以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置について用いて説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、客の動態情報なしに所定地点から目的地までの客動線を作成する。
《客動線について》
図1Bを参照して、客動線によるマーケティングについて説明する。
図1Bの上段には、パターンAとして、標本どうしが互いに干渉しないパターン(例えば、クラスでのテストの点数分布、横軸はテストの点数、縦軸は生徒数)の標本分布が示される。この標本分布から破線部分の生徒を取り除いて、もう一度同じテストを行っても標本分布の他の部分の波形はそのままであり、他の生徒の得点には影響しない。
一方、図1Bの下段には、パターンBとして、標本どうしが互いに干渉し合うパターン(例えば、同一客動線上の各店における特定商品の販売数分布、横軸は販売数、縦軸は店数)の標本分布が示される。この標本分布の破線部分の店で商品の販売を止めてしまい他店では販売を継続すると、標本分布の他の部分の波形が乱れ、同一客動線上の競合店の売上げに影響する。
このように、パターンAに相当する広いエリアでのマーケッティングにおいては、売場移転を無視できるので、売上メッシュ分布のようなエリアでの層化が可能である。しかし、パターンBに相当する狭いエリアでのマーケッティングにおいては、売場転移の影響が無視できないため、その影響が伝わる客動線単位での層化が必要となる。
本実施形態においては、かかる客動線を簡易な方法で迅速に生成することで、マーケッティングを支援する。
《情報処理システムの構成》
図1Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムとしての客動線作成システム100の構成を示すブロック図である。一例として示す客動線作成システム100の概念構成図である図1A等の添付の図面を参照し、本実施形態にかかる客動線作成システム100の詳細を説明すると、以下のとおりである。客動線作成システム100は、本実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ10(コンピュータ資源)を利用し、所定の地点から目的地までの客動線を作成(導出)する。なお、客動線の作成(導出)と表示は、サーバ10ばかりでなく、PC(Personal Computer:図示せず)や、携帯可能なスマートホン1、タブレット2、あるいは、ノートPC3などの通信端末においても、客動線作成アプリケーションにより実行できる。また、サーバ10と対話形式で、サーバ10が客動線の作成(導出)を行ない、PC、スマートホン1、タブレット2、あるいは、ノートPC3などの通信端末が地図および客動線を表示するように構成できる。
サーバ10は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリ(メインメモリおよびキャッシュメモリ)とを有するコンピュータであり、大容量ハードディスクを内蔵している。サーバ10は、独立したオペレーティングシステム(OS)によって動作する論理的な物理コンピュータであるが、バーチャルコンピュータを使用することもできる。サーバ10のメモリには、客動線作成システムを実行する客動線作成アプリケーションが格納されている。なお、客動線作成アプリケーションがクラウド11や他のサーバ12,13(コンピュータ)に存在する場合もある。
サーバ10には、キーボード14やマウス15等の入力装置、ディスプレイ16やプリンタ(図示せず)等の出力装置がインタフェース(無線または有線)を介して接続されている。サーバ10には、図示はしていないが、セキュリティルータ(バーチャルセキュリティルータを含む)およびファイアウォール(バーチャルファイアウォールを含む)が接続されている。
サーバ10は、ホスト名とそのホスト名に割り当てるIPアドレスとの対応付けを設定するDNSサーバ機能、ホームページを公開するために必要なWebサーバ機能、クラウド11や他のサーバ12,13からの要求を受け付けて各種情報を読み書きする機能を提供するデータベースサーバ機能、電子メールの送受信用のメールサーバ機能、作成された文章や画像等のデータを全て保存してそれらデータを検索可能にするドキュメントサーバ機能等の各種サーバ機能を有する。
サーバ10は、インターネット17に接続可能であり、インターネット17を利用することで、クラウド11や他のサーバ12,13にアクセスかつログインすることができる。サーバ10のハードディスクには、住宅地図データや人口分布データ、販売店設置箇所データ、提供店設置箇所データ、自動販売機設置箇所データ、基地局設置箇所データが格納され、各種検索機能によってそれらデータのうちの必要なそれを検索することができる。なお、それらデータがクラウド11や他のサーバ12,13に格納され、それらデータのうちの必要なそれをクラウド11や他のサーバ12,13から取得することもできる。サーバ10は、客動線作成システムによって作成された各種データをクラウド11や他のサーバ12,13にインターネット17を介して提供することができる。
サーバ10は、オペレーティングシステム(OS)による制御に基づいて、メモリに格納された客動線作成アプリケーションまたはクラウド11や他のサーバ12,13に格納された客動線作成アプリケーションを起動し、そのアプリケーションにしたがって以下の各処理を実行する。サーバ10は、住宅地図データに目的地を中心とした第1〜第n同心円を表示する第1〜第n同心円表示処理を実行し、住宅地図データに表示された道路と第1〜第n同心円との交点(同心円上)に第1〜第n地点を表示する第1〜第n地点表示処理を実行する。
サーバ10は、第n地点から第1地点に向かって目的地までの最短ルートを検索する最短ルート検索処理を実行し、目的地までの最短ルートを住宅地図データに表示する最短ルート表示処理を実行する。サーバ10は、客動線を住宅地図データに表示する客動線表示処理を実行し、第n同心円から目的地までを住居表示の町村単位または丁目単位の行政区画に区分する行政区画区分処理を実行する。
サーバ10は、第n地点〜第1地点から目的地までの歩行時間を算出する歩行時間算出処理を実行し、第n地点〜第1地点から目的地までの歩行時間を表示する歩行時間表示処理を実行する。サーバ10は、第n地点〜第1地点から目的地までの歩行距離を算出する歩行距離算出処理を実行し、第n地点〜第1地点から目的地までの歩行距離を表示する歩行距離表示処理を実行する。
サーバ10は、人口数を検索する人口数検索処理を実行し、人口数を第n地点から第1地点に向かって加算する人口数加算処理を実行する。サーバ10は、第1〜第n地点における通行量を表示する通行量表示処理を実行する。サーバ10は、住宅地図データをハードディスクに格納する住宅地図データ格納処理を実行し、各種データをハードディスクに格納する各種データ格納処理を実行する。
サーバ10は、第n同心円から目的地までの間に存在する同一分野の商品を販売する複数の販売店または同一分野の役務を提供する複数の提供店を表示する店表示処理を実行し、第n同心円から目的地までの間に存在する同一分野の商品の複数の自動販売機を表示する自動販売機表示処理を実行する。サーバ10は、第n同心円から目的地までの間に存在する複数の基地局を表示する基地局表示処理を実行する。
本実施形態によれば、物品の移動を条件とせず、所定の地点から目的地までの客動線を作成することができる客動線作成システムを提供できる。また、本実施形態によれば、客動線の作成に手間やコスト、時間がかからず、所定の地点から目的地までの客動線を廉価かつ迅速に作成することができる客動線作成システムを提供できる。
《情報処理装置の機能構成》
図1Cは、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置(サーバ)10は、通信制御部110と、地図情報取得部101と、目的地取得部102と、ルート検索部103と、客動線生成部104と、表示部105と、操作部106と、データベース107と、を備える。なお、データベース107は、情報処理装置(サーバ)10の外部にあってもよい。また、情報処理装置10が客動線および各種情報を生成して通信端末に送信し、通信端末で生成結果を表示するシステム構成の場合には、破線で示すように情報処理装置10には表示部105および操作部106は無くてよく、操作情報は通信制御部110を介して通信端末から受信し、生成結果の表示情報は通信制御部110を介して通信端末に送信する。この場合には、表示部や操作部を通信端末が有することになる。
通信制御部110は、ネットワークを介して、クラウド11、他のサーバ12および13、あるいは、携帯端末1〜3など、との通信を制御する。地図情報取得部101は、データベース107に格納された所望領域の道路情報を含む地図情報、あるいは、通信制御部110を介してクラウド11や他のサーバ12、13に要求した所望領域の地図情報を取得する。目的地取得部102は、操作部106または通信端末におけるユーザ操作に基づいて、地図情報取得部101が取得した所望領域の地図情報における、客動線の中心となる目的地を取得する。
ルート検索部103は、所望領域内の道路上の各点から目的地に向かう道路に沿った最短ルートを検索する。ここで、各点は、目的地を中心とする同心円と道路との交点とする。なお、同心円に限定されず、楕円や矩形など領域内の住宅分布などに応じた形状が選択されてもよい。また、目的地からの距離や各形状間のそれぞれの距離は、客動線の密度、あるいは、客動線の開始点の数や密度などを考慮してユーザが適切な距離に設定してもよい。客動線生成部104は、ルート検索部103が検索した道路上の各点から目的地までの最短ルートから客動線を生成する。表示部105は、液晶ディスプレイなどであり、所望領域の地図や生成した客動線、あるいは、ユーザ操作や入力のための指示画面や指示ボタン、あるいは、情報処理装置10のステータス、などを表示する。操作部106は、キーボードやマウス(ポインティングデバイス)、あるいは、タッチパネル、などを含み、ユーザの操作を取得する。
データベース107は、本実施形態の情報処理装置10が使用するデータを格納あるいは蓄積する。データベース107は、地図情報171、人口情報172、関連情報173、店舗情報174、自販機情報175、基地局情報176、学習情報177、などを格納する。人口情報172は、地図上の各区画内に居住する人口数を格納する。関連情報173は、生成表示された客動線上の指示地点における各種関連情報を格納する。かかる関連情報173には、指示地点における目的地からの歩行距離や歩行時間、指示地点における通行量、などが含まれる。店舗情報174は、所望領域により検索可能に店舗位置および店舗属性を格納し、自販機情報175は、所望領域により検索可能に自販機位置および自販機属性を格納し、基地局情報176は、所望領域により検索可能に基地局位置および基地局属性を格納する。学習情報177は、客動線生成を含む本情報処理装置10の処理結果の履歴を蓄積して、処理結果の改善を図る。
情報処理装置(サーバ)10は、さらに、指示情報取得部108と、重畳情報選択部109と、を備える。指示情報取得部108は、操作部106または通信端末におけるユーザの指示を取得し、データベース107に格納された情報の客動線への重畳表示を指示する。例えば、関連情報173を生成あるいは取得して、客動線への重畳表示を指示する。重畳情報選択部109は、操作部106または通信端末におけるユーザの選択指示を取得し、データベース107に格納された情報の客動線への重畳表示を指示する。例えば、店舗情報174、自販機情報175、基地局情報176を取得して、客動線への重畳表示を指示する。
《情報処理装置のハードウェア構成》
図1Dは、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1Dで、CPU(Central Processing Unit)120は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図1Cの情報処理装置10の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)130は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。また、通信制御部110は、ネットワークを介して通信端末1〜3などと通信する。なお、CPU120は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、通信制御部110は、CPU120とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)140の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM140とストレージ150との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Unit)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース160は、CPU120とは独立したCPUを有して、RAM140の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU120は、RAM140にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU120は、処理結果をRAM140に準備し、後の送信あるいは転送は通信制御部110やDMAC、あるいは入出力インタフェース160に任せる。
RAM140は、CPU120が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM140には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。地図ID/地図データ141は、データベース107または外部サーバなどから取得した客動線生成の対象地図のデータである。目的地データ142は、客動線生成の中心となる目的地のデータである。同心円データ143は、目的地を中心に対象地図上に重ね合わせる同心円のデータである。道路地点データ144は、同心円と地図上の道路の交点位置を示すデータである。最短ルートデータ145は、各交点から目的地への道路に沿った最短ルートのデータである。客動線データ146は、各交点から目的地への最短ルートから生成された客動線のデータである。表示データ147は、表示部105に表示するために生成されたデータである。入出力データ148は、入出力インタフェース160を介して入出力デバイスにより入出力するデータである。送受信データ149は、通信制御部110を介して送受信するデータである。
ストレージ150には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。データベース107は、図1Cで説明したように各情報171〜177を格納する。ストレージ150には、以下のプログラムが格納される。情報処理装置制御プログラム151は、情報処理装置全体を制御するプログラムである。客動線生成モジュール152は、所望地図と目的地との情報から目的地へ向かう客動線を生成するモジュールである。客動線表示モジュール153は、生成された客動線を地図上に重畳表示するモジュールである。関連情報表示モジュール154は、客動線上の指示地点における各種関連情報を重畳表示するモジュールである。重畳情報表示モジュール155は、地図上に選択された各種重畳情報を重畳表示するモジュールである。なお、上出のモジュール152〜155は、客動線作成アプリケーションに含まれる。
入出力インタフェース160は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース160には、表示部105、操作部106、マイクやスピーカを含む音声入出力部161、GPS位置検出部162、などが接続される。なお、情報処理装置10が客動線および各種情報を生成して通信端末に送信し、通信端末で生成結果を表示するシステム構成の場合には、破線で示すように情報処理装置10には入出力インタフェース160、表示部105および操作部106は無くてよく、操作情報は通信制御部110を介して通信端末から受信し、生成結果の表示情報は通信制御部110を介して通信端末に送信する。この場合には、表示部や操作部を通信端末が有することになる。
なお、図1DのRAM140やストレージ150には、情報処理装置10が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
(使用データ)
図1Eおよび図1Fは、本実施形態に係る情報処理装置10の使用データの構成を示図である。
図1Eは、客動線生成および客動線に基づく関連情報表示のために使用される。図1Eにおいては、同心円ID181、各同心円の目的地からの距離182、道路との交点位置ID183、交点位置に関連する居住人口数184、を記憶する。
また、各交点位置から目的地までの最短ルート185と、生成された客動線186と、を記憶する。最短ルート185から明らかなように、例えば、最外同心円からルートを辿って同じ交点位置“41”や“32”に辿り着くと、それ以降は既にルート検索が終わっているので、最短ルート検索を終了できる。
図1Eにおいては、さらに、関連情報187として、算出された歩行距離、歩行時間、通行量、などを記憶する。
図1Fは、客動線に重畳するための情報を記憶するために使用される。図1Fにおいては、所望地図領域内の、人口情報191、店舗情報192、自販機情報193、基地局情報194、などを記憶する。なお、人口情報191は、区画IDと地図位置と人口数とを含む。店舗情報192は、店舗IDと地図位置と販売品とを含む。自販機情報193は、自販機IDと地図位置と販売品とを含む。基地局情報194は、基地局IDと地図位置とキャリアIDとを含む。
《情報処理装置の処理手順》
図1Gおよび図1Hは、本実施形態に係る情報処理装置10の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図1DのCPU120がRAM140を使用して実行し、図1Cの機能構成部を実現する。
図1Gで、情報処理装置10は、ステップS101において、客動線を生成する所望地図を選択する。情報処理装置10は、ステップS103において、客動線の中心となる目的地を設定する。情報処理装置10は、ステップS105において、目的地を中心に所定距離間隔の同心円を生成する。情報処理装置10は、ステップS107において、所望地図上の道路と同心円との交点を、目的地に向かう最短ルートの始点に設定する。
情報処理装置10は、ステップS109において、最も外側の(目的地から最も遠い)同心円の交点を始点として、目的地までの最短ルートを検索する。情報処理装置10は、ステップS111において、ステップS109で検索された最短ルートが通過する内部同心円(内側の同心円)の交点を、目的地までの最短ルートを検索する始点から削除する。情報処理装置10は、ステップS113において、次の同心円(1つ内側の同心円)から目的地までの最短ルートを検索する。情報処理装置10は、ステップS115において、今の同心円が最も内側の(目的地から最も近い)同心円か否かを判定する。
最も内側の同心円でなければ、情報処理装置10は、ステップS111に戻って、始点から目的地までの最短ルートの検索を繰り返す。最も内側の同心円であれば、情報処理装置10は、ステップS117において、検索された最短ルートの集合を、目的地を対象とする客動線として記憶する。情報処理装置10は、ステップS119において、生成された客動線の地図上の表示を指示する。
図1Hで、情報処理装置10は、ステップS121において、客動線上で歩行時間の表示が指示されたか否かを判定する。歩行時間の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS123において、客動線上の指定地点と目的地を結ぶ客動線の距離から算出した歩行時間を、客動線に重畳表示するよう指示する。
歩行時間の表示が指示されない場合、情報処理装置10は、ステップS125において、客動線上で歩行距離の表示が指示されたか否かを判定する。歩行距離の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS127において、客動線上の指定地点と目的地とを結ぶ客動線の距離を、客動線に重畳表示するよう指示する。
歩行距離の表示が指示されない場合、情報処理装置10は、ステップS129において、客動線上で予測通行量の表示が指示されたか否かを判定する。予測通行量の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS131において、客動線上の指定地点における予測通行量を、客動線を通行する人数を加算して予測通行量算出を行ない、客動線に重畳表示するよう指示する。
予測通行量の表示が指示されない場合、情報処理装置10は、ステップS133において、指定領域(表示地図領域)内の店舗の表示が指示されたか否かを判定する。店舗の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS135において、指定領域内の店舗位置を、マークや色などにより識別可能に客動線に重畳表示するよう指示する。店舗の表示が指示されない場合、情報処理装置10は、ステップS137において、指定領域内の自販機の表示が指示されたか否かを判定する。自販機の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS139において、指定領域内の自販機位置を、マークや色などにより識別可能に客動線に重畳表示するよう指示する。自販機の表示が指示されない場合、情報処理装置10は、ステップS141において、指定領域内の基地局の表示が指示されたか否かを判定する。基地局の表示が指示された場合、情報処理装置10は、ステップS143において、指定領域内の基地局位置を、マークや色などにより識別可能に客動線に重畳表示するよう指示する。
《ディスプレイの遷移》
図2Aは、本実施形態に係るディスプレイの遷移を示す図である。なお、以下のディスプレイの遷移においては、客動線の生成手順を可視化するためユーザの指示に従って客動線を生成する表示手順が示される。しかし、情報処理装置10が自動的に内部で実行する場合、客動線生成途中の状態(例えば、同心円や道路との交点など)を表示する必要はない。また、情報処理装置10が客動線および各種情報を生成して通信端末に送信し、通信端末で生成結果を表示するシステム構成の場合には、係るディスプレイの遷移は通信端末における動作を示す。
客動線作成アプリケーションがスタートすると、情報処理装置10は、ステップS201において、ディスプレイに初期メニュー画面(図2B)を表示する。初期メニュー画面(図2B)で地図が選択指定されると、情報処理装置10は、ステップS203において、ディスプレイに選択指定された地図を表示する。その後、目的地が設定され、地図全体で目的地への客動線の生成指示がされると、情報処理装置10は、ステップS205において、ディスプレイに目的地表示画面(図3)を表示する。一方、目的地が設定され、行政区画内における目的地への客動線の生成指示がされると、情報処理装置10は、ステップS206において、ディスプレイに目的地表示画面(図8)を表示する。
そして、情報処理装置10は、ステップS207において、ディスプレイに同心円設定画面(図4または図9)を表示する。客動線が生成されると、情報処理装置10は、ステップS208において、客動線描画画面(図5または図10)を表示する。
客動線上を指定して関連情報の表示が指示されると、情報処理装置10は、ステップS210において、ディスプレイに関連情報表示画面を表示する。関連情報表示画面には、歩行時間重畳画面(S211:図6)、歩行距離重畳画面(S213:図6)、通行量重畳画面(S215:図7)が含まれる。
また、重畳情報の表示が指示されると、情報処理装置10は、ステップS220において、ディスプレイに重畳情報表示画面を表示する。重畳情報表示画面には、人口数重畳画面(S221:図示せず)、店舗重畳画面(S223:図11)、自販機重畳画面(S225:図12)、基地局重畳画面(S227:図13)が含まれる。
以下、ディスプレイ画面を順に詳細に説明する。
(初期画面)
図2Bは、サーバ10のディスプレイ16に表示された初期画面の一例を示す図である。図2Bでは、地図表示エリア22に表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。サーバ10を起動すると、それに接続されたディスプレイ16に客動線作成システムのアイコン(図示せず)が表示される。客動線作成システムのアイコンをクリックすると、ログイン画面(図示せず)がディスプレイ16に表示される。ログイン画面には、ID入力エリアやパスワード入力エリア、ログインボタンが表示される。ID入力エリアにIDを入力し、パスワード入力エリアにパスワードを入力した後、ログインボタンをクリックする。
ログインボタンをクリックすると、図2Bに示す初期画面がディスプレイ16に表示される。初期画面には、地図検索エリア18、店検索エリア19、自販機(自動販売機)検索エリア20、基地局検索エリア21、地図表示エリア22、データ表示ボタン23、閉じるボタン24が表示される。なお、地図表示エリア22には、図示はしていないが、住所表示、ビル名、駅名、路線名、道路名、商店名等の各種複数の名称が表示される。地図表示エリア22では、エリア22に表示された地図から所定区域(例えば、関東地方や東京都、千葉県等)の住宅地図データを検索することができる。閉じるボタン24をクリックすると、サーバ10がこのシステムからログアウトする。
地図検索エリア18には、日本地図検索ボタン18a、住所検索ボタン18b、駅・路線図検索ボタン18c、目的地名検索ボタン18dが表示される。日本地図検索ボタン18aをクリックすることで、日本地図が表示され、日本地図に基づいて所定区域(例えば、関東地方や東京都、千葉県等)の住宅地図データを検索することができる。また、インターネット17を利用してクラウド11や他のサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13に格納された日本地図データを利用して所定区域の住宅地図データをクラウド11やサーバ12,13から取得することができる。
住所検索ボタン18bをクリックすることで、住所入力エリアが表示され、住所入力エリアに所定の住所を入力することで、その住所に対応する所定区域の住宅地図データを検索することができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13に格納された住所データを利用し、住所検索画面において所定の住所を入力することで、その住所に対応する所定区域の住宅地図データをクラウド11やサーバ12,13から取得することができる。
駅・路線図検索ボタン18cをクリックすることで、駅入力エリアや路線入力エリアが表示され、駅入力エリアや路線入力エリアに所定の駅名または路線名を入力することで、その駅名やその路線名に対応する所定区域の住宅地図データを検索することができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13に格納された駅・路線データを利用し、駅名検索画面や路線名検索画面において所定の駅名または路線名を入力することで、その駅名やその路線名に対応する所定区域の住宅地図データをクラウド11やサーバ12,13から取得することができる。
目的地名検索ボタン18dをクリックすることで、目的地名入力エリアが表示され、目的地名入力エリアに所定の目的地名を入力することで、その目的地名に対応する所定区域の住宅地図データを検索することができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13に格納された目的地名データを利用し、目的地名検索画面において所定の目的地名を入力することで、その目的地名に対応する所定区域の住宅地図データをクラウド11やサーバ12,13から取得することができる。目的地名には、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名(量販店名、デパート名、ストア名等)、公共施設名等がある。
店検索エリア19には、店名検索ボタン19a、店住所検索ボタン19b、商品・サービス検索ボタン19cが表示される。店名検索ボタン19aをクリックすることで、店名入力エリアが表示され、店名入力エリアに所定の店名を入力することで、住宅地図データ内に存在するその店名の商品の販売店や役務の提供店を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の店名データを利用し、店名検索画面において所定の店名を入力することで、その店名の商品の販売店や役務の提供店をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在するその店名の商品の販売店や役務の提供店を住宅地図データに表示させることができる。
店住所検索ボタン19bをクリックすることで、店住所入力エリアが表示され、店住所入力エリアに所定の住所を入力することで、住宅地図データ内に存在するその店住所の商品の販売店(その販売店と同じ種類の商品を販売する販売店を含む)やその店住所の役務の提供店(その提供店と同じ種類の役務を提供する提供店を含む)を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の店住所データを利用し、店住所検索画面において所定の店住所を入力することで、その店住所の商品の販売店や役務の提供店をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在するその店住所の販売店(その販売店と同じ種類の商品を販売する販売店を含む)や役務の提供店(その提供店と同じ種類の役務を提供する提供店を含む)を住宅地図データに表示させることができる。
商品・サービス検索ボタン19cをクリックすることで、商品名入力エリア、サービス名入力エリアが表示され、商品名入力エリアに所定の商品名を入力し、または、サービス名入力エリアに所定のサービス名を入力することで、住宅地図データ内に存在してその商品名の商品を販売する販売店やサービス名のサービス(役務)を提供する提供店を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の商品・サービスデータを利用し、商品・サービス検索画面において所定の商品名やサービス名を入力することで、その商品名の商品を販売する販売店やサービス名のサービス(役務)を提供する提供店をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在してその商品名の商品を販売する販売店やそのサービス名のサービス(役務)を提供する提供店を住宅地図データに表示させることができる。
自販機検索エリア20には、提供メーカー検索ボタン20a、自販機商品名検索ボタン20b、自販機設置住所検索ボタン20cが表示される。提供メーカー検索ボタン20aをクリックすることで、提供メーカー名入力エリアが表示され、提供メーカー名入力エリアに所定の提供メーカー名を入力することで、住宅地図データ内に存在してそのメーカーが提供する商品の自動販売機を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の提供メーカーデータを利用し、住宅地図データ内に存在してそのメーカーが提供する商品の自動販売機を住宅地図データに表示させることができる。
自販機商品名検索ボタン20bをクリックすることで、自販機商品名入力エリアが表示され、自販機商品名入力エリアに所定の自販機商品名を入力することで、住宅地図データ内に存在してその自販機商品名の商品を提供する自動販売機を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の自販機商品データを利用し、自販機商品名検索画面において所定の自販機商品名を入力することで、自販機商品名の商品を提供する自動販売機をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在してその自販機商品名の商品を提供する自動販売機を住宅地図データに表示させることができる。
自販機住所検索ボタン20cをクリックすることで、自販機設置住所入力エリアが表示され、自販機設置住所入力エリアに所定の住所を入力することで、住宅地図データ内に存在してその自販機住所に対応する自動販売機(その自販機と同じ種類の商品を提供する自販機を含む)を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の自販機住所データを利用し、自販機設置住所検索画面において所定の自販機住所を入力することで、その自販機住所に対応する自動販売機をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在してその自販機住所に対応する自動販売機(その自販機と同じ種類の商品を提供する自販機を含む)を住宅地図データに表示させることができる。
基地局検索エリア21には、基地局キャリア名検索ボタン21a、基地局住所検索ボタン21bが表示される。基地局キャリア名検索ボタン21aをクリックすることで、基地局キャリア名入力エリアが表示され、基地局キャリア名入力エリアに所定のキャリア名を入力することで、住宅地図データ内に存在してそのキャリア名のキャリアが設置した各基地局を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の基地局キャリアデータを利用し、基地局キャリア検索画面において所定の基地局キャリア名を入力することで、そのキャリア名のキャリアが設置した各基地局をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在してそのキャリア名のキャリアが設置した各基地局を住宅地図データに表示させることができる。
基地局住所検索ボタン21bをクリックすることで、基地局設置住所入力エリアが表示され、基地局設置住所入力エリアに所定の基地局設置住所を入力することで、住宅地図データ内に存在してその基地局住所に設置された基地局(その基地局と同じキャリアが設置した基地局を含む)を住宅地図データに表示させることができる。また、インターネット17を利用してクラウド11やサーバ12,13にログインし、クラウド11やサーバ12,13の基地局設置住所データを利用し、基地局設置住所検索画面において所定の基地局設置住所を入力することで、その基地局住所に対応する基地局をクラウド11やサーバ12,13から取得し、住宅地図データ内に存在してその基地局住所に対応する基地局(その基地局と同じキャリアが設置した基地局を含む)を住宅地図データに表示させることができる。
《客動線生成画面》
図3は、ディスプレイ16に表示された住宅地図データ表示画面の一例を示す図であり、図4は、ディスプレイ16に表示された同心円表示画面の一例を示す図である。図5は、ディスプレイ16に表示された客動線表示画面の一例を示す図である。図3〜5では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリア27a〜27cに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。なお、図3では、地図検索エリア18において住所検索が行われ、地下鉄の駅(目的地A)が検索されたものとする。
図2Bの初期画面において、住所検索ボタン18bをクリックした後、住所入力エリアに所定の住所を入力し、検索ボタンをクリックすることで、その住所に対応する所定区域の住宅地図データが検索される。住宅地図データが検索されると、図示はしていないが、その住宅地図データを表示した目的地入力画面がディスプレイ16に表示される。目的地入力画面には、住宅地図データ表示エリア、目的地住所入力エリア、目的地名称入力エリア、行政区画指定入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。クリアボタンをクリックすると、各入力エリアに入力されたデータがクリアされ、再度それら入力エリアへデータを入力する。戻るボタンをクリックすると、1つ前の画面(図2Bの初期画面)に戻る。
目的地入力画面において目的地(地下鉄の駅)を特定するには、マウス15を使用して住宅地図データ表示エリアの所定の箇所に目的地マークを入れる場合、目的地住所入力エリアに目的地住所を入力して設定ボタンをクリックする場合、目的地名称入力エリアに目的地名称を入力して設定ボタンをクリックする場合、目的地住所入力エリアに目的地住所を入力するとともに目的地名称入力エリアに目的地名称を入力して設定ボタンをクリックする場合がある。なお、目的地入力画面では、マウス15を使用して住宅地図データ表示エリアの所定の箇所に目的地マークを入れ、地下鉄の駅が特定され、決定ボタンがクリックされたものとする。
決定ボタンがクリックされて目的地(地下鉄の駅)が確定すると、住宅地図データを表示した図3の住宅地図データ表示画面がディスプレイ16に表示される。図3の住宅地図データ表示画面には、図2Bの初期画面と同様に地図検索エリア18、店検索エリア19、自販機検索エリア20、基地局検索エリア21が表示される他、目的地住所表示エリア25、目的地名称表示エリア26、住宅地図データ表示エリア27aが表示され、同心円設定ボタン28、戻るボタン29、閉じるボタン24が表示される。
検索住所表示エリア25には、目的地入力画面の目的地住所入力エリアに入力された目的地住所が表示され、目的地名称表示エリア26には、検索住所表示エリア25の住所に存在する目的地の名称(地下鉄の駅名)が表示される。なお、目的地の名称には、ビル名、マンション名、路線名、道路名、商店名(量販店名、デパート名、ストア名等)、公共施設名等がある。
図3の住宅地図データ表示画面の住宅地図データ表示エリア27aには、目的地Aを含む所定の区域が表示されるとともに、確定した目的地Aの場所(所在箇所)を示すマークが表示される。図3では、確定した目的地Aを示すマークが黒点で示されているが、黒点の他に、□や○、☆等の他のあらゆるマークで目的地Aを表すことができる。
次に、図3の住宅地図データ表示画面において同心円設定ボタン28をクリックする。同心円設定ボタン28をクリックすると、図示はしていないが、歩行時間・歩行距離・同心円数入力画面がディスプレイ16に表示される。歩行時間・歩行距離・同心円数入力画面には、目的地Aからの歩行時間を入力する歩行時間入力エリア、目的地Aからの歩行距離を入力する歩行距離入力エリア、同心円の数を入力する同心円数入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。クリアボタンをクリックすると、歩行距離入力エリアや歩行時間入力エリア、同心円数入力エリアに入力された数値がクリアされ、再度それら入力エリアへ数値を入力する。
歩行距離入力エリアに歩行距離(例えば、1500m)を入力し、歩行時間入力エリアに歩行時間(例えば、20分)を入力するとともに、同心円数入力エリアに同心円数(例えば、6本)を入力した後、決定ボタンをクリックする。決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27aの任意に選択した目的地Aを中心とした複数の第1〜第6同心円B1〜B6(第1〜第n同心円)を表示する(第1〜第n同心円表示処理)。さらに、住宅地図データ27bに表示された道路と第1〜第6同心円B1〜B6との交点に第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)を表示する(第1〜第n地点表示処理)。
ディスプレイ16には、図4に示す同心円表示画面が表示される。図4の同心円表示画面には、図3の住宅地図データ表示画面と同様に地図検索エリア18、店検索エリア19、自販機検索エリア20、基地局検索エリア21、目的地住所表示エリア25、目的地名称表示エリア26、住宅地図データ表示エリア27b、戻るボタン29、閉じるボタン24が表示される他、最短ルート検索ボタン30、印刷ボタン31が表示される。印刷ボタン31をクリックすると、住宅地図データ表示エリア27bに表示された住宅地図データがプリントされる。
住宅地図データ表示エリア27bには、中心(目的地A)から直近に第1同心円B1が表示されるとともに、目的地Aを中心として所定の区域において目的地Aを中心に目的地Aから径方向外方へ向かって第1同心円B1から径方向外方に向かって径方向の離間寸法が同一の複数の第2〜第6同心円B2〜B6(第2〜第n同心円)が表示される。なお、図4では、6本の同心円B1〜B6が表示されているが、同心円の数に特に制限はなく、5本以下または7本以上の同心円が表示される場合もある。
住宅地図データ表示エリア27bに表示された第6同心円(B6)と道路との交点には、(6)が表示され、第5同心円(B5)と道路との交点には、(5)が表示されているとともに、第4同心円(B4)と道路との交点には、(4)が表示されている。第3同心円(B3)と道路との交点には、(3)が表示され、第2同心円(B2)と道路との交点には、(2)が表示されているとともに、第1同心円(B1)と道路との交点には、(1)が表示されている。
図4の同心円表示画面において最短ルート検索ボタン30をクリックする。最短ルート検索ボタン30をクリックすると、サーバ10は、第6地点(6)(第n地点)から目的地Aまでの徒歩による道路の最短ルートを検索した後、第6地点(6)(第n地点)の1つ内側の同心円B5の第5地点(5)(第n−1地点)から目的地Aまでの徒歩による道路の最短ルートを検索するように、第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次最短ルートを検索する(最短ルート検索処理)。
次に、サーバ10は、最短ルート検索処理によって検索した第6〜第1地点(第n〜第1地点)から目的地Aまでの最短ルートを住宅地図データに表示し(最短ルート表示処理)、第1〜第6同心円(1)〜(6)(第1〜第n同心円)を消去しつつ、最短ルート表示処理によって表示された第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)を通る目的地Aまでの道路の最短ルートを客動線として住宅地図データに表示する(客動線表示処理)。ディスプレイ16には、図5に示す客動線表示画面が表示される。さらに、サーバ10は、最短ルートが通る第6地点(6)〜第1地点(1)から目的地Aまでの歩行時間を算出し(歩行時間算出処理)、最短ルートが通る第6地点(6)〜第1地点(1)から目的地Aまでの歩行距離を算出する(歩行距離算出処理)。
サーバ10は、第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)が位置する住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの人口数を検索する(人口数検索処理)。サーバ10は、各地方自治体の町丁別世帯数および人口情報、各地方自治体の町丁別年齢別人口情報を参照しつつ、人口数を検索する。サーバ10は、検索した人口数を客動線C1〜C14が通る第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次加算する(人口数加算処理)。
人口数加算処理では、第6地点の人口数に第5地点の人口数を加算し、第6地点および第5地点の人口数に第4地点の人口数を加算し、第6地点〜第4地点の人口数に第3地点の人口数を加算するとともに、第6地点〜第3地点の人口数に第2地点の人口数を加算し、第6地点〜第2地点の人口数に第1地点の人口数を加算する。
サーバ10は、第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)が位置する住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの人口数を性別ごとに区分して検索する(人口数検索処理)。サーバ10は、検索した性別毎の人口数を客動線C1〜C14が通る第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次加算する(人口数加算処理)。サーバ10は、第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)が位置する住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの人口数を年齢別または年齢層に区分して検索する(人口数検索処理)。サーバ10は、検索した年齢別または年齢層の人口数を客動線C1〜C14が通る第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次加算する(人口数加算処理)。
なお、最短ルート検索処理では、第6地点(6)(第n地点)から目的地Aまでの最短ルートを検索した後に、第6地点からの最短ルートがその1つ内側の特定の第5地点(5)(第n−1地点)から特定の第1地点(1)を通っている場合、最短ルートが通る特定の第5地点(5)(第n−1地点)〜第1地点(1)から目的地Aまでの最短ルートが既に確定しているから、最短ルートが通る特定の第5地点(5)(第n−1地点)〜第1地点(1)から目的地Aまでの最短ルートの検索は行わない。
図5の客動線表示画面には、図4の同心円表示画面と同様に地図検索エリア18、店検索エリア19、自販機検索エリア20、基地局検索エリア21、目的地住所表示エリア25、目的地名称表示エリア26、住宅地図データ表示エリア27c、印刷ボタン31、戻るボタン29、閉じるボタン24が表示される他、歩行時間ボタン32、歩行距離ボタン33、通行量ボタン34が表示される。印刷ボタン31をクリックすると、住宅地図データ表示エリア27cに表示された住宅地図データがプリントされる。住宅地図データ表示エリア27cには、第6地点(6)〜中心(目的地A)までの複数の客動線C1〜C14が表示されている。
ディスプレイ16に表示されたメニューバーのファイルボタン(図示せず)をクリックした後、ファイルの保存をクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27b,27cに表示された住宅地図データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(住宅地図データ格納処理)。
サーバ10は、住宅地図データに加え、目的地住所表示エリア25に表示された目的地住所、目的地名称表示エリア26に表示された目的地名称、目的地A、第1〜第6同心円(B1)〜(B6)、第1〜第6地点(1)〜(6)、客動線C1〜C14(最短ルート)、各地点から目的地Aまでの歩行時間、各地点から目的地Aまでの歩行距離、検索した住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの人口数、第6地点(6)(第n地点)〜第1地点(1)における人口数、検索した住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの性別ごとに区分した人口数、第6地点(6)(第n地点)〜第1地点(1)における性別毎の人口数、検索した住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの年齢別または年齢層に区分した人口数、第6地点(6)(第n地点)〜第1地点(1)における年齢別または年齢層の人口数をファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(各種データ格納処理)。
なお、図示はしていないが、図2Bの初期画面のデータ表示ボタン23をクリックすると、ファイル表示画面がディスプレイ16に表示される。ファイル表示画面には、ファイル名一覧を表示したファイル名表示エリア、開くボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。ファイル名表示エリアにおいて所定のファイルを指定(反転)(複数指定可)し、開くボタンをクリックすると、指定したファイル名の住宅地図データ(目的地住所表示エリア25に表示された目的地住所、目的地名称表示エリア26に表示された目的地名称、目的地A、第1〜第6同心円(B1)〜(B6)、第1〜第6地点(1)〜(6)、客動線C1〜C14(最短ルート)を含む)が作成日時とともにディスプレイ16に表示される。
本実施形態の客動線作成システムは、目的地A(地下鉄の駅)までの道路の最短ルートを客動線C1〜C14として住宅地図データ27cに表示するから、物品の移動を条件とせず、住宅地図データ27cを利用することで所定の地点から目的地Aまでの客動線C1〜C14を容易に作成することができる。
また、客動線作成システムは、従来技術に示すように、各物品に無線タグを取り付ける必要はなく、物品の移動を長時間監視する必要もないから、客動線C1〜C14の作成に手間やコスト、時間がかからず、所定の地点から目的地Aまでの客動線C1〜C14を廉価かつ迅速に作成することができる。客動線作成システムは、人が徒歩で所定の地点から目的地A(地下鉄の駅)に向かう場合に目的地Aまでの最短ルートを通るという人の習性を利用するから、所定の地点から目的地Aまでの正確な客動線を導出することができる。
また、客動線作成システムは、第6地点(6)(第n地点)から目的地Aまでの最短ルートを検索した後に、第6地点からの最短ルートがその1つ内側の特定の第5地点(5)(第n−1地点)から特定の第1地点(1)を通っている場合、最短ルートが通る特定の第5地点(5)(第n−1地点)〜第1地点(1)から目的地Aまでの最短ルートの検索は行わないから、特定の第5地点(5)〜特定の第1地点(1)から目的地Aまでの最短ルートを検索する必要はなく、最短ルート検索の手間を省くことができ、客動線C1〜C14を迅速に作成することができる。
(歩行時間・歩行距離表示)
図6は、ディスプレイ16に表示された客動線・歩行時間・歩行距離表示画面の一例を示す図である。図6の客動線・歩行時間・歩行距離表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離が表示されている。なお、図6では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリアに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。
図5の客動線表示画面の歩行時間ボタン32および歩行距離ボタン33をクリックした後、住宅地図データ表示エリア27bに表示されたいずれかの地点にカーソルを移動させ、所定の地点をクリックすると、サーバ10は、歩行時間算出処理によって算出した歩行時間を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)に表示し(歩行時間表示処理)、歩行距離算出処理によって算出した歩行距離を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)に表示する(歩行距離表示処理)。ディスプレイ16には、図6に示す客動線・歩行時間・歩行距離表示画面が表示される。
図6の客動線・歩行時間・歩行距離表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、図5の客動線表示画面に表示された各項目に加え、客動線C4の第3地点(3)および第2地点(2)における目的地A(地下鉄の駅)までの歩行時間(10分,7分)が表示され、客動線C12の第5地点(5)および第4地点(4)における目的地A(地下鉄の駅)までの歩行距離(1350m,1050m)が表示される。なお、図6においては歩行時間や歩行距離を数値で表示したが、客動線の太さや色、濃淡などで識別可能に示してもよい。
なお、歩行時間ボタン32のみをクリックすることで、住宅地図データ表示エリア27cに各地点から目的地Aまでの歩行時間のみを表示させることができ、歩行距離ボタン33のみをクリックすることで、住宅地図データ表示エリア27cに各地点から目的地Aまでの歩行距離のみを表示させることができる。また、図6の客動線・歩行時間・歩行距離表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、後記する各地点の通行量、後記する販売店および提供店、後記する自動販売機、後記する基地局を表示させることもできる。
客動線作成システムは、所定の地点から目的地Aまでの最短ルート(客動線C1〜C14)における歩行時間が表示されることで、その最短ルートの信憑性を確認することができるとともに、所定の地点から目的地Aまでの徒歩による所要時間を把握することができる。客動線作成システムは、表示された歩行時間が人の歩行時間の限界を超えている場合に外側から同心円の数を減らすことで、所定の地点から目的地Aまでの歩行時間を減らすことができ、常識的な人の歩行時間に合致させた客動線C1〜C14を作成することができる。
客動線作成システムは、所定の地点から目的地までの最短ルート(客動線C1〜C14)における歩行距離が表示されることで、その最短ルートの信憑性を確認することができるとともに、所定の地点から目的地Aまでの徒歩による距離を把握することができる。客動線作成システムは、表示された歩行距離が人の歩行距離の限界を超えている場合に外側から同心円の数を減らすことで、所定の地点から目的地Aまでの歩行距離を減らすことができ、常識的な人の歩行距離に合致させた客動線(客動線C1〜C14)を作成することができる。
(通行量表示)
図7は、ディスプレイ16に表示された客動線・通行量表示画面の一例を示す図である。図7の客動線・通行量表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、各地点における通行量(人口数)が表示されている。なお、図7では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリアに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。
図5の客動線表示画面の通行量ボタン34をクリックした後、住宅地図データ表示エリア27cに表示されたいずれかの地点にカーソルを移動させ、所定の地点をクリックすると、図示はしていないが、条件入力画面がディスプレイ16に表示される。条件入力画面には、性別入力エリア、年齢入力エリア、年齢層入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。
それら入力エリアに入力せず、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、人口数加算処理によって加算した人口数を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)における通行量としてそれら地点(1)〜(6)に表示する(通行量表示処理)。ディスプレイ16には、図7に示す客動線・通行量表示画面が表示される。
図7の客動線・通行量表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、図5の客動線表示画面に表示された各項目に加え、客動線C5が通る第3地点(3)および第2地点(2)における通行量(例えば、210人、280人)が表示され、客動線C12の第5地点(5)および第4地点(4)における通行量(例えば、60人、120人)が表示される。
なお、条件入力画面の性別入力エリアに性別(男女の別)を入力することで、人口数加算処理によって加算した性別毎の人口数を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)における通行量としてそれら地点(1)〜(6)に表示することもできる。年齢入力エリアに年齢を入力することで、人口数加算処理によって加算した年齢別の人口数を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)における通行量としてそれら地点(1)〜(6)に表示することもできる。年齢層入力エリアに年齢層を入力することで、人口数加算処理によって加算した年齢層毎の人口数を客動線C1〜C14が通る第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)における通行量としてそれら地点(1)〜(6)に表示することもできる。また、図7の客動線・通行量表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離、販売店および提供店、自動販売機、基地局を表示させることもできる。また、図7においては地点の通行量を数値で表示したが、客動線の太さや色、濃淡などで識別可能に示してもよい。さらに、性別や年齢別を客動線の太さや色、濃淡などで識別可能に示してもよい。
本実施形態の客動線作成システムは、客動線C1〜C14を通る人の人数(性別毎の人口数、年齢別人口数、年齢層毎の人口数を含む)を客動線C1〜C14が通る各地点(1)〜(6)に表示するから、各地点(1)〜(6)の通行量を把握することができ、複数の客動線C1〜C14のうち、通行量の多少を確認することができる。客動線作成システムは、それら客動線C1〜C14における通行量を表示することができるから、客動線C1〜C14や通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線C1〜C14上の所定の箇所を選定することができる。
すなわち、客動線作成システムは、所定の地点から目的地までの客動線を導出することができるとともに、それら客動線における通行量を表示することができるから、客動線や通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線上の最適な箇所を選定することができ、出店箇所や自動販売機の設置箇所、基地局の設置箇所等を正確に決定することができる。
また、客動線作成システムは、所定の地点から目的地までの客動線を導出することができるとともに、それら客動線における性別毎の通行量を表示することができるから、客動線や性別毎の通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線上の最適な箇所を選定することができ、出店箇所や自動販売機の設置箇所、基地局の設置箇所等を正確に決定することができる。
また、客動線作成システムは、所定の地点から目的地までの客動線を導出することができるとともに、それら客動線における年齢別または年齢層毎の通行量を表示することができるから、客動線や年齢別または年齢層毎の通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線上の最適な箇所を選定することができ、出店箇所や自動販売機の設置箇所、基地局の設置箇所等を正確に決定することができる。
《他の客動線生成画面》
図8は、ディスプレイ16に表示された住宅地図データ表示画面の他の一例を示す図であり、図9は、ディスプレイ16に表示された同心円表示画面の他の一例を示す図である。図10は、ディスプレイ16に表示された客動線表示画面の他の一例を示す図である。図8〜10では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリア27a〜27cに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。なお、図8では、地図検索エリア18において住所検索が行われ、地下鉄の駅(目的地A)が検索されるとともに、第6同心円(B6)から目的地Aまでを住居表示の町村単位の行政区画に区分されたものとする。
図2Bの初期画面において、住所検索ボタン18bをクリックした後、住所入力エリアに所定の住所を入力し、検索ボタンをクリックすることで、その住所に対応する所定区域の住宅地図データが検索され、ディスプレイ16にその住宅地図データを表示した目的地入力画面(図示せず)が表示される。目的地入力画面には、住宅地図データ表示エリア、目的地住所入力エリア、目的地名称入力エリア、行政区画指定入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。
目的地入力画面では、マウス15を使用して住宅地図データ表示エリアの所定の箇所に目的地マークを入れ、地下鉄の駅が特定され、さらに、行政区画指定入力エリアに所定の町村単位が入力され、決定ボタンがクリックされたものとする。決定ボタンがクリックされて目的地(地下鉄の駅)が確定するとともに、行政区画が指定されると、サーバ10は、最も外側に位置する第6同心円B6から目的地Aまでを住居表示の町村単位の行政区画に区分する(行政区画区分処理)。なお、行政区画指定入力エリアに所定の丁目単位が入力されると、第6同心円B6から目的地Aまでを住居表示の丁目単位の行政区画に区分する(行政区画区分処理)。
ディスプレイ16には、町村単位の行政区画に区分された目的地Aを含む所定の区域を表示した図8の住宅地図データ表示画面が表示される。図8の住宅地図データ表示画面では、町村単位の目的地Aを含む区域が住宅地図データ表示エリア27aに実線で表示され、その他の区域が住宅地図データ表示エリア27aに点線で表示される。
次に、図3の住宅地図データ表示画面において同心円設定ボタン28をクリックし、歩行時間・歩行距離・同心円数入力画面(図示せず)をディスプレイ16に表示させた後、歩行距離入力エリアに歩行距離を入力し、歩行時間入力エリアに歩行時間を入力するとともに、同心円数入力エリアに同心円数を入力した後、決定ボタンをクリックする。
決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27aの任意に選択した目的地Aを中心とした複数の第1〜第6同心円B1〜B6(第1〜第n同心円)を表示する(第1〜第n同心円表示処理)。さらに、住宅地図データ27bに表示された道路と第1〜第6同心円B1〜B6との交点に第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)を表示する(第1〜第n地点表示処理)。ディスプレイ16には、図9に示す同心円表示画面が表示される。図9の同心円表示画面において最短ルート検索ボタン30をクリックすると、サーバ10は、第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次最短ルートを検索する(最短ルート検索処理)。
サーバ10は、最短ルート検索処理によって検索した第6〜第1地点(第n〜第1地点)から目的地Aまでの最短ルートを行政区画区分処理によって区分された町村単位で住宅地図データに表示し(最短ルート表示処理)、第1〜第6同心円(1)〜(6)(第1〜第n同心円)を消去しつつ、最短ルート表示処理によって表示された第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)を通る目的地Aまでの道路の最短ルートを客動線C1,C2,C13,C14(行政区画区分処理によって区分された町村単位の客動線C1,C2,C13,C14)として住宅地図データに表示する(客動線表示処理)。ディスプレイ16には、図10に示す客動線表示画面が表示される。さらに、サーバ10は、最短ルートが通る第6地点(6)〜第1地点(1)から目的地Aまでの歩行時間を算出し(歩行時間算出処理)、最短ルートが通る第6地点(6)〜第1地点(1)から目的地Aまでの歩行距離を算出する(歩行距離算出処理)。
サーバ10は、第1〜第6地点(1)〜(6)(第1〜第n地点)が位置する住居表示の丁目単位、丁目−番単位、丁目−番−号単位のいずれかの人口数(性別毎の人口数、年齢別の人口数、年齢層毎の人口数を含む)を検索する(人口数検索処理)。サーバ10は、各地方自治体の町丁別世帯数および人口情報、各地方自治体の町丁別年齢別人口情報を参照しつつ、人口数を検索する。サーバ10は、検索した人口数を客動線C1〜C14が通る第6地点(6)(第n地点)から第1地点(1)に向かって順次加算する(人口数加算処理)。
図10の客動線表示画面の住宅地図データ表示エリア27cには、第6地点(6)〜中心(目的地A)までの客動線C1,C2,C13,C14が表示されている。なお、図10の客動線表示画面の住宅地図データ表示エリア27cに、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離、通行量(人口数)(性別毎の通行量(人口数)、年齢別の通行量(人口数)、年齢層毎の通行量(人口数)を含む)、販売店および提供店、自動販売機、基地局を表示させることもできる。
ディスプレイ16に表示されたメニューバーのファイルボタン(図示せず)をクリックした後、ファイルの保存をクリックすると、図5の客動線表示画面と同様に、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27b,27cに表示された住宅地図データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納するとともに(住宅地図データ格納処理)、各種データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(各種データ格納処理)。
本実施形態の客動線作成システムは、住居表示の町村単位または丁目単位に客動線C1,C2,C13,C14を表示するとともに、町村単位または丁目単位の客動線C1,C2,C13,C14を通る人の人数を住居表示の町村単位または丁目単位で各地点(6)〜(1)に表示するから、町村単位または丁目単位で通行量を把握することができ、町村単位または丁目単位の通行量の多少を確認することができる。
また、客動線作成システムは、町村単位または丁目単位で所定の地点から目的地Aまでの客動線C1,C2,C13,C14を導出することができるとともに、町村単位または丁目単位の客動線C1,C2,C13,C14における通行量を表示することができるから、町村単位または丁目単位の客動線C1,C2,C13,C14や通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線上の最適な箇所を選定することができる。
すなわち、客動線作成システムは、町村単位または丁目単位で所定の地点から目的地までの客動線を導出することができるとともに、町村単位または丁目単位の客動線における通行量を表示することができるから、町村単位または丁目単位の客動線や通行量を利用し、通行量が多く宣伝効果が高い客動線上の最適な箇所を選定することができ、町村単位または丁目単位の出店箇所や自動販売機の設置箇所、基地局の設置箇所等を決定することができる。
(店表示)
図11は、ディスプレイ16に表示された客動線・店表示画面の一例を示す図である。図11では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリア27cに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。
図5の客動線表示画面の住宅地図データ表示エリア27c(所定区域の住宅地図データ)に存在する同一分野の商品の販売店や同一分野の役務(サービス)の提供店を表示するには、図5の客動線表示画面の店検索エリア19の店名検索ボタン19a、店住所検索ボタン19b、商品・サービス検索ボタン19cのいずれかをクリックする。なお、商品・サービス検索ボタン19cがクリックされ、商品名入力エリアに所定の商品名が入力されたものとする。
商品・サービス検索ボタン19cをクリックすると、図示はしていないが、商品・サービス選択画面がディスプレイ16に表示される。商品・サービス選択画面には、商品名入力エリア、サービス名入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。商品名入力エリアに商品名を入力した後、決定ボタンをクリックする。決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してその商品名の商品を販売する販売店D(店)を住宅地図データ表示エリア27cに表示した図11の客動線・店表示画面をディスプレイ16に表示させる(店表示処理)。
図11の客動線・店表示画面には、第6地点(6)〜中心(目的地A)までの客動線C1,C2,C13,C14とともに、住宅地図データ内に存在する複数の販売店Dが表示されている。図11の客動線・店表示画面の住宅地図データ表示エリア27cに、販売店Dとともに、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離、通行量(人口数)(性別毎の通行量(人口数)、年齢別の通行量(人口数)、年齢層毎の通行量(人口数)を含む)を表示させることもできる。
なお、店検索エリア19の店名検索ボタン19aをクリックすると、店名入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。店名入力エリアに店名を入力した後、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してその店名の商品の販売店Dや役務の提供店Dを客動線C1〜C14とともに住宅地図データ表示エリア27cに表示した客動線・店表示画面をディスプレイ16に表示させる(店表示処理)。
また、店検索エリア19の店住所検索ボタン19bをクリックすると、店住所入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。店住所入力エリアに住所を入力した後、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在するその店住所の商品の販売店(その販売店と同じ種類の商品を販売する販売店を含む)やその店住所の役務の提供店(その提供店と同じ種類の役務を提供する提供店を含む)を客動線C1〜C14とともに住宅地図データ表示エリア27cに表示した客動線・店表示画面をディスプレイ16に表示させる(店表示処理)。
ディスプレイ16に表示されたメニューバーのファイルボタン(図示せず)をクリックした後、ファイルの保存をクリックすると、図5の客動線表示画面と同様に、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27b,27cに表示された住宅地図データ(販売店Dや提供店Dを含む)をファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納するとともに(住宅地図データ格納処理)、各種データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(各種データ格納処理)。
本実施形態の客動線作成システムは、同一分野の商品を販売する販売店Dや同一分野の役務(サービス)を提供する提供店Dが客動線C1〜C14とともに表示されるから、販売店Dや提供店Dが客動線C1〜C14に沿って存在しているかを判断することができるとともに、販売店Dや提供店Dが客動線C1〜C14のうちの通行量の多いそれに沿って存在しているかを判断することができる。
また、客動線作成システムは、販売店Dや提供店Dの位置を客動線C1〜C14や通行量に対応させて判断することができるから、既設の販売店Dや提供店Dの最適な移転箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができ、新規の販売店Dや提供店Dの最適な設置箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができる。
また、客動線作成システムは、客動線C1〜C14に存在する販売店Dや提供店Dの売れ筋商品や役務を把握することができるとともに、その商品や役務を購入する顧客層を把握することができるから、その販売店Dや提供店Dで販売、提供する顧客層に合わせた商品や役務を容易に選定することができ、販売店Dにおける商品の販売数量を増やすことができるとともに、提供店Dにおける役務の提供数量を増やすことができる。
(自販機表示)
図12は、ディスプレイ16に表示された客動線・自販機表示画面の一例を示す図である。図12では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリア27cに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。
図5の客動線表示画面の住宅地図データ表示エリア27c(所定区域の住宅地図データ)に存在して同一分野の商品を販売する複数の自動販売機を表示するには、図5の客動線表示画面の自販機検索エリア20の提供メーカー検索ボタン20a、自販機商品名検索ボタン20b、自販機設置住所検索ボタン20cのいずれかをクリックする。なお、自販機商品名検索ボタン20bがクリックされ、自販機商品名入力エリアに所定の自販機商品名が入力されたものとする。
自販機商品名検索ボタン20bをクリックすると、図示はしていないが、自販機商品選択画面がディスプレイ16に表示される。自販機商品選択画面には、自販機商品名入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。自販機商品名入力エリアに自販機商品名を入力した後、決定ボタンをクリックする。決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在して同一分野の商品を販売する複数の自動販売機を住宅地図データ表示エリア27cに表示した図12の客動線・自販機表示画面をディスプレイ16に表示させる(自動販売機表示処理)。
図12の客動線・自販機表示画面には、第6地点(6)〜中心(目的地A)までの客動線C1,C2,C13,C14とともに、住宅地図データ内に存在する複数の自動販売機Eが表示されている。図12の客動線・自販機表示画面の住宅地図データ表示エリア27cに、自動販売機Eとともに、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離、通行量(人口数)(性別毎の通行量(人口数)、年齢別の通行量(人口数)、年齢層毎の通行量(人口数)を含む)を表示させることもできる。
なお、自販機検索エリア20の提供メーカー検索ボタン20aをクリックすると、提供メーカー名入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。提供メーカー名入力エリアに提供メーカー名を入力した後、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してその提供メーカーが提供する商品の自動販売機Eを客動線C1〜C14とともに住宅地図データ表示エリア27cに表示した客動線・自販機表示画面をディスプレイ16に表示させる(自動販売機表示処理)。
また、自販機検索エリア20の自販機設置住所検索ボタン20cをクリックすると、自販機設置住所入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。自販機設置住所入力エリアに自販機設置住所を入力した後、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してその自販機住所に対応する自動販売機E(その自販機Eと同じ種類の商品を提供する自販機Eを含む)を客動線C1〜C14とともに住宅地図データ表示エリア27cに表示した客動線・自販機表示画面をディスプレイ16に表示させる(自動販売機表示処理)。
ディスプレイ16に表示されたメニューバーのファイルボタン(図示せず)をクリックした後、ファイルの保存をクリックすると、図5の客動線表示画面と同様に、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27b,27cに表示された住宅地図データ(自動販売機Eを含む)をファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納するとともに(住宅地図データ格納処理)、各種データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(各種データ格納処理)。
本実施形態の客動線作成システムは、同一分野の商品の自動販売機Eが客動線C1〜C14とともに表示されるから、自動販売機Eが客動線C1〜C14に沿って存在しているかを判断することができるとともに、自動販売機Eが客動線C1〜C14のうちの通行量の多いそれに沿って存在しているかを判断することができる。
また、客動線作成システムは、自動販売機Eの位置を客動線C1〜C14や通行量に対応させて判断することができるから、既設の自動販売機Eの最適な移設箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができ、新規の自動販売機Eの最適な設置箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができる。
また、客動線作成システムは、所定区域の住宅地図データに存在する自動販売機Eの販売数量や売れ筋商品、その商品を購入する顧客層を把握することができるから、その自動販売機Eに収納する顧客層に合わせた商品を容易に選定することができ、自動販売機Eにおける商品の販売数量を増やすことができる。
(基地局表示)
図13は、ディスプレイに表示された客動線・基地局表示画面の一例を示す図である。図13では、各表示エリアに表示されるデータの図示を省略し、住宅地図データ表示エリア27cに表示される住所表示、ビル名、マンション名、駅名、路線名、道路名、商店名、公共施設名等の各種複数の名称の図示を省略している。
図5の客動線表示画面の住宅地図データ表示エリア27c(所定区域の住宅地図データ)に存在する複数の基地局を表示するには、図5の客動線表示画面の基地局検索エリア21の基地局キャリア名検索ボタン21a、基地局住所検索ボタン21bのいずれかをクリックする。なお、基地局キャリア名検索ボタン21aがクリックされ、キャリア名入力エリアに所定のキャリア名が入力されたものとする。
基地局キャリア名検索ボタン21aをクリックすると、図示はしていないが、基地局キャリア選択画面がディスプレイ16に表示される。基地局キャリア選択画面には、キャリア名入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。キャリア名入力エリアにキャリア名を入力した後、決定ボタンをクリックする。決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してそのキャリア名のキャリアが設置した各基地局Fを住宅地図データ表示エリア27cに表示した図12の客動線・基地局表示画面をディスプレイ16に表示させる(基地局表示処理)。
図13の客動線・基地局表示画面には、第6地点(6)〜中心(目的地A)までの客動線C1,C2,C13,C14とともに、住宅地図データ内に存在する複数の基地局Fが表示されている。図13の客動線・基地局表示画面の住宅地図データ表示エリア27cに、基地局Fとともに、各地点から目的地Aまでの歩行時間および歩行距離、通行量(人口数)(性別毎の通行量(人口数)、年齢別の通行量(人口数)、年齢層毎の通行量(人口数)を含む)を表示させることもできる。
なお、基地局検索エリア21の基地局住所検索ボタン21bをクリックすると、基地局住所入力エリア、決定ボタン、クリアボタン、戻るボタン、閉じるボタンが表示される。基地局住所入力エリアに基地局住所を入力した後、決定ボタンをクリックすると、サーバ10は、住宅地図データ内(住宅地図データ表示エリア27c内)に存在してその基地局住所に対応する基地局F(その基地局Fと同じキャリアの基地局Fを含む)を客動線C1〜C14とともに住宅地図データ表示エリア27cに表示した客動線・基地局表示画面をディスプレイ16に表示させる(基地局表示処理)。
ディスプレイ16に表示されたメニューバーのファイルボタン(図示せず)をクリックした後、ファイルの保存をクリックすると、図5の客動線表示画面と同様に、サーバ10は、住宅地図データ表示エリア27b,27cに表示された住宅地図データ(基地局Fを含む)をファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納するとともに(住宅地図データ格納処理)、各種データをファイル名および作成日時に関連付けた状態でハードディスクに格納する(各種データ格納処理)。
本実施形態の客動線作成システムは、基地局Fの位置を客動線C1〜C14や通行量に対応させて判断することができるから、既設の基地局Fの最適な移設箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができ、新規の基地局Fの最適な設置箇所を客動線C1〜C14や通行量から容易に判断することができる。
本実施形態によれば、客の動態に関連する情報収集なしに迅速に客動線を生成することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第1実施形態と比べると、生成された客動線を使用して客へのサービス提供の提案をする点で異なる。その他の構成および動作は、第1実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《ディスプレイの遷移》
図14Aは、本実施形態に係るディスプレイの遷移を示す図である。なお、図14Aにおいて、第1実施形態で前出した同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図14Aの表示画面1410は、第1実施形態に従って客動線が生成された状態が示されている。客動線表示1417aは、同心円番号や客動線番号が削除された図5に相当する。ここで、対象の店舗(あるいは自販機)住所1411や名称1412が入力されると、表示画面1420の客動線表示1427aにように、店舗(あるいは自販機)Bの位置が表示される。
表示画面1420において、客動態抽出(算出を含む)と、上記店舗(自販機)のユーザへのサービス提案1421が指示されると、例えば、表示画面1430のように、1日(24時間)の客動態1431と、客動態1431に基づくサービス提案1432と、が表示される。ここで、対象の店舗(あるいは自販機)位置における客動態1431は、客動線と、人口情報、客の属性情報、などの統計情報を参照して、生成される。表示画面1430には、客動態1431としては、例えば、全体の歩行者推移、客動線の目的地である駅方向の1日推移、反駅方向の1日推移、男性・女性・40代・20代などの1日推移が表示されている。なお、平日と祝祭日、あるいは、曜日、などで分類してもよい。サービス提案1432には、対象の店舗(あるいは自販機)位置における、充実すべきサービス時間あるいはサービス内容が提案されている。なお、サービス提案の項目は図14Aに限定されない。
図14Bは、本実施形態に係る他のディスプレイの遷移を示す図である。なお、図14Bにおいて、第1実施形態で前出した同様の構成要素、あるいは、図14Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図14Bの表示画面1440は、第1実施形態に従って客動線が生成された状態が示されている。客動線表示1447aは、同心円番号や客動線番号が削除された図5に相当する。ここで、対象の店舗(あるいは自販機)住所1411に加えて第2目的地住所1441が入力されると、表示画面1450の客動線表示1457aにように、店舗(あるいは自販機)Bの位置と、第2目的地Cに向かう客動線(太く長い破線)が第1実施形態に示した手順で生成されて表示される。
表示画面1450において、客動態抽出(算出を含む)と、上記店舗(自販機)のユーザへのサービス提案1451が指示されると、例えば、表示画面1460のように、2つの目的地Aおよび目的地Cに向けた客動線を加えた客動態1461と、客動態に基づくサービス提案1462と、が表示される。なお、客動態1461やサービス提案1462についての詳細は省略する。また、サービス提案の項目は図14Bに限定されない。
図14Bでは、2つの目的地での客動態について説明したが、目的地は3つ以上であっても同様である。
図14Cは、本実施形態に係るさらに他のディスプレイの遷移を示す図である。なお、図14Cにおいて、第1実施形態で前出した同様の構成要素、あるいは、図14Aまたは図14Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図14Cの表示画面1470は、第1実施形態に従って客動線が生成された状態が示されている。客動線表示1477aは、同心円番号や客動線番号が削除された図5に相当する。ここで、競合店舗住所1471が入力されると、表示画面1480の客動線表示1487aにように、競合店Dが表示される。
表示画面1480において、商圏と、上記店舗(自販機)のユーザへのサービス提案1481が指示されると、例えば、表示画面1490のように、競合店の商圏を考慮した客動態1491と、客動態に基づくサービス提案1492と、が表示される。なお、客動態1491やサービス提案1492についての詳細は省略する。また、サービス提案の項目は図14Cに限定されない。
《情報処理装置の機能構成》
図15は、本実施形態に係る情報処理装置1510の機能構成を示すブロック図である。なお、図15において、図1Cと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
情報処理装置1510は、第2目的地取得部1502と、競合店舗取得部1503と、対象店舗・自販機取得部1504と、客動態生成/サービス提案部1505と、データベース1507と、を備える。
第2目的地取得部1502は、操作部106または通信端末においてユーザが入力した第2目的地を取得する。競合店舗取得部1503は、操作部106または通信端末においてユーザが入力した競合店舗、あるいは、データベース1507に格納された競合店舗、の位置情報や販売品情報を取得する。対象店舗・自販機取得部1504は、操作部106または通信端末においてユーザが入力した、情報処理装置1510が提供する対象の店舗あるいは自販機の位置情報や販売品情報を取得する。客動態生成/サービス提案部1505は、生成された客動線と、対象店舗・自販機の位置、あるいは、データベース1507に蓄積された統計データ、さらに、競合店舗の情報などを参照して、対象店舗・自販機の位置における客動態を生成する。そして、客動態生成/サービス提案部1505は、客動態を参照して、対象店舗・自販機におけるサービス向上のための提案を生成する。
データベース1507には、客動態情報1573と、サービス提案情報1574と、が格納される。
《情報処理装置のハードウェア構成》
図16は、本実施形態に係る情報処理装置1510のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図16において、図1Dと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
RAM1640の対象店舗・自販機データ1641は、客動態やサービス提案を行なう対象店舗または自販機の位置情報や販売品情報である。客動態/サービス提案データ1642は、図14Aに対応する、1つの目的地における客動線に基づいて生成された客動態およびサービス提案である。第2目的地データ1643は、客動線を生成する第2目的地の位置情報である、客動態/サービス提案データ1644は、図14Bに対応する、2つの目的地における客動線に基づいて生成された客動態およびサービス提案である。競合店舗データ1645は、対象店舗または自販機に対する競合店舗の位置情報である。競合用サービス提案データ1646は、図14Cに対応する、競合店舗を考慮して生成された客動態およびサービス提案である。
ストレージ1650は、客動態情報1573とサービス提案情報とを含むデータベース1507を格納する。ストレージ1650が格納する対象店舗制御モジュール1651は、指定された対象店舗(自販機)の位置において、客動線を参照して客動態やサービス提案を制御するモジュールである。複数目的地制御モジュール1652は、客動線が向かう目的地が複数ある場合の、客動線生成を制御するモジュールである。競合制御モジュール1653は、競合店舗が指定された場合に、客動線を参照して客動態やサービス提案を制御するモジュールである。客動態生成・サービス提案モジュール1654は、客動線、対象店舗、あるいは、第2目的地や競合店舗などを考慮して、対象店舗(自販機)における客動態を生成して、改善されるべきサービスを提案するモジュールである。
(使用データ)
図17Aおよび図17Bは、本実施形態に係る情報処理装置1510の使用データの構成を示す図である。
図17Aは、客動線や人口情報、あるいは、属性統計、などから、客動態を生成するために使用される。図17Aにおいては、1日の各時間帯(通勤時間帯は30分単位、その他は1時間単位)1711のそれぞれに対応付けて、歩行者数予測1712と、売上履歴1713と、が記憶される。歩行者数予測1712は、合計予測数、A駅(目的地)方向の予測数、逆方向の予測数、男性・女性・年代別の予測数、などを含む。売上履歴1713は、合計売上、商品別売上、などを含む。なお、時間帯や記憶する予測数の種類などは、図17Aに限定されない。
図17Bは、生成された客動線を使用して、対象店舗(自販機)へのサービス提案を生成するために使用される。図17Bにおいては、サービス検索条件1721と、サービス検索条件1721に基づき検索されたサービス提案内容1722と、提案優先順位1723と、が記憶される。サービス検索条件1721は、何を提案するかを検索する条件であって、時間帯、歩行方向、男性・女性・年代などの属性、を含む。サービス提案内容1722は、サービス検索条件1721により検索された、第1検索結果、第2検索結果、…、を含む。提案優先順位1723は、サービス提案内容1722のどれから優先的に提案するかの優先順位を記憶する。
サービス提案内容1722としては、新たな販売品の提案やその販売時間、あるいは、旧来の販売品の販売時間の提案、在庫量の提案、などが含まれる。具体的には、通勤客層へ向けたキャップが閉められるコーヒーの自動販売機への装填提案、早朝のサンドイッチの販売の提案、などがある。さらに、コンビニエンスストアなどでの時間帯に応じた商品レイアウトの提案、割引や特典を提供する時間帯の提案、なども含まれる。
《情報処理装置の処理手順》
図18は、本実施形態に係る情報処理装置1510の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図16のCPU120がRAM1640を使用して実行し、図15の機能構成部を実現する。
情報処理装置1510は、ステップS1801において、客動線生成処理を実行する。なお、客動線生成処理は、第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。情報処理装置1510は、ステップS1802において、生成した客動線の地図上への表示を指示する。
情報処理装置1510は、ステップS1803において、対象の店舗あるいは自販機の位置が入力されたか否かを判定する。対象の店舗あるいは自販機の位置が入力された場合、情報処理装置1510は、ステップS1811において、客動線を生成する第2目的地の位置が入力されたか否かを判定する。第2目的地の位置が入力された場合、情報処理装置1510は、ステップS1813において、第2目的地に向かう客動線を生成する(客動線生成は第1実施形態と同様)。そして、情報処理装置1510は、ステップS1815において、最初の目的地に向かう客動線と第2目的地に向かう客動線とを合成する。情報処理装置1510は、ステップS1816において、合成した客動線の表示を指示する。なお、2つの客動線が重なる部分は、色や濃淡あるいは太さなどで識別可能に表示するのが望ましい。
一方、ステップS1811において第2目的地の入力がなければ、情報処理装置1510は、ステップS1821において、競合店舗の位置が入力されたか否かを判定する。競合店舗の位置が入力された場合、情報処理装置1510は、ステップS1823において、自店舗への客動線と競合店舗への客動線とを生成する。そして、情報処理装置1510は、ステップS1825において、自店舗への客動線と競合店舗への客動線とを対比させた表示を指示する。
情報処理装置1510は、ステップS1805において、生成した客動線を参照して、対象店舗(自販機)の位置における客動態を予測する。そして、情報処理装置1510は、ステップS1807において、予測した客動態に応じて、対象店舗(自販機)に対してサービス提案の指示を行なう。ステップS1803で対象店舗(自販機)の入力がなければ、情報処理装置1510は、処理を終了する。
本実施形態によれば、生成した客動線を参照して客動態の推移を予測して、サービス提案するので、対象店舗や自販機における改善されたサービスを実現することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第1実施形態および第2実施形態と比べると、生成された客動線を使用してサービス提供位置の提案をする点で異なる。その他の構成および動作は、第1実施形態、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《ディスプレイの遷移》
図19Aは、本実施形態に係るディスプレイの遷移を示す図である。なお、図19Aにおいて、第1実施形態で前出した同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図19Aの表示画面1910は、第1実施形態に従って、目的地住所1911あるいは目的地名称1912に向かう客動線が生成され、客動線を参照した出店候補地表示1917aを示す。出店候補地表示1917aにおいては、客動線から割り出した、各商品種類を明示した出店候補地が表示されている。
表示画面1920は、第1実施形態に従って、目的地住所1911あるいは目的地名称1912に向かう客動線が生成された、客動線を参照した、入力された商品種類1921に対応する出店候補地表示1927aを示す。出店候補地表示1927aにおいては、客動線から割り出した、指定された商品種類の出店候補地が表示されている。
図19Bは、本実施形態に係るディスプレイの遷移を示す図である。なお、図19Bにおいて、第1実施形態で前出した同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図19Bの表示画面1930は、第2実施形態に従って、2つの目的地(目的地名称1931が“○○駅”、かつ、第2目的地名称1932が“△△大学”)が指定された場合に、各目的地に向かう客動線が生成され、合成した客動線を参照した出店候補地表示1937aを示す。出店候補地表示1937aにおいては、太線が両目的地への客動線が重なる道路であり、これら客動線から割り出した、各商品種類を明示した出店候補地が表示されている。
表示画面1940は、第2実施形態に従って、2つの目的地(目的地名称1931が“○○駅”、かつ、第2目的地名称1932が“△△大学”)が指定された場合に、各目的地に向かう客動線が生成され、合成した客動線を参照した、入力された商品種類1941であるカジュアル服に対応する出店候補地表示1947aを示す。出店候補地表示1947aにおいては、太線が両目的地への客動線が重なる道路であり、これら客動線から割り出した、指定された商品種類の出店候補地が表示されている。
なお、目的地の数は2つに限定されず、3つ以上の場合も同様である。また、商品種類で分類するのではなく、店舗に規模、客層、商品価格帯、などにより分類してもよい。
《情報処理装置の機能構成》
図20は、本実施形態に係る情報処理装置2010の機能構成を示すブロック図である。なお、図20において、図1Cまたは図15と同様の機能構成部や構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
情報処理装置2010は、店舗・自販機情報取得部2003と、店舗・自販機設置位置提案部2004と、データベース2007と、を備える。店舗・自販機情報取得部2003は、操作部106または通信端末において入力された設置位置の提案を求める店舗や自販機の情報を取得する。なお、情報処理装置2010が、自機で店舗種類や商品種類なども提案する場合、店舗・自販機情報取得部2003は使用されない。店舗・自販機設置位置提案部2004は、生成された客動線と店舗・自販機情報、あるいは、データベース2007に格納された情報を参照して、店舗・自販機の設置位置候補を提案する。データベース2007は、設定位置提案情報2074を格納する。
《情報処理装置のハードウェア構成》
図21は、本実施形態に係る情報処理装置2010のハードウェア構成を示すブロック図である。図21において、図1Dまたは図16と同じ構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
RAM2140の客動態データ2141は、客動線データ146やデータベース2007に蓄積された統計情報などから生成された客動態のデータである。店舗・自販機設置位置提案データ2142は、ユーザに店舗や自販機の設置位置を提案するためのデータである。店舗・自販機設置位置提案データ2142は、商品種類と設置位置提案データとを対応付けて記憶する。
ストレージ2150の客動態予測モジュール2151は、客動線や統計情報を参照して各道路地点の客動態を予測するモジュールである。設置位置提案モジュール2153は、客動態予測モジュール2151が予測した客動態予測を参照して、店舗や自販機を設置する好適な候補地をユーザに報知するモジュールである。
(使用データ)
図22Aおよび図22Bは、本実施形態に係る情報処理装置2010の使用データの構成を示す図である。
図22Aは、設置位置提案の判定の基になる情報である。図22Aにおいては、地図上の位置ID2211に対応付けて、住所2212、設置提案に関係する位置条件2213、歩行者予測2214、売上予測2215、などが記憶される。位置条件2213としては、位置が十字路か、三叉路か、あるいは、十字路間か、などがあるが、これらに限定されない。
図22Bは、各位置の条件に基づいて、店舗あるいは自販機の配置位置として提案するか否かの判定に使用される。図22Aにおいては、地図上の位置ID2221に対応付けて、住所2222と、設置提案情報2223と、出店評価結果2224と、が記憶される。設置提案情報2223は、ある商品種類についての売上予測と評価値、別の商品種類に付いての売上予測と評価値、を含む、出店評価結果2224には、例えば、設置提案情報2223の評価値が低ければ“不良”、評価値が高ければどの商品で“優良”などが設定されて、出店提案をするかしないかが判定される。
《情報処理装置の処理手順》
図23は、本実施形態に係る情報処理装置2010の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図21のCPU120がRAM2140を使用して実行し、図20の機能構成部を実現する。
情報処理装置2010は、ステップS2301において、客動線生成処理を実行する。なお、客動線生成処理は、第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。情報処理装置2010は、ステップS2302において、生成した客動線の地図上への表示を指示する。
情報処理装置2010は、ステップS2303において、店舗あるいは自販機の設置位置の依頼か否かを判定する。店舗あるいは自販機の設置位置の依頼の場合、情報処理装置2010は、ステップS2305において、店舗あるいは自販機の商品情報が設定されているか否かを判定する。商品情報が設定されていれば、情報処理装置2010は、ステップS2307において、商品情報を記憶する。
情報処理装置2010は、ステップS2309において、第2目的地の位置が入力されたか否かを判定する。第2目的地の位置が入力された場合、情報処理装置2010は、ステップS2311において、第2目的地への客動線を生成する。そして、情報処理装置2010は、ステップS2313において、2つの目的地に向けた客動線を合成する。情報処理装置2010は、ステップS2314において、合成した客動線の表示を指示する。なお、2つの客動線が重なる部分は、色や濃淡あるいは太さなどで識別可能に表示するのが望ましい。
情報処理装置2010は、ステップS2315において、客動線および統計情報を参照して客動態を予測する。そして、情報処理装置2010は、ステップS2317において、客動態予測に基づいて店舗や自販機の設置位置候補を提案するよう指示する。ステップS2303で対象店舗(自販機)の入力がなければ、情報処理装置2010は、処理を終了する。
本実施形態によれば、生成した客動線を参照して客動態の推移を予測して、店舗や自販機の設置位置を提案するので、店舗や自販機の適切な配置を実現することができる。
すなわち、本客動線作成システムは、人が徒歩で所定の地点から目的地に向かう場合に目的地までの最短ルートを通るという人の習性を利用するから、所定の地点から目的地までの正確な客動線を導出することができ、その客動線を利用して出店箇所や自動販売機の設置箇所、基地局の設置箇所等を正確に決定することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第1実施形態乃至第3実施形態と比べると、生成された客動線を改善するための学習をする点で異なる。また、本実施形態においては、地図の道路情報に基づき生成した客動線と、実際の客の回遊行動に基づき生成した客動線と、の地図上への表示を行なう。その他の構成および動作は、第1実施形態から第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《ディスプレイの遷移》
図24は、本実施形態に係るディスプレイを示す図である。図24において、図5と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明は省略する。
図24の表示画面2410において、客動線修正ボタン2419が指示されると、生成保存されている客動線を、歩行者が携帯する携帯端末のGPS位置算出などから、実際の客動線を累積し、本実施形態で算出した客動線と実際の客動線との違いがある場合に、これを修正する。
図24の客動線修正画面2417aにおいては、“×”部分が客動線の削除部分であり、隣接する太線部分が客動線の追加部分である。
《情報処理装置の機能構成》
図25は、本実施形態に係る情報処理装置2510の機能構成を示すブロック図である。図25において、図1Cと同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明は省略する。なお、図25は、図15や図20と組み合わせて構成することも可能であり、相乗効果が得られる。
情報処理装置2510は、回遊行動収集部2511と、客動線修正部2512と、データベース2507と、を備える。回遊行動収集部2511は、歩行者が携帯する携帯端末からの位置情報を歩行者の回遊行動として収集して、実際の客動線を作成する。客動線修正部2512は、客動線生成部104が地図から生成した客動線と、携帯端末から収集した位置情報に基づく客動線とを対比して、生成した客動線を修正する。なお、客動線の修正方法がこれに限定されない。データベース2507は、歩行者の回遊情報2573と、客動線の修正履歴情報2574と、を格納する。なお、地図の道路情報に基づき生成した客動線と、実際の客の回遊行動に基づき生成した客動線と、の地図上への表示を行なう場合には、道路情報に基づき生成した客動線と、回遊行動に基づき生成した客動線との表示指示部が含まれる。
(使用データ)
図26は、本実施形態に係る情報処理装置2510の使用データの構成を示す図である。図26は、歩行者の携帯端末から収集した回遊行動情報に基づいて、客動線生成部104で生成した客動線を修正するために使用される。
図26においては、修正前の客動線データ2601と、修正日時2602と、回遊行動の収集データ2603と、回遊行動に基づく客動線データ2604と、客動線データ2601と2604との差分2605と、修正後の客動線データ2606と、が記憶される。
《情報処理装置の処理手順》
図27は、本実施形態に係る情報処理装置2510の処理手順を示すフローチャートである。
情報処理装置2510は、ステップS2701において、客動線生成処理を実行する。なお、客動線生成処理は、第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。情報処理装置2510は、ステップS2702において、生成した客動線の地図上への表示を指示する。
情報処理装置2510は、ステップS2703において、歩行者の携帯端末から受信した位置情報により回遊行動を収集する。情報処理装置2510は、ステップS2704において、歩行者の回遊行動により客動線を生成する。そして、情報処理装置2510は、ステップS2705において、地図の道路情報に基づき生成した客動線と、回遊行動に基づき生成した客動線と、の地図上への表示を指示する。なお、客動線は色や濃淡や太さ、あるいは線の種類などで識別可能に表示するのが望ましい。かかる地図の道路情報に基づく客動線と、回遊行動に基づく客動線と、の表示の利用や効果については、他の実施形態において説明する。情報処理装置2510は、ステップS2706において、客動線の修正か否かを判定する。客動線の修正でなければ、情報処理装置2510は、処理を終了する。
客動線の修正であれば、情報処理装置2510は、ステップS2707において、客動線の差分が閾値αを超える場所を見付ける。差分が閾値αを超える場所がある場合、情報処理装置2510は、ステップS2709において、客動線を修正する。情報処理装置2510は、ステップS2710において、修正した客動線の地図上への表示を指示する。そして、情報処理装置2510は、ステップS2711において、客動線の修正履歴を蓄積する。
本実施形態によれば、地図から簡単に生成した客動線を実際の歩行者の回遊行動により修正するので、より正確な客動線を得ることができる。また、修正履歴を学習することで、客動線の生成アルゴリズムをより正確に生成するアルゴリズムに修正することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報処理装置について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第1実施形態乃至第4実施形態と比べると、業態(客層)により客動線を層化することにより、客層に応じた競合施設を検出する点で異なる。その他の構成および動作は、第1実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。なお、本実施形態においては、対象施設や競合施設との文言を使用するが、具体的な対象店舗や競合店舗に置き換えてもよい。
《ディスプレイの遷移》
図28は、本実施形態に係るディスプレイの遷移を示す図である。図28において、第1実施形態と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図28の表示画面2810は、第1実施形態において客動線が生成された画面の、対象施設Bの住所中心の表示2817aを示す。
表示画面2820は、業態AAを指定して競合施設検索処理を実行した結果の表示2827aである。表示2827aには、業態AAに限定した客層の客動線(太線)から、対象施設Bの上流に競合施設CCを見付けて、対象施設Bに通知する。一方、表示画面2830は、業態BBを指定して競合施設検索処理を実行した結果の表示2837aである。表示2837aには、業態BBに限定した客層の客動線(太線)から、対象施設Bの上流に競合施設DDを見付けて、対象施設Bに通知する。
《情報処理装置の機能構成》
図29は、本実施形態に係る情報処理装置2910の機能構成を示すブロック図である。図29において、図1Cまたは図15と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。なお、図29は、図20や図25と組み合わせて構成することも可能であり、相乗効果が得られる。
情報処理装置2910は、対象施設取得部2904と、対象業態(客層)取得部2905と、客層動線生成および競合施設検出部2906と、データベース2907と、を備える。対象施設取得部2904は、対象施設の地図上の位置を取得する。対象業態(客層)取得部2905は、操作部106または通信端末において入力された、ユーザが検出したい競合施設が対象とする業態を取得して、業態に対応する客層を得る。なお、客層は性別や年代の直接入力であっても、図28に示したように、業態によって客層を分けてもよく、他の情報も使用可能である。客層動線生成および競合施設検出部2906は、対象客層取得部2905が取得した客層に応じた客動線を生成することにより、同じ客層による競合施設を検出する。データベース2907は、客層情報2971と、競合施設を含む施設情報2972と、を格納する。
《情報処理装置のハードウェア構成》
図30は、本実施形態に係る情報処理装置2910のハードウェア構成を示すブロック図である。図30において、図1Dと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明は省略する。
RAM3040の対象施設データ3041は、客層動線に基づき競合施設を検出するための対象施設のデータである。対象業態(客層)データ3042は、競合する業態あるいは客層を示すデータである。客層動線データ3043は、対象業態(客層)データ3042の示す客層について生成した客動線のデータである。競合施設データ3044は、客層動線データ3043に基づいて検出された、対象施設と競合する競合施設のデータである。
ストレージ3050のデータベース2907は、客層情報2971と施設情報2972とを格納する。また。ストレージ3050の客層動線生成モジュール3051は、指定された客層の客動線である客層動線を生成するモジュールである。競合施設検出モジュール3052は、客層動線に基づいて競合施設を検出するモジュールである。客層動線・競合施設表示モジュール3053は、生成した客層動線に検出された競合施設の重畳表示を指示して、ユーザに報知するモジュールである。
(使用データ)
図31は、本実施形態に係る情報処理装置2910の使用データの構成を示す図である。図31は、客層動線を生成して競合店舗を検出するために使用される。
図31においては、第1実施形態の手順に従って生成した全体の客動線3101に対して、種々の客層を特定する情報である業態(客層)3102により、異なる客層動線3103が生成される。そして、指定した対象施設3104に対応して、検出された競合施設3105とその競合すると想定される商品種類3106とが記憶される。なお、業態(客層)3102としては、スーパー、駅、寺社などの特定客層が集まる業態情報や、性別・年代などの客層情報が含まれる。また、商品種類によって客層が特定できる場合は、業態(客層)3102として商品種類の情報が使用されてもよい。
《情報処理装置の処理手順》
図32は、本実施形態に係る情報処理装置2910の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図30のCPU120がRAM3040を使用して実行し、図29の機能構成部を実現する。
情報処理装置2910は、ステップS3201において、客動線生成処理を実行する。なお、客動線生成処理は、第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。情報処理装置2910は、ステップS3202において、生成した客動線の地図上への表示を指示する。
情報処理装置2910は、ステップS3203において、対象施設の位置情報が入力されたか否かを判定する。対象施設の位置情報が入力された場合、情報処理装置2910は、ステップS3205において、対象施設を中心に表示する。
情報処理装置2910は、ステップS3207において、業態(客層情報や商品情報も含む)の入力により客層を判定する。客層AAであれば、情報処理装置2910は、ステップS3209において、客層AAの客動線である客層動線を生成する。情報処理装置2910は、ステップS3210において、生成した客層AAの客層動線を地図上に表示する。そして、情報処理装置2910は、ステップS3211において、客層AAの客層動線から競合施設を検出する。一方、客層BBであれば、情報処理装置2910は、ステップS3213において、客層BBの客動線である客層動線を生成する。情報処理装置2910は、ステップS3214において、生成した客層BBの客層動線を地図上に表示する。そして、情報処理装置2910は、ステップS3215において、客層BBの客層動線から競合施設を検出する。情報処理装置2910は、ステップS3217において、生成した客層動線と検出した競合施設とを表示する。ステップS3203で対象施設の入力がなければ、情報処理装置2910は、処理を終了する。
本実施形態によれば、客動線に沿った客層に対応して競合施設(店舗)を検出して報知するので、実際の自施設(店舗)の商圏を正確に把握でき、配置や販売品などを適正に選択することができる。本実施形態のように、客層による客層動線を描くことで、例えば、高齢者が多く住む地域であっても、若者を客層として客動線を生成すると、若者向けの店舗を配置する場所も提案できる。また、逆に、若者の街であっても、中高年を客層として客動線を生成すると、中高年向けの店舗を配置する場所も提案できる。
[他の実施形態]
上記実施形態においては、店舗や自販機、あるいは、基地局の配置を、客動線により提案したが、例えば、観光地における複数の観光施設の客動線の重なる位置に土産屋、駐車場、観光案内所などを配置するなどにも適用できる。さらに、客動線により防犯カメラの適切な配置位置、あるいは、適切な災害避難所の配置や住宅地と駅との位置を考慮した駐輪場の設置などの都市計画にも適用できる。
また、客動線に基づいて、店舗の宣伝の効果的な場所(看板などをどこに立てるか、あるいは、どこでチラシを蒔くか)の選択にも適用できる。
また、上記実施形態は、ある特定の商品の販売数量、販売金額、同じ部類のカテゴリーに占める販売構成比などを客層動線上の販売店群、それ以外の販売店群に分類し、その2群においてt−検定などの統計処理を施すことによって、実際の購買行動による客層と商品の相関を調べることにも適用できる。
また、携帯端末のGPS位置検出などから導き出した実際の客動線と上記実施形態から作成した客動線とを合わせて出力することで、上記実施形態においては適切な目的地を設定することができるので、事象に対し適切な仮説を与えることができる。また、時間帯別における客動線上の通行量の多少を把握することができ、時系列で客動線が形成されていく様子をつかむことができる。さらに客動線から外れた行動があった場合に、それが退避行動なのか、回遊行動なのかその他の行動なのかを把握することができ、合わせて共通の基準で退避率、回遊率などの算定、把握を行うことができる。
上記実施形態に基づく客動線により、客動線を通行している人の行動パターンとそれ以外の人の行動パターンとを複雑系の理論に基づいて組み合わせることできる。それにより上記実施形態は、購買行動のパターンの組み合わせにより特定の商品が普及していくプロセスの解明、もしくは競合店の淘汰につながっていくプロセスの解明、それに合わせた地域マーケティング手法の検討、また混雑時における事故の防止、などを目的とした人の行動の分野の研究に役立つことができる。
さらに、本実施形態においては、人の行動パターンを客動線として表わしたが、例えば、自転車や車両などによる行動パターンを導き出して、客動線として生成してもよい。
また、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。