JP6475899B1 - 飛行制御システム及び飛行計画作成方法 - Google Patents

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Abstract

飛行制御システムは、バッテリーを有する無人飛行体と、無人飛行体に給電する給電装置と、無人飛行体に関する飛行体情報、バッテリーに関するバッテリー情報及び給電装置に関する給電装置情報を受け取って、無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、飛行管理装置からの飛行体情報、バッテリー情報及び給電装置情報に基づいて、無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有し、飛行計画作成装置は、出発地から給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成し、バッテリーの最大充電量よりも小さい第1充電量を設定し、給電装置において第1充電量が充電された場合に無人飛行体が飛行を再開する飛行計画を作成する。

Description

本発明は、飛行制御システム及び飛行計画作成方法に関する。
マルチコプタ(ドローン)等の無人飛行体は、空撮、輸送、測量、地理情報の収集、環境測定、農業等、様々な分野への応用が期待されている。無人飛行体は、推力等を発生するためのバッテリーが用いられる(例えば、特許文献1参照)。特許文献2には、飛行中の小型飛行体を的確に管理する小型飛行システムについて記載されている。
特許第6156605号公報 特開2017−77879号公報
無人飛行体は、出発地から目的地までの所要時間の短縮、バッテリーの消費電力の低減、モータ等の機器の発熱の抑制等を考慮して安全且つ効率的に飛行させる必要がある。特許文献1には、無人飛行体の飛行計画の作成について記載されていない。特許文献2の小型飛行システムは、出発地から目的地までの途中の中継地点に着陸すると、バッテリー残容量と、周囲の着陸地点の情報と、に基づいて次の中継地点を決定する。このため、特許文献2の小型飛行システムでは、出発の際にあらかじめ効率的な飛行計画を作成することは困難である。
本発明は、上記課題を解決して、効率的な飛行計画を作成することが可能な飛行制御システム及び飛行計画作成方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による飛行制御システムは、バッテリーを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有し、前記飛行計画作成装置は、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成し、前記バッテリーの最大充電量よりも小さい第1充電量を設定し、前記給電装置において前記第1充電量が充電された場合に前記無人飛行体が飛行を再開する飛行計画を作成する。
これによれば、給電装置でのバッテリーへの充電量が、最大充電量よりも小さい第1充電量に規制されるため、給電装置での充電時間を短縮することができる。したがって、飛行制御システムは、出発地から目的地までの所要時間を短縮でき、効率的な飛行計画を作成することが可能である。
本発明の望ましい態様として、前記第1充電量は、前記給電装置から前記目的地までの飛行に必要な、前記バッテリーの充電量である。これによれば、充電時間を短縮しつつ、給電装置から目的地まで無人飛行体を飛行させることができる。したがって、飛行制御システムは、安全で且つ効率的な飛行計画を作成することが可能である。
本発明の望ましい態様として、前記給電装置は複数設けられており、前記飛行計画作成装置は、複数の前記給電装置のうち前記第1充電量で到達可能な前記給電装置を選択して前記飛行計画を決定する。これによれば、無人飛行体のバッテリーを最大充電量まで充電する回数を少なくすることができ、バッテリーの長寿命化を図ることができる。この結果、飛行中のバッテリーの性能低下や、バッテリー交換等のメンテナンスを少なくでき、効率的な飛行計画を作成することができる。
本発明の一態様による飛行制御システムは、バッテリーを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する複数の給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有し、前記飛行計画作成装置は、出発地から目的地まで複数の前記給電装置のうち少なくとも1つの前記給電装置を経由する複数の異なる飛行経路を作成し、前記飛行体情報及び前記給電装置情報に基づいて、複数の前記飛行経路ごとに、飛行時間と充電時間との合計時間を算出し、前記合計時間が短い前記飛行経路に基づいて前記飛行計画を作成する。
これによれば、出発地から目的地までの、飛行時間と充電時間とを含む所要時間を短縮して、効率的な飛行計画を作成することができる。
本発明の一態様による飛行制御システムは、モータの動作を制御するモータ駆動回路と、バッテリーとを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有し、前記飛行計画作成装置は、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成し、前記給電装置での給電時間が、前記モータが停止してから、前記モータ駆動回路の温度が所定の温度以下に低下するまでの冷却時間よりも短い場合に、前記無人飛行体を前記冷却時間が経過するまで、前記給電装置に待機させる飛行計画を作成する。
これによれば、飛行制御システムは、給電装置において充電が完了した場合であっても、モータ駆動回路の温度が適正な温度に低下するまで無人飛行体が待機する飛行計画を作成する。したがって、無人飛行体の飛行性能の低下や、故障の発生を抑制し、結果として効率的な飛行計画を作成することができる。
本発明の望ましい態様として、前記飛行体情報は、前記モータ駆動回路に関する情報を含み、前記飛行計画作成装置は、前記モータ駆動回路に関する情報と、前記給電装置までの飛行条件に関する情報とに基づいて前記冷却時間を算出する。これによれば、出発地を出発する際に、あらかじめ給電装置での無人飛行体の待機時間(充電時間及び冷却時間)を予測できる。このため、飛行中での飛行経路の変更や到着時刻の変更を抑制することができる。
本発明の望ましい態様として、前記無人飛行体は、非接触給電により電力を受電する受電コイルを有し、前記給電装置は、前記受電コイルに電力を送電する給電コイルを有する。これによれば、給電装置において、無人飛行体のバッテリーは非接触給電により充電される。このため、給電装置において、無人飛行体への電力ケーブル等の接続が不要である。したがって、出発地から目的地まで、飛行計画にしたがって飛行体の自律飛行が可能である。
本発明の一態様による飛行計画作成方法は、バッテリーを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有する、飛行制御システムの飛行計画作成方法であって、前記飛行計画作成装置が、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成するステップと、前記バッテリーの最大充電量よりも小さい第1充電量を設定し、前記給電装置において前記第1充電量が充電された場合に前記無人飛行体が飛行を再開する飛行計画を作成するステップと、を有する。
これによれば、給電装置でのバッテリーへの充電量が、最大充電量よりも小さい第1充電量に規制されるため、充電時間を短縮することができる。したがって、飛行制御システムの飛行計画作成方法によれば、出発地から目的地までの所要時間を短縮でき、効率的な飛行計画を作成することが可能である。
本発明の一態様による飛行計画作成方法は、バッテリーを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する複数の給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有する、飛行制御システムの飛行計画作成方法であって、前記飛行計画作成装置は、出発地から目的地まで複数の前記給電装置のうち少なくとも1つの前記給電装置を経由する複数の異なる飛行経路を作成するステップと、前記飛行体情報及び前記給電装置情報に基づいて、複数の前記飛行経路ごとに、飛行時間と充電時間との合計時間を算出し、前記合計時間が短い前記飛行経路に基づいて前記飛行計画を作成するステップとを有する。
これによれば、出発地から目的地までの、飛行時間と充電時間とを含む所要時間を短縮して、効率的な飛行計画を作成することができる。
本発明の一態様による飛行計画作成方法は、モータの動作を制御するモータ駆動回路と、バッテリーとを有する無人飛行体と、前記無人飛行体に給電する給電装置と、前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有する、飛行制御システムの飛行計画作成方法であって、前記飛行計画作成装置は、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成するステップと、前記給電装置での給電時間が、前記モータが停止してから、前記モータ駆動回路の温度が所定の温度以下に低下するまでの冷却時間よりも短い場合に、前記無人飛行体を前記冷却時間が経過するまで、前記給電装置に待機させる飛行計画を作成するステップとを有する。
これによれば、飛行制御システムの飛行計画作成方法は、給電装置において充電が完了した場合であっても、モータ駆動回路の温度が適正な温度に低下するまで無人飛行体が待機する飛行計画を作成する。したがって、無人飛行体の飛行性能の低下や、故障の発生を抑制し、結果として効率的な飛行計画を作成することができる。
本発明の飛行制御システム及び飛行計画作成方法によれば、効率的な飛行計画を作成することが可能である。
図1は、第1実施形態に係る飛行制御システムの構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係る飛行体の斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る飛行体の構成を示すブロック図である。 図4は、第1実施形態に係る給電装置の構成を示すブロック図である。 図5は、第1実施形態に係る飛行管理装置の構成を示すブロック図である。 図6は、第1実施形態に係る飛行計画作成装置の構成を示すブロック図である。 図7は、第1実施形態に係る飛行計画作成装置が有する情報取得部の構成を示すブロック図である。 図8は、第1実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。 図9は、第1実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。 図10は、第2実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。 図11は、第2実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。 図12は、第2実施形態に係る飛行計画の他の例を説明するための説明図である。 図13は、第3実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。 図14は、第3実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。 図15は、第4実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。 図16は、第4実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る飛行制御システム及び飛行計画作成方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、実施形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、実施形態に記載された方法、装置及び変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る飛行制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、飛行制御システム1は、飛行体2と、給電装置3と、飛行管理装置4と、飛行計画作成装置5と、を有する。
図1に示すように、飛行体2は、飛行管理装置4から送信された飛行指令Shにしたがって、無人で自律飛行する無人飛行体である。飛行体2は、例えば、マルチコプタ、ヘリコプタ、飛行機、飛行ロボット等である。飛行体2は、例えば、荷物の運搬や、空撮等、様々な用途に用いられる。飛行体2は、飛行体2に関する情報である飛行体情報Saを飛行管理装置4に送信する。また、飛行体2は、推力等を発生するためのバッテリー251(図2、図3参照)を有する。飛行体2は、バッテリー251に関する情報であるバッテリー情報Sbを飛行管理装置4に送信する。また、飛行体2は、飛行中の飛行体情報Sa及びバッテリー情報Sbを飛行計画作成装置5に送信することもできる。図1に示すように、飛行制御システム1は、複数の飛行体2−1、…、2−mを有する。複数の飛行体2−1、…、2−mは、それぞれ、飛行体情報Sa及びバッテリー情報Sbを飛行管理装置4に送信する。なお、以下の説明では、複数の飛行体2−1、…、2−mを区別して説明する必要がない場合には、単に飛行体2と表す。
給電装置3は、非接触給電により飛行体2に電力を供給する。給電装置3の非接触給電の方式は、例えば磁界共鳴方式(交流共鳴方式又は直流共鳴方式)である。なお、これに限定されず、給電装置3は、例えば、電磁誘導方式やマイクロ波方式等の他の非接触給電の方式により実現することも可能である。図1に示すように複数の給電装置3−1、…、3−nが設けられている。複数の給電装置3−1、…、3−nは、それぞれ給電装置3に関する情報である給電装置情報Scを飛行管理装置4に送信する。また、複数の給電装置3−1、…、3−nは、飛行体2の飛行中や充電中に、給電装置情報Scを飛行計画作成装置5に送信することもできる。なお、以下の説明では、複数の給電装置3−1、…、3−nを区別して説明する必要がない場合には、単に給電装置3と表す。
飛行管理装置4は、複数の飛行体2−1、…、2−mに、それぞれ飛行指令Shを送信して、飛行体2−1、…、2−mの飛行を管理する。飛行管理装置4は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)等である。飛行管理装置4は、飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Scを飛行計画作成装置5に送信する。また、飛行管理装置4は、過去の各飛行体2の飛行実績に関する情報である飛行実績情報Sdを飛行計画作成装置5に送信する。
飛行計画作成装置5は、飛行管理装置4からの飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb、給電装置情報Sc及び飛行実績情報Sd等に基づいて、飛行体2の飛行計画を作成する。また、飛行計画作成装置5は、気象観測装置7から気象観測情報Seを受け取る。また、飛行計画作成装置5は、気象予測システム71から気象予測情報Sfを受け取る。飛行計画作成装置5は、気象観測情報Se及び気象予測情報Sfに基づいて飛行計画を作成することもできる。気象観測装置7及び気象予測システム71は、飛行制御システム1に含まれていてもよく、或いは、外部の気象情報提供サービスを利用することも可能である。飛行計画作成装置5は、飛行計画に関する情報である飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する。飛行管理装置4は、飛行計画情報Sgに基づいて飛行指令Shを生成し、飛行体2に送信する。
次に、飛行体2、給電装置3、飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5の詳細な構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る飛行体の斜視図である。図3は、第1実施形態に係る飛行体の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、飛行体2は、台座部21と、アーム22と、脚部23と、飛行制御装置24と、受電装置25と、モータ26と、プロペラ27と、センサ群28と、を含む。台座部21は、板状の部材であり、上下方向(z方向)に複数設けられている。アーム22は、台座部21に4つ設けられており、z方向から見たときに放射状に延出する。
脚部23は、脚支柱231と、水平脚232とを有する。脚支柱231は、台座部21からそれぞれ±x方向に開脚しつつ下方に延出する。水平脚232は、脚支柱231の下端に固定されy方向に延出する。
飛行制御装置24は、台座部21の上に設けられている。飛行制御装置24は、受電装置25やモータ26に制御信号を供給して飛行体2の飛行を制御する制御回路である。また、受電装置25は、台座部21の下に設けられている。受電装置25は、バッテリー251、受電制御装置252及び受電コイル253を有する。
4つのアーム22の夫々の端部近傍には、モータ26及びプロペラ27が設けられている。モータ26は、その回転軸の方向を上下方向(z軸方向)に向けて設けられている。モータ26の回転軸にはプロペラ27が取り付けられている。なお、各モータ26には、ESC(Electrical Speed Controller)261及びモータ制御装置262(図3参照)が接続されている。
センサ群28は、台座部21の上に設けられている。センサ群28は、例えば、3軸ジャイロセンサ(角速度センサ)、3軸加速度センサ、気圧センサ、磁気センサ、超音波センサ、感圧センサ等を含む。
図2に示すように、台座部21の下方には、飛行体2の積載物110が搭載されている。積載物110は、台座部21の下段と2本の脚支柱231とで囲まれる空間に配置される。積載物110は、例えば、飛行体2が荷物の集配に用いられる場合は集配物であり、また例えば、飛行体2が空撮目的で用いられる場合は撮影機材(カメラ、ビデオカメラ、スタビライザ、ジンバル、振動緩衝体等)である。
なお、図2に示す飛行体2の構成は、あくまで一例であり、適宜変更することができる。例えば、アーム22及びプロペラ27は、それぞれ4つ設けられているが、2つ、3つ又は5つ以上であってもよい。また、受電コイル253は台座部21の下に設けられているが、これに限定されず、給電コイル313(図4参照)と対面できる位置であればよい。
図3に示すように、飛行体2は、更に通信部29と、ESC温度センサ281と、GPS受信部282とを含む。通信部29は、飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5と無線通信を行う送受信回路を含む。この無線通信は、例えば、2.4GHz帯の電波等を用いて行われる。ESC温度センサ281は、ESC261の温度を検出する温度センサである。GPS受信部282は、GPS(Global Positioning System)におけるGPS信号を受信する受信アンテナ、受信回路等を含む。
飛行制御装置24は、制御回路241と、記憶部242と、を含む。制御回路241は、飛行管理装置4からの飛行指令Shに基づいて、受電装置25及びモータ制御装置262に制御信号を出力して、飛行体2の飛行を制御する。制御回路241は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。記憶部242は、飛行体2に関する飛行体情報Saや、バッテリー情報Sbや、飛行に必要な飛行計画情報Sg等を記憶する。記憶部242は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等である。
モータ制御装置262は、制御回路241からの制御信号に基づいて、ESC261に駆動信号を出力する。ESC261は、電気抵抗値の大きさ制御やPWM(Pulse Width Modulation)制御によって、モータ26に電圧信号を出力する。これにより、ESC261は、モータ26の回転を制御する。ESC261は、モータ26の動作を制御するモータ駆動回路である。制御回路241は、センサ群28、ESC温度センサ281及びGPS受信部282からの情報に基づいて、複数のモータ26の回転数を制御する。これにより、制御回路241は、飛行体2の動作(姿勢(ピッチ、ロール、ヨー)、移動(前進、後退、左右移動、上昇、下降)等)を制御する。モータ26は、電動モータであり、例えば、ブラシレスモータである。また、制御回路241は、給電装置3と無線通信を行い、飛行体2と給電装置3との間の認証を行う機能も有する。
受電装置25は、バッテリー251、受電制御装置252及び受電コイル253に加え、充電量検出回路254を有する。受電制御装置252は、制御回路241からの制御信号に基づいて、バッテリー251への充電を制御する回路である。バッテリー251は、例えば、リチウムポリマー二次電池、電気二重層キャパシタ(電気二重層コンデンサ)、リチウムイオン二次電池等である。充電量検出回路254は、バッテリー251の端子間電圧に基づいて、充電量を検出する回路である。また、充電量検出回路254は、バッテリー251の端子間電圧に基づいて、バッテリー251の残電圧容量を検出することもできる。制御回路241は、残電圧容量の情報に基づいて、バッテリー251の消費電力を算出する。
受電コイル253は、例えばスパイラル型のコイルである。受電コイル253は、飛行体2が給電装置3に着陸した場合に、給電装置3の給電コイル313(図4参照)と対面するように設けられる。受電コイル253と給電コイル313とが磁気結合することにより、給電装置3から非接触給電によりバッテリー251が充電される。バッテリー251の電力は、制御回路241及びESC261に供給される。
図4は、第1実施形態に係る給電装置の構成を示すブロック図である。図4に示すように給電装置3は、給電回路31と、給電制御装置32と、記憶部33と、タイマー34と、飛行体検知センサ35と、通信部39とを有する。給電制御装置32は、給電回路31、記憶部33、タイマー34、飛行体検知センサ35、通信部39等を制御して、給電装置3から受電装置25への非接触給電を制御する回路である。
給電回路31は、給電コイル313と、電力計測回路312と、電源回路311とを有する。電源回路311は、例えば、AC/DCコンバータやレギュレータを含む。電源回路311は、例えば、商用電源等から供給される電力を、電力計測回路312を介して給電コイル313に供給する。電力計測回路312は、給電コイル313に供給される電力を計測する。電力計測回路312は、例えば、電圧計や電流計等を含む。給電コイル313は、例えばスパイラル型コイルであり、受電コイル253に非接触で電力を供給する。
記憶部33は、給電装置3に関する情報である給電装置情報Scを記憶する。また、記憶部33は、飛行体2に対する給電時間や給電量等の給電条件や、過去の給電実績に関する条件も記憶する。タイマー34は、飛行体2に対する給電時間、すなわち給電回路31が給電を開始してから、給電を完了するまでの時間を計測する。
飛行体検知センサ35は、飛行体2が給電装置3の定位置に存在するか否か(給電コイル313の給電領域と受電コイル253の受電領域とが対面した状態になっているか否か)を検知する。飛行体検知センサ35は、例えば、光電式センサ、感圧センサ、測距センサ等を用いて構成される。
通信部39は、飛行体2、飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5と無線通信を行う送受信回路を含む。給電制御装置32は、通信部39を介して、飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5に給電装置情報Sc等の各種情報を送信する。また、給電制御装置32は、通信部39を介して、飛行体2から飛行体情報Sa、バッテリー情報Sbを受信して、飛行体2の認証を行う。
図5は、第1実施形態に係る飛行管理装置の構成を示すブロック図である。図5に示すように、飛行管理装置4は、制御装置41と、記憶部42と、入力部43と、出力部44と、通信部45とを有する。入力部43は、ユーザから情報や指示の入力を受け付けるインタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等である。ユーザは、飛行体2の識別名、飛行経路の出発地、目的地等の情報を入力部43から制御装置41に入力することができる。出力部44は、ユーザに情報を提供するインタフェースであり、例えば、液晶パネル(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、スピーカ等である。通信部45は、飛行体2、給電装置3及び飛行計画作成装置5と無線通信を行う送受信回路を含む。
制御装置41は、各種情報に基づいて1又は複数の飛行体2の飛行を制御する。制御装置41は、例えばCPUである。制御装置41は、飛行体識別部411と、バッテリー識別部412と、情報取得部413と、飛行指令出力部414と、を有する。
情報取得部413は、飛行体2、給電装置3及び飛行計画作成装置5から各種情報を取得する。記憶部42は、情報取得部413が取得した各種情報をデータベースとして記憶する。記憶部42は、飛行体情報データベース421、バッテリー情報データベース422、飛行計画情報データベース423、給電装置情報データベース424、気象情報データベース425及び飛行実績データベース426等を含む。
飛行体識別部411は、飛行体2からの飛行体情報Saと、飛行計画作成装置5からの飛行計画情報Sgとに基づいて、飛行体2が、管理対象の飛行体2であるかどうかを識別する。同様に、バッテリー識別部412は、バッテリー251からのバッテリー情報Sbと、飛行計画作成装置5からの飛行計画情報Sgとに基づいて、バッテリー251が、管理対象のバッテリー251であるかどうかを識別する。飛行指令出力部414は、管理対象の飛行体2に対して、飛行計画情報Sgを飛行指令Shとして送信する。
図6は、第1実施形態に係る飛行計画作成装置の構成を示すブロック図である。図7は、第1実施形態に係る飛行計画作成装置が有する情報取得部の構成を示すブロック図である。図6に示すように、飛行計画作成装置5は、制御装置51と、記憶部52と、通信部53と、入力部54と、出力部55とを有する。
入力部54は、ユーザから情報や指示の入力を受け付けるインタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等である。ユーザは、飛行計画作成に関する情報を入力部43から制御装置51に入力することができる。出力部55は、ユーザに情報を提供するインタフェースであり、例えば、液晶パネル(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、スピーカ等である。通信部53は、飛行体2、給電装置3及び飛行管理装置4と無線通信を行う送受信回路を含む。
制御装置51は、情報取得部511と、飛行計画作成部512とを含む。制御装置51は、例えばCPUである。情報取得部511は、飛行体2、給電装置3及び飛行管理装置4から各種情報を取得する。図7に示すように、情報取得部511は、飛行体情報取得部511A、バッテリー情報取得部511B、飛行条件取得部511C、給電装置情報取得部511D、気象情報取得部511E及び飛行実績情報取得部511F等を含む。
飛行体情報取得部511Aは、飛行体情報Saとして、飛行体識別名、機体スペック情報、搭載バッテリー識別名、位置情報、飛行速度、飛行方向、飛行時間、ESC温度、モータ温度等の情報を取得する。バッテリー情報取得部511Bは、バッテリー情報Sbとして、バッテリー識別名、バッテリースペック情報、残電圧容量、出力電流値、バッテリー温度等の情報を取得する。飛行条件取得部511Cは、出発地、目的地、積載物重量、積載物容量、積載物形状、飛行方法等の情報を取得する。給電装置情報取得部511Dは、給電装置情報Scとして、給電装置識別名、設置場所、給電装置スペック情報等の情報を取得する。気象情報取得部511Eは、気象観測情報Se及び気象予測情報Sfとして、気温、風速、風向等の情報を取得する。飛行実績情報取得部511Fは、飛行実績情報Sdとして、飛行経路、所要時間、消費電力、気象条件、ESC温度、モータ温度、バッテリー温度等の情報を取得する。
図6に示す記憶部52は、情報取得部511が取得した情報を記憶する。記憶部52は、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等である。
飛行計画作成部512は、情報取得部511が取得した各種情報に基づいて飛行計画を作成する回路である。飛行計画作成部512は、飛行経路作成部513、飛行時間算出部514、充電時間算出部515、飛行距離算出部516、所要時間算出部517、ESC冷却時間算出部518及び判定部519を備える。飛行計画作成部512は、上記の機能ごとに個別に形成された演算回路により構成されていてもよい。或いは、飛行計画作成部512の各機能は、1つの半導体集積回路(IC:Integrated Circuit)により形成されていてもよい。飛行計画作成部512が作成した飛行計画は、飛行計画情報Sgとして、通信部53を介して、飛行管理装置4に送信される。
次に、図6、図8、図9等を参照しつつ、飛行計画作成装置5による飛行計画作成方法について説明する。図8は、第1実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。図9は、第1実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。
図8に示すように、飛行計画作成装置5は、飛行管理装置4から出発地P1及び目的地P2(図9参照)の情報を受信する(ステップST11)。出発地P1及び目的地P2の情報は、それぞれの位置情報である。これにより、飛行計画作成装置5は飛行計画の作成を開始する。飛行計画作成装置5は、さらに、飛行管理装置4から飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Sc等の各種情報を取得する(ステップST12)。
飛行距離算出部516は、飛行体情報Sa及びバッテリー情報Sbに基づいて、1回の飛行で飛行可能な距離を算出する。言い換えると、飛行距離算出部516は、給電装置3でのバッテリー251の充電を行わずに飛行可能な距離を算出する。判定部519は、出発地P1及び目的地P2の情報と、飛行距離算出部516からの情報に基づいて、飛行体2が1回の飛行で目的地P2まで到達不可であるかどうかを判定する(ステップST13)。
飛行体2が1回の飛行で目的地P2まで到達不可ではない(ステップST13、No)場合、判定部519は、飛行体2が給電装置3(図9参照)を経由する必要がないと判定する。これにより、飛行経路作成部513及び飛行時間算出部514は、出発地P1から目的地P2までの飛行計画を作成する(ステップST14)。ステップST14での飛行計画は、給電装置3を経由しない出発地P1から目的地P2までの飛行経路と、出発地P1から目的地P2までに要する飛行時間と、を含む。そして、飛行計画作成装置5は、飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST18)。これにより、飛行体2は、飛行計画情報Sgに基づく飛行指令Shにより、飛行計画にしたがって飛行する。
飛行体2が1回の飛行で目的地P2まで到達不可である(ステップST13、Yes)場合、判定部519は、飛行体2が給電装置3(図9参照)を経由する必要があると判定する。そして、飛行経路作成部513は、第1飛行経路FP1を作成し、飛行距離算出部516は、給電装置3から目的地P2までの第2部分飛行経路FP1−2の飛行距離を算出する(ステップST15)。具体的には、飛行経路作成部513は、図9に示す出発地P1から給電装置3を経由して目的地P2まで到達する第1飛行経路FP1を作成する。ここで、第1飛行経路FP1は、第1部分飛行経路FP1−1と、第2部分飛行経路FP1−2とを含む。第1部分飛行経路FP1−1は、出発地P1から給電装置3までの飛行経路である。第2部分飛行経路FP1−2は、給電装置3から目的地P2までの飛行経路である。そして、飛行距離算出部516は、第1部分飛行経路FP1−1の飛行距離と、第2部分飛行経路FP1−2の飛行距離とを算出する。
充電時間算出部515は、第2部分飛行経路FP1−2の飛行に必要な、バッテリー251の必要充電量を算出する(ステップST16)。充電時間算出部515は、飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び第2部分飛行経路FP1−2の飛行距離に基づいて、必要充電量を算出できる。この場合、バッテリー251の必要充電量は、最大充電量よりも小さい。そして、充電時間算出部515は、バッテリー251の必要充電量と、給電装置情報Scとに基づいて、給電装置3での充電時間を算出する。
飛行計画作成部512は、飛行経路作成部513が作成した第1飛行経路FP1と、充電時間算出部515が算出した充電時間とに基づいて、必要充電量を充電した場合に、給電装置3から目的地P2へ飛行再開する飛行計画を作成する(ステップST17)。ステップST17での飛行計画は、出発地P1から給電装置3を経由して目的地P2まで到達する第1飛行経路FP1と、出発地P1から目的地P2までに要する所要時間とを含む。所要時間は、出発地P1から目的地P2までの飛行に要する合計時間であり、第1飛行経路FP1に要する飛行時間と、給電装置3での充電時間とを含む。所要時間は所要時間算出部517が算出する。そして、飛行計画作成装置5は、飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST18)。
以上説明したように本実施形態の飛行制御システム1は、バッテリー251を有する飛行体2(無人飛行体)と、飛行体2に給電する給電装置3と、飛行体2に関する飛行体情報Sa、バッテリー251に関するバッテリー情報Sb及び給電装置3に関する給電装置情報Scを受け取って、飛行体2の飛行を管理する飛行管理装置4と、飛行管理装置4からの飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Scに基づいて、飛行体2の飛行計画を作成する飛行計画作成装置5とを有する。飛行計画作成装置5は、出発地P1から給電装置3を経由して目的地P2までの第1飛行経路FP1を作成し、バッテリー251の最大充電量よりも小さい第1充電量を設定し、給電装置3において第1充電量が充電された場合に飛行体2が飛行を再開する飛行計画を作成する。
また、第1充電量は、給電装置3から目的地P2までの飛行に必要な、バッテリー251の充電量である。
これによれば、給電装置3でのバッテリー251への充電量が、最大充電量よりも小さい必要充電量(第1充電量)に規制されるため、給電装置3での充電時間を短縮することができる。また、給電装置3において、給電装置3から目的地P2までの飛行に必要な必要充電量が充電される。このため、充電時間を短縮しつつ、給電装置3から目的地P2まで飛行体2を飛行させることができる。したがって、飛行制御システム1は、出発地P1から目的地P2までの所要時間を短縮でき、安全で且つ効率的な飛行計画を作成することが可能である。
また、飛行体2は、非接触給電により電力を受電する受電コイル253を有し、給電装置3は、受電コイル253に電力を送電する給電コイル313を有する。これによれば、給電装置3において、飛行体2のバッテリー251は非接触給電により充電される。このため、給電装置3において、飛行体2への電力ケーブル等の接続が不要である。したがって、出発地P1から目的地P2まで、飛行計画にしたがって飛行体2の自律飛行が可能である。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。図11は、第2実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。図12は、第2実施形態に係る飛行計画の他の例を説明するための説明図である。図10に示すステップST21からステップST24は、図8に示すステップST11からステップST14と同様であり、詳細な説明は省略する。
飛行体2が1回の飛行で目的地P2まで到達不可である(ステップST23、Yes)場合、判定部519は、飛行体2が給電装置3を経由する必要があると判定する。飛行経路作成部513は、出発地P1及び目的地P2の情報と、給電装置情報Scとに基づいて、出発地P1と目的地P2との間で利用可能な複数の給電装置3があるかどうか判断する(ステップST25)。
複数の給電装置3がない場合(ステップST25、No)、飛行経路作成部513は、利用可能な1つの給電装置3を経由する飛行経路を作成する。飛行計画作成部512は、飛行経路作成部513が作成した飛行経路と、充電時間算出部515が算出した充電時間とに基づいて、給電装置3を経由する飛行計画を作成する(ステップST26)。そして、飛行計画作成装置5は、飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST30)。
複数の給電装置3が有る場合(ステップST25、Yes)、飛行経路作成部513は、利用可能な複数の給電装置3ごとに飛行経路を作成する(ステップST27)。一例として、図11及び図12に示すように、出発地P1と目的地P2との間に、利用可能な2つの第1給電装置3−1と、第2給電装置3−2とが存在する場合での飛行計画作成方法を説明する。飛行経路作成部513は、第2飛行経路FP2(図11参照)と、第3飛行経路FP3(図12参照)とを作成する。第2飛行経路FP2は、出発地P1から第1給電装置3−1を経由して目的地P2に到達する飛行経路である。第3飛行経路FP3は、出発地P1から第2給電装置3−2を経由して目的地P2に到達する飛行経路である。
次に、所要時間算出部517は、第2飛行経路FP2及び第3飛行経路FP3ごとに、飛行時間と充電時間の情報から、所要時間を算出する(ステップST28)。具体的には、飛行距離算出部516は、第2飛行経路FP2の飛行距離と、第3飛行経路FP3の飛行距離をそれぞれ算出する。飛行時間算出部514は、第2飛行経路FP2及び第3飛行経路FP3のそれぞれについて、飛行距離の情報と飛行体情報Saとに基づいて、飛行時間を算出する。
例えば、図11に示す、第2飛行経路FP2では、第1部分飛行経路FP2−1での飛行時間は10分であり、第2部分飛行経路FP2−2での飛行時間は20分である。つまり、第2飛行経路FP2の飛行時間は、合計30分である。また、図12に示す、第3飛行経路FP3では、第1部分飛行経路FP3−1での飛行時間は20分であり、第2部分飛行経路FP3−2での飛行時間は10分である。つまり、第3飛行経路FP3の飛行時間も、合計30分である。
充電時間算出部515は、第2部分飛行経路FP2−2の飛行距離の情報と、第2部分飛行経路FP3−2の飛行距離の情報と、給電装置情報Scとに基づいて、第1給電装置3−1及び第2給電装置3−2のそれぞれの充電時間を算出する。図11に示すように、第1給電装置3−1での充電時間は、10分である。図12に示すように、第2給電装置3−2での充電時間は、5分である。図12に示す第2部分飛行経路FP3−2の飛行距離は、図11に示す第2部分飛行経路FP2−2よりも短い。このため、第2給電装置3−2での充電時間は、第1給電装置3−1での給電時間よりも短い。なお、給電装置情報Scは、給電装置3ごとの給電性能に関する情報を含む。例えば、第1給電装置3−1と第2給電装置3−2は、互いに異なる給電性能を有していてもよい。この場合、第1給電装置3−1と第2給電装置3−2は、バッテリー251の同じ充電量に対し異なる充電時間で充電する。
所要時間算出部517は、第2飛行経路FP2での飛行時間(30分)と充電時間(10分)とを合計した所要時間を算出する。第2飛行経路FP2の所要時間は40分である。また、所要時間算出部517は、第3飛行経路FP3での飛行時間(30分)と充電時間(5分)とを合計した所要時間を算出する。第3飛行経路FP3の所要時間は35分であると算出する。
飛行計画作成部512は、所要時間が最短となる飛行計画を作成する(ステップST29)。具体的には、判定部519が、第2飛行経路FP2の所要時間と第3飛行経路FP3の所要時間を比較し、所要時間が最短となる飛行経路を選択する。図11及び図12に示す例では、第3飛行経路FP3の所要時間が最短である。飛行計画作成部512は、第2給電装置3−2を経由する第3飛行経路FP3に基づいて飛行計画を作成する。そして、飛行計画作成装置5は、飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST30)。
以上説明したように、本実施形態の飛行制御システム1は、バッテリー251を有する飛行体2と、飛行体2に給電する複数の給電装置3と、飛行体2に関する飛行体情報Sa、バッテリー251に関するバッテリー情報Sb及び給電装置3に関する給電装置情報Scを受け取って、飛行体2の飛行を管理する飛行管理装置4と、飛行管理装置4からの飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Scに基づいて、飛行体2の飛行計画を作成する飛行計画作成装置5とを有する。飛行計画作成装置5は、出発地P1から目的地P2まで複数の給電装置3のうち少なくとも1つの給電装置3を経由する複数の異なる飛行経路(第2飛行経路FP2及び第3飛行経路FP3)を作成し、飛行体情報Sa及び給電装置情報Scに基づいて、複数の飛行経路ごとに、飛行時間と充電時間との合計時間を算出し、合計時間が短い飛行経路に基づいて飛行計画として作成する。
これによれば、飛行制御システム1は、出発地P1から目的地P2までの、飛行時間と充電時間とを含む所要時間を短縮して、効率的な飛行計画を作成することができる。
(第3実施形態)
図13は、第3実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。図14は、第3実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。図13に示すステップST31、ST32は、図8に示すステップST11、ステップST12と同様であり、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、バッテリー251の最大充電量よりも少ない第1充電量が設定される。例えば図14に示すように、第1給電装置3−1及び第2給電装置3−2でのそれぞれの第1充電量を、最大充電量の80%の充電量として設定する。ここで、第1充電量は、ユーザから入力部43(図5参照)を介して飛行管理装置4に入力された設定値である。情報取得部511(図6参照)は、バッテリー情報Sb、或いは、飛行条件に関する情報として第1充電量の情報を取得する。
図13に示すように、飛行距離算出部516は、第1充電量で飛行可能な飛行距離を算出する(ステップST33)。飛行計画作成部512は、複数の給電装置3のうち第1充電量で到達可能な給電装置3を選択して飛行計画を作成する(ステップST34)。言い換えると、飛行計画作成部512は、1回の飛行距離が、第1充電量で飛行可能な飛行距離よりも短くなるように飛行計画を作成する。
具体的には、飛行経路作成部513は、図14に示すように、出発地P1から第1給電装置3−1及び第2給電装置3−2を経由して目的地P2に到達する第4飛行経路FP4を作成する。第1部分飛行経路FP4−1、第2部分飛行経路FP4−2及び第3部分飛行経路FP4−3は、第1充電量で飛行可能な飛行距離よりも短い。ここで、第1部分飛行経路FP4−1は、出発地P1から第1給電装置3−1までの飛行経路である。第2部分飛行経路FP4−2は、第1給電装置3−1から第2給電装置3−2までの飛行経路である。第3部分飛行経路FP4−3は、第2給電装置3−2から目的地P2までの飛行経路である。
また、充電時間算出部515は、第1給電装置3−1及び第2給電装置3−2での充電時間を、最大充電量よりも少ない第1充電量が充電される時間で算出する。飛行時間算出部514は、第1部分飛行経路FP4−1、第2部分飛行経路FP4−2及び第3部分飛行経路FP4−3のそれぞれの飛行時間を算出する。所要時間算出部517は、充電時間及び飛行時間の情報から、第4飛行経路FP4の飛行に必要な所要時間を算出する。このようにして、飛行計画作成部512は、第1充電量で飛行可能な飛行計画を作成する。
そして、飛行計画作成装置5は、第1充電量で飛行できる飛行計画に基づく飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST35)。
以上説明したように、本実施形態の飛行制御システム1において、給電装置3は複数設けられており、飛行計画作成装置5は、複数の給電装置3のうち第1充電量で到達可能な給電装置3を選択して飛行計画を決定する。これによれば、飛行体2のバッテリー251を最大充電量まで充電する回数を少なくすることができ、バッテリー251の長寿命化を図ることができる。この結果、飛行中のバッテリー251の性能低下や、バッテリー交換等のメンテナンスを少なくでき、効率的な飛行計画を作成することができる。
なお、本実施形態では、第1充電量を、最大充電量の80%の充電量としたが、これに限定されない。利用可能な給電装置3の位置や数に応じて、第1充電量は、最大充電量の80%よりも小さくすることもでき、80%よりも大きくすることもできる。
(第4実施形態)
図15は、第4実施形態に係る飛行計画作成方法のフローチャートである。図16は、第4実施形態に係る飛行計画を説明するための説明図である。図15に示すステップST41、ST42は、図8に示すステップST11、ステップST12と同様であり、詳細な説明は省略する。
上述した例と同様に、飛行経路作成部513は、出発地P1から給電装置3を経由して目的地P2に到達する第5飛行経路FP5を作成する(ステップST43)。第5飛行経路FP5は、第1部分飛行経路FP5−1と、第2部分飛行経路FP5−2とを含む。第1部分飛行経路FP5−1は、出発地P1から給電装置3までの飛行経路である。第2部分飛行経路FP5−2は、給電装置3から目的地P2までの飛行経路である。
充電時間算出部515は、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Scに基づいて充電時間を算出する。さらに、ESC冷却時間算出部518は、飛行体情報Saに含まれるESC温度に関する情報に基づいて、ESC冷却時間を算出する(ステップST44)。ここで、ESC冷却時間は、飛行体2が給電装置3に着陸してモータ26が停止してから、ESC261(図3参照)の温度が、所定の温度以下に低下するまでの時間である。また、充電時間は、バッテリー251の最大充電量の充電に要する時間であってもよく、最大充電量よりも少ない第1充電量の充電に要する時間であってもよい。
ここで、飛行計画作成装置5のESC冷却時間算出部518は、ESC温度に関する情報に加え、第1部分飛行経路FP5−1の飛行条件に関する情報に基づいて冷却時間を算出する。第1部分飛行経路FP5−1の飛行条件は、飛行体2の飛行距離、飛行速度、飛行時間等の情報を含む。第1部分飛行経路FP5−1の飛行条件は、さらに、風向等の気象条件を含んでいてもよい。
判定部519は、ESC冷却時間が充電時間よりも長いかどうかを判定する(ステップST45)。ESC冷却時間が充電時間よりも短い場合(ステップST45、No)、充電時間に基づいて飛行計画を作成する(ステップST49)。つまり、給電装置3での充電時間が経過した場合に、給電装置3から目的地P2への飛行を再開する飛行計画を作成する。この場合、ESC冷却時間が充電時間よりも短いため、給電装置3での充電中にESC261の温度が冷却される。
ESC冷却時間が充電時間よりも長い場合(ステップST45、Yes)、所要時間算出部517は、給電装置3でESC冷却時間が経過するまで飛行体2が待機するように所要時間を算出する(ステップST46)。すなわち、給電装置3での充電時間が経過した場合であっても、給電装置3から目的地P2への飛行を保留して、ESC261の温度が冷却するまで待機する。飛行計画作成部512は、第5飛行経路FP5及びESC冷却時間に基づいて飛行計画を作成する(ステップST47)。そして、飛行計画作成装置5は、飛行計画情報Sgを飛行管理装置4に送信する(ステップST48)。
以上説明したように、本実施形態の飛行制御システム1は、モータの動作を制御するESC261(モータ駆動回路)と、バッテリー251とを有する飛行体2と、飛行体2に給電する給電装置3と、飛行体2に関する飛行体情報Sa、バッテリー251に関するバッテリー情報Sb及び給電装置3に関する給電装置情報Scを受け取って、飛行体2の飛行を管理する飛行管理装置4と、飛行管理装置4からの飛行体情報Sa、バッテリー情報Sb及び給電装置情報Scに基づいて、飛行体2の飛行計画を作成する飛行計画作成装置5とを有する。飛行計画作成装置5は、出発地P1から給電装置3を経由して目的地P2までの第5飛行経路FP5を作成し、給電装置3での給電時間が、モータ26が停止してから、ESC261の温度が所定の温度以下に低下するまでの冷却時間よりも短い場合に、飛行体2を冷却時間が経過するまで給電装置3に待機させる飛行計画を作成する。
これによれば、飛行制御システム1は、給電装置3において充電が完了した場合であっても、ESC261の温度が適正な温度に低下するまで飛行体2が待機する飛行計画を作成する。したがって、飛行体2の飛行性能の低下や、故障の発生を抑制し、結果として効率的な飛行計画を作成することができる。
また、飛行計画作成装置5は、ESC温度に関する情報と、出発地P1から給電装置3までの飛行条件に関する情報とに基づいて冷却時間を算出する。これにより、飛行体2が出発地P1を出発する際に、あらかじめ給電装置3での飛行体2の待機時間(充電時間及び冷却時間)を予測できる。このため、飛行中での飛行経路の変更や到着時刻の変更を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、上述した各実施形態の飛行計画作成方法は、適宜組み合わせることができる。図5に示す飛行管理装置4の構成及び図6に示す飛行計画作成装置5の構成は、あくまで一例である。飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5は、それぞれ、図5及び図6に示す構成要素の一部を省略してもよい。或いは、飛行管理装置4及び飛行計画作成装置5は、それぞれ、図5及び図6に示す構成に別の構成要素を追加してもよい。また、図7に示す情報取得部511の各種情報についても、あくまで一例であり、一部の情報を省略してもよく、或いは他の情報を追加してもよい。
1 飛行制御システム
2 飛行体
24 飛行制御装置
25 受電装置
251 バッテリー
252 受電制御装置
253 受電コイル
26 モータ
261 ESC
281 ESC温度センサ
3 給電装置
31 給電回路
313 給電コイル
32 給電制御装置
4 飛行管理装置
5 飛行計画作成装置
7 気象観測装置
71 気象予測システム
Sa 飛行体情報
Sb バッテリー情報
Sc 給電装置情報
Sd 飛行実績情報
Se 気象観測情報
Sf 気象予測情報
Sg 飛行計画情報
Sh 飛行指令
110 積載物

Claims (4)

  1. モータの動作を制御するモータ駆動回路と、バッテリーとを有する無人飛行体と、
    前記無人飛行体に給電する給電装置と、
    前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、
    前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有し、
    前記飛行計画作成装置は、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成し、前記給電装置での給電時間が、前記モータが停止してから、前記モータ駆動回路の温度が所定の温度以下に低下するまでの冷却時間よりも短い場合に、前記無人飛行体を前記冷却時間が経過するまで前記給電装置に待機させる飛行計画を作成する、飛行制御システム。
  2. 前記飛行体情報は、前記モータ駆動回路に関する情報を含み、
    前記飛行計画作成装置は、前記モータ駆動回路に関する情報と、前記給電装置までの飛行条件に関する情報とに基づいて前記冷却時間を算出する請求項に記載の飛行制御システム。
  3. 前記無人飛行体は、非接触給電により電力を受電する受電コイルを有し、
    前記給電装置は、前記受電コイルに電力を送電する給電コイルを有する請求項1又は請求項に記載の飛行制御システム。
  4. モータの動作を制御するモータ駆動回路と、バッテリーとを有する無人飛行体と、
    前記無人飛行体に給電する給電装置と、
    前記無人飛行体に関する飛行体情報、前記バッテリーに関するバッテリー情報及び前記給電装置に関する給電装置情報を受け取って、前記無人飛行体の飛行を管理する飛行管理装置と、
    前記飛行管理装置からの前記飛行体情報、前記バッテリー情報及び前記給電装置情報に基づいて、前記無人飛行体の飛行計画を作成する飛行計画作成装置とを有する、飛行制御システムの飛行計画作成方法であって、
    前記飛行計画作成装置は、出発地から前記給電装置を経由して目的地までの飛行経路を作成するステップと、
    前記給電装置での給電時間が、前記モータが停止してから、前記モータ駆動回路の温度が所定の温度以下に低下するまでの冷却時間よりも短い場合に、前記無人飛行体を前記冷却時間が経過するまで、前記給電装置に待機させる飛行計画を作成するステップとを有する、飛行計画作成方法。
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