JP3964554B2 - 流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量計に係わり、特に複数の被測定流体を1つの槽内で所定の割合で混合させるべく各流体の槽内への注入量を個々に計測したり、流体温度等が異なる複数の流体を槽内で混合すべく各流体の槽内への注入量を個々に計測したりするための流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造設備や液晶製造設備等の製造設備では、薬液を用いる加工工程、加工後に洗浄する洗浄工程などにおいて何種類かの液体を所定の割合で液槽に貯めて混合して用いる場合がある。
このような従来の液体混合システムの概要構成を図21に示す。
図21において、液体混合システム100は、混合すべき複数の液体をそれぞれ貯留するための貯留槽101A〜101Cと、複数の液体を混合するための液槽102と、貯留槽101A〜101Cと液槽102との間の流路中に設けられ、各液体の注入/注入停止を行うための電磁弁103A〜103Cと、電磁弁103A〜103Cから混合用の液槽102に至る流路中にそれぞれ設けられ、所定の測定周期ごとに流量値に応じた4〜20[mA]の電流値を有するアナログ信号などの流量検出信号FA〜FCを出力する複数の流量計104A〜104Cと、所定の積算バッチ流量に至ることにより電磁弁103A〜103Cをそれぞれ開閉するためのオン/オフ制御信号SCを出力するとともに、流量検出信号FA〜FCに基づいて流量を積算し、所定の積算バッチ流量に至ると、積算が終了した旨を通知するバッチ出力信号BA〜BCを出力する複数の積算計(トータライザ)105A〜105Cと、バッチ出力信号BA〜BCが入力されるとともに、各積算計105A〜105Cに積算バッチ流量をリセットさせるためのリセット信号SRを出力する集中監視装置106とを備えて構成されている。なお、図中のポンプは前記シーケンサ106Aにより、その運転/停止が制御されている。
集中監視装置106は、液体混合システム100全体の制御を行うためのシーケンサ106Aと、各種データの入力及び表示を行うためのディスプレイタッチパネル106Bとを備えて構成されている。
また、前記積算計105A〜105Cは、流量計104A〜104C側(ローカル側)に設けられた現場側監視盤107に設置されている。
【0003】
この液体混合システム100の動作の概要について説明する。ここで、各液体系統毎の動作は同一であるので、貯留槽101Aに貯留された流体の系統についてのみ説明し、積算計105Aには、予め当該液体の注入量(積算バッチ流量)がプリセットされているものとする。
集中監視装置のシーケンサ106Aがリセット信号SRを出力すると、積算計105Aの積算バッチ流量はリセットされ、これにより積算計105Aは、オン/オフ制御信号SCを電磁弁103Aに出力する。
このオン信号により電磁弁103Aは開状態となり、貯留槽101Aに貯留されている液体が液槽102内に注入されることとなる。
これに伴い、流量計104Aは流量に応じた流量検出信号FAを積算計105Aに出力する。
積算計105Aは、液体の積算バッチ流量がプリセットした積算バッチ流量に到達すると、オン/オフ制御信号SCを電磁弁103Aに出力し、このオフ信号により電磁弁103Aは閉状態となり、液体の液槽102内への注入を停止するとともに、バッチ出力信号BAを集中監視装置106のシーケンサ106Aに出力する。
この結果、シーケンサ106Aは、液体の注入が終了した旨をディスプレイタッチパネル106Bに表示することとなる。
【0004】
また、このような流量計の流量センサとして、近年、カルマン渦式のものが多用されるようになってきた。このカルマン渦式流量センサは、流路の中に設けられた柱状の渦発生体の両側から交互に発生するカルマン渦列の周波数を超音波センサや圧電素子センサにより検出して、気体や液体など流体の流量を測定するものである。
流路の口径と流量センサの配管部の材質とにより、流量測定範囲と前記流量に対応するカルマン渦の発生周波数は決定される。ここで、周波数値をfとすると、瞬時流量値Qは次の一次式(1)により求められる。
Q=a×f+b ……(1)
また、上の式(1)は精度確保が困難であるため、流量測定範囲を複数nの区間に分割し、下の式(2)に示すように、各々の区間i(i=1〜n)毎の一次式を定めることによりフルスケール精度±1%程度を確保することが行なわれている(特開昭60−238720号公報)。
Q=ai×f+bi ……(2)
さらに精度を向上させる場合は、1台毎に前記ai値、bi値を決定し、個別に決定された値Ai、BiをRAMまたはEEPROMに格納しておき、次の式(3)によってフルスケール精度±0.5%を確保することも提案されている(特願平9−345742号)。
Q=Ai×f+Bi ……(3)
ここで、Ai,Bi(i=1〜n)は、各機器1台毎に決定される補正された係数である。
【0005】
また、一般に、パルス信号の周波数を測定する場合には、所定期間(ゲートタイム)内に入力されるパルスの数を計数すること、あるいは、入力パルスの周期を測定し、その逆数から当該周波数を算出することが行われている。しかしながら、流量測定においては、上の式からも明らかなように、大流量時には発生するパルスの周波数は高く(周期は短く)なり、小流量時には低く(周期は長く)なる。したがって、大流量時および小流量時のいずれにおいても、一定の測定精度を得ることが求められる。
【0006】
そこで、一定時間のタイマ、クロック発生器、クロック計数用カウンタ、クロックによる計数動作を制御するカウンタ制御手段、パルス信号の検出と計数と所定の演算制御を行なう処理手段とを備える周波数測定装置が提案されている(特開平5−297036号公報)。
この周波数測定装置によれば、前記タイマに測定下限周波数の周期の2倍以上の時間を設定して、パルス信号の検出と計数とを開始する。そして、パルス信号を検出したときは、前記クロック計数用カウンタが前記クロック発生器からのクロックの計数を開始するように前記カウンタ制御手段を制御し、パルス信号を検出するごとにクロック計数用カウンタの計数値を確認する。そして、前記計数値が所定値に達しないときは、検出と計数とを継続する。一方、前記計数値が所定値に達したときは、前記検出と計数とを停止し、前記カウンタ制御手段を制御して前記クロック計数用カウンタの計数値から周波数測定値を演算により算出する。また、前記タイマの計時終了時に、クロックの計数が終了していないときはパルス信号の検出と計数とを停止し、さらに前記カウンタ制御手段を制御してクロック計数用カウンタによる計数を終了する。
これにより、パルス信号のN回分の周期をクロック計数用カウンタで計数し、計数値が所望の分解能を確保するまで周期の積算を続けることにより、パルス信号の周波数値によらずに一定値以上の測定分解能を得るようにしている。
【0007】
また、大流量時における平均周期の算出精度を高め、且つ小流量時における応答性をも向上させることを目的とするカルマン渦式空気流量センサ出力パルスの平均周期算出装置も提案されている(特公平5−70086号公報)。
この平均周期算出装置は、パルス数計数手段、パルス周期計測手段、計測周期と第1の所定時間とを比較するパルス周期比較手段と、前回の平均算出終了時から前記パルス数計数手段で第1の所定値に相当するパルス数が計数されたとき、前記パルス周期比較手段から大なる比較結果が第2の所定値に相当する回数だけ出力されたとき、および、前記パルス周期比較手段から小なる比較結果に続いて大なる比較結果が出力される状態が第3の所定値に相当する回数だけ現れたときの各条件のいずれかが成立するごとにパルス信号の周期の平均を算出する平均周期算出手段とを備えたものである。さらに、前記第2の所定値と前記パルス周期比較手段との比較結果により平均周期を算出する第2の平均周期算出手段、あるいは、前記計測周期と第2の所定時間とを比較する第2のパルス周期比較手段および前記第2のパルス周期比較手段の出力により平均周期を算出する第2の平均周期算出手段をさらに備えたものである。
これらの構成により、小流量時、中流量時、大流量時に亘って、センサから入力されるパルス信号の平均周期を速やかに算出することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の液体混合システムにおいては、配管上に取り付けられた流量計や電磁弁の近傍に現場(ローカル)側監視盤を別途設け、該現場側監視盤に複数の積算計(トータライザ)を設置するという構成をとっていた。したがって集中監視装置の他に現場側監視盤が必要であるため、設備を小型化できないという問題点があった。また、積算計と集中監視装置との間に配線布設が必要であり、この配線布設に多大の工数を要し、設置コストがかさむという問題点があった。
そこで、上記問題点を解決すべく、積算計(トータライザ)を使用しないで、直接に集中監視装置を構成するシーケンサに流量計の流量信号を入力することも考えられるが、この場合、シーケンサがバッチ積算処理を行うための処理プログラムが大きくなり、使用メモリ容量も多くなってしまうという問題点があった。
【0009】
また、前記積算計105A〜105Cは、前記流量計104A〜104Cから入力される流量検出信号FA〜FCを積算し、該積算結果と予めプリセットされた設定積算バッチ流量値とを比較して前記オン/オフ制御信号SCを対応する電磁弁103A〜103Cに出力しているが、積算結果が算出された時点では既に前記設定積算バッチ流量値を越えてしまっている場合がある。
図22を参照して、この様子を説明する。この図において、縦軸は積算流量値(単位は立方メートルあるいはリットル等)、横軸は時間を示し、Qbsは前述した設定積算バッチ流量値、Qbは積算バッチ流量である。前述のように、前記積算計105A〜105Cは、前記流量計104A〜104Cから測定周期ごとに入力される流量検出信号FA〜FCを積算して積算バッチ流量値Qbを算出しているため、実際の積算計105A〜105Cの出力は、前記測定周期に対応した時間間隔で出力されることとなる。図において、Qbn−1、Qbn、Qbn+1はそれぞれ前記時間間隔を有する時刻tn−1、tn、tn+1における積算バッチ流量値を示している。したがって、実際には時刻t0において前記設定積算バッチ流量値Qbsと前記積算バッチ流量値Qbとが一致する場合であっても、実際に前記積算計105A〜105Cにおいて積算バッチ流量値Qbが設定積算バッチ流量値Qbsに到達したことが判定されて、オン/オフ制御信号SCが出力されるのは、時刻tn+1となる。実際には、前記流量計104A〜104Cにおける流量算出に要する時間および前記積算計105A〜105Cにおける積算に要する時間を考慮する必要があり、最大1測定周期程度の時間遅延が生じることとなってしまう。
したがって、設定積算バッチ流量値Qbsよりも多い流量値で前記電磁弁103A〜103Cが動作することとなり、高品質の混合流体を得ることができないという問題点があった。
【0010】
また、前述したような流量計において入力パルスの周波数を測定するときに、パルスの数を計数する周波数測定の方法では、ゲートタイムの値が何であれ、低い周波数の入力のときの測定の分解能が粗く精度が得られないという問題点がある。例えば、上述のようにゲートタイムを1秒間とすれば、200Hz以上の周波数でないと±0.5%の精度を得ることができない。一方、周期測定による場合には、周期の長さ、あるいは、計測用基準クロックの値が何であれ、高い周波数の入力のときの測定の分解能が粗く、精度が得られないという問題点がある。
【0011】
さらに、前述した周波数測定装置においては、測定下限周波数の周期の2倍以上の時間が設定されたタイマを用いているために、測定下限周波数付近の周波数を測定する場合には、その周期の2倍以上の測定時間を必要としている。また、タイマの計時時間の終了前に、パルス信号のN回分の周期をクロック計数用カウンタで計数し、前記計数値が所定値に達したときは、検出と計数とを停止し、前記計数値から周波数測定値を演算するようにしている。この場合、タイマの設定時間内をすべて測定していないため、入力されるパルス信号の真の周波数測定を行なっていることにはならないという問題点があった。
【0012】
さらにまた、前述した平均周期算出装置によれば、4〜5つのパラメータの設定により、小流量時、中流量時および大流量時にわたってセンサから入力されるパルス信号の平均周期を速やかに算出することができるが、パルス数計数手段、パルス周期計測手段、第1および第2のパルス周期比較手段、第1および第2の平均周期算出手段を用いているため、複雑な構成となってしまう。また、これらの各手段による処理をマイクロコンピュータなどにより実行させる場合には、プログラムに膨大なメモリを必要とし、また、処理に要する時間も長くなり、平均周期算出処理に占有する割合が多く、他の処理を実行する余裕がなくなってしまうという問題点があった。
【0013】
そこで本発明は、設備の小型化を図り、配線布設工程の省略を可能とし、集中監視装置側の処理負担を低減することが可能な流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
また、簡単な構成で、高速かつ高精度の測定を行なうことができる流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
さらに、集中監視装置等の外部の装置との信号の送受を行ない自動運転の可能な流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の流量計は、流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計であって、前記流量検出信号に基づいて所定の測定周期毎に瞬時流量を算出する瞬時流量算出手段と、前記瞬時流量を積算して積算流量を算出する積算流量算出手段と、前記積算流量が予め設定された設定積算流量に達したか否かを判別する判別手段と、前記積算流量が前記設定積算流量に達したときに、積算終了信号を出力する積算終了通知手段と、次の測定時点において前記積算流量算出手段により算出される積算流量の予測値を算出し、該積算流量の予測値が前記予め設定された設定積算流量に達するか否かを判定する予測演算手段と、該予測演算手段により次の測定時点における前記積算流量の予測値が前記設定積算流量に達するものと判定されたときには、前記瞬時流量算出手段の測定周期を短い周期に変更する計測周期制御手段とを有するものである。
また、前記積算流量算出手段は、外部から供給される積算開始指示信号に応じて、前記瞬時流量の積算を開始するようになされているものである。
さらに、前記積算開始指示信号が第1の所定時間以上第2の所定時間以内継続したときには、前記積算流量をリセットし、前記積算開始指示信号が前記第2の所定時間以上継続したときには、前記積算流量算出手段における積算処理を中断し、該積算開始指示信号の入力がなくなったときに前記積算処理を再開するように制御されるものである。
【0015】
さらにまた、前記予測手段は、今回算出された瞬時流量を用いて前記次の測定時点における積算流量の予測値を算出するようになされているものである。
さらにまた、前記瞬時流量算出手段は、第1の周期を有する第1の信号を発生する第1の信号発生部と、前記第1の信号に応じて、前記第1の周期の期間に入力される前記流量検出信号中に含まれるパルスの数を計数する第1の測定部と、前記第1の信号をその周期中に含む前記パルスにおける該第1の信号の位置を測定する第2の測定部と、前記第1の測定部による計数値と前記第2の測定部による測定結果とに基づいて、前記第1の周期毎に前記流量検出信号の周波数を算出する第1の演算部と、該算出された周波数に基づいて当該瞬時流量を算出する第2の演算部とを有するものである。
さらにまた、前記設定積算流量値を設定変更することができる手動操作部を備えているものである。
【0016】
さらにまた、本発明の流量計の制御方法は、流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計の制御方法であって、前記流量検出信号に基づいて所定の測定周期毎に瞬時流量を演算する瞬時流量演算工程と、前記瞬時流量を積算して積算流量を算出する積算流量算出工程と、前記積算流量が予め設定された設定積算流量に達したか否かを判別する判別工程と、前記積算流量が前記設定積算流量に達したときに、積算終了を通知する積算終了通知工程と、次の測定時点において前記積算流量算出工程により算出される積算流量の予測値を算出し、該積算流量の予測値が前記予め設定された設定積算流量に達するか否かを判定する予測演算工程と、該予測演算工程により次の測定時点における前記積算流量の予測値が前記設定積算流量に達するものと判定されたときには、前記瞬時流量算出手段の測定周期を短い周期に変更する計測周期制御工程とを含むものである。
【0017】
さらにまた、前記積算流量算出工程は、外部から供給される積算開始指示信号に応じて、前記瞬時流量の積算を開始するようになされているものである。
さらにまた、前記積算開始指示信号が第1の所定時間以上第2の所定時間未満継続したときには、前記積算流量をリセットし、前記積算開始指示信号が前記第2の所定時間以上継続したときには、前記積算流量算出手段における積算処理を中断し、該積算開始指示信号の入力がなくなったときに前記積算処理を再開するように制御する工程を含むものである。
さらにまた、前記予測工程は、今回算出された瞬時流量を用いて前記次の測定時点における積算流量の予測値を算出するようになされているものである。
さらにまた、前記瞬時流量算出工程は、第1の周期を有する第1の信号に応じて、該第1の周期の期間に入力される前記流量検出信号中に含まれるパルスの数を計数する第1の工程と、前記第1の信号をその周期中に含む前記パルスにおける該第1の信号の位置を測定する第2の工程と、前記第1の工程による計数値と前記第2の工程による測定結果とに基づいて前記第1の周期毎に前記流量検出信号の周波数を算出する第3の工程と、該第3の工程により算出された周波数に基づいて当該瞬時流量を算出する第4の工程とを含むものである。
【0018】
さらにまた、本発明の制御プログラムを記録した記録媒体は、流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計の制御プログラムを記録した記録媒体であって、流量計に、前記流量検出信号に基づいて所定の周期毎に瞬時流量を算出させ、外部からの積算指示に基づいて前記瞬時流量の加算を開始して積算流量を算出させ、前記積算流量が予め設定した設定積算流量に達したか否かを判別させ、前記設定積算流量に達したときは、外部に積算終了を通知させ、次の測定時点において算出される積算流量の予測値を算出させて、該予測値が前記予め設定された設定積算流量値に達するか否かを判定させ、前記積算流量の予測値が前記設定積算流量値に達するものと判定されたときに、前記瞬時流量の算出の周期を短い周期に変更させるための制御プログラムを記録したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の流量計の基本構成の一例を示すブロック図である。図示するように、この流量計は、大別すると、流体の流量に対応する周波数のパルス信号を出力するセンサ部11と、この流量計の機能を選択するための機能選択部12と、各種指示及び各種データを手動で入力するための手動操作部13と、電源のオン/オフを検出してリセット信号を出力するリセット信号出力部14と、コントロール部20が正常に動作しているか否かを判定し、異常時に割込み信号を出力するウォッチドッグタイマ部15と、電源電圧を監視し、電源電圧の低下を検出したときに割込み信号を出力する電圧低下検出部16と、この流量計全体の制御を行うコントロール部20と、各種データを保持する不揮発性記憶部17と、計測した流量値等の各種表示を行う表示部30と、集中監視装置などの外部装置EXCTとの間で信号の入出力を行う信号入出力部40と、電源部45を備えて構成されている。なお、前記機能選択部12は、この流量計の機能を「瞬時流量計」とするか「積算バッチ流量計」とするかを選択するものである。以下においては、「積算バッチ流量計」が選択されているものとして説明する。
【0020】
ここで、前記コントロール部20は、測定周期設定部26により設定された測定周期ごとに前記センサ部11から入力される被測定対象の流体の流量に対応する周波数を有するパルス信号の周波数を測定する周波数測定部21、該周波数測定部21により測定された周波数に基づいて対応する瞬時流量を算出する瞬時流量算出部22、該瞬時流量算出部22により測定周期ごとに算出された瞬時流量を加算して積算バッチ流量Qbを算出する積算流量算出部23、該積算流量算出部23により算出された積算バッチ流量Qb値と予め設定された設定積算バッチ流量値Qbsとを比較する比較演算部24、次回の積算バッチ流量算出タイミングにおける予測積算バッチ流量値Qtを予測し、該予測積算バッチ流量値Qtと前記設定積算バッチ流量値Qbsとを比較する予測演算部25、前記予測演算部25からの比較出力に応じて、前記周波数測定部21における測定周期を切り替える測定周期設定部26、記憶ユニット28に格納されている制御プログラムに基づいてこの積算バッチ流量計全体の制御を行う制御ユニット27、および、制御プログラムや各種のデータを記憶するためのROM、RAMなどで構成された記憶ユニット28とを備えて構成されている。なお、このコントロール部20は、例えば、シングルチップマイクロコンピュータにより構成される。
【0021】
また、前記表示部30は、計測した流量値を表示するデータ表示ユニット31と、該データ表示ユニット31で表示される流量の単位を表示する単位表示ユニット32と、後述する信号出力時などに点灯制御される出力表示ユニット33と信号入力時に点灯制御される入力表示ユニット34とを備えて構成されている。さらに、前記信号入出力部40は、4〜20[mA]の電流範囲を有し、流量信号に対応するアナログ流量信号を集中監視装置EXCTの入力端子DINに出力する4〜20mA伝送信号出力ユニット40−1と、積算バッチ運転終了信号を集中監視装置EXCTの入力端子INに出力する運転終了信号出力ユニット40−2と、集中監視装置EXCTの出力端子OUTから積算バッチ運転開始信号が入力される運転開始信号入力ユニット40−3とを備えて構成されている。
【0022】
なお、前記4〜20mA伝送信号出力ユニット40−1に代えてあるいは加えて、測定した流量値に対応するデューティを有するPWM変調信号あるいは前記瞬時流量算出部22により算出された測定流量値自体をそのままディジタルデータのかたちで集中監視装置EXCTに出力するようにしてもよい。
また、45は電源部であり、例えば、前記集中監視装置EXCTから供給される直流12〜24[V]の電源をこの流量計の動作電圧に変換して供給する。また、電源として電池を使用するようにしてもよい。
【0023】
このように構成された本発明の流量計の動作について、図2に示すメインルーチンおよび図3に示す測定処理のフローチャートを参照して説明する。ここで、前記測定処理は、前記測定周期設定部26により設定される周期毎に起動される処理であり、前記測定周期設定部26は通常時には第1の周期を設定し、前記予測演算部25により次回の比較時に積算バッチ流量値Qbが前記設定積算バッチ流量値Qbsを超えると判断されたときに前記第1の周期よりも短い第2の周期を設定するようになされている。
【0024】
図2のメインルーチンにおいて、この積算バッチ流量計の動作が開始されると、まず、ステップS11において、フラグ類やレジスタ類の初期化などの初期設定処理が行われる。続いて、ステップS12に進み、前記測定周期設定部26を前記第1の周期に設定する。これにより、前記周波数測定部21は、この第1の周期毎に前記センサ部11から入力されるパルス信号の周波数を測定することとなり、これに対応して、前記瞬時流量算出部22、前記積算流量算出部23における処理も第1の周期毎に行われることとなる。
次に、ステップS13に進み、前記運転開始信号入力ユニット40−3から積算バッチ運転開始信号が入力されたか否かを判定する。積算バッチ運転開始信号が入力されていないときは、そのままステップS15のキー操作処理に進む。一方、前記集中監視装置EXCTから積算バッチ運転開始信号が出力され、前記ステップS13の判定結果がYESとなったときは、ステップS14に進み、前記入力表示ユニット34を点灯してそのことを報知するとともに、積算バッチ運転フラグをセットする。そして、ステップS15のキー操作処理に進む。
【0025】
ステップS15のキー操作処理では、前記手動操作部13の操作が行われたか否かを判定し、その操作に対応した処理を行う。そして、ステップS16に進み、表示処理を行う。この表示処理では、後述する測定処理により測定された瞬時流量値あるいは積算流量値を前記表示部30におけるデータ表示ユニット31および単位表示ユニット32を用いて表示する処理を行う。次に、ステップS17に進み、伝送信号出力処理を行う。この伝送信号出力処理においては、前記4〜20mA伝送信号出力ユニットなどを用いて、測定された瞬時流量を前記集中監視装置EXCTに出力する。そして、前記ステップS13に戻り、前記ステップS13〜S17を繰り返し実行する。以上が、メインルーチンである。
【0026】
次に、前記測定周期設定部26により設定された第1の周期あるいは第2の周期で実行される測定処理について図3を参照して説明する。なお、前記ステップS12において起動時には測定周期は第1の周期に設定されている。
この測定処理が開始されると、まず、ステップS21において、前記周波数測定部21により前記センサ部11からの入力信号の測定処理が実行される。そして、ステップS22に進み、前記瞬時流量算出部22において前記測定された周波数データに基づいて対応する瞬時流量が算出される。なお、この瞬時流量の算出には、前述した式(1)〜(3)のいずれを用いてもよいが、式(3)を用いるのが精度の点で望ましい。
次に、ステップS23に進み、積算バッチ運転フラグがセットされているか否かを判定する。前記積算バッチ運転開始信号が入力されておらず、積算バッチ運転状態でないときはこの判定結果がNOとなり、この測定処理を終了する。
【0027】
一方、前記積算バッチ運転フラグがセットされているときは、ステップS24に進み、前記ステップS22において算出した今回の瞬時流量値を前回までの瞬時流量値の積算値に加算して、積算バッチ流量値Qbを算出する。
そして、ステップS25に進み、前記測定周期設定部26に設定されている測定周期が第1の周期および第2の周期のいずれであるのかを判定する。
この判定の結果、第1の周期であるときは、ステップS26に進み、前記ステップS22において算出した今回の瞬時流量値を前記ステップS24で算出した積算バッチ流量値Qbに加算して、次回の測定周期における積算バッチ流量値の予測値(予測積算バッチ流量値)Qtを算出する。そして、ステップS27に進み、この予測積算バッチ流量値Qtと予め設定されている設定積算バッチ流量値Qbsとを比較する。この比較の結果、設定積算バッチ流量値Qbsのほうが予測積算バッチ流量値Qtよりも大きいときは、そのまま、ステップS29に進む。一方、予測積算バッチ流量値Qtのほうが設定積算バッチ流量値Qbsよりも大きいかあるいは等しいときは、次回の測定時には設定積算バッチ流量値Qbsを超えることが予測できるため、ステップS28に進み、前記測定周期設定部26に対して周期の短い第2の周期を設定する。これにより、測定処理の実行周期が第2の周期となり、設定積算バッチ流量値Qbsとの比較を第2の周期で実行することができるようになる。
一方、現在の測定周期が第2の周期に設定されているときは、そのままステップS29に進む。
【0028】
ステップS29においては、前記ステップS24において算出した積算バッチ流量値Qbと前記設定積算バッチ流量値Qbsとを比較する。この比較の結果、Qb<Qbsのときは、そのまま、この回の測定処理を終了する。一方、Qb≧Qbsのとき、すなわち、算出した積算バッチ流量値Qbが設定積算バッチ流量値Qbs以上となったときは、ステップS30に進み、前記運転終了信号出力ユニット40−2を介して集中監視装置EXCTに積算バッチ運転終了信号を出力するとともに、前記表示部30の出力表示ユニット33を点灯してこの旨を報知する。この結果、集中監視装置EXCTは、例えば、液体混合システムの場合には、設定流量を超えた後、遅延時間なく対応する液体(流体)の供給を停止することとなる。そして、ステップS31に進み、前記積算バッチ運転フラグをリセットするとともに、前記測定周期が第2の周期に設定されている場合には、測定周期を前記第1の周期に設定して、測定処理を終了する。
【0029】
ここで、前記第1の周期による測定と前記第2の周期による測定は、同一の測定方法で行ってもよいし、あるいは、異なる測定方法を採用するようにしてもよい。異なる測定方法を採用した場合は、第2の測定周期による測定は、前記第1の周期による測定の場合よりも測定周期が短いため、測定精度は多少低くなることが考えられる。しかしながら、前記図22に関して説明したように、積算バッチ運転終了のタイミングの遅延時間を少なくすることができる。
【0030】
このように本発明の流量計によれば、集中監視装置と積算バッチ機能を備える流量計とを直接接続することが可能となるため、現場側監視盤を設ける必要がなく、設備を小型化できる。
また、集中監視装置EXCT側では、積算処理などの処理を行う必要がなく、処理を簡略化することができ、これに伴いメモリなどの記憶容量も低減することができる。
さらに、積算流量値が設定積算流量値を超えたことを遅滞なく検出することが可能となる。
【0031】
さて、前述のように、小流量時から大流量時まで、高精度に流量を測定するためには、前記センサ部11から入力される流量に対応したパルス信号の周波数を短時間の測定周期で流量の多寡にかかわらず精度よく測定することが必要である。
そこで、本発明の流量計における前記周波数測定部21に適用して好適な周波数測定方法について、図4を参照して説明する。なお、この周波数測定方法においては、第1及び第2の2つのカウンタを使用し、測定開始点から測定終了点までの期間(1測定周期)に入力されるパルスの個数と、前記測定開始点あるいは前記測定終了点をその周期の中に含む入力パルスにおける該測定開始点あるいは測定終了点の位置を測定している。
この図において、(a)は前記センサ部11からの入力パルス信号の一例、(b)は前記測定開始点から測定終了点までに入力されたパルスの個数を計数する第1のカウンタの計数内容の例、(c)は、その周期の中に前記測定開始点あるいは測定終了点を含むパルスの立上がり時点から前記測定開始点あるいは測定終了点までの時間および次のパルスの立上がり時点までの時間を基準クロックを計数することにより測定する第2のカウンタの動作を示す図である。ここで、前記測定開始点と測定終了点の間の時間(測定周期)は、被測定パルス信号の周波数に応じた周期の信号とすることができるが、説明を簡単にするために、ここでは、1秒周期とされているものとする。なお、前記測定終了点を次の測定周期における測定開始点とすることにより、測定周期ごとに連続的に周波数を測定することができる。また、前記入力パルス信号の周期を計測するための基準クロックの周期により測定の精度が決定されるが、ここでは、1msec周期のクロック信号とされているものとする。
【0032】
さて、図4の(b)に示すように、前記第1のカウンタは、前記測定開始点から測定終了点までの測定周期(この例においては1秒間)に入力されるパルスの個数を計数する。このときに、入力パルスの立上がりおよび立下がりのいずれを用いても計数することができるが、ここでは、入力パルスの立上がりを計数するものとする。図示した例においては5個のパルスが計数される。この場合には、測定期間が1秒であるため、この5という値は、この入力信号の周波数の整数部に対応している。
【0033】
しかしながら、このようにパルスの個数を計数するだけでは、図4の(a)に示すように、計数開始時点から第1番目のパルス(パルス1)の立ち上がり時点までの期間Aについては当該計数値に反映されていない。また、第5番目のパルス(パルス5)については、測定終了点以後次のパルス(パルス6)の立上がり時点までの期間Bについても含まれているものとしてカウントされていることとなる。したがって、入力パルス信号の周波数を正確に測定するためには、前記AおよびBの部分についても考慮することが必要となる。
すなわち、前記測定開始時点からパルス1の立上がり時点までの期間Aがパルス0の周期T1に占めている割合、および、前記測定終了点からパルス6の立上がり時点までの期間Bのパルス5の周期T2に占めている割合を求め、これにより、前記パルスの個数を修正することにより、正確な周波数fを得ることができる。
【0034】
前述したAの部分およびBの部分を測定するため、前記第2のカウンタは、図4の(c)に示すように、前記入力パルス信号の立ち上がりエッジで前記基準クロックの計数を開始し、次の入力パルス信号の立ち上がりエッジで当該計数値(N1)を出力するとともに、再び0から計数を開始する。前記計数の途中に前記測定開始点あるいは測定終了点を示す信号が入力されたときには、その時点の計数値(n1)を出力するようになされている。これにより、前述した時間T1,T2,t1,t2にそれぞれ対応する計数出力N1,N2,n1,n2を得ることができる。なお、前記入力パルスの周期の中に前記測定開始点あるいは測定終了点が含まれていないときは、その計測値を捨てて次の計測を行なえばよい。
そして、前記第1のカウンタの計数値f0および前記第2のカウンタの計数値N1,N2,n1,n2に基づいて、次の式(4)の演算を行ない、周波数値fを算出する。
Figure 0003964554
【0035】
なお、上記においては、前記測定期間(第1の信号の周期)を1秒間であるとして説明したが、この期間は、被測定信号周波数に応じて任意の値とすることができ、前記測定期間をT秒とした場合には、次の式(5)により、周波数値fを求めることができる。
f=(f0−n1/N1+n2/N2)×(1/T) ……(5)
【0036】
なお、この周波数測定方法においては、前記測定期間中に入力されるパルスが1つ以上あるときに、上記式(5)を用いて当該周波数を算出することができる。したがって、測定下限周波数の周期以上の測定期間で、高精度の周波数測定が可能となり、従来の測定方法のように、精度をあげるために測定時間を長くする必要がない。例えば、測定下限周波数が1Hzの場合には1秒、5Hzの場合には0.2秒の測定期間で精度良く当該周波数を測定することができる。
また、測定精度は前記基準クロックの周期により決定される。例えば、前記第1の信号の周期を1秒とした場合、必要とする分解能が200(精度±0.5%)であるときは基準クロックを5msecとすればよく、分解能が1000(精度±0.1%)のときは基準クロックを1msecとすればよい。また、測定下限周波数が5Hzであれば周期は200msecであるので、基準クロックを1msecとすれば分解能200が得られる。
【0037】
このように、この周波数測定方法によれば、測定開始点から測定終了点までの測定期間に含まれている入力パルスの周期をその小数部まで正確に算出することができ、入力パルス信号の周波数を測定期間の長短にかかわらず高精度に算出することが可能となる。
また、測定を連続して繰り返し実行する場合には、前記測定終了点における小数部(前記Bの時間に対応する小数部)は次の測定における測定開始点における小数部(前記Aの時間に対応する小数部)となり、演算処理が簡単化され、第1の信号の周期毎に正確な周波数データを得ることが可能となる。
なお、上記においては、入力パルスの立ち上がり時点により、その周期の計測を開始しているものとしたが、立ち下がり時点により計測を開始するようにしてもよいことは明らかである。
【0038】
次に、本発明の流量計のより具体的な実施の形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態においては、流量計を瞬時流量計および積算バッチ流量計のいずれとしても使用することができるように両タイプの流量計に共通の制御プログラムが使用されている点に注意されたい。
図5は、この流量計の一実施の形態である積算バッチ流量計の構造を示す図であり、(a)は表示及び操作パネル面を示す上面図、(b)は内部構造を示す断面図、(c)は一部分を破断して示す側面図である。この図において、流量計は、流量を計測すべき流体が流れる流路の途中に接続される計量部本体50と、この計量部本体50の上方に90°毎に位置出し可能に取付けられた計測表示部とからなっている。ここで、前記計量部本体50はそれが接続される配管に合わせたサイズとされており、前記計測表示部は多種類(例えば、64種類)の配管の材質や口径に共通に適用することができるものとされている。すなわち、前記計測表示部は多数の機種に共通に使用することができるようになされており、後述するように、手動操作部(キー入力部)13の操作により配管の口径や材質を選択設定することができるようになされている。
【0039】
前記計量部本体50は、その入口が上流側に、出口が下流側にそれぞれ接続され、流れの中に置かれた柱状物体51の下流側に形成されるカルマン渦の発生周波数が広いレイノルズ数において流速に比例していることを利用し、この渦流の発生周波数を計測することにより、流速或いは流量を知ることができるカルマン渦流式のものとして構成されている。このカルマン渦流式のものは、摺動部がなくシンプルな構造で、信頼性、耐久性が優れているほか、流体流路には渦発生体と渦検出器があるだけで、流路の絞りが小さいので、圧力損失が小さくなっているという特徴を有している。
そして、前記計量部本体50には、渦流の発生によって変化する流路中の圧力を検知するためホルダの内部にセンサとしての圧電素子52が取付けられている。該圧電素子52は渦流の発生周波数に等しい周波数で変化する電気信号からなる流量信号を出力し、これをリード線を介して計測表示部内に設けられた電子回路に供給する。
【0040】
計測表示部は、防水パッキンを介して突き合わされた上ケース54と下ケース55とからなるケース53、このケース53内に収容された第1のプリント基板(表示基板)61、第2のプリント基板(CPU基板)62、第3のプリント基板(センサ基板)63、上ケース54の上面に配置されたLED33、34、35、36、例えば3桁の7セグメントLED表示器により構成されたデータ表示ユニット31及び操作キー41、42および43などにより構成され、下ケース55の底部にあけた孔に計量部本体50の上にネジ59により固定された中空の回転軸56が防水パッキンを介して回転自在に嵌合され、計量部本体50に対して90°毎に位置出し可能に調整できるようになっている。
【0041】
ここで、前記LED33は、この流量計から集中監視装置EXCTに信号が出力されているときに点灯される出力LED(OUTLED)であり、前記LED34は、集中監視装置EXCTからこの流量計に信号が入力されているときに点灯される入力LED(INLED)である。さらに、LED35および36は表示単位を示すLEDであり、図示するようにLED35の右方には「m3」、LED36の右方には「L」の表示がなされている。これによりLED35が点灯することにより、前記3桁の表示器31において表示されている数値の単位が立方メートルであることを示し、また、LED36が点灯することにより前記表示器31において表示されている数値の単位がリットルであることを示すことができる。すなわち、この例においては、前記LED35および36により、前記単位表示ユニット32が構成されている。
なお、前記LED33として赤色のLEDを用い、前記LED34として緑色のものを用いるといったように、LEDの色を変更するようにしてもよい。
【0042】
前記圧電素子52からのリード線は回転軸56の中空部を通ってセンサ基板63上に形成された電子回路まで導かれている。
また、60は集中監視装置EXCTに接続するためのシールド線からなる信号線である。
そして、前記表示基板61および前記CPU基板62は、金属スペーサを介して取付ネジ58により前記上ケース54に取り付けられており、前記センサ基板63は金属スペーサを介して取付ネジ58により下ケース55に取り付けられている。ここで、前記上ケース54と下ケース55は、例えば、内部に導電性シールド材が塗布された樹脂製とされており、前記プリント基板61〜63におけるネジ58および金属スペーサが当接する箇所に設けられた金属部を介して、前記ケース53とプリント基板61〜63との電気的接続がとられるようになされている。
また、前記上ケース54は前記下ケース55に対してネジ57によって開閉自在に取付けられ、各種の設定操作を行うときに開けられるようになっている。
【0043】
図6は、前記3つのプリント基板、すなわち、表示基板61、CPU基板62およびセンサ基板63上における各回路部品の配置の一例を示す図である。この図において、(a)は前記プリント基板61〜63が前記ケース53内に組み上げられている状態を示す図、(b)は前記表示基板61の表面図、(c)は前記CPU基板62の裏面図、(d)は前記センサ基板63の表面図、(e)は前記センサ基板63の裏面図である。
図6の(a)に示すように、前記表示基板61と前記CPU基板62はコネクタ64を介して電気的に接続されており、前記CPU基板62とセンサ基板63はフラットケーブル65を介して電気的に接続されている。また、前記CPU基板62上には、前記コントロール部として動作するマイクロコンピュータ20が設けられ、その裏面に前記不揮発性記憶素子17として動作するEEPROMが設けられている。
また、図6の(b)に示すように、前記表示基板61の表面には、2つのピンから成る検査モード設定ピン18が設けられており、この検査モード設定ピン18を短絡することにより、後述する検査モードとすることができるようになされている。
【0044】
さらに、同図(c)に示すように、前記CPU基板62の裏面には前記機能選択部12を構成する2組のジャンパーピンJ1およびJ2からなる機能選択用ピンが設けられている。ジャンパーピンJ1は、この流量計を瞬時流量計として動作させるかあるいは積算バッチ流量計として動作させるかを選択するためのものであり、ジャンパー線によりジャンパーピンJ1を短絡したときには瞬時流量計として動作し、開放されているときには積算バッチ流量計として動作するように設定される。また、ジャンパーピンJ2は、この流量計による測定データを4〜20mA伝送方式で集中監視装置に伝送するかあるいはPWM変調された信号で伝送するかを選択するためのものであり、ジャンパー線により短絡したときには4〜20mA伝送方式で測定流量データを伝送し、開放されているときにはPWM変調信号を集中監視装置に伝送するように設定される。
【0045】
図6の(d)に示すように、前記センサ基板63の表面には前記圧電素子52からのリード線が接続される端子S+およびS−が設けられており、さらに、調整用のトリマVR、各種のオペアンプ、ダイオード、バリスタやコンデンサなど各種の電子部品が配置されている。また、66は前記集中監視装置EXCTとの接続ケーブル60が接続される端子である。さらに、同図(e)に示すように、前記センサ基板63の裏面には、各種出力トランジスタや前記電源部45として動作する3端子安定化電源回路78など各種の電子部品が設けられている。
【0046】
この流量計の回路構成の一例について、図7および図8のブロック図を参照して説明する。
図7において、20はこの流量計の全体の制御を行うマイコンであり、その内部には、第1のカウンタ(主カウンタ)81、第2のカウンタ(副カウンタ)82、タイマ1〜タイマnの複数個のタイマからなるタイマレジスタ群83、制御プログラムおよび後述する演算係数テーブル等を格納するROM84、各種のデータを格納するデータエリアおよびワークエリアなどとして使用されるRAM85、および表示部30を駆動するための表示ドライバ、および、PWM信号を出力ポートから出力するためのPWM出力機能部等が搭載されている。
なお、前記タイマレジスタ群83の中には、第1周期タイマ(1秒タイマ)、1msecの基準クロックを発生するタイマおよび第2周期タイマ(0.2秒タイマ)などが含まれている。ここで、前記第2周期タイマは、前記第1周期タイマの出力信号と同期し、かつ、前記第1周期タイマの出力信号周期を測定下限周波数で除算した第2の周期を有する信号を出力するものであり、この例では、前記第1周期タイマ出力の周期1秒を測定下限周波数5Hzで除算した0.2秒の周期を有する信号とされている。そして、後述するように、この第2周期タイマの出力信号に応じて、演算部の演算動作のタイミングを制御するようにしている。
また、前記第1周期タイマと前記第2周期タイマは別個に設けても良いが、ここでは、前記第2周期タイマの出力に基づいて前記第1周期タイマ出力を得るようにしている。例えば、前記第2周期タイマの出力を計数し、5を計数するごとに前記第1周期タイマ出力を出力するようにすればよい。
さらに、前記主カウンタ81および副カウンタ82は、前記センサ部11からの入力信号が印加される入力ポート(カウント信号入力ポート)に接続されており、前記主カウンタ81は、1秒間(第1周期タイマ出力信号の周期)に入力される入力パルスの個数を計数し、前記副カウンタ82は前記入力パルスの周期を1msec単位で測定する。
【0047】
11は、前記圧電素子52、この圧電素子52からの電気信号を増幅する増幅器67およびこの増幅器67の出力信号を波形整形してパルス信号として出力する波形整形回路68からなるセンサ部であり、このセンサ部11の出力βは、前記マイコン20のカウント信号入力ポートに入力される。また、このセンサ部11の出力βは、図8に示した信号入出力部40にも印加されており、出力トランジスタ77を介して、調整検査装置等に直接出力することができるようになされている。なお、外部装置EXCTは、集中監視装置、調整検査装置等である。
12は機能選択部であり、前述のように、瞬時流量計として動作させるかあるいは積算バッチ流量計として動作させるかを選択するジャンパーピンJ1および計測出力を4〜20mA伝送信号により集中監視装置EXCTに伝送するかあるいはPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号により集中監視装置EXCTに出力するかを選択するジャンパーピンJ2が設けられている。この各ジャンパーピンJ1およびJ2の出力は前記マイコン20の入力ポートに接続されている。なお、ここでは、前記ジャンパーピンJ2は4〜20mA伝送信号により伝送するように設定されているものとする。
また、18は検査モード設定ピンであり、前述のように、この検査モード設定ピン18を短絡することにより、この流量計を検査モードとすることができる。工場出荷前の検査時にこの検査モード設定ピン18により検査モードとし、調整検査装置EXCTを接続して検査を実行する。この検査モード設定ピン18の出力は前記マイコン20の入力ポートに接続される。
【0048】
13は手動操作部(キー入力部)であり、前述のように、設定キー(ENTキー)41、アップキー(△キー)42、ダウンキー(▽キー)43の3つの操作キーが設けられ、それぞれ前記マイコン20の入力ポートに接続されている。
15はウォッチドッグタイマであり、マイコン20の出力ポートからの信号が所定時間入力されなかったときに、マイコン20に割り込み信号を入力する。この割り込み入力によりマイコン20は後述する第2のスタート処理を開始することとなる。なお、このウォッチドッグタイマへの定時出力は、例えば所定周期毎に実行されるようになされたタイマ割り込み処理ルーチンにより実行されるようになされている。
さらに、14はパワーオンリセット回路であり、電源電圧Vccが印加されたときに、これを検出して前記マイコン20のリセット端子にパルス信号を印加する。これにより、マイコン20は後述する第1のスタート処理を実行することとなる。
【0049】
30は前記表示部であり、図示するように、データ表示ユニットとしての3桁の7セグメントLED表示器31、出力信号OUT(あるいは瞬時流量計として使用される場合には第1の出力OUT1)の出力時に点灯されるOUTLED33、入力信号IN(瞬時流量計として使用される場合には、第2の出力OUT2)の入力(出力)時に点灯されるIN(OUT2)LED34、前記3桁の表示器31における数値がm3(立方メートル)単位の数値であることを表示するLED35、L(リットル)単位の数値であることを表示するLED36、駆動桁選択回路37およびLED駆動回路38を有している。そして、前記マイコン20に内蔵されている表示駆動回路から、出力ポートを介して前記駆動桁選択回路37およびLED駆動回路38に当該表示を行なうためのデータが出力され、所望の表示を行なうことができるようになされている。
なお、ここでは表示素子としてLEDを使用した例を示したが、これに限られることはなく液晶(LCD)など他の表示素子を採用することができる。
また、前記表示器31の桁数も3桁に限られることはなく、例えば、8桁など任意の桁数としてもよい。
【0050】
17は前記不揮発性記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)であり、積算流量値データ、積算バッチ流量値データ、各種設定値、後述する調整検査時に補正された一次式傾きデータや切片データなどが格納される。これにより、電源電圧低下時におけるデータの消失を防止することが可能となる。
また、69は電源端子に並列に接続された大容量コンデンサであり、電源電圧の一時的な低下時におけるバックアップに用いられる。
さらに、16は、電源電圧を監視し、所定電圧以下になったときに、電源電圧チェック割込を行なう電圧検出器である。
【0051】
前記マイコン20の出力ポートから出力信号OUTが図8に示す信号入出力部40に供給され、前記信号入出力部40から入力信号INがマイコン20の入力ポートに入力される。ここで、出力信号OUTは測定した瞬時流量値を前記入力信号INが入力されたときから積算した積算流量値が、予め設定された設定積算流量値(設定積算バッチ流量値)よりも多くなったときに出力される信号である。前述したように、この出力信号OUTを集中監視装置EXCTに遅滞なく出力することにより、外部機器に対する迅速な制御が可能となる。
なお、この流量計が瞬時流量計として使用される場合には、前記出力OUTは第1の出力OUT1とされ、点線で示すように、前記入力信号INに代えて第2の出力OUT2が出力されることとなるが、ここでは、これ以上の説明は省略する。
【0052】
図8において、70は前記出力信号OUTがそのゲートに印加される出力トランジスタであり、この出力トランジスタ70のドレインは、対応する出力端子を介して、集中監視装置EXCTの入力端子INに接続されることとなる。これにより、集中監視装置EXCT側では、このOUT出力を用いて迅速なスイッチ制御などを行なうことができる。図示するように、前記出力端子と接地との間には、保護用のツェナーダイオードZDが接続されている。また、72は前記集中監視装置EXCTからの入力信号INを整形して前記マイコン20の入力ポートに入力するためのしきい値回路である。入力端子INとしきい値回路72との間には、保護用の抵抗Rと保護用のダイオードDとが接続されている。
なお、71は、前述のように瞬時流量計として使用される場合に前記第2の出力OUT2がそのゲートに印加される出力トランジスタである。
【0053】
さらに、前記マイコン20の出力ラッチ付きの出力ポートから10ビットの測定出力データが前記信号入出力部40に供給されている。この10ビットの測定データは、図8に示す信号入出力部40におけるデジタルアナログ(D/A)変換部73に入力され、該D/A変換部73においてアナログ信号に変換され電圧電流変換部(V/I変換部)74を介して、4〜20mA伝送信号出力部75に入力され、4〜20mA伝送信号として前記集中監視装置EXCTに出力されることとなる。この4〜20mA伝送信号出力部75の出力と接地との間には、図示するように、コンデンサCとバリスタVとが並列に接続されており、ノイズやサージを吸収するようになされている。
【0054】
また、図示するように、前記10ビットの測定データを、直接外部装置に出力することもできる。
さらにまた、前述のようにPWM信号を出力する場合には、図中破線で示すように、前記マイコン20の出力ポートから測定した流量値に対応するPWM信号を出力し、出力トランジスタ76を介して出力するようにしてもよい。
このように、本発明においては、測定流量値に対応する伝送信号は、いずれも、10ビットの分解能を有する測定データに基づいて生成されているため、誤差の伝搬のない信号を集中監視装置に出力することが可能となる。
【0055】
さらに、前記センサ部11の波形整形部68からの被測定パルス信号βは前記信号入出力部40の出力トランジスタ77のゲートに印加されており、このトランジスタ77のドレインは、信号入出力部40の検査用信号出力端子を介して、検査モード時に接続される調整検査装置に接続される。
なお、図8においては、各出力トランジスタとしてMOSトランジスタを使用しているが、バイポーラトランジスタを用いるようにしてもよい。この場合には、出力信号OUT1およびOUT2はそれぞれバイポーラトランジスタのベースに印加され、それらのコレクタが前記出力端子に接続されることとなる。
また、78は直流安定化電源回路であり、この実施の形態においては、前記集中監視装置EXCTから供給される12〜24Vの直流電圧を入力とし、この流量計の駆動電圧に変換して出力する。また、図8に示すように、前記集中監視装置から供給される電源ライン(+DC、−DCおよびGND)の各線間には、サージ防止用のバリスタVとノイズ除去用のコンデンサCがそれぞれ並列に接続されている。さらに、電源ライン+DCと直流安定化電源78との間に挿入されているダイオードDは、電源ラインの極性の逆接続に対して回路の破損を防止する。
【0056】
前記ROM84、前記RAM85および前記EEPROM17に格納される各種のデータについて説明する。
図9の(a)は、前記ROM84およびRAM85のメモリマップの一例を示す図である。この図に示すように、前記RAM85の領域には、各種のレジスタ領域、後述する補正係数や各種フラグなどを格納する領域、ワークエリア、積算流量値データを格納する領域、積算バッチ流量値を格納する領域などが設けられている。
また、ROM84の領域には、制御プログラム、口径設定データテーブル、割込みベクトル等が格納されている。ここで、口径設定データテーブルは、前記配管の口径および材質にそれぞれ対応した係数データ(前記式(2)における傾きデータaiおよび切片データbi)であり、例えば64種類の機種(口径および材質)に対応するデータが格納されている。
【0057】
図9の(b)は、前記口径設定データテーブルの構成を説明するための図である。この図に示すように、口径設定データテーブルは、それぞれ16種類の設定データを1ページとする4ページの構成とされている。そして、各設定データとしては、図示するように、当該設定データを識別する設定コード(機種設定コード)、口径を指定するコード、本体材質を指定する材質コード、流れ有り周波数f1〜定格流量の110%の瞬時流量値に対応する周波数f6までを5つの区間に区切る周波数データf1〜f6、周波数と流量との関数を前記5つの区間に対応する折れ線で近似したときの一次式傾きデータa1〜a5および切片データb1〜b5が格納されている。なお、前記流れ有り周波数はf1は、当該機種、すなわち、前記計量部本体50(図5)の口径および材質により決定される測定下限周波数であり、例えば、5Hz程度の値となる。
なお、このデータa1〜a5およびb1〜b5は器差のばらつきの平均値であり、このデータをそのまま用いて流量を算出しても高精度の計測結果は期待できない。そこで、調整検査工程において、1台ごとに補正した一次式傾きデータA1〜A5および一次式切片データB1〜B5(以下、これらをまとめて「補正係数」とよぶ)を求め、これを前記EEPROM17に格納しておく。そして、前記式(3)に示したように、この補正係数を用いて流量を算出するようにしている。これにより、非常に精度の良い計測を行うことが可能となっている。
【0058】
図9の(c)は、前記EEPROM17のメモリマップの一例を示す図である。この図に示すように、EEPROM17には、検査終了フラグ、前記補正された一次式傾きデータA1〜A5、前記補正された一次式切片データB1〜B5、積算流量データ、積算バッチ流量値データ、機種設定コード決定データ、積算表示方式決定データ、バッチ流量値設定データ、上限流量値設定データ、下限流量値設定データおよびスイッチ出力周期決定データが格納されている。これらのデータは、調整検査工程において格納されたり(補正データA1〜A5、B1〜B5)、あるいは、前記電圧低下検出部16により電源電圧の低下を検出したときに起動される割込処理において、前記RAM85から退避されたものである。
【0059】
次に、この積算バッチ流量計の動作について詳細に説明する。
この流量計は、全体として、流量計としてのメインルーチンと、周波数測定割込み処理および1msecクロック計数割込処理により動作するようになされている。
ここで、前記周波数測定割込み処理および前記1msecクロック計数割込処理により、前述した周波数測定方法にしたがった前記主カウンタによる被測定信号の周波数の整数部の測定および前記副カウンタによる小数部の測定に関する処理が実行され、前記メインルーチンにより前述した式(4)を用いた当該周波数の算出、該周波数に基づく瞬時流量値および積算バッチ流量値の算出、表示、比較処理、集中監視装置への出力などの各種処理が実行される。
【0060】
図10は、前記メインルーチンの処理フローを示す図である。この図に示すように、メインルーチンには、第1のスタート(スタート1)と第2のスタート(スタート2)の2つのスタート位置がある。ここで、前記パワーオンリセット回路14からのリセット信号が入力されたときには前記スタート1から動作が開始され、前記ウォッチドッグタイマ15からの割込入力があったときには前記スタート2から動作が開始される。
【0061】
さて、前記集中監視装置EXCTとこの流量計とが接続されるなどにより、前記直流安定化電源回路78から電源の供給が開始されると、前記パワーオンリセット回路14がこのことを検知し、マイコン20にパワーオンリセットパルスが印加される。これにより、スタート1から処理が開始され、まず、ステップS41の第1の初期化処理が実行される。このパワーオンリセットに基づく第1の初期化処理では、この流量計の所定の初期化処理を実行するとともに前記RAM85の内容がすべてリセットされる。次に、ステップS42に進み、前記タイマ群83の各タイマの計時動作を開始する。ただし、ここでは、前記第2周期タイマ(0.2秒タイマ)と前記1msecの基準クロックを発生するタイマの動作は開始されない。したがって、前述のように前記第1周期タイマからの信号も出力されない。
次に、前記出力信号OUTを2秒間だけオン状態にする(ステップS43)。これにより、前記調整検査装置に対して、この流量計のパワーオンリセットによる起動(スタート1)を報知することができる。また、同時に、前記OUTLED33も2秒間だけ点灯される。
【0062】
一方、制御プログラムの暴走など何らかの原因により所定期間内に前記ウォッチドッグタイマ15への定時信号が出力されなかった場合には、前記ウォッチドッグタイマ15から割込信号が入力される。このときには前記スタート2から開始され、ステップS44の第2の初期化処理が実行される。この第2の初期化処理においては、この流量計の所定の初期化処理を実行するが、前記第1の初期化処理とは異なり、前記RAM85中に格納されている補正係数、積算流量値データおよび積算バッチデータ等のクリアは行なわれない。そして、前記ステップS42と同様に、前記第2周期タイマ(0.2秒タイマ)および1msecの基準クロックを除く各タイマの計時動作が開始される(ステップS45)。
【0063】
前記ステップS43あるいはステップS45が実行された後、ステップS46に進み、前記機能選択部12におけるジャンパーピンJ1が瞬時流量計モードに設定されているか否かを判定する。前記ジャンパーピンJ1が短絡されており瞬時流量計モードとされているときは、この判定結果がYESとなり、ステップS47の瞬時流量計処理プログラムが実行される。一方、前記ジャンパーピンJ1が開放されているときには、ステップS48の積算バッチ流量計処理プログラムが実行されることと成る。本明細書では、積算バッチ流量計を対象としているため、以下、前記ステップS46の判定結果がNOとなった場合における積算バッチ流量計処理プログラム(ステップS48)について詳細に説明する。
【0064】
図11は、前記ステップS48の積算バッチ流量計処理プログラムの動作を説明するためのフローチャートである。
この積算バッチ流量計処理プログラムが開始されると、まず、ステップS50において、前記入力INを有効とし、第2の出力OUT2を無効とする。
次に、ステップS51に進み、前記入力信号INがハイレベルとされるのを待つ。このように、この実施の形態の積算バッチ流量計では、前記集中監視装置EXCTからの入力信号すなわち積算バッチ運転開始信号がハイレベルとなったときに、その動作が開始されるようになされている。
集中監視装置EXCTからの入力信号INがハイレベルとされるとステップS52に進み、前記EEPROM17に格納されている各種データ(前記補正された一次式傾きデータA1〜A5および一次式切片データB1〜B5など)を読み出して、前記RAM85の所定のエリアに格納する。
【0065】
次に、ステップS53に進み、前記EEPROM17から読み出された情報に基づき、当該流路の口径、材質および当該制御プログラムのバージョン情報を前記表示部30に順次所定時間(例えば、1秒間)ずつ順次繰り返し表示する。
このように動作開始時に当該流路の口径、材質および当該制御プログラムのバージョンを計測データの表示を行なう表示器31に表示させるようにしているため、メンテナンス等を行なうときに非常に便利になっている。
【0066】
さて、このように、口径、材質、プログラムのバージョンの表示(ステップS53)を行なった後、ステップS54に進み、前記0.2秒タイマおよび前記1msecクロックの計時処理を開始するとともに、前記主、副両カウンタの計数処理を開始する。そして、0.2秒割込が1秒のうちのどの位置にあるかを示す値jを記憶するレジスタjに0をセットする。このレジスタjの内容は、0.2秒割込が第1の信号(1秒タイマ)と同じタイミングのときに、j=1となり、以下、順次、2、3、4と計数され、j=5のときにはj=0に変換され、再び、j=1,2,3…と順に計数される。
【0067】
そして、ステップS55の流量算出処理に進み、以下、ステップS56の表示処理、ステップS57の外部出力処理、ステップS58の比較出力処理、ステップS59の入力処理およびステップS60のキー入力処理が順次実行される。そして、前記ステップS60のキー入力処理が実行された後、再び、前記ステップS55に戻り、前記ステップS55〜S60の処理が繰り返し実行される。なお、前記ステップS55〜S60の各処理の詳細については、後述する。
以上が、積算バッチ流量計処理プログラムの概要である。
【0068】
次に、前記周波数測定割込み処理および1msecクロック計数割込処理について、図12、図13のフローチャートおよび図14のタイムチャートを用いて説明する。
図12は前記周波数測定割込み処理のフローチャートである。この周波数測定割込み処理は、0.2秒毎に発生される前記第2周期タイマ(0.2秒タイマ)の出力により起動される。この処理が起動されると、まず、ステップS61において、前記0.2秒タイマを再スタートさせる。これにより、毎回、正確な0.2秒ごとの割込みを保証することができる。また、前述のように、この実施の形態では、この0.2秒タイマの出力に基づいて前記第1周期タイマ出力を生成しているため、第1周期タイマ(1秒タイマ)出力の正確性も保証される。
【0069】
次に、ステップS62に進み、前記レジスタjの内容が0〜4のいずれであるのかを判定する。そして、j=1のとき(これは、前記第1周期タイマの出力と同じタイミングである)は、ステップS63において主カウンタ81の計数値f0をレジスタに格納し、ステップS64において主カウンタ81の計数内容を0にリセットして再び主カウンタ81による入力パルス信号の計数を再開し、ステップS75に進む。
これにより、図14に示すように、j=1のとき、すなわち、前記第1周期タイマの測定開始(終了)点において主カウンタの計数値f0がレジスタに格納されることとなる。したがって、レジスタには、1秒間に入力される入力信号パルスの数f0、すなわち、入力信号パルスの周波数の整数部が格納されることとなる。
【0070】
j=2のときは、ステップS65において演算許可フラグ1をセットして、ステップS66に進む。そして、ステップS66において、演算許可フラグ3がセットされているか否かを判定し、セットされているときはその時点の主カウンタ81の計数内容f0をΔf1としてレジスタに格納し(S67)、ステップS75に進む。一方、フラグ3がセットされていないときは、そのままステップS75に進む。
j=3のときは、ステップS68において外部出力許可フラグをセットして、ステップS69に進む。そして、ステップS69においてフラグ3がセットされているか否かを判定し、セットされているときはその時点の主カウンタ81の計数内容をΔf2として取り込み、フラグ3がセットされていないときはそのまま、ステップS75に進む。
【0071】
j=4のときは、ステップS71に進み、フラグ3がセットされている場合にその時点の主カウンタ81の計数内容f0をΔf3として取り込み(ステップS72)、セットされていない場合はそのまま、ステップS75に進む。
j=0のときは、ステップS73に進み、フラグ3がセットされているときはその時点の主カウンタ81の内容f0をΔf4として取り込み、セットされていないときはそのままステップS75に進む。
以上の処理により、図14に示すように、各タイミングにおいて、前記主カウンタ81の内容が対応するレジスタに取り込まれる。この取り込まれた値、f0、Δf1、Δf2、Δf3、Δf4を用いて、後述するように、各タイミングにおける入力パルス信号の周波数の算出処理が行なわれることとなる。
なお、前述したフラグ3および図12のフローチャート中のフラグ3は、前記演算許可フラグ3のことである。
【0072】
次にステップS75に進み、このステップS75において、前記レジスタjの内容はインクリメントされる。そして、ステップS76において、前記レジスタjの内容が2であるか否かが判定され、j=2のときは、ステップS77に進む。後述するように、前記副カウンタ82は前記センサ部11からの入力パルスの立上がりから立下がりまで前記1msec基準クロックを計数しており、このステップS77において、この時点における前記副カウンタ82の計数値n1をレジスタに格納する。そして、演算許可フラグ2をセットし(ステップS78)、今回の周波数測定割込み処理を終了する。
すなわち、図14に示すように、前記ステップS77により、前記計測開始(終了)点の直前の入力パルス信号の立上がりエッジから当該計測開始点までの1msec基準クロックにより計数した時間n1がレジスタ中に得られる。
一方、前記ステップS76の判定結果がNOのときは、ステップS79に進み、j=5であるか否かを判定する。そして、j=5のときは、レジスタjの内容を0にセットし、また、j≠5のときは、そのまま、この周波数測定割込み処理を終了する。すなわち、このステップS80により、前述したj=5をj=0に書き換える処理が行なわれる。
【0073】
図13は、前記1msecクロック計数割込処理を説明するためのフローチャートである。
前記入力パルス信号の立ち上がりエッジを検出したとき、この1msecクロック計数割込処理が開始され(ステップS81)、1msecクロックの計数が開始される(ステップS82)。なお、実際には、この計数処理は、前記副カウンタ82において実行される。そして、その計数値N1が200以上(すなわち、1msec×200=0.2sec以上)となったか否かを判定し(ステップS83)、200以上となったときは前記第2のカウンタをリセットして、次の入力パルス信号の立ち上がりエッジの検出を待つ(ステップS88)。これは、この例においては、測定下限周波数は5Hzとされており、入力パルスの周期が0.2sec以上のときは該測定下限周波数以下であるため、この入力パルスの測定を行なう必要がないためである。すなわち、流れ有り周波数f1が5Hzとされていれば、計測すべき流れはないので入力パルスが入力されず、この入力パルスの測定を行わない。
【0074】
一方、前記ステップS83の判定結果がNOのときは、ステップS84に進み、次の立ち上がりエッジを検出するまで、上記計数を繰り返す(ステップS84のNO)。そして、次の立ち上がりエッジを検出したときは、それまでの副カウンタ82の計数値N1を前記RAM85の所定領域に格納する(ステップS85)。すなわち、図14に示すように、前記入力パルスの周期を順次1msecクロックにより計測し、該計測値を順次RAM85中に格納する。なお、このとき、前回の計数値とは異なるRAM85の領域に今回の計数値を格納するようにする。すなわち、RAM85の副カウンタ82の計数値Nを格納する領域として、例えば、最低3つの計数値を格納する領域を準備し、直前の3つの計数値Nを順次格納する。
【0075】
次に、ステップS86に進み、前記演算許可フラグ2がセットされているか否かを判定する。この判定の結果がNOのときは、前記ステップS82に戻り、前述した入力パルス信号の周期の計測を継続する。一方、演算許可フラグ2がセットされており、前記ステップS86の判定結果がYESのときは、ステップS87に進み、このときの計数値N1を前記RAM85から読み出して、前記レジスタに格納する。そして、再び、前記ステップS82以降の処理を繰り返す。すなわち、前述のように、j=1に対応するタイミングで前記演算許可フラグ2がセットされており(前記周波数測定割込み処理におけるステップS78)、図14に示すように、測定開始点後の最初の入力パルスの立上がり時点で、前記計数値N1がレジスタに格納されることとなる。これにより、この1msecクロック計数割込処理により、前記j=1の時点をまたぐ入力パルス信号の周期N1をレジスタ中に得ることができる。
【0076】
このように、上記周波数測定割込み処理および1msecクロック計数割込処理により、レジスタ中に主カウンタ81の計数内容f0、Δf1〜Δf4、副カウンタ82の計数内容n1およびN1が書込まれることとなる。前記流量算出処理S55(図11)以降の処理において、これらの計数値を用いて流量値および積算バッチ流量値を算出し、それを表示し、外部に出力し、設定積算バッチ流量値と比較し、積算バッチ運転終了信号を出力するなどの各処理が行なわれる。
以下、これらの処理について詳細に説明する。
【0077】
図15は、前記ステップS55の流量算出処理を示すフローチャートである。この処理が開始されると、まず、前記演算許可フラグ1および前記演算許可フラグ2がともにセット状態となっているか否かが判定される(ステップS91)。ここで、前記演算許可フラグ1および2がともにセットされていないときには、レジスタに前記主カウンタの計数値f0および前記副カウンタの計数値N1およびn1が準備されておらず瞬時流量および積算バッチ流量の演算を実行するタイミングではないので、このままこの流量算出処理を終了する。
【0078】
一方、前記演算許可フラグ1および演算許可フラグ2の両方がセットされているとき(前記図14に示したように、j=2以降のタイミングであるとき)には、ステップS92に進み、前記レジスタに格納されている前記主カウンタ81により計数された1秒間の入力パルス信号の個数f0がレジスタfに格納される。次に、ステップS93に進み、測定開始点における小数部の減算を行なう。すなわち、前述したように、前記副カウンタ82により計数されレジスタに格納されているN1およびn1の値を用いて、前記式(4)前半部のf−n1/N1を算出し、前記レジスタfに格納する。続いて、ステップS94に進み、前記測定終了点における小数部の加算を行なう。すなわち、前記副カウンタ82により計数されレジスタに格納されているN2およびn2の値を用いて、前記式(4)後半部のf+n2/N2を算出し、前記レジスタfに格納する。すなわち、前記ステップS92、S93およびS94により、前述した式(4)の演算を実行して、1秒間の入力パルス信号の周波数fを高精度に算出する。
【0079】
次に、ステップS95に進み、このようにして算出された周波数fの値が前記流れ有り周波数F1以上であるか否かを判断する。この結果がNOのときは測定下限周波数以下であるため、ステップS98に進み、瞬時値を格納するレジスタQに0を格納する。一方、前記周波数fが流れ有り周波数F1以上のときは、ステップS96に進み、前記式(3)に基づいて、瞬時流量値Q(=Ai×f+Bi)を算出する。なお、ここで用いられている補正係数AiおよびBiは、前記ステップS52(図11)において前記EEPROM17から読み出された補正係数である。また、前記周波数データf1〜f6は、調整検査工程を通すことにより、修正された周波数データF1〜F6となっている。なお、この瞬時流量値Qは「L/min」を単位とした値とされている。
続いて、ステップS97に進み、前記ステップS96で算出した瞬時流量値Qを用いて、積算バッチ流量値Qbに対しQ/60を加算して該積算バッチ流量値Qbを更新する。ここで、Qを60で除算するのは1秒間の流量に変換するためである。
【0080】
続いて、ステップS99に進み、1秒後、すなわち、次の瞬時流量算出タイミングにおける積算バッチ流量の予測値Qtを算出する。この予測値Qtは、現在の瞬時流量Qが不変であると仮定し、前記ステップS97において算出した積算バッチ流量値QbにQ/60を加算することにより算出される。
そして、ステップS100において、前記ステップS99において算出した積算バッチ流量の1秒後の予測値Qtと予め設定されている設定積算バッチ流量値Qbsとを比較する。この比較の結果、Qt<Qbsであり、1秒後の積算バッチ流量値Qtが設定積算バッチ流量値Qbsに達しないと判定されたときは、そのまま、ステップS102に進む。一方、Qt≧Qbsであり、1秒後の積算バッチ流量値Qtが設定積算バッチ流量値Qbs以上となることが予測されたときは、ステップS101に進み、演算許可フラグ3をセットし、ステップS102に進む。
次に、ステップS102において、前記前記演算許可フラグ1および2をともにリセットして、この流量算出処理を終了する。
【0081】
ここで、前記演算許可フラグ3は、瞬時流量および積算バッチ流量を短い周期(第2周期タイマの周期)で算出することを指示するフラグである。すなわち、前記図12に関して説明したように、前記周波数測定割込み処理におけるステップS66、S69、S71およびS73において、この演算許可フラグ3がセットされているか否かを判定し、この演算許可フラグ3がセットされているときには、その時点における主カウンタ81の計数値をΔf1〜Δf4としてレジスタに格納している。そして、後に詳細に説明する比較出力処理(図18)において、0.2秒周期の第2周期タイマの出力タイミング毎に、対応する主カウンタ81の計数値fあるいはΔfi(i=1〜4)を用いて瞬時流量および積算バッチ流量値Qtが算出され、この算出した積算バッチ流量値Qtに基づいて前記設定積算バッチ流量値Qbsとの比較が行なわれることとなる。
このように、本発明の流量計においては、次回の流量算出タイミングにおいて積算バッチ流量が設定積算バッチ流量値以上となるか否かを予測し、該予測結果に基づいて、流量を算出するタイミングを短い周期に変更するようにしている。
【0082】
図16は、前記ステップS56(図11)の表示処理を説明するためのフローチャートである。この表示処理が開始されると、まず、ステップS103において、設定されている表示モードが判定される。ここで、表示モードが瞬時流量とされているときは、ステップS104に進み、前記表示器31に前記流量算出処理において算出した瞬時流量値Qを表示する。なお、この表示モードの設定は、後述するキー入力処理において設定される。
また、積算バッチ流量表示とされているときは、ステップS105に進み、前記表示器31に積算バッチ流量値の上位桁のデータを表示するとともに、前記「m3」単位表示LED35を点灯表示する状態(a)と、前記表示器31に積算バッチ流量値の下位桁のデータを表示するとともに、前記「L」単位表示LED36を点灯表示する状態(b)とを、例えば0.5秒とされた所定時間毎に5秒間交互に表示する。
【0083】
図17は、前記外部出力処理S57(図11)のフローチャートである。この外部出力処理が起動されると、まず、ステップS111において、前記外部出力許可フラグがセットされているか否かが判定される。この外部出力許可フラグは、前記周波数測定割込み処理(図12)におけるステップS68において、j=3のタイミングでセットされるフラグである(図14参照)。この外部出力許可フラグがセットされていないときは、外部出力のタイミングではないためこのままこの外部出力処理を終了する。
このように、本発明においては、外部出力のタイミングを所定のタイミングとしているため、集中監視装置において取得されるデータの偏差が少なくなり、高精度の監視が可能となる。
【0084】
一方、外部出力許可フラグがセットされているときには、ステップS112に進み、前記ステップS94(図15)で算出された周波数fが前記流れ有り周波数F1以上であるか否かを判定し、流れ有り周波数F1以上でないときには、ステップS113に進み、前記10ビットの出力ラッチに全て「0」を出力する。また、周波数fが流れ有り周波数F1以上のときは、ステップS114に進み、前記ステップS96(図15)で算出した瞬時流量値Qが定格の流量値の110%以上であるか否かを判定する。この判定結果がYESのときは、ステップS116に進み、前記10ビットのラッチ出力に全て「1」を出力する。一方、前記ステップS114の判定結果がNOのときは、ステップS115に進み、前記算出した瞬時流量値Qの値に対応する10ビットの出力を前記10ビットのラッチに出力する。これにより、前記信号入出力部40(図8)における10ビットD/A変換部73においてこの10ビットラッチ出力がアナログ信号に変換され、V/I変換部74において対応する電流信号に変換され、4〜20mA伝送信号出力部75から前記集中監視装置EXCTに対応する4〜20mA伝送信号が出力されることとなる。
なお、前述のように、この10ビットの測定結果をそのまま直接出力端子を介して集中監視装置EXCTにパラレル出力することもできる。
【0085】
前記ステップS116、S115またはS113により測定した流量に対応する伝送信号を集中監視装置に出力した後、ステップS117において前記外部出力許可フラグをリセットして、この外部出力処理を終了する。
このように本発明においては、10ビットの分解能を有する測定結果を用いているため、誤差の伝搬を防止し、高精度の測定結果を得ることが可能となる。
【0086】
図18は、前記比較出力処理S58(図11)の動作を説明するフローチャートである。この比較出力処理が開始されると、まず、ステップS121において、前記演算許可フラグ3がセットされているか否かが判定される。この演算許可フラグ3は、前記流量算出処理(図15)におけるステップS101においてセットされるフラグである。ここで、演算許可フラグ3がセットされていないときは、ステップS130に進む。
一方、前記演算許可フラグ3がセットされているときは、ステップS122に進み、この時点が前記第1周期タイマの出力信号の周期のうちのどのタイミングであるかを前記レジスタjの内容により判定する。そして、j=1のときには、ステップS123に進む。前述のように、周波数測定割込み処理(図12)のステップS73においてj=0の時点における前記主カウンタ81の計数値f0がΔf4としてレジスタに読み込まれており、このステップS123において、Δf4×1.25を近似的な周波数値としてf’レジスタに格納する。そして、ステップS128に進む。
【0087】
また、j=2のときは、ステップS124に進み、前記流量算出処理(図15)におけるステップS94で算出した周波数をf’レジスタに格納する。
さらに、j=3のときは、前述のようにしてレジスタに格納されているΔf1×5をf’レジスタに格納し(ステップS125)、同様に、j=4のときはΔf2×2.5を、j=5のときはΔf3×1.667を、それぞれ、前記f’レジスタに格納して(ステップS126、S127)、ステップS128に進む。
ここで、前記ステップS123、S125、S126およびS127における各演算は、それぞれに対応するタイミングにおける前記主カウンタ81の最新の計数内容(Δf1〜f4)を1秒間の計数内容に変換する演算である。
【0088】
次に、ステップS128に進み、前記f’レジスタに格納された周波数値f’を用いて、前述した式(3)により瞬時流量値Q’(=Ai×f’+Bi)を算出する。次に、ステップS129に進み、該ステップS129において前記算出された瞬時流量値Q’を用いて、前記設定積算バッチ流量値Qbsと比較するために比較バッチ流量値Qt=Qb+(Q’/60)×hを算出する。ここで、hは、前記ステップS128において算出した瞬時流量値(この値は1秒間の流量を示している)を、jの値に応じて補正する係数であり、図中に示すように、j=3のときh=0.2、j=4のときh=0.4、j=0のときh=0.6、j=1のときh=0.8、j=2のときh=1とされている。
そして、ステップS130に進み、前記設定積算バッチ流量値Qbsと前記ステップS129において算出した比較バッチ流量値Qtとを比較する。
【0089】
なお、前記演算許可フラグ3がセットされておらず、ステップS121においてNOと判定されたときも、このステップS130において、設定積算バッチ流量値Qbsとの比較を行なう。ただし、この場合には、前記比較バッチ流量値Qtとの比較ではなく、前記流量算出処理において算出された積算バッチ流量値Qbと前記設定積算バッチ流量値Qbsとが比較される。これにより、前記流量算出処理において算出された積算バッチ流量値Qbが設定積算バッチ流量値Qbsと一致する場合、すなわち、前記1秒タイマ出力と同期したタイミングで設定積算バッチ流量値Qbsに到達する場合を検出することができる。
【0090】
ステップS130の比較の結果、Qt≧Qbsすなわち比較バッチ流量値Qtが設定積算バッチ流量値Qbs以上であるときは、ステップS131に進み、最新の積算バッチ流量値である前記比較バッチ流量値Qtを積算バッチ流量値Qbとして格納し、ステップS132において、前記出力OUTに対しローレベルを出力するとともに、前記OUTLED33を点灯制御する。そして、ステップS133に進み、前記演算許可フラグ3をリセットし、この比較出力処理S58を終了する。
一方、前記ステップS130の比較の結果、比較バッチ流量値Qtが設定積算バッチ流量値Qbsに達していないときは、ステップS134に進み、前記出力OUTをハイレベルとし、前記OUTLED33を消灯状態に保ち、この比較出力処理S58を終了する。
【0091】
このように本発明の流量計においては、次回の測定周期(1秒後)における積算バッチ流量値Qtが予め設定された設定積算バッチ流量値Qbs以上となることが予測されたとき、すなわち、前記流量算出処理におけるステップS101で演算許可フラグ3がセットされたときには、より短い第2の周期(0.2秒周期)毎に前記主カウンタ81の計数内容を読み込み、この読み込んだ最新の計数内容に基づいて算出した積算バッチ流量値(比較積算バッチ流量値)Qtと前記設定積算バッチ流量値Qbsとを比較するようにしている。したがって、従来の積算バッチ流量計のように、実際に積算バッチ流量が設定積算バッチ流量値に達した時点よりも遅れた時点で検出することを防止することが可能となる。
【0092】
なお、上述した比較出力処理(図18)においては、jの値に応じて、その時点における主カウンタ81の計数値f0を補正して第2の周期の各タイミングにおける流量を算出するようにしていたが、この方法に限られることはない。
例えば、前記第2の周期毎の前記主カウンタ81の計数値f0の差Δfを算出し、Δf×5を入力パルス周波数の近似値として流量を算出し、これに基づいて第2の周期毎の積算バッチ流量を算出するようにしてもよい。
【0093】
さらに、前記流量算出処理(図15)において算出した今回の積算バッチ流量値Qbおよび今回の瞬時流量値Qと設定積算バッチ流量値Qbsとから次の式(6)に示すkを算出し、該kの値に応じたタイミングで前記積算バッチ運転終了信号を出力するようにしてもよい。
k=(Qbs−Qb)/(Q/60) ……(6)
すなわち、0.1<k≦0.3のときはj=2のタイミングで積算バッチ運転終了信号を出力し、0.3<k≦0.5のときはj=3、0.5<k≦0.7のときはj=4、0.7<k≦0.9のときはj=0、0.0<k≦0.1および0.9<k≦1.0のときはj=1のタイミングでそれぞれ積算バッチ運転終了信号を出力する。
【0094】
図19は、前記入力処理S59(図11)のフローチャートである。この処理は、前記集中監視装置EXCTから入力される入力信号INによりこの流量計の積算バッチ動作の開始などを制御する処理である。なお、ここでは、この入力信号INは通常はハイレベルとされているものとして説明するが、この逆の論理を採用してもよいことは明らかである。
この入力処理において、まず、前記入力信号INが第1の所定期間(例えば、0.1秒)以上継続してローレベルとされたか否かを判定する(ステップS135、S136)。0.1秒以上ローレベルとされていないときは、ステップS140に進み、入力INLED34を消灯状態に保つとともに、前述した流量の積算を継続する。
【0095】
一方、入力信号INが0.1秒以上継続してローレベルとされたことが検出されたときは、ステップS137に進み、入力信号INがローレベルとされた時間が第2の所定期間(例えば、0.2秒)以上であるか否かを判定する。この判定の結果、入力信号INがローレベルとされた時間が0.1秒以上0.2秒未満であるときには、ステップS139に進み、前記入力INLED34を点灯するとともに、レジスタに格納されている前記積算バッチ流量値Qbおよび前記比較バッチ流量値Qtをクリアして、この入力処理を終了する。すなわち、入力信号INがローレベルの期間が0.1秒〜0.2秒の間の期間であるときには、それまでの積算バッチ流量値Qbをクリアして、再び0から積算を行なうようする。
【0096】
また、前記入力信号INがローレベルである期間が0.2秒以上であるときには、ステップS138に進み、前記入力INLED34を点灯制御するとともに、前記流量の積算を一時停止し、この入力処理を終了する。なお、このとき、前記瞬時流量の計測は停止されない。すなわち、前記入力信号INが0.2秒以上継続してローレベルとされたときは、入力信号INがハイレベルとされるまで、流量の積算が一時停止されることとなる。そして、入力信号INがハイレベルとされると、前記ステップS135の判定結果がNOとなり、ステップS140で積算が再開されることとなる。
なお、以上の説明においては、前記第1の所定期間および第2の所定期間を0.1秒および0.2秒であるとして説明したが、これに限られることはなく任意の時間とすることができる。
【0097】
図20は、前記キー入力処理S60(図11)の処理フローチャートである。このキー入力処理が開始されると、まず、ステップS141において、前記手動操作部13の設定キー(ENTキー)41、アップキー(△キー)42あるいはダウンキー(▽キー)43のいずれかが操作されたか否かを判定する。ここで、キー操作が検出されなかったときは、ステップS142に進み、前記積算バッチ流量値Qbの表示を行なって、このキー入力処理を終了する。すなわち、この積算バッチ流量計においては、前記表示器31においてデフォルトで積算バッチ流量値Qbが表示されるようになされている。
【0098】
上記操作キー41〜43のうちのいずれかの操作が検出されたときは、ステップS143に進み、操作されたキーがENTキー41であるか否かを判定する。操作されたキーがENTキー41であるときは、ステップS144に進み、瞬時流量値Qの表示フラグを所定期間(ここでは、10秒間)セット状態とする。これにより、前記表示処理(図16)のステップS103において、表示モードが瞬時流量モードとされ、前記瞬時流量値Qが表示部30に表示されることとなる。そして、ステップS145に進み、前記ENTキー41が再度操作されたか否かを判定する。そして、ENTキー41が操作されなかったときは、そのままこのキー入力処理を終了する。
このように、操作者がENTキー41を1回操作することにより、前記表示部30に瞬時流量値Qを所定期間表示させることができる。
【0099】
一方、ENTキー41が再度操作され前記ステップS145の判定結果がYESとなったときは、ステップS146に進み、前記予め設定されている設定積算バッチ流量値Qbsの上位桁を前記表示器31で表示するとともに、前記OUTLED33およびm3単位表示LED35を点滅表示する。操作者は、この状態にあるとき、前記△キー42あるいは▽キー43を用いて前記Qbsの値を変更し、ENTキー41で設定させることができる(ステップS147)。ENTキー41が操作され、このQbsの設定が終了されると、ステップS148に進み、今度は前記設定積算バッチ流量値Qbsの下位桁を前記表示器31で表示するとともに、前記OUTLED33およびL単位表示LED36を点滅表示する。そして、ステップS149において、操作者は前述の場合と同様に前記△キー42あるいは▽キー43を用いて前記Qbsの値を変更し、ENTキー41で設定する。このステップS149においてENTキー41が操作されると、このキー入力処理が終了される。
このように、操作者がENTキー41を2度押すことにより、設定積算バッチ流量値Qbsの変更および設定を行なうことができる。
【0100】
一方、前記ステップS143においてNOと判定されたとき、すなわち、操作されたキーが△キー42あるいは▽キー43であるときは、ステップS150に進み、前記△キー42および▽キー43が同時に押圧されたか否かが判定される。そして、この判定結果がYESのときは、さらに、△キー42および▽キー43が同時に第3の所定時間(例えば、5秒)以上押圧されているか否かが判定される(ステップS151)。前記ステップS150の判定結果がNOのとき、あるいは、前記ステップS151の判定結果がNOのとき、すなわち、△キー42および▽キー43が同時に第3の所定時間(5秒)以上押圧されていなかったときは、このまま、このキー入力処理を終了する。
【0101】
一方、△キー42および▽キー43が同時に前記第3の所定時間以上押圧され、前記ステップS151の判定結果がYESのときは、ステップS152に進み、前記△キー42および▽キー43の同時押しが第4の所定時間(例えば、10秒)以上継続したか否かを判定する。この判定結果がNOのとき、すなわち、△キー42および▽キー43が例えば5秒以上10秒未満押されたときは、ステップS155に進み、前記設定コードを読み出し、対応する口径、材質、ソフトのバージョン情報を所定期間ずつ順次表示する。これは、前記ステップS53(図11)における表示と同様である。このステップS155の後、このキー入力処理を終了する。
【0102】
また、前記ステップS152の判定結果がYESのとき、すなわち、△キー42および▽キー43が同時に第4の所定時間(10秒)以上継続して押圧されたときは、ステップS153に進み、前記RAM85およびEEPROM17中に記憶されている積算バッチ流量値Qbをクリアする。そして、ステップS154に進み、前記出力OUT信号を所定期間(例えば、1秒間)ローレベルとして、前記集中監視装置EXCTに積算バッチ流量値Qbをクリアしたことを報知するとともに、前記OUTLED33を1秒間点灯する。そして、このキー入力処理を終了する。これにより、積算バッチ流量値Qtをクリアして、再び0からの積算を開始させることができる。
このように、このキー入力処理においては、前記△キー42および▽キー43を主として設定の変更に用い、ENTキー41を確定に用いることにより、各パラメータの設定および変更を容易に行なうことができる。
【0103】
なお、上述した実施の形態においては、入力パルスの立上がりにより、入力パルスの計数およびその周期の測定を行なうようにしていたが、入力パルスの立下がり時点を基準としてもよい。
また、前記第1の周期、第2の周期および基準クロックの周期は、いずれも、前述した実施の形態において用いた値とする必要は無く、個々の場合に応じて最適な値を用いればよい。例えば、基準クロックをより高速なものとすることにより、より分解能の高い測定を行なうことが可能となる。
さらに、上述した実施の形態においては、表示器31を3桁の表示部を有するLEDとしたが、これに限られることは無く、4桁、8桁等任意の桁数のものとすることができる。さらに、LED表示器に限られることはなく、例えばLCDなど他の表示素子を用いることもできる。
さらにまた、上述した実施の形態においては、前記ステップS26(図3)およびステップS99(図15)における予測積算バッチ流量値Qtの算出において、今回の瞬時流量値がそのまま次の1秒間においても継続するものとして予測積算バッチ流量Qtを算出していたが、これに限られることはなく、複数回前の瞬時流量値を用いて直線近似等の方法により予測積算バッチ流量値Qtを算出するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施の形態においては、流量センサとしてカルマン渦に基づいて流量を検出するものを用いていたが、流量センサとしては、これに限定されるものではなく、超音波流量センサ、渦流量センサ、電磁流量センサ、タービン流量センサなど各種のセンサを使用することができる。
さらにまた、被測定流体は液体に限定されるものではなく、気体等でもよいことは明白である。
【0104】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の流量計、その制御方法、および、制御プログラムを記録した記録媒体によれば、現場監視盤を設ける必要がないため、設備の小型化を図ることができるとともに、配線布設工程の省略を可能とすることができる。
また、積算バッチ流量計側で積算処理および比較処理を実行するため、集中監視装置側ではこれらの処理を実行する必要がなく、集中監視装置における処理負担を軽減するとともに、メモリ等の記憶容量も低減することができる。
さらに、積算バッチ流量値が設定積算バッチ流量値に到達する直前に、測定周期を短くしているため、高精度の積算バッチ処理が可能となる。
さらにまた、短周期の測定により高精度の測定結果を得ることができるとともに、高精度の測定流量を外部装置に伝送することができ、データの偏差が少なく、高精度の監視が可能となる。
さらにまた、設定積算バッチ流量値の設定変更をキー操作により行うことができ、操作性のよい積算バッチ流量計を提供することができる。
さらにまた、外部装置EXCTを含む計測ならびに監視システムにおいて、原液補給等の管理面の都合で一時運転を停止したいときに、積算バッチ流量値をリセットすることなく、運転を再開しても正確なバッチ制御が可能となる。したがって、途中まで混合貯留した流体を無駄にすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の流量計の基本構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した流量計の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 図1に示した流量計の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の流量計に適用して好適な周波数測定方法を説明するための図である。
【図5】 本発明の流量計の一実施の形態の構造を示す図である。
【図6】 図5に示した積算バッチ流量計におけるプリント基板の配置およびプリント基板上の部品配置の一例を示す図である。
【図7】 図5に示した積算バッチ流量計の回路構成を示すブロック図である。
【図8】 図5に示した積算バッチ流量計の電源部および信号入出力部の構成を示すブロック図である。
【図9】 図5に示した積算バッチ流量計におけるROM、RAMおよびEEPROMのメモリマップの一例を示す図である。
【図10】 図5に示した積算バッチ流量計のメインルーチンのフローチャートである。
【図11】 図5に示した積算バッチ流量計における処理プログラムのフローチャートである。
【図12】 周波数測定割込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】 1msecクロック計数処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】 前記周波数測定割込み処理および1msecクロック計数処理を説明するための図である。
【図15】 流量算出処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】 表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】 外部出力処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】 比較出力処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】 入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】 キー入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図21】 従来の液体混合システムの一例を説明するための図である。
【図22】 従来の液体混合システムにおける動作を説明するための図である。
【符号の説明】
11 センサ部
12 機能選択部
13 手動操作部(キー入力部)
14 リセット信号出力部(パワーオンリセット回路)
15 ウォッチドッグタイマ部
16 電圧低下検出部
17 不揮発性記憶部(EEPROM)
20 コントロール部(マイコン)
30 表示部
31 表示器(データ表示ユニット)
33 出力表示ユニット(OUTLED)
34 入力表示ユニット(INLED)
35、36 単位表示LED
40 信号入出力部
41 設定キー(ENTキー)
42 アップキー(△キー)
43 ダウンキー(▽キー)
45 電源部
50 計量部本体
61〜63 プリント基板
70、71、76、77 出力トランジスタ
73 デジタルアナログ変換部(D/A変換部)
74 電圧電流変換部(V/I変換部)
75 4〜20mA伝送信号出力部
78 直流安定化電源回路
81 第1のカウンタ(主カウンタ)
82 第2のカウンタ(副カウンタ)
83 タイマレジスタ群
84 ROM
85 RAM

Claims (12)

  1. 流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計であって、
    前記流量検出信号に基づいて所定の測定周期毎に瞬時流量を算出する瞬時流量算出手段と、
    前記瞬時流量を積算して積算流量を算出する積算流量算出手段と、
    前記積算流量が予め設定された設定積算流量に達したか否かを判別する判別手段と、
    前記積算流量が前記設定積算流量に達したときに、積算終了信号を出力する積算終了通知手段と、
    次の測定時点において前記積算流量算出手段により算出される積算流量の予測値を算出し、該積算流量の予測値が前記予め設定された設定積算流量に達するか否かを判定する予測演算手段と、
    該予測演算手段により次の測定時点における前記積算流量の予測値が前記設定積算流量に達するものと判定されたときには、前記瞬時流量算出手段の測定周期を短い周期に変更する計測周期制御手段と
    を有することを特徴とする流量計。
  2. 前記積算流量算出手段は、外部から供給される積算開始指示信号に応じて、前記瞬時流量の積算を開始するようになされていることを特徴とする請求項1記載の流量計。
  3. 前記積算開始指示信号が第1の所定時間以上第2の所定時間未満継続したときには、前記積算流量をリセットし、
    前記積算開始指示信号が前記第2の所定時間以上継続したときには、前記積算流量算出手段における積算処理を中断し、該積算開始指示信号の入力がなくなったときに前記積算処理を再開するように制御されることを特徴とする前記請求項2記載の流量計。
  4. 前記予測手段は、今回算出された瞬時流量を用いて前記次の測定時点における積算流量の予測値を算出するようになされていることを特徴とする請求項1あるいは2記載の流量計。
  5. 前記瞬時流量算出手段は、
    第1の周期を有する第1の信号を発生する第1の信号発生部と、
    前記第1の信号に応じて、前記第1の周期の期間に入力される前記流量検出信号中に含まれるパルスの数を計数する第1の測定部と、
    前記第1の信号をその周期中に含む前記パルスにおける該第1の信号の位置を測定する第2の測定部と、
    前記第1の測定部による計数値と前記第2の測定部による測定結果とに基づいて、前記第1の周期毎に前記流量検出信号の周波数を算出する第1の演算部と、
    該算出された周波数に基づいて当該瞬時流量を算出する第2の演算部と
    を有することを特徴とする請求項1あるいは2記載の流量計。
  6. 前記設定積算流量値を設定変更することができる手動操作部を備えていることを特徴とする請求項1あるいは2記載の流量計。
  7. 流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計の制御方法であって、
    前記流量検出信号に基づいて所定の測定周期毎に瞬時流量を演算する瞬時流量演算工程と、
    前記瞬時流量を積算して積算流量を算出する積算流量算出工程と、
    前記積算流量が予め設定された設定積算流量に達したか否かを判別する判別工程と、
    前記積算流量が前記設定積算流量に達したときに、積算終了を通知する積算終了通知工程と、
    次の測定時点において前記積算流量算出工程により算出される積算流量の予測値を算出し、該積算流量の予測値が前記予め設定された設定積算流量に達するか否かを判定する予測演算工程と、
    該予測演算工程により次の測定時点における前記積算流量の予測値が前記設定積算流量に達するものと判定されたときには、前記瞬時流量算出手段の測定周期を短い周期に変更する計測周期制御工程と
    を含むことを特徴とする流量計の制御方法。
  8. 前記積算流量算出工程は、外部から供給される積算開始指示信号に応じて、前記瞬時流量の積算を開始するようになされていることを特徴とする請求項7記載の流量計の制御方法。
  9. 前記積算開始指示信号が第1の所定時間以上第2の所定時間未満継続したときには、前記積算流量をリセットし、
    前記積算開始指示信号が前記第2の所定時間以上継続したときには、前記積算流量算出手段における積算処理を中断し、該積算開始指示信号の入力がなくなったときに前記積算処理を再開するように制御する工程を含むことを特徴とする前記請求項8記載の流量計の制御方法。
  10. 前記予測工程は、今回算出された瞬時流量を用いて前記次の測定時点における積算流量の予測値を算出することを特徴とする請求項7あるいは8記載の流量計の制御方法。
  11. 前記瞬時流量算出工程は、
    第1の周期を有する第1の信号に応じて、該第1の周期の期間に入力される前記流量検出信号中に含まれるパルスの数を計数する第1の工程と、
    前記第1の信号をその周期中に含む前記パルスにおける該第1の信号の位置を測定する第2の工程と、
    前記第1の工程による計数値と前記第2の工程による測定結果とに基づいて前記第1の周期毎に前記流量検出信号の周波数を算出する第3の工程と、
    該第3の工程により算出された周波数に基づいて当該瞬時流量を算出する第4の工程と
    を含むことを特徴とする請求項7あるいは8記載の流量計の制御方法。
  12. 流量センサが測定対象流体の流量に応じて出力する流量検出信号に基づいて流量計測を行う流量計の制御プログラムを記録した記録媒体であって、
    流量計に、
    前記流量検出信号に基づいて所定の周期毎に瞬時流量を算出させ、
    外部からの積算指示に基づいて前記瞬時流量の加算を開始して積算流量を算出させ、
    前記積算流量が予め設定した設定積算流量に達したか否かを判別させ、
    前記設定積算流量に達したときは、外部に積算終了を通知させ、
    次の測定時点において算出される積算流量の予測値を算出させて、該予測値が前記予め設定された設定積算流量値に達するか否かを判定させ、
    前記積算流量の予測値が前記設定積算流量値に達するものと判定されたときに、前記瞬時流量の算出の周期を短い周期に変更させる
    ための制御プログラムを記録した記録媒体。
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