形成し、回収層として固体形状やスポンジ形状(多孔体)のものを用いたロール形状の外添剤回収手段など、外添剤が回収できるものであれば他の形態の手段でも使用することができる。
外添剤回収手段19を構成するブラシ部190の材料は、感光体ドラムの表面材料より帯電列がプラス側にある材料で構成されている。本実施の形態では、感光体ドラムの表面材料はポリカーボネート樹脂を使用しているので、ブラシ部190の材料は、ポリカーボネート樹脂より帯電列がプラス側にある材料で構成されている。具体的には、ブラシ部190の材料として、ナイロン繊維やレーヨン繊維などの合成繊維、ガラス繊維、羊毛などの獣毛、などが使用できる。
外添剤回収手段の材料選択は、以下の関係を満たせばよく、記述した材料に限定されるものではない。
帯電列プラス傾向: ブラシ部の材料 > 感光体ドラム表面の材料
なお、それぞれの材料は帯電列の中で、より離れている材料を選択する方が良好な帯電を行うことができる。
本実施の形態の外添剤回収手段19のブラシ部190の材料には、ナイロン繊維ブラシを使用した。ブラシ部190はナイロン繊維を基布に植毛したものであり、本実施の形態では、芯金191の径は10mm、ブラシ部190のパイルハイトは5mmのものを使用した。
本実施の形態の外添剤回収手段19は、図11に示すように、そのブラシ部190表面が感光体ドラム1の表面と接触するように支持されている。また、本実施の形態の外添剤回収手段は駆動系(不図示)により回転可能となっており、矢印Gで示す時計方向に回転する。外添剤回収手段が回転することにより、感光体ドラム表面との摺擦で、ブラシ部190はプラスに帯電する。回転速度は摩擦帯電性能と回収性能、及び機械性能などを考慮して適度な周速度になるように設定する必要がある。本実施の形態では感光体ドラム周速の0.1〜0.2倍程度に設定している。
また、外添剤回収手段19のブラシ部190には、そのブラシ部190と摺擦して帯電させる摩擦帯電手段20が接触しており、摩擦帯電手段20はブラシ部190の表面をマイナス帯電させる。本実施の形態の摩擦帯電手段20はロール形状であり、金属製の芯金201に表面層200を形成したものである。芯金201の径は5mm、表面層200の厚さは3.5mm、表面層200の材料にはポリアセタール(POM)を使用した。なお、本実施の形態では固体形状の表面層を使用しているが、スポンジ形状(多孔体)やブラシ形状など、任意の形態の部材が表面層として使用できる。また、摩擦帯電手段20の材料は記述したものに限定されるわけではなく、ブラシ部190の表面材料より摩擦帯電系列がプラス側にあればよい。例えば、本実施の形態のようにナイロン製のブラシ部190を使用した場合であれば、摩擦帯電手段20の材料としてガラス、石英、ガラス繊維や羊毛などの獣毛が使用できる。
次に、本実施の形態における回収モードと吐き出しモードについて説明する。まず回収モードについて図11を用いて説明する。シリカはマイナスに帯電する傾向が強く、クリーニングブレードをすり抜けたシリカA1はマイナスに帯電している。したがって、外添剤回収手段19が感光体ドラム1と対向している位置を通過するとき、感光体ドラム1の表面との摺擦でプラスに摩擦帯電している外添剤回収手段19のブラシ部190は、マイナスに帯電しているシリカを静電気力により吸着して回収する(A5参照)。なお、この際、ブラシ部190による機械的な掻き取り力も作用しておりシリカも機械的に掻き取られるが、回収時に主として作用しているのは静電気力である。
図12は、本第3の実施の形態における吐き出しモードの説明図である。ここでは、この図12を用いて吐き出しモードの初めに行う外添剤の吐き出し動作について説明する。
図12に示すように、この吐き出しモードでは、感光体ドラム1は停止している。外添剤回収手段19は、回収モードのときとは逆の方向である、矢印G‘で示す反時計方向に回転する。摩擦帯電手段20は回収モードのときと同一の、矢印Hで示す反時計方向に回転し、ブラシ部190の表面はマイナスに帯電するため、マイナスに帯電しているシリカはブラシ部190表面から反発力を受けリリースされる。リリースしたシリカはブラシ回転により発生した気流の流れに沿って感光体ドラム1の方向に飛び、感光体ドラム1の表面に付着する(A6部参照)。シリカの一部はクラウド状態になるが、飛散防止ハウジング202があるため周囲に飛び散ることなく捕集される。吐き出しモードのこれ以降の動作については、第1の実施の形態とまったく同様のため詳細は省略するが、最終的にクリーニングブレードの先端に到達して、外添ダムが再形成される。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用してトータルサイクル数100000サイクルの検証実験を行った。
図13は、検証実験結果を示した図である。
本検証実験を行なった結果、図13に示すように、明度差ΔL*の値は0.05〜0.15で推移し、長期にわたり連続プリントゴーストの発生を防止できることを確認した。
次に、第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態以降の各実施の形態の場合、図1に示したカラー画像形成装置とは若干その構造が異なるため、ここで改めて、カラー画像形成装置について図示する。
図14は、第4の実施の形態以降の実施の形態が適用されるカラー画像形成装置の概略構成図である。
ここでは、図1に示すカラー画像形成装置の各要素と共通する要素には、図1において付した符号と同一の符号を付して示し、相違点のみ説明する。
図14に示すカラー画像形成装置における、図1に示すカラー画像形成装置との相違点は、図1のカラー画像形成装置におけるクリーニング装置6Y,6M,6C,6Kに代わり、クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kが備えられている点と、図14に示すカラー画像形成装置には、図1のカラー画像形成装置においてクリーニング装置6Y,6M,6C,6Kとは別体に備えられている外添剤回収手段14が存在しない点である。ただし、図14に示すカラー画像形成装置にはクリーニング装置とは別体の外添剤回収手段が存在しないのがあって、クリーニング装置9Y,9M,9C,9Dの内部に、図1における外添剤回収手段14に代わる外添剤回収手段が備えられている。また、この図14に示すカラー画像形成装置の場合、感光体ドラム1は、図14に示す矢印A方向にのみ回転し、第1〜第3の実施の形態のように逆回転はしない。それに代わり、この図14に示すカラー画像形成装置の場合、クリーニング装置9内に、外添剤回収手段のほか、その外添剤回収手段で回収した外添剤をクリーニングブレードのプレニップに搬送する外添剤搬送手段も配設されている。
次に、クリーニング装置9と、本実施の形態の主要部分である外添剤回収手段及び外添剤搬送手段について詳細に説明する。
図15は、第4の実施の形態における、クリーニング装置と、そのクリーニング装置内に配設された外添剤回収手段と外添剤搬送手段の概念構成を示した断面図である。
また、図16は、第4の実施の形態における外添剤回収手段の周辺を拡大して示した図である。
クリーニング装置9は、感光体ドラム1に近接して配置され、感光体ドラム1と対向する側に開口するクリーナハウジング87を備えている。クリーナハウジング87の下側の開口端部にはロウアーシール部材85が、上側の開口端部にはアッパーシール部材86がそれぞれ固定されている。シール部材85,86は、感光体ドラム1とクリーナハウジング87との間の隙間をほぼ塞ぎ、クリーニング装置9内に収容された廃トナー等が外部へ漏れたり飛散したりするのを防ぐ。シール部材85,86には、例えば、厚さ0.1mmの熱可塑性ポリウレタンフィルムが用いられる。
クリーナハウジング87の内部には、シール部材85よりも感光体ドラム1の回転方向(図中矢印Aで示す)下流側に、クリーニング部材としてのクリーニングブレード91が配設されている。また、クリーナハウジング87内の下部には、オーガ84が配設されている。
クリーニングブレード91は、弾性素材によってあらかじめ決められた厚さの板状に形成されている。ブレード材料には耐摩耗性、耐欠け性、耐クリープ性など機械的性質に優れる、例えば熱硬化型ポリウレタンゴムが使用される。なお、ブレードの素材はウレタンゴムに限られるものではなく、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等の機能性ゴム材が用いられる。また、クリーニングブレード91は、板金92に接着されており、止めネジ93によりクリーナハウジング87に固定され、その先端エッジ部を感光体ドラム1の表面に当接させて設けられている。
本実施の形態におけるブレード加圧方式は、構造が簡単で低コストの定変位方式を採用しており、例えば、加圧力は39.2N/m(4gf/mm)に設定される。ただし、ブレード加圧方式は定変位方式に限られるものではなく、当接圧の経時変化がほとんどない定荷重方式を用いてもよい。
このような構成のクリーニング装置9では、図15に示すように、感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーTは、シール部材85の前をそのまま通過した後、クリーニングブレード91によって掻き取られる。クリーニングブレード91で掻き取られたトナーはクリーナハウジング87に一旦収容された後、最終的にオーガ84によってクリーニング装置9の側方(図15の紙面に垂直な方向)外部に搬送・排出される。なお、このクリーニング装置9は、少なくとも感光体ドラム1と一体のユニット(プロセスカートリッジ)として構成されており、ユニットの状態で画像形成装置に着脱可能となっている。
さて、このようなクリーニング装置において、クリーニングブレード91の先端部が感光体ドラム1との摺擦で摩耗したり、感光体ドラム表面の摩擦係数が高い場合などにクリーニングブレード先端部が不規則に変形したりして塞き止め力が低下すると、粒径の小さい外添剤はブレードからすり抜けやすくなる。特に、外添剤として使用されているシリカは粒径が小さく、ファンデルワールス力などで感光体表面に強固に付着しているためブレードによる掻き取り力ではクリーニングできずブレードニップをすり抜けやすい。そして、前述したように、ブレードをすり抜けた外添剤は、連続プリントゴーストなどの画質劣化の要因になる。
そこで、このような問題を回避するため、本実施の形態による画像形成装置では外添剤回収手段94が設けられている。外添剤回収手段94は、クリーニングブレード91をすり抜けた外添剤、特にシリカを回収するためのものである。これは、比較的粒径の大きいシリカが連続プリントゴースト(前の画像の残像が後の画像上にうっすらあらわれる画像欠陥)や画質劣化の要因になりやすいからである。
図16は、外添剤回収手段94の周辺を拡大して示した図で、外添剤回収手段94の一例を示す概略構成図である。本実施の形態の外添剤回収手段94はブラシ形状であり、金属製の芯金941にブラシ部942を接着したものである。なお、本実施の形態では外添剤回収手段としてブラシ形状のものを使用しているが、その形態に限定されるわけではなく、例えば金属製の芯金の表面に回収層を形成し、回収層として固体形状やスポンジ形状(多孔体)のものを用いたロール形状の外添剤回収手段など、外添剤が回収できるものであれば他の形態の手段でも使用することができる。
外添剤回収手段94を構成するブラシ部942の材料は、感光体ドラムの表面材料より帯電列がプラス側にある材料で構成されている。
本実施の形態では、感光体ドラム1の表面材料はポリカーボネート樹脂を使用しているので、ブラシ部942の材料は、ポリカーボネート樹脂より帯電列がプラス側にある材料で構成されている。具体的には、ブラシ部942の材料として、ナイロン繊維やレーヨン繊維などの合成繊維、ガラス繊維、羊毛などの獣毛、などが使用できる。
外添剤回収手段94のブラシ部942の材料選択は、以下の関係を満たせばよく、記述した材料に限定されるものではない。
帯電列プラス傾向: ブラシ部の材料 > 感光体ドラム表面の材料
なお、それぞれの材料は帯電列の中で、より離れている材料を選択する方が良好な帯電を行うことができる。
本実施の形態の外添剤回収手段94のブラシ部942の材料にはナイロン繊維ブラシを使用した。ブラシ部942はナイロン繊維を基布に植毛したものであり、本実施の形態では、芯金941の径は10mm、ブラシ部942のパイルハイトは5mmのものを使用した。
本実施の形態の外添剤回収手段94は、図16に示すように、その表面が感光体ドラム1の表面と接触するように支持されている。また、本実施の形態の外添剤回収手段94は駆動系(不図示)により回転可能となっており、矢印Jで示す時計方向に回転する。外添剤回収手段94が回転することにより、感光体ドラム1の表面との摺擦で、外添剤回収手段94のブラシ部942はプラスに帯電する。
回転速度は摩擦帯電性能と回収性能、及び機械性能などを考慮して適度な周速度になるように設定する必要がある。本実施の形態では感光体ドラム周速の0.1〜0.2倍程度に設定している。
また、外添剤回収手段94には、ブラシから回収したシリカを分離するために、フリッカーバー95が取り付けてある。フリッカーバー95の材質はそれ自身が摩擦帯電しないことが好ましく、本実施の形態のフリッカーバー95は金属製、具体的にはSUS製の角棒を使用し、アースに接続している。
次に、外添剤回収手段94の動作について説明する。シリカはマイナスに帯電する傾向が強く、図16に示すように、クリーニングブレード91をすり抜けたシリカSはマイナスに帯電している。したがって、外添剤回収手段94が感光体ドラム1と対向している位置を通過するとき、感光体ドラム表面との摺擦でプラスに摩擦帯電している外添剤回収手段94のブラシ942は、マイナスに帯電しているシリカSを静電気力により吸着して回収する。なお、この際、ブラシによる機械的な掻き取り力も作用しており、シリカSも機械的に掻き取られるが、回収時に主として作用しているのは静電気力である。
外添剤回収手段94で回収したシリカは、フリッカーバー95による機械的な掻き取り力で掻き落とされ、外添剤搬送手段98上に落下する。なお、外添剤回収手段94からシリカを掻き落とすことにより、外添剤回収手段94は常にリフレッシュされるので、安定して所望のシリカ回収性能を維持することができる。
本実施の形態の外添剤搬送手段98は板状の部材で、外添剤の搬送は重力による降下作用を利用している。そのため、板の表面は滑りやすい部材が適当であり、具体的にはSUSなどの金属やフッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアセタール(POM)など樹脂材料などを用いることができるが、不要な帯電を防止するため導電性材料の方が好ましい。本実施の形態による外添剤搬送手段98は、厚さ1mmのSUS板を使用し、帯電の影響を防止するためアースに接続してある。外添剤搬送手段98の表面に落下したシリカは、その表面を下方に向かって滑り落ち、クリーニングブレード91のプレニップに落下する。プレニップにおいては、トナーや外添剤がクラウド状になって対流しており、その中にシリカが投入されると流れに乗って感光体表面に付着し、プレニップ最先端部の外添ダムに到達する。
図17は、図15に示す第4の実施の形態の変形例を示した図である。
この図17に示す変形例の場合、プレニップへのシリカ供給をより確実にするため、供給ブラシ99が配設されている。供給ブラシ99は駆動系(不図示)により回転可能となっており、図17に示すように時計方向に回転する。供給ブラシ99は外添剤搬送手段98の表面からシリカを機械的に掻き取り、矢印Kで示す反時計方向に回転して、ブレードエッジ先端部の角にブラシ先端を打ちつけることでシリカを掻き落とし、プレニップのクラウドの中に投入する。この動作により、シリカはプレニップ内の対流に乗って感光体表面に付着し、プレニップ最先端部の外添ダムに供給される。
次に、外添剤搬送手段について詳細に説明する。
図18は、別例の外添剤搬送手段を備えたクリーニング装置を示した図である。
図15に示す実施の形態で用いた外添剤搬送手段98は板状の部材で、外添剤の搬送は重力による降下作用を利用している。外添剤搬送手段はこのような方式に限定されるわけではなく、例えば、図18に示すように、搬送ロール81に張架されたベルト80を用いたベルトコンベア式でもよい。ベルト材料としては、スチールなどの金属やポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、フッ素系樹脂など樹脂材料などを用いることができるが、不要な帯電を防止するため導電性材料(樹脂材料の場合カーボンやイオン導電物質などを分散させて導電性を付与したもの)が好ましく、アースに接続して使用される。
図19は、さらに異なる例の外添剤搬送手段を備えたクリーニング装置を示した図である。
この図19に示すクリーニング装置に用いられている外添剤搬送手段は、板状部材82にピエゾ振動素子83を貼り合わせたものが使用されている。本方式の主たる搬送力は振動であり、ピエゾ振動素子83によって板状部材が振動し、重力の作用する方向にシリカは搬送される。シリカのような微粒子は付着力が強いため、このような振動を与えると付着面から容易に引き離すことができるので、効率のよい搬送手段となる。
図15に示す本実施の形態の基本形について、前述の第1〜第3の実施の形態と同様に、富士ゼロックス製オンデマンド印刷機Docu Color 8000を使用して、トータルサイクル数100000サイクルの検証実験を行なった。
その結果、明度差△L*の値は0.05〜0.15で推移し、測定バラツキを考慮すれば変化していないと判断することができ、本クリーニング装置9の維持性が確認された。
図20は、本発明における第5の実施の形態を示す概略構成図である。また、図21は、この第5の実施の形態における外添剤回収手段の周辺を拡大して示した図である。
本実施の形態における外添剤回収手段は、第4の実施の形態と比べ、外添剤回収手段の周囲が異なるが、基本的な構成は同様である。すなわち、この第5の実施の形態では、外添剤回収手段94の周囲に摩擦帯電手段96,97を付加した点が異なる。
本実施の形態における外添剤回収手段94の表面には、外添剤回収手段94の表面と摺擦して帯電させる摩擦帯電手段96,97が接触している。摩擦帯電手段96は外添剤回収手段の表面をマイナス帯電させるもので、摩擦帯電手段97は外添剤回収手段94の表面をプラス帯電させるものである。本実施の形態の摩擦帯電手段96,97にはブロック樹脂を使用し、図21に示すように、それぞれ樹脂部961,971とベース部材962,972で構成されている。本実施の形態では、摩擦帯電手段96,97共に、周方向の幅は10mm、樹脂部961はポリアセタール(POM)、樹脂部971はテフロン(登録商標)、ベース部材は2mm厚の金属板を使用した。なお、本実施の形態では固体形状を使用しているが、ブラシ形状、スポンジ形状など、任意の形態の部材が摩擦帯電部材として使用できる。また、摩擦帯電手段96、97の材料は記述したものに限定されるわけではなく、摩擦帯電手段96の材料は外添剤回収手段の表面材料より摩擦帯電系列がプラス側にあればよく、摩擦帯電手段97の材料は外添剤回収手段の表面材料より帯電系列がマイナス側にあればよい。例えば、本実施の形態のようにナイロン製の外添剤回収手段を使用した場合であれば、摩擦帯電手段96の材料としてガラス、石英、ガラス繊維や羊毛などの獣毛が使用でき、摩擦帯電手段97の材料として、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの合成ゴムや天然ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチック材料など使用できる。
このように摩擦帯電手段を設けた理由は、外添剤回収手段94から回収したシリカをリリースしやすくして、より安定的に外添ダムへシリカを送り込むことと、より着実にリフレッシュするためである。すなわち、摩擦帯電手段96は回収シリカと同極性に帯電させ反発力を利用してリリースすることを目的としている。また、摩擦帯電手段97は、同極性に帯電した後にシリカ回収時の帯電に着実に戻すために補助的に設けられている。
また、外添剤回収手段には、第4の実施の形態と同様に、ブラシから回収したシリカを分離するためのフリッカーバー95が取り付けてある。フリッカーバー95の材質はそれ自身が摩擦帯電しないことが好ましく、本実施の形態でもフリッカーバーはSUS製の角棒を使用し、アースに接続している。
このような設定で、第1〜第4の実施の形態と同様に、富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用してトータルサイクル数100000サイクルの検証実験を、第5の実施の形態に対し行った。
その結果、明度差ΔL*の値は0.05〜0.1で推移し、長期にわたり連続プリントゴーストの発生を防止できることを確認した。
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 1次転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
8 中間転写ベルト
20 記録紙搬送機構
21 用紙トレイ
30Y 第1画像形成ユニット
30M 第2画像形成ユニット
30C 第3画像形成ユニット
30K 第4画像形成ユニット
60,91 クリーニングブレード
61,92 板金
62,93 止めネジ
63,84 オーガ
64,87 クリーナハウジング
65,85,86 シール部材
80 ベルト
83 ピエゾ振動素子
85 ロウア―シール
86 アッパーシール
95 フリッカーバー
99 供給ブラシ
140 回収層
150,160,170,180,190,942 ブラシ部
153,173,183 飛散防止ハウジング

Claims (4)

  1. 回転しながら、帯電、露光、および、外添剤を含むトナーによる現像を受けてトナー像を保持し該トナー像を転写する像保持体を備え、転写されたトナー像を用紙上に定着する画像形成装置であって、
    前記像保持体の、トナー像転写後の領域に先端縁を接触させて該像保持体の転写後の残存物を掻き取るクリーニングブレードと、
    前記クリーニングブレードを擦り抜けてきた外添剤を、前記像保持体の回転方向について帯電前の領域において回収する回収手段と、
    前記回収手段により回収された外添剤を、前記像保持体の、前記クリーニングブレード先端縁の接触箇所よりも上流側であって、該クリーニングブレードと該像保持体との間に外添剤を保持する保持領域に返戻させる返戻手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記回収手段が、前記外添剤と引き合う極性に摩擦帯電されて該外添剤を静電気力で回収するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記返戻手段が、前記回収手段により回収された外添剤を該回収手段から前記像保持体上に吐き出させ、該像保持体を逆転させることにより、該外添剤を前記保持領域に返戻させるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記回収手段が、外添剤を封じ込めるケース内に前記クリーニングブレードとともに収容されたものであって、
    前記返戻手段が、前記ケース内に、前記回収手段により回収された外添剤を前記保持領域に搬送する搬送手段と、
    前記回収手段により回収された外添剤を該回収手段から該搬送手段に引き渡す引渡手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
JP2015010976A 2015-01-23 2015-01-23 画像形成装置 Active JP6492691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010976A JP6492691B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010976A JP6492691B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016136177A JP2016136177A (ja) 2016-07-28
JP6492691B2 true JP6492691B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=56512528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015010976A Active JP6492691B2 (ja) 2015-01-23 2015-01-23 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6492691B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1138848A (ja) * 1997-07-24 1999-02-12 Canon Inc クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2002351279A (ja) * 2001-05-29 2002-12-06 Ricoh Co Ltd クリーニング装置及び画像形成装置
US20060062613A1 (en) * 2004-09-20 2006-03-23 Masamichi Aoki Image forming apparatus and developer
JP2007093981A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2008015056A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2012113155A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Ricoh Co Ltd 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP5838767B2 (ja) * 2011-11-29 2016-01-06 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP5983145B2 (ja) * 2012-07-24 2016-08-31 富士ゼロックス株式会社 粉体粒子回収装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016136177A (ja) 2016-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8107849B2 (en) Image forming apparatus
JP5568503B2 (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2007248817A (ja) 画像形成装置
JP5487148B2 (ja) クリーニング装置、及び画像形成装置
JP2012123251A (ja) 画像形成装置
JP5251622B2 (ja) 画像形成装置
JP5804858B2 (ja) 画像形成装置
JP5132793B2 (ja) 画像形成装置
JP6492691B2 (ja) 画像形成装置
JP6390557B2 (ja) クリーニング装置、及び画像形成装置
JP6135560B2 (ja) 画像形成装置
JP5838767B2 (ja) 画像形成装置
JP6376080B2 (ja) クリーニング装置、及び画像形成装置
JP2016224350A (ja) 画像形成装置
JP5169545B2 (ja) クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2008170815A (ja) 転写装置、画像形成装置
JP4691951B2 (ja) 画像形成装置
JP5983145B2 (ja) 粉体粒子回収装置及び画像形成装置
JP5838766B2 (ja) 画像形成装置
JP2017032722A (ja) 画像形成装置
JP6520849B2 (ja) 画像形成装置
JP2010190943A (ja) 画像形成装置
JP6520842B2 (ja) 画像形成装置
JP6123513B2 (ja) 画像形成装置
JP2017015986A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6492691

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350