JP6470879B1 - 抗炎症剤、抗炎症用医薬組成物、抗炎症用食品組成物 - Google Patents

抗炎症剤、抗炎症用医薬組成物、抗炎症用食品組成物 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、継続投与しても副作用の懸念の少ない抗炎症剤を提供することである。本発明は、中鎖脂肪酸を有効成分として含む抗炎症剤、及び該抗炎症剤を含む抗炎症用医薬組成物又は抗炎症用食品組成物を提供する。前記中鎖脂肪酸として、中鎖脂肪酸トリグリセリドを含んでいてもよい。また、本発明は、好ましくはタンパク異化亢進時の炎症(例えば、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症、侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症)の予防又は治療のために用いられる。

Description

本発明は、抗炎症剤、抗炎症用医薬組成物、抗炎症用食品組成物に関する。
タンパク質は、生体における筋肉、臓器等の主要な構成成分である。生体内では、タンパク質の同化(合成)及び異化(分解)というサイクルが繰り返されており、正常時は、同化と異化とのバランスが保たれている。
他方、低栄養や摂食障害時、及び侵襲(手術や、病原性微生物の感染等)時には、タンパク質の異化の亢進(以下、「タンパク異化亢進」ともいう。)が起こり、上記の同化と異化とのバランスが、異化に傾く。タンパク異化亢進によって生じた余剰タンパク源は、肝臓で糖質に変換され、さらに、栄養不良や代謝異常状態で過剰に変換された糖質は細胞障害及び臓器障害をもたらし得る。このような細胞障害及び臓器障害は、糖質の代謝低下による高血糖等を介して、免疫系細胞の炎症性サイトカインの産生を促す。つまり、栄養状態が不良な状況や侵襲時のタンパク異化亢進は、体内において炎症をさらに惹起させ、生体防御機能をより低下させる。
体内において惹起された炎症を抑制するための抗炎症剤については、各種知られている(例えば、特許文献1、2等を参照。)。
日本特許第4620014号明細書 日本特許第5395052号明細書
しかし、従来の抗炎症剤は、副作用等の問題を有している可能性があり、継続的な投与に適していない可能性があった。さらに、タンパク異化亢進時の炎症(例えば、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症、侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症)を抑制できる抗炎症剤については十分に検討されていなかった。
本発明は、継続投与しても副作用の懸念の少ない抗炎症剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、中鎖脂肪酸が意外にも抗炎症作用を有し、特にタンパク異化亢進時の炎症を効果的に抑制できる点を見出し、本発明を完成した。具体的に、本発明は以下を提供する。
(1) 中鎖脂肪酸を有効成分として含む、抗炎症剤。
(2) 前記中鎖脂肪酸として、中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、(1)に記載の抗炎症剤。
(3) タンパク異化亢進時の炎症の予防又は治療のための、(1)又は(2)に記載の抗炎症剤。
(4) 前記タンパク異化亢進時の炎症は、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症である、(3)に記載の抗炎症剤。
(5) 脳内の炎症の予防又は治療のための、(1)から(4)のいずれかに記載の抗炎症剤。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の抗炎症剤を含む、抗炎症用医薬組成物。
(7) (1)から(5)のいずれかに記載の抗炎症剤を含む、抗炎症用食品組成物。
(8)中鎖脂肪酸を有効成分として含み、タンパク異化亢進時の炎症を、IL−1β、TNF−α、及びiNOSからなる群から選択される1以上の発現を抑制することで抑制する、抗炎症剤。
(9)前記タンパク異化亢進時の炎症が、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症である、(8)に記載の抗炎症剤。
(10)前記発現は、脳内の発現である、(8)又は(9)に記載の抗炎症剤。
本発明によれば、継続投与しても副作用の懸念の少ない抗炎症剤が提供される。
本発明の抗炎症剤が、3種類の炎症マーカー((A)IL−1β、(B)iNOS、(C)TNF−α)の発現に及ぼす影響を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれに特に限定されない。
<抗炎症剤>
本発明の抗炎症剤は、中鎖脂肪酸を有効成分として含む。以下、「中鎖脂肪酸」を「MCFA」ともいう。「中鎖脂肪酸を有効成分として含む」とは、本発明の抗炎症剤中に含まれる生理活性物質として、中鎖脂肪酸が少なくとも含まれることを意味する。
タンパク異化亢進(例えば、低栄養や摂食障害時等に生じるタンパク異化亢進、侵襲によるタンパク異化亢進)は、細胞障害及び臓器障害、さらには免疫系細胞の炎症性サイトカインの産生を促す。その結果、体内の組織や神経で炎症が惹起されると、神経障害(うつ病、統合失調症等)や、神経変性に伴う疾患(パーキンソン病等)が生じ得る。そのため、タンパク異化亢進時の炎症を抑制することは、生体防御機能の維持等のために重要である。特に、脳内の炎症を抑制することは、判断力等の認知機能を維持することにつながるので、要介護状態や日常生活動作低下の予防となる。そのため、本発明者らは、通常の炎症(例えば、栄養状態や侵襲が関与しない炎症)だけではなく、タンパク異化亢進時の炎症、さらには、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時をも有効に抑制できる薬剤について検討した。
その結果、意外にも、中鎖脂肪酸を有効成分として含む抗炎症剤によれば、炎症、特にタンパク異化亢進時の炎症を効果的に抑制でき、さらには、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時も効果的に抑制できることが見出された。中鎖脂肪酸は、食品等に広く配合される成分であり、安全性が高い。そのため、本発明の抗炎症剤は、継続投与を行ったとしても副作用の懸念が低い。なお、本発明において「継続投与」とは、本発明の抗炎症剤を、対象に対して、所定期間にわたって、連続的又は断続的に投与することを意味する。ただし、本発明において、本発明の抗炎症剤を対象に単回投与する態様は排除されない。
以下に、本発明の抗炎症剤の構成について詳述する。
(中鎖脂肪酸(MCFA))
MCFAは、炭素数6〜12の直鎖飽和脂肪酸であり、通常の食品等(例えば、食用油脂や乳製品等)に含まれる油脂成分である。より安全性の高い抗炎症剤が得られやすいという観点から、MCFAは、炭素数8〜12の直鎖飽和脂肪酸であることが好ましく、炭素数8及び/又は10の直鎖飽和脂肪酸であることがより好ましい。具体的なMCFAとしては、カプロン酸(n−ヘキサン酸)、カプリル酸(n−オクタン酸)、カプリン酸(n−デカン酸)、ラウリン酸が挙げられる。
MCFAは、例えばパーム核油やヤシ油を加水分解した後に精製することにより、得られる。また、MCFAとして市販品や試薬を使用することもできる。
抗炎症剤中に含まれるMCFAの形態としては特に限定されず、中鎖脂肪酸そのものであってもよく、生体内で中鎖脂肪酸に変換される脂肪酸前駆体(例えば、塩、エステル(後述するアシルグリセロール等))であってもよく、これらの混合物であってもよい。
MCFAは、通常、脂肪酸前駆体、より具体的にはMCFAとグリセリンとがエステル結合したアシルグリセロールの形態で体内に摂取される。摂取されたアシルグリセロールは、消化管内で分解吸収されMCFAを放出し、肝臓でエネルギー化されることが知られる。安全性等がより高いという観点から、本発明の抗炎症剤に含まれるMCFAの形態は、アシルグリセロールであることが好ましい。
アシルグリセロールは、脂肪酸とグリセリンとがエステル結合した構造を有し、グリセリンに結合する脂肪酸の数の違いにより、3種の形態(モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、及びトリアシルグリセロール)のいずれかで存在する。本発明におけるアシルグリセロールは上記3種の形態のいずれであってもよいが、その構成脂肪酸のうちの少なくとも一つがMCFAである。本発明におけるアシルグリセロールとしては、通常の食品形態に近いという観点からトリアシルグリセロールが好ましい。また、本発明において、ジアシルグリセロール及びトリアシルグリセロールを構成する脂肪酸は、同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。異なる種類の脂肪酸から構成されるアシルグリセロールの場合、各々の脂肪酸のグリセリンへの結合位置は、特に限定されない。また、アシルグリセロールの構成脂肪酸として、MCFA以外の脂肪酸(例えば、炭素数14〜22の長鎖脂肪酸等)が含まれていてもよい。
本発明におけるアシルグリセロールの全構成脂肪酸において、MCFAの占める割合の下限値は、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、より好ましくは80質量%以上である。上限値は好ましくは100質量%以下である。上記範囲であれば、MCFAによる抗炎症作用をより効果的に発揮できる。なお、本発明の抗炎症剤において構成脂肪酸としてMCFAを含むアシルグリセロールを配合する場合、構成脂肪酸にMCFAを含まないアシルグリセロールをさらに配合してもよい。かかる場合、抗炎症剤に配合された全アシルグリセロールのうち、全構成脂肪酸におけるMCFAの占める割合が上記の範囲であればよい。
アシルグリセロールの製造方法は特に限定されないが、例えば、パーム核油やヤシ油由来のMCFAとグリセリンとをエステル化反応することで得られる。エステル化反応は、例えば、加圧下で無触媒かつ無溶剤にて反応させる方法、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を用いて反応させる方法、及び、触媒としてリパーゼを用いて反応させる方法等が挙げられる。
より安全性の高い抗炎症剤が得られやすいという観点から、本発明におけるアシルグリセロールとしては、構成脂肪酸にMCFAと長鎖脂肪酸(例えば、炭素数14〜22の直鎖長鎖脂肪酸)とを含有するトリグリセリド、即ち中長鎖脂肪酸トリグリセリドが好ましい。本発明におけるアシルグリセロールとしては、構成脂肪酸の全てがMCFAであるトリグリセリド、即ち中鎖脂肪酸トリグリセリドが特に好ましい。以下、「中長鎖脂肪酸トリグリセリド」を「MLCT」ともいい、「中鎖脂肪酸トリグリセリド」を「MCT」ともいう。本発明の抗炎症剤中に含まれるMCFAの形態としては、MLCT及び/又はMCTを含んでいることが好ましく、MCTのみを含んでいることがより好ましい。本発明の抗炎症剤は、MCTからなるものが特に好ましい。
本発明の抗炎症剤は、MCFA(MCFAそのもの、MCFAの脂肪酸前駆体(MLCT、MCT等)、又は、これらの混合物)からなるものであってもよいが、MCFAとともにMCFA以外の成分を含んでいてもよい。
本発明の抗炎症剤にMCFA以外の成分が含まれる場合、抗炎症剤に含まれるMCFA(MCFAそのもの、MCFAの脂肪酸前駆体(MLCT、MCT等)、又は、これらの混合物)の配合量の下限値は、抗炎症剤に対して好ましくは33質量以上%、さらに好ましくは50質量%以上である。上限値は好ましくは99質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下である。上記範囲であれば、MCFAによる抗炎症作用をより効果的に発揮できる。
本発明の抗炎症剤に含まれるMCFA以外の成分としては、MCFAの作用を阻害しない限り特に限定されない。このような成分として、抗炎症作用を有することが知られる有効成分(トラネキサム酸、アセチルサリチル酸等)、抗酸化剤、乳化剤等が挙げられる。これらの成分の種類や配合量は、得ようとする効果に応じて適宜設定できる。
本発明の抗炎症剤に含まれるMCFAの含量は、ガスクロマトグラフィー法により特定できる。
(抗炎症作用)
本発明の抗炎症剤は、炎症、特に、タンパク異化亢進(例えば、低栄養や摂食障害時等に生じるタンパク異化亢進、侵襲によるタンパク異化亢進)時の炎症の予防又は治療に用いることができる。本発明において「予防」とは、例えば、炎症の発症の抑制又は遅延等を意味し、「治療」とは、例えば、炎症の進行の遅延、並びに、症状の緩和、軽減、改善及び治癒等を意味する。
本発明において、「炎症」とは、各種の刺激、損傷、感染等によって引き起こされる様々な反応機序を指す。炎症が惹起されているかは、公知の炎症マーカーを用いて特定できる。炎症マーカーとしては、例えば、IL−1β、iNOS、TNF−α、INF−γ、cox−2、NF−κB等が知られる。
本発明の抗炎症剤は、特に、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症に対して有効である。
本発明において、「タンパク異化亢進」とは、生体内のタンパク質の同化と異化のバランスが、異化に傾いた状態を指す。
本発明において、「低栄養によるタンパク異化亢進」とは、低栄養や摂食障害時のように摂取エネルギー量が不足しており、体内で糖質を作り出すためにタンパク質の分解が亢進している状態を指す。
本発明において、「侵襲によるタンパク異化亢進」とは、手術、外傷、熱傷、病原性微生物の感染、悪性腫瘍等によって、損傷された組織の修復等の代謝変動が起き、タンパク質の分解が亢進している状態を指す。
本発明において、「タンパク異化亢進時の炎症」、及び「低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症」とは、上記で述べた様々な要因に起因するタンパク異化亢進時に、各種の刺激、損傷、感染等によって引き起こされる様々な反応機序を指し、発赤、熱感、腫脹、疼痛等の徴候を生じる。特に、本発明において、「低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症」とは、上記の低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症と侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症とが併発している状態を指す。
生体内においてタンパク異化亢進が生じているかは、血中マーカーを用いて特定できる。このような血中マーカーとしては、C反応性タンパク(CRP)、アルブミン(ALB)、α1−アンチトリプシン(α1−AT)、ハプトグロビン(Hp)、血清アミロイドA(SAA)、シアル酸(SA)、トランスサイレチン(TTR)等が挙げられる。
以下に、生体内においてタンパク異化亢進が生じているかどうかを特定する手法について、上記の血中マーカーを用いた例を説明する。なお、下記の説明中、「基準値」とは、各マーカーの正常値の範囲を指す。
CRPは、タンパク異化亢進時に上昇する。CRPの一般的な基準値は0.2〜0.5mg/dL程度である。CRPの値が、軽度(0.5〜2.0mg/dL)、中等度(2.0〜10mg/dL)、高度(10〜mg/dL)と上昇するに従い、感染症等に伴う炎症状態が著明となる。
他方、CRPが増加している場合、ALBは低下する。ALBの低下が、肝臓でのタンパク質合成の抑制に伴う低下である場合は、侵襲や疾患等を起点とした炎症が原因の一つとして疑われる。
α1−ATは、タンパク異化亢進時に上昇する。α1−ATの基準値は性別や年代によって異なるが、例えば、40〜59歳の場合、男性では116〜154mg/dL、女性では123〜161mg/dLである。α1−ATの値が200mg/dL以上である場合、タンパク異化亢進が生じていることが疑われる。
Hpは、タンパク異化亢進時に上昇する。Hpの基準値は遺伝子型(表現型)によって異なるが、日本における表現型の頻度が最も高いといわれる2−2型では、41〜273mg/dLである。Hpの値が320mg/dL以上である場合、タンパク異化亢進が生じていることが疑われる。
SAAは、タンパク異化亢進時に上昇する。SAAの値が、軽度(10〜50μg/mL)、中等度(50〜300μg/mL)、高度(300以上μg/mL)と上昇するに従い、炎症状態が著明となる。
SAは、タンパク異化亢進時に上昇する。SAの基準値は44〜71mg/dLである。SAが上昇した場合、炎症が生じていることが疑われる。
TTRは、タンパク異化亢進時に減少する。TTRの値が22mg/dL以下である場合、炎症が生じていることが疑われる。
また、生体が低栄養であるかを特定することで、低栄養によるタンパク異化亢進が生じているかを特定できる。生体が低栄養であるかは、血中マーカーを用いて特定できる。このような血中マーカーとしては、アルブミン(ALB)、α1−アンチトリプシン(α1−AT)、コリンエステラーゼ(ChE)、トランスフェリン(Tf)、トランスサイレチン(TTR)、尿素窒素(BUN)、コレステロール(Cho)等が挙げられる。
以下に、生体が低栄養であるかどうかを特定する手法について、上記の血中マーカーを用いた例を説明する。なお、下記の説明中、「基準値」とは、各マーカーの正常値の範囲を指す。
ALBの一般的な基準値は、3.7〜4.9g/dL程度である。ALBの値が軽度(3.2〜3.7g/dL)、中等度(2.5〜3.2g/dL)、高度(〜2.5g/dL)と減少するに従い、栄養状態が不良であることが疑われる。
α1−ATは、低栄養時に減少する。α1−ATの基準値は、94〜150mg/dLである。α1−ATの値が25mg/dL以下である場合、栄養状態が不良であることが疑われる。
ChEは、低栄養時に減少する。ChEの基準値は、男性では242〜495U/L、女性では200〜459U/Lである。
Tfは、低栄養時に減少する。Tfの基準値は、男性では190〜300mg/dL、女性では200〜340mg/dLである。
TTRは、低栄養時に減少する。TTRの基準値は22.0〜40.0mg/dLである。
BUNは、低栄養時に減少する。BUNの基準値は男性では8〜20mg/dLであるが、女性ではその1〜2割程度の低値が基準値である。BUNの値が8mg/dL以下である場合、栄養状態が不良であることが疑われる。
Choは、低栄養時に減少する。Choの基準値は150〜220mg/dLである。Choの値が150mg/dL以下である場合、栄養状態が不良であることが疑われる。
本発明の抗炎症剤を適用できる部位は限定されず、体内の任意の部位(脳、心血管、肝臓、腎臓等)に適用できる。
本発明の抗炎症剤は、特に、脳内(海馬等)の炎症に好適に適用できる。脳内の炎症は、脳内のミクログリアの活性化により、神経障害因子(炎症性サイトカイン、活性酸素、一酸化窒素等)が産生することに伴って生じることが知られる。脳内の炎症の具体的な症状としては、神経細胞のミトコンドリア機能異常、酸化ストレス増加、異常タンパク質の沈着等が挙げられ、これらの症状は神経変性疾患(パーキンソン病等)の発症に影響を及ぼす。そのため、本発明の抗炎症剤は、神経変性疾患に対しても効果を奏し得る。
本発明の抗炎症剤によれば、特に、タンパク異化亢進時の炎症、より好ましくは、低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び/又は侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症を、炎症マーカー(例えば、IL−1β、TNF−α、及びiNOSからなる群から選択される1以上)の発現(特に、脳内の発現)を抑制することで抑制できる。
<抗炎症用医薬組成物>
本発明の抗炎症剤は、抗炎症用医薬組成物の製造のために適用できる。本発明の抗炎症剤を含む抗炎症用医薬組成物(以下、「本発明の医薬組成物」ともいう。)は、副作用の懸念の少なく、継続投与に適した医薬品として好ましく利用できる。
本発明の医薬組成物の形態としては特に限定されないが、経口投与用医薬組成物又は非経口投与用医薬組成物のいずれとしても調製できる。継続的に摂取しやすいという観点から、本発明の医薬組成物は経口投与用医薬組成物であることが好ましい。
経口投与用医薬組成物の形態としては、例えば、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤等の製剤が挙げられる。非経口投与用医薬組成物の形態としては、注射剤、輸液剤等の製剤が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、本発明の抗炎症剤、並びに、薬理上及び製剤上許容し得る添加物を含む組成物であることが好ましい。「薬理上及び製剤上許容し得る添加物」としては、通常、製剤分野において賦形剤等として常用され、かつ、本発明の抗炎症剤に含まれる有効成分と反応しない物質を使用できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与目的(予防又は治療)、投与方法、投与期間、その他の諸条件(例えば、患者の症状、年齢、体重)に応じて、適宜設定できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、経口投与の場合、下限値を、MCFAの量に換算して、好ましくは0.02g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.08g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCFAの量に換算して、好ましくは0.70g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.45g/kg体重/日以下に設定できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、経口投与の場合、下限値を、MCTの量に換算して、好ましくは0.03g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.09g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCTの量に換算して、好ましくは1.00g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.50g/kg体重/日以下に設定できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、非経口投与の場合、下限値を、MCFAの量に換算して、好ましくは0.026g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.09g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCFAの量に換算して、好ましくは0.72g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.56g/kg体重/日以下に設定できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、非経口投与の場合、下限値を、MCTの量に換算して、好ましくは0.029g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.10g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCTの量に換算して、好ましくは0.80g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.60g/kg体重/日以下に設定できる。なお、非経口投与の場合は、上記投与量を数時間かけて(例えば、4〜8時間かけて)投与することが好ましい。
本発明の医薬組成物は、副作用の懸念が少ないうえ、一般的な有効成分との相互作用が生じる可能性が低いため、既存薬(抗炎症剤、抗がん剤、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症等)治療薬等)と組み合わせて用いてもよい。本発明の医薬組成物と組み合わされる既存薬が抗炎症剤である場合、既存薬の用量を下げることができるので、該既存薬が有する副作用を低減できる。
本発明の医薬組成物は、副作用の懸念が少ないため、継続投与に適する。投与期間としては特に限定されないが、例えば3〜10日に設定できる。投与は、上記期間中、数時間おきに行ってもよいし、間隔(例えば、1日〜数日)をあけて行ってもよい。
<抗炎症用食品組成物>
本発明の抗炎症剤は、抗炎症用食品組成物の製造のために適用できる。本発明の抗炎症剤の有効成分であるMCFAは、副作用の懸念が少ないだけではなく、食品の風味や嗜好性を損ないにくい。そのため、本発明の抗炎症剤を含む抗炎症用食品組成物(以下、「本発明の食品組成物」ともいう。)は摂食しやすい食品として好ましく利用できる。
本発明の食品組成物の形態としては、サプリメントや、一般食品、動物用食品、動物用飼料が挙げられる。
サプリメントの形態は特に限定されず、固形製剤又は液体製剤のいずれでもよい。例えば、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、徐放性製剤、懸濁液、エマルジョン剤、内服液、糖衣錠、丸剤、細粒剤、シロップ剤、エリキシル剤等の製剤が挙げられる。
一般食品の形態は特に限定されず、例えば、パン・菓子類(パン、ケーキ、クッキー、ビスケット、ドーナツ、マフィン、スコーン、チョコレート、スナック菓子、ホイップクリーム、アイスクリーム等)、飲料類(果汁飲料、栄養ドリンク、スポーツドリンク等)、スープ類、調味加工食品(ドレッシング、ソース、マヨネーズ、バター、マーガリン、調製マーガリン等)、ファットスプレッド、ショートニング、ベーカリーミックス、炒め油、フライ油、フライ食品、加工肉製品、冷凍食品、フライ食品、麺、レトルト食品、流動食、嚥下食等が挙げられる。
本発明の抗炎症剤を一般食品の製造のために使用する場合は、MLCT及び/又はMCT(より好ましくはMCT)の形態で原材料に追加するか、原材料の油脂をMLCT及び/又はMCT(より好ましくはMCT)に置き換えて使用することが好ましい。
本発明の食品組成物の摂取量は、摂取目的(予防又は治療)、摂取期間、その他の諸条件(例えば、摂食者の症状、年齢、体重)に応じて、適宜設定できる。
本発明の食品組成物の摂取量は、下限値を、MCFAの量に換算して、好ましくは0.02g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.08g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCFAの量に換算して、好ましくは0.70g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.45g/kg体重/日以下に設定できる。
本発明の食品組成物の摂取量は、下限値を、MCTの量に換算して、好ましくは0.03g/kg体重/日以上、さらに好ましくは0.09g/kg体重/日以上に設定できる。上限値については、MCTの量に換算して、好ましくは1.00g/kg体重/日以下、さらに好ましくは0.50g/kg体重/日以下に設定できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
以下の試験食及びモデルマウスを準備し、炎症マーカーの発現量を評価した。
<試験食の製造>
AIN−93Gに準拠し、脂質として長鎖脂肪酸油(以下、「LCT」ともいう。)、又は、MCT及びLCTを含む、低栄養食(PEM食)を2種類作製した。以下、LCTを含むPEM食を「PEM−LCT」ともいい、MCT及びLCTを含むPEM食を「PEM−MCT」ともいう。また、対照群用の普通食(AIN−93G)も作製した。PEM食及び普通食の配合を表1(表中の数値の単位:質量部)に示す。各試験食は、ペレット状に調製した。LCTは、AIN−93G等の標準的な飼料組成に含まれる油脂である。
なお、本実施例で使用したMCT(日清オイリオグループ株式会社製造品)は、構成脂肪酸がn−オクタン酸(炭素数8)とn−デカン酸(炭素数10)であり、その質量比はn−オクタン酸:n−デカン酸=30:70である。
Figure 0006470879
<モデルマウスの準備>
以下に示す方法で、タンパク異化亢進時の炎症(低栄養によるタンパク異化亢進時の炎症及び侵襲によるタンパク異化亢進時の炎症)が生じているマウスを準備した。まず、栄養状態が不良である低栄養(PEM)のモデルマウスを作製した。さらに、該マウスに対して、侵襲の処置としてリポポリサッカライド(以下、「LPS」ともいう。)を腹腔内投与し、目的とするマウスを得た。なお、LPSは、炎症を惹起するグラム陰性細菌細胞壁外膜由来の毒素である。LPSの投与により、マウスにおいて、タンパク異化亢進状態が誘導され、全身の様々な臓器だけでなく、脳海馬等に炎症が惹起されることが知られる。
PEMのモデルマウスは、公知の方法(参考文献:Journal of Nutritional Science and Vitaminology Vol. 54 (2008) No. 5 P 371−377)に準拠して作製した。具体的には、14週齢のC57BL/6成体オスマウス12匹(6匹×2群(比較例及び実施例))を1週間馴化飼育した。次いで、各群に応じて、表1に示した試験食(「PEM−LCT」又は「PEM−MCT」)を与えて2週間飼育(試験食と水は自由摂取)し、PEMのモデルマウスを得た。飼育期間中は、温度23±1℃、湿度50±10%、12時間明暗サイクル(午前8時から午後8時に照明を行った。)の環境下で1ケージに1匹を飼育した。上記と同様の方法で、普通食を与えたマウス(6匹)を、対照群として準備した。
なお、「PEM−LCT」摂取群と、「PEM−MCT」摂取群の一日食餌摂取量と体重の平均値に有意差は認められなかった。
各試験食で2週間飼育した後、その翌日(試験食を与え始めてから15日目)に、LPS(Escherichia coli 0111:B4由来、Sigma−Aldrich社)を、体重1kgあたり1mg腹腔内投与した。試験食を与え始めてから17日目(LPS投与から3日後)に、マウスから脳海馬を採取した。なお、各マウスは、脳海馬を採取する1日前より絶食させ、脳海馬を採取する3時間前より絶飲させた。
試験期間中、各群のマウスには試験食摂取による副作用は認められなかった。
<炎症マーカーのmRNAの定量>
各試験群から採取した脳海馬において、3種類の炎症マーカー(IL−1β、iNOS、及びTNF−α)のmRNA発現量を測定した。これらの炎症マーカーのmRNA発現量を測定することで、脳海馬の炎症の程度を特定できる。
(PCR用サンプルの調製)
各試験群から採取した脳海馬から、RNA抽出キット(Sepasol RNA I、ナカライテスク株式会社)を用いて、全RNAを単離した。次いで、PCR装置(商品名「PC818」、ASTEC社製)を用いて、表2に示す試薬及びプライマーを用いて、mRNAの発現量を測定した。
Figure 0006470879
(結果)
各試験群における炎症マーカー(IL−1β、iNOS、及びTNF−α)のmRNA発現量を、表3及び図1に示す。なお、mRNAの発現量は、各試験群における発現量の数値を、普通食(対照)におけるmRNAの発現量の平均値を100とした場合の、相対値の平均値±標準誤差(%)として特定した。なお、試行間の有意差検定には、Tukey法を用いた。
Figure 0006470879
表3及び図1から理解されるとおり、「PEM−LCT」摂取群及び「PEM−MCT」摂取群の両群においては、普通食を摂取した群と比較して、いずれの炎症マーカーについてもmRNA発現量が有意に増加した。このことは、PEMマウスでは、普通食を摂取したマウスと比べて、低栄養によるタンパク異化亢進状態となっており、さらにはLPS投与によって侵襲によるタンパク異化亢進状態を併発し、脳海馬において顕著な炎症が惹起されたことを示す。
しかし、「PEM−MCT」摂取群においては、「PEM−LCT」摂取群と比較して、いずれの炎症マーカーについてもmRNA発現量が有意に低かった。つまり、低栄養食及び侵襲の処置によって脳海馬において惹起された炎症は、MCTの摂取によって抑制することができることがわかる。

Claims (4)

  1. 中鎖脂肪酸を有効成分として含む、低栄養によるタンパク異化亢進時の脳内の炎症の予防又は治療のための、抗炎症剤。
  2. 前記中鎖脂肪酸として、中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項1に記載の抗炎症剤。
  3. 請求項1又は2に記載の抗炎症剤を含む、抗炎症用医薬組成物。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の抗炎症剤を含む、抗炎症用食品組成物。
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