JP6474175B1 - 排泄通知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排泄の判定は、設置環境、個人差、排泄物の成分などの条件で排泄センサの検出値が大きく異なる上に、排泄センサの清浄時の基準値が動的に変動するため排泄の判定が困難である。
【解決手段】本発明の排泄センサ装置1は被介護者の寝具の空間の空気の性質をニオイセンサ3と湿度センサ4で計測し排泄レベルを算出する。排泄モニタ装置はディスプレイ10に排泄レベルメータ11,13,15に排泄レベルと排泄警報レベルマーカ12,14,16を表示する。介護者は、被介護者や環境から推定する最適な排便レベル、排便予知レベルおよび排尿レベルの三種類の排泄レベル毎に排泄警報レベルマーカ12,14,16を設定し、排泄レベルの何れかが排泄レベルマーカ12,14,16以上になった時にアラーム17を鳴動し介護者に通知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排泄を介護者に通知できない被介護者の排泄状況を介護者に通知する排泄通知システムに関する。
高齢化人口が増加する社会に於いて、認知症や寝たきり状態で介護者に自分の排泄を通知できない被介護者が多くなっている。介護は「下の世話に尽きる」と言われているように、排泄の管理は介護者に大変な負担となっている。介護者は被介護者の排泄状況を定期的に観察し、排泄がある場合は速やかに排泄の処置を施さなければいけない。排泄処置が遅れると排泄物で寝具を汚たり、被介護者の健康を損ねるので、排泄を速やかに通知してくれる排泄通知システムは介護者に望まれている装置である。
排便はニオイで検知するのが一番であるが、現在実用化されているニオイ検知用のガスセンサは、熱した金属酸化物半導体にガス成分が接触することで、金属酸化物半導体の抵抗値が変化することを利用してガス成分濃度を判定している。このセンサは絶対値検知でなく、空気の清浄状態の抵抗値を基準とし、ガス成分が増えてくるに従って金属酸化物半導体の抵抗値が変化する割合をもってガス濃度を判定する相対比較の方法をとっている。
計測時のガスセンサの計測値と空気の清浄状態のセンサ計測値の差で排泄判定するのであるが、下記の3つの条件でガス検出センサの計測値が大きく変動するために、排泄を検出する論理を0/1の2値のディジタル判断では正確に判断することはできない。この判定論理の確立が困難である事がニオイで排泄物を判定する装置が実用化されていない大きな理由であり、困難な理由の詳細は下記のとおりである。
1番目の問題点は、排泄物に含まれるガス成分は、被介護者の体調、食物、投薬などの条件によりガス成分が変化し、ガスセンサはガス成分毎に感度が異なるために、センサのガス検出レベルが異なり、排泄判定を固定した閾値に設定できないことにある。
2番目の問題点は、基準となっている空気の清浄状態も気候、空調、換気、清掃、被介護者の状況などの要因で基準ガスレベルが動的に変化するため、固定した基準値が設定できないことである。
3番目の問題点は、被介護者の個人差、センサの個体差、設置環境などの不確定要素から計測値の波高値の違いが生じることである。
排泄物のニオイを得る方法にも幾つもの手段が提案されている。1つは紙オムツの中に直接ニオイセンサを置くもので検知精度は良いが被介護者に違和感を与え、介護者に紙オムツ交換のたびにニオイセンサを取り付ける手間が掛かる欠点がる。
他にパイプでニオイを吸引する手段が特許文献1で提案されているが、吸引ポンプの騒音や、パイプ内面が結露した場合は、結露した水滴にニオイ成分が吸着されニオイが検出できない問題点がある。
吸気ファンでニオイを吸引する方法が特許文献2で提案されているが、この方法は介護者にも被介護者にも違和感を与えることもなく、介護者も紙オムツ交換や諸介護の場合にも手間を要しない優れた方法である。本発明ではこのニオイの収集を吸気ファンで集め、排泄センサがニオイレベルを検出する方法を採用している。
特開2000−245779号 特開2014−33745号
一般的に、介護の現場では、介護者は被介護者が排泄していないかを観察するため定期的に紙オムツの点検をしなくてはいけない。これは介護者にとって負担であり、それでも最悪の場合には被介護者は点検間隔の間は排泄を処置してもらえない状態となっている。また、被介護者が眠っていても紙オムツの点検をされるので、被介護者にとっても不要な紙オムツの点検はしないほうが良い。上記したように、被介護者の排泄状況を知らせるためのシステムは、従来、多種多様なものが存在しているが、排泄状況を正確に介護者に知らせるには至っていない。例えば、ニオイセンサの検知レベルをある一定の閾値に設定しておき、その閾値を超えたニオイが検知されたときに警報を発するような構成では、被介護者が臭気の強いオナラをした場合でも反応して警報を発してしまう(介護者が紙オムツを換えようとしても、排便がされていない状況となり、介護者の負担となる)。すなわち、ニオイのレベルを一定の閾値で管理するだけでは、正確な排便状況を報知することはできないのであり、警報レベルを画一的に設定しても、使用環境(季節、湿度、被介護者の個人的な特徴等)によって初期レベルは異なっていることから、正確な警報を発することもできない。
解決しようとする課題は、個人的な特徴や環境に影響されることなく、被介護者の排泄の状況を介護者に適切に知らせる手段を得ることである。
前述したとおり、ニオイセンサと湿度センサだけの情報だけでは情報の種類不足と不確定要素のため、排泄状況を0/1のディジタル値で判定することは困難であり、またAI技術を使う場合でも数万件以上の治験データを集めることも困難である。
排泄物には、排便、オナラ、排尿の3つがあり、ニオイ要素としては排便とオナラがある。本発明では、排便はニオイ要素に持続性がある事から排便レベルはニオイの持続性を考慮して算定し、オナラはニオイ要素に持続性がないのでニオイの持続時間が短い場合は排便レベルに反映させないようにしている。また、排尿は紙オムツの吸水性ポリマーの効果で少量の尿では湿気が少ないが尿の量が多くなってくると湿気が多くなるので湿度要素で排尿レベルを算定するようにしている。
なお、オナラは体から発信している重要なシグナルであり、大便が肛門の近くに降りてくるとオナラのニオイは強くなり、回数も増えてくる。これを注射器で考えると外筒内をガスケットで押せば筒先から注射液が出てくる。これを人体に置き換えると大腸を外筒、ガスケットを大便、筒先を肛門、注射液をガスと置き換えると肛門近くに大便が押し出されると大便より肛門側のガスはニオイの強いオナラとして出ることは自明の理である。本発明ではこの事象を利用し、一定時間内のオナラの回数とニオイ強度を積算し、排便予知についても通知できるようにしている。
具体的に、本発明は、被介護者のベッド内、或いは、紙オムツ内に、排泄レベルを検知するための検知手段(ニオイセンサ、及び、湿度センサ)を備えた排泄センサ装置を設置し、ここから得られる検知信号(排泄レベル信号)を介護者が所持、或いは、管理する排泄モニタ装置に送信する。そして、介護者は、被介護者の特徴と介護環境に応じて、排便レベル、排尿レベル、更に好ましくは、排便予知レベルについて、それぞれ警報レベルを介護者が経験に基づいて個別に最適な値に設定可能にすることを特徴としており、これにより、排泄通知の精度を高めるようにしている。
本発明によれば、介護者が経験に基づいて、排便レベル、排尿レベル(これらを警報レベル値とも称する)を、個別に最適な値に設定することが可能であるため、介護者は紙オムツの点検回数が大幅に減って介護負担が軽くなるとともに、被介護者も速やかに排泄処置をしてもらえるために、被介護者の清潔性が保てる。
また、本発明では、排便予知レベルについても、上記したように最適な値に設定することを可能としており、排便予知警報を介護者に通知することで、介護者は被介護者をトイレに誘導し排泄させることで紙オムツ内に排便をすることを防止でき、介護者、被介護者にとって清潔性を維持することが可能となる。
本発明に係る排泄通知システムの第1の実施形態を示す構成図。 本発明に係る排泄通知システムの第2の実施形態を示す構成図。 被介護者と寝具に対する排泄センサ装置の設置説明図。 排泄センサの検出レベルの推移を示すグラフであり、排泄通知システムの制御手段で実行する実測値とバイアス値の設定を説明するグラフ。 横軸を時間、縦軸をニオイセンサの検知レベルとし、ニオイセンサで取得されるリアルタイムの補正レベル値と、順次算出される移動平均値を示す推移グラフ。 横軸を時間、縦軸をニオイセンサの検知レベルとし、ニオイセンサで取得されるリアルタイムの補正レベル値と、順次算出される加重移動平均値を示す推移グラフ。 横軸を時間、縦軸をニオイセンサの検知レベルとし、ニオイセンサで取得されるリアルタイムの補正レベル値と、その微分値を示した推移グラフ。 本発明に係る排泄通知システムの第3の実施形態を示す構成図。 本発明に係る排泄通知システムの第4の実施形態を示す構成図。 図8に示した第3の実施形態で示す被介護者に対する排泄センサ装置の設置説明図。
図1は、本発明に係る排泄通知システムの第1の実施形態を示す図であり、在宅介護を想定した小規模なシステムの構成図である。
排泄通知システムは、被介護者の近傍に設置される排泄センサ装置1と、介護者が視認、操作する排泄モニタ装置2とを備えており、これらの装置は、制御手段によって動作が制御される。この場合、制御手段は、排泄センサ装置1及び排泄モニタ装置2に組み込まれるマイコン6a,6bが該当しており、制御手段は、以下に詳述する動作や処理を実行するためのプログラム及び画像表示情報を格納したROM、プログラムに従って各構成部を作動制御するCPUなどを含んでいる。
前記排泄センサ装置1は、吸気ファン5、排泄センサ(ニオイセンサ3及び湿度センサ4)、排泄センサで検出された排泄レベル信号を送信する無線デバイス7aを備えており、これらは、マイコン6aによって制御される。また、排泄センサ装置1は、外部電源8aからの電力供給、或いは、内蔵バッテリー等によって駆動される。
この排泄センサ装置1は、例えば、図3に示すように設置することが可能である。すなわち、排泄センサ装置1は、被介護者40両膝の中間辺りか腰の両側の少し離れた敷布団41のシーツ43の下のハッチング部分42に設置すると、シーツ43で覆われるために設置位置がずれ難く、被介護者40の褥瘡を防止できる上にニオイ強度が高いため、排泄臭を適切に取得することができる。この場合、排泄センサ装置1の吸気ファンは、シーツ43を通して排泄物からでるニオイや湿気のある空気を強制的に誘導するため、吸気口は筐体のシーツ1側に設け、排気口は筐体の横や敷布団41側に設けることが好ましい。
前記敷布団41(シーツ43)と掛布団44の寝具で囲まれた空間の被介護者40の下腹部の近傍に設置された排泄センサ装置1は、その空間の空気が前記吸気ファン5で吸引され、吸引した空気の性質は、排泄センサ(ニオイセンサ3、湿度センサ4)で検出される。そして、検出した排泄レベル信号は、無線デバイス7aを介して排泄モニタ装置2に送信される。なお、排泄レベル信号は、A/D変換してディジタル信号として無線23で排泄モニタ装置2に送信しても良いし、アナログ信号として排泄モニタ装置2に送信しても良い。また、信号の送信方法については、Wi-FiやBluetooth(登録商標)等、既存の通信方式を利用することができ、特定の無線方式に限定されることはない。
前記排泄モニタ装置2は、動作を制御するマイコン6b、排泄センサ装置1から無線23によって送信される排泄レベル信号を受信する無線デバイス7b、介護者が押圧操作する複数の押し釦(操作部)18〜21,24、被介護者の排泄レベルを表示するディスプレイ10、警報発生部(アラーム)17、及び、装置に電力供給する二次電池9などを備えている。この場合、二次電池9は、外部電源8bによって蓄電される構成であっても良い。
前記ディスプレイ10には、排泄レベルメータが表示される。排泄レベルメータには、一方向(図では横方向)に併設して延びる排便レベルメータ11及び排尿レベルメータ13が含まれており、更に、本実施形態では、排便予知レベルメータ15も併設して表示するようにしている。また、各レベルメータ11,13,15には、各レベルメータに位置付けられて警報位置を特定するレベルマーカ(排泄警報レベルマーカ)12,14,16が表示される。
前記レベルマーカ12,14,16は、介護者が押し釦を押圧操作することで、任意の位置に位置付けすることができる。具体的に、レベルマーカ12の位置は、押し釦18の押圧操作で変更され、レベルマーカ14の位置は、押し釦19の押圧操作で変更され、レベルマーカ16の位置は、押し釦20の押圧操作で変更される。すなわち、排泄モニタ装置2を携行する介護者は、被介護者の状態や環境から推定する最適な排便レベル、排尿レベル、排便予知レベルの三種類の排泄レベル毎にレベルマーカ12,14,16の設定位置を押し釦18,19,20で変更するのであり、排泄レベルの何れかがレベルマーカ12,14,16以上になったときにアラーム17が鳴動するようになっている。このため、介護者が押し釦によって特定するレベルマーカ12,14,16の位置は、警報発生部17で警報を発する閾値となる。
前記レベルメータ11には、前記ニオイセンサ3で検知されたニオイレベルがアナログ的に表示される。図中、黒く表示された部分がレベル状態を示しており、ニオイレベルがレベルマーカ12に達すると、警報発生部17から警報が発生される。このニオイレベルは、ニオイセンサ3で検知されたニオイレベルからバイアス値(初期値あるいは清浄値)を減算した補正レベル値を表示するものであっても良いが、後述するように、本実施形態では、補正レベル値から移動平均値(或いは加重移動平均値)を求め、その移動平均値(或いは加重移動平均値)のレベルを表示するようにしている。
これは、ニオイレベルは、実際の排便時のニオイに加え、オナラによるニオイについても考慮する必要があるためであり、オナラによって発生するニオイを排除して、排便したときのみを対象にできるようにすることで、正確な警報を発することが可能となる(この手法については後述する)。
前記押し釦21は、アラームモードの設定を可能とする。本実施形態のアラームモードは、警報ON、警報OFF、警報停止の三つの警報モードがある。
警報ONは、ニオイと湿度の何方かが警報レベルに達するとアラーム17が鳴るモードである。警報OFFは、警報レベルに達したときに警報を停止させるモードで警報レベルが一定値以下になると自動で警報ONに復帰するモードである。また、警報停止は、他の2つのモードに変えられない限り、警報を停止するモードである。
図1に示す排泄通知システムは、排泄センサ装置1と排泄モニタ装置2が1対1の関係となっているが、第2の実施形態(図2参照)に示すように、多数の被介護者がそれぞれ排泄センサ装置1を装着した状態で、これを1つの排泄管理センタ装置33で管理することも可能である。この排泄管理センタ装置33は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレットPC等によって構成することが可能であり、各被介護者に装着した排泄センサ装置1から送られてくる排泄レベル信号を無線デバイス32で受信し、情報処理装部30によって、ディスプレイ31の表示処理、排泄センサ装置毎の排泄レベルの介護記録、排泄の統計処理等が行なわれる。
ディスプレイ31には、排泄センサ装置1毎に、排泄レベルメータ(排便レベルメータ及び排尿レベルメータの2つを表示する構成となっている)と、各レベルメータに対応して排泄警報レベルマーカが表示される。排泄警報レベルマーカは、カーソル操作等によって被介護者毎に最適値に設定することが可能であり、いずれかの排泄センサ装置1において、排泄レベルが排泄警報レベルマーカ以上になると、排泄センサ装置1を特定(被介護者を特定)してアラームを発生する。
図4は、前記制御手段で行われる実測値とバイアス値の設定を説明するグラフである。
排泄センサ装置1は、様々な異なる環境下(季節、湿度、被介護者の特徴、設置場所、布団の種類等)で使用されることから、その環境変化の要因を排除するように、排泄センサのバイアス値を算出する必要がある。例えば、湿度センサで考慮すると、梅雨時の湿度は高く、冬の乾燥期の湿度は低いことから、実測値で管理するのは適切ではなく、被介護者に設置した際の状態で排便や排尿がされていない清浄値(バイアス値)を減算した補正レベル値として設定する必要がある(出力波高値もセンサの設置環境や季節によって動的に変化する)。
図において、b1,b2,b3は、3回の排泄時の清浄値(湿度バイアス値)を示しており、湿度センサで考えると、梅雨時の湿度バイアス値は大きく(b1)、冬の乾燥期の湿度バイアス値は小さくなる(b3)。この湿度バイアス値は、常に一定でなく、設置状態の変化や環境の変化でも変化する動的な値となる。
補正レベル値の設定については、プログラムで実行され、例えば、排泄センサ装置1を介護者にセットした際、一定時間、排泄センサの変化情報を取得し、その平均値をバイアス値として差し引いて補正レベル値として設定したり、一定時間、変化が生じなかったときの値をバイアス値として差し引いて補正レベル値として設定したり、一定時間内で、ある単位時間毎の変化情報を取得し、偏差を取得して、偏差値が50となる部分をバイアス値として差し引いて補正レベル値として設定する等、様々な手法を用いることが可能である。すなわち、設置時の状態を基準値(補正レベル値)として設定することで、環境の相違、或いは、センサの精度の相違に関係なく、適切かつ正確な閾値設定を行なうことが可能となる。
上記した補正レベル値の設定操作は、排泄モニタ装置2に設けられた押し釦24によってクリア・設定するようにしている。すなわち、紙オムツを交換する度に介護者が押し釦24でクリアして設定しても良いし、排泄状況が正確に検知できていれば、そのままの状態を維持してクリアしなくても良い。
なお、ニオイセンサについても、湿度センサと同じようにニオイバイアス値とニオイ波高値は動的に変化しており、初期値は、季節、換気、空調、清掃などで変わるため、本実施形態では、排泄が始まった時のバイアス値は排泄が終わるまで保持し、排泄レベルとの差の移動平均を、排泄センサの検出レベルとして用いるようにしている。
図5は、横軸を時間、縦軸をニオイセンサの検知レベルとした推移グラフである。この場合、縦軸における検知レベル0は、上記したバイアス値となっている。
実線は、実際に被介護者に設置して得られるリアルタイムの補正レベル値である。この実線の変位から明らかなように、オナラをすると検知レベルが短時間で急激に上昇し、揮発することから、直ちに検知レベルが低下することが分かる(この被介護者は、排便する前に2回のオナラをしたことがわかる)。また、オナラのニオイは、一般的に排便よりも波高値が高く、持続時間は短い。
この場合、警報レベル(閾値)は、横点線で示しているが、オナラのニオイが強いため、オナラをした段階で警報情報が報知されてしまい、介護者が実際に紙オムツを見ても排便していない状況となってしまう(負担が大きくなる)。
このため、例えば、オナラのニオイの持続時間の2倍以上の区間を一定時間(例えば10分)とし、この一定時間毎の移動平均値を順次算出することで、点線の推移に示すように、オナラの波高値を警報レベル(閾値)より低くすることができる。すなわち、前記押し釦によって特定される警報を発生する閾値は、移動平均値の変動範囲内で設定することができるので、オナラのニオイによる影響を排除することが可能となる。なお、閾値を低く設定し過ぎると、オナラをした際に警報を発生する可能性があるが、この場合、介護者が紙オムツを見て排便していなければ、押し釦で閾値を上げる操作を行なえば良い。
図6は、図5と同様、排泄データのリアルタイムの補正レベル値を実線として示した推移グラフである。上記したように、補正レベル値の移動平均値をとると、補正レベル値との間で遅れが生じる(t1は、警報レベルに達した時の補正レベル値と移動平均の時間差である)ため、移動平均値を前記排便レベルメータと排尿レベルメータに表示すると、実際に排便をしてからある程度時間が経過しないと警報が鳴らない。したがって、介護者にとっても被介護者にとっても、時間差t1については、できるだけ短い方が好ましい。
図6の点線は、加重移動平均を表した場合のグラフである。加重移動平均は、前記の移動平均同様、例えば、オナラのニオイの持続時間の2倍以上の区間を一定時間(例えば10分)とし、この一定時間毎の移動平均値を算出するが、直近の時間での補正レベル値に重み付け処理をしたものである。すなわち、一定時間内での直近の時間の補正レベル値ほど大きい係数を掛け、一定時間内での最初の時間の補正レベル値に小さい係数を掛ける等、重み付けをして平均値を取得することで、図6の点線で示すように、時間差t2は、図5の時間差t1より短くすることができ、加重移動平均値を前記排便レベルメータと排尿レベルメータに表示すると警報レベルを早く検出することが可能となる。
本実施形態では、図1に示したように、排便と排尿を検出することに加え、排便予知レベルメータ15及び警報位置を特定するレベルマーカ16を表示するようにしている。排便予知は、排便に至るまでのオナラのニオイの積算である程度把握することが可能と思われる。すなわち、排便の直前は、便が肛門付近まで移動しており、次第にニオイレベルが大きくなることから、ニオイの積算情報を取得し、これに閾値を付与することで、ある程度、排便予知を正確に行なうことが可能と考えられる。
図7は、図5,図6で示したニオイセンサの補正レベル値(点線)を、ハイパスフィルタ(微分回路)に通して得られた結果を表すグラフである。実線で示す補正レベル値から算出される微分値によれば、オナラの立ち上がりと波高値が明確になるので、排泄予知に必要なオナラの回数とニオイ強度のレベルを容易に算出することが可能である。すなわち、ハイパスフィルタ値を合算した値(0以上の微分値の面積を加算した値)に対して、閾値を適切に設定することにより、排便が近くなったことを予測することが可能となる。
このため、介護者は、警報が鳴ったときに、被介護者をトイレに誘導し、排便を促せば良い。
図8は、排泄通知システムの第3の実施形態を示す図であり、ニオイセンサ3と湿度センサ4を内蔵した排泄センサ52を被介護者の下腹部の着衣の下に設置し、該下腹部の着衣の下の空気をニオイセンサ3と湿度センサ4で計測するようにした構成を示している。
排泄センサ52は、接続ケーブル53で携帯型排泄センサ装置54と接続し、該携帯型排泄センサ装置54は二次電池9で作動し、ニオイと湿気の計測値から排泄レベルを算出し、排泄レベルを無線デバイス7で排泄モニタ装置2に送信するようにしている。
排泄モニタ装置2に送信する排泄レベルは、第1実施形態と同様、排便レベルと排便予知レベルと排尿レベルの3種類であり、警報レベルマーカ以上の排泄レベルになると、バイブレータ22が振動し、被介護者にも通知することができる。排泄モニタ装置2の機能は第1実施形態と同じである。
図9は、排泄通知システムの第3の実施形態を示す図である。
泄管理センタ装置33は、第2の実施形態と同様、多数の携帯排泄センサ装置54から無線23で送られてくる排泄レベルを無線デバイス32で受信し、排泄センサ装置54毎に排泄レベルメータに該排泄レベルと排泄警報レベルマーカをディスプレイ31に表示する構成である。被介護者毎に、排泄警報レベルマーカを介護者が最適値に設定し、排泄レベルが排泄警報レベルマーカ以上になるとアラームを発生し、情報処理部30で携帯排泄センサ装置54毎に排泄レベルの介護記録や排泄の統計処理を行うことが可能である。
図10は、被介護者に取り付ける携帯型排泄センサ装置54の位置関係を表した説明図である。携帯型排泄センサ装置54は、ベルト55の上部に取り付け、排泄センサ52は紙オムツまたは下着57と、ズボンまたはスカート56の間の被介護者腹部51に接続ケーブル53を通して取り付ければ良い。
以上のように、本発明の排泄通知システムによれば、在宅介護や特別養護老人ホーム等における介護者の排泄管理に掛かる労働負担を減らすと共に、被介護者の生活環境の清潔度を向上させ皮膚病や感染症の発生を低くできる。
1 排泄センサ装置
2 排泄モニタ装置
3 ニオイセンサ
4 湿度センサ
5 吸気ファン
6a,6b マイコン(マイクロコンピュータ)
7a,7b 無線デバイス
8a,8b 外部電源
9 二次電池
10 ディスプレイ
11 ニオイレベルメータ
12 ニオイ警報レベルマーカ
13 湿度レベルメータ
14 湿度警報レベルマーカ
15 排便予知レベルメータ
16 排便予知マーカ
17 アラーム
18 ニオイ警報レベルマーカ設定釦
19 湿度警報レベルマーカ設定釦
20 排便予知警報レベルマーカ設定釦
21 アラーム停止釦
22 バイブレータ
23 無線電波
24 クリア設定釦
30 情報処理部
31 ディスプレイ
32 無線デバイス
33 排泄管理センタ装置
40 被介護者
41 敷布団
42 排泄センサ装置設置エリア
43 シーツ
44 掛布団
51 被介護者腹部
52 排泄センサ
53 接続ケーブル
54 携帯排泄センサ装置
55 ベルト
56 ズボンまたはスカート
57 紙オムツまたは下着
b1,b2,b3 初期値のセンサバイアス値
t1 警報レベルでの移動平均と補正レベル値の時間差
t2 警報レベルでの加重移動平均と補正レベル値の時間差

Claims (5)

  1. 被介護者の近傍に設置可能であり、ニオイを検出可能なニオイセンサと、湿度を検出可能な湿度センサと、前記各センサで検出されたニオイ検知信号及び湿度検知信号を送信する無線デバイスと、を備えた排泄センサ装置と、
    前記排泄センサ装置から送信される前記各検知信号を受信する無線デバイスと、受信したニオイ検知信号からニオイレベル状態を示す排便レベルメータを、受信した湿度検知信号から湿度レベル状態を示す排尿レベルメータを夫々表示すると共に、各レベルメータに対応付けられて警報位置を特定するレベルマーカを表示するディスプレイと、前記排便レベルメータと排尿レベルメータのレベル表示が警報位置になったときに警報を発生する警報発生部と、前記排便レベルメータと排尿レベルメータに対応付けされたレベルマーカの位置を被介護者毎に設定、変更する操作部と、を備えた排泄モニタ装置と、
    前記排泄センサ装置と前記排泄モニタ装置の動作を制御する制御手段と、
    を備えた排泄通知システムであって、
    前記制御手段は、排便や排尿がない清浄時における前記各センサのバイアス値を算出し、前記算出されたバイアス値を減算した補正レベル値を前記排便レベルメータ及び排尿レベルメータとして表示するとともに、前記排便レベルメータと排尿レベルメータに対応付けされたレベルマーカの位置を閾値とし、各レベルメータで表示される補正レベル値が前記閾値に達したときに前記警報発生部から警報を発生するように制御する、
    ことを特徴とする排泄通知システム。
  2. 前記制御手段は、前記排便レベルメータに関し、前記バイアス値を減算した補正レベル値から、時間経過に伴って一定時間ごとの移動平均値を順次算出し、前記移動平均値を前記排便レベルメータとして表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の排泄通知システム。
  3. 前記制御手段は、前記排便レベルメータに関し、前記バイアス値を減算した補正レベル値から、時間経過に伴って一定時間ごとの加重移動平均値を順次算出し、前記加重移動平均値を前記排便レベルメータとして表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の排泄通知システム。
  4. 前記排泄モニタ装置は、被介護者の排便を予知する排便予知レベルメータと、排便予知レベルメータに対応付けられて警報位置を特定すると共に前記操作部の操作によって警報位置が被介護者毎に設定、変更されるレベルマーカと、を前記ディスプレイに表示し、
    前記制御手段は、前記排便レベルメータに関する補正レベル値から、微分値を算出すると共に、算出された微分値に関しゼロ以上の微分値の面積を加算して排便予知レベルメータとして表示し、前記加算された値が、前記排便予知レベルメータに対応付けされたレベルマーカの位置に達したときに前記警報発生部から警報を発生するように制御する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の排泄通知システム。
  5. 前記排泄センサ装置は、前記排泄センサが、被介護者の着衣内に設置可能であることを特徴とする請求項1から4のいずいれか1項に記載の排泄通知システム。
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