JP6483525B2 - 圧電素子、およびそれを用いた圧電部材、液体吐出ヘッド、ならびに記録装置 - Google Patents

圧電素子、およびそれを用いた圧電部材、液体吐出ヘッド、ならびに記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子、およびそれを用いた圧電部材、液体吐出ヘッド、ならびに記録装置に関する。
従来、液体吐出ヘッドとして、例えば、液体を記録媒体上に吐出することによって、各種の印刷を行なう液体吐出ヘッドが知られている。液体吐出ヘッドは、例えば、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)系の圧電材料を用いた圧電素子により加圧室内の液体に圧力を加え、液体を吐出させる(例えば、特許文献1を参照。)。
国際公開第02/073710号
平板状の圧電アクチュエータ基板と平板状の流路部材とを積層して、液体吐出ヘッドを構成する場合、吐出する液体に対する耐性が必要とされるなどの理由で、熱硬化性の接着剤が用いられることがある。また、流路部材としては金属製のものが用いられ、圧電アクチュエータ基板より熱膨張係数が大きい場合が多い。したがって、流路部材と圧電アクチュエータ基板と接合する際、熱硬化の接着工程を経ることで、圧電アクチュエータ基板は、平面方向に圧縮応力が加わった状態になる。チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電材料の場合は、圧縮応力が加わった状態にすることで、圧電素子である変位素子を繰り返し駆動させた際に生じる変位量の低下を抑制できることがわかっている。一方、KNN系の圧電材料の場合は、圧縮応力が加わった状態で使用すると、繰り返し駆動させた際に生じる変位量の低下が大きくなる傾向がある。
これはより一般的にいえば、KNN系の圧電材料を用いた圧電体を、圧縮応力が加わった状態で使用すると、経時的な特性変動が大きくなるという問題である。
本発明の圧電素子は、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物を主成分とする圧電体を備える圧電素子であって、前記圧電体は、平面方向に広がっているとともに、該平面方向に圧縮応力が加わっており、かつ正方晶と斜方晶との間の相転移温度が60℃以上であることを特徴とする。
また、本発明の圧電部材は、前記圧電素子と、前記圧電体に接合された支持体とを備える圧電部材であって、前記支持体は、前記圧電体より大きい熱膨張係数を有することを特徴とする。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、複数の吐出孔、および該複数の吐出孔とそれぞれ繋がる複数の加圧室を有する流路部材と、請求項1〜3のいずれかに記載の圧電素子を複数有する圧電アクチュエータ基板と、を備え、前記アクチュエータ基板が前記流路部材に接合され、複数の前記圧電素子が前記複数の加圧室内の液体をそれぞれ加圧する液体吐出ヘッドであって、前記圧電体は、前記複数の加圧室にわたって延在していることを特徴とする。
また、本発明の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の圧電素子によれば、圧電体の相転移温度が60℃以上と使用温度より高いことにより、KNN系の圧電材料を用いた圧電体を、圧縮応力が加わった状態で使用しても、経時的な特性変動を小さくできる。
本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを含む記録装置を示すもので、(a)は、側面図であり、(b)は平面図である。 図1の液体吐出ヘッドの要部であるヘッド本体の平面図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図3のV−V線に沿った縦断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッド2を含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタ1(以下、単にプリンタと言う場合がある)を示すもので、図1(a)は概略の側面図であり、図1(b)は概略の平面図である。プリンタ1は、記録媒体である印刷用紙Pを搬送ローラ80aから搬送ローラ80bへと搬送することにより、印刷用紙Pを液体吐出ヘッド2に対して相対的に移動させる。制御部88は、画像や文字のデータに基づいて、液体吐出ヘッド2を制御して、記録媒体Pに向けて液体を吐出させ、印刷用紙Pに液滴を着弾させて、印刷用紙Pに印刷などの記録を行なう。
本実施形態では、液体吐出ヘッド2はプリンタ1に対して固定されており、プリンタ1はいわゆるラインプリンタとなっている。本発明の記録装置の他の実施形態としては、液体吐出ヘッド2を、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向、例えば、ほぼ直交する方向に往復させるなどして移動させる動作と、印刷用紙Pの搬送とを交互に行なう、いわゆるシリアルプリンタが挙げられる。
プリンタ1には、印刷用紙Pとほぼ平行するように平板状のヘッド搭載フレーム70(以下、単にフレームという場合がある)が固定されている。フレーム70には図示しない20個の孔が設けられており、20個の液体吐出ヘッド2がそれぞれの孔の部分に搭載されていて、液体吐出ヘッド2の、液体を吐出する部位が印刷用紙Pに面するようになっている。液体吐出ヘッド2と印刷用紙Pとの間の距離は、例えば0.5〜20mm程度とされる。5つの液体吐出ヘッド2は、1つのヘッド群72を構成しており、プリンタ1は、4つのヘッド群72を有している。
液体吐出ヘッド2は、図1(a)の手前から奥へ向かう方向、図1(b)の上下方向に細長い長尺形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。1つのヘッド群72内において、3つの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向、例えば、ほぼ直交する方向に沿って並んでおり、他の2つの液体吐出ヘッド2は搬送方向に沿ってずれた位置で、3つ液体吐出ヘッド2の間にそれぞれ一つずつ並んでいる。液体吐出ヘッド2は、各液体吐出ヘッド2で印刷可能な範囲が、印刷用紙Pの幅方向に(印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向に)繋がるように、あるいは端が重複するように配置さ
れており、印刷用紙Pの幅方向に隙間のない印刷が可能になっている。
4つのヘッド群72は、記録用紙Pの搬送方向に沿って配置されている。各液体吐出ヘッド2には、図示しない液体タンクから液体、例えば、インクが供給される。1つのヘッド群72に属する液体吐出ヘッド2には、同じ色のインクが供給されるようになっており、4つのヘッド群で4色のインクが印刷できる。各ヘッド群72から吐出されるインクの色は、例えば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。このようなインクを、制御部88で制御して印刷すれば、カラー画像が印刷できる。
プリンタ1に搭載されている液体吐出ヘッド2の個数は、単色で、1つの液体吐出ヘッド2で印刷可能な範囲を印刷するのなら1つでもよい。ヘッドの群72に含まれる液体吐出ヘッド2の個数や、ヘッド群72の個数は、印刷する対象や印刷条件により適宜変更できる。例えば、さらに多色の印刷をするためにヘッドの群72の個数を増やしてもよい。また、同色で印刷するヘッド群72を複数配置して、搬送方向に交互に印刷すれば、同じ性能の液体吐出ヘッド2を使用しても搬送速度を速くできる。これにより、時間当たりの印刷面積を大きくすることができる。また、同色で印刷するヘッド群72を複数準備して、搬送方向と交差する方向にずらして配置して、印刷用紙Pの幅方向の解像度を高くしてもよい。
さらに、色の付いたインクを印刷する以外に、印刷用紙Pの表面処理をするために、コーティング剤などの液体を印刷してもよい。
プリンタ1は、記録媒体である印刷用紙Pに印刷を行なう。印刷用紙Pは、給紙ローラ80aに巻き取られた状態になっており、2つのガイドローラ82aの間を通った後、フレーム70に搭載されている液体吐出ヘッド2の下側を通り、その後2つの搬送ローラ82bの間を通り、最終的に回収ローラ80bに回収される。印刷する際には、搬送ローラ82bを回転させることで印刷用紙Pは、一定速度で搬送され、液体吐出ヘッド2によって印刷される。回収ローラ80bは、搬送ローラ82bから送り出された印刷用紙Pを巻き取る。搬送速度は、例えば、75m/分とされる。各ローラは、制御部88によって制御されてもよいし、人によって手動で操作されてもよい。
記録媒体は、印刷用紙P以外に、ロール状の布などでもよい。また、プリンタ1は、印刷用紙Pを直接搬送する代わりに、搬送ベルトを直接搬送して、記録媒体を搬送ベルトに置いて搬送してもよい。そのようにすれば、枚葉紙や裁断された布、木材、タイルなどを記録媒体にできる。さらに、液体吐出ヘッド2から導電性の粒子を含む液体を吐出するようにして、電子機器の配線パターンなどを印刷してもよい。またさらに、液体吐出ヘッド2から反応容器などに向けて所定量の液体の化学薬剤や化学薬剤を含んだ液体を吐出させて、反応させるなどして、化学薬品を作製してもよい。
また、プリンタ1に、位置センサ、速度センサ、温度センサなどを取り付け、制御部88が、各センサからの情報から分かるプリンタ1各部の状態に応じて、プリンタ1の各部を制御してもよい。例えば、液体吐出ヘッド2の温度や液体タンクの液体の温度、液体タンクの液体が液体吐出ヘッド2に加えている圧力などが、吐出される液体の吐出特性(吐出量や吐出速度など)に影響を与えている場合などに、それらの情報に応じて、液体吐出ヘッド2において液体を吐出させる駆動信号を変えるようにしてもよい。
次に、本発明の一実施形態の液体吐出ヘッド2について説明する。図2は、図1に示された液体吐出ヘッド2の要部であるヘッド本体2aを示す平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であり、ヘッド本体2aの一部である。図3では、
説明のため、一部の流路を省略して描いている。図4は、図3と同じ位置の拡大平面図であり、図3とは別の一部の流路を省略して描いている。なお、図3および図4において、図面を分かり易くするために、圧電アクチュエータ基板21の下方にあって破線で描くべき加圧室10、しぼり6および吐出孔8などを実線で描いている。図5は、図3のV−V線に沿った縦断面図である。
液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2a以外に、ヘッド本体2aに液体を供給するリザーバや、金属製の筐体を含んでいてもよい。また、ヘッド本体2aは、支持体である流路部材4と、圧電素子である変位素子30有する圧電アクチュエータ基板21と、を備えている。
ヘッド本体2aを構成する流路部材4は、共通流路であるマニホールド5と、マニホールド5と繋がっている複数の加圧室10と、複数の加圧室10とそれぞれ繋がっている複数の吐出孔8と、を備えている。加圧室10は流路部材4の上面に開口しており、流路部材4の上面が加圧室面4−2となっている。また、流路部材4の上面は、マニホールド5と繋がっている開口5aを有し、この開口5aより液体が供給されるようになっている。
また、流路部材4の上面には、変位素子30を有する圧電アクチュエータ基板21が接合されており、各変位素子30が加圧室10上に位置するように配置されている。また、圧電アクチュエータ基板21には、各変位素子30に信号を供給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)などの信号伝達部60が接続されている。図2には、2つの信号伝達部60が圧電アクチュエータ基板21に接続されている状態が分かるように、信号伝達部60の圧電アクチュエータ基板21に接続されている付近の外形を点線で示した。圧電アクチュエータ基板21に電気的に接続されている、信号伝達部60に形成されている電極は、信号伝達部60の端部に、矩形状に配置されている。2つの信号伝達部60は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部にそれぞれの端がくるように接続されている。2つの信号伝達部60は、中央部から圧電アクチュエータ基板21の長辺に向かって伸びている。
ヘッド本体2aは、平板状の流路部材4と、流路部材4上に接合された変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21を1つ有している。圧電アクチュエータ基板21の平面形状は長方形状であり、その長方形の長辺が流路部材4の長手方向に沿うように流路部材4の上面に配置されている。
流路部材4の内部には2つのマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向の一端部側から、他端部側に延びる細長い形状を有しており、その両端部において、流路部材4の上面に開口しているマニホールド5の開口5aが形成されている。
また、マニホールド5は、少なくとも加圧室10に繋がっている領域である長手方向における中央部分において、短手方向に間隔を開けて設けられた隔壁15で仕切られている。隔壁15は、加圧室10に繋がっている領域である長手方向の中央部分においては、マニホールド5と同じ高さを有し、マニホールド5を複数の副マニホールド5bに完全に仕切っている。このようにすることで、平面視したときに、隔壁15と重なるように、吐出孔8および吐出孔8から加圧室10に繋がっている流路を設けることができる。
流路部材4は、複数の加圧室10が2次元的に広がって形成されている。加圧室10は、角部にアールが施されたほぼ菱形あるいは楕円形状の平面形状を有する中空の領域である。
加圧室10は1つの副マニホールド5bと個別供給流路14を介して繋がっている。1つの副マニホールド5bに沿うようにして、この副マニホールド5bに繋がっている加圧室10の行である加圧室行11が、副マニホールド5bの両側に1行ずつ、合計2行設けられている。したがって、1つのマニホールド5に対して、16行の加圧室行11が設けられており、ヘッド本体2a全体では32行の加圧室行11が設けられている。各加圧室行11における加圧室10の長手方向の間隔は同じであり、例えば、37.5dpi(dot per inch)の間隔となっている。
各加圧室行11の端にはダミー加圧室16の列が1列設けられている。このダミー加圧室列のダミー加圧室16は、マニホールド5とは繋がっているが、吐出孔8とは繋がっていない。また、32行の加圧室行11の外側には、ダミー加圧室16が直線状に並んだダミー加圧室行が1行設けられている。このダミー加圧室行のダミー加圧室16は、マニホールド5および吐出孔8のいずれとも繋がっていない。これらのダミー加圧室16により、端から1つ内側の加圧室10の周囲の構造(剛性)が他の加圧室10の構造(剛性)と近くなることで、液体吐出特性の差を少なくできる。なお、周囲の構造の差の影響は、距離の近い、長さ方向に隣接する加圧室10の影響が大きいため、長さ方向には、両端にダミー加圧室を設けてある。幅方向については、影響が比較的小さいため、ヘッド本体2aの端に近い方のみに設けている。これにより、ヘッド本体2aの幅を小さくできる。
1つのマニホールド5に繋がっている加圧室10は、矩形状の圧電アクチュエータ基板21の各外辺に沿った行および列を成す格子状に配置されている。これにより、圧電アクチュエータ基板21の外辺から、加圧室10の上に形成されている個別電極25が等距離に配置されることになるので、個別電極25を形成する際に、圧電アクチュエータ基板21に変形が生じ難くできる。圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを接合する際に、この変形が大きいと外辺に近い変位素子30に応力が加わり、変位特性にばらつきが生じるおそれがあるが、変形を少なくすることで、そのばらつきを低減できる。また、最も外辺に近い加圧室行11の外側にダミー加圧室16のダミー加圧室行が設けられているために、変形の影響をより受け難くできる。加圧室行11に属する加圧室10は等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25も等間隔で配置されている。加圧室行11は短手方向に等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25の行も短手方向に等間隔で配置されている。これにより、特にクロストークの影響が大きくなる部位をなくすことができる。
本実施形態では、加圧室10は格子状に配置したが、隣り合う加圧室行11の加圧室10が互いの間に位置するように千鳥状に配置してもよい。このようにすると、隣接する加圧室行11に属する加圧室10の間の距離がより長くなるので、よりクロストークを抑制できる。
加圧室行11をどのように並べるかによらず、流路部材4を平面視したとき、1つの加圧室行11に属する加圧室10が、隣接する加圧室行11に属する加圧室10と、液体吐出ヘッド2の長手方向において、重ならないように配置することにより、クロストークを抑制できる。一方、加圧室行11の間の距離を離すと、液体吐出ヘッド2の幅が大きくなるので、プリンタ1に対する液体吐出ヘッド2の設置角度の精度や、複数の液体吐出ヘッド2を使用する際の、液体吐出ヘッド2の相対位置の精度が印刷結果に与える影響が大きくなる。そこで、隔壁15の幅を副マニホールド5bよりも小さくすることで、それらの精度が印刷結果に与える影響を少なくできる。
1つの副マニホールド5bに繋がっている加圧室10は、2列の加圧室行11をなしており、1つの加圧室行11に属する加圧室10から繋がっている吐出孔8は、1つの吐出孔行9をなしている。2行の加圧室行11に属する加圧室10に繋がっている吐出孔8は
それぞれ、副マニホールド5bの異なる隔壁15側に開口している。図4では隔壁15には、2行の吐出孔行9が設けられているが、それぞれの吐出孔行9に属する吐出孔8は、吐出孔8に近い側の副マニホールド5bに加圧室10を介して繋がっている。隣接する副マニホールド5bに加圧室行11を介してそれぞれ繋がっている吐出孔8が、互いに液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路間のクロストークが抑制できるので、さらにクロストークを少なくすることができる。加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路全体が、液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、さらにクロストークを少なくすることができる。
1つのマニホールド5に繋がっている複数の加圧室10により加圧室群(変位素子群31と同じ範囲である)が構成されており、1つの流路部材4にはマニホールド5が2つあるため、加圧室群は2つある。各加圧室群内における吐出に関わる加圧室10の配置は同じで、短手方向に平行移動させた位置に配置されている。これらの加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータ基板21に対向する領域に、加圧室群間などの少し間隔が広くなった部分があるものの、ほぼ全面にわたって配列されている。つまり、これらの加圧室10によって形成された加圧室群は圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の形状の領域を占有している。また、各加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータ基板21が接合されることで閉塞されている。
加圧室10の、個別供給流路14が繋がっている角部と対向する角部からは、流路部材4の下面の吐出孔面4−1に開口している吐出孔8に繋がる流路が伸びている。この流路は、平面視において、加圧室10から離れる方向に伸びている。より具体的には、加圧室10の長い対角線に沿う方向に離れつつ、その方向に対して左右にずれながら伸びている。これにより、加圧室10は各加圧室行11内での間隔が37.5dpiになっている格子状の配置にしつつ、吐出孔8は、全体で1200dpiの間隔で配置することができる。
これは別の言い方をすると、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出孔8を投影すると、図4に示した仮想直線のRの範囲に、各マニホールド5に繋がっている16個の吐出孔8、全部で32個の吐出孔8が、1200dpiの等間隔となっているということである。これにより、すべてのマニホールド5に同じ色のインクを供給することで、全体として長手方向に1200dpiの解像度で画像が形成可能となる。また、1つのマニホールド5に繋がっている1個の吐出孔8は、仮想直線のRの範囲で600dpiの等間隔になっている。これにより、各マニホールド5に異なる色のインクを供給することで、全体として長手方向に600dpiの解像度で2色の画像が形成可能となる。この場合、2つの液体吐出ヘッド2を用いれば、600dpiの解像度で4色の画像が形成可能となり、600dpiで印刷可能な液体吐出ヘッドを用いるよりも、印刷精度が高くなり、印刷のセッティングも簡単にできる。なお、ヘッド本体2aの短手方向に並んでいる1列の加圧室列に属する加圧室10から繋がっている吐出孔8で、仮想直線のRの範囲がカバーされている。
圧電アクチュエータ基板21の上面における各加圧室10に対向する位置には個別電極25がそれぞれ形成されている。個別電極25は、加圧室10より一回り小さく、加圧室10とほぼ相似な形状を有している個別電極本体25aと、個別電極本体25aから引き出されている引出電極25bとを含んでおり、個別電極25は、加圧室10と同じように、個別電極行および個別電極群を構成している。また、圧電アクチュエータ基板21の上面には、共通電極24とビアホール(図示せず)を介して電気的に接続されている共通電極用表面電極28が形成されている。共通電極用表面電極28は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部に、長手方向に沿うように2行形成され、また、長手方向の端
近くで短手方向に沿って1列形成されている。図示した共通電極用表面電極28は直線上に断続的に形成されたものであるが、直線上に連続的に形成してもよい。共通電極用表面電極28と共通電極24とは、圧電セラミック層21bに配置された、ビアホール(図示せず)内の導体を通じて、電気的に接続される。
圧電アクチュエータ基板21には、2枚の信号伝達部60が、圧電アクチュエータ基板21の2つの長辺側から、それぞれ中央に向かうように配置され、接合される。その際、圧電アクチュエータ基板21の引出電極25bおよび共通電極用表面電極28の上に、それぞれ、接続電極26および共通電極用接続電極を形成して接続することで、接続が容易になる。また、その際、共通電極用表面電極28および共通電極用接続電極の面積を接続電極26の面積よりも大きくすれば、信号伝達部60の端部(先端および圧電アクチュエータ基板21の長手方向の端)における接続が、共通電極用表面電極28上の接続により強くできるので、信号伝達部60が端からはがれ難くできる。
また、吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置されたマニホールド5と対向する領域を避けた位置に配置されている。さらに、吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータ基板21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出孔8は、1つの群として圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータ基板21の変位素子30を変位させることにより吐出孔8から液滴が吐出できる。
ヘッド本体2aに含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜4j、カバープレート4kおよびノズルプレート4lである。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートの厚さは10〜300μm程度であることにより、形成する孔の形成精度を高くできる。流路部材4の厚さは、500μm〜2mm程度である。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路12およびマニホールド5を構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体2aは、加圧室10は流路部材4の上面に、マニホールド5は内部の下面側に、吐出孔8は下面にと、個別流路12を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、加圧室10を介してマニホールド5と吐出孔8とが繋がる構成を有している。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート4aに形成された加圧室10である。第2に、加圧室10の一端からマニホールド5へと繋がる個別供給流路14を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の入り口)からサプライプレート4c(詳細にはマニホールド5の出口)までの各プレートに形成されている。なお、この個別供給流路14には、アパーチャプレート4cに形成されている、流路の断面積が小さくなっている部位であるしぼり6が含まれている。
第3に、加圧室10の個別供給路14が繋がっている端と反対の他端から吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔である。この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称されることがある。ディセンダは、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の出口)からノズルプレート4l(詳細には吐出孔8)までの各プレートに形成されている。
第4に、副マニホールド5aを構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート4e〜4jに形成されている。マニホールドプレート4e〜4jには、副マニホールド5bを構成するように隔壁15となる仕切り部が残るように孔が形成されている。各
マニホールドプレート4e〜4jにおける仕切り部は、ハーフエッチングした支持部(図では省略してある)で各マニホールドプレート4e〜4jと繋がった状態にされる。
第1〜4の連通孔が相互に繋がり、マニホールド5からの液体の流入口(マニホールド5の出口)から吐出孔8に至る個別流路12を構成している。マニホールド5に供給された液体は、以下の経路で吐出孔8から吐出される。まず、マニホールド5から上方向に向かって、個別供給流路14に入り、しぼり6の一端部に至る。次に、しぼり6の延在方向に沿って水平に進み、しぼり6の他端部に至る。そこから上方に向かって、加圧室10の一端部に至る。さらに、加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、加圧室10の他端部に至る。加圧室10からディセンダに入った液体は、水平方向にも移動しつつ、主に下方に向かい、下面に開口した吐出孔8に至って、外部に吐出される。
圧電アクチュエータ基板21は、圧電体である2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータ基板21の圧電セラミック層21aの下面から圧電セラミック層21bの上面までの厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の加圧室10を跨ぐように延在している。これらの圧電セラミック層21a、21bは、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)を主成分とするセラミックス材料からなる。なお、圧電セラミック層21aは、振動板として機能しており、必ずしも圧電体である必要はなく、代わりに、圧電体でない他のセラミック層や金属板を用いてもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極24およびAu系などの金属材料からなる個別電極25を有している。個別電極25は上述のように圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10と対向する位置に配置されている個別電極本体25aと、そこから引き出された引出電極25bとを含んでいる。引出電極25bの一端の、加圧室10と対向する領域外に引き出された部分には、接続電極26が形成されている。接続電極26は例えばガラスフリットを含む銀−パラジウムからなり、厚さが15μm程度で凸状に形成されている。また、接続電極26は、信号伝達部60に設けられた電極と電気的に接合されている。詳細は後述するが、個別電極25には、制御部88から信号伝達部60を通じて駆動信号が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
共通電極24は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極24は、圧電アクチュエータ基板21に対向する領域内のすべての加圧室10を覆うように延在している。共通電極24の厚さは2μm程度である。共通電極24は、圧電セラミック層21b上に個別電極25からなる電極群を避ける位置に形成されている共通電極用表面電極28に、圧電セラミック層21bを貫通して形成されたビアホールを介して繋がっていて、接地され、グランド電位に保持されている。共通電極用表面電極28は、多数の個別電極25と同様に、制御部88と直接あるいは間接的に接続されている。
圧電セラミック層21bの個別電極25と共通電極24とに挟まれている部分は、厚さ方向に分極されており、個別電極25に電圧を印加すると変位する、ユニモルフ構造の変位素子30となっている。より具体的には、個別電極25を共通電極24と異なる電位にして圧電セラミック層21aに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として機能する。この構成において、電界と分極とが同方向となるように、制御部88により個別電極25を共通電極24に対して正または負の所定電位にすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けな
いため、自発的には縮むことがなく活性部の面方向の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で面方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
続いて、液体の吐出動作について、説明する。制御部88からの制御でドライバICなどを介して、個別電極25に供給される駆動信号により、変位素子30が駆動(変位)させられる。本実施形態では、様々な駆動信号で液体を吐出させることができるが、ここでは、いわゆる引き打ち駆動方法について説明する。
あらかじめ個別電極25を共通電極24より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極25を共通電極24と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極25が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが元の(平らな)形状に戻り(始め)、加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。これにより、加圧室10内の液体に負圧が与えられる。そうすると、加圧室10内の液体が固有振動周期で振動し始める。具体的には、最初、加圧室10の体積が増加し始め、負圧は徐々に小さくなっていく。次いで加圧室10の体積は最大になり、圧力はほぼゼロとなる。次いで加圧室10の体積は減少し始め、圧力は高くなっていく。その後、圧力がほぼ最大になるタイミングで、個別電極25を高電位にする。そうすると最初に加えた振動と、次に加えた振動とが重なり、より大きい圧力が液体に加わる。この圧力がディセンダ内を伝搬し、吐出孔8から液体を吐出させる。
つまり、高電位を基準として、一定期間低電位とするパルスの駆動信号を個別電極25に供給することで、液滴を吐出できる。このパルス幅は、圧力室10の液体の固有振動周期の半分の時間であるAL(Acoustic Length)とすると、原理的には、液体の吐出速度
および吐出量を最大にできる。圧力室10の液体の固有振動周期は、液体の物性、圧力室10の形状の影響が大きいが、それ以外に、圧電アクチュエータ基板21の物性や、加圧室10に繋がっている流路の特性からの影響も受ける。
なお、パルス幅は、吐出される液滴を1つにまとめるようにするなど、他に考慮する要因もあるため、実際は、0.5AL〜1.5AL程度の値にされる。また、パルス幅は、ALから外れた値にすることで、吐出量を少なくすることができるため、吐出量を少なくするためにALから外れた値にされる。
圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とは、熱硬化性の接着剤で接合される。その理由の1つは、様々なインクなどの液体を吐出する際には液体に対する耐性が必要となり、熱硬化性の接着剤の方が、常温硬化の接着剤よりも耐性が高いことにある。
また、変位素子30に対して、非常に多くの駆動を繰り返すと、変位量が低下することがある。これには様々な要因があるが、その1つは、変位素子30において、直接電界が印加されず変位しない部分、すなわち個別電極25と共通電極24とが対向している領域の外部に存在する圧電セラミック層21bの非活性部が、直接電界が印加され変位する(圧電駆動される)部分(活性部)からの応力を受け、徐々に変形してしまうことにある。PZT系の圧電材料においては、この変形を低減させるために圧電セラミック層21bの平面方向に圧縮応力を加える手法が知られている。流路部材4として、圧電アクチュエータ基板21よりも熱膨張係数の大きな材料を用いて、加熱接合すれば、降温過程で圧電アクチュエータ基板21に圧縮応力が加わった状態にできる。
流路部材4としては、耐食性が高いことからステンレス鋼を用いられる場合が多い。例
えば、Fe−Cr系であるSUS410(マルテンサイト系:熱膨張係数11.0ppm/℃)やSUS430(フェライト系:熱膨張係数10.4ppm/℃)、Fe−Cr−Ni系であるSUS304(オーステナイト系:熱膨張係数17.3ppm/℃)やSUS329(複合オーステナイト系:12.8ppm/℃)が用いられる。いずれも圧電材料に比べて高い熱膨張係数を有する場合が多いので、熱硬化後に圧電アクチュエータ基板21には圧縮応力が加わることになる。
圧電アクチュエータ基板21に用いるニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)系の圧電材料は、3〜5ppm/℃程度の熱膨張係数を有している。したがって、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料を用いた圧電アクチュエータ基板21を、上述のような流路部材4と加熱接合すると、圧電アクチュエータ基板21に圧縮応力が加わった状態になり、PZT系の圧電材料の場合と同様に、駆動耐久性の向上が期待できる。なお、駆動耐久性を高めるためには、圧電アクチュエータ基板に30MPa以上の圧縮応力が加わった状態にするのが好ましい。しかし、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料は、組成割合や添加物等により若干の差はあるものの、正方晶と斜方晶との間の相転移温度(以下、単に相転移点という場合がある)が、比較的室温に近い領域に存在するため、圧電特性の経時的な変化が大きくなる。
KNN系の圧電材料の正方晶と斜方晶との間の相転移温度を60℃以上とした場合、変位素子30を駆動させる温度領域(使用温度領域、通常、0℃〜60℃の範囲)において安定な結晶相が斜方晶となる。この場合、相転移点を60℃以上にすることで、使用温度領域より十分高い温度で正方晶と斜方晶との相転移が起こる。したがって、圧縮応力が加わった状態で使用しても経時的な特性変動を抑制できる。
このようなKNN系の圧電材料として用いることのできるニオブ酸カリウムナトリウム組成物とは、純粋なニオブ酸カリウムナトリウムである組成式(K1−aNa)NbOで表されるもの、および、その各構成元素を同じ価数を取りうる他の元素などに20原子%程度まで置換したものである。圧電セラミック層21a、21bが、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物を主成分とするとは、純粋なニオブ酸カリウムナトリウム、もしくは、次に示すニオブ酸カリウムナトリウム組成物が80質量%、さらに90質量%、特に95質量%以上であることをいう。
ニオブ酸カリウムナトリウム組成物は、K、Na、Nb以外に、少なくとも、LiとTaとを含むものである。さらに、Mg、CuおよびZnからなる元素群のうち少なくともいずれか1種と、Bi、Ca、BaおよびSrからなる元素群のうち少なくともいずれか1種とを含むのが好ましい。さらに、Sbを含んでもよい。
本実施形態では、圧電セラミック層21a、21bが、このようなニオブ酸カリウムナトリウム組成物を主成分とし、さらにAgを含有することが好ましい。Agを含有することで、圧電体である圧電セラミック層21a、21bの正方晶と斜方晶との相転移温度を60℃以上とすることができる。圧電体に含まれるAgの含有量は金属換算で0.3〜0.8質量%とすることが好ましい。
より具体的なニオブ酸カリウムナトリウム組成物の組成は、組成式(1−x){(K1−aNa1−bLi(Nb1−d−eTaSb)O2.5+c/2+xB1α(A11−βA2β)Oで表したとき、x、a、b、c、d、e、α、およびβが、
0.0024≦x≦0.010、
0.66≦a+3×b≦0.74、
0.02≦b≦0.10、
0.980≦c≦1.005、
0.04≦d≦0.10、
0≦e≦0.12、
2/3≦α≦1、
1/3≦β≦2/3、
の各関係式を満たすものである。ただし、組成式中、A1は、Mg、CuおよびZnからなる元素群のうち少なくともいずれか1種であり、A2は、Nb、Ta、Sb、Ti、Zr、Hf、Ge、SnおよびCeからなる元素群のうち少なくともいずれか1種であり、B1は、Bi、Ca、BaおよびSrからなる元素群のうち少なくともいずれか1種である。このような組成とすることで、圧電特性を高くすることができる。A1は、焼結性が向上し圧電特性も特に高くなることから、Znを用いることが特に好ましい。A2は、圧電特性が特に高くなり、絶縁性も高くなることから、Snを用いることが特に好ましい。
また、aおよびbを、0.66≦a+3×b≦0.74を満たす範囲とすることにより、Kの一部がNaで置換され、圧電定数を高めることができる。bを0.02以上とすることにより、LiがAサイトに導入され、圧電磁器(圧電体)の焼結性が向上し、さらにbを0.02≦b≦0.10の範囲とすることにより、圧電特性を高めることができる。
cは、0.980≦c≦1.005の範囲とする。これは、ペロブスカイト構造のAサイト原子がBサイト原子に対して1.005を超えて過剰に含まれると、絶縁性および圧電特性が低下し、0.980より小さくなると圧電特性が急激に低下するおそれがあるからである。
dを0.04≦d≦0.10の範囲とすると、Nbの一部がTaで置換され、圧電特性を高めることができる。なお、dが0.10を超えると圧電特性が低下するおそれがある。
eを0≦e≦0.12の範囲としたのは、必要に応じてNbの一部をSbで置換することにより焼結性が向上するためである。なお、eが0.12を超えると焼結性が低下するおそれがある。
上記組成式中のB1α(A11−βA2β)Oは、単独で複合ペロブスカイト構造を有している。Biは6s2孤立電子対を持つため、Biが存在することで、結晶構造に大きな歪が生じる。Ca、Ba、Srも同様な効果を有する。これらの複合酸化物を、{(K1−aNa1−bLi(Nb1−d−eTaSb)O2.5+c/2組成に所定量導入することにより、ニオブ酸カリウムナトリウムの結晶構造に歪みが導入されて分極が大きくなり、圧電特性が向上する。また、同時に、圧電特性の温度依存性を小さくすることが可能となる。B1をBaとすることで、特に圧電特性を高めることができ好ましい。なお、Biを含有する化合物は比較的低温で液相を生成するため、Bi複合酸化物を導入することにより、圧電磁器の焼成温度を低温化させることができるという効果も得られる。
ここで、αは、2/3≦α≦1の範囲である。αをこのような範囲とすることにより、ニオブ酸カリウムナトリウムに複合ペロブスカイト組成の酸化物を過不足なく取り込むことができる。なお、αが2/3よりも小さくなると、圧電特性が低下するおそれがあり、αが1よりも大きくなると、余剰なB1が粒界部に存在することになり、圧電特性が低下したり、圧電磁器の絶縁性が劣化するおそれがある。
ニオブ酸カリウムナトリウムのペロブスカイト構造では、Nbの相対的な量が少し多い程度であれば、多い分のNbはAサイトに配置されると考えられる。しかし、さらにNb
が増えると、結晶格子間に配置されることになると考えられる。この結晶格子間に入ったNbは、電荷を運ぶキャリアとして機能し、絶縁性を劣化させるおそれがあるので、Nbが結晶格子間に配置されることを抑制することが好ましい。Nbが結晶格子間に配置されることを抑制するには、Biよりイオン半径の大きいCa、Ba、Sr等のアルカリ土類金属をペロブスカイト構造の一部に置換すればよい。Bi、Ca、Ba、Srのイオンは、電荷を運ぶキャリアとしては機能しないので絶縁性を低下させ難い。
B1としてのBiとアルカリ土類元素とを比較すると、Biは、焼成温度が低くなる点で好ましい。アルカリ土類元素は、Biの場合よりも圧電定数が高くなる点で好ましい。
A1はMg、CuおよびZnからなる元素群のうち少なくともいずれか1種であり、A2は、Nb、Ta、Sb、Ti、Zr、Hf、Ge、SnおよびCeからなる元素群のうち少なくともいずれか1種である。これらは、酸素との6配位状態において、Nbと同程度のイオン半径を有している。
βは1/3≦β≦2/3の範囲である。βをこのような範囲とすることにより、A1とA2の比率を化学量論比の範囲内とすることができる。なお、A1とA2の比率が化学量論比から著しくずれると、酸素空孔が形成され、圧電特性が低下するおそれがある。
なお、A2が5価のイオンとなる元素、すなわちNb、TaおよびSbのうち少なくともいずれか1種の元素である場合は、α+βを4/3とすることにより、A1とA2を化学量論比の範囲内とすることができ、好ましい。また、A2が4価のイオンとなる元素、すなわちTi、Zr、Hf、Ge、SnおよびCeのうち少なくともいずれか1種である場合は、βを1/2とすることにより、A1とA2を化学量論比の範囲内とすることができ、好ましい。なお、各係数の値によっては、B1α(A11−βA2β)Oの価数の合計が0でなくなる場合があるが、実際の圧電体の組成としては、「O」部分の3の値が3からずれることで、価数の合計は0に保たれる。
また、圧電体である圧電セラミック層21a、21bは、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物以外に、焼結助剤などの添加成分を含んでいてもよい。例えば、焼結助剤として、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物100質量部に対して、MnをMnO換算で0.1〜0.5質量部、あるいはCrをCr換算で0.2〜1.0質量部含んでいてもよい。なお、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物とは、純粋なニオブ酸カリウムナトリウムや、その一部元素を置換したもの、さらに上述のペロブスカイト成分を含むものをいう。
圧電体に含まれる上述のような元素、すなわちニオブ酸カリウムナトリウム組成物や添加物を構成する元素の有無、および組成は、圧電体の元素分析、例えば高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)、蛍光X線分析(XRF)、波長分散型X線分光分析(WDS)、エネルギー分散型X線分光分析(EDS)、二次イオン質量分析(SIMS)、オージェ電子分光分析(AES)等により確認できる。
以上のような液体吐出ヘッド2は、例えば、以下のようにして作製する。ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、KNN系の圧電セラミック原料粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。一部のグリーンシートには、その表面に共通電極24となるAg−Pdペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの一部に共通電極24と共通電極用表面電極28とを繋ぐビアホールを形成する。
次に、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着を行なう。加圧密着後の
積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成し、焼成体を得る。その後、焼成体表面に有機金ペーストを用いて個別電極25を印刷して、熱処理する。さらに、Ag−Pdペーストを用いて接続電極26および共通電極用表面電極28を印刷し、熱処理する。Ag−Pdペーストは、印刷した際に、グリーンシートに開けたビアホールに入り込み、共通電極24に接続するので、熱処理後、共通電極用表面電極28と共通電極24とは電気的に接続される。
次に、流路部材4を、圧延法等により得られたプレート4a〜4lを、接着層を介して積層して作製するプレート4a〜4lに、マニホールド5、個別供給流路14、加圧室10およびディセンダなどとなる孔を、エッチングにより所定の形状に加工する。これらプレート4a〜4lは、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とは、例えば熱硬化性の接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ基板21や流路部材4への影響をおよぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを加熱接合することができる。
その後、個別電極25と共通電極24との間に電圧を加え、これらの間に挟まれている部位の圧電セラミック層21bを分極することで、液体吐出ヘッド2を得ることができる。
以上、液体吐出ヘッド2を用いて説明したが、他の圧電素子においても同様である。すなわち、圧電素子の圧電体が、平面方向に広がっているとともに、該平面方向に圧縮応力が加わっている場合、圧電体がニオブ酸カリウムナトリウムを主成分とし、Agを含むものであり、正方晶と斜方晶との間の相転移点が60℃以上であれば、圧電特性の変動を小さくできる。このような圧電素子により、液体吐出ヘッド以外に用いられるアクチュエータ、例えばスピーカやブザー、センサ、電気的な回路を構成するフィルタなどを構成することができる。
スピーカやブザーは、例えば、音を発する面となる振動板に金属などの高熱膨張の部材を用いて、圧電素子と振動板とを加熱接合して作成することで、圧電体に圧縮応力が加わった圧電部材とすることができる。センサやフィルタは、例えば、圧電体を機械的に保持する支持体に金属などの高熱膨張の部材を用いて、圧電素子と支持体とを加熱接合して作成することで、圧電体に圧縮応力が加わった圧電部材とすることができる。
評価用の圧電アクチュエータ基板21を作製し、評価を行なった。圧電セラミック層21a、21bに用いる圧電材料は、組成式(1−x){(K1−aNa1−bLi(Nb1−d−eTaSb)O2.5+c/2+xB1α(A11−βA2β)Oの各パラメーターが表1の値となるように、KCO、NaCO、LiCO、Nb、Ta、Sb、Bi、MgCO、CaCO、SrCO、BaCO、CuO、TiO、ZrO、HfO、GeO、SnO2、CeOの各粉末を調合した。さらに、前記組成式100質量部に対して、0.8質量部以下の酸化銀(AgO)の粉末と、焼結助剤として0.5質量部以下のMnOの粉末ま
たは1.0質量部以下のCrの粉末を適宜加えたものを原料とした。
調合した原料は、水もしくはイソプロパノールとジルコニアボールとともにポットに入れて混合した。混合した原料は、一旦乾燥した後、900℃で仮焼した。仮焼した原料は、水もしくはイソプロパノールとジルコニアボールとともにポットに入れて解砕した。この粉末を用いてスラリーを作成し、このスラリーから、成形方法としてロールコータ法を採用して、圧電セラミック層となる厚さ25μmのグリーンシートを作製した。
次いで、Ag−Pd合金を含む導体ペーストを用いたスクリーン印刷法により、グリーンシートの表面に、共通電極34となる電極パターンを形成した。次いで、このグリーンシートに、導体ペーストの印刷をしていないグリーンシートを積層した後、大気中1050℃の温度で焼成し、厚さ20μmの圧電セラミック層を有する基板を得た。焼成後、Ag−Pdペーストで個別電極25を印刷し、大気中700℃で熱処理することで圧電アクチュエータ基板21を作製した。
作製した圧電アクチュエータ基板21は、図2〜5で示したものである。圧電セラミック層(圧電体)中のAg量は、以下のようにして求めた。まず圧電アクチュエータ基板21の断面を鏡面加工した。得られた鏡面において、波長分散型X線分光分析(WDS)を行い、圧電セラミック層のAg含有量を定量した。なお、WDSによるAg含有量の測定は、各試料につき直径10μmの領域で5箇所以上行い、その平均値を測定値として採用した。測定結果を表1〜3に示す。
各試料の圧電定数および駆動試験は、圧電アクチュエータ基板21を支持体と加熱接合した後に評価した。支持体としてはSUS430を用い、加熱接合は、支持体と圧電アクチュエータ基板21との間にエポキシ系樹脂を塗布して120℃で行なった。圧電セラミック層の分極は、高温分極法により行った。表1〜3には、支持体と接合していない状態の圧電アクチュエータ基板21の圧電定数d31の値と、正方晶と斜方晶との間の相転移点の温度を示した。圧電定数は共振法で測定し、相転移温度は共振周波数の温度特性において共振周波数が極小となる温度とした。なお、ここで観察した斜方晶および正方晶は、ニオブ酸カリウムナトリウム組成物の結晶構造であり、X線回折では、純粋なニオブ酸カリウムナトリウムから少しシフトした状態の回折パターンが観測される。
支持体と接合した圧電アクチュエータ基板21に対して、室温(5〜35℃)において共通電極24に±1.83kV/cm、周波数2kHzの駆動電圧波形を有する電圧を印加し、変位素子を100億サイクルにわたって駆動させる駆動試験を行なった。初期の変位素子の変位量に対する、駆動試験後の変位素子の変位量の低下率{(初期の変位量−駆動試験後の変位量)/初期の変位量}を算出し、駆動試験による変位低下率(%)として表1〜3に示した。
Figure 0006483525
Figure 0006483525
Figure 0006483525
表1〜3よれば、相転移温度が60℃より低い場合(試料No.1、11、17、31、47、50、53、68〜70、72、104)には、駆動試験による変位低下率が10%より大きくなっており、繰り返し駆動させた際に生じる変位量の低下が大きいことが分かる。これに対して、圧電セラミック層にAgを含有し、相転移温度が60℃以上の試料では、駆動試験による変位低下率が10%以下と小さくなっていることが分かる。
また。上述の組成式において、0.0024≦x≦0.010、0.66≦a+3×b≦0.74、0.02≦b≦0.10、0.980≦c≦1.005、0.04≦d≦0.10、0≦e≦0.12、2/3≦α≦1、1/3≦β≦2/3の範囲内である試料は、圧電定数d31が95pm/V以上と高くなった。
1・・・カラーインクジェットプリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
2a・・・ヘッド本体
4・・・流路部材(支持体)
4a〜4l・・・(流路部材の)プレート
4−1・・・吐出孔面
4−2・・・加圧室面
5・・・マニホールド
5a・・・(マニホールドの)開口
5b・・・副マニホールド
6・・・しぼり
8・・・吐出孔
9・・・吐出孔行
10・・・加圧室
11・・・加圧室行
12・・・個別流路
14・・・個別供給流路
15・・・隔壁
16・・・ダミー加圧室
21・・・圧電アクチュエータ基板
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
24・・・共通電極
25・・・個別電極
25a・・・個別電極本体
25b・・・引出電極
26・・・接続電極
28・・・共通電極用表面電極
30・・・変位素子(圧電素子)
60・・・信号伝達部
70・・・ヘッド搭載フレーム
72・・・ヘッド群
80a・・・給紙ローラ
80b・・・回収ローラ
82a・・・ガイドローラ
82b・・・搬送ローラ
88・・・制御部
P・・・印刷用紙

Claims (6)

  1. ニオブ酸カリウムナトリウム組成物を主成分とする圧電体を備える圧電素子であって、前記圧電体は、平面方向に広がっているとともに、該平面方向に圧縮応力が加わっており、かつ正方晶と斜方晶との間の相転移温度が60℃以上であり、
    前記圧電体に含まれるAgの含有量が、金属換算で0.3〜0.8質量%であることを特徴とする圧電素子。
  2. ニオブ酸カリウムナトリウム組成物を主成分とする圧電体を備える圧電素子であって、前記圧電体は、平面方向に広がっているとともに、該平面方向に圧縮応力が加わっており、かつ正方晶と斜方晶との間の相転移温度が60℃以上であり、
    前記ニオブ酸カリウムナトリウム組成物を、組成式(1−x){(K1−aNa1−bLi(Nb1−d−eTaSb)O2.5+c/2+xB1α(A11−βA2β)Oで表したとき、x、a、b、c、d、e、α、およびβが以下の関係式を満たすことを特徴とする圧電素子。
    0.0024≦x≦0.010、
    0.66≦a+3×b≦0.74、
    0.02≦b≦0.10、
    0.980≦c≦1.005、
    0.04≦d≦0.10、
    0≦e≦0.12、
    2/3≦α≦1、
    1/3≦β≦2/3、
    ただし、A1は、Mg、CuおよびZnからなる元素群のうち少なくともいずれか1種であり、
    A2は、Nb、Ta、Sb、Ti、Zr、Hf、Ge、SnおよびCeからなる元素群のうち少なくともいずれか1種であり、
    B1は、Bi、Ca、BaおよびSrからなる元素群のうち少なくともいずれか1種である。
  3. 請求項1または2に記載の圧電素子と、前記圧電体に接合された支持体とを備える圧電部材であって、
    前記支持体は、前記圧電体より大きい熱膨張係数を有することを特徴とする圧電部材。
  4. 複数の吐出孔、および該複数の吐出孔とそれぞれ繋がる複数の加圧室を有する流路部材と、請求項1または2に記載の圧電素子を複数有する圧電アクチュエータ基板と、を備え、
    前記アクチュエータ基板が前記流路部材に接合され、複数の前記圧電素子が前記複数の加圧室内の液体をそれぞれ加圧する液体吐出ヘッドであって、
    前記圧電体は、前記複数の加圧室にわたって延在していることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 前記流路部材が、前記圧電アクチュエータ基板より大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項またはに記載の液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部と、を備えていることを特徴とする記録装置。
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