JP6492510B2 - クロストーク低減方法および中継器 - Google Patents

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Description

本発明は、クロストーク低減方法および中継器に関するものである。
入力側コネクタと、出力側コネクタと、両コネクタを接続する信号伝送部と、を備え、入力側コネクタに接続された通信ケーブルと、出力側コネクタに接続された通信ケーブルとを接続する中継器が知られている。
通信ケーブルとしては、差動信号を伝送する4対の信号線を有し、端部に8つのピンを有するプラグコネクタを一体に設けたものが一般に用いられている。そのため、中継器の入力側コネクタや出力側コネクタとして、8つのピンを有するジャックコネクタが一般に用いられている。
入力側コネクタや出力側コネクタとして用いるジャックコネクタのピンの配置は、米国規格協会が定めるTIA/EIA−568−B等により規格化されており、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられている。中継器の信号伝送部は、両コネクタの同じ番号のピン同士を接続する1番〜8番の主伝送路を備えて構成される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1がある。
特開2010−27437号公報
ところで、ジャックコネクタ等のコネクタではピンの配置間隔が狭くなるため、ペア間のクロストークが大きくなってしまうという問題がある。近年の通信の高速化に伴い、特にコネクタ部分でのクロストーク抑制は大きな課題となりつつある。
上述のように、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いる場合、3番と6番のピンが離れて配置されているため、特に、3番と6番のペアと他のペア間におけるクロストークが大きくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ペア間のクロストークを抑制することが可能なクロストーク低減方法および中継器を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、差動信号を伝送すべく、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられる1番〜8番の主伝送路を備えた信号伝送部において、ペア間のクロストークを低減する方法であって、前記信号伝送部において、6番の主伝送路に隣接する5番と7番の主伝送路と、3番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路を設けると共に、前記3番の主伝送路に隣接する2番と4番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路を設けるクロストーク低減方法である。
前記信号伝送部において、さらに、前記6番の主伝送路と前記7番の主伝送路を介して隣接する8番の主伝送路と、前記3番の主伝送路とを電気的に結合させる第3結合伝送路を設けると共に、前記3番の主伝送路と前記2番の主伝送路を介して隣接する1番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とを電気的に結合させる第4結合伝送路を設けてもよい。
前記信号伝送部において、さらに、前記4番の主伝送路と、前記7番の主伝送路とを電気的に結合させる第5結合伝送路を設けると共に、前記5番の主伝送路と、2番の主伝送路とを電気的に結合させる第6結合伝送路を設けてもよい。
また、本発明は、差動信号を伝送すべく、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられる8つピンを有する入力側コネクタおよび出力側コネクタと、前記両コネクタの同じ番号のピン同士を接続する1番〜8番の主伝送路を備えた信号伝送部と、を備え、前記入力側コネクタに接続された通信ケーブルと、前記出力側コネクタに接続された通信ケーブルとを接続する中継器であって、前記信号伝送部は、6番の主伝送路に隣接する5番と7番の主伝送路と、3番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路と、前記3番の主伝送路に隣接する2番と4番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路と、をさらに備えた中継器である。
前記信号伝送部は、前記6番の主伝送路と前記7番の主伝送路を介して隣接する8番の主伝送路と、前記3番の主伝送路とを電気的に結合させる第3結合伝送路と、前記3番の主伝送路と前記2番の主伝送路を介して隣接する1番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とを電気的に結合させる第4結合伝送路と、をさらに備えてもよい。
前記信号伝送部は、前記4番の主伝送路と、前記7番の主伝送路とを電気的に結合させる第5結合伝送路と、前記5番の主伝送路と、前記2番の主伝送路とを電気的に結合させる第6結合伝送路と、をさらに備えてもよい。
本発明によれば、ペア間のクロストークを抑制することが可能なクロストーク低減方法および中継器を提供できる。
本実施形態に係る中継器を示す図であり、(a)は回路図、(b)は斜視図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施形態に係る中継器を示す図であり、(a)は回路図、(b)は斜視図である。
図1(a),(b)に示すように、中継器1は、差動信号を伝送すべく、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられる8つピンを有する入力側コネクタ2および出力側コネクタ3と、両コネクタ2,3を接続する信号伝送部5と、を備え、入力側コネクタ2に接続された通信ケーブル4と、出力側コネクタ3に接続された通信ケーブル4とを接続するものである。
なお、本明細書では、便宜上、一方のコネクタを入力側コネクタ2、他方のコネクタを出力側コネクタ3と呼称しているが、入力と出力は信号の伝送方向を規定するものではなく、入力側コネクタ2と出力側コネクタ3間で双方向の伝送が可能である。
通信ケーブル4としては、汎用のLAN(Local Area Network)ケーブルを用いることができる。本実施形態では、通信ケーブル4として、差動信号を伝送する4対(合計8本)の信号線を有するものを用いた。通信ケーブル4の端部には、コネクタ6が一体に設けられている。コネクタ6は、例えば、RJ45規格(8P8C)に準拠したプラグコネクタである。
入力側コネクタ2と出力側コネクタ3は、例えば、RJ45規格(8P8C)に準拠したジャックコネクタであり、1番〜8番の8つのピンを整列配置して構成される。
入力側コネクタ2と出力側コネクタ3におけるピンの配置は、例えば、米国規格協会が定めるTIA/EIA−568−Bに準拠した配置とされる。ここでは、4番と5番のピンが第1のペア、1番と2番のピンが第2のペア、3番と6番のピンが第3のペア、7番と8番のピンが第4のペアとして用いられる。
入力側コネクタ2と出力側コネクタ3は、回路基板7に搭載されており、この回路基板7に信号伝送部5が実装されている。
信号伝送部5は、両コネクタ2,3の同じ番号のピン同士を接続する1番〜8番の主伝送路A1〜A8を備えている。図1(a)に示すように、信号伝送部5では、図示左側から右側にかけて、1番から8番の主伝送路A1〜A8が順番に配置されている。なお、図1(a)においては、伝送路を矩形で表しており、実線は伝送路同士の電気的な接続を表している。
さて、本実施形態に係る中継器1では、信号伝送部5は、6番の主伝送路A6に隣接する5番と7番の主伝送路A5,A7と、3番の主伝送路A3とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路B1,B2と、3番の主伝送路A3に隣接する2番と4番の主伝送路A2,A4と、6番の主伝送路A6とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路C1,C2と、をさらに備えている。
第1結合伝送路B1は、その両端が抵抗R53を介してコネクタ2,3の5番ピン(5番の主伝送路A5の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、3番の主伝送路A3と近接して配置されている。これにより、伝送路B1,A3が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R53により調整可能である。なお、ここでは、5番の主伝送路A5から分岐して3番の主伝送路A3に近接するように第1結合伝送路B1を設けたが、3番の主伝送路A3から分岐して5番の主伝送路A5に近接するように第1結合伝送路B1を設けても構わない。
第1結合伝送路B2は、その両端が抵抗R37を介してコネクタ2,3の3番ピン(3番の主伝送路A3の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、7番の主伝送路A7と近接して配置されている。これにより、伝送路B2,A7が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R37により調整可能である。なお、ここでは、3番の主伝送路A3から分岐して7番の主伝送路A7に近接するように第1結合伝送路B2を設けたが、7番の主伝送路A7から分岐して3番の主伝送路A3に近接するように第1結合伝送路B2を設けても構わない。
第2結合伝送路C1は、その両端が抵抗R62を介してコネクタ2,3の6番ピン(6番の主伝送路A6の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、2番の主伝送路A2と近接して配置されている。これにより、伝送路C1,A2が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R62により調整可能である。なお、ここでは、6番の主伝送路A6から分岐して2番の主伝送路A2に近接するように第2結合伝送路C1を設けたが、2番の主伝送路A2から分岐して6番の主伝送路A6に近接するように第2結合伝送路C1を設けても構わない。
第2結合伝送路C2は、その両端が抵抗R46を介してコネクタ2,3の4番ピン(4番の主伝送路A4の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、6番の主伝送路A6と近接して配置されている。これにより、伝送路C2,A6が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R46により調整可能である。なお、ここでは、4番の主伝送路A4から分岐して6番の主伝送路A6に近接するように第2結合伝送路C2を設けたが、6番の主伝送路A6から分岐して4番の主伝送路A4に近接するように第2結合伝送路C2を設けても構わない。
また、信号伝送部5は、8番の主伝送路A8と3番の主伝送路A3とを電気的に結合させる第3結合伝送路Dと、1番の主伝送路A1と6番の主伝送路A6とを電気的に結合させる第4結合伝送路Eと、をさらに備えている。
第3結合伝送路Dは、その両端が抵抗R38を介してコネクタ2,3の3番ピン(3番の主伝送路A3の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、8番の主伝送路A8と近接して配置されている。これにより、伝送路D,A8が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R38により調整可能である。なお、ここでは、3番の主伝送路A3から分岐して8番の主伝送路A8に近接するように第3結合伝送路Dを設けたが、8番の主伝送路A8から分岐して3番の主伝送路A3に近接するように第3結合伝送路Dを設けても構わない。
第4結合伝送路Eは、その両端が抵抗R61を介してコネクタ2,3の6番ピン(6番の主伝送路A6の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、1番の主伝送路A1と近接して配置されている。これにより、伝送路E,A1が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R61により調整可能である。なお、ここでは、6番の主伝送路A6から分岐して1番の主伝送路A1に近接するように第4結合伝送路Eを設けたが、1番の主伝送路A1から分岐して6番の主伝送路A6に近接するように第4結合伝送路Eを設けても構わない。
さらに、信号伝送部5は、4番の主伝送路A4と7番の主伝送路A7とを電気的に結合させる第5結合伝送路Fと、5番の主伝送路A5と2番の主伝送路A2とを電気的に結合させる第6結合伝送路Gと、をさらに備えている。
第5結合伝送路Fは、その両端が抵抗R47を介してコネクタ2,3の4番ピン(4番の主伝送路A4の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、7番の主伝送路A7と近接して配置されている。これにより、伝送路F,A7が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R47により調整可能である。なお、ここでは、4番の主伝送路A4から分岐して7番の主伝送路A7に近接するように第5結合伝送路Fを設けたが、7番の主伝送路A7から分岐して4番の主伝送路A4に近接するように第5結合伝送路Fを設けても構わない。
第6結合伝送路Gは、その両端が抵抗R52を介してコネクタ2,3の5番ピン(5番の主伝送路A5の両端)にそれぞれ電気的に接続されており、2番の主伝送路A2と近接して配置されている。これにより、伝送路G,A2が電気的に結合され、両者の間でクロストークが発生する。このとき発生させるクロストークの量は、抵抗R52により調整可能である。なお、ここでは、5番の主伝送路A5から分岐して2番の主伝送路A2に近接するように第6結合伝送路Gを設けたが、2番の主伝送路A2から分岐して5番の主伝送路A5に近接するように第6結合伝送路Gを設けても構わない。
主伝送路A1〜A8および結合伝送路B1,B2,C1,C2,D,E,F,Gの電気長は、入力側コネクタ2内の伝送路の電気長と、出力側コネクタ3内の伝送路の電気長を足し合わせたものと略等しい電気長とすればよい。
次に、本実施形態に係るクロストーク低減方法について説明する。
例えば、コネクタ2,3や信号伝送部5において6番を流れる信号に起因とするクロストークは、隣接する5番と7番にて最も大きくなると考えられる。そこで、本実施形態では、6番を流れる信号と逆相の信号を伝搬する3番から、5番と7番に意図的にクロストークを発生させることで、6番を流れる信号に起因とするクロストークを相殺し、これによりクロストークを低減している。
具体的には、信号伝送部5において、5番と7番の主伝送路A5,A7と、3番の主伝送路A3とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路B1,B2を設けることで、3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号を5番と7番の主伝送路A5,A7に導入し、これにより、5番と7番の主伝送路A5,A7を流れる、6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺する。5番と7番の主伝送路A5,A7に導入される3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号の大きさは、抵抗R53,R37により調整可能であり、この抵抗R53,R37を適宜調整することで、クロストークの低減が可能になる。
同様に、2番と4番の主伝送路A2,A4と、6番の主伝送路A6とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路C1,C2を設けることで、6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号を2番と4番の主伝送路A2,A4に導入し、これにより、2番と4番の主伝送路A2,A4を流れる、3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。2番と4番の主伝送路A2,A4に導入される6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号の大きさは、抵抗R62,R46により調整可能であり、この抵抗R62,R46を適宜調整することで、クロストークの低減が可能になる。
このように、結合伝送路B1,B2,C1,C2を備えることで、2番,4番,5番,7番における、3番と6番を流れる信号に起因するクロストークを抑制することが可能になる。
本実施形態では、さらに、1番と8番における、3番と6番を流れる信号に起因するクロストークを抑制すべく、結合伝送路D,Eを設けている。
具体的には、信号伝送部5において、8番の主伝送路A8と3番の主伝送路A3とをそれぞれ電気的に結合させる第3結合伝送路Dを設けることで、3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号を8番の主伝送路A8に導入し、これにより、8番の主伝送路A8を流れる、6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺する。8番の主伝送路A8に導入される3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号の大きさは、抵抗R38により調整可能であり、この抵抗R38を適宜調整することで、クロストークの低減が可能になる。
同様に、1番の主伝送路A1と6番の主伝送路A6とをそれぞれ電気的に結合させる第4結合伝送路Eを設けることで、6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号を1番の主伝送路A1に導入し、これにより、1番の主伝送路A1を流れる、3番の主伝送路A3を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。1番の主伝送路A1に導入される6番の主伝送路A6を流れる信号に起因するクロストーク信号の大きさは、抵抗R61により調整可能であり、この抵抗R61を適宜調整することで、クロストークの低減が可能になる。
ここまでは、3番と6番を流れる信号に起因するクロストークの抑制について主に説明したが、本実施形態では、4番と5番を流れる信号に起因するクロストークも抑制している。
例えば、3番の主伝送路A3と5番の主伝送路A5とを電気的に結合させる結合伝送路B1を備えることで、3番の主伝送路A3に、5番を流れる信号に起因するクロストーク信号を導入することができ、3番の主伝送路A3を流れる、4番を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。
同様に、4番の主伝送路A4と6番の主伝送路A6とを結合させる結合伝送路C2を備えることで、6番の主伝送路A6に、4番を流れる信号に起因するクロストーク信号を導入することができ、6番の主伝送路A6を流れる、5番を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。
さらに、4番の主伝送路A4と7番の主伝送路A7とを電気的に結合させる第5結合伝送路Fを設けることで、7番の主伝送路A7に、4番を流れる信号に起因するクロストーク信号を導入することができ、7番の主伝送路A7を流れる、5番を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。
同様に、5番の主伝送路A5と2番の主伝送路A2とを電気的に結合させる第6結合伝送路Gを設けることで、2番の主伝送路A2に、5番を流れる信号に起因するクロストーク信号を導入することができ、2番の主伝送路A2を流れる、4番を流れる信号に起因するクロストーク信号を相殺することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るクロストーク低減方法では、信号伝送部5において、6番の主伝送路A6に隣接する5番と7番の主伝送路A5,A7と、3番の主伝送路A3とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路B1,B2を設けると共に、3番の主伝送路A3に隣接する2番と4番の主伝送路A2,A4と、6番の主伝送路A6とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路C1,C2を設けている。
これにより、3番から5,7番、および6番から2,4番に意図的にクロストークを発生させ、それにより、コネクタ2,3等で発生した6番から5,7番、および3番から2,4番へのクロストークを相殺し、ペア間のクロストーク(近端漏話および遠端漏話)を抑制することが可能になる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、結合伝送路を主伝送路の横(つまり同一平面上)に近接して配置することで電気的に結合させているが、これに限定されるものではなく、例えば、主伝送路の上下に近接させて結合伝送路を配置しても構わない。
また、上記実施形態では言及しなかったが、主伝送路や結合伝送路に、容量素子等による調整回路を設けても構わない。
さらに、上記実施形態では、結合伝送路に設けた抵抗によりクロストークの大きさを調整する場合を説明したが、結合伝送路を主伝送路に近接させる長さや、結合伝送路と主伝送路の距離等によっても、クロストークの大きさを調整することが可能である。
上記実施形態では、中継器1が入力側コネクタ2と出力側コネクタ3と信号伝送部5とを1組備える場合について説明したが、これに限らず、中継器1は、入力側コネクタ2と出力側コネクタ3と信号伝送部5とを複数組備えても構わない。
上記実施形態では、中継器1に適用する場合について説明したが、本発明のクロストーク低減方法は、中継器1以外の一般的な情報通信機器にも適用可能である。
1 中継器
2 入力側コネクタ
3 出力側コネクタ
4 通信ケーブル
5 信号伝送部
A1〜A8 主伝送路
B1,B2 第1結合伝送路
C1,C2 第2結合伝送路
D 第3結合伝送路
E 第4結合伝送路
F 第5結合伝送路
G 第6結合伝送路

Claims (6)

  1. 差動信号を伝送すべく、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられる1番〜8番の主伝送路を備えた信号伝送部において、ペア間のクロストークを低減する方法であって、
    前記信号伝送部において、6番の主伝送路に隣接する5番と7番の主伝送路と、3番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路を設けると共に、
    前記3番の主伝送路に隣接する2番と4番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路を設け、
    前記第1結合伝送路及び第2結合伝送路はそれぞれ更に2つの結合伝送路からなり、
    前記第1結合伝送路の一方の結合伝送路を、5番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に3番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、3番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に5番の主伝送路と近接して配置し、
    前記第1結合伝送路の他方の結合伝送路を、7番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に3番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、3番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に7番の主伝送路と近接して配置し、
    前記第2結合伝送路の一方の結合伝送路を、6番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に2番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、2番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に6番の主伝送路と近接して配置し、
    前記第2結合伝送路の他方の結合伝送路を、4番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に6番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、6番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に4番の主伝送路と近接して配置する、
    ことを特徴とするクロストーク低減方法。
  2. 前記信号伝送部において、さらに、前記6番の主伝送路と前記7番の主伝送路を介して隣接する8番の主伝送路と、前記3番の主伝送路とを電気的に結合させる第3結合伝送路を設けると共に、
    前記3番の主伝送路と前記2番の主伝送路を介して隣接する1番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とを電気的に結合させる第4結合伝送路を設け、
    前記第3結合伝送路を、3番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に8番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、8番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に3番の主伝送路と近接して配置し、
    前記第4結合伝送路を、6番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に1番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、1番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に6番の主伝送路と近接して配置する、
    請求項1記載のクロストーク低減方法。
  3. 前記信号伝送部において、さらに、前記4番の主伝送路と、前記7番の主伝送路とを電気的に結合させる第5結合伝送路を設けると共に、
    前記5番の主伝送路と、2番の主伝送路とを電気的に結合させる第6結合伝送路を設け、
    前記第5結合伝送路を、4番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に7番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、7番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に4番の主伝送路と近接して配置し、
    前記第6結合伝送路を、5番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に2番の主伝送路と近接して配置するか、若しくは、2番の主伝送路に抵抗を介して接続すると共に5番の主伝送路と近接して配置する、
    請求項1または2記載のクロストーク低減方法。
  4. 差動信号を伝送すべく、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番がペアとして用いられる8つピンを有する入力側コネクタおよび出力側コネクタと、前記両コネクタの同じ番号のピン同士を接続する1番〜8番の主伝送路を備えた信号伝送部と、を備え、
    前記入力側コネクタに接続された通信ケーブルと、前記出力側コネクタに接続された通信ケーブルとを接続する中継器であって、
    前記信号伝送部は、
    6番の主伝送路に隣接する5番と7番の主伝送路と、3番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第1結合伝送路と、
    前記3番の主伝送路に隣接する2番と4番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とをそれぞれ電気的に結合させる第2結合伝送路と、を備え、
    前記第1結合伝送路及び第2結合伝送路はそれぞれ更に2つの結合伝送路からなり、
    前記第1結合伝送路の一方の結合伝送路は、5番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に3番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、3番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に5番の主伝送路と近接して配置され、
    前記第1結合伝送路の他方の結合伝送路は、7番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に3番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、3番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に7番の主伝送路と近接して配置され、
    前記第2結合伝送路の一方の結合伝送路は、6番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に2番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、2番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に6番の主伝送路と近接して配置され、
    前記第2結合伝送路の他方の結合伝送路は、4番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に6番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、6番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に4番の主伝送路と近接して配置されている、
    ことを特徴とする中継器。
  5. 前記信号伝送部は、
    前記6番の主伝送路と前記7番の主伝送路を介して隣接する8番の主伝送路と、前記3番の主伝送路とを電気的に結合させる第3結合伝送路と、
    前記3番の主伝送路と前記2番の主伝送路を介して隣接する1番の主伝送路と、前記6番の主伝送路とを電気的に結合させる第4結合伝送路と、を備え、
    前記第3結合伝送路は、3番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に8番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、8番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に3番の主伝送路と近接して配置され、
    前記第4結合伝送路は、6番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に1番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、1番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に6番の主伝送路と近接して配置されている、
    請求項4記載の中継器。
  6. 前記信号伝送部は、
    前記4番の主伝送路と、前記7番の主伝送路とを電気的に結合させる第5結合伝送路と、
    前記5番の主伝送路と、前記2番の主伝送路とを電気的に結合させる第6結合伝送路と、を備え、
    前記第5結合伝送路は、4番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に7番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、7番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に4番の主伝送路と近接して配置され、
    前記第6結合伝送路は、5番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に2番の主伝送路と近接して配置されるか、若しくは、2番の主伝送路に抵抗を介して接続されると共に5番の主伝送路と近接して配置されている、
    請求項4または5記載の中継器。
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