JP6479278B1 - 光受信器及び光送受信システム - Google Patents

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Abstract

パイロット信号検出部(24a)により検出されたパイロット信号とシングルキャリア信号とから、パイロット信号の振幅歪み量及びパイロット信号の位相歪み量をそれぞれ推定する歪み量推定部(24b)と、歪み量推定部(24b)により推定された振幅歪み量を用いて、シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、歪み量推定部(24b)により推定された位相歪み量を用いて、シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部(24e)とを備えるように、光受信器(4)を構成した。

Description

この発明は、同位相軸(In−Phase軸:I軸)及び直交位相軸(Quadrature−Phase軸:Q軸)を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号を復調する光受信器と、シングルキャリア信号を復調する光受信器を含む光送受信システムとに関するものである。
IEEE802.3では、100Gイーサネットパッシブオプティカルネットワーク(以下、「100G−EPON」と称する。)を規格している。IEEE802.3は、米国電機電子技術者協会(IEEE)により発表されたイーサネットに関する規格である。(イーサネットは登録商標)
100G−EPONでは、100Gbps(Giga Bits Per Second)級の伝送速度を達成するネットワークとして、コヒーレントパッシブオプティカルネットワーク(以下、「Coherent PON」と称する。)を候補に挙げている。
Coherent PONは、同期検波方式とディジタル信号処理とを組み合わせて、ディジタルコヒーレント受信を行う手法である。Coherent PONを実施する光受信器は、多値信号を高い感度で復調することができる。
しかし、ディジタルコヒーレント受信の性能は、I軸とQ軸の不均衡であるIQ歪みによって制限される。IQ歪みは、送受信デバイスの不完全性から生じる。
特に、光アクセスネットワークで使用される低コストデバイスは、大きなIQ歪みをもたらすため、ディジタルコヒーレント受信の性能は、深刻な劣化を生じる。
以下の特許文献1には、直交周波数分割多重信号における第1のキャリア周波及び第2のキャリア周波数のそれぞれに変調された既知信号を用いて、IQインバランスを補償する補償方法が開示されている。
以下、直交周波数分割多重をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と称する。
特表2014−502816号公報
特許文献1に開示されている補償方法では、IQインバランスを補償する際、OFDM信号における第1のキャリア周波及び第2のキャリア周波数のそれぞれに変調された既知信号を用いている。しかし、上記の既知信号を用いる補償方法では、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みについては、補償することができないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みを補償することができる光受信器を得ることを目的とする。
また、この発明は、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みを補償することができる光受信器を備える光送受信システムを得ることを目的とする。
この発明に係る光受信器は、同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在し、パイロット信号を含み、パイロット信号が当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であるシングルキャリア信号に含まれているパイロット信号を検出するパイロット信号検出部と、パイロット信号検出部により検出されたパイロット信号とシングルキャリア信号に基づいて、シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、虚数部からパイロット信号の振幅歪み量を推定し、実数部からパイロット信号の位相歪み量を推定する歪み量推定部と、歪み量推定部により推定された振幅歪み量を用いて、シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、歪み量推定部により推定された位相歪み量を用いて、シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部と、歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正されたシングルキャリア信号を復調する復調部とを備え、
歪み補正部が、次式に示す関係式に基づき、シングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みを補正するようにしたものである。
Figure 0006479278
但し、r はシングルキャリア信号、s はパイロット信号、jは虚数単位、g ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の振幅歪みの瞬時値、θ ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の位相歪みの瞬時値である。
この発明によれば、パイロット信号が当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であり、パイロット信号検出部により検出されたパイロット信号とシングルキャリア信号に基づいて、シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、虚数部からパイロット信号の振幅歪み量を推定し、実数部からパイロット信号の位相歪み量を推定する歪み量推定部と、歪み量推定部により推定された振幅歪み量を用いて、シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、歪み量推定部により推定された位相歪み量を用いて、シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部とを備えるように、光受信器を構成した。したがって、この発明に係る光受信器は、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みを補償することができる。
実施の形態1による光送受信システムを示す構成図である。 IQ歪み補償部24の内部を示す構成図である。 ディジタル信号処理部13のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 ディジタル信号処理部13がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 パイロット信号を含んでいるシングルキャリア信号のフレーム構成を示す説明図である。 IQ歪みが付加されていないシングルキャリア信号の周波数スペクトル及びIQ歪みが付加されているシングルキャリア信号の周波数スペクトルを示す説明図である。 歪み量推定部24bにより推定される位相歪み量θハット及び振幅歪み量gハットのそれぞれのシミュレーション結果を示す説明図である。 復調部25により復調されたシングルキャリア信号rのビット誤り率の実験結果を示す説明図である。 図9Aは、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合の信号点の配置を示す説明図、図9Bは、図1に示す光受信器4のように、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理を行っている場合の信号点の配置を示す説明図である。 実施の形態2による光送受信システムを示す構成図である。 IQ歪み補償部105の内部を示す構成図である。 ディジタル信号処理部93のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とが多重されている偏波多重信号のフレーム構成を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による光送受信システムを示す構成図である。
図2は、IQ歪み補償部24の内部を示す構成図である。
図3は、ディジタル信号処理部13のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図1から図3において、光送信器1は、光源1aを備えており、光ファイバ2を介して光受信器4と接続されている。
光送信器1は、同位相軸(In−Phase軸:I軸)及び直交位相軸(Quadrature−Phase軸:Q軸)を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号にパイロット信号を含める。
光送信器1がシングルキャリア信号に含めるパイロット信号は、当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
光送信器1は、光源1aから出力される光を用いて、パイロット信号を含んでいるシングルキャリア信号を光信号として、光ファイバ2に出力することで、シングルキャリア信号を光受信器4に送信する。
光ファイバ2は、一端が光送信器1と接続され、他端が光受信器4と接続されている光伝送路である。
局発光源3は、局発光である局発信号を光受信器4に出力する光源である。
光受信器4は、光電変換回路11、アナログデジタル変換器であるA/D変換器12及びディジタル信号処理部13を備えている。
光受信器4は、光送信器1から送信されたシングルキャリア信号を受信し、受信したシングルキャリア信号を復調するディジタルコヒーレント受信器である。
光電変換回路11は、光送信器1から送信されたシングルキャリア信号を光信号から電気信号に変換するとともに、局発光源3から出力された局発信号を光信号から電気信号に変換する。
光電変換回路11は、電気信号であるシングルキャリア信号と、電気信号である局発信号とをA/D変換器12に出力する。
A/D変換器12は、光電変換回路11から出力されたシングルキャリア信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するとともに、光電変換回路11から出力された局発信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。
A/D変換器12は、ディジタル信号であるシングルキャリア信号と、ディジタル信号である局発信号とをディジタル信号処理部13に出力する。
ディジタル信号処理部13は、フレーム同期部21、周波数補償部22、位相補償部23、IQ歪み補償部24及び復調部25を備えている。
フレーム同期部21は、例えば、図3に示すフレーム同期回路41で実現される。
フレーム同期部21は、A/D変換器12から出力された局発信号を用いて、A/D変換器12から出力されたシングルキャリア信号の先頭を検出し、先頭を検出したシングルキャリア信号及び局発信号のそれぞれを周波数補償部22に出力する。
周波数補償部22は、例えば、図3に示す周波数補償回路42で実現される。
周波数補償部22は、フレーム同期部21から出力されたシングルキャリア信号の周波数と局発信号の周波数との周波数誤差を検出し、シングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差を除去する処理を実施する。
周波数補償部22は、周波数誤差を除去したシングルキャリア信号を位相補償部23に出力する。
位相補償部23は、例えば、図3に示す位相補償回路43で実現される。
位相補償部23は、周波数補償部22から出力されたシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音を除去する処理を実施する。
位相補償部23は、位相雑音を除去したシングルキャリア信号をIQ歪み補償部24に出力する。
IQ歪み補償部24は、図2に示すように、パイロット信号検出部24a、歪み量推定部24b及び歪み補正部24eを備えている。
パイロット信号検出部24aは、例えば、図3に示す信号検出回路44で実現される。
パイロット信号検出部24aは、位相補償部23から出力されたシングルキャリア信号に含まれているパイロット信号を検出し、パイロット信号を歪み量推定部24bに出力する処理を実施する。
歪み量推定部24bは、歪み量推定処理部24c及び平均化処理部24dを備えており、例えば、図3に示す歪み量推定回路45で実現される。
歪み量推定部24bは、パイロット信号検出部24aから出力されたパイロット信号とシングルキャリア信号とから、パイロット信号の振幅歪みの大きさである振幅歪み量及びパイロット信号の位相歪みの大きさである位相歪み量をそれぞれ推定する処理を実施する。
歪み量推定部24bは、振幅歪み量及び位相歪み量のそれぞれを歪み補正部24eに出力する。
歪み量推定処理部24cは、パイロット信号検出部24aから出力されたパイロット信号が、当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であることに基づいて、シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解する処理を実施する。
歪み量推定処理部24cは、シングルキャリア信号の虚数部からパイロット信号の振幅歪み量を推定し、シングルキャリア信号の実数部からパイロット信号の位相歪み量を推定する処理を実施する。
平均化処理部24dは、歪み量推定処理部24cによりN回推定された振幅歪み量を平均化することで、平均振幅歪み量を算出する処理を実施する。
平均化処理部24dは、歪み量推定処理部24cによりN回推定された位相歪み量を平均化することで、平均位相歪み量を算出する処理を実施する。
歪み補正部24eは、遅延部24f及び歪み補正処理部24gを備えており、例えば、図3に示す歪み補正回路46で実現される。
歪み補正部24eは、平均化処理部24dにより算出された平均振幅歪み量を用いて、シングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正部24eは、平均化処理部24dにより算出された平均位相歪み量を用いて、シングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
歪み補正部24eは、振幅歪み及び位相歪みのそれぞれを補正したシングルキャリア信号を復調部25に出力する。
遅延部24fは、パイロット信号を検出するためのパイロット信号検出部24aの処理時間と、平均振幅歪み量及び平均位相歪み量のそれぞれを算出するための歪み量推定部24bの処理時間との総時間分だけ、シングルキャリア信号を遅延する処理を実施する。
遅延部24fは、遅延したシングルキャリア信号を歪み補正処理部24gに出力する。
歪み補正処理部24gは、平均化処理部24dにより算出された平均振幅歪み量を用いて、遅延部24fから出力されたシングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正処理部24gは、平均化処理部24dにより算出された平均位相歪み量を用いて、振幅歪みを補正したシングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
復調部25は、例えば、図3に示す復調回路47で実現される。
復調部25は、歪み補正処理部24gにより振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正されたシングルキャリア信号を復調する処理を実施する。
図1では、ディジタル信号処理部13の構成要素であるフレーム同期部21、周波数補償部22、位相補償部23、パイロット信号検出部24a、歪み量推定部24b、歪み補正部24e及び復調部25のそれぞれが、図3に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、ディジタル信号処理部13が、フレーム同期回路41、周波数補償回路42、位相補償回路43、信号検出回路44、歪み量推定回路45、歪み補正回路46及び復調回路47で実現されるものを想定している。
フレーム同期回路41、周波数補償回路42、位相補償回路43、信号検出回路44、歪み量推定回路45、歪み補正回路46及び復調回路47は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
図4は、ディジタル信号処理部13がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
ディジタル信号処理部13の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、ディジタル信号処理部13がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
ディジタル信号処理部13がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、フレーム同期部21、周波数補償部22、位相補償部23、パイロット信号検出部24a、歪み量推定部24b、歪み補正部24e及び復調部25の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ52に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ51がメモリ52に格納されているプログラムを実行する。
また、図3では、ディジタル信号処理部13の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで実現される例を示し、図4では、ディジタル信号処理部13がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される例を示している。しかし、ディジタル信号処理部13における一部の構成要素が専用のハードウェアで実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェアなどで実現されるものであってもよい。
次に、図1に示す光送受信システムの動作について説明する。
光送信器1は、I軸及Q軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号を生成し、シングルキャリア信号にパイロット信号を含める。
ここで、図5は、パイロット信号を含んでいるシングルキャリア信号のフレーム構成を示す説明図である。
シングルキャリア信号のフレームは、バーストフレーム61である。
バーストフレーム61には、フレーム同期信号を格納する第1のフレーム62と、パイロット信号を格納する第2のフレーム63と、シングルキャリア信号のペイロードを格納する第3のフレーム64とが配置されている。また、バーストフレーム61には、フレーム終端信号を格納する第4のフレーム65が配置されている。
第1のフレーム62に格納されるフレーム同期信号は、光送信器1と光受信器4との間で事前に設定されている信号である。
第2のフレーム63に格納されるパイロット信号及び第3のフレーム64に格納されるペイロードのそれぞれは、例えば、四値位相変調方式(Quadrature Phase Shift Keying:QPSK)を用いて、変調されている。
パイロット信号は、光送信器1と光受信器4との間で事前に設定されている信号であり、当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
例えば、n番目のサンプリングにおいて、シングルキャリア信号に含めるパイロット信号をsとすると、パイロット信号sは、以下の式(1)で表される。n番目のサンプリングにおけるシングルキャリア信号は、光送信器1が、n番目に送信するシングルキャリア信号である。
Figure 0006479278
式(1)において、jは、虚数単位、s は、パイロット信号sの複素共役信号である。
光送信器1は、光源1aから出力される光を用いて、パイロット信号を含んでいるシングルキャリア信号を光信号として、光ファイバ2に出力することで、シングルキャリア信号を光受信器4に送信する。
光信号であるシングルキャリア信号は、IQ歪み及び加法白色ガウス雑音のそれぞれが付加された上で、光受信器4に出力される。
局発光源3は、局発光である局発信号を光受信器4に出力する。
光電変換回路11は、光送信器1から送信されたシングルキャリア信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号であるシングルキャリア信号をA/D変換器12に出力する。
また、光電変換回路11は、局発光源3から出力された局発信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号である局発信号をA/D変換器12に出力する。
A/D変換器12は、光電変換回路11からシングルキャリア信号を受けると、シングルキャリア信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号であるシングルキャリア信号をフレーム同期部21に出力する。
A/D変換器12は、光電変換回路11から局発信号を受けると、局発信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号である局発信号をフレーム同期部21に出力する。
フレーム同期部21は、A/D変換器12から出力された局発信号をA/D変換器12から出力されたシングルキャリア信号に干渉させることで、シングルキャリア信号に含まれている信号列を判別する。
フレーム同期部21は、シングルキャリア信号に含まれている信号列と、光送信器1と光受信器4との間で事前に設定されているフレーム同期信号とを比較することで、第1のフレーム62に格納されているフレーム同期信号を検出する。
フレーム同期部21は、第1のフレーム62に格納されているフレーム同期信号を検出することで、シングルキャリア信号の先頭を検出する。
フレーム同期部21は、先頭を検出したシングルキャリア信号及び局発信号のそれぞれを周波数補償部22に出力する。
周波数補償部22は、フレーム同期部21から出力されたシングルキャリア信号の周波数と、フレーム同期部21から出力された局発信号の周波数との周波数誤差Δfを検出する。
そして、周波数補償部22は、シングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差Δfを除去する。
周波数誤差Δfの除去処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。例えば、周波数誤差Δfの除去処理は、以下の非特許文献1に開示されている。
[非特許文献1]
“Frequency Estimation in Intradyne Reception” Andreas Leven, Senior Member, IEEE, Noriaki Kaneda, Member, IEEE, Ut-Va Koc, Member, IEEE, and Young-Kai Chen, Fellow, IEEE
周波数補償部22は、周波数誤差Δfを除去したシングルキャリア信号を位相補償部23に出力する。
位相補償部23は、周波数補償部22から出力されたシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音ρを除去する。位相雑音ρは、光送信器1の光源1a又は局発光源3から生じる雑音である。
位相雑音ρの除去処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。例えば、位相雑音ρの除去処理は、以下の非特許文献2に開示されている。
[非特許文献2]
“Nonlinear Estimation of PSK-Modulated Carrier Phase with Application to Burst Digital Transmission” ANDREW J. VITERBI, FELLOW, IEEE, AND AUDREY M. VITERBI, MEMBER, IEEE Abstract
位相補償部23は、位相雑音ρを除去したシングルキャリア信号をIQ歪み補償部24に出力する。
図6は、IQ歪みが付加されていないシングルキャリア信号の周波数スペクトル及びIQ歪みが付加されているシングルキャリア信号の周波数スペクトルを示す説明図である。
図6において、71は、IQ歪みが付加されていないシングルキャリア信号の周波数スペクトルを示している。IQ歪みが付加されていないシングルキャリア信号は、所望信号そのものである。
IQ歪みが付加されているシングルキャリア信号は、所望信号の他に、干渉信号を含んでいる。
72は、所望信号の周波数スペクトルを示している。所望信号の周波数スペクトル72は、IQ歪みの影響で、周波数スペクトル71よりも、強度が低減されている。
73は、IQ歪みに伴う干渉信号の周波数スペクトルを示している。
ここで、所望信号がxであり、所望信号xと干渉信号との合成信号がyであるとすれば、合成信号yは、以下の式(2)で表される。
Figure 0006479278
式(2)において、gは、所望信号xの振幅歪み、θは、所望信号xの位相歪み、x は、所望信号xの複素共役信号である。
光送信器1がシングルキャリア信号に含めているパイロット信号は、式(1)に示すパイロット信号sである。したがって、位相補償部23からIQ歪み補償部24に出力されるシングルキャリア信号がrであるとすると、シングルキャリア信号rは、以下の式(3)で表される。
Figure 0006479278
明細書の文章中では、電子出願の関係上、文字「g」、文字「θ」の上に“^”の記号を付することができないので、以下、「gハット」、「θハット」のように表記する。
式(3)において、gハットは、n番目のサンプリングにおけるパイロット信号sの振幅歪みの瞬時値、θハットは、n番目のサンプリングにおけるパイロット信号sの位相歪みの瞬時値である。
パイロット信号検出部24aは、位相補償部23からシングルキャリア信号rを受けると、シングルキャリア信号rに含まれているパイロット信号sを検出する。
パイロット信号sは、バーストフレーム61に含まれている第2のフレーム63に格納されている。
パイロット信号検出部24aは、検出したパイロット信号sを歪み量推定処理部24cに出力する。
歪み量推定処理部24cは、以下の式(4)及び式(5)に示すように、位相補償部23から出力されたシングルキャリア信号rを実数部Reと虚数部Imに分解する。
パイロット信号検出部24aから出力されたパイロット信号sが、複素共役信号s に虚数単位jが乗じられた信号と等しい信号であるため、式(3)に示すシングルキャリア信号rは、実数部Reと虚数部Imに分解することができる。
Figure 0006479278
歪み量推定処理部24cは、シングルキャリア信号rの実数部Reからパイロット信号sの位相歪み量θハットを推定し、位相歪み量θハットを平均化処理部24dに出力する。
また、歪み量推定処理部24cは、シングルキャリア信号rの虚数部Imと、推定した位相歪み量θハットとからパイロット信号sの振幅歪み量gハットを推定し、振幅歪み量gハットを平均化処理部24dに出力する。
パイロット信号sの位相歪み量θハットは、シングルキャリア信号rの位相歪み量に相当し、パイロット信号sの振幅歪み量gハットは、シングルキャリア信号rの振幅歪み量に相当する。
平均化処理部24dは、白色雑音等の影響を緩和するため、歪み量推定処理部24cから出力された位相歪み量θハット及び振幅歪み量gハットのそれぞれについて、平均化処理を行う。
具体的には、平均化処理部24dは、以下の式(6)に示すように、歪み量推定処理部24cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の位相歪み量θハットを平均化することで、平均位相歪み量θハットを算出する。
Figure 0006479278
また、平均化処理部24dは、以下の式(7)に示すように、歪み量推定処理部24cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の振幅歪み量gハットを平均化することで、平均振幅歪み量gハットを算出する。
Figure 0006479278
平均化処理部24dは、平均位相歪み量θハット及び平均振幅歪み量gハットのそれぞれを歪み補正処理部24gに出力する。
遅延部24fは、事前に、パイロット信号検出部24aの処理時間Tと、歪み量推定部24bの処理時間Tとの総時間T(=T+T)を認識している。例えば、遅延部24fの内部メモリには、総時間Tが事前に記憶されている。
パイロット信号検出部24aの処理時間Tは、パイロット信号sの検出に要する時間である。
歪み量推定部24bの処理時間Tは、平均位相歪み量θハットの算出と、平均振幅歪み量gハットの算出とに要する時間である。
遅延部24fは、位相補償部23からシングルキャリア信号rを受けると、総時間Tだけ、シングルキャリア信号rを保持してから、シングルキャリア信号rを歪み補正処理部24gに出力する。
歪み補正処理部24gは、平均化処理部24dから出力された平均振幅歪み量gハットを用いて、遅延部24fから出力されたシングルキャリア信号rの振幅歪みを補正する。
シングルキャリア信号rの振幅歪みは、例えば、シングルキャリア信号rの振幅に平均振幅歪み量gハットを乗加算、あるいは、シングルキャリア信号rの振幅から平均振幅歪み量gハットを乗減算することで補正することができる。
また、歪み補正処理部24gは、平均化処理部24dから出力された平均位相歪み量θハットを用いて、振幅歪みを補正したシングルキャリア信号rの位相歪みを補正する。
シングルキャリア信号rの位相歪みは、例えば、振幅歪みを補正したシングルキャリア信号rの位相に平均位相歪み量θハットを乗加算、あるいは、振幅歪みを補正したシングルキャリア信号rの位相から平均位相歪み量θハットを乗減算することで補正することができる。
ここでは、歪み補正処理部24gが、シングルキャリア信号rの振幅歪みを補正してから、シングルキャリア信号rの位相歪みを補正する例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補正処理部24gが、先にシングルキャリア信号rの位相歪みを補正し、位相歪みを補正したシングルキャリア信号rの振幅歪みを補正するようにしてもよい。
歪み補正処理部24gは、振幅歪み及び位相歪みのそれぞれを補正したシングルキャリア信号rを、シングルキャリア信号r’として復調部25に出力する。
復調部25は、歪み補正処理部24gから出力されたシングルキャリア信号r’の復調処理を実施して、I軸及Q軸を有する複素平面に存在している信号点を抽出する。
シングルキャリア信号r’の復調処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
図7は、歪み量推定部24bにより推定される位相歪み量θハット及び振幅歪み量gハットのそれぞれのシミュレーション結果を示す説明図である。
ここでのシミュレーションでは、光送信器1によって、シングルキャリア信号rが32Gb/sのシンボルレートで送信されるものとしている。
また、シミュレーションでは、シングルキャリア信号rに含まれているペイロード等の50,000のシンボルが、QPSKの変調方式で変調されており、Nシンボルのパイロット信号がシングルキャリア信号rに含まれているものとしている。
シミュレーションでは、光送信器1から送信されるシングルキャリア信号rには、IQ歪み及び加法白色ガウス雑音が付加された上で、光受信器4に受信されるものとしている。
シミュレーションでは、IQ歪みにおける振幅歪みが4dB、IQ歪みにおける位相歪みが40度、信号対雑音電力比(Signal to Noise Ratio:SNR)が11.5dBであるものとしている。
図7は、平均フィルタ長と二乗誤差の関係を示しており、(1)は、振幅歪み量gハットの推定誤差を表しており、(2)は、位相歪み量θハットの推定誤差を表している。平均フィルタ長は、平均化処理部24dにおいて、位相歪み量θハット及び振幅歪み量gハットのそれぞれの平均化に用いるサンプル数に対応している。
振幅歪み量gハット及び位相歪み量θハットにおけるそれぞれの推定誤差は、図7に示すように、10以上の平均フィルタ長において、10−2以下の二乗誤差である。
したがって、位相歪み量θハット及び振幅歪み量gハットのそれぞれが含んでいる推定誤差は、10以上の平均フィルタ長において、10−2以下の二乗誤差であり、歪み量推定部24bでは、高い推定精度の歪み量が得られることが分かる。
図8は、復調部25により復調されたシングルキャリア信号rのビット誤り率(Bit Error Ratio:BER)の実験結果を示す説明図である。
ここでの実験では、光送信器1から光受信器4に送信されるシングルキャリア信号rの伝送距離が40kmであるものとしている。
実験では、シングルキャリア信号rに含まれるフレーム同期信号、パイロット信号、ペイロード及びフレーム終端信号のそれぞれの信号長に対応するそれぞれの送信時間が816ns、10ns、10495ns、100nsであるものとしている。
シミュレーションでは、シングルキャリア信号rの変調方式が、32Gbaudの偏波多重四値位相変調(Dual Polarization Quadrature Phase Shift Keying:DP−QPSK)であるものとしている。
シミュレーションでは、IQ歪みにおける振幅歪みが4dB、IQ歪みにおける位相歪みが40度、平均フィルタ長が20(平均化処理部24dにおいて、平均化に用いるサンプル数がN=20)であるものとしている。
図8は、光受信器4に入力されるシングルキャリア信号rの受信光パワーとBERとの関係を示している。
図8において、(1)は、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合のBERを示している。
(2)は、図1に示す光受信器4のように、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理を行っている場合のBERを示している。
(3)は、シングルキャリア信号rにIQ歪みが付加されていない場合の理想的なBERを示している。
図1に示す光受信器4では、図8の(2)に示すように、BERが4.3×10−3のときの受信光パワーは、−31.4(dBm)である。
シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合、図8の(1)に示すように、BERが4.3×10−3のときの受信光パワーは、−27.3(dBm)の受信光パワーである。
したがって、図1に示す光受信器4は、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合よりも、4.1(dB)だけ、受信光パワーが低くても、BERが同じ4.3×10−3となっており、受信感度が改善されている。
換言すると、図1に示す光受信器4は、受信光パワーが同じであれば、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合よりも、BERが低下している。
シングルキャリア信号rにIQ歪みが付加されていない場合、図8の(3)に示すように、BERが4.3×10−3のときの受信光パワーは、−31.7(dBm)である。
したがって、図1に示す光受信器4は、シングルキャリア信号rにIQ歪みが付加されていない場合と比べて、BERが4.3×10−3のときの受信感度の劣化は、僅か0.3(dBm)である。
図9は、受信光パワーが−29.7(dBm)であるときのシングルキャリア信号rにおける信号点の配置を示す説明図である。
図9Aは、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理が行われていない場合の信号点の配置を示しており、図9Bは、図1に示す光受信器4のように、シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理を行っている場合の信号点の配置を示している。
図9A及び図9Bでは、11の信号点、10の信号点、01の信号点及び00の信号点におけるそれぞれの配置を示している。
図1に示す光受信器4では、IQ歪みの影響が除去されているため、図9Bに示すように、信号点が適正な位置に配置されている。したがって、図1に示す光受信器4では、シングルキャリア信号rの復調精度の劣化を防止することができる。
シングルキャリア信号rにおけるIQ歪みの補償処理を行っていない光受信器では、IQ歪みの影響によって、図9Aに示すように、信号点の配置が、適正な位置からずれている。
例えば、11の信号点は、本来、図9Bに示すように、I軸が+1の位置及びQ軸が+1の位置の近傍に配置される。しかし、IQ歪みの補償処理を行っていない場合、11の信号点の中には、図9Aに示すように、I軸が0よりも−1側に配置されている信号点があり、また、Q軸が0よりも−1側に配置されている信号点がある。
以上の実施の形態1は、パイロット信号検出部24aにより検出されたパイロット信号とシングルキャリア信号とから、パイロット信号の振幅歪み量及びパイロット信号の位相歪み量をそれぞれ推定する歪み量推定部24bと、歪み量推定部24bにより推定された振幅歪み量を用いて、シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、歪み量推定部24bにより推定された位相歪み量を用いて、シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部24eとを備えるように、光受信器4を構成した。したがって、光受信器4は、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みを補償することができる。
図1に示すディジタル信号処理部13は、周波数補償部22及び位相補償部23を備えている例を示している。
図1に示すディジタル信号処理部13が、周波数補償部22及び位相補償部23を備える代わりに、例えば、光送信器1が、光源1aから出力される光の位相と、局発光源3から出力される局発光の位相との同期を図る位相同期回路を備えるようにしてもよい。
光送信器1は、位相同期回路を備えていれば、シングルキャリア信号の周波数に含まれる周波数誤差Δfの発生を防止できるとともに、シングルキャリア信号の位相に含まれる位相雑音ρの発生を防止できる。
位相同期回路において、光源1aから出力される光の位相と、局発光源3から出力される局発光の位相との同期を図る処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。また、位相同期回路が、同期を図る処理を実施することで、周波数誤差Δfの発生及び位相雑音ρの発生のそれぞれを防止できることも、公知である。
実施の形態2.
実施の形態1の光受信器4では、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号を復調する例を示している。
実施の形態2では、第1の偏波についての第1のシングルキャリア信号と第2の偏波についての第2のシングルキャリア信号とを復調する光受信器82について説明する。
第1の偏波と第2の偏波とは、互いに直交する偏波である。また、第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれは、実施の形態1の光受信器4により復調されるシングルキャリア信号と同様に、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号である。
図10は、実施の形態2による光送受信システムを示す構成図である。
図11は、IQ歪み補償部105の内部を示す構成図である。
図12は、ディジタル信号処理部93のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図10から図12において、図1から図3と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
光送信器81は、光源81aを備えており、光ファイバ2を介して光受信器82と接続されている。
光送信器81は、第1のシングルキャリア信号に第1のパイロット信号を含めるとともに、第2のシングルキャリア信号に第2のパイロット信号を含める。
第1のパイロット信号は、第1のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
第2のパイロット信号は、第2のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
光送信器81は、第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とを多重している偏波多重信号を生成する。
光送信器81は、光源81aから出力される光を用いて、偏波多重信号を光信号として、光ファイバ2に出力することで、偏波多重信号を光受信器82に送信する。
光受信器82は、光電変換回路91、A/D変換器92及びディジタル信号処理部93を備えている。
光受信器82は、光送信器81から送信された偏波多重信号を受信し、偏波多重信号から第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを分離する。
光受信器82は、第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを復調する。
光電変換回路91は、光送信器81から送信された偏波多重信号を光信号から電気信号に変換するとともに、局発光源3から出力された局発信号を光信号から電気信号に変換する。
光電変換回路91は、電気信号である偏波多重信号と、電気信号である局発信号とをA/D変換器92に出力する。
A/D変換器92は、光電変換回路91から出力された偏波多重信号をアナログ信号からディジタル信号に変換するとともに、光電変換回路91から出力された局発信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。
A/D変換器92は、ディジタル信号である偏波多重信号と、ディジタル信号である局発信号とをディジタル信号処理部93に出力する。
ディジタル信号処理部93は、フレーム同期部101、偏波分離部102、周波数補償部103、位相補償部104、IQ歪み補償部105及び復調部106を備えている。
フレーム同期部101は、例えば、図12に示すフレーム同期回路111で実現される。
フレーム同期部101は、A/D変換器92から出力された局発信号を用いて、A/D変換器92から出力された偏波多重信号に含まれている第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれの先頭を検出する。
フレーム同期部101は、第1のシングルキャリア信号の先頭の検出タイミングを示す第1の検出信号と、第2のシングルキャリア信号の先頭の検出タイミングを示す第2の検出信号とを偏波分離部102に出力する。
また、フレーム同期部101は、偏波多重信号を偏波分離部102に出力し、局発信号を周波数補償部103に出力する。
偏波分離部102は、例えば、図12に示す偏波分離回路112で実現される。
偏波分離部102は、フレーム同期部101から第1の検出信号が出力されたタイミングと、フレーム同期部101から第2の検出信号が出力されたタイミングとにおいて、偏波多重信号の信号分離処理を実施する。
第1の偏波についての第1のシングルキャリア信号と、第2の偏波についての第2のシングルキャリア信号とを分離する手法としては、例えば定包絡線基準アルゴリズム(CMA:Constant Modulus Algorithm)を用いることができる。
偏波分離部102は、偏波多重信号の信号分離処理を実施することで、第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とを分離すると、第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを周波数補償部103に出力する。
周波数補償部103は、例えば、図12に示す周波数補償回路113で実現される。
周波数補償部103は、偏波分離部102から出力された第1のシングルキャリア信号と、フレーム同期部101から出力された局発信号の周波数との周波数誤差を検出する処理を実施する。
また、周波数補償部103は、偏波分離部102から出力された第2のシングルキャリア信号と、フレーム同期部101から出力された局発信号の周波数との周波数誤差を検出する処理を実施する。
周波数補償部103は、第1のシングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差を除去するとともに、第2のシングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差を除去する処理を実施する。
周波数補償部103は、周波数誤差を除去した第1のシングルキャリア信号及び周波数誤差を除去した第2のシングルキャリア信号のそれぞれを位相補償部104に出力する。
位相補償部104は、例えば、図12に示す位相補償回路114で実現される。
位相補償部104は、周波数補償部103から出力された第1のシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音を除去するとともに、周波数補償部103から出力された第2のシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音を除去する処理を実施する。
位相補償部104は、位相雑音を除去した第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれをIQ歪み補償部105に出力する。
IQ歪み補償部105は、図11に示すように、パイロット信号検出部105a、歪み量推定部105b及び歪み補正部105eを備えている。
パイロット信号検出部105aは、例えば、図12に示す信号検出回路115で実現される。
パイロット信号検出部105aは、位相補償部104から出力された第1のシングルキャリア信号に含まれている第1のパイロット信号を検出し、第1のパイロット信号を歪み量推定部105bに出力する処理を実施する。
また、パイロット信号検出部105aは、位相補償部104から出力された第2のシングルキャリア信号に含まれている第2のパイロット信号を検出し、第2のパイロット信号を歪み量推定部105bに出力する処理を実施する。
歪み量推定部105bは、歪み量推定処理部105c及び平均化処理部105dを備えており、例えば、図12に示す歪み量推定回路116で実現される。
歪み量推定部105bは、第1のパイロット信号と第1のシングルキャリア信号とから、第1のパイロット信号の振幅歪みの大きさである第1の振幅歪み量及び第1のパイロット信号の位相歪みの大きさである第1の位相歪み量をそれぞれ推定する処理を実施する。
歪み量推定部105bは、第2のパイロット信号と第2のシングルキャリア信号とから、第2のパイロット信号の振幅歪みの大きさである第2の振幅歪み量及び第2のパイロット信号の位相歪みの大きさである第2の位相歪み量をそれぞれ推定する処理を実施する。
歪み量推定部105bは、第1の振幅歪み量、第2の振幅歪み量、第1の位相歪み量及び第2の位相歪み量のそれぞれを歪み補正部105eに出力する。
歪み量推定処理部105cは、位相補償部104から出力された第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを実数部と虚数部に分解する処理を実施する。
第1のシングルキャリア信号の分解処理は、第1のパイロット信号が、当該第1のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であることを利用する。
第2のシングルキャリア信号の分解処理は、第2のパイロット信号が、当該第2のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であることを利用する。
歪み量推定処理部105cは、第1のシングルキャリア信号の虚数部から第1のパイロット信号の第1の振幅歪み量を推定し、第1のシングルキャリア信号の実数部から第1のパイロット信号の第1の位相歪み量を推定する処理を実施する。
歪み量推定処理部105cは、第2のシングルキャリア信号の虚数部から第2のパイロット信号の第2の振幅歪み量を推定し、第2のシングルキャリア信号の実数部から第2のパイロット信号の第2の位相歪み量を推定する処理を実施する。
平均化処理部105dは、歪み量推定処理部105cによりN回推定された第1の振幅歪み量を平均化することで、第1の平均振幅歪み量を算出する処理を実施する。
平均化処理部105dは、歪み量推定処理部105cによりN回推定された第1の位相歪み量を平均化することで、第1の平均位相歪み量を算出する処理を実施する。
平均化処理部105dは、歪み量推定処理部105cによりN回推定された第2の振幅歪み量を平均化することで、第2の平均振幅歪み量を算出する処理を実施する。
平均化処理部105dは、歪み量推定処理部105cによりN回推定された第2の位相歪み量を平均化することで、第2の平均位相歪み量を算出する処理を実施する。
歪み補正部105eは、遅延部105f及び歪み補正処理部105gを備えており、例えば、図12に示す歪み補正回路117で実現される。
歪み補正部105eは、平均化処理部105dにより算出された第1の平均振幅歪み量を用いて、第1のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正部105eは、平均化処理部105dにより算出された第1の平均位相歪み量を用いて、第1のシングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
歪み補正部105eは、平均化処理部105dにより算出された第2の平均振幅歪み量を用いて、第2のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正部105eは、平均化処理部105dにより算出された第2の平均位相歪み量を用いて、第2のシングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
歪み補正部105eは、補正した第1のシングルキャリア信号及び補正した第2のシングルキャリア信号のそれぞれを復調部106に出力する。
遅延部105fは、パイロット信号検出部105aの処理時間Tと歪み量推定部105bの処理時間Tとの総時間T(=T+T)分だけ、第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを遅延する処理を実施する。
パイロット信号検出部105aの処理時間Tは、第1のパイロット信号の検出と、第2のパイロット信号の検出とに要する時間である。
歪み量推定部105bの処理時間Tは、第1の平均振幅歪み量の算出と、第2の平均振幅歪み量の算出と、第1の平均位相歪み量の算出と、第2の平均位相歪み量の算出とに要する時間である。
遅延部105fは、遅延した第1のシングルキャリア信号及び遅延した第2のシングルキャリア信号のそれぞれを歪み補正処理部105gに出力する。
歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dにより算出された第1の平均振幅歪み量を用いて、遅延部105fから出力された第1のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dにより算出された第1の平均位相歪み量を用いて、振幅歪みを補正した第1のシングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dにより算出された第2の平均振幅歪み量を用いて、遅延部105fから出力された第2のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正する処理を実施する。
また、歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dにより算出された第2の平均位相歪み量を用いて、振幅歪みを補正した第2のシングルキャリア信号の位相歪みを補正する処理を実施する。
復調部106は、例えば、図12に示す復調回路118で実現される。
復調部106は、歪み補正処理部105gにより振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正された第1のシングルキャリア信号を復調する処理を実施する。
復調部106は、歪み補正処理部105gにより振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正された第2のシングルキャリア信号を復調する処理を実施する。
図10では、ディジタル信号処理部93の構成要素であるフレーム同期部101、偏波分離部102、周波数補償部103、位相補償部104、パイロット信号検出部105a、歪み量推定部105b、歪み補正部105e及び復調部106のそれぞれが、図12に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、ディジタル信号処理部93が、フレーム同期回路111、偏波分離回路112、周波数補償回路113、位相補償回路114、信号検出回路115、歪み量推定回路116、歪み補正回路117及び復調回路118で実現されるものを想定している。
フレーム同期回路111、偏波分離回路112、周波数補償回路113、位相補償回路114、信号検出回路115、歪み量推定回路116、歪み補正回路117及び復調回路118は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、または、これらを組み合わせたものが該当する。
ディジタル信号処理部93の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、ディジタル信号処理部13がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
ディジタル信号処理部93がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、フレーム同期部101、偏波分離部102、周波数補償部103、位相補償部104、パイロット信号検出部105a、歪み量推定部105b、歪み補正部105e及び復調部106の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図4に示すメモリ52に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ51がメモリ52に格納されているプログラムを実行する。
また、図12では、ディジタル信号処理部93の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで実現される例を示し、図4では、ディジタル信号処理部93がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される例を示している。しかし、ディジタル信号処理部93における一部の構成要素が専用のハードウェアで実現され、残りの構成要素がソフトウェアやファームウェアなどで実現されるものであってもよい。
次に、図10に示す光送受信システムの動作について説明する。
光送信器81は、I軸及Q軸を有する複素平面に信号点が存在している第1のシングルキャリア信号を生成し、第1のシングルキャリア信号に第1のパイロット信号を含める。
また、光送信器81は、I軸及Q軸を有する複素平面に信号点が存在している第2のシングルキャリア信号を生成し、第2のシングルキャリア信号に第2のパイロット信号を含める。
第1のシングルキャリア信号は、第1の偏波についてのシングルキャリア信号であり、第2のシングルキャリア信号は、第2の偏波についてのシングルキャリア信号である。
第1の偏波と第2の偏波は、互いに直交している偏波である。
光送信器81は、第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とを多重している偏波多重信号を生成する。
ここで、図13は、第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とが多重されている偏波多重信号のフレーム構成を示す説明図である。
偏波多重信号のフレームは、バーストフレーム121である。
バーストフレーム121には、フレーム同期信号を格納する第1のフレーム122と、第1の偏波と第2の偏波を分離するための偏波分離シーケンスを格納する第2のフレーム123とが配置されている。
また、バーストフレーム121には、第1及び第2のパイロット信号のそれぞれを格納する第3のフレーム124と、第1及び第2のシングルキャリア信号におけるそれぞれのペイロードを格納する第4のフレーム125とが配置されている。
さらに、バーストフレーム121には、フレーム終端信号を格納する第5のフレーム126が配置されている。
第1のフレーム122に格納されるフレーム同期信号は、光送信器81と光受信器82との間で事前に設定されている信号である。
第2のフレームに格納される偏波分離シーケンスは、第1の偏波についての第1のシングルキャリア信号と、第2の偏波についての第2のシングルキャリア信号とを分離するための処理手順などを記述している。偏波分離シーケンス自体は公知であるため詳細な説明を省略する。
第3のフレーム124に格納される第1及び第2のパイロット信号と、第4のフレーム125に格納されるペイロードとのそれぞれは、例えば、四値位相変調方式を用いて、変調されている。
第1のパイロット信号は、光送信器81と光受信器82との間で事前に設定されている信号であり、当該第1のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
例えば、n番目のサンプリングにおいて、第1のシングルキャリア信号に含める第1のパイロット信号をs1,nとすると、第1のパイロット信号s1,nは、以下の式(8)で表される。
Figure 0006479278
式(8)において、s1,n は、第1のパイロット信号s1,nの複素共役信号である。
第2のパイロット信号は、光送信器81と光受信器82との間で事前に設定されている信号であり、当該第2のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である。
例えば、n番目のサンプリングにおいて、第2のシングルキャリア信号に含める第2のパイロット信号をs2,nとすると、第2のパイロット信号s2,nは、以下の式(9)で表される。
Figure 0006479278
式(9)において、s2,n は、第2のパイロット信号s2,nの複素共役信号である。
光送信器81は、光源81aから出力される光を用いて、偏波多重信号を光信号として、光ファイバ2に出力することで、偏波多重信号を光受信器82に送信する。
光信号である偏波多重信号は、IQ歪み及び加法白色ガウス雑音のそれぞれが付加された上で、光受信器82に出力される。
局発光源3は、局発光である局発信号を光受信器82に出力する。
光電変換回路91は、光送信器81から送信された偏波多重信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号である偏波多重信号をA/D変換器92に出力する。
また、光電変換回路91は、局発光源3から出力された局発信号を光信号から電気信号に変換し、電気信号である局発信号をA/D変換器92に出力する。
A/D変換器92は、光電変換回路91から偏波多重信号を受けると、偏波多重信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号である偏波多重信号をフレーム同期部101に出力する。
A/D変換器92は、光電変換回路91から局発信号を受けると、局発信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号である局発信号をフレーム同期部101に出力する。
フレーム同期部101は、A/D変換器92から出力された局発信号をA/D変換器92から出力された偏波多重信号に干渉させることで、偏波多重信号に含まれている信号列を判別する。
フレーム同期部101は、偏波多重信号に含まれている信号列と、光送信器81と光受信器82との間で事前に設定されているフレーム同期信号とを比較することで、第1のフレーム122に格納されているフレーム同期信号を検出する。
フレーム同期部101は、第1のフレーム122に格納されているフレーム同期信号を検出することで、偏波多重信号に含まれている第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれの先頭を検出する。
第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号におけるそれぞれの先頭を検出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
フレーム同期部101は、第1のシングルキャリア信号の先頭の検出タイミングを示す第1の検出信号と、第2のシングルキャリア信号の先頭の検出タイミングを示す第2の検出信号とを偏波分離部102に出力する。
また、フレーム同期部101は、偏波多重信号を偏波分離部102に出力し、局発信号を周波数補償部103に出力する。
偏波分離部102は、フレーム同期部101から第1の検出信号が出力されたタイミングにおいて、偏波多重信号の信号分離処理を実施する。
また、偏波分離部102は、フレーム同期部101から第2の検出信号が出力されたタイミングにおいて、偏波多重信号の信号分離処理を実施する。
偏波多重信号の信号分離処理としては、例えば、CMAを用いることができるが、信号分離処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
また、偏波多重信号の信号分離処理としては、第2のフレーム123に格納されている偏波分離シーケンスを用いるようにしてもよい。偏波分離シーケンスを用いる信号分離処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
偏波分離部102は、偏波多重信号の信号分離処理を実施することで、第1のシングルキャリア信号と第2のシングルキャリア信号とを分離すると、第1のシングルキャリア信号及び第2のシングルキャリア信号のそれぞれを周波数補償部103に出力する。
周波数補償部103は、偏波分離部102から出力された第1のシングルキャリア信号と、フレーム同期部101から出力された局発信号の周波数との周波数誤差Δf1を検出する。
また、周波数補償部103は、偏波分離部102から出力された第2のシングルキャリア信号と、フレーム同期部101から出力された局発信号の周波数との周波数誤差Δf2を検出する。
周波数補償部103は、第1のシングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差Δf1を除去するとともに、第2のシングルキャリア信号の周波数に含まれている周波数誤差Δf1を除去する。
周波数補償部103は、周波数誤差Δf1を除去した第1のシングルキャリア信号及び周波数誤差Δf2を除去した第2のシングルキャリア信号のそれぞれを位相補償部104に出力する。
周波数補償部103による周波数誤差の除去処理自体は、図1に示す周波数補償部22による周波数誤差の除去処理と同様であり、例えば、非特許文献1に開示されている。
位相補償部104は、周波数補償部103から出力された第1のシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音ρ1を除去するとともに、周波数補償部103から出力された第2のシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音ρ2を除去する。位相雑音ρ1,ρ2は、光送信器1の光源1a又は局発光源3から生じる雑音である。
位相補償部104は、位相雑音を除去した第1のシングルキャリア信号及び位相雑音を除去した第2のシングルキャリア信号のそれぞれをIQ歪み補償部105に出力する。
位相補償部104による位相雑音の除去処理自体は、図1に示す位相補償部23による位相雑音の除去処理と同様であり、例えば、非特許文献2に開示されている。
光送信器81が第1のシングルキャリア信号に含めている第1のパイロット信号は、式(8)に示す第1のパイロット信号s1,nである。したがって、位相補償部104からIQ歪み補償部105に出力される第1のシングルキャリア信号がr1,nであるとすると、第1のシングルキャリア信号r1,nは、以下の式(10)で表される。
Figure 0006479278
式(10)において、g1,nハットは、n番目のサンプリングにおける第1のパイロット信号s1,nの振幅歪みの瞬時値、θ1,nハットは、n番目のサンプリングにおける第1のパイロット信号s1,nの位相歪みの瞬時値である。
光送信器81が第2のシングルキャリア信号に含めている第2のパイロット信号は、式(9)に示す第2のパイロット信号s2,nである。したがって、位相補償部104からIQ歪み補償部105に出力される第2のシングルキャリア信号がr2,nであるとすると、第2のシングルキャリア信号r2,nは、以下の式(11)で表される。
Figure 0006479278
式(11)において、g2,nハットは、n番目のサンプリングにおける第2のパイロット信号s2,nの振幅歪みの瞬時値、θ2,nハットは、n番目のサンプリングにおける第2のパイロット信号s2,nの位相歪みの瞬時値である。
パイロット信号検出部105aは、位相補償部104から第1のシングルキャリア信号r1,nを受けると、第1のシングルキャリア信号r1,nに含まれている第1のパイロット信号s1,nを検出する。
パイロット信号検出部105aは、位相補償部104から第2のシングルキャリア信号r2,nを受けると、第2のシングルキャリア信号r2,nに含まれている第2のパイロット信号s2,nを検出する。
第1のパイロット信号s1,n及び第2のパイロット信号s2,nのそれぞれは、バーストフレーム121に含まれている第3のフレーム124に格納されている。
パイロット信号検出部105aは、第1のパイロット信号s1,n及び第2のパイロット信号s2,nのそれぞれを歪み量推定処理部105cに出力する。
歪み量推定処理部105cは、以下の式(12)及び式(13)に示すように、パイロット信号検出部105aから出力された第1のシングルキャリア信号r1,nを実数部Reと虚数部Imに分解する。
第1のパイロット信号s1,nが、複素共役信号s1,n に虚数単位jが乗じられた信号と等しい信号であるため、式(10)に示す第1のシングルキャリア信号r1,nは、実数部Reと虚数部Imに分解することができる。
Figure 0006479278
歪み量推定処理部105cは、以下の式(14)及び式(15)に示すように、パイロット信号検出部105aから出力された第2のシングルキャリア信号r2,nを実数部Reと虚数部Imに分解する。
第2のパイロット信号s2,nが、複素共役信号s2,n に虚数単位jが乗じられた信号と等しい信号であるため、式(11)に示す第2のシングルキャリア信号r2,nは、実数部Reと虚数部Imに分解することができる。
Figure 0006479278
歪み量推定処理部105cは、第1のシングルキャリア信号r1,nの実数部Reから第1のパイロット信号s1,nの第1の位相歪み量θ1,nハットを推定し、第1の位相歪み量θ1,nハットを平均化処理部105dに出力する。
また、歪み量推定処理部105cは、第1のシングルキャリア信号r1,nの虚数部Imと、推定した第1の位相歪み量θ1,nハットとから、第1のパイロット信号s1,nの第1の振幅歪み量g1,nハットを推定する。
歪み量推定処理部105cは、第1の振幅歪み量g1,nハットを平均化処理部105dに出力する。
第1のパイロット信号s1,nの第1の位相歪み量θ1,nハットは、第1のシングルキャリア信号r1,nの位相歪み量に相当し、第1のパイロット信号s1,nの第1の振幅歪み量g1,nハットは、第1のシングルキャリア信号r1,nの振幅歪み量に相当する。
歪み量推定処理部105cは、第2のシングルキャリア信号r2,nの実数部Reから第2のパイロット信号s2,nの第2の位相歪み量θ2,nハットを推定し、第2の位相歪み量θ2,nハットを平均化処理部105dに出力する。
また、歪み量推定処理部105cは、第2のシングルキャリア信号r2,nの虚数部Imと、推定した第2の位相歪み量θ2,nハットとから、第2のパイロット信号s2,nの第2の振幅歪み量g2,nハットを推定する。
歪み量推定処理部105cは、第2の振幅歪み量g2,nハットを平均化処理部105dに出力する。
第2のパイロット信号s2,nの第2の位相歪み量θ2,nハットは、第2のシングルキャリア信号r2,nの位相歪み量に相当し、第2のパイロット信号s2,nの第2の振幅歪み量g2,nハットは、第2のシングルキャリア信号r2,nの振幅歪み量に相当する。
平均化処理部105dは、歪み量推定処理部105cから出力された第1の位相歪み量θ1,nハット、第1の振幅歪み量g1,nハット、第2の位相歪み量θ2,nハット及び第2の振幅歪み量g2,nハットのそれぞれについて、平均化処理を行う。
具体的には、平均化処理部105dは、以下の式(16)に示すように、歪み量推定処理部105cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の第1の位相歪み量θ1,nハットを平均化することで、第1の平均位相歪み量θハットを算出する。
Figure 0006479278
平均化処理部105dは、以下の式(17)に示すように、歪み量推定処理部105cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の第1の振幅歪み量g1,nハットを平均化することで、第1の平均振幅歪み量gハットを算出する。
Figure 0006479278
平均化処理部105dは、以下の式(18)に示すように、歪み量推定処理部105cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の第2の位相歪み量θ2,nハットを平均化することで、第2の平均位相歪み量θハットを算出する。
Figure 0006479278
平均化処理部105dは、以下の式(19)に示すように、歪み量推定処理部105cから出力された1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の第2の振幅歪み量g2,nハットを平均化することで、第2の平均振幅歪み量gハットを算出する。
Figure 0006479278
平均化処理部105dは、第1の平均位相歪み量θハット、第1の平均振幅歪み量gハット、第2の平均位相歪み量θハット及び第2の平均振幅歪み量gハットのそれぞれを歪み補正処理部105gに出力する。
遅延部105fは、事前に、パイロット信号検出部105aの処理時間Tと歪み量推定部105bの処理時間Tとの総時間T(=T+T)を認識している。
パイロット信号検出部105aの処理時間Tは、第1のパイロット信号s1,nの検出と、第2のパイロット信号s2,nの検出とに要する時間である。
歪み量推定部105bの処理時間Tは、第1の平均振幅歪み量gハットの算出と、第2の平均振幅歪み量gハットの算出と、第1の平均位相歪み量θハットの算出と、第2の平均位相歪み量θハットの算出とに要する時間である。
遅延部105fは、位相補償部104から第1のシングルキャリア信号r1,n及び第2のシングルキャリア信号r2,nのそれぞれを受けると、総時間Tだけ、第1のシングルキャリア信号r1,n及び第2のシングルキャリア信号r2,nのそれぞれを保持する。
遅延部105fは、総時間Tだけ保持した第1のシングルキャリア信号r1,n及び総時間Tだけ保持した第2のシングルキャリア信号r2,nのそれぞれを歪み補正処理部105gに出力する。
歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dから出力された第1の振幅歪み量gハットを用いて、遅延部105fから出力された第1のシングルキャリア信号r1,nの振幅歪みを補正する。
また、歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dから出力された第2の振幅歪み量gハットを用いて、遅延部105fから出力された第2のシングルキャリア信号r2,nの振幅歪みを補正する。
歪み補正処理部105gによる振幅歪みの補正処理自体は、図2に示す歪み補正処理部24gによる振幅歪みの補正処理と同様である。
歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dから出力された第1の位相歪み量θハットを用いて、振幅歪みを補正した第1のシングルキャリア信号r1,nの位相歪みを補正する。
また、歪み補正処理部105gは、平均化処理部105dから出力された第2の位相歪み量θハットを用いて、振幅歪みを補正した第2のシングルキャリア信号r2,nの位相歪みを補正する。
歪み補正処理部105gによる位相歪みの補正処理自体は、図2に示す歪み補正処理部24gによる位相歪みの補正処理と同様である。
ここでは、歪み補正処理部105gが、第1のシングルキャリア信号r1,nの振幅歪みを補正してから、第1のシングルキャリア信号r1,nの位相歪みを補正する例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補正処理部105gが、先に第1のシングルキャリア信号r1,nの位相歪みを補正し、位相歪みを補正した第1のシングルキャリア信号r1,nの振幅歪みを補正するようにしてもよい。
また同様に、歪み補正処理部105gが、先に第2のシングルキャリア信号r2,nの位相歪みを補正し、位相歪みを補正した第2のシングルキャリア信号r2,nの振幅歪みを補正するようにしてもよい。
歪み補正処理部105gは、振幅歪み及び位相歪みのそれぞれを補正した第1のシングルキャリア信号r1,nを、第1のシングルキャリア信号r1,n’として復調部106に出力する。
また、歪み補正処理部105gは、振幅歪み及び位相歪みのそれぞれを補正した第2のシングルキャリア信号r2,nを、第2のシングルキャリア信号r2,n’として復調部106に出力する。
復調部106は、歪み補正処理部105gから出力された第1のシングルキャリア信号r1,n’の復調処理を実施して、I軸及Q軸を有する複素平面に存在している信号点を抽出する。
復調部106は、歪み補正処理部105gから出力された第2のシングルキャリア信号r2,n’の復調処理を実施して、I軸及Q軸を有する複素平面に存在している信号点を抽出する。
シングルキャリア信号の復調処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
以上の実施の形態2は、第1の偏波についての第1のシングルキャリア信号と第2の偏波についての第2のシングルキャリア信号とを復調する光受信器82を示している。光受信器82は、図1に示す光受信器4と同様に、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号におけるIQ歪みを補償することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号を復調する光受信器に適している。
また、この発明は、I軸及びQ軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号を復調する光受信器を含む光送受信システムに適している。
1 光送信器、1a 光源、2 光ファイバ、3 局発光源、4 光受信器、11 光電変換回路、12 A/D変換器、13 ディジタル信号処理部、21 フレーム同期部、22 周波数補償部、23 位相補償部、24 IQ歪み補償部、24a パイロット信号検出部、24b 歪み量推定部、24c 歪み量推定処理部、2d 平均化処理部、24e 歪み補正部、24f 遅延部、24g 歪み補正処理部、25 復調部、41 フレーム同期回路、42 周波数補償回路、43 位相補償回路、44 信号検出回路、45 歪み量推定回路、46 歪み補正回路、47 復調回路、51 プロセッサ、52 メモリ、61 バーストフレーム、62 第1のフレーム、63 第2のフレーム、64 第3のフレーム、65 第4のフレーム、71 IQ歪みが付加されていないシングルキャリア信号の周波数スペクトル、72 所望信号の周波数スペクトル、73 干渉信号の周波数スペクトル、81 光送信器、81a 光源、82 光受信器、91 光電変換回路、92 A/D変換器、93 ディジタル信号処理部、101 フレーム同期部、102 偏波分離部、103 周波数補償部、104 位相補償部、105 IQ歪み補償部、105a パイロット信号検出部、105b 歪み量推定部、105c 歪み量推定処理部、105d 平均化処理部、105e 歪み補正部、105f 遅延部、105g 歪み補正処理部、106 復調部、111 フレーム同期回路、112 偏波分離回路、113 周波数補償回路、114 位相補償回路、115 信号検出回路、116 歪み量推定回路、117 歪み補正回路、118 復調回路、121 バーストフレーム、122 第1のフレーム、123 第2のフレーム、124 第3のフレーム、125 第4のフレーム、126 第5のフレーム。

Claims (8)

  1. 同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在し、パイロット信号を含み、前記パイロット信号が当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であるシングルキャリア信号に含まれているパイロット信号を検出するパイロット信号検出部と、
    前記パイロット信号検出部により検出されたパイロット信号と前記シングルキャリア信号に基づいて、前記シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、前記虚数部から前記パイロット信号の振幅歪み量を推定し、前記実数部から前記パイロット信号の位相歪み量を推定する歪み量推定部と、
    前記歪み量推定部により推定された振幅歪み量を用いて、前記シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、前記歪み量推定部により推定された位相歪み量を用いて、前記シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部と、
    前記歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正されたシングルキャリア信号を復調する復調部とを備え、
    前記歪み補正部は、次式に示す関係式に基づき、前記シングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みを補正することを特徴とする光受信器。
    Figure 0006479278
    但し、r はシングルキャリア信号、s はパイロット信号、jは虚数単位、g ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の振幅歪みの瞬時値、θ ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の位相歪みの瞬時値である。
  2. 前記歪み補正部は、
    前記パイロット信号を検出するための前記パイロット信号検出部の処理時間と、前記振幅歪み量及び前記位相歪み量のそれぞれを推定するための前記歪み量推定部の処理時間との総時間分だけ、前記シングルキャリア信号を遅延し、
    前記振幅歪み量を用いて、前記遅延したシングルキャリア信号の振幅歪みを補正するとともに、前記位相歪み量を用いて、前記振幅歪みを補正したシングルキャリア信号の位相歪みを補正し、あるいは、前記位相歪み量を用いて、前記遅延したシングルキャリア信号の位相歪みを補正するとともに、前記振幅歪み量を用いて、前記位相歪みを補正したシングルキャリア信号の振幅歪みを補正することを特徴とする請求項1記載の光受信器。
  3. 同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在し、パイロット信号を含み、前記パイロット信号が当該パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であるシングルキャリア信号に含まれているパイロット信号を検出するパイロット信号検出部と、
    前記パイロット信号検出部により検出されたパイロット信号と前記シングルキャリア信号に基づいて、前記シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、前記虚数部から前記パイロット信号の振幅歪み量を推定し、前記実数部から前記パイロット信号の位相歪み量を推定する処理を複数回実施する歪み量推定部と、
    前期歪み量推定部により複数回実施され、推定された複数の前記パイロット信号の振幅歪み量を平均化して平均振幅歪み量を算出するとともに、推定された複数の前記パイロット信号の位相歪み量を平均化して平均位相歪み量を算出する平均化処理部と、
    前記平均化処理部により算出された平均振幅歪み量を用いて、前記シングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、前記平均化処理部により算出された平均位相歪み量を用いて、前記シングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部と、
    前記歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正されたシングルキャリア信号を復調する復調部とを備え、
    前記歪み補正部は、次式に示す関係式に基づき、前記シングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みを補正することを特徴とする光受信器。
    Figure 0006479278
    但し、r はシングルキャリア信号、s はパイロット信号、jは虚数単位、gハットは1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の振幅歪み量が平均化された平均振幅歪み量、θハットは1番目〜N番目のサンプリングにおけるN個の位相歪み量が平均化された平均位相歪み量である。
  4. 同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在し、第1のパイロット信号を含み、前記第1のパイロット信号が当該第1のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である第1の偏波についての第1のシングルキャリア信号と、同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在し、第2のパイロット信号を含み、前記第2のパイロット信号が当該第2のパイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号であり、前記第1の偏波と直交している第2の偏波についての第2のシングルキャリア信号が多重されている偏波多重信号を、前記第1のシングルキャリア信号と前記第2のシングルキャリア信号に分離する偏波分離部と、
    前記偏波分離部に分離された第1のシングルキャリア信号に含まれている第1のパイロット信号を検出するとともに、前記偏波分離部に分離された第2のシングルキャリア信号に含まれている第2のパイロット信号を検出するパイロット信号検出部と、
    前記パイロット信号検出部により検出された第1のパイロット信号と前記分離した第1のシングルキャリア信号に基づいて、前記第1のシングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、前記虚数部から前記第1のパイロット信号の第1の振幅歪み量を推定し、前記実数部から前記第1のパイロット信号の第1の位相歪み量を推定するとともに、前記パイロット信号検出部により検出された第2のパイロット信号と前記分離した第2のシングルキャリア信号に基づいて、前記第2のシングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、前記虚数部から前記第2のパイロット信号の第2の振幅歪み量を推定し、前記実数部から前記第2のパイロット信号の第2の位相歪み量を推定する歪み量推定部と、
    前記歪み量推定部により推定された前記第1の振幅歪み量を用いて、前記分離された第1のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、前記歪み量推定部により推定された前記第1の位相歪み量を用いて、前記分離された第1のシングルキャリア信号の位相歪みを補正し、前記歪み量推定部により推定された前記第2の振幅歪み量を用いて、前記分離された第2のシングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、前記歪み量推定部により推定された前記第2の位相歪み量を用いて、前記分離された第2のシングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部と、
    前記歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正された第1のシングルキャリア信号を復調し、前記歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正された第2のシングルキャリア信号を復調する復調部とを備え、
    前記歪み補正部は、次式に示す関係式に基づき、前記第1のシングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みと、前記第2のシングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みとを補正することを特徴とする光受信器。
    Figure 0006479278
    但し、r 1,n は第1のシングルキャリア信号、s 1,n は第1のパイロット信号、jは虚数単位、g 1,n ハットはn番目のサンプリングにおける第1のパイロット信号s 1,n の振幅歪みの瞬時値、θ 1,n ハットはn番目のサンプリングにおける第1のパイロット信号s 1,n の位相歪みの瞬時値である。
    2,n は第2のシングルキャリア信号、s 2,n は第2のパイロット信号、g 2,n ハットはn番目のサンプリングにおける第2のパイロット信号s 2,n の振幅歪みの瞬時値、θ 2,n ハットはn番目のサンプリングにおける第2のパイロット信号s 2,n の位相歪みの瞬時値である。
  5. 同位相軸及び直交位相軸を有する複素平面に信号点が存在しているシングルキャリア信号に、パイロット信号の複素共役信号に虚数単位が乗じられた信号と等しい信号である前記パイロット信号を含め、前記パイロット信号を含んでいるシングルキャリア信号を送信する光送信器と、
    前記光送信器から送信されたシングルキャリア信号を受信し、前記受信したシングルキャリア信号を復調する光受信器とを備え、
    前記光受信器は、
    前記受信したシングルキャリア信号に含まれているパイロット信号を検出するパイロット信号検出部と、
    前記パイロット信号検出部により検出されたパイロット信号と前記受信したシングルキャリア信号に基づいて、前記シングルキャリア信号を実数部と虚数部に分解し、前記虚数部から前記パイロット信号の振幅歪み量を推定し、前記実数部から前記パイロット信号の位相歪み量を推定する歪み量推定部と、
    前記歪み量推定部により推定された振幅歪み量を用いて、前記受信したシングルキャリア信号の振幅歪みを補正し、前記歪み量推定部により推定された位相歪み量を用いて、前記受信したシングルキャリア信号の位相歪みを補正する歪み補正部と、
    前記歪み補正部により振幅歪み及び位相歪みのそれぞれが補正されたシングルキャリア信号を復調する復調部とを備え、
    前記歪み補正部は、次式に示す関係式に基づき、前記シングルキャリア信号の振幅歪み及び位相歪みを補正することを特徴とする光送受信システム。
    Figure 0006479278
    但し、r はシングルキャリア信号、s はパイロット信号、jは虚数単位、g ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の振幅歪みの瞬時値、θ ハットはn番目のサンプリングにおけるパイロット信号s の位相歪みの瞬時値である。
  6. 前記光送信器は、
    フレーム同期信号を格納する第1のフレームと、パイロット信号を格納する第2のフレームと、シングルキャリア信号のペイロードを格納する第3のフレームとが配置されているバーストフレームを生成し、前記バーストフレームのシングルキャリア信号を前記光受信器に送信することを特徴とする請求項5記載の光送受信システム。
  7. 前記光送信器は、前記パイロット信号及び前記シングルキャリア信号のペイロードのそれぞれを四値位相変調方式で変調し、変調したパイロット信号を前記第2のフレームに格納し、変調したペイロードを前記第3のフレームに格納することを特徴とする請求項記載の光送受信システム。
  8. 前記光受信器は、
    局発光源から出力された局発光を用いて、前記光送信器から送信されたシングルキャリア信号の先頭を検出するフレーム同期部と、
    前記フレーム同期部により先頭が検出されたシングルキャリア信号の周波数と、前記局発光の周波数との周波数誤差を検出し、前記シングルキャリア信号の周波数に含まれている前記周波数誤差を除去する周波数補償部と、
    前記フレーム同期部により先頭が検出されたシングルキャリア信号の位相に含まれている位相雑音を除去する位相補償部と
    を備えていることを特徴とする請求項5記載の光送受信システム。
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