ここで、上述したドライブレコーダは、一般に、車両のフロントガラスに貼り付けて車両の前方の撮影に使用されるが、車両のリアガラスに貼り付けて、車両の後方を撮影するリアカメラとして使用できないかと考えた。
しかしながら、例えば、リアガラスがほぼ鉛直に立設しているワンボックスタイプの車両の場合、取付け部材でカメラをリアガラスに取り付けた後、カメラをリアガラスと対面させると、リアガラスに取り付けられた取付け部材の一部が、カメラが撮影する画像に映り込んでしまう場合がある。特に、広角レンズを使用した場合には取付け部材が映り込み易くなり、再生した映像に影響を与えるおそれがある。また、リアガラスにカメラを取り付ける場合、できるだけ小さくして、目立たなくすることが望ましいなど、種々の課題が存在することを見出した。
そこで、本発明は、例えば、取付け部材の映り込みを防止した状態で所望の取付け箇所に取り付け可能な小型の撮像装置及びこれを備える撮像システムを提供することを目的とする。
(1)カメラと、前記カメラを所望の取付け箇所に取り付けるための取付け部材と、を備える撮像装置であって、前記取付け部材は、前記カメラを支持する支持手段と、前記カメラの撮影方向と略直交する一方側で前記所望の取付け箇所に取り付け可能に構成され、且つ、前記カメラのレンズから離れる方向に延びている取付け板と、を有することを特徴とする撮像装置。
これによれば、所望の取付け箇所とレンズとが略対面するようにカメラを所望の取付け箇所に取り付ける場合に、所望の取付け箇所に対する取付け板の取付け面積を稼ぎつつ、カメラが撮影する画像に取付け板が映り込まないように、レンズと取付け板とを近接させることができる。つまり、取付け部材の映り込みを防止した状態で、カメラの小型化を図ることができる。
例えば、映り込みを無くすために取付け板を小さくすると、両面テープ等で所望の取付け箇所に貼り付ける場合、取付け板が剥がれ易くなったり、不安定になったりするおそれがあるが、取付け板をレンズと離れる方向に延ばすことによって、映り込みに対する影響を抑えながら、取付け板の取付け面積を大きくすることができる。つまり、取付け板を所望の取付け箇所から剥がれ難くすると共に、所望の取付け箇所に対して安定させることができる。
所望の取付け箇所としては、カメラを取り付け可能な場所における所望の箇所とするとよく、例えば、車両のリアガラスにおける所望の箇所や建物の窓ガラスにおける所望の箇所とするとよい。
支持手段は、カメラのレンズの向きを変更可能に、カメラを支持する構成とするとよく、カメラを回転可能に支持する構成とするとなおよい。特に、カメラが360度回転可能となるように支持する構成とするとよい。例えば、カメラが略円筒形状の場合、支持手段はリング状にするとよい。
また、支持手段がカメラを回転可能に支持する構成の場合は、カメラが滑らかに回転するように支持する構成とするとよく、カメラが段階的に回転するように支持する構成とするとなおよい。例えば、回転支持部材に対してカメラが5度ずつ回転するように支持する構成とするとよい。
また、支持手段がカメラを回転可能に支持する構成の場合は、任意の回転位置で支持手段を固定する固定手段を設けるとよい。固定手段としては、例えば、所定以上の回転トルクが作用した場合には回転し、所定未満の回転トルクが作用した場合には回転位置を保持する構成とするとよい。所定以上の回転トルクとしては、例えば、ユーザがカメラを回転させることによる回転トルクとするとよく、所定未満の回転トルクとしては、取り付け箇所(例えば、車両)の振動等により作用する回転トルクとするとよい。また、カメラと固定手段とで支持手段を挟持して固定する構成とするとなおよい。この場合、固定手段としては、カメラにねじ込んで支持手段を挟持する固定部材とするとよい。
取付け板は、レンズから離れる方向に、支持手段から延びる構成とするとよく、支持手段の端部から延びる構成とするとなおよい。例えば、取付け板は、直接又は間接的に支持手段に接続されている構成とするとよい。
取付け板の形状は、特に限定はないが、矩形状とするとよく、少なくとも、レンズから離れる方向の長さが、離れる方向と略直交する方向の長さよりも長い形状にするとよい。例えば、レンズから離れる方向を長手方向とした略長方形状にするとよい。
レンズから離れる方向としては、レンズに対する放射方向とするとよく、この場合、略扇型とするとよい。また、レンズから離れる方向としては、放射方向の内の一方向に延ばす構成とするとよく、この場合、略矩形状にするとよい。例えば、カメラが略円筒形状で外周面にレンズが配置されている場合、カメラの中心軸に沿った方向とするとよい。
取付け板のレンズから離れる方向の長さ(例えば、長手方向の長さ)は、例えば、カメラを任意の取付け箇所に両面テープで貼り付ける場合に、カメラが不要に取付け箇所から剥がれない位の粘着力を両面テープが発揮可能な貼り付け面積を有すればよい。この場合、取付け板の取付け面は略平面状にするとよく、略平面状にすることで、例えば、任意の取付け箇所に両面テープで取付け板を貼り付け易くなる。例えば、レンズから離れる方向の長さとしては、カメラの端部からなるべくはみ出さないような構成とするとよい。
カメラは、一部に略円筒部を有する構成とするとよく、全体が略円筒形状であるとなおよい。カメラ全体を略円筒形状にすることで、カメラを回転させた際のカメラの形状の変化を小さくすることができ、例えば、任意の取付け箇所に取り付けた後に回転させても、違和感なく使用することができる。また、カメラ全体を略円筒形状にすることで、例えば、カメラを摘まみやすくなり、撮影方向を変更する際にカメラを容易に回転させることができる。更に、カメラ全体を略円筒形状にすることで、カメラの外観をかわいく見せることができる。
また、カメラは、広角レンズを用いる構成とするとよく、例えば、対角150〜170度の広角レンズを用いるとよい。例えば、車のフロントガラスに取り付けた場合、対角160度でピローが映る程度までの範囲を撮影でき、交差点で止まった時に右と左の車線を走行する車両の状況等を撮影することができる。また、例えば、フォークリフト等の作業車両においては、フォークリフト等の作業車両よりも外側の路上のものも含めて撮影することができる。そのため、フォークリフト等の作業車両が何かを踏んだり、荷物を落としたりした、また、段差があった等を記録した映像から確認することができる。
(2)前記取付け板は、前記カメラの前記一方側に位置した際の、前記離れる方向と略直交する方向におけるレンズ側の両端に、切欠き部を有していることを特徴とする。
これによれば、切欠き部を設けない場合よりも、レンズと取付け部材とをより近接させることができる。例えば、レンズの直近に取付け板を配置させることができる。つまり、カメラユニットの更なる小型化が可能になる。特に、広角レンズを用いる場合においても、レンズ側の両端を切り欠くことで、カメラが撮影する映像に取付け板が映り込むことなく、レンズと取付け板とを近接させることができる。
切欠き部の形状は、カメラによって撮影される映像の範囲に基づく形状及び/又は範囲とするとよく、特に、光学系等の構成によって生じるカメラの撮影範囲の歪曲(ディストーション)も加味した形状及び/又は範囲とするとよい。
例えば、切欠き部の形状としては、矩形状とするとよく、矩形状に切り欠くことで、より簡単かつ確実に、切欠き部を形成することができる。
(3)前記取付け部材は、前記所望の取付け箇所に取り付けられた前記取付け部材を、所望の取付け箇所に固定するための固定バンドを取り付け可能なバンド取付け手段を有することを特徴とする。
これによれば、所望の取付け箇所に取り付けられた取付け部材が所望の取付け箇所から脱落しないように、固定バンドで固定することができる。例えば、取付け部材を両面テープで車外に取り付けた場合等に、両面テープの粘着力が低下した場合においても、取付け部材が所望の取付け箇所から脱落することを防止することができる。
固定バンドとしては、例えば、フォークリフト等の作業車両のフレーム等に巻き付けて固定可能な構成とするとよく、一方向のみに締め付け可能で、一旦締め付けると緩まないワンウェイ機構を有するとなおよい。固定バンドの形状としては、帯状とするとよい。固定バンドとしては、例えば、結束バンドとするとよい。
バンド取付け手段は、取付け板の取付け面と反対側の面に設ける構成としてもよく、支持手段に設ける構成としてもよい。
また、取付け板と支持手段との間の連結部に設ける構成としてもよい。取付け板と支持手段との間の連結部にバンド取付け手段を設ける場合には、連結部の強度が低下しないように設けるとよい。例えば、連結部に固定バンドを挿通可能な挿通孔を設ける場合には、連結部の強度が大きくなるように連結部を大きくする構成にしてもよく、挿通孔を連結部の強度が低下しない程度の大きさにするとよい。
また、バンド取付け手段は、所望の取付け箇所に取付け板を押し付けた状態で固定バンドが取付け部材を固定するように、固定バンドを取り付け可能な構成とするとよく、所望の取付け箇所と取付け板とを一括して挟み込んだ状態で固定バンドが取付け部材を固定するように、固定バンドを取り付け可能な構成とするとよい。例えば、フォークリフト等の作業車両のフレームに取付け板を取付けた場合には、取付け板を固定バンドでフレームと共に締め付けて固定可能となるように、バンド取付け手段を構成とするとよい。
例えば、バンド取付け手段としては、固定バンドを係止可能な係止部とするとよく、この場合、固定バンドを係止部に係止させた状態で、取付け板とフレームとを固定バンドで一括して固定する構成とするとよい。また、バンド取付け手段としては、固定バンドを挿通可能な挿通孔とするとよく、この場合は、固定バンドを挿通させた状態で、取付け板とフレームとを固定バンドで一括して固定する構成とするとよい。
例えば、固定バンドが取付け板をフォークリフト等の作業車両のフレームと共に固定される場合においては、挿通孔は、フレームの長手方向と略直交する方向に巻き込み可能な方向に固定バンドを挿通可能に形成するとよい。このようにすることで、容易に取付け板をフレームに固定できると共に、固定バンドを短くすることができる。
(4)前記取付け板は、前記離れる方向と直交する方向において対称となるように、前記支持手段に接続されていることを特徴とする。
これによれば、所望の取付け箇所とレンズとが略対面するようにカメラを所望の取付け箇所に取り付けた場合に、レンズと所望の取付け箇所とを近接させることができる。例えば、車両のリアガラスにカメラを取り付けた場合に、車両のリアガラスに映るカメラを撮影してしまうことを防止することができる。また、例えば、所望の取付け箇所に取り付けた後、カメラを回転させてレンズを所望の取付け箇所と対面させた状態において、レンズと所望の取付け箇所とを近接させることができる。
取付け板の前記離れる方向と略直交する方向において対称となるように支持手段に接続される構成としては、例えば、前記離れる方向と直交する方向の中心部が、前記直交する方向における他の部分よりも、支持手段の外周面に近接した状態で支持手段の外周面に連結させるとよい。例えば、取付け板が略長方形状の場合、取付け板の短手方向の中心が、支持手段の外周面と最も近接するように接続される構成とするとよい。
(5)前記カメラは、略円筒部を有し、前記支持手段は、前記略円筒部を回転自在に支持する回転支持部を有し、前記取付け板は、前記略円筒部の軸方向と略平行に、前記レンズから離れる方向に延びていることを特徴とする。
これによれば、所望の取付け箇所に取り付けた際に、回転支持部に対してカメラを相対的に回転させることで、カメラの向きを容易に変更することができる。例えば、カメラのレンズが略円筒部の軸方向の先端に設けられている場合(例えば、カメラの撮影方向が略円筒部の軸方向と略平行な場合)は、カメラが撮影する映像をモニタに映した場合の画像が通常視認する画像となるように、カメラを回転させて調整することができる。また、カメラのレンズが略円筒部の外周面上に設けられている場合(カメラの撮影方向が軸方向と略直交する方向と略平行な場合)は、略円筒部の軸方向を回転中心としたカメラの撮影方向を容易に変更することができる。
カメラは、一部に略円筒部を有する形状であってもよく、全体が略円筒形状であるとなおよい。カメラ全体を略円筒形状にすることで、カメラを回転させた際のカメラの形状の変化を小さくすることができ、例えば、所望の取付け箇所に取り付けた後に回転させても、違和感なく使用することができる。また、カメラ全体を略円筒形状にすることで、例えば、カメラを摘まみやすくなり、撮影方向を変更する際にカメラを容易に回転させることができる。更に、カメラ全体を略円筒形状にすることで、カメラの外観をかわいく見せることができる。
また、カメラ全体を略円筒形状にし、外周面上の一部を切り欠いて平面部を設ける形状にしてもよい。この場合、平面部に画像を映すモニタを配置するとよい。
カメラのレンズは、略円筒部の軸方向の先端に配置されるとよく、略円筒部の外周面上に配置さされるとなおよい。
レンズをカメラの外周面上に配置する場合、レンズは、略円筒部の外周面において、少なくとも取付け板よりも外側に突出しないように配設されるとよく、外周面によって映像がけられないように外周面上に配設されるとよい。レンズをなるべく外周面から出っ張らないようにすることで、カメラを小型化することができる。また、カメラをすっきりさせることができる。
カメラは、回転支持部が配設される部分を凹状に構成するとよく、回転支持部を取り付けた際に、回転支持部の外周面と略円筒部の外周面とが略同一平面上に位置するような凹形状に構成するとなおよい。回転支持部の外周面と略円筒部の外周面とが同一平面上に位置するように構成することで、カメラの全体形状をすっきりさせることができる。
また、例えば、カメラの筐体が2つの部材から形成される場合には、2つの部材を接続するネジ部を、回転支持部が配設される凹状部に形成するとよい。凹状部に形成することで、回転支持部が配設されると、ネジ部を隠すことができる。
(6)前記カメラは、穴部を有し、前記穴部の中に、接続ケーブルの接続部を接続可能な被接続部が設けられていることを特徴とする。
これによれば、被接続部を隠すことができる。例えば、被接続部が外部に露出することを防止することができる。
穴部は、例えば、パッキンを取り付けた接続ケーブルの接続部を、パッキンを内壁に密着させながら挿入可能に形成するとよい。このようにすることで、接続ケーブルの接続部が被接続部に接続された状態の穴部の中を防水にすることができる。また、被接続部は、例えば、接続ケーブルの接続部のコネクタをHDMI雄コネクタとした場合、HDMI雄コネクタを接続可能なHDMI雌コネクタとするとよい。
(7)前記穴部の中に設けられた前記被接続部に、前記接続ケーブルの前記接続部を案内可能な案内手段を備えたことを特徴とする。
これによれば、穴部の中に被接続部が設けられる場合においても、接続ケーブルの接続部と被接続部とを容易に接続させることができる。言い換えると、穴の中の被接続部が見えない状態においても、接続ケーブルの接続部と被接続部とを容易に接続させることができる。例えば、略円筒形状の穴部に対して、接続ケーブルの接続部が略円筒形状の場合、接続部を回転させて案内部を探すだけで、容易に被接続部に接続させることができる。
案内手段としては、例えば、接続ケーブルの接続部に突起部を設け、穴部の内壁に、突起部を被接続部に向けて案内可能な溝部を設ける構成とするとよく、接続ケーブルの接続部に溝部を設け、穴部の内壁に溝部を被接続部に案内可能な突起部を設ける構成とするとなおよい。
接続ケーブルの接続部に溝部を設ける構成にすることで、例えば、接続ケーブルの接続部にOリング等のパッキンを装着させ易くなる。
また、穴部の内壁に突起部を設ける構成とすることで、例えば、接続ケーブルの接続部を穴部に装着する際に、接続ケーブルの接続部のコネクタ部(例えば、雄コネクタ)と被接続部(例えば、雌コネクタ)の接続向きが一致していない場合は、接続部のモールド部の先端が穴部の突起部に接触可能になるので、接続部の先端に設けられるコネクタ部が不要に被接続部に接触して破損等することを防止することができる。この場合、突起部の長さを、コネクタ部の長さよりも長くするとよい。
(8)前記穴部は、略円筒部の前記軸方向の端部に形成され、前記被接続部は、前記接続ケーブルの前記接続部が前記軸方向に着脱可能となるように設けられていることを特徴とする。
これによれば、被接続部に対する接続ケーブルの接続部の着脱を容易とすることができる。例えば、カメラが略円筒状の場合、カメラの円筒部を一方の手で摘まんで、他方の手で接続ケーブルの接続部を摘まんだ状態で、カメラと反対方向に引っ張るだけで接続部を被接続部から引き抜くことができる。
また、例えば、カメラが略円筒形状で、取付け板が軸方向に延びている場合には、接続ケーブルの接続部を被接続部に接続することで、取付け板を目立たなくすることができる。
更に、例えば、カメラが略円筒形状で、取付け板が軸方向に延びている場合には、接続ケーブルの接続部が被接続部に対して軸方向に着脱可能となるので、接続ケーブルの接続部の着脱に際し、取付け板を取付け箇所から剥がれにくくすることができる。
穴部は、例えば、Oリング等のパッキンを嵌めた接続ケーブルの接続部を挿通可能な大きさに形成するとよく、パッキンが適度につぶれる程度な大きさにするとよい。このように形成することで、穴部の内部にある被接続部と接続ケーブルの接続部との接続箇所を防水にすることができる。この場合、接続ケーブルの接続部にOリング等のパッキンを取り付け可能な取付け部(例えば、取付け溝)を設けるとよい。取付け部を設けることで、接続ケーブルの接続部を穴部に入れる際に、Oリング等のパッキンが接続ケーブルの接続部から外れ難くなる。
(9)前記穴部は、略円筒部の前記軸方向の最深部に形成され、前記被接続部は、前記接続ケーブルの前記接続部が前記軸方向に着脱可能に設けられていることを特徴とする。
これによれば、軸方向に設けられた穴部の端部に被接続部が設けられているため、例えば、接続ケーブルの接続部(例えば、HDMI雄コネクタ)を被接続部(例えば、HDMI雌コネクタ)から抜け難くすることができる。
(10)上述した撮像装置と、前記撮像装置の前記カメラが撮影した画像データを記録する記録装置と、前記カメラと前記記録装置とを接続する接続ケーブルと、を備えたことを特徴とする。
これによれば、カメラと、カメラが撮影した映像を記録する記録装置と、を別体に構成することで、カメラを小型化することができる。
接続ケーブルは、カメラ及び記録装置に固定された状態(例えば、カメラ及び記録装置から引き抜けない状態)で接続される構成とするとよい。引き抜けない構成とすることで、接続ケーブルが不要にカメラや記録装置から引き抜かれることを防止することができる。引き抜けない構成としては、最初から引き抜きできない構成としてもよく、一旦接続したら引き抜きできなくなる構成としてもよい。また、一旦接続したら、引き抜きが困難になる構成としてもよい。引き抜きが困難になる構成は、撮像装置と被接続部に対する構成とするとよい。
また、カメラ及び記録装置の何れか一方に着脱可能に構成されるとよく、カメラに対して着脱可能に構成するとなおよい。このように構成することで、例えば、メンテナンス時や故障時等に、撮像システム全体を取り外したり、交換したりすることを防止することができる。
また、接続ケーブルは、電気的な配線が同じ状態で、接続ケーブルのモールド部の形状を、カメラ側と記録装置側とで異ならせる構成とするとよい。例えば、カメラ側のモールド部の形状を略円筒形状にし、記録装置側のモールド部の形状を略直方体形状にするとよい。例えば、一意的に、接続ケーブルの接続先が決まる構成とするとよい。モールド部の形状を異ならせる構成とすることで、例えば、屋外に設置するために防水にしたいカメラ側のモールド部を略円筒形状にしてカメラの内部に入り込む構成とし、取付け箇所が防水のために防水不要の記録装置側のモールド部を略直方体状にして記録装置の内部に入り込まない構成とした場合に、間違えて接続することを防止することができる。更に、略円筒形にした場合は、接続方向がすぐに分かるようにするとよい。例えば、接続方向を示す印を設けるとよい。
(11)前記接続ケーブルは、前記撮像装置及び前記記録装置に着脱自在に構成されていることを特徴とする。
これによれば、必要な長さの接続ケーブルを選択して撮像装置と記録装置とを接続することができるので、撮像装置の取付け箇所と記録装置の設置位置との関係等により、接続ケーブルの長さが足りなくなったり、長さが長すぎたりすることを防止することができる。また、例えば、接続ケーブルを接続していない状態でカメラを回転させることができるので、容易にカメラを回転させることができる。例えば、狭い場所等でカメラを回転させる際に、接続ケーブルが邪魔にならない。
例えば、映像等の大容量データを送信する場合、コネクタを用いてケーブル長を長くすることにより映像が映らなくなること等を防止することができる。また、接続ケーブルが長すぎることにより邪魔になることを防止することができる。
また、メンテナンス時や故障時に、撮像装置、記録装置及び接続ケーブルのそれぞれに対して、個別に修理や交換等を行うことができる。
接続ケーブルの接続部のコネクタ部は、円形でないコネクタとするとよい。例えば、略直方体形状のコネクタ部とするとよい。接続ケーブルの接続部のコネクタ部は、規格化されているコネクタを用いるとよく、特に、特定用途向けに規格化されているコネクタを用いるとよい。例えば、USBや、HDMIケーブルのコネクタ部(以下、「HDMIコネクタ」という)を用いるとなおよい。規格化されているHDMIコネクタを用いることで、小型かつ安価で、ピン数を多くすることができる。特に、規格化されているコネクタの規格とは異なるピンを使用して、例えば、USBケーブルのコネクタ部の場合、5ピンしか取れないが、HDMIコネクタの場合、5ピン以上(例えば、12ピン以上)とることができる。ピン数としては、例えば、8ピンとするとよい。特に、電源と映像と両方を伝送可能なコネクタとするとよい。電源を本体側から供給してもよいし、逆に本体にカメラから供給してもよい。
(12)前記カメラは、穴部を有し、前記穴部の中に、前記接続ケーブルの接続部の先端に設けられる接続端子を接続可能な被接続端子が設けられていることを特徴とする。
これによれば、被接続端子を隠すことができる。例えば、被接続端子が外部に露出することを防止することができる。
穴部は、例えば、パッキンを取り付けた接続ケーブルの接続部を、パッキンを内壁に密着させながら挿入可能に形成するとよい。このようにすることで、接続ケーブルの接続部の接続端子が被接続端子に接続された状態の穴部の中を防水にすることができる。また、被接続端子は、例えば、接続ケーブルの接続部の接続端子をHDMI雄コネクタとした場合、HDMI雄コネクタを接続可能なHDMI雌コネクタとするとよい。
(13)前記穴部は、略円筒形状に形成され、前記接続ケーブルの前記接続部は、所定のパッキンを装着した状態で、前記穴部に装着可能な略円筒形状に形成されていることを特徴とする。
これによれば、穴部及び接続ケーブルの接続部を略円筒形状にすることで、穴部と接続ケーブルの接続部との間にパッキンを介在させた場合における防水性能を向上させることができる。
所定のパッキンとしては、例えば、Oリングとするとよく、接続部には、Oリングを取り付け可能な装着溝を設けるとよい。この場合、Oリングが露出する部分よりもOリングが取付け部と係合している部分の方が大きくなるように、取付け部を形成するとよい。
(14)前記接続部の前記接続端子を、前記穴の中に設けられた前記被接続端子に案内する案内手段を備えたことを特徴とする。
これによれば、穴部の中に被接続端子が設けられる場合においても、接続ケーブルの接続部の接続端子と被接続端子とを容易に接続させることができる。言い換えると、穴の中の被接続端子が見えない状態においても、接続ケーブルの接続端子と被接続端子とを容易に接続させることができる。例えば、略円筒形状の穴部に対して、接続ケーブルの接続部が略円筒形状の場合、接続部を回転させて案内部を探すだけで、容易に被接続端子に接続させることができる。
案内手段としては、例えば、接続ケーブルの接続部に突起部を設け、穴部の内壁に、突起部を被接続端子に向けて案内可能な溝部を設ける構成とするとよく、接続ケーブルの接続部に溝部を設け、穴部の内壁に溝部を被接続端子に案内可能な突起部を設ける構成とするとなおよい。
接続ケーブルの接続部に溝部を設ける構成にすることで、例えば、接続ケーブルの接続部にOリング等のパッキンを装着させ易くなる。
また、穴部の内壁に突起部を設ける構成とすることで、例えば、接続ケーブルの接続部を穴部に装着する際に、接続ケーブルの接続部の接続端子(例えば、雄コネクタ)と被接続端子(例えば、雌コネクタ)との接続向きが一致していない場合は、接続部の先端が穴部の突起部に接触可能になるので、接続端子が不要に被接続端子に接触して破損等することを防止することができる。この場合、例えば、突起部の長さを、接続端子の長さよりも長くするとよい。
(15)前記案内手段は、前記穴部に設けられる案内突起と、前記接続部に設けられる案内溝と、を有することを特徴とする。
これによれば、接続ケーブルの接続部を穴部に装着する際に、接続ケーブルの接続部の接続端子(例えば、雄コネクタ)と被接続端子(例えば、雌コネクタ)との接続向きが一致していない場合は、接続部の先端と穴部の突起部とを当接可能になるので、接続端子が不要に被接続端子に接触して破損等することを防止することができる。案内突起は、前記接続端子の接続方向の長さよりも長くなるように形成するとよい。
(16)前記接続部は、前記接続端子が配設され、前記案内溝が形成される一次挿入部と、前記一次挿入部の挿入方向下流に位置し、前記所定のパッキンが装着される二次挿入部と、を有することを特徴とする。
これによれば、所定のパッキンが穴部に装着される前に、穴部に設けられる案内突起と接続ケーブルの案内溝とを係合させることができる。つまり、容易に案内突起と案内溝とを係合させることができる。例えば、接続部を回転させて、容易に案内突起を探すことができる。
本発明によれば、例えば、取付け部材の映り込みを防止した状態で所望の取付け箇所に取り付け可能な小型の撮像装置及びこれを備える撮像システムを提供することができる。
本発明に係る撮像システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態においては、撮像システムの一例として、普通自動車やフォークリフト等の作業車両等に取り付けて使用されるドライブレコーダ1を用いて説明する。まず、ドライブレコーダ1の概略構成について、図1から図9を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るドライブレコーダ1を示す斜視図である。図2(a)は図1に示すカメラユニット20の正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は底面図であり、(d)は左側面図であり、(e)は右側面図であり、(f)は背面図である。図3(a)は、図2に示す取付け用ブラケットを回転させた状態のカメラユニット20の正面図であり、(b)は(a)を基端側から見た斜視図であり、(c)は(a)を先端側から見た斜視図である。
図4(a)は取付け用ブラケット200を基端側から見た斜視図であり、(b)は先端側から見た斜視図であり、(c)は(a)の正面図であり、(d)は底面図である。図5(a)はカメラ210を基端側から見た斜視図であり、(b)は先端側から見た斜視図である。図6は、カメラ210の分解組立図である。図7(a)は固定部材250を基端側から見た斜視図であり、(b)は先端側から見た斜視図である。
図8(a)は接続ケーブル40の第1接続部400の斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は正面図であり、(d)は底面図であり、(e)は背面図であり、(f)は左側面図であり、(g)は右側面図である。図9(a)は記録装置30の斜視図であり、(b)はセンサユニット5の斜視図である。
図1に示すように、ドライブレコーダ1は、車両における所望の取付け箇所に取り付け可能なカメラユニット20と、カメラユニット20が撮影した画像を記録する記録装置30と、カメラユニット20と記録装置30とを接続可能な接続ケーブル40と、を備えて構成されている。
なお、所望の取付け箇所とは、カメラユニット20を取り付け可能な場所における所望の箇所であり、ドライブレコーダにおいては、例えば、車両のフロントガラスの上端から20%の範囲内における所望の箇所、リアガラスにおける所望の箇所及びフォークリフト等の作業車両のフレーム等における所望の箇所等を含むものである。また、以下においては、所望の取付け箇所は、単に、取付け箇所というものとする。
図2及び図3に示すように、カメラユニット20は、取付け箇所に取り付け可能な取付け用ブラケット(以下、単に「ブラケット」という)200と、略円筒形状に形成され、中心軸Aを中心にブラケット200に回転自在に支持されるカメラ210と、任意の回転位置でカメラ210をブラケット200に固定させる固定部材250と、を備えて構成されている。
つまり、カメラユニット20は、取付け箇所に取り付けられたブラケット200に対して、カメラ210を相対的に回転させることで取付け箇所におけるカメラ210の撮影方向を変更し、固定部材250でカメラ210をブラケット200に固定することで、取付け箇所から所望の撮影対象を撮影可能になっている。
また、本実施形態においては、カメラ210は、直径が約33mm、中心軸A方向の長さが約50mmの略円筒状に形成されており、例えば、車両のリアガラスやフォークリフトのフレームに取り付けた場合においても比較的目立ち難い大きさ及び形状となっている。例えば、本実施形態に係るカメラ210には、液晶モニタ、操作ボタン及びSDスロット等が設けられていないすっきりとした形状になっており、三脚取付け用の固定穴も設けられていない構成となっている。
図4(a)及び(b)に示すように、ブラケット200は、略円環形状に形成され、中心軸Aを中心にカメラ210を回転自在に支持するリング部201と、取付け箇所に取り付け可能な取付け板202と、リング部201と取付け板202とを連結する連結部203と、を備えて構成されている。
リング部201は、略円環形状に形成されており、本実施形態においては、中心軸A方向の長さ(幅)が約10mm、中心軸Aに向かう方向の長さ(厚さ)が約2mmの帯状の略円環形状に形成されている。
リング部201は、カメラ210の中心軸A方向における基端側(以下、単に「基端側」という)を装着可能、且つ、カメラ210を装着した際にカメラ210がリング部201に対して相対的に回転可能となるように、内周面201bの径(以下、「内径」という)が、カメラ210の後述する装着凹部214の外径(例えば、図5(a)参照)よりも僅かに大きくなるように形成されている。本実施形態においては、リング部201の内径は、約29mmに形成されている。
また、リング部201の外周面201aの径(以下、「外径」という)は、カメラ210を装着した際に、リング部201の外周面201aとカメラ210の外周面とが略同一平面上に位置するように、カメラ210の外周面の外径と略同径(例えば、同径又は僅かに小さい若しくは大きい)に形成されている。本実施形態においては、リング部201の外径は、カメラ210の外周面の外径と同径の約33mmに形成されている(例えば、図3(a)参照)。
リング部201の外周面201a及び内周面201bと直交する側面201c、201dのうち、カメラ210をリング部201に装着した際に、カメラ210と接触する側面201cには、噛合部204が設けられている。噛合部204は、周方向に互いに隣接して形成された鋸歯状の複数の凹部204a及び凸部204bから構成されている。一方、側面201cと反対側の側面201dには、何も設けられておらず、固定部材250と当接可能な略平面形状となっている。
図4(c)に示すように、取付け板202は、略矩形板状に形成されており、カメラ210をリング部201に装着した際に、長手方向が、中心軸Aに沿って、カメラ210のレンズ231から離れる方向に延びる方向となるように、連結部203を介してリング部201に接続されている(例えば、図3(a)から(c)参照)。なお、本実施形態においては、取付け板202は、カメラ210のレンズから離れる方向に向かって僅かに細くなっており、取付け板202の長手方向の長さは約39mm、短手方向の最大長さは約28mmに形成されている。
また、取付け板202は、図4(c)及び(d)に示すように、リング部201の側面201cを基端として中心軸Aに沿って延びており、取付け板202の基端部における短手方向の両側には切欠き部205a,205bが設けられている。切欠き部205a,205bの形状や範囲は、カメラ210によって撮影される映像の範囲に基づいて設定され、特に、光学系等の構成によって生じるカメラ210の撮影範囲の歪曲(ディストーション)も加味して設定されている。本実施形態においては、切欠き部205a,205bの形状や範囲は、これらを加味した略矩形状に形成されており、ブラケット200に対してカメラ210を相対的に回転させた場合においても、取付け板202が映り込まないようになっている。また、切欠き部205aと、切欠き部205bとは、中心軸Aに対して対称となるように形成されている。なお、略矩形状に切り欠くことにより形成される取付け板202の端部は、角がなくなるようにR形状に形成されている。
取付け板202の切欠き部205a,205bを除いた部分には、取付け箇所に取り付けるための両面テープを貼り付け可能な貼付け面202aが設けられている。つまり、ブラケット200は、両面テープで取付け板202を取付け箇所に貼り付けることで、取付け箇所に取り付けられるように構成されている。貼付け面202aは、市販の両面テープ等を貼り付け可能な矩形状に形成されている。また、貼付け面202aは、取付け板202よりも僅かに取付け板202の厚さ方向に突出しており、取付け板202における両面テープの貼り付け箇所がすぐにわかるようになっている。
なお、貼付け面202aは、カメラ210を支持した状態で取付け箇所に貼り付けられたブラケット200が、取付け箇所から容易に剥がれない程度の粘着力を両面テープが発揮可能な貼り付け面積を有すればよく、本実施形態においては、貼り付け面202aの貼り付け面積を稼ぐために、取付け板がカメラ210の基端部から、中心軸A方向と略平、且つレンズ231から離れる方向に約10mm出っ張る構成となっている。なお、両面テープの粘着力によっては、この出っ張り長さを短くすることもできる。レンズ231から離れる方向に取付け板202を延ばすことで、取付け板202の基端部をなるべくレンズ231に近づけた状態で、取付け板202の貼り付け面積を稼ぐことができる。
また、取付け板202は、短手方向において対称となるように、連結部203を介してリング部201に接続されている。言い換えると、取付け面202aを正面視した際に、取付け板202の短手方向の中心が、中心軸A上に位置するように、連結部203を介してリング部201に接続されている。更に言い換えると、取付け面202aを側面視した際に、取付け板202の短手方向における中心がリング部201に最も近接し、その両側が対称となるように、連結部203を介してリング部201に接続されている(例えば、図2(e)及び(f)参照)。
連結部203は、リング部201と取付け板202との間に介在しており、連結部203には、不図示の結束バンドを挿通可能な挿通孔203aが設けられている。挿通孔203aは、リング部201の周方向と略平行に連結部203を貫通しており、帯状の結束バンドを挿通可能となるように、略直方体状に形成されている。例えば、挿通孔203aは、ブラケット200をフォークリフトのフレームに取り付けた場合に、取付け板202をフレームに押しつけるように、取付け板202とフレームとを一括して結束バンドで巻き付けて、取付け板202をフレームに固定させる際に用いられる。つまり、挿通孔203aは、ブラケット200の落下防止用に、結束バンドを使用可能とするための保険の役割を果たすものとなっている。
挿通孔203aを設けることで、例えば、カメラユニット20を車外に取り付けた場合に、ブラケット200が風雨等に晒されることで取付け板202が車両の取付け箇所から剥がれた場合においても、カメラユニット20が取付け箇所から落下等することを防止することができる。
図5及び図6に示すように、カメラ210は、カメラ筐体211と、カメラ筐体211に内蔵されるカメラモジュール229と、を備えて構成されている。
図5(a)及び(b)に示すように、カメラ筐体211は、外径が約33mm、中心軸方向の長さが約50mmの略円筒形状に形成されている。カメラ筐体211を略円筒形状にすることで、例えば、ブラケット200に対してカメラ210を回転させ易くなり、見た目もすっきりし、小型でかわいらしいものになる。また、例えば、カメラ210を回転させても外形の変化が少ない(例えば、どこから見ても基本的に略円筒形状)ので、ユーザに違和感等を生じさせ難いものとなっている。
カメラ筐体2111の中心軸A方向における先端側(以下、単に「先端側」という)には、カメラモジュール229のレンズ231が配設されるレンズ配置部212が設けられている。レンズ配置部212は、レンズ231が中心軸Aと直交する方向を向き、且つ、中心軸Aと直交する方向において、レンズ231が取付け板202の取付け面202aよりも出っ張らないように、カメラ筐体211の外周面211a上に形成されている(例えば、図2(b)及び(c)参照)。また、レンズ配置部212は、カメラ筐体211の外周面211a上の、中心軸A方向における略中央部に設けられている。
なお、カメラ筐体211の外周面211aは、ブラケット200及び固定部材250を取り付けた際に、ブラケット200及び固定部材250により隠れることなく露出される部分であり、本実施形態においては、この部分の中心軸A方向の長さは約30mmとなっている。また、ブラケット200及び固定部材250により隠れてしまう部分の中心軸A方向の長さは、約20mmとなっている。
レンズ配置部212には、レンズ231を露出させるための開口部213が形成されており、図6に示すように、カメラ筐体211に内蔵されるカメラモジュール229のレンズ231が、開口部213からパッキン232を介して露出されるようになっている。なお、本実施形態における開口部213は、直径約13mmの円形に形成されている。開口部213とレンズ231(カメラモジュール229)との間にパッキン232を介在させることで、開口部213から不要に水が侵入することが防止される。
カメラ筐体211のレンズ配置部212の先端側、つまり、カメラ筐体211の先端部(カメラ210の先端部)には、何も設けられておらず、例えば、両面テープ等を貼り付け可能な略平面状になっている。
カメラ筐体211のレンズ配置部212の基端側には、ブラケット200のリング部201を装着可能な装着凹部214が設けられている。装着凹部214は、カメラ210をブラケット200のリング部201に装着した際に、リング部201の外周面201aと、カメラ筐体211の外周面211aと、が同一平面上に位置するように、外周面211aに対して凹状に形成されている。つまり、装着凹部214は、ブラケット200のリング部201の厚さ(本実施形態においては約2mm)の分だけ外周面211aに対して凹状に形成されている。また、装着凹部214の外径は、ブラケット200のリング部201が装着凹部214上で回転可能になるように、ブラケット200のリング部201の内径よりも僅かに小さくなるように形成されている。
外周面211aと装着凹部214との境界には、ブラケット200のリング部201を装着凹部214に装着した際に、リング部201の側面201c(例えば、図4(b)参照)と当接可能な当接面215が、中心軸Aと直交する方向に立設されている。当接面215には、周方向における一部(本実施形態においては、半円分の領域)に、リング部201の噛合部204と噛合可能な噛合部216が形成されている。噛合部216は、互いに隣接した複数の凹部216a及び凸部216bから構成されており、リング部201の噛合部204の複数の凹部204a及び凸部204bの何れかと噛合することで、カメラ210とブラケット200との相対的な回転を規制している。
なお、噛合部216と噛合部204とは、5度刻みで回転を規制するように形成されている。5度刻みで回転を規制するように構成することで、車両にカメラユニット20を取り付けた際に、カメラ210の向きを所望の向きに調整することができる。
カメラ筐体211の装着凹部214の基端側には、固定部材250を先端側に向けてねじ込み可能なネジ部217が設けられている。ネジ部217は、装着凹部214に対して凹状に形成されており、装着凹部214とネジ部217との境界には、固定部材250の軸方向におけるねじ込み量を規制する規制面218が、中心軸Aと直交する方向に立設されている。
ここで、装着凹部214の中心軸A方向の長さは、ブラケット200のリング部201を装着凹部214に装着した際の、当該リング部材21の中心軸A方向の長さよりも僅かに短くなるように形成されている。そのため、ブラケット200のリング部201を装着凹部214に装着すると、上述した規制面218は、リング部201の側面201dよりも内側に位置することになる。これにより、装着凹部214にリング部201を装着した後に、ネジ部217に固定部材250をねじ込むと、固定部材250が規制面218に規制されることなく、リング部201が固定部材250と当接面215とに挟持され、リング部201を固定可能になる。このとき、リング部201の噛合部204と、当接面215の噛合部216とが噛み合い、装着凹部214上でのリング部201の回転が規制される。
一方、固定部材250のねじ込み量を減らすと、リング部201の噛合部204と、当接面215の噛合部216との噛合を解除可能になり、例えば、装着凹部214上でリング部201が5度刻みで回転可能になる。
カメラ筐体211のネジ部217の基端側(カメラ筐体211の基端部)には、接続ケーブル40の後述する第1接続部400(例えば、図8(a)参照)の先端部を挿入可能な挿入部219が設けられている。挿入部219は、中心軸Aを中心として、ネジ部217の中心部を、中心軸A方向に貫通する略円筒状に形成されており、複数のリブ219aによってネジ部217の内壁と接続されている(例えば、図5(a)参照)。本実施形態においては、挿入部219は、放射状に設けられた8個のリブ219aによってネジ部217の内壁と接続されている。複数のリブ219aでネジ部217と挿入部219とを接続することで、不要に樹脂量を増やすことなく、挿入部219を補強することができる。
また、挿入部219は、Oリング407(例えば、図8(a)参照)が取り付けられた第1接続部400の先端部を、Oリング407を潰しながら挿入可能な大きさに形成されている。例えば、1.5mmの太さのOリング407を装着した第1接続部400を、Oリングを0.2〜0.3mm潰しながら挿入可能な大きさに形成されている。Oリング407を潰しながら第1接続部400を挿入部219に挿入させることで、挿入部219の内部が第1接続部400によって封止され、挿入部219の内部を防水可能になる。
挿入部219の最深部は、中心軸A方向における装着凹部214の辺りに位置している。つまり、挿入部219は、装着凹部214位までの深さを有しており、第1接続部400の先端部を、装着凹部214の辺りまで挿入可能となっている。また、挿入部219の最深部には、第1接続部400の後述するHDMI雄コネクタ(以下、単に「雄コネクタ」という)401(例えば、図8(a)参照)を接続可能なHDMI雌コネクタ(以下、単に「雌コネクタ」という)230を配設可能なコネクタ配置部219bが設けられている(例えば、図2(f)参照)。コネクタ配置部219bは、雌コネクタ220と略同形の開口によって構成されており、開口から露出する雌コネクタ220に、挿入部219に挿入された第1接続部400の雄コネクタ401が接続されるようになっている。このとき、挿入部219の内部はOリング407により防水が保たれているので、挿入部219から雄コネクタ401と雌コネクタ230との接続箇所に水が進入することはない。
また、挿入部219の内壁には、第1接続部400の雄コネクタ401を雌コネクタ230に向けて案内する案内突起221が設けられている。案内突起221は、挿入部219の最深部から中心軸Aと略平行に形成されており、第1接続部400の後述する案内溝408(例えば、図8(a)参照)と係合することで、第1接続部400の雄コネクタ401の向きと雌コネクタ230の向きとを一致させた状態(例えば、外形及びピン配置等を一致させた状態)で、雄コネクタ401を雌コネクタ230に向けて案内する。挿入部219に第1接続部400を挿入させた際に、案内突起221と案内溝408とにより、雄コネクタ401が雌コネクタ230に案内されることで、挿入部219の最深部に雌コネクタ230が配設されている場合においても、容易に雄コネクタ401と雌コネクタ230とを接続させることができる。例えば、挿入部219の内部の雌コネクタ230が見えなくても、容易に雄コネクタ401を雌コネクタ230に接続させることができる。
また、案内突起221は、略矩形状の雌コネクタ230の長辺の上方に設けられている。そのため、案内溝408も第1接続部400の雄コネクタ401の長辺の上方に設けられることになり、第1接続部400の比較的肉厚の部分に、案内溝408が形成されるようになっている。
なお、案内突起221は、少なくとも第1接続部400の雄コネクタ401の接続方向の長さよりも長くなるように形成されており、第1接続部400の先端部を挿入部219に挿入させる際に、直接、雄コネクタ401と雌コネクタ230とが接触しないように構成されている。また、案内突起221は、少なくとも第1接続部400の後述するOリング407までの長さよりも短くなるように形成されている。できるだけOリング407までの距離よりも短くすることで、Oリング407を挿入部219により深く挿入させることが可能になり、例えば、挿入部219に挿入させた第1接続部400を、挿入部219から抜け難くすることができる。
また、挿入部219における案内突起221の延長線上の端部である挿入部219の入口には、案内突起221の位置を示すマーク222が設けられており、ユーザに、挿入部219の内部にある案内突起221の位置を、ある程度予測させることができるようになっている。また、案内突起221は、複数のリブ219aのうちの1つと、放射方向における延長線上に配置されている。
図6に示すように、カメラ筐体211は、第1筐体211bと、第1筐体211bと嵌合可能な第2筐体211cと、を備えて構成されている。つまり、カメラ筐体211は、第1筐体211bと第2筐体211cとに分割可能になっている。カメラ筐体211は、第1筐体211bと第2筐体211cとを分割させることで、カメラモジュール229を取り出したり、内部に収容させたりすることができるようになっている。
第1筐体211bには、ネジ部217及び挿入部219が一体形成された状態で配設されており、ネジ部217及び挿入部219以外の部分(装着凹部214及び外周面211a等)は、第1筐体211bと第2筐体211cとに略等分割されている。そのため、カメラ筐体211は、第1筐体211bと第2筐体211cとの断面に沿うように形成されたパッキン223を、第1筐体211bと第2筐体211cとの間に配設することで、第1筐体211bと第2筐体211cとの間から水等が進入しないように構成されている。
また、第1筐体211bと第2筐体211cとは、第1筐体211bと第2筐体211cとを嵌合させた後、ビス止めすることで、パッキン223を潰しながら固定されるように構成されている。本実施形態においては、4本のビス224により、第1筐体211bと第2筐体211cとを固定するように構成されており、第1筐体211bと第2筐体211cとを固定するためのビス止め部が、外周面211a上に2箇所と、装着凹部214上に2カ所、それぞれ形成されている。具体的には、第2筐体211cの外周面211a及び装着凹部214に、ビス224を貫通させるビス孔225a,225b,225c,225dが形成され、第1筐体211cの内部に、ビス孔225a,225b,225c,225dに対応するビス溝226a,226b,226c,226dが形成されている。
なお、ビス224は、シール座金を介在させた状態でビス孔225a,225b,225c,225dに差し込まれており、ビス孔225a,225b,225c,225dからの水等の侵入が防止される構成となっている。また、装着凹部214c,214dにビス孔225c、225dを形成することで、ブラケット200にカメラ210を装着した際に、ビス孔225c、225d及びビス孔225c、225dの中のビス224を隠すことができるようになる。
カメラモジュール229は、雌コネクタ230が中心軸A上に位置するように配設されており、雌コネクタ230が中心軸A上に位置するように第1筐体211bに固定される。本実施形態においては、基板の組合せにより雌コネクタ230が中心軸A上に位置するように配設され、ビス227を第1筐体211bの内面に形成されたビス穴228a,228bに螺合することで、雌コネクタ230が中心軸A上に位置するように第1筐体211bに固定されている。これにより、中心軸Aに形成されたコネクタ配置部219bに、雌コネクタ230が位置するようになる。
また、カメラモジュール229のレンズ231には、広角レンズが用いられている。本実施形態においては、対角150〜170度の広角レンズが用いられている。このような広角レンズを用いることで、例えば、車両のフロントガラスに取り付けた場合、対角160度でピローが映る程度までの範囲を撮影することができ、右と左の車線を走行する車両等を撮影することができる。また、例えば、フォークリフト等の作業車両に取り付けた場合においては、フォークリフト等の作業車両よりも外側の路上のものも含めて撮影することができる。そのため、フォークリフト等の作業車両が何かを踏んだり、荷物を落としたりした、また、段差があった等を記録した映像から確認することができる。また、乗車前に行うドライバによる指さし点検等の有無等も確認することができる。
図7(a)及び(b)に示すように、固定部材250は、カメラ210の基端部に取り付け可能なキャップ状に形成されており、カメラ210の基端部側から、ネジ部217にねじ込み可能となるように、内周面250aにネジ溝251が形成されている。また、固定部材250は、固定部材250をネジ部217にねじ込んだ際に、カメラ210の外周面(カメラ筐体211の外周面211a)と固定部材250の外周面250bとが略同一平面上に位置するように、外径が、カメラ210の外周面の外径(カメラ筐体211の外周面211aの外径)と略同径(例えば、同径又は僅かに小さい若しくは僅かに大きい)に形成されている。本実施形態においては、固定部材250の外径は、カメラ210の外周面の外径と同径の約33mmに形成されている。
更に、図7(b)に示すように、固定部材250の内周面250a及び外周面250bと直交する側面250cは、リング部201の側面201dと当接可能な略平面状に形成されている。側面250cと反対側の面250dの略中央部には、挿入部219を露出させる開口部252が形成されている。また、面250dは、挿入部219の入り口と略同一平面に位置するように形成されており、カメラの基端部に挿入部219が形成されるようになっている。
図1に示すように、接続ケーブル40は、カメラユニット20に接続可能な第1接続部400と、記録装置30に接続可能な第2接続部410と、第1接続部400と第2接続部410とを連結するコード部420と、を備えて構成されている。
図8(a)から(g)に示すように、第1接続部400は、HDMI雄コネクタ401と、樹脂成形されたモールド部402と、を備えて構成されている。雄コネクタ401は、矩形状のHDMI端子により構成されており、内部において並列に8本のピンが配設されている。ピンに接続された配線は、アルミホイルで巻かれた状態でモールド部402の中に収容されている。また、雄コネクタ401の内部に並列に配設されたピンは、既存のHDMIケーブルのピン配置とは異なり、ピン数を減らしながら、壊れないように配設したものになっている。
また、図8(c)に示すように、雄コネクタ401には、既存のHDMIの雄コネクタと同様に、HDMIの雌コネクタ(本実施形態においては、雌コネクタ230)に設けられる係合部と係合可能な被係合部401a,401bが設けられている。
また、第1接続部400は、HDMI端子を用いることで、小型かつ安価で、より多くのピンを配置することができるようになっている。例えば、USB端子の場合、5ピンしかとることができないが、HDMI端子を用いることで、5ピン以上のピンを配置することができるようになる。また、例えば、12ピン配設された既存のHDMIケーブルを用いるよりも、ピン数を減らすことで、コード部430の太さも細くすることができる。
また、このピンの中には、電源供給用のピンも含まれており、接続ケーブル40は、例えば、第1接続部400を接続した機器から第2接続部410を接続した機器に電源供給が可能であり、第2接続部410を接続した機器から第1接続部400を接続した機器に電源供給が可能になっている。つまり、接続ケーブル40は、双方向で電源供給が可能になっている。例えば、車両のシガーソケットから電源供給を受けているドライブレコーダに第2の接続部410を接続し、第1の接続部400をカメラユニット20に接続した場合、カメラユニット20は、ドライブレコーダを介して車両のシガーソケットから電源供給を受けることができるようになっている。
図8(a)に示すように、モールド部402は、略円筒形に形成されており、先端側から順に、一次挿入部403と、二次挿入部404と、持ち手部405と、ジャバラ部406と、を備えて構成されている。一次挿入部403は、挿入部219に設けられた案内突起221と案内溝408とが係合することなく挿入部219に挿入可能に形成されており、最初に挿入部219に挿入される部位である。一次挿入部403には、案内溝408が形成されており、挿入部219の案内突起221と一次挿入部403の案内溝408とが係合(案内溝408に案内突起221が進入)することで、モールド部402は、更に挿入部219に挿入可能になっている。
二次挿入部404は、案内突起221と案内溝408とが係合することで挿入可能となり、雄コネクタ401と雌コネクタ230とが接続すると、全部が挿入部219に入ってしまう部位である。二次挿入部404には、Oリング407を装着する装着溝404aが設けられており、本実施形態においては、太さ1.5mmのOリングを0.5mm出っ張るように装着可能な装着溝404aが形成されている。つまり、装着溝404aは、深さ1.0mmの溝となっている。
持ち手部405は、雄コネクタ401と雌コネクタ230とが接続した状態においても挿入部219に挿入されない部位であり、一次挿入部403及び二次挿入部404を挿入部219に挿入させる際に、ユーザが掴む部分となっている。ジャバラ部406は、第1接続部400の基端に設けられており、第1接続部400とコード部420とをフレキシブルに動かすことができるようにするために設けられている。
第1接続部400は、接続対象(本実施形態においては、挿入部219)との対応が、一意に特定されるようになっている。
図1に示すように、第2接続部410は、HDMI雄コネクタ(以下、単に「雄コネクタ」という)411と、樹脂成形されたモールド部412と、を備えて構成されている。雄コネクタ411は、雄コネクタ401と同様の構成のため説明を省略する。モールド部412は、一般的なHDMIケーブルの接続部と同様に、雄コネクタの差し込み方向が分かり易くなるように、HDMI端子と略相似形の略矩形状に形成されている。また、モールド部412は、記録装置30の後述する接続部(例えば、図9(a)参照)400には、挿入されないようになっている。つまり、第2接続部410は、第1接続部400と異なり、雄コネクタ411のみが接続部400に挿入される構成になっている。
接続ケーブル40は、コード部420の長さの異なるものが複数あり、例えば、カメラユニット20を配設する場所と、記録装置30を配設する場所と、の距離に応じて、必要な長さのコード部420を有するものを、適宜、選択できるようになっている。
図9(a)に示すように、記録装置30は、矩形箱状に形成されており、第2接続部410を接続可能な複数の接続部300(本実施形態においては、4つ)と、SDカードが装着されるSDカードスロット部301と、音を録音するためのマイク部302と、を備えて構成されている。
接続部300には、第2接続部410の雄コネクタ411を接続可能な雌コネクタ303が配設されており、雌コネクタ303の先端が露出した状態となっている。つまり、接続部300には、雄コネクタ411のみが接続される構成になっている。言い換えると、防水処理が行われてない構成になっている。SDカードスロット部301は、装着したSDカードにカメラ210が撮影した画像を記録させるために設けられている。本実施形態においては、カメラ210自身が記録媒体を持たず、記録装置30に記録させる構成となっている。これにより、カメラ210を小型化することができる。マイク部302は、記録装置30の内部に収容されており、作業者の声、作業車両の作業中の動き及び作業車両により処理される荷物等の音等が録音可能になっている。
また、記録装置30には、センサユニット5が接続されており、センサユニット5には、加速度センサ及びジャイロセンサが内蔵されている。センサユニット5には、進行方向を規定するための三角印50と、水平方向を規定するための水平線51が描かれており、実際に装着する車両に対して三角印(進行方向)と水平線(水平方向)と一致させた状態で取り付けるようになっている。ジャイロセンサを設けることで、例えば、フォークリフトのように、後輪で操舵する車両においても、車両の動き(例えば、フォークリフトの場合、後輪を操舵して回転動作を行う際の動き等)を検知することができるようになる。
次に、上述のように構成されたドライブレコーダ1の使用方法について、図10から図12を参照しながら説明する。以下においては、上述したドライブレコーダ1を、ワンボックスタイプの車両100のリアガラス101に取り付けて使用する場合と、作業車両の一例であるフォークリフト110に取り付けて使用する場合と、を用いて説明する。
まず、ワンボックスタイプの車両100のリアガラス101に取り付けて使用する場合について、図10を参照しながら説明する。ここでは、予め、車両100のフロントガラスに取り付けられたドライブレコーダに、接続ケーブル40を介してカメラユニット20を接続し、カメラユニット20を、車両の後方を撮影する第2のカメラとして使用する場合を用いて説明する。図10は、本実施形態に係るカメラユニット20を車両100のリアガラス101に取り付けた状態を示す図である。
リアガラス101にカメラユニット20を取り付ける場合、まず、リアガラス101におけるカメラユニット20の取付け箇所を決める。ここで、リアガラス101に取り付ける場合、リアガラス101に配設された熱線102を避けた場所に取り付けなければならない。つまり、熱線102が配設された箇所以外の箇所が所望の箇所となる。本実施形態においては、リアガラス101の右側上端部に取り付ける。
取付け箇所が決まったら、次に、取付け箇所とフロントガラスに取り付けられたドライブレコーダとの距離に応じた長さの接続ケーブル40を用意する。なお、接続ケーブル40は、距離に応じた長さのものを予め選択し、用意しておくとよい。必要な距離に応じた長さの接続ケーブルを使用することで、例えば、コードの長さが足りなくなったり、コードが長すぎて邪魔になったりすることがなくなる。特に、コネクタでコードを延長することで映像が映らなくなる等の不具合の発生もなくなる。これは、カメラユニット20と接続ケーブル40とが別体に構成されていることから可能になる。
接続ケーブル40を用意すると、次に、ブラケット200の取付け板202の取付け面202aに貼り付けられた両面テープの剥離シートを剥がし、リング部201の中心軸Aが水平方向と略平行になるように、取付け板202をリアガラス101に貼り付ける。このように貼り付けることで、カメラ210をリング部201に支持させた際に、カメラ210で車両の左右方向の広角な映像を撮ることができる。例えば、右と左の車線を走行する車両の状況等を撮影することができる。
取付け板202をリアガラス101に貼り付けると、次に、カメラ210の装着凹部214をリング部201に装着させる。装着凹部214をリング部201に装着させると、カメラ210のレンズ231が車外を向くように、カメラ210を回転させる。本実施形態においては、リアガラス101とレンズ231とが対面するように、カメラ210を回転させる。このとき、例えば、カメラ210を360度回転させても、レンズ231が取付け板202に接触することはない。また、カメラ210をリアガラス101に対面させても、レンズ231が取付け板202に隠れて撮影ができなくなることはない。また、接続ケーブル40が接続されていない状態なので、カメラ210を容易に回転させることができる。カメラ210を回転させると、次に、固定部材250をカメラ210にねじ込んで、カメラ210をブラケット200に固定する。
カメラ210をブラケット200に固定すると、次に、カメラ210に接続ケーブル40の第1接続部400を接続する。具体的には、まず、第1接続部400の持ち手部405を摘まんで、一次挿入部403をカメラ210の挿入部219に挿入する。一次挿入部403を挿入部219に挿入すると、挿入部219の内壁に設けられた案内突起221と、一次挿入部403の案内溝408とが係合していない場合、一次挿入部403の先端が案内突起221に当接し、一次挿入部403をこれ以上挿入できない状態になる。つまり、雄コネクタ401の接続向きと、雌コネクタ230の接続向きとが一致していない場合には、一次挿入部403を必要以上挿入できないようになっている。また、このとき、一次挿入部403の先端に設けられた雄コネクタ401の挿入方向の長さが、案内突起221の挿入方向の長さよりも短いため、雄コネクタ401と雌コネクタ230とが不要に接触して、破損等することもない。
次に、ユーザは、一次挿入部403を挿入部219に挿入させた状態のまま、持ち手部405を回転させて、案内突起221と案内溝408とを係合させる。このとき、持ち手部405が略円筒形状に形成されているため、ユーザは、容易に第1接続部400を回転させることができる。また、第1接続部400がジャバラ部406を備えているため、回転によるコード部420への負担も軽減される。また、このとき、ユーザは、もう一方の手でカメラ210を支えるとよく、カメラ210も略円筒形状に形成されているため、容易に支えることができる。更に、挿入部219がカメラ210の基端部に設けられ、ブラケット200の取付け板202が中心軸Aと略平行に基端部から離れる方向に延びているので、第1接続部400を回転させる際に、基端部側からリアガラス101から離れる方向に力が作用した場合においても、取付け板202がリアガラス101から容易に剥がれることはない。
第1接続部400の回転により、案内突起221と案内溝408とが係合すると、二次挿入部404が挿入部219に挿入可能になる。このとき、まず、二次挿入部404のOリング407が装着されている部分の前までが挿入され、そこから更に二次挿入部404を押し込むと、Oリング407が潰れながら二次挿入部404が挿入部219に挿入されていく。Oリング407が潰れながら挿入部219に挿入することで、挿入部219の内部が封止され、水等の侵入が防止される。このとき、案内突起221と案内溝408とが係合することで、雄コネクタ401の接続向きと雌コネクタ230の接続向きとが一致するので、案内溝408が案内突起221に案内されることで、雄コネクタ401と雌コネクタ230とが接続される。
雄コネクタ401と雌コネクタ230とが接続されると、次に、第2接続部410をドライブレコーダに接続する。第2接続部410がドライブレコーダに接続されると、接続ケーブル40を介してドライブレコーダからカメラ210に給電されると共に、カメラ210により撮影される画像がドライブレコーダの液晶モニタで確認可能になる。液晶モニタにカメラの映像が映し出されると、ユーザは、液晶モニタを見ながら、カメラ210の撮影方向を調整する。このとき、ブラケット200の取付け板202のレンズ側の両端に切欠き部205a,205bが設けられているので、リアガラス101にカメラ210を対面させた状態やカメラ210を回転させても、液晶モニタに取付け板202が映り込むことはない。
また、カメラ210が略円筒形状に形成されているので、リアガラス101に取り付けても比較的目立たない。また、取付け板202がレンズ231から離れる方向に延びている場合においても、カメラ210の基端部に第1接続部400を接続する構成のため、取付け板202が目立つこともない。
次に、ドライブレコーダ1をフォークリフト110に取り付けて使用する場合について、図11及び図12を参照しながら説明する。図11は、本実施形態に係るドライブレコーダ1をフォークリフト110に取り付けた状態を示す図である。
図11に示すように、ドライブレコーダ1をフォークリフト110に取り付ける場合、カメラユニット20でフォークリフト110による作業状態及びフォークリフト110を運転するドライバを同時に映せるように、カメラユニット20は、フォークリフト110の上方フレーム111の後方に取り付けられる。
具体的には、まず、ブラケット200の取付け板202の取付け面202aに貼り付けられた両面テープの剥離シートを剥がし、リング部201の中心軸Aが水平方向と略平行になるように、取付け板202を上方フレーム111後方の下面111aに貼り付ける。このように貼り付けることで、カメラ210をリング部201に支持させた際に、カメラ210でフォークリフトの左右方向の広角な映像を撮ることができる。
取付け板202を上方フレーム111の下面111aに貼り付けると、次に、挿通孔203aに不図示の結束バンドを挿通させて上方フレーム111に巻き付けることで、取付け板202を上方フレーム111に押し付けるように固定する。これにより、例えば、ブラケット200が風雨に晒されることで、取付け面202aの両面テープの粘着力が低下した場合においても、ブラケット200が上方フレーム111から脱落することが防止される。
結束バンドを上方フレーム111に巻き付けると、次に、カメラ210の装着凹部214をリング部201に装着させる。装着凹部214をリング部201に装着させると、カメラ210のレンズ231がドライバの方を向くように、カメラ210を回転させる。上方フレーム111の後方からカメラ210のレンズ231をドライバの方に向けると、ドライバとフォークリフト110の爪113に載せた荷物とをカメラ210で同時に撮影可能になる。カメラ210の回転位置(撮影方向)が決まると、次に、固定部材250をカメラ210にねじ込んで、カメラ210をブラケット200に固定する。
カメラ210をブラケット200に固定すると、次に、記録装置30を、シート112の下に収納する。シート112の下に収納することで、記録装置30が雨にぬれたりすることがなくなる。次に、カメラユニット20と記録装置30との距離に応じたコード長を有する接続ケーブル40で、カメラユニット20と記録装置30とを接続する。具体的には、接続ケーブル40の第1接続部400をカメラユニット20に接続し、第2接続部410を記録装置30に接続する。なお、カメラユニット20への第1接続部400の接続は、前述と同様であるため、ここではその説明を省略する。
前述したように、第1接続部400をカメラ210に接続すると、Oリング407が潰れながら挿入部219に挿入することで、挿入部219の内部が封止されるため、雨や埃等の侵入が防止される。そのため、フォークリフト110の上方フレーム111のように風雨に晒される場所においても、カメラ210の内部に水や埃等が浸入して、カメラ210が壊れること等が防止される。なお、カメラ210は、レンズ配置部212においてもパッキン232が配置され、第1筐体211bと第2筐体211cとの間にもパッキン223が配置されているので、ここから雨や埃等が進入することもない。つまり、カメラ210は、第1接続部400を接続することで完全防水になる。
また、カメラユニット20と記録装置30との距離に応じたコード長を有する接続ケーブル40を使用することで、コードが不要に長くなって邪魔になったり、コード長が足りなくなったりすること等が防止される。特に、フォークリフト等の作業車両の場合、不要に長いコードが何かに引っ掛かり、事故等が起きることを防止することができる。
第1接続部400をカメラ210に接続すると、次に、第2接続部410を記録装置30の接続部300に接続する。第2接続部410を記録装置30に接続すると、次に、センサユニット50をフォークリフト110のシート112辺りに取り付ける。センサユニット50は、フォークリフト110の前輪を停止させた状態で後輪を操舵した際に、回転中心となる場所の近傍に取り付けるとよい。本実施形態においては、シート112の下辺りに取り付ける。シート112の下辺りに取り付けることで、フォークリフト110の回転動作の記録と、フォークリフト110の回転によるドライバの感覚とを近いものにすることができる。センサユニットを取り付けると、記録装置30に電源を接続することで、取付けが完了する。
次に、フォークリフト110に取り付けられたカメラユニット20により撮影された撮影画像をパソコン等で再生した場合の再生画面について、図12を参照しながら説明する。図12は、PCビューワを用いて液晶モニタに映し出される撮影画像を示す図である。
カメラユニット20により撮影され、記録装置30のSDカードに記録された映像をパソコンで閲覧するには、専用のソフトウェアをパソコンにダウンロードする必要がある。専用のソフトウェアをパソコン等にダウンロードすることで、SDカードに記録された撮影画像をパソコンで見ることができるようになっている。以下、専用のソフトウェアにより映し出されるパソコン上の画面をPCビューワという。
図12に示すように、PCビューワは、4つの画面により構成されている。まず、右上には、ファイルリストが表示されるファイルリスト画面60が配置されている。ファイルリスト画面60には、SDカードに記録されたファイルのリストが表示されるようになっている。ファイルリストには、撮影日時や時間等も表示されるようになっている。
ファイルリスト画面60の下方には、カメラ210を取り付けた取り付け対象が表示される取付け対象表示画面61が配置されている。例えば、図12においては、フォークリフト110にカメラ210を取り付けたので、フォークリフトの絵が表示されている。また、例えば、カメラ210を普通自動車に取り付けた場合には、普通自動車の絵が表示され、自動二輪車に取り付けた場合には自動二輪車の絵が表示される。更に、例えば、カメラを工場のライン上に取り付けた場合には、工場のラインの絵が表示されるようになっている。また、取り付け対象表示画面61に示すように、この絵には、3次元方向と回転方向とがX,Y,Z,Wで表示されるようになっている。
ファイルリスト画面60の左側、つまり、PCビューワの左上には、ファイルリスト画面60で選択したファイルの映像が映る映像画面62になっている。映像画面62は、例えば、複数のカメラを用いて撮影した映像が記録されている場合には、それぞれのカメラで撮影した映像を同時に映すことができるようになっている。例えば、4つのカメラで撮影した場合には、4つの画面が同時に映すことができるようになっている。また、4つの画面の何れか1つを他の3つよりも大きくして映したり、映したいカメラの画面のみを映したりすることができるようになっている。
また、映像画面においては、所定の処理(例えば、カーソルを映像画面62上においた状態で右クリック等)を行うことで、上下反転、左右反転、○○度回転等ができるようになっている。この動作を行うことで、カメラの向きにより撮影した画像が傾いていたり、反転してしまっていたりした場合においても、映像を通常視認される状態に戻すことができる。なお、この操作を一度行っておくと、ファイルリスト上の他のファイルを再生した場合においても、回転機能が反映された状態が維持されるようになっている。
映像画面62の下方には、加速度センサ及びジャイロセンサにより検出された撮影対象(図12では、フォークリフト110)の動作状態画面63が配置されている。動作状態画面63には、数値とグラフとによってフォークリフト110の動作が表示されるようになっている。ユーザは、この数値とグラフとを見て、フォークリフト110の動作を確認することができるようになっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、本実施形態においては、撮像システムの一例として、ドライブレコーダを用いて説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、撮像システムは、防犯カメラ等であってもよい。カメラの撮影方向に取付け板が位置する取り付け方を必要とするカメラや防水カメラ等に用いることができる。
また、本実施形態においては、映像を表示可能な液晶モニタを有さないカメラを用いて説明したが、カメラは、例えば、液晶モニタを有する構成であってもよい。同様に、本実施形態においては、SDカード等の記録媒体を装着可能なカードスロット部を有さないカメラを用いて説明したが、カメラは、例えば、SDカードを装着可能なSDカードスロット部を有する構成であってもよい。
また、本実施形態においては、三脚用の取り付け穴を有さないカメラを用いて説明したが、カメラは、例えば、三脚用の取り付け穴を有する構成であってもよい。
また、例えば、本実施形態においては、リング部の周方向に貫通する挿通孔203aを有する連結部203を用いて説明したが、連結部は、リング部の周方向と直交する中心軸A方向に貫通孔を有する構成であってもよく、周方向に貫通する貫通孔と、中心軸方向に貫通する貫通孔の二つの貫通孔を有する構成であってもよい。
また、本実施形態においては、略円筒形状のカメラ210を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。カメラは、例えば、略直方体状であってもよく、一部に略円筒部を有するカメラであってもよい。また、本実施形態においては、中心軸Aと直交する方向にレンズ231を配置したカメラ210を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。カメラは、例えば、中心軸方向にレンズ231を配置した略円筒形状であってもよく、中心軸方向にレンズ231を配置した矩形状のものであってもよい。
また、本実施形態においては、HDMIケーブルと異なる接続ケーブルを用いて説明したが、例えば、HDMIケーブルのモールド部を略円筒形状にしたものを用いてもよい。
また、本実施形態においては、固定部材は、カメラの基端部にねじ込むことで、カメラのブラケットに対する相対的な回転を規制させたが、例えば、カメラの基端部にねじ込むことで、第1接続部400がカメラ210から抜け難くするように構成してもよい。
変形例や各実施形態の内容の構成要素、課題を解決するための手段に記載の要素や思想を適用した要素は、任意に組み合わせて実施形態とするとよい。