JP6475493B2 - 生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 - Google Patents
生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6475493B2 JP6475493B2 JP2014266237A JP2014266237A JP6475493B2 JP 6475493 B2 JP6475493 B2 JP 6475493B2 JP 2014266237 A JP2014266237 A JP 2014266237A JP 2014266237 A JP2014266237 A JP 2014266237A JP 6475493 B2 JP6475493 B2 JP 6475493B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- germ cell
- cooler
- cell holder
- germ
- vitrification
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
1.8Mエチレングリコール(EG)、0.3Mショ糖、20%(v/v)FCSを含むM−199液(1液)の700μLドロップを4つ、5MのEG、1.0Mショ糖、4%(w/v)BSAを含む表1の組成のM2(2液)の30μLドロップを9つ、シャーレ上に作成する。ドロップの載ったシャーレは38℃に保温する。上記をDWで500mLにメスアップする。
まず、通常の胚移植技術により胚を採取し、胚の正常性を検査する。次に、正常な1〜10個、好ましくは5個の胚を、ピペット等で1液のドロップに移して2分間平衡する。ここで、ピペット等としては、パスツールピペットが好ましいが、先端部が細く微小滴を形成し易いものであればよい。
あらかじめ液体窒素109中で冷却しておいた冷却器51を取出し、直ちに胚を載置した生殖細胞保持具11を挿入する(図2(c)参照)。このとき生殖細胞保持具11に施されたマーキング45が、冷却器51の末端76の位置となることを目安に、生殖細胞保持具11を挿入する。生殖細胞保持具11を押し込み、動きが止まった時点で挿入操作を終了し、直ちにキャップ81を装着する(図2(d)参照)。その後、これらを直ちに、冷却器51の冷却部61側から液体窒素109中に浸漬させ、胚を含むガラス化保存液Gを急速冷却させる。
0.3Mショ糖、20%(v/v)FCSを含むM2液を調製し、希釈溶液(融解液)とする。この融解液を35mmディッシュに2mL取り、38.5℃に保温する。
液体窒素を入れた容器に、凍結胚を入れた冷却器51を移す。次いで、冷却器51を液体窒素に入れたままの状態で、胚を載置した生殖細胞保持具11を冷却器51から素早く抜き取る。さらに、胚の置いてある載置部21を、直ちに2mlの融解液が入ったディッシュに入れて胚を融解する。胚が融解した後、2分間稀釈する。さらに、M2液で数回洗浄し、ガラス化保存液を完全に除去する。このようにして融解した胚は生存率が高く、胚の移植に利用される。
生殖細胞保持具には、次の要領で製作した生殖細胞保持具を使用した。材料には、0.25mlストロー(商品名:精液凍結用ミニストロー、プラスチック製、IVM社 フランス)を用いた。はじめに、ストローに高温蒸気を吹き付け柔らかくし,左右に牽引することにより,吹き付け部分をテーパ状に細くした。次に、テーパ状部をストローカッターで切断し、テーパ状部の両側面をメス刃で1/4ずつ切り落とすことにより図5に示す生殖細胞保持具12と同等の生殖細胞保持具を得た(図12参照)。
ガラス化後融解・希釈した胚は、M2液で7回洗浄した後、5%O2、5%CO2、38.5℃のインキュベーター内で、Glycin、Taurinを添加したmSOF液を用いた微小滴培養法で培養した。培養開始から24時間、48時間後の胚の発育状態(生存率、胚の孵化率、生存胚の総細胞数)を調べた。
実施例1と同様の生殖細胞保持具を製作し、同じ要領で試験を行った。但し、生殖細胞保持具には、図6に示す生殖細胞保持具13と同様に切欠き部33が1つの生殖細胞保持具を使用した。この生殖細胞保持具の載置部がバネ弾性を有する点、生殖細胞保持具の載置部が冷却器の内壁面と密着する点は、実施例1と同じである。
冷却器と生殖細胞保持具とが接触しない生殖細胞保存用具として、一端が封鎖された筒状のストローを予め液体窒素内で冷却し、冷却器に対して載置部が非接触状態で挿入される生殖細胞保持具を挿入して冷却する生殖細胞保存用具を使用し、実施例1と同じ要領で試験を行った。
対照として、胚を含むガラス化保存液を載置した付着保持具(生殖細胞保持具)を液体窒素内に直接沈めて凍結するクライオトップ法によりガラス化保存した胚についても、同様に融解・希釈して培養し、発育状態を調べた。
受胚牛は、発情日齢8日目の雌牛を用いた。牛体外受精後7日齢胚2個を実施例1の要領でガラス化保存した。ガラス化保存後、同日に融解しM2液で7回洗浄し、子宮経管経由法で受胚牛の黄体側子宮角に移植した。移植液はM2液を用いた。
11、12、13、14、15、16、17、18 生殖細胞保持具
21、22、23、24、25、26、27 載置部
28 先端開口部
29 載置部の外壁面
31、32、33、36、37 切欠き部
38 側部
43 円筒部
51、52、53、54、55、56 冷却器
61、62、63、64、65、66 冷却部
69 冷却部の内壁面
101、102 冷却装置
103 魔法瓶
105 スタンド
107、107a,107b ブロック
109 液体窒素
G 生殖細胞のガラス化保存液
Claims (7)
- 生殖細胞をガラス化保存液を用いてガラス化し冷凍保存するための生殖細胞保存用具であって、
生殖細胞を含むガラス化保存液を載置する載置部を備える生殖細胞保持具と、
前記生殖細胞保持具を収容し、前記載置部に載置された生殖細胞を含むガラス化保存液を急速冷却させる冷却器と、を含み、
前記載置部には、外周面に先端部から基端部に向かう切欠き部及び/又は先端部が開口した先端開口部が設けられ、
前記生殖細胞保持具を前記冷却器に挿入したとき、前記生殖細胞保持具の載置部の外壁面と前記冷却器の内壁面とが密着可能なことを特徴とする生殖細胞保存用具。 - 前記載置部は、先細の円錐台形状又は円錐形状を有することを特徴とする請求項1に記載の生殖細胞保存用具。
- 前記生殖細胞保持具を前記冷却器に押し込むと前記載置部が前記冷却器に接し、前記切欠き部及び/又は前記先端開口部が狭まり前記載置部が縮径し、前記載置部の外壁面と前記冷却器の内壁面とが密着することを特徴とする請求項1又は2に記載の生殖細胞保存用具。
- 前記載置部には、外周面に先端部から基端部に向かう切欠き部が2か所設けられ、これらの位置が180°ずれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生殖細胞保存用具。
- 前記生殖細胞保持具は、ストロー状の細管であり、前記載置部に続き、希釈液を収容可能な筒状部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の生殖細胞保存用具。
- 前記冷却器は、先端部が閉止した先細の円錐台形状部又は円錐形状部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の生殖細胞保存用具。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の生殖細胞保存用具を用いた生殖細胞のガラス化保存方法であって、
前記冷却器は、筒状形状を有し、一端が封止され、他端部が開口しており、
ガラス化保存液で平衡処理した生殖細胞を前記生殖細胞保持具の載置部に載置し、当該生殖細胞保持具を予め冷却した前記冷却器に挿入し、
その後、当該冷却器を開口した端部を除き液体窒素に浸漬し、生殖細胞をガラス化し、保存することを特徴とする生殖細胞のガラス化保存方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014266237A JP6475493B2 (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014266237A JP6475493B2 (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016124819A JP2016124819A (ja) | 2016-07-11 |
JP6475493B2 true JP6475493B2 (ja) | 2019-02-27 |
Family
ID=56358818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014266237A Expired - Fee Related JP6475493B2 (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6475493B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6238186B1 (ja) * | 2016-07-01 | 2017-11-29 | 広島県 | ガラス化保存された生殖細胞の融解用器具および融解方法 |
CN109362705B (zh) * | 2018-10-17 | 2024-07-02 | 广州品知医疗器械有限公司 | 一种封闭式玻璃化冷冻载体 |
CN109856089A (zh) * | 2018-11-09 | 2019-06-07 | 合肥诺森医学检验有限公司 | 一种细胞保存液的质量检测方法 |
US20220361483A1 (en) * | 2019-06-12 | 2022-11-17 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Fixture of cryopreservation jig and freezing and thawing method using said fixture |
JP7133514B2 (ja) * | 2019-06-12 | 2022-09-08 | 三菱製紙株式会社 | 細胞又は組織の凍結融解方法 |
JP7471836B2 (ja) * | 2020-01-28 | 2024-04-22 | 三菱製紙株式会社 | 凍結保存用治具の固定具 |
JP7423412B2 (ja) * | 2020-05-14 | 2024-01-29 | 三菱製紙株式会社 | 凍結保存用治具の固定具 |
JP7341847B2 (ja) * | 2019-10-21 | 2023-09-11 | 三菱製紙株式会社 | 凍結保存用治具の固定具 |
JP7526460B2 (ja) | 2020-04-03 | 2024-08-01 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 試料冷却方法、冷却物の製造方法及び冷却用具 |
USD972162S1 (en) | 2020-07-01 | 2022-12-06 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Fixture for cryopreservation device |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6982172B2 (en) * | 2000-01-04 | 2006-01-03 | University Of Connecticut | Oocyte vitrification technique |
JP2001226201A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-08-21 | Kinousei Peptide Kenkyusho:Kk | 哺乳動物の凍結前胞状卵胞及び哺乳動物前胞状卵胞の凍結保存法 |
JP4431754B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2010-03-17 | 独立行政法人家畜改良センター | 胚のガラス化保存用具及びそれを用いた胚のガラス化保存方法 |
US9591846B2 (en) * | 2007-08-02 | 2017-03-14 | Michael Drummond | Apparatus and method for separating and storing human reproductive material in a cryotank |
EP2156735A1 (en) * | 2008-08-13 | 2010-02-24 | Dr. H. Zech GmbH | Method and instrument for vitrification and storing of biological specimen |
WO2011070973A1 (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-16 | 学校法人北里研究所 | 動物の胚または卵子のガラス化保存用細管 |
-
2014
- 2014-12-26 JP JP2014266237A patent/JP6475493B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016124819A (ja) | 2016-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6475493B2 (ja) | 生殖細胞保存用具及び生殖細胞のガラス化保存方法 | |
JP5278978B2 (ja) | 動物の胚または卵子のガラス化保存用細管 | |
JP6114185B2 (ja) | 改良された顕微操作ならびに保管装置および方法 | |
WO2011047380A2 (en) | Methods for the cryopreservation of mammalian cells | |
JP5224703B2 (ja) | 採取組織片ガラス化凍結保存用具、組織片凍結保存用プレートおよび採取組織片ガラス化凍結保存方法 | |
JP4431754B2 (ja) | 胚のガラス化保存用具及びそれを用いた胚のガラス化保存方法 | |
JP6101992B2 (ja) | 哺乳動物胚保存用器具及び哺乳動物胚移植用ストロー、並びにそれらの使用 | |
JP2014143950A (ja) | ガラス化保存胚入り移植用ストロー及びその製造方法 | |
Taft | Mouse sperm cryopreservation using cryoprotectant containing monothioglycerol (MTG) | |
KR20220020895A (ko) | 동결 보존용 지그의 고정구 및 당해 고정구를 이용한 동결 융해 방법 | |
JP2006149231A (ja) | 生物学的標本の凍結保存用細管、生物学的標本の凍結保存方法および凍結保存後の融解方法 | |
JP4359670B2 (ja) | 凍結用具 | |
JP2020120627A (ja) | 細胞又は組織のガラス化凍結保存用治具 | |
Fuller et al. | Cryopreservation of mammalian embryos | |
JP6734524B2 (ja) | ガラス化した哺乳動物胚の保存および融解、希釈、移植用ストローとその使用方法 | |
WO2021039330A1 (ja) | 細胞又は組織の凍結保存用治具 | |
Nagy et al. | The human embryo: vitrification | |
CN105230605B (zh) | 玻璃化冷冻载体 | |
RU141452U1 (ru) | Устройство для витрификации ооцитов и эмбрионов млекопитающих | |
JP4498260B2 (ja) | ガラス化用具のシーリング方法 | |
JP7423412B2 (ja) | 凍結保存用治具の固定具 | |
JP7341847B2 (ja) | 凍結保存用治具の固定具 | |
JP7133514B2 (ja) | 細胞又は組織の凍結融解方法 | |
JP7471836B2 (ja) | 凍結保存用治具の固定具 | |
Niasari-Naslaji et al. | Successful cryopreservation of in vitro derived bovine blastocysts in microcapillary pipette tips |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181112 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6475493 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |