JP6479364B2 - 家禽の健康状態診断装置 - Google Patents

家禽の健康状態診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6479364B2
JP6479364B2 JP2014157003A JP2014157003A JP6479364B2 JP 6479364 B2 JP6479364 B2 JP 6479364B2 JP 2014157003 A JP2014157003 A JP 2014157003A JP 2014157003 A JP2014157003 A JP 2014157003A JP 6479364 B2 JP6479364 B2 JP 6479364B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poultry
health
pests
unit
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014157003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016032461A (ja
Inventor
近藤 哲也
哲也 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KONDO ELECTRONICS CO.,LTD.
Original Assignee
KONDO ELECTRONICS CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KONDO ELECTRONICS CO.,LTD. filed Critical KONDO ELECTRONICS CO.,LTD.
Priority to JP2014157003A priority Critical patent/JP6479364B2/ja
Publication of JP2016032461A publication Critical patent/JP2016032461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6479364B2 publication Critical patent/JP6479364B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、家禽の健康状態診断装置に関する。
近年の養鶏産業は、日本、ヨーロッパ、東南アジア、アメリカ、北米、南米を含む世界各国において盛んに行われている。各国において、鳥インフルエンザ等の伝染性病気は法定伝染病として、国がウィルスの伝播を管理している。一方、家畜の飼育環境の管理は、ウィルスの鶏舎内への進入を制限する為に、閉鎖型鶏舎(例えば、ウインドレス鶏舎)などを導入することにより、ほぼ完全に隔離された環境を作り出すことができる。しかし、かかる環境形成は、事業主の企業努力により委ねられているのが現況である。
更に近年では、動物愛護管理法の改正に伴い、飼育環境や技術の改善、保全に努める事が義務付けられ、企業努力の負担が増えつつある。一方、飼育環境の悪化に伴い増加する害虫のうち、とくにワクモは家禽生産に直接的な被害をもたらし、その影響は全世界的に顕在化しつつある。例えば、ワクモは鶏に寄生して鶏の血を吸引するが、ワクモによって吸血された鶏は、採卵率が低下したり採卵した卵の品質が低下したりするという問題が生じている。しかし、ワクモの増加と飼育環境の良否、つまり、鶏の健康との関係には不明な点が多い。
現状では、鶏の飼育環境を向上させる方法として、鶏舎内の害虫を捕獲したり駆除したりして害虫の数を少なくすることが考えられる。
従来、ワクモの駆除は、殺虫剤等の薬剤を散布することによる駆除が一般的であった。しかし、かかる薬剤は、人間や鶏にも毒性を有する物質が含まれている場合があり、使用方法に制限がある。このため、鶏舎に薬剤を散布する場合、鶏を別の場所に移動させなければならないが、この移動は鶏にとってストレスとなるので、このストレスにより採卵率が減少するといった問題が生じる。つまり、鶏の環境改善のための薬剤散布がかえって鶏の健康状態を悪化させる可能性もある。
しかも、薬剤は、鶏舎内において、鶏を収容するためのケージにおけるヒンジなどの狭い場所には入っていかないので、このような場所に入り込んでいるワクモを駆除することはできない。そして、薬剤を複数回に渡って散布する場合、ワクモの中には、薬剤に対して抵抗力を獲得する個体が出現する場合があり、かかるワクモが増殖した場合、通常の薬剤では対応することができないといった問題もある。
近年、薬剤を用いずに、電気を用いて害虫を捕える技術が開発されている。具体的には、電界による静電誘導を利用することによって物理的に害虫等を捕える技術が開発されている(例えば、特許文献1〜3)。かかる技術は、一対の離間した電極に高電圧を印加することによって発生する電界によって、電極に近づいた害虫に静電誘導を発生させて、害虫を電極に吸着させるという技術である。つまり、静電吸着の原理を利用した技術である。かかる静電吸着の原理は以下のとおりである。
まず、一対の電極間に高電圧を印加すれば、一対の電極間には電位差が形成され、両電極間に電界が形成される。この電界に害虫等が侵入すれば、害虫等に対して静電誘導を発生させることができる。つまり、静電誘導によって、かかる害虫等の体表面に電荷に偏りを生じさせることができる。すると、かかる状態の害虫等を、体表面に生じた電荷の偏りと電極の間に生じるクーロン力によって電極に吸着させることで害虫等を捕えることができる。かかる技術では、薬剤を用いず、しかも、防虫網等では捕らえ難いアブラムシ類やダニ類などの小さな害虫も捕えることができるという利点があり、鶏舎のワクモの捕集にも適用が考えられる。
一方、フェロモンや光(例えば、紫外線)など害虫等が好む色などを発光等させることによって害虫等を所定の場所に誘引させる技術も開発されている(例えば、特許文献4)。
さらに、最近では、ワクモが好む環境を形成することによって、ワクモを効果的に捕獲する技術も開発されている(特許文献5)。特許文献5の技術では、表面に帯電層を形成し得る素材からなる集積部を設けた害虫集積装置が開示されている。この有する害虫集積装置は、ワクモが静電気を帯電したものに集積するという習性を見出して完成されたものである。この害虫集積装置において、集積部に帯電層を形成させれば、集積部にワクモを集めることができるし、集積部に集まったワクモを集積部に留まらせておくことができる。このため、この害虫集積装置を鶏舎の所定の場所に配置すれば、鶏に寄生しているワクモや、鶏舎や鶏のケージなどの隙間に侵入していたワクモであっても、集積部に集積させることができる。そして、集積部に集積したワクモを駆除すれば、鶏舎内のワクモを効率良く駆除することができる。
特開2005−204514号公報 特開2006−255690号公報 特開2010−279270号公報 特開2009−261317号公報 WO/2014/030353
上記のごとく、害虫を捕獲することで鶏舎内の鶏の飼育環境を改善する試みがなされており、特許文献5の害虫集積装置では、効果的にワクモを捕獲集積できることが示されている。
しかし、効果的にワクモを捕獲集積することで、鶏舎内のワクモの数やワクモの増殖を抑えることができるものの、鶏舎内に存在するワクモの数(言い換えれば捕獲されたワクモの数)が、鶏の健康状態に与える影響に関しては十分に把握されていない。つまり、鶏舎内のワクモが多くなれば鶏の飼育環境が悪化し鶏の健康状態が悪くなることが想像できるものの、どの程度のワクモの数が鶏の健康状態に影響を及ぼすかについては把握できていない。
完全に鶏舎からワクモを駆除できるのであれば、ワクモの数と鶏の健康状態との関係を考慮する必要はないと考えられる。しかし、実際上、鶏舎や鶏に存在するワクモを完全に駆除することはできないし、また、一時的に鶏舎や鶏に存在するワクモを完全に駆除することができてもその状態を維持することは実質上不可能である。
もし、鶏舎や鶏に存在するワクモの数等と鶏の健康状態との関係を把握することができれば、必要以上にワクモを駆除することをしなくてもよくなる。つまり、必要以上の労力をかけることなく、鶏の健康状態が悪化しない程度に、適切にワクモを駆除することができる可能性がある。そして、ワクモの数等を観測しながら、鶏の飼育環境を改善するための情報を得ることができる可能性がある。
本発明は上記事情に鑑み、捕獲したワクモに基づいて家禽の健康状態を把握できる家禽の健康状態診断装置を提供することを目的とする。
第1発明の家禽の健康状態診断装置は、鶏舎等の閉鎖された飼育空間に飼育されている家禽の健康状態を診断する装置であって、害虫を集積し集積された害虫数を測定する集積装置と、該集積装置が測定した害虫数に基づいて、家禽の健康状態を推定する健康状態推定装置と、を備えており、前記害虫がワクモであり、前記健康状態推定装置が推定する健康異常が、前記家禽の貧血であることを特徴とする。
第2発明の家禽の健康状態診断装置は、鶏舎等の閉鎖された飼育空間に飼育されている家禽の健康状態を診断する装置であって、害虫を集積し集積された害虫数を測定する集積装置と、該集積装置が測定した害虫数に基づいて、家禽の健康状態を推定する健康状態推定装置と、を備えており、前記害虫がワクモであり、前記健康状態推定装置が推定する健康異常が、前記家禽の産卵率の異常であることを特徴とする。
第3発明の家禽の健康状態診断装置は、第1または第2発明において、前記集積装置は、測定した害虫の数に基づいて、前記飼育空間に存在する害虫数を推定する害虫数推定機能を有しており、前記健康状態推定装置は、前記飼育空間に飼育されている家禽1羽あたりの害虫数が一定の値を超えた場合に、前記家禽に健康異常が発生したと判断する判断部を備えていることを特徴とする。
第4発明の家禽の健康状態診断装置は、第3発明において、前記判断部は、害虫数と家禽の健康状態との関係に関するデータを記憶した記憶部を備えており、該記憶部に記憶されている害虫数と前記集積装置が測定した害虫数とを比較して、前記家禽の健康異常を推定する機能を有していることを特徴とする。
第5発明の家禽の健康状態診断装置は、第4発明において、前記判断部は、家禽の状態に基づいて、異常推定機能が推定した健康異常を補正する補正機能を有していることを特徴とする。
第6発明の家禽の健康状態診断装置は、第3発明において、前記判断部は、前記害虫数と家禽の健康状態との関係に関するデータを記憶した記憶部を備えており、該記憶部に記憶されている害虫数と前記集積装置が測定した害虫数とを比較して、将来発生する恐れがある健康異常を推定することを特徴とする。
第7発明の家禽の健康状態診断装置は、第1〜第6発明のいずれかにおいて、前記健康状態推定装置は、前記家禽に健康異常が発生したと判断した場合および/または前記家禽に健康異常が発生する恐れがあると判断した場合に、健康異常を通知する異常警報部を備えていることを特徴とする。
第8発明の家禽の健康状態診断装置は、第7発明において、前記異常警報部は、前記家禽の健康異常に応じた画像を表示するものであることを特徴とする。
第9発明の家禽の健康状態診断装置は、第1〜第8発明のいずれかにおいて、前記集積装置が、害虫等を誘引する集積部を備えた集積手段と、該集積手段の集積部の表面を撮影する撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された画像に基づいて、害虫等の数を推定する計数手段と、を備えており、前記集積部は、害虫等を識別しやすい色であって、害虫等が出入り可能な構造に形成されていることを特徴とする。
第10発明の家禽の健康状態診断装置は、第9発明において、前記集積手段の集積部は、表面から内部まで連続する多数の孔を有する多孔質構造に形成されていることを特徴とする。
第11発明の家禽の健康状態診断装置は、第9または第10発明において、前記集積手段は、前記集積部の表面に設けられる保温部材を備えており、該保温部材は、該保温部材を通して前記集積部の表面を前記撮像手段によって撮影しうる素材によって形成されていることを特徴とする。
第12発明の家禽の健康状態診断装置は、第9、第10または第11発明において、害虫等がコロニーを形成する性質を有するものであり、前記計数手段は、撮影された画像に基づいてコロニーを判断し、該コロニーに存在するワクモの数を推定する機能を有していることを特徴とする。
第13発明の家禽の健康状態診断装置は、第9、第10、第11または第12発明において、前記集積部が、家禽を飼育する飼育空間内に設置されることを特徴とする。
第1、第2発明によれば、集積装置が測定した害虫数に基づいて、健康状態推定装置が家禽の健康状態を推定するので、家禽を直接調べることなく家禽の健康状態を把握できる。したがって、家禽の健康状態を容易に把握できる。しかも、害虫数を利用するので、健康状態を客観的な判断することができる。そして、健康異常の発生を把握できるので、適切な対策を講じることができる。
第3発明によれば、判断部は家禽1羽あたりの害虫数に基づいて健康異常判断するので、より客観的な判断を行うことができる。
第4発明によれば、害虫数と家禽の健康状態との関係に関するデータに基づいて健康異常を推定するので、判断ミスを抑制することができる。
第5発明によれば、家禽の生育状態等によって補正を行うので、判断ミスを抑制することができる。
第6発明によれば、集積装置が測定した害虫数に基づいて、将来発生する恐れがある健康異常を推定するので、健康異常の発生を予防する措置を取ることができる。
第7発明によれば、異常警報部が健康異常を通知するので、飼育者が適切な時期に健康異常に対する対策をとることができる。
第8発明によれば、異常警報部が健康異常を通知し、かつ、どのような健康異常であるかを容易に把握できるので、飼育者が健康異常に対する適切な対策をとることができる。
第9発明によれば、集積部に害虫等を誘引して撮像手段によって撮影すれば、撮影された画像を解析することによって、集積されている害虫等の数を把握することができる。しかも、集積部は、害虫等を識別しやすい色に形成されているので、画像に基づいて害虫等の数を解析する精度を高くすることができる。そして、集積部は、害虫等が出入り可能に形成されているので、害虫等が生息している自然な環境で害虫等の数を把握できる。したがって、装置が設置されている場所にいる害虫の総数を的確に把握することも可能となる。
第10発明によれば、集積部は表面から内部まで連続する多数の孔を有しているので、その孔が害虫等が侵入し得る大きさに形成されていれば、孔は害虫等の隠れ場所となる。したがって、隙間などに隠れている害虫等を集積部に集積させることも可能となるので、害虫等の数を推定しやすくなる。
第11発明によれば、保温部材があっても集積部の表面を撮像手段によって撮影できる。しかも、保温部材によって集積部を周囲よりも安定した温度に保つことができるから、ワクモなどのようにコロニーを形成する害虫等がコロニーを形成しやすい環境を集積部に形成することができる。
第12発明によれば、撮影された画像に基づいてコロニーを判断し、このコロニーに存在する害虫の数を計数する。したがって、コロニーにいる害虫等であっても、装置が設置されている場所にいる害虫の総数を推定することができる。
第13発明によれば、家禽を飼育する飼育空間の所定の場所に配置すれば、家禽に寄生しているワクモや、飼育空間やケージなどの隙間に侵入していた害虫等の一部を、集積部に集めることができる。したがって、飼育空間に生息している害虫等の数を推定することができる。
本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aの概略ブロック図である。 集積手段10の概略説明図であり、(A)は平面図であり、(B)は要部拡大側面図である。 (A)はワクモの概略説明図であり、(B)は集積部11の部分拡大図である。 集積手段10を鶏舎CHに設置した状況の概略説明図である。 計数手段30がワクモを判断する方法の概略説明図である。 害虫発生推定部40を設けた鶏の健康状態診断装置Aの概略ブロック図である。 害虫発生推定部40による害虫数の推定状況を示した図であり、(A)は害虫数の増加状況に基づく推定を示した図であり、(B)は温度に基づく推定の補正を示した図である。 (A)は使用前の集積部の写真であり、(B)は1日間使用した後の集積部の写真である。 (A)正常な鶏の写真であり、(B)は貧血になった鶏の写真である。 ヘマトクリット値のデータの表である。 週齢と産卵率を示したグラフである。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の家禽の健康状態診断装置は、家禽の健康状態を直接家禽の検査を実施することなく推定することができる装置であって、ワクモやトリサシダニ等のダニ類やノミ類などの害虫等に起因する健康異常を推定できるようにしたことに特徴を有している。
本発明の鶏の健康状態診断装置では、害虫等に起因する健康異常を推定するが、健康異常の原因となる害虫はとくに限定されない。後述する害虫集積装置によって集積でき巣湯積した数を測定できるものであればよい。例えば、測定対象とする害虫(つまり健康異常を発生させる害虫)として、ワクモやトリサシダニ等のダニ類やノミ類などを挙げることができるが、対象となる害虫等はとくに限定されない。
以下では、対象となる害虫等の一例として、ワクモを対象とする場合を説明する。
なお、本明細書において、集積とは、個々のワクモ等の害虫が多数集まっている状態やワクモ等の害虫の各個体が積み重なった状態、また、ワクモ等のようにコロニー(巣)を形成する害虫の場合にはこのコロニー(巣)が形成された状態の全てを含む概念である。
また、本発明の鶏の健康状態診断装置では、害虫集積装置において害虫を集積させる集積部を使用するが、この集積部を使用する場所はとくに限定されない。家禽を飼育するある程度閉鎖された鶏舎などの空間に設置して使用することができる。例えば、図4に示すように、窓がなく、内部の温度や湿度等を調整する機能を有する温湿度調整装置などが設けられた鶏舎CHなどにおいて使用することができる。集積部11をかかる鶏舎CHの所定の場所に配置すれば、後述するように、鶏に寄生しているワクモや、鶏舎CHや鶏用のケージKGなどの隙間に侵入していたワクモの一部を、集積部11に集めることができる。すると、通常では捕捉や目視などでの確認ができないワクモでも集積部11に集めてその数を計測できる。したがって、鶏舎CHに生息しているワクモの数を精度よく推定することができる。
以下では、鶏舎CH内の飼育空間で家禽(鶏)を飼育する場合において、鶏の健康状態を推定するために本発明の鶏の健康状態診断装置を使用する場合を説明する。つまり、集積部11を鶏舎CH内の飼育空間に設置して使用する場合を説明する。
(本実施形態の鶏の健康状態診断装置A)
本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aについて、図面に基づいて説明する。
本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aは、ワクモ等の害虫を集積してその集積された数(ワクモ数)に基づいて、飼育空間に飼育されている鶏の健康状態を把握するものである。
本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aは、例えば、集積されたワクモ数が一定の数を超えた場合や一定の増加割合を示した場合などに、鶏が健康異常を発生している、または、健康異常を発生する可能性があることを推定する機能を有している。
なお、上記ワクモ数には、後述する集積装置1における特定の集積部11に集積されたワクモ数と、集積部11に集積されたワクモ数に基づいて推定される飼育空間内に存在する総ワクモ数の両方を含む概念である。以下では、単にワクモ数という場合には、両方の概念を含んでいるものとする。なお、総ワクモ数は、例えば、集積部11の大きさや設置数と、飼育空間の容積や面積などから推定することが可能である。
(推定できる健康異常)
本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aによって推定される健康異常は、とくに限定されず、ワクモが影響を与えるものであれば、どのような健康異常でも推定できる可能性がある。
例えば、ワクモは鶏に寄生して吸血するので、ワクモ数が多くなると鶏が多数のワクモに吸血されて貧血になる可能性がある。したがって、鶏が貧血しているか否か、また、貧血になる可能性があるか否かを、本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aによって推定することが可能である。
また、例えば、ワクモは鶏に寄生して吸血するので、吸血によるストレスを受ける。したがって、ワクモ数が多くなると鶏が多数のワクモに吸血されるので、鶏の受けるストレスも大きくなる。鶏はストレスを受けることによって、卵を産まなくなったり、卵の品質が低下したりする。したがって、鶏の産卵率の低下や散乱した卵の品質低下(卵の異常)なども、本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aによって推定することが可能である。
(本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aの構成)
図1に示すように、本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aは、集積装置1と、健康状態推定装置100と、を備えている。
図1に示すように、集積装置1は、飼育空間に設置される集積部11を備えたものであり、飼育空間内のワクモを集積部11に誘引し集積することができる機能を有している。そして、集積装置1は、ワクモ数を推定することができる機能を有している。
なお、集積装置1が推定するワクモ数は、上述したように、集積部11に集積されているワクモ数(つまり直接測定されたワクモ数)と、飼育空間内に存在する総ワクモ数(つまり直接測定されたワクモ数から推定されるワクモ数)の両方を含む概念である。
(健康状態推定装置100)
図1に示すように、健康状態推定装置100は、判断部110と、異常警報部120と、記憶部130とを備えている。
(記憶部130)
まず、記憶部130は、判断部110が健康状態を判断する基準となるデータを記憶しておくものである。例えば、予め定められたワクモ数の閾値や、過去の実験等によって得られた各健康状態(貧血や産卵率など)に異常が発生するワクモ数の閾値などが記憶されている。また、過去の実験等によって得られたワクモ数の変動と各健康状態の異常が発生するタイミングとの関係を示すデータなども記憶されていることが望ましい。さらに、記憶部130は、集積装置1から送信されるワクモ数(直接測定されたワクモ数と総ワクモ数の両方または一方だけ)を、測定された時間(日時)と関連付けて記憶する機能も有している。集積装置1が複数の集積部11を有する場合などには、各集積部11と各集積部で直接測定されたワクモ数を関連付けて記憶させるようにしてもよい。
(判断部110)
判断部110は、集積装置1から送信されるワクモ数の情報に基づいて、鶏の健康状態を推定する機能を有している。鶏の健康状態を推定する方法は、種々の方法を採用することができる。
例えば、作業者が予め閾値を設定しておき、その閾値を越えた場合に健康状態に異常が発生すると判断するようにすることができる。この場合、作業者の経験を健康異常の発生推定に活用できるので、個々の鶏舎や環境の傾向を含んだ推定できる可能性がある。なお、閾値は、作業者が任意に設定するようにしてもよいし、過去の実験等から定められた閾値を増減するなどの修正をして閾値を設定するようにしてもよい。
また、ワクモ数の変動に基づいて、今後発生する可能性がある健康異常を推定するようにしてもよい。この場合、現在のワクモ数だけに基づいて健康異常を推定する場合に比べて、より適切に健康異常を推定できる可能性がある。例えば、現在のワクモ数が閾値以下であっても、前回の測定から今回の測定までのワクモ数の増加割合が非常に大きい場合には、健康異常が発生する可能性が高くなる。したがって、現在のワクモ数とワクモ数の増加割合の両方に基づいて、に加えて、健康異常を推定するようにすれば、より適切に健康異常を推定できる可能性がある。このように判断する場合には、過去の実験等によって得られたワクモ数の変動と各健康状態の異常が発生するタイミングとの関係を示すデータが記憶部130に記憶されていれば、より適切に健康異常を推定できる。
なお、ワクモ数と比較する閾値は、単純に集積装置1から送信されるワクモ数と比較するものでもよい。しかし、集積装置1から送信されるワクモ数を家禽1羽あたりのワクモ数に換算して、その換算値と比較できる閾値を設定してもよい。この場合、鶏舎内の鶏の数に応じて、適切な判断ができるので好ましい。
(補正機能)
なお、ワクモ数やその変動状況が同じであっても、鶏の大きさ等の鶏の状態によって鶏が受ける影響は異なる。そこで、判断部110は、鶏の状態に基づいて推定される健康状態を補正する補正機能を有していることが望ましい。すると、鶏の健康状態をより適正に判断することができる。
例えば、ひなの段階では十分に成長していない段階であるので、成鶏に比べて、ワクモの影響を受けて健康異常が生じやすくなる。したがって、ひなを飼育する環境では、補正機能によって、ワクモ数が少なくても健康異常が生じているまたは生じる可能性があると推定するようにすることが望ましい。
また、採卵鶏の場合、月齢を経るにつれて産卵率が低下していき、採算がとれなくなった時点で新しい鶏と入れ替えることが行われる。産卵率の低下した鶏は、所定の産卵率を維持している鶏に比べて、ワクモの影響を受けて健康異常が生じやすくなっていると考えらえる。したがって、産卵率の低下した鶏についても、補正機能によって、ワクモ数が少なくても健康異常が生じているまたは生じる可能性があると推定するようにすることが望ましい。
(異常警報部120)
図1に示すように、健康状態推定装置100は、異常警報部120を備えている。この異常警報部120は、鶏に健康異常が発生したと判断部110が判断した場合および/または鶏に健康異常が発生する恐れがあると判断部110が判断した場合に、健康異常を通知する機能を有している。かかる異常警報部120を設けておけば、作業者が健康異常の発生を確実に把握できるので、適切な時期に健康異常に対する対策をとることができる。
異常警報部120が健康異常を通知する方法はとくに限定されない。例えば、インジケータランブを設けておき、そのランプを点灯させたり、点滅させたりするようにしてもよい。また、操作パネル等を有する場合には、健康異常の文字を表示させたり、背景の色を変えたりする方法なども採用することができる。
また、判断部110が判断した健康異常に応じて、点灯するランプを変えたり、点灯するランプの色を変えたりするようにしてもよい。この場合には、ランプなどを見ただけで、どのような健康異常が発生しているのか、また、どのような異常が発生する可能性があるのかを把握できるという利点が得られる。
とくに、健康異常に応じた画像を表示させるようにすれば、直感的に異常を把握できるので、より好ましい。例えば、鶏の貧血が生じた場合には、鶏冠の色を白くした鶏が表示されるようにすることができる。また、産卵率を常時卵の数や大きさで表示しておき、産卵率の異常(減少)が生じた場合には、表示する卵の数を減らしたり、卵の大きさを小さくしたりするなどの方法を採用することもできる。
なお、表示させる画像は上記例に示したものに限定されないのはいうまでもなく、健康異常を判断しやすい画像であればどのような画像も採用することができる。
また、異常警報部120は設けなくてもよく、作業者が判断部110の推定した鶏の健康状態に関する情報を適宜取得して、その情報を別途パソコンやスマートホン等で確認するようにしてもよい。しかし、上述した異常警報部120を設けておけば、確認ミスなどを防止することができる。とくに、健康異常に応じた画像を表示するようにした場合には、鶏の健康状態に関して適正に判断することができるなどの利点が得られる。
(集積装置1)
集積装置1について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、集積装置1は、集積手段10と、集積手段10の集積部11の表面を撮影する撮像手段20と、計数手段30と、を備えている。
集積手段10は、計数するワクモを集積させる集積部11を備えている。この集積部11は、ワクモが生息する鶏舎CHのケージKGに設置されるものである。例えば、図2(B)や図4(B)に示すように、ケージKGの上面に載せて設置することができる。このように設置すれば、ケージKGに生息するワクモが集積部11に移動しやすくなる。もちろん、集積部11をケージKGの側面や底面、給餌する装置等に取り付けたりしてもよい。この集積部11は、ワクモを誘引して集積させる機能を有しているが、詳細は後述する。
撮像手段20は、集積手段10の集積部11の表面を撮影する撮影部21と、集積部11の表面を照明する照明部22と、を備えている。
撮影部21は、集積手段10の集積部11の表面を撮影して画像のデータ(以下、画像データいう)を得ることができるものである。例えば、撮像手段20としては、イメージセンサを搭載したカメラ等を挙げることができる。
また、照明部22は、集積手段10の集積部11の表面を撮影部21の撮影に適した明るさにすることができるものであればよく、とくに限定されない。例えば、一般的な蛍光灯やLED照明などを使用することができる。
図2および図4に示すように、撮像手段20の撮影部21および照明部22は、鶏舎CHなどにおいて、ケージKGと接触しないように設置されたフレーム2に取り付けられている。例えば、フレーム2は、ケージKGを跨ぐように設置すれば、ケージKGに接触しないように配設することができる。撮像手段20はケージKGなどに設置してもよいが、上記のごときフレーム2を配置することによって、撮影部21や照明部22にワクモが入ったり付着したりすることを抑制することができる。
計数手段30は、画像データを解析して、集積部11に集積されているワクモの数を計測する機能を有している。具体的には、計数手段30は、撮像手段20の撮影部21から送信させる画像を記憶する記憶機能と、この記憶部に記憶されている画像データを画像処理する画像処理機能と、画像処理部が処理した画像データを利用してワクモの数をカウントする計数機能と、を備えている。この計数手段30は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)に、画像データを解析するソフトをインストールしたものを使用することができる。この計数手段30は、撮像手段20と無線または有線で情報を伝達できるように構成されている。この計数手段30を設置する場所はとくに限定されず、撮像手段20の近傍や鶏舎CH内に設置してもよいし、鶏舎CHから離間した場所に設置してもよい。
なお、計数手段30がワクモの数を計数する方法は、後述する。
以上のごとき構成であるので、集積手段10および撮像手段20を鶏舎CH内に設置しておけば、集積手段10の集積部11にワクモを集積させることができ、ワクモの集積状態を撮影手段20によって撮影することができる。そして、撮影手段20が撮影した画像データを計数手段30によって解析すれば、集積部11に集積しているワクモの数を把握することができる。そして、集積部11に集積しているワクモの数から、鶏舎CHに存在しているワクモも総数を推定することができるのである。
また、撮影手段20が撮影した画像データを計数手段30に提供する方法は、上述したように、無線や有線によってリアルタイムで提供するようにしてもよいし、撮影手段20に記憶させてから一定期間(例えば数日〜1週間程度)に撮影された画像をまとめて提供するようにしてもよい。画像データをまとめて提供する場合には、USBメモリーなどの着脱可能な記憶手段に画像データを記憶させておき、一定期間ごとに記憶手段を取り外して計数手段30に画像データを提供するようにしてもよい。この場合には、計数手段30を撮影手段20から完全に切り離して設置できるので、鶏の健康状態診断装置Aの構成の自由度を高めることができる。また、通信回線を通して撮影手段20から計数手段30に画像データを提供する場合であれば、クラウドコンピューティングを使用して画像データを共有できるようにすれば、複数人や複数の機関が自由に画像データを使用することが可能となる。すると、計数手段30による計数処理以外の処理も同時並行して行うことが可能となるので、画像データをより有効に利用することができる。
さらに、図2では、撮像手段20は、4台の撮影部21によって4方向から集積部11を撮影する構成を採用している。この場合、集積部11の表面のほぼ全体を撮影できるので、集積部11に集積されているワクモの数を精度よく計数することができる。しかし、撮影部21の数はとくに限定されず、4台より多くてもよいし、2台や3台でもよいし、1台でもよい。また、撮影部21を配置する位置、つまり、集積部11との相対的な位置はとくに限定されず、集積部11を設置する場所や集積させる害虫等に応じて、適宜設定すればよい。
(解析方法)
つぎに、計数手段30が画像データを解析して、ワクモの数を計数する方法を説明する。
計数手段30は、画像に撮影したワクモの数を数えるものである。具体的には、以下のような方法によってワクモを数えている。
まず、背景に対して、ワクモと認識できる領域の面積によって、ワクモの数を把握する。例えば、撮影された画像の1画素の長さがワクモの体長(例えば、成長したワクモ(成虫)の体長)とほぼ同じ大きさになるように、撮影部20を設定する。この場合、画像中のワクモを撮影している部分の面積を求めれば、ワクモの数を把握することができる。具体的には、ワクモは茶色から黒色をしており吸血したワクモの場合には赤色になっている。このため、集積部11が白色であれば、撮影された画像を適切な閾値を境にして二値化すれば、ワクモが撮影されている部分が黒色になり、それ以外の部分は白色になる。すると黒色になっている部分の面積、つまり、画素数を求めれば、その画素数がワクモの数になる。したがって、集積部11を撮影することによって、ワクモの数を求めることができる。
なお、集積部11は照明部22からの光によって照らされているが、周辺の状況によって集積部11に照射される光の状態は変化する。照射される光が変化すれば、撮影された画像中における背景とワクモの色の差が変化するので、二値化した際に、ワクモの誤認が生じる可能性がある。例えば、通常よりも集積部11が明るくなりすぎた場合には、ワクモを背景と誤認する可能性があるし、通常よりも集積部11が暗くなった場合には、背景の一部をワクモと誤認する可能性がある。したがって、撮影した画像が、基準となる明るさにおいて集積部11を撮影したときの画像と同じ状態となるように、二値化する前に濃淡補正を行うことが望ましい。すると、
(コロニー中のワクモの計数)
また、捕捉する害虫等が、ワクモ等のようにコロニーWCを形成するものである場合には、集積部11にワクモがコロニーWCを形成すれば、コロニーWCの形成状況を含めてワクモの数を推定できるので、好ましい。
例えば、集積部11の面積(または体積)と鶏舎の面積(または容積)を比較すれば、集積部に形成されたコロニーWCから、鶏舎全体に形成されているコロニーWCの数を推定することも可能となる。すると、鶏舎全体に形成されているコロニーWCの数と、集積部11のコロニーWCに存在するワクモの数から、鶏舎全体のコロニーWCに集積しているワクモ等の数を推定することができる。つまり、本実施形態の鶏の健康状態診断装置Aの場合には、コロニーWCに存在しているワクモ等の数を利用して、鶏舎全体のワクモ等の数を推定することができるという利点が得られる。
例えば、図5(A)におけるコロニーWC1の面積がA1であり、ワクモの大きさがaであるとすれば、コロニーWC1中のワクモの数はA1/aになる。また、図5(A)から一定期間経過後の状態が図5(B)であり、コロニーWC1の面積がA2(>A1)となっていたとする。ワクモの大きさがaであるとすれば、コロニーWC1中のワクモの数はA2/aとなる。そして、両者の差がコロニーWC1を構成するワクモ数の増加または減少として判断することができる。つまり、コロニーWCの大きさが変化する場合には、その大きさの変化に基づいて、コロニーWCに存在するワクモの数の変化も把握することができる。
なお、ワクモは、通常、昼間はコロニーWCでじっとしており、夜間に鶏等の吸血を行うためにコロニーWCから離れて活動する性質を有している。このため、昼間に撮影されたコロニーWCから得られるワクモの数と、夜間に撮影されたコロニーWCから得られるワクモの数とを比較すれば、鶏等の吸血を行っているワクモの数を推定することも可能となる。
また、ワクモは、平面的にコロニーWCを形成する場合もあれば、互いに積み重なって3次元的にコロニーWCを形成する場合もある。コロニーWCがそれほど大きくない場合や、後述するように集積部11と保温部15の隙間にコロニーWCを形成するような場合には、略2次元的にコロニーが形成される。この場合には、上述したように、面積でコロニー中のワクモ数を把握することができる。
一方、コロニーWCが大きくなった場合や、開放した空間(集積部11の露出した表面等)でコロニーWCを形成したような場合には、コロニーWCが3次元的に形成される。このような3次元的に形成されたコロニーWCの場合、3Dカメラを利用することによって、コロニーWC中のワクモの数を把握することが可能となる。つまり、3Dカメラの撮影データで得られるコロニーWCの体積を、ワクモの体積(例えば、成長したワクモ(成虫)の平均的な体長)によって除することで、3次元的に形成されたコロニーWCに存在するワクモの数を把握することができる。
(集積手段10)
つぎに、集積手段10を詳細に説明する。
集積手段10は、ワクモを誘引する集積部11を備えている。この集積部11は、ワクモを識別しやすい色であって、ワクモが出入り可能な構造に形成されているものである。
具体的には、集積部11は、半透明の白色やワクモ等と補色関係にある色等になっており、内部に網目状の空隙を有するように形成された部材である。言い換えれば、集積部11は、内部に多数の連続した孔11hを有する部材である。この孔11h(空隙)は、集積部11の表面に形成されている多数の開口と連通されており、この孔11hを通して、ワクモはある程度自由に集積部11内に出入りできるようになっている。なお、ある程度自由に出入りできるとは、完全にワクモが自由に出入りできる状態と、一部のワクモが孔11h内で移動できなくなる可能性がある状態の両方を含んでいる。
以上のように、集積部11は、その内部の孔11hにワクモがある程度自由に出入りすることができるようになっているので、集積部11は、ワクモにとって絶好の隠れ場所となっている。つまり、集積部11は、ワクモの好む空間や環境を有しているので、ワクモを集積させることができ、ワクモにコロニーを形成させることができる。言い換えれば、鶏のケージKGなどにワクモが集積したりコロニーを形成したりしている状況を集積部11に再現させることができる。
しかも、集積部11を、上述したような色にしておけば、集積部11を撮影した画像を処理してワクモを数えるときに、その精度を高めることができる。
なお、集積部11の素材はとくに限定されないが、集積部11は、多孔質かつ柔軟性および/または伸縮性を有するもの(例えばウレタンなど)が好ましい。柔軟性があれば、集積部11の内部を周囲よりも安定した温度に保ちやすくなるので、ワクモを集積しやすくなる。さらに、集積部11の素材が保湿性を有するものであると、集積部11の内部の環境をワクモ等が好む環境にしやすくなるので、より一層ワクモを集積しやすくなる。
(保温部15)
また、図2に示すように、集積部11は、保温部15を備えていてもよい。保温部15は、集積部11の表面に設けられており、保温性を有する素材、言い換えれば、熱伝導性が低い素材によって形成されている。かかる保温部15を設けた場合には、上述したように集積部11が多孔質であるので、集積部11と保温部15の境界には、ワクモが潜り込むことができる程度の隙間を形成することができる。すると、この隙間にワクモを集積させることも可能となる。
とくに、保温部15は、透明な素材、つまり、保温部15を通して撮影手段20による集積部11表面の撮影が可能な素材によって形成すれば、保温部15に集積しているワクモを撮影するとこも可能となる。例えば、図2(B)であれば、集積手段10の上面から集積部11表面も撮影することが可能となる。かかる保温部15の素材はとくに限定されないが、例えば、透明のアクリル板などを使用すれば、上記機能を満たす保温部15を形成することができる。
なお、図2(B)では、集積部11は、保温部15がケージKGの表面と接するように配置されているが、保温部15が、ケージKGの上面に立設するように配置してもよい。つまり、保温部15が撮影部21と対面した状態をなるように、集積部11をケージKGに配置してもよい。この場合には、図2に示すように撮影部21を配置しても、集積部11と保温部15の隙間に形成されるコロニーWCを撮影しやすくなるという利点が得られる。
(害虫数の変動を推定する機能)
上述したように、判断部110は、集積装置1が推定する害虫数に基づいて鶏の健康異常が生じるか否かを推定する。しかし、判断部110は、現在の害虫数だけでなく、今後どのように害虫数が変化するかを考慮して、健康異常を推定することが望ましい。
そこで、判断部110が鶏の健康異常を判断する前提となる害虫数のデータを提供する集積装置1は、害虫数の変動を推定する機能を備えていることが望ましい。この場合、害虫数の変動予測に基づいて鶏の健康状態の変化を推定することができる。すると、現在の害虫数だけでなく将来の害虫数の変動を見越して客鶏の飼育環境を調整することができるので、作業者がより適切に鶏の健康状態を維持することが可能となる。
集積装置1が害虫数の変動を推定する場合、例えば、以下のような害虫発生推定部40を設けて害虫数の変動を推定することができる(図6参照)。以下、害虫発生推定部40の一例を説明する。
図6に示すように、害虫発生推定部40は、害虫数推定部41と、比較部42と、記憶部43と、を備えている。
まず、記憶部43は、過去の害虫の数の変動に関する情報が記憶されている。例えば、季節ごとや月ごとに、害虫数の時間変動に関する害虫数情報が記憶されている。具体的には、各季節や月において、一定数の害虫が発生した害虫発生日と、その日からの一定の測定期間(例えば、1週間や1カ月)における、一定の測定スパンごと(例えば一日毎や一日おき等)害虫数の変動が害虫数情報として記憶されている。例えば、4月1日にワクモが集積部11に100匹観測された場合に、その日を害虫発生日として記録し、その日から1か月の測定期間、毎日、集積部11で観測される害虫数が害虫数情報として記録されている。
なお、害虫発生日とする害虫の数や、測定期間、測定スパンは、上記の期間に限定されない。測定対象となる害虫や、集積部11を設置する場所、季節などに応じて適切に設定すればよい。
比較部42は、計数手段30から送信された害虫の数に関する情報と、記憶部43に記憶されている害虫数情報と、を比較して、その比較情報を害虫数推定部41に供給する機能を有している。具体的には、比較部42は、現在計測を行っている害虫と時期と同じ害虫や時期、または、近似する害虫や近似する時期の害虫数情報を記憶部43から読み出す機能を有している。そして、読み出した害虫数情報と、計数手段30から供給される害虫数の情報とを比較して、その相違を数値化するなどして、害虫数推定部41に供給する機能を有している。
例えば、図7(A)に示すように、計数手段30から送信された害虫の数に関する情報の時間変動の状況(現在の時間変動の状況、矢印b、矢印c)と、過去の時間変動状況(矢印a)と、を比較する。そして、各変動の傾向(例えば矢印の傾き)を算出して、傾きの相違を数値化するなどして、その情報を害虫数推定部41に供給する機能を有している。
害虫数推定部41は、計数手段30から送信された害虫の数に関する情報と、比較部42からの情報に基づいて、今後発生する害虫の数を推定する機能を有するものである。
例えば、図7(A)に示すような時間変動の状況が得られた場合には、その変動状況(例えば傾き)が一致するか否かで、今後の変動が過去の時間変動と同等の変動を示すと判断することができる。
比較部42から現在の時間変動の状況(矢印b、矢印c)と、過去の時間変動状況(矢印a)との比較結果が、傾きの角度差として提供されたとする。すると、図7(A)に示すように、矢印bの場合には、矢印aと傾きがほぼ一致する(角度差が小さい)ので、過去の情報と同様に今後大幅な増加を示すと推測することができる。一方、矢印cの場合には、矢印aの場合よりも害虫数が多いが、傾きが矢印aよりも緩やかである(角度差が大きい)ので、大幅な増加が生じないと推測することができる。
以上のように、本実施形態の害虫発生推定装置1によれば、集積部11に害虫等を誘引して検知部12で検出して、検出した害虫等の数を計数手段30で把握することができる。そして、検出された害虫等の数からその時間変動を把握し、過去の発生状況を利用して害虫発生推定手段30が害虫等の数の変化を推定する。このため、客観的に害虫等の数の変化を予測することができる。すると、予測する害虫等の数の変化に応じて、害虫等に対する対策を適切に立てることができる。例えば、図4に示すように、本実施形態の害虫発生推定装置1の集積手段10を鶏舎CHなどに設置して、ワクモ等の害虫の数を検出すれば、鶏舎CH内におけるワクモ等の発生状況が今後どのように変化するかを推定することができる。
(環境情報測定手段35)
また、過去の発生状況には、環境要因が影響している可能性がある。上述したような鶏舎CHでは、害虫の発生は、その内部の温度や湿度などの影響を受ける。そこで、周囲の環境に関する情報を測定する環境情報測定手段35を設けることが望ましい。
例えば、集積手段10に温度センサーや湿度センサーなどの環境センサー36を設けておき、その情報(環境情報)を害虫発生推定手段40に送信するようにしておく。そして、記憶部43には、過去の害虫の数の変動に関する情報とともに、その変動が生じた際の環境情報も、両者を関連させた状態で記憶させておくようにする。そして、比較部42にも、害虫数の変動だけでなく、過去の環境状態と現在の環境状態とを比較する機能を設けておく。すると、害虫数推定部41が、害虫の数の変化を推定する際に、環境情報によって害虫数を補正する環境補正機能を有していれば、より精度よく害虫数を推定することができる。
例えば、図7(B)に示すように、気温が急に上がってから一定期間その高温が続いた場合、害虫が大量発生していたとする。このような場合でも、過去の変動(矢印a)と計測値の変動(矢印b)が異なる場合には、害虫数の変動だけから推定するとまだ害虫の増加は生じないと推定される可能性がある。しかし、温度変化をみると、過去に大量発生したときと同様の温度変化をしているので、大量発生が生じる可能性があると推定することができる。
なお、ワクモ等の害虫は、同じ気温でも湿度が高いと増えやすいという傾向がある。このように、湿度の影響で発生状態が変化する害虫の場合には、湿度による補正を加えることで、より正確に害虫の発生を予測することができる。例えば、気温が急に上がったような状況であっても、湿度が低い状態であれば害虫の大量発生は生じないないと判断できる可能性がある。一方、湿度が高い状態が続いていれば、温度の上昇率が少なくても害虫が大量に発生すると判断できる可能性がある。したがって、湿度の影響を受けやすい害虫の数を推定する場合には、環境補正機能が湿度の影響を考慮して害虫の数の変化を推定する機能を有していることが望ましい。
また、本発明の害虫発生推定装置を使用する場所はとくに限定されず、害虫等の発生を推定したい空間(室内や屋外)に設置して使用することができる。したがって、集積手段10に温度センサーや湿度センサーなどの環境センサー36を設けておくことが望ましい。しかし、図4に示すような鶏舎CHでは、内部の温度や湿度等を調整する機能を有する温湿度調整装置や照明の点灯を制御できる照明調整機能などが設けられている。したがって、温湿度調整装置からの情報を環境情報として使用することができる。
一方、上述したような鶏舎CHなどにおいて、ワクモの発生を推定する場合には、鶏舎CHの照明の点灯消灯に関する情報も環境情報として利用することが好ましい。ワクモは光の状態によって活動状況が変化するので、ワクモの活動状況を含めて、害虫等の数の変化の推定を調整できるという利点が得られる。例えば、夜間のおけるワクモの活動を把握する上では、鶏舎CHの照明が消灯している時間におけるワクモの集積状況を把握することが必要である。後述するような撮影部21を備えた検出部20を使用する場合には、撮影をする瞬間だけ照明22によって集積部11を明るくすれば、照明が消灯している時間でも集積部11を撮影することができ、夜間のワクモの状態を把握することができる。
本発明の鶏の健康状態診断装置によって家禽の健康状態を把握できることを確認するために、集積装置の集積部に集積されたワクモの数と、鶏の健康状態との関係を確認した。
実験では、鶏(ヘンディ)を閉鎖鶏舎内で飼育し、集積装置の集積部を鶏のケージに設置し(図4参照)、測定されるワクモ数と、鶏の状態を確認した。
鶏の状態は、貧血と産卵率を確認した。貧血は、概観と貧血状態を表すヘマトクリット値を確認した。
なお、実験期間中はワクモの駆除は実施せず、ワクモが増殖する環境を維持し、実験区では集積部を1日ごとに交換した。
図8に示すように、実験開始時の状況から(図8(A))ら1日間で、集積部に多数のワクモの数が集積された。したがって、対照区では、実験区の集積部に集積されたワクモと比例する量だけ、実験区よりも多数のワクモが存在していると考えられる。
鶏の外観を確認したところ、実験開始の時点(5月21日)では、ワクモ数が少なかったこともあり、鶏は健康な状態であった(図9(A))。しかし、ワクモ数が増加した58日後(7月18日)では、鶏には明らかに貧血の症状(鶏冠等の色が薄くなっている)が現れていることが確認された(図9(B))。
血液検査の結果を図10に示す。なお、図10において、実験区が集積装置の集積部を設置した場所で飼育された鶏の結果であり、対照区が集積装置の集積部を設置していない場所である。
図10に示すように、実験区と対照区で、ヘマトクリット値の平均値にほとんど差はなかった。しかし、ワクモ数が増加した58日後(7月18日)時点では、ヘマトクリット値に差がみられており、対照区では全体的に数値が低下している。このヘマトクリット値の結果からも、ワクモ数の増加により、鶏が貧血となっていることが確認された。
また、鶏の産卵率を1週齢から17週齢にわたって確認した結果を図11に示す。 図11に示すように、実験区・対照区ともに1週齢から4週齢で産卵率が増加しえ、6週齢以降は、実験区・対照区ともに産卵率は90%以上に維持された。実験区と対照区では、存在するワクモの数にが大きな差が生じているものの、産卵率には差が見られなかった。今回の結果からは、ワクモが鶏の産卵率に直接的に影響を与えていることは確認できなかった。
以上の結果より、ワクモ数が鶏の健康状態の貧血に影響を与えていることが確認できたので、ワクモ数から鶏の健康状態を推定できる可能性があることが示された。
一方、ワクモ数の産卵率への影響は見られなかったが、さらなる検討が必要と考える。
本発明の鶏の健康状態診断装置は、ワクモやトリサシダニ、ワクモやトリサシダニと同様の性質を有するダニ類やノミ類、ハエなどの節足動物などの害虫等に起因する家禽の健康異常を推定する装置に適している。
A 鶏の健康状態診断装置
1 集積装置
2 フレーム
10 集積手段
11 集積部
11h 孔
15 保温部
20 撮影手段
30 計数手段
35 環境情報測定手段
40 害虫発生推定部
41 害虫推定部
42 比較部
43 記憶部
100 健康状態推定装置
110 判断部
120 異常警報部
130 記憶部
CH 鶏舎
KG ケージ
WC ワクモのコロニー

Claims (13)

  1. 鶏舎等の閉鎖された飼育空間に飼育されている家禽の健康状態を診断する装置であって、
    害虫を集積し集積された害虫数を測定する集積装置と、
    該集積装置が測定した害虫数に基づいて、家禽の健康状態を推定する健康状態推定装置と、を備えており、
    前記害虫がワクモであり、
    前記健康状態推定装置が推定する健康異常が、前記家禽の貧血である
    ことを特徴とする家禽の健康状態診断装置。
  2. 鶏舎等の閉鎖された飼育空間に飼育されている家禽の健康状態を診断する装置であって、
    害虫を集積し集積された害虫数を測定する集積装置と、
    該集積装置が測定した害虫数に基づいて、家禽の健康状態を推定する健康状態推定装置と、を備えており、
    前記害虫がワクモであり、
    前記健康状態推定装置が推定する健康異常が、前記家禽の産卵率の異常である
    ことを特徴とする家禽の健康状態診断装置。
  3. 前記集積装置は、
    測定した害虫の数に基づいて、前記飼育空間に存在する害虫数を推定する害虫数推定機能を有しており、
    前記健康状態推定装置は、
    前記飼育空間に飼育されている家禽1羽あたりの害虫数が一定の値を超えた場合に、前記家禽に健康異常が発生したと判断する判断部を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の家禽の健康状態診断装置。
  4. 前記判断部は、
    害虫数と家禽の健康状態との関係に関するデータを記憶した記憶部を備えており、
    該記憶部に記憶されている害虫数と前記集積装置が測定した害虫数とを比較して、前記家禽の健康異常を推定する機能を有している
    ことを特徴とする請求項3記載の家禽の健康状態診断装置。
  5. 前記判断部は、
    家禽の状態に基づいて、異常推定機能が推定した健康異常を補正する補正機能を有している
    ことを特徴とする請求項4記載の家禽の健康状態診断装置。
  6. 前記判断部は、
    前記害虫数と家禽の健康状態との関係に関するデータを記憶した記憶部を備えており、
    該記憶部に記憶されている害虫数と前記集積装置が測定した害虫数とを比較して、将来発生する恐れがある健康異常を推定する機能を有している
    ことを特徴とする請求項3記載の家禽の健康状態診断装置。
  7. 前記健康状態推定装置は、
    前記家禽に健康異常が発生したと判断した場合および/または前記家禽に健康異常が発生する恐れがあると判断した場合に、健康異常を通知する異常警報部を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の家禽の健康状態診断装置。
  8. 前記異常警報部は、
    前記家禽の健康異常に応じた画像を表示するものである
    ことを特徴とする請求項7記載の家禽の健康状態診断装置。
  9. 前記集積装置が、
    害虫等を誘引する集積部を備えた集積手段と、
    該集積手段の集積部の表面を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された画像に基づいて、害虫等の数を推定する計数手段と、を備えており、
    前記集積部は、
    害虫等を識別しやすい色であって、害虫等が出入り可能な構造に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の家禽の健康状態診断装置。
  10. 前記集積手段の集積部は、
    表面から内部まで連続する多数の孔を有する多孔質構造に形成されている
    ことを特徴とする請求項9記載の家禽の健康状態診断装置。
  11. 前記集積手段は、
    前記集積部の表面に設けられる保温部材を備えており、
    該保温部材は、
    該保温部材を通して前記集積部の表面を前記撮像手段によって撮影しうる素材によって形成されている
    ことを特徴とする請求項9または10記載の家禽の健康状態診断装置。
  12. 害虫等がコロニーを形成する性質を有するものであり、
    前記計数手段は、
    撮影された画像に基づいてコロニーを判断し、該コロニーに存在するワクモの数を推定する機能を有している
    ことを特徴とする請求項9、10または11記載の家禽の健康状態診断装置。
  13. 前記集積部が、
    家禽を飼育する飼育空間内に設置される
    ことを特徴とする請求項9、10、11または12記載の家禽の健康状態診断装置。
JP2014157003A 2014-07-31 2014-07-31 家禽の健康状態診断装置 Active JP6479364B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014157003A JP6479364B2 (ja) 2014-07-31 2014-07-31 家禽の健康状態診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014157003A JP6479364B2 (ja) 2014-07-31 2014-07-31 家禽の健康状態診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016032461A JP2016032461A (ja) 2016-03-10
JP6479364B2 true JP6479364B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=55451720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014157003A Active JP6479364B2 (ja) 2014-07-31 2014-07-31 家禽の健康状態診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6479364B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11690367B2 (en) * 2020-06-26 2023-07-04 Ctb, Inc. Arthropod trap and extermination method

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL260844B (en) * 2018-07-29 2019-09-26 Benedek Nadav System and method for locating and destroying insects
KR102481422B1 (ko) * 2019-11-28 2022-12-28 영농조합법인킹스파머스 스마트팜을 통한 가축 사육 관리 방법 및 서비스 서버
CN115876258B (zh) * 2023-02-14 2023-12-08 山东大佳机械有限公司 基于多源数据的畜禽养殖环境异常监测及报警系统

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL67627A (en) * 1983-01-05 1987-02-27 Goldstein Yehiel Method and system for determining physical condition of poultry in poultry houses
US6840195B1 (en) * 2002-04-06 2005-01-11 Roger D. Ashley Avian medicament or pest control product and method
JP2005204514A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Dainippon Ink & Chem Inc 捕虫装置
JP2005278547A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Nec Corp 家畜健康状態測定システムおよび家畜健康状態測定プログラム
JP2006081495A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Nakayama Egg:Kk 家禽個体管理システム
JP2006255690A (ja) * 2005-02-17 2006-09-28 Toagosei Co Ltd 誘電分極を用いた分生子吸着による防カビ方法、飛動生物除去装置、及び植物保護装置
JP2009227611A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Sumitomo Chemical Co Ltd ワクモの防除方法
JP5112158B2 (ja) * 2008-04-24 2013-01-09 パナソニック株式会社 捕虫器
JP5252449B2 (ja) * 2009-06-03 2013-07-31 パナソニック環境エンジニアリング株式会社 静電場発生装置及びそれを用いた飛動生物除去方法
JP2013092881A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 基準電圧発生回路
WO2014030353A1 (ja) * 2012-08-24 2014-02-27 国立大学法人香川大学 害虫集積装置および害虫集積方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11690367B2 (en) * 2020-06-26 2023-07-04 Ctb, Inc. Arthropod trap and extermination method
US20230292730A1 (en) * 2020-06-26 2023-09-21 Ctb, Inc. Arthropod trap and extermination method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016032461A (ja) 2016-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DK181352B1 (en) System for external fish parasite monitoring in aquaculture
US11825814B2 (en) System for external fish parasite monitoring in aquaculture
US20200288679A1 (en) Method and system for external fish parasite monitoring in aquaculture
JP6479364B2 (ja) 家禽の健康状態診断装置
DK181498B1 (en) System for external fish parasite monitoring in aquaculture
DK181306B1 (en) PROCEDURE AND SYSTEM FOR EXTERNAL FISH PARASITE MONITORING IN AQUACULTURE
US11576357B2 (en) Methods and systems for insect farming
Dittmann et al. Adaptive aggregation by spider mites under predation risk
JP5690986B2 (ja) 害虫集積装置および害虫集積方法
CN106793768A (zh) 光子栅栏
Rantanen et al. Vigilance, time budgets and predation risk in reintroduced captive-bred grey partridges Perdix perdix
Papadakis et al. Sub-second analysis of fish behavior using a novel computer-vision system
Yorzinski et al. The difference between night and day: antipredator behavior in birds
JP2016019505A (ja) 害虫発生推定装置
Murillo et al. Collecting and monitoring for northern fowl mite (Acari: Macronyssidae) and poultry red mite (Acari: Dermanyssidae) in poultry systems
JP2016019504A (ja) 害虫測定装置
Mul et al. Structured design of an automated monitoring tool for pest species
Muñoz-Romo et al. The dorsal patch of males of the Curaçaoan long-nosed bat, Leptonycteris curasoae (Phyllostomidae: Glossophaginae) as a visual signal
CN108040986A (zh) 一种用于测量益虫和害虫比例的方法
Dupray et al. Population dynamics of a poultry hematophagous mite: characterization of the population growth and identification of factors of its slowdown using closed mesocosms
Pap et al. Habitat preference, escape behavior, and cues used by feather mites to avoid molting wing feathers
US11980170B2 (en) System for external fish parasite monitoring in aquaculture
Kaplin et al. Behaviour within groups
Zolnierowicz et al. Sex differences in preening behavior in the White Stork Ciconia ciconia
GB2558883A (en) Enclosure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180416

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6479364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250