JP6469700B2 - イオン注入システムのための、金属汚染が微量に低減されたイオン源 - Google Patents

イオン注入システムのための、金属汚染が微量に低減されたイオン源 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
〔背景技術〕
本開示は、概して、イオン注入システムに関し、より具体的には、イオン源のアークチャンバ内での改善された耐食性を示す、イオン注入システムに典型的に使用されるタイプの、金属汚染が微量に低減されたイオン源に関する。
イオン注入システムまたはイオン注入装置は、集積回路の製造、並びにフラットパネルディスプレイの製造において、半導体に不純物をドープするために広く利用されている。上記のようなシステムにおいては、イオン源は、所望のドーパント要素をイオン化し、ドーパント要素は、イオン源から所望のエネルギーのイオンビームの形状で抽出される。その後、イオンビームは、半導体ウエハ等のワークピースにドーパント要素を注入するために、当該ワークピースの表面に当てられる。イオンビームのイオンは、ワークピースの表面を貫通して、例えば、ウエハのトランジスタ素子の製造における、所望の導電領域を形成する。注入プロセスは、典型的に、高真空プロセスチャンバ内で行われ、これによって、残留ガス分子との衝突によるイオンビームの分散が防止され、空気中に浮遊する粒子によるワークピースの汚染リスクが最小化される。典型的なイオン注入装置は、イオンビームを生成するためのイオン源と、イオンビームを質量分解するための質量分析磁石を含むビームラインと、イオンビームによって注入される半導体ウエハ、他の基板、またはワークピースを含むターゲットチャンバとを含んでいる(ただし、フラットパネルディスプレイ注入装置は、典型的には、質量分析装置を含んでいない)。高エネルギー注入システムに関しては、イオンを高エネルギーに加速するために、質量分析磁石とターゲットチャンバとの間に加速装置が設置されてもよい。
従来のイオン源は、イオン化されるガスをプラズマに導入するための注入口と、イオンビームを形成するために上記のプラズマが抽出される出口開口部とを有するプラズマ閉じ込めチャンバを含んでいる。ドーパントガスの一例としてホスフィンが挙げられる。ホスフィンが、活性電子または無線周波(RF)エネルギー等のエネルギー源に曝された場合、ホスフィンが解離して、ワークピースをドープするための正荷電のリン(P)イオン、および解離した水素イオンを形成し得る。典型的に、ホスフィンはプラズマ閉じ込めチャンバに導入され、その後、電子源に曝されて、リンイオンと水素イオンとの両方を生成する。プラズマは、ワークピースへの注入に望ましいイオンと、解離およびイオン化工程の副生成物である望ましくないイオンとを含んでいる。リンイオンおよび水素イオンは、次に、電圧が印加された抽出電極(energized extraction electrodes)を含む抽出装置を利用して、出口開口部を通ってイオンビームへと抽出される。ソースガスを構成しているドーパント要素の他の典型的な例は、リン(P)、ヒ素(As)、またはホウ素(B)、他多数を含む。
注入されるイオンの用量およびエネルギーは、特定の用途に望ましい注入に応じて変更される。イオンの用量は、特定の半導体材料に対して注入されるイオンの濃度を制御する。典型的に、高用量注入に対して高電流注入装置が使用され、低用量用途に対して中電流注入装置が使用される。イオンエネルギーは、半導体素子における接合深さを制御するために使用される(ビーム中のイオンのエネルギーレベルが注入イオンの深さの程度を決定する)。ますます小さな半導体素子への傾向が続くことで、低エネルギーで高ビーム電流を伝達することに寄与するビームラインの構造が必要とされている。高ビーム電流は、必要な用量のレベルを供給し、低エネルギーは浅い注入を可能とする。さらに、素子の複雑性がより高くなる傾向が続くことで、ワークピースにわたって走査される注入ビームの均一性に対する慎重な制御が求められている。
イオン源におけるイオン化工程は、電子の励起によって行われ、電子はイオン源チャンバ内でイオン化可能物質と衝突する。この励起は、加熱カソードまたはRF励起アンテナを使用して事前に行われる。カソードは、イオン化工程に十分なエネルギーになるまで加速される電子を放出するために加熱される。一方、RFアンテナは、イオン化工程を保持するのに十分なエネルギーになるまでプラズマ電子を加速する電場を発生させる。上記アンテナは、イオン源のプラズマ閉じ込めチャンバ内で露出していてもよく、あるいは誘電体窓によって隔てられて、プラズマチャンバの外側に位置してもよい。アンテナは、プラズマ閉じ込めチャンバ内で時間的に変化する磁場を誘導するRF交流によって電圧が加えられる。この磁場は、次に、イオン源チャンバ内に自然発生した自由電子によって占有された領域において電場を誘導する。これらの自由電子は、誘導された電場によって加速し、イオン源チャンバ内でイオン化可能物質と衝突し、その結果、イオンチャンバ内のプラズマ電流となる。このプラズマ電流は、アンテナにおける電流に対して略平行かつ、当該電流と逆方向である。その後、(ワークピースの大きさに対して)小さな断面のイオンビームを供給するために、小さな出口開口部に最も近接して位置する1つ以上の通電可能な抽出電極によって、イオンがプラズマチャンバから抽出され得る。
バッチイオン注入装置は、複数のシリコンウエハを、イオンビームを通過するように移動させるための回転ディスク支持体を含んでいる。回転ディスク支持体が、イオンビームを通過するようにウエハを回転させると、イオンビームがウエハ表面に衝突する。
連続注入装置は、一度に1つのウエハを処理する。複数のウエハがカセット内に保持され、一度に1つのウエハが引き出されて、支持体に配置される。そして、イオンビームが1つのウエハに衝突するように、ウエハが注入方向へ向けられる。このような連続注入装置は、最初の軌道からイオンビームを偏向させるために、ビーム成形電子装置を使用する。また、連続注入装置は、選択的なドープをするため、またはウエハの表面全体を処理するために、協調して動作するウエハ支持体と連動して使用されることが多い。
既存のイオン注入装置に用いられているイオンビームを発生させるイオン源は、典型的に、アークイオン源と呼ばれており、ウエハ処理に適したイオンビームに成形されるイオンを生成するための加熱されたフィラメントカソードを含み得る。Sferlazzo et alによる米国特許5,497,006号は、ベースによって支持されたカソードであって、イオン化電子をガス閉じ込めチャンバに放出するために、ガス閉じ込めチャンバに対して配置されたカソードを有するイオン源に関するものである。‘006号の特許のカソードは、管状の導電体、および部分的にガス閉じ込めチャンバに延伸するエンドキャップである。フィラメントは、管状の導電体内に支持され、電子衝撃を介してエンドキャップを加熱する電子を放出する。そして、加熱されたエンドキャップは、熱電子的に(thermionically)、ガス閉じ込めチャンバ内にイオン化電子を放出する。
Cloutier et alによる米国特許5,763,890号も、イオン注入装置において使用するためのアークイオン源を開示している。このイオン源は、ガスイオン化ゾーンの境界を定める導電性のチャンバ壁を有するガス閉じ込めチャンバを含んでいる。ガス閉じ込めチャンバは、イオンが当該ガス閉じ込めチャンバから出ることを可能とする出口開口部を含んでいる。ベースは、ガス閉じ込めチャンバを出るイオンからイオンビームを形成するための構造に応じて、ガス閉じ込めチャンバを配置する。
イオン源チャンバを構成する現在の材料は、典型的に、耐火金属および/またはグラファイトから形成され、より一般的に使用される耐火金属として、タングステン、モリブデン、タンタル等が挙げられる。これらの材料は、BF、GeF、SiF、B等のフッ素系化合物、および/またはCO、CO等の酸素系化合物をイオン化した場合に腐食が起こり得る。それによって、上記の材料の寿命が大きく短縮されると共に、イオン注入中に有害な不純物の導入が起こり得る。例えば、フッ素含有化合物のイオン化によって、Fが生成され、Fは、現在利用されているタングステン、モリブデン、タンタル、グラファイト等の耐火金属を含む露出表面と反応し得る。例えば、MoF、WF、TaF等は、Fイオンに曝されることで形成され得、ほとんどの場合、xは1〜6の整数である。こうした物質はそれ自体が腐食性であり、チャンバ内にこのような腐食性物質が存在することによって、イオン源チャンバ内にこうした物質の堆積が起こり得る、ハロゲンサイクルがより増加し得る。これによってこれらの要素の動作寿命が大きく短縮される。CO、CO等の酸素系化合物をイオン化すると、対応する耐火性酸化物の形成によって、イオン源チャンバ内のイオン源の要素の腐食が起こり得る。イオン源チャンバは、(限定するものではないが)カソード、直線部、カソードシールド(つまり、カソードの反射電極)、反射電極(つまり、アンチカソード)、ソース開口スリット(つまり、イオン源光学プレート)等を含んでいる。この腐食の結果、動作寿命が短くなり、交換が必要となる。
動作寿命に影響する上述した腐食の問題に加えて、イオン化フッ素および/または酸素種に曝されると生成される耐火金属フッ化物および/または耐火金属酸化物は、それ自体が揮発性であることが多い。残念なことに、こうした揮発性化合物は、所望のドーパントイオンと共に、処理される基板へと運ばれ得る。このことが、装置の性能および収率に直接影響する。
従って、イオン注入システムにおけるイオン源チャンバの要素を改良する必要性がある。この改良によって、装置の性能および収率に影響を与える揮発性化合物を生成せずに動作寿命を延ばすために、処理中にほぼ不活性である、例えば、タングステン系、モリブデン系等の耐火系材料等の現在利用されている材料に対して、同等またはより優れた性能がもたらされる。
〔概要〕
本明細書では、イオン注入システムで使用するための金属汚染が微量に低減されたイオン源が開示されている。ある実施形態においては、イオン注入システムのためのイオン源チャンバであって、上記イオン源チャンバは、高エネルギー電子がカソードから移動するときに通過するイオン化領域の境界を少なくとも部分的に定めるハウジングであって、当該ハウジングの内部に注入されたガス分子をイオン化するためのハウジングと、上記ハウジングの内部の1つ以上の内壁を画定し、それぞれ、上記イオン注入システムの動作中に、上記イオン化領域に露出する内側に面した表面を含んでいる直線部と、カソードの周りに配置されるカソードシールドと、上記カソードから離れている反射電極と、上記イオン源チャンバからイオンを放出するためのソース開口部を有しているプレートとを備えており、上記反射電極、上記直線部、上記カソードシールド、上記プレート、または上記ソース開口部を画定する上記プレートにおける挿入部の少なくとも1つが炭化ケイ素を含み、上記炭化ケイ素は、式SiCである非化学量論的な焼結物質であり、式中のxは、1.1〜1.45の範囲である。
他の実施形態においては、イオン注入システムは、イオン源チャンバと、上記イオン源チャンバの一方の端部のカソードと、上記カソードの正反対にある、炭化ケイ素から形成された反射電極とを備え、上記炭化ケイ素は、式SiCである非化学量論的な焼結物質であり、式中のxは、1.1〜1.45の範囲である。
さらに他の実施形態においては、イオン注入システムのためのイオン源であって、上記イオン源は、イオン化領域と、上記イオン源内の上記イオン化領域に露出する1つ以上の表面とを備え、上記1つ以上の表面は炭化ケイ素を含み、上記炭化ケイ素は、炭素を過剰に有する非化学量論的な焼結物質である。
本開示は、本開示の様々な特徴についての下記の詳細な説明、および本開示に含まれる例を参照することによって、より容易に理解することができる。
〔図面の簡単な説明〕
ここで図面(同様の要素には同様の番号が付されている)を参照する。
図1は、回転支持体に設置されたシリコンウエハ等のワークピースをイオンビーム処理するためのイオン注入システムの概略図である。
図2は、本開示に係るイオン源の斜視図である。
図3は、本開示に係るイオン源チャンバの断面図である。
図4は、図3の線4−4によって画定された平面の断面図である。
〔発明の詳細な説明〕
本明細書においては、耐食性が向上したイオン源チャンバを提供するイオン注入システムが開示されている。上記イオン注入システムは、一般的に、イオン源チャンバ内の耐火金属および/またはグラファイト成分の1つ以上を、同様の寸法の炭化ケイ素(SiC)成分と交換することを含んでいる。本開示での使用に適した炭化ケイ素は、式SiCの非化学量論的な導電性焼結炭化ケイ素であり、xは炭素とケイ素とのモル比であって、炭素を過剰に含んでおり、グラファイト、非晶質炭素、またはその混合物として存在し得る。多くの実施形態においては、xは1よりも大きく、一般的に、約1.1よりも大きいが、約1.45よりも小さい。いくつかの実施形態においては、炭素のモル比が1.45を超えてもよいが、このような実施形態においては、機械的特性が、特定のイオン源チャンバの要素についての検討事項となり得る。多くの実施形態においては、粒径は、一般的に、4〜10ミクロンである。
適切な非化学両量的な導電性焼結炭化ケイ素は、米国特許5,594,963号(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に従って製造可能である。適切なSiCは、サンゴバンセラミックス社(Saint Gobain Ceramics)から、商標名Hexoloy(登録商標)SGとしても市販されており、これは、遊離したシリコン金属を有さない非化学量論的な導電性焼結炭化ケイ素である。
有利なことに、SiC成分をイオン源チャンバ内で使用することによって、これらの成分の耐食性が向上し、さらに有利なことには、SiCは、特性のなかでも特に、イオン注入に適した導電性をもたらすように構成することが可能である。比較すると、SiCの酸化速度は、1200℃で、0.045グラム/120時間であると報告されており、これはグラファイトの酸化について報告されている酸化速度(650℃から開始して、1000℃で毎分0.069グラム(グラム/分)の酸化速度を有すると報告されている)、およびタングステンの酸化速度(1300℃で5E−8cm/秒(約10−3トールの圧力で、乾燥酸素中にて、約5オングストローム/秒、つまり毎時1.8ミクロンに換算される)の酸化速度であると報告されている)よりも著しく優れている。SiCの電気抵抗は、一般的に、10オーム・cm未満である。多くの場合、特に、最大許容量に近い過剰な炭素量が存在する場合、または目標の密度が物質の理論密度である場合もしくは理論密度に近い場合、電気抵抗は小さくなり、典型的には、約2.0オーム・cm以下となる。さらに他の実施形態においては、非化学量論的な炭化ケイ素の炭素量は、1.0オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように選択される。上述した導電性は、アルミニウムの約半分のDCマグネトロンスパッタ率を可能とする。他の物質と比較すると、本明細書に記載の炭化ケイ素は、優れた熱伝導性ももたらす。
耐酸化性の著しい向上に加えて、炭化ケイ素を使用することによって、タングステン、タンタル、グラファイト、モリブデンが励起されたフッ素または酸素イオンに曝されたときに見られるような、揮発性化合物の生成が削減される。背景技術の項目で述べたように、タングステンは、揮発性フッ化タングステン、揮発性酸化タングステン等を形成可能であり、これらはイオン注入処理の間に、基板へと運ばれ得る。同様に、フッ化モリブデンおよび酸化モリブデンが形成されて、次に基板に運ばれ得る。遊離したシリコンを有さない炭化ケイ素の格子構造によって、フッ素および酸素等のイオンに曝されて生成される揮発性化合物が著しく減少する。炭化ケイ素は、イオン源チャンバ内で使用される要素の形状をした、コーティングまたはモノリシック構造の形態をとることが可能である。
イオン注入システムが、イオン源チャンバを含んでいるならば、特定のイオン注入システムに限定されないことに留意すべきである。例えば、適切なイオン注入システムが、高電流システム、または中電流システムであってもよい。高電流システムは、典型的に、低エネルギー、および/または高用量用途に使用され、典型的に、200eV〜60または80keVで動作する。中電流システムは、低用量用途に使用され、最も広いエネルギー範囲(典型的に、約2keV〜900keV)を有している。
ここで図面を参照する。図1は、例示的なイオンビーム注入システム10の概略図を示している。この注入装置は、イオンビーム14を形成するイオンを生成するイオン源12を含んでいる。イオンビーム14は、エンドステーション、または注入ステーション20へのビーム経路を横断するように形成され、選択的に偏向される。この注入ステーションは、イオンビーム14を形成するイオンによる注入のために半導体ウエハ等のワークピース24が配置される内部領域を画定する、真空チャンバ、または注入チャンバ22を含んでいる。コントローラ41として概略的に示されている制御電子部品が、ワークピース24によって受け取られるイオン量を監視および制御するために設置されている。制御電子部品に対するオペレータの入力は、エンドステーション20付近に位置するユーザ制御コンソール26を介して行われる。イオンビーム14中のイオンは、ビームがイオン源と注入チャンバとの間の領域を横断すると、分散する傾向がある。この分散を低減するために、上記領域は、1つ以上の真空ポンプ27によって低圧に保たれている。
イオン源12は、原料が注入される内部領域を画定するプラズマチャンバを含んでいる。原料は、イオン化可能ガス、または気化原料を含んでもよい。プラズマチャンバ内で生成されたイオンは、イオン加速電場を作るための多数の金属電極を含んでいるイオンビーム抽出アセンブリ28によって、プラズマチャンバから抽出される。
イオンビーム14を曲げて、ビームシャッタ32を通過させる分析磁石30は、ビーム経路16に沿って配置されている。ビームシャッタ32の次に、ビーム14は、ビーム14を集中させる4極子レンズシステム36を通過する。次に、ビームは、コントローラ41によって制御される偏向磁石40を通過する。コントローラ41は、順番にイオンビーム14を、繰り返し偏向させたり、または数百ヘルツの周波数で水平に走査させたりする磁石40の導電巻線に交流信号を供給する。開示されているある実施形態においては、200ヘルツ〜300ヘルツの走査周波数が使用されている。この偏向、または水平走査によって、薄く、扇形のリボンイオンビーム14aが生成される。
扇形のリボンビーム内のイオンは、磁石40を離れた後、分散経路を進み、平行化磁石42に入る。平行化磁石42において、ビーム14aを構成するイオンは、当該イオンが、平行化磁石42から出て、略平行なビーム経路に沿って移動するように、変動量に応じて再び曲げられる。次に、イオンは、イオンが持つ電荷により、イオンを下方(図1のy方向)に偏向させるエネルギーフィルタ44に入る。これによって、上流でのビーム成形が起こっている間に、ビームに入り込んだ中性粒子が除去される。
平行化磁石42から出るイオンビーム14aは、基本的に非常に細い長方形を形成する断面を有するイオンビーム、つまり、一方向に伸びるビームである。ビームは、例えば、垂直方向に限られた広がり(例えば約1/2インチ)を有すると共に、直交方向に広がりを有し、磁石40による走査または偏向によって、シリコンウエハ等のワークピースの直径を完全に覆うように外側に広がっている。
一般的に、リボンイオンビーム14aの広がりは、走査された場合にワークピース24の表面全体に注入するのに十分である。ワークピース24の水平方向の寸法(あるいは直径)が300mmであると仮定すると、磁石40は、ビームが注入チャンバ22内のワークピース24の注入表面に衝突すると、リボンイオンビーム14aの水平の広がりが、少なくとも300mmになるようにビームを偏向させる。
ワークピース支持構造50は、ワークピース24を支持すると共に、ワークピース24の注入表面全体に均一にイオンが注入されるように、注入の間、リボンイオンビーム14に対して、(y方向の上下に)ワークピース24を移動させる。注入チャンバの内部領域は排気されているため、ワークピースは、ロードロック60を介して、チャンバに出し入れされなければならない。注入チャンバ22内に設置されたロボットアーム62は、ロードロック60に向かって、およびロードロック60からウエハワークピースを自動的に移動させる。図1において、ワークピース24がロードロック60内の水平位置に示されている。アームは、弓状経路を介してワークピースを回転させることによって、ロードロック60から支持体50へワークピース24を移動させる。注入の前に、ワークピース支持構造50は、注入のためにワークピース24を垂直位置、または略垂直位置に回転させる。ワークピース24がイオンビーム14に対して垂直、つまり、直角である場合、注入角、つまり、イオンビームとワークピース表面に対する法線との間の入射角は0度である。
典型的な注入動作においては、ドープされていないワークピース(典型的には、半導体ウエハ)は、ワークピース24をオリエンタ84に移動させる2つのロボット80、82のうちの1つにより、複数のカセット70〜73のうちの1つから取り出される。オリエンタ84においては、ワークピース24が特定の方向に向くように回転される。ロボットアームは、向きを変えられたワークピース24を取り出して、ロードロック60内に移動させる。ロードロックは閉められ、望ましい真空度になるまでポンプダウンされ、その後、注入チャンバ22に対して開かれる。ロボットアーム62は、ワークピース24を掴み、注入チャンバ22内に運び、静電クランプ、またはワークピース支持構造50のチャックに配置する。注入の間、ワークピース24を適切な位置で保持するために、静電クランプに電圧が加えられる。1995年7月25日にBlake et al.の特許となった米国特許5,436,790号、および1995年8月22日にBlake et al.の特許となった米国特許5,444,597号に、適切な静電クランプが開示されている(両特許は、本発明の譲受人に譲渡されている)。‘790号および‘597号の両特許は、参照により、各特許の全体が本明細書に組み込まれる。
ワークピース24のイオンビーム処理の後、ワークピース支持構造50は、ワークピース24を水平位置に戻し、静電クランプは、電源の供給が切れてワークピースを離す。上記イオンビーム処理の後、アーム62は、ワークピース24を掴んで支持体50からロードロック60に戻す。別の設計においては、ロードロックは、上部の領域と下部の領域とが独立して、排気および加圧される。この別の実施形態においては、注入ステーション20の第2のロボットアーム(不図示)が、注入されたワークピース24を掴んで、注入チャンバ22からロードロック60に戻す。複数のロボットのうちの1つのロボットのロボットアームが、ロードロック60から、注入されたワークピース24をカセット70〜73のうちの1つ(最も典型的には、最初にワークピースが取り出されたカセット)に戻す。
図2に示すように、イオン生成源12は、フランジ112によって支持されているソースブロック110を含んでいる。フランジ112はハンドル114を有しており、ハンドル114によって、イオン生成源12を注入装置から外すことができる。ソースブロック110は、120として概略的に示されているプラズマアークチャンバを支持している。高密度プラズマアークチャンバ120は、プレート128において、細長い、略楕円形状のソース出口開口部126を有しており、当該開口部126を介して、イオンがイオン生成源から出ていく。イオン源の1つの先行技術に関するさらなる詳細が、Benveniste et al.による米国特許5,026,997号に開示されている(この特許は、本発明の譲受人に譲渡されており、参照によって本明細書に組み込まれている)。イオンがアークチャンバ120から出ると、イオンは、出口開口部に対して配置されたビーム抽出アセンブリによって構築された電場によって加速され、チャンバ120から離れていく。
アークイオン源は、テキスト“Plasma Physics in Theory and Application” Ed. W. Kunkel, MacGraw-Hill, 1966において、以下の言及により定義されている。「eVc<E(Vc:カソード電圧降下、E:イオン化エネルギー)を満たす全ての放電は、カソードにおける特定の状況、またはプラズマ体内部の特定の状況に関わらず、電気アークと分類される。(…)このように、ガス圧においても電流密度においてもいかなる制限も受けないので、アークのカテゴリは明らかに非常に広い。実際、空間電荷の実質的な中性化を生じる上で十分なガスイオン化が発生する限り、全ての熱電子ダイオードをアークのカテゴリに含めなければならない。その結果、放電プラズマという用語がなお適切となり得る。ガス密度、電流密度、およびカソードにおける状況に応じて、アーク放電は、その特性が大きく異なり得る」。十分なエネルギーを有する電子のいずれかが直接電圧が印加されたフィラメントから放出される(すなわち、カソードの役割をする)場所、または、十分なエネルギーを有する電子を順番に放出するカソードに、電圧が印加されたフィラメントから電子が衝突してアークチャンバ内部のガスをイオン化する場所を、「熱フィラメント」イオン源と呼ぶことにより、この定義は要約される。
ソース磁石(不図示)は、プラズマアークチャンバ120を囲んで、電子を生成するプラズマを、チャンバ120内の厳重に制限された伝播経路に閉じ込める。ソースブロック110は、気化してガスとなり、供給ノズルによってプラズマチャンバに注入される、気化可能な固体(例えばヒ素)を充填可能な気化炉を収容する空洞を画定する。
図3、図4において、より明確に示されているように、プラズマアークチャンバ120は、細長い、機械加工された耐火金属、またはグラファイトのブロックであり、内部のイオン化領域Rを画定している。イオン化領域Rは、当該イオン化領域Rに接している、2つの細長い側壁130a、130b、上部壁130c、および下部壁130d、後部壁130e、および前面プレート128によって境界が定められている。炭化ケイ素の内側の直線部133、135、137、139は、上記の壁の周りに配置されている。図には示されていないが、1つの直線部は、後部壁130eを覆っている。前面プレート128は、炭化ケイ素で形成されたイオン化領域Rの内側に面している表面を有する直線部を含んでもよい。あるいは、前面プレート自体が、炭化ケイ素で形成されてもよく、または炭化ケイ素のコーティングを有してもよい。さらに、前面プレート128は、ソース開口部126(図2参照)を画定する挿入部を含んでもよく、当該挿入部は、本開示に係る炭化ケイ素から形成される。支持フランジ132が、ソースブロックの正面付近で外側に伸びて、アークチャンバ120を支持している。
ピン140は、フランジ132の端の開口部を通って伸びており、プレート128を支持し、出口開口部126を配置する。バネ(不図示)は、上記プレートにバイアスをかけてアークチャンバと係合させる。プラズマアークチャンバの側面に取り付けられたガス連結マニホールド143によって、気化物質を当該チャンバ内に送る供給チューブ142を介して、気化物質が支持ブロック110からプラズマアークチャンバ120の内部に注入される。あるいは、ガスは、チャンバの後部壁130eのポートまたは開口部(不図示)によって、アークチャンバの内部領域Rに直接送られてもよい。このような代替的な構成においては、ノズル(不図示)が上記のような開口部に接し、イオン源の外部のソースや供給部からアークチャンバ内にガスを直接注入する。
端部壁130cおよび直線部137は、開口部144を画定しており、開口部144は、当該開口部144を画定しているチャンバの壁130cまたは直線部137に触れることなく、カソード124がプラズマアークチャンバ内に延伸することを可能とする寸法となっている。カソード124は、当該カソード124を支持するアークチャンバの端部に対応するソースブロック110に取り付けられた絶縁取り付けブロック150によって支持されている。開口部144に嵌合するカソードの本体部が、絶縁取り付けブロック150によって支持されているグラファイト金属の取り付けプレート152に取り付けられている。絶縁ブロック150は、典型的に、99%の純度のアルミナ(Al)から構成された細長い電気絶縁性のセラミックのブロックである。
カソードの本体部は、3つの金属部材から構成されている。カソード124の外側管状部材は、モリブデン合金物質でできており、取り付けプレート152に接している下端を有している。内側管状部材もモリブデン合金物質でできており、その下端には、取り付けプレート152内のネジ開口部にはめ込まれているネジ部がある。管状部材は典型的には円筒形である。カソード124のエンドキャップ154は導電性であり、典型的には、タングステン物質でできている。キャップ154は、2つの管状部材のうちの1つの端部の座ぐりに嵌合する。座ぐりは、キャップ154の直径よりもわずかに小さい内径を有する内側に伸びる隆起部を有している。カソード124の組み立て中、キャップは管状部材に圧入され、イオン注入装置10の動作中、適切な位置で摩擦保持される。内側管状部材および外側管状部材の長さは、エンドキャップ154が外側管状部材の先端を越えてアークチャンバの上方に伸びるような長さに選択される。
2つの導電性取り付けアーム170、171は、カソード124内のフィラメント178を支持する。アーム170、171は、アームを貫通しているコネクタ172によって絶縁ブロック150に直接取り付けられて、絶縁ブロック150のネジ開口部と係合する。導電性クランプ173、174は、フィラメントに結合され、アームに連結された電気フィードスルーを介して送られる信号によって電圧が加えられる。
2つのクランプは、カソードの最も内側の管状部材によって画定された空洞内にタングステンフィラメント178を固定する。フィラメント178は、螺旋状のループになるように曲げられたタングステンのワイヤーからできている。フィラメント178の両端は、クランプ173、174によって、2つのアーム170、171と電気接触する、タングステンの支柱によって支持されている。カソードシールド153が、カソード124を環状に囲んでいる。カソードシールドは、炭化ケイ素で形成されてもよい。
タングステンワイヤーのフィラメント178に、2つのアーム170、171間の電位差を利用することによって電圧が加えられる場合、フィラメントは電子を放出し、電子はカソード124のキャップ154の方向に加速してキャップ154に衝突する。キャップ154が電子衝撃により十分に加熱されると、キャップは、順に、電子をアークチャンバの内部に放出し、電子はアークチャンバの内部でガス分子と衝突してイオンを作り出す。そして、イオンプラズマが作り出され、このプラズマ内のイオンは、開口部126から出ていき、イオンビームを形成する。キャップ154は、チャンバ内のイオンプラズマとの接触からフィラメントを保護してフィラメントの寿命を延ばす。
カソード124により生成され、アークチャンバに放出されるが、ガスイオン化領域内部のガス分子と接触しない電子は、ヘッド部184と軸部182とを含んでいる反射電極180の周辺に移動する。反射電極180は、電子を偏向させてガスイオン化領域Rに戻し、ガス分子と接触させる。反射電極180は、典型的に、モリブデンまたはタングステンから形成され、反射電極の軸部182の外径よりも大きい内径を有する円筒形の開口部183によって画定される隙間によって、プラズマアークチャンバ120の壁130dから離れている。そのため、カソード124および反射電極180は、共にアークチャンバの壁から、電気的に絶縁されている。本開示においては、反射電極は、炭化ケイ素から形成することができる。
チャンバ120の壁は、局所接地(local ground)されるか、または基準電位になっている。カソードエンドキャップ154を含むカソードは、チャンバの壁の局所接地よりも50〜150ボルト低い電位で保持されている。この電位は、カソードを支持するプレート152に導電体を取り付けるためのパワーフィードスルーによって、プレート152と結合される。フィラメント178は、典型的に、エンドキャップ154の電圧よりも200〜600ボルト低い電圧になっている。フィラメントとカソードとの間の大きな電圧差は、エンドキャップ164を加熱して電子をチャンバ120に熱電子的に放出するのに十分な高エネルギーを、フィラメントを離れる電子に与える。反射電極180は、両アセンブリを共通のDC電源に連結するストラップによってカソード電位となっているが、他の選択肢として、アセンブリを別々のDC電源に連結して、反射電極を独立した電圧レベルに設定することができる。
本開示においては、イオン源チャンバ120の内面を画定する直線部の1つ以上が炭化ケイ素から形成されている。イオン源チャンバ120は、限定されるものではないが、以下のイオン源チャンバ要素(カソードシールド153、反射電極180、上部、底部、側面、直線部(それぞれ133、135、137、139)、プレート、プレートを保護する直線部、および/またはアーク開口部126を画定するプレートの一部)の少なくとも1つ以上を含んでいる。アーク開口部126を画定するプレート128の一部に関しては、費用を最小限にするために、2ピース構造を採用してもよく、当該2ピース構造においては、開口部126を含んでいる挿入部がプレートに取り付けられている。図示しないが、後部に面した壁130eを覆う直線部も炭化ケイ素から形成されてもよい。
本発明をより容易に理解するために、下記の実施例(本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない)を参照する。
〔実施例〕
本実施例では、アクセリス・テクノロジーズ社(Axcelis Technologies, Inc.)より市販されている、タングステン反射電極を有しているOptima HDxイオン注入システム、およびタングステン反射電極を同じ寸法の炭化ケイ素反射電極に交換した同じイオン注入システムにおける、14keVでのBFの高用量注入の表面金属汚染を測定した。SiCはHexoloy SGであった。熱的に成長させた酸化物200オングストロームを有するベアウエハに、14mAのビーム電流で5×1015イオン/cmの用量を注入した。BFイオンは、BFから生成された。他の全ての試験パラメータは、タングステン反射電極と炭化ケイ素反射電極とで同一であった。各サンプルのテストを実施する前に、イオン源チャンバは、高出力のアルゴンビームに30分間曝された。気相分解誘導結合プラズマ質量分析(VPD ICP−MS)を使用して、表面汚染を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006469700
上記に示すように、市販のイオン注入システムにおけるタングステン反射電極を、本開示に係る炭化ケイ素の反射電極と交換することによって、表面汚染が約86%と大きく低減した。
本説明は、本発明を開示するため、並びに当業者が本発明を作製および利用することができるように、最良の形態を含んでいる例を用いている。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって定義されており、当業者が想到する他の例を含んでもよい。そのような他の例は、請求項の文言(literal language)と異ならない構造的要素を有する場合、またはそれらの例が請求項の文言と非実質的な差を有する均等の構造的要素を含む場合、請求項の範囲内にあるものと意図される。
回転支持体に設置されたシリコンウエハ等のワークピースをイオンビーム処理するためのイオン注入システムの概略図である。 本開示に係るイオン源の斜視図である。 本開示に係るイオン源チャンバの断面図である。 図3の線4−4によって画定された平面の断面図である。

Claims (21)

  1. イオン注入システムのためのイオン源チャンバであって、
    高エネルギー電子がカソードから移動するときに通過するイオン化領域の境界を少なくとも部分的に定めるハウジングであって、当該ハウジングの内部に注入されたガス分子をイオン化するためのハウジングと、
    上記ハウジングの内部の1つ以上の内壁を画定し、それぞれ、上記イオン注入システムの動作中に、上記イオン化領域に露出する内側に面した表面を含んでいる直線部と、
    上記カソードの周りに配置されるカソードシールドと、
    上記カソードから離れている反射電極と、
    上記イオン源チャンバからイオンを放出するためのソース開口部を有しているプレートと、を備えており、
    上記反射電極、上記直線部、上記カソードシールド、上記プレート、または上記ソース開口部を画定する上記プレートにおける挿入部の少なくとも1つが炭化ケイ素を含み、上記炭化ケイ素は、式SiCである非化学量論的な焼結物質であり、式中のxは、1.1〜1.45であることを特徴とするイオン源チャンバ。
  2. 上記ソース開口部は、スリットであることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  3. 上記炭化ケイ素は、コーティングであることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  4. 上記炭化ケイ素は、モノリシック構造であることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  5. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、10オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  6. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、2.0オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  7. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、1.0オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  8. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、4ミクロン〜10ミクロンの粒径を有していることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  9. 上記直線部の上記内側に面した表面は、炭化ケイ素のコーティングを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  10. 上記ソース開口部は楕円形状であることを特徴とする、請求項1に記載のイオン源チャンバ。
  11. イオン源チャンバと、
    上記イオン源チャンバの一方の端部のカソードと、
    上記カソードの正反対にある、炭化ケイ素から形成された反射電極と、を備え、
    上記炭化ケイ素は、式SiCである非化学量論的な焼結物質であり、式中のxは、1.1〜1.45であることを特徴とするイオン注入システム。
  12. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、10オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載のイオン源チャンバ。
  13. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、2.0オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載のイオン源チャンバ。
  14. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、1.0オーム・cm未満の電気抵抗をもたらすように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載のイオン源チャンバ。
  15. 上記非化学量論的な焼結炭化ケイ素は、4ミクロン〜10ミクロンの粒径を有していることを特徴とする、請求項11に記載のイオン源チャンバ。
  16. 上記イオン源チャンバは、上記イオン源チャンバの内部の1つ以上の内壁を画定する直線部を備え、上記直線部は、それぞれ、上記イオン注入システムの動作中に、イオン化領域に露出する内側に面した表面を含み、上記直線部は、それぞれ、上記炭化ケイ素を含んでいることを特徴とする、請求項11に記載のイオン注入システム。
  17. 上記炭化ケイ素を含む上記直線部は、コーティングであることを特徴とする、請求項16に記載のイオン注入システム。
  18. 上記直線部は、上記炭化ケイ素のモノリシック構造を備えていることを特徴とする、請求項16に記載のイオン注入システム。
  19. 上記カソードは、上記炭化ケイ素から形成された上記カソードを環状に囲むカソードシールドをさらに備えていることを特徴とする、請求項16に記載のイオン注入システム。
  20. イオン注入システムのためのイオン源であって、
    イオン化領域と、
    上記イオン源内の上記イオン化領域に露出する1つ以上の表面と、を備え、上記1つ以上の表面は炭化ケイ素を含み、上記炭化ケイ素は、炭素を過剰に有する非化学量論的な焼結物質であり、
    上記炭素を過剰に有する炭化ケイ素は、式SiC であり、式中のxは、1.1〜1.45であることを特徴とする、オン源。
  21. 上記1つ以上の表面は、反射電極、直線部、カソードシールド、上記イオン源からイオンを放出するためのソース開口部を含んでいるプレート、上記ソース開口部を画定する上記プレートにおける挿入部、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される上記イオン源の要素であることを特徴とする、請求項20に記載のイオン源。
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