JP6473870B2 - 蓄電デバイス - Google Patents

蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6473870B2
JP6473870B2 JP2017112338A JP2017112338A JP6473870B2 JP 6473870 B2 JP6473870 B2 JP 6473870B2 JP 2017112338 A JP2017112338 A JP 2017112338A JP 2017112338 A JP2017112338 A JP 2017112338A JP 6473870 B2 JP6473870 B2 JP 6473870B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
current collector
conductor
storage device
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017112338A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018206659A (ja
Inventor
堤 香津雄
香津雄 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exergy Power Systems Inc
Original Assignee
Exergy Power Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exergy Power Systems Inc filed Critical Exergy Power Systems Inc
Priority to JP2017112338A priority Critical patent/JP6473870B2/ja
Publication of JP2018206659A publication Critical patent/JP2018206659A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6473870B2 publication Critical patent/JP6473870B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Description

本発明は、蓄電デバイスの構造に関する。
蓄電デバイスは、電池やキャパシタに代表される電気を蓄積するデバイスである。キャパシタとはコンデンサのことで、電気二重層キャパシタが代表的ある。電池にはアルカリ電池やリチウムイオン電池などがある。また、電池の構造としては、モノポーラ型、バイポーラ型などがある。バイポーラ型の電池とは、集電体の一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成された構造の電池である。
バイポーラ型の電池は、高電圧化、部品点数の低減、単セル同士の電気抵抗の低減、不要空間の削減による高エネルギー密度化などが比較的容易なことから、電気自動車や各種電子機器の電源として広く用いられている。
特許文献1には、電解質層に高分子ゲル電解質や液体電解質を用いてなる電池において、電解質部分からの電解液の染み出しによる液絡(短絡)を防止するために、電解質層を保持するセパレータの外周部に成型配置されたシール用の樹脂を備えるバイポーラ電池が開示されている。
特許文献2には、非水電解液を用いた電池において、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有するシール材を採用することにより、電解液の染み出しのないシール性に優れたバイポーラ電極を提供することが開示されている。
電池要素を樹脂で被覆しているので、電池内部で発生する熱の外部への伝達性が低下するという問題がある。これに対して、特許文献3に記載の電池では、電池の被覆材として高い電気抵抗を有し、熱伝達性の優れた材質としてセラミックを用いることにより、電池内部で発生する熱を外部へ効率的に放散させることが可能となる二次電池が提案されている。
アルカリ二次電池の正極活物質として使用されている水酸化ニッケルおよび二酸化マンガンは、金属酸化物であり、極めて電導度が低い。この問題を解決するために、例えば、特許文献4には、水酸化ニッケルに高次コバルト酸化物を導電剤として添加した活物質が開示されている。この活物質を用いれば、水酸化ニッケル粒子間に高次コバルト酸化物による導電性のネットワークが形成されるため、水酸化ニッケル粒子全体で充放電反応が進行しやすく、高容量化を達成することができる。
特開2011−151016号公報 特開2013−037946号公報 特開2008−186595号公報 特開平11−97008号公報
電池には、正極、負極および電解液からなる単電池が複数組み合わされて構成された電池があり、これを一般的に組電池と称されている。このような組電池において、各単電池の電解液が液漏れすると、各単電池間の電極同士が電気的に接続される液絡が生じて、電池としての能力が大きく低下するという課題がある。そのため、複数の単電池が組み合わされた組電池では、液絡を防止すべく、単電池−単電池間の電解液が共有化しないように、密閉化された単電池が用いられている。したがって、組電池においては、単電池の数だけ電解液の注液工程が必要など、電解液の注液に時間がかかるという課題がある。
また従来の組電池においては、単電池間を配線等の接続部を介して電気的に接続しているので、配線である接続部において電気抵抗が生じるため、出力の低下を招く。また、組電池の小型化を考えると、接続部や密閉化するための部材、例えば蓋等の電気発生とは直接関係のない部材があることにより、組電池の出力密度やエネルギー密度を低下させている。また、部品点数の多いことは、組立に要する工数が増えることになる。
また、一般に二次電池やキャパシタは高出力特性が求められる。高出力すなわち高い充放電レートで充放電を行えば二次電池の内部温度が上昇して高温度になり、電極の活物質が損傷を受ける。このため充放電レートは制限を受け、高出力化を困難にしている。
導電剤として高価な高次コバルト酸化物に代えて、黒鉛化炭素材料を導電剤として用いれば、充分な導電性を得られるが、黒鉛化炭素材料は耐食性が良くないために充放電を繰り返すと炭素材料が酸化劣化し、導電性が次第に低下する。また、充電時に正極で発生した酸素は、負極の水素吸蔵合金を酸化して、水素吸蔵能力を低下させる。
本発明の目的は、以上の事情に鑑みなされたものであって、液絡を防止する蓄電デバイスを提供することにある。また、別の目的は、電解液の注液を容易にした出力特性に優れた蓄電デバイスを提供することにある。
本発明に係る一の態様の蓄電デバイスは、正極および負極のいずれか一方の第1電極、いずれか他方の第2電極、セパレータ、電解液を具備する複数の電極群を備え、前記複数の電極群は区画されていて、前記複数の電極群の間は、流体が流通可能である一方、前記複数の電極群の間に、撥水手段を備える。
ここで、流体が流通可能とは、複数の電極群間において、液体や気体の流入・流出が可能であることをいう。また、例えば圧力条件など所定条件において流体が流通可能であって、別の条件において流体が流通不可である場合が含まれる。撥水手段とは、液体の流通を阻害する手段をいう。
この構成によれば、各電極群間において、気体が流通する一方、液体である電解液が流通せず、各電極群間の液絡を防止する。また、複数の電極群の間は、流体が流通可能である一方、撥水手段を備えているので、例えば、区画された1つの電極群から所定圧力で電解液を注液することで全ての電極群に電解液を行き渡らせ、注液後に常圧に戻すこと等により、その後は撥水手段によって電極群間の電解液の流入を抑止することが可能となる。
また、液絡は、各電極群間の電極が電解液により電気的に接続されて生じるところ、電極群間の電極同士が電解液を介してつながらなければ液絡は生じない。したがって、本発明にいう撥水手段は、各電極群間の電解液の流入を遮断することの他、液絡が生じない程度に電解液の流入・流出を抑制する手段が含まれる。
また、この蓄電デバイスは、前記電極群を貫通する筒状の集電部を備え、前記集電部は、孔の開いた底を有する。この構成によれば、集電部が筒状であるため、従来の中実の集電体と比較して、冷却性能が向上する。
また、この蓄電デバイスは、前記撥水手段が、前記集電部又は該集電部の下方に配される撥水シートである。また、前記撥水手段が、前記集電部になされた撥水加工であってもよい。また、撥水シートと撥水加工を併せて用いてもよい。ここで、撥水シートは、例えば微多孔膜またはポリオレフィンの不織布であり、一例としてポリエチレンまたはポリプロピレンである。
また、この蓄電デバイスは、前記集電部の筒状の内側が、真空又は気体で満たされている。この構成によれば、集電部の筒状の内側の空間が真空又は気体で満たされている、すなわち、この空間が電解液などの液体で満たされていないことにより、冷却性能がより向上する。また、この空間が気体で満たされていれば、各電極群間の電解液の流入を抑止する。
また、この蓄電デバイスは、前記気体が水素である。この構成によれば、蓄電デバイスの内部に水素が存在し、内部で発生する酸素が水素と結合して水となるので、正極に含まれる導電剤等が酸化されず、蓄電デバイスの劣化を抑制する。
また、この蓄電デバイスは、前記複数の電極群が配される有底の筒状の導電体であって、底部が下方に突き出た突出部を有する導電体を複数備え、前記突出部が前記集電部である。また、この蓄電デバイスは、隣り合う第1導電体と第2導電体において、第2導電体が、第1導電体の上方に配され、第2導電体の突出部が、第1導電体の筒部に囲われていて、前記第2導電体の突出部と、前記第1導電体の筒部との間の空間に、第1電極群が存在する。
ここで、導電体と電極群により構成される1つの蓄電デバイス(以下この1つの蓄電デバイスを「セル」と称する場合がある)を複数接続する場合、これらを接続する配線が存在しないため、配線の電気抵抗による出力の低下がない。また、配線やセルの蓋等が不要なので、蓄電デバイス全体の小型化を図ることができ、高容量化が期待できる。
さらに、エネルギー密度が向上して高出力化が期待できる。また、部品点数が減り組立工数の低減を図ることができる。また、各セルは配線より断面積の大きな集電体としての機能を有する導電体(以下「集電体」と称する場合がある)により接続されているため、電気抵抗が小さく、高出力化を図ることができる。また、オーム損失が小さい。
また、この蓄電デバイスは、前記電極群は、正極および負極のいずれか一方の第1電極と、いずれか他方の第2電極と、第1電極と第2電極の間に介在するセパレータと、を備え、前記第1電極と前記第1導電体の筒部が接触し、前記第2電極と前記第2導電体の突出部が接触している。この構成によれば、充放電により電極で発生する熱は、集電体を介して速やかに外部に伝えられるので、各セル及び蓄電デバイス全体の内部温度の上昇が制限されて、高出力化が可能となる。
また、この蓄電デバイスは、前記第2導電体の底部と、前記第1導電体の筒部が、接触していない。また、この蓄電デバイスは、前記第2導電体の底部と、前記第1導電体の筒部の間に、絶縁部材を備える。この構成によれば、第1導電体と第2導電体とを絶縁でき、絶縁部材を用いればより確実に絶縁できる。
本発明によれば、液絡を防止することができる、また、電解液の注入が容易となる。また、特別な構造の導電体を採用することにより、蓄電デバイスの高出力化、高容量化を可能にする。
集電体の平面図である。 集電体の側面図であって左右幅方向の中心を通る前後方向の部分断面図である。 バイポーラ電池の構成要素を示す平面図である。 バイポーラ電池の構成要素を示す軸方向断側面図である。 5セルからなるバイポーラ電池の軸方向断側面図である。 バイポーラ電池の組電池の組立断面図(側面)である。 バイポーラ電池の組電池の組立断面図(平面)である。 バイポーラ電池の両端部の拡大図である。 組電池における配管を説明するための図面である。 バイポーラ電池の接続方法を説明するための図面である。 バイポーラ電池の接続方法を説明するための別の図面である。 バイポーラ電池の接続方法を説明するための別の図面である。 集電体の側面の部分断面図である。 5セルからなるバイポーラ電池の軸方向断側面図である。 突出部が撥水加工された集電体の側面の断面図である。 突出部の内部に突辺を備える集電体の側面の断面図である。 突出部の内部に突辺と撥水シートを備える集電体の側面の断面図である。 突出部の内部に凹凸を設けた集電体の側面の断面図である。
以下、本発明に係る一実施形態を説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。特に、本実施形態は、バイポーラ型の二次電池を例に説明するが、本発明はバイポーラ型以外の電池やキャパシタなど、その他の蓄電デバイスに適用してもよい。
<二次電池材料>
本発明の各実施形態について説明するのに先立ち、本発明が適用される二次電池としてニッケル水素電池を例に取り説明する。なお、二次電池のタイプはこれに限定されるものでなく、二酸化マンガン電池、リチウムイオン電池、ニッケル亜鉛電池等の二次電池であってもよい。なお説明の都合上、第1電極を正極とし、第2電極を負極として説明する。
負極に用いる水素吸蔵合金として、希土類系合金であるAB5型、ラーベス相合金であるAB2型、チタン−ジルコニウム系合金であるAB型、マグネシウム系合金であるA2B型などの合金系が挙げられる。このうち、水素貯蔵容量、充放電特性、自己放電特性およびサイクル寿命特性の観点から、AB5型の希土類−ニッケル合金である、MmNiCoMnAlのミッシュメタルを含んだ5元系合金であることが好ましい。
正極活物質は、アルカリ二次電池の正極用として利用可能なものであれば特に限定されるものではなく、水酸化ニッケルであってもよく、二酸化マンガンであってもよい。正極用の導電剤は、放電時に電解液に溶出することなく、かつ、水素で還元されにくい炭素材料であることが好ましい。
電解液の耐性と充電時における耐酸化性の観点から、アモルファスカーボンを用いることが好ましい。特に、ソフトカーボンを用いることが好ましい。ソフトカーボンとは、不活性雰囲気中で加熱処理を施した時、黒鉛構造−炭素原子が構成する六角網平面が規則性をもって積層した構造−が発達し易いカーボンのことであり、易黒鉛化性炭素とも言われる。なお、グラファイトとは、上記ソフトカーボンを黒鉛化したカーボンであり、黒鉛とも称される。
ソフトカーボンのうち、部分的にグラファイト化したカーボンが好ましい。なかでも、ソフトカーボンの表面部分がグラファイト化したものが好ましい。グラファイト化が進展したソフトカーボンは、劣化しやすい。グラファイト化が少ないと導電性がよくならない。グラファイト化の割合は、ソフトカーボン全体を100wt.%とすると、10〜90wt.%が好ましく、20〜60wt.%が更に好ましい。上述のような炭素材料を用いた正極は、サイクル寿命特性に優れた二次電池を実現することができる。
正負極の電極基板は、電気伝導性が高く、電解液中の安定性と耐酸化性がよい観点から、Niが好ましく、具体的には、発泡ニッケル基板もしくはニッケルメッキ鋼板が好ましい。
正極活物質粉末、結着剤、および、導電性粉末を混合してペースト状に混練する。このペーストを、電極基板に塗布または充填し、乾燥させる。その後、ローラープレス等で電極基板を圧延することにより正極を作製した。
同様に負極は、水素吸蔵合金粉末、結着剤、および、導電性粉末を混合することによって、ペーストを調製する。このペーストを、電極基板に塗布または充填し、乾燥させる。その後、ローラープレス等で集電体を圧延することにより負極を作製した。
電解質は、水素を活物質とする電池で用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、水酸化カリウム(KOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)などの塩を水に溶かしたものが好適である。電池の出力特性の観点から、電解液は水酸化カリウム水溶液であることが好ましい。
セパレータの形状としては、微多孔膜、織布、不織布、圧粉体が挙げられ、このうち、出力特性と作製コストの観点から不織布が好ましい。セパレータの材質としては、特に限定されないが、耐アルカリ性、耐酸化性、耐還元性を有することが好ましい。具体的にはポリオレフィン系繊維が好ましく、例えば、ポリプロピレンもしくはポリエチレンが好ましい。
ポリオレフィン系繊維は疎水性であるので、親水処理する必要がある。水素ガス雰囲気中で使用する場合は、フッ素ガス処理を施したセパレータが好ましい。また、金属酸化物をセパレータの表面に塗布もしくは被覆したセパレータが好ましい。
集電体の材質として、電気伝導性が高く、電解液中の安定性と耐酸化性の観点から、Ni材が好ましく、具体的にはニッケルメッキ鋼板を用いた。ニッケルメッキを施すことにより、集電体がセパレータに含まれる電解液により腐食されるのを防止する。
撥水手段は水をはじく性質を有しておればよく、その形状および形態は限定されない。本実施形態において用いた撥水シートはポリオレフィン系の不織布であって、ポリエチレンもしくはポリプロピレンである。もっとも、シート状でなくてもよく撥水剤を所定の箇所に塗布して実現してもよい。
<第1実施形態>
図1Aに本発明の第1の実施形態に係るバイポーラ電池の集電体の平面図を、図1Bに側面の部分断面図を示す。図1Bは、図1Aの平面図のA−A線に沿った断面図である。集電体4は、ニッケルメッキ鋼板製の有底の円筒缶の底部を、円筒缶の軸方向外方に向かって突き出した突出部5を有している。したがって、集電体4は、円筒缶であった筒部6と、底を形成していた突出部5と、筒部6と突出部5とをつなぐ平坦な肩部8とを有する。
突出部5の頂部には穴7が設けられていて、集電体4で囲まれた空間と外部空間が、この穴を通じて連通するようになっている。筒部6と突出部5と穴7とは同心状の配置されている。本実施例では有底円筒缶を用いたが、楕円もしくは角形断面を有する筒状体であってもよい。集電体4の筒部6に繋がる開口部には筒部6から半径方向外方に広がる鍔部9が形成されている。鍔部9は冷却フィンとして作用するとともに後述する絶縁シート14の座となり電池密閉のためのシールしろとしての機能を果たす。
図2Aに本発明の第1の実施形態に係るバイポーラ電池の構成要素の平面図を、図2Bに図2Aの平面図のB−B線に沿った断面図を示す。バイポーラ電池10は、2つの集電体4と集電体4の内方に収納される1組の電極群11とを主な構成要素として備えている。集電体4は図1に示したものを2つ用いてもよいが、よりコンパクトにするため、下側の集電体は筒部を有さない形態とした。ここで、筒部を有さない集電体を端部集電体4Tと称する。もっとも、集電体4と端部集電体4Tとを区別する必要がない場合、それらを総称して単に集電体4と称するものとする。
発電エレメントである電極群11は、水素吸蔵合金を含む負極1と、正極活物質を含む正極2と、負極1と正極2の間に介在してイオンは透過するが電子を透過させないセパレータ3とで構成されている。電極群11は、集電体4の軸方向に積層され集電体の内方に収納されている。そして、負極1、正極2およびセパレータ3の中央には、端部集電体4Tの突出部5が貫通する穴が設けられている。端部集電体4Tの突出部5は、正極2と負極1とセパレータ3とから構成される電極群13の中央を、端部集電体4Tの軸方向に貫通している。
負極1および正極2の寸法と、集電体4の寸法との関係について説明する。負極1に設けられた穴の径は、端部集電体4Tの突出部の外径より小さい。したがって、負極の穴の周縁部は端部集電体4Tの突出部と接触して、負極1と端部集電体4Tは、電気的に接続されている。一方、正極2の中央に設けられた穴の径は、端部集電体4Tの突出部の外径より大きく、正極の穴の周縁部は端部集電体4Tの突出部と接触せず、正極2と端部集電体4Tは、電気的に絶縁されている。
負極1の外径は集電体4の筒部の内径よりも小さく、負極の外縁部と集電体4の筒部の内面は接触しておらず、負極と集電体4とは電気的に絶縁されている。一方、正極2の外径は集電体4の筒部の内径より大きく、正極2の外縁部は集電体4の筒部の内面と接触しており、正極2と集電体4とは電気的に接続されている。負極の穴の径は突出部の外径より少し小さく、正極2の外径は筒部の内径より少し大きい。
次に、負極1および正極2とセパレータ3の寸法との関係について説明する。セパレータ3の外縁が、正極2により覆われており、負極1の外縁が、セパレータ3により覆われている。そして、正極2の穴の周縁が、セパレータ3により覆われており、セパレータ3の穴の周縁が、負極1により覆われている。
すなわち、セパレータ3の外径は、負極1の外径より大きい。このため、負極1と正極2とは、集電体4の筒部6内周面近傍においてセパレータ3により完全に隔離されている。このため、電極が変形しても、正負の電極は互いに接触することがない。更に、セパレータ3に設けられた穴の径は、正極2に設けられた穴の径より小さい。このため、負極1と正極2とは、端部集電体4Tの突出部5の外周面近傍においてセパレータ3により完全に隔離されている。このため、電極が変形しても、正負の電極は互いに接触することがない。また、セパレータ3の外径は正極2の外径より小さい。このため、正極2と集電体4の筒部6の間にセパレータ3が介在することがない。更に、セパレータ3に設けられた穴の径は、負極1の中央に設けられた穴の径より大きい。このため、負極1と集電体4Tの突出部5の間にセパレータ3が介在することがない。
集電体4と端部集電体4Tは軸方向に同心となるように重ねられている。集電体の突出部5の高さは、集電体の筒部6の高さより小さく、上下の集電体4が中央付近においても接触することはない。更に、集電体4と端部集電体4Tの間に絶縁シート14を配置して、上下の集電体の絶縁を図っている。絶縁シート14としては、例えば、ポリプロピレン製のシートを用いることができる。
2つの集電体4,4Tとこれに囲まれた電極群11が、1つのセル15を構成する。このセルを2つの端子板16、17でサンドイッチして、ボルト20で連結してナット21で固定してバイポーラ電池10とする。なお、ナットはダブルナットとなっている。ボルト20はビニール製の絶縁チューブ22で覆われているので、集電体4の鍔部9の周縁端部において集電体4とボルト20が接触して電気的に短絡が生じることはなく、また、端子板16,17とボルト20が接触して電気的に短絡が生じることはない。
集電体4と端部集電体4Tに囲まれた空間に水素貯蔵室13が形成されており、外部から供給された水素ガスおよび電解液が電気分解することにより内部で発生する水素ガスを貯蔵することができる。本実施例の電池において、負極容量を正極容量よりも小さく設定すれば、過充電時に負極から発生する水素ガスはこの水素貯蔵室13に貯えることができる。水素貯蔵室13は電解液の液溜まりとしても機能する。なお、電解液は、セパレータ3にも保持されている。
水素貯蔵室13に蓄えられた水素ガスは、電池内部で発生する酸素と結合して水となるので、正極2が酸化するのを防ぐ役割を果たし、正極2の寿命特性を改善するとともに負極1を充電することができる。
2つの集電体4、4Tが、バイポーラ電池10の軸方向に同心状に、互いに接触することなく積み重ねられている。集電体4の突出部5は正極端子板17の中央に設けた穴に嵌合しており、筒部6を有さない端部集電体4Tの肩部8’は負極端子板16の上に配置されている。集電体4の肩部8が正極端子板17に接触しており、集電体4と正極端子板17とが電気的に接続されている。また、端部集電体4Tの肩部8’が負極集電板16に接触しており、端部集電体4Tと負極集電板16とが電気的に接続されている。
集電体4は正極2に接続されており、端部集電体4Tは負極1に接続されているので、正極端子板17は正極端子を構成し、負極端子板16は負極端子を構成する。左側のボルト20aと負極端子板16の間には絶縁ワッシャー23aが介在しているので、ボルト20aと負極端子板16は電気的に絶縁されている。一方、ボルト20aと正極端子板17の間には金属製の平ワッシャー24aが介在しているので、ボルト20aと正極端子板17は電気的に接続されている。よって、ボルト20aは正極端子を構成する。左側のナット21aの間に正極ケーブルを接続することができる。
右側のボルト20bと正極端子板17の間には絶縁ワッシャー23bが介在しているので、ボルト20bと正極端子板17は電気的に絶縁されている。一方、ボルト20bと負極端子板16の間には金属製の平ワッシャー24bが介在しているので、ボルト20bと負極端子板16は電気的に接続されている。よって、ボルト20bは負極端子を構成する。右側のナット21bの間に負極ケーブルを接続することができる。なお、絶縁ワッシャーは絶縁性を有しておればよく、本実施例ではポリプロピレン製のものを用いた。
4本のボルト20の左側の一対のボルト20aを正極端子とし、右側の一対のボルト20bを負極端子としたが、4本のうち3本を負極端子とし、残りの1本を正極端子としてもよく、また、4本のうち3本を正極端子とし、残りの1本を負極端子としてもよい。
集電体4の穴7にはマイクロカプラ26が取り付け可能になっていて、このマイクロカプラ26を経由して、バイポーラ電池内の真空引きを行ったり、電解液を補充することができるようになっている。更に、マイクロカプラ26を経由して、外部に設けた水素貯蔵源から水素ガスをバイポーラ電池内に供給することが可能となっている。負極端子板16の底部にもマイクロカプラ26を接続するための取付口28が設けられている。
<第2実施形態>
図3に本発明の第2の実施形態に係るバイポーラ電池の軸方向断側面図を示す。図3に示すバイポーラ電池30は5つのセルが直列に接続された電池となっている。図2Bに示した実施例1との相違点を中心に説明する。
図3において、左側のボルト20aが正極端子を構成し、右側のボルト20bが負極端子を構成することは図2Bと同じであるが、ナット21bが負極端子板16側に配置されている点が異なっている。図2Bにおいては、負極ケーブルと正極ケーブルは同じ方向に取り出すようになっているのに対して、図3では負極ケーブルと正極ケーブルは反対方向に取り出すようになっている。電極ケーブルの取り出し方向は、組電池を構成するときに、電極ケーブルの取り回しの便の都合によって定める。
5つの集電体4−1〜5と一つの集電体4Tとが、バイポーラ電池30の軸方向に同心状に、筒部6を上にして、互いに接触することなく積み重ねられている。各集電体4は絶縁シート14により電気的に絶縁されている。一番上の集電体4−1の突出部5は正極端子板17の中央に設けた穴に嵌合しており、一番下の端部集電体4Tの肩部8’は負極集電板16の上に配置されている。筒部6を有さない端部集電体4Tを用いることにより、電池のデッドスペースをなくすことができて、電池容量を維持したまま容積を小さくすることができる。
複数の負極1と正極2および負極1と正極2の間に介在するセパレータ3を積層した電極群11が、集電体4の内方に収納されている。2つの集電体4−1,4−2とこれに囲まれた電極群11−1が、1つのセル15−1を構成する。集電体4−1は、筒部6の内面が正極2に当接しているので正極集電体となり、集電体4−2は、突出部5が負極1に当接しているので負極集電体となる。
同様に、2つの集電体4−2,4−3とこれに囲まれた電極群11−2が、セル15−2を構成する。そして集電体4−2がセル15−2の正極集電体となり、集電体4−3が負極集電体となる。以下同様に、集電体4−3,4−4とこれに囲まれた電極群11−3が、セル15−3を構成する。集電体4−4,4−5とこれに囲まれた電極群11−4が、セル15−4を構成する。集電体4−5,4Tとこれに囲まれた電極群11−5が、セル15−5を構成する。以上のように、バイポーラ電池30はセル15−1〜5が電気的に直列に接続された電池となる。
また、集電体4の突出部5の内方に、突出部5の断面を覆うように円盤状の撥水シート31が配置されている。そして、撥水シート31の位置を保持するための押え板32を突出部5の内部に設けられている。撥水シート31は、突出部5の穴7から所定の圧力で供給された電解液と水素ガスを通す。そして、常圧においては、撥水シート31は微多孔を有しているので、各セルに供給された水素ガスは各セル間を流通可能である一方、水をはじく性質を有する撥水シート31により電解液は通過せず各セルに区分された状態となり、電解液を介してセル間で液絡は生じない。
なお、本実施形態の撥水シート31は、一例としてポリオレフィン系の不織布であって、ポリエチレンもしくはポリプロピレンである。また、撥水シート31は、絶縁性を有するパッキンとしても作用する。なお、撥水シート31は突出部5の内方になくてもよく、穴7と電極群11の間にあればよく、例えば集電体4−2の穴7と集電体4−1の肩部の間にあってもよい。
そして、集電体4−1の頂部に設けた穴7にマイクロカプラ(図2B参照)を取り付けて、電解液をバイポーラ電池30の内部に所定の圧力で注入する。注入された電解液は、集電体4に設けた穴7を経由して、各セル15内部に行き渡る。電解液の注液作業を集約することができ、各セルごとに注液する必要がないので注液作業を簡素化することができる。
具体的には、集電体4−1の穴7から所定圧力で注入された電解液は、撥水シート31を通過して、集電体4−1の突出部5内および集電体4−1と4−2の間から電極群11−1に行き渡る。そして、集電体4−2の穴7から撥水シート31を通過して、集電体4−2と4−3の間から電極群11−2に行き渡り、以後同様にして、集電体4−1から4−5の内部に電解液が行き渡る。これは、電解液を常圧よりも高い所定圧力で注入することで、電解液が各撥水シート31の微多孔を通過するためである。なお、電解液の注入は、下方の負極端子板16側から行ってもよい。
そして、電解液が各集電体4−1乃至4−5の内部に行き渡った後、真空引きなどにより各集電体4−1乃至4−5の突出部内にある電解液を抜き取る。具体的には、集電体4−1の穴7にマイクロカプラを取り付け、真空ポンプを接続するなどして電解液を抜いていく。真空ポンプを作動させると電池内部に負圧がかかり、集電体4−1の突出部内の電解液が、撥水シート31を通過して、バイポーラ電池30の外部に排出される。また、同様にして、各集電体4−2乃至4−5の突出部内の電解液も、撥水シート31を通過して、集電体4−1の穴7を通じて外部に排出される。
このとき、集電体4−1乃至4−5の各電極群11が存在する領域の電解液もいくらか排出されるが、各電極群11に浸透した電解液、特にセパレータに浸透した電解液が残存する。これにより、各電極群11の領域に電解液が存在し、各集電体4−1乃至4−5の突出部内に電解液がない状態となる。なお、電解液の排出も、下方の負極端子板16側から行ってもよい。
その後、集電体4−1の穴7から水素ガスを所定の圧力で注入する。そうすると、各集電体4−1から4−5の突出部内に水素ガスが行き渡る。このようにして、各集電体14−1から4−5の電極群11のある領域に電解液が存在し、突出部内には水素ガスが充満された状態となる。これにより、各集電体4−1乃至4−5の集電体の電極群11のある領域の電解液は、突出部内の水素ガスの存在および撥水シート31によって、他の集電体に流入せず、液絡を防止することができる。
本発明にいう撥水手段は撥水シートに限られない。撥水剤を適宜、適当な個所に塗布して実現してもよい。このような撥水手段は水をはじく性質を有しているので、電解液が撥水手段およびその近傍に留まることを阻害する。別な表現をすれば、特別な力が作用しない限り電解液が撥水手段を乗り越えて移動することはなく、この結果、電解液の流通を阻害する。すなわち、流体の行き来を抑制する。
次に、複数のバイポーラ電池を組み合わせた例を説明する。図4Aは、バイポーラ電池の組電池40の組立断側面図である。図4Bは、バイポーラ電池の組電池40の組立平面図である。図4Aにおいて、図を簡単化するために電極群の記載は省略してある。1つのバイポーラ電池は複数のセルから構成されており、5セルの場合は図3を用いて説明した。
組電池40は5つのバイポーラ電池を樹脂製の電池ケース41に収納して構成されており、外部に空冷用の冷却ファン42が設けられている。冷却ファン42は、外気から冷却用の空気を吸込み、バイポーラ電池の軸方向に直角の向きに冷却風を送る。電池ケース41内に送込まれた冷却風は集電体4の筒部6外側面を通過して、接続金具43により拡散されて隣のバイポーラ電池に流れる。接続金具43により冷却風の流れが乱されるので冷却効果が高まる。
図5にバイポーラ電池の両端部の拡大断面図を示す。図を簡単にするためにバイポーラ電池の中間部の記載を省略してある。各セルは通しボルト44a、44bにより固定されている。通しボルト44は図示しない絶縁チューブにおり覆われており、通しボルトを介して集電体同士が短絡を起こすことがないようになっている。
接続金具43はナット45(図4B参照)により、その両端において、通しボルト44に固定されている。接続金具43は、電気の良導体でできている。本実施例において接続金具にアルミニュームを用いた。アルミニュームは鉄より電気低抗が小さいので、接続金具43は鉄製の通しボルト44よりも小さなオーム損失で電気を外部に伝えることができる。
負極集電板16と接続金具43の間に絶縁部材46aを配置して、接続金具43を介してバイポーラ電池が短絡しないようになっている。同様に、正極集電板17と接続金具43の間に絶縁部材46bを配置して、接続金具43を介してバイポーラ電池が短絡しないようになっている。通しボルト44aは正極端子となり、通しボルト44bは負極端子となり、電池ケース41に設けた穴から電気を取り出すことができる。
本実施形態に係る組電池は、各バイポーラ電池の内圧が所定の値、例えば1Mpaに達すると、電池内のガスを外部に排出する安全弁を備えている。具体的には、図6に示すように、各バイポーラ電池の電池ケース41に設けられた各ガス排出口50が、各接続管51を介して1つの集合管52に接続されている。集合管52の端部には安全弁53が設けられていて、バイポーラ電池の内部圧力が規定値以上になると、安全弁53が作動してバイポーラ電池の内部圧力を開放する。集合管51に圧力計を配置してもよい。
図7、8は、バイポーラ電池の接続方法を説明するための図面である。図7は、4つのバイポーラ電池61を直列に接続して組電池60を構成した例である。隣接するバイポーラ電池61の正極端子44aと負極端子44bとを接続バー62により直列に接続する。端部に位置するバイポーラ電池61の2つの負極端子44bは接続バー63により接続して組電池60の負極端子とする。他方の端部に位置するバイポーラ電池61の2つの正極端子44aは接続バー64により接続して組電池60の正極端子とする。
図8に示す組電池60’は、4つのバイポーラ電池61’を並列に接続した場合の例である。バイポーラ電池61’は、絶縁部材46の装着位置を調整することにより、正極端子および負極端子を同じ方向に取り出し可能にしたものである。図8Aは、隣接するバイポーラ電池61’の負極端子44bを接続バー64により接続したものである。図8Bは、隣接するバイポーラ電池61’の正極端子44aを接続バー65により接続したものである。接続バー64は組電池60’の負極端子となり、接続バー65は組電池60’の正極端子となる。
電池反応で生じる酸素は、発生後直ちに電池内に封入された水素と結合して水となるので、電池内部に水素ガスを封入すれば、正極に含まれる導電助剤も酸化劣化することがない。また、水素吸蔵合金も、同様に酸化されることがないので劣化を防ぐことができる。電極の寿命特性が改善されて電池の長寿命化が期待できる。
<第3実施形態>
次に、上記の実施形態から集電体の構造を変更した第3の実施形態について説明する。なお、下記の説明において、便宜上、蓋部や底部などの表現を用いるが、これは上下方向を限定するものでなく、蓋部が下方に、底部が上方に位置する構成でもよい。
図9に第3の実施形態に係る集電体の側面の部分断面図を示し、図10に5つのセルを組み合わせた電池の軸方向断側面図を示す。第3の実施形態に係る電池について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第3の実施形態の電池100と第1の実施形態の電池10の主な相違点は集電体の構造である。第1の実施形態の集電体4が1つの部材で構成されているのに対し、第3の実施形態の集電体は、第1集電体110と第2集電体120の2つの部材で構成されている。
図9に示すように、第1集電体110は、ニッケルメッキ鋼板製の有底の円筒缶であり、底部111と、そこから立ち上がる筒部112を備える。第2集電体120は、蓋部121と、そこから立ち上がる突出部122を備える。
また、第1集電体110の底部111の中央には、穴113が設けられている。また、筒部112に繋がる開口部には筒部112から半径方向外方に広がる鍔部114が形成されている。また、第2集電体120の突出部122は底123を有し、穴124が設けられている。
そして、図10に示すように、第1集電体110と第2集電体120が上下方向に組み合わされ、これらに挟まれる空間に電極群130が収納されて、1つのセル140を構成している。セル140において、第2集電体120の突出部122の底123と、第1集電体110の底部111との間には、撥水シート131が配されている。また、第2集電体120の蓋部121と、第1集電体の筒部112との間には、絶縁シート132が配されている。
そして、このセル140が複数積み重なって、電池100が構成されている。電池100は、5つのセル140が積み重ねられた例である。また、第1や第2の実施形態と同様に、各セル140は、負極端子板101と正極端子板102によって挟まれて構成されている。なお、本実施形態においては、負極端子板101と正極端子板102に同じ構造のものを用いている。また、各セル140の接続は、溶接により接続してもよく、溶接を用いず負極端子板101と正極端子板102との圧縮によるものでもよく、その他一般的な接続方法を用いてもよい。
そして、電池100内に電解液を所定の圧力で注入して各セル140内部に電解液を行き渡らせ、その後電解液を引き抜いて各セル140の突出部122内にある電解液を抜き取る。そして、所定の圧力で水素ガスを所定の圧力で注入する。そうすると、各セル140の突出部122内に水素ガスが充満される。これにより、各セル140の筒部112には電解液が存在し、突出部122内には水素ガスが充満された状態となる。なお、筒部112の電解液は、突出部122内の水素ガスの存在や撥水シート131により、突出部122に流入せず、液絡を防止することができる。
<その他の実施形態>
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記の実施形態を次のように変更してもよい。
上記の実施形態では、各セル間の電解液の流入を抑止する手段に撥水シートを用いているが、これにかえて、次のようにしてもよい。例えば、図11Aに示す集電体の突出部を撥水加工する手段を用いることができる。なお、図11Aに示すように、撥水加工は突出部の穴の付近に施すことが好ましい。電解液が流入する場合、この穴が入り口となるためである。これは、液体が撥水部分よりも親水部分に流れる性質を利用したものである。これにより、突出部の撥水加工と、突出部内の水素の存在によって、電解液の流入を抑え、各セル間の液絡を防止することができる。
その他、図11Bに示す集電体の突出部に内部に突出する突辺を設ける手段を用いてもよい。この突辺に撥水加工を施せば、電解液の流入を抑制することができる。また、図11Cに示すように、この突辺に撥水シートを配してもよい。また、図示しないが、この突辺を突出部の内側に複数設けてもよく、複数の突辺の開口をずらしてもよい。また、図11Dに示す集電体の突出部の内部に凹凸を設ける手段を用いてもよい。
本発明に係る蓄電デバイスは、産業用のみならず民生用の蓄電装置として好適に用いることができる。
1 負極
2 正極
3 セパレータ
4 集電体、端部集電体4T
5 突出部
6 筒部
7 穴
8 肩部
9 鍔部
10 バイポーラ電池
11 電極群
13 水素貯蔵室
14 絶縁シート
15 セル
16 負極端子板
17 正極端子板
18 負極端子
19 正極端子
20 ボルト
21 ナット
22 絶縁チューブ
23 絶縁ワッシャー
24 平ワッシャー
25 コンパクトナット
26 マイクロカプラ
30 バイポーラ電池
31 撥水シート
32 押え板
40 組電池
41 電池ケース
42 冷却ファン
43 接続金具
44 通しボルト
45 ナット
46 絶縁部材
50 ガス排出口
51 集合管
52 接続管
53 安全弁
60 組電池
61 バイポーラ電池
100 電池
110 第1集電体
120 第2集電体
131 撥水シート
132 絶縁シート

Claims (10)

  1. 正極および負極のいずれか一方の第1電極と、いずれか他方の第2電極と、セパレータと、電解液とを具備する複数の電極群と複数の導電体とを備え、
    前記複数の電極群の間は流体が流通可能である一方、前記複数の電極群の間に撥水手段を備え、
    前記導電体は、底部と筒部と、該底部から該筒部と反対方向に突き出た突出部とを有し、
    前記突出部は、有底の筒状であって底に孔が開いており、前記電極群を貫通して該電極群の集電部となっていて、
    前記複数の導電体のうち隣り合う第1導電体と第2導電体において、第2導電体が第1導電体の上方に配され、第2導電体の突出部が第1導電体の筒部に囲われていて、前記第2導電体の突出部と前記第1導電体の筒部との間の空間に、第1電極群が存在し、
    前記撥水手段が、前記集電部又は該集電部の下方に存在している、
    蓄電デバイス。
  2. 正極および負極のいずれか一方の第1電極と、いずれか他方の第2電極と、セパレータと、電解液とを具備する複数の電極群と複数の導電体とを備え、
    前記複数の電極群の間は流体が流通可能である一方、前記複数の電極群の間に撥水手段を備え、
    前記導電体は、有底の円筒缶であって底部と該底部から立ち上がる筒部とを具備する第1集電体と、蓋部と該蓋部から立ち上がる突出部とを具備する第2集電体とが組み合わされていて、
    前記突出部は、有底の筒状であって底に孔が開いており、前記電極群を貫通して該電極群の集電部となっていて、
    前記導電体において、第2集電体の突出部が第1集電体の筒部に囲われていて、前記第2集電体の突出部と前記第1集電体の筒部との間の空間に、前記電極群が存在し、
    前記撥水手段が前記集電部又は該集電部の下方に存在している、
    蓄電デバイス。
  3. 前記撥水手段は、前記集電部又は該集電部の下方に配される撥水シートである、
    請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記撥水手段は、前記集電部になされた撥水加工である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  5. 前記撥水手段は、前記集電部の突出部に、内部に突出する突辺を設ける手段、または、前記集電部の突出部の内部に凹凸を設ける手段である、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  6. 前記集電部の筒状の内側が、真空又は気体で満たされている、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  7. 前記気体が水素である、
    請求項に記載の蓄電デバイス。
  8. 前記電極群は、正極および負極のいずれか一方の第1電極と、いずれか他方の第2電極と、第1電極と第2電極の間に介在するセパレータと、を備え、
    前記第1電極と前記第1導電体の筒部が接触し、前記第2電極と前記第2導電体の突出部が接触している、
    請求項に記載の蓄電デバイス。
  9. 前記第2導電体の底部と、前記第1導電体の筒部が、接触していない、
    請求項に記載の蓄電デバイス。
  10. 前記第2導電体の底部と、前記第1導電体の筒部の間に、絶縁部材を備える、
    請求項に記載の蓄電デバイス。
JP2017112338A 2017-06-07 2017-06-07 蓄電デバイス Active JP6473870B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017112338A JP6473870B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 蓄電デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017112338A JP6473870B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 蓄電デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018206659A JP2018206659A (ja) 2018-12-27
JP6473870B2 true JP6473870B2 (ja) 2019-02-27

Family

ID=64957320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017112338A Active JP6473870B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 蓄電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6473870B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021144928A1 (ja) * 2020-01-16 2021-07-22 川崎重工業株式会社 蓄電素子およびその製造方法
JP7153279B2 (ja) * 2020-09-24 2022-10-14 株式会社堤水素研究所 固体電解質アルカリ電池

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4262064A (en) * 1980-03-28 1981-04-14 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Toroidal cell and battery
JPH08250084A (ja) * 1994-06-22 1996-09-27 Sony Corp 非水電解液二次電池及びその製造方法
JP2004259856A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Honda Motor Co Ltd 蓄電素子の直列接続構造
KR101155916B1 (ko) * 2009-09-01 2012-06-20 삼성에스디아이 주식회사 전지 모듈
WO2014091635A1 (ja) * 2012-12-16 2014-06-19 エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 積層電池および積層電池の組立方法
EP3168921A4 (en) * 2014-07-09 2018-02-28 NGK Insulators, Ltd. Nickel-zinc battery
JP6583711B2 (ja) * 2015-03-17 2019-10-02 株式会社Gsユアサ 蓄電素子
WO2017145378A1 (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 バイポーラ電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018206659A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4433650B2 (ja) リチウム二次単電池及びリチウム二次単電池の接続構造体
KR101023865B1 (ko) 이차 전지
KR100786875B1 (ko) 전지 모듈
JP6286632B2 (ja) バイポーラ電池
JP5538114B2 (ja) 二次電池
JP2011113895A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2006128091A (ja) 二次電池
US20130130099A1 (en) Secondary battery of differential lead structure
JPWO2013046712A1 (ja) 密閉型二次電池
US20120087060A1 (en) Supercapacitor module
JP6473870B2 (ja) 蓄電デバイス
JP6473869B2 (ja) 蓄電デバイス
KR101515672B1 (ko) 2 이상의 양극 및 음극을 포함하는 전극 조립체 및 이에 의한 전기 화학 소자
KR100754918B1 (ko) 사이드 단자식 전지
JP2010062033A (ja) 二次電池用正極
KR20070111217A (ko) 사이드 집전판을 가지는 전지
JP4092543B2 (ja) 非水系二次電池
KR101973407B1 (ko) 전기 에너지 저장장치 및 이의 제조방법
KR101699861B1 (ko) 낮은 저항의 전극 탭을 포함하는 이차전지
CN219350592U (zh) 电芯组件以及单体电池
KR100745143B1 (ko) 전지용 극판 및 극판조립체
US20200091490A1 (en) Interface between jelly roll area of a battery cell and cell can
KR20060060077A (ko) 고출력 대용량의 전지팩
CN202217722U (zh) 一种集流效果经改善的圆柱形蓄电池
CN102368541A (zh) 一种集流效果经改善的圆柱形蓄电池及制作方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6473870

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250