JP6141735B2 - 圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置に関するものである。
従来、液体吐出ヘッドとして、例えば、液体を記録媒体上に吐出することによって、各種の印刷を行なうインクジェットヘッドが知られている。液体吐出ヘッドは、例えば、マニホールド(共通流路)およびマニホールドから複数の加圧室をそれぞれ介して繋がる吐出孔を有した平板状の流路部材と、加圧室をそれぞれ覆うように設けられた複数の変位素子を有するアクチュエータ基板とを積層して構成される(例えば、特許文献1を参照。)。
この圧電アクチュエータ基板は、圧電セラミック層とセラミック振動板とを積層したものであり、変位素子は、圧電アクチュエータ基板の内部にある共通電極と、圧電アクチュエータ基板の表面にある複数の個別電極と、その間の圧電セラミック層とで構成されている。そして、共通電極は、圧電セラミック層に設けられている貫通孔中の導体を介して外部と導通するようになっている。
特開2003−305852号公報
特許文献1に記載されているような圧電アクチュエータ基板は、貫通孔直下のセラミック振動板にクラックが生じることがあった。貫通孔のある部分の圧電アクチュエータ基板の厚さが、貫通孔の分薄いこと、および貫通孔があるため、セラミック振動板と内部電極という収縮挙動に差があるものが非対称に配置された状態で焼成されて応力が加わること、が原因であると考えられる。
したがって、本発明の目的は、貫通孔部分にクラックの発生し難い圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置を提供することにある。
本発明の圧電アクチュエータ基板は、複数の圧電セラミック層が積層された圧電セラミック積層体と、前記圧電セラミック層間に設けられた内部電極と、前記圧電セラミック積層体の貫通孔内に設けられ、前記内部電極に接続された貫通電極とを備え、前記内部電極は、前記貫通電極の直下に非形成領域を有していることを特徴とする。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、前記圧電アクチュエータ基板と、該圧電アクチュエータ基板の前記セラミック振動板側の主面に積層されている、液体を吐出する吐出孔を有する流路部材とを含むことを特徴とする。
また、本発明の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、貫通孔の外周部分に非電極領域が存在するため、焼成収縮の応力が逃げるため、圧電アクチュエータ基板にクラックが生じ難くできる。
(a)は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを含む記録装置の側面図であり、(b)は平面図である。 図1の液体吐出ヘッドの要部であるヘッド本体の平面図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 本発明の一実施形態に係る圧電アクチュエータ基板の平面図である。 (a)は、図3のV−V線に沿った縦断面図であり、(b)は、図5のX−X線に沿った縦断面図であり、(c)は、(b)の部分の平面図である。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッド2を含む記録装置である(カラーインクジェット)プリンタ1の概略の側面図であり、図1(b)は、概略の平面図である。プリンタ1は、記録媒体である印刷用紙Pを搬送ローラ80aから搬送ローラ80bへと搬送することにより、印刷用紙Pを液体吐出ヘッド2に対して相対的に移動させる。制御部88は、画像や文字のデータに基づいて、液体吐出ヘッド2を制御して、記録媒体Pに向けて液体を吐出させ、印刷用紙Pに液滴を着弾させて、印刷用紙Pに印刷などの記録を行なう。
本実施形態では、液体吐出ヘッド2はプリンタ1に対して固定されており、プリンタ1はいわゆるラインプリンタとなっている。本発明の記録装置の他の実施形態としては、液体吐出ヘッド2を、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向、例えば、ほぼ直交する方向に往復させるなどして移動させる動作と、印刷用紙Pの搬送を交互に行なう、いわゆるシリアルプリンタが挙げられる。
プリンタ1には、印刷用紙Pとほぼ平行するように平板状の(ヘッド搭載)フレーム70が固定されている。フレーム70には図示しない20個の孔が設けられており、20個の液体吐出ヘッド2がそれぞれの孔の部分に搭載されていて、液体吐出ヘッド2の、液体を吐出する部位が印刷用紙Pに面するようになっている。液体吐出ヘッド2と印刷用紙Pとの間の距離は、例えば0.5〜20mm程度とされる。5つの液体吐出ヘッド2は、1つのヘッド群72を構成しており、プリンタ1は、4つのヘッド群72を有している。
液体吐出ヘッド2は、図1(a)の手前から奥へ向かう方向、図1(b)の上下方向に細長い長尺形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。1つのヘッド群72内において、3つの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向、例えば、ほぼ直交する方向に沿って並んでおり、他の2つの液体吐出ヘッド2は搬送方向に沿ってずれた位置で、3つ液体吐出ヘッド2の間にそれぞれ一つずつ並んでいる。液体吐出ヘッド2は、各液体吐出ヘッド2で印刷可能な範囲が、印刷用紙Pの幅方向に(印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向に)繋がるように、あるいは端が重複するように配置さ
れており、印刷用紙Pの幅方向に隙間のない印刷が可能になっている。
4つのヘッド群72は、記録用紙Pの搬送方向に沿って配置されている。各液体吐出ヘッド2には、図示しない液体タンクから液体(インク)が供給される。1つのヘッド群72に属する液体吐出ヘッド2には、同じ色のインクが供給されるようになっており、4つのヘッド群で4色のインクが印刷できる。各ヘッド群72から吐出されるインクの色は、例えば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。このようなインクを、制御部88で制御して印刷すれば、カラー画像が印刷できる。
プリンタ1に搭載される液体吐出ヘッド2の個数は、単色で、1つの液体吐出ヘッド2で印刷可能な範囲を印刷するのなら1つでもよい。ヘッドの群72に含まれる液体吐出ヘッド2の個数や、ヘッド群72の個数は、印刷する対象や印刷条件により適宜変更できる。例えば、さらに多色の印刷をするためにヘッドの群72の個数を増やしてもよい。また、同色で印刷するヘッド群72を複数配置して、搬送方向に交互に印刷することで、印刷速度(搬送速度)を速くすることができる。また、同色で印刷するヘッド群72を複数準備して、搬送方向と交差する方向にずらして配置して、印刷用紙Pの幅方向の解像度を高くしてもよい。
さらに、色の付いたインクを印刷する以外に、印刷用紙Pの表面処理をするために、コーティング剤などの液体を印刷してもよい。
プリンタ1は、記録媒体である印刷用紙Pに印刷を行なう。印刷用紙Pは、給紙ローラ80aに巻き取られた状態になっており、2つのガイドローラ82aの間を通った後、フレーム70に搭載されている液体吐出ヘッド2の下側を通り、2つの搬送ローラ82bの間を通り、回収ローラ80bに回収される。印刷する際には、搬送ローラ82bを回転させることで印刷用紙Pは、一定速度で搬送され、液体吐出ヘッド2によって印刷される。回収ローラ80bは、搬送ローラ82bから送り出された印刷用紙Pを巻き取る。搬送速度は、例えば、75m/分とされる。各ローラは、制御部88によって制御されてもよいし、人によって手動で操作されてもよい。
記録媒体は、印刷用紙P以外に、布などでもよい。また、プリンタ1を、印刷用紙Pの代わりに搬送ベルトを搬送する形態にし、記録媒体は、ロール状のもの以外に、搬送ベルト上に置かれた、枚葉紙や裁断された布、木材、タイルなどにしてもよい。さらに、液体吐出ヘッド2から導電性の粒子を含む液体を吐出するようにして、電子機器の配線パターンなどを印刷してもよい。またさらに、液体吐出ヘッド2から反応容器などに向けて所定量の液体の化学薬剤や化学薬剤を含んだ液体を吐出させて、反応させるなどして、化学薬品を作製してもよい。
また、プリンタ1に、位置センサ、速度センサ、温度センサなどを取り付け、制御部88が、各センサからの情報から分かるプリンタ1各部の状態に応じて、プリンタ1の各部を制御してもよい。特に、液体吐出ヘッド2から吐出される液体の吐出特性(吐出量や吐出速度など)が外部の影響を受けるようであれば、液体吐出ヘッド2の温度や液体タンクの液体の温度、液体タンクの液体が液体吐出ヘッド2に加えている圧力に応じて、液体吐出ヘッド2において液体を吐出させる駆動信号を変えるようにしてもよい。
次に、本発明の一実施形態の液体吐出ヘッド2について説明する。図2は、図1に示された液体吐出ヘッド2の要部であるヘッド本体13を示す平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であり、ヘッド本体13の一部である。図3では、説明のため、一部の流路を省略して描いている。図4は、図3と同じ位置の拡大平面図であり、図3とは別の一部の流路を省略して描いている。なお、図3および図4において、
図面を分かり易くするために、圧電アクチュエータ基板21の下方にあって破線で描くべき加圧室10(加圧室群9)、しぼり12および吐出孔8などを実線で描いている。図5は、圧電アクチュエータ基板21の平面図である。図5でも同様に、第1の共通電極用表面電極37や貫通孔38を実線で描いている。図6(a)は、図3のV−V線に沿った縦断面図であり、(b)は、図5のX−X線に沿った縦断面図であり、(c)は、(b)の部分の平面図である。図6(c)でも同様に、貫通孔の外周(の下端)38a、貫通孔の外周(の上端)38b、および非電極領域34bを実線で描いている。なお、図6(c)では、共通電極(内部電極)34の存在する領域に網掛けをして示してある。
ヘッド本体13は、平板状の流路部材4と、流路部材4上に、接着積層された圧電アクチュエータ基板21とを有している。圧電アクチュエータ基板21は台形形状を有しており、その台形の1対の平行対向辺が流路部材4の長手方向に平行になるように流路部材4の上面に配置されている。また、流路部材4の長手方向に平行な2本の仮想直線のそれぞれに沿って2つずつ、つまり合計4つの圧電アクチュエータ基板21が、全体として千鳥状に流路部材4上に配列されている。流路部材4上で隣接し合う圧電アクチュエータ基板21の斜辺同士は、流路部材4の短手方向について部分的にオーバーラップしている。このオーバーラップしている部分の圧電アクチェータユニット21を駆動することにより印刷される領域では、2つの圧電アクチュエータ基板21により吐出された液滴が混在して着弾することになる。
流路部材4の内部には液体流路の一部であるマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向に沿って延び細長い形状を有しており、流路部材4の上面にはマニホールド5の開口5bが形成されている。開口5bは、流路部材4の長手方向に平行な2本の直線(仮想線)のそれぞれに沿って5個ずつ、合計10個形成されている。開口5bは、4つの圧電アクチュエータ基板21が配置された領域を避ける位置に形成されている。マニホールド5には開口5bを通じて図示されていない液体タンクから液体が供給されるようになっている。
流路部材4内に形成されたマニホールド5は、複数本に分岐している(分岐した部分のマニホールド5を副マニホールド5aということがある)。開口5bに繋がるマニホールド5は、圧電アクチュエータ基板21の斜辺に沿うように延在しており、流路部材4の長手方向と交差して配置されている。2つの圧電アクチュエータ基板21に挟まれた領域では、1つのマニホールド5が、隣接する圧電アクチュエータ基板21に共有されており、副マニホールド5aがマニホールド5の両側から分岐している。これらの副マニホールド5aは、流路部材4の内部の各圧電アクチュエータ基板21に対向する領域に互いに隣接してヘッド本体13の長手方向に延在している。
流路部材4は、複数の加圧室10がマトリクス状(すなわち、2次元的かつ規則的)に形成されている4つの加圧室群9を有している。加圧室10は、角部にアールが施されたほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。加圧室10は流路部材4の上面に開口するように形成されている。これらの加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータ基板21に対向する領域のほぼ全面に渡って配列されている。したがって、これらの加圧室10によって形成された各加圧室群9は圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の形状の領域を占有している。また、各加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータ基板21が接着されることで閉塞されている。
本実施形態では、図3に示されているように、マニホールド5は、流路部材4の短手方向に互いに平行に並んだ4列のE1〜E4の副マニホールド5aに分岐し、各副マニホールド5aに繋がった加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に4列配列されている。副マニホールド5a
に繋がった加圧室10の並ぶ列は副マニホールド5aの両側に2列ずつ配列されている。
全体では、マニホールド5から繋がる加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各加圧室列に含まれる加圧室10の数は、アクチュエータである変位素子50の外形形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。吐出孔8もこれと同様に配置されている。これによって、全体として長手方向に600dpiの解像度で画像形成が可能となっている。
つまり、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出孔8を投影すると、図3に示した仮想直線のRの範囲に、各副マニホールド5a繋がっている4つの吐出孔8、つまり全部で16個の吐出孔8が600dpiの等間隔になっている。また、各副マニホールド5aには平均すれば150dpiに相当する間隔で個別流路32が接続されている。これは、600dpi分の吐出孔8を4つ列の副マニホールド5aに分けて繋ぐ設計をする際に、各副マニホールド5aに繋がる個別流路32が等しい間隔で繋がるとは限らないため、マニホールド5aの延在方向、すなわち主走査方向に平均170μm(150dpiならば25.4mm/150=169μm間隔である)以下の間隔で個別流路32が形成されているということである。
圧電アクチュエータ基板21の上面における各加圧室10および後述のダミー加圧室に対向する位置には後述する個別電極35がそれぞれ形成されている。すなわち、個別電極35は、圧電アクチュエータ基板21の上面に、第1の方向および第1の方向とは異なる方向に渡って形成されている。個別電極35は加圧室10より一回り小さく、加圧室10とほぼ相似な形状を有しており、圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10と対向する領域内に収まるように配置されている。
流路部材4の下面の液体吐出面には多数の吐出孔8が形成されている。これらの吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置された副マニホールド5aと対向する領域を避けた位置に配置されている。また、これらの吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータ基板21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出孔群は圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータ基板21の変位素子50を変位させることにより吐出孔8から液滴が吐出できる。吐出孔8の配置については後で詳述する。そして、それぞれの領域内の吐出孔8は、流路部材4の長手方向に平行な複数の直線に沿って等間隔に配列されている。
以上の流路は、液滴の吐出に直接関係する流路であるが、流路部材4には、図では省略してあるダミー加圧室が設けられている。ダミー加圧室は、加圧室10が設けられている台形状の領域の周囲に一列形成されている。ダミー加圧室により、加圧室10のうちの最も外側にある加圧室10の周囲の流路部材4の剛性などが、他の加圧室10の状態と近くなるので、液体吐出特性のばらつきを少なくできる。ダミー加圧室の形状は加圧室と同じであるが、他の流路に繋がってはいない。ダミー加圧室の配置は、加圧室10のマトリクス状の配置を延長するように配置される。
ヘッド本体13に含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャ(しぼり)プレート24、サプライプレート25、26、マニホールドプレート27、28、29、カバープレート30およびノズルプレート31である。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路32および副マニホールド5aを構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体13は、図6に示されているように、加圧室10は流路部
材4の上面に、副マニホールド5aは内部の下面側に、吐出孔8は下面にと、個別流路32を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、加圧室10を介して副マニホールド5aと吐出孔8とが繋がる構成を有している。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート22に形成された加圧室10である。第2に、加圧室10の一端から副マニホールド5aへと繋がる流路を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート23(詳細には加圧室10の入り口)からサプライプレート25(詳細には副マニホールド5aの出口)までの各プレートに形成されている。なお、この連通孔には、アパーチャプレート24に形成されたしぼり12と、サプライプレート25、26に形成された個別供給流路6とが含まれている。
第3に、加圧室10の他端から吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔である。この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称される。ディセンダは、ベースプレート23(詳細には加圧室10の出口)からノズルプレート31(詳細には吐出孔8)までの各プレートに形成されている。第4に、副マニホールド5aを構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート27〜29に形成されている。
このような連通孔が相互に繋がり、副マニホールド5aからの液体の流入口(副マニホールド5aの出口)から吐出孔8に至る個別流路32を構成している。副マニホールド5aに供給された液体は、以下の経路で吐出孔8から吐出される。まず、副マニホールド5aから上方向に向かって、個別供給流路6を通り、しぼり12の一端部に至る。次に、しぼり12の延在方向に沿って水平に進み、しぼり12の他端部に至る。そこから上方に向かって、加圧室10の一端部に至る。さらに、加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した吐出孔8へと進む。
圧電アクチュエータ基板21は、図6に示されるように、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。圧電アクチュエータ基板21の圧電セラミック層21a、21bの厚さは、それぞれ15〜25μm程度である。圧電アクチュエータ基板21は、流路部材4の加圧室10の開口している平面状の面に積層されており、圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の加圧室10を跨ぐように延在している(図3参照)。これらの圧電セラミック層21a、21bは、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。圧電セラミック層21aは、セラミック振動板として働いており、圧電性を有する必要性は特になく、ジルコニアなどの他のセラミックス材料を用いてもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる、内部電極である共通電極34、Au系などの金属材料からなる第1の表面電極である個別電極35、個別電極35の上に形成されているAg系などの金属材料からなる接続ランド36を有している。個別電極35だけをAg系の金属材料で形成してもよい。個別電極35は上述のように圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10およびダミー加圧室と対向する位置に配置されている個別電極本体35aと、個別電極本体35aから加圧室10のない位置まで引き出されている接続電極35bとを含んでいる。Au系導体の形成する場合の個別電極35の厚さは、0.3〜1μmであり、Ag系導体の形成する場合の個別電極35の厚さは、1〜3μmである。接続電極35bには接続ランド36が形成されている。接続ランド36は例えばガラスフリットを含む銀からなり、厚さが5〜15μm程度で凸状に形成されている。また、接続ランド36には、必要に応じてさらに接続バンプを形成した上、図示されていないFPC(Flexible Printed Circuit)に設けられた電極と電気的に接合されている。詳細は後述するが、個別電極35には、制御部88からFPCを
通じて駆動信号(駆動電圧)が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
なお、以上は、圧電アクチュエータ基板21が2層の圧電セラミック層の場合の構造であるが、3相層以上の圧電セラミック層を積層して、個別電極35と共通電極34が交互になるように配置してもよい。
個別電極35は、圧電アクチュエータ基板21の一方の主面の略全面に渡ってマトリクス状に形成されている。すなわち、第1の方向および第1の方向とは異なる方向に渡って形成されている。
なお、個別電極35のうち列A、B、Cの個別電極は、その直下がダミー加圧室となるダミー個別電極45である。このダミー個別電極45から引き出される接続電極の一部には、ダミー接続ランド46が形成されている。また、ダミー接続ランド46は、個別電極35(ダミー個別電極35を含む)が形成されていない部分に単独にも形成されていて、圧電アクチュエータ基板21と流路部材4を接合するときに加わる圧力を均等化することができる。
共通電極34は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面に渡って形成されている。すなわち、共通電極34は、圧電アクチュエータ基板21に対向する領域内の全ての加圧室10を覆うように延在している。共通電極34の厚さは0.7μm程度である。共通電極34は複数の貫通孔38中に入り込んでいる第2の表面電極である共通電極用表面電極37と電気的に繋がっており、さらに外部と電気的に繋がっている。貫通孔38の直径は50〜200μm程度である。貫通孔38は、共通電極用表面電極37が入り込みやすいように、共通電極34と繋がっている底部の形状より、圧電セラミック層21bの上面の開口の形状が大きい方が好ましい。円形状の場合、上面の開口径が5〜25%、特に5〜15%、底面の開口径より大きいのが好ましい。さらに、貫通孔38の底部から上面の開口に向かって徐々に開口径が広がっていくのが好ましい。
貫通孔38直下の圧電セラミック層(セラミック振動板)21aには、クラックが生じることがあった。貫通孔38のある部分の圧電アクチュエータ基板21の厚さが、貫通孔38の分薄いこと、および焼成時における、圧電セラミック層21と共通電極34との収縮挙動の差により応力が加わることにあると考えられる。
そこで、共通電極34を完全なベタでなくし、一部に電極のない非電極領域34bを設けることで応力を低減させて、クラックを生じ難くする。共通電極34は、貫通孔38の外周(の下端)38aの全周囲において、貫通孔38より大きく広がっているが、貫通孔38の外周(の下端)38aに沿って、共通電極34の存在しない非電極領域34bを設ける。また、貫通孔の外周(の下端)38a全体が非電極領域34bになっていると、共通電極用表面電極37と共通電極38とが電気的に繋がらなくなってしまうので、貫通孔の外周(の下端)38aに沿って、共通電極34が存在している電極領域34aおよび共通電極34が存在しない非電極領域34bの両方を設ける。なお、共通電極34が、貫通孔38の外周(の下端)38aの全周囲において、貫通孔38より大きく広がっているとは、貫通孔38の外周付近(例えば、貫通孔38から貫通孔38の直径程度の範囲)には、貫通孔の外周(の下端)38aに存在する非電極領域34b以外に内部電極24の存在していない部分がないことを表している。
貫通孔の外周(の下端)38aの長さの30%以上を非電極領域34bとすることで、焼成時の応力の発生を緩和して、クラックを発生させ難くすることができる。このような
クラックがあると、外部から水などの液体が侵入して、内部電極34と圧電セラミック層21a、bとの界面が剥離するおそれがある。また、圧電アクチュエータ基板21を流路部材4と接着積層した際に、接着剤がクラックを通じて圧電アクチュエータ基板21の表面に広がり、変位素子50まで達して、その変位を少なくしてしまうことがある。クラックを発生し難たくすることで、これらを抑制できる。また、貫通孔の外周(の下端)38aの長さの82%以下を非電極領域34bとすること、換言すれば、18%以上を電極領域34aとすることで、導通不良を生じ難くすることができる。なお、図6(c)の非電極領域34bの割合は、約50%である。
非電極領域34bの幅(貫通孔の外周(の下端)38aに沿った方向に直交する方向の長さ)が大きいと、共通電極34のないことにより収縮率が異なる領域が大きくなるため、圧電アクチュエータ基板21が局所的に反るおそれがある。そりを小さくするために、幅は、100μm以下、特に50μm以下とするのが好ましい。
非電極領域34bは、例えば、共通電極34を形成する際に、予め形成しないことで形成すればよい。しかし、そのように形成すると、貫通孔38と位置を合わせて積層するのが難しくなる。位置合わせを容易にするためには、非電極領域34bの幅を大きくすればよいが、そうすると、上述したように圧電アクチュエータ基板21が局所的に反るおそれがある。
また、貫通孔の外周(の下端)38aは、1つの電極領域34aと1つの非電極領域34bとに、大きく2分割されているのが好ましい。非電極領域34bが1つにまとまっている方が、応力緩和の効果が大きいからである。さらに、各貫通孔38に対する非電極領域34bの配置は、圧電アクチュエータ基板21内において揃っていることが好ましい。すなわち、図6(c)のように、非電極領域34bが、貫通孔38の左側に配置されている場合、他の貫通孔38においても非電極領域34bが左側に配置されているのが好ましい。そのようにすれば、貫通孔38同士の間で、非電極領域34b同士の距離が近くに配置されることがなくなり、周囲と収縮率が異なり、局所的な反りの原因となるおそれのある非電極領域34bが集中して配置されないため、圧電アクチュエータ基板21に反りが生じ難くできる。
そこで、圧電セラミック層21bとなるグリーンシートと、圧電セラミック層21aとなるグリーンシートとを積層する際に、貫通孔下端の突起21baにより、共通電極34となる印刷された導体ペーストを押し退けることで、非電極領域34bを形成するとよい。図6(b)のように、貫通孔下端の突起21baの大きさを、右側より左側を大きくすることにより(正確に言えば、貫通孔の外周(の下端)38aに沿った領域において、右側から左側に向かって徐々に突起を大きくしておくことにより)、左側では、非電極領域34bが形成され、右側では、共通電極34が屈曲するものの、電極は残って、電極領域34aとなるようにできる。
図6(a)に示されるように、共通電極34と個別電極35とは、最上層の圧電セラミック層21bのみを挟むように配置されている。圧電セラミック層21bにおける個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域は活性部と呼称され、その部分の圧電セラミックスには厚み方向に分極が施されている。本実施形態の圧電アクチュエータ基板21においては、最上層の圧電セラミック層21bのみが活性部を含んでおり、圧電セラミック21aは活性部を含んでおらず、振動板として働く。この圧電アクチュエータ基板21はいわゆるユニモルフタイプの構成を有している。
なお、後述のように、個別電極35に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極35に対応する加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、
個別流路32を通じて、対応する液体吐出口8から液滴が吐出される。すなわち、圧電アクチュエータ基板21における各加圧室10に対向する部分は、各加圧室10および液体吐出口8に対応する個別の変位素子50(アクチュエータ)に相当する。つまり、2枚の圧電セラミック層からなる積層体中には、図6に示されているような構造を単位構造とする変位素子50が加圧室10毎に、加圧室10の直上に位置する振動板21a、共通電極34、圧電セラミック層21b、個別電極35により作り込まれており、圧電アクチュエータ基板21には変位素子50が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は5〜7pL(ピコリットル)程度である。
多数の個別電極35は、個別に電位を制御することができるように、それぞれがFPC上のコンタクトおよび配線を介して、個別にアクチュエータ制御手段に電気的に接続されている。
本実施形態における圧電アクチュエータ基板21の液体吐出時の駆動方法の一例を、個別電極35に供給される駆動電圧(駆動信号)に関して説明する。個別電極35を共通電極34と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。電界が加わったとき、圧電セラミック層21bは、その厚み方向すなわち積層方向に伸長または収縮し、圧電横効果により積層方向と垂直な方向すなわち面方向に収縮または伸長しようとする。一方、残りの圧電セラミック層21aは、個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域を持たない非活性層であるので、自発的に変形しない。つまり、圧電アクチュエータ基板21は、上側(つまり、加圧室10とは離れた側)の圧電セラミック層21bを、活性部を含む層とし、かつ下側(つまり、加圧室10に近い側)の圧電セラミック層21aを非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。
この構成において、電界と分極とが同方向となるように、アクチュエータ制御部により個別電極35を共通電極34に対して正または負の所定電位とすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
本実施の形態における実際の駆動手順は、あらかじめ個別電極35を共通電極34より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極35を共通電極34と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極35が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、bが元の形状に戻り、加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極35を高電位にしたタイミングで、圧電セラミック層21a、bが加圧室10側へ凸となるように変形し、加圧室10の容積減少により加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極35に供給することになる。このパルス幅は、加圧室10内において圧力波がマニホールド5から吐出孔8まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)が理想的である。
これによると、加圧室10内部が負圧状態から正圧状態に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
以上のような液体吐出ヘッド2は、例えば、以下のようにして作製する。ロールコータ
法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミック粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。
グリーンシートの一部には、貫通孔38となる孔を、パンチングやレーザーで開ける。この際、貫通孔38をパンチングで開け、打ち抜き金型と受け金型のクリアランスの大きさ(金型の寸法差)を調整することで、貫通孔下端の突起21baの大きさを調整できる。また、打ち抜き金型と受け金型との中心をずらすことで、貫通孔の外周の位置によって、貫通孔下端の突起21baの大きさを変えることができる。すなわち、クリアランスを大きめにするとともに、中心をずらせば、それにより、それらが合わさって、打ち抜き金型と受け金型との間が大きく開いた部分で打ち抜かれた貫通孔下端の突起21baを大きくできる。
続いて、グリーンシートの一部には、その表面に共通電極34となる電極ペーストを印刷等により形成する。さらに、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着を行なう。圧電セラミック層21bとなるグリーンシートと、圧電セラミック層21aとなるグリーンシートとを積層する際、貫通孔の外周の下端38aにおいて、貫通孔下端の突起21baが、共通電極34となる電極ペーストの一部を押し退けることで、その部分が、電極のない非電極領域34bとなる。加圧密着後の積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成し、圧電アクチュエータ素体を作製する。その後、Agペーストを用いて圧電アクチュエータ素体表面に個別電極35および共通電極用表面電極37を印刷した後、焼成する。
次に、流路部材4と、圧延法等により得られプレート22〜31とを、接着層を介して積層して作製する。プレート22〜31に、マニホールド5、個別供給流路6、加圧室10およびディセンダなどとなる孔を、エッチングにより所定の形状に加工する。
これらプレート22〜31は、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とは、例えば接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ基板21や流路部材4への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを加熱接合することができる。
図5に示した圧電アクチュエータ基板21を作製して評価した。圧電アクチュエータ基板21は、貫通孔38を形成する際に、打ち抜き金型と受け金型との寸法および位置のオフセットを変えることで、貫通孔下端の突起21baの状態の異なるものを作製した。これにより、貫通孔38の外周における非電極領域34bの比率異なる圧電アクチュエータ基板21を作製した。
圧電アクチュエータ基板21は総厚約40μmと薄いため、透過光により非電極領域34bが観察できた。同一条件で作成した圧電アクチュエータ基板21の貫通孔38を5個測定して平均し、非電極領域34bの割合とした。なお、そのままの状態で非電極領域34bが観察し難い場合は、共通電極用表面電極37を研磨で取り除いたり、圧電セラミッ
ク層21a、bを研磨で薄くして観察してもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、流路部材4と接着積層し、圧電アクチュエータ基板21の表面に接着剤が染み出してくるかどうかを観察することで、圧電セラミック層21aにクラックが生じているかどうかを評価した。圧電アクチュエータ基板21に30個ある貫通孔38に一つでも接着剤の染み出しがあった場合、染み出し不良と判断した。
続いて、共通電極用表面電極37を貫通孔38毎に切断して、各貫通孔38における導通を評価できるようにして、抵抗値を測定した。導通していない貫通孔38があった場合、あるいは、抵抗値が平均に対して2倍以上高い貫通孔38があった場合、導通不良と判断した。以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0006141735
非電極領域34bのない、本発明の範囲外の試料No.1に対して、本発明の範囲内の試料No.2〜8は、非電極領域34bおよび電極領域34aが存在することで、染み出し不良率が低くなった。非電極領域34bの比率が88%と高い試料No.8では、導通不良が発生したが、良品率は、試料No.1よりも高くなった。また、非電極領域34bの比率が30〜82%であった試料No.4〜8では、染み出し不良および導通不良が発生せず、良好な圧電アクチュエータ基板21が得られた。
1・・・(カラーインクジェット)プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
4・・・流路部材
5・・・マニホールド
5a・・・副マニホールド
5b・・・マニホールドの開口
6・・・個別供給流路
8・・・吐出孔
9・・・加圧室群
10・・・加圧室
11a、b、c、d・・・加圧室列
12・・・しぼり
13・・・液体吐出ヘッド本体
15a、b、c、d・・・吐出孔列
21・・・圧電アクチュエータ基板
21a・・・圧電セラミック層(セラミック振動板)
21b・・・圧電セラミック層
21ba・・・貫通孔下端の突起
22〜31・・・プレート
32・・・個別流路
34・・・共通電極(内部電極)
34a・・・電極領域
34b・・・非電極領域
35・・・個別電極(第1の表面電極)
35a・・・個別電極本体
35b・・・接続電極
36・・・接続ランド
37・・・共通電極用表面電極(第2の表面電極)
38・・・貫通孔
38a・・貫通孔の外周(の下端)
38b・・貫通孔の外周(の上端)
45・・・ダミー個別電極
46・・・ダミー接続ランド
50・・・加圧部(変位素子)
70・・・(ヘッド搭載)フレーム
72・・・ヘッド群
80a・・・給紙ローラ
80b・・・回収ローラ
82a・・・ガイドローラ
82b・・・搬送ローラ
88・・・制御部
P・・・印刷用紙

Claims (5)

  1. 複数の圧電セラミック層が積層された圧電セラミック積層体と、
    前記圧電セラミック層間に設けられた内部電極と、
    前記圧電セラミック積層体の貫通孔内に設けられ、前記内部電極に接続された貫通電極とを備え、
    前記内部電極は、前記貫通電極の直下に形成領域および非形成領域を有しており、
    前記形成領域において前記内部電極と前記貫通電極とが接続されており、
    前記非形成領域において前記内部電極の上下に位置する前記圧電セラミック層が相互に接続していることを特徴とする圧電アクチュエータ基板。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエータ基板と、
    該圧電アクチュエータ基板が積層された流路部材と、
    前記圧電アクチュエータ基板に電気的に接続されたフレキシブルプリント回路基板とを備えていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 前記圧電アクチュエータ基板と、前記流路部材とが接着されていることを特徴とする請求項記載の液体吐出ヘッド。
  4. 請求項2または請求項3に記載の液体吐出ヘッドと、
    記録媒体を搬送する搬送部と、
    前記液体吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備えており、
    前記液体吐出ヘッドは、前記記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復移動するように制御されることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の液体吐出ヘッドと、
    記録媒体を搬送する搬送部と、
    前記液体吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備えており、
    前記液体吐出ヘッドは、前記記録媒体の搬送方向に交差する方向において固定されていることを特徴とする記録装置。
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