JP6471507B2 - フロアマット及びその製造方法並びにフロアマット製造用金型 - Google Patents
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Description
端末処理としては、例えば、意匠性及び質感等に優れることから、オーバーロックと称される端末処理が施される。オーバーロックは、縁かがり処理であり、パイル布のトリミングされた端部を、その全周にわたってかがり縫いし、端部のパイル糸をかがり糸で閉じ込み、覆い隠す処理である。
更に、フロアマットのなかでも、車両用のフロアマットには、様々な部品が付設される。例えば、車室内の所定位置にフロアマットを固定するための係合具として、金属製リングを加締めにより設置することがある。更に、車室側の表面に樹脂製の滑り止め等を溶着によって設置することがある。このように、1枚のフロアマットを製造するために必要な工程が多いことに起因して、そのコストを生じている。このため、製造工数を削減することができるフロアマットやその方法が求められている。
このようなパイル布を用いたカーペットやマットの製造に要する工数を削減できる技術として、下記特許文献1が知られている。
この技術は工数削減を達する点で優れているものの、カーペットとスカッフプレートとの一体接合部における意匠性に課題がある。即ち、この技術を用いて自動車用フロアカーペットを製造した場合、スカッフプレートの表面にパイル糸が露出することを防止できない点で問題がある。しかしながら、上記特許文献1には、このような課題の認識及びそのための検討はなされていない。
特許文献1は自動車用フロアカーペットに係る発明である。自動車用フロアカーペットは、車両内底部に固定して敷設される部品であり、使用時にはフロアマットの下側に隠れてしまう。即ち、本発明に係るフロアマットは、自動車用フロアカーペットよりも乗員により近い側に敷設される部品であり、フロアカーペット等に比べて更に精度の高い意匠性が求められる。この観点から、立毛繊維が露出されないように、より確実に端末処理されたフロアマット及びその製造方法が求められている。
本発明は、上述の従来の状況に鑑みてなされた発明であり、立毛繊維が露出されないように、より確実に端末処理されたフロアマット、このようなフロアマットを製造する方法並びにこのようなフロアマットを製造するためのフロアマット製造用金型を提供することを目的とする。
前記カーペット層は、表側に立毛繊維を有し、
前記端縁部は、前記カーペット層の周縁に配置された立毛繊維と、その立毛繊維を固めるとともに前記端縁部の外表面を被覆した熱可塑性エラストマーと、を含み、
前記端縁部は、その裏面の全周又は一部であって、前記熱可塑性エラストマーよりなる部位に形成された凹部を有するとともに、前記カーペット層を構成する前記立毛繊維の高さよりも、前記端縁部の上端が低く形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載のフロアマットは、請求項1に記載のフロアマットにおいて、前記端縁部は、前記外表面のうちの側面にゲート痕を有することを要旨とする。
請求項3に記載のフロアマットは、請求項1又は2に記載のフロアマットにおいて、前記凹部は、凹溝であることを要旨とする。
請求項4に記載のフロアマットは、請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のフロアマットにおいて、前記熱可塑性エラストマーで形成された部品を備え、
前記部品は、前記カーペット層の表裏に貫通された貫通孔を通じて、前記カーペット層の表側及び裏側に跨って、前記カーペット層と一体に形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載のフロアマットは、請求項4に記載のフロアマットにおいて、車両内装用フロアマットであって、
前記部品が、ヒールパット、加飾パネル及びハトメのうちの少なくとも1つであることを要旨とする。
請求項6に記載のフロアマットは、請求項1乃至5のうちのいずれかに記載のフロアマットにおいて、車両内装用フロアマットであって、
前記端縁部から延設された前記熱可塑性エラストマーで形成されたフットレストを備えることを要旨とする。
尚、フロアマットが、カーペット層と、前記カーペット層の周縁に沿って射出成形によって一体に設けられるとともに前記周縁を覆う端縁部と、を備え、
前記カーペット層は、表側に立毛繊維を有し、
前記端縁部は、前記カーペット層の周縁に配置された立毛繊維と、その立毛繊維を固めるとともに前記端縁部の外表面を被覆した熱可塑性エラストマーと、を含み、
前記端縁部は、その裏面の全周又は一部に形成された凹部を有する場合には、
前記カーペット層を構成する前記立毛繊維の高さよりも、前記端縁部の上端が低く形成することができる。
金型内に前記カーペット層をセットするセット工程と、
前記金型内にセットされた前記カーペット層の前記周縁に向かって前記熱可塑性エラストマーを射出して、前記端縁部を形成する射出工程と、を備え、
前記金型は、前記カーペット層の前記周縁の裏側で前記熱可塑性エラストマーを流通させる裏側キャビティと、前記周縁の前記裏側キャビティ内への移動を抑制する抑え治具と、を備え、
前記セット工程は、前記周縁の裏側に前記抑え治具を当接させる当接工程を含み、
前記射出工程では、前記抑え治具が当接された位置に前記凹部が形成されること要旨とする。
請求項8に記載のフロアマットの製造方法は、請求項7に記載のフロアマットの製造方法であって、前記射出工程は、前記周縁に対して側方から、前記熱可塑性エラストマーを射出する工程であることを要旨とする。
請求項9に記載のフロアマットの製造方法は、請求項7又は8に記載のフロアマットの製造方法であって、
前記セット工程は、前記金型を締める型締め工程と、前記当接工程と、を含み、
前記型締め工程の後、当前記当接工程を行う工程であることを要旨とする。
上型と下型とを有し、
前記上型及び前記下型のうちのいずれか一方に、前記裏側キャビティと、前記抑え治具と、を備えることを要旨とする。
請求項11に記載のフロアマット製造用金型は、請求項10に記載のフロアマット製造用金型において、前記抑え治具は、前記裏側キャビティ内で可動できるよう配置された可動治具であることを要旨とする。
請求項12に記載のフロアマット製造用金型は、請求項10又は11に記載のフロアマット製造用金型において、前記カーペット層の周縁が配置される位置であって、前記カーペット層の周縁の表側に、前記熱可塑性エラストマーを流通させるための表側キャビティを備え、
前記表側キャビティの空隙高さは、前記カーペット層を構成する立毛繊維の高さよりも低く設定されていることを要旨とする。
本発明のフロアマットの製造方法によれば、立毛繊維が露出されずに端末処理されたフロアマットを得ることができる。
本発明のフロアマット製造用金型によれば、立毛繊維が露出されずに端末処理されたフロアマットが得られる。
本発明のフロアマット(1)は、カーペット層(11)と、カーペット層(11)の周縁(111)に沿って射出成形によって一体に設けられるとともに周縁(111)を覆う端縁部(13)と、を備え、
カーペット層(11)は、表(S1)側に立毛繊維(112)を有し、
端縁部(13)は、カーペット層(11)の周縁(111)に配置された立毛繊維(112’)と、その立毛繊維(112’)を固めるとともに端縁部(13)の外表面(13S)を被覆した熱可塑性エラストマー(131)と、を含み、
前記端縁部(13)は、その裏面(13Sc)の全周又は一部に形成された凹部(133)を有することを特徴とする(図1及び図2参照)。
即ち、図3は、凹部133として、凹溝133aが形成された様子を示す。凹溝133aは、全端縁部13において連続されていてもよいが、所々で途切れて形成され、凹溝133a同士の間に間隙が存在することが好ましい。また、図3の拡大図Bに示すように、端縁部13が湾曲する部位(カーブ部138)では、凹溝133aが連続された形態とすることができる。
また、図4は、凹部133として、平面形状が円形の凹部133bが形成された様子を示す。凹部133b同士は間隙を介して、連続されていることが好ましい。また、図4の拡大図Bに示すように、端縁部13が湾曲する部位(カーブ部138)では、凹部133bが連続された形態とすることができる。即ち、略等間隔に離間して配置された平面形状が円形の凹部133bとすることができる。
更に、端縁部13は、射出成形によってカーペット層11に一体に設けられている。後述するように、この端縁部13は、インサート成形によって形成される。
そして、端縁部13は、通常、カーペット層11の周縁111の全周に沿って形成される。尚、例えば、図3に示すフロアマット1の表面の例(図面向かって右図)では、フットレスト24が端縁部13としての機能を包含することとなる。
このように、側面13Sbにゲート痕135を備えるということは、端縁部13は、少なくとも側方から射出された熱可塑性エラストマー131を含むことを意味する。このように、側方から熱可塑性エラストマー131が射出されて形成される端縁部13においては、とりわけ凹部133を有することによる効果が大きく発揮されて、端縁部13の表面に立毛繊維112’が露出されないように制御できる。
更に、この部品20は、カーペット層11の表S1裏S2に貫通された貫通孔15を通じて、カーペット層11の表S1側及び裏S2側に跨って、カーペット層11と一体に形成されたものとすることができる。この場合、各部品20のゲート痕は、カーペット層11の裏S2側に配置されることが好ましい。
このうち、ヒールパット21は、通常、運転席に敷設される車両内装用フロアマットにおいて、その進行方向の前方であり、右足踵が触れる位置に形成される部品である。ヒールパット21によれば、フロアマット1のカーペット層11の立毛繊維112が運転者の踵との摺動によって剥げることを防止できる。また、同時に運転者の踵に対して滑り止めとして機能させることができる部品である。
また、加飾パネル22は、車両内装用フロアマットの表S1面(意匠面)に加飾を施す部品であり、通常、板上にすることができる。具体的には、車種やグレード等の文字を加飾することができる。この加飾パネル22は、車両内装用フロアマットの意匠面のどの部位に設置してもよい。
更に、ハトメ23は、車室内の所定位置にフロアマット1を固定するための係合具である。図5に示すように、熱可塑性樹エラストマーによって、例えば、リング形状に設けることができる。
部品20を構成する熱可塑性エラストマーは、端縁部13を構成する熱可塑性エラストマー131と同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。更には、熱可塑性エラストマーは、顔料等を用いて着色することができる。そして、部品20には、色等に意匠を施すことができる。
このうち、バッキング層は、カーペット層11の裏S2側に配置される層である。具体的には、カーペット層11の裏面の全面に配設してもよく、カーペット層11の裏面の一部に配設してもよい。このバッキング層は、カーペット層11の裏側に位置して、床下からの音に対する防音機能や、乗員の足に付着した水分等のフロアマット1裏側への浸透を防止する防水機能等を発揮する層である。バッキング層は、上述の熱可塑性エラストマーや、その他の樹脂及びゴム等から形成できる。
本発明のフロアマットの製造方法は、上述のフロアマット(1)を製造する方法である。即ち、金型(5)内にカーペット層(11)をセットするセット工程(R1)と、金型(5)内にセットされたカーペット層(11)の周縁(111)に向かって熱可塑性エラストマー(131)を射出して、端縁部(13)を形成する射出工程(R2)と、を備える。
更に、金型(5)は、カーペット層(11)の周縁(111)の裏側(S2側)で熱可塑性エラストマー(131)を流通させる裏側キャビティ(521)と、周縁(111)の裏側キャビティ(521)内への移動を抑制する抑え治具(525)と、を備える。
加えて、セット工程(R1)は、周縁111の裏側(S2側)に抑え治具525を当接させる当接工程(R12)を含み、射出工程(R2)では、抑え治具525が当接された位置に凹部133が形成されること特徴とする(図6及び図7参照)。
ここでいう側方は、図8に示すように、表側キャビティ511の内表面が下方へ向かってカーブし始める箇所(X)から、裏側キャビティ521の内表面が上方へ向かってカーブし始める箇所(X’)までを意味する。即ち、金型5は、X−X’の範囲にゲート53を備えることが好ましい。
これに対して、図6及び図7に示すように、周縁111が、少なくとも裏側キャビティ521内に入り込まないように、抑え治具525を周縁111の裏面に当接させることで、射出工程において周縁111のバタツキが防止されて、得られる端縁部13の外表面に立毛繊維112’が露出されないようにすることができる。
即ち、図8を利用して説明すれば、上型51の上方に抑え治具(図示しない)を上下動可能に配設し、使用時には周縁111の表側に抑え治具を当接させて、周縁111が表側キャビティ511内に侵入しないように抑えることができる。しかしながら、本方法では、図8に示すように、下型52の下方に抑え治具525を上下動可能に配設し、使用時には周縁111の裏側に抑え治具525を当接させて、周縁111が裏側キャビティ521内に侵入しないように抑えることが好ましい。
このように、抑え治具525を周縁111の裏面に当接させることが好ましい理由は、金型5にカーペット層11をセットすると、結果的に、表側キャビティ511内は立毛繊維112によって満たされることになり、周縁111が表側キャビティ511へ移動し難いからであると考えられる。
これら、図8に示す金型5と、図10に示す金型5と、を比較した場合、本方法では、図8に示す金型5を用いることが好ましい。即ち、抑え治具525が可動式であることが好ましい。
即ち、図6に示すように、表側キャビティ511の空隙の高さが、カーペット層11を構成する立毛繊維112の高さよりも低い場合、型締め工程R11を行うと、先ず、立毛繊維112’の上端が表側キャビティ511の天井面に当接される。そして、立毛繊維112’がこの天井面に押され、周縁111が裏側キャビティ521側へたわむこととなる(図6のR11とR12との間の図を参照)。その後、押圧部515は、周縁111がたわんで、この部分の立毛繊維112の隙間が大きくなった状態で、カーペット層11と接触できることとなる。そのため、押圧部515は立毛繊維112を掻き分けるようにして、立毛繊維112間に入り込むこととなる。従って、押圧部515に、立毛繊維112を押し潰すことなく、基布115を掴ませることができ、立毛繊維112が押し潰されていない仕上がりのより綺麗なフロアマットを得ることができる。
本発明のフロアマットの製造用金型5は、本発明のフロアマットの製造方法に用いられる金型である。この金型5は、上型51と下型52とを有する。
更に、上型51及び下型52のうちのいずれか一方に、裏側キャビティ521と、抑え治具525と、を備えることを特徴とする。
更に、金型5内にカーペット層11をセットした場合に、その周縁111が配置される位置であって、カーペット層11の周縁111の表側(S1側)に、熱可塑性エラストマー131を流通させるための表側キャビティ511を備え、この表側キャビティ511の空隙の高さが、カーペット層11を構成する立毛繊維112の高さよりも低く設定されていることが好ましい。
この一方の金型(上型又は下型)に配設された押圧部515の下端面と、他方の金型の対応部(対応面)との間の型締め後のクリアランスは、特に限定されないが、例えば、2mm以下であることが好ましく、0.1〜1mmであることがより好ましく、0.1〜0.7mmであることが特に好ましい。
[1]フロアマットの製造(1)
(1)フロアマット製造用金型
金型5(図8及び図9参照)を用いてフロアマット1(図1−図3参照)を製造した。この金型5は、上型51と下型52とを有する。更に、上型51には、カーペット層11の周縁111が配置される位置であって、カーペット層11の周縁111の表側(S1側)に、熱可塑性エラストマー131を流通させるための表側キャビティ511を備える。この表側キャビティ511の空隙高さはH1(図9参照)5mmとされており、表側キャビティ511の空隙高さH1は、カーペット層11を構成する立毛繊維112の高さ10mmよりも低く設定されている。
更に、上型に厚さ1mm(先端部における厚さ)の押圧部515を備え、その下端面と下型の対応面との間の型締め後のクリアランスH2(図9参照)が0.5mmとされている。
また、上型51と下型52とを型締めした場合に、周縁111の側方から熱可塑性エラストマー131を射出できるようにゲート53が形成される。即ち、上型51に上半分の半円形状の流路、下型52に下半分の半円形状の流路、を各々備え、型締めによって、一体化されて1本の円形状の流路(ゲート53)となるように設計されている。
基布115厚さが2mmであり、立毛繊維(パイル糸)高さが10mmであるタフティングマットを型抜きして、カーペット層11とした。
このカーペット層11を、上記(1)で説明した金型5内にセットした(セット工程R1)。この際、カーペット層11の周縁111が金型5の表側キャビティ511と裏側キャビティ521とに挟まれるように配置したうえで型締めを行った(型締め工程R11)。更に、型締め工程R11の後に、裏側キャビティ521内で可動式の抑え治具525を上昇させて、周縁111の裏面(S2側の面)に抑え治具525の上端を当接させ、熱可塑性エラストマー131の射出中に周縁111が裏側キャビティ521内に移動しないようにした。即ち、セット工程R1では、型締め工程R11と当接工程R12とを分離して行い、型締め工程R11後に、当接工程R12を行った。
上記(2)に続いて、金型5内にセットされたカーペット層11の周縁111に向かって熱可塑性エラストマー131を射出して、端縁部13を形成する射出工程R2を行った。その後、金型5の上型51と下型52とを分離して、型開きを行って(型開き工程R3)、本発明のフロアマット1を得た。
得られたフロアマット1には、カーペット層11の周縁111に沿って射出成形によって一体に設けられた端縁部13が形成された。この端縁部13は周縁111を覆って形成され、周縁11に配置された立毛繊維112’が熱可塑性エラストマー131で固められ、端縁部13の外表面は熱可塑性エラストマーによって被覆されており、端縁部13の外表面13Sには立毛繊維112’の露出が認められなかった。更に、カーペット層11を構成する立毛繊維112の高さよりも、端縁部13の上端の方が低く形成された。
また、端縁部13の裏側(S2側)の抑え治具525が当接された位置には、抑え治具525に対応して凹溝133が形成された。しかも、基布115と抑え治具525との間には射出圧力によって、熱可塑性エラストマー131が入り混んであり、凹溝133の底部は熱可塑性エラストマー131で被覆された状態となっていた。更に、端縁部13の外表面13Sのうちの側面13Sbにはゲート痕135が形成された。
(1)フロアマット製造用金型
金型5(図8及び図9参照)を用いてフロアマット1(図2、図3及び図5参照)を製造した。この金型5は、部品20として、ヒールパット21、加飾パネル(ネームプレート)22、ハトメ23、フットレスト24を形成するためのキャビティを各々備えていること以外は、上記[1](1)におけるフロアマット製造用金型5と同様である。
(2)セット工程R1、射出工程R2及び型開き工程R3
上記[1](2)及び[1](3)と同様にして、セット工程R1、射出工程R2及び型開き工程R3を行った。
(3)フロアマット1
その結果、上記[1](4)に示した特性を同様に有するフロアマット1が得られた。更に、このフロアマット1は、熱可塑性エラストマー131で形成された部品20として、ヒールパット21、加飾パネル(ネームプレート)22、ハトメ23、フットレスト24が形成された。これらの各20部品は、カーペット層11の表裏に貫通された貫通孔15を通じて、カーペット層11の表側(S1側)及び裏側(S2側)に跨って形成されており、カーペット層11と一体に形成されていた。
11;カーペット層、111;周縁、112;立毛繊維、112’;周縁の立毛繊維、115;基布、
13;端縁部、131;熱可塑性エラストマー、
133;凹部、133a;凹溝、133b;円形の凹部、
135;ゲート痕、138;カーブ部、
13S;外表面、13Sa;表面、13Sb;側面、13Sc;裏面、
15;貫通孔、
20;部品、21;ヒールパット、22;加飾パネル、23;ハトメ、24;フットレスト、
5;金型(フロアマット製造用金型)、
51;上型、511;表側キャビティ、515;押圧部、
52;下型、521;裏側キャビティ、525;抑え治具、
53;ゲート、
9;立毛繊維、
R1;セット工程、R11;型締め工程、R12;当接工程、R2;射出工程、R3;型開き工程
Claims (12)
- カーペット層と、前記カーペット層の周縁に沿って射出成形によって一体に設けられるとともに前記周縁を覆う端縁部と、を備え、
前記カーペット層は、表側に立毛繊維を有し、
前記端縁部は、前記カーペット層の周縁に配置された立毛繊維と、その立毛繊維を固めるとともに前記端縁部の外表面を被覆した熱可塑性エラストマーと、を含み、
前記端縁部は、その裏面の全周又は一部であって、前記熱可塑性エラストマーよりなる部位に形成された凹部を有するとともに、前記カーペット層を構成する前記立毛繊維の高さよりも、前記端縁部の上端が低く形成されていることを特徴とするフロアマット。 - 前記端縁部は、前記外表面のうちの側面にゲート痕を有する請求項1に記載のフロアマット。
- 前記凹部は、凹溝である請求項1又は2に記載のフロアマット。
- 前記熱可塑性エラストマーで形成された部品を備え、
前記部品は、前記カーペット層の表裏に貫通された貫通孔を通じて、前記カーペット層の表側及び裏側に跨って、前記カーペット層と一体に形成されている請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のフロアマット。 - 車両内装用フロアマットであって、
前記部品が、ヒールパット、加飾パネル及びハトメのうちの少なくとも1つである請求項4に記載のフロアマット。 - 車両内装用フロアマットであって、
前記端縁部から延設された前記熱可塑性エラストマーで形成されたフットレストを備える請求項1乃至5のうちのいずれかに記載のフロアマット。 - 請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のフロアマットの製造方法であって、
金型内に前記カーペット層をセットするセット工程と、
前記金型内にセットされた前記カーペット層の前記周縁に向かって前記熱可塑性エラストマーを射出して、前記端縁部を形成する射出工程と、を備え、
前記金型は、前記カーペット層の前記周縁の裏側で前記熱可塑性エラストマーを流通させる裏側キャビティと、前記周縁の前記裏側キャビティ内への移動を抑制する抑え治具と、を備え、
前記セット工程は、前記周縁の裏側に前記抑え治具を当接させる当接工程を含み、
前記射出工程では、前記抑え治具が当接された位置に前記凹部が形成されること特徴とするフロアマットの製造方法。 - 前記射出工程は、前記周縁に対して側方から、前記熱可塑性エラストマーを射出する工程である請求項7に記載のフロアマットの製造方法。
- 前記セット工程は、前記金型を締める型締め工程と、前記当接工程と、を含み、
前記型締め工程の後、前記当接工程を行う工程である請求項7又は8に記載のフロアマットの製造方法。 - 請求項7乃至9のうちのいずれかに記載のフロアマットの製造方法に用いられるフロアマット製造用金型であって、
上型と下型とを有し、
前記上型及び前記下型のうちのいずれか一方に、前記裏側キャビティと、前記抑え治具と、を備えることを特徴とするフロアマット製造用金型。 - 前記抑え治具は、前記裏側キャビティ内で可動できるよう配置された可動治具である請求項10に記載のフロアマット製造用金型。
- 前記カーペット層の周縁が配置される位置であって、前記カーペット層の周縁の表側に、前記熱可塑性エラストマーを流通させるための表側キャビティを備え、
前記表側キャビティの空隙高さは、前記カーペット層を構成する立毛繊維の高さよりも低く設定されている請求項10又は11に記載のフロアマット製造用金型。
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