JP6486018B2 - 負極およびその負極を用いたリチウム二次電池 - Google Patents

負極およびその負極を用いたリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウム二次電池にした時に生産効率がよく、初回充放電効率が高い電池用負極に関するものである。
リチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池は、パーソナルコンピューターや携帯電話などのポータブル機器用に普及しており、これらの各種機器に合わせた要求特性を備えている。特に今後も更に市場が伸びると予測される携帯電話については、その高機能化が進むことに伴って、その電源に使用される非水電解液二次電池にも、それに応じた高容量化が要求されると考えられる。
非水電解液二次電池の負極については、従来から活物質として黒鉛が汎用されているが、現在では黒鉛の理論容量である372mAh/gに極めて近い利用率での電池設計がなされており、これを実現するために、より結晶性が高い天然黒鉛が用いられている。(例えば特許文献1)
一方で、二次電池であるので繰り返しの充放電サイクルに耐えうる、サイクル特性の優れたリチウムイオン二次電池の要求が高まっている。結晶性の高い天然黒鉛を用いるを用いると、電解液との反応性が高くなるので、負極活物質に用いられる黒鉛の表面に非晶質炭素を被覆した黒鉛材料が提案されている(特許文献2、3)。
特開2009−301862号公報 国際公開第2010/113783号公報 国際公開第2012/015054号公報
ところが、黒鉛の表面に非晶質炭素を被覆した材料は、塗料にしたときの粘度安定性や、初回の充放電効率が従来の黒鉛よりも落ちる傾向にあり、これらは改善の余地がある。
本発明は、集電体と、集電体上に形成された負極合剤層とを備える負極であって、前記負極合剤層は、負極活物質とバインダとを含有し、前記負極活物質は、第1の負極活物質を含み、前記第1の負極活物質は黒鉛の表面に炭素が付着した炭素材料で、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm−1のピーク強度に対する1360cm−1のピーク強度比であるR値が0.1〜0.5であり、バインダは、カルボキシメチルセルロースを少なくとも含み、前記負極合剤層はポリビニルピロリドンを含むことを特徴とする。
本発明によれば、生産効率が良く(負極合剤含有組成物の粘度安定、負極合剤層と負極集電体の接着強度確保)、二次電池にしたときの初回充放電効率が良い負極を提供することが出来る。
本発明の負極は、集電体と、集電体上に形成された負極合剤層とを備える負極であって、前記負極合剤層は、負極活物質とバインダとを含有し、前記負極活物質は、第1の負極活物質を含み、前記第1の負極活物質は黒鉛の表面に炭素が付着した炭素材料で、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm−1のピーク強度に対する1360cm−1のピーク強度比であるR値が0.1〜0.5であり、バインダは、カルボキシメチルセルロースを少なくとも含み、前記負極合剤層はポリビニルピロリドンを含む。
負極は、負極活物質を含有する負極合剤層を、集電体の片面または両面に形成することが出来るし、必要に応じて導電助剤を含有してもよい。例えば、負極活物質およびバインダ(更には導電助剤)などを含む混合物に、適当な溶剤を加えて十分に混練して得られる負極合剤含有組成物(スラリーなど)を、集電体表面に塗布し乾燥することで、負極合剤層および負極を所望の厚みとしつつ形成することができる。
本発明の負極に含まれる、第1の負極活物質は、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm−1のピーク強度に対する1360cm−1のピーク強度比であるR値が0.1〜0.5である。これは、例えば天然黒鉛または人造黒鉛を球状に賦形した黒鉛を母材とし、その表面を有機化合物で被覆し、高温(例えば800〜2500℃)で熱処理した後、解砕し、篩を通して整粒することによって得ることができる。なお、前記母材を被覆する有機化合物としては、芳香族炭化水素;芳香族炭化水素を加熱加圧下で重縮合して得られるタールまたはピッチ類;芳香族炭化水素の混合物を主成分とするタール、ピッチまたはアスファルト類;などが挙げられる。前記母材を前記有機化合物で被覆するには、前記有機化合物に前記母材を含浸・混合する方法が採用できる。また、プロパンやアセチレンなどの炭化水素ガスを熱分解により炭素化し、これをd002が0.338nm以下の黒鉛の表面に堆積させる気相法によっても、R値が前記の値を満足する黒鉛を作製することができる。
本発明の第1の負極活物質は、中でも、母材である黒鉛とピッチ粉末とを混合する混合工程と、その後高温で熱処理する熱処理工程を経ると好ましい。
第1の負極活物質の熱処理温度は、好ましくは900〜2000℃である。比較的高温で熱処理すると、炭素被覆層の結晶性が発達し、二次電池にしたときの初回充放電効率が向上するので好ましい。
第1の負極活物質のR値は、更に好ましくは0.25〜0.35である。R値がこの範囲であると、二次電池にしたときの初回充放電効率とLi受容れ性を両立することができる。
第1の負極活物質の平均粒子径は、10〜30μmが好ましい。平均粒子径がこの範囲であると、負極を高密度にすることが出来、二次電池にした時の電池容量の向上に寄与する。また、適度な比表面積にコントロールすることが出来る。
尚、本明細書でいう平均粒子径は、例えば、レーザー散乱粒度分布計(例えば、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定装置「HRA9320」)を用い、前記炭素材料を溶解したり、膨潤したりしない媒体に、前記炭素材料を分散させて測定した粒度分布の小さい粒子から積分体積を求める場合の体積基準の積算分率における50%径の値(d50)メディアン径である。
第1の負極活物質のBET比表面積は、2.8〜4.2m/gであることが好ましい。比表面積がこの範囲であると、電池にしたときに反応面積を確保することが出来る。BET比表面積は例えば日本ベル社製「ベルソープミニ」などで測定が可能である。
負極中には、第1の負極活物質とは別の負極活物質を含有しても良い。全負極活物質のうち、第1の負極活物質の割合が10質量%以上であれば、上述した効果を好適に得ることが出来る。
第1の負極活物質とは別の負極活物質として、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、リチウムと合金化可能な金属(Si、Snなど)またはその合金、酸化物などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。中でも、第1の負極活物質と、第2の負極活物質として黒鉛の、2種の負極活物質を用いると好ましい。
本発明の負極に用いるバインダはカルボキシメチルセルロース(以後、CMCと記載)を少なくとも含む。CMCは、負極合剤含有組成物の増粘剤としての機能を有すると共に、負極活物質粒子間や負極活物質と集電体とを接着する機能を有している。
しかしながら、上述したように本発明の第1の負極活物質は熱処理工程を経る。熱処理工程を経ると、第1の負極活物質の表面の官能基の数が少なくなり、CMCと第1の負極活物質表面との吸着性が低下し、負極合剤層と負極集電体との接着強度を保てなくなることがある。そこで、本発明においては負極合剤層中にポリビニルピロリドン(以後、PVPと記載)を含有させる。PVPを負極合剤層中に含有させると、第1の負極活物質の表面にPVPが親水基を外向きに向けた状態で吸着する。そして、PVPの外向きの親水基とCMCとが吸着することができる。つまり、PVPが第1の負極活物質とCMCの橋渡しの様な役割をするため、第1の負極活物質とCMCとの吸着性が低下するのを防止することができ、負極合剤層と負極集電体との接着強度を保つことが出来る。
第1の負極活物質の熱処理温度が高くなれば、二次電池にしたときの初回充放電効率は向上する傾向にあるが、熱処理温度が高ければ高いほど、第1の負極活物質の表面の官能基は減る傾向にある。本発明の負極は、負極合剤含有組成物の粘度安定性を向上させ、二次電池にした時の初回充放電効率を向上させつつ、負極合剤層と負極集電体との接着強度を保つことが可能となる。
負極バインダとしては、CMC以外の従来公知のバインダを用いることもできる。例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴムなどゴム状弾性を有するポリマーやそれらの変性体、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂やそれらの変性体、ポリビニルアルコールやポリアクリル酸などの多糖類やそれらの変性体などである。
負極集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電気化学素子を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、下限は5μmであることが望ましい。
負極側のリード部は、通常、負極作製時に、集電体の一部に負極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部とすることによって設けられる。ただし、リード部は必ずしも当初から集電体と一体化されたものであることは要求されず、集電体に銅製の箔などを後から接続することによって設けてもよい。
負極は、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて使用される導電助剤を、NMPや水などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、負極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造されたものであってもよい。
負極合剤含有組成物の調整時は、PVPが上述したような橋渡しの役割を果たすことから、CMCと同時に投入すると、好ましい。
負極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、負極合剤層の組成としては、例えば、負極活物質を80.0〜99.8質量%とし、バインダを0.1〜10質量%とすることが好ましい。更に、負極合剤層に導電助剤を含有させる場合には、負極合剤層における導電助剤の量を0.1〜10質量%とすることが好ましい。
カレンダ後の負極合剤層の密度は1.3〜1.8g/ccであると好ましい。この密度であれば負極の高密度化が可能になる。
本発明の負極は、リチウム二次電池に採用することが好ましい。リチウム二次電池は、正極、負極、非水電解質及びセパレータを含んで構成される。
リチウム二次電池に係る正極には、例えば、集電体の片面または両面に、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを含有する正極合剤層を有する構造のものを使用することができる。
正極活物質には、LiCoOなどのリチウムコバルト複合酸化物;LiMnO、LiMnOなどのリチウムマンガン複合酸化物;LiNiOなどのリチウムニッケル複合酸化物;LiCo1−xNiOなどの層状構造のリチウム含有複合酸化物;LiMn、Li4/3Ti5/3などのスピネル構造のリチウム含有複合酸化物;LiFePOなどのオリビン構造のリチウム含有複合酸化物;前記の酸化物を基本組成とし各種元素で置換した酸化物;などのリチウム含有複合酸化物のうちの1種または2種以上を使用することができる。
正極合剤層に係るバインダには、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが好適に用いられる。また、正極合剤層に係る導電助剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛(黒鉛質炭素材料);アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック;炭素繊維;などの炭素材料などが挙げられる。
正極は、例えば、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、正極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造されたものであってもよい。
また、正極には、必要に応じて、リチウム二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層の組成としては、例えば、正極活物質の量が60〜95質量%であることが好ましく、バインダの量が1〜15質量%であることが好ましく、導電助剤の量が3〜20質量%であることが好ましい。
正極の集電体は、従来から知られているリチウム二次電池の正極に使用されているものと同様のものが使用でき、例えば、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好ましい。
リチウム二次電池に係るセパレータには、80℃以上(より好ましくは100℃以上)170℃以下(より好ましくは150℃以下)において、その孔が閉塞する性質(すなわちシャットダウン機能)を有していることが好ましく、通常のリチウム二次電池などで使用されているセパレータ、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン製の微多孔膜を用いることができる。セパレータを構成する微多孔膜は、例えば、PEのみを使用したものやPPのみを使用したものであってもよく、また、PE製の微多孔膜とPP製の微多孔膜との積層体であってもよく、ポリオレフィン性の微多孔膜上に耐熱性のフィラーを含有する耐熱層を設けたセパレータでもよい。
セパレータの厚みは、例えば、10〜30μmであることが好ましい。
前記の正極と前記の負極と前記のセパレータとは、正極と負極との間にセパレータを介在させて重ねた積層電極体や、更にこれを渦巻状に巻回した巻回電極体の形態でリチウム二次電池に使用することができる。
非水電解液には、有機溶媒にリチウム塩(無機リチウム塩もしくは有機リチウム塩またはその両者)を溶解させることによって調製した電解液を使用することができる。
非水電解液に係る有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、アミンイミド系有機溶媒や、含イオウまたは含フッ素系有機溶媒なども用いることができる。これらの中でも、ECとMECとDECとの混合溶媒が好ましく、この場合、混合溶媒の全容量に対して、DECを15体積%以上80体積%以下の量で含むことがより好ましい。このような混合溶媒であれば、電池の低温特性や充放電サイクル特性を高く維持しつつ、高電圧充電時における溶媒の安定性を高めることができるからである。
非水電解液を構成するための無機リチウム塩としては、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸Li、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランLi、四フェニルホウ酸Liなどが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
非水電解液を構成するための有機リチウム塩としては、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(2≦n≦7)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基を示す。〕などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
これらの非水電解液の中でも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートより選ばれる少なくとも1種の鎖状カーボネートと、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートより選ばれる少なくとも1種の環状カーボネートとを含む溶媒に、LiPFを溶解した電解液が好ましい。
非水電解液中のリチウム塩の濃度は、例えば、0.2〜3.0mol/Lであることが適当であり、0.8〜2.0mol/Lであることが好ましく、0.9〜1.6mol/Lであることがより好ましい。
また、充放電サイクル特性の更なる改善や、高温貯蔵性や過充電防止などの安全性を向上させる目的で、前記の非水電解液に、例えば、無水酸、スルホン酸エステル、ジニトリル、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビニレンカーボネート(VC)、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼン、環状フッ素化カーボネート〔トリフルオロプロピレンカーボネート(TFPC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)など〕、または、鎖状フッ素化カーボネート〔トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)、トリフルオロジエチルカーボネート(TFDEC)、トリフルオロエチルメチルカーボネート(TFEMC)など〕など(前記の各化合物の誘導体も含む)を適宜含有させることもできる。なお、前記環状フッ素化カーボネートおよび鎖状フッ素化カーボネートは、エチレンカーボネートなどのように、溶媒として用いることもできる。
また、前記の非水電解液に公知のポリマーなどのゲル化剤を添加してゲル状としたもの(ゲル状電解質)を使用してもよい。
リチウム二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
(実施例1)
<第1の負極活物質の作製>
人造黒鉛粉末と、石炭系ピッチ粉末とをブレンダーを用いて混合した。得られた混合物を加熱炉内に静置し、窒素気流下、800℃で1時間熱処理した後、放冷して、ピッチが炭化して生じた低温焼成炭素が黒鉛の表面に付着した炭素材料である第1の負極活物質を得た。
<負極の作製>
上述のようにして第1の負極活物質(R値0.34、平均粒子径20μm、BET比表面積3.2m/g)を作製した。
上記の負極活物質:97.8質量部と、CMCとPVPの合計量が1.2質量部となるように、CMCとPVPの水溶液(CMC:PVP=9:1質量混合比)とを、粘度を調整して混練機で混練した。その後、SBR:1.0質量部も混練機に投入し、水を加えて粘度の調整を行って負極合剤含有組成物を得た。
負極集電体となる厚み8μmの電解銅箔の片面に、乾燥後の負極合剤層の質量が、負極集電体の片面あたり10mg/cmとなる量で前記の負極合剤組成物を均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機でカレンダし負極を得た。カレンダ後の負極合剤層の密度は1.6g/cc、前記負極の負極合剤層の厚みは、集電体(電解銅箔)の片面あたり、61μmであった。
<モデルセルの作製>
前記負極を用いてモデルセルを作製した。モデルセルは、前記負極(負極合剤層塗布面を11mmφに切り出したもの)を作用極とし、対極にLi金属箔を、非水電解液に、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:2の割合(体積比)で混合した混合液にLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させた溶液を用い、セパレータにポリエチレン製の微多孔性フィルム(厚さ12μm)を用いて構成した。
(実施例2)
第1の負極活物質の熱処理温度を1000℃にした以外は、実施例1と同様にして第1の負極活物質を作製した。この時の第1の負極活物質は、R値:0.32、平均粒子径:20μm、BET比表面積:3.2m/gであった。
この第1の負極活物質を用いた以外は実施例1と同様にして負極合剤含有組成物、負極、およびモデルセルを作製した。
(実施例3)
第1の負極活物質の熱処理温度を1400℃にした以外は、実施例1と同様にして第1の負極活物質を作製した。この時の第1の負極活物質は、R値:0.29、平均粒子径:20μm、BET比表面積:3.1m/gであった。
この第1の負極活物質を用いた以外は実施例1と同様にして負極合剤含有組成物、負極、およびモデルセルを作製した。
(実施例4)
第1の負極活物質の熱処理温度を1800℃にした以外は、実施例1と同様にして第1の負極活物質を作製した。この時の第1の負極活物質は、R値:0.26、平均粒子径:20μm、BET比表面積:3.1m/gであった。
この第1の負極活物質を用いた以外は実施例1と同様にして負極合剤含有組成物、負極、およびモデルセルを作製した。
(比較例1)
負極活物質:97.8質量部と、CMCの量が1.2質量部となるようにCMCの水溶液とを、粘度を調整して混練機で混練した以外は、実施例1と同様に負極合剤含有組成物を得た。
この負極合剤組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
(比較例2)
第1の負極活物質を実施例2と同様にして作製した以外は比較例1と同様にして負極合剤含有組成物を得た。この負極合剤組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
(比較例3)
第1の負極活物質を実施例3と同様にして作製した以外は比較例1と同様にして負極合剤含有組成物を得た。この負極合剤組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
(比較例4)
第1の負極活物質を実施例4と同様にして作製した以外は比較例1と同様にして負極合剤含有組成物を得た。この負極合剤組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
(比較例5)
負極活物質を、人造黒鉛(R値0.12、平均粒子径22μm、BET比表面積3.7m/g)に変更した以外は、実施例1と同様に負極合剤含有組成物を得た。更に、その負極含有組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
(比較例6)
負極活物質:97.8質量部と、CMCの量が1.2質量部となるようにCMCの水溶液とを、粘度を調整して混練機で混練した以外は、比較例5と同様に負極合剤含有組成物を得た。
この負極合剤組成物を用いた以外は実施例1と同様にして負極、およびモデルセルを得た。
<粘度安定性評価>
実施例1〜4、比較例1〜6で作製した負極合剤含有組成物を、それぞれ作製直後の粘度と、作製30日後の粘度とを測定した。作製直後の粘度に対する30日後の粘度の割合を100分立で求めた。尚、粘度の測定はリオンB型粘度計を用いて測定した。
<剥離強度評価>
実施例1〜4、比較例1〜6で作製した負極を、それぞれの片面塗布部分を電極の長尺方向に10cm、幅方向に1cmに切り出し、その試料を両面テープ(ニチバン社製「ナイスタックNW−15」)の一方の面に接着し、両面テープの他方の面を90°剥離試験機(テスター産業社製「TE−3001」)の試料設置面に接着させて試料の設置を行った。試料を、試料設置面に対して90°の角度で剥離強度50mm/minにて長尺方向に両面テープから剥がす際の強度を測定した。
<初回充放電効率評価>
実施例1〜4、比較例1〜6で作製したモデルセルを、それぞれ0.01Vまで0.238mAの定電流充電を行い、更に充電電流が0.012mAとなるまで0.01Vでの定電圧充電を行った。充電後のそれぞれのモデルセルを、0.238mAの定電流で電圧が1.5Vになるまで放電させて、初期の充電容量と放電容量とを測定し、充放電効率(100×放電容量÷充電容量、単位%)を算出した。





















それぞれの評価結果を表1に表わす。
Figure 0006486018

Claims (7)

  1. 集電体と、集電体上に形成された負極合剤層とを備える負極であって、
    前記負極合剤層は、負極活物質とバインダとを含有し、
    前記負極活物質は、第1の負極活物質を含み、
    前記第1の負極活物質は黒鉛の表面に炭素が付着した炭素材料で、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm−1のピーク強度に対する1360cm−1のピーク強度比であるR値が0.29〜0.35であり、
    バインダは、カルボキシメチルセルロースを少なくとも含み、
    前記負極合剤層はポリビニルピロリドンを含む負極。
  2. 前記負極活物質は、更に第2の負極活物質を含み、前記第2の負極活物質は黒鉛である
    請求項1に記載の負極。
  3. 前記負極活物質は、全負極活物質のうち、前記第1の負極活物質の割合が10質量%以
    上である請求項2に記載の負極。
  4. 前記バインダは、更にスチレンブタジエンゴムを含む請求項1に記載の負極。
  5. 前記第1の負極活物質の平均粒子径は10〜30μmである請求項1に記載の負極。
  6. 前記第1の負極活物質のBET比表面積は、2.8〜4.2m/gである請求項1に
    記載の負極。
  7. 請求項1〜のいずれかの負極を用いたリチウム二次電池。
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