JP6479294B2 - 観測計画作成装置及び観測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込む観測計画作成装置と、観測計画を実行する観測装置とに関するものである。
宇宙監視(SSA:Space Situational Awareness)における宇宙飛翔物体(RSO:Resident Space Object)の監視は、限られた時間内に、限られたセンサで行われる。宇宙飛翔物体は、地球を周回する衛星のほか、衛星の破片などの物体が該当する。
そのため、ユーザから膨大な量の監視要求を受けている場合、いつ、どのセンサで、どのRSOを観測するのかを示す観測計画を効率的に立てる必要がある。
観測計画の作成は、地上等に設置されている複数のセンサを統括する観測装置で行われる。
観測装置は、いずれかのセンサの空き観測時間に、いずれかのRSOを割り当てることで、観測計画を作成する。センサとしては、レーダのほか、光学望遠鏡などが該当する。
以下の特許文献1に開示されている観測装置は、センサがRSOを観測できない状況の発生を防止するため、RSOの指標と、センサの指標とを考慮して、観測計画を作成するようにしている。
特開2016−150648号公報
特許文献1に開示されている観測装置は、RSOの指標と、センサの指標とを考慮して、観測計画を作成している。このため、センサがRSOを観測できない状況の発生については防止することができるが、1つのRSOの観測結果として、要求観測回数分の観測結果を得ることを保証するものではない。よって、1つのRSOの観測結果として、要求観測回数分の観測結果を得ることができないことがあるという課題があった。
例えば、観測装置の観測結果を用いて、或るRSOの軌道を計算する場合、少なくとも、3つの観測結果を必要とするが、3つの観測結果を得ることができず、RSOの軌道を計算することができないことがある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、1つの観測対象について、要求観測回数分の観測結果の確保が可能な観測計画を作成することができる観測計画作成装置及び観測装置を得ることを目的とする。
この発明に係る観測計画作成装置は、各々の観測対象について、各々のセンサが観測することが可能な時間帯である観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出する評価値算出部と、各々の観測対象について、要求観測回数分の観測可能時間帯の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての評価値算出部により算出された評価値を統合し、統合後の評価値を出力する評価値統合部とを設け、スケジュール作成部が、評価値統合部から出力された統合後の評価値が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての事象を観測計画に組み込むようにしたものである。
この発明によれば、各々の観測対象について、要求観測回数分の観測可能時間帯の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての評価値算出部により算出された評価値を統合し、統合後の評価値を出力する評価値統合部を設け、スケジュール作成部が、評価値統合部から出力された統合後の評価値が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての事象を観測計画に組み込むように構成したので、1つの観測対象について、要求観測回数分の観測結果の確保が可能な観測計画を作成することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による観測計画作成装置を含む観測装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による観測計画作成装置を含む観測装置を示すハードウェア構成図である。 データ格納部11の内部を示す構成図である。 観測装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 観測有効度算出部12によるリストの作成処理を示すフローチャートである。 観測有効度算出部12により作成されるセンサ毎のリストを示す説明図である。 図7Aは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が良い例を示す説明図、図7Bは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が悪い例(1)を示す説明図、図7Cは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が悪い例(2)を示す説明図である。 スケジュール作成部15による観測計画の作成処理を示すフローチャートである。 スケジュール作成部15により作成される観測計画の一例を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による観測計画作成装置を含む観測装置を示す構成図である。
図2は、この発明の実施の形態1による観測計画作成装置を含む観測装置を示すハードウェア構成図である。
図1及び図2において、観測計画作成装置1は、データ格納部11、観測有効度算出部12、評価値算出部13、評価値統合部14及びスケジュール作成部15を備えている。
観測計画作成装置1は、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込む装置である。
観測対象であるRSOとしては、例えば、衛星のほか、宇宙ゴミであるデブリなどが該当する。
この実施の形態1では、RSOは、ユーザによって設定されるものとする。
この実施の形態1では、説明の便宜上、N個のRSOが設定されるものとし、N個のRSOをRSO(n)(n=1,2,・・・,N)のように表記する。
また、この実施の形態1では、M個のセンサが用いられるものとし、M個のセンサをセンサ(m)(m=1,2,・・・,M)のように表記する。
データ格納部11は、例えば図2に示すデータ記録回路21で実現される。
データ格納部11は、図3に示すように、軌道情報格納部11a、優先度データ格納部11b及びセンサデータ格納部11cを備えている。図3は、データ格納部11の内部を示す構成図である。
軌道情報格納部11aは、N個のRSO(n)の軌道を示す軌道情報(n)を格納している。RSO(n)の軌道を示す軌道情報(n)は、例えば、2行軌道要素形式(TLE:Two Line Element)と呼ばれる飛翔物体の地心座標系におけるケプラー軌道要素のテキスト形式のフォーマットで管理されている情報である。
優先度データ格納部11bは、N個のRSO(n)の優先度P(n)を示す優先度データ(n)を格納している。RSO(n)の優先度P(n)は、例えば、ユーザにより設定される数値データであり、0.0以上1.0以下の数値が設定される。重視されるRSO(n)の優先度P(n)ほど、大きな数値が設定される。
センサデータ格納部11cは、M個のセンサ(m)の諸元を示すセンサデータ(m)を格納している。センサ(m)の諸元は、例えば、センサ(m)の設置位置を示す緯度及び経度のほか、センサ(m)の覆域及び回転駆動速度などが該当する。
この実施の形態1では、センサ(m)として、光学望遠鏡又はレーダが用いられる例を説明する。
観測有効度算出部12は、例えば図2に示す観測有効度算出回路22で実現される。
観測有効度算出部12は、軌道情報格納部11aに格納されている軌道情報(n)及びセンサデータ格納部11cに格納されているセンサデータ(m)を参照して、各々のRSO(n)について、各々のセンサ(m)が観測することが可能な時間帯である観測可能時間帯OT(h)を特定する処理を実施する。
観測有効度算出部12は、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、当該観測可能時間帯OT(h)でのセンサ(m)の観測効果の高さを示す観測有効度Vs(m,n,h)を算出する処理を実施する。
観測有効度算出部12は、例えば、センサ(m)が光学望遠鏡であれば、RSO(n)の等級又はRSO(n)の仰角に基づいて、センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出する。
また、観測有効度算出部12は、例えば、センサ(m)がレーダであれば、センサ(m)の観測時間に基づいて、センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出する。
評価値算出部13は、例えば図2に示す評価値算出回路23で実現される。
評価値算出部13は、センサ(m)毎に、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)の数である観測可能回数C(m,n)を特定する処理を実施する。
評価値算出部13は、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、センサ(m)を観測可能なRSO(n)に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値E(m,n,h)を算出する処理を実施する。
評価値算出部13による評価値E(m,n,h)の算出処理では、例えば、優先度データ格納部11bに格納されている優先度データ(n)、特定した観測可能回数C(m,n)及び観測有効度算出部12により算出された観測可能時間帯OT(h)毎の観測有効度Vs(m,n,h)に基づいて評価値E(m,n,h)を算出する。
評価値統合部14は、例えば図2に示す評価値統合回路24で実現される。
評価値統合部14は、各々のRSO(n)について、事前に設定された要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての評価値算出部13により算出された評価値E(m,n,h)を統合し、統合後の評価値である統合評価値IE(m,n)をスケジュール作成部15に出力する処理を実施する。
スケジュール作成部15は、例えば図2に示すスケジュール作成回路25で実現される。
スケジュール作成部15は、評価値統合部14から出力された統合評価値IE(m,n)が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象を観測計画に組み込む処理を実施する。
観測計画実行部16は、例えば図2に示す観測計画実行回路26で実現される。
観測計画実行部16は、スケジュール作成部15により観測計画に組み込まれた事象を実行する。
図1では、観測装置の構成要素であるデータ格納部11、観測有効度算出部12、評価値算出部13、評価値統合部14、スケジュール作成部15及び観測計画実行部16のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、データ記録回路21、観測有効度算出回路22、評価値算出回路23、評価値統合回路24、スケジュール作成回路25及び観測計画実行回路26で実現されるものを想定している。
ここで、データ記録回路21は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性又は揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
また、観測有効度算出回路22、評価値算出回路23、評価値統合回路24、スケジュール作成回路25及び観測計画実行回路26は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
観測装置の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、観測装置がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)などが該当する。
図4は、観測装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
観測装置がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、データ格納部11をコンピュータのメモリ31上に構成するとともに、観測有効度算出部12、評価値算出部13、評価値統合部14、スケジュール作成部15及び観測計画実行部16の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムをメモリ31に格納し、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図4において、入力処理器33は、例えばキーボード又はマウスなどのユーザインタフェース機器と接続されており、ユーザにより設定された要求観測回数R(n)及び優先度P(n)などを取り込むインタフェース処理を実施する。
センサ処理器34は、センサ(m)と接続されており、センサ(m)から出力されたセンサデータを取り込むインタフェース処理を実施する。
表示処理器35は、ディスプレイなどの表示器と接続されており、例えば、スケジュール作成部15により事象が組み込まれた観測計画、あるいは、観測計画実行部16による観測計画の実行結果などをディスプレイに表示する処理を実施する。
次に動作について説明する。
図1の観測装置における観測計画の対象期間Aとしては、例えば、数時間〜数日の期間が考えられるが、この実施の形態1では、観測計画の対象期間Aが12時間である例を説明する。
また、この実施の形態1では、10分刻みでN個のRSO(n)(n=1,2,・・・,N)を観測するものとする。この場合、72(=12×60÷10)回の観測時間帯が並ぶことになる。
72回の観測時間帯は、観測可能な観測時間帯である場合と、観測不可能な観測時間帯である場合とがある。このため、72回の観測時間帯は、観測可能な観測時間帯である観測可能時間帯と同様に、OT(h)で表記することがある。h=1,2,・・・,72である。
例えば、観測計画の対象期間Aの開始時刻が18時00分であれば、1回目の観測時間帯OT(1)は「18:00〜18:10」、2回目の観測時間帯OT(2)は「18:10〜18:20」、3回目の観測時間帯OT(3)は「18:20〜18:30」、・・・、72回目の観測時間帯OT(72)は「5:50〜6:00」である。
各々のRSO(n)についての要求観測回数R(n)も、ユーザによって設定されるものとする。
例えば、図1の観測装置の観測結果を用いて、或るRSO(n)の軌道を計算する場合、或るRSO(n)についての観測結果として、少なくとも3つの観測結果を得る必要がある。このため、この実施の形態1では、各々のRSO(n)の要求観測回数R(n)が3に設定されているものとする。
ただし、各々のRSO(n)の要求観測回数R(n)の全てが3である必要はなく、RSO(n)毎に、要求観測回数R(n)が異なっていてもよい。また、要求観測回数R(n)が3以外であってもよい。
観測有効度算出部12は、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、当該観測可能時間帯OT(h)でのセンサ(m)の観測効果の高さを示す観測有効度Vs(m,n,h)を算出し、算出した観測有効度Vs(m,n,h)などを含むセンサ(m)毎のリスト(m)の作成処理を行う。
以下、観測有効度算出部12によるリスト(m)の作成処理を具体的に説明する。
図5は、観測有効度算出部12によるリスト(m)の作成処理を示すフローチャートである。
図6は、観測有効度算出部12により作成されるセンサ(m)毎のリスト(m)を示す説明図である。
観測有効度算出部12は、軌道情報格納部11aに格納されているN個のRSO(n)の軌道を示す軌道情報(n)を取得するとともに、優先度データ格納部11bに格納されているN個のRSO(n)の優先度P(n)を示す優先度データ(n)を取得する(図5のステップST1)。
また、観測有効度算出部12は、センサデータ格納部11cに格納されているセンサデータ(m)を取得する(図5のステップST1)。
観測有効度算出部12は、センサ(m)毎に、当該センサ(m)のセンサデータ(m)が示すセンサ(m)の設置位置及びセンサ(m)の覆域を参照して、当該センサ(m)が観測することが可能な領域を特定する(図5のステップST2)。
また、観測有効度算出部12は、取得したN個のRSO(n)の軌道情報(n)が示す軌道から、72回の観測時間帯OT(h)でのN個のRSO(n)の位置を特定する(図5のステップST3)。
観測有効度算出部12は、72回の観測時間帯OT(h)でのN個のRSO(n)の位置が、当該センサ(m)が観測することが可能な領域内にあるか否かを判定することで、72回の観測時間帯OT(h)のそれぞれにおいて、当該センサ(m)が、各々のRSO(n)を観測することが可能であるか否かを判定する(図5のステップST4)。
観測有効度算出部12は、観測時間帯OT(h)において、当該センサ(m)がRSO(n)を観測することが可能であると判定すれば(図5のステップST5:YESの場合)、図6に示すように、リスト(m)の「観測可否」の項目に「○」の記号を書き込む処理を行う(図5のステップST6)。
観測有効度算出部12は、観測時間帯OT(h)において、当該センサ(m)がRSO(n)を観測することが不可能であると判定すれば(図5のステップST5:NOの場合)、図6に示すように、リスト(m)の「観測可否」の項目に「×」の記号を書き込む処理を行う(図5のステップST7)。
図6の例では、RSO(1)の観測時間帯OT(1)「18:00〜18:10」等の「観測可否」に「○」の記号が書き込まれ、RSO(1)の観測時間帯OT(3)「18:20〜18:30」等の「観測可否」に「×」の記号が書き込まれている。
観測有効度算出部12は、72回の観測時間帯OT(h)の中で、観測可能な時間帯を判定すると、当該センサ(m)の観測可能時間帯OT(h)毎に、当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出する(図5のステップST8)。
当該センサ(m)が、光学望遠鏡である場合、RSO(n)が明るく光っているほど、高精度な観測結果が得られるため、RSO(n)の等級に基づいて、当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出することができる。
また、当該センサ(m)が、光学望遠鏡である場合、RSO(n)の仰角ELが高いほど大気による揺らぎが少なくなり、高精度な観測結果が得られる。このため、RSO(n)の仰角ELに基づいて、当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出することができる。
そこで、観測有効度算出部12は、当該センサ(m)が光学望遠鏡である場合、例えば、以下の式(1)に従って当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出する。
Figure 0006479294
式(1)において、Mは、RSO(n)の等級であり、例えば、12〜17の値を想定している。このため、式(1)の12は、RSO(n)の等級Mを正規化するための値である。RSO(n)の等級Mは、ユーザによって設定されるものとする。
EL(m,n,h)は、観測可能時間帯OT(h)において、センサ(m)の設置位置を基準とするRSO(n)の相対的な仰角EL(m,n,h)であり、例えば、0〜90度を想定している。このため、式(1)の90は、仰角EL(m,n,h)を正規化するための値である。
仰角EL(m,n,h)は、軌道情報格納部11aに格納されている軌道情報(n)が示す観測可能時間帯OT(h)におけるRSO(n)の位置と、センサデータ格納部11cに格納されているセンサデータ(m)が示すセンサ(m)の設置位置とから、観測有効度算出部12によって算出される。
なお、観測可能時間帯OT(h)は、時間の幅があるため、例えば、観測可能時間帯OT(h)における開始時刻の位置から、仰角EL(m,n,h)が算出されるものとする。
当該センサ(m)がレーダである場合、レーダの観測時間が長いほど、高精度な観測結果が得られるため、レーダの観測時間に基づいて、当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出することができる。
そこで、観測有効度算出部12は、当該センサ(m)がレーダである場合、例えば、以下の式(2)に従って当該センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出する。
Figure 0006479294
式(2)において、Tは、レーダの観測時間であり、最も長い観測時間が300[sec]であると想定している。このため、式(2)の300は、レーダの観測時間Tを正規化するための値である。
観測有効度算出部12は、N個のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出すると、図6に示すように、算出したセンサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)をリスト(m)に書き込む処理を行う(図5のステップST9)。
図6では、例えば、RSO(1)の観測時間帯OT(1)「18:00〜18:10」には、センサ(m)の観測有効度Vs(m,1,1)として“0.6”が書き込まれている。
ただし、「観測可否」が「×」の時間帯では、センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出しても意味がないため、観測有効度算出部12は、センサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)を算出しない。このため、「観測可否」が「×」の時間帯でのセンサ(m)の観測有効度Vs(m,n,h)は、リスト(m)に書き込まれない。
また、観測有効度算出部12は、N個のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、センサ(m)に対するRSO(n)の相対的な方角として、方位角AZ(m,n,h)及び仰角EL(m,n,h)をリスト(m)に書き込む処理を行う(図5のステップST10)。
方位角AZ(m,n,h)についても、仰角EL(m,n,h)と同様に、軌道情報(n)が示す観測可能時間帯OT(h)におけるRSO(n)の位置と、センサデータ(m)が示すセンサ(m)の設置位置とから、観測有効度算出部12によって算出される。
なお、観測可能時間帯OT(h)は、時間の幅があるため、例えば、観測可能時間帯OT(h)における開始時刻の位置から、方位角AZ(m,n,h)が算出されるものとする。
また、観測有効度算出部12は、N個のRSO(n)について、ユーザによって設定された優先度P(n)及び要求観測回数R(n)のそれぞれをリスト(m)に書き込む処理を行う(図5のステップST10)。
観測有効度算出部12は、リスト(m)への書き込みが完了すると、書き込みが完了したリスト(m)を評価値算出部13及びスケジュール作成部15に出力する。
評価値算出部13は、観測有効度算出部12からセンサ(m)毎のリスト(m)を受けると、各々のRSO(n)について、リスト(m)における「観測可否」が「〇」である数をカウントすることで、観測可能時間帯OT(h)の数である観測可能回数C(m,n)を特定する。
観測有効度算出部12から出力されるリスト(m)は、センサ(m)の数分あるため、評価値算出部13は、センサ(m)毎に、各々のRSO(n)について、観測可能回数C(m,n)を特定する。
次に、評価値算出部13は、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、センサ(m)を観測可能なRSO(n)に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値E(m,n,h)を算出する。
評価値算出部13による評価値E(m,n,h)の算出処理は、例えば、以下の式(3)に示すように、優先度データ格納部11bに格納されている優先度データ(n)が示すRSO(n)の優先度P(n)、特定した観測可能回数C(m,n)及び観測有効度算出部12により算出された観測可能時間帯OT(h)毎の観測有効度Vs(m,n,h)に基づいて評価値E(m,n,h)を算出する。
Figure 0006479294
式(3)において、Cmaxは、観測可能回数C(m,n)が取り得る最大値であり、この実施の形態1では、Cmax=72である。
α,β,γは、以下の式(4)及び式(5)に示すような重み係数である。
α+β+γ=1 (4)
0.0≦α,β,γ≦1.0 (5)
評価値統合部14は、各々のRSO(n)について、事前に設定された要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての評価値算出部13により算出された評価値E(m,n,h)を統合し、統合後の評価値である統合評価値IE(m,n)をスケジュール作成部15に出力する。
以下、評価値統合部14による評価値E(m,n,h)の統合処理を具体的に説明する。
センサ(m)毎に、各々のRSO(n)について、観測可能回数C(m,n)と同数の評価値E(m,n,h)が評価値統合部14によって算出されている。
このため、評価値統合部14は、各々のRSO(n)について、評価値統合部14により算出されている当該RSO(n)についての全ての評価値E(m,n,h)の中から、要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の組み合わせをそれぞれ抽出する。
N個のRSO(n)についての要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の組み合わせの数Kallは、以下の式(6)に示すように表される。
Figure 0006479294

Figure 0006479294
g(m,n)=C(m,n)R(n) (8)
この実施の形態1では、要求観測回数R(n)=3であるため、3つの評価値E(m,n,h)の組み合わせをそれぞれ抽出する。
次に、評価値統合部14は、抽出した要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)を統合する。
評価値E(m,n,h)の統合方法は、特に問わないが、以下、要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の統合例を説明する。
まず、評価値統合部14は、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の平均値E(m,n,h)aveを算出する。
次に、評価値統合部14は、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の時間間隔に基づく間隔評価値E(m,n,h)INTを算出する。
時間間隔に基づく間隔評価値E(m,n,h)INTとして、1つの組み合わせに含まれている観測可能時間帯OT(h)の中で、最初の観測可能時間帯と最後の観測可能時間帯との時間間隔が長い程、値が大きくなる間隔評価値E(m,n,h)INT1を算出する。
また、時間間隔に基づく間隔評価値E(m,n,h)INTとして、1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の時間間隔が均等である程、値が大きくなる間隔評価値E(m,n,h)INT2を算出する。
具体的には、要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の時間間隔についての標準偏差σを求め、その標準偏差σの逆数をとった値を間隔評価値E(m,n,h)INT2として算出する例が考えられる。
例えば、1つの組み合わせに含まれている3つの観測可能時間帯がOT(1)、OT(2)及びOT(3)であれば、観測可能時間帯OT(1)と観測可能時間帯OT(2)の時間間隔が10分で、観測可能時間帯OT(2)と観測可能時間帯OT(3)の時間間隔が10分である。
この場合、3つの観測可能時間帯OT(h)の時間間隔が均等であるため、間隔評価値E(m,n,h)INT2は、取り得る値の最大値となる。
また、3つの観測可能時間帯がOT(1)、OT(2)及びOT(4)であれば、観測可能時間帯OT(1)と観測可能時間帯OT(2)の時間間隔が10分で、観測可能時間帯OT(2)と観測可能時間帯OT(4)の時間間隔が20分である。
この場合、3つの観測可能時間帯OT(h)の時間間隔が不均等であるため、間隔評価値E(m,n,h)INT2は、取り得る値の最大値よりも小さい値となる。
評価値統合部14は、間隔評価値E(m,n,h)INT1及び間隔評価値E(m,n,h)INT2を算出すると、例えば、以下の式(9)に示すように、間隔評価値E(m,n,h)INT1と間隔評価値E(m,n,h)INT2を重み付け加算することにより、間隔評価値E(m,n,h)INTを算出する。
E(m,n,h)INT
=a×E(m,n,h)INT1+b×E(m,n,h)INT2 (9)
a+b=1 (10)
0.0≦a,b≦1.0 (11)
式(9)より、間隔評価値E(m,n,h)INTは、間隔評価値E(m,n,h)INT1及び間隔評価値E(m,n,h)INT2の双方が大きければ、大きな値となる。
ただし、3つの観測可能時間帯OT(h)の時間間隔が均等であることよりも、最初の観測可能時間帯と最後の観測可能時間帯との時間間隔が長いことの方が、軌道の計算精度を高める上で重要である。
このため、間隔評価値E(m,n,h)INT1に対する重み係数aは、間隔評価値E(m,n,h)INT2に対する重み係数bよりも大きな値が設定されることが想定される。
評価値統合部14は、要求観測回数R(n)分の評価値E(m,n,h)の平均値E(m,n,h)ave及び間隔評価値E(m,n,h)INTを算出すると、例えば、以下の式(12)に示すように、平均値E(m,n,h)aveと間隔評価値E(m,n,h)INTを重み付け加算することにより、統合評価値IE(m,n)を算出する。
IE(m,n)
=c×E(m,n,h)ave+d×E(m,n,h)INT (12)
c+d=1 (13)
0.0≦c,d≦1.0 (14)
ここでは、評価値統合部14が、統合評価値IE(m,n)の中に、間隔評価値E(m,n,h)INTを含めている。
間隔評価値E(m,n,h)INTを含めている理由は、RSO(n)の軌道を計算するために、3つの観測結果を得ても、3つの観測結果の観測時間間隔が不均等である等の場合には、軌道の計算精度が劣化するからである。
以下、軌道の計算結果が良くなる例及び悪くなる例を簡単に説明する。
図7は、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果の良い例及び悪い例を示す説明図である。
図7Aは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が良い例を示している。
、図7Bは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が悪い例(1)を示し、図7Cは、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が悪い例(2)を示している。
図7において、〇に囲まれているEは、地球を表している。また、●の点は、観測結果を表している。
図7Aに示すように、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔が長く、かつ、3つの観測結果の観測時間間隔が均等である場合、三角測量の原理に基づく軌道計算の計算精度が高まるため、RSO(n)の軌道計算結果は、良好となる。
図7Aの例では、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔が12時間であり、観測計画の対象期間Aと一致している。したがって、この時間間隔は、取り得る最大の時間間隔である。
破線は、RSO(n)の実際の軌道であり、実線は、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が示す推測軌道である。この推測軌道は、観測結果の誤差の影響を受けているため、実際の軌道と完全には一致していないが、実際の軌道と近い軌道になっている。
図7Bに示すように、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔が長くても、3つの観測結果の時間間隔が不均等である場合、三角測量の原理に基づく軌道計算の計算精度が低下するため、RSO(n)の軌道計算結果は、悪くなる。
図7Bの例では、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔は、図7Aと同様の12時間である。
ただし、1回目の観測結果の観測時間と、2回目の観測結果の観測時間との時間間隔が、2回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔よりも短くなっており、3つの観測結果の時間間隔が不均等である。
破線は、RSO(n)の実際の軌道であり、実線は、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が示す推測軌道である。この推測軌道は、軌道計算の計算精度が低下しているため、実際の軌道と大きくずれている。
図7Cに示すように、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔が短い場合も、三角測量の原理に基づく軌道計算の計算精度が低下するため、RSO(n)の軌道計算結果は、悪くなる。
図7Cの例では、1回目の観測結果の観測時間と、3回目の観測結果の観測時間との時間間隔が短くなっており、その時間間隔が約4時間である。
破線は、RSO(n)の実際の軌道であり、実線は、3つの観測結果を用いたRSO(n)の軌道計算結果が示す推測軌道である。この推測軌道は、軌道計算の計算精度が低下しているため、実際の軌道と大きくずれている。
この実施の形態1では、全ての組み合わせの数がKallであるため、評価値統合部14は、Kallの数だけ統合評価値IE(m,n)を算出し、Kallの数分の統合評価値IE(m,n)をスケジュール作成部15に出力する。
スケジュール作成部15は、評価値統合部14からKallの数分の統合評価値IE(m,n)を受けると、観測有効度算出部12から出力されたリスト(m)を参照して、Kallの数分の統合評価値IE(m,n)を参照して、観測計画であるスケジュールを作成する。
以下、スケジュール作成部15による観測計画の作成処理を具体的に説明する。
図8は、スケジュール作成部15による観測計画の作成処理を示すフローチャートである。
スケジュール作成部15は、評価値統合部14からKallの数分の統合評価値IE(m,n)を受けると、Kallの数分の統合評価値IE(m,n)を比較する(図8のステップST21)。
そして、スケジュール作成部15は、Kallの数分の統合評価値IE(m,n)の比較結果に基づいて、統合評価値IE(m,n)が大きい順に、Kallの数分の組み合わせをソートする(図8のステップST22)。
スケジュール作成部15は、既に観測計画に組み込んでいる事象の数が、事前に設定されている上限数に到達しているか否かを判定する(図8のステップST23)。
スケジュール作成部15は、既に観測計画に組み込まれている事象の数が、上限数に到達していれば(図8のステップST23:YESの場合)、観測計画の作成処理を終了する。
スケジュール作成部15は、既に観測計画に組み込んでいる事象の数が、上限数に到達していなければ(図8のステップST23:NOの場合)、Kallの数分の組み合わせの中から、統合評価値IE(m,n)が大きい組み合わせから順番に、未だ選択していない1つの組み合わせを選択する(図8のステップST24)。
スケジュール作成部15は、観測有効度算出部12から出力されたリスト(m)を参照して、選択した1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象を特定する。
スケジュール作成部15は、特定した事象が、既に観測計画に組み込まれている事象であるか否かを判定する(図8のステップST25)。
例えば、3つの観測可能時間帯OT(h)において、RSO(2)を観測することについての事象が既に観測計画に組み込まれているとき、選択した1つの組み合わせに係る事象が、RSO(2)を観測することについての事象である場合、既に観測計画に組み込まれている事象であると判定される。
スケジュール作成部15は、既に観測計画に組み込まれている事象ではないと判定すれば(図8のステップST25:NOの場合)、選択した1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象を観測計画に組み込む処理を行う(図8のステップST26)。
例えば、選択した1つの組み合わせが、センサ(2)がRSO(5)を観測することが観測可能時間帯OT(1)と、センサ(1)がRSO(5)を観測することが観測可能時間帯OT(3)と、センサ(3)がRSO(5)を観測することが観測可能時間帯OT(6)との組み合わせであるとする。
この例では、観測計画に組み込む事象は、観測可能時間帯OT(1)に、センサ(2)がRSO(5)を観測する事象と、観測可能時間帯OT(3)に、センサ(1)がRSO(5)を観測する事象と、観測可能時間帯OT(6)に、センサ(3)がRSO(5)を観測する事象とである。
スケジュール作成部15は、既に観測計画に組み込まれている事象であると判定すれば(図8のステップST25:YESの場合)、選択した1つの組み合わせを破棄する(図8のステップST27)。
スケジュール作成部15によって、選択された1つの組み合わせが破棄された場合、この組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象は、観測計画には組み込まれない。
ただし、スケジュール作成部15は、選択した1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象が、未だ観測計画に組み込まれていない事象であっても、センサ(m)の駆動条件を満足しない場合、今回選択した組み合わせを破棄する。
以下、センサ(m)の駆動条件を満足しないために、選択した1つの組み合わせを破棄する具体例を説明する。
例えば、選択した1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象の中に、センサ(m)が観測時間帯OT(h)でRSO(5)を観測することについての事象が含まれているものとする。
また、観測時間帯OT(h−1)において、センサ(m)がRSO(5)と異なるRSO(3)を観測することについての事象が既に観測計画に組み込まれているものとする。
この場合、センサ(m)は、観測時間帯OT(h−1)から観測時間帯OT(h)の間に、回転駆動によって、観測可能な領域を変更する必要がある。
即ち、センサ(m)は、10分間で、RSO(3)を観測していた観測時間帯OT(h−1)での観測領域から、RSO(5)を観測する観測時間帯OT(h)での観測領域に変更する必要がある。
スケジュール作成部15は、センサ(m)のリスト(m)から、観測時間帯OT(h−1)で観測するRSO(3)の方位角AZ(m,3,h−1)及び仰角EL(m,3,h−1)を取得する。
また、スケジュール作成部15は、センサ(m)のリスト(m)から、観測時間帯OT(h)で観測するRSO(5)の方位角AZ(m,5,h)及び仰角EL(m,5,h)を取得する。
次に、スケジュール作成部15は、RSO(3)の方位角AZ(m,3,h−1)と、RSO(5)の方位角AZ(m,5,h)との差分ΔAZを算出し、RSO(3)の仰角EL(m,3,h−1)と、RSO(5)の仰角EL(m,5,h)との差分ΔELを算出する。
次に、スケジュール作成部15は、センサデータ格納部11cに格納されているセンサデータ(m)が示すセンサ(m)の回転駆動速度を取得する。
スケジュール作成部15は、センサ(m)の回転駆動速度に基づいて、観測時間帯OT(h−1)から観測時間帯OT(h)の間に、センサ(m)の方位角を差分ΔAZだけ回転させることができ、かつ、センサ(m)の仰角を差分ΔELだけ回転させることができるか否かを判定する。
スケジュール作成部15は、センサ(m)の方位角を差分ΔAZだけ回転させることができない判定する場合、あるいは、センサ(m)の仰角を差分ΔELだけ回転させることができないと判定する場合、選択した1つの組み合わせを破棄する。
したがって、スケジュール作成部15は、センサ(m)の方位角を差分ΔAZだけ回転させることができ、かつ、センサ(m)の仰角を差分ΔELだけ回転させることができると判定する場合に限り、選択した1つの組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象を観測計画に組み込むようにする。
スケジュール作成部15は、Kallの数分の組み合わせの中で、未だ選択していない組み合わせがあれば(図8のステップST28:YESの場合)、ステップST23の処理に戻り、ステップST23〜ST28の処理を実施する。
スケジュール作成部15は、既に全ての組み合わせを選択していれば(図8のステップST28:NOの場合)、観測計画の作成処理を終了する。
図9は、スケジュール作成部15により作成される観測計画の一例を示す説明図である。
図9の左図は、スケジュール作成部15により作成される途中段階の観測計画を示し、図9の右図は、スケジュール作成部15による作成が完了した観測計画を示している。
図9において、横軸は観測時間であり、縦軸はセンサ(m)を示している。
また、図9内の数字は、観測対象であるRSO(n)を識別するnを示す番号である。
観測計画実行部16は、スケジュール作成部15により観測計画に組み込まれた事象を実行する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、各々のRSO(n)について、要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての評価値算出部13により算出された評価値E(m,n,h)を統合し、統合後の評価値である統合評価値IE(m,n)を出力する評価値統合部14を設け、スケジュール作成部15が、評価値統合部14から出力された統合評価値IE(m,n)が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての事象を観測計画に組み込むように構成したので、1つのRSO(n)について、要求観測回数R(n)分の観測結果の確保が可能な観測計画を作成することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、各々のRSO(n)について、観測可能時間帯OT(h)毎に、当該観測可能時間帯OT(h)でのセンサ(m)の観測効果の高さを示す観測有効度Vs(m,n,h)を算出する観測有効度算出部12を備え、評価値算出部13が、各々のRSO(n)について、観測有効度算出部12により算出された観測可能時間帯OT(h)毎の観測有効度Vs(m,n,h)を用いて、観測可能時間帯OT(h)毎に、センサ(m)を観測可能なRSO(n)に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値E(m,n,h)を算出するように構成したので、観測計画の有効性を高めることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、評価値統合部14が、組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)についての評価値算出部13により算出された評価値E(m,n,h)の平均値E(m,n,h)aveを算出するとともに、当該組み合わせに含まれている要求観測回数R(n)分の観測可能時間帯OT(h)の時間間隔に基づく間隔評価値E(m,n,h)INTを算出し、平均値E(m,n,h)aveと間隔評価値E(m,n,h)INTから統合評価値IE(m,n)を算出するように構成したので、RSO(n)の軌道計算に用いることが可能な観測結果を得ることができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込む観測計画作成装置に適している。
また、この発明は、観測計画を実行する観測装置に適している。
1 観測計画作成装置、11 データ格納部、11a 軌道情報格納部、11b 優先度データ格納部、11c センサデータ格納部、12 観測有効度算出部、13 評価値算出部、14 評価値統合部、15 スケジュール作成部、16 観測計画実行部、21 データ記録回路、22 観測有効度算出回路、23 評価値算出回路、24 評価値統合回路、25 スケジュール作成回路、26 観測計画実行回路、31 メモリ、32 プロセッサ、33 入力処理器、34 センサ処理器、35 表示処理器。

Claims (7)

  1. 各々の観測対象について、各々のセンサが観測することが可能な時間帯である観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出する評価値算出部と、
    各々の観測対象について、要求観測回数分の観測可能時間帯の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての前記評価値算出部により算出された評価値を統合し、統合後の評価値を出力する評価値統合部と、
    前記評価値統合部から出力された統合後の評価値が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての事象を観測計画に組み込むスケジュール作成部と
    を備えた観測計画作成装置。
  2. 各々の観測対象について、前記観測可能時間帯毎に、当該観測可能時間帯でのセンサの観測効果の高さを示す観測有効度を算出する観測有効度算出部を備え、
    前記評価値算出部は、各々の観測対象について、前記観測有効度算出部により算出された観測可能時間帯毎の観測有効度を用いて、前記観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出することを特徴とする請求項1記載の観測計画作成装置。
  3. 前記評価値算出部は、各々の観測対象について、前記観測可能時間帯の数を特定し、前記特定した観測可能時間帯の数及び前記観測有効度算出部により算出された観測可能時間帯毎の観測有効度を用いて、前記観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出することを特徴とする請求項2記載の観測計画作成装置。
  4. 前記評価値算出部は、各々の観測対象について、前記観測可能時間帯の数を特定し、前記特定した観測可能時間帯の数、当該観測対象の優先度及び前記観測有効度算出部により算出された観測可能時間帯毎の観測有効度を用いて、前記観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出することを特徴とする請求項2記載の観測計画作成装置。
  5. 前記観測有効度算出部は、センサとして光学望遠鏡を用いていれば、観測対象の等級及び観測対象の仰角に基づいて、センサの観測有効度を算出し、センサとしてレーダを用いていれば、レーダの観測時間に基づいて、センサの観測有効度を算出することを特徴とする請求項2記載の観測計画作成装置。
  6. 前記評価値統合部は、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての前記評価値算出部により算出された評価値の平均値を算出するとともに、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯の時間間隔に基づく間隔評価値を算出し、前記平均値と前記間隔評価値から前記統合後の評価値を算出することを特徴とする請求項1記載の観測計画作成装置。
  7. 各々の観測対象について、各々のセンサが観測することが可能な時間帯である観測可能時間帯毎に、センサを観測可能な観測対象に割り当てる事象を観測計画に組み込むことについての観測計画の有効性を示す評価値を算出する評価値算出部と、
    各々の観測対象について、要求観測回数分の観測可能時間帯の組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての前記評価値算出部により算出された評価値を統合し、統合後の評価値を出力する評価値統合部と、
    前記評価値統合部から出力された統合後の評価値が高い組み合わせから順番に、当該組み合わせに含まれている要求観測回数分の観測可能時間帯についての事象を観測計画に組み込むスケジュール作成部と、
    前記スケジュール作成部により観測計画に組み込まれた事象を実行する観測計画実行部と
    を備えた観測装置。
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