JP6475021B2 - 高周波整流回路 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波電力を伝送するシステムに用いる整流回路に関するものである。とくに、抵抗値が時間変動する直流負荷へ装荷する高周波整流回路である。
無線電力伝送システムにより様々な負荷に高周波(以下、RFと記すことがある。)電力を送ることができる。負荷には電気自動車のモーターやバッテリーなどの直流(以下、DCと記すことがある。)電力を必要とするDC負荷も多い(例えば、非特許文献1を参照)。
RF電力でDC負荷を動作させるにはRF整流回路が必須である。一般によく使われるRF整流回路のRF入力インピーダンスはDC負荷抵抗値と線形の関係にある(例えば、非特許文献2を参照)。モーターなどDC負荷の抵抗値が時間変動するシステムでは、RF整流回路のRF入力インピーダンスも時間変動する。つまり、RF整流回路の反射損失もDC負荷抵抗値の時間変動に追従して変動する。
非特許文献3は、倍電流整流回路に関するものであり、入力されたRF電力をDC電力に変換する回路が示されている。当該回路では、電源の内部抵抗がRF入力インピーダンスと一致しないとき、該電源からの入力電力に対して反射電力が生じる。該反射電力は電力変換効率の低下や、電源の破壊の原因となる。したがって、当該回路の課題は、負荷の変動による入力インピーダンスの変動で反射電力が生じることである。
前記DC負荷抵抗値の変動を解決する技術として、RF整流回路とDC負荷の間にDC/DCコンバータ回路を装荷した回路が、非特許文献4に示されている。前記DC/DCコンバータ回路により、DC負荷の変動に対し、該DC/DCコンバータ回路の入力インピーダンスは常に一定となる。したがって、DC負荷抵抗値の変動によらず、RF整流回路のRF入力インピーダンスは一定となる。前記DC負荷抵抗値の変動を解決する技術は、半導体素子を含むDC/DCコンバータ回路が必要であり、該DC/DCコンバータ回路による電力損失が課題である。
S.Choi,J.Huh,W.Y.Lee,S.W.Lee,C.T.Rim,"New Cross-Segmented Power Supply Rails for Roadway-Powered Electric Vehicles" IEEE Trans.on Power Electronics,vol.28,no.12,Dec.2013. T.Ohira,"Power efficiency and optimum load formulas on RF rectifiers featuring flow-angle equations" IEICE Electronics Express,ELEX,vol.10,no.11,pp.1-9,June 2013. 大平孝,"高周波整流回路の最適負荷と電力効率の理論式:半波および全波流通角方程式の導出と活用,"信学技法,vol.113,MW2013−10,pp.1−6、May 2013. 森脇悠介,他,"磁界共振結合を用いたワイヤレス電力伝送のDC/DCコンバータを用いた負荷変動時の反射電力抑制に関する検討,"平成23年電気学会産業応用部門大会講演論文集,no.2−10,pp.403−406,Sep.2011.
上述の通り、高周波整流回路を常に高い高周波/直流変換効率で動作させるには、直流負荷抵抗値の変動に対する反射損失の変動に関する課題を解決することが重要である。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、直流負荷変動による高周波整流回路の入力インピーダンス変動問題を、DC/DCコンバータなどの複雑な回路を装荷することなく解決する高周波整流回路を提供するものである。
本発明に係る第1の態様の高周波整流回路は、
高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備えることを特徴とする。
本発明に係る第2の態様の高周波整流回路は、
高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備える単位回路が形成されており、
前記単位回路に対して並列に接続される少なくとも一つの整流手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る第3の態様の高周波整流回路は、
第2の態様における高周波整流回路であって、
前記整流手段は、整流要素のみを備える第2の整流手段と、整流要素および1/4波長線路を直列に接続してなる第3の整流手段とに区分され、
前記単位回路と第2の整流手段との間に複数の第3の整流手段を順次並列に接続してなり、
前記単位回路の入力端子は、第3の整流手段における整流要素と1/4波長線路の間に接続されるとともに、
第3の整流手段の入力端子は、次順位の第3の整流手段における整流要素と1/4波長線路の間に接続されるものであることを特徴とする。
本発明に係る第4の態様の高周波整流回路は、
第2の態様における高周波整流回路であって、
前記整流手段は、前記単位回路と同じ構造の単位回路であり、いずれかの単位回路の入力端子に1/4波長線路が装荷されていることを特徴とする。
本発明に係る第5の態様の高周波整流回路は、
第2の態様における高周波整流回路であって、
前記整流手段は、前記単位回路と同じ構造の単位回路であり、両単位線路の入力端子のそれぞれに1/4波長線路が介在されていることを特徴とする。
本発明に係る第6の態様の高周波整流回路は、
高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備える二つの単位回路を形成し、
これらの二つの単位回路の一方の入力端子にのみ1/4波長線路を装荷するとともに、これらを並列に接続してなる第2の単位回路を形成し、
同種の第2の単位回路を複数並列に接続してなることを特徴とする。
本発明に係る第7の態様の高周波整流回路は、
第4の態様または第5の態様における高周波整流回路であって、
前記1/4波長線路は、直列に接続されるインダクタと、該インダクタの両端におけるグラウンド配線に介在される二つのキャパシタとの組み合わせによって構成されるものであり、
前記単位回路の入力側に介在される1/4波長線路を構成する出力側キャパシタと、該キャパシタを前記回路構成中に装荷される1/4波長線路を構成する入力側キャパシタとのいずれか一方を、他のキャパシタによって代替させるものであることを特徴とする。
本発明に係る第8の態様の高周波整流回路は、
第4の態様、第5の態様または第7の態様における高周波整流回路であって、
複数の前記単位回路が並列に接続されている入力端子には代替キャパシタが備えられており、前記単位回路の入力側に介在される1/4波長線路を構成する入力側キャパシタを、前記代替キャパシタによって代替させるものであることを特徴とする。
本発明に係る高周波整流回路によれば、高周波電力を直流電力に変換するとき、直流負荷の変動に対して、反射電力の損失を自律的に低減することができる。
逆ドハティ整流回路の基本トポロジー 連分数逆ドハティ整流回路のトポロジー 広義フラクタル逆ドハティ整流回路のトポロジー 狭義フラクタル逆ドハティ整流回路のトポロジー 本発明の実施例1に係る逆ドハティ整流回路 逆ドハティ整流回路のRF入力インピーダンスのDC負荷抵抗値特性 逆ドハティ整流回路の反射係数のDC負荷抵抗値特性 逆ドハティ整流回路のDC負荷抵抗値特性のシミュレーション解析 本発明の実施例2に係る逆ドハティ整流回路 本発明の実施例3に係る逆ドハティ整流回路 本発明の実施例4に係る連分数逆ドハティ整流回路 連分数逆ドハティ整流回路のDC負荷抵抗値特性のシミュレーション解析 本発明の実施例5に係る広義フラクタル逆ドハティ整流回路 広義フラクタル逆ドハティ整流回路のDC負荷抵抗値特性のシミュレーション解析 本発明の実施例6に係る広義フラクタル逆ドハティ整流回路
本発明を実施する形態について以下に説明する。なお、本発明では、整流回路の出力端子に接続する直流(以下、DCと記す。)負荷抵抗値が変動した場合にも、高周波(以下、RFと記す。)入力インピーダンスの変動が小さい該整流回路を逆ドハティ整流回路と記す。
また、説明の便宜上、RF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値が単調増加の関係にあるRF整流回路をRF整流要素と記すことがある。
<逆ドハティ整流回路>
逆ドハティ整流回路は、同一のRF整流要素二つからなり、該RF整流要素の一つの入力端子に1/4波長線路(以下、λ/4線路と記し、λは波長を表す。)を装荷し、並列接続されている。DC負荷抵抗値により、前記RF整流要素が自律的に切り替わることが特徴である。RF整流要素の切り替えは、RF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値が単調増加、あるいは単調減少の関係にある二つの整流要素を並列に接続することで実現する。
以下、図および式を用いて、具体的に逆ドハティ整流回路の動作原理を説明する。一般に整流要素のRF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値は比例の関係にある(例えば、非特許文献3を参照)。
同一の整流要素の入力側にλ/4線路を装荷すると、RF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値の関係は反比例になる。この現象を使って、図1に示すように整流要素Aと、λ/4線路を装荷した整流要素Bを並列接続する。DC負荷抵抗値Rが小さいときには、整流要素AのRF入力インピーダンスZinA1と比べ、整流要素BのRF入力インピーダンスZinB1が大きい。結果、RF電流iinは整流要素Aに多く流れる。つまり、整流要素Aが動作し、整流要素Bはほとんど動作しない。
逆に,前記Rが大きいときには、ZinB1と比べ、ZinA1が大きい。結果、iinは整流要素Bに多く流れる。つまり、整流要素Bが動作し、整流要素Aはほとんど動作しない。
以上をまとめると、前記Rが小さいとき、逆ドハティ整流回路全体は、整流要素Aと等価な動作をする。前記Rが大きいとき、前記逆ドハティ整流回路全体は、λ/4線路を装荷した整流要素Bと等価な動作を示す。
前記逆ドハティ整流回路のRF入力インピーダンスに対するDC負荷抵抗値の特性を理論式により導く。
まず、逆ドハティ整流回路のRF入力インピーダンスとDC負荷の関係を示す理論式を導出する。
一般に整流要素のRF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値は比例の関係にある。図1の整流要素AのRF入力インピーダンスZinA1とDC負荷抵抗値Rの関係は、
Figure 0006475021
となる。ここでρはZinA1とRの比例係数であり、整流要素のトポロジーにより一意に決まるものである。数1より、ZinA1は正の実数である。
整流要素Aと同じ整流要素Bに特性インピーダンスZ、電気長λ/4の分布定数線路を装荷する。得られる入力インピーダンスZinB1は、
Figure 0006475021
となり、DC負荷抵抗値Rと反比例の関係になる。
前記2種類の整流要素を並列に接続して得られる入力インピーダンスZinは、
Figure 0006475021
となる。
次に、前記RおよびRと、前記DC負荷抵抗値Rの関係を導出すると、
Figure 0006475021
が得られる。ここで、αはIとIの比であり、α>0である。数3および数4から次式が導出できる。
Figure 0006475021
が得られる。上式でαのみ未知数である。
次に、前記αとRの関係を導出する。前記整流要素Aの入力電力PinAと出力電力PoutAの関係より、
Figure 0006475021
が得られる。ηは整流要素のRF/DC変換効率であり、回路トポロジーにより一意に決まるものである。
整流要素Bも同じ式が導ける。数6に数1を代入し、IおよびIを導くと、
Figure 0006475021
となる。
さらに、IB2はλ/4伝送線路のFパラメータより、
Figure 0006475021
と示せる。
数4、数7および数8から、
Figure 0006475021
となる。上式、数1および数6から、αについて解くと、
Figure 0006475021
となる。αは正の実数より、0<R≦ZρのDC負荷範囲で適用できる。
従って、0<R≦Zρの範囲におけるZinは、数5に数10を代入することで
Figure 0006475021
となる。DC負荷抵抗値R=Zρの時、数10よりα=∞となる。
一方、IおよびIは有限より、I=0とわかる。つまり、R>Zρの範囲では整流要素Bが動作し、整流要素Aはほとんど動作しない。このときのZinは、数2より、
Figure 0006475021
である。
以上をまとめると、逆ドハティ整流回路のZinは、
Figure 0006475021
のように振る舞う。
<連分数逆ドハティ整流回路>
ここでは、逆ドハティ整流回路の応用である、連分数逆ドハティ整流回路について説明する。連分数逆ドハティ整流回路のトポロジーを図2に示す。連分数逆ドハティ整流回路は、図2に示すように連なる各整流要素のRF入力端子をλ/4線路で接続された回路である。あるいは、逆ドハティ整流回路(図2中#Aで示す。)もしくは、連分数逆ドハティ整流回路(図2中#Bおよび#Cで示す。)にλ/4線路を装荷した回路と整流要素を並列接続した回路である。換言すれば、逆ドハティ整流回路を単位回路とする場合、この単位回路に対し、複数の整流手段(少なくとも整流要素を有する回路)が並列に接続された構成となっている。DC負荷抵抗値の変動に対し、三つ以上の整流要素が自律的に順次動作を切り替える。三つ以上の整流要素を駆使するため、逆ドハティ整流回路より広いDC負荷抵抗値範囲で低反射損失を示す。
連分数逆ドハティ整流回路の動作原理を説明するとともに、入力インピーダンスとDC負荷抵抗値の関係を示す理論式を導出する。導出の際に,逆ドハティ整流回路で述べたDC負荷抵抗値Rによって、一つの整流要素が動作し、他の整流要素はほとんど動作しないという結論を用いる。
図2において、並列接続された整流要素#1と#2は逆ドハティ整流回路である。そのRF入力インピーダンスZin2は数13より、
Figure 0006475021
である。R<Zρの範囲においては整流要素#2が動作する。
次に、R<<Zρにおいて、整流要素#2から#3へ整流回路が切り替わるよう設計する。上述の逆ドハティ整流回路の入力端子に、特性インピーダンスZのλ/4線路を装荷する。数2より得られるRF入力インピーダンスZin2aは、
Figure 0006475021
となる。
これに整流要素#3を並列接続する。すると、Zin3a=Zin2aとなるDC負荷抵抗値R=Zρを境に、R<Zρのとき、Zin3a<Zin2aとなる。一方、R>Zρのとき、Zin3a>Zin2aを示す。つまり、上述の逆ドハティ整流回路と同じ現象により、整流要素#3と逆ドハティ整流回路は、DC負荷抵抗値Rにより自律的に動作が切り替わる。ただしZ <Z の場合、前記Rの値によらずZin3a<Zin2aが常に成り立つため、自律的な動作の切り替わりが起こらない。
従って、RF入力インピーダンスZin3は、
Figure 0006475021
となる。
前記連分数逆ドハティ整流回路の整流要素の数が増えても、同じ手順でRF入力インピーダンスZinを導出することができる。
図2に示す整流要素が四つの場合の連分数逆ドハティ整流回路のZinは、
Figure 0006475021
となる。
<広義フラクタル逆ドハティ整流回路>
さらに、ここでは逆ドハティ整流回路の応用である、広義フラクタル逆ドハティ整流回路について説明する。広義フラクタル逆ドハティ整流回路は、同じトポロジーの逆ドハティ整流回路、もしくは、広義フラクタル逆ドハティ整流回路を二つ用意し,それらのRF入力端子を並列接続した回路である。換言すれば、逆ドハティ整流回路を単位回路とする場合、1以上の同じ構成の単位回路が並列に接続されたものである。DC負荷抵抗値の変動に対し、四つ以上の整流要素が自律的に順次動作を切り替える。
広義フラクタル逆ドハティ回路の動作原理を説明するとともに、入力インピーダンスとDC負荷抵抗値の関係を示す理論式を導出する。対象とする広義フラクタル逆ドハティ回路のトポロジーを図3に示す。導出の際に、逆ドハティ整流回路で述べたDC負荷抵抗値Rによって、一つの整流要素が動作し、他の整流要素はほとんど動作しないという結論を用いる。
図3のように、λ/4線路を装荷した逆ドハティ整流回路を二つ(図3中#Aおよび#Bと示す。)を用意する。二つの逆ドハティ整流回路のRF入力インピーダンスは、数17より、
Figure 0006475021
である。
<Zであるならば、R<Zρ/Zにおいて、Zin1<Zin2を示す。逆に、R>Zρ/Zのとき、Zin1>Zin2である。Zρ/ZはZin1=Zin2となるDC負荷抵抗値Rの値である。つまり、上述の逆ドハティ整流回路と同じ現象により、図3中、上段の逆ドハティ整流回路と下段の逆ドハティ整流回路は、DC負荷抵抗値Rにより自律的に動作が切り替わる。
以上をまとめると、広義フラクタル逆ドハティ整流回路の入力インピーダンスは、
Figure 0006475021
となる。
また,同じトポロジーの逆ドハティ整流回路、もしくは、広義フラクタル逆ドハティ整流回路を三つ並列接続しても同様の効果を得ることが期待できる。
さらに,図4に示すように2個の整流素子を用いて、同じトポロジーの逆ドハティ整流回路を自己相似的に接続していくことで、同様の効果を得ることが期待できる。このような回路を狭義フラクタル逆ドハティ整流回路と記す。
本発明に係る第1の実施例を図5に示す。整流要素AおよびBに、シングルシャント整流回路(RF入力インピーダンスとDC負荷抵抗値の比例定数ρ=1である。以下、シングルシャント整流要素と呼ぶ。)を用いた逆ドハティ整流回路である。この例ではZは70Ωとする。
実施例1のZinのDC負荷特性(理論)を図6に、反射係数|Γ|のDC負荷特性(理論)を図7に示す。結果より、反射係数|Γ|<1/6となるDC負荷抵抗値Rの範囲は、シングルシャント整流回路で30<R<70となる。逆ドハティ整流回路は30<R<163である。つまり,逆ドハティ整流回路はシングルシャント整流回路より反射係数|Γ|<1/6となる前記Rの範囲が約3.3倍広い結果が得られた。
また、数14の確からしさを回路シミュレーションにより検証した結果を図8に示す。結果より、理論値と解析値の相対誤差の平均2乗平方根は0.28を示した。
本発明に係る第2の実施例を図9に示す。実施例2は、様々な整流要素を用いた逆ドハティ整流回路である。図9に示す整流要素は既存技術を適用でき、非特許文献3から引用した。図9中、左上の回路図がシングルシャント整流要素を用いた逆ドハティ整流回路、同左下の回路図が倍電流整流要素を用いた逆ドハティ整流回路、同右下の回路図がフルブリッジ整流要素を用いた逆ドハティ整流回路である。
本発明に係る第3の実施例を図10に示す。実施例3は、λ/4線路の代わりにコンデンサやコイルで構成される線形回路を用いた逆ドハティ整流回路である。λ/4線路の代わりとなる線形回路例を図10中、右上に示す。同左上の回路図が実施例1、同左下の回路図がT型トポロジーを用いた逆ドハティ整流回路、同右下の回路図がΠ型トポロジーを用いた逆ドハティ整流回路である。該Π型トポロジーを用いた逆ドハティ整流回路が、実施例1と同じ性能を示すためのコイルとコンデンサの値を図10に明記した。
本発明に係る第4の実施例を図11に示す。実施例4は、シングルシャント整流要素を用いた連分数逆ドハティ整流回路である。伝送線路の特性インピーダンスは、それぞれZ=70,Z=163,Z=380である。
実施例4の連分数逆ドハティ整流回路のZinのDC負荷特性の理論およびシミュレーション結果を図11に示す。図11より、反射係数|Γ|<1/6となるDC負荷抵抗値Rの範囲は30<R<500が得られた。シミュレーション、理論共に逆ドハティ整流回路より前記Rの範囲が拡がることを示した。
解析値と理論値のZinのDC負荷特性は、前記Rが大きくなるに従い、誤差が大きくなる傾向が見られた。これは、前記Rが大きくなるにつれ、シングルシャント整流回路の前記比例係数ρの理論値と解析値の差が大きくなる傾向があるためと考える。理論値と解析値の相対誤差の平均2乗平方根は0.3である。
本発明に係る第5の実施例を図13に示す。実施例5は、シングルシャント整流要素を用いた広義フラクタル逆ドハティ整流回路である。伝送線路の特性インピーダンスは、それぞれZ=20、Z=24.5、Z=109,Z=57である。
実施例5の広義フラクタル逆ドハティ整流回路のZinのDC負荷特性の理論およびシミュレーション結果を図14に示す。図14より、反射係数|Γ|<1/6となるDC負荷抵抗値Rの範囲は、理論で9<R<200、解析で4<R<200を示しており、シミュレーション、理論共に逆ドハティ整流回路より前記Rの範囲が拡がることがわかる。理論値と解析値の相対誤差の平均2乗平方根は0.22である。
本発明に係る第6の実施例を図15に示す。実施例6は、λ/4線路の代わりにコンデンサやコイルで構成されたΠ型トポロジー回路を用いた、広義フラクタル逆ドハティ整流回路について示す。図15より、3箇所の節点においてコンデンサが並列に接続されていることがわかる。それらコンデンサを一つのコンデンサとみなすことで、本来の必要なコンデンサの数を三つ減らすことができる。

Claims (3)

  1. 高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
    並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備える単位回路が形成されており、
    前記単位回路をひとつの整流要素とみなして、その入力端子に1/4波長線路を装荷して次順位の単位回路とし、さらに次順位の単位回路をひとつの整流要素とみなすことを繰り返すことにより、複数の単位回路が段階的に構成されていることを特徴とする高周波整流回路。
  2. 高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
    並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備える単位回路が形成されており、
    前記単位回路を並列に接続される前記二つの整流要素とみなして、該みなされた整流要素の一方の入力端子に1/4波長線路を装荷して次順位の単位回路とし、さらに次順位の単位回路を二つの整流要素とみなすことを繰り返すことにより、複数の単位回路が段階的かつ並列に構成されていることを特徴とする高周波整流回路。
  3. 高周波電源から直流負荷に対し高周波電力を供給するための高周波整流回路であって、
    並列に接続される二つの整流要素と、該整流要素の一方の入力端子に装荷される1/4波長線路とを備える二つの単位回路を形成し、
    これらの二つの単位回路の一方の入力端子にのみ1/4波長線路を装荷するとともに、これらを並列に接続してなる第2の単位回路を形成し、
    同種の第2の単位回路を複数並列に接続してなることを特徴とする高周波整流回路。
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