JP6478015B2 - 真偽判定具 - Google Patents
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Description
前記透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して+45度または−45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備えていることを特徴とする真偽判定具に関する。
前記第1の透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する特定の円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して+45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備え、
前記第2の透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する前記特定の円偏光とは異なる円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して−45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備えていることを特徴とする真偽判定具に関する。
1.真偽判定
本形態の真偽判定具は、観察者が、真偽判定体からの反射光を観察し、真偽判定をおこなうために用いられる。本形態の真偽判定具を用いる真偽判定体は、1種類または2種類の特定の波長の、特定の円偏光性を有する光を反射する。
真偽判定体が、図3(a)に示すように、入射する自然光に対して、光選択反射層41により、特定の波長の、右または左の円偏光を反射する真偽判定体2を用いた場合の真偽判定について説明する。
ここで、前記真偽判定具の透過光観察部が右円偏光を通すように直線偏光フィルムと1/4位相差フィルムとが配置され、位相差材料層が「True」のパターン状に塗布形成されている場合、観察者は、赤い背景に、暗い赤色、黒色、または黒に近い灰色で表示される「True」というパターンを観察することができる。真偽判定体が“偽”で、赤色の右円偏光の反射光が選択されていない場合は、パターンの観察はできない。
しかし、実際に作製することができる真偽判定体、および真偽判定具は、光の波長および位相がばらつきを有している。このため、位相差材料層が完全な1/2波長板としての機能を有していなくても、観察者は真偽判定具の透過光を観察することにより真偽判定を行なうことができる。
真偽判定体が、図4(a)に示すように、入射する自然光に対して、特定の波長で、右または左のうち一方向に円偏光された第1の反射光と、前記特定の波長とは異なる波長で、前記円偏光と異なる方向に円偏光された第2の反射光とを反射する真偽判定体2を用いた場合の真偽判定について説明する。
本形態の真偽判定具の一例を、図1(a)に示す。図1(a)に示す例では、真偽判定具10は、透過光観察部10と、前記透過光観察部10を支持する枠体20を有している。本形態の真偽判定具は、前記透過光観察部10が、取り扱い上問題がない程度の高い剛性を有していれば、枠体20は無くてもよいが、保管時などに発生する汚れや傷などの発生を防止するために、枠体20を有しているほうが好ましい。
透過光観察部は、直線偏光フィルム、および1/4位相差フィルムを有し、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が、前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して+45度または−45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと、前記1/4位相差フィルムとの間にパターン状に塗布形成された位相差材料層を備える。
直線偏光フィルムは、直線偏光機能を有していればよく、液晶ディスプレイ等で使用されるヨウ素系偏光フィルム、染料系偏光フィルム等を用いることができる。
前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し、1/4位相差フィルムを+45度で組み合わせれば右円偏光板を形成することでき、−45度で組み合わせれば左円偏光板を形成することができる。1/4位相差フィルムは、複屈折性を有する材料を、1/4波長の位相差を発生できる厚さに形成してあればよい。例えば、複屈折性を有する液晶等の塗布可能な材料や、PETフィルム、ポリカーボネートまたはセロファンフィルムなどの複屈折性を有するフィルムを用いることができる。PETフィルムを用いた場合、視認性、作業性(貼りやすさ)を考慮すると、厚さは25〜100μmが好ましい。
位相差材料層は、光が前記位相差材料層を透過することにより、入射した前記光の位相に変化を与える。位相差材料層が1/2波長板としての機能を有する場合は、入射した右円偏光は左円偏光に、入射した左円偏光は右円偏光に、のように、入射してきた光の円偏光方向を逆転させることができる。
真偽判定に、本形態の真偽判定具を用いる真偽判定体は、特定の円偏光を反射すればよい。
直線偏光フィルムの一方の面に、位相差材料層として、ポリアリレートを「True」の文字パターン状に、厚さ25μmに塗布形成した。
300μmの厚さの白色のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを2枚貼り合わせた枠体を用い、前記2枚のPETフィルム間に、位相差材料層を形成した直線偏光フィルムと1/4位相差フィルムとを、直線偏光フィルムの位相差材料層を形成した一方の面が1/4位相差フィルムと対向するように固定した。1/4位相差フィルムは、その遅相軸が前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し+45度になるように固定し、真偽判定具を作製した。
2枚の1/4位相差フィルムを準備し、前記1/4位相差フィルムの一方の面に、位相差材料層として、ポリビニルアルコールを厚さ25μmに塗布形成した。1枚は位相差材料層を「O」の文字パターン状に、もう1枚は位相差材料層を「K」の文字パターン状に形成した。
次に、300μmの厚さのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを2枚貼り合わせた第1の透過光観察部と第2の透過光観察部を有する枠体を用い、前記2枚のPETフィルムの第1の透過光観察部と第2の透過光観察部に、それぞれ直線偏光フィルムと1/4位相差フィルムとを、1/4位相差フィルムの位相差材料層を形成した一方の面が直線偏光フィルムと対向するように固定した。第1の透過光観察部は、前記1/4位相差フィルムが、その遅相軸が前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し+45度になるように固定した。第2の透過光観察部は、前記1/4位相差フィルムが、その遅相軸が前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し−45度になるように固定して、真偽判定具を作製した。
10 透過光観察部
11 第1の透過光観察部
12 第2の透過光観察部
20 枠体
31 直線偏光フィルム
32 位相差材料層
33 1/4位相差フィルム
2 真偽判定体
41 光選択反射層
42 基材
43 第1の光選択反射層
44 第2の光選択反射層
45 基材(1/2波長板)
3 ホログラム層
Claims (4)
- 円偏光を反射する真偽判定対象となる物品が真なのか偽なのかを目視で判定する真偽判定具であって、
前記真偽判定具は前記物品を観察するための透過光観察部を備えており、
前記透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して+45度または−45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備えていることを特徴とする真偽判定具。 - 前記パターン状に塗布形成された位相差材料層が、1/2波長板としての機能を有することを特徴とする請求項1に記載の真偽判定具。
- 異なる円偏光を反射する真偽判定対象となる物品が真なのか偽なのかを目視で判定する真偽判定具であって、
前記真偽判定具は前記物品を観察するための第1ならびに第2の透過光観察部を備えており、
前記第1の透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する特定の円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して+45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備え、
前記第2の透過光観察部は、直線偏光フィルムおよび1/4位相差フィルムを有し、前記物品から反射する前記特定の円偏光とは異なる円偏光を通すように、前記1/4位相差フィルムの遅相軸が前記直線偏光フィルムの偏光軸に対して−45度の角度で固定され、前記直線偏光フィルムと前記1/4位相差フィルムとの間に設けられ、目視で真偽判定が可能となる文字または記号のパターン状に塗布形成された位相差材料層をさらに備えていることを特徴とする真偽判定具。 - 前記第1の透過光観察部の前記パターン状に塗布形成された位相差材料層と、前記第2の透過光観察部の前記パターン状に塗布形成された位相差材料層とが、1/2波長板としての機能を有することを特徴とする請求項3に記載の真偽判定具。
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