JP6482928B2 - アンカーボルト施工治具およびアンカーボルト施工方法 - Google Patents

アンカーボルト施工治具およびアンカーボルト施工方法 Download PDF

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Description

この発明は、連続型の基礎をコンクリート打設するときにベース部に設けられるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられるアンカーボルト施工治具、およびこのアンカーボルト施工治具を用いる施工方法に関する。
図10に示すように、免震建物は、下部基礎50の上に免震支承51を介してRC造の上部基礎52を設け、このRC造の上部基礎52の上に建物本体を設置する。このような免震建物において、RC造の上部基礎52の断面形状を、図11のような逆T字形、または図12のようなL字形にして、ベース部53の上に床梁58を設けることが提案されている。その場合、立上り部54の上面から突出させた柱固定用のアンカーボルト55とは別に、ベース部53の上面から突出させて床梁固定用のアンカーボルト56を設置する必要がある。例えば、アンカーボルト56に台座59を固定し、この台座59の上に床梁58を載置する。このような床梁固定用のアンカーボルト56については、これまで現場打設で施工する実例がない。
建物本体を精度良く建て込むために、アンカーボルトを設計位置に正しく設置することが求められる。従来の一般的な基礎においては、アンカーボルトを決められた位置に設置するための治具として、型枠材に片持ち状に取り付けて使用されるアンカー治具がある。また、この片持ち状のアンカー治具を用いる手法以外にも、各種の施工条件のもとでアンカーボルトを正しく設置するための手法が種々提案されている(例えば特許文献1,2)。
特開2008−150868号公報 特開2008−144425号公報
図11、図12に示す床梁固定用のアンカーボルト56を上部基礎52の現場打設時で設置することを試みた。また、施工の工程管理上の理由から、RC造の上部基礎52と屋内側の土間コンクリート57とを同じ日に打設することを目指した。
例えば、図11の断面形状が逆T字形の上部基礎52を現場打設する場合、図13のように型枠60を組む。すなわち、型枠60はベース型枠61と立上り型枠62とからなる。ベース型枠61は屋内側および屋外側のベース型枠材61A,61Bで構成され、立上り型枠62は屋内側および屋外側の立上り型枠材62A,62Bで構成される。
屋外側のベース型枠材61Bは、上下中間部の外側面に補強用の鋼管66が取り付けられ、上部が地面に設置した斜めのサポート材67で支える。これにより、コンクリート打設時に生コンの圧力に耐え得る強度が得られる。一方、屋内側のベース型枠材61Aは、外側面に補強用の鋼管64が取り付けられると共に、下端が外側へ動かないように下部基礎50の上面に設けた桟木65によって支えられる。つまり、屋内側に土間コンクリート57を打設するためのスペースを確保しておく必要があるため、屋内側のベース型枠材61Aの上部を支えるサポート材を設けることができないのである。
このため、屋内側のベース型枠材61Aは上部が十分に固定されておらず、コンクリート打設時に生コンの圧力で上部が外側(屋内側)に膨らむことが考えられる。ベース型枠材61Aに取り付けた前記片持ち状のアンカー治具によってアンカーボルト56が位置決めされている場合、ベース型枠材61Aの上部が外側に膨らむことによってアンカーボルト56の位置に狂いが生じ、建物本体の建込み精度に問題が生じる。
この発明の目的は、ベース部と立上り部とを有する連続型の基礎におけるベース部の側面を形成するベース型枠材を、サポート材を使用せずに固定することができ、かつ前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトを正確に位置決めできるアンカーボルト施工治具を提供することである。
この発明の他の目的は、前記アンカーボルト施工治具を用い、サポート材を使用せずに前記ベース型枠材を固定し、かつ前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトを正確に位置決めするアンカーボルト施工方法を提供することである。
この発明のアンカーボルト施工治具は、ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有する連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられる治具であって、前記アンカーボルトが挿通されるアンカーボルト位置決め孔を有するアンカーボルト位置決め部材を備え、このアンカーボルト位置決め部材は、一端が前記ベース部の一方の側面を形成する一方のベース型枠材の上端に結合され、他端が前記立上り部の前記一方の側面を形成する一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合することを基本構成とする。
このアンカーボルト施工治具によると、アンカーボルト位置決め部材の一端を一方のベース型枠材の上端に結合し、他端を一方の立上り型枠材の下端に係合させることで、一方の立上り型枠材の下端に対する一方のベース型枠材の上端の位置が決まる。これにより、サポート材を用いずに一方のベース型枠材の上端が定位置に固定される。そのため、コンクリート打設時に生コンの圧力で一方のベース型枠材の上端が外側に膨らむことが防止され、基礎を精度良く打設することができる。アンカーボルト位置決め部材のアンカーボルト位置決め孔にアンカーボルトを挿通させておくことで、コンクリートの打設時にアンカーボルトが動くことがなくなり、アンカーボルトを設計位置に正確に設置することができる。
この発明の第1のアンカーボルト施工治具は、前記基本構成において、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端は前記一方の立上り型枠材の下端に対して浮き上がり可能である場合、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備えている。
浮上り防止部材を備えていると、コンクリートの打設時に生コンの圧力でアンカーボルト位置決め部材の他端が浮き上がることを防止できる。仮に、アンカーボルト位置決め部材の他端が浮き上がると、それに伴ってアンカーボルトが動く可能性がある。この構成によると、アンカーボルトが動くことがなく、アンカーボルトをより一層正確に設置することが可能になる。
前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、一方の立上り型枠材の上端と他方の立上り型枠材の上端とを連結するベース型枠固定部材を備えていてもよい。
この構成であると、アンカーボルト位置決め部材およびベース型枠固定部材で一方のベース型枠材の上端の位置を固定するため、アンカーボルト位置決め部材だけで一方のベース型枠材の上端の位置を固定する場合と比較して、型枠の剛性が高まり、コンクリート打設時に生コンの圧力で一方のベース型枠材の上端が外側に膨らむことをより一層抑制することができる。また、一方の立上り型枠材の上端と他方の立上り型枠材の上端との相対位置関係を適正に保てる。
前記基礎の基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形である場合、前記ベース部の他方の側面を形成する他方のベース型枠材の上端と、前記立上り部の他方の側面を形成する他方の立上り型枠材の下端とを連結する型枠押え部材とを備えているとよい。
この構成によると、型枠押え部材により、他方のベース型枠材の上端に対して、他方の立上り型枠材の上端が位置決めされる。他方のベース型枠材が他方の立上り型枠材が固定状態で設置されていれば、他方の立上り型枠材の上端が定位置に固定される。
この発明の第2のアンカーボルト施工治具は、前記基本構成において、前記一方の立上り型枠材の下端に基礎長手方向に延びる上方に開口する溝状の下端水平突出部が設けられている場合、前記アンカーボルト位置決め部材は、前記下端水平突出部に上から嵌まり込んで係合することで、前記一方の立上り型枠材の下端に対する前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の基礎幅方向の移動を拘束する係合片を有する。
この構成によると、一方の立上り型枠材の下端に設けられた溝状の下端水平突出部にアンカーボルト位置決め部材の係合片を上から嵌め込むだけで、アンカーボルト位置決め部材の他端を一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合することができ、型枠の組立作業性が良い。
この発明において、前記浮上り防止部材を備える場合、この浮上り防止部材を以下の構成とするのがよい。すなわち、浮上り防止部材は、前記一方の立上り型枠材の前記上端水平突出部の下面、および前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面に上下両端がそれぞれ当接する第1レール体と、前記一方の立上り型枠材の外側面に当接する第2レール体と、これら両レール体のうちの一方のレール体に取り付けられた軸体によって回転可能に支持された固定レバーと、他方のレール体に形成されて前記軸体が移動可能な水平方向に長い長孔とにより構成され、前記固定レバーの前記軸体の両側部分に、前記他方のレール体に当接してこれを前記一方のレール体から基礎幅方向に押し出すことになる第1押出部および第2押出部が形成され、前記軸体から前記第1押出部までの寸法と前記軸体から前記第2押出部までの寸法とが互いに異なる。
この構成によると、固定レバーを軸体の回りに回動操作することにより、第1押出部および第2押出部のいずれも他方のレール体に当接しない状態と、第1押出部が他方のレール体に当接する状態と、第2押出部が他方のレール体に当接する状態とに切り換わる。軸体から第1押出部までの寸法と軸体から第2押出部までの寸法とが互いに異なるため、上記3通りの状態において、第1レール体と第2レール体との基礎幅方向の相互距離がそれぞれ異なる。これにより、浮上り防止部材の基礎幅方向の寸法を、一方の立上り型枠材の上端に設けられた溝状の上端水平突出部の溝幅に合わせて、浮上り防止部材の上端が上端水平突出部内で位置ずれしないように調整することができる。
この発明のアンカーボルト施工方法は、ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有し、基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形である連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決める施工方法であって、この発明のアンカーボルト施工治具を用いて行う。
すなわち、前記アンカーボルト位置決め部材の前記アンカーボルト位置決め孔に前記アンカーボルトを挿通させた状態で、前記アンカーボルト位置決め部材の前記一端を前記一方のベース型枠材の上端に結合し、かつ前記他端を前記一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合させる過程と、前記一方の立上り型枠材の前記上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に前記浮上り防止部材を配置する過程と、前記ベース型枠固定部材で、前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、前記一方の立上り型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の上端とを連結する過程と、前記他方のベース型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の下端とを前記型枠押え部材で連結する過程とを含む。
このアンカーボルト施工方法によると、アンカーボルト位置決め部材の一端を一方のベース型枠材の上端に結合し、他端を一方の立上り型枠材の下端に係合させることにより、一方の立上り型枠材の下端に対して一方のベース型枠材の上端が位置決めされる。浮上り防止部材によって、アンカーボルト位置決め部材の他端が浮き上がることが防止される。一方のベース型枠材の上端と一方の立上り型枠材の上端とをベース型枠固定部材で連結することにより、一方のベース型枠材の位置が固定される。一方の立上り型枠材の上端と他方の立上り型枠材の上端とをベース型枠固定部材で連結することにより、両立上り型枠材の上端間の相対位置関係が適正に保たれる。他方のベース型枠材の上端と他方の立上り型枠材の下端とを型枠押え部材で連結することにより、他方の立上り型枠材の位置が固定される。
これにより、サポート材を用いずに一方のベース型枠材の上端が決められた位置に固定される。そのため、コンクリート打設時に生コンの圧力で一方のベース型枠材の上端が外側に膨らむことが防止され、基礎を精度良く打設することができる。アンカーボルト位置決め部材のアンカーボルト位置決め孔にアンカーボルトが挿通されているため、コンクリートの打設時にアンカーボルトが動くことがなく、アンカーボルトを設計位置に正確に設置することができる。
この発明の第1のアンカーボルト施工治具は、ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有する連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられる治具であって、前記アンカーボルトが挿通されるアンカーボルト位置決め孔を有するアンカーボルト位置決め部材を備え、このアンカーボルト位置決め部材は、一端が前記ベース部の一方の側面を形成する一方のベース型枠材の上端に結合され、他端が前記立上り部の前記一方の側面を形成する一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合し、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端は前記一方の立上り型枠材の下端に対して浮き上がり可能であり、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備えるため、ベース部と立上り部とを有する連続型の基礎におけるベース部の側面を形成するベース型枠材を、サポート材を使用せずに固定することができ、かつ前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトを正確に位置決めできる。
この発明のアンカーボルト施工方法は、ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有し、基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形である連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決める施工方法であって、この発明のアンカーボルト施工治具を用い、前記アンカーボルト位置決め部材の前記アンカーボルト位置決め孔に前記アンカーボルトを挿通させた状態で、前記アンカーボルト位置決め部材の前記一端を前記一方のベース型枠材の上端に結合し、かつ前記他端を前記一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合させる過程と、前記一方の立上り型枠材の前記上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に前記浮上り防止部材を配置する過程と、
前記ベース型枠固定部材で、前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、前記一方の立上り型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の上端とを連結する過程と、前記他方のベース型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の下端とを前記型枠押え部材で連結する過程とを含むため、前記アンカーボルト施工治具を用い、サポート材を使用せずに前記ベース型枠材を固定し、かつ前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトを正確に位置決めすることができる。
この発明の一実施形態にかかるアンカーボルト施工治具を用いて行う基礎の施工例を示す断面図である。 同基礎の施工に使用される型枠の平面図である。 同型枠の一部を示す斜視図である。 同アンカーボルト施工治具のアンカーボルト位置決め部材の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。 同アンカーボルト施工治具の浮上り防止部材の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。 同アンカーボルト施工治具のベース型枠固定部材の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。 同アンカーボルト施工治具の型枠押え部材の(A)正面図、(B)側面図、および(C)底面図である。 屋内側の立上り型枠材、アンカーボルト位置決め部材の一部、および浮上り防止部材を示す一部破断側面図である。 (A)〜(C)は浮上り防止部材のそれぞれ異なる状態を示す正面図である。 免震建物用の基礎の一例の断面図である。 免震建物用の基礎の他の例の断面図である。 免震建物用の基礎のさらに他の例の断面図である。 図11に示す免震建物用の基礎の施工例を示す断面図である。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1はこの発明の一実施形態にかかるアンカーボルト施工治具を用いて行う基礎の施工例を示す断面図である。この基礎は免震建物用のものであって、下部基礎50の上に滑り支承からなる免震支承51を介して上部基礎52が支持される。上部基礎52は、現場打設されるRC造体である。図示の上部基礎52は、ベース部53と、このベース部53の基礎幅方向の一部から立ち上がる立上り部54とからなり、基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形をしている。立上り部54にその上面から突出させて柱固定用のアンカーボルト55が設置されると共に、ベース部53にその上面から突出させて床梁固定用のアンカーボルト56が設置される。
コンクリート打設のために組まれる型枠60は、ベース型枠61および立上り型枠62からなる。ベース型枠61は、ベース部53の屋内側の側面を形成する屋内側のベース型枠材61Aと、ベース部53の屋外側の側面を形成する屋外側のベース型枠材61Bとで構成される。屋外側のベース型枠材61Bは、下部基礎50の屋外側の側面を形成する型枠材を兼ねている。また、立上り型枠62は、立上り部54の屋内側の側面を形成する屋内側の立上り型枠材62Aと、立上り部54の屋外側の側面を形成する屋外側の立上り型枠材62Bとで構成される。
なお、屋内側のベース型枠材61Aは請求項で言う一方のベース型枠材であり、屋外側のベース型枠材61Bは請求項で言う他方のベース型枠材であり、屋内側の立上り型枠材62Aは請求項で言う一方の立上り型枠材であり、屋外側の立上り型枠材62Bは請求項で言う他方の立上り型枠材である。
前記屋内側のベース型枠材61Aは、外側面に補強用の鋼管64が取り付けられ、かつ下端が外側へ動かないように下部基礎50の上面に設けた桟木65によって支えられる。また、屋外側のベース型枠材61Bは、上下中間部の外側面に補強用の鋼管66が取り付けられ、かつ上部が外側に倒れないように地面に設置した斜めのサポート材67で支えられる。屋内側のベース型枠材61Aの上部をサポート材で支えないのは、この型枠60が上部基礎52と同じ日に土間コンクリート57を打設する仕様であるため、サポート材があると土間コンクリート57を打設するのに邪魔になるからである。
さらに、この発明のアンカーボルト施工治具1により、屋内側のベース型枠材61Aと屋内側の立上り型枠材62Aの相対位置、屋内側の立上り型枠材62Aと屋外側の立上り型枠材62Bの相対位置、および屋外側の立上り型枠材62Bと屋外側のベース型枠材61Bの相対位置をそれぞれ適正に定めると共に、柱固定用のアンカーボルト55および床梁固定用のアンカーボルト56を位置決めする。アンカーボルト施工治具1は、アンカーボルト位置決め部材2、浮上り防止部材3、ベース型枠固定部材4、および型枠押え部材5からなる。各部材2〜5は、例えば金属製である。
これら各部材2〜5をそれぞれ図4〜図7に示す。図4〜図7では、図1に見える面を正面としている。また、以下の説明では、各型枠材61A,61B,62A,62Bの並び方向を基礎幅方向とし、各型枠材61A,61B,62A,62Bの面と平行な水平方向を基礎長さ方向とする(図2参照)。
図4は前記アンカーボルト位置決め部材2の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。アンカーボルト位置決め部材2は、屋内側のベース型枠材61A(図1)の上端と屋内側の立上り型枠材62A(図1)の上端との間隔を適正に保つ役割と、床梁固定用のアンカーボルト56(図1)を位置決めする役割とを併せ持つ。アンカーボルト位置決め部材2は、例えば金属板を折曲げ加工したものであり、屋内側のベース型枠材結合部11が屋外側の立上り型枠材係合部12よりも上位となる正面視段状をしている。
ベース型枠材結合部11には、屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合するためのボルトを挿通するボルト挿通孔13が、基礎長さ方向に2列、基礎幅方向に複数(例えば4つ)ずつ整列して設けられている。ベース型枠材結合部11を屋内側のベース型枠材61Aに結合するにあたっては、屋内側のベース型枠材61Aと屋内側の立上り型枠材62Aとの基礎幅方向の間隔に応じて、基礎幅方向の位置が一致する2つのボルト挿通孔13が選択され、その選択されたボルト挿通孔13にボルトが挿通される。
立上り型枠材係合部12は、基礎長さ方向の両端に屋外側へ突出する突出部14を有し、これら突出部14から係合片15が下向きに屈曲して延びている。突出部14は、請求項で言うアンカーボルト位置決め部材2の他端に相当する。係合片15の基礎幅方向の長さは、屋内側の立上り型枠材62Aの下端に設けられた上方に開口する溝状の下端水平突出部62aA(図8)の溝幅寸法よりも若干短い。また、立上り型枠材係合部12は、基礎長さ方向の両端に上向きに屈曲して延びる補強用のための上向き屈曲片16(図4)を有する。この上向き屈曲片16には、位置決め用のピン孔17が設けられている。
さらに、立上り型枠材係合部12には、床梁固定用のアンカーボルト56(図1)が挿通されるアンカーボルト位置決め孔18が、例えば基礎長さ方向に2列、基礎幅方向に2つずつ整列して設けられている。使用時には、上部基礎52のベース部53に設置される床梁固定用のアンカーボルト56の設計位置に応じて、適合する1つまたは複数のアンカーボルト位置決め孔18にアンカーボルト56が挿通される。アンカーボルト位置決め孔18の数および配置は、図4の例に限らない。
図5は前記浮上り防止部材3の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。浮上り防止部材3は、前記アンカーボルト位置決め部材2の基礎幅方向の屋外側端が浮き上がるのを防止する役割を担う。浮上り防止部材3は、軸体20によって互いに連結された第1レール体21および第2レール体22と、固定操作を行うための固定レバー23とを有する。固定レバー23は、軸体20の一方端に取り付けられている。第1レール体21は請求項で言う一方のレール体であり、第2レール体22は請求項で言う他方のレール体である。
前記第1レール体21および第2レール体22は、横断面がL字状となるように長尺な金属板を折り曲げて形成したものであり、各レール体21,22におけるL字の縦部21a,22aを互いに接触させた状態で、前記軸体20によって互いに連結してある。各レール体21,22におけるL字の横部21b,22bは互いに平行で、それぞれが屋内側と屋外側に位置するように配置される。図の例では、横部21b,22bは縦部21a,22aよりも長手方向(上下方向)の長さが長く、かつ第1レール体21の横部21bと第2レール体22の横部22bとが同じ長さとなっている。
図8に示すように、横部21b,22bの長手方向の寸法すなわち高さhは、屋内側の立上り型枠材62Aの上端に設けられた下方に開口する溝状の上端水平突出部62bAの下面と前記アンカーボルト位置決め部材2の突出部14の上面との距離とほぼ等しい。
図5において、縦部21a,22aと横部21b,22bの長手方向の寸法が同じであってもよい。また、第1レール体21の横部21bの方が第2レール体22の横部22bよりも長くてもよい。第1レール体21の横部21bは、その上下端が屋内側の立上り型枠材62Aの上端水平突出部62bAの下面およびアンカーボルト位置決め部材2の突出部14の上面にそれぞれ当接する部位である。なお、図の例では、第2レール体22の横部22bも、使用時において、その上下端が屋内側の立上り型枠材62Aの上端水平突出部62bAの下面およびアンカーボルト位置決め部材2の突出部14の上面にそれぞれ当接するようになっている。
第1レール体21と第2レール体22とは、第1レール体21の縦部21aに形成された水平方向の長孔24の長さ範囲内で前記軸体20が移動することにより、前記縦部21a,22a同士の接触面に沿って互いに水平方向に相対的に移動できるものとなっている。この第1レール体21と第2レール体22との相対移動は、固定レバー23の回動操作により行う。
固定レバー23の基部における軸体20の両側部分(図5(A)における紙面の上下側)には、第1押出部23aおよび第2押出部23bが形成されている。つまり、第1押出部23aおよび第2押出部23bは、互いに固定レバー23の長手方向と直交する方向に離れて、軸体20を挟んで両側に位置している。これら第1押出部23aおよび第2押出部23bは、固定レバー23の回動操作により第2レール体22の横部22bに当接してこれを第1レール体21から屋外側に押し出す部位である。
軸体20から第1押出部23aまでの寸法aと軸体20から第2押出部23bまでの寸法bとは、互いに異なっている。この例の場合、寸法aの方が寸法bよりも大きい。図9(B)の状態から、図9(A)または図9(C)のように固定レバー23をいずれか一方側に押し込むことにより、両押出部23a,23bが第2レール体22の横部22bに向けて押し出される。これにより、両レール体21,22の横部21b,22b間の距離が長くなるように第1レール体21および第2レール体22が相対移動する。
図6は前記ベース型枠固定部材4の(A)正面図、(B)側面図、および(C)平面図である。ベース型枠固定部材4は、屋内側のベース型枠材61A(図1)の上端と屋内側の立上り型枠材62A(図1)の上端とを連結すると共に、屋内側および屋外側の各立上り型枠材62A,62B(図1)の上端同士を連結する役割を担う。ベース型枠固定部材4は、1枚の金属板を折り曲げて成形されたベース型枠固定部材本体25に、2枚の補強板26を互いに平行に溶接で固定してなる。ベース型枠固定部材本体25は、ベース型枠・立上り型枠連結部27と立上り型枠間連結部28とからなる。
ベース型枠・立上り型枠連結部27は、屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合するためのボルトを挿通するボルト挿通孔29を有する水平部分27aと、立上り型枠間連結部28に隣接する垂直部分27bと、これら水平部分27aおよび垂直部分27bを繋ぐ傾斜部分27cとからなる。前記2枚の補強板26は、水平部分27aと垂直部分27b間に、傾斜部分27cから離して設けられている。前記ボルト挿通孔29は、基礎長さ方向に並んで2つ設けられている。これら2つのボルト挿通孔29の間隔は、アンカーボルト位置決め部材2のベース型枠材結合部11に設けられている前記ボルト挿通孔13の基礎長さ方向の間隔と同じである。
立上り型枠間連結部28は、屋内側の立上り型枠材62Aの上端に結合するためのボルトを挿通するボルト挿通孔30を有する屋内側部分28aと、屋外側の立上り型枠材62Bの上端に結合するためのボルトを挿通するボルト挿通孔31を有する屋外側部分28bと、これら屋内側部分28aおよび屋外側部分28bを繋ぐ中間部分28cとからなる。中間部分28cには、柱固定用のアンカーボルト55(図1)を挿通させるアンカーボルト位置決め孔32が設けられている。
図7は前記型枠押え部材5の(A)正面図、(B)側面図、および(C)底面図である。型枠押え部材5は、屋外側のベース型枠材61B(図1)の上端と屋外側の立上り型枠材62B(図1)の下端とを連結する役割を担う。型枠押え部材5は、互いに上下に重ね合わせて蝶ナットボルト34により結合される屋内側部品35および屋外側部品36からなる。屋内側部品35および屋外側部品36の重ね合わせ部分は、それぞれの基礎長さ方向の両端から垂れ下がる各一対の垂下板35a,35a,36a,36aを有する断面コ字状であり、屋内側部品35の上に屋外側部品36が重ね合わされる。
前記蝶ナットボルト34は、屋外側部品36に形成された基礎幅方向に長い長孔からなるボルト挿通孔37に挿通され、屋内側部品35のねじ孔38に螺着される。ボルト挿通孔37における蝶ナットボルト34を挿通させる位置を変更することにより、型枠押え部材5の基礎幅方向の長さを調節することができる。屋外側部品35の上面等に基礎幅方向に一定の間隔で刻まれた目盛(図示せず)を設けておけば、型枠押え部材5を決められた基礎幅方向の長さに容易に調節することができる。
また、型枠押え部材5の基礎幅方向の長さが最大となるように屋内側部品35と屋外側部品36を結合する場合に、蝶ナットボルト34が挿通および螺着されるボルト挿通孔39およびねじ孔40が屋外側部品36および屋内側部品35にそれぞれ設けられている。
型枠押え部材5の使用時には、屋内側部品35の屋内側端が屋外側の立上り型枠材62B(図1)の下端の外側面に当接させられる。前記垂下板35aの屋内側端35aaは他の部分よりも下方まで垂下している。
屋外側部品36の屋外側端は下向きに屈曲した屈曲片36bとなっており、使用時には、前記屈曲片36bが屋外側のベース型枠材61B(図1)の上端の外側面に当接させられる。この屈曲片36bに設けられたボルト挿通孔41に蝶ナットボルト42を挿通し、この蝶ナットボルト42を屋外側のベース型枠材61Bに設けられたねじ孔(図示せず)に螺着することで、型枠押え部材5が屋外側のベース型枠材61Bに固定される。
このアンカーボルト施工治具1を用いて行うアンカーボルト施工方法について、図1〜図3と共に説明する。この施工方法は、以下の各過程を含む。各過程は順不同であり、第1の過程を第2の過程よりも先行させることを除けば、いずれの過程から始めてもよく、また複数の過程を同時に行ってもよい。
第1の過程は、アンカーボルト位置決め部材2のアンカーボルト位置決め孔18に床梁固定用のアンカーボルト36を挿通させた状態で、アンカーボルト位置決め部材2の屋内側端を屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合させ、かつ屋外側端を屋内側の立上り型枠材62Aの下端で基礎幅方向に相対移動不能に係合させる。
具体的には、ベース型枠材結合部11の基礎幅方向の位置が揃う2つのボルト挿通孔13にボルトB1を挿通して、ベース型枠材結合部11を屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合する。また、図8に示すように、前記係合片15を屋内側の立上り型枠材62Aの溝状の下端水平突出部62aAに上から嵌まり込ませて係合させる。
第2の過程は、図8に示すように、屋内側の立上り型枠材62Aの上端水平突出部62bAの下面とアンカーボルト位置決め部材2の屋外側端である突出部14の上面との間に浮上り防止部材3を配置する。
具体的には、浮上り防止部材3を基礎幅方向の寸法が最小である状態、すなわち図9(B)の状態にし、その浮上り防止部材3の上端を溝状の前記上端水平突出部62bAに嵌め込むと共に、下端をアンカーボルト位置決め部材2の突出部14の上に載せる。この状態で浮上り防止部材3の固定レバー23を上側または下側に回動操作することにより、浮上り防止部材3を図9(A)または図9(C)の状態にして、浮上り防止部材3を基礎幅方向の寸法を大きくする。これにより、図8のように、第1レール体21および第2レール体22の横部21b,22bのそれぞれの上端が溝状の上端水平突出部62bAの屋内側および屋外側の壁面に当接して、浮上り防止部材3が基礎幅方向の移動が拘束された状態で保持される。このとき、第2レール体22の横部22bの屋外側の側面は、屋内側の立上り型枠材62Aの外側面に押し付けられる。
第3の過程は、ベース型枠固定部材4により、屋内側のベース型枠材61Aの上端と屋内側の立上り型枠材62Aの上端とを連結すると共に、屋内側および屋外側の各立上り型枠材62A,62Bの上端同士を連結する。
具体的には、ベース型枠・立上り型枠連結部27のボルト挿通孔29にボルトB2を挿通し、このボルトB2を屋内側のベース型枠材61Aの上端に設けられたねじ孔(図示せず)に螺着することで、ベース型枠・立上り型枠連結部27を屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合する。
また、立上り型枠間連結部28のボルト挿通孔30,31にボルトB3,B4を挿通し、これらボルトB3,B4を屋内側および屋外側の各立上り型枠材62A,62Bの各上端にそれぞれ設けられたねじ孔(図示せず)に螺着することで、立上り型枠間連結部28を屋内側および屋外側の各立上り型枠材62A,62Bの各上端にそれぞれ結合する。このとき、アンカーボルト位置決め孔32に柱固定用のアンカーボルト55を挿通しておくことで、アンカーボルト55を位置決めする。
なお、アンカーボルト位置決め部材2のベース型枠材結合部11を屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合するボルトB1と、ベース型枠固定部材4のベース型枠・立上り型枠連結部27を屋内側のベース型枠材61Aの上端に結合するボルトB2とは同じであってもよい。その場合、第1の過程と第3の過程が同時に行われることになる。
また、この実施形態のように、屋内側の立上り型枠材62Aおよび屋内側の立上り型枠材62Bの各上端面に平面形状はしご形の連結プレート70を取り付けてもよい。その場合、連結プレート70の上に立上り型枠間連結部28が重ねられ、前記ボルトB3,B4により、立上り型枠間連結部28および連結プレート70が両立上り型枠材62A,62Bに結合される。
第4の過程は、型枠押え部材5により、屋外側のベース型枠材61Bの上端と屋外側の立上り型枠材62Bの下端とを連結する。
具体的には、型枠押え部材5の屋内側部品35の屋内側端を屋外側の立上り型枠材62Bの下端の外側面に当接させると共に、屋外側部品36の屋外側端の屈曲片36bを屋外側のベース型枠材61Bの上端の外側面に当接させる。そして、屈曲片36bのボルト挿通孔41に蝶ナットボルト42を挿通し、この蝶ナットボルト42を屋外側のベース型枠材61Bに設けられたねじ孔(図示せず)に螺着することで、型枠押え部材5を屋外側のベース型枠材61Bに結合する。型枠押え部材5の基礎幅方向の長さは、屋外側のベース型枠材61Bと屋外側の立上り型枠材62bとの基礎幅方向の間隔に合わせて予め調節しておいてもよく、屈曲片36bを屋外側のベース型枠材61Bの上端に結合してから、屋内側部品35の屋内側端が屋外側の立上り型枠材62Bの下端の外側面に当接するように調節してもよい。
また、図2に示すように、アンカーボルト位置決め部材2、浮上り防止部材3、およびベース型枠固定部材4が配置されている基礎長さ方向の位置以外の箇所で、屋内側のベース型枠材61Aの上端と屋内側の立上り型枠材62Aの下端とを型枠押え部材5で連結してもよい。
このように組まれた型枠60は、以下の作用・効果が得られる。
・屋外側のベース型枠材61Bは、上下中間部の外側面に取り付けられた補強用の鋼管66と、上部を支えるサポート材67とにより、コンクリート打設時の生コンの圧力に耐えうる堅固な構成である。
・前記堅固な構成である屋外側のベース型枠材61Bの上端と屋外側の立上り型枠材62Bの下端とを型枠押え部材5で連結することにより、屋外側の立上り型枠材62Bの位置が固定される。
・屋外側の立上り型枠材62Bの上端と屋内側の立上り型枠材62Aの上端とをベース型枠固定部材4の立上り型枠間連結部28で連結することにより、屋内側の立上り型枠材62Aの位置が固定される。
・アンカーボルト位置決め部材2で屋内側のベース型枠材61Aの上端と屋内側の立上り型枠材62Aの上端との間隔を適正に保つと共に、屋内側のベース型枠材61Aの上端と屋内側の立上り型枠材62Aの上端とをベース型枠固定部材4のベース型枠・立上り型枠連結部27で連結することにより、屋内側のベース型枠材61Aの位置が固定される。
これにより、サポート材を用いずに屋内側のベース型枠材61Aの上端を定位置に固定することができる。そのため、コンクリート打設時に生コンの圧力で屋内側のベース型枠材61Aの上端が外側に膨らむことが防止され、上部基礎52を精度良く施工することができる。アンカーボルト施工治具1により、各型枠材61A,62A,62B,61Bが互いに緊密に連結されるため、型枠60全体の剛性が向上する。
また、アンカーボルト位置決め部材2のアンカーボルト位置決め孔18にアンカーボルト56を挿通させておくことで、コンクリートの打設時にアンカーボルト56が動くことが防止され、アンカーボルト56を設計位置に正確に設置することができる。浮上り防止部材3により、アンカーボルト位置決め部材2の屋外側端が浮き上がることが防止されるため、アンカーボルト位置決め孔1が上下移動することによるアンカーボルト56の位置の狂いも生じない。
さらに、このアンカーボルト施工治具1を用いると、サポート材を使用せずにベース型枠材61Aを固定することができるため、施工性が向上する。この実施形態の場合、上部基礎52と土間コンクリート57とを同じ日に打設することができるため、施工の日程管理が容易になる。
この実施形態では、アンカーボルト位置決め部材2、浮上り防止部材3、およびベース型枠固定部材4を屋内側の型枠材61A,62Aの固定に用いるが、屋外側の型枠材61B,62Bの固定に用いてもよい。
また、この実施形態は、免震建物の上部基礎52の型枠60にアンカーボルト施工治具1を使用した例を示すが、この発明のアンカーボルト施工治具1は、他の基礎にも使用することができる。
1…アンカーボルト施工治具
2…アンカーボルト位置決め部材
3…浮上り防止部材
4…ベース型枠固定部材
5…型枠押え部材
15…係合片
20…軸体
21…第1レール体(一方のレール体)
22…第2レール体(他方のレール体)
23…固定レバー
23a…第1押出部
23b…第2押出部
52…上部基礎
53…ベース部
54…立上り部
55…柱固定用のアンカーボルト
56…床梁固定用のアンカーボルト
61A…屋内側のベース型枠材(一方のベース型枠材)
61B…屋外側のベース型枠材(他方のベース型枠材)
62A…屋内側の立上り型枠材(一方の立上り型枠材)
62aA…下端水平突出部
62bA…上端水平突出部
62B…屋外側の立上り型枠材(他方の立上り型枠材)

Claims (8)

  1. ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有する連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられるアンカーボルト施工治具であって、
    前記アンカーボルトが挿通されるアンカーボルト位置決め孔を有するアンカーボルト位置決め部材を備え、このアンカーボルト位置決め部材は、一端が前記ベース部の一方の側面を形成する一方のベース型枠材の上端に結合され、他端が前記立上り部の前記一方の側面を形成する一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合し、
    前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端は前記一方の立上り型枠材の下端に対して浮き上がり可能であり、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備えるアンカーボルト施工治具。
  2. ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有する連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられるアンカーボルト施工治具であって、
    前記アンカーボルトが挿通されるアンカーボルト位置決め孔を有するアンカーボルト位置決め部材を備え、このアンカーボルト位置決め部材は、一端が前記ベース部の一方の側面を形成する一方のベース型枠材の上端に結合され、他端が前記立上り部の前記一方の側面を形成する一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合し、
    前記一方の立上り型枠材の下端に基礎長手方向に延びる上方に開口する溝状の下端水平突出部が設けられ、前記アンカーボルト位置決め部材は、前記下端水平突出部に上から嵌まり込んで係合することで、前記一方の立上り型枠材の下端に対する前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の基礎幅方向の移動を拘束する係合片を有するアンカーボルト施工治具。
  3. 請求項2に記載のアンカーボルト施工治具において、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端は前記一方の立上り型枠材の下端に対して浮き上がり可能であり、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備えるアンカーボルト施工治具。
  4. 請求項2または請求項3に記載のアンカーボルト施工治具において、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた基礎長手方向に延びる下方に開口する溝状の上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備え、
    この浮上り防止部材は、前記一方の立上り型枠材の前記上端水平突出部の下面、および前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面に上下両端がそれぞれ当接する第1レール体と、前記一方の立上り型枠材の外側面に当接する第2レール体と、これら両レール体のうちの一方のレール体に取り付けられた軸体によって回転可能に支持された固定レバーと、他方のレール体に形成されて前記軸体が移動可能な水平方向に長い長孔とにより構成され、
    前記固定レバーの前記軸体の両側部分に、前記他方のレール体に当接してこれを前記一方のレール体から基礎幅方向に押し出すことになる第1押出部および第2押出部が形成され、前記軸体から前記第1押出部までの寸法と前記軸体から前記第2押出部までの寸法とが互いに異なる、
    アンカーボルト施工治具。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアンカーボルト施工治具において、前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、一方の立上り型枠材の上端と他方の立上り型枠材の上端とを連結するベース型枠固定部材を備えるアンカーボルト施工治具。
  6. 請求項に記載のアンカーボルト施工治具において、前記基礎の基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形であり、前記ベース部の他方の側面を形成する他方のベース型枠材の上端と、前記立上り部の他方の側面を形成する他方の立上り型枠材の下端とを連結する型枠押え部材とを備えるアンカーボルト施工治具。
  7. ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有する連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるために用いられるアンカーボルト施工治具であって、
    前記アンカーボルトが挿通されるアンカーボルト位置決め孔を有するアンカーボルト位置決め部材を備え、このアンカーボルト位置決め部材は、一端が前記ベース部の一方の側面を形成する一方のベース型枠材の上端に結合され、他端が前記立上り部の前記一方の側面を形成する一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合し、
    前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、一方の立上り型枠材の上端と他方の立上り型枠材の上端とを連結するベース型枠固定部材を備えるアンカーボルト施工治具。
  8. ベース部と、このベース部の幅方向の一部から立ち上がる立上り部とを有し、基礎幅方向に沿う鉛直面の断面形状が逆T字形である連続型の基礎をコンクリート打設するときに、前記ベース部の上面から突出して前記ベース部に埋め込まれるアンカーボルトの水平位置を決めるアンカーボルト施工方法であって、
    請求項に記載のアンカーボルト施工治具であってかつ前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端は前記一方の立上り型枠材の下端に対して浮き上がり可能であり、前記一方の立上り型枠材の上端に設けられた上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に、前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の浮き上がりを防止する浮上り防止部材を備えるアンカーボルト施工治具を用い、
    前記アンカーボルト位置決め部材の前記アンカーボルト位置決め孔に前記アンカーボルトを挿通させた状態で、前記アンカーボルト位置決め部材の前記一端を前記一方のベース型枠材の上端に結合し、かつ前記他端を前記一方の立上り型枠材の下端に基礎幅方向に相対移動不能に係合させる過程と、
    前記一方の立上り型枠材の前記上端水平突出部の下面と前記アンカーボルト位置決め部材の前記他端の上面との間に前記浮上り防止部材を配置する過程と、
    前記ベース型枠固定部材で、前記一方のベース型枠材の上端と前記一方の立上り型枠材の上端とを連結すると共に、前記一方の立上り型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の上端とを連結する過程と、
    前記他方のベース型枠材の上端と前記他方の立上り型枠材の下端とを前記型枠押え部材で連結する過程とを含む、
    アンカーボルト施工方法。
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