JP6489825B2 - Printing apparatus, printing apparatus control method, and program - Google Patents
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Description
本発明は印刷装置、印刷装置の制御方法、プログラムに関する。特には、インクリボンを用いて印画を行う熱転写方式の印刷装置であって、同じ色のインクを複数回にわたって転写できる印刷装置と、この印刷装置の制御方法と、この制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。 The present invention relates to a printing apparatus, a printing apparatus control method, and a program. In particular, a thermal transfer printing apparatus that performs printing using an ink ribbon, which can transfer ink of the same color multiple times, a control method for the printing apparatus, and a computer that executes the control method Related to the program.
熱転写方式の印刷装置は、例えば、各色のインク層とオーバーコート層とが形成されたインクリボンを用いて画像の印画を行う。具体的には、ロール紙などの印画媒体に、インクリボンの各色のインク層をサーマルヘッドで加熱しながら転写して画像を印画し、さらに印画した画像を覆うようにオーバーコート層を形成する。 For example, a thermal transfer printing apparatus prints an image using an ink ribbon in which an ink layer and an overcoat layer of each color are formed. Specifically, an ink layer of each color of the ink ribbon is transferred to a printing medium such as roll paper while being heated with a thermal head to print an image, and an overcoat layer is formed so as to cover the printed image.
熱転写方式の印刷装置では、バックトラップと呼ばれる、印画媒体に転写されたインクがインクリボンに移動する現象が生じることがある。すなわち、インクリボンは、インクを転写する際は加熱された状態で印画媒体に貼り付いており、ある冷却時間の経過後に印画媒体から引き剥がされる。インクの転写の際に、サーマルヘッドとインクリボンと印画媒体の温度差が大きい(温度勾配が大きい)と、印画媒体上に形成される受容層のインク受容能力が低下するため、転写されたインクがインクリボンに戻ることがある。また、サーマルヘッドは、余分な熱を持たないように冷却される。このため、印画中における印画媒体の表面温度が、これに接触するインクリボンの温度よりも高くなる場合が生じ得る。この場合にも、インクリボンより印画媒体表面の受容層に拡散転写した染料が、インクリボンに移動することがある。 In a thermal transfer printing apparatus, a phenomenon called back trapping may occur in which ink transferred to a printing medium moves to an ink ribbon. That is, the ink ribbon is attached to the print medium in a heated state when transferring the ink, and is peeled off from the print medium after a certain cooling time has elapsed. When the temperature of the thermal head, the ink ribbon, and the printing medium is large (the temperature gradient is large) during ink transfer, the ink receiving ability of the receiving layer formed on the printing medium is reduced. May return to the ink ribbon. Further, the thermal head is cooled so as not to have excessive heat. For this reason, the surface temperature of the printing medium during printing may be higher than the temperature of the ink ribbon in contact therewith. Also in this case, the dye diffused and transferred from the ink ribbon to the receiving layer on the surface of the printing medium may move to the ink ribbon.
特許文献1には、熱転写式の印刷装置において、バックトラップの発生を抑制するために、ある色の印画速度を、その前に印画した別の色の印画速度よりも遅くする構成が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の構成では、高画質の印画のような、同じ色を複数回にわたって印画する場合には、バックトラップの発生を抑制できない。 Patent Document 1 discloses a configuration in which a printing speed of a certain color is made slower than a printing speed of another color printed before that in order to suppress the occurrence of back traps in a thermal transfer type printing apparatus. Yes. However, with the configuration described in Patent Document 1, when the same color is printed a plurality of times, such as a high-quality print, the occurrence of back trapping cannot be suppressed.
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、熱転写方式の印刷装置において、バックトラップを抑制して高品質な印画を行うことである。 In view of the above circumstances, the problem to be solved by the present invention is to perform high-quality printing while suppressing back traps in a thermal transfer printing apparatus.
上記課題を解決するため、本発明の印刷装置は、サーマルヘッドによってインクリボンを印画媒体に圧接し、前記インクリボンおよび前記印画媒体を搬送しながら前記サーマルヘッドを発熱させて前記インクリボンのインクを前記印画媒体に転写する熱転写方式の印刷装置であって、同じ色のインクを二回にわたって前記印画媒体に転写する第1のモードと、前記第1のモードにおいて、二回目のインクの転写する際に、前記第1のモードの一回目のインクの転写に比較して、前記印画媒体の搬送速度を小さくする制御手段と、を有することを特徴とする。 In order to solve the above-described problems, a printing apparatus according to the present invention presses an ink ribbon against a print medium by a thermal head, and heats the thermal head while transporting the ink ribbon and the print medium, thereby discharging ink from the ink ribbon. A thermal transfer type printing apparatus for transferring to the printing medium, wherein a first mode in which the same color ink is transferred to the printing medium twice and a second ink transfer in the first mode And a control means for reducing the conveyance speed of the printing medium as compared with the first ink transfer in the first mode.
本発明によれば、熱転写方式の印刷装置の二回にわたって同じ色のインクを転写するモードにおいて、バックトラップを抑制することができ、印画される画像の品質を高く維持できる。 According to the present invention, back trapping can be suppressed and the quality of a printed image can be maintained high in a mode in which the same color ink is transferred twice in a thermal transfer printing apparatus.
以下に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る印刷装置は、昇華型熱転写方式の印刷装置であり、インクリボンのインクを昇華させて印画媒体の例であるロール紙に転写することにより、ロール紙に画像を形成する。なお、本発明の実施形態において、「印刷」とは、ユーザからの印刷指示に基づいてロール紙に画像を形成し、ロール紙を所定サイズに切断して排紙するまでの一連の全体動作をいうものとする。また、「印画」とは、印刷の動作のうち、ロール紙に対してインクリボンに塗布されたインクを熱転写することにより、画像をロール紙に形成する動作をいうものとする。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. A printing apparatus according to an embodiment of the present invention is a printing apparatus of a sublimation type thermal transfer system, and forms an image on roll paper by sublimating ink on an ink ribbon and transferring it to roll paper which is an example of a printing medium. . In the embodiment of the present invention, “printing” refers to a series of overall operations from forming an image on roll paper based on a print instruction from the user, cutting the roll paper into a predetermined size, and discharging the roll paper. It shall be said. In addition, “printing” refers to an operation of forming an image on a roll paper by performing thermal transfer of the ink applied to the ink ribbon onto the roll paper among the printing operations.
<印刷装置の本体の構成>
まず、本発明の実施形態に係る印刷装置100の全体の構成例について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る印刷装置100(本体)と、この印刷装置100に用いられるカートリッジ110の外観構成の例を模式的に示す図である。図1に示すように、印刷装置100は、筐体としての本体ハウジング101を有する。本体ハウジング101の側面には、開口部108が形成されるともに、この開口部108を開閉自在に覆う蓋109が設けられている。そして、本体ハウジング101は、その側面に形成される開口部108からカートリッジ110を矢印120の方向に着脱可能に構成される。また、本体ハウジング101の上部には、表示部102と操作部103とが設けられる。表示部102は、LCDなどの表示画面を有する表示デバイスが適用され、印刷する画像データや印刷に必要な設定データを入力するためのメニューを表示できる。操作部103は、印刷装置100の電源のON/OFFを指示する電源スイッチ104と、表示部102に表示される各種メニューを選択するための選択スイッチ105とを備える。更に、選択スイッチ105の周囲には、表示部102に表示されたカーソルを所望の位置に移動させるための左右キー106および上下キー107が配置される。使用者等は、左右キー106や上下キー107を押下することによって表示部102に表示されるカーソルを移動させ、選択スイッチ105を押下することによって、カーソルを合わせた動作を確定することができる。
<Configuration of printer main body>
First, an overall configuration example of the
<カートリッジの構成>
カートリッジ110は、筐体としてのカートリッジハウジング111を有する。カートリッジハウジング111の内部には、印画媒体の例であるロール紙5(図4参照)と、各色のインクおよびオーバーコート材が塗布されているインクリボン4(図2参照。後述)が収納されている。ロール紙5は、給紙ローラ112に巻き取られた状態で、カートリッジハウジング111に収容されている。また、インクリボン4は、供給ローラ113に巻き回され、一端(先端)が巻き取りローラ114に接続された状態で、カートリッジハウジング111に収容されている。カートリッジ110が印刷装置100から取り外されている状態では、ロール紙5はカートリッジハウジング111によって覆われており、使用者等はロール紙5に直接触れることができない。このような構成により、カートリッジ110の内部への異物等の侵入が防止される。カートリッジ110が印刷装置100に装着されると、ロール紙5が巻き回された給紙ローラ112の回転軸は、印刷装置100に設けられる給紙モータ215の回転機構と連結し、印刷装置100のメインコントローラ201(後述)によって回転が制御される。また、供給ローラ113の回転軸と、巻き取りローラ114の回転軸とは、印刷装置100に設けられるインクリボン巻上げモータ217の回転機構と連結し、印刷装置100のメインコントローラ201によって回転が制御される。印刷時において、ロール紙5は、カートリッジハウジング111から引き出される。そして、印刷装置100は、インクリボン4に塗布されたインクをサーマルヘッド227により加熱して昇華させてロール紙5に転写する。これにより、ロール紙5に画像を印画する。このほか、カートリッジ110には、カートリッジ110に関する情報が格納されたIC(図略)が設けられている。このICに格納される情報には、インクリボン4とロール紙5のサイズの情報が含まれる。
<Configuration of cartridge>
The
ロール紙5の表面には、転写されたインク(染料)を定着させる受容層が設けられる。具体的には、ロール紙5は、基材である天然紙の表面に、気泡を含み断熱材としての機能を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)やPP(ポリプロピレン)のフィルムが貼り合わせられている。そして、これらPETやPPのフィルムの表面に、染料であるインクの受容性が高いポリマーからなる受容層が形成される。たとえば、PETやPPのフィルムの表面に、染料であるインクの受容性が高いポリマーを含む溶液を塗布することによって、受容層が形成される。
On the surface of the
図2は、インクリボン4の構成を模式的に示す平面図である。図2に示すように、本実施形態で用いるインクリボン4は、長尺の基材フィルム40を有する。そして、基材フィルム40の表面に、イエローのインク面41Yと、マゼンタのインク面41Mと、シアンのインク面41Cと、オーバーコート面41Oとが、長手方向に前記記載の順序で周期的に設けられている。長尺の基材フィルム40は、例えばポリエステルなどのフィルムが適用される。各色のインク面41Y,41M,41Cは、各色のインク層が形成される領域である。各色のインク層は、色材である各色のインク(染料)とバインダーと呼ばれる合成樹脂の混合材とを溶剤によって溶解させた溶液を基材フィルム40の表面に塗布し乾燥させることによって形成されている。オーバーコート面41Oは、アクリル樹脂を主成分としたオーバーコート層が設けられる領域である。さらに、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置(先頭位置)には、帯状のマーカー42が設けられている。マーカー42は、黒色で遮光性を有し、基材フィルム40の長手方向に対して直角に延伸する。イエローのインク面41Yの先頭部分には、2本のマーカー42が設けられており、他の色のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置には1本のマーカー42が設けられる。これにより、イエローのインク面41Yの頭出し位置と、他の色のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置とを識別できる。
FIG. 2 is a plan view schematically showing the configuration of the
<印刷装置の機能構成>
次に、印刷装置100の機能構成の例について、図3を参照して説明する。図3は、印刷装置100の機能構成の例を示すブロック図である。
<Functional configuration of printing device>
Next, an example of a functional configuration of the
メインコントローラ201は、印刷装置100の全体を制御する。メインコントローラ201は、例えば、CPUを有するコンピュータが適用される。ROM202はメインコントローラ201に接続されており、印刷装置100を制御するためのコンピュータプログラムや、印画データの生成に用いるγ補正データ(後述)などのデータが格納される。RAM203は、メインコントローラ201の演算処理用のワークメモリとして用いられるほか、操作部103を介して入力された各種設定データを一時的に格納する。そして、メインコントローラ201は、印刷装置100を制御するためのコンピュータプログラムをROM202から読み出し、RAM203をワークメモリとして使用して実行する。これにより、後述する印刷装置100の動作が実現する。また、メインコントローラ201は、印画データ生成手段としての機能を有し、ROM202に格納されたγ補正データに基づいて、印画のための各色の印画データを生成する。なお、本実施形態においては、外部から取り込まれる印刷対象の画像のデータを「画像データ」と称し、印画のために画像データから生成されるデータを「印画データ」と称して区別する。
The
各色のイメージメモリ(イメージバッファ)224Y,224M,224Cは、画像データ入力部229を介して取り込んだ各色の画像データを一時的に格納する。イエローのイメージメモリ224Yはイエローの画像データを、マゼンタのイメージメモリ224Mはマゼンタの画像データを、シアンイのイメージメモリ224Cはシアンの画像データを、それぞれ一時的に格納する。なお、各色のイメージメモリ224Y,224M,224Cには、各色の画像データがビットマップ形式で格納される。オーバーコートのイメージメモリ224OPは、オーバーコート用の画像データを一時的に格納する。オーバーコート用の画像データは、メインコントローラ201が生成する。この際、メインコントローラ201は、イメージメモリ224Y〜224Cに格納されている画像データを適宜参照する。
The image memories (image buffers) 224Y, 224M, and 224C for each color temporarily store the image data for each color captured via the image
サーマルヘッド227には、通電(エネルギーの投入)により発熱する複数の発熱体(図略)が主走査方向にライン状に配列されている。そして、これらの発熱体に選択的に通電して(エネルギーを投入して)発熱させることにより、インクリボン4に塗布されたインクを昇華させてロール紙5に転写する。すなわち、メインコントローラ201は、イメージメモリ224Y,224M,224C,224OPに一時的に格納される画像データと、ROM202にあらかじめ格納されているγ補正データを用いて、各色およびオーバーコートの印画データを生成する。そして、ドライバコントローラ225は、メインコントローラ201の制御にしたがい、メインコントローラ201が生成した印画データを用い、ヘッド駆動回路226を制御する。ヘッド駆動回路226は、ドライバコントローラ225の制御にしたがい、サーマルヘッド227に内蔵される発熱体に選択的に通電する(エネルギーを投入する)。これにより各色のインクおよびオーバーコート材がロール紙5に転写されて印画が行われる。サーマルヘッド227は、印刷装置100のベースフレームに、ヘッドレバー612を介して回動可能に設けられている。そして、サーマルヘッド227は、回動することによって、印画位置611と退避位置に移動することができる。なお、印画位置611は、インクリボン4をロール紙5に圧接する位置をいう。サーマルヘッド227が印画位置611に移動すると、インクリボン4とロール紙5とは、サーマルヘッド227とプラテンローラ605とに挟持され、インクリボン4がロール紙5に圧接される。このため、サーマルヘッド227が印画位置611にあると、ロール紙5に画像を印画できる。退避位置は、サーマルヘッド227がインクリボン4およびロール紙5から離れた位置をいう。
In the
ロール紙搬送モータドライバ211は、メインコントローラ201の制御にしたがい、ロール紙搬送モータ212,213を駆動する。ロール紙搬送モータ212,213は回転機構を介して、後述するグリップローラ614や排紙ローラ606等に、動力を伝達可能に連結されている。そして、ロール紙搬送モータドライバ211は、ロール紙搬送モータ212,213を介してこれらのローラを駆動することにより、ロール紙5を搬送する。給紙モータドライバ214は、メインコントローラ201の制御にしたがい、給紙モータ215を駆動する。カートリッジ110が本体ハウジング101に装着されると、給紙モータ215は、給紙ローラ112の回転軸と回転機構を介して連結する。そして、給紙モータドライバ214は、メインコントローラ201による制御にしたがって、給紙ローラ112の回転軸を回転駆動させる。
The roll paper
インクリボン巻上げモータドライバ216は、メインコントローラ201の制御にしたがい、インクリボン巻上げモータ217を駆動する。カートリッジ110が本体ハウジング101に装着された状態では、インクリボン4の巻き取りローラ114の回転軸とインクリボン巻上げモータ217とが回転機構を介して連結する。このため、インクリボン巻上げモータドライバ216がインクリボン巻上げモータ217を駆動することにより、インクリボン4の巻き取りと巻き上げが行われる。ヘッドアップダウンモータドライバ218は、メインコントローラ201の制御にしたがい、ヘッドアップダウンモータ219を駆動する。ヘッドアップダウンモータ219が駆動することにより、サーマルヘッド227が昇降し、印画位置611と退避位置に移動する。カッターモータドライバ220は、メインコントローラ201の制御にしたがい、カッターモータ221を駆動する。カッターモータ221は、ロール紙5を切断するカッターユニットを構成するカッター刃609とカッター受け刃610を駆動する。ファンモータ制御部231は、メインコントローラ201の制御にしたがい、印画動作や各部の温度情報に基づき、ファンモータ232のON/OFFの制御などを行う。ファンモータ232の回転軸には冷却ファンが設けられており、その駆動によって主にサーマルヘッド227を空冷方式により冷却する。
The ink ribbon winding
終端検出センサ204は、給紙ローラ112に巻き回されたロール紙5が消費されて残量が所定の巻き数未満(たとえば、1巻き未満)になったこと(すなわち、ロール紙5の終端)を検出する。終端検出センサ204は、例えば、カートリッジ110の給紙ローラ112内に設けられる。終端検出センサ204によりロール紙5の終端が検出されると、メインコントローラ201は表示制御部222を制御し、ロール紙5の残量が少ない旨のメッセージを表示部102に表示する。
The
ロール紙頭出しセンサ206は、ロール紙5の搬送経路のプラテンローラ605とグリップローラ614の間に配される。そして、ロール紙頭出しセンサ206は、印刷開始時において、カートリッジ110から引き出されたロール紙5の先端部がグリップローラ614の後方を通過したことを検出する。
The roll
リボン頭出しセンサ207は、インクリボン4の各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置(先頭位置)に設けられるマーカー42を検出する。インクリボン巻き上げモータドライバ216は、メインコントローラ201の制御にしたがい、リボン頭出しセンサ207によるマーカー42の検出結果に基づいて、インクリボン巻上げモータ217を駆動する。これにより、インクリボン4の巻き上げ動作が実行される。
The
環境温度センサ208は、印刷装置100が設置された環境の雰囲気温度を検出する。IC読み書き部230は、カートリッジ110に設けられるICから、カートリッジ110に関する情報を読み出す。メインコントローラ201は、カートリッジ110のICから読み出した情報を、RAM203に一時的に格納し、印刷処理の際に参照する。画像データ入力部229は、画像データが格納された記憶媒体や記憶デバイスから画像データを読み出すことができる。画像データ入力部229は、記憶媒体を挿入可能なスロットや、外部の記憶デバイスなどに接続可能なポートや、無線通信装置などといった、各種インターフェースが適用される。
The
<印刷装置の各部の構成>
次に、印刷装置100が印刷を行う際に動作する各部の構成について、図4を参照して簡単に説明する。図4は、カートリッジ110が印刷装置100に装着された状態を、印刷装置100の側方から見た断面模式図である。
<Configuration of each part of printing apparatus>
Next, the configuration of each unit that operates when the
カートリッジハウジング111には、ロール紙5の搬送径路601およびカートリッジ出口602が設けられる。搬送径路601は、カートリッジ110に内包されるロール紙5が、印画時に印画位置611まで引き出される際に通過する経路である。給紙ローラ112に巻き回されていたロール紙5は、分離部材406により引き剥がされ、搬送径路601を通過し、カートリッジ出口602よりカートリッジ110の外部に引き出される。なお、カートリッジ出口602の外側近傍には、ロール紙検出センサ205(図4においては省略、図2参照)が設けられる。ロール紙検出センサ205は、ロール紙5の幅方向(主走査方向)の両端部に設けられており、カートリッジ出口602から押し出されたロール紙5の幅方向右端部と左端部とをそれぞれ検出する。2つのロール紙検出センサ205の検出タイミングの差により、メインコントローラ201は、カートリッジ出口602より押し出されたロール紙5の幅方向の傾きを認識することができる。
The
ピンチローラ604とグリップローラ614は、カートリッジ110から引き出されたロール紙5を挟持して搬送する。すなわち、グリップローラ614が回転することで(図4中においては時計回りに回転することで)、カートリッジ110から引き出されたロール紙5を、印画位置611に向かって搬送する。デカール用ガイド603は、ロール紙5の巻き癖(カール)を矯正するために設けられる部材であり、ロール紙5をその巻き癖の方向(カール方向)とは逆の方向に曲率を持つように湾曲させる。
The
プラテンローラ605は、印画位置611において、サーマルヘッド227との間で、インクリボン4とロール紙5とを重畳させた状態を維持する。なお、印刷装置100にはヘッド圧検出センサ209(図4では省略。図3参照)が設けられている。このヘッド圧検出センサ209は、サーマルヘッド227とプラテンローラ605とがインクリボン4とロール紙5とを挟持する圧力であるヘッド圧を検出する。
The
排紙ローラ606は、ロール紙5を排紙方向に搬送する。排紙ローラ606と従動ローラ607とは、ロール紙5の搬送経路を挟んで対向する位置に配され、図示しない駆動機構により圧接・離間する。そして、排紙時に圧接してロール紙5を挟持して搬送する。
The
カッターモータ221の動力は、ギア輪列608を介してカッターユニットに伝達される。カッターユニットは、カッター刃609とカッター受け刃610とを有する。カッター刃609とカッター受け刃610とは、ロール紙5の搬送経路を挟んで対向した位置に配置されている。カッター刃609とカッター受け刃610は、ギア輪列608により駆動され、上下の刃が鋏の刃のように擦り合わされることにより、ロール紙5を切断する。なお、カッターユニットの近傍には、印画範囲識別センサ210が設けられる。印画範囲識別センサ210(図4では省略。図3参照)は、ロール紙5へ画像が印画された範囲を識別する。
The power of the
<印刷装置の印刷の全体フロー>
次に、印刷装置100の印刷の全体フローを、図5を参照して説明する。図5は、印刷装置100における印刷の全体フローを示すフローチャートである。印刷装置100は、カートリッジ110が装着され、電源が投入されると、図4に示す状態となる。また、メインコントローラ201は、カートリッジ110に設けられるICから、IC読み書き部230を介してカートリッジ110に関する情報を取得し、RAM203に格納する。さらに、メインコントローラ201は、印画対象となる画像データを画像データ入力部229から取り込む。そして、メインコントローラ201は、これらの処理を完了すると、図5に示す処理を開始する。図5に示す処理を含め、印刷装置100を制御するためのコンピュータプログラムは、あらかじめROM202に格納されている。そして、メインコントローラ201は、ROM202からこのコンピュータプログラムを読み出し、RAM203をワークメモリとして使用して実行する。これにより、図5に示す処理を含む印刷蔵置の100の制御が実現する。
<Overall printing flow of printing device>
Next, the overall printing flow of the
ステップS801では、メインコントローラ201は、使用者等による操作部103に対する印画モードを設定する操作を受け付ける。本実施形態に係る印刷装置100は、印画モードとして通常モードと高画質モードとを有する。高画質モードは、高階調領域(高濃度領域)を強調することによって、通常モードに比較して画質の向上を図るモードである。高階調領域は、階調(濃度)が閾値以上の領域をいい、中低階調領域は、階調(濃度)が閾値未満の領域をいう。なお、この閾値は特に限定されるものではなく、適宜設定できる。通常モードにおいては、印刷装置100は、各色のインクを一回ずつロール紙5に転写することにより画像を印画する。高画質モードにおいては、印刷装置100は、高階調領域を強調するために、各色のインクを二回ずつ転写することにより画像を印画する。使用者等により印画モードを設定する操作があった場合には、ステップS802に進む。
In step S801, the
ステップS802では、メインコントローラ201は、ステップS801において検出した操作に応じて、印画モードを通常モードと高画質モードのいずれかに設定する。
In step S802, the
ステップS803では、画像データ入力部229から取り込んだ画像データを、表示制御部222を介して表示部102に表示し、使用者等による印画対象の画像データを選択する操作を受け付ける。使用者等は、表示部102に表示される画像データを視認し、操作部103に対して印画対象の画像データを選択する操作を行うことになる。メインコントローラ201は、使用者等による印画対象の画像データの選択操作が完了するまで、このステップで待機する。
In step S803, the image data acquired from the image
ステップS804では、メインコントローラ201は、ステップS804で選択された画像データを、印画対象の画像データとして確定する。
In step S804, the
ステップS805では、メインコントローラ201は、使用者等より操作部103を介して印刷指示があったか否かを判定する。印刷指示があったと判定した場合には、ステップS806に進む。そうでない場合には、印刷指示の操作があるまでこのステップで待機する。
In step S <b> 805, the
ステップS806では、メインコントローラ201は、印刷可能か否かを判定する。具体的には、メインコントローラ201は、終端検出センサ204による検出結果に基づき、ロール紙5の残量が、ステップS804において選択された画像データの全てを印画できる量であるか否かを判定する。ロール紙5の残量が選択された画像データの全てを印画できる量である場合には、印刷可能であると判定する。この場合には、ステップS807に進む。ロール紙5の残量が、選択された画像データの全てを印画できる量でない場合には、印刷可能でないと判定する。この場合には、メインコントローラ201は、表示制御部222を介し、表示部102に印刷不可である旨のメッセージを表示する。そしてステップS807〜S809を経ずにステップS810に進む。
In step S806, the
ステップS807では、メインコントローラ201は、印画データ生成手段として機能し、選択された画像データから各色の印画データとオーバーコートの印画データを生成する。印画モードが高画質モードである場合には、メインコントローラ201は、各色のインクの一回目と二回目のそれぞれの印画データを生成する。そして、生成した印画データを、イメージメモリ224Y,224M,224C,224OPに格納する。なお、印画データを生成する処理については後述する。そして、生成した印画データを、イメージメモリ224Y,224M,224C,224OPに格納する。印画データの生成および格納が完了した場合には、ステップS808に進む。
In step S807, the
ステップS808では、メインコントローラ201は、生成した印画データを用いて印刷処理を行う。メインコントローラ201は、印画モードが通常モードに設定されている場合には、各色のインクの転写を一回ずつ行い、全ての色のインクの転写が完了すると、オーバーコートの転写を行う。一方、メインコントローラ201は、印画モードが高画質モードに設定されている場合には、各色のインクの転写を二回ずつ行い、全ての色のインクについて二回の転写が完了した後に、オーバーコートの転写を行う。なお、印刷処理の詳細は、後述する。そして、ステップS809に進む。
In step S808, the
ステップS809では、メインコントローラ201は、印画対象として選択された次の画像データが存在するか(残っているか)否かを判定する。印刷対象として選択された次の画像データが存在すると判定された場合には、ステップS807に戻り、ステップS807,S808の処理を繰り返す。一方、ステップS809において、印刷対象として選択された次の画像データが存在しない(全ての画像データの印刷を完了した)と判定された場合には、ステップS810に進む。
In step S809, the
ステップS810では、メインコントローラ201は、終了処理を行い、印刷装置100を図4に示す状態に戻す。具体的には、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を退避位置に移動させる。また、メインコントローラ201は、給紙モータドライバ214を制御して給紙モータ215を駆動し、ロール紙5を、その先端部がカートリッジ110の搬送径路601に位置するように巻き上げる。
In step S810, the
<印画データ生成>
ここで、印画データの生成処理について説明する。本実施形態では、メインコントローラ201が、印画データ生成手段として機能する。そして、メインコントローラ201は、使用者等により選択された画像データと使用者等により設定された印画モードに基づいて、各色の印画データを生成する。この際、メインコントローラ201は、あらかじめROM202に格納されているγ補正データを読み出して使用する。γ補正データは、画像データに含まれる画素の各色の階調を、自然な印画結果が得られるように補正するために用いられる補正データである。すなわち、メインコントローラ201は、γ補正データを用い、画像データの画素の各色の階調と、それが実際に印画出力される際の出力結果の相対関係を調節して、より自然に近い出力結果が得られるように印画データを生成する。γ補正データは予めROM202に格納されており、メインコントローラ201は、必要に応じてRAM203上に値を展開して印画データの生成の処理に使用する。本実施形態では、メインコントローラ201は、高画質モードの一回目の印画と通常モードの印画に用いる画像データの生成に、同じγ補正データを使用する。一方、高画質モードの二回目の印画に用いる印画データの生成には、高画質モードの一回目および通常モードの各色のインクの転写(印画)に用いる印画データの生成とは異なるγ補正データを使用する。
<Print data generation>
Here, print data generation processing will be described. In the present embodiment, the
また、ステップS807において、メインコントローラ201は、オーバーコートの印画データを、あらかじめ定めた方法で自動的に生成する。なお、オーバーコートの印画データの生成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種方法が適用できる。
In step S807, the
図6(a)は、高画質モードの一回目と通常モードの印画データの生成に用いるγ補正データの例を示すグラフである。図6(b)は、高画質モードの二回目の印画データの生成に用いるγ補正データの例を示すグラフである。それぞれのγ補正データにおいて、入力階調値の低い範囲は画像データの濃度が低い範囲を示し、入力階調値の大きい範囲は画像データの濃度が高い範囲を示している。図6(a)(b)に示すように、メインコントローラ201は、高画質モードの一回目と二回目とで、異なるγ補正データを使用して印画データを生成する。この理由は、次のとおりである。通常モードの印画データの生成に用いるγ補正データは、各色のインクを一回ずつ転写する印画に最適化されている。このため、このようなγ補正データを用いて一回目と二回目の印画データを生成し、このように生成した印画データを用いて印画を行うと、より自然に近い出力結果に最適化されたインク量の2倍の量がロール紙5に転写されることになる。したがって、自然な出力結果が得られないことがある。そこで、一回目と二回目の印画データを、異なるγ補正データを使用して生成することにより、高画質モードにおいてより自然な出力結果を得ることができる。
FIG. 6A is a graph showing an example of γ correction data used for generating print data for the first time in the high image quality mode and in the normal mode. FIG. 6B is a graph illustrating an example of γ correction data used for generating the second print data in the high image quality mode. In each γ correction data, a low input tone value range indicates a low image data density range, and a high input tone value range indicates a high image data density range. As shown in FIGS. 6A and 6B, the
メインコントローラ201は、高画質モードの一回目と通常モードの印画において使用する印画データを、図6(a)に示すγ補正データを用いて生成する。図6(a)に示すように、高画質モードの一回目と通常モードの印画データは、入力階調値の全域にわたって、入力階調値に応じた0ではない出力階調値を有する。すなわち、図6(a)に示すγ補正データによれば、入力階調値の全域において、入力階調値が高くなるにしたがって出力階調値も高くなる。このため、一回目の各色のインクの転写では、画像データの全階調領域について印画が行われる。
The
高画質モードの二回目の印画データの生成に使用するγ補正データは、図6(b)に示すように、中低階調領域の出力階調値は0または0の近傍の値であり、高階調領域においては入力階調値に応じた0ではない出力階調値を有する。すなわち、中低階調領域にはインクを転写せず、高階調領域のみインクを転写する。この理由は、高画質モードによる画質の改善が主に最高濃度の向上であり、中低階調領域に二回にわたってインクを転写すると、中低階調領域の濃度が高くなってしまうためである。 As shown in FIG. 6B, the γ correction data used for generating the second print data in the high image quality mode has an output gradation value of 0 or in the vicinity of 0 as shown in FIG. The high gradation region has an output gradation value other than 0 corresponding to the input gradation value. In other words, ink is not transferred to the middle and low gradation areas, but ink is transferred only to the high gradation areas. This is because the improvement in image quality by the high image quality mode is mainly the increase in the maximum density, and if the ink is transferred twice to the medium / low gradation area, the density in the middle / low gradation area becomes high. .
このように、メインコントローラ201は、高画質モードの二回目の印画データを、高階調領域のみを強調するようなγ補正データを用いて生成する。また、メインコントローラ201は、通常モードと高画質モードの一回目の印画データを、同じγ補正データを用いて生成する。通常モードと高画質モードの一回目の印画データの生成においてγ補正データを共用する構成であると、γ補正データを格納するためのROM202などの容量を小さくできる。したがって、コストの上昇を抑制できる。また、γ補正データを共用することにより、処理の単純化を図ることができる。ただし、通常モードと高画質モードの一回目の印画データの生成に、異なるγ補正データを用いてもよい。異なるγ補正データを用いる構成によれば、中低階調領域の精細度を向上させることができる。
As described above, the
<印刷処理>
印刷装置100は、印画モードが通常モードに設定されている場合には、各色のインクを一回ずつ転写して各色の画像を印画し、その後、オーバーコートを一回転写してオーバーコートの画像を印画する。本実施形態では、印刷装置100は、通常モードに設定されている場合には、イエローのインク、マゼンタのインク、シアンのインク、オーバーコートの順に、一回ずつ転写を行う。一方、印刷装置100は、高画質モードに設定されている場合には、各色のインクの転写を二回ずつ行い、その後、オーバーコートの転写を一回行う。本実施形態では、一回目のイエローのインク、一回目のマゼンタのインク、一回目のシアンのインク、二回目のイエローのインク、二回目のマゼンタのインク、二回目のシアンのインク、オーバーコートの順に転写(画像の印画)を行う。
<Print processing>
When the printing mode is set to the normal mode, the
前述のとおり、印刷装置100は、高画質モードの一回目の各色のインクの転写と二回目の各色のインクの転写とで、異なるγ補正データを使用して生成した印画データを用いる。さらに、印刷装置100は、高画質モードの二回目の印画速度(ロール紙5およびインクリボン4の搬送速度)を、バックトラップの発生を抑制できる速度に設定する。すなわち、二回目の各色のインクの転写においては、一回目の各色のインクの転写の際の余熱によりサーマルヘッド227の温度が高いため、サーマルヘッド227とインクリボン4とロール紙5の温度勾配が、一回目に比較して大きくなる。さらに、二回目の各色のインクの転写においては、高階調領域を強調した印画データを用いるため、この温度勾配が大きくなりやすい。高画質モードの二回目の各色のインクの転写においてバックトラップの発生を抑制するため、本実施形態では、第1の方法として、二回目の印画速度を、一回目の印画速度に比較して遅くするという方法が適用される。また、第2の方法として、二回目の印画速度を、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて決定するという方法が適用できる。なお、本実施形態では、メインコントローラ201は、高画質モードの一回目の印画速度を、通常モードと同じ印画速度に設定する。ここで、本実施形態では、二回目の各色のインクの転写全体の印画速度を設定するため、転写するインクの色に関わらず、同じ印画速度となるように設定される。しかし、各色の印画データに基づいて、転写するインクの色毎に、印画速度を決定するようにしてもよい。
As described above, the
例えば、メインコントローラ201は、高画質モードの一回目および通常モードの印画速度(ロール紙5の搬送速度)を、0.6〜2.0ips(inch per sec)程度の速度に設定する。そして、メインコントローラ201は、一回目の印画速度を例えば0.8ipsに設定した場合には、第1の方法においては二回目の印画速度を0.4ips程度に設定する。また、第2の方法においては、二回目の印画速度を、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて、0.4〜0.8ipsの範囲に設定する。このように、第2の方法においては、二回目の印画速度を、一回目の印画速度を最大値として、それ以下の速度に設定する方法が適用できる。もちろん、二回目の印画速度を、一回目の印画速度未満の速度になるように設定してもよい。
For example, the
ここで、第1の方法において、高画質モードの二回目の印画速度を、一回目の印画速度より遅く設定する理由について説明する。前述のとおり、高画質モードの二回目の各色のインクの転写においては、高階調領域のみを転写し、中低階調領域の転写は行わない。高階調領域の転写では、中低階調の転写に比較して、インクリボン4に投入するエネルギーの総量が多くなるため、インクリボン4とロール紙5の密着の程度も高くなる。特に、高画質モードの二回目の転写では、高階調領域の転写を行い中低階調領域の転写を行わないため、サーマルヘッド227から与えられる熱が高階調領域に集中する。このように、高階調領域のみを転写する高画質モードの二回目の転写では、サーマルヘッド227の熱勾配が、高画質モードの一回目の転写や通常モードの転写に比較して大きくなる。このため、高階調領域の転写箇所において、インクリボン4とロール紙5が強固に密着する。そして、インクの転写の後にロール紙5とインクリボン4を剥離する際に、剥離時の力が高階調領域の転写個所に集中することになり、インクリボン4の捩れや皺の原因となる。
Here, the reason for setting the second printing speed in the high image quality mode slower than the first printing speed in the first method will be described. As described above, in the second transfer of each color ink in the high image quality mode, only the high gradation region is transferred, and the middle and low gradation regions are not transferred. In the transfer in the high gradation region, the total amount of energy input to the
そこで、本実施形態では、高画質モードの二回目の印画速度を、一回目の印画速度に比較して低くする。このような構成によれば、サーマルヘッド227の部位のうち、高階調領域に転写する部位するから、中低階調領域に転写する部位への熱の移動が行われる時間が確保できる。したがって、サーマルヘッド227に生じる大きな熱勾配を原因とするインクリボン4のダメージが生じ難い。また、インクリボン4とロール紙5を低速で引き剥がすことになるため、インクリボン4に捩れや皺が生じにくくなる。
Therefore, in the present embodiment, the second printing speed in the high image quality mode is set lower than the first printing speed. According to such a configuration, a portion of the
さらに、印画速度が低くなると、インクを転写する目標画素を集中して加熱できる。すなわち、ロール紙5およびインクリボン4を、搬送しながらサーマルヘッド227によって加熱するため、印画速度が大きくなると、目標画素を加熱する際に、加熱される領域の面積が広くなる。これに対し、印画速度を遅くすると、目標画素を加熱する際に、加熱される領域の面積が小さくなる。そして、印画速度が遅くなると、ロール紙5に与えられる熱量が多くなり、ロール紙5の温度も高くなる。このため、インクリボン4とロール紙5との温度差(温度勾配)が小さくなる。したがって、バックトラップの発生を抑制できる。
Further, when the printing speed is lowered, the target pixels to which ink is transferred can be concentrated and heated. That is, since the
次いで、第2の方法において、高画質モードの二回目の印画速度を、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて変更する理由について説明する。高画質モードの二回目の印画データの生成に用いるγ補正データは、中低階調領域の入力に対する出力は0または0に近い値である。このため、中低階調領域のみで構成される画像データを印画する場合には、高画質モードの二回目の各色のインクの転写において、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量が少なくなる場合がある。そうすると、サーマルヘッド227からインクリボン4およびロール紙5に供給される総熱量も非常に少なくなる。例えば、青空に浮かぶ雲を写したような写真の画像を印画する場合が該当する。このような場合には、二回目の各色のインクの転写において、バックトラップや皺等の発生のおそれが低くなる。一方、高諧調領域が多い画像データを印画する場合には、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量が多くなる。そうすると、サーマルヘッド227からインクリボン4およびロール紙5に供給される総熱量は多くなる。例えば、夜景を写した写真を印画する場合が該当する。この場合は、二回目の各色のインクの転写において、バックトラップや皺等の発生のおそれが高くなる。このように、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量が多くなると、バックトラップや皺等の発生のおそれが高くなる。そして、印画データにおいて高階調領域の面積の割合が大きくなると、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量も多くなる。そこで、第2の方法では、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて、二回目の印画速度を変更する。すなわち、二回目の各色のインクの転写において、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量が多い場合には印画速度を低くし、少ない場合には印画速度を高くする。このような構成により、二回目の各色のインクの転写においてバックトラップや皺等の発生を抑制するとともに、印画に要する時間の短縮を図ることができる。
Next, the reason for changing the second printing speed in the high image quality mode according to the total amount of energy input to the
ここで、第2の方法における二回目の印画速度を決定する処理について説明する。サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量は、印画データに含まれる画素の階調値(濃度値)によって決まる。そして、印画データに含まれる高階調領域の面積が大きくなるにしたがって、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量も多くなる。そこで、本実施形態では、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量を、印画データに含まれる高階調領域の面積に基づいて確定する。そして、確定した総熱量に応じて、二回目の印画速度を決定する。具体的には、次のとおりである。
Here, the process for determining the second printing speed in the second method will be described. The total amount of energy input to the
メインコントローラ201は、図5のステップS805において、印画対象として選択された画像データから、各色の印画データを生成する。高画質モードに設定されている場合には、メインコントローラ201は、各色の一回目と二回目の印画データを生成することになる。そして、メインコントローラ201は、印画データを生成する際に、二回目の各色の印画データに含まれる高諧調領域の面積比を計算する。すなわち、予めある階調値を閾値として定めておき、閾値以上の階調の領域を高階調領域とみなす。なお、この閾値の具体的な値は特に限定されるものではなく、適宜設定される。また、この閾値は、あらかじめROM202に格納されている。そして、メインコントローラ201は、高階調領域の面積を測定し、その測定結果から高階調領域の面積比を算出する。この面積比は、値が大きいほど高階調領域の面積が大きいことを示す値であり、例えば、「面積比=高階調領域の面積/画像の全面積」で定義される。また、この面積比が大きくなるにしたがって、各色のインクの転写においてサーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量が多くなることを示している。そして、メインコントローラ201は、この面積比から、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量を確定する。そして、確定したエネルギーの総量を、RAM203に格納する。なお、この面積比とサーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量との関係は、サーマルヘッド227の仕様などに応じて決まる。したがって、この面積比が算出されれば、面積比に応じたサーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量も確定できる。
The
二回目の各色のインクの転写の際に、メインコントローラ201は、制御手段として機能する。メインコントローラ201は、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量をRAM203から読み出し、このエネルギーの総量と印画速度との関係を規定するテーブルを用い、投入するエネルギーの総量に応じた印画速度を決定する。このテーブルは、あらかじめROM202に格納されている。メインコントローラ201は、二回目の印画速度を決定する際に、ROM202からのこのテーブルを読み出して参照する。例えば、一回目の印画速度が0.8ipsに設定されている場合には、このテーブルには、0.4〜0.8ipsの範囲で、投入するエネルギーの総量に応じた印画速度が規定されている。そして、投入するエネルギーの総量がある閾値以上である場合には、印画速度は最も遅い0.4ipsに設定され、ある閾値未満である場合には、印画速度は最も早い0.8ipsに設定される。このように、このテーブルには、投入するエネルギーの総量が多くなるにしたがって、二回目の印画速度が小さくなるように規定される。なお、高階調領域の面積比と二回目の印画速度との具体的な関係(数値)は、印刷装置100の仕様などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
The
なお、メインコントローラ201は、第1の方法と第2の方法のいずれの方法を用いてもよい。また、使用者等により選択できる構成であってもよい。
Note that the
さらに、メインコントローラ201は、高画質モードの二回目の各色のインクの転写において、サーマルヘッド227を、その主走査方向の温度分布の不均一を抑制するように制御する。具体的には、メインコントローラ201は、画像データから印画データを生成する際に、印画データの各主走査線における中低階調領域および高階調領域の範囲(位置)を算出する。そして、メインコントローラ201は、高画質モードの二回目の各色のインクの転写において、この算出結果に基づいて、サーマルヘッド227からインクリボン4に供給される熱量の位置的な偏りが少なくなるように、サーマルヘッド227の駆動を制御する。すなわち、主走査方向の一方に高階調領域が位置し、その反対側に中低階調領域が位置する場合には、インクリボン4に供給される熱に、主走査方向の偏りが生じる。インクリボン4の基材フィルム40は、ポリエステルなどといった、サーマルヘッド227から供給される熱によって収縮する材料により形成される。このため、主走査方向の一方に温度が高い領域が偏在すると、インクリボン4の基材フィルム40の熱収縮は、主走査方向について高階調領域が偏在する側において大きくなる。その結果、主走査方向における熱収縮量の相違によって、インクリボン4に捩れや皺が発生し、印画の品質の低下の原因になる。本実施形態では、主走査方向の一方に高階調領域が偏在し、他方に低階調領域が偏在する場合には、低階調領域に対して、インクが昇華しない温度に発熱させる。これにより、印画中において、主走査方向の一方に熱が集中することによって生じるインクリボン4の捩れや皺を抑制する。主走査方向の一方に高階調領域が偏在するか否かについては、例えば以下のように判断する。まず、メインコントローラ201は、印画データを主走査方向に2つに等分割し、等分割したそれぞれの分割領域における高階調領域となる高階調画素の数を算出する。そして、メインコントローラ201は、2つの分割領域の高階調画素数の差を算出し、この差が所定数よりも大きい場合に、主走査方向の一方に高階調領域が偏在すると判断する。なお、高階調画素とは、階調値(濃度値)が所定の閾値(ここでは、ステップS801の閾値)以上の画素をいう。
Further, the
また、インクリボン4のサーマルヘッド227に接する側の表面には、潤滑材が塗布されている。この潤滑剤は、例えばワックスなどが適用されており、サーマルヘッド227からの熱によって溶解し、サーマルヘッド227とインクリボン4との摺動抵抗を低減させる。主走査方向の一方のみが加熱されると、加熱された領域の潤滑材が溶解して摺動抵抗が低減するが、加熱されない側は摺動抵抗が高い状態にある。このように、主走査方向の一方と他方とで摺動抵抗に差が生じると、インクリボン4の搬送状態が不安定になり、皺等が発生するおそれがある。本実施形態のように、低階調領域に対し、インクが昇華しない程度の熱量を加えることによって、潤滑剤を溶解させ、摺動抵抗を低減させることができる。このため、主走査方向について摺動抵抗の差を小さくすることができ、インクリボン4の搬送状態の安定化を図ることができる。
A lubricant is applied to the surface of the
次に、ステップS808における印刷処理について説明する。図7は、印刷装置100の印刷処理のフローを示すフローチャートである。ここでは、印画モードが通常モードである場合と高画質モードである場合とに分けて説明する。
Next, the printing process in step S808 will be described. FIG. 7 is a flowchart illustrating the flow of the printing process of the
(通常モード)
まず、印画モードが通常モードに設定されている場合について説明する。
(Normal mode)
First, a case where the print mode is set to the normal mode will be described.
ステップS101では、リボン印画画面数カウンターの数値を初期化して0にする。そして、S102に進む。なお、リボン印画画面数カウンターについては後述する。 In step S101, the numerical value of the ribbon print screen number counter is initialized to zero. Then, the process proceeds to S102. The ribbon print screen number counter will be described later.
ステップS102では、メインコントローラ201は、ファンモータ制御部231を制御してファンモータ232を駆動し、冷却ファンの回転を開始する。このように、サーマルヘッド227の冷却を開始し、印画時のサーマルヘッド227の発熱に備える。
In step S102, the
ステップS103では、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212を駆動し、ロール紙5をカートリッジ110から送り出して給紙する。
In step S <b> 103, the
ステップS104では、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212を駆動し、ロール紙5を印画開始位置まで搬送する。図8は、ロール紙5が印画開始位置に搬送された状態を模式的に示す断面図である。印画開始位置とは、図8に示すように、ロール紙5のうちの印刷動作において画像が転写される領域(インクが転写される領域)が、サーマルヘッド227およびプラテンローラ605よりも排紙口613の側に搬送された位置をいうものとする。ロール紙5を印画開始位置へ搬送する動作を完了すると、ステップS105に進む。
In step S104, the
ステップS105では、メインコントローラ201は、インクリボン巻き上げモータドライバ216を制御してインクリボン巻き上げモータ217を駆動し、カートリッジ110に収納されているインクリボン4を巻き上げる。これにより、インクリボン4のインク面41Y,41M,41Cまたはオーバーコート面41Oの頭出し動作を行う。前述のとおり、イエロー、マゼンタ、シアン、オーバーコートの順に転写(印画)する構成であれば、一巡目のステップS105においては、イエローのインク面41Yの頭出し動作を行うことになる。
In step S105, the
ここで、ステップS105におけるインクリボン4の頭出し動作について説明する。図8に示すように、印刷装置100には、インク頭出しセンサ207と反射シート615とが、インクリボン4を挟んで対向するように設けられる。このような構成であると、インク頭出しセンサ207は、自身が出射して反射シート615で反射した光を検出できる。図2に示すように、インクリボン4には、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置に、帯状で遮光性を有する黒色のマーカー42が設けられている。このため、リボン頭出しセンサ207と反射シート615との間にマーカー42が位置すると、リボン頭出しセンサ207は、反射シート615で反射した光がマーカー42によって遮蔽されたことを検出できる。
Here, the cueing operation of the
また、イエローのインク面41Yの頭出し位置には2本のマーカー42が設けられており、他の色のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置にはそれぞれ1本のマーカー42が設けられている。このため、リボン頭出しセンサ207により、イエローのインク面41Yの頭出し位置を、他の色のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置と識別できる。インクリボン頭出しセンサ207による識別結果は、メインコントローラ201に送信される。これにより、メインコントローラ201は、各色のインク面41Y,41M,41Cのうち、最初に転写するイエローのインク面41Yの頭出し位置を認識ができる。メインコントローラ201は、これから転写するインク面41Y,41M,41Cまたはオーバーコート面41O(一巡目であればイエローのインク面41Y)のマーカー42を検出すると、インクリボン巻き上げモータドライバ216を制御してインクリボン巻上げモータ217を停止する。
Further, two
ここで、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oを識別する方法について説明する。最初に転写するイエローのインク面41Yの頭出し位置には、2本のマーカー42が設けられている。このため、メインコントローラ201は、イエローのインク面41Yの頭出し位置と、他の色のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出し位置とを区別できる。本実施形態では、メインコントローラ201は、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出しに、変数であるインクリボン頭出しカウンターを用いる。メインコントローラ201は、イエローのインク面41Yの頭出しを行った場合には、このインクリボン頭出しカウンターをリセット(数値を0に設定)する。また、イエロー以外のインク面41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出しを行った場合には、インクリボン頭出しカウンターに数値1を加算する。したがって、インクリボン頭出しのカウンターの値は、イエローのインク面41Yの頭出し後は0であり、マゼンタのインク面41Mの頭出し後には1となり、シアンのインク面41Cの頭出し後には2となり、オーバーコート面41Oの頭出し後には3となる。このように、メインコントローラ201は、インクリボン頭出しカウンターの値を参照することにより、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oを識別できる。したがって、メインコントローラ201は、各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出しを実行できる。
Here, a method for identifying the ink surfaces 41Y, 41M, 41C and the overcoat surface 41O of each color will be described. Two
以上のように、メインコントローラ201は、インクリボン巻上げモータ217を駆動してインクリボン4を巻き上げ、インクリボン頭出しセンサ207によりマーカー42を検出した場合に、インクリボン4の巻き上げを停止する。これにより、インクリボン4の各色のインク面41Y,41M,41Cおよびオーバーコート面41Oの頭出しが行われる。
As described above, the
ステップS106では、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、図9に示すように、サーマルヘッド227を印画位置611へ回動させる。図9は、サーマルヘッド227が印画位置611に移動した状態を模式的に示す断面図である。サーマルヘッド227は、印刷装置100のベースフレームに、ヘッドレバー612を介して回動可能に設けられている。そして、ヘッドアップダウンモータ219は、ヘッドレバー612を駆動し、サーマルヘッド227を、サーマルヘッド227とプラテンローラ605とでロール紙5とインクリボン4とを挟持する印画位置611へ回動させる。
In step S106, the
引き続いて、メインコントローラ201は、印画を実行する。メインコントローラ201は、印画モードが高画質モードに設定されている場合には、各色のインクを二回にわたってロール紙5に転写する。一方、印画モードが通常モードに設定されている場合においては、各色のインクを1回ずつロール紙5に転写する。そして、本実施形態では、メインコントローラ201は、印画モードの設定と、インクの転写であるか否かと、オーバーコートの転写であるか否かに応じて、印画動作の内容を変更する。更に、高画質モードに設定されている場合には、各色のインクの転写が一回目であるか二回目であるかに応じても、印画動作の内容を変更する。このため、メインコントローラ201は、印画動作を行う前に、高画質モードであるか否か(ステップS106,S202)と、各色のインクの転写であるか否か(ステップS107)と、オーバーコートの転写であるか否か(ステップS201)を判定する。
Subsequently, the
S107では、メインコントローラ201は、図5のステップS802で設定した印画モードが、高画質モードであるか通常モードであるかを判定する。印画モードが通常モードである場合には、ステップS112〜S114を経ずにステップS108に進む。
In step S107, the
ステップS108では、メインコントローラ201は、各色のインクの転写を行うか否かを判断する。メインコントローラ201は、インクリボン頭出しカウンターを用いてこの判断を行う。すなわち、インクリボン頭出しカウンターの値が0〜2であれば、イエロー、マゼンタ、シアンのいずれかのインク面41Y,41M,41Cの頭出しが行われており、引続いて、頭出しされているインク面41Y,41M,41Cのインクの転写を行う。このためこの場合には、ステップS109に進む。一方、インクリボン頭出しカウンターの値が3であれば、オーバーコート面41Oの頭出しが行われており、引続いて、オーバーコートの転写を行うことになる。このためこの場合には、ステップS201に進む。このように、まだ転写していない色のインクが残っている場合には、メインコントローラ201は、インクの転写であると判断する。そしてステップS109に進む。一方、全ての色のインクの転写が完了している場合には、メインコントローラ201は、各色のインクの転写ではないと判定する。この場合には、ステップS201に進む。
In step S108, the
ステップS109では、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を印画位置611に回動させる。さらに、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動し、グリップローラ614によりロール紙5の搬送を開始する。ロール紙5を所定距離だけ搬送し、ロール紙5の搬送速度が予め定められた値に一定になると、メインコントローラ201は、ドライバコントローラ225を介してヘッド駆動回路226を制御し、サーマルヘッド227に内蔵される発熱体を発熱させる。これにより、各色のインクをロール紙5に転写する。例えば、一巡目のステップS109においては、インクリボン4に塗布されたイエローのインクを昇華させ、ロール紙5にイエローインクを転写する。
In step S <b> 109, the
インクリボン4からインクをロール紙5に転写する際には、サーマルヘッド227とプラテンローラ605によってインクリボン4をロール紙5に圧接した状態(挟持した状態)で、サーマルヘッド227により加熱しながら所定の速度で搬送する。印画時におけるロール紙5の搬送速度は、グリップローラ614により決定される。前述のとおり、通常モードにおける印画速度は、0.6〜2.0ips程度の速度に設定される。ここでは、0.8ipsが適用されるものとする。また、メインコントローラ201は、インクリボン巻き上げモータドライバ216を制御してインクリボン巻上げモータ217を駆動し、インクリボン巻き取りローラ114の回転軸を回転させてインクリボン4を搬送する。そして、印画中においては、インクリボン4とロール紙5は、同速度で密着して搬送される。このため、インクリボン4がロール紙5と同速度で搬送されるように、ある値以上の力がインクリボン4に掛からなくするための不図示のスリップ機構が、インクリボン搬送力伝達機構中に配置されている。
When the ink is transferred from the
サーマルヘッド227による加熱によってインクがロール紙5に転写されると、インクリボン4とロール紙5は、密着状態を保持した状態で搬送される。そして、その後、インクリボン4とロール紙5とは、離間する方向へ搬送される。即ち、ロール紙5は、グリップローラ614によりデカール用ガイド603の方向へ搬送される。一方、インクリボン4は、サーマルヘッド227に一体的に設けられる剥離板228に摺動しながら、インクリボン巻き取りローラ114へ向かって搬送される。インクリボン4は、サーマルヘッド227により加熱された後はロール紙5に貼り付いているが、剥離板228の位置に搬送されるとロール紙5から引き剥がされる。
When the ink is transferred to the
ステップS110では、メインコントローラ201は、ステップS109で開始した所定の色のインク(一巡目であればイエローのインク)の転写が完了したか否かを判定する。そしてこの色のインクの転写が完了した場合には、ステップS111に進む。
In step S110, the
ステップS111では、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を退避位置に移動させる。そして、ステップS104に進む。
In step S111, the
ステップS104では、メインコントローラ201は、インクリボン巻き上げモータドライバ216を制御してインクリボン巻き上げモータ217を駆動し、インクリボン4を巻き上げる。インクリボン頭出しセンサ207により次に転写する色のインク面41M,41Cまたはオーバーコート面41Oのマーカー42を検出すると、メインコントローラ201は、インクリボン巻き上げモータドライバ216を制御してインクリボン巻上げモータ217を停止する。例えば、イエローのインクの転写が完了後においては、次に、マゼンタのインク面41Mの頭出し位置にあるマーカー42を検出することになる。このため、イエローのインクの転写の完了後には、マゼンタのインク面41Mの頭出しが行われる。このように、ステップS111からステップS103に進んだ場合には、このステップS104において、メインコントローラ201は、次に転写するインク面41Y,41M,41Cまたはオーバーコート面41Oの頭出しを行う。
In step S <b> 104, the
以上説明したとおり、一巡目のステップS104〜S111において、イエローのインクの転写を行う。そして、イエローのインクの転写が完了すると、二巡目のステップS104〜S111において、マゼンタのインクの転写を行う。マゼンタのインクの転写が完了すると、三巡目のステップS104〜S111において、シアンのインクの転写を行う。また、四巡目のステップS104では、全ての色のインクの転写が完了しているため、オーバーコート面41Oの頭出しを行う。そして、四巡目のステップS108においては、全ての色のインクの転写が完了しているため、オーバーコートを転写すると判断されることになる。このため、四巡目のステップS108からはステップS201に進む。 As described above, yellow ink is transferred in steps S104 to S111 in the first round. When the transfer of the yellow ink is completed, the magenta ink is transferred in steps S104 to S111 in the second round. When the magenta ink transfer is completed, cyan ink is transferred in steps S104 to S111 in the third round. In step S104 in the fourth round, since the transfer of the inks of all the colors has been completed, cueing of the overcoat surface 41O is performed. In step S108 in the fourth round, it is determined that the overcoat is transferred because the transfer of the inks of all the colors has been completed. For this reason, it progresses to step S201 from step S108 of the 4th round.
ステップS201では、メインコントローラ201は、オーバーコートの転写を行うか否かを判定する。次いでオーバーコートの転写を行うと判断した場合には、ステップS202に進む。ステップS201で、次いでオーバーコートの転写を行わないと判断した場合には、本実施形態ではあり得ない状態である。このためこの場合には、ステップS301に進む。ステップS301においては、メインコントローラ201は、表示制御部222を制御して表示部102にエラー表示を行う。そして、この印画処理を終了する。
In step S201, the
ステップS202では、メインコントローラ201は、印画モードが高画質モードか通常モードかを判断する。高画質モードであると判断した場合には、ステップS203に進む。通常モードであると判断した場合には、ステップS208に進む。
In step S202, the
ステップS208では、メインコントローラ201は、各部を制御してオーバーコートを転写する。具体的には、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を印画位置611に移動させる。サーマルヘッド227が印画位置611に到達すると、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動する。これにより、グリップローラ614によるロール紙5の搬送を開始する。ロール紙5を所定の距離搬送し、ロール紙5の搬送速度が一定になると、メインコントローラ201は、ドライバコントローラ225を介してヘッド駆動回路226を制御し、サーマルヘッド227に内蔵される発熱体を発熱駆動する。これにより、インクリボン4のオーバーコート面41Oに塗布されたオーバーコート材が、ロール紙5に転写され、オーバーコート画像が印画される。
In step S208, the
ステップS209では、メインコントローラ201は、ロール紙5へのオーバーコートの印画領域への印画が完了したか否かを判断する。印画が完了していない場合には、メインコントローラ201は、印画動作(S208)を継続する。印画が完了した場合には、ステップS210に進む。
In step S209, the
ステップS210では、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を退避位置に退避させる。サーマルヘッド227の退避が完了するとS211に進む。
In step S210, the
ステップS211では、メインコントローラ201は、カッターモータドライバ220を制御してカッターモータ221を駆動し、ロール紙5をカットする。S211におけるロール紙5のカット動作では、先ず、図10に示すように、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動する、そして、ロール紙5を、画像が印画された領域の後端がカッター刃609とカッター受け刃610で構成されたカッターユニットに到達するまで搬送する。ロール紙5の搬送が完了すると、メインコントローラ201は、不図示の動力を制御して、排紙ローラ606と従動ローラ607を圧接する位置へ移動させ、ロール紙5を狭持する。排紙ローラ606と従動ローラ607とがロール紙5を狭持すると、メインコントローラ201は、カッターモータドライバ220を制御してカッターモータ221を駆動し、カッター刃609を移動させてロール紙5を切断する。ロール紙5の切断動作が完了すると、ステップS212に進む。
In step S <b> 211, the
ステップS212では、メインコントローラ201は、不図示の動力を制御して排紙ローラ606を駆動し、排紙ローラ606と従動ローラ607で狭持されているロール紙5を、排紙口613から印刷装置100の外部へ排紙する。
In step S <b> 212, the
以上のステップを経て、イエローのインク、マゼンタのインク、シアンのインク、オーバーコート材の順に一回ずつ転写される。そして、通常モードにおける印刷動作が終了する。 Through the above steps, yellow ink, magenta ink, cyan ink, and overcoat material are transferred once in the order. Then, the printing operation in the normal mode ends.
(高画質モード)
次に、高画質モードに設定されている場合の印刷処理について説明する。なお、通常モードと同じ処理については説明を省略する。
(High quality mode)
Next, a printing process when the high image quality mode is set will be described. Note that description of the same processing as in the normal mode is omitted.
ステップS101〜S103,S105.S106は、通常モードと同じである。ステップS104は、各色のインクの一回目の転写においては通常モードと同じである。S104では、各色のインクの二回目の転写におけるロール紙5の搬送速度が異なる。具体的には、各色の一回目の転写における搬送速度よりも小さい搬送速度(例えば、一回目の転写における搬送速度の1/2程度の速度)によって、ロール紙5を印画開始位置に搬送する。これにより、サーマルヘッド227の冷却時間を長くする。ステップS107においては、高画質モードに設定されていると判定されるため、ステップS112に進む。
Steps S101 to S103, S105. S106 is the same as in the normal mode. Step S104 is the same as the normal mode in the first transfer of the ink of each color. In S104, the conveyance speed of the
ステップS112では、メインコントローラ201は、各色のインクの転写が一回目であるか否かを判定する。各色のインクの転写が一回目でない場合にはステップS113に進む。各色のインクの転写が一回目である場合には、ステップS113とS114を経ずにステップS108に進む。
In step S112, the
ここで、各色のインクの転写が一回目であるか二回目であるかの判断方法について説明する。メインコントローラ201は、リボン印画画面数カウンターを変数として用いて、印画が一回目であるか二回目であるかを判断する。具体的には、ステップS101では、メインコントローラ201は、リボン印画画面数カウンターをリセットし、数値を0に設定する。そして、メインコントローラ201は、イエローのインク面41Yの頭出しを行った際に、リボン印画画面数カウンターに数値1を加算する。これにより、リボン印画画面数カウンターの数値は、一回目のイエローのインク面41Yの頭出し後には1に設定され、二回目のイエローのインク面41Yの頭出し後には2に設定される。このように、本実施形態では、メインコントローラ201は、このリボン印画画面数カウンターの数値を用いて、何回目の印画であるかを判断できる。
Here, a method for determining whether the transfer of the ink of each color is the first time or the second time will be described. The
印画回数が一回目である場合には、ステップS108に進む。すなわち、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクの転写がそれぞれ一回ずつ完了するまでは、ステップS112から、ステップS113とS114を経ずに、ステップS108に進むことになる。まず、印画回数が一回目である場合について説明する。 If the number of times of printing is the first time, the process proceeds to step S108. That is, until the transfer of each of the yellow, magenta, and cyan inks is completed once, the process proceeds from step S112 to step S108 without passing through steps S113 and S114. First, a case where the number of times of printing is the first time will be described.
ステップS108では、メインコントローラ201は、各色のインクの転写を行うか否かを判断する。イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクの転写がそれぞれ一回ずつ完了するまでは、このステップS108からステップS109に進む。そして、ステップS109に進んだ場合には、各色のインクの一回目の転写を行う。各色のインクの一回目の転写は、通常モードの各色のインクの転写と同じである。
In step S108, the
三順目のステップS109が完了し、全ての色のインクの一回目の転写が完了すると、ステップS110,S111,S104を経て、ステップS105に進む。この場合には、ステップS105において、オーバーコート面41Oの頭出しを行う。そして、ステップS106,S107,S112を経て、ステップS108に進む。ステップS108においては、オーバーコート面41Oの頭出しが行われていることから、ステップS201に進む。そして、S201,S202を経て、ステップS203に進む。 When step S109 of the third order is completed and the first transfer of all color inks is completed, the process proceeds to step S105 via steps S110, S111, and S104. In this case, cueing of the overcoat surface 41O is performed in step S105. Then, the process proceeds to step S108 through steps S106, S107, and S112. In step S108, since the cue of the overcoat surface 41O has been performed, the process proceeds to step S201. Then, the process proceeds to step S203 via S201 and S202.
ステップS203では、メインコントローラ201は、各色のインクの転写が一回目であるか否かを判断する。各色のインクの一回目の転写が完了し、その後にオーバーコート面41Oの頭出しが行われた状態では、リボン印画画面数カウンターの数値が1である。このため、メインコントローラ201は、一回目の転写であると判断し、ステップS204に進む。このように、高画質モードにおいては、各色のインクの一回目の転写の完了後であって、二回目の各色のインクの転写の動作よりも前に、ステップS204に進むことになる。
In step S203, the
ステップS204では、メインコントローラ201は、オーバーコートがロール紙5に転写しないように、サーマルヘッド227が発熱しないように設定する。すなわち、既にオーバーコートの転写を行ったロール紙5には、それ以上、色材である各色のインクの転写を行えない。このため、各色のインクの二回目の転写が完了するよりも前にオーバーコートがロール紙5に転写しないように、メインコントローラ201は、サーマルヘッド227が発熱しないように設定する。
In step S <b> 204, the
ステップS205では、メインコントローラ201は、各部を制御してオーバーコート材の転写を行う。具体的には、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を印画位置611に移動させる。サーマルヘッド227が印画位置に到達すると、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動し、グリップローラ614によりロール紙5の搬送を開始する。そして、サーマルヘッド227に内蔵される発熱体を発熱駆動せずに、所定の量、インクリボン4とロール紙5を搬送する。ここで、所定の量とは、ロール紙5へのオーバーコート材の印画領域への印画を完了させる量である。ロール紙5を所定の量だけ搬送すると、印画動作が完了する。なお、前述のとおり、このステップS205においては、オーバーコート材の転写を行わない。
In step S205, the
ステップS206では、メインコントローラ201は、ロール紙5の所定の量の搬送が完了したか否かを判断する。ロール紙5の所定の量の搬送が完了した場合には、ステップS205の動作が完了したと判断し、ステップS207に進む。
In step S206, the
ステップS207では、メインコントローラ201は、ステップS204で設定したサーマルヘッド227が発熱しない設定を、通常の設定に戻す。そして、ステップS111に進む。ステップS111では、メインコントローラ201は、サーマルヘッド227を退避位置に移動させる。以上の動作を経て、一回目の各色のインクおよびオーバーコートの転写の動作が完了する。ただし、前述のとおり、一回目のオーバーコートの転写の動作では、実際にはオーバーコートを転写しない。
In step S207, the
そして、ステップS104に進み、二回目の転写を開始する。ステップS104では、メインコントローラ201は、ロール紙5を印画開始位置に搬送する。なお、二回目の印画動作においては、ステップS104におけるロール紙5の搬送速度を、一回明の印画動作に比較して遅い速度に設定する。これにより、サーマルヘッド227の冷却の時間を長くする。そしてステップS104に進む。
In step S104, the second transfer is started. In step S104, the
ステップS104においては、メインコントローラ201は、二回目の印画のためにイエローのインク面41Yの頭出しを行い、リボン印画画面数カウンターに数値1を加算する。イエローのインク面41Yの頭出しは二回目となるため、リボン印画画面数カウンターに数値は2になる。そして、ステップS105,S106を経てステップS107に進む。高画質モードに設定されていれば、ステップS107からステップS112に進む。
In step S104, the
ステップS113では、メインコントローラ201は、印画速度を変更し、変更した印画速度を二回目の印画速度として用いる。第1の方法を適用する場合には、メインコントローラ201は、二回目の印画速度を、一回目の印画速度よりも遅い速度に設定する。一方、第2の方法を適用する場合には、メインコントローラは、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて二回目の印画速度を設定する。そして、ステップS114に進む。
In step S113, the
ステップS114では、メインコントローラ201は、図5のステップS807において生成してRAM203に格納した印画データを読み出す。そして、ステップS108に進む。ステップS108においては、メインコントローラ201は、インクリボン頭出しカウンターの数値に基づいて、各色のインクの転写を行うか否かを判断する。全てのインクの二回目の転写が完了するまでは、ステップS108からステップS109に進むことになる。ステップS109以降は、基本的には一回目の印画と同じである。ただし、使用する印画データと印画速度が異なる。そして、ステップS104〜S106,S112〜S114,S108〜S111の動作を繰り返すことにより、全ての色のインクの二回目の転写を実行する。
In step S <b> 114, the
全ての色の二回目の転写の完了後にステップS108に進んだ場合には、ステップS108からステップS201に進むことになる。さらに、ステップS202を経てステップS203に進む。全ての色のインクの二回目の転写が完了してからステップS203に進んだ場合には、リボン印画画面数カウンターに数値は2である。このため、この場合には、メインコントローラ201は、各色のインクの転写が一回目ではないと判断し、ステップS208に進む。
If the process proceeds to step S108 after the second transfer of all colors is completed, the process proceeds from step S108 to step S201. Furthermore, it progresses to step S203 through step S202. When the process proceeds to step S203 after the second transfer of all color inks is completed, the numerical value is 2 in the ribbon print screen number counter. Therefore, in this case, the
ステップS208では、オーバーコートの転写を行う。具体的には、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を印画位置に移動させる。サーマルヘッド227が印画位置611に到達すると、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動し、グリップローラ614によりロール紙5の搬送を開始する。ロール紙5の搬送が所定の量行われ、ロール紙5の搬送速度が一定になると、メインコントローラ201は、ドライバコントローラ225を介してヘッド駆動回路226を制御し、サーマルヘッド227に内蔵される発熱体を発熱駆動する。これにより、インクリボン4のオーバーコート面41Oに塗布されたオーバーコート材が、ロール紙5に転写される。
In step S208, the overcoat is transferred. Specifically, the
ステップS209では、メインコントローラ201は、ロール紙5へのオーバーコート材の印画領域への印画が完了したか否かを判断する。オーバーコート材の転写が完了した場合には、ステップS210に進む。
In step S209, the
ステップS210では、メインコントローラ201は、ヘッドアップダウンモータドライバ218を制御してヘッドアップダウンモータ219を駆動し、サーマルヘッド227を退避位置に退避させる。以上により、一回目のイエローのインク、一回目のマゼンタのインク、一回目のシアンのインク、二回目のイエローのインク、二回目のマゼンタのインク、二回目のシアンのインク、オーバーコート材の順に重ねて転写する印画動作が完了する。
In step S210, the
ステップS211では、メインコントローラ201は、カッターモータドライバ220を制御してカッターモータ221を駆動し、ロール紙5を切断する。
In step S <b> 211, the
ステップS212では、メインコントローラ201は、不図示の駆動機構を制御して排紙ローラ606と従動ローラ607を駆動し、ロール紙5を排紙口613から印刷装置100の外部に排出する。
In step S212, the
図11は、ロール紙5の排紙後の状態を模式的に示す断面図である。ロール紙5の排出の完了後においては、ロール紙5は、図11に示すように引き出された状態になっている。そこで、メインコントローラ201は、次の画像データの印画を行わない場合は、引き出されたロール紙5をカートリッジ110の内部に収納し、カートリッジ110を本体ハウジング101から取り外し可能な状態にする。このため、メインコントローラ201は、ロール紙5の巻き取り動作を行う。具体的には、メインコントローラ201は、ロール紙搬送モータドライバ211を制御してロール紙搬送モータ212,213を駆動するとともに、給紙モータドライバ214を制御して給紙モータ215を駆動する。そして、グリップローラ614と給紙ローラ112の回転軸を、図11中の時計回り方向に回転させる。メインコントローラ201は、ロール紙5の巻き取りに、ロール紙頭出しセンサ206を使用する。すなわち、メインコントローラ201は、ロール紙頭出しセンサ206によりロール紙5が検出されている状態から検出されない状態に変化する位置を起点に、グリップローラ614と給紙ローラ112の回転軸を所定量追加駆動する。これにより、ロール紙5を精度よくカートリッジハウジング111の内部に収納できる。
FIG. 11 is a cross-sectional view schematically showing a state after the
本実施形態の第1の方法では、二回目の印画速度を一回目の印画速度よりも遅くすることによって、バックトラップの発生を抑制する。すなわち、印刷装置100の内部温度が上昇すると、インクリボン4およびロール紙5も加熱されて温度上昇する。インクリボン4は、ロール紙5に比較して熱容量が小さいことから、温度上昇しても急速に冷却される。しかしながら、ロール紙5はインクリボン4に比較して熱容量が大きいため、充分に冷却されない。このため、バックトラップが発生するおそれがある。特に、高画質モードでは、インクの転写を二回にわたって行うことにより高濃度の印画を行うことから、通常モードに比較して、バックトラップの発生のおそれが大きい。
In the first method of this embodiment, the occurrence of back traps is suppressed by making the second printing speed slower than the first printing speed. That is, when the internal temperature of the
そこで、高画質モードに設定されている場合には、二度目の印画速度(ロール紙5の搬送速度)を、第1の方法又は第2の方法を用いて設定する。これにより、バックトラップの発生の恐れがある場合には、印画に要する時間を長くして冷却ファンにより冷却される時間を長くできる。すなわち、ロール紙5の温度をより下げることが可能である。また、ロール紙5を印画開始位置に搬送する搬送速度を通常モードに比較して小さくすることにより、冷却時間を長くできる。したがって、高濃度印画モードにおいてもバックトラップの発生を抑制し、高品位な印画が可能になる。
Therefore, when the high image quality mode is set, the second printing speed (the conveyance speed of the roll paper 5) is set using the first method or the second method. Thereby, when there is a possibility of occurrence of a back trap, the time required for printing can be lengthened and the time for cooling by the cooling fan can be lengthened. That is, the temperature of the
また、第2の方法では、二回目の印画速度を、サーマルヘッド227に投入するエネルギーの総量に応じて変更する。二回目の各色のインクの転写においては、一回目に比較してバックトラップが生じやすい。このため、第2の方法においても、基本的には第1の方法と同様に、二回目の印画速度を一回目の印画速度よりも低くする。ただし、印画データに含まれる高階調領域の面積比が小さい場合には、二回目の印画速度を遅くする度合いを小さくしても、バックトラップの発生を抑制できる。特に、印画データに含まれる高階調領域の面積比が閾値よりも小さい場合には、二回目の印画速度を一回目の印画速度と同じにしてもよい。したがって、二回目の印画速度は、一回目の印画速度を上限として、高階調領域の面積比に応じて一回目の印画速度以下の速度に設定するという構成が適用できる。ただし、第2の方法において、二回目の印画速度の上限値は、一回目の印画速度と同じ速度に限定されるものではない。第2の方法によれば、第1の方法と同様の作用効果を奏する。さらに、高画質モードにおける印画速度の短縮を図ることができる。
In the second method, the second printing speed is changed according to the total amount of energy input to the
以上のようにして、本実施形態では、昇華型熱転写方式の印刷装置において、各色のインクを二回にわたって転写する場合に、バックトラップやインクリボンの皺等を抑制しつつ、印画される画像の品質の向上を図ることができる。 As described above, in the present embodiment, in the printing apparatus of the sublimation type thermal transfer method, when transferring each color ink twice, the back of the image to be printed is suppressed while suppressing the back trap and the ink ribbon. The quality can be improved.
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。 As mentioned above, although preferable embodiment of this invention was described, this invention is not limited to these embodiment, A various deformation | transformation and change are possible within the range of the summary.
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
(Other embodiments)
The present invention can also be realized by executing the following processing. That is, software (program) that realizes the functions of the above-described embodiments is supplied to a system or apparatus via a network or various storage media, and a computer (or CPU, MPU, or the like) of the system or apparatus reads the program. It is a process to be executed. In this case, a computer-readable storage medium storing the program constitutes the present invention.
Claims (12)
同じ色のインクを二回にわたって前記印画媒体に転写する第1のモードと、
前記第1のモードにおいて、二回目のインクの転写する際に、前記第1のモードの一回目のインクの転写に比較して、前記印画媒体の搬送速度を小さくする制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。 A thermal transfer type printing apparatus that presses an ink ribbon against a printing medium by a thermal head, heats the thermal head while conveying the ink ribbon and the printing medium, and transfers ink of the ink ribbon to the printing medium. ,
A first mode in which the same color ink is transferred twice to the print medium;
In the first mode, when transferring the ink for the second time, the control means for reducing the conveyance speed of the printing medium as compared with the first transfer of the ink in the first mode;
A printing apparatus comprising:
同じ色のインクを二回にわたって前記印画媒体に転写する第1のモードと、
前記第1のモードにおいて二回目のインクの転写に用いる印画データを生成する印画データ生成手段と、
前記第1のモードにおける前記二回目のインクの転写の際に、前記印画データに含まれる、階調が閾値以上である高階調領域の面積に応じた速度で、前記印画媒体を搬送する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。 A thermal transfer type printing apparatus that presses an ink ribbon against a printing medium by a thermal head, heats the thermal head while conveying the ink ribbon and the printing medium, and transfers ink of the ink ribbon to the printing medium. ,
A first mode in which the same color ink is transferred twice to the print medium;
Print data generation means for generating print data used for the second ink transfer in the first mode;
Control means for transporting the print medium at a speed corresponding to the area of a high gradation area that is included in the print data and has a gradation equal to or higher than a threshold value during the second ink transfer in the first mode. When,
A printing apparatus comprising:
前記制御手段は、前記印画データ生成手段が生成した前記印画データに含まれる、階調値が閾値以上の高階調領域の面積を算出し、算出した前記面積に応じて前記二回目のインクの転写において前記サーマルヘッドに投入するエネルギーの総量を決定することを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。 Print data generating means for generating print data used for the second ink transfer in the first mode;
The control unit calculates an area of a high gradation region whose gradation value is equal to or greater than a threshold value included in the print data generated by the print data generation unit, and transfers the second ink according to the calculated area. The printing apparatus according to claim 6, wherein a total amount of energy input to the thermal head is determined.
同じ色のインクを二回にわたって前記印画媒体に転写する第1のモードにおいて、二回目のインクの転写する際に、前記第1のモードの一回目のインクの転写に比較して、前記印画媒体の搬送速度を小さくすることを特徴とする印刷装置の制御方法。 Control method of a thermal transfer type printing apparatus in which an ink ribbon is pressed against a printing medium by a thermal head, and the thermal head is heated while conveying the ink ribbon and the printing medium to transfer the ink on the ink ribbon to the printing medium. Because
In the first mode in which the same color ink is transferred to the printing medium twice, the printing medium is more in comparison with the first ink transfer in the first mode when the second ink is transferred. A method for controlling a printing apparatus, characterized in that the conveyance speed of the printing apparatus is reduced.
同じ色のインクを二回にわたって前記印画媒体に転写する第1のモードにおいて、二回目のインクの転写の際に、前記二回目のインクの転写に用いる印画データに含まれる、階調が閾値以上である高階調領域の面積に応じた速度で、前記印画媒体を搬送することを特徴とする印刷装置の制御方法。 Control method of a thermal transfer type printing apparatus in which an ink ribbon is pressed against a printing medium by a thermal head, and the ink is transferred to the printing medium by heating the thermal head while conveying the ink ribbon and the printing medium. Because
Oite ink of the same color in a first mode for transferring said printing medium over twice, during the transfer of the second time of the ink, included in the print data used for transfer of the second time of the ink, gradation A control method for a printing apparatus, comprising transporting the print medium at a speed corresponding to an area of a high gradation region equal to or greater than a threshold value.
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