JP6489125B2 - 赤外線ガス分析装置、及びその使用方法 - Google Patents

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Description

本開示は、赤外線ガス分析装置、及びその使用方法に関する。
赤外線の光源からの赤外線を波数ごとに分散することなく、赤外線をそのままサンプルガスに照射して各成分のガス濃度を測定する非分散赤外線吸収法が知られている。非分散赤外線吸収法によるガス分析は、ガスに含まれる様々な成分を迅速に測定することができる。このため、非分散赤外線吸収法による分析は、ガスの含有成分を直接測定する手法として、様々な用途に用いられている。
このような分析に用いられる赤外線ガス分析装置では、光源の出力の変化、セル及び窓の汚れ等が測定誤差の原因となることが知られている。測定誤差を低減するため、特許文献1では、測定ガスの赤外吸収帯に感度を有するガスを封入した主検出器に加えて、測定ガスに対して感度を有しないガスを封入した補償用検出器を設けることが提案されている。これのような装置構成とすることによって、ゼロドリフト補正を行い、測定精度の向上を図っている。
赤外線ガス分析装置の測定誤差となる別の要因として、他の干渉成分による影響が考えられる。すなわち、サンプルガスの組成によっては、サンプルガスに含まれる成分同士の赤外線ピークの波数が重なってしまい、測定対象成分の測定精度が低下してしまうことが懸念される。このような事象に対して、例えば、特許文献2では、測定成分の検出器とは別に干渉成分検出器を設けるととともに、特定の波数域の赤外線を吸収するガスフィルタを用いることによって、測定成分とは異なる成分の影響を低減する技術が提案されている。
実開平6−86063号公報 特開2012−68164号公報
赤外線ガス分析装置は、様々なサンプルガスの分析を高い精度で行うことができることから、例えば、各種製造装置及び研究設備等において活用されている。このため、用途によっては、爆発性を有する成分、又は、毒性を有する成分など、有害性の高い成分が測定対象となる場合もある。このような場合には、作業員による安全対策を徹底することのみならず、設備面においても、サンプルガス採取の自動化、及び防爆設備の採用等の対策を行う必要がある。
一方で、赤外線ガス分析装置において、測定対象成分を検出する検出部には、通常、測定対象成分からなるガスが封入される。このため、測定対象成分の有害性が高い場合には、安全性が損なわれることが懸念される。例えば、亜硝酸メチルのように、爆発性を有するガスの濃度を測定する場合、危険性が高くなってしまうことが懸念される。このため、測定対象成分の有害性が高い場合であっても、十分に安全性が確保できるような技術を確立することが求められている。
そこで、本発明は、一つの側面において、安全性に優れる赤外線ガス分析装置を提供することを目的とする。また、本発明は、別の側面において、赤外線ガス分析装置の使用方法を提供することを目的とする。
本発明は、一つの側面において、測定対象成分を含有するサンプルガスが流通する測定セルと、参照ガスを有する比較セルと、測定セル及び比較セルの一端側に設けられ、測定セル及び比較セルに赤外線をそれぞれ照射する一対の光源と、測定セル及び比較セルの他端側に設けられ、測定セル及び比較セルから出射する赤外線を用いて測定対象成分を検出する検出部と、を備えており、検出部には、測定対象成分とは異なる成分からなり、測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有する検出用ガスが封入される赤外線ガス分析装置を提供する。
上記赤外線ガス分析装置は、測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスが封入される検出部を備える。このため、測定対象成分が、引火性、爆発性又は毒性などの有害性を有する場合であっても、安全性に十分に優れた赤外線ガス分析装置とすることができる。また、測定対象成分が容易に分解する場合であっても、測定精度の低下を抑制して、測定の安定性に優れる赤外線ガス分析装置とすることができる。そして、検出用ガスは、測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数(波長)において赤外吸収帯を有することから、十分な精度で測定対象成分の検出することができる。なお、「赤外吸収帯の少なくとも一部の波数(波長)」とは「赤外吸収帯の全ての波数(波長)」の場合を含む。
検出用ガスが封入される検出部の内部空間は、測定セル側の第1室と、比較セル側の第2室と、に隔てられていてもよい。そして、検出部は、第1室と第2室との温度差に基づいて測定対象成分を検出するように構成されていてもよい。これによって、シンプルな構造にしつつ、高い精度で測定対象成分を検出することができる。
幾つかの実施形態の赤外線ガス分析装置では、測定対象成分が亜硝酸エステルであり、検出用ガスはアンモニアを含有していてもよい。これによって、測定対象成分が亜硝酸エステルのような高い爆発性を有する成分であっても、測定対象成分を安全に検出することができる。赤外線ガス分析装置は、亜硝酸エステルの製造装置のオンライン分析用であってもよい。アンモニアは、亜硝酸エステルよりも爆発性が低いことから、検出用ガスとしてアンモニアを用いることによって、赤外線ガス分析装置の安全性を向上させることができる。
本発明は、別の側面において、測定対象成分を含有するサンプルガスが流通する測定セルと、参照ガスを有する比較セルと、測定セル及び比較セルの一端側に設けられ、測定セル及び比較セルに赤外線をそれぞれ照射する一対の光源と、測定セル及び比較セルの他端側に設けられる検出部と、を備える赤外線ガス分析装置の使用方法であって、測定セルにサンプルガスを流通させるとともに、光源から測定セル及び比較セルに赤外線を照射する工程と、測定セル及び比較セルから検出部に入射する赤外線によって生じる、検出部に封入された測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスの温度変化に基づいて測定対象成分を検出する工程とを有し、検出用ガスは測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有する、赤外線ガス分析装置の使用方法を提供する。
上述の赤外線ガス分析装置の使用方法は、検出部に封入された、測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスの温度変化に基づいて、測定対象成分の濃度を検出する工程を有する。このため、測定対象成分が、高い有害性を有する場合であっても、測定対象成分よりも有害性が低いガスを検出用ガスとして用いることによって、優れた安全性で赤外線ガス分析装置を使用することができる。また、測定対象成分が容易に分解する場合であっても、測定精度の低下を抑制して、測定の安定性を向上することができる。そして、検出用ガスが、測定対象成分の赤外線吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有することから、十分な精度で測定対象成分を検出することができる。
本発明は、一つの側面において、安全性に優れる赤外線ガス分析装置を提供することができる。また、本発明は、別の側面において、安全性に優れる赤外線ガス分析装置の使用方法を提供することができる。
図1は、赤外線ガス分析装置の一実施形態を示す図である。 図2は、亜硝酸エステルの赤外線吸収スペクトルを示す図である。 図3は、アンモニアの赤外線吸収スペクトルを示す図である。 図4は、制御部のハードウェア構成図である。 図5は、赤外線ガス分析装置をオンライン分析装置として用いた例を示す図である。 図6は、一酸化窒素の赤外線吸収スペクトルを示す図である。 図7は、一酸化炭素の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態を説明する。ただし、以下の幾つかの実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、一実施形態の赤外線ガス分析装置を示す図である。図1の赤外線ガス分析装置40は、非分散赤外線吸収法(NDIR:Non-dispersive Infrared adsorption method)によって、サンプルガスに含まれる測定対象成分を定量する分析装置である。
赤外線ガス分析装置40は、測定対象成分を含有するサンプルガスが流通する測定セル44と、参照ガスが封入される比較セル47と、測定セル44及び比較セル47の一端側に設けられ、測定セル44及び比較セル47に赤外線をそれぞれ照射する一対の光源43,43と、測定セル44及び比較セル47の他端側に設けられ、測定セル44及び比較セル47から出射する赤外線を用いて測定対象成分の濃度を検出する検出部51とを備える。
測定セル44と比較セル47は、互いに隣り合うように設けられている。比較セル47に封入される参照ガスとしては、窒素ガス又はアルゴンガスなどの不活性ガスが挙げられる。測定セル44及び比較セル47の一端には、光源43からの赤外線が透過する透過窓48が設けられている。測定セル44及び比較セル47は、それぞれの透過窓48が、光源43,43と対向するように配置されている。透過窓48の材質としては、例えば、CaF、Al、BaF等が挙げられる。
測定セル44及び比較セル47のそれぞれの他端には、測定セル44内及び比較セル47内を通過した赤外線が透過する透過窓49が設けられている。また、検出部51の測定セル44及び比較セル47側にも、透過窓59が設けられている。透過窓49,59の材質としては、例えば、CaF、Al、BaF等が挙げられる。測定セル44内及び比較セル47内を通過した赤外線は、透過窓49から出射して、透過窓49に対向するように配置される検出部51の透過窓59から検出部51内に入射する。透過窓49と検出部51の間には、光チョッパ45及び光学フィルタ46が設けられている。光チョッパ45によって、透過窓49から出射した赤外線が、断続的に検出部51に入射する。
光学フィルタ46は特定の波数範囲の赤外線を吸収する。測定対象成分の赤外吸収帯と、検出用ガスの赤外吸収帯の両方が検出される波数を含む赤外線が、検出部51に入射するように光学フィルタ46を選定する。これによって、測定対象成分の赤外吸収帯の波数の少なくとも一部と、検出用ガスの赤外吸収帯の波数の少なくとも一部と、を含む波数の赤外線が、検出部51に入射される。すなわち、検出部51に入射される赤外線の波数範囲において、測定対象成分及び検出用ガスの双方が赤外吸収帯を有する。なお、赤外吸収帯とは、赤外線を吸収する波数範囲をいう。
検出部51は、例えばコンデンサマイクロフォン検出器である。検出部51には、測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスが封入されている。検出用ガスが封入される検出部51の内部空間は、中央部付近に設けられる薄膜53によって、測定セル44側の第1室54aと、比較セル47側の第2室54bとに隔てられている。このようにして、検出部51には第1室54aと第2室54bとが形成されている。第1室54aと第2室54bは、共通の検出用ガスで満たされている。
一方の光源43,測定セル44及び第1室54aは、この順番で直列に並んで配置されている。これと並行して、他方の光源43,比較セル47及び第2室54bは、この順番で直列に並んで配置されている。検出部51は、第1室54aと第2室54bとの温度差に基づいて、測定対象成分の検出可能なように構成される。
薄膜53としては、ポリイミドなどの絶縁性高分子膜の上に、スパッタリングによって金属製の導電膜が形成されたものを用いることができる。第1室54aには、測定セル44を通過した赤外線が入射する。第2室54bには、比較セル47を通過した赤外線が入射する。
第1室54aには、固定電極56が、薄膜53の導電膜と対向するように設置されている。固定電極56には、リード線57が接続されている。リード線57は、信号処理部58に接続されている。第1室54a内の検出用ガスの温度と第2室54b内の検出用ガスの温度とに差異が生じると、固定電極56と薄膜53との間の距離が変動する。これによって、信号処理部58に電気的な信号が出力される。この電気的な信号を信号処理部58で処理することによって、測定対象成分の有無、又は測定対象成分の濃度を測定することができる。
測定セル44を流通するサンプルガスに含まれる測定対象成分は、赤外線の吸収ピークを有するものであれば特に制限されず、例えば、CO、NO、SO、各種炭化水素、アルコール、及び、亜硝酸エステル等の種々の成分が挙げられる。赤外線ガス分析装置40の検出部51には、測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスが封入されている。検出用ガスは、測定対象成分の赤外吸収帯において、吸収ピークを有する。すなわち、測定対象成分の赤外線の吸収ピークと検出用ガスの吸収ピークは、少なくとも一部の波数において重なっている。このため、測定対象成分が有害性を有する成分であっても、測定精度を維持しつつ、高い安全性で測定対象成分の定量分析又は定性分析をすることができる。
有害性を有する測定対象成分としては、消防法の危険物に該当するもの、又は、劇物取締法の毒物に指定してされているもの等が挙げられる。有害性の高い測定対象成分としては、例えば、亜硝酸アルキル等の亜硝酸エステルが挙げられる。亜硝酸エステルとしては、例えば、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸プロピル、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ブチル、亜硝酸ペンチル、亜硝酸ヘキシル、亜硝酸ヘプチル、亜硝酸オクチル、及び亜硝酸ノニル等が挙げられる。
一方、検出用ガスは、測定対象成分よりも、有害性が低いものである。有害性の指標としては、例えば、検出用ガスよりも、爆発限界の下限(爆発下限)が高いものが挙げられる。測定対象成分よりも空気中の爆発限界の下限値が高い検出用ガスを用いることによって、万一検出用ガスの漏洩が生じた場合に、危険性を低減することができる。
測定対象成分が亜硝酸メチルである場合、検出用ガスとしてはアンモニアを含有するガスを用いることができる。例えば、検出用ガスとして、アンモニアを不活性ガスで希釈したガスを用いることができる。図2は、亜硝酸メチルの吸収スペクトルを示す図である。図2から分かるように、亜硝酸メチルは、例えばN−O伸縮振動等に起因する吸収ピークを含む赤外吸収帯を有する。亜硝酸メチルは、800cm−1近傍、1000cm−1近傍、及び1670cm−1近傍に吸収ピークを含む赤外吸収帯を有する。
図3は、アンモニアの赤外線吸収スペクトルを示す図である。図3から分かるように、アンモニアは、800cm−1近傍、960cm−1近傍、1040cm−1近傍、及び、1650cm−1近傍に吸収ピークを含む赤外吸収帯を有する。このように、アンモニアは、亜硝酸メチルの赤外吸収帯の少なくとも一部において、赤外吸収帯を有する。亜硝酸メチルとアンモニアの吸収ピークが重複する波数範囲の赤外線を検出部51に入射することによって、測定対象成分を検出することができる。そのような波数範囲としては、例えば、780〜860cm−1、940〜1080cm−1、及び1650〜1700cm−1が挙げられる。このように、検出用ガスとして、亜硝酸メチルの代わりにアンモニアを用いても、測定精度を大きく損なうことなく、サンプルガスにおける亜硝酸メチルの定量分析を行うことができる。なお、940〜1080cm−1の波数範囲は、概ね926〜1064nmの波長範囲に相当する。780〜860cm−1の波数範囲は、概ね1163〜1282nmの波長範囲に相当する。1650〜1700cm−1の波数範囲は、概ね588〜606nmの波長範囲に相当する。
検出用ガスとして、測定対象成分である亜硝酸メチルよりも爆発限界の下限が高いアンモニアを用いることによって、赤外線ガス分析装置40の安全性を向上させることができる。なお、爆発限界の下限は、市販の爆発範囲測定装置(例えば、カヤク・ジャパン社製、爆発限界試験装置)で測定することができる。
赤外線ガス分析装置40によって、測定対象成分の濃度を測定する方法を説明する。測定対象成分を含み、検出用ガスの含有成分を含まないサンプルガスは、測定セル44の一端側に設けられたガス入口44aから測定セル44内に導入される。サンプルガスは、測定セル44内を、図1の上方から下方に移動し、測定セル44の他端側に設けられたガス出口44bから排出される。測定セル44内のサンプルガスに含まれる測定対象成分は、光源43から測定セル44内に入射した赤外線のうち所定の波数範囲(L1)の赤外線を吸収する。その後、波数範囲(L1)を含む赤外線は、光チョッパ45及び光学フィルタ46を通過して、検出部51の第1室54aに入射される。ここで、第1室54aに封入された検出用ガスは、所定波数の赤外線を吸収して温度上昇する。このときの温度上昇を△T1とする。
一方、比較セル47に収容された参照ガスは、測定対象成分の吸収ピークの波数域(赤外吸収帯)に吸収ピークを有しない。このため、光源43から入射した赤外線は、波数範囲(L1)の赤外線が吸収されることなく、波数範囲(L1)を含む赤外線は、検出部51の第2室54bに入射する。ここで、第2室54bに封入された検出用ガスは、波数範囲(L1)を含む赤外線を吸収して温度上昇する。このときの温度上昇を△T2とする。第2室54bには、比較セル47を通過する際に波数範囲(L1)の赤外線が吸収されていない赤外線が入射される。このため、第2室54bに封入された検出用ガスの温度上昇△T2は、第1室54aに封入された検出用ガスの温度上昇△T1よりも大きくなる。すなわち、△T1<△T2の関係が成立する。
この温度差(△T2−△T1)によって、固定電極56と薄膜53との間の距離が変動し、固定電極56から電気的な信号が発信される。この信号は、リード線57を介して信号処理部58に入力される。信号処理部58は、電気的な信号に基づいて、測定対象成分の濃度を出力するものであり、例えば、増幅器、演算回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び入出力インターフェイスなどを備えることができる。信号処理部58には、例えば、電気的な信号に応じて、測定対象成分の濃度を出力するための関数が記憶されている。なお、関数の代わりにデータテーブルが記憶されていてもよい。これによって、信号処理部58は、測定対象成分の濃度を自動的に出力することができる。
別の幾つかの実施形態では、信号処理部58で検出用ガスの濃度を出力し、別の計算機等によって当該濃度の補正を行い、測定対象成分の濃度を算出してもよい。すなわち、サンプルガスに含まれる測定対象成分と検出部51に封入される成分が同一である前提で信号処理部58が構成されている場合、信号処理部58から出力される測定値は、検出用ガスの濃度として出力される。したがって、信号処理部58から出力される成分の濃度を補正することによって、測定対象成分の濃度を求めることができる。
測定対象成分が亜硝酸エステルであり、検出用ガスがアンモニアである場合、検出された亜硝酸エステルの吸収エネルギー量から算出されるアンモニア濃度を亜硝酸エステル濃度に換算するための計算は、次のようにして行うことができる。
例えば、予め、所定の波数範囲(L1)において、所定濃度の亜硝酸エステルが、この亜硝酸エステルと同一濃度のアンモニアに対して、何倍の吸収エネルギー量(すなわち、吸収スペクトルのピークの積分値)であるかを係数として算出しておく。そして、検出用ガスがアンモニアであるためにアンモニア濃度として測定される測定値に上記係数をかけることによって、亜硝酸エステルの濃度に換算することができる。上記係数は、信号処理部58や信号処理部58とは別に設けられる計算機に、関数として記憶させておくことにより、アンモニア濃度を亜硝酸エステル濃度に換算することができる。
赤外線ガス分析装置40は、検出部51に、測定対象成分とは異なる検出用ガスが封入できることから、安全性を十分に向上することができる。このため、各種製造装置又は実験装置のオンライン分析用に好適に適用される。
さらに別の幾つかの実施形態では、信号処理部58に代えて制御部30を有していてもよい。制御部30は、固定電極56と薄膜53との間の距離の変動によって生じる電気的な信号に基づいて、測定対象成分の濃度を出力する機能と、出力された測定対象成分の濃度に基づいて、製造装置又は実験装置の運転制御を行う機能と、を有する。すなわち、制御部30は、信号処理部58の機能と、製造装置又は実験装置の運転制御を行う機能とを兼ね備える。
図4は、制御部30のハードウェア構成図である。図4に示すように、制御部30は、物理的には、CPU31、ROM32及びRAM33等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス34、ディスプレイ等の出力デバイス35、各種製造装置又は実験装置内の他の部分との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール36、ハードディスク等の補助記憶装置37などを含む通常のコンピュータシステムとして構成することができる。
制御部30の信号処理及び制御機能は、CPU31、ROM32、RAM33等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU31の制御の下で入力デバイス34、出力デバイス35、通信モジュール36を動作させると共に、ROM32、RAM33、及び補助記憶装置37におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。ROM32、RAM33、又は補助記憶装置37には、リード線57を介して入力される電気的な信号から、測定対象成分の濃度を算出するデータ及び関数が記憶されていてもよい。
図5は、赤外線ガス分析装置40をオンライン分析装置として用いた例を示す図である。図5に示す製造装置100は、炭酸エステルを製造する装置である。製造装置100は、一酸化炭素と亜硝酸エステルとを反応させて、炭酸エステルと一酸化窒素とを生成する触媒を有し、一酸化炭素と亜硝酸エステルと一酸化窒素とを含有する第1ガスから炭酸エステルと一酸化窒素とを含有する第2ガスを生成する第1反応器10を備える。
さらに、製造装置100は、第1反応器10で得られる第2ガスと炭酸エステルを吸収する吸収液とを接触させて、炭酸エステルを含む凝縮液と、一酸化窒素を含有する非凝縮ガスとに分離する吸収塔20と、非凝縮ガス及び酸素ガスの混合ガスとアルコールとを導入し、一酸化窒素、酸素及びアルコールを反応させて、亜硝酸エステルと一酸化窒素とを含有する第3ガスを生成する第2反応器50と、第3ガスと一酸化炭素とを合流させて第1ガスを得る合流部55と、を備える。
第1反応器10では、下記式(1)に示す気相反応が進行する。式(1)中、Rはアルキル基を示す。
CO+2RONO → ROC(=O)OR+2NO (1)
第1反応器10から流路12を経由して吸収塔20の下部に導入された第2ガスは、吸収塔20の上部に接続された流路19から導入される炭酸エステル吸収用吸収液(以下、単に「吸収液」という)と向流接触する。このようにして、第2ガスと吸収液とを気液接触させて、第2ガスに含まれる炭酸エステルの少なくとも一部が吸収液に吸収される。これによって、炭酸エステルと吸収液とを含む凝縮液と、一酸化窒素を含有する非凝縮ガスとが得られる。
吸収塔20で得られた、吸収液と炭酸エステルとを含有する凝縮液は、吸収塔20の底部に連結された流路14から抜き出される。凝縮液は、流路14を通って蒸留塔60に導入される。蒸留塔60では、沸点差によって、吸収液と炭酸エステルとに分離される。吸収液としてメタノール又はエタノールなどの低沸点のアルコールを用いた場合、蒸留塔60の塔頂部に連結された流路62からはアルコールが、蒸留塔60の底部に連結された流路64からは炭酸エステルが、それぞれ排出される。
吸収塔20で得られた、一酸化窒素を含有する非凝縮ガスは、吸収塔20の上部に連結された流路13から抜き出されて、流路13を第2反応器50に向かって流通する。非凝縮ガスは、一酸化炭素を含有していてもよい。流路13には、上流側から、非凝縮ガスを第3反応器70に供給する流路76、及び、酸素ガスを導入する流路22がこの順で連結されている。酸素ガスの導入量は、流量調整弁21で調整される。
流路22から供給される酸素ガスは、非凝縮ガスと混合されて混合ガスとなる。非凝縮ガスと酸素ガスとを含む混合ガスは、流路13を通って第2反応器50に導入される。流路13を通過した混合ガスを第2反応器50の下方から導入すると、第2反応器50の上方に連結された流路16から導入されるアルコール(ROH)と向流接触する。これによって、亜硝酸エステル(RONO)と水が生成する。
第2反応器50の塔底液の一部又は全部は、流路74に連結された流路92、冷却器90及び流路94をこの順に流通して、第2反応器50に戻してもよい。これによって、第2反応器50の反応温度を容易に制御することができる。第2反応器50の温度は、10〜60℃であってもよい。
第2反応器50の上部から抜き出される第3ガスは、亜硝酸エステルの他に、一酸化窒素、並びに一酸化二窒素及び二酸化炭素などの微量成分を含有する。これらの微量成分は、オフガスとして、流路11から分岐する流路17によって、適宜系外に排出することができる。第3ガスは、流路11を合流部55に向かって流通する。合流部55では、流路18によってCOが供給される。
合流部55で得られた第1ガスは、第1反応器10に供給される。このように、製造装置100は、原料であるCOを連続的に供給しながら、窒素成分を循環させて、目的生成物である炭酸エステルを連続的に製造する。NO及び亜硝酸エステル等の窒素成分は、製造装置100内を循環しながら再利用される。第2反応器50の底部から排出される塔底液には、水の他に、硝酸及びアルコール等が含まれている。そこで、製造装置100は、第2反応器50の底部から供給される、水と硝酸とアルコールとを含有する塔底液と、非凝縮ガスと、から亜硝酸エステルを生成する第3反応器70を備える。
第3反応器70の上部からは、亜硝酸エステルを含有する第4ガスが排出される。第4ガスは、流路71を流通して、流路13を流通する非凝縮ガスと合流した後、第2反応器50に供給される。第3反応器70の底部には、反応液抜き出し用の流路81が接続されている。第3反応器70で得られる、水、アルコール及び硝酸等を含有する反応液は、流路81を流通して、硝酸濃縮塔80に供給される。
硝酸濃縮塔80では、反応液が加熱される。硝酸濃縮塔80の塔頂部に接続された流路84からは、水及びアルコールの一部又は全部が、留出液として得られる。硝酸濃縮塔80の底部に接続された流路82からは、硝酸が濃縮された濃縮液が得られる。硝酸濃縮塔80で濃縮された濃縮液の一部は、流路82及び流路82に接続された流路73を流通して、第3反応器70に供給される。濃縮液の一部は、流路85を流通させて廃液として排出してもよい。
第1ガスが流通する流路11には、赤外線ガス分析装置40が接続されている。具体的には、ガス入口44a及びガス出口44bのそれぞれが流路11と配管等によって接続されている。これによって、流路11を流通する第1ガスの一部が、ガス入口44aから測定セル44内に導入される。測定セル44内を流通した第1ガスは、ガス出口44bから流路11に戻る。
製造装置100は、第1ガスにおける亜硝酸エステルの濃度を測定する赤外線ガス分析装置40と、第3反応器70に供給する非凝縮ガスの供給量を調整する流量調整部72と、赤外線ガス分析装置40での分析結果に基づいて、流量調整部72での調整の要否を判断し、必要に応じて流量調整部72で非凝縮ガスの流量を調整するように構成される制御部30を備える。制御部30は、例えば、図4に示すような構成を有する。
製造装置100で製造される炭酸エステルは、例えば炭酸ジアルキルである。炭酸ジアルキル分子中の2つのアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。炭酸ジアルキルとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、炭酸ジペンチル、炭酸ジヘキシル、炭酸ジヘプチル、炭酸ジオクチル、炭酸ジノニル、炭酸エチルメチル、及び炭酸エチルプロピル等が挙げられる。
赤外線ガス分析装置40では、検出部51にアンモニアが封入されている。これによって、安全性を十分に向上させつつ、高い精度で迅速に亜硝酸エステルの濃度を測定することができる。したがって、製造装置100による亜硝酸エステルの生産を安定的に継続することができる。
図6は、一酸化窒素の赤外線吸収スペクトルを示す図である。図7は、一酸化炭素の赤外線吸収スペクトルを示す図である。一酸化窒素及び一酸化炭素は、亜硝酸エステルの吸収ピークの波数範囲のうち、例えば780〜860cm−1、940〜1080cm−1、及び1650〜1700cm−1付近に吸収ピークを殆ど有しない。したがって、第1ガスが一酸化窒素及び一酸化炭素を含んでいても、測定に用いる赤外線の波数範囲を適切に選択することによって、第1ガスにおける亜硝酸メチルの濃度を高い精度で測定することができる。
赤外線ガス分析装置は、上述の態様に限定されるものではない。例えば、検出部51は、赤外線量の変化に対応して生じる検出用ガス(例えば、アンモニア)の移動を検出することによって濃度を測定するフローセンサ型の検出部であってもよい。また、検出部51とは別の補償用検出器を、測定セル44及び比較セル47と検出部51との間、又は、検出部51の測定セル44及び比較セル47側とは逆側に備えていてもよい。このような補償用検出器には、測定対象成分の赤外吸収帯において、吸収ピークを有しないガスを封入したものを用いることができる。補償用検出器を用いて、例えばゼロドリフト補正を行うことによって、長期間に亘って、十分に高い精度で測定対象成分の濃度を測定することができる。上記ゼロドリフト補正に加えて、濃度が分かっている亜硝酸エステルを用いて、スパン補正を行うことができる。
赤外線ガス分析装置40の用途は、上述の用途に限定されない。例えば、製造装置100は、シュウ酸ジアルキル及びシュウ酸ジアリール等のシュウ酸エステルの製造装置であってもよい。このような装置では、亜硝酸エステルが装置内を循環することから、赤外線ガス分析装置40をオンライン分析装置として用いることができる。
亜硝酸エステルのうち、亜硝酸エチルは、(i)一酸化炭素のカルボニル化剤、(ii)オレフィンの酸化カルボニル化剤、又は(iii)オレフィンのアセタール化剤などに用いられる。赤外線ガス分析装置40は、このような各種反応を用いる製造装置及び実験装置で用いることができる。(i)及び(ii)の反応の例としては、下記式(2)に示すとおり、エチレンと一酸化炭素と亜硝酸メチルとから、コハク酸ジメチルを製造する反応がある。
(i)の反応の別の例としては、下記式(3)に示すとおり、エテノンと一酸化炭素と亜硝酸メチルとを反応させることによって、マロン酸ジメチルを製造する反応がある。
(iii)の反応の例としては、下記式(4)に示すとおり、プロピレンと亜硝酸メチルとを反応させることによって、2,2−ジメトキシプロパンを製造する反応がある。
上述の各種反応に用いられる亜硝酸エステルは、高い爆発性を有する。したがって、このような反応が適用される製造装置又は実験装置には、赤外線ガス分析装置40を好適に用いることができる。
赤外線ガス分析装置40の使用方法は、測定セル44にサンプルガスを流通させるとともに、光源43,43から測定セル44及び比較セル47に赤外線を照射する工程と、測定セル44及び比較セル47から検出部51に入射する赤外線によって生じる、検出部51に封入された測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスの温度変化に基づいて測定対象成分の濃度を検出する工程と、を有する。
この使用方法では、検出部51に、測定セル44を流通するサンプルガスに含まれる測定対象成分とは異なる成分を封入することができるため、測定対象成分の有害性が高くても、十分に安全に測定対象成分の定量分析を行うことができる。また、検出用ガスとして、測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有するガスを用いることによって、十分な精度で、測定対象成分の定量分析を行うことができる。上記使用方法は、上述の赤外線ガス分析装置40の説明内容に基づいて実施することができる。
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明が上述の実施形態に限定されないことはいうまでもない。例えば、上述の実施形態では、検知用ガスの例としてアンモニアを挙げたが、検知用ガスはアンモニアに限定されない。測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有する種々のガスを用いることができる。
本開示によれば、安全性に優れる赤外線ガス分析装置を提供することができる。また、安全性に優れる赤外線ガス分析装置の使用方法を提供することができる。
10…第1反応器、20…吸収塔、30…制御部、34…入力デバイス、35…出力デバイス、36…通信モジュール、37…補助記憶装置、40…赤外線ガス分析装置、43…光源、44…測定セル、44a…ガス入口、44b…ガス出口、45…光チョッパ、46…光学フィルタ、47…比較セル、48,49,59…透過窓、50…第2反応器、51…検出部、53…薄膜、54a…第1室、54b…第2室、55…合流部、56…固定電極、57…リード線、58…信号処理部、70…第3反応器、72…流量調整部、100…製造装置。

Claims (8)

  1. 測定対象成分を含有するサンプルガスが流通する測定セルと、
    参照ガスを有する比較セルと、
    前記測定セル及び前記比較セルの一端側に設けられ、前記測定セル及び前記比較セルに赤外線をそれぞれ照射する一対の光源と、
    前記測定セル及び前記比較セルの他端側に設けられ、前記測定セル及び前記比較セルから出射する赤外線を用いて前記測定対象成分を検出する検出部と、を備えており、
    前記検出部には、前記測定対象成分とは異なる成分からなり、前記測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有する検出用ガスが封入され
    前記検出部は、前記測定セル側の第1室と、前記比較セル側の第2室と、前記第1室と前記第2室とを隔てる薄膜とを有し、
    前記薄膜は、前記第1室と前記第2室との間の温度差に応じて動くように構成されており、
    前記検出用ガスの爆発限界の下限は、前記測定対象成分の爆発限界の下限よりも高い赤外線ガス分析装置。
  2. 前記検出用ガスが封入される前記検出部の内部空間は、前記第1室と、前記第2室と、に隔てられており、
    前記検出部は、前記第1室と前記第2室との温度差に基づいて前記測定対象成分を検出する、請求項1に記載の赤外線ガス分析装置。
  3. 前記測定対象成分が亜硝酸エステルであり、
    前記検出用ガスはアンモニアを含有する、請求項1又は2に記載の赤外線ガス分析装置。
  4. 亜硝酸エステルの製造装置のオンライン分析用である、請求項3に記載の赤外線ガス分析装置。
  5. 前記検出部は、信号処理部と計算部とを有し、
    前記信号処理部は、前記第1室と前記第2室との温度差に基づいて前記検出用ガスの濃度を計算し、
    前記計算部は、前記測定対象成分の濃度を、前記検出用ガスの濃度を補正することにより計算する、請求項1〜4のいずれか一項記載に記載の赤外線ガス分析装置。
  6. 前記薄膜は、絶縁性高分子膜の上に金属製の導電膜が形成されたものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の赤外線ガス分析装置。
  7. 測定対象成分を含有するサンプルガスが流通する測定セルと、
    参照ガスを有する比較セルと、
    前記測定セル及び前記比較セルの一端側に設けられ、前記測定セル及び前記比較セルに赤外線をそれぞれ照射する一対の光源と、
    前記測定セル及び前記比較セルの他端側に設けられる検出部と、を備える赤外線ガス分析装置の使用方法であって、
    前記測定セルに前記サンプルガスを流通させるとともに、前記光源から前記測定セル及び前記比較セルに赤外線を照射する工程と、
    前記測定セル及び前記比較セルから前記検出部に入射する赤外線によって生じる、前記検出部に封入された前記測定対象成分とは異なる成分からなる検出用ガスの温度変化に基づいて前記測定対象成分を検出する工程と、を有し、
    前記検出用ガスは前記測定対象成分の赤外吸収帯の少なくとも一部の波数において赤外吸収帯を有し、
    前記検出部は、前記測定セル側の第1室と、前記比較セル側の第2室と、前記第1室と前記第2室とを隔てる薄膜とを有し、
    前記薄膜は、前記第1室と前記第2室との間の温度差に応じて動くように構成されており、
    前記検出用ガスの爆発限界の下限は、前記測定対象成分の爆発限界の下限よりも高い、赤外線ガス分析装置の使用方法。
  8. 前記薄膜は、絶縁性高分子膜の上に金属製の導電膜が形成されたものである、請求項7に記載の赤外線ガス分析装置の使用方法。
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