JP6478551B2 - 掘削機用複合シール材 - Google Patents

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Description

この発明は、掘削機において高速で回転するビットとビット取付軸との間に装着されて好適な掘削機用複合シール材に関する。
掘削機において高速で回転するビットとビット取付軸との間に複合シール材を用いる技術が、たとえば、中国特許出願公開第102747961号明細書(特許文献1)、中国特許出願公開第101629475号明細書(特許文献2)、および、中国実用新案第200820145113.0号明細書(特許文献3)に開示されている。
中国特許出願公開第102747961号明細書 中国特許出願公開第101629475号明細書 中国実用新案第200820145113.0号明細書
上記各特許文献に開示される掘削機用複合シール材においては、エラストマー部材とフッ素樹脂部材とを用いることにより、ビット取付軸に対する摺動面との面圧を高めるようにしている。しかし、近年は摺動面の面圧を維持しながら、より長寿命化を図ることが可能な構成を備える掘削機用複合シール材が求められるようになってきている。
したがって、この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、より長寿命化を図ることが可能な構成を備える掘削機用複合シール材を提供することにある。
この発明に基いた掘削機用複合シール材においては、掘削機において、回転中心軸を中心にして高速で回転するビットとビット取付軸との間に装着される掘削機用複合シール材であって、上記ビットは、上記ビット取付軸が挿入される筒状の挿入孔と、上記挿入孔の内周面に環状に設けられ、当該掘削機用複合シール材が装着されるシール溝とを含み、当該掘削機用複合シール材は、外側に位置する環状の第1部材と、上記第1部材の内側に取り付けられ、上記ビット取付軸に対して摺動接触し、上記第1部材よりも高い弾性係数を有する第2部材とを含む。
上記第1部材は、上記回転中心軸を含む仮想平面で切断した場合に、その断面形状が略矩形形状であり、上記回転中心軸に直交する方向に沿って位置する第1辺と上記第1辺に対向する第2辺とを有し、上記第1辺および上記第2辺の少なくともいずれか一方の辺は、対向する他方の辺に向かって凹みを有している。上記凹みは、当該掘削機用複合シール材が上記シール溝に装着され、上記回転中心軸に対して直交する方向に圧縮された状態においては、上記凹みは真っ直ぐになる。
他の形態においては、上記第1部材は、上記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺が、外側に向かって膨らんでいる。
他の形態においては、上記第2部材の内面側の内辺は、上記回転中心軸を取り囲むように設けられる環状溝を有する。
他の形態においては、上記第1辺が、対向する上記第2辺に向かって凹み、上記第1部
材の上記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺、および、上記第2部材の内面側の内辺の少なくとも一方は、上記第1辺から上記第2辺に向かうにしたがって、上記第1部材の矩形断面の中心に向かう方向に傾斜している。
他の形態においては、上記第1辺が、対向する上記第2辺に向かって凹み、上記第1部材の上記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺、および、上記第2部材の内面側の内辺の少なくとも一方は、上記第2辺側において上記第1部材の矩形断面の中心側に半径中心を有する湾曲部を有する。
他の形態においては、上記第1部材は、エラストマーであり、上記第2部材は、フッ素樹脂、布入りゴム、ナイロン、高密度ポリエチレン、または、ウレタンである。
他の形態においては、上記第1部材は、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ニトリルゴム(NBR)、または、フッ素ゴム(FKM)であり、上記第2部材に上記フッ素樹脂を用いる場合は、充填剤入りポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。
この発明に基いた掘削機用複合シール材によれば、より長寿命化を図ることが可能な構成を備える掘削機用複合シール材を提供することを可能とする。
掘削機におけるビットとビット取付軸との関係を示す断面図である。 実施の形態1における掘削機用複合シール材の平面図である。 図2中III−III線矢視断面図である。 図3中のIVで囲まれた領域の拡大断面図である。 実施の形態1における掘削機用複合シール材をシール溝に装着した状態を示す模式図である。 実施の形態2における掘削機用複合シール材の断面図である。 図6中のVIIで囲まれた領域の拡大断面図である。 実施の形態2における掘削機用複合シール材をシール溝に装着した状態を示す模式図である。 実施の形態3における掘削機用複合シール材の断面図である。 図9中のXで囲まれた領域の拡大断面図である。 実施の形態3における掘削機用複合シール材をシール溝に装着した状態を示す模式図である。
本発明に基づいた一例における実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。図においては、実際の寸法比率では記載しておらず、構造の理解を容易にするために、一部比率を異ならせて記載している。
(実施の形態1)
(掘削機)
本実施の形態における掘削機の先端に設けられる、ビットとビット取付軸との関係について、図1を参照して説明する。図1は、掘削機におけるビットとビット取付軸との関係を示す断面図である。ビット取付ベース1に設けられたビット取付軸1Aに、ビット2が高速回転可能に装着されている。ビット2には、ビット取付軸1Aが挿入される筒状の挿入孔9が設けられ、挿入孔9とビット取付軸1Aとの間には、潤滑油4,5、球状ベアリング6とが配置されている。
また、ビット取付軸1Aの根本近傍領域においては、ビット2の挿入孔9の内周面に環状に設けられ、掘削機用複合シール材100が装着されるシール溝2gが設けられている。掘削機用複合シール材100の構造については後述する。ビット2の回転には、泥水の流力を動力として、ビット2を回転中心軸CL1を回転中心として回転させる、いわゆるダウンホール・モーター(マッド・モーター)機構が採用されている。
通常、ビット2の回転速度に応じて(ビット取付軸1Aの直径がφ55mm程度の場合)、低速域回転用(100〜200rpm)、中速域回転用(200〜500rpm)、および、高速域回転用(500rpm以上)に分けることができるが、本実施の形態においては、中速域回転用(200〜500rpm)の構成を想定している。
(掘削機用複合シール材100の構造)
次に、図2から図5を参照して、本実施の形態における掘削機用複合シール材100の構成について説明する。図2は、掘削機用複合シール材100の平面図、図3は、図2中III−III線矢視断面図、図4は、図3中のIVで囲まれた領域の拡大断面図、図5は、掘削機用複合シール材100をビット2のシール溝2gに装着した状態を示す模式図である。
図2から図4を参照して、この掘削機用複合シール材100は、外側に位置する環状の第1部材110と、この第1部材110の内側に取り付けられ、ビット取付軸1Aに対して摺動接触し、第1部材110よりも高い弾性係数を有する第2部材120とを含んでる。弾性係数は、物質の変形のし難さを意味し、弾性係数が高いほど変形が困難な材料を意味する。よって、本実施の形態においては、第1部材110は第2部材120よりも変形が容易であり、第2部材120は第1部材110よりも変形が困難であることを意味する。
第1部材110には、エラストマーが用いられ、たとえば、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ニトリルゴム(NBR)、または、フッ素ゴム(FKM)等が用いられている。本実施の形態では、水素化ニトリルゴム(HNBR)を用いている。エラストマーのShoreA硬さは、好ましくは、60度〜80度程度が良い。第2部材120には、フッ素樹脂が用いられ、たとえば、充填剤入りポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が用いられている。第1部材110と第2部材120とは、加硫接着により両者が一体となるように結合されている。
第1部材110と第2部材120とを、加硫接着により一体的に結合することで、装着前は使用中に両者が分離することはなく、安定した性能の発揮を可能とするとともに、シール溝2gへの装着も容易となる。
なお、第2部材120には、フッ素樹脂以外に、布入りゴム、ナイロン、高密度ポリエチレン、ウレタンを用いてもよい。
図4を参照して、掘削機用複合シール材100の断面形状の詳細について説明する。図4は、第1部材110および第2部材120を回転中心軸CL1を含む仮想平面で切断した場合の断面であり、第1部材110は、その断面形状が略矩形形状であり、回転中心軸CL1に直交する方向に沿って位置する(図示において上側)第1辺112と、この第1辺112に対向する(図示において下側)第2辺113とを有している。
第1辺112は対向する第2辺113に向かって凹む形状を有し、同様に第2辺113も対向する第1辺112に向かって凹む形状を有している。また、第1部材110は、第2部材120とは反対側の外側に位置する外辺111を有し、この外辺111も外側に向かって膨らむ形状を有している。
掘削機用複合シール材100の断面形状としては、外辺111と第2部材120の内側との間の最大幅(W)は、約6mm〜7mm程度であり、第1辺112と第2辺113との最大高さ(H)は、約5mm〜6mm程度である。第1辺112および第2辺113の凹みの程度R2は、曲率半径が約14mm程度である。外辺111の膨らみ程度R1は、曲率半径が約10mm程度である。
第2部材120の内面側の内辺121には、回転中心軸CL1を取り囲むように設けられる環状溝122が2ヶ所に設けられている。環状溝122の溝深さは、0.1mm〜0.8mm程度である。第2部材120の中心部の厚さ(t2)は、約0.3mm〜1.0mm程度、両端部(図示において上下)に設けられる厚肉部123の厚さ(t1)は、約0.6mm〜2.0mm程度である。なお、厚肉部123の内周面側の角部には、面取部(C0.2〜0.5)tp1が設けられている。このように、角部に厚肉部123を設けることで、掘削機用複合シール材100の使用中に、シール溝2gとビット取付軸1Aとの間に生じる隙間に第1部材110がはみ出すのを小さくすることが可能となる。
次に、図5を参照して、上記構成を有する掘削機用複合シール材100の機能について説明する。図5(A)に示すように、シール溝2gの溝深さ(D)は、掘削機用複合シール材100の最大幅(W)よりも0.5mm〜1.0mm程度小さく設けられている。その結果、シール溝2gに掘削機用複合シール材100を装着した状態においては、掘削機用複合シール材100は、回転中心軸CL1に対して直交する方向に圧縮された状態(図中P3方向に圧力が加わる状態)となる。その結果、外辺111は、シール溝2gの底に沿って真っ直ぐになり、第1辺112および第2辺113も、掘削機用複合シール材100が圧縮される結果、真っ直ぐになる。
これにより、図5(B)に示すように、掘削機用複合シール材100の第1辺112および第2辺113が真っ直ぐになることから、掘削機用複合シール材100から回転中心軸CL1に対して垂直方向に面圧力P11,P11が付与されることとなる。その結果、流体の侵入圧力となる作動油圧力P1および泥水圧力P2に対しても十分に対抗することが可能となる。
さらに、図5(B)に示すように、第2部材120の内周面には、2本の環状溝122が形成されている。これにより、ビット取付軸1Aのシール面に対して、P11,P12に示す複数の面圧分布が形成される。その結果、一つの掘削機用複合シール材100において、多段でのシールを期待することが可能となる。また、第2部材120に形成された環状溝122は、塗布したグリースを保持する機能を有する。
このように、本実施の形態の削機用複合シール材100によれば、十分なシール機能を確保することができる結果、より長寿命化を図ることが可能となる。
なお、本実施の形態の削機用複合シール材100によれば、図4に示す断面形状から明らかなように、第1辺112および第2辺113の両辺に凹部112,113が形成されていることから、シール溝2gに装着する場合に、方向性を気にする必要はない。
なお、掘削機用複合シール材100に要求される性能に応じて、掘削機用複合シール材100の断面形状を決定されることから、第1辺112および第2辺113のいずれか一方にのみ凹部を形成する構成の採用も可能であり、また、外辺111に外側に向かって膨らまない形状の採用も可能である。さらに、第2部材120の内周面に形成される環状溝122の本数も2本に限定されるものでなく、1本の場合、3本以上の場合であってもよい。
(実施の形態2:掘削機用複合シール材200)
次に、図6から図8を参照して、本実施の形態における掘削機用複合シール材200について説明する。ビット2およびビット取付軸1Aの構成は、上記実施の形態1で示した構成と同一であるため、ここでは、掘削機用複合シール材200の構成についてのみ説明する。図6は、掘削機用複合シール材200の断面図、図7は、図6中のVIIで囲まれた領域の拡大断面図、図8は、掘削機用複合シール材200をシール溝2gに装着した状態を示す模式図である。また、特に限定する場合を除き、材料、寸法等は、上記実施の形態1と同じであるため、重複する説明は繰り返さないこととする。
この掘削機用複合シール材200は、外側に位置する環状の第1部材210と、この第1部材210の内側に取り付けられ、ビット取付軸1Aに対して摺動接触し、第1部材210よりも高い弾性係数を有する第2部材220とを含んでる。具体的な材料は、上記実施の形態1と同じである。
第1部材210は、回転中心軸CL1に直交する方向に沿って位置する(図示において上側)第1辺212と、この第1辺212に対向する(図示において下側)第2辺213とを有している。第1辺212は対向する第2辺213に向かって凹む形状を有し、第2辺113は、回転中心軸CL1に直交する略真っ直ぐな辺である。第1辺212の凹みの程度R3は、実施の形態1の場合よりも大きく、曲率半径が約8mm程度である。
また、第1部材210は、第2部材220とは反対側の外側に位置する外辺211を有し、この外辺211は、第1辺212から第2辺213に向かうにしたがって、第1部材210の内部に向かう方向に傾斜している。傾斜角度(d1)は、約1°〜3°程度である。同様に、第2部材220の内面側の内辺221も、第1辺212から第2辺213に向かうにしたがって、第1部材210の内部に向かう方向に傾斜している。傾斜角度(d2)は、約1°〜3°程度である。
第2部材220の両端部(図示において上下)には、実施の形態1の掘削機用複合シール材100と同様に、厚肉部223が設けられ、厚肉部223の内周面側の角部には、面取部tp1(C0.2〜0.5)が設けられている。
次に、図8を参照して、上記構成を有する掘削機用複合シール材200の機能について説明する。図8(A)に示すように、シール溝2gの溝深さ(D)は、掘削機用複合シール材200の最大幅(W)よりも0.5mm〜1.0mm程度小さく設けられている。その結果、シール溝2gに掘削機用複合シール材200を装着した状態においては、掘削機用複合シール材200は、回転中心軸CL1に対して直交する方向に圧縮された状態(図中P3方向に圧力が加わる状態)となる。また、本実施の形態では、外辺211および内辺221が傾斜している。その結果、外辺211は、シール溝2gの底に沿って真っ直ぐになり、第1辺212も、掘削機用複合シール材200が圧縮される結果、真っ直ぐになる。
さらに、図8(B)に示すように、第2辺213側の厚さに比べ第1辺212側の厚さの方が厚いことから圧縮された場合の圧縮代は、第1辺212側の大きい。その結果、掘削機用複合シール材200から回転中心軸CL1に対して垂直方向に加わる面圧力は、第1辺212側の面圧力P21の方が、第2辺213側の面圧力P22よりも大きくなる。その結果、流体の侵入圧力となる作動油圧力P1よりも大きな圧力となる泥水圧力P2に対して十分に対抗することが可能となる。なお、第2辺213側の圧縮代は、作動油圧力P1対して十分に対抗することが可能なように設定されている。
このように、本実施の形態の削機用複合シール材200によれば、十分なシール機能を確保することができる結果、より長寿命化を図ることが可能となる。
なお、本実施の形態では、外辺211および内辺221の両辺を傾斜するように設けているが、いずれか一方のみを傾斜させる構成の採用も可能である。
また、本実施の形態においては、凹みが設けられる第1辺212側を、泥水圧力P2側に設置する必要があるが、第1辺212側には、凹みが設けられていることから、装着誤りを防止することも可能となる。
(実施の形態3:掘削機用複合シール材300)
次に、図9から図11を参照して、本実施の形態における掘削機用複合シール材300について説明する。ビット2およびビット取付軸1Aの構成は、上記実施の形態1で示した構成と同一であるため、ここでは、掘削機用複合シール材300の構成についてのみ説明する。図9は、掘削機用複合シール材300の断面図、図10は、図9中のXで囲まれた領域の拡大断面図、図11は、掘削機用複合シール材300をシール溝2gに装着した状態を示す模式図である。また、特に限定する場合を除き、材料、寸法等は、上記実施の形態1と同じであるため、重複する説明は繰り返さないこととする。
この掘削機用複合シール材300は、外側に位置する環状の第1部材310と、この第1部材310の内側に取り付けられ、ビット取付軸1Aに対して摺動接触し、第1部材310よりも高い弾性係数を有する第2部材320とを含んでる。具体的な材料は、上記実施の形態1と同じである。
第1部材310は、回転中心軸CL1に直交する方向に沿って位置する(図示において上側)第1辺312と、この第1辺312に対向する(図示において下側)第2辺313とを有している。第1辺312は対向する第2辺313に向かって凹む形状を有し、第2辺313は、回転中心軸CL1に直交する略真っ直ぐな辺である。第1辺312の凹みの程度R3は、実施の形態1の場合よりも大きく、曲率半径が約5mm程度である。
また、第1部材310は、第2部材320とは反対側の外側に位置する外辺311を有し、この外辺311は、回転中心軸CL1に対して並行に延びる直線部311aと、第2辺313側において第1部材310の内部に向かう湾曲部311bとを有する。この湾曲部311bの曲率半径R4は、約3mm程度である。また、第2部材320も外辺311と同様に、回転中心軸CL1に対して並行に延びる直線部321と、第2辺313側において第1部材310の内部に向かう湾曲部322とを有する。湾曲部322においては、内側の曲率半径R5は、約2mm程度であり、外側の曲率半径R6は、約3mm程度である。
第2部材320の上端部(図示において上)には、実施の形態1の掘削機用複合シール材100と同様に、厚肉部323が設けられ、厚肉部323の内周面側の角部には、面取部tp1(C0.2〜0.5)が設けられている。
次に、図11を参照して、上記構成を有する掘削機用複合シール材300の機能について説明する。図11(A)に示すように、シール溝2gの溝深さ(D)は、掘削機用複合シール材300の最大幅(W)よりも0.5mm〜1.0mm程度小さく設けられている。その結果、シール溝2gに掘削機用複合シール材300を装着した状態においては、掘削機用複合シール材300は、回転中心軸CL1に対して直交する方向に圧縮された状態(図中P3方向に圧力が加わる状態)となる。
また、本実施の形態では、外辺211および内辺221にそれぞれ湾曲部311b,322が設けられている。湾曲部311は、掘削機用複合シール材300は、回転中心軸CL1に対して直交する方向に圧縮される結果、第1部材310の一部が図中の矢印Q方向に押し付けられ、シール溝2gの底面に密着する状態に変形する。一方、図11(B),(C)に示すように、第2部材320の上端側では、掘削機用複合シール材300は、回転中心軸CL1に対して直交する方向に圧縮された状態となるため、高い面圧力P32が得られ、大きな圧力となる泥水圧力P2に対して十分に対抗することが可能となる。
一方、第2部材320の湾曲部322においては、湾曲部322とビット取付軸1Aとの間に空間が形成されることから、作動油の吸い込み促すことが可能となる。
なお、本実施の形態では、外辺311および内辺320の両辺に湾曲部を設けるようにしているが、少なくともいずれか一方に湾曲部を設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、凹みが設けられる第1辺312側を、泥水圧力P2側に設置する必要があるが、第1辺312側には、凹みが設けられており、第2辺313側には、湾曲部311b、322が設けられていることから、装着誤りを防止することも可能となる。
このように、本実施の形態の削機用複合シール材300によれば、十分なシール機能を確保することができる結果、より長寿命化を図ることが可能となる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 ビット取付ベース、1Aビット 取付軸、2 ビット、2g シール溝、4,5 潤滑油、6 球状ベアリング、9 挿入孔、110,210,310 第1部材、120,220,320第2部材、100,200,300 掘削機用複合シール材、112,212,312 第1辺、113,213,313 第2辺、111,211 外辺、121,221 内辺、122 環状溝、123,223,323 厚肉部、tp1 面取部、311 外辺、311a,321 直線部、311b,322 湾曲部。

Claims (7)

  1. 掘削機において、回転中心軸を中心にして高速で回転するビットとビット取付軸との間に装着される掘削機用複合シール材であって、
    前記ビットは、前記ビット取付軸が挿入される筒状の挿入孔と、
    前記挿入孔の内周面に環状に設けられ、当該掘削機用複合シール材が装着されるシール溝と、を含み、
    当該掘削機用複合シール材は、
    外側に位置する環状の第1部材と、
    前記第1部材の内側に取り付けられ、前記ビット取付軸に対して摺動接触し、前記第1部材よりも高い弾性係数を有する第2部材と、を含み、
    前記第1部材は、前記回転中心軸を含む仮想平面で切断した場合に、その断面形状が略矩形形状であり、前記回転中心軸に直交する方向に沿って位置する第1辺と前記第1辺に対向する第2辺と、を有し、
    前記第1辺および前記第2辺の少なくともいずれか一方の辺は、対向する他方の辺に向かって凹みを有し、
    前記凹みは、当該掘削機用複合シール材が前記シール溝に装着され、前記回転中心軸に対して直交する方向に圧縮された状態においては、前記凹みは真っ直ぐになる、掘削機用複合シール材。
  2. 前記第1部材は、前記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺が、外側に向かって膨らんでいる、請求項1に記載の掘削機用複合シール材。
  3. 前記第2部材の内面側の内辺は、前記回転中心軸を取り囲むように設けられる環状溝を有する、請求項1または2に記載の掘削機用複合シール材。
  4. 前記第1辺が、対向する前記第2辺に向かって凹み、
    前記第1部材の前記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺、および、前記第2部材の内面側の内辺の少なくとも一方は、前記第1辺から前記第2辺に向かうにしたがって、前記第1部材の矩形断面の中心に向かう方向に傾斜している、請求項1に記載の掘削機用複合シール材。
  5. 前記第1辺が、対向する前記第2辺に向かって凹み、
    前記第1部材の前記第2部材とは反対側の外側に位置する外辺、および、前記第2部材の内面側の内辺の少なくとも一方は、前記第2辺側において前記第1部材の矩形断面の中心側に半径中心を有する湾曲部を有する、請求項1に記載の掘削機用複合シール材。
  6. 前記第1部材は、エラストマーであり、
    前記第2部材は、フッ素樹脂、布入りゴム、ナイロン、高密度ポリエチレン、または、ウレタン、請求項1から5のいずれか1項に記載の掘削機用複合シール材。
  7. 前記第1部材は、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ニトリルゴム(NBR)、または、フッ素ゴム(FKM)であり、
    前記第2部材に前記フッ素樹脂を用いる場合は、充填剤入りポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、請求項6に記載の掘削機用複合シール材。
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