JP2019111312A - 排泄通知システム - Google Patents
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Abstract
Description
排泄通知システムは、被介護者の近傍に設置される排泄センサ装置1と、介護者が視認、操作する排泄モニタ装置2とを備えており、これらの装置は、制御手段によって動作が制御される。この場合、制御手段は、排泄センサ装置1及び排泄モニタ装置2に組み込まれるマイコン6a,6bが該当しており、制御手段は、以下に詳述する動作や処理を実行するためのプログラム及び画像表示情報を格納したROM、プログラムに従って各構成部を作動制御するCPUなどを含んでいる。
これは、ニオイレベルは、実際の排便時のニオイに加え、オナラによるニオイについても考慮する必要があるためであり、オナラによって発生するニオイを排除して、排便したときのみを対象にできるようにすることで、正確な警報を発することが可能となる(この手法については後述する)。
警報ONは、ニオイと湿度の何方かが警報レベルに達するとアラーム17が鳴るモードである。警報OFFは、警報レベルに達したときに警報を停止させるモードで警報レベルが一定値以下になると自動で警報ONに復帰するモードである。また、警報停止は、他の2つのモードに変えられない限り、警報を停止するモードである。
排泄センサ装置1は、様々な異なる環境下(季節、湿度、被介護者の特徴、設置場所、布団の種類等)で使用されることから、その環境変化の要因を排除するように、排泄センサのバイアス値を算出する必要がある。例えば、湿度センサで考慮すると、梅雨時の湿度は高く、冬の乾燥期の湿度は低いことから、実測値で管理するのは適切ではなく、被介護者に設置した際の状態で排便や排尿がされていない清浄値(バイアス値)を減算した補正レベル値として設定する必要がある(出力波高値もセンサの設置環境や季節によって動的に変化する)。
図において、b1,b2,b3は、3回の排泄時の清浄値(湿度バイアス値)を示しており、湿度センサで考えると、梅雨時の湿度バイアス値は大きく(b1)、冬の乾燥期の湿度バイアス値は小さくなる(b3)。この湿度バイアス値は、常に一定でなく、設置状態の変化や環境の変化でも変化する動的な値となる。
実線は、実際に被介護者に設置して得られるリアルタイムの補正レベル値である。この実線の変位から明らかなように、オナラをすると検知レベルが短時間で急激に上昇し、揮発することから、直ちに検知レベルが低下することが分かる(この被介護者は、排便する前に2回のオナラをしたことがわかる)。また、オナラのニオイは、一般的に排便よりも波高値が高く、持続時間は短い。
このため、例えば、オナラのニオイの持続時間の2倍以上の区間を一定時間(例えば10分)とし、この一定時間毎の移動平均値を順次算出することで、点線の推移に示すように、オナラの波高値を警報レベル(閾値)より低くすることができる。すなわち、前記押し釦によって特定される警報を発生する閾値は、移動平均値の変動範囲内で設定することができるので、オナラのニオイによる影響を排除することが可能となる。なお、閾値を低く設定し過ぎると、オナラをした際に警報を発生する可能性があるが、この場合、介護者が紙オムツを見て排便していなければ、押し釦で閾値を上げる操作を行なえば良い。
このため、介護者は、警報が鳴ったときに、被介護者をトイレに誘導し、排便を促せば良い。
排泄センサ52は、接続ケーブル53で携帯型排泄センサ装置54と接続し、該携帯型排泄センサ装置54は二次電池9で作動し、ニオイと湿気の計測値から排泄レベルを算出し、排泄レベルを無線デバイス7で排泄モニタ装置2に送信するようにしている。
排泄モニタ装置2に送信する排泄レベルは、第1実施形態と同様、排便レベルと排便予知レベルと排尿レベルの3種類であり、警報レベルマーカ以上の排泄レベルになると、バイブレータ22が振動し、被介護者にも通知することができる。排泄モニタ装置2の機能は第1実施形態と同じである。
泄管理センタ装置33は、第2の実施形態と同様、多数の携帯排泄センサ装置54から無線23で送られてくる排泄レベルを無線デバイス32で受信し、排泄センサ装置54毎に排泄レベルメータに該排泄レベルと排泄警報レベルマーカをディスプレイ31に表示する構成である。被介護者毎に、排泄警報レベルマーカを介護者が最適値に設定し、排泄レベルが排泄警報レベルマーカ以上になるとアラームを発生し、情報処理部30で携帯排泄センサ装置54毎に排泄レベルの介護記録や排泄の統計処理を行うことが可能である。
2 排泄モニタ装置
3 ニオイセンサ
4 湿度センサ
5 吸気ファン
6a,6b マイコン(マイクロコンピュータ)
7a,7b 無線デバイス
8a,8b 外部電源
9 二次電池
10 ディスプレイ
11 ニオイレベルメータ
12 ニオイ警報レベルマーカ
13 湿度レベルメータ
14 湿度警報レベルマーカ
15 排便予知レベルメータ
16 排便予知マーカ
17 アラーム
18 ニオイ警報レベルマーカ設定釦
19 湿度警報レベルマーカ設定釦
20 排便予知警報レベルマーカ設定釦
21 アラーム停止釦
22 バイブレータ
23 無線電波
24 クリア設定釦
30 情報処理部
31 ディスプレイ
32 無線デバイス
33 排泄管理センタ装置
40 被介護者
41 敷布団
42 排泄センサ装置設置エリア
43 シーツ
44 掛布団
51 被介護者腹部
52 排泄センサ
53 接続ケーブル
54 携帯排泄センサ装置
55 ベルト
56 ズボンまたはスカート
57 紙オムツまたは下着
b1,b2,b3 初期値のセンサバイアス値
t1 警報レベルでの移動平均と補正レベル値の時間差
t2 警報レベルでの加重移動平均と補正レベル値の時間差
Claims (6)
- 被介護者の近傍に設置可能であり、吸気ファンと、吸気ファンで吸引した空気のニオイと湿度を検出可能な排泄センサと、排泄センサで検出された排泄レベル信号を送信する無線デバイスと、を備えた排泄センサ装置と、
前記排泄センサ装置から送信される排泄レベル信号を受信する無線デバイスと、受信した排泄レベル信号から、少なくとも排便レベルメータと排尿レベルメータを個々に表示すると共に、各レベルメータに対応付けられて警報位置を特定するレベルマーカを表示するディスプレイと、前記排便レベルメータと排尿レベルメータのレベル表示が警報位置になったときに警報を発生する警報発生部と、前記排便レベルメータと排尿レベルメータに対応付けされたレベルマーカの位置を変更する操作部と、を備えた排泄モニタ装置と、
前記排泄センサ装置と前記排泄モニタ装置の動作を制御する制御手段と、
を備えた排泄通知システムであって、
前記制御手段は、前記排泄レベル信号から排便や排尿がない清浄時のバイアス値設定し、前記排泄レベル信号からバイアス値を減算した補正レベル値を前記排便レベルメータと排尿レベルメータに表示するとともに、前記排便レベルメータと排尿レベルメータに対応付けされたレベルマーカの位置を閾値とし、各レベルメータで表示される補正レベル値が前記閾値に達したときに前記警報発生部から警報を発生するように制御する、
ことを特徴とする排泄通知システム。 - 前記制御手段は、前記排泄レベル信号からバイアス値を減算した補正レベル値から、時間経過に伴って一定時間範囲ごとの移動平均値を順次算出し、前記移動平均値を前記排便レベルメータと排尿レベルメータに表示し、
前記操作部によって特定される警報を発生する閾値は、前記移動平均値の変動範囲内で設定可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の排泄通知システム。 - 前記制御手段は、前記排泄レベル信号からバイアス値を減算した補正レベル値から、時間経過に伴って一定時間ごとの加重移動平均値を順次算出し、前記加重移動平均値を前記排便レベルメータと排尿レベルメータに表示し、
前記操作部によって特定される警報を発生する閾値は、前記加重移動平均値の変動範囲内で設定可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の排泄通知システム。 - 前記排泄モニタ装置は、排便予知レベルメータと、排便予知レベルメータに対応付けられて警報位置を特定すると共に前記操作部によって位置変更可能なレベルマーカと、を前記ディスプレイに表示し、
前記制御手段は、前記排便予知レベルメータのレベル表示が警報位置になったときに前記警報発生部で警報を発生することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の排泄通知システム。 - 前記制御手段は、前記排泄センサで検知されたニオイレベルの補正レベル値から、微分値を算出すると共にゼロ以上の微分値の面積を加算し、前記排便予知レベルメータに対応付けされた排便予知レベルマーカの位置を閾値として前記加算された値が前記閾値に達したときに前記警報発生部から警報を発生するように制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の排泄通知システム。 - 前記排泄センサ装置は、前記排泄センサが、被介護者の着衣内に設置可能であることを特徴とする請求項1から5のいずいれか1項に記載の排泄通知システム。
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