JP6491950B2 - 超音波流量スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、超音波流量スイッチに関する。
配管内を流れる流体の流量の値を正確に測定するために流量計が用いられている。例えば、特許文献1には超音波式流量計が記載されている。その超音波式流量計は、配管に取り付けて用いられる。
一方、工場内の設備の稼動状態を管理する場合のように、配管内を流れる流体の正確な流量の値は必要ではなく配管内に一定値以上の流量で流体が流れているか否かを検出すればよい場合がある。このような場合には、流量計ではなくオンオフ信号を出力する流量スイッチを用いることができる。
特開2001−356032号公報
実際に、流量スイッチを用いる場合には、配管の外径および厚み等の配管に関する情報等を設定する必要がある。流量スイッチの製造業者は、その流量スイッチの出荷前の工場またはその流量スイッチの使用場所において流量スイッチに配管に関する情報等を設定する。
使用者による使用時に流量スイッチに不具合が生じた場合、製造業者またはメンテナンス業者は、配管に関する情報等の設定内容に基づいて流量スイッチの不具合の原因を解明する。しかしながら、使用者が配管に関する情報等の設定内容を変更していることがある。流量スイッチに配管に関する情報等を容易に設定および変更することができる場合には、使用者が自ら設定内容を変更する可能性が高い。この場合、使用者が製造業者またはメンテナンス業者に設定内容を正確に伝達することは容易ではない。そのため、製造業者またはメンテナンス業者は、流量スイッチの不具合の原因を解明するために、使用者の使用場所に訪問して流量スイッチの設定内容を1つずつ確認する必要がある。
また、製造業者が流量スイッチに配管に関する情報等を設定した場合、またはメンテナンス業者が流量スイッチの設定内容を変更した場合には、使用者が設定内容を把握することは容易ではない。
本発明の目的は、使用者が設定内容を正確に伝達することおよび使用者、製造業者またはメンテナンス業者が設定内容を正確に把握することを可能にする超音波流量スイッチを提供することである。
(1)本発明に係る超音波流量スイッチは、配管を流れる流体の流量に基づくオンオフ信号を出力する超音波流量スイッチであって、配管を流れる流体への超音波の送信および配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも送信を行う第1の超音波素子と、配管を流れる流体への超音波の送信および配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも受信を行う第2の超音波素子と、第1および第2の超音波素子を配管の外面に一体的または個別に着脱可能に固定する固定具と、操作入力を受け付ける操作部と、個別に設定されるべき複数の設定項目にそれぞれ対応する複数の情報を含みかつ複数の情報のうち一の情報として配管に関する情報を含む設定情報と、複数の情報に対応する設定コードと、操作部を介して受け付けられた操作入力によって定められた流量しきい値を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された設定情報と第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方の出力信号とに基づいて配管内の流体の流量を算出する算出部と、算出部により算出された流量と流量しきい値とに基づいてオンオフ信号を出力する出力部と、算出部により算出された流量と記憶部に記憶された流量しきい値とを表示する第1の表示態様と、記憶部に記憶された設定コードを表示する第2の表示態様とに切替可能に構成された表示部とを備える。
その超音波流量スイッチにおいては、第1および第2の超音波素子が配管の外面に固定された状態で、第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方から配管を流れる流体に超音波が送信され、第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方により配管を流れる流体からの超音波が受信される。記憶部に記憶された設定情報と第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方の出力信号とに基づいて、配管を流れる流体の流量が算出部により算出される。算出された流量と流量しきい値とが表示部に表示され、算出された流量および流量しきい値に基づくオンオフ信号が出力される。
操作部により操作入力が受け付けられる。設定情報、設定コードおよび操作入力によって定められた流量しきい値が記憶部に記憶される。設定情報は、個別に設定されるべき複数の設定項目にそれぞれ対応する複数の情報を含む。複数の情報のうち一の情報は配管に関する情報である。設定情報の複数の情報に対応する設定コードが表示部に表示される。この場合、使用者が設定コードを製造業者またはメンテナンス業者(以下、製造業者等と呼ぶ。)に知らせることにより、製造業者等は、設定コードに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することができる。このように、使用者は、表示部に表示される設定コードにより設定内容を正確に伝達することが可能になる。
また、予め設定情報のうち少なくとも配管に関する情報と設定コードとの対応関係が使用者に知らされている場合、使用者は、表示部に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。さらに、製造業者等は、表示部に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
(2)超音波流量スイッチは、操作部を介して受け付けられた操作入力により、複数の設定項目にそれぞれ対応する複数の情報を個別に設定する設定手段と、設定手段により設定された複数の情報に対応する設定コードを生成するとともに、生成された設定コードを記憶部に記憶させるコード生成部とをさらに備えてもよい。
この場合、使用者は、操作部を操作することにより設定情報の複数の情報を入力することができる。また、入力された複数の情報に対応する設定コードが生成され、生成された設定コードが記憶部に記憶される。それにより、設定コードが表示部に表示される。使用者は、操作部の操作に基づく設定内容のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に伝達することが可能になる。また、製造業者等が操作部の操作により設定情報を入力した場合に、使用者は、少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
(3)超音波流量スイッチは、操作部を介して受け付けられた操作入力により、設定コードを受け付けるコード受付手段をさらに備え、コード生成部は、さらに、受け付けられた設定コードに対応する複数の情報を含む設定情報を生成するとともに、生成された設定情報を記憶部に記憶させてもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、操作部を操作することにより設定コードを入力することができる。入力された設定コードに対応する設定情報が生成され、生成された設定情報が記憶部に記憶される。このように、設定コードを入力することにより少なくとも配管に関する情報の設定が行われるので、使用者および製造業者等は、超音波流量スイッチの設定作業を迅速かつ容易に行うことができる。また、使用者および製造業者等は、多数の超音波流量スイッチの設定作業を短時間で行うことができる。
(4)超音波流量スイッチは、操作部を介して受け付けられた操作入力により、設定コードを受け付けるコード受付手段と、コード受付手段により受け付けられた設定コードに対応する複数の情報を含む設定情報を生成するとともに、生成された設定情報を記憶部に記憶させるコード生成部とをさらに備えてもよい。
)設定コードは、誤り検出用符号を含み、コード生成部は、操作部により操作入力され設定コードの誤り検出用符号に基づいて当該設定コードが有効か否かを判定し、当該設定コードが有効である場合に設定情報を生成し、当該設定コードが有効でない場合に設定情報を生成しなくてもよい。
この場合、入力される設定コードが有効でない限り、設定情報が生成されない。したがって、誤った設定コードに対応する不適切な設定情報に起因して、誤ったオンオフ信号が出力されることが防止される。それにより、誤ったオンオフ信号に起因する外部装置の誤動作が防止される。
)配管に関する情報は、配管の外径および配管の厚みのうち少なくとも一方を含んでもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、表示部に表示される設定コードに基づいて、設定された配管の外径および配管の厚みのうち少なくとも一方の情報を知ることができる。
)配管に関する情報は、配管を流れる流体の特性に関する情報を含んでもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、表示部に表示される設定コードに基づいて、設定された配管を流れる流体の特性に関する情報を知ることができる。
本発明によれば、使用者は設定内容を正確に伝達することが可能になる。また、使用者、製造業者またはメンテナンス業者は、設定内容を正確に把握することが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る流量スイッチの外観斜視図である。 図1の流量スイッチの内部構成を示す模式的縦断面図である。 流量スイッチの制御系を示すブロック図である。 センサ部の平面図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 初期設定の一例を説明するための図である。 第1〜第7項目の各種情報とバイナリデータとの対応関係を示すテーブルの一例である。 設定コードの生成方法の一例を示す図である。 初期設定の終了後に設定コードが表示部に表示される例を示す図である。 設定復元機能による初期設定の一例を説明するための図である。 設定復元機能による初期設定の一例を説明するための図である。 本発明の一実施の形態に係る初期設定処理のフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態に係る超音波流量スイッチ(以下、流量スイッチと略記する。)について図面を参照しながら説明する。以下に説明する流量スイッチを使用者が使用する場合には、その流量スイッチに予め複数項目の情報が設定される必要がある。その設定作業は、使用者、製造業者またはメンテナンス業者により行われる。以下の説明では、製造業者またはメンテナンス業者を製造業者等と呼ぶ。
[1]超音波流量スイッチの概略構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る流量スイッチの外観斜視図である。図2は、図1の流量スイッチ1の内部構成を示す模式的縦断面図である。図1に示すように、流量スイッチ1は、一方向に延びるように形成されたクランプ部100およびセンサ部400により構成される。
クランプ部100は、上クランプ部材200および下クランプ部材300を含む。上クランプ部材200および下クランプ部材300が配管2を挟み込むように配置され、ねじを用いて結合される。この状態で、クランプ部100が配管2の外周面に取り付けられる。図1および図2の例では、配管2の内径はdである。本実施の形態においては、センサ部400は、2個のセンサ固定ねじ410により上クランプ部材200に着脱可能に固定される。
図2に示すように、センサ部400は、筐体部500、結合部600、超音波制御機構700および電子回路部800を含む。筐体部500は、上筐体部510、下筐体部520および経路部材530を含む。上筐体部510は、透明部材により形成された窓部511を上面に有する。下筐体部520の上部に上筐体部510が取り付けられるとともに、下筐体部520の下部に経路部材530が取り付けられる。これにより、筐体部500の内部に水および油等の液体が浸入不可能な空間が形成される。
結合部600は、固体の音響カプラント610を含む。音響カプラント610は、筐体部500の経路部材530と配管2との間に位置するように、図示しない保持部材により下筐体部520に保持される。
筐体部500の内部に超音波制御機構700が収容される。超音波制御機構700は、2個の超音波素子710,720、超音波遮蔽板730および2個の充填部材740,750を含む。超音波素子710は、配管2に対して所定の角度を成すように配置され、音響接合剤711を介して経路部材530に接合される。同様に、超音波素子720は、配管2に対して所定の角度を成すように配置され、音響接合剤721を介して経路部材530に接合される。
経路部材530のうち超音波素子710,720の間の部分が分断されるように、超音波遮蔽板730が設けられる。充填部材740,750は互いに異なる部材により形成される。充填部材740は、超音波素子710,720の周囲を取り囲むように配置される。充填部材750は、充填部材740の上方に配置される。
電子回路部800は、主基板810、副基板820、コネクタ830および表示灯840を含む。主基板810は、超音波素子710,720、副基板820、コネクタ830および表示灯840に電気的に接続される。主基板810には、主として制御部811および記憶部812が設けられる。
制御部811は例えばCPU(中央演算処理装置)を含む。制御部811は、コネクタ830およびケーブル3を通して流量スイッチ1の外部装置に接続される。外部装置の電源から主基板810および副基板820に電力が供給される。外部装置は、例えばパーソナルコンピュータまたはプログラマブルロジックコントローラである。記憶部812は、不揮発性メモリまたはハードディスク等の記録媒体を含む。記憶部812には、流量スイッチ1を動作させるための種々のデータおよびプログラムが記憶される。
副基板820には、主として表示部821および操作部822が設けられる。主基板810および副基板820は、筐体部500の内部に収容される。表示部821は、14セグメントLED(発光ダイオード)パネルを含む。なお、表示部821は、14セグメントLEDパネルに代えて、7セグメントLEDパネル、液晶表示器またはドットマトリクス表示器のいずれかを含んでもよい。操作部822は、複数のボタン(ボタンスイッチ)を含み、筐体部500の上方から操作可能に構成される。複数のボタンの詳細は後述する。
コネクタ830は、1または複数の端子を含む。本実施の形態においては、コネクタ830は4つの端子を含む。4つの端子のうち2つの端子が外部装置から流量スイッチ1への電力供給用端子として用いられる。以下の説明では、電力供給用端子以外の2つの端子のうち一方の端子を第1端子と呼び、他方の端子を第2端子と呼ぶ。第1端子は、流量スイッチ1から外部装置への出力用端子として用いられる。第2端子には、後述する第2項目の情報の設定内容に応じて種々の機能が付加される。第2端子に付加される機能の詳細については後述する。
表示灯840は、1または複数のLEDを含む。コネクタ830および表示灯840は、筐体部500の上筐体部510の上面に設けられる。
図3は、流量スイッチ1の制御系を示すブロック図である。図3に示すように、主基板810には、上記の制御部811および記憶部812に加えて送受信切替回路813、送信部814および受信部815が設けられる。
送信部814は、例えば信号発生回路および増幅回路を含む。また、受信部815は、例えばA/D(アナログデジタル)変換回路および増幅回路を含む。送信部814および受信部815は、それぞれ送受信切替回路813に接続される。
送信部814においては、制御部811による制御に基づいて信号発生回路からアナログ信号が発生される。発生されたアナログ信号は、増幅回路により増幅されつつ送受信切替回路813に与えられる。送受信切替回路813は、送信部814から与えられるアナログ信号を超音波素子710,720に交互に与える。超音波素子710にアナログ信号が与えられることにより、超音波素子710から超音波が発生される。超音波素子720にアナログ信号が与えられることにより、超音波素子720から超音波が発生される。
図2に示すように、超音波素子710から発生された超音波は、経路部材530および音響カプラント610を通して入射角θで配管2内の流体に入射される。流体内を伝播する超音波は、反射角θで配管2の内面で反射される。反射された超音波は、音響カプラント610および経路部材530を通して超音波素子720により受信される。超音波素子720は受信した超音波に基づくアナログ信号を出力する。超音波素子720から出力されたアナログ信号は、図3の送受信切替回路813を通して受信部815に与えられる。
受信部815においては、送受信切替回路813から与えられたアナログ信号が増幅回路により増幅されるとともにA/D変換回路によりデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は、制御部811に与えられる。
一方、超音波素子720から発生された超音波は、経路部材530および音響カプラント610を通して入射角θで配管2内の流体に入射される。流体内を伝播する超音波は、反射角θで配管2の内面で反射される。反射された超音波は、音響カプラント610および経路部材530を通して超音波素子710により受信される。超音波素子710は受信した超音波に基づくアナログ信号を出力する。超音波素子710から出力されたアナログ信号は、図3の送受信切替回路813および受信部815を通して増幅されかつデジタル信号に変換されつつ制御部811に与えられる。
制御部811が記憶部812に記憶されるプログラムを実行することにより、図3に示すように、時間差測定部11、流量算出部12、情報設定部13、比較判定部14および信号出力部15の機能が実現される。
時間差測定部11は、受信部815から与えられるデジタル信号に基づいて時間差Δtを測定する。時間差Δtは、超音波素子710により発生された超音波が超音波素子720により受信されるまでの時間と超音波素子720により発生された超音波が超音波素子710により受信されるまでの時間との差である。流量算出部12は、時間差測定部11により測定された時間差Δtに基づいて、配管2内を流れる流体の速度Vを下記式(1)により算出するとともに、配管2内を流れる流体の流量Qを下記式(2)により算出する。
Figure 0006491950
Figure 0006491950
ここで、dは配管2の内径であり、θは超音波の入射角であり、Vは流体内を伝播する超音波の速度である。Kは、配管2の断面内で所定の分布を有する流体の速度を平均速度に換算するための流量補正係数である。入射角θ、速度Vおよび流量補正係数Kは既知である。
なお、流量算出部12は、配管2内を流れる流体の流量Qを算出するとともに、ある時点から現在までの流量Qの積算値を算出することもできる。
情報設定部13は、使用者または製造業者等による操作部822の操作に応答して種々の情報を設定する。例えば、情報設定部13は、使用者または製造業者等による操作部822の操作に応答して配管2の外径および厚みを記憶部812に記憶させる。この場合、配管2の外径および厚みに基づいて配管2の内径dがわかる。また、情報設定部13は、使用者または製造業者等による操作部822の操作に応答して流量のしきい値を記憶部812に記憶させる。情報設定部13により設定される情報の詳細については後述する。
比較判定部14は、例えば上記式(2)により算出された流量Qを記憶部812に予め記憶されたしきい値と比較し、流量Qがしきい値よりも大きいか否かを判定する。信号出力部15は、比較判定部14による判定結果に基づくデジタルの制御信号をコネクタ830の第1端子およびケーブル3を通して外部装置890に出力する。例えば、信号出力部15は、流量Qがしきい値よりも大きい場合にハイレベル(またはローレベル)の制御信号を出力し、流量Qがしきい値以下である場合にローレベル(またはハイレベル)の制御信号を出力する。
表示部821には、上記式(1)により算出された流体の速度V、上記式(2)により算出された流量Qまたは記憶部812に記憶されたしきい値等の種々の情報が表示される。また、表示部821には、情報設定部13により設定される種々の情報および後述する設定コードが表示される。表示部821の表示内容の詳細については後述する。
表示灯840は、比較判定部14による判定結果を識別可能に点灯する。例えば、表示灯840は、流量Qがしきい値よりも大きい場合に点灯(または消灯)し、流量Qがしきい値以下である場合に消灯(または点灯)する。それにより、使用者は、流量Qがしきい値よりも大きいか否かを容易に識別することができる。表示灯840は、緑色に発光するLEDおよび赤色に発光するLEDを含んでもよい。この場合、表示灯840は、流量Qがしきい値よりも大きい場合に緑色(または赤色)に点灯し、流量Qがしきい値以下である場合に赤色(または緑色)に点灯してもよい。
[2]流量表示およびしきい値の設定
図4は、センサ部400の平面図である。図4に示すように、使用者または製造業者等は、センサ部400の上面中央に設けられる窓部511を通して、図2の表示部821に表示される情報を視認することができる。表示部821は、センサ部400の幅方向に並ぶ2段の表示領域を有する。各段の表示領域においては、4つのキャラクタが表示可能である。以下の説明では、2段の表示領域のうち一方の表示領域を上段表示領域821aと呼び、他方の表示領域を下段表示領域821bと呼ぶ。
上段表示領域821aには、例えば図3の流量算出部12により算出される現在の流量Qが示される。また、下段表示領域821bには、例えば予め設定されたしきい値が示される。図4では、現在の流量Qが35.6(L/min)であり、しきい値が15.0(L/min)である例が示される。ここで、現在の流量Qは、例えば現在までに図3の流量算出部12により算出される流量Qのうち最も新しく算出された流量Qである。
センサ部400の長手方向において、窓部511に隣り合うように操作部822が設けられている。操作部822は、上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sを含む。上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sの各々は、使用者または製造業者等により押下操作可能に構成される。使用者または製造業者等は、上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sを操作することにより種々の情報を設定することができる。
例えば、使用者は、上段表示領域821aおよび下段表示領域821bにそれぞれ現在の流量Qおよびしきい値が表示された状態で、上ボタン1Sを押下する。この場合、図3の記憶部812に記憶されたしきい値がより大きい値に更新され、更新されたしきい値が下段表示領域821bに表示される。一方、使用者が下ボタン2Sを押下する場合、記憶部812に記憶されたしきい値がより小さい値に更新され、更新されたしきい値が下段表示領域821bに表示される。
[3]流量スイッチの初期設定
本実施の形態に係る流量スイッチ1には、最初に電力が供給された時点で複数項目(本例では7つ)の情報を設定する必要がある。初期設定時に設定される複数項目の情報には、配管2内を流れる流体の流量Qを算出するために必要な情報として、配管2の外径および配管2の厚みのうち少なくとも一方が含まれる。使用者または製造業者等は、操作部822を操作することにより初期設定を行うことができる。初期設定の一例を使用者による操作部822の操作手順とともに説明する。以下の説明では、予め定められた一定期間(例えば3秒間)継続してボタンが押下される操作を継続押下と呼ぶ。一方、ボタンが押下された後一定期間経過するまで継続的にボタンが押下されない操作を単に押下と呼ぶ。
図5〜図11は、初期設定の一例を説明するための図である。図5〜図11の各々には、表示部821および操作部822の一部拡大平面図が示される。各平面図においては、図3の窓部511の図示は省略する。
本例では、流量スイッチ1に最初に電力が供給されることにより、予め定められた初期画面が表示部821に表示される。この状態で、モードボタン3Sが継続押下されることにより、初期設定として第1〜第7項目の情報を順次設定することが可能になる。
第1項目の情報は、流体が流れる方向を示す情報である。図1に示すように流量スイッチ1が配管2に取り付けられた状態で、流量スイッチ1の一側方(左方)から他側方(右方)に向かう方向を第1の方向と呼び、流量スイッチ1の他側方(右方)から一側方(左方)に向かう方向を第2の方向と呼ぶ。
流量スイッチ1に最初に電力が供給されることにより、図5(a),(b)に示すように、表示部821の上段表示領域821aに第1項目の情報を設定することを示す文字列「dir」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図5(a),(b)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「=r」または「L=」に切り替わる。文字列「=r」は第1の方向に対応し、文字列「L=」は第2の方向に対応する。
使用者は、設定すべき方向に対応する文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する方向が、第1項目の情報として図3の情報設定部13により図3の記憶部812に記憶される。このようにして、第1項目の情報の設定が完了する。
第2項目の情報は、図3のコネクタ830の第2端子に付加される機能を示す情報である。本例では、第2項目の情報として、不使用、制御出力、アナログ出力および外部入力のうちいずれか1つが設定される。ここで、不使用は、第2端子を端子として使用しないことを意味する。また、制御出力は、第1端子から出力される制御信号と同じデジタルの制御信号を第2端子から出力することを意味する。また、アナログ出力は、例えば超音波素子710,720のアナログの出力信号を第2端子から出力することを意味する。また、外部入力は、外部装置890から流量スイッチ1に与えられる外部信号を第2端子で受けることを意味する。
第1項目の情報の設定が完了することにより、図6(a)〜(d)に示すように、上段表示領域821aに第2項目の情報を設定することを示す文字列「ch.2」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図6(a)〜(d)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「oFF」、「out」、「AnLG」または「in」に切り替わる。文字列「oFF」は不使用に対応し、文字列「out」は制御出力に対応し、文字列「AnLG」はアナログ出力に対応し、文字列「in」は外部入力に対応する。
使用者は、設定すべき機能に対応する文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する機能が、第2項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第2項目の情報の設定が完了する。
第3項目の情報は、図3のコネクタ830の第1端子および第2端子を用いた信号の出力方式を示す情報である。本例では、第3項目の情報として、2種類の出力方式のうちいずれか1つが設定される。2種類の出力方式のうち一方の出力方式をPNP出力と呼び、他方の出力方式をNPN出力と呼ぶ。
第2項目の情報の設定が完了することにより、図7(a),(b)に示すように、上段表示領域821aに第3項目の情報を設定することを示す文字列「P−n」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図7(a),(b)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「PnP」または「nPn」に切り替わる。文字列「PnP」はPNP出力に対応し、文字列「nPn」はNPN出力に対応する。
使用者は、設定すべき出力方式に対応する文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する出力方式が、第3項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第3項目の情報の設定が完了する。
第4項目の情報は、流量スイッチ1が取り付けられる配管2の外径を示す情報であり、本発明の配管に関する情報に相当する。本例では、第4項目の情報として、JIS規格によって規定される呼び径1/4(B呼称)の配管の外径および呼び径3/8(B呼称)の配管の外径のうちいずれか1つが設定される。
第3項目の情報の設定が完了することにより、図8(a),(b)に示すように、下段表示領域821bに第4項目の情報を設定することを示す文字列「PiPE」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図8(a),(b)に示すように、上段表示領域821aに表示される文字列が「1/4」または「3/8」に切り替わる。文字列「1/4」は呼び径1/4(B呼称)の配管の外径に対応し、文字列「3/8」は呼び径3/8(B呼称)の配管の外径に対応する。
使用者は、設定すべき外径に対応する文字列を上段表示領域821aに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する外径が、第4項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第4項目の情報の設定が完了する。なお、設定可能な配管の外径としては、上記の2つの外径に加えてさらに他の大きさの外径が採用されてもよい。
第5項目の情報は、流量スイッチ1が取り付けられる配管2の厚みを示す情報であり、本発明の配管に関する情報に相当する。本例では、第5項目の情報として、JIS規格によって規定されるSGP(配管用炭素鋼鋼管)の厚み、およびJIS規格によって規定されるスケジュール20,40,80の厚みのうちいずれか1つが設定される。
第4項目の情報の設定が完了することにより、図9(a)〜(d)に示すように、上段表示領域821aに第5項目の情報を設定することを示す文字列「Sch」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図9(a)〜(d)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「SGP」、「20」、「40」または「80」に切り替わる。文字列「SGP」はSGPの厚みに対応する。また、文字列「20」、「40」および「80」は、それぞれスケジュール20,40,80の厚みに対応する。
使用者は、設定すべき厚みに対応する文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する厚みが、第5項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第5項目の情報の設定が完了する。なお、設定可能な配管の厚みとしては、上記の4つの厚みに加えてさらに他の厚みが採用されてもよい。
第6項目の情報は、流量スイッチ1の動作モードを示す情報である。本例では、流量スイッチ1は、第1〜第4の動作モードで動作可能に構成される。第6項目の情報として、第1〜第4の動作モードのうちいずれか1つが設定される。
ここで、第1の動作モードは、現在の流量Qが予め定められたしきい値を超えたか否かに基づいて、図3のコネクタ830の第1端子から出力される制御信号の信号レベルを切り替えるモードである。第2の動作モードは、現在の流量Qが予め定められた上限値および下限値の範囲から外れたか否かに基づいて、第1端子から出力される制御信号の信号レベルを切り替えるモードである。また、第3の動作モードは、予め定められた時点から現在までの流量Qの積算値が予め定められた値に達した場合にコネクタ830の第1端子から制御信号を出力するモードである。また、第4の動作モードは、流量Qの積算値を監視することにより予め定められた値が得られるごとに積算値をリセットしつつコネクタ830の第1端子から1パルスを出力するモードである。
第5項目の情報の設定が完了することにより、図10(a)〜(d)に示すように、上段表示領域821aに第6項目の情報を設定することを示す文字列「out1」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図10(a)〜(d)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「Std」、「ArER」、「ttL」または「PULS」に切り替わる。文字列「Std」、「ArER」、「ttL」および「PULS」は、それぞれ第1、第2、第3および第4の動作モードに対応する。
使用者は、設定すべき動作モードに対応する文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列に対応する動作モードが、第6項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第6項目の情報の設定が完了する。
第7項目の情報は、ある時点で配管2内を流れる流体の流量に対してその流量の所定比率(63%)以上の流量が算出されるまでに必要な時間(応答時間)を示す情報である。本例の流量スイッチ1は、応答時間として0.5sec、1sec、2.5sec、5sec、10sec、20sec、30secおよび60secのいずれかを設定可能に構成される。
第6項目の情報の設定が完了することにより、図11(a)〜(d)に示すように、上段表示領域821aに第7項目の情報を設定することを示す文字列「SPd」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、下段表示領域821bに表示される文字列が、「0.5」、「1」、「2.5」、「5」、「10」、「20」、「30」または「60」に切り替わる。これらの各数値は応答時間を表す。図10(a)〜(d)では、下段表示領域821bにそれぞれ文字列「0.5」、「1」、「2.5」および「5」が表示される例が示される。
使用者は、設定すべき応答時間を示す文字列を下段表示領域821bに表示させ、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示された文字列で表される応答時間が第7項目の情報として情報設定部13により記憶部812に記憶される。このようにして、第7の情報の設定が完了する。
上記のように、本例では、第1〜第7項目の情報が設定されることにより、初期設定が終了する。上記の第1〜第7項目の情報は、本発明の設定情報に相当する。
[4]設定コード
本実施の形態に係る流量スイッチ1においては、初期設定時に設定される第1〜第7項目の各種情報と予め定められたバイナリデータとの対応関係を示すテーブルが、記憶部812に記憶されている。図12は、第1〜第7項目の各種情報とバイナリデータとの対応関係を示すテーブルの一例である。図12の例では、第1項目の情報に関して、「第1方向」および「第2方向」にそれぞれ1ビットのバイナリデータ「0」および「1」が対応付けられている。第2項目の情報に関して、「不使用」、「制御出力」、「アナログ出力」および「外部入力」にそれぞれ2ビットのバイナリデータ「00」、「01」、「10」および「11」が対応付けられている。
また、第3項目の情報に関して、「PNP出力」および「NPN出力」に、それぞれ1ビットのバイナリデータ「0」および「1」が対応付けられている。第4項目の情報に関して、「1/4」および「3/8」にそれぞれ1ビットのバイナリデータ「0」および「1」が対応付けられている。第5項目の情報に関して、「SGP」、「スケジュール20」、「スケジュール40」および「スケジュール80」にそれぞれ2ビットのバイナリデータ「00」、「01」、「10」および「11」が対応付けられている。第6項目の情報に関して、「第1の動作モード」、「第2の動作モード」、「第3の動作モード」および「第4の動作モード」にそれぞれ2ビットのバイナリデータ「00」、「01」、「10」および「11」が対応付けられている。
さらに、第7項目の情報に関して、「0.5sec」、「1sec」、「2.5sec」、「5sec」、「10sec」、「20sec」、「30sec」および「60sec」にそれぞれ3ビットのバイナリデータ「000」、「001」、「010」、「011」、「100」、「101」、「110」および「111」が対応付けられている。
上記の初期設定時に、図3の情報設定部13は、図12のテーブルに基づいて、設定された第1〜第7項目の情報に対応する設定コードを生成する。図13は、設定コードの生成方法の一例を示す図である。本例では、初期設定時に設定された第1〜第7項目の情報がそれぞれ「第1の方向」、「制御出力」、「NPN出力」、「3/8」、「スケジュール20」、「第2の動作モード」および「10sec」であるものとする。
この場合、情報設定部13は、図13の1段目に示すように、第1〜第7項目の情報にそれぞれ対応するバイナリデータを並べることにより0桁から11桁までのバイナリデータ「100010111010」を生成する。
その後、情報設定部13は、図13の2段目に示すように、0桁から11桁までのバイナリデータ「100010111010」を10進数で変換する。それにより、図13の3段目に示すように、10進数で表される4桁の設定コード「2234」が生成される。最後に、情報設定部13は、生成された設定コードを記憶部812に記憶させる。
ここで、使用者は、操作部822を操作することにより、初期設定の終了後に記憶部812に記憶された設定コードを表示部821に表示させることができる。
図14は、初期設定の終了後に設定コードが表示部821に表示される例を示す図である。例えば、図4の例と同様に、上段表示領域821aおよび下段表示領域821bにそれぞれ現在の流量Qおよびしきい値が表示された状態で、上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sが同時に押下される。それにより、図14(a)に示すように、上段表示領域821aに設定コードに関する操作が行われていることを示す文字列「CodE」が表示される。また、図14(a)の表示状態が一定期間(数秒間)経過した後、図14(b)に示すように、上段表示領域821aに記憶部812に記憶された設定コード「2234」が表示される。
この場合、使用者は、例えば流量スイッチ1に不具合が生じた場合に、製造業者等に表示部821に表示される設定コードを知らせることができる。それにより、製造業者等は、設定コードに基づいてその設定コードに対応する第1〜第7項目の情報について設定内容を正確に把握することができる。したがって、不具合の原因を解明することが可能になる。
また、製造業者等がインターネット上のホームページ等を通じて第1〜第7項目の情報と設定コードとの対応関係を公表している場合、使用者は、表示部821に表示される設定コードと公表された対応関係とに基づいて流量スイッチ1に設定されている第1〜第7項目の情報の設定内容を正確に把握することができる。
流量スイッチ1は、配管2を流れる流体の特性に関する情報として、流体の種類、流体の温度、流体の密度または動粘性等を示す情報をさらに設定可能に構成されてもよい。また、流量スイッチ1は、流量算出部12により算出される流量Qについての補正値を設定可能に構成されてもよい。この場合、流体の特性に関する情報および流量Qの補正値に対応する設定コードが第1〜第7の情報の例と同様に生成され、記憶部812に記憶されてもよい。さらに、記憶された設定コードは、図14(b)に示すように、下段表示領域821bに表示されてもよい。図14(b)の例では、第1〜第7項目の情報以外の情報を示す設定コードとして「0013」が下段表示領域821bに表示される。それにより、使用者または製造業者等は、下段表示領域821bに表示される設定コードに基づいて、配管2を流れる流体の特性または流量Qについての補正値を知ることができる。
本実施の形態に係る流量スイッチ1においては、初期設定時に、上記の第1〜第7項目の情報を個別に設定する代わりに、既知の設定コードを入力することにより、その設定コードに対応付けられた第1〜第7項目の情報を同時に設定することができる。この機能を設定復元機能と呼ぶ。
図15および図16は、設定復元機能による初期設定の一例を説明するための図である。図15および図16の各々には、表示部821および操作部822の一部拡大平面図が示される。各平面図においては、図3の窓部511の図示は省略する。
上記のように、流量スイッチ1に最初に電力が供給された場合には、予め定められた初期画面が表示部821に表示される。この状態で、上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sが同時に押下される。それにより、図15(a),(b)に示すように、上段表示領域821aに設定コードに関する操作が行われていることを示す文字列「CodE」が表示される。このとき、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sが押下されることにより、図15(a),(b)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「no」または「YES」に切り替わる。文字列「no」は設定コードの入力を行わないことに対応し、文字列「YES」は設定コードの入力を行うことに対応する。
使用者は、設定コードを入力することなく第1〜第7項目の情報を個別に設定したい場合に、図15(a)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「no」となるように、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sを押下した後、モードボタン3Sを押下する。それにより、表示部821が初期画面の表示状態に戻る。
一方、使用者は、設定コードを入力したい場合に、図15(b)に示すように、下段表示領域821bに表示される文字列が「YES」となるように、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sを押下した後、モードボタン3Sを押下する。それにより、図15(c)に示すように、上段表示領域821aおよび下段表示領域821bの各々に設定コードの入力を促す文字列「0000」が表示される。
この状態で、使用者は、モードボタン3Sを押下することにより、上段表示領域821aおよび下段表示領域821bに表示される合計8個のキャラクタのうちの1つを順次切り替えて指定することができる。また、使用者は、指定された1つのキャラクタについて、上ボタン1Sまたは下ボタン2Sを操作することにより表示部821上に表示される内容(数値、文字または記号)を変更することができる。
使用者により設定コードが入力された後、モードボタン3Sが継続押下される。この場合、図3の情報設定部13は、モードボタン3Sの継続押下に応答して、入力された設定コードに対応する複数項目の情報を生成し、生成された複数項目の情報を記憶部812に記憶させる。
具体的には、情報設定部13は、例えば操作部822により上記の設定コード「2234」が入力された場合、設定コード「2234」をバイナリデータ「100010111010」に変換する。その後、情報設定部13は、変換されたバイナリデータと図12のテーブルとに基づいて、設定コードに対応する第1〜第7項目の情報を生成し、生成された第1〜第7項目の情報を記憶部812に記憶させる。本例では、第1〜第7項目の情報として、「第1の方向」、「制御出力」、「NPN出力」、「3/8」、「スケジュール20」、「第2の動作モード」および「10sec」がそれぞれ記憶部812に記憶される。
その後、図16(a)に示すように、上段表示領域821aに設定コードに関する操作が行われていることを示す文字列「CodE」が表示され、下段表示領域821bに設定コードの入力が完了したことを示す文字列「ok」が表示される。
上記のように、設定復元機能によれば、入力された設定コードに対応する複数項目の情報が生成され、生成された複数項目の情報が記憶部812に記憶される。このように、設定コードが入力されることにより、設定コードに対応する複数項目の情報の設定が同時に行われる。したがって、使用者および製造業者等は、流量スイッチ1の設定作業を迅速かつ容易に行うことができる。また、使用者および製造業者等は、多数の流量スイッチ1に対して共通の設定作業を短時間で行うことができる。
本実施の形態においては、設定コードは、パリティビット等の誤り検出用符号を含んでもよい。また、情報設定部13は、設定復元機能において、操作部822により入力される設定コードの誤り検出用符号に基づいて、当該設定コードが有効か否かを判定してもよい。
さらに、情報設定部13は、入力された設定コードが有効である場合に流量スイッチ1に設定するための複数項目の情報を生成し、入力された設定コードが有効でない場合に複数項目の情報を生成しなくてもよい。入力された設定コードが有効でない場合には、図16(b)に示すように、下段表示領域821bに設定コードが有効でないことを示す文字列「Err」が表示されてもよい。その後、情報設定部13は、再度設定コードを入力可能な状態に移行してもよい。
この場合、入力される設定コードが有効でない限り、流量スイッチ1に設定するための複数項目の情報が生成されない。したがって、誤った設定コードに対応する不適切な情報に起因して、誤った制御信号が出力されることが防止される。それにより、誤った制御信号に起因する外部装置890の誤動作が防止される。
[5]初期設定処理
図3の情報設定部13が以下に示す初期設定処理を実行することにより、流量スイッチ1に複数項目の情報が設定される。図17は、本発明の一実施の形態に係る初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理は、流量スイッチ1に最初に電力が供給されることにより開始される。以下の説明において、Nは初期設定時に設定される情報の全項目数である。また、変数iはN以下の自然数である。また、以下の説明において、設定コードには、誤り検出用符号が含まれるものとする。
図17に示すように、情報設定部13は、まず予め定められた初期画面を表示部821に表示させる(ステップS11)。次に、情報設定部13は、複数項目の情報を個別に設定する指令を受けたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、情報設定部13は、表示部821に初期画面が表示された状態でモードボタン3Sが継続押下された場合に、複数項目の情報を個別に設定する指令を受けたと判定する。
複数項目の情報を個別に設定する指令を受けた場合、情報設定部13は、変数iを1とする(ステップS13)。次に、情報設定部13は、第i項目の情報を設定することを示す文字列を表示部821に表示させ(ステップS14)、第i項目の情報の受付を行う(ステップS15)。
具体的には、情報設定部13は、例えば変数iが1である場合に、図5(a),(b)に示すように、表示部821の上段表示領域821aに第1項目の情報を設定することを示す文字列「dir」を表示させる。この状態で、情報設定部13は、第1項目の情報について、使用者による上ボタン1Sおよび下ボタン2Sの押下に基づいて、第1の方向または第2の方向のいずれかの情報を受け付ける。また、情報設定部13は、例えば変数iが2である場合に、図6(a)〜(d)に示すように、表示部821の上段表示領域821aに第2項目の情報を設定することを示す文字列「ch.2」を表示させる。この状態で、情報設定部13は、第2項目の情報について、使用者による上ボタン1Sおよび下ボタン2Sの押下に基づいて、不使用、制御出力、アナログ出力または外部入力のいずれかの情報を受け付ける。
次に、情報設定部13は、第i項目の情報の設定が指令されたか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、情報設定部13は、使用者によりモードボタン3Sが押下された場合に、第i項目の情報の設定が指令されたと判定する。一方、情報設定部13は、使用者によりモードボタン3Sが押下されない場合に、第i項目の情報の設定が指令されていないと判定する。第i項目の設定が指令されていない場合、情報設定部13は、ステップS14の処理に進む。
第i項目の情報の設定が指令された場合、情報設定部13は、その指令に応答して、直前のステップS15の処理で受け付けられた情報を第i項目の情報として記憶部812に記憶させるとともに、その情報に対応するバイナリデータを記憶部812に記憶させる(ステップS17)。
その後、情報設定部13は、変数iの値がNであるか否かを判定する(ステップS18)。変数iがNでない場合、情報設定部13は、変数iに1を加算し(ステップS19)、ステップS14の処理に進む。一方、変数iがNである場合、情報設定部13は、設定されたN項目の情報に対応するバイナリデータに基づいて設定コードを生成し、生成された設定コードを記憶部812に記憶させる(ステップS20)。このようにして、初期設定処理が終了する。
上記のステップS12の処理において、複数項目の情報を個別に設定する指令を受けない場合、情報設定部13は、設定復元機能を使用する指令を受けたか否かを判定する(ステップS31)。具体的には、情報設定部13は、表示部821に初期画面が表示された状態で上ボタン1S、下ボタン2Sおよびモードボタン3Sが同時に押下された場合に、設定復元機能を使用する指令を受けたと判定する。設定復元機能を使用する指令を受けない場合、情報設定部13は、上記のステップS11の処理に進む。
設定復元機能を使用する指令を受けた場合、情報設定部13は、設定コードの受付を行う(ステップS32)。具体的には、情報設定部13は、例えば図15(c)に示すように、使用者による上ボタン1Sおよび下ボタン2Sの押下に基づく設定コードの入力を受け付ける。
次に、情報設定部13は、設定コードの入力完了が指令されたか否かを判定する(ステップS33)。具体的には、情報設定部13は、使用者によりモードボタン3Sが継続押下された場合に、設定コードの入力完了が指令されたと判定する。一方、情報設定部13は、使用者によりモードボタン3Sが継続押下されない場合に、設定コードの入力完了が指令されていないと判定する。設定コードの入力完了が指令されていない場合、情報設定部13は、ステップS32の処理に進む。
設定コードの入力完了がされた場合、情報設定部13は、その指令に応答して、入力された設定コードが有効であるか否かを判定する(ステップS34)。この判定処理は、設定コードに含まれる誤り検出用符号に基づいて行われる。
入力された設定コードが有効でない場合、情報設定部13は、設定コードが有効でないことを一定期間表示部821に表示させ(ステップS35)、上記のステップS32の処理に進む。具体的には、情報設定部13は、図16(b)に示すように、下段表示領域821bに文字列「Err」を表示させる。
一方、入力された設定コードが有効である場合、情報設定部13は、入力された設定コードに対応する複数項目の情報を生成し、生成された複数項目の情報を記憶部812に記憶させる(ステップS36)。それにより、初期設定時に設定されるべき複数項目の情報が、流量スイッチ1に同時に設定される。このようにして、初期設定処理が終了する。
[6]効果
本実施の形態に係る流量スイッチ1においては、使用者は、流量スイッチ1に設定されるべき情報のうち少なくとも第1〜第7項目の情報に対応する設定コードを表示部821に表示させることができる。この場合、使用者が設定コードを製造業者等に知らせることにより、製造業者等は、設定コードに基づいて第1〜第7項目の情報の設定内容を正確に把握することができる。このように、使用者は、表示部821に表示される設定コードにより設定内容を正確に伝達することが可能になる。
また、製造業者等がインターネット上のホームページ等を通じて第1〜第7項目の情報と設定コードとの対応関係を公表している場合、使用者は、表示部821に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて流量スイッチ1に設定されている第1〜第7項目の情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。さらに、製造業者等は、表示部821に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて、第1〜第7の情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
また、本実施の形態では、使用者または製造業者等は、操作部822を操作することにより、第1〜第7項目の情報を個別に設定する方法と設定復元機能を使用する方法とを選択的に用いることができる。
第1〜第7項目の情報を個別に設定する方法では、設定された第1〜第7項目の情報に対応する設定コードが記憶部812に記憶される。また、記憶された設定コードが表示部821に表示される。それにより、使用者は、表示部821に表示される設定コードに基づいて、第1〜第7項目の情報を正確に伝達することができる。
また、製造業者等により流量スイッチ1の初期設定が行われている場合に、使用者は、第1〜第7項目の情報と設定コードとの対応関係を知ることにより、表示部821に表示される設定コードに基づいて第1〜第7項目の情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
一方、設定復元機能を使用する方法では、使用者および製造業者等は、操作部822を操作することにより設定コードを入力することができる。入力された設定コードに対応する第1〜第7項目の情報が生成され、生成された第1〜第7項目の情報が記憶部812に記憶される。このように、設定コードを入力することにより第1〜第7項目の情報の設定が同時に行われるので、使用者および製造業者等は、流量スイッチ1の設定作業を迅速かつ容易に行うことができる。また、使用者および製造業者等は、多数の流量スイッチ1の設定作業を短時間で行うことができる。
本実施の形態においては、設定コードは0桁から11桁のバイナリデータを4桁の10進数に変換することにより生成される。それにより、設定コードを表示するための文字列の数が低減される。したがって、表示部821を大型化することなく、複数項目の情報に対応する設定コードを表示部821に表示させることができる。
なお、表示部821に表示可能なキャラクタ数が十分に大きい場合には、上記のバイナリデータを設定コードとして取り扱ってもよい。一方、表示部821に表示可能なキャラクタ数が小さい場合には、上記のバイナリデータを16進数または32進数に変換することにより設定コードを生成してもよい。この場合、少ないキャラクタ数で多数の項目の情報の組み合わせを設定コードに対応付けることができる。
[7]他の実施の形態
(1)上記実施の形態においては、センサ部400の制御部811は伝播時間差方式に基づいて式(2)により配管2内を流れる流体の流量Qを算出するが、本発明はこれに限定されない。制御部811はドップラー方式に基づいて配管2内を流れる流体の流量Qを算出してもよい。この場合、超音波素子710,720の一方が超音波送信素子により構成され、超音波素子710,720の他方が超音波受信素子により構成されてもよい。
(2)上記実施の形態では、初期設定時に設定される第1〜第7項目の情報に対応する設定コードが10進数で表示部821に表示されるが、本発明はこれに限定されない。予め定められた設定コードに関して特定の文字列を対応付けることにより、対応付けられた文字列が設定コードとして表示部821に表示されてもよい。
例えば、予め定められた3つの設定コードにそれぞれ「標準設定1」、「標準設定2」および「標準設定3」が対応付けられてもよい。この場合、表示部821を例えば液晶表示器で構成することにより、表示部821に「標準設定1」、「標準設定2」および「標準設定3」のいずれかが予め定められた設定コードとして表示されてもよい。また、この場合、流量スイッチ1は、「標準設定1」、「標準設定2」および「標準設定3」のいずれかが選択されることにより、上記の例と同様の設定復元機能が使用可能に構成されてもよい。
(3)上記実施の形態では、第1〜第7項目の情報に対応する設定コードが生成されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、流量のしきい値に対応する設定コードが生成されてもよい。この場合、使用者または製造業者等は、表示部821に表示される設定コードに基づいて、流量のしきい値を知ることができる。
(4)上記実施の形態では、第1〜第7項目の情報は初期設定時に設定されるが、本発明はこれに限定されない。第1〜第7項目の情報のうちの少なくとも一部の情報は、流量スイッチ1に最初に電力が供給される初期設定時以外のタイミングで設定可能であってもよい。
(5)上記実施の形態では、初期設定時に設定される第1〜第7項目の全ての情報の組み合わせに対応する設定コードが生成されるが、本発明はこれに限定されない。初期設定時に設定される複数の情報のうち配管2に関する情報を含む一部の情報の組み合わせのみに対応する設定コードが生成されてもよい。この場合においても、設定コードに対応する複数項目の情報について、上記の例と同様の効果を得ることができる。
(6)上記実施の形態では、図3の時間差測定部11、流量算出部12、情報設定部13、比較判定部14および信号出力部15の各々が、ハードウェアとソフトウェアとにより実現されるが、本発明はこれに限定されない。時間差測定部11、流量算出部12、情報設定部13、比較判定部14および信号出力部15の各々は、電子回路等のハードウェアで実現されてもよく、これらの構成要素の一部がCPUおよびメモリ等のハードウェアとソフトウェアとにより実現されてもよい。
(7)上記実施の形態においては、表示部821は筐体部500に収容されるが、本発明はこれに限定されない。表示部821は、筐体部500の外部に個別に設けられてもよい。例えば、表示部821は、配管2および超音波素子710,720から離間した位置に設けられてもよい。
(8)上記実施の形態においては、制御部811および記憶部812は主基板810とともに筐体部500に収容されるが、本発明はこれに限定されない。制御部811および記憶部812は、筐体部500の外部に設けられてもよい。例えば、制御部811および記憶部812は、配管2および超音波素子710,720から離間した位置に設けられてもよい。
(9)上記実施の形態においては、超音波素子710,720を配管2に固定するために、センサ部400を固定するクランプ部100が用いられるが、本発明はこれに限定されない。センサ部400を配管2に固定することができるのであれば、クランプ部100に代えて結束バンドが用いられてもよい。または、クランプ部100の一部が結束バンドにより構成されてもよい。
[8]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、流量スイッチ1が超音波流量スイッチの例であり、超音波素子710または超音波素子720が第1の超音波素子の例であり、超音波素子720または超音波素子710が第2の超音波素子の例であり、クランプ部100、筐体部500、結合部600、超音波遮蔽板730および2個の充填部材740,750が固定具の例である。
また、初期設定時に設定される第4項目の情報および第5項目の情報が配管に関する情報の例であり、初期設定時に設定される第1〜第7項目の情報が設定情報の例であり、流量のしきい値が流量しきい値の例であり、記憶部812が記憶部の例である。
また、流量算出部12が算出部の例であり、信号出力部15が出力部の例であり、表示部821が表示部の例であり、操作部822が操作部の例であり、情報設定部13が設定手段、コード受付手段およびコード生成部の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
[9]参考形態
(1)本参考形態に係る超音波流量スイッチは、配管を流れる流体の流量に基づくオンオフ信号を出力する超音波流量スイッチであって、配管を流れる流体への超音波の送信および配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも送信を行う第1の超音波素子と、配管を流れる流体への超音波の送信および配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも受信を行う第2の超音波素子と、第1および第2の超音波素子を配管の外面に一体的または個別に着脱可能に固定する固定具と、配管に関する情報を含む設定情報、設定情報のうち少なくとも配管に関する情報に対応する設定コードおよび予め定められた流量しきい値を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された設定情報と第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方の出力信号とに基づいて配管内の流体の流量を算出する算出部と、算出部により算出された流量と流量しきい値とに基づいてオンオフ信号を出力する出力部と、算出部により算出された流量と記憶部に記憶された流量しきい値とを表示するとともに、記憶部に記憶された設定コードを表示可能に構成された表示部とを備える。
その超音波流量スイッチにおいては、第1および第2の超音波素子が配管の外面に固定された状態で、第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方から配管を流れる流体に超音波が送信され、第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方により配管を流れる流体からの超音波が受信される。記憶部に記憶された設定情報と第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方の出力信号とに基づいて、配管を流れる流体の流量が算出部により算出される。算出された流量と流量しきい値とが表示部に表示され、算出された流量および流量しきい値に基づくオンオフ信号が出力される。
設定情報のうち少なくとも配管に関する情報に対応する設定コードが表示部に表示される。この場合、使用者が設定コードを製造業者またはメンテナンス業者(以下、製造業者等と呼ぶ。)に知らせることにより、製造業者等は、設定コードに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することができる。このように、使用者は、表示部に表示される設定コードにより設定内容を正確に伝達することが可能になる。
また、予め設定情報のうち少なくとも配管に関する情報と設定コードとの対応関係が使用者に知らされている場合、使用者は、表示部に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。さらに、製造業者等は、表示部に表示される設定コードとその対応関係とに基づいて設定情報のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
(2)超音波流量スイッチは、設定情報を入力するために使用者により操作される第1の操作部と、第1の操作部により入力された設定情報に基づいて当該設定情報のうち少なくとも配管に関する情報に対応する設定コードを生成するとともに、生成された設定コードを記憶部に記憶させるコード生成部とをさらに備えてもよい。
この場合、使用者は、第1の操作部を操作することにより設定情報を入力することができる。また、入力された設定情報のうち少なくとも配管に関する情報に対応する設定コードが生成され、生成された設定コードが記憶部に記憶される。それにより、設定コードが表示部に表示される。使用者は、第1の操作部の操作に基づく設定内容のうち少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に伝達することが可能になる。また、製造業者等が第1の操作部の操作により設定情報を入力した場合に、使用者は、少なくとも配管に関する情報の設定内容を正確に把握することが可能になる。
(3)超音波流量スイッチは、設定コードを入力するために使用者により操作される第2の操作部をさらに備え、コード生成部は、第2の操作部により入力された設定コードに対応する設定情報を生成するとともに、生成された設定情報を記憶部に記憶させてもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、第2の操作部を操作することにより設定コードを入力することができる。入力された設定コードに対応する設定情報が生成され、生成された設定情報が記憶部に記憶される。このように、設定コードを入力することにより少なくとも配管に関する情報の設定が行われるので、使用者および製造業者等は、超音波流量スイッチの設定作業を迅速かつ容易に行うことができる。また、使用者および製造業者等は、多数の超音波流量スイッチの設定作業を短時間で行うことができる。
(4)設定コードは、誤り検出用符号を含み、コード生成部は、第2の操作部により入力される設定コードの誤り検出用符号に基づいて当該設定コードが有効か否かを判定し、当該設定コードが有効である場合に設定情報を生成し、当該設定コードが有効でない場合に設定情報を生成しなくてもよい。
この場合、入力される設定コードが有効でない限り、設定情報が生成されない。したがって、誤った設定コードに対応する不適切な設定情報に起因して、誤ったオンオフ信号が出力されることが防止される。それにより、誤ったオンオフ信号に起因する外部装置の誤動作が防止される。
(5)配管に関する情報は、配管の外径および配管の厚みのうち少なくとも一方を含んでもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、表示部に表示される設定コードに基づいて、設定された配管の外径および配管の厚みのうち少なくとも一方の情報を知ることができる。
(6)配管に関する情報は、配管を流れる流体の特性に関する情報を含んでもよい。
この場合、使用者および製造業者等は、表示部に表示される設定コードに基づいて、設定された配管を流れる流体の特性に関する情報を知ることができる。
本発明は、種々の超音波流量スイッチに有効に利用することができる。
1 流量スイッチ
1S 上ボタン
2 配管
2S 下ボタン
3 ケーブル
3S モードボタン
11 時間差測定部
12 流量算出部
13 情報設定部
14 比較判定部
15 信号出力部
100 クランプ部
200 上クランプ部材
300 下クランプ部材
400 センサ部
410 センサ固定ねじ
500 筐体部
510 上筐体部
511 窓部
520 下筐体部
530 経路部材
600 結合部
610 音響カプラント
700 超音波制御機構
710,720 超音波素子
711,721 音響接合剤
730 超音波遮蔽板
740,750 充填部材
800 電子回路部
810 主基板
811 制御部
812 記憶部
813 送受信切替回路
814 送信部
815 受信部
820 副基板
821 表示部
821a 上段表示領域
821b 下段表示領域
822 操作部
830 コネクタ
840 表示灯
890 外部装置

Claims (7)

  1. 配管を流れる流体の流量に基づくオンオフ信号を出力する超音波流量スイッチであって、
    前記配管を流れる流体への超音波の送信および前記配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも送信を行う第1の超音波素子と、
    前記配管を流れる流体への超音波の送信および前記配管を流れる流体からの超音波の受信のうち少なくとも受信を行う第2の超音波素子と、
    前記第1および第2の超音波素子を前記配管の外面に一体的または個別に着脱可能に固定する固定具と、
    操作入力を受け付ける操作部と、
    個別に設定されるべき複数の設定項目にそれぞれ対応する複数の情報を含みかつ前記複数の情報のうち一の情報として前記配管に関する情報を含む設定情報と、前記複数の情報に対応する設定コードと、前記操作部を介して受け付けられた操作入力によって定められた流量しきい値を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記設定情報と前記第1および第2の超音波素子のうち少なくとも一方の出力信号とに基づいて前記配管内の流体の流量を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された流量と前記流量しきい値とに基づいて前記オンオフ信号を出力する出力部と、
    前記算出部により算出された流量と前記記憶部に記憶された前記流量しきい値とを表示する第1の表示態様と、前記記憶部に記憶された前記設定コードを表示する第2の表示態様とに切替可能に構成された表示部とを備える、超音波流量スイッチ。
  2. 前記操作部を介して受け付けられた操作入力により、前記複数の設定項目にそれぞれ対応する前記複数の情報を個別に設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記複数の情報に対応する設定コードを生成するとともに、生成された前記設定コードを前記記憶部に記憶させるコード生成部とをさらに備える、請求項1記載の超音波流量スイッチ。
  3. 前記操作部を介して受け付けられた操作入力により、設定コードを受け付けるコード受付手段をさらに備え、
    記コード生成部は、さらに、受け付けられた前記設定コードに対応する複数の情報を含む設定情報を生成するとともに、生成された前記設定情報を前記記憶部に記憶させる、請求項記載の超音波流量スイッチ。
  4. 前記操作部を介して受け付けられた操作入力により、設定コードを受け付けるコード受付手段と、
    前記コード受付手段により受け付けられた前記設定コードに対応する複数の情報を含む設定情報を生成するとともに、生成された前記設定情報を前記記憶部に記憶させるコード生成部とをさらに備える、請求項1記載の超音波流量スイッチ。
  5. 設定コードは、誤り検出用符号を含み、
    前記コード生成部は、前記操作部により操作入力され設定コードの誤り検出用符号に基づいて当該設定コードが有効か否かを判定し、当該設定コードが有効である場合に設定情報を生成し、当該設定コードが有効でない場合に設定情報を生成しない、請求項3または4記載の超音波流量スイッチ。
  6. 前記配管に関する情報は、前記配管の外径および前記配管の厚みのうち少なくとも一方を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の超音波流量スイッチ。
  7. 前記配管に関する情報は、前記配管を流れる流体の特性に関する情報を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の超音波流量スイッチ。
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