JP6470067B2 - インバータ装置、及びインバータ装置用プログラム - Google Patents

インバータ装置、及びインバータ装置用プログラム Download PDF

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本発明の実施形態は、インバータ装置、及びインバータ装置用プログラムに関する。
インバータ装置には、インバータ装置自体やインバータ装置が組み込まれたシステムを保護するために、インバータ装置に接続される負荷の地絡を検出する機能を備えたものがある。このようなインバータ装置は、地絡を検出すると、外部つまりユーザに対して地絡を検出したことを報知したりインバータ装置自身をトリップさせたりする。そして、インバータ装置は、地絡の検出によってトリップした場合、例えば電源のリセット等によって通常状態に復帰される。
このようなインバータ装置においては、ZCT(零相変流器)によって地絡を検出しているが、実際に地絡が発生していないにも関わらず、例えば落雷等の外乱要因によって地絡が発生したと誤検出することがある。そして、地絡が誤検出された場合、インバータ装置が組み込まれたシステムの構成によっては、そのシステム全体の停止につながることもある。この場合、ユーザは、検出された地絡が誤検出であっても、システムを復旧させるためにはインバータ装置の電源をリセットする等の処置をしなければなない。また、検出された地絡が実際に生じたものか誤検出のものかを、ユーザが判断することは難しい。そのため、一旦地絡が検出されると、ユーザは、誤検出か否かにかかわらず、地絡の原因を調査しなければならなかった。このような理由から、地絡が検出されると、誤検出であるか否かに関わらず、その復旧に時間を要していた。
また、落雷等による外乱要因の影響を模擬する試験として例えば雷サージ試験がある。この雷サージ試験では、雷サージ電流が電源からインバータ装置の筐体を通ってアースへ流れると、ZCTの電磁的不平衡により地絡が誤検出される場合がある。ここで、一般にインバータ装置は、当該インバータ装置に関連する規格で定められた特定のレベルでの雷サージ試験が行われる。そして、その雷サージ試験によって、当該規格で定められた特定のレベルの雷サージでは、インバータ装置に誤作動や故障が発生しないことが確認される。しかし、当該規格で定められた特定レベル以上の雷サージでも故障が発生しないように要求するユーザがいる。このような場合は、インバータ装置に故障が発生しないまでも、ZCTの誤検出の可能性が高まることになり、その結果、その復旧に要する時間が増大する。一方で、このようなZCTの誤検出をハード構成で対応しようとすると、コストの増大に繋がる。
特開2011−37362号公報
そこで、地絡の誤検出によるシステム停止を抑制してシステム復旧時間を削減することができるインバータ装置を提供する。
実施形態のインバータ装置は、負荷が接続されるインバータ回路と、前記インバータ回路から前記負荷に対する出力を制御する制御部と、前記負荷の地絡を検出することができる地絡検出部と、外部へ報知する報知手段と、を備える。前記制御部は、通常運転時に前記地絡が検出された場合に前記インバータ回路からの出力を一旦停止する出力停止処理を実行することができる出力停止処理部と、前記出力停止処理の実行後に前記地絡の発生の有無を自動で診断する自動診断処理を実行することができる自動診断処理部と、前記自動診断処理で前記地絡が再検出された場合に前記インバータ回路からの出力を遮断するトリップ処理を実行することができるトリップ処理部と、前記自動診断処理で前記地絡が再検出されなかった場合に前記インバータ回路からの出力を復帰する出力復帰処理を実行することができる出力復帰処理部と、前記自動診断処理を実行すること又は実行していることをユーザの選択によって報知するアラーム処理を実行することができるアラーム処理部と、を有している。
一実施形態によるインバータ装置の概略構成の一例を示す図 一実施形態によるインバータ装置の制御部で実行される制御内容の一例について、前半部分を示すフローチャート 一実施形態によるインバータ装置の制御部で実行される制御内容の一例について、後半部分を示すフローチャート
以下、一実施形態によるインバータ装置及びインバータ装置用プログラムについて、図面を参照して説明する。
インバータ装置10は、図1に示すように、インバータ回路11、ZCT(零相変流器)12、操作パネル13、アラーム出力部14、及び制御部20を備えている。また、インバータ装置10には、三相の交流電源101が接続されている。インバータ回路11は、詳細は図示しないが、例えばダイオードを三相ブリッジ接続して構成されるコンバータ部と、スイッチング素子を三相ブリッジ接続して構成されるインバータ部と、を含んで構成されている。
インバータ回路11の出力側には、例えば負荷となるモータ102つまり電動機が接続される。インバータ回路11は、制御部20からの制御を受けて、モータ102の駆動制御を行う。ZCT12は、各相の入力電流の不均衡状態を検出することで、地絡の発生を検出することができる。
操作パネル13は、詳細は図示しないが、例えば複数のキースイッチや7セグメントの表示が可能なLEDパネル、又はタッチパネル等で構成されており、入力部及び表示部としての機能を有している。操作パネル13は、ユーザからの操作入力を受けて、その操作内容を制御部20へ伝達する。操作パネル13は、制御部20の制御により、パラメータの値等の設定内容や運転状態などの各種情報を表示する。
アラーム出力部14は、例えば制御部20からの制御に基づいて音声を出力することができるスピーカである。インバータ装置10は、例えばインバータ装置10に異常が発生した場合に、アラーム出力部14から音声を出力することにより、外部つまりユーザに対してその異常に関する情報を報知することができる。このアラーム出力部14は、外部へ異常情報を報知する報知手段の一例である。また、インバータ装置10は、報知手段として、図示しない端子台からリレー出力を行うようにしてもよい。
制御部20は、アラーム出力部14から出力するアラーム音を変化させることで、複数の情報を報知することができる。例えば本実施形態の場合、制御部20は、第1アラーム音と第2アラーム音とを出力することができる。第1アラーム音は、通常運転時に地絡が検出されたことにより、後述する自動診断処理が実行される又は実行されていることを報知するものである。また、第2アラーム音は、通常運転時に地絡が検出されたこと、又は自動診断処理によって地絡が再検出されたことにより、インバータ回路11からの出力が遮断されたことを報知するものである。
なお、操作パネル13の図示しない表示部を、外部へ異常情報を報知する報知手段として用いることもできる。この場合、制御部20は、第1アラーム表示と第2アラーム表示とを操作パネル13に表示させることができる。第1アラーム表示は、第1アラーム音と同様に、通常運転時に地絡が検出されたことにより、後述する自動診断処理が実行される又は実行されていることを報知するものである。制御部20は、第1アラーム表示として、例えば操作パネル13に「dIEF」を表示させる。また、第2アラーム表示は、第2アラーム音と同様に、通常運転時に地絡が検出されたこと、又は自動診断処理によって地絡が再検出されたことにより、インバータ回路11からの出力が遮断されたことを報知するものである。制御部20は、第2アラーム表示として、例えば操作パネル13に「EF2」を表示させる。以下の説明では、第1アラーム音及び第1アラーム表示を総称して、第1アラームと称する。また、第2アラーム音及び第2アラーム表示を総称して、第2アラームと称する。
制御部20は、図示しないCPU、RAM、ROM、不揮発性のフラッシュメモリなどを有したコンピュータで構成され、インバータ装置10の全般を制御する。インバータ装置10に対しては、外部より運転指令や周波数指令などが与えられるようになっている。制御部20は、これら運転指令や周波数指令に基づいて、インバータ回路11からの出力を制御する。
本実施形態の場合、制御部20は、地絡検出部21、地絡制御部22、及び負荷制御部23を有している。地絡検出部21は、モータ102を駆動させている状態、及びモータ102を停止させている状態で、地絡の検出を行うことができる。地絡の検出において、ZCT12は、インバータ回路11の各相の入力電流の不均衡状態に応じて地絡信号を検出する。そして、地絡検出部21は、ZCT12で検出された地絡信号に基づいて地絡の発生を検出する。
本実施形態では、地絡検出部21によって地絡が検出されておらず、モータ102を駆動させることができる状態を、通常運転状態と称する。この通常運転状態には、モータ102を一定速度で運転させている定速度運転状態、及びモータ102を加速又は減速させている加減速状態に加えて、モータ102を停止させている停止状態も含まれる。すなわち、通常運転状態とは、モータ102が実際に駆動されている状態に加えて、運転指令によってモータ102を駆動できる状態を含む。また、モータ102の駆動を停止させた状態でチェック用パルスの出力により地絡を検出することを、地絡診断と称する。そして、地絡を検出された状態を、地絡検出状態と称する。
地絡制御部22及び負荷制御部23は、詳細は図示しないが、それぞれ独立したCPU、RAM、ROM、不揮発性のフラッシュメモリ等を有したコンピュータで構成され、相互に通信可能となっている。なお、地絡制御部22及び負荷制御部23は、共通のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を有するコンピュータで構成されていてもよい。また、地絡検出部21、地絡制御部22、及び負荷制御部23を、一体のコンピュータで構成してもよい。なお、地絡検出部21は、例えば地絡制御部22とは別体の電気回路としてハードウェア的に実現してもよいし、地絡制御部22でプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現してもよい。
地絡制御部22は、地絡診断に関する制御を行うものである。地絡制御部22は、CPUにおいてインバータ装置用プログラムを実行することにより、自動診断処理部221、ラッチ処理部222、アラーム処理部223、自動診断設定処理部224、及び再診断設定処理部225等を、ソフトウェアによって仮想的に実現することができる。なお、これら処理部221〜225は、例えば地絡制御部22と一体の電気回路としてハードウェア的に実現してもよい。
負荷制御部23は、インバータ回路11からモータ102に出力される電流又は電圧を制御することで、モータ102の駆動を制御するものである。負荷制御部23は、CPUにおいてインバータ装置用プログラムを実行することにより、出力停止処理部231、トリップ処理部232、及び出力復帰処理部233等を、ソフトウェアによって仮想的に実現することができる。なお、これら処理部231〜233は、例えば負荷制御部23と一体の電気回路としてハードウェア的に実現してもよい。
次に、地絡制御部22の各処理部221〜225、及び負荷制御部23の各処理部231〜233の処理内容について説明する。
出力停止処理部231は、出力停止処理を実行することができる。出力停止処理は、インバータ装置10が通常運転状態のときに地絡が検出された場合に、インバータ回路11からの出力を一旦停止する処理を含んでいる。一旦停止とは、インバータ装置10のリセット操作を伴わずにインバータ回路11からの出力を再開可能な状態であって、かつ、地絡診断が可能な状態をいう。この場合、インバータ回路11からの出力の再開は、インバータ装置10の電源リセット等によるユーザの確認作業つまりリセット操作を必要としない。
自動診断処理部221は、自動診断処理を実行することができる。自動診断処理は、出力停止処理部231による出力停止処理の実行後に、地絡の発生の有無を自動で診断する処理を含んでいる。自動診断処理部221によって自動診断処理が実行されると、地絡制御部22は、ユーザの操作無しに自動で所定回数地絡診断を実行する。地絡診断を実行する回数は、固定又は予めユーザによって設定される。
自動診断処理を行う場合、まず、負荷制御部23が、インバータ回路11に対し、地絡診断用ゲート信号としてチェック用のパルス信号を出力する。この場合、例えばインバータ回路11のスイッチング素子がオープン破損つまり内部断線していることも考慮して、負荷制御部23は、インバータ回路11の各スイッチング素子に対して1パルスずつ出力する。これにより、インバータ回路11の各スイッチング素子が、負荷制御部23から出力されたチェック用のパルス信号にしたがってスイッチングを行う。そして、ZCT12は、各スイッチング素子のスイッチングによってインバータ回路11に入力される各相の入力電流の不均衡状態を検出する。
なお、雷サージ等による地絡誤検出の場合、実際には地絡が発生していないため、上述したパルス出力による地絡検出では地絡検出されない。また、パルス出力中に落雷が発生し、再度地絡が誤検出されることを防止するために、地絡検出部21は、上述の地絡診断を複数回行うことが望ましい。
トリップ処理部232は、トリップ処理を実行することができる。トリップ処理は、自動診断処理部221により自動診断処理が実行されて、地絡が再検出された場合に、インバータ装置10をトリップさせる処理を含んでいる。インバータ装置10のトリップとは、リセット操作を行わなければインバータ回路11からの出力を再開することができない状態にすることをいう。この場合、インバータ装置10がトリップすると、負荷制御部23からインバータ回路11に対するゲート信号を停止又は遮断し、インバータ装置10が運転指令や周波数指令自体を受け付けない状態となる。インバータ装置10のトリップからの復帰は、例えばインバータ装置10の電源リセット等によるユーザの確認作業つまりリセット操作を必要とする。
出力復帰処理部233は、出力復帰処理を実行することができる。出力復帰処理は、自動診断処理部221により自動診断処理が実行されても地絡が再検出されなかった場合に、インバータ回路11からの出力を再開可能な状態に復帰する処理を含んでいる。この出力復帰処理の実行により、インバータ装置10は、インバータ回路11からの出力が一旦停止されている一旦停止状態から、インバータ回路11から出力することが可能な通常運転状態になる。
ラッチ処理部222は、ラッチ処理を実行することができる。ラッチ処理は、地絡検出部21によって地絡が検出された場合に、その地絡が検出された状態である地絡検出状態を保持する処理、つまり検出状態をラッチする処理を含んでいる。地絡検出状態である場合、負荷制御部23は、インバータ回路11に対するゲート信号の出力が規制される。これにより、インバータ回路11は、負荷を駆動するための出力及び地絡診断時のチェック用パルスの出力が規制される。また、ラッチ処理は、自動診断処理部221が自動診断処理を実行する際に、保持された地絡検出状態を解除する処理を含んでいる。地絡検出状態が解除されることにより、インバータ回路11は、負荷を駆動するための出力及び地絡診断時のチェック用パルスの出力が可能となる。
アラーム処理部223は、アラーム処理を実行することができる。アラーム処理は、自動診断処理部221が自動診断処理を実行するに際し、自動診断処理を実行すること又は実行していることを報知する処理を含んでいる。この場合の報知は、アラーム出力部14を動作させて警告音等を発生させることにより行われる。また、報知の有無つまりアラーム処理の実行の有無は、ユーザの選択によって設定される。ユーザは、操作パネル13を操作すること等により、予め報知の有無つまりアラーム処理の実行の有無を選択して設定することができる。
自動診断設定処理部224は、自動診断設定処理を実行することができる。自動診断設定処理は、ユーザの選択によって、自動診断処理部221が自動診断処理を実行するか否かを設定する処理を含んでいる。ユーザは、操作パネル13を操作すること等により、予め自動診断処理の実行の有無を選択して設定することができる。
再診断設定処理部225は、再診断設定処理を実行することができる。再診断実行処理は、自動診断処理部221により自動診断処理を実行する場合に、その実行する地絡診断の回数を設定する処理を含んでいる。また、地絡診断を複数回実行する場合に、その地絡診断の間隔を設定する処理を含んでいる。ユーザは、操作パネル13を操作すること等により、予め地絡診断の実行回数及び間隔の一方又は両方を任意に選択して設定することができる。
次に、制御部20が実施形態に係るインバータ装置用プログラムを実行した際のインバータ装置10の動作の一例について、図2及び図3を参照しながら説明する。
ユーザは、予め通常運転時に地絡が検出された場合の自動診断処理の実行の有無を設定することができる。自動診断処理が有効に設定されていれば自動診断処理を実行し、自動診断処理が無効に設定されていれば自動診断処理を実行しない。また、ユーザは、自動診断処理を有効に設定した場合、地絡診断の実行回数、間隔、及び自動診断処理の実行の際にアラームを出力するか否かを予め設定することができる。これらの設定内容は、例えば制御部20が有するフラッシュメモリ等に記憶される。
制御部20は、図2に示すように、インバータ装置10に電源が投入されてインバータ装置用プログラムを実行すると(スタート)、ステップS11へ移行して通常運転を行う。この通常運転において、制御部20は、負荷制御部23の動作によりインバータ回路11からモータ102の駆動用の電流を出力してモータ102の駆動を制御する。また、この通常運転において、制御部20は、ZCT12で検出された地絡信号に基づいて、地絡の発生を検出する。
制御部20は、地絡を検出しない場合(ステップS12でNO)、ステップS11を繰り返して通常運転を継続する。一方、制御部20は、通常運転中に地絡を検出すると(ステップS12でYES)、ステップS13へ移行してラッチ処理を実行し、地絡検出状態を保持つまりラッチする。次に、制御部20は、ステップS14へ移行して出力停止処理を実行し、インバータ回路11からモータ102への出力を一旦停止する。
次に、制御部20は、ステップS15において自動診断設定処理を実行し、自動診断処理の設定が有効であるか否かを判断する。制御部20は、自動診断処理が無効に設定されている場合(ステップS15でNO)、図3に示すステップS25へ移行してトリップ処理を実行し、インバータ装置10をトリップさせる。その後、制御部20は、ステップS26へ移行してアラーム処理を実行し、アラーム出力部14から第2アラーム音を出力する。第2アラーム音の出力により、ユーザは、地絡が発生してインバータ回路11の出力が遮断されたことを知ることができる。そして、制御部20は、一連の動作を終了する。
一方、制御部20は、図2のステップS15に示すように、自動診断処理が有効に設定されている場合(ステップS15でYES)、ステップS16へ移行する。制御部20は、自動診断時のアラーム出力が有効に設定されている場合(ステップS16でYES)、アラーム出力部14から第1アラームを出力する。第1アラームの出力により、ユーザは、地絡が検出されて自動診断処理が実行される又は実行中であることを知ることができる。その後、制御部20は、図3のステップS18へ移行する。一方、制御部20は、自動診断時のアラーム出力が無効に設定されている場合(図2のステップS16でNO)、第1アラームを出力することなく、図3のステップS18へ移行する。
制御部20は、ステップS18において検出状態のラッチを解除し、地絡検出状態の保持を解除する。これにより、制御部20は、インバータ回路11からの出力が可能となる。そして、制御部20は、ステップS19で地絡診断を実行し、負荷制御部23からインバータ回路11に対しチェック用のパルス信号を出力して地絡診断を行う。これにより、ユーザの操作によらずに自動で地絡診断が行われる。
制御部20は、ステップS20において、地絡の再検出の有無を判断する。ステップS19の地絡診断により地絡が再検出されなかった場合(ステップS20でNO)、図2のステップS12で検出した地絡は誤検出であり、実際には地絡は発生していないと考えられる。そのため、制御部20は、ステップS20で地絡が再検出されなければ(ステップS20でNO)、ステップS12で検出した地絡は誤検出であったと判断し、ステップS24へ移行する。そして、制御部20は、ステップS24で第1アラームの出力を停止した後、図2のステップS11へ移行して通常運転状態に復帰する。この場合、制御部20は、第1アラームが出力されたこと履歴として記憶しておくと良い。これによれば、ユーザは、第1アラームの履歴を確認することで、自動診断処理が実行されたこと、つまり地絡検出があったことを知ることができる。
一方、図3のステップS19の地絡診断により地絡が再検出された場合(ステップS20でYES)、実際に地絡が発生していると考えられる。そのため、制御部20は、ステップS20で地絡が再検出された場合(ステップS20でYES)、ステップS21へ移行してラッチ処理を実行し、地絡の検出状態を保持する。その後、制御部20は、ステップS22へ移行し、現在までに実行した地絡診断の回数(以下、実行回数と称する)が、再診断設定処理で設定された回数(以下、設定回数と称する)に到達したか否かを判断する。制御部20は、実行回数が設定回数に到達していない場合(ステップS22でNO)、ステップS23において、再診断設定処理で設定した間隔時間が経過するまで待機し、その後、ステップS18へ移行する。制御部20は、実行回数が設定回数に到達するまで(ステップS22でYES)、ステップS18〜S23を繰り返す。
実行回数が設定回数に到達した場合(ステップS22でYES)、繰り返し実施したステップS18〜S23の自動診断処理で行われた全ての地絡診断で地絡の再検出が有ったことになり、実際に地絡が生じていると考えられる。そのため、制御部20は、実行回数が設定回数に到達すると(ステップS22でYES)、ステップS25へ移行してトリップ処理を実行し、インバータ回路11からの出力を遮断つまりトリップする。そして、制御部20は、ステップS26でアラーム処理を実行して地絡の発生をユーザに報知した後、一連の動作を終了する。
以上実施形態のインバータ装置10において、制御部20は、通常運転時に地絡が検出された場合、インバータ回路11からの出力を一旦停止する(出力停止処理)。そして、制御部20は、地絡の検出によりインバータ回路11からの出力を一旦停止した後、自動で地絡の診断処理を行う(自動診断処理)。制御部20は、自動診断処理で地絡が再検出された場合、インバータ装置10をトリップさせてインバータ回路11からの出力を遮断する(トリップ処理)。一方、制御部20は、自動診断処理で地絡が再検出されなかった場合、インバータ回路11からの出力を復帰する(出力復帰処理)。
これによれば、制御部20は、通常運転時に地絡を検出すると、インバータ回路11の出力をトリップする前に自動で地絡の診断処理を実行することで、通常運転時における地絡の検出が誤検出であるか否かを判断するようになっている。そして、自動診断処理の結果、通常運転時の地絡の検出が誤検出であった場合、制御部20は、通常運転状態に復帰する。したがって、通常運転時における地絡の検出が誤検出であった場合には、インバータ回路11からの出力が遮断されないため、地絡の誤検出によりインバータ装置10がトリップすることを避けることができ、ひいてはシステム全体が停止することを避けることができる。これにより、地絡の誤検出によるインバータ装置10及びシステムの停止を抑制することができ、その結果、インバータ装置10及びシステムの復旧時間を削減することができる。
自動診断処理は、インバータ回路11からの出力を一旦停止した後に実行される。この場合、自動診断処理が実行される前は、通常運転時に検出された地絡が誤検出であるか否かが確定していない。そのため、通常運転時に検出された地絡が誤検出であるか否かが確定するまでは、インバータ回路11からの出力を一旦停止することで、地絡が実際に生じていた場合の安全を確保することができる。その際、インバータ回路11からの出力を、制御部20の制御によって再開可能な状態で停止することで、地絡が誤検出であった場合の通常運転状態に復帰するための時間を極力短くすることができる。
制御部20は、通常運転時に地絡を検出した後に自動診断処理を実行する。この自動診断処理はユーザの操作を必要とせずに自動で行われる。したがって、地絡の診断をする際のユーザの手間を省くことができる。
また、従来構成では、通常運転時に地絡の検出があった場合、その地絡の検出が例えば雷のノイズ等に起因する誤検出であっても、ユーザは、実際に地絡が生じているか否かを判断するために、モータ102への配線やモータ102の絶縁状態等を調査する必要があった。これに対し、本実施形態によれば、通常時に検出された地絡が誤検出であるか否かは、自動診断処理によって確定される。そのため、ユーザは、誤検出であった場合にモータ102への配線やモータ102の絶縁状態等を実際に調査して地絡の原因を調査する必要がなくなる。つまり、ユーザは、通常運転時に検出された地絡が誤検出であるか否かを判断する必要が無くなる。これにより、地絡を検出した際の原因調査に要する時間を削減することができる。
制御部20は、通常運転時に地絡が検出されると、その地絡が検出された状態である地絡検出状態を保持して、インバータ回路11からの出力を規制する。そして、制御部20は、自動診断処理を実行する際に地絡検出状態を解除して、インバータ回路11からの出力を可能にする。これにより、地絡を検出した際にはインバータ回路11からの出力を規制して安全を確保するとともに、自動診断処理を実行する際にはインバータ回路11からの出力を可能にすることで、より高い安全を確保しながら自動診断処理を実現することができる。
インバータ装置10は、外部へ報知する報知手段としてアラーム出力部14を備えている。そして、制御部20は、アラーム出力部14からアラーム音を出力することで、自動診断処理を実行すること又は実行していることをユーザに報知する。これにより、ユーザは、通常運転時に地絡を検出して、自動診断処理を実行すること又は実行していること知ることができるため、ユーザの利便性が向上する。この場合、ユーザは、自動診断処理の実行に際しアラーム音を出力するか否かを設定することができる。そのため、よりユーザの利便性が向上する。
また、制御部20は、自動診断処理を実行することを報知する第1アラーム音又は第1アラーム表示と、インバータ回路11の出力を遮断したことを報知する第2アラーム音又は第2アラーム表示とを区別して出力することができる。これによれば、ユーザは、インバータ装置10の状態を音又は操作パネル13の表示によって判別することができるため、よりユーザの利便性が向上する。
また、インバータ装置10によれば、ユーザは、自動診断処理を実行するか否か、及び自動診断処理を実行する場合には実行回数又は間隔の一方又は両方を設定することができる。これによれば、ユーザは、インバータ装置10が組み込まれるシステムに応じて柔軟に設定を変更することができるため、ユーザの更なる利便性の向上が図られる。
なお、上記実施形態のインバータ装置用プログラムは、予めインバータ装置10に記憶されているものでもよいし、インバータ装置10とは別体の記憶媒体等に記憶されたものでもよい。例えば既存のインバータ装置に本実施形態に係るインバータ装置用プログラムをインストールして実行させることにより、その既存のインバータ装置に、本実施形態のインバータ装置10と同様の動作を行わせることができる。この場合、既存のインバータ装置のハード構成を適用することができるため、新たなハード構成を追加又は変更する必要がない。そのため、ハード構成を変更させて対応させる場合に比べてコスト増大を抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、10はインバータ装置、11はインバータ回路、13は操作パネル(報知手段)、14はアラーム出力部(報知手段)、20は制御部、21は地絡検出部(制御部)、22は地絡制御部(制御部)、221は自動診断処理部、222はラッチ処理部、223はアラーム処理部、224は自動診断設定処理部、225は再診断設定処理部、23は負荷制御部(制御部)、231は出力停止処理部、232はトリップ処理部、233は出力復帰処理部、101は交流電源(電源)、102はモータ(負荷)を示す。

Claims (5)

  1. 負荷が接続されるインバータ回路と、
    前記インバータ回路から前記負荷に対する出力を制御する制御部と、
    前記負荷の地絡を検出することができる地絡検出部と、
    外部へ報知する報知手段と、を備え、
    前記制御部は、
    通常運転時に前記地絡が検出された場合に前記インバータ回路からの出力を一旦停止する出力停止処理を実行することができる出力停止処理部と、
    前記出力停止処理の実行後に前記地絡の発生の有無を自動で診断する自動診断処理を実行することができる自動診断処理部と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出された場合に前記インバータ回路からの出力を遮断するトリップ処理を実行することができるトリップ処理部と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出されなかった場合に前記インバータ回路からの出力を復帰する出力復帰処理を実行することができる出力復帰処理部と、
    前記自動診断処理を実行すること又は実行していることをユーザの選択によって報知するアラーム処理を実行することができるアラーム処理部と、
    を有しているインバータ装置。
  2. 負荷が接続されるインバータ回路と、
    前記インバータ回路から前記負荷に対する出力を制御する制御部と、
    前記負荷の地絡を検出することができる地絡検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    通常運転時に前記地絡が検出された場合に前記インバータ回路からの出力を一旦停止する出力停止処理を実行することができる出力停止処理部と、
    前記出力停止処理の実行後に前記地絡の発生の有無を自動で診断する自動診断処理を実行することができる自動診断処理部と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出された場合に前記インバータ回路からの出力を遮断するトリップ処理を実行することができるトリップ処理部と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出されなかった場合に前記インバータ回路からの出力を復帰する出力復帰処理を実行することができる出力復帰処理部と、
    ユーザの選択によって前記自動診断処理を実行するか否かを設定する自動診断設定処理を実行することができる自動診断設定処理部と、
    を有しているインバータ装置。
  3. 前記制御部は、
    前記自動診断処理で実行する地絡診断の回数又は間隔の一方又は両方を設定する再診断設定処理を実行することができる再診断設定処理部、
    を更に有している請求項1又は2に記載のインバータ装置。
  4. 負荷が接続されるインバータ回路と、前記インバータ回路から前記負荷に対する出力を制御する制御部と、前記負荷の地絡を検出することができる地絡検出部と、外部へ報知する報知手段と、を備えるインバータ装置に組み込まれたコンピュータに実行されるインバータ装置用プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    通常運転時に前記地絡が検出された場合に前記インバータ回路からの出力を一旦停止する出力停止処理と、
    前記出力停止処理の実行後に前記地絡の発生の有無を自動で診断する自動診断処理と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出された場合に前記インバータ回路からの出力を遮断するトリップ処理と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出されなかった場合に前記インバータ回路からの出力を復帰する出力復帰処理と、
    前記自動診断処理を実行すること又は実行していることをユーザの選択によって報知するアラーム処理と、
    を実行させることができるインバータ装置用プログラム。
  5. 負荷が接続されるインバータ回路と、前記インバータ回路から前記負荷に対する出力を制御する制御部と、前記負荷の地絡を検出することができる地絡検出部と、を備えるインバータ装置に組み込まれたコンピュータに実行されるインバータ装置用プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    通常運転時に前記地絡が検出された場合に前記インバータ回路からの出力を一旦停止する出力停止処理と、
    前記出力停止処理の実行後に前記地絡の発生の有無を自動で診断する自動診断処理と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出された場合に前記インバータ回路からの出力を遮断するトリップ処理と、
    前記自動診断処理で前記地絡が再検出されなかった場合に前記インバータ回路からの出力を復帰する出力復帰処理と、
    ユーザの選択によって前記自動診断処理を実行するか否かを設定する自動診断設定処理と
    を実行させることができるインバータ装置用プログラム。
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