JP6482779B2 - 寿命試験の解釈および設計の方法,装置,プログラム - Google Patents

寿命試験の解釈および設計の方法,装置,プログラム Download PDF

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Description

この発明は、軸受等の機械部品やその試験片からなる試験対象品の寿命試験において、試験結果からほんとうに有為差があるか否かの判定等を行う方法、装置、プログラム、および前記寿命試験を行う場合の必要試験個数の設計を行う方法、装置、プログラムに関する。
従来より、寿命試験は経験を積んだ熟練者が行っており、試験条件や試験個数を決める寿命試験の設計と寿命試験結果の解釈に対して経験的に確からしい判断ができたと考えられる。
現在、寿命試験において経験的に判断されているものの詳細を、表1に示す。
Figure 0006482779
なお、ワイブル分布を機械部品の寿命判断に用いるものは、種々の特許文献,非特許文献に提案されている。
従来は、表1に詳細を示すように、(1) 寿命試験に必要な試験個数の設定、(2) 打切り試験における打切り時間の設定、(3) 試験結果の解釈(有意差の判断)等を熟練者が経験的に行ってきた。しかし、どれだけの試験個数を用意して、どの程度の寿命差があれば、寿命の有為差が判断できるのかという寿命試験の設計指針、打切り時間が何時間ならばどの程度のL10(L50)寿命が保証できるのか、あるいは、どの程度の寿命差があれば寿命の有為差を判断できるのかという寿命試験結果の解釈を、都度熟練者に相談しなければ決定できないという点は大きな問題である。また、これらは、寿命試験の熟練者でもしばしば判断することが難しいものであり、寿命試験の経験が少ない技術者にとっては、寿命試験の設計と寿命試験結果の解釈が困難な状況が発生すると考えられる。
加速試験では、試験個数の設計を試験前に設計しなければならない。加速試験では、試験個数が多いほど、算出される寿命の信頼性は高くなるが(ここでいう信頼性が高いとは、寿命のばらつきが小さいことをいう)、使用できる試機の台数や、ロットから抜き出した試験対象品を破損させてしまうことから、際限なく試験個数を増やすことはできない。加速試験の試験個数を決定する際に重要なことは、試験個数をどの程度多くすれば、どの程度信頼性の高い算出寿命が得られるかという点である。
上記のように、従来は、試験個数を決める設計を熟練者が経験的に行っており、また信頼性の確保できる試験個数を定めるには、長い時間がかかっていた。
また、加速試験は、上記のように破損時間から寿命を算出し、その算出寿命から性能の優劣を判定する試験であるが、2ロットの寿命試験結果から求めた算出寿命の間に、本当に有為差があるかどうかを確かめたい状況が多くある。
従来より、算出寿命の有為差判定は信頼幅という概念を使って行われてきた。しかし、この判定方法には、次のようにいくつかの問題がある。
まず、信頼幅は、2水準間での寿命の有意差を判断できないという問題がある。その理由は、どの程度信頼幅が重なっていたら寿命に優位差があるのかということを定量的に判断できないためである。
レオナード・ジー・ジョンソン(LEONARD G. JOHNSON)は、ワイブルスロープごと、試験個数ごとに、2水準間の平均寿命とL10寿命の有意差を判定する方法を提案している)。しかし、その方法も、実際には使われていないのが現状である。これは、手軽な形で優位差検定を行うツールを残していないことに原因がある。
このように、寿命試験の設計と寿命試験結果の解釈は、熟練者を要するうえ、判断が迅速に行えず、また設定の基準が明確でなくて、試験結果の信頼性の面で不十分である。
従来技術を纏め直すと、転動疲労寿命試験(以下、寿命試験)では、ワイブルプロットで求まる推定寿命から寿命の優劣を判定する試験がある。寿命試験では、データは正規分布でなくワイブル分布にしたがうため、得られた推定寿命の有意差検定では、F検定による等分散の検定やt 検定による平均値の差の検定を適用できない。
特開2006−040203号公報 特開2002−277382号公報 特開2005−226829号公報 特開2006−310921号公報
真壁肇著、信頼性工学入門79、1991年発行
最近、ワイブル分布に従うデータに対しても推定寿命の有意差検定を行うことができる方法が開発された(特許文献4)。しかし、それらの方法は、乱数を用いた計算であるため、乱数計算を行うプログラムが必要であり、計算時間が長いという問題があった。
この発明は上記課題を解消するものであり、2水準の推定寿命の有意差有無の判定を、簡単な計算式を使って誰でも簡単に精度良くかつ迅速に行える装置、方法、プログラムを提案することを目的とする。
この発明の他の目的は、適切な試験個数の設計を誰でも簡単に迅速に行える装置および方法を提案することである。
この発明の寿命試験の解釈装置は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈装置において、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%(パーセント点は10%寿命の10の数値のことで、累積破損確率と同じ意味である)における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差(倍率)LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
nR=(e,N,C)の所定の関数
を設定した近似式設定手段11と、
前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準C、および前記2水準の推定寿命またはこの2水準の推定寿命の差の入力を記憶する入力処理手段8と、
前記近似式に、前記入力処理手段8で記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算手段9と、
この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定手段10とを備え、
前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式とする、
ことを特徴とする。
なお、この明細書において、「信頼水準C」とは、有意差の判定結果の信頼性を表す指標のことである。
この構成によると、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式を求めておき、この近似式にワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める。この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する。そのため、2水準の推定寿命の有意差有無の判定を、簡単な計算式を使って、熟練者でなくても誰でも簡単に、高度な信頼性を持ってかつ迅速に行える。
前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式であり、必要寿命差LnRを精度良く求めることができる。すなわち、軸受等の機械部品の寿命は、ワイブル分布に従うとされている。試験対象品に対等するワイブル分布に従ったワイブル乱数を発生させた場合、その発生させた乱数は、実際に試験を行った場合の寿命に相当する。したがって、試験個数と見立てた個数だけワイブル乱数を発生させ、その結果に基づいて前記近似式を作成することで、必要寿命差LnRを求めることができる。
この発明の寿命試験の解釈装置において、前記所定の近似式は、次のいずれかの関係式(1),(2),(3)であっても良い。
Figure 0006482779
この関係式(1),(2),(3)によると、2水準の推定寿命の有意差有無の判定を、乱数を用いた方法よりも簡単に行うことができる。
この発明の試験個数設計装置は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計装置において、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の関係式を記憶した所定の近似式、
nR=(e,N,C)の所定の関数
を記憶した近似式設定手段11と、
前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、および必要寿命差LnRの入力を記憶する入力処理手段8と、
前記近似式に、前記入力処理手段8で記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算手段13とを備える、
ことを特徴とする。
この構成によると、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の関係式を記憶した所定の近似式を求めておき、この近似式にワイブルスロープe、信頼水準C、および必要寿命差LnRを代入することで試験個数Nを求める。そのため、適切な試験個数の信頼性の高い設計を、誰でも簡単に、迅速に行える。
この発明装置において、前記所定の近似式は、次のいずれかの関係式(1),(2),(3)であっても良い。
Figure 0006482779
この関係式(1),(2),(3)によると、適切な試験個数をより一層精度良く求めることができる。
この発明の寿命試験の解釈方法は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈方法において、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
nR=(e,N,C)の所定の関数
を準備する近似式準備過程と、
前記近似式に、ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算過程(S2)と、
この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定過程(S3)とを含み、
前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式とする、
ことを特徴とする。
Figure 0006482779
この関係式(1),(2),(3)によると、2水準の推定寿命の有意差検定を、より一層精度良く行うことができる。
この方法によると、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式を求めておき、この近似式にワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める。この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定するそのため、2水準の推定寿命の有意差検定を、簡単な計算式を使って誰でも簡単に精度良くかつ迅速に行える。
この発明の寿命試験の解釈方法において、前記所定の近似式は、次のいずれかの関係式(1),(2),(3)であっても良い。
Figure 0006482779
この関係式(1),(2),(3)によると、2水準の推定寿命の有意差検定を、より一層精度良く行うことができる。
この発明の試験個数設計方法は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計方法において、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
nR=(e,N,C)の所定の関数
を準備する近似式準備過程(T1)と、
前記近似式に、必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算過程(T3)とを含み、
前記近似式は、有意差有りと判定するための必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成した近似式とする、
ことを特徴とする。
この方法によると、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式を求めておき、この近似式に必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで試験個数Nを求めるため、適切な試験個数の設計を誰でも簡単に迅速に行える。
この発明の試験個数設計方法において、前記所定の近似式は、次のいずれかの関係式(1),(2),(3)であっても良い。
Figure 0006482779
この関係式(1),(2),(3)によると、試験個数をより一層精度良く求めることができる。
この発明の寿命試験の解釈プログラム1は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈プログラムにおいて、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定情報11Aと、
Figure 0006482779
前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準C、並びに有意差を求めるパーセント点n%の入力を記憶する入力処理手順S1と、
前記関係式(1),(2),(3)のうち、前記入力処理手順S1で記憶したパーセント点n%の関係式を用い、この関係式に、前記入力処理手段S1で記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算手順S2と、
この求められた必要寿命差LnRと入力処理手順で入力された前記2水準の推定寿命または前記2水準の推定寿命から求まる前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定手順S3とを含む。
この構成のプログラム1によると、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式を求めておき、この近似式にワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める。この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定するそのため、2水準の推定寿命の有意差検定を、誰でも簡単に精度良くかつ迅速に行える。
この発明の試験個数設計プログラム2は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である求められた2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計プログラム2において、
前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定情報11Aと、
Figure 0006482779
前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、必要寿命差LnR、およびパーセント点n%の入力を記憶する入力処理手順T1と、
前記関係式(1),(2),(3)のうちの、前記入力処理手段に記憶されたパーセント点n%に該当する関係式を用い、前記入力処理手段に記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算手順T3とを含む。
この方法によると、所定のパーセント点%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式を求めておき、この近似式に必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで試験個数Nを求めるため、適切な試験個数の設計を誰でも簡単に迅速に行える。
この発明の寿命試験の解釈装置、方法、プログラムによると、2水準の推定寿命の有意差有無の判定を、誰でも簡単に精度良くかつ迅速に行える。
この発明の寿命試験の試験個数設計装置、方法、プログラムによると、適切な試験個数の設計を誰でも簡単に迅速に行える。
この発明の一実施形態に係る寿命試験の解釈方法,試験個数設計方法を示す概要の流れ図である。 同方法における近似式作成過程を示す流れ図である。 試験個数N、信頼水準C、パーセント点nの条件を変えたときのワイブルスロープeと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果のグラフである。 信頼水準C、各パーセント点nの条件を変えたときの試験個数Nと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果(e=1.1)を示すグラフである。 試験個数N、各パーセント点nの条件を変えたときの信頼水準Cと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果のグラフである。 ワイブル乱数を用いて計算した必要寿命差と(5)〜(7)式で計算した必要寿命差との相関図である。 同実施形態に係る解釈プログラムの流れ図である。 同実施形態に係る試験個数設計プログラムの流れ図である。 同実施形態に係る解釈および試験個数設計装置の概要の説明図である 同解釈および試験個数設計装置の概念構成のブロック図である。
この発明の一実施形態に係る寿命試験の解釈および設計の方法,装置,プログラムにつき、図面と共に説明する。
この実施形態で対象とする寿命試験は、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける試験であり、前記打切り試験および加速試験のいずれであっても良い。
この寿命試験の解釈および設計の方法は、図1に示すように、近似式作成過程Q1と、近似式利用過程Q2とを含む。この近似式利用過程Q2に、寿命試験の解釈方法と寿命試験の試験個数設計方法とが含まれる。
近似式作成過程Q1では、ワイブルプロットで求めた2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差(以下、「必要寿命差」と称す場合がある)の近似式を導出する。近似式の導出は、図2に示す以下のステップR1〜R3で求める。
ステップR1では、ワイブル乱数を用いて必要寿命差を各種条件(試験個数等)で計算する。
ステップR2では、各種条件と必要寿命差の関係について考察し、近似式としてふさわしい式の形を決定する。
ステップR3では、ステップR2で得た式で必要寿命差を回帰分析し、近似式を得る。
ステップR1を具体的に説明する。
図3に、試験個数N、信頼水準C、パーセント点nの条件を変えたときのワイブルスロープeと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果を示す。同図から、必要寿命差はワイブルスロープが大きくなると1に近づくという性質があることが分かる。また、必要寿命差とワイブルスロープには、試験個数N、信頼頼水準C、各パーセント点nの値とは無関係に、1/eを指数としてeが増加するに従って指数関数的に減少するという、以下の関係式が成立することを見出した。
Figure 0006482779
図4に、信頼水準C、各パーセント点nの条件を変えたときの試験個数Nと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果を示す。同図から、必要寿命差は試験個数が多くなると1に近づくという性質があることが分かる。また、試験個数と必要寿命差の関係は(5)式で近似できることを見出した。(5)式のa,b,cの定数は信頼水準Cと各パーセント点nNによって変化する定数である。
Figure 0006482779
図5に、試験個数N、各パーセント点nの条件を変えたときの信頼水準Cと必要寿命差LnRの関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果を示す。図から、必要寿命差は信頼水準Cが100%に近づくにつれて指数関数的に大きくなることが分かる。また、試験個数と必要寿命差の関係は(6)式で近似できることを見出した。
Figure 0006482779
ステップR2では、ステップR1の結果を踏まえて、(4)〜(6)的の関係を全て満たすことができる必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、試験個数N、信頼水準Cの関係式を(7)と仮定する。
Figure 0006482779
ステップR3では、(7)式を使って、ワイブル乱数を用いて計算した必要寿命差を回帰分析した。なお、計算はワイブルスロープeを0.5、1.0、2、3、5、8、10試験個数Nを3〜50、信頼水準Cを80、90、92、95、98、99に変化させて行った。
回帰分析の結果、それぞれのパーセント点に対して必要寿命差を計算できる(1)〜(3)式を得た。
Figure 0006482779
表2(表2A、2B)〜表4(表4A、4B)は、試験個数と必要寿命差の関係を、ワイブル乱数を用いて計算した結果と(1)〜(3)式を用いて計算した結果の両方を示した。また、表1、2、3は、パーセント点10%、パーセント点50%、パーセント点63.2%に対する計算結果であり、各表には信頼水準を80、90、99%の3種類の条件で計算した結果を示した。表2〜表4は、いずれも2つの表に分割した。紙面の都合ですべての計算結果を示すことはできないが、ワイブル乱数を用いた計算結果と(1)〜(3)式で得られた計算結果は、ほとんどの条件でほぼ一致している。図6にワイブル乱数を用いた計算で得られた必要寿命差と(1)〜(3)式で得られた必要寿命差との相関図を示す。相関図で見ても、両者の計算結果の差は極めて小さいことが分かる。
Figure 0006482779
Figure 0006482779
Figure 0006482779
Figure 0006482779
Figure 0006482779
Figure 0006482779
上記の近似式(1)〜(3)は、信頼水準とワイブルスロープの値を設定すれば、必要寿命差と試験個数の関係を示すので、試験個数の目安を知りたいときにも利用できる。もしも、「ワイブルスロープが3程度のばらつきがある試験での寿命比較では、2倍以上の寿命差があれば、90%の信頼水準で有意差有りと判定してもよいといえる程度のデータの信頼性がほしい」という考えがある場合、近似式のワイブルスロープに3、信頼水準に90、必要寿命差に2を入力すれば試験個数が一義的に決まる。
つぎに、図1の近似式の利用仮定Q2となる寿命試験の解釈方法および試験個数設計方法を、その実施に用いるプログラムおよび装置と共に説明する。
この寿命試験の解釈方法では、図7に示す寿命試験の解釈プログラム1を、この寿命試験の試験個数設計方法では、図8に示す寿命試験の試験個数設計プログラム2をそれぞれ用いる。これら寿命試験の解釈プログラム1および試験個数設計プログラム2は、いずれもコンピュータにより実行可能なプログラムであり、図9に示すように、コンピュータ3の記憶手段5にインストールされることなどで実行可能状態に記憶される。コンピュータ3はパーソナルコンピュータ等であり、中央処理装置(CPU)4および記憶手段5を持ち、OS(オペレーションプログラム)(図示せず)を有する本体と、入力装置6と、出力装置7とを備える。前記記憶手段5は、ハードディスクやSSD(ソリッドステートドライプ)の他、メモリ素子等を含む。前記入力装置6は、キーボードやマウス等のオペレータが操作して入力する機器、および通信により入力する機器を含む。前記出力装置7は、液晶ディスプレイ等の画像を表示する表示装置や、プリンタ、通信により出力する機器等である。
図10は、前記コンピュータ3に前記寿命試験の解釈プログラム1および試験個数設計プログラム2を実行可能に備えることで構成された寿命試験の解釈装置兼試験個数設計装置の概念構成を示す。同図の解釈装置兼試験個数設計装置は、寿命試験の解釈装置として機能するモードと、寿命試験の試験個数設計装置として機能するモードとに、入力装置6からの所定の入力により切換可能とされる。
図7において、寿命試験の解釈プログラム1は、寿命試験の結果として求められた2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定するプログラムであって、入力処理手順S1、必要寿命差計算手順S2、有意差有無判定手順S3、および判定結果出力手順S4を含み、必要寿命差計算手順S2で用いる近似式設定情報11Aを備えている。近似式設定情報11Aは、換言すれば必要寿命差計算手順S2の一部である。
前記入力処理手順S1、必要寿命差計算手順S2、有意差有無判定手順S3、および判定結果出力手順S4をそれぞれ実行する機能達成手段が、図10の入力処理手段8、必要寿命計算手段9、有意差有無判定手段10、および出力処理手順10である。
また、寿命試験の解釈方法を説明すると、前記近似式設定情報11Aを準備する過程が近似式準備過程、前記必要寿命差計算手順S2を実行する過程が必要寿命差計算手順、有意差有無判定手順S3を実行する過程が有意差有無判定過程である。
図7の近似式設定情報11Aは、所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
nR=(e,N,C)の所定の関数
を定めた情報である。この近似式設定情報11Aを記憶した手段が、図10の近似式設計手段11である。
前記所定の近似式は、この実施形態では前記式(1)〜(3)を用いており、同近似式を再度示す。
Figure 0006482779
なお、前記所定の近似式は、前記式(1)〜(3)に限らず、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式であれば良い。
前記入力処理手順S1では、前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準C、並びに有意差を求めるパーセント点n%の入力を促す画面を出力装置7(図10)となる画面表示装置に表示し、これに応じて入力された各値を記憶部8aに記憶する。この入力を促す画面を出力する手段が入力促し画面出力部8bであり、入力された各値を記憶部8aに記憶する手段が入力処理部8cである。入力処理手段8は、これら記憶部8a、入力促し画面出力部8b、および入力処理部8cにより構成される。前記入力を促す画面は、例えばワイブルスロープe等の項目を示す文字と、ワイブルスロープe等の値を示す記入欄または選択欄等とされる。
図7の必要寿命差計算手順(S2)では、前記関係式(1),(2),(3)のうち、前記入力処理手順S1で記憶したパーセント点n%の関係式(例えばパーセント点10%であれば関係式(1))を用い、この関係式に、前記入力処理手段S1で記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める。
有意差有無判定手順S3では、この求められた必要寿命差LnRと入力処理手順S1で入力された前記2水準の推定寿命または前記2水準の推定寿命から求まる前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差がありと判定し、必要寿命差LnR未満であれば有意差無しと判定する。
判定結果出力手順S4では、このように判定した有意差有りまたは有意差無しの結果を、図10の出力装置7となる画面表示装置に表示する。
このように、前記近似式(1)〜(3)を用いて必要寿命差LnRを求め、この求めた必要寿命差LnRと判断すべき2水準の推定寿命の差とを比較することで、2水準の推定寿命に有意差があるか否かの判定を、誰でも簡単に、高い信頼性を持って求めることができる。
前記近似式(1)〜(3)は、信頼水準Cとワイブルスロープeの値を設定すれば、必要寿命差LnRと試験個数Nの関係を示すため、試験個数Nの目安を知りたいときにも利用できる。
そこで、この実施形態の装置では、同じ近似式(1)〜(3)を用い、モード切換により、有意差有無の判定と試験個数Nの設計との両方が行えるようにしている。
図8において、試験個数設計プログラム2は、寿命試験を行うにつき、求められた2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数Nを求めるプログラムであって、入力処理手順T1と、試験個数計算手順T2と、試験個数出力手順T3とを備え、近似式設定情報11Aを備えている。近似式設定情報11Aは、換言すれば試験個数計算手順T2の一部である。近似式設定情報11Aは、前記寿命試験の解釈プログラム1(図7)における近似式設定情報11Aと同じである。
前記入力処理手順T1、試験個数計算手順T2、および試験個数出力手順T3をそれぞれ実行する機能達成手段が、図10の入力処理手段8、試験個数計算手段13、および出力処理手段10である。同図の入力処理手段8および出力処理手段10、並びに近似式設定手段11は、寿命試験の解釈プログラム1の実行と試験個数設計プログラム2の実行との両方に用いられる手段となる。
また、寿命試験の設計方法を説明すると、前記近似式設定情報11Aを準備する過程が近似式準備過程であり、前記試験個数計算手順T2を実行する過程が試験個数計算過程である。
図8において、入力処理手順T3は、寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、必要寿命差LnR、およびパーセント点n%の入力を促す画面を出力装置7(図10)となる画面表示装置に表示し、これに応じて入力された各値を記憶部8aに記憶する。
試験個数計算手順T2では、前記関係式(1),(2),(3)のうちの、前記入力処理手順T1で記憶されたパーセント点n%に該当する関係式を用い、前記入力処理手順T1で記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める。
試験個数出力手順T3では、このように計算した試験個数を、図10の出力装置7となる画面表示装置に表示する。
このようにして、寿命試験の試験個数Nを、だれでもが簡単に知ることができる。
1…解釈プログラム
2…試験個数設計プログラム
3…コンピュータ
6…入力装置
7…出力装置
8…入力処理手段
9…必要寿命計算手段
10…有意差有無判定手段
11…近似式設定手段
11A…近似式設定情報
12…出力処理手段
13…試験個数計算手段

Claims (10)

  1. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈装置において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
    nR=(e,N,C)の所定の関数
    を設定した近似式設定手段と、
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準C、および前記2水準の推定寿命またはこの2水準の推定寿命の差の入力を記憶する入力処理手段と、
    前記近似式に、前記入力処理手段で記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算手段と、
    この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定手段とを備え、
    前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式とする、
    ことを特徴とする寿命試験の解釈装置。
  2. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈装置において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定手段と、
    Figure 0006482779
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、信頼水準C、前記パーセント点n%、および前記2水準の推定寿命またはこの2水準の推定寿命の差の入力を記憶する入力処理手段と、
    前記関係式(1),(2),(3)のうち、該当するパーセント点n%の関係式を用い、この関係式に、前記入力処理手段に記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算手段と、
    この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定手段とを備える、
    ことを特徴とする寿命試験の解釈装置。
  3. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計装置において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた所定の関係式を記憶した所定の近似式、
    nR=(e,N,C)の所定の関数
    を記憶した近似式設定手段と、
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、および必要寿命差LnRの入力を記憶する入力処理手段と、
    前記近似式に、前記入力処理手段に記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算手段とを備え、
    前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式とする、
    ことを特徴とする寿命試験の試験個数設計装置。
  4. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計装置において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定手段と、
    Figure 0006482779
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、必要寿命差LnR、およびパーセント点n%の入力を記憶する入力処理手段と、
    前記関係式(1),(2),(3)のうちの、前記入力処理手段に記憶されたパーセント点n%に該当する関係式を用い、前記入力処理手段に記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算手段とを備える、
    ことを特徴とする寿命試験の試験個数設計装置。
  5. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈方法において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
    nR=(e,N,C)の所定の関数
    を準備する近似式準備過程と、
    前記近似式に、ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算過程と、
    この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定過程とを含み、
    前記近似式は、有意差有りと判定するための前記必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成される近似式とする、
    ことを特徴とする寿命試験の解釈方法。
  6. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈方法において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を準備する近似式準備過程と、
    Figure 0006482779
    前記近似式に、ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算過程と、
    この求められた必要寿命差LnRと前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差判定過程とを含み、
    前記近似式は、有意差有りと判定するための必要寿命差を、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成した近似式とする、
    ことを特徴とする寿命試験の解釈方法。
  7. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計方法において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた所定の近似式、
    nR=(e,N,C)の所定の関数
    を準備する近似式準備過程と、
    前記近似式に、必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算過程とを含み、
    前記近似式は、有意差有りと判定するための必要寿命差LnRを、ワイブル乱数を用いて計算し、この計算の結果を近似できる回帰式を用いて作成した近似式とする、
    ことを特徴とする寿命試験の試験個数設計方法。
  8. 軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計方法において、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を用い、
    Figure 0006482779
    前記近似式に、必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める、
    ことを特徴とする寿命試験の試験個数設計方法。
  9. コンピュータにより実行可能であり、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験の結果として求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があるか否かを判定する寿命試験の解釈プログラムにおいて、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定情報と、
    Figure 0006482779
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準C、並びに有意差を求めるパーセント点n%の入力を記憶する入力処理手順と、
    前記関係式(1),(2),(3)のうち、前記入力処理手順に記憶したパーセント点n%の関係式を用い、この関係式に、前記入力処理手段に記憶されたワイブルスロープe、試験個数N、および信頼水準Cを代入することで、前記必要寿命差LnRを求める必要寿命差計算手順と、
    この求められた必要寿命差LnRと入力処理手順で入力された前記2水準の推定寿命または前記2水準の推定寿命から求まる前記2水準の推定寿命の差とを比較して、前記2水準の推定寿命の差が前記必要寿命差LnR以上であれば有意差があると判定する有意差有無判定手順とを含む、
    ことを特徴とする寿命試験のプログラム。
  10. コンピュータにより実行可能であり、軸受等の機械部品またはその試験片からなる試験対象品を所定の環境条件においた状態を続ける寿命試験を行うにつき、求められた、前記試験対象品の2ロットの各推定寿命である2水準の推定寿命に有意差があると判定できる結果が得られる必要な試験個数を求める寿命試験の試験個数設計プログラムにおいて、
    前記推定寿命は、各ロット毎に前記試験対象品に対して寿命試験を行い、その結果をワイブル分布の形式で表現した所定のパーセント寿命であり、
    前記所定のパーセント寿命の所定のパーセント点n%における、前記2水準の推定寿命に有意差があると判定するために必要な寿命差である必要寿命差LnRと、ワイブルスロープeと、試験個数Nと、前記有意差の判定結果の信頼性を表す指標である信頼水準Cとの関係を定めた次のいずれかの関係式(1),(2),(3)を記憶した近似式設定情報と、
    Figure 0006482779
    前記寿命試験における前記ワイブルスロープe、信頼水準C、必要寿命差LnR、およびパーセント点n%の入力を記憶する入力処理手順と、
    前記関係式(1),(2),(3)のうちの、前記入力処理手段に記憶されたパーセント点n%に該当する関係式を用い、前記入力処理手段に記憶された必要寿命差LnR、ワイブルスロープe、および信頼水準Cを代入することで、前記試験個数Nを求める試験個数計算手順とを含む、
    ことを特徴とする寿命試験の試験個数設計プログラム。
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