JP6477138B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置に関わり、特に3相ブラシレスDCモータを駆動制御するモータ制御装置に関する。
空気調和機の室内機のような電気機器には、インバータ制御によって駆動する3相ブラシレスDCモータが多く用いられている。3相ブラシレスDCモータ(これ以降、必要な場合を除きモータと記載)には、ロータの位置を検出するために複数のホール素子が設けられているものがある。ホール素子は、モータのロータの回転に伴う磁界の変化を電圧の変化に変換することで、ロータの位置に応じてパルス信号を発生するものである。例えば、特許文献1に記載のモータには、3個のホール素子が互いに電気角で120°ずれた位相のパルス信号を発生するように、モータに配置されている。
モータの駆動制御を行うモータ制御装置は、各ホール素子から出力されるパルス信号を用いて回転数パルス信号を生成して出力する回転数パルス信号出力部を備えている。ここで、回転数パルス信号とは、モータの回転数に応じた数のパルスを含むものであり、含まれるパルス数を用いてモータの回転数を検出するのに使用される。そして、回転数パルス信号出力部から出力される回転数パルス信号におけるモータの1回転当たりのパルス数は、モータのロータ極数や、各ホール素子から出力されるパルス信号をどのように使用するかによって変化する。例えば、ロータの極数が8極で、1個のホール素子から出力されるパルス信号をそのまま使用する場合は回転数パルス信号のパルス数が1回転当たり4パルス、3個のホール素子から出力されるパルス信号を合成して使用する場合は回転数パルス信号のパルス数が1回転当たり12パルスとなる。
従って、モータ制御装置は、回転数パルス信号出力部が出力する回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数をカウントすることで、モータの回転数を検出できる。例えば、上述したロータの極数が8極で1個のホール素子から1分あたりに出力されるパルス信号を使用してモータの回転数を検出する場合に、回転数パルス信号のパルス数が3200パルスであれば、3200/4=800rpm、6400パルスであれば、6400/4=1600rpmとなる。
尚、モータの回転数を検出するモータ制御装置は、回転数パルス信号を用いてモータの回転数を検出するときに、モータのロータの極数と各ホール素子から出力されるパルス信号のうちいくつを使用するかが予め定められている。例えば、上述したモータ制御装置では、回転数パルス信号を用いてモータの回転数を検出するときに、ロータの極数が8極であり1個のホール素子から出力されるパルス信号を使用することが予め定められている。
しかし、上述したような方法でモータ制御装置がモータの回転数を検出する場合に、電気機器に本来搭載されるものとは仕様が異なるモータが誤って搭載されれば、モータ制御装置は、正しいモータの回転数を検出できず、モータの回転制御ができない場合がある。そこで、現在電気機器に搭載されているモータが正しいモータであるか否かを判定する必要がある。
電気機器に搭載されるモータの正誤を判定する方法として、モータの駆動部に速度指令電圧を印加し、このときに回転数パルス信号出力部から出力される回転数パルス信号のパルス数を用いることが考えられる。ここで、速度指令電圧とは、モータの回転数に対応した値であり、予めモータ制御装置に記憶されるものである。
例えば、ロータの極数が8極で3個のホール素子を有するモータが電気機器に搭載され、回転数パルス信号出力部が1個のホール素子から出力されるパルス信号を使用して回転数パルス信号を生成して出力するモータ制御装置において、モータの回転数:800rpmに対応する速度指令電圧が4.0Vであるとする。この場合、モータ制御装置がモータの駆動部に速度指令電圧:4.0Vを印加したときに、回転数パルス信号出力部から出力された回転数パルス信号のパルス数が3200パルスであれば、正しいモータが搭載されていると判断でき、出力された回転数パルス信号のパルス数が3200パルス以外のパルス数であれば、誤ったモータが搭載されていると判断できる。
特開2011−41417号公報
上述したような方法でモータ制御装置が電気機器に搭載されているモータの正誤判定を行うときは、実際には回転数パルス信号のパルス数が所定の範囲内、例えば、モータの回転数が800rpmのときの回転数パルス信号のパルス数が2800パルス以上3600パルス以下の値であるか否かを判断することによって、搭載されているモータの正誤を判定する。これは、例えばモータの回転軸に加わる負荷の変動等によって、速度指令電圧を印加したときの回転数パルス信号のパルス数にばらつきが生じるためである。
しかし、上記のようにパルス数が所定の範囲内であるか否かでモータの正誤判定を行うときに、モータの回転軸にファンの重さや電気機器の図示しない通風路の流路抵抗等といった負荷が加わっている場合であって、本来電気機器に搭載されるモータと仕様が近いモータ、例えば、ロータの極数やホール素子の個数は同じであるが、ロータの磁石の強さが本来搭載されるモータより少し強いあるいは弱いものや、ステータ巻き線の巻回数が本来搭載されるモータより少し多いあるいは少ないものが誤って搭載された場合にパルス数の範囲が広ければ、ホール素子から出力されるパルス信号に基づいて生成される回転数パルス信号のパルス数が両者とも所定の範囲内の数値となる恐れがある。この場合、モータ制御装置は、誤って搭載されているモータを正しいものと誤判断する恐れがあった。
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、電気機器に搭載されたモータの正誤判定の確度を向上させたモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のモータ制御装置は、電気機器に搭載されるモータを駆動制御するものであって、モータ制御装置は制御部とモータ駆動部を有する。制御部は、モータの回転数に対応する速度指令電圧をモータ駆動部に印加する。モータ駆動部は、モータに備えたロータの位置を検出する位置検出部と、位置検出部から出力される検出信号を用いて回転数パルス信号を生成しこの回転数パルス信号を制御部に出力する回転数パルス信号出力部を有する。制御部が、電気機器に搭載されるモータの正誤を判定するモータ正誤判定を行うときのモータの回転数に対応する正誤判定速度指令電圧をモータ駆動部に印加し、正誤判定速度指令電圧を印加したときに回転数パルス信号出力部が出力する回転数パルス信号を取り込んで回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数を検出し、パルス数が正誤判定速度指令電圧に対応する正誤判定パルス数範囲内の値であるか否かを確認し、検出したパルス数が正誤判定パルス数範囲外の値であれば、電気機器に組み込まれているモータが誤っていると判断する。そして、正誤判定速度指令電圧は、電気機器で個別に定められる運転範囲における上限回転数に対応する速度指令電圧より高い値とされる。
上記のように構成した本発明のモータ制御装置は、電気機器で個別に定められる運転範囲における上限回転数に対応する速度指令電圧より高い正誤判定速度指令電圧をモータ駆動部に印加してモータ正誤判定を行うので、誤ったモータが電気機器に搭載されたことを確実に判断できる。
本発明の実施形態における、モータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における、パルス数範囲テーブルである。 本発明の実施形態における、本体制御部がモータの正誤判定および不良判定を行う際の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、空気調和機の室内機のような電気機器に搭載されるファンを回転駆動する3相ブラシレスDCモータを駆動制御するモータ制御装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
モータ制御装置1の制御対象であるモータ30は、3相ブラシレスDCモータである。具体的には、モータ30は、3相(U相、V相、W相)の巻線を有する図示しない円筒形状のステータと、ステータの円筒内部に配設され永久磁石を有して回転する図示しない8極のロータを備えた3相8極のブラシレスDCモータである。
図1に示すように、本実施形態のモータ制御装置1は、本体制御部10とモータ30を駆動するモータ駆動部20で構成される。本体制御部10は、図示しない室内機の電装品箱に格納されている。本体制御部10は、図示しないリモコンから送信される使用者の運転指示信号や室内機に設けられている図示しない各種温度センサから取り込む検出値に応じて、モータ駆動部20を介してのモータ30の駆動制御、室内機に設けられている図示しない各種弁類の開閉制御、図示しない風向板の駆動制御、図示しない室外機への運転能力の要求等、空気調和機による空調運転に関わる様々な制御を行う。
本体制御部10は、CPU11と、記憶部12と、コンバータ部13を有する。記憶部12は、ROMやRAMで構成されており、室内機の制御プログラムや各種温度センサから取り込んだ検出値、後述するパルス数範囲テーブル100等を記憶している。
コンバータ13は、室内機に設けられている電源部40から供給された交流電力を直流電力に変換して後述するモータ駆動部20のインバータ部23に供給する。
CPU11は、取り込んだ各種情報を記憶部12に記憶する。また、CPU11は、記憶部12に記憶している情報を記憶部12から読み出し、読み出した情報を用いて室内機の運転に関わる各種制御を実行する。また、CPU11は、現在の運転状況や室内温度等といった空調運転情報を、室内機の図示しない前面パネルに配置される表示部50に表示する。さらには、CPU11は後述するように、モータ駆動部20のPWM生成部24に速度指令電圧を印加するとともに、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22が出力する回転数パルス信号を取り込む。
モータ駆動部20は、モータ30の図示しないモータブラケット内部にロータやステータとともに格納されている。モータ駆動部20は、モータ30をインバータ駆動するとともに、モータ30のロータの位置を検出しこれに基づいた回転数パルス信号を生成して本体制御部10に出力する。ここで、回転数パルス信号とは、モータ30の回転数に応じた数のパルスを含むものであり、含まれるパルス数を用いてモータ30の回転数を検出するのに使用される。
モータ駆動部20は、位置検出部21と、回転数パルス信号出力部22と、インバータ部23と、PWM生成部24を有する。位置検出部21は、モータ30のU相、V相、W相の巻線を有するステータに配置される図示しない3個のホール素子で形成されている。これら各ホール素子は、モータ30のロータの位置変化に伴う磁界の変化を電圧の変化に変換することで、ロータの位置変化に応じた周期でパルス信号を発生するものであり、3個のホール素子は互いに所定の電気角ずつ位相ずれしたパルス信号を発するように配置される。
回転数パルス信号出力部22は、位置検出部21から取り込んだ各ホール素子が出力するパルス信号を用いて回転数パルス信号を生成し、生成した回転数パルス信号を本体制御部10のCPU11に出力する。本実施形態では、回転数パルス信号出力部22は、各ホール素子が出力するパルス信号のうちの1つのパルス信号をそのまま使用して回転数パルス信号を生成する。従って、生成された回転数パルス信号のモータ30の1回転当たりのパルス数は、ロータの極数が8極であることから4パルスとなる。
PWM生成部24は、本体制御部10のCPU11から印加される速度指令電圧に基づいてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、生成したPWM信号をインバータ部23へ出力する。ここで、速度指令電圧とは、モータ30の回転数に対応して定められるものであり、予め本体制御部10の記憶部12に記憶されているものである。
インバータ部23は、上アームに3個のスイッチング素子を、下アームに3個のスイッチング素子をそれぞれ有し、これらがブリッジ接続されて3相ブリッジ回路を構成している。インバータ部23は、入力したPWM信号と本体制御部10のコンバータ部13から供給された直流電圧を用いて3相の矩形波電圧を生成し、この各矩形波電圧を所定の通電タイミングでモータ30に印加する。
次に、以上のように構成されたモータ制御装置1がモータ30を駆動制御する際の動作について説明する。使用者がリモコンを操作して室内機の風量(例えば、強/中/弱)を指示すると、本体制御部10のCPU11は、指示された風量に応じた回転数でモータ30を駆動する。具体的には、CPU11は、モータ30の回転数に応じた速度指令電圧をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加する。
速度指令電圧を印加されたPWM生成部24は、印加された速度指令電圧に基づいてPWM信号を生成し、生成したPWM信号をモータ駆動部20のインバータ部23へ出力する。PWM信号を入力したインバータ部23は、入力したPWM信号と本体制御部10のコンバータ部13から供給された直流電圧を用いて3相の矩形波電圧を生成し、この各矩形波電圧を所定の通電タイミングでモータ30に印加する。これにより、モータ30は印加された速度指令電圧に対応する回転数で駆動する。
モータ30が回転しているとき、モータ駆動部20の位置検出部21(を構成する3個のホール素子)では、モータ30のロータの位置に応じた周期でパルス信号を発生する。このパルス信号をモータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22が取り込み、取り込んだパルス信号を用いて回転数パルス信号を生成し、本体制御部10のCPU11に出力する。
モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から回転数パルス信号を取り込んだCPU11は、回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数を検出し、検出したパルス数をロータの極数の半分の値(本実施例の場合、8極/2=4)で割ることで現在のモータ30の回転数を検出する。そして、検出した回転数と指示した回転数の差に応じて速度指令電圧を変更し、変更した速度指令電圧をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加する。CPU11は、以上の動作を繰り返すことで、モータ制御装置1はモータ30の回転数が指示した回転数となるように駆動制御する。
次に、本体制御部10が、室内機に搭載されているモータ30が正しいものであるか否かを判断するために実行するモータ正誤判定について説明する。このモータ正誤判定は、空気調和機の工場出荷前や空気調和機の設置時に行われるものである。尚、以下に説明するパルス数範囲テーブル100やモータ正誤判定の手順は、予め本体制御部10の記憶部12に記憶されている。
前述したように、本体制御部10のCPU11は、使用者が指示した運転条件(風量)とするために必要な回転数でモータ30が駆動するように、この回転数に応じた速度指令電圧をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加し、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から取り込んだ回転数パルス信号を用いてモータ30の現在の回転数を検出し、この回転数が指示した回転数となるように速度指令電圧を調整する。
ところで、室内機に搭載されているモータ30が、本来搭載されるべきモータ(以降、正モータと記載する)とは仕様が異なるモータ(以降、誤モータと記載する)である場合は、速度指令電圧をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加したときのモータ30の回転数は、印加した速度指令電圧に対応する回転数とは異なる値となる。このような場合に、CPU11が、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から取り込んだ回転数パルス信号を用いてモータ30の現在の正しい回転数を検出できず、この回転数が指示した回転数となるように速度指令電圧を調整しようとしても、調整ができない場合がある。
そこで、本発明のモータ制御装置1では、以下に説明するパルス数範囲テーブル100を用いて、室内機に搭載されているモータ30が正モータであるかあるいは誤モータであるかを判定するモータ正誤判定が実行できるようになっている。空気調和機の工場出荷前や空気調和機の設置時にこのモータ正誤判定を行い、搭載されているモータ30が誤モータであることが判明すれば、工場出荷前にモータ30を正モータに交換できる、あるいは、使用者が空気調和機を使用し始める前に誤モータが搭載された室内機を正モータが搭載された室内機に交換することができる。
次に、図2を用いて、パルス数範囲テーブル100について説明する。尚、これ以降の説明では、速度指令電圧をVs(単位:V)、モータ30の回転数をRm(単位:rpm)、回転数パルス信号における単位時間(本実施形態では、1分)当たりのパルス数をP(単位:パルス/分)、パルス数範囲をPr(単位:パルス/分)として説明する。
図2に示すパルス数範囲テーブル100は、本体制御部10の記憶部12に予め記憶されているものであり、試験等を行って各速度指令電圧Vsおよびこれに対応する各モータ回転数Rmおよび各パルス数範囲Prをそれぞれ求めて作成されたものである。
パルス数範囲テーブル100には、モータ正誤判定を実行する際に使用する正誤判定速度指令電圧Vseと、これに対応するモータ回転数Rmおよび正誤判定パルス数範囲Preが定められている。具体的には、モータ正誤判定を実行する際にモータ駆動部20のPWM生成部24に印加される正誤判定速度指令電圧Vseが5.5V、正誤判定速度指令電圧VseをPWM生成部24に印加したときのモータ30の回転数Rmが1700rpm、モータ30が1700rpmで回転しているときにモータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数が取り得る正誤判定パルス数範囲Preが6600パルス以上7000パルス以下、とされている。
また、パルス数範囲テーブル100には、上述したモータ正誤判定を実行する際に使用する正誤判定速度指令電圧Vseと、これに対応するモータ回転数Rmおよび正誤判定パルス数範囲Preに加えて、室内機に搭載されているモータ30が不良品であるか否かを判定するモータ不良判定を実行する際に使用する不良判定速度指令電圧Vsdとこれに対応するモータ回転数Rmおよび不良判定パルス数範囲Prdが定められている。尚、これら不良判定速度指令電圧Vsd、不良判定速度指令電圧Vsdに対応するモータ回転数Rm、および不良判定速度指令電圧Vsdも、予め試験等を行って求められたものである。
具体的には、モータ不良判定を実行する際に最初にモータ駆動部20のPWM生成部24に印加される第1不良判定速度指令電圧Vsd1が4.0V、第1不良判定速度指令電圧Vsd1をPWM生成部24に印加したときのモータ30の回転数Rmが800rpm、モータ30が800rpmで回転しているときにモータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数が取り得る第1不良判定パルス数範囲Prd1が2800パルス以上3600パルス以下とされている。
また、モータ不良判定を実行する際に第1不良判定速度指令電圧Vsd1に続いて印加される第2不良判定速度指令電圧Vsd2が5.0V、第2不良判定速度指令電圧Vsd2をPWM生成部24に印加したときのモータ30の回転数Rmが1400rpm、モータ30が1400rpmで回転しているときにモータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数が取り得る第2不良判定パルス数範囲Prd2が5400パルス以上5800パルス以下とされている。
パルス数範囲テーブル100の各速度指令電圧の設定理由は次の通りである。まず、第1不良判定速度指令電圧Vsd1は、空気調和機の通年エネルギー消費効率(APF)が大きくなるように設定されたモータ30の回転数Rm(本実施形態では、800rpm)に対応するものである。
空気調和機における室内機から吹き出す風量は、真夏の冷房開始時や真冬の暖房開始時のように設定温度と室内温度の差が大きいときは風量を強とすることが多く、これ以外、例えば、夏と冬の中間期や冷房運転もしくは暖房運転を開始してある程度時間が経過した後のように、室内温度と設定温度の差が小さいときは、風量を低下させる(風量を強から中あるいは弱に変更する)ことが多いと考えられる。
ところで、空気調和機の年間を通しての運転状態としては、一般的に上記の風量を強として運転している時間に対して風量を中あるいは弱として運転している時間の方が大幅に長いと考えられる。従って、前述した通年エネルギー消費効率を大きくするためには、風量を中あるいは弱として運転しているときに、室内機で要求される空調能力を満たしつつできる限りモータ30での消費電力を小さくできるような回転数Rmで、モータ30を駆動することが望ましい。パルス数範囲テーブル100の第1不良判定速度指令電圧Vsd1は、以上のような要件を満たすモータ回転数Rmを試験等を行って求め、求めたモータ回転数Rmに対応する速度指令電圧として定めたものである。
次に、第2不良判定速度指令電圧Vsd2は、モータ30が搭載される室内機の運転範囲における上限回転数に対応する速度指令電圧として定めたものである。ここでの運転範囲とは、室内機で設定できる風量の段階(例えば、強/中/弱)を指し、風量を最大、例えば、上述した段階における「強」とするときのモータ30の回転数(本実施形態では、1400rpm)が運転範囲における上限回転数となる。
以上説明した第1不良判定速度指令電圧Vsd1および第2不良判定速度指令電圧Vsd2は、各々が室内機の風量制御を行う上で重要な値である。すなわち、第1不良判定速度指令電圧Vsd1は前述したように通年エネルギー消費効率を大きくするために定められたものであり、第2不良判定速度指令電圧Vsd2は室内機で最大風量が要求されるときに必要となるモータ30の回転数Rmに対応するものである。これら第1不良判定速度指令電圧Vsd1および第2不良判定速度指令電圧Vsd2をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加し、回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号を用いてモータ30の回転数Rmが第1不良判定速度指令電圧Vsd1および第2不良判定速度指令電圧Vsd2に対応する回転数となっているか否かを判断する。これにより、モータ30の不良判定を行うとともに、第1不良判定速度指令電圧Vsd1および第2不良判定速度指令電圧Vsd2をPWM生成部24に印加したときに、これら各不良判定速度指令電圧Vsdに対応するものでありかつモータ30の制御上重要である回転数でモータ30が回転しているか否かも同時に判断できる。
そして、正誤判定速度指令電圧Vseは、上述した運転範囲における上限回転数に対応する第2不良判定速度指令電圧Vsd2よりも高い値である。本実施形態の正誤判定速度指令電圧Vseは、PWM信号のデューティ比がモータ駆動部20で許容できる最大値(例えば、95%)であるときのモータ30の回転数である1700rpm、つまり、モータ駆動部20で許容できるモータ30の性能上の最高回転数に応じた値とされている。
一般的に、モータ30の図示しない回転軸にファンの重さや室内機の図示しない通風路の流路抵抗等といった負荷が加わっている場合には、回転数Rmが高い程モータ30の回転が安定する、つまり、モータ30の回転数のばらつきが小さくなるので、高い回転数であるときに回転数パルス信号出力部22で生成される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数Pのばらつきも小さくなる。従って、モータ正誤判定を実行するときは、できる限り高い回転数でモータ30を駆動すること、つまり、できる限り大きい速度指令電圧Vsをモータ駆動部20のPWM生成部24に印加し、このときにモータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数Pを検出し、検出したパルス数Pが印加した大きい速度指令電圧Vsに対応する狭いパルス数範囲Pr内であるか否かを判断するようにして、判定確度を上げることが望ましい。
特に、モータ30の図示しない回転軸に上述したような負荷が加わっている場合であって前述した正モータの仕様と誤モータの仕様が近い場合、例えば、ロータの極数やホール素子の個数は正モータ/誤モータともに同じであるが、誤モータのロータの磁石の強さが正モータのロータより少し強いあるいは弱いものである場合や、誤モータのステータ巻き線の巻回数が正モータのステータ巻き線の巻回数より少し多いあるいは少ないものである場合に、印加する速度指令電圧Vsに対応するパルス数範囲Prが広いと、回転数パルス信号出力部22で生成される回転数パルス信号のパルス数Pが、両者とも速度指令電圧Vsに対応するパルス数範囲Pr内の数値となる恐れがある。この場合、モータ制御装置1は、モータ30として誤モータが室内機に搭載されていても正モータが室内機に搭載されていると誤判断する恐れがある。
これに対し、本発明では、モータ正誤判定を行う際には、第2不良判定速度指令電圧Vsd2よりも高い値である正誤判定速度指令電圧Vseをモータ駆動部20のPWM生成部24に印加し、このときに回転数パルス信号出力部22から出力される回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数Pを検出し、検出したパルス数Pが狭い正誤判定パルス数範囲Pre内の値であるか否かを判断することで、現在搭載されているモータ30が正モータであるかあるいは誤モータであるかを判定する。このように、速度指令電圧Vsを印加して得られるパルス数Pのばらつきが小さくなる(パルス数範囲Prが狭くなる)正誤判定速度指令電圧Vseを印加して得られるパルス数Pでモータ30の正誤を判定するので、モータ30の正誤判定の確度が向上する。
次に、図3に示すフローチャートを用いて、本実施形態におけるCPU11がモータ30の正誤判定を実行し、これに続いてモータの不良判定を実行するときの処理の流れについて説明する。図3において、STはステップを表しこれに続く番号はステップ番号を表している。尚、図3ではモータ30の正誤判定および不良判定に関わる処理を中心に説明しており、モータ30の通常の回転制御等といった、その他の一般的な処理については説明を省略している。
モータ正誤判定および不良判定の実行指示を受けた本体制御部10のCPU11は、まずはモータ正誤判定を実行する。CPU11は、記憶部12に記憶されているパルス数範囲テーブル100を参照して抽出した正誤判定速度指令電圧Vseをモータ駆動部20のPWM生成部24に印加する(ST1)。次に、CPU11は、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から取り込んだ回転数パルス信号から単位時間当たりのパルス数Pを検出する(ST2)。
次に、CPU11は、ST2で検出したパルス数Pが正誤判定パルス数範囲Pre内の値であるか否かを判断する(ST3)。具体的には、CPU11は、パルス数範囲テーブル100を参照し、検出したパルス数Pが印加した正誤判定速度指令電圧Vseに対応する正誤判定パルス数範囲Preである6600パルス以上7000パルス以下であるか否かを判断する。検出したパルス数Pが正誤判定パルス数範囲Pre内の値でなければ(ST3−No)、CPU11は、現在搭載されているモータ30が誤モータであると判定し(ST13)、ST12に処理を進める。
検出したパルス数Pが正誤判定パルス数範囲Pre内の値であれば(ST3−Yes)、CPU11は、現在搭載されているモータ30が正モータであると判定し、続いてモータ30の不良判定を実行する。CPU11は、パルス数範囲テーブル100を参照して抽出した第1不良判定速度指令電圧Vsd1をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加する(ST4)。次に、CPU11は、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から取り込んだ回転数パルス信号から単位時間当たりのパルス数Pを検出する(ST5)。
次に、CPU11は、ST5で検出したパルス数Pが第1不良判定パルス数範囲Prd1内の値であるか否かを判断する(ST6)。具体的には、CPU11は、パルス数範囲テーブル100を参照し、検出したパルス数Pが印加した第1不良判定速度指令電圧Vsd1に対応する第1不良判定パルス数範囲Prd1である2800パルス以上3600パルス以下であるか否かを判断する。検出したパルス数Pが第1不良判定パルス数範囲Prd1内の値でなければ(ST6−No)、CPU11は、現在搭載されているモータ30が不良品であると判定し(ST11)、ST12に処理を進める。
検出したパルス数Pが第1不良判定パルス数範囲Prd1内であれば(ST6−Yes)、CPU11は、パルス数範囲テーブル100を参照して抽出した第2不良判定速度指令電圧Vsd2をモータ駆動部20のPWM生成部24に印加する(ST7)。次に、CPU11は、モータ駆動部20の回転数パルス信号出力部22から取り込んだ回転数パルス信号から単位時間当たりのパルス数Pを検出する(ST8)。
次に、CPU11は、ST8で検出したパルス数Pが第2不良判定パルス数範囲Prd2内の値であるか否かを判断する(ST9)。具体的には、CPU11は、パルス数範囲テーブル100を参照し、検出したパルス数Pが印加した第2不良判定速度指令電圧Vsd2に対応する第2不良判定パルス数範囲Prd2である5400パルス以上5800パルス以下であるか否かを判断する。検出したパルス数Pが第2不良判定パルス数範囲Prd2内の値でなければ(ST9−No)、CPU11は、現在搭載されているモータ30が不良品あると判定し(ST11)、ST12に処理を進める。
検出したパルス数Pが第2不良判定パルス数範囲Prd2内の値であれば(ST9−Yes)、CPU11は、現在搭載されているモータ30が不良品ではないと判定し、ST3までの処理によるモータ正誤判定結果も加えて、現在搭載されているモータ30が正モータでありかつ不良品でないためOKと判定する(ST10)。そして、CPU11は、ST10あるいはST11あるいはST13の判定結果を室内機の表示部50に表示する(ST12)。ここで、CPU11は、ST10に示す判定の後では表示部50に「搭載されているモータは問題ありません」という旨の表示を行い、ST11およびST13に示す判定の後では表示部50に「搭載されているモータに問題があります」という旨の表示を行う。
ST12の処理を終えたCPU11は、モータ正誤判定および不良判定を終了する。
尚、本実施形態では、上述したように本体制御部10とモータ駆動部20が個別に形成・配置されている場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば本体制御部10とモータ駆動部20が一体で形成されて室内機の電装品箱に格納されていてもよい。
また、本実施形態では、回転数パルス信号出力部22は、位置検出部21を構成する各ホール素子が出力するパルス信号のうち1つのパルス信号をそのまま使用して回転数パルス信号を生成する場合について説明したが、これに限るものではなく、各ホール素子が出力するパルス信号を合成して回転数パルス信号を生成してもよく、パルス数範囲テーブル100もこれに対応して予め試験等を行って作成してもよい。
1 モータ制御装置
10 本体制御部
11 CPU
12 記憶部
20 モータ駆動部
21 位置検出部
22 回転数パルス信号出力部
24 PWM生成部
30 モータ
50 表示部
100 パルス数範囲テーブル
Vs 速度指令電圧
Vse 正誤判定速度指令電圧
Vsd1 第1不良判定速度指令電圧
Vsd2 第2不良判定速度指令電圧
Rm モータ回転数
P パルス数
Pr パルス数範囲
Pre 正誤判定パルス数範囲
Prd1 第1不良判定パルス数範囲
Prd2 第2不良判定パルス数範囲

Claims (2)

  1. 電気機器に搭載されるモータを駆動制御するモータ制御装置であって、
    前記モータ制御装置は、制御部と、モータ駆動部を有し、
    前記制御部は、前記モータの回転数に対応する速度指令電圧を前記モータ駆動部に印加し、
    前記モータ駆動部は、前記モータに備えたロータの位置を検出する位置検出部と、同位置検出部から出力される検出信号を用いて回転数パルス信号を生成し同回転数パルス信号を前記制御部に出力する回転数パルス信号出力部を有し、
    前記制御部が、前記電気機器に搭載される前記モータの正誤を判定するモータ正誤判定を行うときのモータの回転数に対応する正誤判定速度指令電圧を前記モータ駆動部に印加し、前記正誤判定速度指令電圧を印加したときに前記回転数パルス信号出力部が出力する前記回転数パルス信号を取り込んで同回転数パルス信号の単位時間当たりのパルス数を検出し、同パルス数が前記正誤判定速度指令電圧に対応する正誤判定パルス数範囲内の値であるか否かを確認し、検出した前記パルス数が前記正誤判定パルス数範囲外の値であれば、前記電気機器に組み込まれている前記モータが誤っていると判断し、
    前記正誤判定速度指令電圧は、前記電気機器で個別に定められる運転範囲における上限回転数に対応する速度指令電圧より高い値とされる、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記正誤判定速度指令電圧は、前記モータ駆動部で許容できる前記モータの性能上の最高回転数に対応する速度指令電圧である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
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