JP6480282B2 - 水中撮影用カメラ及び水中撮影方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水中撮影用カメラ及び水中撮影方法に関する。
生息地の激減により、多くの水生生物が絶滅の危機にさらされている。例えばニッポンバラタナゴはすでに滋賀県、京都府では絶滅が報告されており、他の府県でも絶滅危惧I類相当とされている。このような生物を保護するためには、生物の基本的な生態を明らかにし、繁殖に必要な環境を人工的に構築する必要がある。
生物の生態を明らかにするための手法として、近年バイオロギングが注目されている。バイオロギングとは、動物等にセンサーを持たせ、センサデータを収集することで、その動物の行動を明らかにする手法である。水生生物に関しても、シロザケに水温・深度ロガーを設置することで、遊泳する水温帯を調べたり、アザラシにカメラを設置することで、アザラシの親子の教育行動や捕食の仕方を調べたりする試みが行われている。
しかし、従来のバイオロギング手法は、観測したい生体にセンサーをつける必要があり、ニッポンバラタナゴや、ゲンゴロウなど、小型の魚類、昆虫には設置が難しいという課題があった。
これらの小型の水棲生物の生態を明らかにするためには、生体にセンサーをつけるのではなく、環境側にセンサーをつけて、ターゲットとなる生物の活動パターン等を明らかにする手法を用いる必要がある。環境にセンサーをつけて、生物の行動を明らかにしようとする試みとして、電気抵抗を使ってサケの遡上数、パターンを計測しようとする試みや、定置網内の魚群をカメラで観察する試みなどが報告されている。また、魚群探知機のように、超音波を使って個体数を計測する手法も考えられる。
これらの中で特に水中カメラは、個体数だけでなく、季節や時間帯、天候に応じてどのような行動を水棲生物が行っているかを確認することができるため、小型の水棲生物の行動を明らかにするうえで、強力なセンサーであるといえよう。また、カメラは、パッシブなセンサーであり、観測対象の生物への影響が少ないという利点もある。
超音波や電気などをアクティブに発信するセンサーは、観測する生物への影響が不明な場合には、用いることが困難である。例えば、一部の生物は、磁気や超音波に対する感覚を有しており、これらの生物に対して磁界や超音波を利用したセンシングを行うと、自然な活動を妨げてしまう危険がある。
環境の状況に応じた生物の行動パターンを明らかにするためには、ある程度の期間継続的に生物の活動をモニタリングする必要がある。水中カメラであれば、同じ場所に長期間にわたってカメラを設置し、継続的に動画を記録することが望ましい。しかし、水中カメラを水中に固定し、継続的に撮影する際に、環境によっては、カメラのレンズに付着する気泡が撮影を妨げることがある。
自然環境では、光合成により水草や藻から発生する空気、土中に含まれる空気が、気泡となって徐々に湧き上がっている。長期間カメラを水中に固定していると、それらの気泡が、カメラのレンズに付着し、撮影を妨げてしまう。池の湖底方向を水中カメラで継続して撮影した画像を図11に示す。時間がたつにつれて、湖底の藻から湧き上がってくる気泡がカメラのレンズに付着し、撮影の大きな妨げになっている。
このようなレンズへの付着物への対応として、一部の水中カメラは、ワイパーにより付着物を取り除く機構を備えている(例えば、非特許文献1)。
一方、画像処理によって、気泡ノイズを取り除く手法も提案されている(例えば、非特許文献2)。
JFEアドバンテック株式会社、"ワイパー式メモリー水中カメラSFIDA"、[online]、2012年、[平成27年7月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.jfe-advantech.co.jp/ocean/suichu/index.html〉 加藤進、山下淳、金子透、「ステレオカメラを用いた気泡ノイズにロバストな水中環境観測」、情報処理学会研究報告、CVIM、 2004(40)、 p.117-124、 2004.
しかし、上記非特許文献1のワイパーを用いる方式は、ワイパーの動作や駆動音が水棲生物の自然な活動を妨げてしまう危険がある。特に、産卵行動のようなデリケートな行動を観察する場合には、できるだけ環境に変化を与えない解決策が望まれる。ワイパー以外にも、レンズ周辺に水流を発生させて気泡の付着を防いだり、水流をレンズ面に定期的に噴射し、気泡を吹き飛ばす方法、カメラ自体を動かしたり、振動させることで気泡を取り除く方法などが考えられるが、いずれも、同様の理由で、水生生物の自然な行動を観察するという目的には適していない。
また、上記非特許文献2の手法はあくまで気泡の影響を低減する手法であり、レンズ面の多くが気泡に覆われてしまうと完全に気泡ノイズを取り除くのは困難である。また、気泡の影響でカメラのピント自体が狂わされてしまうことがあるが、そのようなピントのずれにはそもそも対応が難しい。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、気泡が湧き上がる環境であっても、水中を撮影することができる水中撮影用カメラ及び水中撮影方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の水中撮影用カメラは、開口部を有する気体容器と、前記気体容器内に、少なくともレンズ部分が配置され、前記開口部を介して前記気体容器の外部を撮影する撮影部と、を含んで構成される。
また、本発明の水中撮影用カメラは、前記撮影部の全体が、前記気体容器内に配置されるようにしても良い。
また、本発明の水中撮影用カメラは、前記気体容器の外部であって、前記撮影部の撮影方向に配置されたミラーを更に含むようにしても良い。
また、本発明の水中撮影用カメラは、前記撮影部の撮影方向を変更するように前記撮影部を回転させるための回転機構を更に含むようにしても良い。
また、本発明の水中撮影用カメラは、前記撮影部によって撮影された、水中における屈折の影響を受けた屈折画像を、前記撮影部の撮影方向、前記開口部に形成される水面から前記撮影部までの距離、及び前記開口部に形成される水面から水中の底までの距離に基づいて補正する補正部を更に含むようにしても良い。
本発明の水中撮影方法は、上記の水中撮影用カメラを、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、水中に挿入し、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態のまま、前記水中撮影用カメラによって水中を撮影する。
本発明の水中撮影方法は、上記の水中撮影用カメラを、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、水中に挿入し、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、かつ、前記水中撮影用カメラから見た前記ミラーの反射方向が水平方向となるように前記ミラーを傾斜させた状態で、前記水中撮影用カメラによって水中を撮影するようにしてもよい。
本発明によれば、開口部を有する気体容器と、気体容器内に、少なくともレンズ部分が配置され、開口部を介して気体容器の外部を撮影する撮影部とを備えることにより、気泡が湧き上がる環境であっても、水中を撮影することができる、という効果が得られる。
第1の実施の形態に係る水中撮影用カメラの構成を示すブロック図である。 従来の水中撮影用カメラの一例を示す模式図である。 第2の実施の形態に係る水中撮影用カメラの構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態に係る水中撮影用カメラの構成を示すブロック図である。 第4の実施の形態に係る水中撮影用カメラの構成を示すブロック図である。 第5の実施の形態に係る水中撮影用カメラの構成を示すブロック図である。 屈折画像から元画像を得るための原理を説明するための図である。 屈折画像から元画像を得るための原理を説明するための図である。 第6の実施の形態に係る水中撮影用カメラの撮影部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る水中撮影用カメラの実装の一例を示す図である。 池の湖底方向を水中撮影用カメラで継続して撮影した画像の例を示す図である。
<概要>
本発明の実施の形態では、撮影部であるカメラのレンズ周辺に予め気体の層を作るという手法で、水中を撮影する際の気泡の問題を解決する。撮影部のレンズ面の前に、気体の層をあらかじめ作ってしまうことにより、湖底や海底のヘドロや藻から上昇してくる気泡をその気体の層で受け止める。気泡は気体と合体してしまうため、細かい気泡がレンズ面に付着することが防ぐことができる。また、気泡の量が多い場合も、気体は気体の層の周縁からあふれていくのみであり、撮影部による撮影に影響を与えない。
ここで、気体の層を形成するために気体をためる部分を、本発明の実施の形態では気体容器と称する。気体容器は撮影部のレンズの前面が気体で覆われるように設置する必要がある。レンズの大きさおよび撮影部の画角を考慮し十分な大きさにしないと、撮影した映像に気体容器の淵が映ってしまうためである。また、気体容器の下面はむき出しにしておき、ガラス等の透過物で閉じてはならない。ガラス等で閉じてしまうと、結局そのガラス面に気泡が付着して、撮影部に写り込んでしまうためである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る水中撮影用カメラを説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態に係る水中撮影用カメラ10は、図1に示すように、気体容器12と撮影部14とを備える。
気体容器12は、図1に示すように、開口部12Aを有する。
撮影部14は、気体容器12内に、レンズ部分14Aが配置され、開口部12Aを介して気体容器12の外部を撮影する。また、気体容器内12と撮影部14との隙間が形成されてないように、気体容器12を撮影部14に取り付けた部分は、密閉されている。
次に、水中撮影用カメラ10を用いた水中撮影方法について説明する。
まず、水中撮影用カメラ10を、気体容器12の開口部を下方向に向けた状態で、水中に挿入する。そして、気体容器12の開口部を下方向に向けた状態のまま、水中撮影用カメラ10によって水中を撮影する。
このとき、水中撮影用カメラ10には、撮影部14のレンズ面を覆うように気体容器12が取り付けられているため、気体容器12に気体を貯めることができる。これにより、図1に示すように、水中撮影用カメラ10の下方から気泡1が湧き上がってきても、その気泡1は、気体の層16に取り込まれる。これによって、図2に示す従来の水中撮影用カメラのように、レンズ面に気泡が付着して撮影を妨げられることが無い。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、開口部を有する気体容器と、気体容器内に、少なくともレンズ部分が配置され、開口部を介して気体容器の外部を撮影する撮影部とを備えることにより、気泡が湧き上がる環境であっても、水中を撮影することができる。
また、気泡が大量に発生するような藻や水草の群生地、また土中から空気が定期的に湧き上がるような環境においても、水中の様子を長期間に渡って定点観測可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、撮影部全体を気体容器内に配置する点が、第1の実施の形態と異なる。
上記第1の実施の形態に係る水中撮影用カメラでは、水中の斜め方向の撮影をする際には、撮影部が斜めになってもレンズ前方に気体の層を作るためにかなり大きな気体容器が必要となる。
そこで、第2の実施の形態では、撮影部全体を気体容器内に配置し、斜め方向の撮影を可能にする。
第2の実施の形態に係る水中撮影用カメラ210は、図3に示すように、気体容器212と、撮影部214と、回転機構20とを備える。
第2の実施の形態に係る水中撮影用カメラ210では、図3に示すように、撮影部214の全体が、気体容器212内に配置されている。
第2の実施の形態に係る水中撮影用カメラ210は、図3に示すように、撮影部214より大きな気体容器212に固定する。この気体容器212が上記第1の実施の形態における気体の層を作る役割を果たす。
回転機構20は、撮影部214の撮影方向を変更するように撮影部214を回転させる。撮影部214を回転させることにより、様々な方向を撮影することができる。回転機構20は、更に、撮影部214を移動可能に構成されていてもよい。また、回転機構20は、手動によって撮影部214を回転させてもよいし、自動で撮影部214を回転させてもよい。
撮影部214は気体容器212の内部に固定され、回転機構20によって気体容器212内で上下、左右位置の変更や角度の変更を可能とする。このような構成を取ることで、撮影部214によって斜め方向を撮影することも可能となる。すなわち、気体容器212は下を向けたまま、撮影部214の角度を斜めに向けることで、レンズの先に空気の層を維持したまま、斜め方向を撮影することができる。
なお、気体容器212は、透明ではなく、日光を遮ることができるものが望ましい。日光が容器を透過すると、気体容器内の水面に日光が反射し、水中の様子がクリアに撮影できなくなる可能性がある。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、撮影部の全体が、気体容器内に配置されることにより、水中における斜め方向を撮影することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、第1又は第2の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態では、ミラーを備える点が第1及び第2の実施の形態と異なる。
上記第2の実施の形態の水中撮影用カメラ210は、より水平に近い方向を撮影しようとすると、レンズの前面に気体の層を作ることができなくなってしまう。レンズ前面を気体で覆い、かつカメラの画角に気体容器が映らないように気体容器を設置することができないためである。また、より水平に近い方向を撮影しようとすると、光が水面で反射してしまい、水中の様子を撮影することが困難となる。そこで、この問題を解決するため、第3の実施の形態に係る水中撮影用カメラ310は、ミラーを備える。
第3の実施の形態に係る水中撮影用カメラ310は、図4に示すように、気体容器212と、撮影部214と、ミラー318とを備える。
ミラー318は、気体容器212の外部であって、撮影部214の撮影方向に配置される。
なお、ミラー318は、気体容器212や撮影部214と固定してもよいし、気体容器212や撮影部214とは別に固定してもよい。
次に、水中撮影用カメラ310を用いた水中撮影方法について説明する。
水中撮影用カメラ310を、気体容器212の開口部212Aを下方向に向けた状態で、水中に挿入し、気体容器212の開口部212Aを下方向に向けた状態で、かつ、水中撮影用カメラ310から見たミラー318の反射方向が水平方向となるようにミラー318を傾斜させた状態で、水中撮影用カメラ310によって水中を撮影する。
以上説明したように、第3の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、撮影部の全体が、気体容器内に配置されることにより、水中における水平方向を撮影することができる。
また、ミラーの固定方法については、気体容器に固定したミラーが不要な場合は外せるように、着脱可能な機構を用いてもよい。また、ミラー面は水面側を向いているため、上記図4のように気泡が浮上してきても、気泡はミラーの裏面に付着し、撮影部のレンズ面に付着することはほぼないと考えられる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態では、ミラーを回転させる点が第1〜第3の実施の形態と異なる。
第4の実施の形態に係る水中撮影用カメラ410は、図5に示すように、気体容器212と、撮影部214と、ミラー318と、回転機構20と、回転機構420とを備える。
回転機構420は、撮影部214から見た反射方向を変更するようにミラー318を回転させる。回転機構420は、更に、ミラー318を移動可能に構成されていてもよい。また、回転機構420は、手動によってミラー318を回転させてもよいし、自動でミラー318を回転させてもよい。
例えば、ミラーに予め備えられている回転可能な台座を、回転機構420として用いることができる。
ミラー318は、気体容器212に固定し、ミラー318の気体容器212に対する上下左右位置やミラー自体の角度が変更可能とする。ミラー318を回転させ、ミラー318の角度を変更することで、水平方向や、水面方向の映像が撮影可能となる。
以上説明したように、第4の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、撮影部の撮影方向を変更するようにミラーを回転させることにより、水中における様々な方向を撮影することができる。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第5の実施の形態では、気体容器内に気体を供給する点が第1〜第4の実施の形態と異なる。
第5の実施の形態に係る水中撮影用カメラ510は、図6に示すように、気体容器12と、撮影部14と、供給部22とを備える。
供給部22は、チューブ24を介して気体容器12に気体を供給する。
上記第1〜第4の実施の形態に係る水中撮影用カメラにおいて、水流などの影響で撮影部の前の気体が気体容器から減少すると、撮影部のレンズが水没してしまう可能性がある。
そこで、例えば、気体容器12に気体を送り込むチューブ24を装着し、供給部22から定期的に気体を送ることで、撮影部の前の気体を維持することができる。また、気体を勢いよく補充すれば、気体容器に入り込んでしまった枯葉や水草等をはじき出すことができる。
なお、第5の実施の形態を上記第2〜第4の実施の形態に適用させてもよい。
以上説明したように、第5の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、気体容器に気体を供給することにより、気体容器内の気体の量を維持することができる。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について説明する。なお、第1〜第5の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第6の実施の形態では、撮影部によって撮影された画像を補正する点が第1〜第5の実施の形態と異なる。
上記第2〜第5の実施の形態のように、撮影部を気体容器で覆う方式は、非防水のカメラを用いることも可能となるという副次的な利点がある。
ただし、斜め方向に撮影した場合に、屈折の影響を大きく受けるため、撮影された画像は屈折したものとなる。
そこで、第6の実施の形態では、撮影部で撮影された屈折画像を、屈折率を利用して補正する方法について述べる。海底、湖底の形状が既知ならば、画像変換により屈折画像より、元画像が変換可能である。
しかし厳密には、現実的な状況ではほとんどないと考えられるが、水深などが大体一定で、その推定が可能な場合、推測した水深から、変換は可能である。このことにより、正確ではないが、おおよその画像が得られることができる。
まず、画像変換によって屈折画像から元画像を得るための原理について説明する。
図7のように池の水面より、垂直上方-深さ方向にz軸、原点からの距離をrとし、図8のように水平面にx‐y軸を設定する。つまり、
とする。撮影部の位置がxy平面上の原点(0,0)にあり、水面から高さhにあるとする。つまり、(0,0,h)にあるとする。
また、位置(x,y)の底の深さをzとし、位置(x,y,z)に着目する。この点の画像が、屈折率が異なる物質のため、見かけの位置(x’,y’,z’)に変換されるとする。そこで、逆変換(x’,y’,z’)→(x,y,z)が解れば、撮影部で撮影された屈折画像から元画像を得ることができる。ここで、xy平面の原点からの距離rだけに着目とすると、逆変換は、(r’,z’)→(r,z)になる。
とする。
また、光学的な屈折率の式は、従来から知られているように、図7のように、入射角i、反射角oとすると
となっている。ここで、nioは屈折率、
とする、
この式(1)により、反射角oは、入射角iと屈折率nioで表すことができる。また、幾何的関係より、
が成り立つ。入射角i、反射角oは、幾何的に、次の関係を持っている。
式(2)と(3)の後半より、図7中のR、R’は、
また、R、R’は、以下の方法でも求められる。以下の直線の式が成り立つ。
この式より、R、R’は、
r、rは、以下の関係が成り立つ。
以下の式(12)〜(14)により、(x,y,z)が与えられれば、(x’,y’,z’)が得られる。つまり、r,z,hが決まれば、r’,z’を決めることができる。
よって、逆変換(x’,y’,z’)→(x,y,z)が求められ、画像変換が得られる。この逆変換により、撮影部で撮影された屈折画像を、屈折率を利用して、元画像に補正できる。
次に、第6の実施の形態に係る水中撮影用カメラの撮影部614について説明する。なお、本実施の形態では、撮影部614に内蔵したチップ上で補正の処理を行い、補正後の画像を撮影部614が出力する場合について説明する。
撮影部614は、CPUと、RAMと、各処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備えたコンピュータで構成され、機能的には次に示すように構成されている。図9に示すように、撮影部614は、入力部30と、補正部32と、出力部34とを含んだ構成で表すことができる。
入力部30は、撮影部614によって撮影された、水中における屈折の影響を受けた屈折画像を受け付ける。
補正部32は、入力部30によって受け付けた屈折画像を、撮影部614の撮影方向、開口部に形成される水面から撮影部614までの距離、及び開口部に形成される水面から水中の底までの距離に基づいて補正する。
出力部34は、補正部32によって補正された屈折画像を、元画像として出力する。
以上説明したように、第6の実施の形態に係る水中撮影用カメラによれば、撮影部を傾けた場合であっても、屈折画像から元画像を得ることができる。
なお、上記第6の実施の形態では、撮影された屈折画像を撮影部に内蔵したチップ上で処理し、補正後の元画像を撮影部が出力する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、撮影部から屈折画像が出力された後に、画像処理ソフトウェアで処理するようにしてもよい。
また、撮影部にジャイロセンサや角度計など、水面に対する角度を計測するセンサを内蔵しておけば、水面に対する撮影部の角度を自動的に取得できるため、その値を利用して屈折の補正を行うようにすることができる。
また、計算に使う屈折率は、撮影対象が水であれば、屈折率1.3330をあらかじめ設定しておけば良い。より厳密な屈折率を使いたければ、気体容器に温度計をつけておき、温度計から得られた水温を基に、屈折率を算出すればよい。
次に、図10に、本発明の実施の形態に係る水中撮影用カメラの実装の一例を示す。例えば、図10に示すように、やぐら26を組んで水中撮影用カメラ710の気体容器212を支持部26Aに固定する。撮影部214の気体容器212への固定は、例えば、三脚穴の開いた台座に撮影部214であるカメラを載せ、当該台座を気体容器212の側面または上面にねじ止めし、ネジ穴はそのあと接着剤等で固めて、水が入ってこないようにすることができる。
また、図10に示すように、気体容器へ気体を供給するチューブの一例として、ビニールチューブ24を用いて気体を供給する。また、撮影部214の電源ケーブル29を通すために、気体容器212の上面に穴をあけ、電源ケーブル29を通した後に接着剤等で穴を固める。また、図10に示すように、ミラー318は、プランタ28に固定することで、撮影部214から見た反射方向が水平方向となるようにミラー318を設置することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
1 気泡
10,210,310,410,510,710 水中撮影用カメラ
12,212 気体容器
12A 開口部
14,214,614 撮影部
14A レンズ部分
16 気体の層
20 回転機構
22 供給部
24 チューブ
30 入力部
32 補正部
34 出力部
318 ミラー
420 回転機構

Claims (7)

  1. 開口部を有する気体容器と、
    前記気体容器内に、少なくともレンズ部分が配置され、前記開口部を介して前記気体容器の外部を撮影する撮影部と、
    前記撮影部の撮影方向を変更するように前記撮影部を回転させるための回転機構と、
    を含む水中撮影用カメラ。
  2. 前記撮影部の全体が、前記気体容器内に配置された請求項1記載の水中撮影用カメラ。
  3. 前記気体容器の外部であって、前記撮影部の撮影方向に配置されたミラーを更に含む請求項1又は請求項2に記載の水中撮影用カメラ。
  4. 前記撮影部によって撮影された、水中における屈折の影響を受けた屈折画像を、前記撮影部の撮影方向、前記開口部に形成される水面から前記撮影部までの距離、及び前記開口部に形成される水面から水中の底までの距離に基づいて補正する補正部を更に含む請求項1〜請求項の何れか1項記載の水中撮影用カメラ。
  5. 請求項1〜請求項の何れか1項記載の水中撮影用カメラを、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、水中に挿入し、
    前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態のまま、前記水中撮影用カメラによって水中を撮影する
    水中撮影方法。
  6. 請求項3記載の水中撮影用カメラを、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、水中に挿入し、
    前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、かつ、前記水中撮影用カメラから見た前記ミラーの反射方向が水平方向となるように前記ミラーを傾斜させた状態で、前記水中撮影用カメラによって水中を撮影する
    水中撮影方法。
  7. 開口部を有する気体容器と、
    前記気体容器内に、少なくともレンズ部分が配置され、前記開口部を介して前記気体容器の外部を撮影する撮影部と、
    前記気体容器内に気体を供給する供給部と、を含む水中撮影用カメラを、前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態で、前記気体容器の全体を水中に挿入し、
    前記気体容器の開口部を下方向に向けた状態のまま、前記水中撮影用カメラによって水中を撮影し、
    前記気体容器内に気体を供給する
    水中撮影方法
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